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特許7191964基準ターゲット付きプローブ、該プローブを含むプローブシステム、及び関連する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】基準ターゲット付きプローブ、該プローブを含むプローブシステム、及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/067 20060101AFI20221212BHJP
   G01R 1/06 20060101ALI20221212BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20221212BHJP
【FI】
G01R1/067 G
G01R1/067 K
G01R1/06 Z
G01B11/00 H
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2020539854
(86)(22)【出願日】2019-01-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 US2019013940
(87)【国際公開番号】W WO2019143773
(87)【国際公開日】2019-07-25
【審査請求日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】62/619,282
(32)【優先日】2018-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/249,044
(32)【優先日】2019-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591065273
【氏名又は名称】フォームファクター ビーバートン インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ ジョージ フランケル
(72)【発明者】
【氏名】コビー エル ダックワース
(72)【発明者】
【氏名】根岸 一樹
【審査官】永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/123396(WO,A1)
【文献】特開2005-77295(JP,A)
【文献】特開2017-49117(JP,A)
【文献】特開2016-24311(JP,A)
【文献】特開平6-289207(JP,A)
【文献】特開2004-340654(JP,A)
【文献】特開昭52-70851(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0203168(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/067
G01R 31/28
H01R 21/00
G01B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブを利用する方法であって、
プローブシステム用のプローブを用意するステップであって、該プローブは、
(i) プローブ本体と、
(ii) 前記プローブ本体から延びるプローブビームと、
(iii) 前記プローブ本体から遠い方の前記プローブビームの最先端から延び、被試験デバイス(DUT)に接触するように構成された少なくとも1つのプローブチップと、
(iv) 前記プローブビームに取り付けられた少なくとも1つの基準ターゲットとを具え、
(v) 前記基準ターゲットは、前記プローブチップが前記DUTに接近する際に、光学システムにとって可視であるように構成されて、前記少なくとも1つのプローブチップの前記DUTに対する位置を測定することを促進し、前記基準ターゲットは、前記プローブビームにおける少なくとも当該基準ターゲットに隣接した部分に比べて、前記光学システムによって光学的により解像可能であるステップと、
前記光学システムにより、前記光学システムに対する前記基準ターゲットの第1位置を測定するステップと、
前記DUTを前記プローブに対して平行移動させるステップと、
前記光学システムにより、前記光学システムに対する前記基準ターゲットの第2位置を測定するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記第1位置及び前記第2位置の一方または両方が、前記光学システムに対する前記基準ターゲットの三次元位置に相当する、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記第1位置を測定するステップ及び前記第2位置を測定するステップの一方または両方が、前記光学システムの焦点を走査して、前記基準ターゲットによって生成される集光反射に焦点を合わせることを含む、請求項またはに記載の方法。
【請求項4】
前記走査することが、前記光学システムの焦平面を前記光学システムの光軸に沿って平行移動させながら、前記プローブの少なくとも一部分の一連の画像を前記光学システムで記録することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記DUTを前記プローブに対して平行移動させるステップが、前記プローブを固定された位置に維持しながら前記DUTを平行移動させることを含む、請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記第1位置を測定するステップの前に、前記少なくとも1つのプローブチップを対応する前記DUTに接触させるステップをさらに含む、請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記第1位置を測定するステップが、前記光学システムと前記基準ターゲットとの間の第1の高さオフセットを測定することを含み、該第1の高さオフセットは前記光学システムの光軸に平行な方向に沿って測定され、前記第2位置を測定するステップが、前記光学システムと前記基準ターゲットとの間の第2の高さオフセットを測定することを含み、該第2の高さオフセットは前記光学システムの光軸に平行な方向に沿って測定され、前記第2位置を測定するステップの後に、前記DUTに対する前記プローブの押し付け距離を測定するステップをさらに含み、前記押し付け距離は前記第1の高さオフセットと前記第2の高さオフセットとの差に等しい、請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記プローブチップが前記DUTに接近する際に、かつ前記光学システムの焦点が前記基準ターゲットに合う際に、前記光学システムが前記基準ターゲットの少なくとも一部分の基準像を受けるように構成され、
前記基準ターゲットが集光反射を生成するように構成され、前記集光反射が前記基準像よりも小さい、請求項1に記載の方法
【請求項9】
前記基準像が基準像の直径を有し、前記集光反射が集光反射の直径を有し、前記集光反射の直径が、最大でも前記基準像の直径の25%である、請求項に記載の方法
【請求項10】
前記集光反射が、前記基準ターゲットの外面から反射した光を含む、請求項に記載の方法
【請求項11】
前記光学システムの離散した焦点解像範囲内で前記光学システムの焦点が前記基準ターゲットに合い、前記離散した焦点解像範囲は、前記光学システムの焦点が前記プローブビームに合うための焦点解像範囲よりも小さいように、前記基準ターゲットが構成されている、請求項に記載の方法
【請求項12】
前記基準ターゲットが前記プローブビームの上面に取り付けられている、請求項に記載の方法
【請求項13】
前記基準ターゲットが少なくとも1つの対称軸を含む、請求項に記載の方法
【請求項14】
前記基準ターゲットが球形である、請求項13に記載の方法
【請求項15】
前記基準ターゲットが光反射性である、請求項に記載の方法
【請求項16】
前記基準ターゲットが少なくとも部分的に光学的に透明である、請求項に記載の方法
【請求項17】
前記基準ターゲットが基準ターゲットの直径を有し、該基準ターゲットの直径は最大でも150μmである、請求項に記載の方法
【請求項18】
前記基準ターゲットがガラス球である、請求項に記載の方法
【請求項19】
前記基準ターゲットが接着剤で前記プローブビームに取り付けられ、該接着剤がエポキシを含む、請求項に記載の方法
【請求項20】
前記プローブビームが弾性変形して、前記プローブ本体に対する通常位置と前記プローブ本体に対して偏位した位置との間で遷移するように構成されている、請求項に記載の方法
【請求項21】
前記基準ターゲットが集光反射を生成するように構成され、該集光反射は集光反射の直径を有し、該集光反射の直径は、前記基準ターゲット上に入射する入射光の直径よりも小さい、請求項に記載の方法
【請求項22】
少なくとも1つの被試験デバイス(DUT)を試験するように構成されたプローブシステムであって、
少なくとも1つのプローブと、
光学システムと、
コントローラとを具え、
前記少なくとも1つのプローブは、
(i) プローブ本体と、
(ii) 前記プローブ本体から延びるプローブビームと、
(iii) 前記プローブ本体から遠い方の前記プローブビームの最先端から延び、被試験デバイス(DUT)に接触するように構成された少なくとも1つのプローブチップと、
(iv) 前記プローブビームに取り付けられた少なくとも1つの基準ターゲットとを具え、
前記光学システムは、前記少なくとも1つのプローブが対応する前記DUTに接近する際に、当該プローブの少なくとも一部分の画像を光軸に沿って取得するように構成され
前記基準ターゲットは、前記プローブチップが前記DUTに接近する際に、光学システムにとって可視であるように構成されて、前記少なくとも1つのプローブチップの前記DUTに対する位置を測定することを促進し、前記基準ターゲットは、前記プローブビームにおける少なくとも当該基準ターゲットに隣接した部分に比べて、前記光学システムによって光学的により解像可能であり、
前記コントローラは、
(i) 前記光学システムにより、前記光学システムに対する前記基準ターゲットの第1位置を測定し、
(ii) 前記DUTを前記プローブに対して平行移動させ、
(iii) 前記光学システムにより、前記光学システムに対する前記基準ターゲットの第2位置を測定する
ように構成されているプローブシステム。
【請求項23】
前記少なくとも1つのプローブのうちの対応するプローブを、前記少なくとも1つのDUTのうちの対応するDUTに対して支持して維持するように構成された少なくとも1つのプローブホルダ、及び、
前記少なくとも1つのDUTを含む基板を支持するように構成された支持面を規定するチャック、
のうちの1つ以上をさらに具えている、請求項2に記載のプローブシステム。
【請求項24】
前記光学システムの光軸に沿った当該光学システムの焦平面の位置を、前記プローブシステムの一部分であって前記光学システムにとって可視である部分の画像と同期して記録することができるように構成されている、請求項2または2に記載のプローブシステム。
【請求項25】
前記光学システムが視野を有し、前記少なくとも1つのプローブチップが前記DUTに接近する際に、前記少なくとも1つの基準ターゲット及び前記少なくとも1つのプローブチップの各々が前記視野内にあるように構成されている、請求項2~2のいずれかに記載のプローブシステム。
【請求項26】
前記光学システムが視野を有し、該視野が視野の線寸法を有し、該視野の線寸法は前記光軸に直交する方向に沿って測定され、前記基準ターゲットが集光反射を生成するように構成され、該集光反射が集光反射の直径を有し、該集光反射の直径が、前記視野の線寸法の少なくとも0.1%であり、かつ最大でも前記視野の線寸法の10%である、請求項2~2のいずれかに記載のプローブシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2019年1月16日に出願された米国特許出願第16/249044号、及び2018年1月19日に出願された米国特許仮出願第62/619282号による優先権を主張し、それらの全開示を参照することによって本明細書に含める。
【0002】
発明の分野
本発明は一般に、基準ターゲット付きプローブ、こうしたプローブを含むプローブシステム、及び関連する方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
プローブシステムを利用して、集積回路デバイスの接点パッドにプローブシステムのプローブを接触させることによって、集積回路デバイスの動作及び/または性能を試験することができる。集積回路デバイスは、数十マイクロメートル(μm)幅のオーダーの接点パッドを含み得る。従って、プローブを接点パッドに位置合わせすることは、プローブ及び/または接点パッドの位置、例えば接点パッドに対するプローブの高さの非常に精密な測定及び操作を必要とすることになる。例えば、プローブと接点パッドとの電気接触を形成することは、接点パッドをプローブのプローブチップ(プローブ先端)に接触させて、指定量の押し付けを加えてロバスト(頑健)な接触を保証することを含み得る。ロバストで再現可能な試験結果を実現することは、接点パッドを正確な押し付けの度合いでプローブチップに接触させることを必要とし得る。このことは、電気接触を確立する際に接点パッド上のプローブの高さの精密な測定を必要とし得る。こうした測定は、光学顕微鏡のような光学アセンブリの焦点を接点パッド及び/またはプローブ上に合わせることを含み得る。しかし、光学アセンブリでプローブを識別すること、及び/または光学アセンブリの焦点をプローブに合わせることは、高信頼性で一貫して実現することが困難であり得る。従って、プローブの空間的高さを正確に識別するために光学アセンブリの焦点をプローブに合わせることを促進するための特徴を含むプローブの必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
基準ターゲット付きプローブ、こうしたプローブを含むシステム、及び関連する方法を本明細書中に開示する。これらのプローブは、プローブ本体と、プローブ本体から延びるプローブビーム(プローブ梁部)と、少なくとも1つのプローブチップとを含み、プローブチップはプローブ本体から遠い方のプローブビームの最先端から延び、被試験デバイス(DUT:device under test)に接触するように構成されている。これらのプローブは、プローブビームに取り付けられた基準ターゲットをさらに含む。この基準ターゲットは、プローブチップがDUTに接近する際に光学システムにとって可視であるように構成されて、DUTに対するプローブチップの位置の測定を促進する。この基準ターゲットは、プローブビームにおける少なくとも当該基準ターゲットに隣接した部分に比べて、光学システムによって光学的により解像可能である。
【0005】
このプローブシステムは、少なくとも1つのDUTを試験するように構成され、これら少なくとも1つのDUTのうちの対応するDUTを試験するように構成された少なくとも1つのプローブを含む。このプローブシステムは光学アセンブリをさらに含み、この光学アセンブリは、プローブが対応するDUTに接近する際に、少なくとも1つのプローブの少なくとも一部分の画像を光軸に沿って取得するように構成されている。このプローブシステムは、少なくとも1つのプローブの少なくとも1つの基準ターゲットの位置の測定を可能にするように構成されている。
【0006】
関連する方法は、基準ターゲットを含むプローブを利用する方法を含む。これらの方法は、光学システムに対するプローブの基準ターゲットの第1位置を測定するステップと、DUTをプローブに対して平行移動させるステップと、光学システムに対する基準ターゲットの第2位置を測定するステップとを含む。
【0007】
関連する方法は、それに加えて、あるいはその代わりに、基準ターゲット付きプローブを製造する方法を含むことができる。これらの方法は、プローブビーム及びプローブチップを有するプローブを用意するステップと、基準ターゲットをプローブビームに取り付けるステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明によるプローブシステムの例を示す概略側面図である。
図2図1のプローブシステムの一部分の例を示す概略上面図である。
図3】本発明による、集光反射の例を基準像上に重ね合わせて示す概略上面図である。
図4】本発明による、基準ターゲットの外面から反射する光の例を示す概略側面図である。
図5】本発明による、基準ターゲット内で内部反射される光の例を示す概略側面図である。
図6】本発明によるプローブの一部分の例を示す部分側面図である。
図7図6のプローブの部分上面図である。
図8】本発明による、プローブチップに対してDUTを押し付ける前にDUTに接触しているプローブチップを示す概略側面図である。
図9】プローブチップに対してDUTを押し付けた後の、図8のプローブチップ及びDUTを示す概略側面図である。
図10】本発明による、DUTに対するプローブの押し付け距離を測定する方法を示すフローチャートである。
図11】本発明による、基準ターゲット付きプローブを製造する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
図1~11は、基準ターゲット150付きプローブ100の例、プローブシステムを動作させる方法及び/または利用する方法200の例、及び/または基準ターゲット付きプローブを製造する方法300の例を提供する。図1~11の各々では、同様の、あるいは少なくとも実質的に同様の目的を果たす要素には同様のラベルを付け、これらの要素は本明細書中で図1~11の各々を参照して説明しないことがある。同様に、図1~11の各々では、必ずしもすべての要素にラベルを付けないことがあるが、本明細書中では当該要素に関連する参照番号を一貫性のために利用することがある。図1~11のうちの1つ以上を参照して本明細書中に説明する要素、構成要素、及び/または特徴は、本発明の範囲から逸脱することなしに、図1~11のいずれかに含めること、及び図1~11のいずれかと共に利用することがある。
【0010】
一般に、所定の(即ち、特定の)実施形態に含まれる可能性が高い要素は実線で示すのに対し、所定の実施形態にとって任意である要素は破線で示す。しかし、実線で示す要素は必ずしもすべての実施形態にとって不可欠ではなく、実線で示す要素は、本発明の範囲から逸脱することなしに所定の実施形態から省略することができる。
【0011】
図1は、本発明による、一対のプローブ100を含むプローブシステム10の概略側面図であり、図2は、図1のプローブシステムの一部分の概略上面図である。図1は、プローブシステム10を2つのプローブ100を含むように概略的に示しているが、このことは要件ではなく、プローブシステムが、1つのプローブ、2つのプローブ、3つのプローブ、4つのプローブ、または5つ以上のプローブのように適切な任意数のプローブを含むことができることは、本発明の範囲内である。各プローブ100は、プローブ本体110と、プローブ本体から延びるプローブビーム120と、プローブ本体から遠い方のプローブビームの最先端126から延びる少なくとも1つのプローブチップ140とを含む。各プローブチップ140は、例えば被試験デバイス(DUT)42の対応する接点パッドを介して当該DUTに接触するように構成されている。プローブ100は、1つのプローブチップ、2つのプローブチップ、3つのプローブチップ、または4つ以上のプローブチップのように適切な任意数のプローブチップ140を含むことができる。一例として、プローブ100は、無線周波数(RF:radio frequency)試験用に構成されたプローブとすることができ、及び/または、信号を送信及び/または受信するように構成された少なくとも1つのプローブチップ140及び/または電気接地を与えるように構成された少なくとも1つのプローブチップを有することができる。
【0012】
図1~2に概略的に示すように、プローブ100は、プローブビーム120に、例えばプローブビームの上面128に取り付けられた少なくとも1つの基準ターゲット150をさらに含む。本明細書中に説明するように、各基準ターゲット150は、プローブチップ140がDUT42に接近する際に光学システムにとって可視であるように構成されて、例えばDUT42に対するプローブチップの位置の測定を促進する。このようにして、図2は、光学システム20の視点によって及び/または視点から見た図1のプローブシステム10の一部分を概略的に示しているように説明することができる。別の言い方をすれば、図2は光学システム20の視野を概略的に示しているように説明することができる。図1~2に概略的にさらに示すように、そして本明細書中に説明するように、プローブシステム10及び/またはプローブ100は、x次元、y次元、及びz次元が互いに直交するx-y-z座標系を参照して説明することができる。より具体的には、プローブシステム10は、光学システム20が基準ターゲット150をz次元に少なくとも実質的に平行な方向に沿って見るように、当該プローブシステムが配向されているように説明することができる。
【0013】
各プローブ100は適切な数の基準ターゲット150を含むことができる。一例として、本明細書中に開示するプローブのいくつかは、各プローブ100が対応する単一の基準ターゲット150を含む実施形態に関連する。しかし、このことはプローブ100の必ずしもすべての例に要求されず、各プローブが、2つの基準ターゲット、3つの基準ターゲット、4つの基準ターゲット、または5つ以上の基準ターゲットのように対応する複数の基準ターゲット150を含むことができることは、本発明の範囲内に加わる。
【0014】
対応する複数のターゲット150付きの複数のプローブ100を含むプローブシステム10の一実施形態では、複数の基準ターゲットのうちの少なくとも1つの基準ターゲットを、複数の基準ターゲットのうちの他の基準ターゲットと区別して及び/または異なる形状にして、例えば(当該基準ターゲットに)対応するプローブの識別を促進することができる。別の言い方をすれば、こうした例では、各プローブ100が、対応する基準ターゲット150、あるいは対応する複数の基準ターゲット150を含むことができ、これらの基準ターゲットは、プローブの一意的な識別を可能にするような形状、サイズ、位置、向き、及び/またはさもなければ構成にすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、複数の基準ターゲット150を含むプローブ100の一実施形態では、当該プローブに関連する複数の基準ターゲットのうちの少なくとも1つの基準ターゲットを、当該プローブに関連する複数の基準ターゲットのうちの他の少なくとも1つの基準ターゲットと区別して及び/または異なる形状にして、例えば光学システム20に対するプローブの位置を三次元で測定することを促進することができる。他の一例として、複数の基準ターゲット150を含むプローブ100の一実施形態では、複数の基準ターゲットのうちの少なくとも2つの基準ターゲットを、これらの基準ターゲットがx次元、y次元、及び/またはz次元において異なる位置を有するように配置し、これにより、所定のプローブ100に関連する基準ターゲット150の観測による当該プローブの一意的な識別を可能にすること及び/または促進することができる。
【0015】
図1に概略的にさらに示すように、プローブシステム10は複数のプローブホルダ102を含むことができ、プローブホルダ102は対応する複数のプローブ100を複数のDUT42に対して支持して維持するように構成されている。本明細書中に用いるプローブホルダ102は、ポジショナー(保定装置、位置決め装置)102と称することもできる。プローブシステム10はチャック30を含むこともでき、チャック30は、複数のDUT42を含む基板40を支持するように構成された支持面32を規定する。図1に追加的に概略的に示すように、プローブシステム10はコントローラ50を含むことができ、コントローラ50は、プローブシステム10の動作を制御するように、あるいはプローブシステム10を自動化するようにプログラムされている。一例として、コントローラ50は、本明細書中に説明する方法200の一部または全部を実行するようにプログラムすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、コントローラ50は、プローブ100、光学システム20、及び/またはチャック30のようなプローブシステム10のあらゆる適切な構成要素を制御するように構成することができる。
【0016】
本明細書中に用いる「上部」、「上方」、「下部」、「下方」等のような位置の用語は、プローブ100及び/またはプローブシステム10の構成要素間の空間的関係を例示的で非限定的な様式で記述するために用いることができ、一般に、基板40及び/またはDUT42が地面に少なくともほぼ平行に広がり、プローブ100がDUTの垂直方向上方にある(これにより、重力がプローブをDUTに向けて偏向させる)構成を参照する。こうした用語は前後関係として提供するに過ぎず、プローブ100及び/またはプローブシステム10の構成部品を地面に対して常に特定の向きであるものと限定しない。
【0017】
図1に概略的に示すように、光学システム20は、光軸22に沿って画像を取得するように構成することができ、例えばプローブシステム10のz次元に少なくともほぼ平行にすることができる。例えば、光学システム20は照明光源26を含むことができ、照明光源26は光軸22に少なくともほぼ平行に発光して、プローブ100の基準ターゲット150のようなプローブシステム100の一部分を照明することができる。光学システム20は顕微鏡28をさらに含むことができ、顕微鏡28は、基準ターゲット150から反射した、及び/またはさもなければ発光した光を取得するように構成されている。顕微鏡28は、可視光顕微鏡及び/または共焦点顕微鏡のようなあらゆる適切な顕微鏡を含むこと及び/またはあらゆる適切な顕微鏡とすることができる。図1に概略的にさらに示すように、光学システム20は、光学エンクロージャ(光学用包囲体)21を含むこと、及び/または光学エンクロージャ21内に配置することができ、光学エンクロージャ21は周辺光が光学システムの一部分、例えば顕微鏡28に入ることを規制するように構成されている。
【0018】
プローブシステム10は、プローブ100のプローブチップ140がDUT42に接近する際に、光学システム20の焦点が当該プローブの基準ターゲット150に合うように構成することができる。より具体的には、光学システム20が焦点範囲を有し、プローブチップがDUT42に接近する際に、基準ターゲット150及びDUT42の各々が当該焦点範囲内にあり、光学システムの焦点が基準ターゲット及びDUTに交互に合うようにすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、プローブシステム10は、光学システム20の光軸22に沿った焦平面(焦点面)の位置を、プローブシステムにおける光学システムにとって可視である部分の画像と同期して記録するように構成することができる。このようにして、本明細書中に説明するように、プローブシステム10は、基準ターゲットに焦点が最も良く合う際の焦平面の位置の測定により、光軸22に平行な方向及び/またはz方向に平行な方向に沿った基準ターゲット150の位置の精密な測定を可能にするように構成することができる。
【0019】
プローブシステム10は、少なくとも1つのプローブチップ140がDUT42に接近する際に、基準ターゲット150及び当該プローブチップの各々が光学システム20の視野内にあるように構成することもできる。プローブシステム10は、DUT42の試験前、試験中、及び/または試験後に、基準ターゲット150及び少なくとも1つのプローブチップ140の各々が光学システム20の視野内に留まるようにさらに構成することができる。例えば、DUT42の試験は、当該DUTの試験中に、当該DUT及び/またはプローブチップ140の少なくとも一部分が光学システム20の視野に対して熱的にドリフトするように、当該DUTの温度を調整することを含むことができる。従って、光学システム20は、DUT42の試験中にプローブチップ140及び/または基準ターゲット150の少なくとも一部分が当該光学システムの視野内に留まるほど十分に広い視野を有することができる。
【0020】
例えば、図2に概略的に示すように、光学システム20の視野は、視野の線寸法23を有することができ、及び/または視野の線寸法23によって特徴付けることができる。視野の線寸法23は、視野のあらゆる適切な寸法に相当することができる。例として、図2に概略的に示すように、視野の線寸法23は、x次元に沿って、y次元に沿って、及び/または光軸22に少なくとも実質的に直交する方向に沿って測定することができる。本明細書中に用いる視野の線寸法23は、距離(例えば、長さ)及び/または解像度(例えば、視野全体にわたる画素(ピクセル)数)のような、視野を測定するためのあらゆる適切な尺度に相当することができる。例として、視野の線寸法23は、少なくとも100マイクロメートル(μm)、少なくとも300μm、少なくとも500μm、少なくとも1ミリメートル(mm)、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも5mm、最大でも7mm、最大でも2.5mm、最大でも1.7mm、最大でも1.2mm、最大でも700μm、及び/または最大でも200μmにすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、視野の線寸法23は、少なくとも100画素、少なくとも300画素、少なくとも500画素、少なくとも1000画素、少なくとも1300画素、少なくとも1500画素、少なくとも2000画素、少なくとも2500画素、最大でも3000画素、最大でも2200画素、最大でも1700画素、最大でも1200画素、最大でも700画素、及び/または最大でも200画素にすることができる。
【0021】
光学システム20は一般に、基準ターゲット150からの光を集光して、DUT42に対するプローブチップ140の位置を測定して、光学システムに対するプローブチップの位置を測定するように、及び/またはプローブチップの偏位を検出するように構成されている。例えば、光学システム20は、基準ターゲット150から反射した光、及び/またはさもなければ基準ターゲット150が発光する光に焦点を合わせるように構成することができ、これにより、対応する焦平面の位置を用いて光軸22に平行な方向のプローブチップ140の高さを測定することができる(図1では、こうした方向にz方向のラベルを付けている)。より具体的には、基準ターゲット150から反射した光、及び/またはさもなければ基準ターゲット150が発光する光が、比較的無反射性の背景に対する高コントラストの視覚的基準点を提供することができ、こうした背景は、例えばプローブビーム120を含むこと及び/またはプローブビーム120とすることができる。光学システム120は、自動化された焦点最適化ルーチンのようなあらゆる適切なルーチンにより、DUT42に対するプローブチップ140の位置を測定することを促進するように構成することができる。例として、焦点最適化ルーチンは、パターンスコア(パターン得点)ルーチン及び/または勾配探索ルーチンを含むこと、及び/またはこうしたルーチンとすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、光学システム20は、ユーザが手動で基準ターゲット150から反射した光に焦点を合わせることを可能にするように構成することができる。
【0022】
プローブシステム10及び/または基準ターゲット150は、基準ターゲットがプローブシステムの残りの部分の少なくとも一部に比べて光学システム20による光学的解像度がより高くなるように構成することができ、上記少なくとも一部は、例えばプローブビーム120の上面128における基準ターゲットを支持する部分及び/または基準ターゲットに隣接する部分である。一例として、基準ターゲット150が光学システム20にとって可視である際に、基準ターゲットは、プローブビーム120の上面128における少なくとも光学システムにとって可視である部分に比べて、光学システムによる光学的解像度をより高くすることができる。本明細書中に用いる、(光学システム20のような)光学システムの視野内の構成要素を記述するために用いられる「光学的解像度が高い」とは、一般に、光学システムが、精密かつ高信頼性で当該構成要素を解像すること、当該構成要素に焦点を合わせること、及び/またはさもなければ当該構成要素の像の品質を最適化する能力を参照する。より具体的な例として、プローブ本体110、プローブビーム120、及び/またはプローブチップ140を光学的に不透明及び/または光吸収性にすることができる。追加的な例として、基準ターゲット150は、プローブビーム120の上面128における少なくとも基準ターゲットを支持する部分よりも光学的に明色にすること、光学的に高明度にすること、大きな光反射率を有すること、大きな光学コントラストを有すること、及び/または入射光を散乱させる度合いを大きくすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、基準ターゲット150、及び/または基準ターゲットによって散乱及び/または反射された光に、光学システム20が離散した焦点解像範囲内で焦点を合わせることができ、この離散した焦点解像範囲は、光学システムの焦点がプローブビーム120に合うための焦点解像範囲よりも小さい。本明細書中に用いる光学システム20の焦点解像範囲は、それに加えて、あるいはその代わりに、光学システムの焦点感度と称することができる。
【0023】
光学システム20は、基準ターゲット150をあらゆる適切な方法で撮像、レンダリング、及び/またはさもなければ表現するように構成することができる。例えば、図3に概略的に示すように、光学システム20は、プローブチップ140がDUT42に接近し、かつ光学システムの焦点が基準ターゲットに合う際に、基準ターゲット150の少なくとも一部分の基準像160を受けるように、及び/または記録するように構成することができる。別の言い方をすれば、基準像160は、基準ターゲット150における少なくとも光学システム20の焦点が合う部分の像を含むこと、及び/またはこうした像とすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、図3に概略的にさらに示すように、基準ターゲット150は、基準ターゲット150からの集光反射162を反射、発生、及び/またはさもなければ生成するように構成することができ、光学システム20は、基準ターゲット150からの集光反射162を受光するように構成することができる。このようにして、本明細書中に用いる、光学システム20の焦点が基準ターゲット150に合うことへの言及は、光学システムの焦点が基準像160に合うことを参照することができ、及び/または光学システムの焦点が集光反射162に合うことを参照することができる。図3に概略的に示すように、集光反射162は基準像160よりも小さくすることができ、及び/または基準像上に重ね合わせることができる。
【0024】
光学システム20が基準像160及び集光反射162を受光するように構成されている例では、基準像の形状及び/または外観を基準ターゲット150と同様にすることができ、集光反射は、基準像よりも狭い、及び/または基準像よりも輪郭が尖鋭に定まった集光スポットを含むこと、及び/またはこうした集光スポットとすることができる。より具体的な例として、図3に概略的に追加的に示すように、基準像160は、基準像の直径161を有すること及び/または基準像の直径161によって特徴付けることができ、集光反射162は、集光反射の直径163を有すること及び/または集光反射の直径163によって特徴付けることができ、集光反射の直径は基準像の直径よりも小さい。さらに具体的な例として、集光反射の直径163は、基準像の直径161の少なくとも0.1%、基準像の直径の少なくとも0.2%、基準像の直径の少なくとも0.5%、基準像の直径の少なくとも1%、基準像の直径の少なくとも2%、基準像の直径の少なくとも5%、基準像の直径の少なくとも10%、基準像の直径の少なくとも20%、基準像の直径の少なくとも50%、基準像の直径の少なくとも70%、最大でも基準像の直径の85%、最大でも基準像の直径の60%、最大でも基準像の直径の50%、最大でも基準像の直径の30%、最大でも基準像の直径の25%、最大でも基準像の直径の20%、最大でも基準像の直径の15%、最大でも基準像の直径の10%、最大でも基準像の直径の7%、最大でも基準像の直径の5%、最大でも基準像の直径の3%、及び/または最大でも基準像の直径の1%にすることができる。他の一例として、集光反射162の集光反射の直径163は、離散した焦点解像範囲内に最小値を有することができ、この離散した焦点解像範囲は特定の焦点解像範囲よりも小さく、この特定の焦点解像範囲内で基準像160の基準像の直径161がそれぞれの最小値を有する。追加的な例として、集光反射の直径163は、視野の線寸法23の少なくとも0.00001%、視野の線寸法の少なくとも0.0001%、視野の線寸法の少なくとも0.001%、視野の線寸法の少なくとも0.01%、視野の線寸法の少なくとも0.1%、視野の線寸法の少なくとも1%、視野の線寸法の少なくとも10%、最大でも視野の線寸法の20%、最大でも視野の線寸法の15%、最大でも視野の線寸法の5%、最大でも視野の線寸法の1%、最大でも視野の線寸法の0.5%、最大でも視野の線寸法の0.05%、最大でも視野の線寸法の0.005%、最大でも視野の線寸法の0.0005%、及び/または最大でも視野の線寸法の0.00005%にすることができる。
【0025】
集光反射162は、当該集光反射に焦点が合う焦点解像範囲によって特徴付けることもできる。例えば、基準光反射は、(図1~2に概略的に示す)基準ターゲットの直径158よりも小さい離散した焦点解像範囲内で可視であること、及び/または適切に解像することができる。より具体的な例として、基準光反射は、基準ターゲットの直径158の最大でも50%、最大でも30%、最大でも25%、最大でも20%、最大でも15%、最大でも10%、最大でも7%、最大でも5%、最大でも3%、及び/または最大でも1%の離散した焦点解像範囲内で、可視であること及び/または適切に解像することができる。
【0026】
集光反射162は、基準ターゲット150の外面から反射した光を含むこと、及び/または基準ターゲット150の外面から反射した光とすることができる。例えば、図4に概略的に示すように、この集光反射は、照明光源26が発光して、基準ターゲット150の外面のうち照明光源に面した外面からその後に反射された光を含むことができ、及び/またはこうした光とすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、集光反射162は、基準ターゲット内で内部反射した光を含むことができ、及び/またはこうした光とすることができる。例えば、図5に概略的に示すように、集光反射は、照明光源26が発光して基準ターゲット150に入り、基準ターゲットを出る前に少なくとも1回内部反射して光学システム20によって集光される光を含むことができ、及び/またはこうした光とすることができる。
【0027】
基準ターゲット150は、基準像160及び/または集光反射162が、プローブビーム120における基準ターゲットを支持する部分及び/または基準ターゲットに隣接した部分の像に比べて大きい光強度及び/または大きい光学コントラストを有するように構成することができる。従って、光学システム20は、プローブビーム120における基準ターゲットを支持する部分上及び/または基準ターゲットに隣接した部分上よりも精密に、基準像上に焦点を合わせることができ、これにより、基準ターゲットのないプローブシステム10に比べて、光軸22に沿った基準ターゲット150の位置のより正確な測定を可能にすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、基準ターゲット150は、集光反射162が基準像160に比べて大きい光強度及び/または大きい光学コントラストを有するように構成することができる。こうした実施形態では、光学システム20は、基準像よりも集光反射により正確に焦点を合わせることができ、これにより、集光反射を生成するように構成された基準ターゲット150のないプローブシステム10に比べて、光軸22に沿った基準ターゲット150の位置のより正確な測定を可能にすることができる。
【0028】
基準ターゲット150は任意の適切な幾何学的形状及び/または外形を有することができる。例えば、基準ターゲット150は少なくとも1本の対称軸を有することができ、例えば基準ターゲットはこの対称軸の周りに回転対称である。こうした実施形態では、回転対称軸がプローブビームの中心線130(図2に概略的に示す)にほぼ平行に延びることができ、中心線130はプローブビーム120の上面128に沿って最先端からプローブ本体110に向かって延びる。基準ターゲット150は、それに加えて、あるいはその代わりに、プローブビームの中心線130に少なくともほぼ直交して延びる回転対称軸の周りに回転対称にすることができる。こうした構成は、基準ターゲットをプローブビームに対して正確な及び/または所定の向きに取り付けることを必要とせずに、光学システム20が、基準ターゲット150によって反射された光を受光するように適切に配置されることを促進する。一例として、基準ターゲット150を少なくともほぼ球形にして、プローブビーム120に対する基準ターゲットの回転配向が変化する際に、基準ターゲットの反射特性をほぼ一定にすることができる。追加的な例として、基準ターゲット150を逆反射性にすることができ、及び/または、基準ターゲット150が直角プリズムのようなプリズムを含むことができ、及び/または基準ターゲット150をこうしたプリズムにすることができる。
【0029】
基準ターゲット150は、例えば基準像160及び/または集光反射162の形成を促進するためのあらゆる適切な光学特性を有することができる。例えば、説明したように、基準ターゲット150は少なくとも実質的に光反射性にすることができ、任意で完全に光反射性にすることができる。より具体的な一例として、基準ターゲット150は、完全に光反射性の表面を有する金属球を含むことができ、あるいはこうした金属球とすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、基準ターゲット150は、少なくとも部分的に光学的に透明にすること、及び/または少なくとも部分的に光学的に半透明にすることができる。基準ターゲット150は、プラスチック、アクリル、金属、及び/またはガラスのようなあらゆる適切な材料で形成することができ、及び/またはプローブ本体110、プローブビーム120、及び/またはプローブチップ140と異なる材料で形成することができる。より具体的な一例として、基準ターゲット150をガラス球とすることができる。一部の実施形態では、例えばプローブシステム10の残りの部分との電気的干渉を回避するために、基準ターゲット150を非金属とすることができる。基準ターゲット150はあらゆる適切な方法でプローブビーム120に取り付けることができる。一例として、図1に概略的に示すように、基準ターゲット150は接着剤170によってプローブビーム150に取り付けることができ、接着剤170は、例えばエポキシ及び/または熱エポキシを含むことができ、及び/またはエポキシ及び/または熱エポキシとすることができる。
【0030】
プローブ100、及び/またはそのあらゆる構成要素は、あらゆる適切な寸法及び/または空間的関係を有することができる。例えば、図1に概略的に示すように、各プローブチップ140は、プローブビーム120の下面132からプローブチップの高さ142だけ延びることができ、プローブチップの高さ142は、プローブチップがDUT42に接近する際に光軸に平行に測定する。より具体的な例として、プローブチップ142の高さは、少なくとも10μm、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも150μm、少なくとも200μm、少なくとも250μm、少なくとも300μm、少なくとも350μm、少なくとも400μm、少なくとも450μm、少なくとも500μm、最大でも475μm、最大でも425μm、最大でも375μm、最大でも325μm、最大でも275μm、最大でも225μm、最大でも175μm、最大でも125μm、最大でも75μm、及び最大でも25μmにすることができる。
【0031】
同様に、基準ターゲット150は、例えば、基準ターゲット150によって散乱及び/または反射された光に光学システム20の焦点を合わせることを促進するための、プローブビーム120に対するあらゆる適切な空間的関係を有することができる。一例として、図1に概略的に示すように、基準ターゲット150は、プローブビーム120の上面128の上方に基準ターゲットの高さ152だけ延びることができ、基準ターゲットの高さ152は、プローブチップ140がDUT42に接近する際に光軸22に平行な方向に測定する。より具体的な例として、基準ターゲットの高さ152は、少なくとも25μm、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、少なくとも500μm、少なくとも600μm、少なくとも700μm、少なくとも800μm、少なくとも900μm、最大でも1000μm、最大でも950μm、最大でも850μm、最大でも750μm、最大でも650μm、最大でも550μm、最大でも450μm、最大でも350μm、最大でも250μm、最大でも150μm、及び/または最大でも75μmにすることができる。基準ターゲット150が接着剤170によってプローブビーム120に取り付けられる実施形態では、この接着剤は、プローブビームから間隔をおいた位置に基準ターゲットを保持するように機能し、これにより基準ターゲットの高さ152は基準ターゲットの直径158よりも大きくなる。しかし、このことは要件ではなく、基準ターゲット152の高さは基準ターゲットの直径158以下にすることができる。例えば、基準ターゲット150が少なくとも部分的にプローブビーム120内に入り込むように、基準ターゲットをプローブビームに取り付けることができる。他の一例として、基準ターゲット150が球の一部分のみを含むことができる。
【0032】
他の例として、図1~2に概略的に示すように、基準ターゲット150はプローブビーム120の最先端126から軸上オフセット154だけ間隔をおくことができ、軸上オフセット154はプローブビームの中心線130に平行な方向に測定する。より具体的な例として、軸上オフセット154は、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、最大でも450μm、最大でも350μm、最大でも250μm、最大でも150μm、及び/または最大でも75μmにすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、軸上オフセット154はプローブビーム120のプローブビーム長122に対して測定することができ、プローブビーム長122はプローブビームの中心線130に平行な方向に沿って測定する。例として、軸上オフセット154は、最大でもプローブビーム長122の0.5倍、最大でもプローブビーム長の0.3倍、最大でもプローブビーム長の0.25倍、最大でもプローブビーム長の0.1倍、最大でもプローブビーム長の0.05倍、及び/または最大でもプローブビーム長の0.01倍にすることができる。それに加えて、あるいはその代わりに、軸上オフセット154はプローブビーム幅124に対して測定することができ、プローブビーム幅124は、図2に示すように、プローブビームの中心線130に直交するようにプローブビーム120の全体にわたって延びて基準ターゲット150の中心と交差する直線に平行な方向に沿って測定する。例として、軸上オフセット154は、最大でもプローブビーム幅124の5倍、最大でもプローブビーム幅の3倍、最大でもプローブビーム幅に等しい、最大でもプローブビーム幅の0.5倍、最大でもプローブビーム幅の0.25倍、及び/または最大でもプローブビーム幅の0.1倍にすることができる。
【0033】
それに加えて、あるいはその代わりに、図2に概略的に示すように、基準ターゲット150はプローブビームの中心線130から軸交差オフセット156だけ間隔をおくことができ、軸交差オフセット156は、プローブビーム120の上面128に沿ってプローブビームの中心線に直交する方向に測定する。より具体的な例として、軸交差オフセット156は、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、最大でも450μm、最大でも350μm、最大でも250μm、最大でも150μm、及び/または最大でも75μmにすることができる。
【0034】
基準ターゲット150はあらゆる適切なサイズを有することができる。例えば、図1~2に概略的に示すように、基準ターゲット150は直径158を有すること及び/または直径158によって特徴付けることができ、直径158は、少なくとも25μm、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、少なくとも500μm、少なくとも600μm、少なくとも700μm、少なくとも800μm、少なくとも900μm、最大でも1000μm、最大でも950μm、最大でも850μm、最大でも750μm、最大でも650μm、最大でも550μm、最大でも450μm、最大でも350μm、最大でも250μm、最大でも150μm、及び/または最大でも75μmである。一般に、基準ターゲットの直径158が小さいほど、より狭い及び/またはより輪郭が尖鋭な集光反射162を生じさせることができ、このことは基準ターゲット150の空間的位置のより正確な測定を促進することができる。それに加えて、あるいはその代わりに、集光反射162が光学システム20にとって光学的に明確に解像可能であるために十分な信号対ノイズ比で可視であるように、基準ターゲットの直径158が十分に大きいことも好ましくあり得る。別の言い方をすれば、基準ターゲットの直径158が十分に大きい際に、集光反射の直径163が視野の線寸法23に対して十分に大きい比率であるように、集光反射の直径を基準ターゲットの直径158に関連付けることができる。
【0035】
図6~7はプローブ100の一部分の一例のより詳細な図示であり、プローブ100は、3つのプローブチップ140、及び接着剤170によってプローブビーム120に取り付けられたガラス球の形態の基準ターゲット150を含む。図6~7の例では、接着剤170が基準ターゲット150の下部をプローブビーム120の上面128の上方に維持するように機能し、これにより基準ターゲットの高さ152が基準ターゲットの直径158よりも大きくなる。図7に示すように、接着剤170はプローブビーム120の上面128を部分的及び/または実質的に覆うことができ、及び/または基準ターゲット150を部分的及び/または実質的に接着剤内に埋め込むことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、図7にさらに示すように、プローブ100はプローブビーム120の上面128を実質的に覆うエポキシのような第1接着剤170を含むことができ、基準ターゲット150は第2接着剤171により固定することができる。こうした実施形態では、接着剤170がプローブビーム120の少なくとも一部分の剛性を増強して、例えば基準ターゲット150とプローブチップ140との実質的に固定された位置関係を維持することができる。図7に最も良く見られるように、図6~7は、基準ターゲット150がプローブビームの中心線130から軸交差オフセット156だけ間隔をおくプローブ100の一例を示すものとして説明することができる。
【0036】
図8~9は、DUT42をプローブ100に対して押し付ける(あるいは等価的には、プローブ100をDUT42に対して押し付ける)一例を概略的に示す。具体的には、図8はプローブチップ140がDUT42との接触に至るプローブシステム10の一部分の構成を示すのに対し、図9は、DUTがプローブに対して上向きに平行移動した後の(即ち、プローブが実質的に固定されて保持される)、図8のプローブシステムを示す。図8~9に概略的に示すように、プローブビーム120はプローブ本体110に対する通常位置(図8に示し図9に破線で示す)と、プローブ本体に対して偏位した位置(図9に実線で示す)との間で遷移するように構成されている。別の言い方をすれば、プローブビーム120は、プローブチップ140に加えられた力に応答して屈曲、偏向、及び/またはさもなければ弾性変形するように構成することができる。こうした構成は、(方法200に関して本明細書中により詳細に説明するように)プローブ100に対するDUT42の押し付けを促進して、例えばプローブチップ140とDUTとのロバストな電気接触を保証することができる。
【0037】
説明したように、基準ターゲット150は、精密な及び/または一貫した押し付けの度合いでのプローブ100に対するDUT42の押し付けを促進することができる。例えば、図9に概略的に示すように、DUT42をプローブ100に対して押し付けることは、DUTをDUT押し付け距離34だけ平行移動させること、及び/または(基準ターゲット150のような)プローブ100の一部分を光軸22にほぼ平行な方向に沿ってプローブ押し付け距離180だけ平行移動させることに相当し得る。プローブ押し付け距離はDUT押し付け距離にほぼ等しくすることができる。従って、DUT42とプローブ100とが互いの接触及び/または非接触に至る間の、及び/または、プローブビーム120が通常位置と偏位した位置との間を遷移する間の、基準ターゲット150の高さの測定(例えば、基準ターゲットによって反射された光に光学システム20の焦点を合わせることによって促進することができる)は、プローブ押し付け距離180及び/またはDUT押し付け距離34の測定をもたらすことができる。より具体的には、DUT42をプローブ100に対して押し付ける前に、基準ターゲット150によって反射された光に光学システム20の焦点を合わせることは、光軸22に少なくともほぼ平行な方向に沿って測定される、光学システムと基準ターゲットとの間の第1の高さオフセット62(図8に示す)の測定をもたらすことができる。同様に、DUTをプローブに対して押し付けた後に、基準ターゲットによって反射された光に光学システムの焦点を合わせることは、光軸22に少なくともほぼ平行な方向に沿って測定される、光学システムと基準ターゲットとの間の第2の高さオフセット64(図9に示す)の測定をもたらすことができる。従って、プローブ押し付け距離180は、第1の高さオフセット62と第2の高さオフセット64との差として計算することができる。
【0038】
図8~9に概略的にさらに示すように、DUT42をプローブ100に対して押し付けることは、プローブ100の一部分を光軸22にほぼ直交する方向に沿って平行移動させることに相当し得る。例として、図9に概略的に示すように、DUT42をプローブ100に対して押し付けることは、基準ターゲット150を光軸22にほぼ直交する方向に沿って基準ターゲットの横方向変位72だけ平行移動させること、及び/またはプローブチップ140を光軸にほぼ直交する方向に沿ってプローブチップの横方向変位74だけ平行移動させることに相当し得る。例えば、図9に概略的に示すように、基準ターゲットの横方向変位72は、プローブチップの横方向変位74に比例すること、あるいは実質的に等しくすることができる。このようにして、基準ターゲットの横方向変位72の直接の測定が、プローブチップの横方向変位の間接的測定として機能することができる。図9に概略的に示すように、基準ターゲットの横方向変位72及び/またはプローブチップの横方向変位74は、プローブシステム10のx方向にほぼ平行な方向に沿った変位に相当することができる。しかし、それに加えて、基準ターゲットの横方向変位72及び/またはプローブチップの横方向変位74が、x方向に直交する(即ち、図7に示すy方向の)成分を有することができることは、本発明の範囲内である。
【0039】
以上の説明は主に、基準ターゲット150を、DUT42との物理的及び/または電気的接触を行うように構成されたプローブチップ140を含むプローブと共に利用することに指向しているが、このことは要件ではなく、基準ターゲット150はあらゆる適切なシステムと共に利用することができる。一例として、プローブシステムは、光信号を送信及び/または受信するように構成された少なくとも1つの光ファイバを含むことができる。こうした例では、各プローブ100が光ファイバを含むこと、及び/または各プローブ100を光ファイバとすることができ、DUT42は対応する少なくとも1つの回折格子結合器(グレーティング・カプラ)を含むことができ、この回折格子結合器は、光ファイバに物理的に接触せずに、光ファイバへ光信号を送信するように、及び/または光ファイバから光信号を受信するように構成されている。こうしたシステムでは、光ファイバと回折格子結合器とのロバストな結合が、光ファイバと回折格子結合器との精密な機械的及び/または空間的な位置合わせを必要とし得る。従って、基準ターゲットを光ファイバ(または光ファイバのアレイ)と共に利用して、あるいは基準ターゲットを光ファイバ(または光ファイバのアレイ)に取り付けて、光ファイバ(または光ファイバのアレイ)と対応する回折格子結合器(または回折格子結合器のアレイ)との位置合わせを、プローブチップ140とDUT42との物理的及び/または電気的接触を参照して本明細書中に説明したものと同様な方法で促進することができる。
【0040】
図10は、本発明による、(基準ターゲット150のような)基準ターゲットを含む(プローブ100のような)プローブを利用する方法200を示すフローチャートである。方法200は、ブロック210でプローブを用意するステップを含み、このプローブは、(プローブ本体110のような)プローブ本体と、(プローブビーム120のような)プローブビームと、プローブビームから延びる少なくとも1つの(プローブチップ140のような)プローブチップと、プローブビームに取り付けられた基準ターゲットとを含む。ブロック210でプローブを用意するステップは、(DUT42のような)DUTに接触するように構成されたプローブを用意することを含むことができ、こうしたプローブを入手、購入、及び/または製造することを含むことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、ブロック210でプローブを用意するステップは、(プローブシステム10のような)プローブシステムの一部分を形成するプローブを利用することを含むことができる。
【0041】
図10に示すように、方法200は、ブロック230で(光学システム20のような)光学システムに対する基準ターゲットの第1位置を測定するステップと;ブロック240でプローブに対してDUTを移動させるステップと;ブロック250で光学システムに対する基準ターゲットの第2位置を測定するステップとを追加的に含むことができる。
【0042】
ブロック230で第1位置を測定するステップは、一般に、光学システムを利用して、基準ターゲットが反射した、及び/またはさもなければ発光した(集光反射162のような)集光反射に焦点を合わせることを含む。この集光反射は、基準ターゲット内で内部反射した光、及び/または基準ターゲットの外面から反射した光を含むこと、及び/またはこうした光とすることができる。図10に示すように、ブロック230で測定するステップは、ブロック232で光学システムの焦点を走査して集光反射に焦点を合わせることを含むことができる。
【0043】
一例として、ブロック232で走査することは、光学システムの焦平面を(光軸22のような)光軸に沿って平行移動させながら、プローブの少なくとも一部分の一連の画像を記録することを含むことができる。このようにして、これら一連の画像は、基準ターゲットの第1位置の測定を可能にすることができる。例えば、図10に示すように、ブロック230で測定するステップは、ブロック234で、光軸に平行な方向に測定した、光学システムと基準ターゲットとの間の(第1の高さオフセット62のような)第1の高さオフセットを測定することを含むことができる。より具体的な例として、ブロック234で測定することは、ブロック232での走査中に生成された一連の画像を分析して、集光反射に焦点が最も良く合う焦平面の位置を識別することを含むことができる。
【0044】
ブロック234で測定することは、手動で実行することができ、及び/または例えば焦点最適化ルーチンにより少なくとも部分的に自動で実行することができる。例として、焦点最適化ルーチンは、パターンスコア・ルーチン及び/または勾配探索ルーチンを含むこと、及び/またはこうしたルーチンとすることができる。他の例として、図10にさらに示すように、ブロック230で測定するステップは、ブロック236で基準ターゲットの第1平面位置を測定することを追加的に含むことができ、第1平面位置は光軸に直交する方向に沿って測定される。より具体的な例として、ブロック236で測定することは、光学システムの視野内で、集光反射に焦点が最も良く合う際に集光反射が出現する位置を識別することを含むことができる。このようにして、基準ターゲットの第1位置は、x方向に沿った、y方向に沿った、及び/またはz方向に沿った基準ターゲットの位置に相当することができ、及び/または光学システムに対する基準ターゲットの三次元位置に相当することができる。
【0045】
ブロック240でDUTをプローブに対して平行移動させるステップは、あらゆる適切な方向に沿って平行移動させることを含むことができる。一例として、ブロック240で平行移動させるステップは、プローブをほぼ固定された位置に維持しながらDUTを平行移動させることを含むことができる。こうした例では、ブロック240で平行移動させるステップが、プローブビームをプローブ本体に対して偏向させるように機能することができ、及び/またはDUTをプローブに対して押し付けるように記述することができる。それに加えて、あるいはその代わりに、ブロック240でDUTをプローブに対して平行移動させることは、DUTをほぼ固定された位置に維持しながらプローブを平行移動させることを含むことができる。こうした例では、ブロック240で平行移動させるステップは、プローブをDUTに対して平行移動させることとして記述することができる。ブロック240で平行移動させるステップは、DUT及び/またはプローブを互いに向けて平行移動させることを含むことができ、あるいは、例えばDUT及び/またはプローブを光軸に沿って平行移動させることによってDUTとプローブとを互いに離れるように平行移動させることを含むことができる。
【0046】
図10に示すように、方法200は、ブロック240で平行移動させるステップの後に、ブロック250で、光学システムに対する基準ターゲットの第2位置を測定するステップを含む。ブロック250で第2位置を測定するステップは、一般に、光学システムを利用して、ブロック240で平行移動させるステップの後に、基準ターゲットが反射した、及び/またはさもなければ発光した集光反射に焦点を合わせることを含むことができる。図10に示すように、ブロック250で測定するステップは、ブロック252で光学システムの焦点を走査して集光反射に焦点を合わせることを含むことができる。一例として、ブロック252で走査することは、光学システムの焦平面を光学システムの光軸に沿って平行移動させながら、プローブの少なくとも一部分の画像を光学システムで記録することを含むことができる。このようにして、これら一連の画像は、基準ターゲットの第2位置の測定を可能にすることができる。
【0047】
例えば、図10に示すように、ブロック250で測定するステップは、ブロック254で、光軸に平行な方向に沿って測定した、光学システムと基準ターゲットとの間の(第2の高さオフセット64のような)第2の高さオフセットを測定することを追加的に含むことができる。より具体的な例として、ブロック254で測定することは、ブロック252での測定中に生成された一連の画像を分析して、集光反射に焦点が最も良く合う焦平面の位置を識別することを含むことができる。ブロック254で測定することは、手動で実行することができ、及び/または例えば焦点最適化ルーチンにより少なくとも部分的に自動で実行することができる。例として、焦点最適化ルーチンは、パターンスコア・ルーチン及び/または勾配探索ルーチンを含むこと、及び/またはこうしたルーチンとすることができる。他の例として、図10にさらに示すように、ブロック250で測定するステップは、ブロック256で基準ターゲットの第2平面位置を測定することを追加的に含むことができ、第2平面位置は光軸に直交する方向に沿って測定される。より具体的な例として、ブロック256で測定することは、光学システムの視野内で、集光反射に焦点が最も良く合う際に集光反射が出現する位置を識別することを含むことができる。このようにして、基準ターゲットの第2位置は、x方向に沿った、y方向に沿った、及び/またはz方向に沿った基準ターゲットの位置に相当することができ、及び/または光学システムに対する基準ターゲットの三次元位置に相当することができる。
【0048】
図10にさらに示すように、方法200は、ブロック230で基準ターゲットの第1位置を測定するステップの前に、ブロック220でプローブチップをDUTに接触させるステップを含むことができる。ブロック220で接触させるステップは、プローブチップをDUTに対して平行移動させて、プローブチップをDUTの一部分に物理的及び/または電気的に接触させて、例えばプローブがDUTの電気計測を実行することを含むことができる。ブロック220で接触させるステップは、プローブ及び/またはDUTを、DUTの接触面に直交する、あるいは少なくとも実質的に直交する方向に独立して平行移動させることを含むことができる。ブロック220で接触させるステップ中に、及び/または接触させるステップの結果として、プローブチップは、DUTの接触面の少なくとも一部分上を、及び/または接触面の一部分を横切るように磨き得る、または滑り得る。こうした磨きは、プローブチップとDUTとの電気接触を改善することができる。ブロック220で接触させるステップは、手動で実行することができ、あるいは少なくとも部分的に自律的に実行することができる。
【0049】
図10にさらに示すように、方法200は、ブロック260で押し付け距離を測定するステップを追加的に含むことができ、この測定は、少なくとも部分的に、基準ターゲットの第1位置と基準ターゲットの第2位置との差に基づく。例えば、押し付け距離は、第1の高さオフセットと第2の高さオフセットとの差に等しくすることができる。
【0050】
図11は、本発明による、基準ターゲット付きプローブを製造する方法を示すフローチャートである。方法300は、ブロック310で(プローブ100のような)プローブを用意するステップを含み、このプローブは(プローブビーム120のような)プローブビームと(プローブチップ140のような)プローブチップとを有する。方法300は、ブロック320で(基準ターゲット150のような)基準ターゲットをプローブビームに取り付けるステップをさらに含む。
【0051】
ブロック310でプローブを用意するステップは、DUTに接触するように構成されたプローブを用意することを含むことができ、こうしたプローブを入手、購入、及び/または製造することを含むことができる。それに加えて、あるいはその代わりに、ブロック310でプローブを用意するステップは、(プローブシステム10のような)プローブシステムの一部分を形成するプローブを利用して方法200を実行することを含むことができる。
【0052】
ブロック320で取り付けるステップは、(プローブビーム120の上面128のような)プローブビームの上面に基準ターゲットを取り付けることを含むことができ、及び/または、プローブがDUTに接近する際に基準ターゲットの少なくとも一部分が(光学システム20のような)光学システムにとって可視であるように、基準ターゲットをプローブビームに取り付けることを含むことができる。ブロック320で取り付けるステップは、基準ターゲットを(接着剤170のような)接着剤でプローブビームに接着することを含むことができ、この接着剤は熱エポキシのようなエポキシを含むこと、及び/またはこうしたエポキシとすることができる。ブロック320で取り付けるステップは、基準ターゲットをプローブビームに対して所定の向きに配置して、例えば基準ターゲットから反射した光を光学システムが集光することができることを保証することを含むことができる。その代わりに、基準ターゲットが回転対称である、及び/または球のように回転により不変な形状である実施形態では、基準ターゲットをプローブビームに対して所定の向きに配置することを不要にすることができる、というのは、こうした基準ターゲットの反射特性は、少なくとも部分的に、プローブビームに対する基準ターゲットの向きとは無関係であり得るからである。
【0053】
本発明では、例示的で非排他的な例のうちのいくつかを流れ図またはフローチャートに関連して説明及び/または提示し、これらの流れ図またはフローチャートでは、方法を一連のブロックまたはステップとして図示し説明している。随伴する説明中に特に断りのない限り、これらのブロックの順序が流れ図中に示す順序と異なり得ることは、ブロック(またはステップ)のうちの2つ以上が異なる順序で、及び/または同時に発生することを含めて本発明の範囲内である。これらのブロックまたはステップを論理回路で実現することができることも本発明の範囲内であり、これらのブロックまたはステップは論理回路として実現するように記述することができる。一部の用途では、これらのブロックまたはステップが、機能的に等価な回路または他の論理デバイスによって実行される表現または動作を表すことができる。図示するブロックは実行可能な命令を表すことができるが、このことは要件ではなく、これらの命令は、コンピュータ、プロセッサ、及び/または他の論理デバイスに、応答させ、動作を実行させ、状態を変化させ、出力または表示を発生させ、及び/または決定を行わせる。
【0054】
本明細書中に用いる、第1の実体と第2の実体との間に置かれた「及び/または」とは、(1)第1の実体、(2)第2の実体、及び(3)第1の実体及び第2の実体、のうちの1つを意味する。「及び/または」と共に挙げられた複数の実体は、同じ様式で、即ちこのように結合された実体のうちの「1つ以上」と考えるべきである。「及び/または」の節によって具体的に識別される実体以外の他の実体が、具体的に識別される実体と関係があっても無関係でも、任意で存在し得る。従って、非限定的な例として、「A及び/またはB」の参照は、「具えている」のような上限がない文言と共に用いられる際には、一具体例ではAのみ(任意でB以外の実体を含む)を参照することができ;他の具体例ではBのみ(任意でA以外の実体を含む)を参照することができ;さらに他の具体例ではA及びBを共に(任意で他の実体を含めて)参照することができる。これらの実体は、要素、動作、構造、形状、操作、値、等を参照することができる。
【0055】
本明細書中に用いる、1つ以上の実体のリストを参照する「少なくとも1つの」とは、実体のリスト中の任意の1つ以上の実体から選択した少なくとも1つの実体を意味するものと理解するべきであるが、実体のリスト内に具体的に挙げたありとあらゆる実体のうちの少なくとも1つを必ずしも含まず、実体のリスト中の実体の任意の組合せを排除しない。この定義は、実体のリスト内に具体的に識別され、「少なくとも1つの」が参照する実体以外の実体が、具体的に識別される実体と関係があっても無関係でも、任意で存在し得ることを可能にする。従って、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも一方」(または等価的に「AまたはBの少なくとも一方」、あるいは等価的に「A及び/またはBの少なくとも一方」)は、一具体例では、少なくとも1つの(任意で2つ以上を含む)A、Bは存在せず(任意でB以外の実体を含む)を参照することができ;他の具体例では、少なくとも1つの(任意で2つ以上を含む)B、Aは存在せず(任意でA以外の実体を含む)を参照することができ;さらに他の具体例では、少なくとも1つの(任意で2つ以上を含む)A、少なくとも1つの(任意で2つ以上を含む)B(任意で他の実体を含む)を参照することができる。換言すれば、「少なくとも1つの」、「1つ以上の」及び「及び/または」とは、働きにおいて接続語であると共に離接語である上限のない表現である。例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの1つ以上」、「A、B、またはCのうちの1つ以上」、及び「A、B、及び/またはC」は、Aを単独で、Bを単独で、Cを単独で、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、A、B、及びCを一緒に、及び任意で上記のいずれかと少なくとも1つの他の実体との組合せを意味することができる。
【0056】
本明細書中に用いる「少なくとも実質的に(ほぼ)」は、度合いまたは関係を修飾する際には、記載した「実質的な」度合いまたは関係だけでなく、記載した度合いまたは関係の最大限の範囲も含む。記載した度合いまたは関係の「実質的な」量は、記載した度合いまたは関係の少なくとも75%を含むことができる。例えば、少なくとも実質的に光反射性の物体は、少なくとも75%の光反射率を有する物体を含む。他の例として、少なくとも実質的に第2方向に平行な第1方向は、第1方向に沿った単位ベクトルと第2方向に沿った単位ベクトルとの内積が少なくとも0.75の大きさを有するような方向を含む。
【0057】
本明細書中に用いる「適合された」及び「構成された」は、要素、構成要素、または他の主体が所定の機能を実行するように設計及び/または意図されていることを意味する。従って、「適合された」及び「構成された」の用法は、所定の要素、構成要素、または他の主体が、単に所定の機能を実行する「ことができる」が、当該要素、構成要素、及び/または他の主体が当該機能を実行する目的で具体的に選択、作製、実現、利用、プログラム、及び/または設計されていることを意味するものと考えるべきでない。特定機能を実行するように適合されているものとして記載されている要素、構成要素、及び/または他に挙げた主体を、それに加えて、あるいはその代わりに、当該機能を実行するように構成されているものとして記載することができること、及びその逆も本発明の範囲内である。
【0058】
本明細書中に用いる「例えば」、「一例として」、及び/または単に「例」とは、本発明による1つ以上の構成要素、特徴、細部、構造、実施形態、及び/または方法を参照して用いる際には、記載した構成要素、特徴、細部、構造、実施形態、及び/または方法が、本発明による構成要素、特徴、細部、構造、実施形態、及び/または方法の例示的で非排他的な例であることを伝えることを意図している。従って、記載した構成要素、特徴、細部、構造、実施形態、及び/または方法は、限定的であること、要件であること、または排他的/網羅的であることを意図しておらず;他の構成要素、特徴、細部、構造、実施形態、及び方法も、構造的及び/または機能的に同様な及び/または等価な構成要素、特徴、細部、構造、実施形態、及び/または方法を含めて、本発明の範囲内である。
【0059】
何らかの特許、特許出願、または他の参考文献が、参照することによって本明細書に含められ、本開示のうちの含めた部分以外の部分、あるいは他に含められた参考文献のいずれかと(1)矛盾する様式で用語を定義する、及び/または(2)矛盾する場合、本開示のうちの含めた部分以外の部分が支配し、この用語及び本明細書中に含めた開示は、その用語が定義されている参照部分、及び/または含めた開示が元々存在した参照部分のみに対して支配的である。
【0060】
本発明によるプローブ、プローブシステム、及び方法の例示的で非排他的な例を、以下に列挙する段落内に提示する。本明細書中に記載する方法の個別のステップは、以下に列挙する段落を含めて、記載した動作を実行する「ためのステップ」と追加的または代替的に称することができることは、本発明の範囲内である。
【0061】
A1.プローブシステム用のプローブであって、
プローブ本体と;
プローブ本体から延びるプローブビームと;
プローブ本体から遠い方のプローブビームの最先端から延び、被試験デバイス(DUT)に接触するように構成された少なくとも1つのプローブチップと;
プローブビームに取り付けられた少なくとも1つの基準ターゲットとを具え、
基準ターゲットは、プローブチップがDUTに接近する際に光学システムにとって可視であるように構成されて、DUTに対する少なくとも1つのプローブチップの位置を測定することを促進するプローブ。
【0062】
A2.段落1のプローブであって、基準ターゲットがプローブビームの上面に取り付けられているプローブ。
【0063】
A3.段落A1~A2のいずれかのプローブであって、少なくとも1つのプローブチップが、1つのプローブチップ、2つのプローブチップ、3つのプローブチップ、または4つ以上のプローブチップを含むプローブ。
【0064】
A4.段落A1~A3のいずれかのプローブであって、プローブビームが弾性的に屈曲及び/または偏向して、プローブ本体に対する通常位置とプローブ本体に対して偏位した位置との間で遷移するプローブ。
【0065】
A5.段落A1~A4のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが、プローブビームの上面における少なくとも基準ターゲットを支持する部分及び/または基準ターゲットに隣接した部分に比べて、光学システムによって光学的により解像可能であるプローブ。
【0066】
A6.段落A5のプローブであって、基準ターゲットが、プローブビームの上面における少なくとも基準ターゲットを支持する部分及び/または基準ターゲットに隣接した部分よりも光学的に明色であること及び光学的に高明度であることの少なくとも一方であるプローブ。
【0067】
A7.段落A5~A6のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが、プローブビームの上面における少なくとも基準ターゲットを支持する部分及び/または基準ターゲットに隣接した部分よりも大きな光反射率を有すること及び大きな光学コントラストを有することの少なくとも一方であるプローブ。
【0068】
A8.段落A5~A7のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが、プローブビームの上面における少なくとも基準ターゲットを支持する部分及び/または基準ターゲットに隣接した部分よりも大きな度合いで入射光を散乱させるプローブ。
【0069】
A9.段落A1~A8のいずれかのプローブであって、光学システムの離散した焦点解像範囲内で光学システムの焦点が基準ターゲットに合い、この離散した焦点解像範囲は、光学システムの焦点がプローブビームに合うための焦点解像範囲よりも小さいように、基準ターゲットが構成されているプローブ。
【0070】
A10.段落A1~A9のいずれかのプローブであって、プローブチップがDUTに接近する際に光学システムの焦点が基準ターゲットに合うように、上記プローブシステムが構成されているプローブ。
【0071】
A11.段落A1~A10のいずれかのプローブであって、光学システムが焦点範囲を有し、プローブチップがDUTに接近する際に、基準ターゲット及びDUTの各々が焦点範囲内にあるプローブ。
【0072】
A12.段落A1~A11のいずれかのプローブであって、プローブチップがDUTに接近する際に、かつ光学システムの焦点が基準ターゲットに合う際に、光学システムが基準ターゲットの少なくとも一部分の基準像を受けるように構成されているプローブ。
【0073】
A13.段落A1~A12のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが集光反射を生成するように構成され、光学システムが基準ターゲットからの集光反射を受光するように構成されているプローブ。
【0074】
A14.段落13のプローブであって、段落A12に従属する際に、集光反射が基準像よりも小さいプローブ。
【0075】
A15.段落14のプローブであって、基準像が基準像の直径を有し、集光反射が集光反射の直径を有し、集光反射の直径が、基準像の直径の少なくとも0.1%、基準像の直径の少なくとも0.2%、基準像の直径の少なくとも0.5%、基準像の直径の少なくとも1%、基準像の直径の少なくとも2%、基準像の直径の少なくとも5%、基準像の直径の少なくとも10%、基準像の直径の少なくとも50%、基準像の直径の少なくとも70%、最大でも基準像の直径の85%、最大でも基準像の直径の60%、最大でも基準像の直径の50%、最大でも基準像の直径の30%、最大でも基準像の直径の25%、最大でも基準像の直径の20%、最大でも基準像の直径の15%、最大でも基準像の直径の10%、最大でも基準像の直径の7%、最大でも基準像の直径の5%、最大でも基準像の直径の3%、及び最大でも基準像の直径の1%のうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0076】
A16.段落A14~A15のいずれかのプローブであって、集光反射が集光反射の直径を有し、集光反射の直径が、光学システムの視野の線寸法の少なくとも0.00001%、視野の線寸法の少なくとも0.0001%、視野の線寸法の少なくとも0.001%、視野の線寸法の少なくとも0.1%、視野の線寸法の少なくとも1%、視野の線寸法の少なくとも10%、最大でも視野の線寸法の20%、最大でも視野の線寸法の15%、最大でも視野の線寸法の5%、最大でも視野の線寸法の1%、最大でも視野の線寸法の0。5%、最大でも視野の線寸法の0.05%、最大でも視野の線寸法の0.005%、最大でも視野の線寸法の0.0005%、及び最大でも視野の線寸法の0.00005%のうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0077】
A17.段落A13~A16のいずれかのプローブであって、基準光反射が、離散した焦点解像範囲内で可視であり、離散した焦点解像範囲は、基準ターゲットの直径の最大でも50%、最大でも30%、最大でも25%、最大でも20%、最大でも10%、最大でも7%、最大でも5%、最大でも3%、及び最大でも1%のうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0078】
A18.段落A13~A17のいずれかのプローブであって、集光反射が、基準ターゲットの外面から反射した光を含み、任意で、基準ターゲットの外面から反射した光であるプローブ。
【0079】
A19.段落A13~A18のいずれかのプローブであって、集光反射が、基準ターゲット内で内部反射した光を含むプローブ。
【0080】
A20.段落A1~A19のいずれかのプローブであって、基準像及び集光反射の少なくとも一方が、プローブビームにおける基準ターゲットを支持する部分の像に比べて大きい光強度及び大きい光学コントラストを有するように、基準ターゲットが構成されているプローブ。
【0081】
A21.段落A13~A20のいずれかのプローブであって、段落16に従属する際に、集光反射が基準像に比べて大きい光強度及び大きい光学コントラストを有するように、基準ターゲットが構成されているプローブ。
【0082】
A22.段落A1~A21のいずれかのプローブであって、光学システムが光軸に沿って画像を取得するように構成され、プローブチップがDUTに接近する際に、少なくとも1つのプローブチップの各々が、光軸に平行に測定したプローブビームの下面からプローブチップの高さだけ延び、プローブチップの高さは、少なくとも10μm、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも150μm、少なくとも200μm、少なくとも250μm、少なくとも300μm、少なくとも350μm、少なくとも400μm、少なくとも450μm、最大でも500μm、最大でも475μm、最大でも425μm、最大でも375μm、最大でも325μm、最大でも275μm、最大でも225μm、最大でも175μm、最大でも125μm、最大でも75μm、及び最大でも25μmのうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0083】
A23.段落A1~A22のいずれかのプローブであって、光学システムが光軸に沿って画像を取得するように構成され、プローブチップがDUTに接近する際に、基準ターゲットがプローブビームの上面の上方に、光軸に平行な方向に測定した基準ターゲットの高さだけ延び、基準ターゲットの高さは、少なくとも25μm、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、少なくとも500μm、少なくとも600μm、少なくとも700μm、少なくとも800μm、少なくとも900μm、少なくとも1000μm、最大でも950μm、最大でも850μm、最大でも750μm、最大でも650μm、最大でも550μm、最大でも450μm、最大でも350μm、最大でも250μm、最大でも150μm、及び最大でも75μmのうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0084】
A24.段落A1~A23のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが上記最先端から軸上オフセットだけ間隔をおき、軸上オフセットはプローブビームの中心線に平行な方向に沿って測定され、プローブビームの中心線はプローブビームの上面に沿って上記最先端からプローブ本体に向かって延び、軸上オフセットは、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、最大でも450μm、最大でも350μm、最大でも250μm、最大でも150μm、及び最大でも75μmのうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0085】
A25.段落A1~A24のいずれかのプローブであって、プローブビームが、プローブビームの中心線に沿って測定したプローブビーム長を有し、プローブビームの中心線はプローブビームの上面に沿って上記最先端からプローブ本体まで延び、基準ターゲットが上記最先端から軸上オフセットだけ間隔をおき、軸上オフセットは、上記最先端からプローブ本体に向かうプローブビームの中心線に平行な方向に沿って測定され、軸上オフセットは、最大でもプローブビーム長の0.5倍、最大でもプローブビーム長の0.3倍、最大でもプローブビーム長の0.25倍、最大でもプローブビーム長の0.1倍、最大でもプローブビーム長の0.05倍、及び最大でもプローブビーム長の0.01倍のうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0086】
A26.段落A1~A25のいずれかのプローブであって、プローブビームがプローブビーム幅を有し、プローブビーム幅は、プローブビームの中心線に直交してプローブビーム全体にわたって延びて基準ターゲットの中心と交差する直線に平行な方向に沿って測定され、プローブビームの中心線はプローブビームの上面に沿って上記最先端からプローブ本体まで延び、基準ターゲットは上記最先端から軸上オフセットだけ間隔をおき、軸上オフセットはプローブビームの中心線に平行な方向に沿って上記最先端からプローブ本体に向かって測定され、軸上オフセットは、最大でもプローブビーム幅の5倍、最大でもプローブビーム幅の3倍、最大でもプローブビーム幅の2倍、最大でもプローブビーム幅に等しい、最大でもプローブビーム幅の0.5倍、最大でもプローブビーム幅の0.25倍、及び最大でもプローブビーム幅の0.1倍のうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0087】
A27.段落A1~A26のいずれかのプローブであって、基準ターゲットがプローブビームの中心線から軸交差オフセットだけ間隔をおき、プローブビームの中心線はプローブビームの上面に沿って上記最先端からプローブ本体に向かって延び、軸交差オフセットは、プローブビームの上面に沿ってプローブビームの中心線に直交する方向に測定され、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、最大でも450μm、最大でも350μm、最大でも250μm、最大でも150μm、及び最大でも75μmのうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0088】
A28.段落A1~A27のいずれかのプローブであって、プローブチップ、プローブビーム、及びプローブ本体のうちの1つ以上が光学的に不透明であるプローブ。
【0089】
A29.段落A1~A28のいずれかのプローブであって、プローブチップ、プローブビーム、及びプローブ本体のうちの1つ以上が光吸収性であるプローブ。
【0090】
A30.段落A1~A29のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが少なくとも1つの対称軸を含むプローブ。
【0091】
A31.段落A30のプローブであって、基準ターゲットが回転対称軸の周りに回転対称であり、回転対称軸はプローブビームの中心線にほぼ平行に延びるプローブ。
【0092】
A32.段落A28~A31のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが回転対称軸の周りに回転対称であり、回転対称軸はプローブビームの中心線にほぼ垂直に延びるプローブ。
【0093】
A33.段落A28~A32のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが少なくとも実質的に球形であるプローブ。
【0094】
A34.段落A28~A33のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが球の一部分のみを含むプローブ。
【0095】
A35.段落A1~A34のいずれかのプローブであって、基準ターゲットがプリズムを含み、任意で直角プリズムを含むプローブ。
【0096】
A36.段落A1~A35のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが少なくとも実質的に光反射性であり、任意で完全に光反射性であるプローブ。
【0097】
A37.段落A36のプローブであって、基準ターゲットが、完全に光反射性の表面を有する金属球を含むプローブ。
【0098】
A38.段落A36~A37のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが逆反射性であるプローブ。
【0099】
A39.段落A1~A38のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが少なくとも部分的に光学的に透明であるプローブ。
【0100】
A40.段落A1~A39のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが少なくとも部分的に光学的に半透明であるプローブ。
【0101】
A41.段落A1~A40のいずれかのプローブであって、基準ターゲットの直径が、少なくとも25μm、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、少なくとも500μm、少なくとも600μm、少なくとも700μm、少なくとも800μm、少なくとも900μm、最大でも1000μm、最大でも950μm、最大でも850μm、最大でも750μm、最大でも650μm、最大でも550μm、最大でも450μm、最大でも350μm、最大でも250μm、最大でも150μm、及び最大でも75μmのうちの少なくとも1つであるプローブ。
【0102】
A42.段落A1~A41のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが、プローブチップ、プローブビーム、及びプローブ本体のうちの少なくとも1つとは異なる材料で形成されたプローブ。
【0103】
A43.段落A1~A42のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが、プラスチック、アクリル、金属、及びガラスのうちの少なくとも1つで形成されたプローブ。
【0104】
A44.段落A43のプローブであって、基準ターゲットがガラス球であるプローブ。
【0105】
A45.段落A1~A44のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが非金属であるプローブ。
【0106】
A46.段落A1~A44のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが接着剤によってプローブビームに取り付けられ、接着剤が任意でエポキシ及び熱エポキシの少なくとも一方を含むプローブ。
【0107】
A47.段落A46のプローブであって、当該プローブがプローブビームの上面を実質的に覆う第1接着剤を含み、基準ターゲットが第2接着剤により第1接着剤に取り付けられたプローブ。
【0108】
A48.段落A1~A47のいずれかのプローブであって、基準ターゲットが少なくとも部分的にプローブビーム内に入り込むように、基準ターゲットがプローブビームに取り付けられたプローブ
【0109】
B1.基準ターゲットを含むプローブを利用する方法であって、
段落A1~A48のいずれかのプローブを用意するステップと;
光学システムに対する基準ターゲットの第1位置を測定するステップと;
DUTをプローブに対して平行移動させるステップと;
光学システムに対する基準ターゲットの第2位置を測定するステップと
を含む方法。
【0110】
B2.段落B1の方法であって、第1位置が光学システムに対する基準ターゲットの三次元位置に相当する方法。
【0111】
B3.段落B1~B2のいずれかの方法であって、第1位置を測定するステップが、光学システムの焦点を走査して、基準ターゲットによって生成される集光反射に焦点を合わせることを含む方法。
【0112】
B4.段落B3の方法であって、集光反射が、基準ターゲット内で内部反射した光を含む方法。
【0113】
B5.段落B3~B4のいずれかの方法であって、集光反射が、基準ターゲットの外面から反射した光を含む方法。
【0114】
B6.段落B3~B5のいずれかの方法であって、走査することが、光学システムの焦平面を光学システムの光軸に沿って平行移動させながら、プローブの少なくとも一部分の一連の画像を光学システムで記録することを含む方法。
【0115】
B7.段落B1~B6のいずれかの方法であって、第1位置を測定するステップが、光学システムと基準ターゲットとの間の第1の高さオフセットを測定することを含み、第1の高さオフセットは光学システムの光軸に平行な方向に沿って測定される方法。
【0116】
B8.段落B7の方法であって、第1の高さオフセットを測定することが、一連の画像を分析して、任意で、自動化された焦点最適化ルーチンを利用して、集光反射に焦点が最もよく合う焦平面の位置を識別する方法。
【0117】
B9.段落B8の方法であって、自動化された焦点最適化ルーチンが、パターンスコア・ルーチン及び勾配探索ルーチンのうちの1つ以上を含む方法。
【0118】
B10.段落B1~B9のいずれかの方法であって、第1位置を測定するステップが、光学システムの光軸に直交する方向に沿って測定される基準ターゲットの第1平面位置を測定することを含む方法。
【0119】
B11.段落B10の方法であって、基準ターゲットの第1平面位置を測定することが、集光反射に焦点が最も良く合う際に光学システムの視野内に集光反射が出現する位置を識別することを含む方法。
【0120】
B12.段落B1~B11のいずれかの方法であって、DUTをプローブに対して平行移動させるステップが、DUTを平行移動させてプローブビームをプローブ本体に対して偏向させることを含む方法。
【0121】
B13.段落B1~B12のいずれかの方法であって、DUTをプローブに対して平行移動させるステップが、プローブをほぼ固定された位置に維持しながらDUTを平行移動させることを含む方法。
【0122】
B14.段落B1~B13のいずれかの方法であって、DUTをプローブに対して平行移動させるステップが、DUTをほぼ固定された位置に維持しながらプローブを平行移動させることを含む方法。
【0123】
B15.段落B1~B14のいずれかの方法であって、DUTをプローブに対して平行移動させるステップが、DUT及び/またはプローブを互いに向けて平行移動させることを含む方法。
【0124】
B16.段落B1~B14のいずれかの方法であって、DUT及び/またはプローブを互いから離れるように平行移動させることを含む方法。
【0125】
B17.段落B1~B16のいずれかの方法であって、第2位置が光学システムに対する基準ターゲットの三次元位置に相当する方法。
【0126】
B18.段落B1~B17のいずれかの方法であって、第2位置を測定するステップが、光学システムの焦点を走査して、基準ターゲットによって生成される集光反射に焦点を合わせることを含む方法。
【0127】
B19.段落B18の方法であって、走査することが、光学システムの焦平面を光学システムの光軸に沿って移動させながら、プローブの少なくとも一部分の一連の画像を光学システムで記録することを含む方法。
【0128】
B20.段落B1~B19のいずれかの方法であって、第2位置を測定するステップが、光学システムと基準ターゲットとの間の第2の高さオフセットを測定することを含み、第2の高さオフセットは光学システムの光軸に平行な方向に沿って測定される方法。
【0129】
B21.段落B20の方法であって、第2の高さオフセットを測定することが、一連の画像を分析して、任意で、自動化された焦点最適化ルーチンを利用して、集光反射に焦点が最もよく合う焦平面の位置を識別する方法。
【0130】
B22.段落B21の方法であって、自動化された焦点最適化ルーチンが、パターンスコア・ルーチン及び勾配探索ルーチンのうちの1つ以上を含む方法。
【0131】
B23.段落B1~B22のいずれかの方法であって、第2位置を測定するステップが、光学システムの光軸に直交する方向に沿って測定される基準ターゲットの第2平面位置を測定することを含む方法。
【0132】
B24.段落B23の方法であって、基準ターゲットの第2平面位置を測定することが、集光反射に焦点が最も良く合う際に光学システムの視野内に集光反射が出現する位置を識別することを含む方法。
【0133】
B25.段落B1~B24のいずれかの方法であって、第1位置を測定するステップの前に、少なくとも1つのプローブチップを対応するDUTに接触させるステップをさらに含む方法。
【0134】
B26.段落B25の方法であって、少なくとも1つのプローブチップを対応するDUTに接触させるステップが、プローブチップをDUTに対して平行移動させて、プローブチップをDUTとの電気接触させることを含む方法。
【0135】
B27.段落B25~B26のいずれかの方法であって、少なくとも1つのプローブチップを対応するDUTとの接触させるステップが、プローブ及びDUTの一方または両方を、DUTの接触面に少なくとも実質的に直交する方向に独立して平行移動させることを含む方法。
【0136】
B28.段落B25~B27のいずれかの方法であって、少なくとも1つのプローブチップを対応するDUTとの接触させるステップが、少なくとも1つのプローブチップが、DUTの接触面の少なくとも一部分を横切るように磨くことを含む方法。
【0137】
B29.段落B25~B28のいずれかの方法であって、少なくとも1つのプローブチップを対応するDUTとの接触させるステップが、プローブ及びDUTの一方または両方を手動で平行移動させることを含む方法。
【0138】
B30.段落B25~B28のいずれかの方法であって、少なくとも1つのプローブチップを対応するDUTとの接触させるステップが、プローブ及びDUTの一方または両方を少なくとも部分的に自律的に平行移動させることを含む方法。
【0139】
B31.段落B1~B30のいずれかの方法であって、第2位置を測定するステップの後に、DUTに対するプローブの押し付け距離を測定するステップをさらに含み、押し付け距離を測定するステップは、少なくとも部分的に、第1位置、第2位置、及び第1位置と第2位置との差に基づく方法。
【0140】
B32.段落B31の方法であって、押し付け距離が第1の高さオフセットと第2の高さオフセットとの差に等しい方法。
【0141】
C1.少なくとも1つの被試験デバイス(DUT)を試験するように構成されたプローブシステムであって、
段落A1~A48のいずれかの少なくとも1つのプローブであって、少なくとも1つのDUTのうちの対応するDUTを試験するように構成された少なくとも1つのプローブと;
少なくとも1つのプローブが対応するDUTに接近する際に、当該プローブの少なくとも一部分の画像を光軸に沿って取得するように構成された光学システムとを具えたプローブシステムにおいて、
プローブシステムが、少なくとも1つのプローブの少なくとも1つの基準ターゲットの位置の測定を可能にするように構成されているプローブシステム。
【0142】
C2.段落C1のプローブシステムであって:
少なくとも1つのプローブのうちの対応するプローブを、少なくとも1つのDUTのうちの対応するDUTに対して支持して維持するように構成された少なくとも1つのプローブホルダ;
少なくとも1つのDUTを含む基板を支持するように構成された支持面を規定するチャック;及び、
段落B1~B31のいずれかの方法を実行するようにプログラムされたコントローラ;
のうちの1つ以上をさらに具えているプローブシステム。
【0143】
C3.段落C2のプローブシステムであって、プローブシステムがコントローラを含み、コントローラが自動化された焦点最適化ルーチンを実行して光学システムに対する基準ターゲットの位置を測定するプローブシステム。
【0144】
C4.段落C1~C3のいずれかのプローブシステムであって、光学システムが:
少なくとも1つのプローブの少なくとも1つの基準ターゲットを照明するように構成された照明光源;
少なくとも1つの基準ターゲットから反射された光を集光して対応する集光反射を形成するように構成された顕微鏡、任意で可視光顕微鏡及び/または共焦点顕微鏡;及び、
周辺光が光学システムの少なくとも一部分に入ることを制限するように構成された光学エンクロージャ;
のうちの1つ以上を含むプローブシステム。
【0145】
C5.段落C1~C4のいずれかのプローブシステムであって、光学システムの光軸に沿った光学システムの焦平面の位置を、プローブシステムの一部分であって光学システムにとって可視である部分の画像と同期して記録することができるように構成されているプローブシステム。
【0146】
C6.段落C1~C5のいずれかのプローブシステムであって、光学システムが視野を有し、少なくとも1つのプローブチップがDUTに接近する際に、少なくとも1つの基準ターゲット及び少なくとも1つのプローブチップの各々がこの視野内にあるように構成されているプローブシステム。
【0147】
C7.段落C1~C6のいずれかのプローブシステムであって、光学システムの視野が視野の線寸法を有し、視野の線寸法は光学システムの光軸に少なくとも実質的に直交する方向に沿って測定され、視野の線寸法は、少なくとも100マイクロメートル(μm)、少なくとも300μm、少なくとも500μm、少なくとも1ミリメートル(mm)、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも5mm、最大でも7mm、最大でも2.5mm、最大でも1.7mm、最大でも1.2mm、最大でも700μm、少なくとも100画素、少なくとも300画素、少なくとも500画素、少なくとも1000画素、少なくとも1300画素、少なくとも1500画素、少なくとも2000画素、少なくとも2500画素、最大でも3000画素、最大でも2200画素、最大でも1700画素、最大でも1200画素、最大でも700画素、及び最大でも200画素のうちの1つ以上であるプローブシステム。
【0148】
C8.段落C1~C7のいずれかのプローブシステムであって、少なくとも1つのプローブのうちの1つ以上のプローブが、複数の対応する基準ターゲットを含むプローブシステム。
【0149】
C9.段落C8のプローブシステムであって、上記複数の対応する基準ターゲットのうちの少なくとも1つの基準ターゲットが、上記複数の対応する基準ターゲットのうちの少なくとも1つの他の基準ターゲットと区別されるプローブシステム。
【0150】
C10.段落C1~C9のいずれかのプローブシステムであって、プローブシステムが複数のプローブを含み、各プローブが対応する基準ターゲットを含み、基準ターゲットは当該プローブの一意的な識別を可能にするように構成されているプローブシステム。
【0151】
D1.基準ターゲット付きプローブを製造する方法であって、
プローブビーム及び少なくとも1つのプローブチップを有するプローブを用意するステップと;
基準ターゲットをプローブビームに取り付けるステップと
を含む方法。
【0152】
D2.段落D1の方法であって、取り付けるステップが、基準ターゲットをプローブビームの上面に取り付けることを含む方法。
【0153】
D3.段落D1~D2のいずれかの方法であって、取り付けるステップが、プローブが被試験デバイス(DUT)に接近する際に、基準ターゲットが光学システムにとって可視であるように、基準ターゲットをプローブビームに取り付けることを含む方法。
【0154】
D4.段落D1~D3のいずれかの方法であって、取り付けるステップが、基準ターゲットを接着剤でプローブビームに接着することを含み、接着剤は任意でエポキシ及び熱エポキシの少なくとも一方を含む方法。
【0155】
D5.段落D1~D4のいずれかの方法であって、取り付けるステップが、基準ターゲットをプローブビームに対して所定の向きに配置することを含む方法。
【0156】
D6.段落D1~D5のいずれかの方法であって、基準ターゲットが少なくとも実質的に球形である方法。
【0157】
D7.段落D1~D6のいずれかの方法であって、プローブが段落A1~A48のいずれかのプローブである方法。
【産業上の利用可能性】
【0158】
本明細書中に開示するプローブ、プローブシステム、及び方法は、半導体試験産業に適用可能である。
【0159】
以上に記載した開示は、独立した有用性を有する複数の区別される発明を包含するものと確信する。これらの発明の各々は、その好適な形態の形で開示しているが、本明細書中に開示し図示するその具体的な実施形態は限定的な意味で考慮するべきでない、というのは、非常に多数の変形例が可能であるからである。本発明の主題は、本明細書中に開示する種々の要素、特徴、機能、及び/または特性の、すべての新規で非自明な組合せ及びサブコンビネーション(副次的組合せ)を含む。同様に、本開示、先行する番号付きの段落、または後に提示する請求項が「1つの」または「第1の」要素を挙げる際に、こうした請求項は、1つ以上のこうした要素の包含を含むものと理解するべきであり、2つ以上のこうした要素を要求も排除もしない。
【0160】
以下の特許請求の範囲は、開示する発明のうちの1つに指向し新規かつ非自明な特定の組合せ及びサブコンビネーションを特に指摘するものと確信する。特徴、機能、要素、及び/または特性の他の組合せ及びサブコンビネーションの形で具体化される発明を、現在の特許請求の範囲の補正、あるいは本願または関連出願中の新たな請求項の提示により特許請求することがある。このように補正した請求項または新請求項も、異なる発明に指向しても同じ発明に指向しても、元の請求項と範囲が異なっても、より広くても、より狭くても、同等でも、本開示中の発明の主題に含まれるものと考えられる。
図1
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