(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】少なくとも4つのチャンネルをもつダイクロイックプリズムアセンブリを備える内視鏡
(51)【国際特許分類】
G02B 5/04 20060101AFI20221212BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20221212BHJP
G02B 23/24 20060101ALI20221212BHJP
G02B 23/26 20060101ALI20221212BHJP
【FI】
G02B5/04 A
A61B1/00 512
A61B1/00 731
A61B1/00 733
G02B5/04 C
G02B5/04 F
G02B23/24 B
G02B23/24 C
G02B23/26 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021038132
(22)【出願日】2021-03-10
(62)【分割の表示】P 2019552441の分割
【原出願日】2017-12-08
【審査請求日】2021-03-12
(32)【優先日】2016-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519207011
【氏名又は名称】クエスト・フォトニック・デバイシーズ・ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】QUEST PHOTONIC DEVICES B.V.
【住所又は居所原語表記】Industrieweg 41, 1775 PW Middenmeer, The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ヨハネス・コルネリス・ミースター
【審査官】中村 説志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/061819(WO,A1)
【文献】特開昭52-055428(JP,A)
【文献】特表2011-528918(JP,A)
【文献】特開2002-000560(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0105594(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0141097(US,A1)
【文献】特開2016-178995(JP,A)
【文献】米国特許第06181414(US,B1)
【文献】特表2011-526377(JP,A)
【文献】特表2005-526525(JP,A)
【文献】特開2003-250759(JP,A)
【文献】特開2016-077400(JP,A)
【文献】特表2014-524290(JP,A)
【文献】特開2016-181790(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0148630(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/04
A61B 1/00- 1/32
G02B23/24-23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)を
、内視鏡の先端部に備える内視鏡であって、
ダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)は前記ダイクロイックプリズムアセンブリの入口面を通って物体像から光を受けるように構成され、
光を3つの光成分に分割するために、前記ダイクロイックプリズムアセンブリは第1のプリズム(P3)とさらなるダイクロイックプリズムアセンブリ(P5、P6、P7)とを備え、前記第1のプリズムが、少なくとも5つの角をもつ断面を有し、各角が、少なくとも90度の内角を有する、
ここにおいて、前記第1のプリズムの前記角が、前記入口面の法線と平行な方向に前記入口面に入る入射ビームが、前記第1のプリズムの内部で2回部分的に反射され、第1のセンサ(D2)に向かって出口面の法線と平行に前記出口面を通って前記第1のプリズムを出るように、設計される、
ここにおいて、前記入口面の前記法線と前記出口面の前記法線が互いに垂直である、
ここにおいて、前記さらなるダイクロイックプリズムアセンブリ(P5、P6、P7)から出るビームを3つのセンサ(D3、D4、D5)で検出する、
ここにおいて、前記ダイクロイックプリズムアセンブリが、前記第1のプリズムと前記さらなるダイクロイックプリズムアセンブリとの間に補償器プリズム(P4)を備える、
ここにおいて、前記第1のセンサおよび前記3つのセンサ(D3、D4、D5)において検出されることになる波長における焦点平面の焦点位置の差に対する調整を考慮して、前記第1のセンサ(D2)に向かって前記第1のプリズムの内部で2回部分的に反射される入射ビームの一部によって進行される第1の経路長は、前記第1のプリズム内で反射されず、前記3つのセンサのそれぞれに向かって前記さらなるダイクロイックプリズムアセンブリ(P5、P6、P7)に入る、入射ビームの一部によって進行される経路長と同じである、内視鏡。
【請求項2】
前記第1のプリズムが五角プリズムである、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記五角プリズムが、1つの直角と、2つの角度α度と、2つの角度(225-α)度とを有する、ここにおいて、90度<α度<135度である、請求項2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記第1のプリズム(P3)および前記補償器プリズム(P4)は
、前記第1のプリズムで部分的に反射されなかった前記光が前記第1のプリズム(P3)を出る前記第1のプリズム(P3)の面(S4)と、前記第1のプリズム(P3)を出た前記光が前記補償器プリズム(P4)に入る前記補償器プリズム(P4)の面が互いに接触
するように構成される、請求項1から3のいずれか
一項に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記ダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)は第2のプリズム(P1)を備え、前記第2のプリズムが、少なくとも90度の内角をもつ少なくとも5つの角をもつ断面を有する、請求項1から4のいずれか
一項に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記第2のプリズム(P1)の第2の側面が第2のセンサ(D1)を備える、請求項5に記載の内視鏡。
【請求項7】
前記第1のセンサ(D2)および前記第2のセンサ(D1)のうちの少なくとも1つは赤外光センサである、請求項6に記載の内視鏡。
【請求項8】
光が上流に位置する前記第2のプリズム(P1)の入口面(S1)を通って前記第2のプリズム(P1)に入るとき、前記光が、前記第2のセンサ(D1)に向かって部分的に反射され、それによって第3の経路長を進行し、前記光が前記第1のプリズム(P3)に部分的に入り、前記第1のセンサ(D2)に向かって部分的に反射され、それによって、第4の経路長を進行する、ここにおいて、前記第2のプリズム(P1)が、前記第3の経路長と前記第4の経路長が同じであるように前記第1のプリズム(P3)よりも大きい、請求項6または7に記載の内視鏡。
【請求項9】
前記第2のプリズム(P1)に接続されたさらなる補償器プリズム(P2)を備える、請求項6から8のいずれか一項に記載の内視鏡。
【請求項10】
光を前記ダイクロイックプリズムアセンブリに集中させるためのレンズ(12)をさらに備える、請求項1から9のいずれか
一項に記載の内視鏡。
【請求項11】
照射するために手術野の上に光エンジンからの光を提供するための光ファイバコア(54)を備える統合されたケーブルを使用して、センサデータを運ぶための複数の同軸ケーブル(51)によって囲まれた前記光ファイバコア、請求項1から10のいずれか
一項に記載の内視鏡。
【請求項12】
前記第1のセンサ(D2)および前記第2のセンサ(D1)は赤外光センサであり、それぞれ、700~800nm範囲内および800~900nm範囲内で動作する、請求項6に記載の内視鏡。
【請求項13】
フレーム獲得頻度が毎秒少なくとも60フレームであり、サンプリングレートが少なくともピクセルあたり8ビットである、請求項1から12のいずれか
一項に記載の内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイクロイックプリズムアセンブリに関し、より詳細には、4つまたは5つのチャンネルをもつダイクロイックプリズムアセンブリに関する。ダイクロイックプリズムアセンブリは、内視鏡先端において使用されることがある。
【背景技術】
【0002】
図1は、それぞれのセンサD3、D4、およびD5に向かって光を赤色成分、緑色成分、および青色成分に分割するためのプリズムP5とP6とP7とを備えるプリズムアセンブリを示す。光は、
図1において示される矢印を通ってプリズムアセンブリに入る。P5とP6との間に、光学コーティングC1が設置され、プリズムP6とP7との間に、光学コーティングC2が設置され、各光学コーティングC1およびC2は、異なる反射率と波長感度とを有する。C1では、入射ビームIは、プリズムの、光が入った(ビームJ)のと同じ面に部分的に反射される。その同じ面において、今度はKとラベルされたビームは、もう一度、センサD3に向かって反射される。JからKへの反射は、内面反射である。したがって、センサD3は、コーティングC1によって反射された光を受け、類似の様式で、センサD4は、コーティングS2(ビームMおよびN)によって反射されたビームLから光を受け、センサD5は、妨害されていないプリズムを横断したビームOから光を受ける。
【0003】
図1のシステムは、3つの光成分(たとえば、赤色、青色、緑色、すなわちRGBレイヤー、NIR、NIR)を同時に測定することしかできない。より多くの成分(たとえば、近赤外線)が同時に測定されるべきである場合、現在の最新技術は、対象となるチャンネルを側面に分離し、残りを通過させるために、ビームスプリッタを使用することである。しかしながら、プリズムおよびビームスプリッタのこの増加する「積み重ね」は、その焦点平面内にすべてのセンサを有するために、第1のプリズムが物理的に最大であり、全焦点距離を補償し、すべてのセンサを補償するために、進行するにつれて減少するという課題を有する。そのうえ、機械的な制約により、これらのプリズムは、通常、プリズムがP6およびP7の真下にないが、90度回転されるように、入射光軸に沿って90度回転され、その場合、プリズムは、やや小さく設計可能である。
【0004】
プリズムの積み重ねの別の欠点は、これらの積み重ねられたプリズム要素の各々は、全内面反射に依拠し、正しく機能するために、組み立てられたプリズム要素の各々の間の空隙を必要とすることである。基礎物理から、これは、たとえば空隙のないミラーコーティングによって解決できないという結果になる。これらの空隙は、重要である光学系の構造的完全性を提供するために、外部構造を必要とする。これらの構造的構成要素の温度および構成要素材料膨張係数の差は、光路アライメント問題を回避するために、合致することが必要である。
【0005】
これらのセットアップに関する別の主な問題は、すべてのケースにおいて、センサは、互いに対向することであり、長いケーブルおよび信号完全性による構造的な電子的複雑さを増す。4つ以上のチャンネルをもつシステムが、これらの制約による大きなサイズとシステム複雑さとを有することが課題である。
【0006】
US9173554は、
図1において概説されるダイクロイックプリズムアセンブリを使用する。赤外線蛍光放射のための第4の成分を測定することを可能にするために、センサD3に至る光路は、時間交互(time alternating)様式で、赤色(R)光と赤外(IR)光の両方を検出するために使用される。この手法は、いくつかの欠点を有する。まず第一に、時間領域において、分解能は、必要とされる切り換えにより半減される。これは、リアルタイム適用例を、あまり魅力的でないものにし、半減されたビデオレートにおけるモーションアーチファクト(artefact)がもたらされる。それは、異なる波長からの同時複数の信号を必要とする計算することも可能にしない。第2に、赤色画像と赤外画像は両方とも、正確に焦点を合わせることはできない。赤色と赤外との間の大きな波長差により、良くても、IR画像が鮮明で焦点が合っている、または、R画像が鮮明で焦点が合っている、のどちらかである。
【0007】
切り換えにより、センサは、同じ露出時間にのみ設定可能であり、その理由として、露出時間を切り換えることは、読み出しタイミングおよび露出時間に影響するセンサ設置を必要とし、これは、もはや重複せず、最終的に、システムのフレームレートおよび/または感度のどちらかに影響し、ならびに多大なシステム処理複雑さを追加することができることがある。最後に、利得は、低信号強度IR信号と比較的高い信号強度R信号で異なるために、激しく切り換えられることが必要である。これは、IRチャンネルおよび/または赤色チャンネルのどちらかの感度に悪い影響を与え、ならびに露出を開始する前にセンサ設定を適用するのにかかる時間により、フレーム時間にも、悪い影響を与える。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、受信信号の時間切り換えを必要としない実用的な解決策を提供することである。
【0009】
本発明は、請求項1に記載のダイクロイックプリズムアセンブリを備える内視鏡を提供する。
【0010】
本発明の一実施形態では、最新技術と比較して、異なる手法が使用される。入射ビームを外側に、すなわち、入射ビームから離れて、分割する代わりに、入射ビームが内側に分割される、すなわち、光路がそれ自体の入射ビームと交差する。分離されたビームを入射ビームと交差させることによって、経路長さは、たとえば
図1において使用されるような外側分割と比較して、実質的に増加される。この内側分割を使用することによって、全体的なプリズムサイズは、すべての光路間で経路長が一致することを依然として可能にしながら、減少可能である。
図1の最新技術とは異なり、内面反射がビームJからビームKまで使用される場合、プリズムP1内で、非内面反射(non-internal reflection)B-Cが使用される。
【0011】
本発明の一実施形態では、第2のIRプリズムが、上下に移動することが経路長を増加および/または減少させるように、上下に移動し、少なくとも1つの傾斜した側面を有することができる2つのウェッジ形プリズムで取り囲まれる。チャンネル5と一致するようにチャンネル4を補償するために第4のプリズムの前の経路長を増加させるとき、チャンネル4の後ろの他のウェッジプリズムは、第4のチャンネルの後ろの段を減少および/または増加させるために使用可能である。
【0012】
そのうえ、本発明は、物体のIRチャンネルの両方のセンサを同時に設置することを可能にし、通常はプリズムの対向する側面にセンサを有する、または遠く離隔され、大きなシステムを作成する、標準的な積み重ね要素とは反対に、小さな機械的構造を可能にする。これらの最初の2つの段において内面反射を使用しないことによって、大きな外部構造が、内面反射に必要とされる空隙を作成するのを容易にするために必要とされない。これは、外部構成要素なしの構造簡単で安定した(両方とも、光学的にとして機械的に)を可能にし、これは、複雑さ、空間、重量を節減し、したがって、全体的な構造安定性を増す。
【0014】
例において、上記で説明された少なくとも1つのダイクロイックプリズムアセンブリを備え、少なくとも2つの赤外イメージング波長(たとえば、640から1000nmの間)センサおよび3つの可視波長(たとえば、赤色、緑色、および青色)センサが使用され、センサの各々が、ピクセルの3分の1よりもよい精度で光学的にピクセルごとにアライメントされる、医療イメージングシステムが提供される。イメージングシステムは、手術中のリアルタイム適用例に使用されることがある。一実施形態では、フレームレートは、少なくとも毎秒60フレーム(fps)であり、ピクセルは、少なくとも8ビットでサンプリングされる。
【0015】
一実施形態では、2つの赤外波長はそれぞれ、メチレンブルーの場合は700~800nm範囲内であり、ICGの場合は800~900nm範囲内である。
本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される。特許請求の範囲の範囲内に入らないすべての実施形態は、本発明を理解するために適切な単なる例としてみなすべきである。
【0016】
本発明は、添付の図面を参照しながら、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】ダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す図。
【
図2】本発明の一実施形態によるダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す図。
【
図3】本発明の一実施形態によるさらなるダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す図。
【
図4a】本発明の一実施形態による内視鏡とケーブル布線とを概略的に示す図。
【
図4b】本発明の一実施形態による内視鏡とケーブル布線とを概略的に示す図。
【
図4c】本発明の一実施形態による内視鏡とケーブル布線とを概略的に示す図。
【
図5a】本発明の一実施形態による、移動可能な補償器プリズムをもつダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す図。
【
図5b】本発明の一実施形態による、移動可能な補償器プリズムをもつダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す図。
【
図5c】本発明の一実施形態による、移動可能な補償器プリズムをもつダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す図。
【
図5d】本発明の一実施形態による、移動可能な補償器プリズムをもつダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す図。
【
図6a】本発明の一実施形態によるダイクロイックプリズムアセンブリにおいて使用するための例示的な五角プリズムを示す図。
【
図6b】本発明の一実施形態によるダイクロイックプリズムアセンブリにおいて使用するための例示的な五角プリズムを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図2は、本発明の一実施形態によるダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す。
【0019】
本発明の一実施形態では、五角プリズムP1が使用される。一実施形態では、入射光ビームAは、入口面S1に隣接しない2つの面のうちの1つである面S2の上で、部分的に反射される。次いで、反射されたビームBが、入口面に隣接する面のうちの第1の面に対して反射される。反射の角度は、反射が内面でないように、臨界角度未満とすることができる(一実施形態では、隣接する面は、光の漏洩を回避し、対象となる必要とされる波長を反射するためにコーティングされる)。次いで、反射されたビームCは、それ自体(ビームA)と交差し、センサD1に向かって、入口面に隣接する面のうちの第2の面を通って、プリズムを出る。ビームAの一部は、面S2を通り、補償プリズムP2に入る。
【0020】
本発明による一実施形態では、プリズムP1は、センサD1に向かって入射ビームを反射するために内面反射を使用しない。一実施形態では、2つの非内面反射が、入射ビームAを、センサD1に向かってビームBおよびCを介するように向けるために使用される。一実施形態では、プリズムP1とP2との間に、空隙はない。一実施形態では、プリズムP3とP4との間に、空隙はない。一実施形態では、プリズムP2とP3との間に、空隙はない。
【0021】
プリズムP2は、
図5a~
図5dを参照してより詳細に説明される補償器プリズムである。
【0022】
本発明の一実施形態では、P2から、ビームDは、第2の五角プリズムP3に入る。プリズムP1と同様に、内部反射は、ビームをそれ自体と交差させるために使用される。簡略化のため、ビームの説明は、プリズムP3内では、ビーム部分E、F、およびGがそれぞれ、プリズムP1内のビーム部分A、B、およびCに対応することを述べることを除いて、繰り返されない。
【0023】
本発明による一実施形態では、プリズムP3も、センサD2に向かって入射ビームを反射するために内面反射を使用しない。一実施形態では、2つの非内面反射が、入射ビームEを、センサD2に向かってビームFおよびGを介するように向けるために使用される。一実施形態では、プリズムP1、P2、P3と、P4との間に、空隙はない。
【0024】
プリズムP3の後ろに、別の補償プリズムP4がある。最後に、ビームHは、それぞれセンサD3、D4、およびD5をもつプリズムP5とP6とP7とを備えるダイクロイックプリズムアセンブリに入る。P5、P6、およびP7のダイクロイックプリズムアセンブリは、すでに、
図1を参照しながら説明されている。一実施形態では、プリズムP4とプリズムP5との間に、空隙がある。
【0025】
図2では、以下の全経路長が、各エンドポイントチャンネルに対して規定される(チャンネルの端においてセンサに関して規定される)。
- センサD1(たとえば、第1の近赤外線)経路:A+B+C
- センサD2(たとえば、第2の近赤外線)経路:A+D+E+F+G
- センサD3(たとえば、赤色)経路:A+D+E+H+I+J+K
- センサD4(たとえば、
緑色)経路:A+D+E+H+I+
L+M+N
- センサD5(たとえば、
青色)経路:A+D+E+H+I+
L+O
一実施形態では、経路長は、A+B+C=A+D+E+F+G=A+D+E+H+I+J+K=A+D+E+H+I+
L+O=A+D+E+H+I+
L+M+Nであるように、一致される。経路長の一致は、センサD1~D5において検出されることになる波長における焦点平面焦点位置差に対する調整を備えることができる。すなわち、鮮明で焦点のあった画像を作成するための理想的な距離は光の波長にやや依存するので、たとえば、青色(B)光に対するセンサに向けての経路長は、赤色(R)光に対するセンサに向けての経路長と正確に同じでないことがある。プリズムは、これらの依存を可能にするように構成可能である。
【0026】
D+H長さは、
図5a~
図5dを参照しながら説明されるように、調整され、波長シフトにより焦点補償器として機能することができる。
【0027】
経路Iにおけるより大きな空隙は、追加のフィルタに使用可能である、または、焦点シフトおよび補償のためのガラス補償器で満たされることが可能である。空隙が、ビームJからビームKまでの経路内の内面反射により、赤色プリズムのその特定の底部表面内に存在する必要がある。空間が、追加のフィルタを提供するために、プリズム出力面とセンサD1~D5の各々との間に確保可能である、または、したがってガラス補償器で満たされるべきである。
【0028】
P1とP3が本質的に同じ反射経路を使用するということの利点は、光学的アセンブリが大部分は1つの側面の上にセンサを有することができる(D1、D2、D3はすべて、1つの側面上にある)このやり方が、すべてのセンサが同じ画像を見、ミラー効果が補償される必要がないように、均等な量の方向変更を依然として使用することである。
【0029】
通例、光学プリズムは、3つのチャンネル青色および赤色チャンネルのケースと同様に設計され、経路長が非常に長いプリズムを必要とするそのやり方は、内視鏡またはハンドヘルドイメージングシステムにおける使用に適していない大きなモジュールという結果になる。そのうえ、2つのチャンネル(センサD1およびD2)は、互いの反対である必要があり、これはまた、2つのセンサ間の大きな距離として電子機器をより厄介にする。
図2の実施形態では、2つのセンサD1およびD2は、プリズムP1およびP3と同じ側面の上にあることができる。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、最初の2つのプリズムP1、P3は、少なくとも5つの角が使用され、すべての角が内角≧90度を有する、五角形の形状を有する。
【0031】
これらのリズムの各々は、光のための平坦な出口表面ペインを作成し、同時に、すべてのセンサの経路長に一致することを可能にする経路長補償機能を有するために、追加の補償器プリズムP2、P4を有する。
【0032】
本発明による一実施形態では、寸法は、以下のように与えられる。モジュールの全高は、≦30mmである、または、センサを含む5チャンネル構成の場合は、より小さい。最大幅≦15mm。最大長≦45mm。
【0033】
本発明による一実施形態では、ダイクロイックプリズムアセンブリを使用するシステムは、赤外フレーム挿入を使用せずに60Fpsでカラーあたり3840×2160@12ビットにおいてアーチファクトのないフルカラーで画像分解能を作成する能力を有する。赤外フレームも、これらの同じ分解能@12ビットにおいて利用可能である。
【0034】
現在の発明の別の利点は、経路をD1およびD2に接続するすべての表面が平坦であるからである。したがって、モジュール(P1、P2、P3、P4)は容易にアライメント可能であり、これは、自動組み立てを簡単にする。これらのモジュールは、個別に準備され、その後、簡単なロボットツールまたは手動ツールとともに接合可能である。
【0035】
経路長Aはすでに補償されているので、第2のプリズムP3(D2経路の場合)は、プリズムP1(D1経路の場合)よりも小さくすることができる。わずかに長い長さ(A)をもつD1への経路に対して第1のプリズムを成形するために、完全一致が、D1への全内部経路間で作成され、D2への経路の全長に対してできる限り多く補償することができる。
【0036】
五角プリズムは、通常、規則的でない。たとえば、P1断面の長さa(ビームBおよびCの長さに影響する)は、長さb(ビームAおよびBの長さに影響する)よりも小さいことがある。
【0037】
図3は、本発明の一実施形態によるダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す。
図2と比較すると、第1の五角プリズムP1および第1の補償器プリズムP2がない。結果として生じる
図3のダイクロイックプリズムアセンブリは4つのチャンネルを有し、各それぞれのチャンネルは、センサD2~D5のうちの1つへの経路によって形成される。以下の経路長が、各チャンネルに対して規定される。
- センサD2(たとえば、近赤外線)経路:E+F+G
- センサD3(たとえば、赤色)経路:E+H+I+J+K
- センサD4(たとえば、
緑色)経路:E+H+I+
L+M+N
- センサD5(たとえば、
青色)経路:E+H+I+
L+O
経路長は、E+F+G=E+H+I+J+K=E+H+I+
L+O=E+H+I+
L+M+Nであるように、一致される。
【0038】
図4aは、本発明の一実施形態による、内視鏡10または腹腔鏡10を概略的に示す。本発明の目的として、腹腔鏡と内視鏡との間の違いは比較的小さく、そのため、説明が内視鏡について言及する場合、腹腔鏡構成も、通常、可能である。内視鏡/腹腔鏡10は、
図2または
図3に示されるなどのダイクロイックプリズムアセンブリ15を含むカメラモジュール11を備える。カメラモジュール11は、入射する光をダイクロイックプリズムアセンブリ15の入口面に集中させるための追加のレンズ12も含むことがある。この最後のレンズ12は、プリズム背面焦点距離に一致するために、内視鏡部分の最後の部分内で統合されてもよい。光源13に接続された光ファイバ14は、光を内視鏡10へと結合する。内視鏡の内部で、光ファイバ14は、いくつかのファイバ14’へと分離する。
【0039】
腹腔鏡の内部で、レンズ素子および/もしくはリレーロッドレンズ(標準的な腹腔鏡と同様に)からなるレンズシステムが作成され、または、内視鏡構成では、ファイババンドルが、標準的な柔軟な内視鏡内のように使用可能である。そのうえ、処理ユニット(図示せず)は、データが送信されなくてよいように高速画像処理および画像掃除が任意選択でデータを減少させるために、カメラモジュール11内に設置されることがある。
【0040】
本発明の別の実施形態では、処理ユニットが、イメージングシステムおよび光学素子からさらに離れて設置される。具体的には内視鏡検査システムに関するがオープン構成にも関する重要な問題は、処理ユニットとプリズム要素上に設置された画像センサとの間で運ばれることになるシステムの電子信号を提供するケーブル布線と、イメージングされる物体に照明を提供するケーブルである。ほとんどの構成は、低電圧差動信号(LVDS)に基づいた2つのケーブル布線システムを有する。しかしながら、これらのケーブルのデータ転送速度は、大部分はケーブルの長さに制限される。本発明において提案される光学的構成は、より多くのデータが、内視鏡医療イメージングシステムにおいて、通常よりも高いビットレートで転送されることが必要であることを意味する。有用性およびサイズは、主に、2つのケーブルが必要とされる(1つは光のために、1つの電気ケーブルは画像および制御信号のために)ことによって妨げられる。より多くのケーブルペアを単純に追加することは、標準的な解決策であるが、これの不利な面は、必要とされるケーブルの最小厚が、カメラヘッドの柔軟性と敏捷さを制限していることである。そのうえ、ケーブルは、直径がより厚くなり、より重く、より多くの電子機器がカメラヘッドの内部で必要とされ、このことは、カメラヘッドを、より大きく、より重くする。
【0041】
図4bは、ダイクロイックプリズムアセンブリ15’(たとえば、
図2または
図3に示されるアセンブリ)およびレンズ12が内視鏡10の先
端内に配設される一実施形態を示す。この実施形態では、先端からカメラモジュールまで光を運ぶ必要はない。しかしながら、ここで、センサD1~D5から、処理ユニットを収容するモジュール18まで信号を運ぶことが必要である。ロッドリレーイングレンズは、通例、腹腔鏡のチューブ内に、または、内視鏡がもはや必要とされないケースではファイバ内に設置され、単純なレンズシステム12’のみが、プリズムアセンブリの前に設置される必要がある。
【0042】
これらの実施形態のいずれかでは、4つの小さい直径の同軸ケーブル51を含み、これらを光ファイバケーブル54の周りに設置する/これらを光ファイバケーブル54と統合することが可能である。次いで、ケーブルが、安定性を改善するために、任意選択のフィラーケーブル56とともに、カメラと制御システムとの間で光エンジンと直接的に結合される統合された部分および単一のケーブルとして、融合される。そのような配置が
図4cに示されており、中心コアファイバ54は、光エンジンから内視鏡の先端まで光を搬送することができ、直径同軸ケーブル51は、先端内に配設された検出器D1~D5からハウジング53内の処理ユニットまで信号を搬送することができる。運ばれることになるデータの量および必要とされる同軸ケーブル51の長さに応じて、適切な数、たとえば、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれより多くの、同軸ケーブルが選択可能である。
【0043】
図5a~
図5dは、本発明の一実施形態による、移動可能な補償器プリズムをもつダイクロイックプリズムアセンブリを概略的に示す。
図5aは、
図2と同じ構成を示し、プリズムP1、P2、P3、およびP4の光学軸がアライメントされる(この例では、アライメントされているすべてのプリズムの底部と合致する)。
【0044】
図5bは、依然として
図5aと同じ垂直方向位置にあるプリズムP1、P3、およびP5~P7と比較して下方向にシフトされたプリズムP2とP4とを示す。プリズムP3およびP5~P7は、プリズムが、下方へシフトされた補償器プリズムP2およびP4と依然として接続するように、左にシフトされている(P1を右に移動させることも可能である)。P1とP2との間、またはP3とP4との間には、依然として空隙はない。その結果、
図5bにおける経路長DおよびHは、
図5aにおける元の経路長DおよびHよりもわずかに短い。言い換えれば、センサD2、D3、D4、D5への経路の各々は、ここでは、センサD1への経路と比較して少し短い。さらに、センサD3、D4、およびD5への経路は、ここでは、センサD2への経路と比較しても、少し短い。プリズムP2およびP4が反対方向(
図5bでは上方へ)移動された場合、D2、D3、D4、D5への経路は、センサD1への経路と比較して少し長い。あらゆるケースにおいて、プリズムの光学軸は同じままであるとする。加えて、プリズムP1およびP3は、最も良く達成される機械的位置に完全に一致するようにイメージングセンサの光学軸(左右)に沿って位置を変更するために、わずかに上下に移動されることがある。そのうえ、これは、センサの各々の全経路長に対する影響を有し、したがって、本発明の一実施形態によれば、2つの補償器プリズムP2およびP4が、この経路長の変更を補正するように移動可能である。
【0045】
図5cでは、プリズムP4が、P1~P3およびP5~P7に対してシフトされる。センサD3、D4、D5への経路は、センサD1およびD2への経路と比較して、わずかに減少される。プリズムP5~P7は、同じ光学軸上にあるままである。
【0046】
図5dでは、プリズムP2は下方向にシフトされ、これは、プリズムP1およびP2が依然として空隙なしに互いに、ならびにP3およびP4に接続されるように、P3~P7もわずかに左に移動するという結果になる。センサD2~D5への経路は、センサD1への経路と比較して、わずかに減少される。
【0047】
図5a~
図5dは、プリズムP1およびP3との空隙なし接続を維持しながら補償器プリズムP2および/またはP4をシフトすることによってなされることが可能な少数の例示的な経路長調整を示す。他の調整も可能である。重要なポイントは、たとえば、センサD1~D5の各々において使用される波長に応じて、すべての5つのセンサに向けての経路長が一致するように、補償器プリズムを調整することによって、小さな調整がなされることが可能であることである。
【0048】
本発明による実施形態では、プリズムP1、P3、およびP5~P7の光学軸は同じままである、言い換えれば、これらのプリズムは垂直方向に移動されない。このことは、P2とP4のみを垂直方向に移動させることによって、経路長DおよびHのみが影響され、他の経路長A~C、E~G、I~Oは同じであるので、実用的である。たとえばP1を垂直方向に移動させることは、経路長A、B、およびCにも影響し、垂直調整の効果をより理解しにくくする。しかしながら、本発明は、経路長を調整するためにプリズムP1、P3、P5~P7のうちの任意の1つまたは複数が垂直方向に移動される実施形態を除外しない。
【0049】
図6aは、本発明の一実施形態によるダイクロイックプリズムアセンブリにおいて使用するための例示的な五角プリズムの断面を示す。
【0050】
一実施形態では、プリズムP1またはP3は、入口面の法線と平行な方向に前記入口面に入る入射ビームが、プリズムの内部で2回反射され、出口面の法線と平行に前記出口面を通ってプリズムを出るように設計された角を有し、入口面の法線と出口面の法線は、互いに垂直である。
【0051】
当業者は、そのようなプリズムを設計することができる。
図6aの例では、5つの角度のうちの1つが直角であり(面F1とF2との間)、2つの角度は、第1の値α≧90度(面F2とF3の間およびF3とF4の間)を有し、2つの角度は、第2の値225-α度(面F1とF5の間およびF5とF4の間)を有し、五角プリズムに対する540度の全内角を作成する。容易に検証可能であるように、
図6aに示される五角プリズムは、入射する水平ビームが、面F2の法線と平行に、面F2を通って垂直方向にプリズムを出るように、面F3およびF5に対する2つの反射を使用して、面F1の法線面と平行に面F1を通って入射する、入射する水平ビームを内側に反射する。第1の反射では、面F3において、ビームは、α-90度の反射の面の法線とある角度をなす。第2の反射では、面F5において、反射の面の法線との角度は、135-αである。この例では、角度αは、値90<α<135を有するべきである。
【0052】
特定の実施形態では、五角プリズムが、1つの直角と、4つの112.5度の角度とを有するように、αの値は112.5度である。
【0053】
図6bは、
図6aのプリズムの減少部分を示す。ラインの構造から分かるように、それは、プリズム内の1つの角度が90度(F1とF2との間)であり、90度角度に隣接する角度がαであり、90度角度に隣接する他方の角度(F1とF5の間)が225-αである場合に、十分である。F3とF4の間およびF4とF5の間の角度は、実際には、自由に選択可能である。
【0054】
当業者はまた、入射するビームと出射するビームが互いに対して直角でないプリズムを設計することが可能であろう。しかしながら、追加の角度の光がレンズシステムから来るので、入射する主光線ビームと出射する主光線ビームが互いに対して直角である、
図6bの実施形態などの設計には、実用的な利点がある。
【0055】
五角プリズム形状は、プリズムP1およびP3にとって、論理的で実用的な選択肢である。しかしながら、
図6bから明らかであるように、必要とされる反射のための条件を作成するために、実際には、多数の異なるタイプのプリズム形状が役立つ。したがって、本発明は、五角プリズムの使用に限定されない。
【0056】
前述の図の説明では、本発明は、その特定の実施形態を参照しながら説明されてきた。しかしながら、添付の特許請求の範囲において要約される本発明の範囲から逸脱することなく、さまざまな修正および変更がそれに加えられてよいことが明白であろう。
【0057】
加えて、その本質的な範囲から逸脱することなく特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるために、多数の修正がなされてよい。したがって、本発明は、開示される特定の実施形態に限定されず、本発明は、添付の特許請求の範囲に含まれるすべての実施形態を含むことが意図されている。
【0058】
特に、本発明のさまざまな態様の特定の特徴の組み合わせがなされてよい。本発明の一態様は、本発明の別の態様に関して説明された特徴を追加することによって、さらに有利に拡張されることがある。
【0059】
本発明は、付加された特許請求の範囲およびその技術的等価物のみによって制限されることが理解されるべきである。本文書およびその特許請求の範囲において、「備える(to comprise)」という動詞およびその活用型は、具体的に言及されない項目を除外することなく、その単語に続く項目が含まれることを意味するために、非限定的な意味で使用される。加えて、不定冠詞「a」または「an」による要素への参照は、文脈が、唯一の要素があることを明確に要求しない限り、要素のうちの複数が存在する可能性を除外しない。したがって、不定冠詞「a」または「an」は、通常、「少なくとも1つ」を意味する。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 光を3つの光成分に分割するために第1のプリズム(P3)とさらなるダイクロイックプリズムアセンブリ(P5、P6、P7)とを備える、ダイクロイックプリズムアセンブリの入口面を通って物体像から光を受けるように構成されたダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)であって、前記第1のプリズムが、少なくとも5つの角をもつ断面を有し、各角が、少なくとも90度の内角を有する、
ここにおいて、前記第1のプリズムの前記角が、前記入口面の法線と平行な方向に前記入口面に入る入射ビームが、前記プリズムの内部で2回反射され、出口面の法線と平行に前記出口面を通って前記プリズムを出るように、設計される、
ここにおいて、前記入口面の前記法線と前記出口面の前記法線が互いに垂直である、 ここにおいて、前記ダイクロイックプリズムアセンブリが、前記第1のプリズムと前記さらなるダイクロイックプリズムアセンブリとの間に補償器プリズム(P4)を備える、ダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[2] 前記プリズムが五角プリズムである、[1]に記載のダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[3] 前記五角プリズムが、1つの直角と、2つの角度αと、2つの角度225-αとを有する、ここにおいて、90<α<135である、[2]に記載のダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[4] 前記第1のプリズム(P3)および前記補償器プリズム(P4)が光学軸をアライメントさせ、補償プリズムが、前記第1のプリズムに接続を維持しながら前記光学軸の法線と平行な方向に前記第1のプリズム(P3)に対して移動可能である、[1]から[3]のいずれかに記載のダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[5] 第2のプリズム(P1)を備える、前記第2のプリズムが、少なくとも90度の内角をもつ少なくとも5つの角をもつ断面を有する、[1]から[4]のいずれかに記載のダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[6] 前記第1のプリズム(P3)の第1の側面が第1のセンサ(D2)を備え、前記第2のプリズム(P1)の第2の側面が第2のセンサ(D1)を備える、[5]に記載のダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[7] 前記第1のセンサ(D2)および/または前記第2のセンサ(D1)が赤外光センサである、[6]に記載のダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[8] 光が第1の表面(S1)を通って前記第2のプリズム(P1)に入るとき、前記光が、前記第2のセンサ(D1)に向かって部分的に反射され、それによって第1の経路長を進行し、前記光が前記第1のプリズム(P3)に部分的に入り、前記第1のセンサ(D2)に向かって部分的に反射され、それによって、第2の経路長を進行する、ここにおいて、前記第2のプリズムが、前記第1の経路長と前記第2の経路長が同じであるように前記第1のプリズムよりも大きい、[6]または[7]に記載のダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[9] 前記第2のプリズム(P1)に接続されたさらなる補償器プリズム(P2)を備える、[6]から[8]のいずれか一項に記載のダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[10] 前記さらなるダイクロイックプリズムアセンブリ(P5、P6、P7)内の各プリズムがセンサ(D3、D4、D5)を備える、[1]から[9]のいずれか一項に記載のダイクロイックプリズムアセンブリ(P1~P7)。
[11] [1]から[10]のいずれか一項に記載の少なくとも1つのダイクロイックプリズムアセンブリ(15)を備える内視鏡または腹腔鏡(10)。
[12] 光を前記ダイクロイックプリズムアセンブリに集中させるためのレンズ(12)をさらに備える、[11]に記載の内視鏡または腹腔鏡(10)。
[13] [10]に記載の少なくとも1つのダイクロイックプリズムアセンブリ(15)を備え、ここにおいて、少なくとも2つの赤外イメージング波長センサ(D1、D2)および3つの可視光波長センサ(D3、D4、D5)が使用される、ここにおいて、前記センサの各々が、ピクセルの3分の1よりも良い精度をもって光学的にピクセルごとにアライメントされる、医療イメージングシステム。
[14] 照射するために手術野の上に光エンジンからの光を提供するための光ファイバコア(54)を備える統合されたケーブルを使用して、センサデータを運ぶための複数の同軸ケーブル(51)によって囲まれた前記光ファイバコア、[11]もしくは[12]に記載の内視鏡もしくは腹腔鏡または[13]の医療イメージングシステム。
[15] 前記2つの赤外波長センサがそれぞれ、700~800nm範囲内および800~900nm範囲内で動作する、[10]に従属するときの[11]もしくは[12]に記載の内視鏡もしくは腹腔鏡または[13]に記載の医療イメージングシステム。
[16] フレーム獲得頻度が毎秒少なくとも60フレームであり、サンプリングレートが少なくともピクセルあたり8ビットである、[11]、[12]、もしくは[14]に記載の内視鏡もしくは腹腔鏡、または[13]もしくは[14]に記載のイメージングシステム。
【符号の説明】
【0060】
P1 第1の五角プリズム
P2 第1の補償器プリズム
P3 第2の五角プリズム
P4 第2の補償器プリズム
D1 第1のセンサ
D2 第2のセンサ
P5 さらなるダイクロイックプリズムアセンブリのダイクロイックプリズム
P6 さらなるダイクロイックプリズムアセンブリのダイクロイックプリズム
P7 さらなるダイクロイックプリズムアセンブリのダイクロイックプリズム
D3 赤色光センサ
D4 青色光センサ
D5 緑色光センサ
A~O 経路セグメント
10 内視鏡
11 カメラモジュール
12 レンズ
13 光源
14 光ファイバ
15 ダイクロイックプリズムアセンブリ
51 同軸ケーブル
52 同軸ケーブルカバー
53 ハウジング
54 光ファイバケーブル
55 光ファイバケーブルカバー
56 フィラーケーブル