(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】フォトブック注文システム、フォトブック注文サーバ、フォトブック注文方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20221213BHJP
【FI】
G06Q30/06 306
(21)【出願番号】P 2018139121
(22)【出願日】2018-07-25
【審査請求日】2021-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】小川 章
(72)【発明者】
【氏名】宮本 大輔
【審査官】池田 聡史
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-134543(JP,A)
【文献】特開2009-199375(JP,A)
【文献】特開2018-107512(JP,A)
【文献】特開2003-216721(JP,A)
【文献】特開2010-010935(JP,A)
【文献】特開2008-046985(JP,A)
【文献】特開2011-209922(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0020346(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトブック注文サーバと注文者端末とが通信接続されたフォトブック注文システムであって、
前記注文者端末は、
フォトブックを作成するフォトブック作成手段と、
作成したフォトブックの注文依頼を前記フォトブック注文サーバに送信する送信手段と、
前記フォトブック注文サーバから送信される決済店舗での支払いに必要な情報を受信する受信手段と、を備え、
前記フォトブック注文サーバは、
前記注文者端末
から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容
について管理者による考査
結果の入力を受け付ける考査手段と、
前記考査手段に
おいて、製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、前記注文者端末に送信する支払い情報送信手段と、
前記決済店舗でのフォトブックの支払いが完了すると前記フォトブックの製造を依頼する製造依頼手段と、
前記考査手段において、製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、前記支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルする注文キャンセル手段と、
を備えることを特徴とするフォトブック注文システム。
【請求項2】
前記考査手段は、前記注文者端末において作成されたフォトブックの内容を表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のフォトブック注文システム。
【請求項3】
前記フォトブック注文サーバは、
前記支払いに必要な情報を記録するデータベースを備え、
前記注文者端末から前記フォトブックの注文依頼を受信すると、前記データベースに、該注文についての前記支払いに必要な情報として少なくとも支払い先の決済店舗及び支払いステータスを含む情報を記録する支払い情報記録手段と、
前記決済店舗での決済処理を管理する決済サーバに対して支払い状態を問い合わせ、前記データベースの前記支払いステータスを更新する更新手段と、
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフォトブック注文システム。
【請求項4】
前記決済店舗における支払い方法は任意とすることを特徴とする請求項1
から請求項3のいずれかに記載のフォトブック注文システム。
【請求項5】
前記注文者端末は、
支払い先の決済店舗を選択する支払い先選択手段を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項
4のいずれかに記載のフォトブック注文システム。
【請求項6】
前記製造依頼手段は、店舗に設置された印刷装置での印刷を行うための印刷用データを生成する印刷用データ生成手段と、
前記印刷装置に前記印刷用データを送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項
5のいずれかに記載のフォトブック注文システム。
【請求項7】
注文者端末と通信接続可能なフォトブック注文サーバであって、
前記注文者端末
から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容
について管理者による考査
結果の入力を受け付ける考査手段と、
前記考査手段に
おいて、製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、前記注文者端末に送信する支払い情報送信手段と、
前記決済店舗でのフォトブックの支払いが完了すると前記フォトブックの製造を依頼する製造依頼手段と、
前記考査手段において、製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、前記支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルする注文キャンセル手段と、
を備えることを特徴とするフォトブック注文サーバ。
【請求項8】
フォトブック注文サーバと注文者端末とが通信接続されたフォトブック注文システムにおけるフォトブック注文方法であって、
前記注文者端末が、
注文者の操作によりフォトブックを作成するステップと、
前記注文者端末が、作成したフォトブックの注文依頼を前記フォトブック注文サーバに送信するステップと、
前記フォトブック注文サーバが、前記注文者端末
から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容
について管理者による考査
結果の入力を受け付けるステップと、
製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、
前記フォトブック注文サーバが、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、前記注文者端末に送信するステップと、
前記注文者端末が、前記フォトブック注文サーバから送信される決済店舗での支払いに必要な情報を受信するステップと、
前記決済店舗でのフォトブックの支払いが完了すると
、前記フォトブック注文サーバが、前記フォトブックの製造を依頼するステップと、
製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、前記フォトブック注文サーバが、前記支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルするステップと、
を含むことを特徴とするフォトブック注文方法。
【請求項9】
注文者端末と通信接続可能なコンピュータを、
前記注文者端末
から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容
について管理者による考査
結果の入力を受け付ける考査手段、
前記考査手段に
おいて、製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、前記注文者端末に送信する支払い情報送信手段、
前記決済店舗でのフォトブックの支払いが完了すると前記フォトブックの製造を依頼する製造依頼手段、
前記考査手段において、製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、前記支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルする注文キャンセル手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトブック注文システム、フォトブック注文サーバ、フォトブック注文方法、及びプログラムに関し、詳細には、フォトブックの注文における決済処理に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやスマートフォン等で撮影した画像を、ネットワーク上にアップロードして保存することが行われている。また、アップロードした画像からカレンダーやフォトブック等(以下、フォトブック)を作製するサービスが知られている(特許文献1)。近年では、こうしたフォトブック作製サービスが安価に(数百円程度から)提供され、中高生等の若年層が学校生活の思い出等をフォトブックにするといった需要がある。
【0003】
ところで、中高生等は通常クレジットカードを持たない。したがって、クレジットカードによる決済が困難なため、コンビニエンスストア等の店舗で現金で支払い可能とすることで、サービスのすそ野を広げることができると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、こうしたターゲット層では著作権や肖像権等の意識が低く、権利を侵害した注文が増加することが想定される。そのため、サービス提供者側で製造前にフォトブックの内容を確認(考査)し、権利侵害を未然に防止することが望ましい。また、クレジットカード決済であれば、注文者への請求確定が商品出荷後であるため、権利侵害のおそれがあるとして製造不可と判断されキャンセルとなっても、金銭のやり取りが発生しないので、キャンセル処理を簡単に実施することができるが、上述したようなコンビニエンスストア等での支払いでは、「コンビニエンスストアで現金を支払ったこと」を注文完了の条件とするため、注文受付~出荷、請求までのフローが、クレジットカード決済の場合と大きく変わる。例えば、一度支払いが済まされた注文について、権利侵害のおそれがあるとして製造不可となった場合は、返金をどのようにするかが問題となる。そのため、コンビニエンスストアでの決済を前提とするサービスにおいては、円滑に注文受付や注文のキャンセルが可能な仕組みの構築が求められている。
【0006】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、コンビニエンスストア等の店舗での決済を前提とするフォトブック注文システムにおいて、製造にふさわしくないフォトブックの注文を排除し、かつ円滑な注文受付や注文のキャンセルを可能とするフォトブック注文システム、フォトブック注文サーバ、フォトブック注文方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した課題を解決するための第1の発明は、フォトブック注文サーバと注文者端末とが通信接続されたフォトブック注文システムであって、前記注文者端末は、フォトブックを作成するフォトブック作成手段と、作成したフォトブックの注文依頼を前記フォトブック注文サーバに送信する送信手段と、前記フォトブック注文サーバから送信される決済店舗での支払いに必要な情報を受信する受信手段と、を備え、前記フォトブック注文サーバは、前記注文者端末から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容について管理者による考査結果の入力を受け付ける考査手段と、前記考査手段において、製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、前記注文者端末に送信する支払い情報送信手段と、前記決済店舗でのフォトブックの支払いが完了すると前記フォトブックの製造を依頼する製造依頼手段と、前記考査手段において、製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、前記支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルする注文キャンセル手段と、を備えることを特徴とするフォトブック注文システムである。
【0008】
本発明のフォトブック注文システムによれば、注文者端末において作成したフォトブックの注文依頼をフォトブック注文サーバに送信すると、フォトブック注文サーバは、注文者端末から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容について管理者による考査結果の入力を受け付ける。そして、製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、注文者端末に送信する。注文者端末は、フォトブック注文サーバから決済店舗での支払いに必要な情報を受信し、注文者がそれに基づいて決済店舗でのフォトブックの支払いを完了すると、フォトブック注文サーバは、フォトブックの製造を依頼する。また、製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルする。このように、本発明では、決済店舗における支払いが行われる前に、フォトブック注文サーバがフォトブックの内容の考査を行う手順としている。そのため、考査により製造可と判定されたフォトブックについてのみ支払い可能とし、製造不可の注文については支払い情報が発生する前に注文がキャンセルされ、返金の事務手続きが発生せず、注文の支払いやキャンセルを円滑に行える。また、フォトブックの内容について考査を行うため、製造にふさわしくない注文は排除される。
【0009】
第1の発明において、前記考査手段は、前記注文者端末において作成されたフォトブックの内容を表示する表示手段を備えることが望ましい。
また、前記フォトブック注文サーバは、前記支払いに必要な情報を記録するデータベースを備え、前記注文者端末から前記フォトブックの注文依頼を受信すると、前記データベースに、該注文についての前記支払いに必要な情報として少なくとも支払い先の決済店舗及び支払いステータスを含む情報を記録する支払い情報記録手段と、前記決済店舗での決済処理を管理する決済サーバに対して支払い状態を問い合わせ、前記データベースの前記支払いステータスを更新する更新手段と、を備えることが望ましい。
【0010】
また、前記決済店舗における支払い方法は任意とするようにしてもよい。これにより、現金や電子マネー等による支払方法を利用でき、クレジットカードを持たない中高生等でも気軽にフォトブック注文サービスを利用可能となる。また、前記注文者端末は、支払い先の店舗を選択する支払い先選択手段を更に備えることが望ましい。これにより、注文者が利用しやすい店舗を選択して支払いを行うことが可能となる。
【0011】
また、前記製造依頼手段は、店舗に設置された印刷装置での印刷を行うための印刷用データを生成する印刷用データ生成手段と、前記印刷装置に前記印刷用データを送信する送信手段と、を備えるようにしてもよい。これにより、製造工場での製本だけでなく、例えばコンビニエンスストア等に設置された印刷装置(マルチコピー機)からもフォトブックの印刷を行えるようになる。
【0012】
第2の発明は、注文者端末と通信接続可能なフォトブック注文サーバであって、前記注文者端末から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容について管理者による考査結果の入力を受け付ける考査手段と、前記考査手段において、製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、前記注文者端末に送信する支払い情報送信手段と、前記決済店舗でのフォトブックの支払いが完了すると前記フォトブックの製造を依頼する製造依頼手段と、前記考査手段において、製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、前記支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルする注文キャンセル手段と、を備えることを特徴とするフォトブック注文サーバである。
【0013】
第2の発明により、第1の発明のフォトブック注文システムにおけるフォトブック注文サーバを提供できる。
【0014】
第3の発明は、フォトブック注文サーバと注文者端末とが通信接続されたフォトブック注文システムにおけるフォトブック注文方法であって、前記注文者端末が、注文者の操作によりフォトブックを作成するステップと、前記注文者端末が、作成したフォトブックの注文依頼を前記フォトブック注文サーバに送信するステップと、前記フォトブック注文サーバが、前記注文者端末から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容について管理者による考査結果の入力を受け付けるステップと、製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、前記フォトブック注文サーバが、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、前記注文者端末に送信するステップと、前記注文者端末が、前記フォトブック注文サーバから送信される決済店舗での支払いに必要な情報を受信するステップと、前記決済店舗でのフォトブックの支払いが完了すると、前記フォトブック注文サーバが、前記フォトブックの製造を依頼するステップと、製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、前記フォトブック注文サーバが、前記支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルするステップと、を含むことを特徴とするフォトブック注文方法である。
【0015】
第3の発明により、注文者端末において作成したフォトブックの注文依頼をフォトブック注文サーバに送信すると、フォトブック注文サーバは、注文者端末から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容について管理者による考査結果の入力を受け付ける。そして、製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、注文者端末に送信する。注文者端末は、フォトブック注文サーバから決済店舗での支払いに必要な情報を受信し、注文者がそれに基づいて決済店舗でのフォトブックの支払いを完了すると、フォトブック注文サーバは、フォトブックの製造を依頼する。また、製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルする。このように、本発明では、決済店舗における支払いが行われる前に、フォトブック注文サーバがフォトブックの内容の考査を行う手順としている。そのため、考査により製造可と判定されたフォトブックについてのみ支払い可能とし、製造不可の注文については支払い情報が発生する前に注文がキャンセルされ、返金の事務手続きが発生せず、注文の支払いやキャンセルを円滑に行える。また、フォトブックの内容について考査を行うため、製造にふさわしくない注文は排除される。
【0016】
第4の発明は、注文者端末と通信接続可能なコンピュータを、前記注文者端末から注文依頼のあったフォトブックについて支払いが行われる前に、該フォトブックの内容について管理者による考査結果の入力を受け付ける考査手段、前記考査手段において、製造可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、前記注文者端末に送信する支払い情報送信手段、前記決済店舗でのフォトブックの支払いが完了すると前記フォトブックの製造を依頼する製造依頼手段、前記考査手段において、製造不可である旨の前記考査結果が入力されたフォトブックについて、前記支払いに必要な情報を生成せず、前記注文者端末に製造不可の通知を送信し、該フォトブックについての注文をキャンセルする注文キャンセル手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【0017】
第4の発明により、コンピュータを第1及び第2の発明のフォトブック注文サーバとして機能させることが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、コンビニエンスストア等の店舗での決済を前提とするフォトブック注文システムにおいて、製造にふさわしくないフォトブックの注文を排除し、かつ円滑な注文受付や注文のキャンセルを可能とするフォトブック注文システム、フォトブック注文サーバ、フォトブック注文方法、及びプログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】フォトブック注文システム1のシステム構成を示す図
【
図6】各サーバ(フォトブック注文サーバ2、考査サーバ3、決済サーバ4、決済店舗サーバ5)のハードウェア構成の例を示す図
【
図7】製造工場端末6のハードウェア構成の例を示す図
【
図8】注文者端末7のハードウェア構成の例を示す図
【
図9】フォトブック注文処理の流れを示すフローチャート
【
図10】注文者端末7における印刷方法及び支払い先の選択画面51の一例を示す図
【
図11】注文者端末7における支払い情報表示画面53の一例を示す図
【
図12】フォトブック注文処理の流れを示すフローチャート
【
図13】考査により製造不可と判断された場合の処理の流れを示す図
【
図14】注文者端末7に通知されるキャンセル通知を表示した表示画面55の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明において、フォトブックとは、複数の画像を複数ページに掲載した印刷物(フォトブック)の他、カレンダー、ポスター等、写真や画像を使用した印画物全般を含むものとする。
【0021】
図1は本発明の実施形態に係るフォトブック注文システム1のシステム構成を示す図である。
図1に示すように、本発明に係るフォトブック注文システム1は、フォトブック注文サーバ2、考査サーバ3、決済サーバ4、決済店舗サーバ5、製造工場端末6、及び注文者端末7等がネットワーク9を介して接続されて構成される。以下、各構成について説明する。
【0022】
フォトブック注文サーバ2は、注文者端末6からのフォトブックの注文を管理するサーバである。フォトブック注文サーバ2は、注文者端末7からのフォトブックの注文を受け付け、注文情報21を生成し管理する。また、フォトブックに関する情報(フォトブックデータ31)を考査サーバ3と連携し、フォトブックの内容について考査を依頼する。考査とは、フォトブックに使用されている画像が製造にふさわしい内容であるかを検査することである。製造にふさわしくない画像とは、公序良俗に反する画像や著作権、肖像権を侵害する画像等である。
【0023】
また、フォトブック注文サーバ2は、考査により製造可と判定されたフォトブックについて、決済店舗での支払いに必要な情報(支払い情報22)を生成し、決済サーバ4に決済処理を依頼するとともに注文者端末7に決済店舗での支払いに必要な情報を連絡する。
【0024】
ここで、決済店舗とは、コンビニエンスストア等の店舗であり、決済店舗での支払いとは、いわゆるコンビニ決済のことである。コンビニ決済は、注文者がオンライン等で行って注文についての支払い情報(支払い番号)をレジやキオスク端末等で提示して支払いを行うオンラインサービスの決済手段の一つである。注文者は最寄りの決済店舗で現金や電子マネー等を用いて支払いをすることで注文を完了できるため、クレジットカードを持たない若年層も利用可能である。
【0025】
決済店舗において支払いが行われ、決済サーバ4から支払い完了の通知を受信すると、フォトブック注文サーバ2は、製造工場端末6に対してフォトブックの製造を依頼する。
【0026】
図1に示すように、フォトブック注文サーバ2の記憶部20には、注文情報21、支払い情報22、ユーザ情報23、決済店舗情報24等が記憶される。
【0027】
図2は、注文情報21の例を示す図である。
図2に示すように、注文情報21は、注文者端末7からの注文を記録するデータベースであり、注文者端末7からフォトブックの注文を受けると新規レコードが生成されて、注文ID21a、フォトブックデータ21b、注文者のユーザID21c、注文日時21d、及び印刷方法21e等の情報が記憶される。注文ID21aは注文を識別する情報でありフォトブック注文サーバ2により発行される。フォトブックデータ21bは、フォトブックの内容(画像、テキスト、レイアウト等)のデータである。また、ユーザID21cはフォトブック注文サービスの利用登録をしたユーザ(注文者)に付与されるユーザ識別情報である。注文日時21dは、注文者端末7からフォトブックの注文があった日時である。印刷方法21eはフォトブックの印刷方法が選択可能な場合に注文者により選択された方法であり、例えば、製造工場での「製本」やコンビニエンスストアの店舗に設置された印刷装置(マルチコピー機)での「プリントアウト」等が設定される。
【0028】
図3は、支払い情報22の例を示す図である。支払い情報22は、考査により製造可と判定された注文について決済店舗での支払いに必要な情報(以下、支払い情報という)を記録するデータベースである。
図3に示すように、支払い情報22は、注文ID22aと対応付けて、ユーザID22b、支払い期限22c、支払い金額22d、支払い先22e、決済店舗支払い番号22f、及び支払いステータス22g等が記憶される。注文ID21aはフォトブック注文サーバ2により発行された注文識別情報であり、注文情報21の注文ID21aと対応している。ユーザID22bは注文者のユーザ識別情報であり、注文情報21のユーザID21cと対応している。支払い期限22cは、注文情報21の注文日時21dに基づいて決定される日時であり、注文日時21dから所定の日数経過後に設定される。支払い金額22dは、注文されたフォトブックの代金である。支払い先22eは、注文者がフォトブックの代金を支払う店舗(決済店舗)の名称または店舗識別情報が記録される。支払い先22eは、予めフォトブック注文サーバ2により指定された決済店舗としてもよいし、注文者が選択した決済店舗としてもよい。決済店舗支払い番号22fは、決済店舗において支払いを行う際に必要な情報であり、決済サーバ4により発行される。支払いステータス22gは、支払いの状態を示す情報であり、「未済」、「支払い完了」、「支払い期限終了」等が決済サーバ4における支払い情報42の支払いステータスを反映して登録される。
【0029】
図4は、ユーザ情報23の例を示す図である。
図4に示すように、ユーザ情報23は、フォトブック注文サービスの利用者(注文者)のユーザID23aと対応付けて、利用者(注文者)の氏名23b、メールアドレス23c、住所23d、電話番号23e等が登録される。メールアドレス23cは、考査結果や支払い情報22の連絡等に利用される。住所23dや電話番号23eは完成したフォトブックの配送のために利用される。
【0030】
図5は、決済店舗情報24の例を示す図である。
図5に示すように、決済店舗情報24は、店舗ID24aと対応付けて決済店舗の名称(店舗名)24bや、決済店舗のサーバ(決済店舗サーバ5)のURL(アクセス先)24c等が登録される。
【0031】
図1の説明に戻る。
考査サーバ3は、注文者端末7により作成されたフォトブックの内容を考査し、製造可否を判定するサーバである。考査サーバ3は、フォトブック注文サーバ2から考査依頼を受けると、フォトブックの内容について考査を行い、その結果をフォトブック注文サーバ2に返す。フォトブックに使用されている画像が製造にふさわしい内容である場合は「製造可」と判定される。公序良俗に反する画像や著作権、肖像権を侵害する画像等を含み、フォトブックの製造にふさわしくない内容である場合は「製造不可」と判定する。なお、考査を行うのは人(管理者)とすることが望ましい。この場合、考査サーバ3は、注文者端末7により作成されたフォトブックの内容(フォトブックデータ21b)を考査サーバ3に接続された端末の表示部に表示するともに、管理者による考査結果の入力を受け付ける。なお、考査サーバ3は、
図1に示すようにフォトブック注文サーバ2と別に設けられた構成としてもよいし、考査サーバ3の機能をフォトブック注文サーバ2の機能の一つとし、同じサーバで構成してもよい。
【0032】
考査サーバ3の記憶部30には、フォトブックデータ31が記憶される。フォトブックデータ31は、フォトブック注文サーバ2の注文情報21のフォトブックデータ21bと連携したデータであり、考査依頼時にフォトブック注文サーバ2から注文ID21aとともに送信される。
【0033】
決済サーバ4は、決済店舗における決済を管理するサーバであり、フォトブック注文サーバ2から支払い情報22(42)を受信すると、決済店舗支払い番号22fを発行して登録する。また、指定された決済店舗の決済店舗サーバ5に対し支払い情報42を転送して決済処理を依頼する。また、決済店舗において支払いがあった場合は、支払い情報42の支払いステータス22gを「支払い済み」に更新する。また、フォトブック注文サーバ2からの支払い状態の問い合わせに応答して、支払い情報42の支払いステータス22gを返す。これにより、決済サーバ4と決済店舗サーバ5とフォトブック注文サーバ3とで支払い情報の内容が連携される。
【0034】
決済サーバ4の記憶部40には、支払い情報42及び決済店舗情報44が記憶される。支払い情報42は、フォトブック注文サーバ2における支払い情報22及び決済店舗サーバ5における支払い情報52と連携したデータであり、決済店舗情報44はフォトブック注文サーバ2における決済店舗情報24と連携したデータである。フォトブック注文サーバ2は決済店舗での支払いを決済サーバ4に依頼するとき、及び定期的に決済サーバ4とデータを連携し、情報を互いに共有する。
【0035】
決済店舗サーバ5は、決済店舗(コンビニエンスストア等)における決済処理を管理するサーバである。
図1では決済店舗サーバ5は図の簡略のため1つとしているが、実際にはコンビニエンスストア(決済店舗)の法人毎にそれぞれ決済店舗サーバ5が配置されている。決済店舗サーバ5は、決済サーバ4から転送された支払い情報42を受信すると各決済店舗で利用されている決済システム(レジやキオスク端末)にフォトブック注文システム1における支払い情報52(22、42)を登録する。また、支払いが行われると、支払い情報52の支払いステータス22gを「支払い完了」に更新し、決済サーバ4に支払い完了の旨を通知する。決済店舗における支払い方法は、現金や電子マネー(ICカード)、プリペイドカード等、任意の支払い方法を利用可能である。
【0036】
決済店舗サーバ5の記憶部50には、支払い情報52が記憶される。支払い情報52は、決済サーバ4における支払い情報42と連携したデータであり、支払い情報52の内容に変更があった場合は、決済サーバ4の支払い情報42の内容も互いに更新される。
【0037】
図6は、上述した各サーバ(フォトブック注文サーバ2、考査サーバ3、決済サーバ4、決済店舗サーバ5)のハードウェア構成の例を示す図である。
図6に示すように、各サーバは、例えば、制御部101、記憶部102、通信部103等がバス109を介して接続されて構成されたコンピュータにより実現できる。但し、これに限ることなく、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0038】
制御部101は、CPU、ROM、RAM等から構成される。CPUは、記憶部102、ROM等の記憶媒体に格納されたプログラムをRAM上のワークエリアに呼び出して実行する。ROMは不揮発性メモリであり、ブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは揮発性メモリであり、記憶部102、ROM等からロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部101が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
【0039】
記憶部102はハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ等であり、制御部101が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS等が格納される。これらのプログラムやデータは、制御部101により必要に応じて読み出され実行される。通信部103は、ネットワーク9等を介した通信を媒介する通信インタフェースであり、各サーバや各端末等との間で通信を行う。
【0040】
フォトブック注文サーバ2の制御部101は、注文者端末7により作成されたフォトブックの内容の考査を考査サーバ3に依頼して製造可否を判定する考査手段、決済店舗での支払いに必要な情報を生成し、注文者端末7に送信する支払い情報送信手段、決済店舗でのフォトブックの支払いが完了するとフォトブックの製造を依頼する製造依頼手段、として機能する。また、フォトブック注文サーバ2の制御部101は、考査手段により製造不可と判定された場合に、注文者端末7に製造不可の通知を送信する送信手段として機能する。
【0041】
製造工場端末6は、フォトブックを製造する製造工場が所有するコンピュータであり、フォトブック注文サーバ2から製造依頼を受信してフォトブックを製造し、注文者により指定された配送先へ発送する。
【0042】
図7は、製造工場端末6のハードウェア構成の例を示す図である。
図7に示すように、製造工場端末6は、例えば、制御部61、記憶部62、表示部63、入力部64、通信部65等がバス69を介して接続されて構成されたコンピュータにより実現できる。但し、これに限ることなく、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0043】
制御部61、記憶部62、通信部65の機能は、
図6で説明した制御部101、記憶部102、通信部103と略同様である。表示部63は液晶パネル等のディスプレイ装置を有する。入力部64は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。入力部64を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。なお、表示部63及び入力部64は、タッチパネルディスプレイのように、一体となっていても良い。
【0044】
注文者端末7は、フォトブックの注文者が所持する端末(コンピュータ)であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、デスクトップPC、ノートPC等である。注文者端末7は、フォトブックを作成する機能、作成したフォトブックの注文依頼をフォトブック注文サーバ2に送信する機能、フォトブック注文サーバ2から送信される決済店舗での支払いに必要な情報を受信する機能等を備える。
【0045】
図8は、注文者端末7のハードウェア構成の例を示す図である。図に示すように、注文者端末7は、制御部71、記憶部72、通信部73、表示部74、入力部75、カメラ76等がバス79を介して接続されて構成される。但し、これに限ることなく、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0046】
制御部71、記憶部72、通信部73は、
図6で説明した制御部101、記憶部102、通信部103と略同様であり、表示部74、入力部75は、
図7で説明した表示部63と入力部64と略同様である。記憶部72には、フォトブック注文システム1を利用したフォトブックの作成や注文処理を行うための専用のアプリケーション(「フォトブック注文アプリ」)が格納されている。
【0047】
注文者端末7の制御部71は、フォトブックを作成するフォトブック作成手段、作成したフォトブックの注文依頼をフォトブック注文サーバ2に送信する送信手段、フォトブック注文サーバ2から送信される決済店舗での支払いに必要な情報を受信する受信手段として機能する。また、注文者端末7の制御部71は、支払い先の決済店舗を選択する支払い先選択手段として機能する。更に、注文者端末7の制御部71は、支払い先の決済店舗を選択する支払い先選択手段としての機能を備えることが望ましい。
【0048】
ネットワーク9は、LAN(Local Area Network)や、より広域に通信接続されたWAN(Wide
Area Network)、またはインターネット等の公衆の通信回線、基地局等を含む。ネットワーク9は有線、無線を問わない。
【0049】
次に、
図9のフローチャートを参照しながら、フォトブック注文処理の流れを説明する。なお、注文者は、注文者端末7を用いてフォトブック注文サーバ2にアクセスし、フォトブック注文サービスの利用者登録を行い、ユーザIDを取得しているものとする。また、注文者端末7には、フォトブック注文処理を行うためのフォトブック注文アプリがインストールされているものとする。
【0050】
注文者が注文者端末7のフォトブック注文アプリを起動して(ステップS101)、フォトブック注文アプリの画像選択機能や編集機能等を用いてフォトブックを作成し(ステップS102)、フォトブックの印刷方法(製本/店舗のプリンタでのプリントアウト)や支払い先(決済店舗)を選択して(ステップS103)、注文を確定すると、注文者端末7は、作成されたフォトブックのデータ(フォトブックデータ)とユーザID、印刷方法、支払い先等の情報等をフォトブック注文サーバ2に送信する(ステップS104)。フォトブック注文サーバ2は、フォトブックデータ、ユーザID、印刷方法、支払い先等の情報を受信すると(ステップS105)、注文を識別する情報である注文IDを発行して注文情報21に新規のレコードを作成し、作成した新規レコードの各フィールド21a~21eに発行した注文ID、受信したフォトブックデータ、ユーザID、注文日時、印刷方法等を登録する(ステップS106)。
【0051】
図10は、注文者端末7における印刷方法及び支払い先の選択画面51の一例を示す図である。図に示すように、印刷方法51aとして、「製本」または「プリントアウト」のいずれかが選択可能となっている。また、支払い先51bとして、「Aストア」、「Bマート」、「Cショップ」等の複数の決済店舗が選択可能となっている。選択画面51の「戻る」ボタン51cが操作されると、前の画面(フォトブック編集画面等)に戻る。印刷方法51aや支払い先51bが選択され、「注文する」ボタン51dが操作されると、注文内容(フォトブックデータ、印刷方法、支払い先)がユーザIDとともにフォトブック注文サーバ2に送信され、注文情報21に登録される。
【0052】
フォトブック注文サーバ2は、注文情報21を登録すると、考査サーバ3に注文情報21のフォトブックデータ21bを連携し、考査依頼を送信する(ステップS107)。
【0053】
考査サーバ3において、フォトブックの内容の考査が行われ、製造可であるか否かが判定される(ステップS108)。製造可である場合(ステップS108;Yes)、その旨が考査サーバ3に入力されて、フォトブック注文サーバ2に送信される。
【0054】
考査サーバ3によりフォトブックが製造可であると判定された場合、フォトブック注文サーバ2は、決済店舗における支払いに必要な情報(支払い情報22)を生成し、フォトブック注文サーバ2の記憶部20に登録するとともに、決済サーバ4に送信して決済処理を依頼する。
図3に示すように、支払い情報22の注文ID22a、注文者のユーザID22b、支払い期限22c、支払い金額22d、支払い先22eの各フィールドには、製造可と判定されたフォトブックについての注文ID、ユーザID、支払い期限、支払い金額、支払い先(ステップS103で注文者により選択された支払い先)が登録される。「支払いステータス」のフィールド22gは「未済」と登録され、「決済店舗支払い番号」のフィールド22fは、この段階ではまだ登録されない。
【0055】
決済サーバ4は、フォトブック注文サーバ2から支払い情報22を受信すると(ステップS111)、決済サーバ4の記憶部40の支払い情報42に登録し、決済店舗支払い番号を発行して支払い情報42の決済店舗支払い番号22gのフィールドに登録する。また、決済店舗支払い番号22gが登録された支払い情報42をフォトブック注文サーバ2と連携する(ステップS112)。また、決済サーバ3は、支払い先として指定されている決済店舗サーバ5に支払い情報42を転送する(ステップS113)。
【0056】
フォトブック注文サーバ2は、決済サーバ4から受信した支払い情報42(決済店舗支払い番号22g)に基づいて、支払い情報22の該当するレコードの内容を更新登録する(ステップS114)。そして、決済店舗での支払いに必要な情報(支払い金額22d、支払い期限22c、支払い先22e、決済店舗支払い番号22f等)を該当する注文者IDの注文者端末7にメールやアプリの通知機能等を利用して連絡する(ステップS115)。注文者端末7は、フォトブック注文サーバ2からメールや通知を受信し(ステップS116)、注文者の操作によりその内容を表示する(ステップS117)。
【0057】
図11は、注文者端末7における支払い情報表示画面53の一例を示す図である。図に示すように、注文者53a宛てに、注文ID53b、代金(支払い金額)53c、支払い先(決済店舗)53d、支払い番号(決済店舗支払い番号)53e、印刷方法53f、支払い期限53g等が通知される。また、支払い番号(決済店舗支払い番号)53eをコード化した2次元コード53hやQRコード(登録商標)等を表示するようにしてもよい。注文者は、支払いを行う際、指定されている支払い先(決済店舗)に行き、注文者端末7に支払い情報表示画面53を表示し、レジで決済店舗支払い番号53eを店員に提示するか、店舗に設置されたキオスク端末に決済店舗支払い番号53eを入力し、支払いの手続きを行う。
【0058】
図12の説明に移る。
決済店舗サーバ5は決済サーバ4から支払い情報42を受信すると(ステップS118)、決済店舗サーバ5の記憶部50の支払い情報52に登録し、決済店舗における支払いを待機する(ステップS119)。注文者は決済店舗に行き、注文者端末7に支払い情報表示画面53を表示して、決済店舗支払い番号22fを用いて、現金や電子マネー、プリペイドカード等により支払いを行う(ステップS120)。
【0059】
決済店舗において支払いが行われると、決済店舗のレジから決済店舗サーバ5に対し支払いがあったことが通知される(ステップS121;Yes)。決済店舗サーバ5は、登録した支払い情報の支払いステータスを「支払い済み」に更新し、決済サーバ4とデータを連携する(ステップS123)。
【0060】
フォトブック注文サーバ2は、定期的(例えば、1日に1回等)に決済サーバ4に対して各注文の支払い状態(支払いステータス)を問い合わせる(ステップS124)。決済サーバ4は、フォトブック注文サーバ2から支払い状態の問い合わせを受けると、更新された支払いステータスを送信する(ステップS125)。フォトブック注文サーバ2は、決済サーバ4から受信した支払いステータスに従って、支払い情報22の支払いステータス22gを更新する(ステップS126)。
【0061】
そして、「支払い済み」に更新された注文について、フォトブック注文サーバ2は、製造工場端末6へ製造依頼を送る(ステップS127)。製造依頼を送る際、フォトブック注文サーバ2は、製造に必要な情報としてフォトブックデータ21bを含む注文情報22や該当するユーザ情報(出荷に必要な情報)を送る。製造工場は、製造依頼を受けるとフォトブックの製造を開始し、製造したフォトブックを指定された配送先に発送する。発送を完了すると、製造工場端末6は発送完了の通知をフォトブック注文サーバ2に送信する。フォトブック注文サーバ2は発送完了のメールまたは通知を注文者端末7に送信する。注文者は、商品を受取り、注文完了となる。
【0062】
なお、ステップS103で印刷方法が「プリントアウト」と指定されている場合、ステップS127において、フォトブック注文サーバ2の制御部101は、「支払い済み」に更新された注文について、店舗(コンビニエンスストア等)に設置されたマルチコピー機(印刷装置)での印刷を行うための印刷用データを生成して(印刷用データ生成手段)、注文IDと紐づけて記憶部20に記憶する。店舗(コンビニエンスストア等)に設置されたプリンタ(印刷装置)において注文者により注文IDが入力され、印刷データのダウンロード要求があると、フォトブック注文サーバ2の制御部101は、要求元のマルチコピー機(印刷装置)に印刷用データを送信し(印刷装置に印刷用データを送信する送信手段)、プリントできるようにする。
【0063】
フォトブック注文サーバ2は支払い情報22を定期的に確認し、支払い期限が超過した注文がある場合は(ステップS128;Yes)、ステップS130の注文キャンセル処理へ移行する。注文キャンセル処理については後述する。
【0064】
次に、
図9のステップS108の考査処理において製造不可(ステップS109;No)と判定された場合の処理について、
図13のフローチャートを参照して説明する。
【0065】
考査処理において、製造不可と判定された場合(ステップS109;No)、考査サーバ3は、製造不可である旨の通知をフォトブック注文サーバ2に送信する(ステップS129)。フォトブック注文サーバ2は、製造不可である旨の通知を受けると、該当する注文について注文キャンセル処理を行う(ステップS130)。注文キャンセル処理では、フォトブック注文サーバ2は、該当する注文IDに対応付けられている注文情報21の内容を消去する。また、フォトブック注文サーバ2は、注文者端末7にキャンセル通知をメールまたはアプリの通知機能を用いて送信する(ステップS131)。注文者端末7はキャンセル通知を受信する(ステップS132)。
【0066】
図14は、考査により製造不可と判定された場合に注文者端末7に通知されるキャンセル通知を表示した表示画面55の一例を示す図である。
図14に示すように、キャンセル通知には、考査の結果や注文をキャンセルする旨のメッセージが含まれる。また、注文IDや注文日等の注文情報も通知される。
【0067】
以上説明したように、本発明に係るフォトブック注文システム1によれば、注文のあったフォトブックについて、決済店舗における支払い前に考査を行う手順としている。そのため、考査により製造可と判定されたフォトブックについてのみ支払い可能とし、製造不可の注文については支払い情報が発生する前に注文がキャンセルされるため、考査の結果いかんに関係なく、返金の事務手続きが発生せず、注文の支払いや注文のキャンセルを円滑に行える。
【0068】
なお、上述の実施の形態では、注文者端末7にインストールされた専用のアプリケーション(「フォトブック注文アプリ」)を用いてフォトブックを作成、注文する例を説明したが、会員サイト(Webサイト)上で同様の処理を行ってもよい。この場合、注文者は、注文者端末7に予めインストールされているウェブブラウザを起動し、会員サイト(フォトブック注文サーバ2)のログインページにアクセスし、予め登録した会員ID、パスワード等を入力し、ログインする。そして、注文者端末7は画像をアップロードし、会員サイト内の編集機能を利用してフォトブックを作成し、作成したフォトブックの注文を行う。会員サイトのサーバ(フォトブック注文サーバ2)は考査サーバ3にフォトブックデータ等を連携し、考査を依頼する。考査サーバ3における考査の結果、製造可と判定されると会員サイトのサーバ(フォトブック注文サーバ2)は支払い情報22を生成し決済サーバ4にデータを連携し、決済サーバ4で発行された決済店舗支払い番号22gを受け取り、注文者端末7に決済店舗での支払いに必要な情報(支払い情報22)をメールで通知する。決済サーバ4は決済店舗サーバ5に支払い情報42を転送し、決済店舗での決済システムに登録する。注文者が決済店舗での支払いを完了すると、フォトブック注文サーバ2はフォトブックの製造を製造工場に依頼する。
【0069】
また、フォトブック注文システム1のシステム構成は、上述の実施形態の例に限定されず、例えば、フォトブック注文サーバ2と考査サーバ3の機能を1つのサーバで実現してもよい。その場合、フォトブック注文サーバ2の制御部101が、注文者端末7により作成されたフォトブックの内容を考査し、製造可否を判定する考査手段として機能する。また、注文者端末7の表示画面例等も一例であり、適宜変更可能である。
【0070】
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0071】
1・・・・・・・・・・フォトブック注文システム
2・・・・・・・・・・フォトブック注文サーバ
3・・・・・・・・・・考査サーバ
4・・・・・・・・・・決済サーバ
5・・・・・・・・・・決済店舗サーバ
6・・・・・・・・・・製造工場端末
7・・・・・・・・・・注文者端末
9・・・・・・・・・・ネットワーク
20、30、40、50・・・・・記憶部
21・・・・・・・・・注文情報
22、42、52・・・支払い情報
23・・・・・・・・・ユーザ情報
24、44・・・・・・決済店舗情報
31・・・・・・・・・フォトブックデータ
51・・・・・・・・・印刷方法及び支払い先の選択画面
53・・・・・・・・・支払い情報表示画面
55・・・・・・・・・キャンセル通知表示画面