(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】外部発光性シグナリング乗り物グレージング、これを包含する乗り物、及び、製造
(51)【国際特許分類】
F21S 43/20 20180101AFI20221212BHJP
C03C 27/12 20060101ALI20221212BHJP
B60J 1/00 20060101ALI20221212BHJP
B60J 1/10 20060101ALI20221212BHJP
B60J 1/18 20060101ALI20221212BHJP
F21S 43/145 20180101ALI20221212BHJP
F21W 103/35 20180101ALN20221212BHJP
F21W 103/15 20180101ALN20221212BHJP
F21W 103/10 20180101ALN20221212BHJP
F21W 103/55 20180101ALN20221212BHJP
F21Y 115/20 20160101ALN20221212BHJP
【FI】
F21S43/20
C03C27/12 N
B60J1/00 H
B60J1/10
B60J1/18 F
F21S43/145
F21W103:35
F21W103:15
F21W103:10
F21W103:55
F21Y115:20
(21)【出願番号】P 2020529248
(86)(22)【出願日】2018-11-28
(86)【国際出願番号】 FR2018053022
(87)【国際公開番号】W WO2019106291
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-10-28
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン-ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【氏名又は名称】村上 智史
(72)【発明者】
【氏名】マチュー ベラール
(72)【発明者】
【氏名】オリビエ デルリウ
(72)【発明者】
【氏名】パスカル ボールレ
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-098104(JP,A)
【文献】特開2009-117195(JP,A)
【文献】特開2010-256890(JP,A)
【文献】特開2009-146654(JP,A)
【文献】特開2012-142142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 43/20
C03C 27/12
B60J 1/00
B60J 1/10
B60J 1/18
F21S 43/145
F21W 103/35
F21W 103/15
F21W 103/10
F21W 103/55
F21Y 115/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイドウィンドウ、リアウィンドウ又はウィンドシールド、特には自動車(100)のサイドウィンドウ、リアウィンドウ又はウィンドシールドから選択され、下記を有する、外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
- 透明第1グレージング(1)、これは、無機又は有機ガラスでできており、F1面及びF2面と呼ばれる主面(11、12)、及び端部面(10)、並びにいわゆる参照方向を有する、
- 前記2面の側にあり外部シグナリング光を照射することができる、光源(3)、前記光源は、前記F2面に面している出口表面を有する、
前記グレージングは、下記を特徴とする:
前記光源が、エレクトロルミネッセント素子であり、これが、少なくとも5cmの長さ及び少なくとも1cmの幅の照射領域を有し、好ましくは、1mm以下の厚みE0を有し、50°~70°の照射半頂角、及び、前記エレクトロルミネッセント素子の平面に対して垂直な主照射方向を、有すること、
1つの構成において、前記グレージングが、前記エレクトロルミネッセント素子に面して、F2面と前記エレクトロルミネッセント素子との間に、コリメーション光学素子(5a、5b)を有し、これが、出口表面の側の後方面、及び、前記後方面とは反対側のコリメーション面と呼ばれる前方面を、有すること、
透明材料でできている前記コリメーション光学素子が、好ましくは1mm以下の厚みを有し、光学フィルム又は一組の光学フィルムを有し、それぞれの光学フィルムが、前記出口表面とは反対側の前方面に、頂部S及び10μm~500μmの頂部間の周期Tを有する特徴構造の配列を有すること、
前記コリメーション光学素子が、下記を有すること:
(a)二次元である前記特徴構造の配列を有する、第1の光学フィルム、
(b)又は、前記出口表面から出発して以下の順番で下記を有する、プリズム状である一組の少なくとも2つの光学フィルム、好ましくは最大で2つのプリズム状光学フィルム:
- 長さ方向に第1軸に沿って延在しているプリズムである前記特徴構造の配列を有する、第1光学フィルム、
- 及び、前記第1光学フィルムに面しており、長さ方向に第2軸に沿って延在しているプリズムである第2の前記特徴構造の配列を有する、第2光学フィルム、この第2軸は、前記第1軸に対して90°±10°の角度を形成し、前記第1軸若しくは前記第2軸は、前記参照方向に対して最大10°の角度を形成し、さらには平行である、
(c)又は、プリズムである前記特徴構造の配列を有する、単層の第1光学フィルム、このプリズムの配列は、長さ方向に、前記参照方向に対して最大10°の角度を形成しておりさらには平行である軸に沿って延在している、
前記(a)に関して、それぞれの前記二次元の特徴構造が、側方面によって規定され、かつ、前記フィルムに対して垂直な平面Pにおいて、それぞれの前記二次元の特徴構造が、60°~110°の範囲の頂角を有し、前記側方面と前記平面Pとのそれぞれの交差部が、前記光学フィルムの平面と、30°~55°の範囲の角度を形成していること、
前記(b)及び前記(c)に関して、それぞれのプリズムが、2つの長さ方向面によって規定され、それぞれのプリズムが、60°~110°の範囲の頂角を有し、かつ、それぞれの前記長さ方向面が、前記プリズム状の光学フィルムの平面に対して、30°~55°の範囲の角度を形成していること、
前記グレージングが、前記コリメーション光学素子に面して、前記コリメーション光学素子と前記F2面との間に、透明材料でできているリダイレクション光学素子(5)を有し、これが、リダイレクション光学フィルム又は一組のリダイレクション光学フィルムを有し、それぞれのフィルムが、前記出口表面とは反対側の前方面に、頂部及び10μm~500μmの頂部間の周期T’を有する非対称プリズムの配列を有すること、
前記リダイレクション光学素子が、下記を有すること:
(i)前記参照方向に対して最大10°の角度を形成しておりさらには平行である第3軸に沿って長さ方向に延在している一組の非対称プリズムを有する、第1非対称光学フィルム、
(j)又は、プリズム状であり、前記出口表面から出発して、下記を下記の順番で有する、一組の2つの非対称光学フィルム:
- 前記参照方向に対して最大10°の角度を形成している第3軸に沿って長さ方向に延在している一組の非対称プリズムを有する、第1非対称光学フィルム、
- 及び、前記第1非対称光学フィルムに面しており、前記プリズム状の特徴構造の第2の配列を有している、第2非対称光学フィルム、前記第2の配列の一組のプリズムが、前記第3軸に対して最大10°の角度を形成している第4軸に沿って長さ方向に延在しており、かつ/又は、前記第4軸が、前記グレージングの前記参照方向と、最大10°の角度を形成している、
前記(i)又は(j)に関して、それぞれの非対称プリズムが、第1及び第2長さ方向面によって規定され、それぞれのプリズムが、50°~60°の範囲の頂角を形成し、かつ、長面と呼ばれる第1長さ方向面が、前記非対称光学フィルムの平面に対して、31°~41°の範囲の角度を形成していること、
- 前記リアウィンドウ又は前記ウィンドシールドに関して、前記参照方向が、前記リアウィンドウ又は前記ウィンドシールドの平面における水平であり、
- 前記サイドウィンドウに関して、前記参照方向が、前記サイドウィンドウの平面における水平に対して垂直であり、
- 前記F2面に向いている前記長面に対する垂直が、前記リアウィンドウ又は前記ウィンドシールドの表面に向いており、又は、前記サイドウィンドウの前方に向いていること、
並びに、
- 空気が、前記出口表面と、前記コリメーション光学素子の前記第1光学フィルムの前記入口表面との間にあること、
- 前記(b)及び前記(c)に関して、空気が、前記コリメーション光学素子の前記前方面の前記プリズムの間にあること、
- 前記(a)に関して、前記二次元特徴構造が、くぼんでおり、前記二次元特徴構造の配列が、キャビティの配列であり、前記頂部Sが、前記F2面とは反対の側に向いており、それぞれの前記キャビティの上方表面が、前記非対称プリズム状フィルムから離れており、若しくはそれと物理的に接触しており、空気が、前記キャビティの中にあること、又は、前記二次元特徴構造が、隆起しており、それぞれの前記前方面の前記二次元特徴構造の前記頂部が、前記非対称プリズム状フィルムから離れており、若しくはそれと物理的に接触しており、空気が、前記二次元特徴構造の間にあること、
- 空気が、前記非対称プリズムの間にあり、前記非対称プリズム状フィルムの最終前方面が、透明要素から離れており、又はそれと物理的に接触しており、この透明要素が、前記第1グレージングとは異なり、又は前記第1グレージングに対応すること、
又は、代替的な構成において、前記グレージングが、前記出口表面に面して、ホログラフィックリダイレクション光学素子を有し、これが、特には透明材料でできており、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子が、前記F2面に向いている前方面、及び、反対側の後方面を有し、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子が、前記前方面に、ホログラフィック特徴構造の配列を有するフィルムを有し、かつ、空気が、前記出口表面と、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子の前記入口表面との間にあり、かつ、空気が、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子の前記前方面の隆起しているホログラフィック特徴構造の間にあり、若しくは、空気が、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子の前記前方面のくぼんでいるホログラフィック特徴構造の間にあり、前記ホログラフィックリダイレクションフィルムの前記前方面が、透明要素から離れており、又はそれと物理的に接触しており、この透明要素が、前記第1グレージングとは異なり、又は、前記第1グレージングに対応すること。
【請求項2】
下記であることを特徴とする、請求項1に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
- 前記リアウィンドウに関して、前記光源が、好ましくは、レッドを照射し、特には、前記光源及び前記コリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子が、(第3の)停止ライトを形成し、又は、前記光源及び前記ホログラフィックリダイレクション光学素子が、一緒に、(第3の)停止ライトを形成すること、
- 又は、前記リアウィンドウ若しくは前記ウィンドシールドに関して、前記光源が、好ましくは、イエローを照射し、特には、前記光源及び前記コリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子が、インジケータライト、例えば矢印の形状のインジケータライトを形成し、又は、前記光源及び前記ホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、インジケータライト、例えば矢印の形状のインジケータライトを、形成すること、
- 並びに/又は、前記リアウィンドウ若しくは前記ウィンドシールドに関して、前記光源が、ピクトグラムであり、特には、警告ピクトグラムであり、例えば、ハザード警告ライトであり、若しくは、安全距離に関する情報を提供すること。
【請求項3】
下記であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記グレージングが、複数のエレクトロルミネッセント素子、特には複数のOLED又はTFEL又はQLEDを有し、それぞれの素子が、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子を有し、又は、前記コリメーション光学素子及び前記非対称リダイレクション光学素子からなるアセンブリを有し、前記光源が、特には、前記リアウィンドウの上部境界部にある。
【請求項4】
下記であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記サイドウィンドウに関して、これが、デフレクターとして固定されており、前記光源が、イエローを照射し、特には、前記光源及び前記コリメーション光学素子及び前記非対称リダイレクション光学素子からなるアセンブリが、サイドリピーターを形成し、又は、前記光源及び前記ホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、サイドリピーターを形成する。
【請求項5】
下記であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記プリズム又は前記二次元特徴構造及び好ましくは非対称プリズムが、連続的であり、又は本質的に連続的である。
【請求項6】
下記であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記光学フィルム又はそれぞれの光学フィルムが、プラスチックフィルムであり、このフィルムが、その厚みにおいて、部分的にテクスチャ化されている。
【請求項7】
下記であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記エレクトロルミネッセント素子が、有機発光ダイオード、すなわちいわゆるOLEDであり、特には、透明有機発光ダイオード(TOLED)であり、又は、量子ドット発光ダイオードであり、すなわち、いわゆるQLEDである。
【請求項8】
下記であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
特には前記OLEDに関して、前記グレージングが、カラーフィルターを有しており、特には、1mm以下の厚みのプラスチックフィルムであるカラーフィルターを有しており、これが、下記の場所にある:
- 前記出口表面と、前記コリメーション光学素子特には前記第1光学フィルムの前記後方面との間、
又は、
- 前記出口表面と、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子特には前記光学フィルムの前記後方面との間、
又は、
- 前記リダイレクション光学素子と、積層中間層との間、この場合、前記フィルターが、保護フィルムを形成する。
【請求項9】
下記であることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記エレクトロルミネッセント素子が、キャリアを有する背面発光OLEDであり、このキャリアが、前記F2面とは反対の側に、前記キャリアから出発して、下記を、下記の順番で担持している:随意の機能性サブ層、透明アノード、有機エレクトロルミネッセントシステム、反射性カソード。
【請求項10】
下記であることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記第1グレージングが、湾曲しており、かつ、前記エレクトロルミネッセント素子、特にはOLED又はQLEDが、可とう性である。
【請求項11】
下記であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記グレージングが、前記エレクトロルミネッセント素子を電気的に接続するための要素を有し、この要素が、前記エレクトロルミネッセント素子に結合しており、かつ、前記第1グレージングの前記端部面を超えて延在している。
【請求項12】
下記であることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記コリメーション光学素子が、前記エレクトロルミネッセント素子に、その後方面を介して、好ましくは、特には透明である接着性物質によって、前記出口表面の、さらには照射面の、周縁部において、固定されていること、
及び、
前記非対称リダイレクション光学素子が、前記コリメーション光学素子の前記最終前方面の周縁部に、特には、好ましくは透明である接着性物質によって、固定されていること、又は、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子が、その後方面を介して、前記エレクトロルミネッセント素子に、前記出口表面の、さらには照射面の、周縁部において、好ましくは、特には透明である接着性物質によって、固定されていること。
【請求項13】
下記を有する積層グレージングを有することを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
- 前記第1透明グレージング(1)、
- 第2透明グレージング(1‘)、これは、無機又は有機ガラスでできており、F3面及びF4面と呼ばれる主面(13、14)を有する、
- 前記積層グレージングの内部面である、前記F2面と前記F3面との間にある、透明積層中間層(2、20)、これは、随意に着色されておりかつ/又は随意にその厚みにおいて複合体であり、ポリマー材料でできており、前記積層中間層フィルムは、前記F3面の側の主面FA、及び前記F2面の側の主面FBを有し、前記FA面が、前記F3面と接着的な接触を形成しており、かつ、前記FB面が、前記F2面と接着的な接触を形成しており、前記エレクトロルミネッセント素子が、前記F2面と前記F3面との間にあり、好ましくは、前記コリメーション光学素子及び前記非対称リダイレクション光学素子が、前記F2面と前記F3面との間にあり、若しくは、前記ホログラフィック非対称リダイレクション光学素子が、前記F2面と前記F3面との間にあり、又は、前記エレクトロルミネッセント素子が、前記F4面にあり、好ましくは、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子が、前記F4面の側にあり、若しくは、好ましくは、前記コリメーション光学素子及び前記非対称リダイレクション光学素子が、前記F4面の側にある。
【請求項14】
下記であることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記随意のホログラフィックリダイレクション光学素子又は前記非対称リダイレクション光学素子が、前記最終前方面の周縁部において、前記透明要素に、押し付けられており、又は固定されており、特には、好ましくは透明である接着性物質によって、固定されており、前記透明要素が、例えば、積層グレージングのF2面又はF4面であり、この積層グレージングが、無機又は有機ガラス製である第2透明グレージング(1’)を有し、F3面及びF4面と呼ばれる主面(13、14)を有する。
【請求項15】
下記を有する積層グレージングを有することを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
- 前記第1透明グレージング(1)、
- 第2透明グレージング(1‘)、これは、無機又は有機ガラスでできており、F3面及びF4面と呼ばれる主面(13、14)を有する、
- 前記積層グレージングの内部面である前記F2面と前記F3面との間にある、透明積層中間層(2)、これは、好ましくは、PVB製であり、随意に着色されておりかつ/又は随意にその厚みにおいて複合体であり、ポリマー材料でできており、前記積層中間層フィルムが、前記F3面の側の主面FA、及び前記F2面の側の主面FBを有し、前記FA面が、前記F3面と接着的な接触を形成しており、前記FB面が、前記F2面と接着的な接触を形成しており、前記コリメーション光学素子が、前記エレクトロルミネッセント素子よりも大きく、かつ、その周縁部において、前記積層中間層に、固定されており、好ましくは、特には透明である接着性物質によって、接着的に結合しており、又は、その周縁部において、その後方面を介して、接着的な接触を形成しており、随意に、前記非対称リダイレクション光学素子が、前記エレクトロルミネッセント素子よりも大きく、かつ、その周縁部において、その後方面を介して、前記コリメーション光学素子に、固定されており、好ましくは、特には透明である接着性物質によって、接着的に結合している、
-又は、前記コリメーション光学素子が、その周縁部において、前記出口表面に、固定されており、好ましくは、特には透明である接着性物質によって、接着的に結合しており、かつ、前記非対称リダイレクション光学素子が、前記エレクトロルミネッセント素子より大きく、かつ、その周縁部において、前記積層中間層に、固定されており、好ましくは、特には透明である接着性物質によって、接着的に結合しており、若しくは、その周縁部において、その後方面を介して、前記積層中間層と、接着的な接触を形成しており、
又は、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子が、前記エレクトロルミネッセント素子よりも大きく、その周縁部において、前記積層中間層に、固定されており、好ましくは、特には透明である接着性物質によって、接着的に結合しており、若しくは、その周縁部において、その後方面を介して、前記積層中間層と、接着的な接触を形成している。
【請求項16】
下記であることを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記F2面が、自由であり、前記グレージングが、単層であり、前記非対称又はホログラフィックリダイレクション光学素子が、前記F2面にあり、又は、前記グレージングが積層されている場合には、前記エレクトロルミネッセント素子が、自由な前記F4面の側にあること:
前記随意のホログラフィックリダイレクション光学素子が、その周縁部において、その後方面を介して、前記エレクトロルミネッセント素子に、固定されており、好ましくは、接着的に結合しており、特には、好ましくは透明である接着性物質によって前記出口表面の周縁部に固定されており、
又は、前記コリメーション光学素子が、その周縁部において、その後方面を介して、前記エレクトロルミネッセント素子に、固定されており、好ましくは接着的に結合しており、特には、好ましくは透明である接着性物質によって、前記出口表面の周縁部において、固定されていること、
並びに/又は、
前記エレクトロルミネッセント素子及び前記コリメーション光学素子及び前記非対称リダイレクション光学素子からなるアセンブリ、若しくは、前記エレクトロルミネッセント素子及び前記ホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、自由な前記F4面若しくはF2面に、保護後方フィルムを介して、固定されており、好ましくは接着的に結合されており、前記保護後方フィルムは、前記エレクトロルミネッセント素子の前記入口表面にあり、自由な前記F4面若しくは前記F2面に延在している突出固定部分を、有する。
【請求項17】
下記であることを特徴とする、請求項13に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記ホログラフィックリダイレクション光学素子又は前記コリメーション光学素子及び好ましくは前記ダイレクション光学素子が、前記F2面と前記F3面との間にあり、前記エレクトロルミネッセント素子が、前記F2面と前記F3面との間にあり、前記エレクトロルミネッセント素子を有する区域において、前記FA面が、前記F3面と、又は前記出口表面の側と、接着的な接触を形成しており、前記FB面が、前記F2面と接着的な接触を形成しており、前記透明要素が、プラスチック保護フィルムであり、前記最終前方面にあり、前記F2面の方に向いている面を有し、前記積層中間層と接着的な接触を形成しており、前記保護プラスチックフィルムが、局所的であり、随意に、前記最終前方面の端部を超えて最大10cm延在しているいわゆる延長区域を有している。
【請求項18】
下記であることを特徴とする、請求項14~18のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記積層中間層が、複合体であり、かつ、前記エレクトロルミネッセント素子の区域の外において、下記のスタックを有すること:PVB/前記F2面又は前記F3面の側における随意の導電性機能性コーティングを有する機能性プラスチックフィルム/PVB、前記機能性プラスチックフィルムは、前記F2面を超えて延在している、
及び、
前記エレクトロルミネッセント素子が、前記F2面と前記F3面との間にあり、前記前方面と前記F3面との間に、前記プラスチックフィルム/前記PVBが存在し、前記透明要素が、前記前方面における前記機能性プラスチックフィルムである。
【請求項19】
下記であることを特徴とする、請求項12~18のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記積層中間層が、音響PVBを有し、かつ/又は、着色されており、前記積層中間層が、特には、PVBであり、その厚みにおいて少なくとも部分的に着色されており、着色されている部分が、少なくとも、前記エレクトロルミネッセント素子と前記F3面との間にある。
【請求項20】
下記であることを特徴とする、請求項13~19のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージング:
前記エレクトロルミネッセント素子が、前記積層中間層の開口部に収容されており、好ましくは、前記コリメーション光学素子及び前記リダイレクション光学素子が、前記開口部に収容されており、又は、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子が、前記開口部に収容されており、前記開口部が、ふさぎ開口部であり、前記F3面の方向に底部を有しており前記F2面に開いており、又は、いわゆる内部開口部が、前記積層中間層の厚みの中にあり、かつ、前記透明要素が、前記内部開口部に収容されている保護フィルムであり、又は、前記内部開口部よりも大きく、前記内部開口部を覆っている。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか一項に記載の発光性グレージングを少なくとも1つ有する乗り物。
【請求項22】
下記を含むことを特徴とする、請求項1~20のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージングを製造するための方法:
前記第1グレージングにおける設置の前に、前記エレクトロルミネッセント素子に、特にはその出口表面に:
- フィルムに基づいているコリメーション光学素子を、特には周縁的な固定によって、さらには、随意に封止を形成する周縁的な接着性結合によって、事前に取り付けること、さらには、フィルムに基づいている非対称リダイレクション光学素子を、特には周縁的な固定によって、さらには、随意に封止を形成する周縁的な接着性結合によって、事前に取り付けること、
- 又は、フィルムに基づいているホログラフィックリダイレクション光学素子を、特には周縁的な固定によって、さらには、随意に封止を形成する周縁的な接着性結合によって、事前に取り付けること、
- 随意に、随意に着色されている保護フィルムを、最後のリダイレクション光学フィルムの上に、特には周縁的な固定によって、さらには、随意に封止を形成する周縁的な接着性結合によって、事前に取り付けること。
【請求項23】
下記の工程を含むことを特徴とする、請求項13~20のいずれか一項に記載の外部発光性シグナリング乗り物グレージングを製造するための方法:
- 前記エレクトロルミネッセント素子を、開口部を有しない積層中間層に、又は、貫通若しくはふさぎ開口部に、配置すること、かつ、同時に又は別個に、前記コリメーション光学素及び非対称リダイレクション光学素子若しくはホログラフィックリダイレクション光学素子を、前記エレクトロルミネッセント素子に面して配置すること、
並びに、逐次的に:
- このアセンブリを、前記第1と前記第2グレージングとの間に配置し設置すること、
- 真空下でかつ加熱を伴って、又はさらには圧力下で、積層すること。
【請求項24】
下記であることを特徴とする、請求項22又は23に記載の、外部発光性シグナリング乗り物グレージングを製造する方法:
前記エレクトロルミネッセント素子を、前記積層中間層シートにおいて、入口表面側で、貫通又はふさぎ開口部の中に配置すること、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子若しくは前記コリメーション光学素子若しくはさらには前記非対称リダイレクション光学素子を、前記開口部に収容し、かつ、前記出口表面の周縁部において、固定すること、好ましくは接着的に結合させること、又は、前記非対称若しくは前記ホログラフィックリダイレクション光学素子で、前記開口部を塞ぎ、かつ、前記非対称若しくは前記ホログラフィックリダイレクション光学素子を前記積層中間層に配置すること。
【請求項25】
下記を含むことを特徴とする、請求項22~24のいずれか一項に記載の、外部発光性シグナリング乗り物グレージングを製造する方法:
前記配置の前に、随意に着色されている、局所的な保護フィルムを、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子又は前記非対称リダイレクション光学素子の最終前方面に、特には周縁的な接着性結合によって、固定すること、及び、前記配置の間に、前記積層中間層が、前記局所的な保護フィルムを収容するふさぎ穴部を有し、又は前記積層中間層が、貫通穴部を有し、別の積層中間層で、この穴部を閉じること。
【請求項26】
下記であることを特徴とする、請求項22~25のいずれか一項に記載の、外部発光性シグナリング乗り物グレージングを製造する方法:
前記積層中間層が、前記エレクトロルミネッセント素子、前記コリメーション光学素子、及び前記非対称リダイレクション光学素子、又は、前記エレクトロルミネッセント素子及び前記ホログラフィックリダイレクション光学素子を収容する貫通穴部を有すること、
並びに、
前記穴部を閉じ、随意に着色されている、保護フィルム、及び、前記保護フィルムを覆う別の中間層シートを、配置すること、前記他のシートは、随意に、既に、前記局所的なカバーフィルム又は保護フィルムと、接着的な接触を形成している。
【請求項27】
前記エレクトロルミネッセント素子の区域の外において、加熱及び圧力によって、下記の場所に、ポイント接着性接触を形成することを含むことを特徴とする、請求項22~26のいずれか一項に記載の、外部発光性シグナリング乗り物グレージングを製造する方法:
- 前記中間層シートと、入口表面の側の、後方中間層シートと呼ばれる、別の中間層シートとの間、及び/又は、前記中間層シートと、出口表面の側の、前方中間層シートと呼ばれる、別の中間層シートとの間、
並びに/又は、
- 前記コリメーション光学素子と、前記非対称リダイレクション光学素子との間、若しくは、前記ホログラフィックリダイレクション光学素子と、前記中間層シート若しくは前記別の中間層シートとの間、
前記エレクトロルミネッセント素子さらにはコリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子、若しくは、前記エレクトロルミネッセント素子及び前記ホログラフィックリダイレクション光学素子が、前記中間層シートのうちの1つの貫通若しくはふさぎ穴部の中にあり、かつ/又は、前記エレクトロルミネッセント素子さらには前記コリメーション光学素子及び前記非対称リダイレクション光学素子、若しくは前記エレクトロルミネッセント素子及び前記ホログラフィックリダイレクション光学素子が、前記中間層シートと、他の中間層シートの前方若しくは後方との間に、挟まれている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部発光性シグナリング乗り物グレージング、そのようなグレージングを有する乗り物、及び、そのようなグレージングの製造に関する
【背景技術】
【0002】
外部発光性シグナリング乗り物グレージングが、益々一般的になっている。特に、F2面と呼ばれる内部面に照明ユニットを配置し、それによって第3停止ライトを形成することが一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
統合及び製造の過程を改善することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的のために、本出願の第一の主題は、特には自動車又はさらには公共輸送乗り物の、リアウィンドウ(後方ウィンドウ、バックウィンドウ)及び(好ましくは固定されている、デフレクター)サイドウィンドウから選択され、又はウィンドシールドである、外部発光性シグナリング乗り物グレージングであり、これは、下記を有する:
- 透明第1グレージング、このグレージングは、随意にクリア又は超クリアである無機物質でできており、好ましくは湾曲している(熱的又は化学的に)強化された有機ガラス製であり、外側グレージングとして意図されており、それぞれF1面(乗り物に対して外側の面)及びF2面と呼ばれる第1主面及び第2主面を有しており、自動車用に関して、このグレージングは、特には、好ましくは最大2.5mm、さらには最大2.2mm、特には最大1.9mm、最大1.8mm、最大1.6mm、及び最大1.4mm、又はさらには最大1.3mm又は最大1mmの厚みを有する無機又は有機ガラス製であり、好ましくは参照方向を有している、
-光源、これは、F2面側における、エレクトロクロルミネッセント素子であり、(したがってF2面の方向に)外部シグナリングライトを照射することができ、外部シグナリングライトは、規格に適合するように選択され、例えば、サイドリピーターライトに関してはアンバー若しくは(MV)イエローライトであり、又は、(第3)ライト(停止ライト)に関しては、(MV)レッドライトであり、この光源は、F2面の方向に出口表面を有しており(かつ反対側に入口表面を有しており)、かつ、照射半頂角が、50°~70°であり、特には、55°~65°であり、主要な照射方向が、上述のエレクトロクロルミネッセント素子の平面に対して垂直であり、さらには、グレージングの(平均の)平面に対して垂直(好ましくは90±5°、90±2°、更には90°)である、
特には透明であるエレクトロルミネッセント素子は、少なくとも5cmさらには少なくとも10cmの長さでありかつ少なくとも1cm又は少なくとも2cmさらには少なくとも5cmの幅の照射領域を有し、好ましくは1cm以下さらには1mm以下の厚みE0である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するOLEDを有するリアウィンドウのF1面の側の平面図である。
【
図1a】
図1aは、そのコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を備えているOLEDの平面詳細図である。
【
図1-1】
図1´aは、そのコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を備えているOLEDの代替的な外部側の平面詳細図である。
【
図1-2】
図1´は、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有しているOLEDの外部側の平面詳細図である。
【
図1i】
図1iは、コリメーション光学素子の概略図である。
【
図1j】
図1jは、コリメーション光学素子の概略図である。
【
図1k】
図1kは、コリメーション光学素子の概略図である。
【
図1l】
図1lは、コリメーション光学素子の概略図である。
【
図2】
図2は、第2の実施態様に係るリアウィンドウ(バックウィンドウ)の断面図である。
【
図3a】
図3aは、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するOLEDを有する(サイドウィンドウに固定されている)デフレクターの平面図である。
【
図3b】
図3bは、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するOLEDを有する(サイドウィンドウに固定されている)デフレクターの断面図である。
【
図3c】
図3cは、そのコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を備えているOLEDの平面詳細図である。
【
図3d】
図3dは、そのコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を備えているOLEDの代替的な平面詳細図である。
【
図4a】
図4aは、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング400a(バックウィンドウ又はデフレクター)の断面図である。
【
図4b】
図4bは、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング400b(バックウィンドウ又はデフレクター)の断面図である。
【
図4c】
図4cは、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング(バックウィンドウ又はデフレクター)の断面図である。
【
図4d】
図4dは、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング(バックウィンドウ又はデフレクター)の断面図である。
【
図4e】
図4eは、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング(バックウィンドウ又はデフレクター)の断面図である。
【
図5】
図5は、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージングの断面図である。
【
図6a】
図6aは、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング(バックウィンドウ又はデフレクター)の断面図である。
【
図6b】
図6bは、本発明にしたがってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージングの断面図である。
【
図7a】
図7aは、本発明に係るグレージングを製造することを目的として、積層の間にではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【
図7b】
図7bは、本発明に係るグレージングを製造することを目的として、積層の間にではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【
図7c】
図7cは、本発明に係るグレージングを製造することを目的として、積層の間にではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【
図7d】
図7dは、本発明に係るグレージングを製造することを目的として、積層の間にではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【
図7e】
図7eは、本発明に係るグレージングを製造することを目的として、積層の間にではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【
図7f】
図7fは、本発明に係るグレージングを製造することを目的として、積層の間にではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【
図7g】
図7gは、本発明に係るグレージングを製造することを目的として、積層の間にではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
好ましくは、(第1の)構成において、グレージングが、上述のエレクトロルミネッセント素子に面して、F2面と上述のエレクトロルミネッセント素子との間に、コリメーション光学素子を有しており、このコリメーション光学素子は、出口表面側の後方面、及び、この後方面とは反対側の、コリメーション面と呼ばれる前方面を、有する。
【0007】
コリメーション光学素子は、透明かつ/又は柔軟な、好ましくはプラスチック材料でできており(特には、熱可塑性であり、ポリエチレンテレフタレート PET、ポリエチレンナフタレート、PEN、ポチエチレン PE、ポリメチルメタクリレート PMMA、ポリジメチルシロキサン PDMS、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、熱可塑性ポリウレタンであり)、好ましくは、1mm以下さらには最大0.6mm又は最大0.3mm又は最大0.15mmである(合計の)厚みE1を有する。
【0008】
コリメーション光学素子は、好ましくは、プラスチック(特には熱可塑性、PET、PE、PC、PMMA、PDMS)の光学フィルムを含有し、このフィルムが、特には、その厚みにおいて部分的にテクスチャ化されており、又は、代替的には、厚みにおいて部分的に若しくは全体的にテクスチャ化されている透明上方層を有する、平滑で(特にはプラスチックの、上述のプラスチックから選択される)透明キャリアを含む複合フィルムであり、又は一組の好ましくはプラスチックの(上述のプラスチックから選択される)光学フィルムであり、それぞれ、頂部S、及び好ましくは10μm~500μmである頂部間の周期Tを有する特徴構造の配列を有しており、出口(又は発光)表面に面して、好ましくは少なくとも4又は少なくとも10の特徴構造を有する。
【0009】
本発明に係るコリメーション光学素子は、したがって、下記を有する:
(a)第1の、かつ好ましくは単層の、光学フィルム、これは、コリメーション面と呼ばれる前方面において、二次元の特徴構造の上記の配列を(F2面の方向に向かって)有しており、特には、上記の配列でテクスチャ加工されたフィルムであり、特には、最大0.3mm又は最大0.2mm又は最大0.15mmである厚みを有する、
(b)又は、出口表面から出発して以下の順番で下記を有する、一組の少なくとも2つのプリズム状の光学フィルム、好ましくは、一組の最大で2つのプリズム状の光学素子:
- 出口表面とは反対側の主面(中間面と呼ばれる面)にプリズム(プリズム状の特徴構造)の第1配列を有する、第1光学フィルム、又は、特には、上述の第1配列でテクスチャ化された第1フィルム、第1配列は、第1軸に沿って長さ方向に(それらの長さに沿って)延在しており、特には、1mm以下さらには最大0.3mm又は最大0.2mm又は最大0.15mmの厚みを有する、
- 及び、第1光学フィルムに面しており(好ましくは、第1光学フィルムから最大1mm離れており、又は、その周縁部において、例えば接着性結合若しくは溶着によって、固定されている)、プリズム状の特徴構造の第2配列を出口表面とは反対側の主面(好ましくは上述の前方面を形成している面)に有する、第2光学フィルム、特には、上述の第2配列でテクスチャ化されているフィルム、これは、プリズム状の特徴構造の第1配列と交差しており、プリズム(プリズム状の特徴構造)の第2配列は、上述の第1軸に対して90±10°、好ましくは90±5°、又は90±2°、又はさらには90°の角度を形成している第2軸に沿って、長さ方向に延在しており、第1軸又は第2軸が、参照方向と、最大10°、さらには最大5°、さらには最大2°の角度を形成しており、さらには、平行(0°の角度)であり、特には、1mm以下さらには最大0.3mm又は最大0.2mm又は最大0.15mmの厚みを有する、
(c)又は、コリメーション面と呼ばれる前方面にプリズム(プリズム状の特徴構造)の第1配列を有する、単層の第1光学フィルム、特には、上述の第1配列でテクスチャ化されているフィルム、この配列は、参照方向に対して最大10°、さらには最大5°、さらには最大2°の角度を形成しておりさらには平行である軸に沿って長さ方向に延在しており、特には、特には、1mm以下さらには最大0.3mm又は最大0.2mm又は最大0.15mmの厚みE0を有する。
【0010】
(b)及び(c)に関して、それぞれのプリズムが、2つの長さ方向面によって定義され、プリズムが、好ましくは、L>2WさらにはL>5W又はL>10Wである長さL及び幅Wを有する。
【0011】
それぞれのプリズムは、頂部において60°~110°の範囲の角度(頂角)a0を形成している。さらには、それぞれの長さ方向面が、フィルムの平面に対して、30~55°、さらには35°~50°、さらには40°~50°、さらには45°±5°、45°±1°、又は45°である角度a1、a2を形成している。a1-a2は、好ましくは、5°未満であり、さらには、2°未満である(いわゆる対称プリズム)。
【0012】
特には、(b)及び(c)に関して:
- すべての又はいくつかのプリズムが、平面状でありかつ頂部Sで交わっている2つの長さ方向面によって鋭角を形成しており、それぞれの鋭角のプリズムが、60°~110°、さらには70°~110°、さらには80°~100°、さらには、90°±5°、90°±2°、又は90°の、頂部における角度a0によって定義され、それぞれの長さ方向面が、フィルムの平面に対して、30°~55°、さらには35°~50°、さらには40°~50°、さらには45°±5°、45°±1°、又は45°の範囲の、角度a1、a2を形成しており、(長さ方向面によって規定される)これらの角度の間の差異a1-a2が、好ましくは、10°未満、5°未満、さらには2°未満である(いわゆる対称プリズム)、
- すべての又はいくつかのプリズムが、フィルムの平面に対して垂直でありかつプリズムの上記の軸に垂直な平面Pにおいて、(それぞれ、湾曲しており、又は少なくとも部分的に湾曲しており、随意に、平面状部分を有しそして頂部に向かって湾曲している)2つの長さ方向面によって、丸みを帯びている;平面Pとそれぞれの丸みを帯びているプリズムとの間の交差部は、頂部Sにおいて隣接する2つの曲線部C1、C2を有する部分を形成する;2つの曲線部C1、C2の屈曲点I1及びI2を通る2つの直線D1及びD2が、規定される;それぞれの直線が、フィルムの平面に対して、30°~55°、さらには35°~50°、さらには40°~50°、さらには45°±5°、45°±1°、又は45°の範囲の角度a1、a2を形成し、好ましくは、(直線D1及びD2で規定される)上述の角度の間の差異a1-a2が、10°未満、5°未満、さらには2°未満である(いわゆる対称プリズム)、
それぞれの丸みを帯びたプリズムは、T/10とT/5の間である曲率の半径R1を有する、頂部Sに接する円によって、規定される(これらの直線D1及びD2は、交わって、60°~110°、さらには70°~110°、さらには80°~100°、さらには、90°±5°、90°±2°、又は90°の、(頂部における角度に対応する)角度a0を形成する)。
【0013】
(a)に関して、それぞれの二次元の特徴構造は、側方面によって規定され、特には、少なくとも3つの交わっている側方面によって規定され、この二次元の特徴構造は、好ましくは、1以上、最大2、さらには最大1.5、又は最大1.1の、長さLの、幅Wに対するアスペクト比を有する。
【0014】
プリズムが、隣接する(鋭角の又は丸みを帯びた)谷である場合には、それは、上述の頂部における角度の許容範囲と同じ、谷における角度の許容範囲及び随意に谷における曲率の光学的半径の許容範囲で、規定される。
【0015】
(a)に関して、フィルムに対して垂直な平面Pにおいて、二次元の特徴構造が、60°~110°、さらには70°~110°、さらには80°~100°、さらには、90°±5°、90°±2°、又は90°の範囲の角度a0を有し、側方面と平面Pとの交差部のそれぞれが、フィルムの平面と、30°~55°、さらには35°~50°、さらには40°~50°、さらには45°±5°、45°±1°、又は45°の範囲の角度a1、a2を形成し、(2つの交差部によって規定される)上述の角度の間の差異a1-a2が、10°未満、5°未満、さらには2°未満である(いわゆる”対称”プリズム)。
【0016】
特には、(a)に関して:
- すべての又はいくつかの二次元の特徴構造が、鋭角であり、それぞれの鋭角である二次元の特徴構造に関して、フィルムに対して垂直であり頂部Sを通る平面Pと、鋭角の二次元の特徴構造との間の交差部が、頂部Sにおいて交わる2つの直線D1及びD2を有する三角形の部分を形成し、60°~110°、さらには70°~110°、さらには80°~100°、さらには、90°±5°、90°±2°、又は90°の、頂部における角度a0を形成する、
- それぞれの直線D1、D2が、フィルムの平面に対して、30°~55°、さらには35°~50°、さらには40°~50°、さらには45°±5°、45°±1°、又は45°の角度a1、a2を形成し、差異a1-a2が、好ましくは、10°未満、5°未満、さらには2°未満である(いわゆる”対称”プリズムである)、
- すべての又はいくつかの二次元の特徴構造が、丸みを帯びており、それぞれの丸みを帯びた二次元の特徴構造に関して、フィルムの平面に対して垂直であり頂部Sを通る平面Pとの間の交差部が、頂部S’において隣接する2つの曲線部C1、C2を含む部分を形成し、2つの曲線部の屈曲部I1及びI2を通る2つの直線D1及びD2が規定され、これらの直線が、それぞれ、フィルムの平面に対して、30°~55°、さらには35°~50°、さらには40°~50°、さらには45°±5°、45°±1°、又は45°の角度a1、a2を形成し、上述の平面Pにおいて、それぞれの丸みを帯びたプリズムが、頂部Sに接しておりかつT/10とT/5との間である曲率の半径R1を有する円によって、規定される(これらの直線D1及びD2は、交わり、60°~110°、さらには70°~110°、さらには80°~100°、さらには、90°±5°、90°±2°、又は90°の、頂部における上述の角度a0を、形成する)。
【0017】
上述の構成においては、グレージングが、さらに、コリメーション光学素子に面して、コリメーション光学素子とF2面との間に、好ましくはコリメーション光学素子に(その周縁に、固定されて、例えば接着的に結合されて若しくは溶着されて、又は、最大1mmでそこから離されて)、(いわゆる非対称)リダイレクション光学素子を有し、リダイレクション光学素子が、好ましくはプラスチックである(特には熱可塑性、ポリエチレンテレフタレート PET,ポリエチレンテレフタレート PEN、ポリエチレン PE、ポリメチルメタクリレート PMMA、ポリジメチルシロキサン PDMS,ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、熱可塑性ポリウレタンの)透明材料でできており、例えば、(最後の)光学コリメーション光学フィルム又はコリメーションフィルムの材料と同じであり、さらには、最大0.5mm又は最大0.3mmの厚みであり、好ましくは1mm以下のサイズの厚みE’1であり、好ましくはプラスチックである光学フィルム又は好ましくはプラスチックである一組の光学フィルムを有し、それぞれが、出口表面とは反対側の主面に、非対称プリズムの配列を有し、この配列が、頂部及び10μm~500μmである頂部の間の周期T’を有し、好ましくは、出口(又は発光)表面に面して、少なくとも4さらには少なくとも10の特徴構造を有している;
したがって、リダイレクション光学素子は、下記を含む:
(i)非対称プリズム状である、第1光学フィルム、このフィルムは、上述の第1軸に対してかつ/又はグレージングの参照方向に対して最大10°、最大5°又は最大2°の角度を形成しておりさらには平行である第3軸に沿って長さ方向に延在している、非対称プリズムの上述の配列を有しており、特には、1mm以下の、さらには最大0.3mm又は最大0.2mm又は最大0.15mmの厚みを有する、
(j)又は、出口表面から出発して下記を以下の順番で有する、一組の、プリズム状である2つの非対称光学フィルム:
- 第3軸に沿って長さ方向に延在している非対称プリズムの配列を有する、非対称第1光学フィルム、特には、1mm以下の、さらには最大0.3mm又は最大0.2mm又は最大0.15mmの厚みを有する、この第3軸が、それぞれ、参照方向(さらには第1軸)に対して、最大1°、最大5°、又は最大2°の角度を形成している、
- 及び、第1非対称光学フィルムに面している(好ましくは、最大1mmでそこから離されている、又は、その周縁に、固定されている、例えば接着結合されている若しくは溶着されている)、第2光学フィルム、このフィルムは、特には、最大0.3mm又は最大0.2mm又は最大0.15mmの厚みを有し、プリズム状の特徴構造の第2の配列を有し、この配列は、プリズム状の特徴構造の第1配列に交差しており、この配列は、第4軸に沿って、長さ方向に延在しており、この第4軸が、上述の第3軸に対して最大10°好ましくは最大5°最大2°さらには0°(平行)の角度を形成しており、かつ/又は第4軸が、参照方向に対して(さらには第1方向に対して)最大10°好ましくは最大5°最大2°(又は0°)の角度を形成している。
【0018】
(i)及び(j)に関して、それぞれの非対称プリズムは、第1及び第2長さ方向面によって規定され、プリズムが、好ましくは、L>2WさらにはL>5W又はL>10Wである長さL及び幅Wを有する。
【0019】
それぞれの非対称プリズムは、50~60°、さらには55°±5°又は55°±2°の範囲の、頂部における角度a’0を有し、第1長さ方向面(長面と呼ばれる面)は、非対称光学フィルムの平面に対して、31~41°、さらには35°±5°又は35°±2°の範囲の第1角度a3を形成する。無論、第2長さ方向面(短面と呼ばれる面)は、非対称光学フィルムの平面に対して、79~99°若しくは70~90°、さらには85°~90°又は88~90°、好ましくは最大90°の、第2角度a4を形成する。好ましくは、差異a4-a3が、40°超であり、さらには50°超である。
【0020】
特には、(i)及び(j)に関して:
- すべての又はいくつかの非対称プリズムが、平坦であり頂部S1において交わっている2つの長さ方向面を有して鋭角であり、それぞれの鋭角のプリズムが、頂部における上述の角度a’0によって規定され、
- 全ての又はいくつかの非対称(対称)プリズムが、フィルムの平面に対して垂直でありかつプリズムの上述の軸に対して垂直である平面Pにおいて、2つの長さ方向面(それぞれ、湾曲しており、又は少なくとも部分的に湾曲しており、随意に、平坦部分を有しそして頂部に向かって湾曲している、面)を有して丸みを帯びており、平面Pとそれぞれの丸みを帯びているプリズムとの間の交差部が、頂部S1に対して隣接している2つの曲線部C’1、C’2を有する部分を形成し、
2つの曲線部C’1、C’2の屈曲点I’1及びI’2を通過する第1及び第2直線D’1及びD’2が、規定され、
- 第1直線D’1が、フィルムの平面に対して、上述の角度a3を形成しており、
- 第2直線D’2が、フィルムの平面に対して、上述の角度a4を形成しており、
それぞれの丸みを帯びた非対称プリズムが、T’/10とT’/5との間である曲率の半径R1を有する、頂部S1に接する円によって、規定される(これらの直線D’1及びD’2は、交わっており、頂部における上述の角度a’0を形成する)。
【0021】
非対称プリズムが、隣接している、鋭角であり又は丸みを帯びている谷部である場合には、上述の頂部における角度の許容範囲と同一の、谷部における角度の許容範囲及び谷部における随意の曲率の半径によって、規定される。
【0022】
F2面の方向に向いている長面の法線は、リアウィンドウの上面の方向に向いており、若しくはウィンドシールドの上面の方向に向いており、又は、サイドウィンドウの前方に向いている。
【0023】
さらには、(第1の)構成においては:
- リアウィンドウ又はウィンドシールドに関する参照方向は、ウィンドウ又はウィンドシールドの平面における水平であり、
かつ、コリメーション機能及び/又はリダイレクション機能を確保するために:
- (平滑であり、又は、光抽出を促進するために例えばレンティキュラ配列等で既にテクスチャ化されている)出口表面と、コリメーション光学素子の第1光学フィルムの、(平滑面であり、コーティングを有しておらず、マイクロサイズのテクスチャ等を有していない…)入口表面との間に、空気があり、特には、第1光学フィルムが、出口表面から最大1mmで離されており、又は、例えば、接着性結合によって、スペーサありで若しくはスペーサなしで、出口表面に周縁部で固定されており、又は、随意に、出口表面と物理的に(非光学的に)接触しており、例えば、そこから最大1mmで離れており、
- (b)及び(c)に関して、空気が、コリメーション光学素子の前方面のプリズムの間にあり、特には、特徴構造の頂部が、透明素子(随意の第2フィルム又は非対称プリズム状フィルム)から離れているか、又はそれと物理的な接触を形成している、
- (a)に関して、二次元の特徴構造が、くぼんでおり、二次元の特徴構造が、キャビティの配列(それぞれのキャビティの壁が、側方面、特には、連続的な交わっている側方面又は円錐側面を形成している)であり、頂部Sが、F2面とは反対側に向いており、それぞれのキャビティの(特には底部の輪郭を規定する)上部表面が、(第1)非対称プリズム状フィルムから離れており若しくはそれと物理的な接触を形成しており、又は、二次元の特徴構造が、隆起しており、F2面の方向に向いており、それぞれの前方面の特徴構造の頂部が、(第1)非対称プリズム状フィルムから離れており若しくはそれと物理的な接触を形成しており、空気が、二次元の特徴構造の間にあり、
- 最後の非対称プリズム状フィルムの前方面が、特定の透明素子から離れているか又はそれと物理的な接触を形成しており、この透明素子が、特には、好ましくは1cm以下の厚みを有しており(保護フィルム及び/又は機能性フィルム、グレージングが積層されている場合には、第2グレージングのF4面であり、)、さらには、最大0.3mm又は0.15mmの厚みを有しており、又は、第1グレージング(第1グレージングのF2面)に対応する。
【0024】
上述のコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子のアセンブリに関する(第2の)代替的な構成においては、グレージングが、出口表面に面して、特には透明材料でできている、ホログラフィックリダイレクション光学素子を有しており、透明材料が、好ましくはプラスチック、特には熱可塑性物質であり(好ましくはポリエステル、ポリエチレンテレフタレート PET、ポリエチレン PE、ポリカーボネート PC、ポリメチルメタクリレート PMMA、ポリスチレン、ポリアミド、ポリジメチルシロキサン PDMS、ポリエチレンナフタレート PEN、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、熱可塑性ポリウレタンであり)、好ましくは、出口表面の上にあり(その周縁部において、例えば接着性結合によって、若しくは溶着によって、固定されており、又は、そこから最大1mmで離れており);ホログラフィックリダイレクション光学素子が、F2面の方向に向いている前方面、及び反対側の後方面を有しており;ホログラフィックリダイレクション光学素子が、(一次元であり、例えばプリズム状特徴構造である)ホログラフィック特徴構造の配列を有する、特には可塑性である、フィルムを、前方面に有しており、さらには、ホログラフィックリダイレクション光学素子が、そのようなフィルムであり、好ましくは、厚みが、1mm以下、さらには最大0.3mm又は0.15mmである。
【0025】
さらには、この代替的な(第2の)構成においては、空気が、出口表面と、ホログラフィックリダイレクション光学素子の入口表面との間にあり、空気が、ホログラフィックリダイレクション光学素子の最終的な前方面のホログラフィック特徴構造の間にある;ホログラフィックリダイレクション光学フィルムの前方面は、特定の透明素子から離れているか又はそれと物理的な接触を形成しており、透明素子は、好ましくは1cm以下の厚みを有しており(保護フィルム及び/又は機能性フィルム、グレージングが積層されている場合には、第2グレージングのF4面であり)、さらには、最大0.3mm又は最大0.15mmの厚みを有しており、又は、第1グレージングに対応する。
【0026】
さらには、これらの構成においては:
- リアウィンドウ又はウィンドシールドに関する参照方向が、リアウィンドウ又はウィンドシールドの平面における水平であり(リダイレクションに関しては地面の方向であり)、
- サイドウィンドウに関する参照方向が、ウィンドウの平面における水平に対して垂直であり、リダイレクションに関して後方の方向である。
【0027】
本発明によれば、それらの効果を保証するために、それぞれのフィルムの特徴構造の間における任意の特には透明である材料(接着性物質、積層中間層)が、回避され、特には、空気ギャップが、出口表面と第1光学フィルムの入口表面との間に作り出される。
【0028】
(フィルムの、出口表面に対する)物理的接触は、許容されるが、スペーサを有する又は有しない(好ましくは接着性結合による)周縁的な固定によって達成される空気充填キャビティが、好ましい(さらに良好に制御された厚み、虹色区域のおそれの低減)。
【0029】
本発明によれば、周縁固定(さらには、それぞれの周縁固定)が、好ましくは、全体的に、発光領域の外である(発光領域からオフセットおり、したがって発光領域に対して周縁的である)。固定の幅は、最大5mmであってよい。
【0030】
本発明に係る1又は複数の光学フィルムは、効果的であり、実施が単純であり、かつ、薄くてよく、最大1mm又は最大0.5mmの合計の厚みを有してよい。
【0031】
(コリメーション及びリダイレクション)フィルムは、一緒に、周縁部を介して出口表面に固定されるスタックを形成することができる。
【0032】
エレクトロルミネッセント素子、コリメーション光学素子、及びリダイレクション光学素子からなるアセンブリは、F2面に対して平行に、平坦であってよく、かつ、F2面又は積層グレージングのF4面に、その周縁部において、押し付けられてよく、又は接着的に結合されてよい。エレクトロルミネッセント素子及びホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリは、F2面に対して平行に、平坦であってよく、かつ、F2面又は積層グレージングのF4面に、その周縁部において、押し付けられてよく、又は接着的に結合されてよい。
【0033】
このアセンブリは、コンパクトであってよく、最大10mm又は最大5mmの合計厚であってよい。
【0034】
エレクトロルミネッセント素子は、(準)ランバート表面である。これは、点状の発生源、例えばLEDとして言及される無機発光ダイオードとは異なり、拡張された発生源である。
【0035】
エレクトロルミネッセント素子、例えばOLED又はQLEDは、その出口表面に接着的に結合された、光を抽出するためのレンティキュラ配列若しくはこの相当物を有するフィルム(”外部抽出層”、EELと呼ばれるフィルム)、又はこの目的のためにテクスチャ化されている出口表面を、既に有していてよい。
【0036】
エレクトロルミネッセント素子は、好ましくは矩形ストリップである。好ましくは、発光領域が、単層の活性領域であり、又は、一組の、好ましくは少なくとも1若しくは2cmの長さの、素活性領域であり、素活性領域が、間隔を空けて配置され、それにより、好ましくは矩形領域で均一な光を作り出すようになっている。単層の活性領域は、好ましくは、矩形である。素活性領域は、好ましくは、正方形又は矩形である。
【0037】
平面状の面を有する鋭角な特徴構造が、好ましい。しかしながら、製造欠陥によって、波状の特徴構造(湾曲した側面及び丸みを帯びた頂部)がもたらされることがある。これらの特徴構造は、本発明に従って規定されているように、許容される。
【0038】
無論、(b)又は(c)に関して、長さ方向軸に沿って一次元的である一組のプリズム状の特徴構造(プリズム)を形成することが、好ましい。製造上の理由等から一次元プリズムが長さ方向において複数の部分に分割される場合には、この部分は、5L未満、さらには10L未満、さらには20L未満の距離で離されている。
【0039】
特徴構造(プリズム又は二次元の特徴構造)は、可能な限り互いに近接しており、かつ、例えば、それらの底部が、1mm未満、好ましくは0.5mm未満で離されている。
【0040】
さらにより好ましくは、プリズム又は二次元の特徴構造及び非対称プリズムが、隣接しており、又は本質的に隣接している。
【0041】
特徴構造(プリズム等)は、それらがそれらの表面の少なくとも一部において互いに接触(連続)している場合には、隣接していると言われる。特徴構造は、隣接していることが好ましい;なぜならば、その場合には、特徴構造はさらに数が多くなり、さらに効果的だからである。例えば、それぞれのプリズム状フィルムに関して、長さ方向軸に沿って一組の一次元的なプリズム状特徴構造が存在し、これらの特徴構造の底部が、隣接している。
【0042】
特定の二次元特徴構造は、特徴構造の間における完全な隣接性(連続性)を可能としない。これは、特には、底部が円形である場合であり、接触する場合であっても、円の間に、特徴構造に属しない一定の領域が、残る。完全な隣接性(連続性)によって意味しているのは、特徴構造の底部の輪郭が、その全体として、その隣にある特徴構造の輪郭の部分を形成しているということである。
【0043】
特定の特徴構造は、完全に隣接することができ、それにより、光学フィルムの領域(少なくとも、エレクトロルミネッセント素子に面する機能領域)の全体が、少なくとも1つの特徴領域の部分を形成するようになっている。これは、テッセレーションの問題である。特には、正方形又は矩形又は六角形の底部を有する二次元特徴構造は、エレクトロルミネッセント底部が同一であれば、完全に隣接することができる。正方形又は矩形の底部の場合には、特徴構造が完全に隣接するためには、その底部も整列する必要がある。六角形の底部の場合には、この底部がハニカムを形成することが望ましい。
【0044】
エレクトロルミネッセント素子(好ましくはOLED又はQLED)を覆っているテクスチャ化されている透明フィルムは、それぞれ、領域的にテクスチャ化されていてよく、したがって、エレクトロルミネッセント素子(OLED又はQLED)又は複数のエレクトロルミネッセント素子(OLED又はQLED)に直接に対向して、1又は複数のテクスチャ化された領域を有してよく、かつ、(OLED又はQLEDからオフセットしている)隣接領域が、(ある程度の透明度を残すために)平滑であってよい。
【0045】
好ましくは、コリメーション光学素子及び/又はリダイレクション光学素子が、第1グレージングの端部面を超えて延在していない。
【0046】
グレージングが、複数のエレクトロルミネッセント素子、例えばOLED又はQLEDを含む場合には、グレージングは、好ましくは、エレクトロルミネッセント素子(OLED又はQLED)ごとに1つのコリメーション光学素子さらには1つのリダイレクション光学素子を有することができ、又は、複数のエレクトロルミネッセント素子(OLED又はQLED)に共通するコリメーション光学素子、さらには共通するリダイレクション光学素子を、有することができる。コリメーション光学素子さらにはリダイレクション光学素子は、好ましくは、できる限り局所的である;なぜならば、これはヘイズを生ずるからである。共通のコリメーション光学素子(さらには共通のリダイレクション光学素)の場合には、フィルムが、エレクトロルミネッセント素子の間において、平滑であってよく、又は、フィルムの比較的小さい幅(コリメーション光学素子さらにはリダイレクション光学素)にわたってのみ、例えば最大5cm若しくは最大1cmの幅にわたってのみ、特徴構造を有していてよい。
【0047】
特にはOLEDに関して、グレージングが、下記の場所に、カラーフィルターを有してよい:
- 出口表面と、コリメーション光学素子特には第1光学フィルムの後方面との間、
- 出口表面と、ホログラフィックコリメーション光学素子特には光学フィルムの、入口表面との間、
- F2面、若しくは随意のホログラフィックリダイレクション光学素子の最終前方面の周縁に接着結合している、最終的な前方面と、F2面との間、---
- 又は、リダイレクション光学素子と積層中間層との間、この場合、局所的な保護フィルムを形成する。
【0048】
好ましくは、本発明に係る光学フィルムに関して、この光学フィルムが、好ましくは、反復的な形態的特徴構造である;すなわち、実質的に同一の形状を有しており、互いに実質的に等しい距離で配置されており、かつ、さらには実質的に同一の高さを有している、幾何学的な特徴構造である。
【0049】
無論、コリメーション光学素子又はリダイレクション光学素子によって覆われている区域の形状は、特徴構造の形状とは独立している。
【0050】
したがって、二次元特徴構造は、下記であってよい:
- 二次元特徴構造が、隆起しており、したがって中実であり、例えば、円錐形又はピラミッド状の表面を有しており、特には、側方隆起線によって分割されており交わっている側方面を、有する、
- 二次元特徴構造が、くぼんでおり(換言すると、反転しており)、フィルムが、キャビティの配列でテクスチャ化されており、それぞれのキャビティの1又は複数の壁が、ピラミッド状の側方面又は円錐側方面を形成しており、頂部が、面F2の反対側の方に向いており、キャビティの上部表面が、底部の輪郭を規定している。
【0051】
二次元特徴構造は、例えば円錐又はピラミッドの場合のように、先端において終端している。
【0052】
好ましくは、それぞれの二次元特徴構造が、ピラミッドの、平面状でかつ交わっている(側方)面を、有する。二次元特徴構造が標準的なピラミッドである場合には、(フィルムのテクスチャ面の一般的な平面に含まれる)底部が、正三角形である。
【0053】
慣用的な円錐は、その側方に平面状の表面を有しない。
【0054】
それぞれの光学フィルムの入口は、低い粗さを有しており、それにより、散乱を防止するようになっている。粗さとは独立に、特徴構造の最高点と最低点との間の距離に等しい特徴構造(テクスチャ)の深さ又は高さを、規定することができる。
【0055】
特徴構造(プリズム又は二次元特徴構造)は、好ましくは、10μm~500μmの高さ、さらには100μmと300μmとの間の高さであり、好ましくは、少なくとも50μmかつ最大で200μmの高さを有する。
【0056】
それぞれの光学フィルム(コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子)の高さは、5μmと1mmとの間、好ましくは、10μmと500μmとの間、特には、20μmと300μmとの間、好ましくは、少なくとも50μmかつ最大200μmであってよい。
【0057】
透明光学フィルムは、プラスチック(有機ポリマー)材料でできているフィルムであってよく、上述したプラスチックから選択することができ、好ましくは、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート PET、ポリカーボネート PC、ポリメチルメタクリレート PMMAであってよい。
【0058】
透明光学フィルムは、好ましくは、柔軟であり、それによって、グレージングが湾曲している場合に、(一体型又は積層型)グレージングの1又は複数の曲率に一致する。
【0059】
光学フィルム(コリメーション光学素子又はリダイレクション光学素子)は、上述の特徴構造を有する透明層をその表面に有するプラスチックフィルムを有してよく、この層の厚みが、部分的に又は全体としてテクスチャ化されている。
【0060】
好ましくは、それぞれの光学フィルム(コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子)が、(一体型の)プラスチックフィルムであり、その厚みが、部分的にテクスチャ化されている;換言すると、平滑な入口表面とテクスチャ化されている(F2側の)前方面の最も近い点との間に、一定の厚みが存在する。好ましくは、フィルムの残りの(一定の)厚みが、テクスチャ化されている前方面と後方面との間の最も低い場所の間の距離として、定義される。残りの厚みは、少なくとも50μmであり、さらには、最大200μmである。
【0061】
テクスチャは、ポリマー材料に関しては、ローリング(すなわち、キャスト)、熱成形、エッチング、特にはレーザーエッチングによって、製造することができる。所望のテクスチャの形状に応じて、製造は、完全な幾何学的形状をもたらす必要はなく、丸みを帯びた谷又は頂部などをもたらしてよい。
【0062】
(a)又は(b)に係るコリメーション光学素子が、第1テクスチャ透明フィルムであってよい。
【0063】
(c)に係るコリメーション光学素子が、第1テクスチャ透明フィルム及び交差している第2テクスチャ透明フィルムであってよい。
【0064】
(i)に係るリダイレクション光学素子が、第1テクスチャ化透明フィルムであってよい。
【0065】
(j)に係るリダイレクション光学素子が、第1テクスチャ化透明フィルム及び交差している第2テクスチャ化透明フィルムであってよい。
【0066】
好ましくは、コリメーション光学素子及び/又はリダイレクション光学素子に関して、下記の好ましくは累積的である特徴構造が、好ましい:
- 光学フィルム又はそれぞれの光学フィルムが、その厚みにおいて部分的にテクスチャ化されているプラスチックフィルムであり、特徴構造の高さHが、好ましくは、最大10%の分散を有する、
- (a)に関して、二次元特徴構造が、くぼんでおり、特にはプラスチックフィルムが、その厚みにおいて部分的にテクスチャ化されている;二次元特徴構造が、矩形、正方形、又は円形の底部を有しており、好ましくは、最大10%の分散を有する高さHを有しており、特には、特徴構造が、(ほぼ)同一の高さであり、したがって、同一平面上に上方表面を有している、
- (a)、(b)又は(c)に関して、頂部A1における角度(頂角)a0が、90°±5°、さらには角度A2が45°±5°であり、さらには、頂部A1における角度が90°±2°であり、さらには、角度A2が、45°±2°である、
- (i)及び(j)に関して、頂部A1における角度が55°±5°でありさらには角度A2が35°±5°であり、さらには、頂部A1における角度が55°±2°でありさらには角度A2が35°±2°である。
【0067】
好ましくは、エレクトロルミネッセント素子に関して、下記の好ましくは累積的な特徴が好ましい:
- エレクトロルミネッセント素子が、有機発光ダイオードである、すなわち、いわゆるOLEDであり、特には、透明OLED(TOLED)又は量子ドット発光ダイオード、すなわちいわゆるQLEDであり、さらには、TFEL(薄フィルムエレクトロルミネッセント)であり、
- エレクトロルミネッセント素子、特にはOLED又はQLEDが、透明であり、かつ、少なくとも20%、さらには少なくとも50%の光透過率を有する
- エレクトロルミネッセント素子が、キャリアを有する背面発光OLEDであり、このキャリアが、F2面とは反対の側に、随意の機能下方層、透明アノード、有機エレクトロルミネッセントシステム、反射カソード、を有し、特には、F2面とは反対の側に、発光領域に隣接して、例えば幅が最大1cmさらには最大5mm又は1mmである、1又は複数の暗色端部(例えば、電力供給のための、技術端部)を有し、コリメーション光学素子さらにはリダイレクション光学素子が、好ましくは少なくとも部分的に技術端部に面して、固定されている(接着的に結合しており、又はさらには溶着されている、等)。
【0068】
OLEDは、アセンブリ(活性領域)を覆う封入層、例えば透明である樹脂又は接着性物質でコーティングされたプラスチックフィルム、を、有することもできる。このプラスチックフィルムは、導電区域を備えて、電気接続としての役割を有することができる。
【0069】
特には、乗り物においては、前方方向への照射が白色であり、後方方向への照射が、赤色であり、かつ、側方方向への照射が、アンバー(MVイエロー)である。
【0070】
リアウィンドウに関して、光源(特にはOLED)及びコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、(第3の)停止ライト若しくはインジケータ(サイドリピーター)ライト、ポジションライト、又はサイドライトを形成してよい。
【0071】
リアウィンドウ又はウィンドシールドに関しては、光源(特にOLED)及びホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、(第3の)停止ライト若しくはインジケータ(サイドリピーター)ライト、ポジションライト、若しくはサイドライトを形成し、又は、光源(特にはOLED)が、記号、特には水平ピクトグラム(記号、文字表示など)であり、ウィンドウの下方若しくは側方境界にあり、若しくはさらにはウィンドウの中央にあり、特には、警告ピクトグラム、例えば、ハザード警告ライトであり、若しくは、交通に関する警告を提供する、若しくは、特には安全距離に関する、情報提供するピクトグラムである。
【0072】
光源は、ストリップであってよく、このストリップが、直線的であり、又は、湾曲しており、例えばウィンドウの湾曲した端部若しくは(不透明な、特には黒色エナメル層の)マスキング周縁部などに沿って湾曲している。
【0073】
例えば、(リアウィンドウ又はウィンドシールドに関して)光源(特にはOLED)が、好ましくは、(MV)レッドで照射し、特には、好ましくは矩形であり周縁的でありさらには水平である、発光性ストリップである。
【0074】
例えば、(リアウィンドウ又はウィンドシールドに関して)光源(特にはOLED)が、好ましくは、(MV)イエローで照射し、特には、好ましくは矩形であり周縁的でありさらには水平であり特にはウィンドウの下方若しくは側方境界において水平である、発光性ストリップである。
【0075】
特には、光源(特にはOLED)が、矩形でありかつ周縁的であり、特には水平であり、リアウィンドウの下方又は側方境界における発光性ストリップであり、光源及びコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、特には、インジケータ(サイドリピーター)ライト、ポジションライト、サイドライトを形成し、又は、光源及びホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、インジケータ(サイドリピーター)ライト、ポジションライト、若しくはサイドライトである。
【0076】
特には、特にはOLEDである光源が、シンボルであり、又はピクトグラムであり、特には、ウィンドウの下方若しくは側方境界において、若しくはさらにはウィンドウの中央において、水平であり、特には、警告ピクトグラムであり、例えば、ハザード警告ライトであり、又は、交通に関係する警告を提供する、若しくは、情報、特には安全距離に関する情報を提供する、ピクトグラムである。
【0077】
特には、特にはOLEDである光源が、(MV)レッドで照射し、特には、好ましくは矩形でありかつ周縁的である、発光性ストリップであり、この発光性ストリップが、したがって、視界領域の境界にあり、特には、ウィンドウ(F4又はF2面)の上方境界にあり、かつ中央側にあり、光源及びコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、第3停止ライト、ポジションライト、若しくはサイドライトを形成し、又は、光源及びホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、第3停止ライト、ポジションライト、若しくはサイドライトを形成する。
【0078】
特には、(リアウィンドウ又はウィンドシールドに関して)光源が、(MV)イエローで照射し、特には、好ましくは矩形であり周縁的である、発光性ストリップであり、この発光性ストリップは、したがって、視界領域の境界にあり、特には、ウィンドウ(F4又はF2面)の下方境界にあり、光源及びコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、例えば、インジケータライトを形成し、又は、光源及びホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、例えばインジケータ(サイドリピーター)ライトを形成する。
【0079】
リアウィンドウのための(MV)レッド又はイエローを得るためには、白色ライトを照射するエレクトロルミネッセント素子(例えばOLED又はQLED)を使用し、そして、レッド又はイエローのフィルターを使用することができる。前方最終面とF2面との間の局所的な保護フィルムが、上述の(レッドの、かつ/又は他の任意の必要な色の)カラーフィルターであってよい。
【0080】
リアウィンドウは、トランクドア、ユーティリティ乗り物ドアにあってよく、又は、バックウィンドウであってもよい。
【0081】
光源は、不透明であってよく、かつ/又は、(積層グレージングであり光源がF2とF3との間にある場合には、F4における)マスキング層によって、若しくは保護フィルムによって、内部から隠されていてよい。
【0082】
特にはサイドウィンドウ及びウィンドシールドを介して、内部に(一方向的に)光が進入することを防ぐことが望まれてよい。
【0083】
光源は、透明であってよく、かつ/又は、(積層グレージングであり光源がF2とF3との間にある場合には、F4における)マスキング層によって、若しくは保護フィルムによって、内部から隠されていてよい。
【0084】
(F2面における)外側マスキング層が、光源に垂直な開口部を備えていてよい。
【0085】
他のカラー、例えばブルー、オレンジ、グリーンなどのカラーの1又は複数のライトが所望されてよい。
【0086】
一緒に制御され(例えば同時にオンオフされ)、例えば同一の機能を実行し、かつ、例えば、80mm超又は75mm超で離されている、複数のOLED又はTFEL又はQLED発光性区域(それぞれ、矩形、正方形、又は他の任意の所望の形状である区域)が提供されてよく、これらが随意に同一のカラーであってよい。
【0087】
リア(又はサイド)ウィンドウ(又はウィンドシールド)が、複数の、特にはOLED若しくはTFEL若しくはQLEDである、エレクトロルミネッセント素子を有してよく、これらのそれぞれが、ホログラフィックリダイレクション光学素子を有してよく、又は、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子からなるアセンブリを有してよく、上述の光源が、特には、随意に同一のカラーを照射し、リアウィンドウの上方境界にあってよい。
【0088】
ウィンドシールドに関して、これが、前方向きライト、例えばDRL(日中走行ライト)又は発光性ピクトグラム等であってよい。
【0089】
特にはデフレクターとして固定されている、サイドウィンドウに関して、特にはOLED又はTFEL又はQLEDである光源及びコリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子からなるアセンブリが、インジケータ(サイドリピーター)ライトを形成してよく、又は、光源及びホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、インジケータ(サイドリピーター)ライトを形成してよい。
【0090】
例えば、特にはOLED又はTFEL又はQLEDである光源が、(MV)イエローを照射し、好ましくは矩形、周縁的である、発光性ストリップであり、この発光性ストリップが、したがって、視野領域の境界にあり、特には、下方若しくは側方さらには後側方にあり、光源及びコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、サイドリピーターインジケータライトを形成し、又は、光源及びホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、サイドリピーターインジケータライトを形成する。
【0091】
サイドウィンドウは、矩形であってよく、又は、(比較的短い上方端部を有する)四辺形の形状であってよい。
【0092】
リアウィンドウのための(MV)イエローライトを得るために、白色ライトを照射するエレクトロルミネッセント素子(例えばOLED又はQLED)を使用し、そして、イエローのフィルターを使用してよい。最終前方面とF2面との間の局所的な保護フィルムが、上述のフィルターであってよい。
【0093】
光源(例えばOLED又はQLED光源)が、シンボル又はピクトグラムであってもよい。
【0094】
例えば、サイドウィンドウに関して、複数のOLED又はTFEL又はQLEDが選択され、それぞれが、ホログラフィックリダイレクション光学素子を有しており、又は、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子からなるアセンブリを有しており、上述の光源が、最大85mmで離されており、かつ、水平に若しくはさらには垂直に(若しくは少なくとも側方的に)配置されている。
【0095】
グレージングは、下記を有する積層グレージングを有してよい:
- 上述の第1(透明)グレージング、
- 内側グレージングであることが意図されている、第2(透明)グレージング、これは、好ましくは湾曲しており好ましくはクリア又は超クリア又はさらには(第1グレージングよりも少ない程度で)着色されている、無機又はさらには有機のガラスでできており、第3及び第4主面、それぞれF3面及びF4面、を有しており、自動車用途に関して、好ましくは、第1グレージングの厚みよりも薄い厚み、さらには、最大2mm、特には最大1.9mm、最大1.8mm、最大1.6mm、若しくは最大1.4mm、さらには最大1.3mm又は、1.1mm未満、さらには0.7mm未満、かつ特には0.2mm以上である厚みを有し、第1及び第2グレージングの合計の厚みが、好ましくは、厳密に、4mm未満、さらには3.7mm未満、であり、第2グレージングが、化学的に強化されていてよい
- 積層グレージングの内部面である、F2面とF3面との間における、透明積層中間層、これは、随意にクリアであり、超クリアであり、又はさらには着色されており特には灰色若しくは緑色であり(例えば複層の場合には、その厚みにおいて部分的に着色されていてよく)、好ましくは、熱可塑性であるポリマー材料でできており、さらには、ポリビニルブチラール(PVB)でできており、この積層中間層(単層のシート、複合シート)は、F3面の側の主面FA、及び、F2面の側の主面FBを有し(特にはOLED又はQLEDであるエレクトロルミネッセント素子からオフセットしており、特には隣接しており、例えばグレージングの領域の少なくとも50%さらには少なくとも80%又は少なくとも90%を覆っている領域において)、面FAが、(裸であり又はコーティングによってコーティングされている)F3面と、接着的な接触を形成しており、かつ、面FBが、(裸であり又はコーティングによってコーティングされている)F2面と接着的な接触を形成しており、特には上述のOLED又はQLEDであるエレクトロルミネッセント素子が、F2面とF3面との間にあり、好ましくは、コリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子が、F2面とF3面との間にあり、又は、ホログラフィック非対称リダイレクション光学素子が、F2面とF3面との間にあり、又は、エレクトロルミネッセント素子、特にはOLED若しくはQLEDが、F4面上にあり、かつ、好ましくは、ホログラフィック非対称素子が、F4面の側にあり、又は、好ましくは、コリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子が、F4面の側にある。
【0096】
積層中間層は、FA面とFB面との間において、厚みEAであり、これは、自動車に関して、好ましくは、最大1.8mm、さらには最大1.2mm、さらには最大0.9mm(さらには少なくとも0.3mm、さらには少なくとも0.6mm)であり、特には、第1グレージングの端部面から、最大2mmセットバックしており(奥まっており)、第2グレージングの端部面から、最大2mmセットバックしており、特には、音響性でありかつ/又は着色されている第1シートである。
【0097】
積層中間層が、1又は複数の、前方、後方、中央などの、シートから形成されており、好ましくは、ポリビニルブチラール(PVB)、又はさらにはポリウレタン(PU)、エチレン/ビニルアセテート(EVA)コポリマーでできていてよく、例えば、0.2mmと1.1mmとの間の厚みを有する。積層中間層は、随意に、下記で詳述するように、その厚みにおいて、複合的であってよい(PVB/例えばポリエステル、PETなどのプラスチックフィルム/PVB)。
【0098】
慣用的なPVB、例えばSolutia又はEastmanからのRC41を選択することができる。
【0099】
積層中間層(後方面の、かつ/又は前方面の、かつ/又は中央の、シート)は、少なくとも、振動音響減衰特性を有する粘弾性プラスチックでできている、中央層と呼ばれる、特にはポリビニルブチラール(PVB)及び可塑剤に基づいている、少なくとも1つの層を含むことができ、さらに、中間層は、標準的なPVBでできている2つの外側層を含むことができ、中央層が、2つの外側層の間にある。音響シートの例として、欧州特許第0844075号明細書に言及することができる。国際公開第2012/025685号、国際公開第2013/175101号に記載の音響PVB、特には国際公開第2015079159号に記載の着色されているものに言及することができる。
【0100】
積層中間層は、音響PVBを含有することができ、かつ/又は、着色されていること(着色されているPVBであること)ができる。上述の積層中間層は、特には、その厚みにおいて少なくとも部分的にPVBである。着色されている部分は、少なくとも(さらには最大で)エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED…)とF3面との間にある。
【0101】
本発明に係る積層グレージングは、下記を有することができる:
- 無機ガラス製の第1グレージング、例えば比較的薄い無機ガラス製の第2グレージング、
- 無機ガラス製の第1グレージング、例えば比較的薄く随意にF4面における保護上方層(「ハードコート」)を有する有機ガラス製(PET、PC、PMMAなどの)の第2グレージング。
【0102】
コリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子又はホログラフィックリダイレクション光学素子は、例えば、エレクトロルミネッセント素子とともに積層体の中にあり、又は、F4面にある。特に、積層グレージングの場合には(既述したように):
- コリメーション光学素子が、エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED)よりも大きく、かつ、固定されており、好ましくは、その後方面を介して、上述の積層中間層に、その周縁部において、特には透明な接着性物質によって、接着的に結合しており、又は、その周縁部において、接着性の接触を形成しており、かつ、随意に、リダイレクション光学素子が、エレクトロルミネッセント素子よりも大きく、かつ、その後方面を介して、コリメーション光学素子に、その周縁部を介して、固定されており、好ましくは、特には透明な接着性物質によって、接着的に結合しており、
- 又は、コリメーション光学素子が、出口表面に、その周縁部を介して、固定されており、好ましくは、特には透明な接着性物質によって、接着的に結合しており、かつ、リダイレクション光学素子が、エレクトロルミネッセント素子よりも大きく、かつ、上述の積層中間層に、その周縁部を介して、固定されており、好ましくは、特には透明な接着性物質によって、接着的に結合しており(又はさらには溶着しており)、若しくは、上述の積層中間層(特には、特にPVBでできている、中央シート)に、その後方面を介して、その周縁部において、(追加的な材料なしで)接着的な接触を形成している。
【0103】
エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED…)は、単独で、又はホログラフィックリダイレクション光学素子とともに、又はコリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子とともに、中間層シートを介して又は2つの中間層シートの間に積層されるためには大きすぎる厚みを有している。特には、エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED…)は、積層中間層の開口部に収容されてよく、さらには、コリメーション光学素子若しくはさらには非対称リダイレクション光学素子又はホログラフィックリダイレクション光学素子も、上述の開口部に収容されてよく(さらには、エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED…)に、例えば接着性結合によって、その周縁部において、固定されてよく)、開口部が、F3面の方向において底部によって塞がれておりかつF2面に開いており、又は、いわゆる内部開口部が、積層中間層の厚みの中にあり、上述の透明要素が、上述の内部開口部に収容されている保護フィルムであり、又は、上述の内部開口部よりも大きくかつ上述の内部開口部を覆っている。
【0104】
開口部は、特にE0(又は、コリメーション光学素子が収容される場合には、E0+E1、又は、ホログラフィックリダイレクション光学素子収容される場合にはE0+E’1、又は、非対称リダイレクション光学素子が収容される場合には、E0+E1+E’1)が0.15mm超である場合に、有用である。積層中間層の開口部は、設置及び統合を促進し、かつ、性能を向上させる。
【0105】
まったく予期しなかったことに、開放性開口部の場合に、中間層は、随意のコリメーション光学素子又はリダイレクション光学素子の作動に悪影響を及ぼすほどに十分には流れない。特には、真空下における配置が、リダイレクション光学素子を、F2面に対して押し付ける。
【0106】
好ましくは、エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED…)及びコリメーション光学素子、さらにはリダイレクション光学素子(又はホログラフィックリダイレクション光学素子)が、(好ましくは)PVBの、又はPVB/随意に機能性コーティングを有する機能フィルム/PVBの、開口部にある。
【0107】
好ましくは、グレージングが、下記の特徴のうちの少なくとも1つを有する:
- 開口部が、PVBの厚みの中にあり(又は、その1又は複数の境界が特には認識可能である、1又は複数のシートの中にあり)、
- 開口部が、音響積層中間層の中にあり、特には3層又は4層である中間層の中にあり
- 開口部が、着色されている積層中間層の中にあり
- 開口部が、複合(複数シート)材料:PVB/透明プラスチックフィルム又はさらにはPVB/透明プラスチックフィルム/PVB、の中にあり、上述のプラスチックフィルムが、特にはポリエステルフィルム又はPETのフィルムであり、又は、既述した別のプラスチックのフィルムであり、1mm以下さらには最大0.2mm又は最大0.1mmの厚みであり、機能性コーティングを担持しており;低放射性機能若しくは太陽光制御機能かつ/又は加熱機能を備えている。
【0108】
無論、FB面が、F2面と直接に接触していてよく、又は、この面に慣用的な機能性コーティング、特には、(1若しくは複数の銀層を含む)薄層のスタック、例えば、加熱層、アンテナ層、太陽光制御層若しくはlow-E層、若しくは、装飾層若しくは(不透明)マスキング層、例えば一般に黒色エナメルである層を有していてよい。
【0109】
FA面が、F3面と直接に接触してよく、又は、この面に慣用的な機能性コーティング、特には、(1若しくは複数の銀層を含む)薄層のスタック、例えば、加熱層、アンテナ層、太陽光制御層若しくはlow-E層、若しくは、装飾層若しくは(不透明)マスキング層、例えば一般に黒色エナメルである層を有していてよい。
【0110】
ガラス、好ましくは内側ガラスが、特には薄くかつ1.1mm未満の厚みを有しており、好ましくは、化学的に強化されている。これは、好ましくは、クリアである。例えば、国際公開第2015/031594号及び国際公開第2015066201号に言及することができる。
【0111】
光学フィルムは、それらの周縁部において、一緒に固定されてよく、例えば、特には、好ましくは透明である接着性物質(グルー、両面接着性物質)によって、接着的に結合されてよく、又は、単純に、一方のフィルムの頂部を介して他方のフィルムの後方に接触してよい。
【0112】
好ましくは、コリメーション光学素子の固定に関して、下記の解決策が好ましい:
- コリメーション光学素子が、その後方面を介して、エレクトロルミネッセント素子(OLED,QLED…)に、(出口表面の周縁において、さらには照射表面において)、特には、好ましくは透明である接着性物質(グルー、両面接着性物質)によって、固定されている(好ましくは、接着的に結合されており、又はさらには溶着されている、など)、
- 非対称リダイレクション光学素子が、好ましくは、コリメーション光学素子に、最終前方面の周縁部において、固定されており、特には、好ましくは透明である接着性物質によって、固定されており、
- かつ/又は、ホログラフィックリダイレクション光学素子が、前方面の周縁において、透明要素(保護フィルム、第2グレージング、又はさらには積層中間層など)に、特には、好ましくは透明である接着性物質(グルー、両面接着性物質)によって、固定されている(好ましくは、接着的に結合されており、又はさらには溶着されている、など)。
【0113】
接着性物質が視界領域にある場合には、透明である接着性物質(グルー、両面接着性物質)が、好ましい。他の固定手段、例えば(材料の追加なく局所的な接着性接触を形成する)溶着を、選択することもできる。
【0114】
発生源の背後に積層中間層を有している積層グレージングの1つの例では、コリメーション光学素子が、F2面とF3面との間にあり、エレクトロルミネッセント素子(OLED,QLED…)が、F2面とF3面との間にあり、かつ、エレクトロルミネッセント素子を有する区域において、FA面が、F3面と接着的に接触しており、かつ、FB面が、入口表面と接着的に接触しており、透明要素が、(裸の又はコーティングされている)第2グレージングである。
【0115】
積層グレージングの1つの例では、エレクトロルミネッセント素子(OLED,QLED…)が、F2面とF3面との間にあり、かつ、ホログラフィックリダイレクション光学素子又はコリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子が、エレクトロルミネッセント光学素子とF2面との間にあり、かつ、エレクトロルミネッセント光学素子(OLED,QLED…)を有する区域において、FA面が、F3面(特には、いわゆる後方PVBシート)と接着的に接触しており、又は出口表面(特にはいわゆる前方PVBシート)の側にあり、かつ、FB面が、F2面と接着的に接触しており、かつ、透明要素が、最終前方面の上の、プラスチック、特にはポリエステル、特にはPETである保護フィルムであり、例えば、1mm以下の厚みE4を有しており、F2面の方向に向いておりかつ積層中間層と接着的に接触している面を有している(かつ、非対称プリズム又はホログラフィック特徴構造の間に空気を残したまま、最終前方面に対してF3面の方に向いている、面を、有する)。
【0116】
プラスチック保護フィルムは、随意に、局所的であり、最大10cm、さらには最大5cm又は最大1cmで最終前方面の端部を超えて延在しているいわゆる延長領域を有しており、特には、この延長部が、積層中間層と接着的に接触している。
【0117】
(局所的な又はカバーの)透明保護フィルムは、プラスチック材料(有機ポリマー)でできているフィルムであってよく、特には、熱可塑性材料、好ましくは、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート PET、ポリエチレン PE、ポリカーボネート PC、ポリメチルメタクリレート PMMA、ポリスチレン、ポリアミド、ポリジメチルシロキサン PDMS、ポリエチレンナフタレート PEN、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、又は(熱可塑性)ポリウレタンでできているフィルムであってよい。これは、例えば、コリメーションフィルム及び/又はリダイレクションフィルムと同じ材料である。
【0118】
積層中間層は、複合体であってよく、かつ、エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED…)の区域の外において、下記のスタックを有してよい:PVB/随意にF2面の側又はF3面の側に導電性機能性コーティングを有する、特にはポリエステル又はPET(若しくは上述のプラスチックの他の1つ)でできている、機能性プラスチックフィルム/PVB、好ましくは1mm以下の厚みE’4を有する機能性プラスチックフィルムが、F2面にわたって延在する。さらに、エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED…)が、F2面とF3面との間にあり、前方面とF3面との間に、上述のプラスチックフィルム/上述のPVBが存在し、かつ、透明要素が、前方面にある機能性プラスチックフィルムである。
【0119】
局所的な保護フィルムが、例えば、グレージングの領域の最大20%、又は最大10%若しくは最大5%を覆っている。特には、コリメーション光学素子及び/又は非対称若しくはホログラフィックリダイレクション光学素子と、前方フィルムとが、同一のサイズであり(さらには、エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED…)と同一のサイズであり、又は、端部面から奥まって少なくとも活性領域を覆っており)、又は、前方フィルムの領域が、比較的大きく、かつ、好ましくは、コリメーション光学素子の端部面を、10cm超、さらには5cm超、又は1cm超、超えて延在する。
【0120】
代替的には、保護フィルムが、F2面の少なくとも30%、少なくとも50%、又は80~90%を覆っていてよく、又は、例えば、第1グレージングの端部面から、最大5cm、最大1cm、又は最大5mm、セットバックしていてよい(奥まっていてよい)。好ましくは、これは、特にはF2面の少なくとも80%又は少なくとも90%を覆っている、低放射性若しくは太陽光制御かつ/又は加熱機能性コーティングを、担持している。
【0121】
エレクトロルミネッセント素子の場所に関して(及びそのコリメーション光学素子に関して)、下記である:
- F2面が、自由であってよく、グレージングが、一体性であり、例えば、ガラス、PMMA、PCでできており、かつ、非対称若しくはホログラフィックリダイレクション光学素子が、F2面にあり、又は、グレージングが積層されている場合には、非対称若しくはホログラフィックリダイレクション光学素子が、自由なF4面にあり、
- コリメーション光学素子が、その周縁部において、出口表面の周縁部おいて、その後方面を介して、エレクトロルミネッセント素子に対して、固定されており、特には接着的な結合によって固定されており、特には、好ましくは透明である接着性物質(グルー、両面接着性物質)によって、接着的に結合しており、かつ/又は、エレクトロルミネッセント素子/コリメーション光学素子/非対称リダイレクション光学素子からなるアセンブリ又はエレクトロルミネッセント素子/ホログラフィックリダイレクション光学素子からなるアセンブリが、自由なF4又はF2面に延在している固定部分を有しており上述のエレクトロルミネッセント要素の出口表面の上にある(粘着性などの)後方保護フィルムを介して、自由なF4又はF2面に、固定されており、特には、接着的な結合によって固定されており、好ましくは、好ましくは透明である接着性物質(グルー、両面接着性物質)によって、接着的に結合している。
【0122】
後方保護フィルムが、別の機能を有してよい。これは、着色されていてよく、かつ/又は、特には少なくとも80%又は少なくとも90%を覆っている導電性(太陽光制御、low-E)コーティングを担持してよい。
【0123】
特にはF2面の少なくとも80%又は少なくとも90%を覆っている、後方保護フィルムは、PETを介して保護上方層(いわゆる「ハードコート」)を有している複合体であってよい。
【0124】
自由であるF2面又はF4面への固定の場合には、自由なF2又はF4面における追加的な厚みを回避するために、E0が、最大1mm、さらには最大0.5mmである。
【0125】
好ましくは、エレクトロルミネッセント素子(例えばOLED又はQLED)/コリメーション光学素子/非対称リダイレクション光学素子からなるからなるアセンブリの厚み、又は、エレクトロルミネッセント素子(例えばOLED又はQLED)/非対称リダイレクション光学素子からなるアセンブリの厚みが、最大1mm、さらには最大0.9mmである。
【0126】
好ましくは、エレクトロルミネッセント素子がF2面とF3面との間にある場合には、積層中間層の追加的な厚みを回避するために、E0が、最大1mmであり、さらには、最大0.5mmである。
【0127】
エレクトロルミネッセント素子(例えばOLED又はQLED)の(自由なF2面若しくはF4面における、又は、積層グレージングのF2とF3との間における)場所に関わらず、エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLED…)は、局所的であってよく、例えば、グレージングの領域の最大20%、又は最大10%、又はさらには最大5%を覆ってよく、かつ/又は、コリメーション光学素子が、局所的であってよく、例えば、グレージングの領域の最大20%、又は最大10%、又はさらには最大5%を覆ってよい。
【0128】
特には、エレクトロルミネッセント素子(例えばOLED又はQLED)、コリメーション光学素子、及び/又はリダイレクション光学素子が、同一のサイズであってよく、若しくは、(少なくとも活性領域を覆って)端部面から奥まっていてよく、又は、コリメーション光学素子及び/又はリダイレクション光学素子の領域が、比較的大きく、かつ、好ましくは、エレクトロルミネッセント素子の端部面を、10cm超、又は5cm超、又は1cm超、超えて、延在しない。
【0129】
(後方)保護フィルムが、局所的であってよく、例えば、グレージングの領域の最大20%、又は最大10%、又は最大5%を覆ってよい。特には、コリメーション光学素子、リダイレクション光学素子、及び後方フィルムが、同一のサイズであってよく(さらにはエレクトロルミネッセント素子と同一のサイズであってよく、若しくは、少なくとも活性領域を覆って、端部面から奥まっていてよく)、又は、後方フィルムの領域が、比較的大きく、かつ、好ましくは、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子の端部面を、10cm超、又は5cm超、又は1cm超、超えて、延在しない。
【0130】
代替的には、(後方)保護フィルムが、(例えば、第1グレージングの端部面から、最大5cm又は最大1cm又は最大5mm奥まって)F2面の少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも90%を覆っていてよい。例えば、これは、低放射若しくは太陽光制御かつ/又は加熱機能性であるコーティングを、担持している。
【0131】
上述のエレクトロルミネッセント素子を電気的に接続するための要素が、上述のエレクトロルミネッセント素子に接続されてよく、かつ、グレージングの端部面を超えて延在してよい。
【0132】
好ましくは柔軟性である電気的接続要素が、発光素子に固定されてよく(接着的に結合されてよく、溶着されてよく、等)、又は、エレクトロルミネッセント素子に対して押つけられてよく、電気的接続要素は、好ましくは、グレージングの端部面を超えて、延在する。これは、例えば、最大0.2mm、又は最大0.15mm、さらには最大0.1mmである厚みを有する。
【0133】
電気的接続要素(ストリップ又はワイヤ)は、入口表面又は出口表面の1つ(又は1超)の周縁区域において、エレクトロルミネッセント素子に接続してよい。
【0134】
1つの実施態様では、電気的接続要素が、2つの金属ワイヤ又は金属ストリップのアセンブリである。
【0135】
1つの実施態様では、電気的接続要素が、好ましくは透明プラスチック材料、好ましくは、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート若しくはPET、又はポリイミドでできているフィルムを有しているストリップ(平坦コネクタ)であり、特には金属(銅など)であり又は透明伝導性酸化物である伝導性トラックを備えている。
【0136】
伝導性トラックは、プリントされ、又は、任意の他の堆積方法、例えば物理気相堆積によって、堆積される。伝導性トラックは、ワイヤであってもよい。好ましくは、伝導性トラック及びフィルムは、それらが可視的である場合、すなわち、それらが、特にはF4面又はF3面において、マスキング要素(層)(例えばエナメル、さらにはペイント、など)によってマスクされてない場合には、透明である。伝導性トラックは、透明性の材料に起因して透明であってよく、又は、それらの、(視覚的に)不可視である程度に十分に薄い幅に起因して、透明であってよい。
【0137】
ポリイミドフィルムは、代替的なPET又はさらにはPEN(ポリエチレンナフタレート)フィルムよりも、高い温度耐性を有している。
【0138】
電気的接続要素は、(全体的に又は部分的に)ルーフの可視領域にあってよく、随意に、(不透明枠を形成しうる)不透明周縁ストリップ、例えば(黒色、暗色などの)マスキングエナメルのストリップから、離されていてよい。多くの場合、F2面には不透明層があり、F4面、さらにはF3面に、不透明層がある。それらの幅は、同一であり又は異なっている。
【0139】
F2面及び/又はF3面及び/又はF4面における不透明周縁ストリップの幅Liは、好ましくは、少なくとも10mm、さらには少なくとも15mmである。したがって、電気的接続要素の長さが、Liよりも大きくてよい。
【0140】
電気的接続要素は、積層グレージングの周縁端部に沿って、一般にはF2面及び/若しくはF4面に又はF2面及び/若しくはF3面に、不透明層特には(黒色)エナメルの領域に又はその近傍に、配置されていてよい。
【0141】
したがって、第1の実施態様においては、F2における不透明層(最も外部側の不透明層)例えば(黒色)エナメルの層の存在に起因して、外側ガラスが全体的に(又は部分的に)不透明になっている、グレージングの領域に、電気的接続要素が、配置されていることも可能である。この不透明層は、グレージングのこの領域において、開口部を有しない層(連続的な背景)であってよく、又は、1若しくは複数の非連続部(不透明層を有しない領域)を有する層であってよく、この層は、例えば、一組の、随意に同一又は異なるサイズ(端部面からの距離に応じて減少するサイズ、及び/又は、端部面からの距離に応じて徐々に離れていく特徴構造)の幾何学的(円形、矩形、正方形などの)特徴構造の形態を呈する。
【0142】
この第1の実施態様では、エレクトロルミネッセント素子、例えばOLED又はQLED、及び電気的接続要素が、内部からのみ可視的であってよく、したがって、F2面における不透明層によってマスキングされていてよい。
【0143】
好ましくはF4又はさらにはF3における、不透明層(最も内側の不透明層)例えば(黒色)エナメルの層の存在に起因して、内側ガラスが不透明になっている、グレージングの領域に、電気的接続要素が、配置されていることができる。エレクトロルミネッセント素子、例えばOLED又はQLEDが、グレージングのこの領域に配置されてよく、その場合、この不透明層が、エレクトロルミネッセント素子に垂直な、(堆積の間における覆いを介して又は特にはレーザーによる除去によって製造される)開口部を、有している。
【0144】
エレクトロルミネッセント素子は、乗り物の後方においてと同様に、乗り物の前方において、例えばグレージングの長さ方向端部又は側方端部に沿って、適切に配置される。それぞれの座席に面している読書ライトが、好ましい。
【0145】
複数のエレクトロルミネッセント素子の場合には、それらは、直列で若しくは並列でかつ/又は独立に、接続されてよい。2つのエレクトロルミネッセント素子が、電気接続の役割を有する共通の要素の上にあってよい。
【0146】
2つのエレクトロルミネッセント素子が、離れていてよく、かつ、好ましくは可能な限り目立たない電気的接続要素によって、例えばワイヤ又は透明平坦コネクタによって、一緒に接続されてよい。
【0147】
乗り物の1つの実施態様では、乗り物が、エレクトロルミネッセント素子(例えばOLED又はQLED)を駆動するための少なくとも1つの制御ユニットを有しており、さらには、少なくとも1つのセンサ、特には照明度を検出するためのセンサを、有している。(それぞれの)エレクトロルミネッセント素子(OLED又はQLED)を駆動するための制御ユニットが、積層グレージングの中にあってよく、又はグレージングの上にあってよい。
【0148】
乗員コンパートメントの加熱を制限するために、又は、エアコンディショニングの使用を制限するために、少なくとも第1グレージング又はグレージングのうちの1つ(好ましくは外側ガラス)が、着色されている。さらには、特には積層されている、グレージングが、また、好ましくはF4面又はF2面若しくはF3面に、太陽光放射を反射若しくは吸収する層を有していてもよく、特には、透明導電性酸化物の層、すなわち、TCO層と呼ばれる透明導電性酸化物の層を有していてもよく、又は、少なくとも1つのTCO層を有する薄層のスタックを有していてもよく、又は、少なくとも1つの銀の層を(積層グレージングに関してF2又は好ましくはF3に)含み銀層若しくはそれぞれの銀層が誘電体層の間に配置されている、薄層のスタックを、有していてもよい。F2面及び/又はF3面における(銀含有)層、並びに、F4面におけるTCO層を、同時に有することが可能である。
【0149】
(透明導電性酸化物の)TCO層は、好ましくは、フッ素でドープされたスズ酸化物(SnO2:F)の層、又は、混合インジウムスズ酸化物(ITO)の層である。
【0150】
他の層が可能であり、例えば、(”IZO”として言及される)混合インジウム亜鉛酸化物に基づく薄層、ガリウムでドープされている若しくはアルミニウムでドープされている亜鉛酸化物に基づく薄層、ニオブでドープされているチタン酸化物に基づく薄層、カドミウム若しくは亜鉛のスズ酸に基づく薄層、又は、アンチモンでドープされているスズ酸化物に基づく層が、可能である。アルミニウムでドープされている亜鉛酸化物の場合には、ドープの程度(すなわち、合計の重量に対する、アルミニウム酸化物の重量)が、好ましくは、3%未満である。ガリウムの場合には、ドープの程度が、比較的高くてよく、典型的には、5%~6%にわたる範囲である。
【0151】
ITOの場合には、Snの原子割合が、好ましくは、5%~70%、特には10%~60%にわたる範囲である。フッ素でドープされているスズ酸化物に基づく層の場合には、フッ素の原子割合が、好ましくは、最大5%であり、一般に1~2%である。
【0152】
ITOが、特に好ましく、特にはSnO2:Fに関して、特に好ましい。比較的高い導電性を有しているため、1つの同一の放射率レベルを得るために、その厚みを、比較的小さくすることが可能である。これらの層は、カソードスパッタリング法、特にはマグネトロンカソードスパッタリング法によって容易に堆積することができ、比較的低い粗さしたがって比較的低い欠陥率を有するという特徴を有する。
【0153】
他方で、フッ素でドープされているスズ酸化物の利点のうちの1つは、化学気相堆積(CVD)によって容易に堆積することができる点であり、化学気相堆積(CVD)は、カソードスパッタリング法とは異なり、その後の熱処理を必要とせず、フロートプレートガラス製造ラインにおいて実施することができる。
【0154】
用語「放射率」は、規格EN12898の意味の範囲内で、283Kにおける標準放射率を意味しているものと理解される。低放射率層(TCOなど)の厚みは、層の性質に応じて、調節され、それにより、所望の放射率が得られるようにされる。所望の放射率は、望まれる熱性能品質に依存する。低放射率層の放射率は、例えば、0.3以下、特には0.25以下、又はさらには、0.2以下である。ITO製の層の場合には、厚みが、一般に、少なくとも40nm、さらには少なくとも50nm、さらには少なくとも70nmであり、大抵の場合は、最大150nm、又は最大200nmである。フッ素でドープされているスズ酸化物でできている層に関して、厚みは、一般に、少なくとも120nm、さらには少なくとも200nmであり、かつ、大抵は、最大で500nmである。
【0155】
例えば、低放射率層は、下記の配列を含む:高屈折下方層/低屈折下方層/TCO層/随意の誘電体上方層。
【0156】
(強化処理の間に保護される)低放射率層の好ましい例として、高屈折下方層(<40nm)/低屈折下方層(<30nm)/ITO層/高屈折上方層(5~15nm)/低屈折バリア上方層(<90nm)/最終層(<10nm)を、選択することができる。
【0157】
低放射率層として、米国特許出願第2015/0146286号明細書に記載の、F4面における、特には例1~3に記載の低放射率層に言及することができる。
【0158】
好ましい実施態様では:
- 第1及び/若しくは第2グレージングが、着色されており、かつ/若しくは、積層中間層が、その厚みのすべて若しくはいくらかにわたって、着色されており、
- かつ/又は、グレージングのF2面若しくはF3面若しくはF4面のうちの1つ、好ましくはF4面が、低放射率層でコーティングされており、特には、透明導電性酸化物層(TCO層)を含む低放射率層でコーティングされており、特には、TOC層を含有する薄層のスタック、若しくは、1若しくは複数の銀層を含有する薄層のスタックで、コーティングされており、
- かつ/又は、グレージングのF2面若しくはF3面若しくはF4面のうちの1つ、好ましくはF3面が、太陽光制御層で、特には透明導電性酸化物層(すなわち、TCO層と呼ばれる層)を含む太陽光制御層で、特には、TOC層を含有する薄層のスタック、若しくは、1若しくは複数の銀層を含有する薄層のスタックで、コーティングされており、
- かつ/又は、追加的に着色されている(ポリマー性の、例えば、ポリエチレンテレフタレート PET、などの)フィルムが、F2面とF3面との間に、若しくは、F4面に(結合して)、存在し、さらには、F1面に、存在する。
【0159】
特には、グレージングのF4面が、特には低放射率透明機能性層で、コーティングされており、この透明機能性層が、好ましくは、TCO層を含んでいる。
【0160】
本発明は、無論、任意の乗り物に関し、特には、例えば上述のようなグレージングを少なくとも1つ有する、自動車に関する。
【0161】
本発明は、また、比較的高い単純性を達成すること、かつ/又は、レートを向上することも、目的としている。
【0162】
この目的のために、本発明の1つの主題は、下記を有する製造方法である:設置の前に、第1グレージングにおいて(例えば接着的な結合によって、後方保護プラスチックフィルムを介して、例えば、単層グレージングのF2面において、若しくは積層グレージングのF4面において、若しくは、最終光学フィルム若しくは最終保護フィルムの周縁的結合によって、単層グレージングのF2面において、若しくは積層グレージングのF4面において、又は、積層グレージングの2つのグレージングの間において)、エレクトロルミネッセント素子(OLED、QLEDなど)に、その出口表面において、下記を、事前取付すること:
- フィルムに基づいているコリメーション光学素子、さらにはフィルムに基づいているプリズム状リダイレクション光学素子、特には、周縁的な固定によって、さらには、随意に封止を形成する周縁的な固定によって、特には、周縁的な固定によって、さらには、随意に封止を形成する周縁的な固定によって、事前取付する、
- 又は、フィルムに基づいているホログラフィックリダイレクション光学素子、特には、周縁的な固定によって、さらには、随意に封止を形成する周縁的な固定によって、事前取付する、
- 随意に、随意に着色されている、保護フィルムを、最終リダイレクション光学フィルムに、特には、周縁的な固定によって、さらには、随意に封止を形成する周縁的な結合によって、事前取付する。
【0163】
好ましくは、すべてが、固定され、さらには、周縁的に接着的に結合され、それにより随意に封止を形成するようにする。
【0164】
このために、本発明は、発光性積層グレージング、例えば上述の積層グレージング、を製造するための、下記の工程を有する方法も、提案する:
- エレクトロルミネッセント素子、特にはOLEDを、開口部を有しない積層中間層シートに、若しくは、貫通若しくはふさぎ開口部に、配置すること(又はさらには、特には、好ましくは透明接着性物質による、接着的な結合によって、固定すること、若しくは、スポット加熱などによって、接着的な接触を形成することによって、固定すること)、又は、同時に若しくは別個に、コリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子若しくはホログラフィックリダイレクション光学素子を、エレクトロルミネッセント素子に面して、配置すること、
並びに、逐次的に:
- このアセンブリを、第1グレージングと第2グレージングとの間に配置して設置すること、
- 真空下で、かつ加熱を伴って、又はさらには加圧下で(かつ加熱を伴って)、例えばオートクレーブなどで、積層すること。
【0165】
したがって、操作は、工業的な積層ラインの外で、行われる。
【0166】
方法は、さらに、下記を含んでよく、又は、下記を提供してよい:
- エレクトロルミネッセント素子、特にはOLEDを、上述の積層中間層シートに、出口表面の側で、貫通若しくはふさぎ開口部の中に、配置すること、ホログラフィックリダイレクション光学素子若しくはコリメーション光学素子若しくはさらには非対称リダイレクション光学素子を、開口部に収容し、出口表面の周縁において、固定すること、好ましくは、接着的に結合すること、若しくは、非対称若しくはホログラフィックリダイレクション光学素子で、開口部を塞ぎ、かつ子の素子を上述の積層中間層シートに配置すること、
- 上述の配置の前に、局所的な保護フィルムを、ホログラフィック若しくは非対称のリダイレクション光学素子の最終前方面に、固定すること、特には、接着性の結合によって、固定すること、かつ、上述の配置の間に、上述の積層中間層に、局所的な保護フィルムを収容するふさぎ穴部を設けること、若しくは、上述の積層中間層に、貫通穴部を設け、別の積層中間層で穴部を閉じること、
- 上記積層中間層に、エレクトロルミネッセント素子特にはOLED、及びコリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子、又は、エレクトロルミネッセント素子及びホログラフィックリダイレクション光学素子を収容する貫通開口部を設けること、方法は、穴部を閉じる保護フィルムを配置すること、及び、随意に既に保護フィルムと接着的に接触している別の中間層シートで保護フィルムを覆うことを、含む、 - 下記の場所において、エレクトロルミネッセント素子、特にはOLEDの区域の外で、加熱及び圧力によって、ポイント接着性接触を形成すること:
- 上述の中間層シートと、出口表面の側の、別のいわゆる後方中間層シートとの間、
- かつ/又は、上述の中間層シートと、出口表面の側の、別のいわゆる前方中間層シートとの間
- かつ/又は、コリメーション光学素子と、非対称リダイレクション光学素子との間、若しくは、ホログラフィックリダイレクション光学素子と、中間層シート若しくは別の中間層シートとの間、
エレクトロルミネッセント素子及びさらにはコリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素し又はエレクトロルミネッセント素子及びホログラフィックリダイレクション光学素子が、上述の中間層シートのうちの1つの貫通若しくはふさぎ穴部にあり、かつ/又は、エレクトロルミネッセント素子及びさらにはコリメーション光学素子及び非対称リダイレクション光学素子、若しくはエレクトロルミネッセント素子及びホログラフィックリダイレクション光学素子が、上述の中間層シートと、他の前方中間層シート若しくは後方中間層シートとの間に挟まれている。
【0167】
- 上述の(開口部を有する、又は開口部を有しない)中間層シートが、随意に音響PVBシートであり、又は、PVB/機能性プラスチックフィルムの(事前アセンブルされている若しくはされていない)複合体若しくはPVB/機能性プラスチックフィルム/PVBの(事前アセンブルされている若しくはされていない)複合体であり、配置が、PVBの上でなされ、又は、機能性フィルムの上でなされる;PVBが開口部を有する場合には、機能性フィルムが、好ましくは、開口部を有しない。
【0168】
好ましくは、積層の前に、貫通又はふさぎ穴部が、0.3mm~0.9mmの厚みEtであり、E1-Etの絶対値が、最大0.3mmであり、又は、Ei-OLED及び1若しくは複数の光学素子の合計の厚みが、最大0.3mmである。
【0169】
下記が、好ましく使用されてよい:
- ふさぎ穴部を有しており、好ましくは随意に音響PVBである、第1の唯一のシート
- 貫通穴部及びふさぎ穴部を有する第1の(PVB)シート、並びに、穴部を有しない第2の(PVB)シート、
- 開口部を有しない第2の(PVB)シートと、開口部を有しない第3の(PVB)シートとの間の、貫通穴部、ふさぎ穴部を有する第1の(PVB)シート。
【0170】
特には:
- F3側の後方シートが、随意に音響性でありかつ/若しくは着色されているPVBであり、0.3~0.9mmの厚みEiを有する、
- かつ/又は、中央シートが、随意に音響性でありかつ/若しくは着色されているPVBであり、0.3mm~0.9mmの厚みの貫通穴部若しくはふさぎ穴部を有し、E1-E2が、絶対値で、最大0.3mmである、
- かつ/又は、F2側の前方シートが、クリア若しくは超クリアであり、随意に音響性のPVBであり、0.3~0.9mmの厚みEkを有する。
【0171】
局所的な接着性接触を形成することは、方法の残りの間に、要素を互いに強固に固定したままにすることを可能にする。
【0172】
アセンブリと、第1及び第2グレージングの少なくとも1つとの間の局所的な接着性接触を形成するために、随意に、方策がとられる。
【0173】
それぞれの接着性接触は、例えば、最大15mmの幅である。
【0174】
特にかつ有利には、局所的な接着性接触が、積層中間層の(PVBに関して60℃~80℃である)局所的な加熱によって、さらには圧力を適用することによって、作り出される。
【0175】
局所的な加熱は、特には、誘導、高温空気、加熱要素、(レーザーなどの)放射によって、行われる。
【0176】
加熱具として(さらには圧力適用具として)、(熱を通過させることができる(シリコーン、PTFEエラストマーなどの)非接着性コーティングを有している)フラットエンド具を有する「はんだ付けアイロン」、加熱フィンガー、又はホットエアガンを、使用することもできる。
【0177】
単一の操作で種々のポイント接着スポットを製造することが可能な加熱具を選択することができる。
【0178】
局所的な保護フィルムは、下記であってよい:
- リダイレクション光学素子の周縁部に接着的に結合している、
- 好ましくは加熱によって、ポイント接着性接触が作られる前に、PVBの後方面に、事前に接着的に結合している
- 好ましくは加熱によるポイント接着性接触の形成によって、特にはOLEDであるエレクトロルミネッセント素子のための開口部を有する中央PVBの面に、接着的に結合している。
【0179】
カバー保護フィルムが、下記であってよい:
- 好ましくは加熱によってポイント接着性接触が作られる前に、PVBの後方面に、事前に、接着的に結合されている
- 好ましくは加熱によるポイント接着性接触の形成によって、特にはOLEDであるエレクトロルミネッセント素子のための開口部を有する中央PVBの面に、接着的に結合している。
【0180】
方法は、下記を含んでよい:中央PVBシートと呼ばれるシート、又は、PVB/機能性プラスチックフィルム例えば随意の機能性コーティングを備えているPETフィルムからなる複合シート、若しくはPVB/機能性プラスチックフィルム例えば随意の機能性コーティングを保持しているPETフィルム/PVBからなる複合シートを、提供すること、貫通開口部に、積層前に、エレクトロルミネッセント素子、特にはOLED、及び随意に出口表面にその周縁において接着的に結合しているコリメーション光学素子が、収容されている。
【0181】
方法は、中央シートと、後方シート若しくは前方シート及び/又は特にはOLEDであるエレクトロルミネッセント素子との間に、局所的な接着性接触を作り出すことを含むことができる。
【0182】
慣用的に、積層は、脱ガス処理を含み、かつ、オートクレーブ処理を含むことがあり、これは、適切な温度及び圧力の実施を意味している。慣用的に、オートクレーブ処理の間に、シート、例えばPVBを、比較的高い温度(PVBに関して100℃超の温度)にまで上げ、そのようにして、軟化させ、かつ、流れることを可能にする。複数の特にはPVBであるシートを使用する場合には、注目すべき効果が起こる;すなわち、種々のPVBシートの界面が、消失する。PVBは、いわばスカーによって、オートクレーブ後の最後に、連続的でかつ均一なフィルムを形成する。
【0183】
潜在的な開口部の幅に影響しうる積層は、中間層のリフローによって達成される。リフローによって、積層中間体(第1シート、リーフ、又は複合シート)が、エレクトロルミネッセント素子よりも大きい、さらにはコリメーション光学素子よりも大きい、開口部を有する。
【0184】
それぞれのシートは、好ましくは、F2面の少なくとも80%又は少なくとも90%を覆うように寸法され、F2面を超えて延在してよい。
【0185】
それぞれのシートは、好ましくは、PVBである。
【0186】
本発明を、添付の図面を参照してさらに詳細に記載する。
【0187】
図面は、縮尺どおりではなく、概略的なものである。
【0188】
図面では、すべて、光源として、OLEDを描写しているが、変形態様として、QLED又はTFELを選択することができる。図面は、すべて、幾何光学の法則に従っているコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を描写している。光源の変更とともに、又はそれに代えて、非対称リダイレクション光学素子(及びコリメーション光学素子)を、ホログラフィックリダイレクション光学素子に置換することが可能である。偏差角は、光の周期及び波長に依存する。
【0189】
図1は、リアウィンドウ1000の外部側の平面図であり、リアウィンドウが、2つの例示的なOLEDを有しており、このOLEDが、本発明に係るコリメーション及びリダイレクション光を提供し、したがって、第1の、例えば単層の、ガラスシート1のF1外側面11の方向に、光を提供する。
【0190】
下記が見られる:
- 光学素子5(コリメーション光学素子及び、その上のリダイレクション光学素子5、これは、地面の方向にリダイレクトする)によってコリメートされかつリダイレクトされたMVレッド光を提供する第1のOLED又は一連のOLED3、これは、上方端部に沿っており、かつ中央に寄っており、矩形のストリップを形成し、それによって、第3停止ライト101(区域L3)を形成している
- 光学素子5(地面の方向に向いている、コリメーション及びリダイレクション5)によってコリメートされかつリダイレクトされたMVイエロー光を提供する第2のOLED又は一連のOLED3、これは、下方端部に沿って、中央から外れて、矩形のストリップを形成しており、それによって、インジケーターサイドリピーターライト103(区域L4)を形成している。
【0191】
OLEDは、ガラスの端部を超えて延在するコネクタ35によって電力の供給を受ける。随意に、コネクタは、外部から、周縁的マスキング層によって隠され、この周縁マスキング層は、特には、面F2における黒色エナメル(図示しない層)でできている。
【0192】
変形態様として、OLEDは、ピクトグラムを形成してよい。
【0193】
図1aは、OLED3(1又は複数の、隣り合っており又は離れており、例えばそれぞれ矩形である、OLED)の平面詳細図であり、OLEDが、出口表面30’の側において、水平方向Hに沿って延在するプリズムの配列でできているコリメーション光学素子を備えており、この光学素子の上に、水平方向Hに沿って延在している非対称プリズムの配列でできているリダイレクション光学素子5がある。
【0194】
例えばそれぞれ矩形形状であり薄くかつ透明の光学フィルムが好ましく、特に、2若しくは3又はそれ以上のフィルムのスタックが、好ましい。
【0195】
図1’aは、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子5を備えている、複数の隣り合っている(例えばそれぞれ正方形又は矩形である)OLED3の、代替的な平面詳細図である。OLEDの間において、光学素子(非機能性部分55’)は、小さい幅であってよく、又はさらには、ゼロの幅であり、又は、テクスチャを有していなくてよい。それぞれの光学素子に関して、1又は複数の薄くかつ透明であり、例えば矩形形状であり(一定の幅又は上述のようにOLEDの間において小さい幅を有する)光学フィルム、特には2若しくは3又はそれ以上のフィルムのスタックが、好ましい。
【0196】
図1iは、本発明に係るコリメーション光学素子の全体図である。
図1Xは、鋭角の頂部S、及び、プリズムの、代表する角度、すなわち、頂部における角度、プリズム状光学フィルムの平面に対する角度を有する、コリメーション光学素子の、断面図である。
【0197】
コリメーション光学素子5aは、ここでは、プリズム状光学フィルムであり、これは、例えば、その周縁部において、両面接着性物質又はグルーによって、OLEDの出口表面に(進入側に空気で充填されたキャビティを生成して)固定される。これは、例えば、0.3mm厚未満のプラスチックフィルムであり、PETでできており、その厚みにおいて部分的にテクスチャ化されている。
【0198】
これは、その前方面に、好ましくは連続的でありさらには対照的であるプリズムの配列を含み、このプリズムの配列は、頂部S及び、10μm~500μmの頂部間の周期Tを有し、参照方向(ここでは、バックウィンドウに関して水平方向、又は変形態様としてウィンドシールドに関して水平方向)に対して最大10°の角度を形成し又は平行である軸に沿って、延在している。
【0199】
それぞれのプリズムは、2つの長さ方向面41、42で規定され、それぞれのプリズムは、60°~110°の範囲の、さらには90°の、頂部における角度を有し、かつ、それぞれの長さ方向面が、光学フィルム4の平面に対して、30°~55°の範囲の、さらには45°の角度を形成する。
【0200】
例えば、周期が、160μmであり、高さが、80μmであり、残余の厚みが175μmであり、頂部及び谷側における90°(+-20arc)の角度を有する。
【0201】
空気が、OLEDの出口表面と、コリメーション光学素子のこの単層光学フィルム5aの入口表面との間にある。
【0202】
空気が、コリメーション光学素子の前方面のプリズムの間にある。それぞれの前方面の特徴構造の頂部が、F2面と物理的な接触を形成している。
【0203】
図1’は、OLEDの平面外部側詳細図であり、このOLEDが、周縁部を介してOLED3(キャリア3’の上)の技術端部に面して接着的に結合しているコリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子5を、有する。プリズムの長さ方向軸が、バックウィンドウ(又はウィンドシールド)の側部の間で水平である。
【0204】
接着的な結合は、枠状であってよく、かつ、封止を形成してよい。
【0205】
図1Yは、本発明に係る別のコリメーション光学素子4の全体図である。この図は、
図1Xとは、下記の点で異なる:頂部が、丸みを帯びており、かつ、側方面が、湾曲している;プリズムを表す角度(頂部における角度、フィルムの平面に対する角度)が、Aにおいて交わり屈曲点I1、I2を通る2つの直線b1、b2に基づいて、規定される。曲率の半径も、制限される。
【0206】
図1jは、本発明に係るコリメーション光学素子の全体図である。
【0207】
この図は、
図1iとは、下記の点で異なる:コリメーション光学素子を形成するために、90°で交差しておりかつ例えばその周縁部で第1プリズム状フィルム5aに接着的に結合している(溶接されている等)同一の第2のプリズム状フィルム5bが、追加されている。
【0208】
【0209】
この図は、前の図とは、下記の点で異なる:(プラスチックフィルムであり、その厚みにおいて部分的にテクスチャ化されており、例えば0.6mm未満の厚みのPET製である)コリメーション光学素子4が、二次元の特徴構造を担持している。
【0210】
それぞれの二次元特徴構造は、側部eによってフィルム5aに対して垂直な平面Pにおいて規定され、それぞれの二次元特徴構造が、60°~110°の範囲の頂部における角度を有し、側部と平面Pとのそれぞれの交差部が、フィルムの平面と、30°~55°の範囲の角度を形成する。好ましくは、90°の(平面Pにおける)頂部における角度が選択され、かつ、他の2つの角度として、45°が選択される。
【0211】
二次元特徴構造は、ここでは、隆起しており、それぞれの前方面の特徴構造の頂部が、自由であり、又は、透明要素(例えば、外側グレージングのF2面)と物理的な接触を形成しており、かつ、空気が、二次元特徴構造の間にある。
【0212】
図1lは、本発明に係るコリメーション光学素子の全体図である。
【0213】
この図は、前の図とは、下記の点で異なる:この図では、二次元特徴構造がくぼんでおり、二次元特徴構造の配列が、キャビティの配列であり、頂部Sが、乗員コンパートメントの内部に(積層グレージングのF3面の方に)向いており、かつ、それぞれのキャビティの上方表面が、自由であり、又は、透明要素(第2グレージング等)と物理的な接触を形成しており、かつ、空気が、キャビティの中にある。
【0214】
光がコリメートされると、その光を、バックウィンドウに関しては地面の方向に(リアウィンドウに関しては後方の方向に、等)リダイレクトする必要がある。
【0215】
図1Zは、コリメーション光学素子の前方面に配置される(その周縁部に、例えば接着性結合若しくは溶着によって固定される、又は最大1mmでそこから離される)こととなるリダイレクション光学素子の平面図である。これは、リダイレクション光学フィルムであり、この光学フィルムは、頂部及び10μm~500μmの頂部間の周期T’を有する非対称プリズムの配列を有し、好ましくは、出口表面(又は発光表面)に面して少なくとも4又はさらには少なくとも10の特徴構造を有する。
【0216】
したがって、リダイレクション光学素子が、第1光学フィルム5を有し、このフィルムが、非対称プリズム状であり、出口表面とは反対側の主面、最終前方面と呼ばれる面において、上述の非対称プリズムの配列を有し、この配列が、上述の第1軸に対してかつ/又はグレージングの参照方向(バックウィンドウの水平方向)に対して、最大10°最大5°又は最大2°の角度を形成しさらには平行である第3軸に沿って長さ方向に延在しており、特には、1mm以下の厚みを有する。
【0217】
それぞれの非対称プリズムが、第1及び第2長さ方向面によって規定され、プリズムが、好ましくは、L>2WさらにはL>5W又はL>10Wである長さL及び幅Wを有する。それぞれの非対称プリズムが、50°~60°さらには55°±5°又は55°±2°の範囲の頂部における角度a’0を有し、かつ、(長面と呼ばれる)第1長さ方向面51が、フィルムの平面に対して、31°~41°さらには35°±5°又は35°±2°の範囲の第1角度を形成する(無論、(短面と呼ばれる)第2長さ方向面52が、79°~99°さらには85°~90°又は88°~90°、好ましくは最大90°の範囲の、フィルムの平面に対する第2角度を形成する)。好ましくは、差異a4-a3が、40°超であり、さらには50°超である。
【0218】
変形態様として、非対称プリズム状である2つの平行な光学フィルムからなるアセンブリが、選択される。
【0219】
図2は、1つの実施態様に係る、本発明に従ってコリメートかつリダイレクトされた光を提供するOLEDを有する単層リアウィンドウ(バックウィンドウ)の断面図である。
【0220】
このバックウィンドウ200は、有機又は無機ガラスでできている透明第1グレージング1を含み、F1面及びF2面と呼ばれる主面11、12、及び端部面0、並びに、(随意に湾曲している)グレージングの平面における水平であるいわゆる参照方向を、有する。
【0221】
OLED3は、F2面に向かってMVレッドを照射し、かつ、少なくとも5cmの長さ及び少なくとも1cmの幅の照射領域を有し、好ましくは、1mm以下である厚みE0を有し、50°~70°の頂部における照射半角を有し、主要な照射方向が、上述のOLEDの平面に対して垂直である。
【0222】
OLEDの出口表面に、周縁接着性結合61によって、第1軸に沿って長さ方向に延在している上述のプリズムの配列を有する第1光学フィルム5aが、固定されている。
【0223】
この第1フィルムの前方面に、周縁接着性結合62によって、上述の第1軸に対して90°の角度を形成している第2軸に沿って長さ方向に延在している第2のプリズムの配列を有する第2光学フィルム5bが、固定されている;第1軸又は第2軸が、参照方向に対して、ゼロの角度を形成している。
【0224】
この第2フィルムの前方面に、周縁接着性結合63によって、参照方向において長さ方向に延在している長面51及び短面52を有する非対称プリズムの配列を有する第1リダイレクション光学フィルム5が、固定されている。
【0225】
長面に対する垂直Nが、F2面の方向に向いており、かつ、リアウィンドウ又はウィンドシールドの上方に(リダイレクションに関しては、地面の方向に)向いている。
【0226】
このリダイレクションフィルムの前方面は、周縁接着性結合64(グルー、両面接着性物質等)によって、F2面(又は、積層されている場合にはF4面)に、固定されている;これは、随意であり、なぜならば、ここでは、接着性物質65を有する保護後方フィルム7、ここでは二重層70、71が、OLED及び光学素子5a、5b、5からなるアセンブリを超えて、これを覆っているからである。例えば、このフィルム7、70が、(バルクで)着色されており、又は、その主面のうちの1つに、導電性機能性層71(太陽光制御等)を担持している。
【0227】
例えば、バックウィンドウは、地面から、12°と80°との間の、例えば50°と70°との間の、方向を有している。
【0228】
例えば、フィルムが、光を、地面に向かって少なくとも15°の角度でリダイレクトする。
【0229】
OLED3は、第1グレージングの端部面を超えて延在するコネクタ35を有し、ここでは、このコネクタが、入口表面の側で、その周縁部において、固定されている。
【0230】
OLED3は、キャリア3’を有する背面発光LEDであり、キャリアが、F2面とは反対の側に、キャリアから出発して、下記を、下記の順番で、担持している:随意の機能性サブ層31、透明アノード32、有機エレクトロルミネッセントシステム33、反射性カソード34、及び、(樹脂)包囲層36。
【0231】
図3aは、本発明に従ってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するOLEDを有する単層デフレクター300(固定されたサイドウィンドウ)の平面図である。
【0232】
図3bは、本発明に従ってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するOLEDを有するデフレクター(固定されたサイドウィンドウ)の断面図である。
【0233】
このデフレクターは、有機又は無機ガラスでできている透明第1グレージング1を有し、F1面及びF2面と呼ばれる面11,12、端部面10、及び、(随意に湾曲している)グレージングの平面における水平に対して垂直であるいわゆる参照方向を、有する。これは、例えば、四辺形形状であり、比較的小さい幅の上方端部を有する。これは、マスキング層15(黒色エナメル等)を有しており、この層は、例えば、F2面にあり、かつ、開口部15aを備えている。
【0234】
OLED3が、開口部15aに面しており、内部側にあり、F2面に向かってMVイエローを照射し、かつ、少なくとも5cmの長さ及び少なくとも1cmの幅の照射領域を有し、好ましくは、1mm以下の厚みE0を有し、50°~70°の頂部における照射半角、及び、上述のOLEDの平面に対して垂直な主要照射方向を有する。
【0235】
例えば、それは、矩形の(又は任意の他の形状の)、下方境界部にある、発光性ストリップである。
【0236】
OLEDの出口表面に、周縁接着性結合60によって、第1軸に沿って長さ方向に延在している上述のプリズムの配列を有する第1光学フィルム5aが、固定されている(
図3b参照)。
【0237】
この第1フィルムの前方面に、周縁接着性結合61によって、上述の第1軸に対して90°の角度を形成している第2軸に沿って長さ方向に延在している第2のプリズムの配列を有する第2光学フィルム5bが、固定されており、第1又は第2軸が、参照方向に対して、ゼロの角度を形成している。
【0238】
この第2フィルムの前方面に、周縁接着性結合62によって、参照方向において長さ方向に延在している長面51及び短面52を有する非対称プリズムの配列を有する第1リダイレクション光学フィルム5が、固定されている。
【0239】
長面に対する垂直Nが、F2面の方向に向いており、かつ、デフレクターの前方の方向に向いている(リダイレクションに関しては、後方の方向に向いている)。
【0240】
このリダイレクションフィルムの前方面が、周縁接着性結合64によって、F2面に固定されている;これは、随意であり、なぜならば、ここでは、接着性物質65を有する保護後方フィルム7、ここでは二重層70、71が、OLED及び光学素子5a、5b、5からなるアセンブリを超えて延在し、このアセンブリを覆っているからである。例えば、これは、着色されており、又は、導電性機能性(太陽光制御等)層71を担持している。
【0241】
例えば、バックウィンドウが、地面から12°と80°との間に向いており、例えば50°と70°との間に向いている。
【0242】
例えば、フィルムが、光を、地面に向かって少なくとも15°の角度で、リダイレクトする。
【0243】
OLED3が、第1グレージングの端部面を超えて延在するコネクタ35を有する。コネクタは、ここでは、入口表面の側で、その周縁部で、固定されている。
【0244】
変形態様として、これは、F4面への接着性結合を有する積層グレージングである。
【0245】
エナメルは、F2面又はF3面又はF4面にあってよい(それぞれ、開口部を有してよい)。
【0246】
図3aの実施態様と関連して、
図3cは、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を備えているOLED3の平面詳細図であり、コリメーション光学素子が、水平Hに沿って延在しているプリズムの配列からできており、かつ、リダイレクション光学素子5が、出口表面30’の側で垂直に沿って延在する非対称プリズムの配列でできている。
【0247】
薄くかつ透明な光学フィルムが、好ましく、特には、2若しくは3又はそれ以上のフィルムのスタックが、好ましい。
【0248】
図3aの実施態様と関連して、
図3bは、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子5を備えている、複数の隣り合っているOLED3の代替的な平面詳細図であり、OLEDの間において、(非機能性)光学素子が、小さい幅を有してよく、又はさらにはゼロの幅を有してよく、テクスチャを有していても有していなくてもよい。
【0249】
図4aは、本発明に従ってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング400a(バックウィンドウ又はデフレクター又はウィンドシールド)の断面図である。
【0250】
この積層乗り物(特には自動車)バックウィンドウ400aが、下記を有している:
- 透明第1グレージング1、これは、無機又はさらには有機ガラスでできており、外側グレージングを形成しており、F1面及びF2面と呼ばれる主面11,12、端部面10、及び、バックウィンドウの側方端部の間における水平であるいわゆる参照方向を、有する、
- 第2グレージング1’、これは、内側グレージングを形成しており、例えば、TSA(又はクリア若しくは超クリア)ガラスでできており、特には、2.1mm若しくは1.6mmの厚み、又はさらには1.1mm未満の厚みを有し(特には化学的に強化されているガラスであり)、それぞれF3面及びF4面と呼ばれる第3及び第4の主面13、14を有する、
- 積層グレージングの内部面12、13を形成するF2面とF3面との間にある、積層中間層2、21、22、これは、ポリマー材料でできており、ここでは、PVBでできており、最大2mm、又は1mm以下、好ましくは1mm以下、例えば慣用的なPVB(Solutia又はEastmanのRC41)に関して0.76mmの厚みを有し、又は、変形態様として、必要な場合には、例えば約0.81mm厚の(三層又は4層の)音響PVBであり、(裸の又はコーティングされている)F2面と接着的な接触を形成するFB面及びF2面に現れている開口部2aを有するPVBの層21を、有する。このPVBの端部面20が、例えば2mmで、グレージングの端部面から、奥まっている、
- F4面及び/又は代替的にはF3面にある、例えば低放射性(ITO等)の、随意の機能性層、これは、随意に、(加熱、低放射性等の)機能性層でコーティングされている、
- 好ましくは、F1面11若しくはF3面又は好ましくはF2面12さらにはF4面14にある、例えば黒色エナメルでできている、内側及び外側周縁マスキング層15’、15。
【0251】
開放性開口部に、エレクトロルミネッセント素子が収容されており、エレクトロルミネッセント素子は、OLED3(又はQLED又はTFEL)であり、かつMVレッド光を照射することができ、それによって、停止ライト又は別のライトを形成し(又は、インジケーターサイドリピーターライトに関しては、MVイエローを照射し)、又は、F2面12に向かって照射される外部シンボル(ピクトグラム等)として機能し、上述のOLEDは、F2面の方に向いている出口表面30、及び、開口部2aの底部における、反対側の入口表面30を、有する。OLEDは、第1グレージングの端部面を超えて延在するコネクタ35を有し、これは、ここでは、入口表面の側で、その周縁部において、固定されている。OLEDは、例えば、背面発光LEDである。
【0252】
OLED3に面して、下記が、下記の順番で、配置されている:
- コリメーション光学素子4、これは、OLEDの出口表面の側に後方面40を有し、かつ、後方面とは反対側の前方面40’を有する、
- リダイレクション光学素子5、これは、出口表面の側に後方面を有し、かつ、後方面とは反対側の前方面を有する。
【0253】
変形態様として、OLED3に面して、ホログラフィックリダイレクション光学素子が配置され、これは、出口表面の側の後方面、及び後方面とは反対側の前方面を、有する。
【0254】
開放性開口部2aが、OLED4及び光学素子4、5を包囲しており、さらにはその端部面と接触しており、又は、変形態様として、最大0.5mmさらには最大0.1mmで、端部面から離れている。
【0255】
例えば、下記が、製造の間に選択される:PVBでできており1つの貫通開口部(又は変形態様としてふさぎ開口部)を有する第1シート21、及び、後方面30の側のPVBの後方第2シート22。リフローによって、2つのシートを、可能であれば(ここでは点線で示されている)境界が可視的であるようにして、結合させる。必要であれば、OLED3を、事前に、後方シート22に、接着性結合60によって、又はスポット加熱(及び圧力)によるポイント接着性接触を作り出すことによって、固定する。ポイント接着性接触は、OLED3の区域の外で、2つのグレージング1、1’の間への設置の前又は後に、2つのシート21、22との間に、形成してよい。
【0256】
コリメーション光学素子4は、ここでは、プリズム性光学フィルムであり、又は、好ましくは、(特には単層である場合には)二次元の特徴構造を有するフィルムであり、これが、その周縁部において、両面接着性物質又はグルー60によって、出口表面に(入口の側に空気で充填されたキャビティを形成して)固定される。例えば、これは、例えば0.3mm未満であるその厚みにおいて部分的にテクスチャ化されたプラスチックフィルムであり、PETでできている。例えば、周期が、160μmであり、高さが80μmであり、残りの厚みが、175μmであり、頂部における角度及び谷側における角度が、90°(+-20arc)である。空気が、出口表面と、コリメーション光学素子のこの単層第1光学フィルムの入口面との間にある。空気が、コリメーション光学素子4の前方面の特徴構造(プリズム等)の間にある。特徴構造の頂部が、リダイレクション光学素子5との物理的な接触を形成している。
【0257】
リダイレクション光学素子5が、ここでは、非対称プリズム状光学フィルムであり、このフィルムが、光学素子4の前方面に(リダイレクション光学素子5の入口の側に、空気で充填されているキャビティを形成して)、押し付けられており、又は、好ましくはここでのように、その周縁部において、両面接着性物質又はグルー60によって、固定されており、かつ、好ましくは、F2面に(出口側に空気で充填されたキャビティを形成して)、押し付けられており、又は、ここでのように、その周縁部を介して、両面接着性物質又はグルー60によって、固定されている。空気が、リダイレクション光学素子の前方面のプリズムの間にある。特徴構造の頂部が、随意に、F2面12との物理的な接触を形成している。2つのフィルムのスタック4、5は、非常に薄くてよい。
【0258】
図4bは、本発明に従ってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング400b(バックウィンドウ又はデフレクター又はウィンドシールド)の断面図である。
【0259】
この図は、
図4aとは、下記の点で異なる:コリメーション光学素子4及びリダイレクション光学素子5が、OLED3よりも大きく、かつ開放性開口部よりも(第2シート21の貫通開口部よりも)大きく、かつ、ここでは、PVB21の面に、接着性結合62を介して、又は、積層の前にスポット加熱(及び圧力)によりポイント接着性接触を形成することによって、固定されている(、又は押し付けられている)。
【0260】
リダイレクション光学素子5は、ここでは、非対称プリズム状光学フィルムであり、光学素子4の前方面に(入口側に空気で充填されたキャビティを形成して)押し付けられており、又は好ましくは、ここでのように、その周縁部において、両面接着性物質又はグルー60によって、固定されており、好ましくは、F2面12に、押し付けられており、又は、ここでのように、その周縁部において、両面接着性物質又はグルー60によって、固定されている。空気が、リダイレクション光学素子の前方面のプリズムの間にある。特徴構造の頂部が、随意に、F2面と物理的な接触を形成している。
【0261】
図4cは、本発明に従ってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング400c(バックウィンドウ又はデフレクター又はウィンドシールド)の断面図である。
【0262】
この図は、前の図とは、下記の点で異なる:コリメーション光学素子4及びリダイレクション光学素子5が、ここでも開放性開口部の中にあり、OLED3よりも大きく、かつ、コリメーション光学素子4が、PVB22(後方PVBシート22の前方面)に、スペーサを使用して又は使用しないで、接着性物質61によって接着的に結合している。
【0263】
リダイレクション光学素子5が、F2面12に、押し付けられており、又は、ここでのように、その周縁部において、両面接着性物質又はグルー60によって、固定されている。
【0264】
図4dは、本発明に従ってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング400d(バックウィンドウ又はデフレクター又はウィンドシールド)の断面図である。
【0265】
この図は、
図4aとは、PVBにおける開口部が内部的であるという点で、異なる。例えば、製造の間に、前方PVBシート23が、開口部を有するシート21に、配置される(シート21は、中央シートとなる)。
【0266】
積層の間に、フローが、リダイレクション光学素子5の光学的機能を抑制することを防止するために、局所的なプラスチック保護フィルム7、例えば0.3mm未満の厚みであるPETでできているフィルムを、その周縁部において、リダイレクションプリズム状光学フィルム5の前方面に、接着的に結合させる。
【0267】
このフィルム7は、カラーフィルターであってよい(白色のOLED及びレッド又はイエローのフィルター、など)。
【0268】
リダイレクション光学素子5は、ここでは、非対称プリズム状光学フィルムであり、これが、プラスチック保護フィルム7に、押し付けられており、又は、ここでのように、その周縁部において、両面接着性物質又はグルー60によって、固定されている。
【0269】
図4eは、本発明に従ってコリメートかつリダイレクトされた光を提供するグレージング400e(バックウィンドウ又はデフレクター又はウィンドシールド)の断面図である。
【0270】
この図は、前の図とは、下記の点で異なる:プラスチック保護フィルム7が、例えば0.3mm未満の厚みを有しPET製であるカバーフィルムであり、これが、その周縁部においてリダイレクションプリズム状光学フィルム5の前方面に接着的に結合しており、かつ/又は、単純に、開放性開口部を覆っている(閉じている)。これは、前方PVB23と接着的な接触を形成しており、例えば、前方PVB23と(積層前に、機能性PET/前方PVBで一緒に)事前アセンブルされており、かつ、(開口部区域の外において)PVB21と接着的な接触を形成している。
【0271】
このフィルム7、71は、着色されていてよく、かつ/又は、F2面側又はF3面側において、導電性機能性コーティング72、例えば太陽光制御、low-E等、を有している。
【0272】
リダイレクション光学素子5は、ここでは、非対称プリズム状光学フィルムであり、プラスチック保護フィルム7に、押し付けられており、又は、ここでのように、その周縁部において、両面接着性物質又はグルー60によって、固定されている。
【0273】
図5は、本発明に従ってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するOLEDを有するグレージング500(バックウィンドウ又はデフレクター又はウィンドシールド)の断面図である。
【0274】
この図は、
図4dとは、下記の点で異なる:同一の第2プリズム状光学フィルム4’が、追加されており、これが、プリズム状の第1フィルムに対してかつリダイレクション光学素子5に対して、90°で交差しており、かつ、その周縁部において、接着的に結合されている61(溶着されている、等)。
【0275】
リダイレクション光学素子5は、ここでは、非対称プリズム状光学フィルムであり、プラスチック保護フィルム7に、押し付けられており、又は、ここでのように、その周縁部において、両面接着性物質又はグルー60によって、固定されている。
【0276】
図6aは、本発明に従ってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するグレージング600a(バックウィンドウ又はデフレクター又はウィンドシールド)の断面図である。
【0277】
この図は、
図4aとは、下記の点で異なる:コリメーション光学素子4(ここでも、例えばPET製であり0.6mm未満の厚みを有する、テクスチャ化されたプラスチックフィルム)が、二次元の特徴構造を担持している。
【0278】
それぞれの二次元特徴構造が、側方部によって規定され、かつ、フィルムに対して垂直な平面Pにおいて、それぞれの二次元特徴構造が、60°~110°の範囲の頂部における角度を有し、側方部と平面Pとのそれぞれの交差部が、フィルムの平面と、30°~55°の範囲の角度を形成する。好ましくは、90°の(平面Pにおける)頂部における角度が選択され、かつ、45°の他の角度が選択される。
【0279】
リダイレクション光学素子5は、ここでは、非対称プリズム状光学フィルムであり、これが、F2面に、押し付けられており、又は、ここでのように、その周縁部において、両面接着性物質又はグルー60によって、固定されている。
【0280】
図6bは、本発明に従ってコリメートされかつリダイレクトされた光を提供するOLEDを備えるグレージング600bの断面図である。
【0281】
この図は、
図6aとは、下記の点で異なる:コリメーション光学素子4が、OLED3を包囲するスペーサ枠163aに接着的に結合しており、このスペーサ枠が、例えば、後方PVB22に、押し付けられており、又は接着的に結合されている。
【0282】
図7aは、本発明に係る乗り物グレージングを製造する目的で、積層の間ではなく、コリメーション光学素子4及びリダイレクション光学素子5を有するOLED3を、第1PVB積層中間層シート22に取り付ける工程を示す図である。
【0283】
コリメーション光学素子(プリズム状フィルム、又は、交差しており若しくは二次元特徴構造を有している2つのフィルム)を、OLED3に、周縁的な接着性結合によって、事前に取り付け、かつ、リダイレクション光学素子5を、コリメーション光学素子に取り付ける。
【0284】
第2シート21を、使用する。これは、アセンブリを収容する貫通開口部を有し、かつ、(OLED3の入口表面の側に)突出するコネクタ35を、有する。これら全体を、後方シート22(面22b)に配置する。局所的な接着性接触を、随意に、加熱及び/又は圧力(ローラー)によって、PVB21とPVB22との間に、OLED区域の外で、又は、OLEDとPVB22との間で、かつ/又は、コネクタとPVB21,22との間で、形成する。
【0285】
変形態様として、開口部を有するシートを、まず、定位置に配置し、その一部を除去し、それによって、OLED及び光学素子からなるアセンブリを1又は複数の標識された区域に配置することを、可能にする。
【0286】
第3PVBシートを出口表面の側で追加する(前方PVB)場合には、カバーフィルム又は局所的な保護フィルムを、リダイレクション光学素子と、この前方PVBシートの後方面との間に使用することが必要である。例えば、(着色されていてもよい、白色OLED)薄い透明プラスチックフィルム、さらには機能性層を有するフィルムを、使用することができる。
【0287】
図7bは、本発明に係る乗り物グレージングを製造する目的で、積層の間ではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを、第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【0288】
この図は、前の図とは、下記の点で異なる:OLEDの後方表面が、後方シート22に、接着性結合60によって、固定されている。
【0289】
第3PVBシートを出口表面の側に追加する(前方PVB)場合には、カバーフィルム又は局所的な保護フィルムを、リダイレクション光学素子5と、この前方PVBシートの後方面との間に使用することが必要である。例えば、薄い透明のプラスチックフィルム、さらには機能性層を有するフィルムを、追加してよい。
【0290】
図7cは、本発明に係る乗り物グレージングを製造する目的で、積層の間ではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを、第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【0291】
この図は、前の図とは、(ここでもまた)貫通又はふさぎ開口部を有する第2シートを使用していない点が、異なる。
【0292】
OLEDの配置を支援するために、参照マーク91を有するフィルム90を使用する。このフィルムは、非粘着性であり、22a面に対向しており、又は透明な(ガラスの)積層テーブルの反対側に、対向している。
【0293】
第3PVBシートを出口表面の側に追加する(前方PVB)場合には、カバーフィルム又は局所的な保護フィルムを、リダイレクション光学素子5と、この前方PVBシートの後方面との間に使用することが必要である。例えば、薄い透明のプラスチックフィルム、さらには機能性層を有するフィルムを、追加してよい。
【0294】
図7dは、本発明に係る乗り物グレージングを製造する目的で、積層の間ではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを、第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【0295】
この図は、
図7aとは、下記の点で異なる:コリメーション光学素子4及びリダイレクション光学素子5が、PVB21の貫通穴部25よりも大きく、かつ、コリメーション光学素子4を、開口部を有するPVBシート21の前方面に対して、接着性結合、又は変形態様として接着性接触を作り出す(加熱及び/又は圧力)ことによって、固定する。光学素子4で、穴部を閉じ、かつ、光学素子4を、OLED3から離す。
【0296】
第3PVBシートを出口表面の側に追加する(前方PVB)場合には、カバーフィルム又は局所的な保護フィルムを、リダイレクション光学素子と、この前方PVBシートの後方面との間に使用することが必要である。例えば、薄い透明のプラスチックフィルム、さらには機能性層を有するフィルムを、追加してよい。
【0297】
図7eは、本発明に係る乗り物グレージングを製造する目的で、積層の間ではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを、第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【0298】
この図は、
図7cとは、下記の点で異なる:OLEDよりも大きいコリメーション光学素子4を、後方シート22の前方面に対して、接着性結合52によって、スペーサあり又はなしで、固定している。
【0299】
第3PVBシートを出口表面の側に追加する(前方PVB)場合には、カバーフィルム又は局所的な保護フィルムを、リダイレクション光学素子5と、この前方PVBシートの後方面との間に使用することが必要である。例えば、薄い透明のプラスチックフィルム、さらには機能性層を有するフィルムを、追加してよい。
【0300】
図7fは、本発明に係る乗り物グレージングを製造する目的で、積層の間ではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを、第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【0301】
この図は、
図7bとは、下記の点で異なる:第2PVBシート23が、ふさぎ開口部25を有しており、リダイレクション光学素子5の底部を、開口部の中で、局所的な保護プラスチックフィルムによって、保護している。
【0302】
図7gは、本発明に係る乗り物グレージングを製造する目的で、積層の間ではなく、コリメーション光学素子及びリダイレクション光学素子を有するOLEDを、第1PVB積層中間層シートに取り付ける工程を示す図である。
【0303】
この図は、
図7fとは、下記の点で異なる:保護フィルムを、底部に、接着的に結合することによって、又は、局所的な接着性接触を作り出す(加熱及び/又は圧力)ことによって、接着的に結合させている。