IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-車両の制御装置 図1
  • 特許-車両の制御装置 図2
  • 特許-車両の制御装置 図3
  • 特許-車両の制御装置 図4
  • 特許-車両の制御装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】車両の制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 20/00 20160101AFI20221212BHJP
   B60K 6/442 20071001ALI20221212BHJP
   B60W 10/02 20060101ALI20221212BHJP
   B60W 10/06 20060101ALI20221212BHJP
   B60W 10/08 20060101ALI20221212BHJP
   B60W 20/40 20160101ALI20221212BHJP
   B60L 50/61 20190101ALI20221212BHJP
   B60L 50/16 20190101ALI20221212BHJP
   B60W 20/12 20160101ALI20221212BHJP
   B60W 20/20 20160101ALI20221212BHJP
   B60W 10/26 20060101ALI20221212BHJP
【FI】
B60W20/00 900
B60K6/442 ZHV
B60W10/02 900
B60W10/06 900
B60W10/08 900
B60W20/40
B60L50/61
B60L50/16
B60W20/12
B60W20/20
B60W10/26 900
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020189609
(22)【出願日】2020-11-13
(65)【公開番号】P2022078730
(43)【公開日】2022-05-25
【審査請求日】2021-07-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 孝憲
【審査官】清水 康
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-000685(JP,A)
【文献】特開2020-065365(JP,A)
【文献】特開2016-165918(JP,A)
【文献】特開2000-295708(JP,A)
【文献】特開2008-094233(JP,A)
【文献】国際公開第2011/074482(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 6/20 - 6/547
B60W 10/00 - 10/30
B60W 20/00 - 20/50
B60L 1/00 - 3/12
B60L 7/00 - 13/00
B60L 15/00 - 58/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関と、
前記内燃機関によって駆動され、発電を行う発電機と、
前記発電機によって発電された電力を蓄電可能な蓄電装置と、
前記発電機及び前記蓄電装置と接続され、前記発電機及び前記蓄電装置の少なくとも一方からの電力供給により駆動輪を駆動可能な電動機と、
前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方により駆動される前記駆動輪と、
前記内燃機関と前記駆動輪との間の動力伝達経路を断接可能な断接部と、
を備え、
前記断接部によって前記動力伝達経路を切断して、少なくとも前記発電機からの電力供給に応じて前記電動機が出力する動力によって前記駆動輪を駆動して走行する第1走行モードと、
前記断接部によって前記動力伝達経路を接続して、少なくとも前記内燃機関が出力する動力によって前記駆動輪を駆動して走行する第2走行モードと、
を含む複数の走行モードによって走行可能な車両の制御装置であって、
前記第2走行モードによって走行中の前記車両の走行予定経路に、前記電動機によって前記駆動輪の駆動を補助する高負荷区間が検出された場合に、前記高負荷区間における前記蓄電装置の残容量を予測し、
予測された前記残容量に基づいて、前記高負荷区間への到達前に前記第1走行モードへの切り替えを行うことが可能である、車両の制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両の制御装置であって、
予測された前記残容量が、前記電動機による前記駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値未満である場合に、前記第1走行モードへの切り替えを行う、車両の制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両の制御装置であって、
予測された前記残容量が、前記電動機による前記駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値未満である場合に、前記駆動補助がない状態で前記高負荷区間を走行した際の前記内燃機関の回転数を予測し、
予測された前記回転数に基づいて、前記第1走行モードへの切り替えを行う、車両の制御装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の車両の制御装置であって、
前記走行予定経路に前記高負荷区間が検出された場合に、前記高負荷区間への到達前に前記発電機によって発電された電力による前記蓄電装置の充電を開始する、車両の制御装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の車両の制御装置であって、
前記第1走行モードによって前記高負荷区間を走行させる際の前記内燃機関の回転数を、前記高負荷区間における前記蓄電装置の残容量の減少に伴って増加させる、車両の制御装置。
【請求項6】
請求項1に記載の車両の制御装置であって、
予測された前記残容量が、前記電動機による前記駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値以上である場合に、前記第2走行モードによって前記高負荷区間を走行させる、車両の制御装置。
【請求項7】
請求項1に記載の車両の制御装置であって、
予測された前記残容量が、前記電動機による前記駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値以上である場合に、前記第2走行モードにおいて前記車両が出力可能な上限出力が前記高負荷区間の走行時に要求される要求駆動力以上か否かを判断し、
前記上限出力が前記要求駆動力未満の場合に、前記第1走行モードによって前記高負荷区間を走行させるとともに、前記残容量に基づいて、前記第1走行モードによって前記高負荷区間を走行させる際の前記内燃機関の回転数を設定する、車両の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の走行モードを有する車両の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動機を駆動源としたシリーズ走行から少なくとも内燃機関を駆動源としたエンジン直結走行へ移行する際に、ショックを発生することなく動力伝達断接部を締結可能なハイブリッド車両の制御方法が開示されている。当該車両の制御方法では、発電機の回転数と内燃機関の回転数とが一致して、各回転数の角速度の符号が一致し、かつ、発電機を介した内燃機関の出力と電動機の出力とが一致したときに、クラッチを締結させることでショックを発生させないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5624995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術にあっては、例えば登り坂などの高負荷区間を車両が走行する際に走行モードが切り替わり、この走行モードの切り替えに起因して内燃機関の回転数の急激な変動が発生することがあり、車両のNV(Noise,Vibration)特性の観点から、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、高負荷区間において、走行モードの切り替えに起因して内燃機関の回転数の急激な変動が発生するのを抑制し、車両の商品性を向上できる車両の制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
内燃機関と、
前記内燃機関によって駆動され、発電を行う発電機と、
前記発電機によって発電された電力を蓄電可能な蓄電装置と、
前記発電機及び前記蓄電装置と接続され、前記発電機及び前記蓄電装置の少なくとも一方からの電力供給により駆動輪を駆動可能な電動機と、
前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方により駆動される前記駆動輪と、
前記内燃機関と前記駆動輪との間の動力伝達経路を断接可能な断接部と、
を備え、
前記断接部によって前記動力伝達経路を切断して、少なくとも前記発電機からの電力供給に応じて前記電動機が出力する動力によって前記駆動輪を駆動して走行する第1走行モードと、
前記断接部によって前記動力伝達経路を接続して、少なくとも前記内燃機関が出力する動力によって前記駆動輪を駆動して走行する第2走行モードと、
を含む複数の走行モードによって走行可能な車両の制御装置であって、
前記第2走行モードによって走行中の前記車両の走行予定経路に、前記電動機によって前記駆動輪の駆動を補助する高負荷区間が検出された場合に、前記高負荷区間における前記蓄電装置の残容量を予測し、
予測された前記残容量に基づいて、前記高負荷区間への到達前に前記第1走行モードへの切り替えを行うことが可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高負荷区間において、走行モードの切り替えに起因して内燃機関の回転数の急激な変動が発生するのを抑制し、車両の商品性を向上できる車両の制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の車両の概略構成を示す図である。
図2】本実施形態の制御装置による走行モードの制御処理の一例を示すフローチャート(その1)である。
図3】本実施形態の制御装置による走行モードの制御処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
図4】本実施形態の制御装置による具体的な制御の第1例を示す図である。
図5】本実施形態の制御装置による具体的な制御の第2例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の車両の制御装置の一実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
[車両]
まず、本実施形態の車両について説明する。図1に示すように、車両10は、ハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle)であり、エンジンENGと、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2と、バッテリBATと、クラッチCLと、電力変換装置11と、各種センサ12と、ナビゲーション装置13と、本発明の制御装置の一例である制御装置20と、を含んで構成される。なお、図1において、太い実線は機械連結を示し、二重点線は電気配線を示し、細い実線矢印は制御信号または検出信号の送受を示す。
【0011】
エンジンENGは、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、供給された燃料を燃焼させることで発生した動力を出力する。エンジンENGは、第2モータジェネレータMG2に連結されるとともに、クラッチCLを介して車両10の駆動輪DWに連結されている。エンジンENGが出力する動力(以下「エンジンENGの出力」ともいう)は、クラッチCLが切断状態である場合には第2モータジェネレータMG2に伝達され、クラッチCLが接続状態(締結状態)である場合には第2モータジェネレータMG2及び駆動輪DWに伝達される。なお、第2モータジェネレータMG2及びクラッチCLについては後述する。
【0012】
第1モータジェネレータMG1は、主に車両10の駆動源として用いられるモータジェネレータ(いわゆる駆動用モータ)であり、例えば交流モータで構成されている。第1モータジェネレータMG1は、電力変換装置11を介して、バッテリBAT及び第2モータジェネレータMG2に電気的に接続されている。第1モータジェネレータMG1には、バッテリBAT及び第2モータジェネレータMG2の少なくとも一方の電力が供給され得る。第1モータジェネレータMG1は、電力が供給されることによって電動機として動作し、車両10が走行するための動力を出力する。また、第1モータジェネレータMG1は駆動輪DWと連結されており、第1モータジェネレータMG1が出力する動力(以下「第1モータジェネレータMG1の出力」ともいう)は、駆動輪DWに伝達される。車両10は、上述したエンジンENGの出力及び第1モータジェネレータMG1の出力の少なくとも一方が駆動輪DWに伝達(すなわち供給)されることで走行する。
【0013】
また、第1モータジェネレータMG1は、車両10の制動時(エンジンENGあるいは駆動輪DWによって回転させられる際)に発電機として回生動作し、発電(いわゆる回生発電)を行う。第1モータジェネレータMG1が回生動作することによって発生した電力(以下「回生電力」ともいう)は、例えば、電力変換装置11を介してバッテリBATに供給される。これにより、回生電力によってバッテリBATを充電できる。
【0014】
また、回生電力は、バッテリBATに供給されず、電力変換装置11を介して第2モータジェネレータMG2に供給されることもある。回生電力を第2モータジェネレータMG2に供給することで、バッテリBATの充電を行わずに回生電力を消費する「廃電」を行うことができる。なお、廃電に際して、第2モータジェネレータMG2に供給された回生電力は第2モータジェネレータMG2の駆動に用いられ、これにより発生した動力はエンジンENGへ入力されることでエンジンENGの機械的摩擦損失などによって消費される。
【0015】
第2モータジェネレータMG2は、主に発電機として用いられるモータジェネレータ(いわゆる発電用モータ)であり、例えば交流モータで構成されている。第2モータジェネレータMG2は、エンジンENGの動力によって駆動され、発電を行う。第2モータジェネレータMG2が発電した電力は、電力変換装置11を介してバッテリBAT及び第1モータジェネレータMG1の少なくとも一方に供給される。第2モータジェネレータMG2が発電した電力をバッテリBATに供給することで、該電力によってバッテリBATを充電できる。また、第2モータジェネレータMG2が発電した電力を第1モータジェネレータMG1に供給することで、該電力によって第1モータジェネレータMG1を駆動できる。
【0016】
電力変換装置11は、入力された電力を変換し、変換した電力を出力する装置(いわゆるパワーコントロールユニット。「PCU」ともいう)であり、第1モータジェネレータMG1、第2モータジェネレータMG2、及びバッテリBATと接続されている。例えば、電力変換装置11は、第1インバータ111と、第2インバータ112と、電圧制御装置110と、を含んで構成される。第1インバータ111、第2インバータ112、及び電圧制御装置110は、それぞれ電気的に接続されている。
【0017】
電圧制御装置110は、入力された電圧を変換し、変換した電圧を出力する。電圧制御装置110としては、DC/DCコンバータなどを用いることができる。電圧制御装置110は、例えば、バッテリBATの電力を第1モータジェネレータMG1に供給する場合には、バッテリBATの出力電圧を昇圧して第1インバータ111へ出力する。また、電圧制御装置110は、例えば、第1モータジェネレータMG1によって回生発電が行われた場合には、第1インバータ111を介して受け付けた第1モータジェネレータMG1の出力電圧を降圧してバッテリBATへ出力する。また、電圧制御装置110は、第2モータジェネレータMG2によって発電が行われた場合には、第2インバータ112を介して受け付けた第2モータジェネレータMG2の出力電圧を降圧してバッテリBATへ出力する。
【0018】
第1インバータ111は、バッテリBATの電力を第1モータジェネレータMG1に供給する場合には、電圧制御装置110を介して受け付けたバッテリBATの電力(直流)を交流に変換して第1モータジェネレータMG1へ出力する。また、第1インバータ111は、第1モータジェネレータMG1によって回生発電が行われた場合には、第1モータジェネレータMG1から受け付けた電力(交流)を直流に変換して電圧制御装置110へ出力する。また、第1インバータ111は、第1モータジェネレータMG1の回生電力を廃電する場合には、第1モータジェネレータMG1から受け付けた電力(交流)を直流に変換して第2インバータ112へ出力する。
【0019】
第2インバータ112は、第2モータジェネレータMG2によって発電が行われた場合には、第2モータジェネレータMG2から受け付けた電力(交流)を直流に変換して電圧制御装置110へ出力する。また、第2インバータ112は、第1モータジェネレータMG1の回生電力を廃電する場合には、第1インバータ111を介して受け付けた第1モータジェネレータMG1の回生電力(直流)を交流に変換して第2モータジェネレータMG2へ出力する。
【0020】
バッテリBATは、充放電可能な二次電池であり、直列あるいは直並列に接続された複数の蓄電セルを有している。バッテリBATは、例えば100~400[V]といった高電圧を出力可能に構成されている。バッテリBATの蓄電セルとしては、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などを用いることができる。
【0021】
クラッチCLは、エンジンENGから駆動輪DWまでの動力伝達経路を接続(締結)する接続状態と、エンジンENGから駆動輪DWまでの動力伝達経路を切断(遮断)する切断状態と、をとり得る。エンジンENGの出力は、クラッチCLが接続状態である場合に駆動輪DWに伝達され、クラッチCLが切断状態である場合には駆動輪DWに伝達されない。
【0022】
各種センサ12は、例えば、車両10の速度(以下「車速」ともいう)を検出する車速センサ、車両10のアクセルペダルに対する操作量を検出するアクセルポジション(以下「AP」ともいう)センサ、バッテリBATに関する各種情報(例えばバッテリBATの出力電圧、充放電電流、温度)を検出するバッテリセンサなどを含む。各種センサ12による検出結果は、検出信号として制御装置20へ送信される。
【0023】
ナビゲーション装置13は、地図データなどを記憶する記憶装置(例えばフラッシュメモリ)、測位衛星から受信した信号に基づいて車両10の位置(以下「自車位置」ともいう)を特定可能なGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機、各種情報を表示するディスプレイ、ユーザ(例えば車両10の運転者)からの操作を受け付ける操作ボタン(タッチパネルを含む)などを備える。
【0024】
ナビゲーション装置13が記憶する地図データは、道路に関する道路データを含む。道路データにおいて、各道路は所定の区間ごとに分割されている。道路データは、各区間に対応するリンクと、リンク同士を接続するノードと、の情報を含む。また、道路データには、各リンクに対応付けて、該リンクに対応する区間の距離、規制速度(例えば法定速度)、道路勾配(例えば傾き角度)などを示す属性情報が設けられている。
【0025】
ナビゲーション装置13は、例えば、車両10の現在地である自車位置から、車両10のユーザにより設定された目的地までの経路(以下「誘導経路」ともいう)を、地図データなどを参照して決定し、決定した誘導経路をディスプレイに表示することによってユーザに案内する。
【0026】
また、ナビゲーション装置13は、自車位置、車両10の進行方向、設定された目的地、地図データなどを参照して、車両10の走行予定経路を予測する。一例として、ナビゲーション装置13は、自車位置から車両10の進行方向上(すなわち前方)の所定範囲内にある区間(例えば自車位置から進行方向に10[km]先までの区間)を、走行予定経路として予測する。
【0027】
ナビゲーション装置13は、走行予定経路を予測すると、該走行予定経路についての経路情報を制御装置20へ送信する。この経路情報には、走行予定経路に含まれる各区間を示す情報と、各区間の属性情報とが含まれる。これにより、ナビゲーション装置13は、走行予定経路に含まれる各区間と、該区間の規制速度や道路勾配などを制御装置20に通知できる。また、ナビゲーション装置13は、自車位置も制御装置20に適宜通知する。
【0028】
さらに、ナビゲーション装置13は、渋滞情報を含む道路交通情報を受信可能に構成され、受信した道路交通情報を制御装置20に送信するようにしてもよい。このようにすれば、ナビゲーション装置13は、走行予定経路の渋滞状況などを制御装置20に通知することが可能になる。
【0029】
制御装置20は、エンジンENG、クラッチCL、電力変換装置11、各種センサ12、及びナビゲーション装置13と通信可能に設けられている。制御装置20は、エンジンENGの出力を制御したり、電力変換装置11を制御することで第1モータジェネレータMG1や第2モータジェネレータMG2の出力を制御したり、クラッチCLの状態を制御したりする。これにより、制御装置20は、後述するように、走行予定経路を走行する際の車両10の走行モードを経路状況などに応じて制御することができる。
【0030】
制御装置20は、例えば、各種演算を行うプロセッサ、各種情報を記憶する記憶装置、制御装置20の内部と外部とのデータの入出力を制御する入出力装置などを備えるECU(Electronic Control Unit)によって実現することができる。なお、制御装置20は、1つのECUによって実現されてもよいし、複数のECUによって実現されてもよい。
【0031】
[車両の走行モード]
次に、車両10の走行モードについて説明する。車両10は、走行モードとして、EV走行モードと、ハイブリッド走行モードと、エンジン走行モードと、をとり得る。そして、車両10は、これらの走行モードのうちのいずれかの走行モードによって走行する。車両10をいずれの走行モードで走行させるかは、制御装置20によって制御される。
【0032】
[EV走行モード]
EV走行モードは、バッテリBATの電力のみを第1モータジェネレータMG1に供給し、該電力に応じて第1モータジェネレータMG1が出力する動力によって車両10を走行させる走行モードである。
【0033】
具体的に説明すると、EV走行モードの場合、制御装置20は、クラッチCLを切断状態にする。また、EV走行モードの場合、制御装置20は、エンジンENGへの燃料の供給を停止して(いわゆる燃料カットを行って)、エンジンENGからの動力の出力を停止させる。このため、EV走行モードでは、第2モータジェネレータMG2による発電が行われないことになる。そして、EV走行モードの場合、制御装置20は、バッテリBATの電力のみを第1モータジェネレータMG1に供給するようにし、該電力に応じた動力を第1モータジェネレータMG1から出力させ、該動力によって車両10を走行させる。
【0034】
制御装置20は、第1モータジェネレータMG1にバッテリBATからの電力のみが供給され、該電力に応じて第1モータジェネレータMG1が出力する動力によって、車両10の走行に要求される駆動力(以下「要求駆動力」ともいう)を得られることを条件に、車両10をEV走行モードで走行させる。
【0035】
なお、EV走行モードでは、エンジンENGへの燃料の供給が停止されるので、エンジンENGへの燃料の供給が行われる他の走行モードに比べて、エンジンENGが消費する燃料が低減され、車両10の燃費が向上する。したがって、車両10をEV走行モードとする頻度(機会)を増加させることで、車両10の燃費向上を図ることが可能である。一方で、EV走行モードでは、第2モータジェネレータMG2による発電が行われず、バッテリBATの電力のみによって第1モータジェネレータMG1を駆動することになるので、バッテリBATの残容量(SOC:State of chargeともいう)が低下しやすくなる。
【0036】
[ハイブリッド走行モード]
ハイブリッド走行モードは、少なくとも第2モータジェネレータMG2が発電した電力を第1モータジェネレータMG1に供給し、該電力に応じて第1モータジェネレータMG1が出力する動力を主として車両10を走行させる走行モードである。
【0037】
具体的に説明すると、ハイブリッド走行モードの場合、制御装置20は、クラッチCLを切断状態にする。また、ハイブリッド走行モードの場合、制御装置20は、エンジンENGへの燃料の供給を行って、エンジンENGから動力を出力させ、エンジンENGの動力によって第2モータジェネレータMG2を駆動する。これにより、ハイブリッド走行モードでは、第2モータジェネレータMG2による発電が行われる。ハイブリッド走行モードの場合、制御装置20は、クラッチCLにより動力伝達経路を切断状態として、第2モータジェネレータMG2が発電した電力を第1モータジェネレータMG1に供給し、該電力に応じた動力を第1モータジェネレータMG1から出力させ、該動力によって車両10を走行させる。
【0038】
第2モータジェネレータMG2から第1モータジェネレータMG1に供給される電力は、バッテリBATから第1モータジェネレータMG1に供給される電力よりも大きい。したがって、ハイブリッド走行モードでは、EV走行モードに比べて、第1モータジェネレータMG1の出力を大きくすることができ、車両10を走行させる駆動力(以下「車両10の出力」ともいう)として大きな駆動力を得ることができる。
【0039】
なお、ハイブリッド走行モードの場合、制御装置20は、必要に応じてバッテリBATの電力も第1モータジェネレータMG1に供給するようにしてもよい。すなわち、制御装置20は、ハイブリッド走行モードにおいて、第2モータジェネレータMG2及びバッテリBATの双方の電力を第1モータジェネレータMG1に供給するようにしてもよい。これにより、第2モータジェネレータMG2の電力のみを第1モータジェネレータMG1に供給する場合に比べて、第1モータジェネレータMG1に供給する電力を大きくすることができ、車両10の出力として一層と大きな駆動力を得ることができる。なお、ハイブリッド走行モードは、本発明における第1走行モードの一例である。
【0040】
[エンジン走行モード]
エンジン走行モードは、エンジンENGが出力する動力を主として車両10を走行させる走行モードである。
【0041】
具体的に説明すると、エンジン走行モードの場合、制御装置20は、クラッチCLを接続状態にする。また、エンジン走行モードの場合、制御装置20は、エンジンENGへの燃料の供給を行って、エンジンENGから動力を出力させる。エンジン走行モードの場合、クラッチCLによって動力伝達経路が接続状態とされているので、エンジンENGの動力は、駆動輪DWに伝達されて駆動輪DWを駆動する。このように、エンジン走行モードの場合、制御装置20は、エンジンENGから動力を出力させ、該動力によって車両10を走行させる。
【0042】
また、エンジン走行モードの場合、制御装置20は、必要に応じてバッテリBATの電力を第1モータジェネレータMG1に供給するようにしてもよい。これにより、エンジン走行モードでは、バッテリBATの電力が供給されることによって第1モータジェネレータMG1が出力する動力も用いて車両10を走行させることができ、エンジンENGの動力のみによって車両10を走行させる場合に比べて、車両10の出力として一層と大きな駆動力を得ることができる。また、これにより、エンジンENGの動力のみによって車両10を走行させるようにした場合に比べて、エンジンENGの出力を抑制することができ、車両10の燃費向上を図ることができる。
【0043】
このように、エンジン走行モードにおいて、第1モータジェネレータMG1が出力する動力も用いて車両10を走行させること、すなわち、第1モータジェネレータMG1によって駆動輪DWの駆動を補助することを、以下「第1モータジェネレータMG1によるアシスト」ともいう。なお、エンジン走行モードは、本発明における第2走行モードの一例である。
【0044】
[走行モードの制御処理の一例]
次に、制御装置20による走行モードの制御処理の一例について説明する。制御装置20は、例えば、車両10が走行可能な状態であるときに(例えば車両10のイグニッション電源がオンであるときに)、以下のような走行モードの制御処理を実行する。なお、この制御処理は、例えば、制御装置20のプロセッサが記憶装置に予め記憶されたプログラムを実行することにより実現できる。
【0045】
図2に示すように、制御装置20は、車両10の現在の走行モードがエンジン走行モードであるか否か判断する(ステップS01)。ステップS01において、エンジン走行モードではないと判断された場合(ステップS01のNO)、制御装置20は、本例における走行モードの制御処理を終了する。
【0046】
一方、ステップS01において、エンジン走行モードであると判断された場合(ステップS01のYES)、制御装置20は、ナビゲーション装置13から受信した経路情報に基づいて、車両10の走行予定経路に含まれる各区間の要求駆動力を予測する(ステップS02)。各区間の要求駆動力は、例えば、各区間を走行する際の車両10の速度(例えば法定速度)や各区間の道路勾配などに基づいて予測できる。
【0047】
次に、制御装置20は、ステップS02で予測された各区間の要求駆動力に基づいて、車両10の走行予定経路に高負荷区間があるか否かを判断する(ステップS03)。ここで、高負荷区間は、要求駆動力が閾値より大きい区間である。具体的に、高負荷区間は、例えば、車両10がエンジン走行モードで走行するにあたって、第1モータジェネレータMG1によるアシストが必要な区間である。ここで、第1モータジェネレータMG1によるアシストが必要とは、例えば、車両10の燃費やNV特性などの観点に基づいて設定された第1モータジェネレータMG1によるアシストの実行条件を満たすことを意味する。
【0048】
ステップS03において、車両10の走行予定経路に高負荷区間がないと判断された場合(ステップS03のNO)、制御装置20は、本例における走行モードの制御処理を終了する。一方、ステップS03において、車両10の走行予定経路に高負荷区間があると判断された場合(ステップS03のYES)、制御装置20は、車両10の走行予定経路にある高負荷区間(以下、単に「高負荷区間」ともいう)におけるバッテリBATの残容量を予測する(ステップS04)。
【0049】
具体的に説明すると、ステップS04において、制御装置20は、第1モータジェネレータMG1によるアシストを伴いつつ車両10がエンジン走行モードによって高負荷区間を走行したときのバッテリBATの残容量を予測する。例えば、「高負荷区間において第1モータジェネレータMG1によるアシストが必要な分の駆動力」は、「高負荷区間の要求駆動力」から、「エンジン走行モードにおいて、車両10の燃費やNV特性などの観点から許容される条件の下、エンジンENGのみにより得られる車両10の出力の上限値」を減算することによって算出できる。そして、このような「高負荷区間において第1モータジェネレータMG1によるアシストが必要な分の駆動力」を得るために、バッテリBATから第1モータジェネレータMG1に供給する必要がある電力を、現在のバッテリBATの残容量から減算することによって、制御装置20は、第1モータジェネレータMG1によるアシストを伴いつつ車両10がエンジン走行モードによって高負荷区間を走行したときのバッテリBATの残容量を予測できる。なお、制御装置20は、ここで説明した例に限らず、任意の方法を用いて、高負荷区間におけるバッテリBATの残容量を予測してよい。
【0050】
次に、制御装置20は、ステップS04で予測された高負荷区間におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満となるか否か判断する(ステップS05)。ここで、アシスト下限閾値は、第1モータジェネレータMG1によるアシストを実行可能な条件として定められたバッテリBATの残容量の下限値である。すなわち、制御装置20は、バッテリBATの残容量がアシスト下限閾値以上であることを条件に、第1モータジェネレータMG1によるアシストを行うようにする。なお、アシスト下限閾値は、制御装置20に予め設定されている。
【0051】
ステップS05において、高負荷区間におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満とならないと判断された場合(ステップS05のNO)、制御装置20は、図3に示すフローチャートのステップS11に進む。図3のフローチャートについては後述する。
【0052】
一方、ステップS05において、高負荷区間におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満となると判断された場合(ステップS05のYES)、制御装置20は、ステップS06に進む。ステップS06において、制御装置20は、高負荷区間を、エンジン走行モードにおいてエンジンENGのみにより得られる車両10の出力によって走行したときのエンジンENGの回転数を予測する。そして、制御装置20は、予測された高負荷区間におけるエンジンENGの回転数が所定回転数(以下「上限回転数」ともいう)以上となるか否かを判断する(ステップS06)。上限回転数は、例えば、いわゆるレブリミットとして定められた回転数である。また、上限回転数は、レブリミットに限らず、車両10のNV特性などを勘案して定められた回転数(例えばレブリミットよりも低い回転数)であってもよい。なお、上限回転数は、制御装置20に予め設定されている。
【0053】
例えば、第1モータジェネレータMG1によるアシストを伴いつつ車両10がエンジン走行モードによって高負荷区間を走行している際に、バッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満となるとする。この場合、バッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満となった時点で、第1モータジェネレータMG1によるアシストが停止される。このようにして第1モータジェネレータMG1によるアシストが停止されると、高負荷区間を走行するための要求駆動力を確保すべく、エンジンENGの回転数は上昇(増加)することが想定される。ステップS06において、制御装置20は、このようにして上昇することが見込まれるエンジンENGの回転数が上限回転数以上となるかを判断する。
【0054】
ステップS06において、エンジンENGの回転数が上限回転数以上とならないと判断された場合(ステップS06のNO)、制御装置20は、本例における走行モードの制御処理を終了する。この場合には、後述するステップS07の処理が行われず、例えば、走行モードがエンジン走行モードに維持される。
【0055】
一方、ステップS06において、エンジンENGの回転数が上限回転数以上になると判断された場合(ステップS06のYES)、制御装置20は、車両10が高負荷区間に到達する前に、車両10の走行モードをエンジン走行モードからハイブリッド走行モードへ切り替える(ステップS07)。この場合、制御装置20は、車両10が高負荷区間に到達する前の所定のタイミングで、走行モードをハイブリッド走行モードへ切り替えて、ハイブリッド走行モードによって高負荷区間を走行させる。ハイブリッド走行モードへ切り替えるタイミングは、例えば、自車位置から高負荷区間までの距離、車速、渋滞状況などの各パラメータに基づき決定されてもよい。これにより、ハイブリッド走行モードへの切り替えを適切なタイミングで開始することが可能になる。
【0056】
そして、制御装置20は、走行モードをハイブリッド走行モードへ切り替えると、第2モータジェネレータMG2が発電した電力によるバッテリBATへの充電を開始する(ステップS08)。制御装置20は、例えば、第1モータジェネレータMG1が消費する電力よりも大きな電力を第2モータジェネレータMG2に発電させるべくエンジンENGの出力を増加させることで、バッテリBATへの充電を開始する。これにより、第1モータジェネレータMG1が消費する電力を確保して車両10の出力を維持しつつ、第2モータジェネレータMG2が発電した電力によってバッテリBATを充電できる。
【0057】
このように、制御装置20は、車両10が高負荷区間に到達する前にバッテリBATへの充電を開始することで、車両10が高負荷区間を走行する際のバッテリBATの残容量(すなわちバッテリBATから第1モータジェネレータMG1へ供給可能な電力)を予め多めに確保しておくことができる。
【0058】
なお、制御装置20は、ハイブリッド走行モードへの切り替えと同時にバッテリBATの充電を開始してもよいし、ハイブリッド走行モードへの切り替え後の所定のタイミングでバッテリBATの充電を開始してもよい。この場合、バッテリBATの充電を開始するタイミングは、例えば、自車位置から高負荷区間までの距離、車速、渋滞状況、バッテリBATの残容量などの各パラメータに基づき決定されてもよい。これにより、バッテリBATの充電を適切なタイミングで開始することが可能になる。
【0059】
また、バッテリBATの充電に際し、制御装置20は、エンジンENGの回転数が所定値を超えない範囲内でエンジンENGの出力を増加させることが好ましい。ここで、所定値は、車両10のNV特性などを勘案して定められた回転数である。これにより、制御装置20は、バッテリBATの充電時に車両10のNV特性が悪化するのを抑制できる。
【0060】
以上説明したように、制御装置20は、高負荷区間におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満となる場合には、車両10が高負荷区間に到達する前に走行モードをハイブリッド走行モードへ切り替えて、ハイブリッド走行モードによって高負荷区間を走行させることができる。これにより、高負荷区間において、バッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満となり第1モータジェネレータMG1によるアシストが停止されることに起因して、エンジンENGの回転数の急激な変動が発生するのを抑制できる。したがって、エンジンENGの回転数の急激な変動が発生することにより車両10のNV特性が悪化するのを抑制でき、車両10の商品性の向上を図れる。
【0061】
また、高負荷区間において第1モータジェネレータMG1によるアシストが停止されても、高負荷区間の要求駆動力が比較的小さいときには、エンジンENGの回転数が上限回転数に達しないことが想定される。このような場合、高負荷区間において第1モータジェネレータMG1によるアシストが停止されても、エンジンENGの回転数の変動が比較的小さいものであったり、エンジンENGの回転数が比較的低く抑えられることが想定される。すなわち、このような場合、高負荷区間において第1モータジェネレータMG1によるアシストが停止されても、車両10のNV特性がそこまで悪化しないことが想定される。
【0062】
そこで、制御装置20は、高負荷区間におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満となる場合であっても、高負荷区間におけるエンジンENGの回転数が上限回転数未満となる場合には、走行モードをエンジン走行モードに維持して、エンジン走行モードによって高負荷区間を走行させることを可能にする。これにより、エンジン走行モードからハイブリッド走行モードに切り替わることによるエンジンENGの回転数の変動が発生するのを抑制できる。また、例えば、エンジン走行モードによって高負荷区間を走行させることにより、ハイブリッド走行モードによって高負荷区間を走行させる場合に比べて、電力変換装置11などの発熱を抑えることも可能となる。
【0063】
このように、制御装置20は、高負荷区間において、バッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満となり第1モータジェネレータMG1によるアシストが行えなくなった場合のエンジンENGの回転数が上限回転数に達するか否かによって、ハイブリッド走行モードへの切り替えを行ったり、エンジン走行モードを維持したりすることで、適切な走行モードによって高負荷区間を走行させることを可能する。
【0064】
次に、ステップS05において、高負荷区間におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満とならないと判断された場合について説明する。高負荷区間におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値未満とならないと判断された場合(ステップS05のNO)、図3に示すように、制御装置20は、エンジン走行モードにおいて得られる車両10の出力の最大値(以下「エンジン走行モードの上限出力」ともいう)が高負荷区間の要求駆動力以上であるか否か判断する(ステップS11)。
【0065】
ステップS11において、エンジン走行モードの上限出力が高負荷区間の要求駆動力以上であると判断された場合(ステップS11のYES)、制御装置20は、高負荷区間を走行させる際の車両10の走行モードをエンジン走行モードに設定する(ステップS12)。この場合、制御装置20は、車両10が高負荷区間を通過するまで現在のエンジン走行モードをそのまま維持するなどして、エンジン走行モードによって高負荷区間を走行させる。なお、この場合、制御装置20は、車両10が高負荷区間を通過する際の走行モードをエンジン走行モードとすればよく、例えば、自車位置から高負荷区間までの間にある任意の区間においては車両10をエンジン走行モード以外の走行モードによって走行させてもよい。
【0066】
一方、ステップS11において、エンジン走行モードの上限出力が高負荷区間の要求駆動力以上でないと判断された場合(ステップS11のNO)、制御装置20は、使用可能なバッテリBATの残容量を算出する(ステップS13)。ここで、使用可能なバッテリBATの残容量は、例えば、現在のバッテリBATの残容量から、前述したアシスト下限閾値を減算することにより算出できる。
【0067】
次に、ステップS13で算出された使用可能なバッテリの残容量に基づいて、制御装置20は、高負荷区間をハイブリッド走行モードによって走行させる際のエンジンENGの目標回転数を設定する(ステップS14)。
【0068】
ステップS14において、制御装置20は、例えば、まず、高負荷区間の要求駆動力に基づいて、高負荷区間をハイブリッド走行モードによって走行させる際の車両10(例えば第1モータジェネレータMG1)の消費電力を予測する。次に、制御装置20は、予測された高負荷区間をハイブリッド走行モードによって走行させる際の消費電力と、ステップS13で算出された使用可能なバッテリの残容量とに基づいて、高負荷区間において第2モータジェネレータMG2による発電が必要な電力を算出する。このとき、制御装置20は、ステップS13で算出された使用可能なバッテリの残容量のすべてを高負荷区間で使い切るものとして、高負荷区間において発電が必要な電力を算出する。これにより、高負荷区間において発電が必要な電力をできるだけ小さくできる。そして、制御装置20は、高負荷区間において発電が必要な電力を第2モータジェネレータMG2に発電させることが可能な最小のエンジンENGの回転数を目標回転数として設定する。高負荷区間において発電が必要な電力をできるだけ小さくすることで、目標回転数として設定されるエンジンENGの回転数を低くできる。これにより、燃費やNV特性などの観点から、車両10の商品性を向上できる。
【0069】
次に、制御装置20は、高負荷区間を走行させる際の車両10の走行モードをハイブリッド走行モードに設定する(ステップS15)。この場合、制御装置20は、車両10が高負荷区間に到達したタイミング、あるいは車両10が高負荷区間に到達する前の任意のタイミングで、走行モードをハイブリッド走行モードへ切り替えて、ハイブリッド走行モードによって高負荷区間を走行させる。そして、制御装置20は、ハイブリッド走行モードによって高負荷区間を走行させる際には、ステップS14で設定された目標回転数にしたがってエンジンENGを運転し、エンジンENGの動力によって第2モータジェネレータMG2が発電した電力やバッテリBATの電力を第1モータジェネレータMG1に供給させる。
【0070】
[制御装置による具体的な制御の第1例]
次に、制御装置20による具体的な制御の第1例について図4を参照して説明する。図4に示す例において、車両10は、経路R1を一定の速度V1(例えば40[km/h])で走行しているものとする。ここで、経路R1は、車両10の走行予定経路として予測された経路である。
【0071】
車両10がエンジン走行モード(走行モード「EN」と図示)によって経路R1を走行している時期t10において、制御装置20は、経路R1に含まれる各区間の要求駆動力に基づいて、経路R1に高負荷区間Rs1があることを検出した。そして、制御装置20は、高負荷区間Rs1におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値Pth未満になると判断した。
【0072】
この場合、制御装置20は、車両10が高負荷区間Rs1に到達する時期t12よりも前の時期t11(例えば時期t10直後の時期)に、車両10の走行モードをエンジン走行モードからハイブリッド走行モード(走行モード「HY」と図示)へ切り替える(図4中の(E)を参照)。ハイブリッド走行モードへの切り替えが行われることで、第2モータジェネレータMG2が発電した電力が第1モータジェネレータMG1に供給され、第1モータジェネレータMG1が出力した動力によって車両10が走行する。なお、時期t11においては、車両10が走行している区間が高負荷区間ではないため、第2モータジェネレータMG2が発電した電力のみが第1モータジェネレータMG1に供給されている。
【0073】
また、制御装置20は、車両10の走行モードをハイブリッド走行モードへ切り替えると、第2モータジェネレータMG2が発電した電力によるバッテリBATの充電を開始する(図4中の(D)を参照)。
【0074】
その後、時期t12において、車両10が高負荷区間Rs1に到達すると、車両10の運転者は、車両10の速度をV1に維持するために、車両10のアクセルペダルをより強く踏み込むなどしてアクセルペダルに対する操作量(すなわちAP開度)を増加させる(図4中の(A)を参照)。これにより、車両10への要求駆動力が増加する。したがって、制御装置20は、時期t12から、第2モータジェネレータMG2が発電した電力に加えて、バッテリBATの電力も第1モータジェネレータMG1に供給するようにする。
【0075】
ところで、バッテリBATの電力を第1モータジェネレータMG1に供給することでバッテリBATの残容量が減少してくると、これに伴って、バッテリBATの出力(例えば出力電圧)も低下してくる。その結果、バッテリBATから第1モータジェネレータMG1に供給される単位時間あたりの電力が小さくなって、第1モータジェネレータMG1の出力が低下するおそれがある。
【0076】
そこで、制御装置20は、図4の(B)に示すように、例えば、ハイブリッド走行モードによって高負荷区間Rs1を走行させている際のエンジンENGの回転数を、高負荷区間Rs1におけるバッテリBATの残容量の減少に伴って増加させる。これにより、制御装置20は、高負荷区間Rs1において第1モータジェネレータMG1の出力を維持でき、例えば、高負荷区間Rs1において第1モータジェネレータMG1の出力が足りずに車両10の速度が低下してしまうのを抑制できる。
【0077】
一方、仮に、制御装置20が前述した走行モードの制御処理を行わないようにした場合には、図4中の太破線で示すように、時期t11において、ハイブリッド走行モードへの切り替えが行われず、車両10がエンジン走行モードのまま高負荷区間Rs1に進入する。
【0078】
この場合、例えば、車両10が高負荷区間Rs1を通過中の時期t13において、バッテリBATの残容量がアシスト下限閾値Pthに達して、第1モータジェネレータMG1によるアシストが停止される。第1モータジェネレータMG1によるアシストの停止に伴って、エンジン走行モードのままでは車両10の速度をV1に維持することができなくなると、速度をV1に維持するために、ハイブリッド走行モードへの切り替えが必要になる。
【0079】
一般的に、エンジン走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時にはエンジンENGの回転数が変動する(例えば上昇する)。特に、車両10に対する負荷(すなわち要求駆動力)が大きいときにこの切り替えが行われると、車両10に対する負荷が小さいときにこの切り替えが行われる場合よりも、より顕著にエンジンENGの回転数が変動する。したがって、車両10が高負荷区間Rs1を通過中の時期t13において、エンジン走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替えが行われると、エンジンENGの回転数は例えば急激に上昇する(図4中の(B)を参照)。このようなエンジン走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替えに起因するエンジンENGの回転数の急激な変動は、車両10の運転者が意図していないものであり、NV特性の悪化に運転者が気づきやすく、車両10の商品性を損なうおそれがある。
【0080】
これに対して、制御装置20によれば、前述したように、高負荷区間Rs1におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値Pth未満になる場合には、車両10が高負荷区間Rs1に到達する前に車両10の走行モードをハイブリッド走行モードへ切り替えておくことができる。このため、高負荷区間Rs1においてエンジン走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替えが行われることに起因してエンジンENGの回転数の急激な変動が発生するのを抑制できる。これにより、車両10のNV特性が悪化するのを抑制して、車両10の商品性を向上できる。
【0081】
[制御装置による具体的な制御の第2例]
次に、前述した第1例とは異なる、制御装置20による具体的な制御の第2例について図5を参照して説明する。図5に示す例において、車両10は、経路R2を一定の速度V2(例えば40[km/h])で走行しているものとする。ここで、経路R2は、車両10の走行予定経路として予測された経路である。
【0082】
車両10がエンジン走行モード(走行モード「EN」と図示)によって経路R2を走行している時期t20において、制御装置20は、経路R2に含まれる各区間の要求駆動力に基づいて、経路R2に高負荷区間Rs2、Rs3、Rs4があることを検出した。そして、制御装置20は、高負荷区間Rs2及び高負荷区間Rs3におけるバッテリBATの残容量がアシスト下限閾値Pth未満にならないと判断した。また、制御装置20は、高負荷区間Rs2及び高負荷区間Rs3の要求駆動力がエンジン走行モードの上限出力以下と判断した。
【0083】
この場合、制御装置20は、時期t20後もエンジン走行モードを維持して、車両10にエンジン走行モードのまま高負荷区間Rs2及び高負荷区間Rs3を走行させる。これにより、車両10が高負荷区間Rs2及び高負荷区間Rs3を通過するにあたってエンジン走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替えが発生し、これに起因したエンジンENGの回転数の変動が発生する(例えば図5の(A)、(D)における高負荷区間Rs2、Rs3に対応する部分の太破線参照)のを抑制できる。
【0084】
一方、制御装置20は、高負荷区間Rs4の要求駆動力についてはエンジン走行モードの上限出力より大きいと判断した。この場合、制御装置20は、例えば、車両10が高負荷区間Rs4に到達した時期t21において、車両10の走行モードをエンジン走行モードからハイブリッド走行モード(走行モード「HY」と図示)へ切り替える。
【0085】
そして、制御装置20は、使用可能なバッテリの残容量のすべてを高負荷区間Rs4で使い切るようにして、その分、高負荷区間Rs4において第2モータジェネレータMG2による発電が必要な電力をできるだけ小さくする。これにより、制御装置20は、高負荷区間Rs4におけるエンジンENGの回転数を低くできる(例えば図5の(A)における高負荷区間Rs4に対応する部分の太破線参照)。これにより、燃費やNV特性などの観点から、車両10の商品性を向上できる。
【0086】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
【0087】
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0088】
(1) 内燃機関(エンジンENG)と、
前記内燃機関によって駆動され、発電を行う発電機(第2モータジェネレータMG2)と、
前記発電機によって発電された電力を蓄電可能な蓄電装置(バッテリBAT)と、
前記発電機及び前記蓄電装置と接続され、前記発電機及び前記蓄電装置の少なくとも一方からの電力供給により駆動輪(駆動輪DW)を駆動可能な電動機(第1モータジェネレータMG1)と、
前記内燃機関及び前記電動機の少なくとも一方により駆動される前記駆動輪と、
前記内燃機関と前記駆動輪との間の動力伝達経路を断接可能な断接部(クラッチCL)と、
を備え、
前記断接部によって前記動力伝達経路を切断して、少なくとも前記発電機からの電力供給に応じて前記電動機が出力する動力によって前記駆動輪を駆動して走行する第1走行モード(例えばハイブリッド走行モード)と、
前記断接部によって前記動力伝達経路を接続して、少なくとも前記内燃機関が出力する動力によって前記駆動輪を駆動して走行する第2走行モード(例えばエンジン走行モード)と、
を含む複数の走行モードによって走行可能な車両(車両10)の制御装置(制御装置20)であって、
前記第2走行モードによって走行中の前記車両の走行予定経路(経路R1)に、前記電動機によって前記駆動輪の駆動を補助する高負荷区間(高負荷区間Rs1)が検出された場合に、前記高負荷区間における前記蓄電装置の残容量を予測し、
予測された前記残容量に基づいて、前記高負荷区間への到達前に前記第1走行モードへの切り替えを行うことが可能である、車両の制御装置。
【0089】
一般的に、内燃機関を駆動輪の駆動に用いる(すなわち内燃機関を車両の走行に直接的に利用する)第2走行モードから、内燃機関を発電機の駆動に用いる(すなわち内燃機関を車両の走行に間接的に利用する)第1走行モードへの切り替え時には内燃機関の回転数が変動する。特に、車両に対する負荷が大きいときにこの切り替えが行われる場合には、車両に対する負荷が小さいときにこの切り替えが行われる場合よりも急激に内燃機関の回転数が変動する。このような内燃機関の回転数の急激な変動が発生すると、運転者に違和感を与えたり、NV特性の悪化につながって、車両の商品性が低下し得る。
【0090】
(1)によれば、第2走行モードによって走行中の車両の走行予定経路に高負荷区間が検出された場合、その高負荷区間における蓄電装置の残容量を予測し、予測された残容量に基づいて、その高負荷区間への到達前に第1走行モードに切り替え、第1走行モードによって高負荷区間を走行させることを可能にする。これにより、高負荷区間において、第2走行モードから第1走行モードへの切り替えが発生することに起因する内燃機関の回転数の急激な変動の発生を抑制することができ、NV特性が悪化するのを抑制して車両の商品性を向上できる。
【0091】
(2) (1)に記載の車両の制御装置であって、
予測された前記残容量が、前記電動機による前記駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値(アシスト下限閾値)未満である場合に、前記第1走行モードへの切り替えを行う、車両の制御装置。
【0092】
高負荷区間における蓄電装置の残容量が、電動機による駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値未満である場合には、高負荷区間の走行中に電動機による駆動輪の駆動補助が実行できなくなることが想定される。仮に、第2走行モードによって高負荷区間を走行させている際に、電動機による駆動輪の駆動補助が実行できなくなると、車両の走行に必要な駆動力を得るためには、内燃機関の回転数を急激に増加させないといけなくなるおそれがある。
【0093】
(2)によれば、高負荷区間における蓄電装置の残容量が、電動機による駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値未満である場合に、高負荷区間への到達前に第1走行モードへの切り替え、第1走行モードによって高負荷区間を走行させることを可能にする。これにより、高負荷区間において、電動機による駆動輪の駆動補助が実行できなくなることに起因して内燃機関の回転数の急激な変動が発生するのを抑制でき、NV特性の悪化を抑制できる。
【0094】
(3) (1)又は(2)に記載の車両の制御装置であって、
予測された前記残容量が、前記電動機による前記駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値未満である場合に、前記駆動補助がない状態で前記高負荷区間を走行した際の前記内燃機関の回転数を予測し、
予測された前記回転数に基づいて、前記第1走行モードへの切り替えを行う、車両の制御装置。
【0095】
仮に、第2走行モードによって高負荷区間を走行させている際に、電動機による駆動輪の駆動補助が実行できなくなっても、その高負荷区間による負荷が比較的小さいときには、車両の走行に必要な駆動力を得るために、内燃機関の回転数を急激に増加させなくてもよい場合もある。
【0096】
(3)によれば、高負荷区間における蓄電装置の残容量が、電動機による駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値未満である場合に、電動機による駆動補助がない状態で高負荷区間を走行した際の内燃機関の回転数を予測し、予測された回転数に基づいて、第1走行モードへの切り替えを行うことが可能である。これにより、高負荷区間において電動機による駆動補助がなくなったときの内燃機関の回転数によって、第1走行モードへの切り替えを行ったり、第2走行モードによる走行を維持したりすることが可能になる。したがって、予測される内燃機関の回転数に応じて適切な走行モードで高負荷区間を走行させることができる。
【0097】
(4) (1)~(3)のいずれか一項に記載の車両の制御装置であって、
前記走行予定経路に前記高負荷区間が検出された場合に、前記高負荷区間への到達前に前記発電機によって発電された電力による前記蓄電装置の充電を開始する、車両の制御装置。
【0098】
(4)によれば、走行予定経路に高負荷区間が検出された場合に、高負荷区間への到達前に発電機によって発電された電力による蓄電装置の充電を開始するので、車両が高負荷区間を走行する際の蓄電装置の残容量を予め多めに確保しておくことができる。
【0099】
(5) (1)~(4)のいずれか一項に記載の車両の制御装置であって、
前記第1走行モードによって前記高負荷区間を走行させる際の前記内燃機関の回転数を、前記高負荷区間における前記蓄電装置の残容量の減少に伴って増加させる、車両の制御装置。
【0100】
(5)によれば、高負荷区間における蓄電装置の残容量の減少に合わせて、内燃機関の回転数を徐々に増加させていくことができるため、高負荷区間における電動機の出力を維持できる。
【0101】
(6) (1)に記載の車両の制御装置であって、
予測された前記残容量が、前記電動機による前記駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値以上である場合に、前記第2走行モードによって前記高負荷区間を走行させる、車両の制御装置。
【0102】
(6)によれば、高負荷区間における蓄電装置の残容量が、電動機による駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値以上である場合に、第2走行モードによって高負荷区間を走行させることが可能である。これにより、高負荷区間において電動機による駆動補助を継続できる場合には、第2走行モードを維持して高負荷区間を走行させることを可能にし、走行モード切り替えに伴うNV特性の悪化を抑制して車両の商品性を向上できる。
【0103】
(7) (1)に記載の車両の制御装置であって、
予測された前記残容量が、前記電動機による前記駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値以上である場合に、前記第2走行モードにおいて前記車両が出力可能な上限出力が前記高負荷区間の走行時に要求される要求駆動力以上か否かを判断し、
前記上限出力が前記要求駆動力未満の場合に、前記第1走行モードによって前記高負荷区間を走行させるとともに、前記残容量に基づいて、前記第1走行モードによって前記高負荷区間を走行させる際の前記内燃機関の回転数を設定する、車両の制御装置。
【0104】
(7)によれば、高負荷区間における蓄電装置の残容量が、電動機による駆動輪の駆動補助を実行可能な条件となる閾値以上であっても、第2走行モードにおいて車両が出力可能な上限出力が高負荷区間の走行時に要求される要求駆動力未満の場合には、第1走行モードによって高負荷区間を走行させることが可能である。これにより、高負荷区間において車両の走行に必要な駆動力が不足するのを抑制できる。また、第1走行モードによって高負荷区間を走行させる際の内燃機関の回転数を、高負荷区間における蓄電装置の残容量に基づいて設定することが可能である。これにより、高負荷区間における蓄電装置の残容量に応じて、高負荷区間を走行させる際の内燃機関の回転数を低くすることができる。
【符号の説明】
【0105】
10 車両
20 制御装置
BAT バッテリ(蓄電装置)
DW 駆動輪
ENG エンジン(内燃機関)
MG1 第1モータジェネレータ(電動機)
MG2 第2モータジェネレータ(発電機)
CL クラッチ(断接部)
R1、R2 経路(走行予定経路)
Rs1 高負荷区間
Pth アシスト下限閾値(閾値)
図1
図2
図3
図4
図5