(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】内外装ルーバー
(51)【国際特許分類】
F21V 11/00 20150101AFI20221213BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20221213BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221213BHJP
【FI】
F21V11/00
F21S2/00 612
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2018075332
(22)【出願日】2018-04-10
【審査請求日】2021-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】小島 健二
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-168413(JP,A)
【文献】特開2015-007365(JP,A)
【文献】特開2016-169506(JP,A)
【文献】特開2006-249768(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 11/00
F21S 2/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が方形である筒状の器具本体と、
前記器具本体が有する四つの側面のうち、前記器具本体を取り付け対象に取り付ける一つの側面を除く三つの側面の全体を覆うカバー部材と、を備え
、
前記カバー部材は、前記器具本体の一つの側面である第一側面の全体を覆う第一側面カバー部材と、前記第一側面と隣り合う二つの側面のうち一方である第二側面の全体を覆う第二側面カバー部材と、前記第一側面と隣り合う二つの側面のうち他方である第三側面の全体を覆う第三側面カバー部材と、を含み、
前記第一側面カバー部材と前記第二側面カバー部材とが隣り合う位置は、前記第二側面に形成され、
前記第一側面カバー部材と前記第三側面カバー部材とが隣り合う位置は、前記第三側面に形成されることを特徴とする内外装ルーバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内装や外装に用いる内外装ルーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
内装や外装に用いる内外装ルーバーとしては、例えば、特許文献1に記載されているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、経年劣化等によって損傷した際に、再塗装、または交換を行う必要がある。しかしながら、再塗装は、現場では焼付け塗装等の耐久性に優れた施工を行うことが困難であった。また、交換は、既存品を外す必要があるため、短時間で作業を行うことが困難であった。
本発明は、上記のような点に着目したもので、損傷した際の施工を容易に行うことが可能な、内外装ルーバーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、断面が方形である筒状の器具本体と、器具本体が有する四つの側面のうち少なくとも一つの側面に取り付けられたカバー部材と、を備える内外装ルーバーである。また、カバー部材は、カバー部材が取り付けられた側面の全体を覆う。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、再塗装や既存品の交換を必要とせず、短時間で作業を行うことが可能となるため、損傷した際の施工を容易に行うことが可能な、内外装ルーバーを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第一実施形態の内外装ルーバーの構成を表す断面図である。
【
図6】第二側面カバー部材と第三側面カバー部材の構成を表す図である。
【
図10】本発明の第一実施形態の変形例を表す図である。
【
図11】本発明の第一実施形態の変形例を表す図である。
【
図12】本発明の第二実施形態の照明装置の構成を表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して、本発明の第一実施形態を以下において説明する。以下の説明で参照する図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係や、各層の厚さの比率等は、現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚さや寸法は、以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0009】
さらに、以下に示す第一実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質や、それらの形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。また、以下の説明における「左右」や「上下」の方向は、単に説明の便宜上の定義であって、本発明の技術的思想を限定するものではない。よって、例えば、紙面を90度回転すれば「左右」と「上下」とは交換して読まれ、紙面を180度回転すれば「左」が「右」になり、「右」が「左」になることは勿論である。
【0010】
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(内外装ルーバー)
図1から
図6を参照して、内外装ルーバー1の構成について説明する。
図1及び
図2中に表すように、内外装ルーバー1は、例えば、パネル取り付け金具6を用いてアルミストリンガー8に取り付けられている。パネル取り付け金具6は、ボルト6aとナット6bを備えている。なお、
図1中では、説明のために、ストリンガーブラケット80と、固定金具82の図示を省略している。また、
図2中では、説明のために、内外装ルーバー1の図示を省略している。
内外装ルーバー1は、器具本体10と、下地部12と、第一側面カバー部材16aと、第二側面カバー部材16bと、第三側面カバー部材16cを備えている。
【0011】
(器具本体)
器具本体10は、
図3中に表すように、断面が方形(長方形)である筒状の部材である。すなわち、器具本体10は、四つの側面10a~10dと、それら四つの側面10a~10dに囲まれた内部空間Sとを有する角状の筒で形成されている。
また、器具本体10は、アルミ等の金属材料を用い、例えば、押し出し成形によって形成されている。
また、器具本体10は、第一開口部18と、一対の第一フランジ部20と、棚板部22と、第一ねじ受け部24aと、第二ねじ受け部24bを有する。
器具本体10が有する内部空間Sは、棚板部22により、第一空間Saと、第二空間Sbとに分割されている。
【0012】
第一開口部18は、器具本体10の四つの側面10a~10dのうち、一つの側面である側面10aの幅方向中央部に開口する開口部である。また、第一開口部18は、器具本体10の長手方向に沿って連続する長尺の開口部である。
なお、以降の説明では、側面10aの厚さ方向から見て器具本体10の長手方向と直交する方向を、「器具本体10の幅方向」または「幅方向」と記載する場合がある。
また、器具本体10の長手方向から見て、第一開口部18の幅方向中心は、側面10aの幅方向中心と同じ位置である。
【0013】
なお、
図3中に表すように、側面10bは、第一開口部18が開口する側面10aと反対側の側面である。以降の説明では、側面10bを、「第一側面10b」と記載する場合がある。
したがって、
図3中に表すように、四つの側面10a~10dのうち、側面10cは、第一側面10bと隣り合う二つの側面のうち一方である。また、四つの側面10a~10dのうち、側面10dは、第一側面10bと隣り合う二つの側面のうち他方である。
なお、以降の説明では、側面10cを、「第二側面10c」と記載する場合がある。同様に、以降の説明では、側面10dを、「第三側面10d」と記載する場合がある。
【0014】
一対の第一フランジ部20は、側面10aのうち、第一開口部18の器具本体10の長手方向に沿った二つの縁のそれぞれと連続している。これに加え、一対の第一フランジ部20は、第一空間Saの内側へ向けて突出している。
第一実施形態では、側面10aと一対の第一フランジ部20とのなす角度が、それぞれ、器具本体10の長手方向から見て直角である場合について説明する。
また、一対の第一フランジ部20は、それぞれ、器具本体10の長手方向に沿って連続している。
【0015】
棚板部22は、第二側面10cと第三側面10dとを連続する板状の部材であり、器具本体10の長手方向から見て、第二側面10c及び第三側面10dと垂直に配置されている。
また、棚板部22は、第一側面10bと平行に配置されている。
第一ねじ受け部24aは、棚板部22の第一側面10bと対向する面のうち、器具本体10の長手方向に沿った端部に形成されている。
また、第一ねじ受け部24aは、ねじ等の部材(図示せず)が嵌合する形状(例えば、雌ねじを有する形状)に形成されている。第一ねじ受け部24aに嵌合する部材は、例えば、器具本体10の長手方向に沿った端部に開口する開口部を閉塞する部材(蓋部材)を、器具本体10へ取り付けるために用いる。
【0016】
第二ねじ受け部24bは、第一側面10bの棚板部22と対向する面のうち、器具本体10の長手方向に沿った端部に形成されている。
また、第二ねじ受け部24bは、第一ねじ受け部24aと同様、ねじ等の部材が嵌合する形状に形成されている。第二ねじ受け部24bに嵌合する部材は、第一ねじ受け部24aに嵌合する部材と同様の部材である。
したがって、第一ねじ受け部24a及び第二ねじ受け部24bは、第二空間Sbに配置されている。
【0017】
(下地部)
下地部12は、第一側面10bの棚板部22と対向する面と反対側の面に取り付けられており、
図4中に表すように、断面が方形(長方形)である筒状の部材である。すなわち、下地部12は、四つの側面12a~12dと、それら四つの側面12a~12dに囲まれた第三空間Scとを有する角状の筒で形成されている。
また、下地部12は、第二開口部26と、一対の第二フランジ部28を有する。
第二開口部26は、下地部12の四つの側面12a~12dのうち、一つの側面である側面12aの幅方向中央部に開口する開口部である。また、第一開口部18は、下地部12の長手方向に沿って連続する長尺の開口部である。
【0018】
なお、以降の説明では、側面12aの厚さ方向から見て下地部12の長手方向と直交する方向を、「下地部12の幅方向」または「幅方向」と記載する場合がある。
また、下地部12の長手方向から見て、第二開口部26の幅方向中心は、側面12aの幅方向中心と同じ位置である。
なお、
図4中に表すように、側面12bは、側面12aと反対側の側面である。
また、側面12bは、ねじ等の第一取付部材30を用いて、第一側面10bに取り付けられている。なお、第一実施形態では、第一取付部材30が、ねじである場合について説明する。
【0019】
したがって、
図4中に表すように、四つの側面12a~12dのうち、側面12cは、側面12bと隣り合う二つの側面のうち一方である。また、四つの側面12a~12dのうち、側面12dは、側面12bと隣り合う二つの側面のうち他方である。
一対の第二フランジ部28は、側面12aのうち、第二開口部26の下地部12の長手方向に沿った二つの縁のそれぞれと連続している。これに加え、一対の第二フランジ部28は、第三空間Scの内側へ向けて突出している。
第一実施形態では、側面12aと一対の第二フランジ部28とのなす角度が、それぞれ、下地部12の長手方向から見て直角である場合について説明する。
また、一対の第二フランジ部28は、それぞれ、下地部12の長手方向に沿って連続している。
【0020】
(第一側面カバー部材)
第一側面カバー部材16aは、器具本体10と同様、アルミ等の金属材料を用いて形成されている。また、第一側面カバー部材16aは、切断加工のみによって形成されている。
また、第一側面カバー部材16aは、第一側面10bの側から器具本体10に取り付けられて、第一側面10bの全体を覆う。
また、第一側面カバー部材16aは、
図5中に表すように、断面がコの字形である筒状の部材である。すなわち、第一側面カバー部材16aは、三つの側面32a~32cと、それら三つの側面32a~32cに囲まれた第四空間Sdとを有する角状の筒で形成されている。
【0021】
また、第一側面カバー部材16aは、
図5中に表すように、第一抜け止め部34aと、第二抜け止め部34bを有している。
第一抜け止め部34aは、側面32aの第一側面10bと対向する面から突出して形成されており、第一側面カバー部材16aを器具本体10に取り付けた状態で、第三空間Sc内へ収容される。
また、第一抜け止め部34aの先端側は、第一側面カバー部材16aを器具本体10に取り付けた状態で、一対の第二フランジ部28のうち、一方の第二フランジ部28と接触している。
【0022】
第二抜け止め部34bは、側面32aの第一側面10bと対向する面から突出して形成されており、第一側面カバー部材16aを器具本体10に取り付けた状態で、第三空間Sc内へ収容される。
また、第二抜け止め部34bの先端側は、第一側面カバー部材16aを器具本体10に取り付けた状態で、一対の第二フランジ部28のうち、他方の第二フランジ部28と接触している。
【0023】
(第二側面カバー部材)
第二側面カバー部材16bは、第一側面カバー部材16aと同様、アルミ等の金属材料を用いて形成されている。また、第二側面カバー部材16bは、切断加工のみによって形成されている。
また、第二側面カバー部材16bは、第二側面10cの側から器具本体10に取り付けられて、第二側面10cの全体を覆う。
また、第二側面カバー部材16bは、
図6(a)中に表すように、二箇所の第二接触部36a,36bと、一箇所の第二外板部38を備えている。
【0024】
二箇所の第二接触部36a,36bは、第二外板部38を挟む位置に配置されており、第二側面10cと接触した状態で、ねじ等の第二取付部材40を用いて、それぞれ、第二側面10cに取り付けられている。なお、第一実施形態では、第一取付部材30と同様、第二取付部材40が、ねじである場合について説明する。
二箇所の第二接触部36a,36bのうち一方である第二接触部36aは、第一側面カバー部材16a及び第二側面カバー部材16bを器具本体10に取り付けた状態で、第一側面カバー部材16aの内部に収容される。
【0025】
第二外板部38は、第二側面10cと離間しており、第一側面カバー部材16a及び第二側面カバー部材16bを器具本体10に取り付けた状態で、第一側面カバー部材16aの側面32bと共に平面を形成している。
また、第二外板部38と側面32bとが隣り合う位置は、第二側面10cの厚さ方向から見て、第二側面10cと重なる位置に形成されている。すなわち、第一側面カバー部材16aと第二側面カバー部材16bとが隣り合う位置は、第二側面10cに形成されている。
【0026】
(第三側面カバー部材)
第三側面カバー部材16cは、第一側面カバー部材16aと同様、アルミ等の金属材料を用いて形成されている。また、第三側面カバー部材16cは、切断加工のみによって形成されている。
また、第三側面カバー部材16cは、第三側面10dの側から器具本体10に取り付けられて、第三側面10dの全体を覆う。
また、第三側面カバー部材16cは、
図6(b)中に表すように、二箇所の第三接触部42a,42bと、一箇所の第三外板部44を備えている。
【0027】
二箇所の第三接触部42a,42bは、第三外板部44を挟む位置に配置されており、第三側面10dと接触した状態で、ねじ等の第三取付部材46を用いて、それぞれ、第三側面10dに取り付けられている。なお、第一実施形態では、第一取付部材30と同様、第三取付部材46が、ねじである場合について説明する。
二箇所の第三接触部42a,42bのうち一方である第三接触部42aは、第一側面カバー部材16a及び第三側面カバー部材16cを器具本体10に取り付けた状態で、第一側面カバー部材16aの内部に収容される。
【0028】
第三外板部44は、第三側面10dと離間しており、第一側面カバー部材16a及び第三側面カバー部材16cを器具本体10に取り付けた状態で、第一側面カバー部材16aの側面32cと共に平面を形成している。
また、第三外板部44と側面32cとが隣り合う位置は、第三側面10dの厚さ方向から見て、第三側面10dと重なる位置に形成されている。すなわち、第一側面カバー部材16aと第三側面カバー部材16cとが隣り合う位置は、第三側面10dに形成されている。
【0029】
以上説明したように、第一実施形態の内外装ルーバー1が備えるカバー部材は、第一側面10bの全体を覆う第一側面カバー部材16aを含む。これに加え、第一実施形態の内外装ルーバー1が備えるカバー部材は、第二側面10cの全体を覆う第二側面カバー部材16bと、第三側面10dの全体を覆う第三側面カバー部材16cを含む。
【0030】
(取り付け手順)
以下、
図1から
図6を参照しつつ、
図7から
図9を用いて、内外装ルーバー1をアルミストリンガー8に取り付ける取り付け手順を説明する。
まず、
図7中に表すように、ボルト6aとナット6bでアルミストリンガー8を挟んだ状態で、第一空間Saに配置したナット6bにボルト6aを嵌合させて、アルミストリンガー8に器具本体10を取り付ける。
次に、
図8中に表すように、二つの第二取付部材40を用いて、第二接触部36a,36bを第二側面10cに取り付け、第二側面カバー部材16bによって第二側面10cの全体を覆う。これに加え、二つの第三取付部材46を用いて、第三接触部42a,42bを第三側面10dに取り付け、第三側面カバー部材16cによって第三側面10dの全体を覆う。
【0031】
その後、
図9中に表すように、下地部12を、第一側面10bの棚板部22と対向する面と反対側の面に配置する。
さらに、
図1中に表すように、第三空間Sc内で、第一抜け止め部34aの先端側を一方の第二フランジ部28と接触させるとともに、第二抜け止め部34bの先端側を他方の第二フランジ部28と接触させる。これにより、第一側面カバー部材16aを、第一側面10bの側から器具本体10に取り付け、第一側面カバー部材16aによって第一側面10bの全体を覆う。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0032】
(第一実施形態の効果)
第一実施形態の内外装ルーバー1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)内外装ルーバー1が、断面が方形の筒状の器具本体10と、器具本体10が有する側面10b~10dの全体を覆うカバー部材(第一側面カバー部材16a、第二側面カバー部材16b、第三側面カバー部材16c)を備える。
その結果、再塗装や既存品の交換を必要とせず、短時間で作業を行うことが可能となるため、損傷した際の施工を容易に行うことが可能な、内外装ルーバー1を提供することが可能となる。
【0033】
(2)内外装ルーバー1が備えるカバー部材が、第一側面10bの全体を覆う第一側面カバー部材16aを含む。
その結果、第一側面カバー部材16aにより、内外装ルーバー1の外部に露出している第一側面10bの全体を覆うことが可能となるため、内外装ルーバー1の耐候性を向上させることが可能となる。
【0034】
(3)内外装ルーバー1が備えるカバー部材が、第二側面10cの全体を覆う第二側面カバー部材16bと、第三側面10dの全体を覆う第三側面カバー部材16cを含む。
このため、第一側面カバー部材16aに加え、第二側面カバー部材16b及び第三側面カバー部材16cにより、内外装ルーバー1の外部に露出している第二側面10c及び第三側面10dの全体を覆うことが可能となる。
その結果、第一側面カバー部材16aのみにより第一側面10bの全体を覆う構成と比較して、内外装ルーバー1の耐候性をさらに向上させることが可能となる。
【0035】
(4)第一側面カバー部材16aと第二側面カバー部材16bとが隣り合う位置が、第二側面10cに形成されている。これに加え、第一側面カバー部材16aと第三側面カバー部材16cとが隣り合う位置が、第三側面10dに形成されている。
その結果、第一側面カバー部材16aと第二側面カバー部材16bとのつなぎ目と、第一側面カバー部材16aと第三側面カバー部材16cとのつなぎ目を視認させないことが可能となる。
【0036】
(5)第一側面カバー部材16a、第二側面カバー部材16b及び第三側面カバー部材16cを、切断加工のみによって形成している。
その結果、特別な加工器具を必要とせずに、カバー部材を製造することが可能となる。
【0037】
(6)第一側面カバー部材16aを、第一抜け止め部34aの先端側を一方の第二フランジ部28と接触させるとともに、第二抜け止め部34bの先端側を他方の第二フランジ部28と接触させることで、器具本体10に取り付ける。また、第二側面カバー部材16bを、第二取付部材40を用いて器具本体10に取り付け、第三側面カバー部材16cを、第三取付部材46を用いて器具本体10に取り付ける。
その結果、ねじ止めと勘合のみで、カバー部材を器具本体10に取り付けることが可能であるため、特別な工具を必要とせずに、カバー部材を器具本体10に取り付けることが可能となる。
【0038】
(変形例)
(1)内外装ルーバー1の構成は、
図1中に表す構成に限定するものではなく、内外装ルーバー1の構成を、例えば、
図10中に表すように、第一実施形態の構成と比較して、器具本体10の構成を、側面10aと第一側面10bとの距離が長い構成としてもよい。また、例えば、
図11中に表すように、第一実施形態の構成と比較して、器具本体10の構成を、第二側面10cと第三側面10dとの距離が長い構成としてもよい。
【0039】
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1から
図11を参照しつつ、
図12を用いて、第二実施形態の構成を説明する。なお、以降の説明では、上述した第一実施形態と同様の構成について、説明を省略する場合がある。
第二実施形態では、
図12中に表すように、内外装ルーバー1と、発光ユニット4を備える照明装置2を説明する。なお、第二実施形態では、一例として、照明装置2の構成を、発光ユニット4から出射した光により、建築物等の壁面を照らす構成とした場合について説明する。
内外装ルーバー1は、器具本体10と、下地部12と、アタッチメント14(光源支持部材)と、第一側面カバー部材16aと、第二側面カバー部材16bと、第三側面カバー部材16cを備えている。
【0040】
(下地部)
下地部12の側面12bは、ねじ等の第一取付部材30を用いて、アタッチメント14とともに、第一側面10bに取り付けられている。
(アタッチメント)
アタッチメント14は、樹脂材料(例えば、ポリカーボネートやポリプロピレン等)を用いて、形成されている。
また、アタッチメント14は、器具本体10と長手方向を揃えた長尺状に形成されている。
【0041】
また、アタッチメント14は、発光ユニット4を支持した状態で、第三空間Sc内に収容されるとともに、第一取付部材30を用いて、下地部12の側面12bに取り付けられている。
以上説明したように、アタッチメント14は、発光ユニット4を支持するとともに、第三空間Sc内に収容した状態で、発光ユニット4を器具本体10に取り付けるための部材である。
また、アタッチメント14は、第三空間Sc内に収容した状態で、第一取付部材30を用いて、下地部12と共に第一側面10bへ取り付ける。そして、アタッチメント14により、発光ユニット4を支持する。
【0042】
(第一側面カバー部材)
第一側面カバー部材16aの三つの側面32a~32cのうち、第一側面10aと平行な面である側面32aには、開口部(図示せず)が形成されている。開口部は、発光ユニット4の一部と重なる位置に形成されている。
また、第一側面カバー部材16aは、第一側面10bに配置され、且つ光を出射可能な発光素子を含む発光ユニット4の一部を覆う。
【0043】
(発光ユニット)
発光ユニット4は、アタッチメント14に支持された状態で第三空間Scへ収容されて、器具本体10に取り付けられている。
第一実施形態では、照明装置2の構成が、発光ユニット4を一つのみ備える構成である場合について説明する。
また、発光ユニット4は、少なくとも主出射方向へ光を出射可能な発光素子を備えている。なお、主出射方向は、例えば、発光ユニット4から壁面等へ最短距離で光を出射する方向である。
【0044】
第一実施形態では、発光素子を、LED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)からなる発光素子(LED素子)で形成した場合について説明する。
また、発光ユニット4は、発光素子から出射する光の出射方向が、側面10a及び第二側面10cの厚さ方向と平行となるように、アタッチメント14に支持された状態で第三空間Scへ収容されて、器具本体10に取り付けられている。
したがって、光を出射可能な発光素子を含む発光ユニット4は、発光素子から出射する光を器具本体10の外部へ出射可能に、第三空間Scへ収容されている。
【0045】
(第二実施形態の効果)
第二実施形態の照明装置2であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)第一側面カバー部材16aと第二側面カバー部材16bとが隣り合う位置が、第二側面10cに形成されている。これに加え、第一側面カバー部材16aと第三側面カバー部材16cとが隣り合う位置が、第三側面10dに形成されている。
その結果、発光ユニット4から出射する光を視認する方向から見て、第一側面カバー部材16aと第二側面カバー部材16bとのつなぎ目と、第一側面カバー部材16aと第三側面カバー部材16cとのつなぎ目を視認させないことが可能となる。
【0046】
(2)第一側面カバー部材16aが、第一側面10bに配置され、且つ光を出射可能な発光素子を含む発光ユニット4の一部を覆う。
その結果、第一側面カバー部材16aにより、発光ユニット4が器具本体10から外れることを抑制することが可能となる。さらに、第一側面カバー部材16aが発光ユニット4を覆う状態(形状・面積)を調整することにより、発光ユニット4から出射する光の状態(出射方向・出射範囲)を調整することが可能となる。
【0047】
(3)照明装置2が、内外装ルーバー1と、器具本体10の外部へ光を出射可能な発光素子を含む発光ユニット4を備える。
その結果、部品点数の増加を抑制することが可能な、照明装置2を提供することが可能となる。
(4)発光素子が、LED素子である。
その結果、耐久性及び経済性に優れた照明装置2を提供することが可能となる。
【0048】
(変形例)
(1)第二実施形態では、内外装ルーバー1と発光ユニット4によって照明装置2を構成したが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、内外装ルーバー1にカメラを収納した撮影装置を構成してもよい。また、例えば、内外装ルーバー1に赤外線センサ等を収納した検出装置や、内外装ルーバー1にスピーカを収納した出力装置や、内外装ルーバー1にマイクを収納した録音装置を構成してもよい。
また、例えば、第一側面カバー部材16aの側面32aに形成した開口部を、ハンガー等を掛けるための支持部として用いてもよい。
【符号の説明】
【0049】
1…内外装ルーバー、2…照明装置、4…発光ユニット、6…パネル取り付け金具、6a…ボルト、6b…ナット、8…アルミストリンガー、10…器具本体、10a…側面、10b…第一側面、10c…第二側面、10d…第三側面、12…下地部、14…アタッチメント、16a…第一側面カバー部材、16b…第二側面カバー部材、16c…第三側面カバー部材、18…第一開口部、20…第一フランジ部、22…棚板部、24a…第一ねじ受け部、24b…第二ねじ受け部、26…第二開口部、28…第二フランジ部、30…第一取付部材、32a~32c…第一側面カバー部材の側面、34a…第一抜け止め部、34b…第二抜け止め部、36a,36b…第二接触部、38…第二外板部、40…第二取付部材、42a,42b…第三接触部、44…第三外板部、46…第三取付部材、80…ストリンガーブラケット、82…固定金具、S…内部空間、Sa…第一空間、Sb…第二空間、Sc…第三空間、Sd…第四空間