(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、医用画像表示装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 30/20 20180101AFI20221213BHJP
A61B 6/00 20060101ALI20221213BHJP
A61B 6/03 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
G16H30/20
A61B6/00 350D
A61B6/03 360J
(21)【出願番号】P 2018190165
(22)【出願日】2018-10-05
【審査請求日】2021-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 洋日
(72)【発明者】
【氏名】勝原 慎介
(72)【発明者】
【氏名】二村 仁
(72)【発明者】
【氏名】笠井 聡
【審査官】玉木 宏治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0278726(US,A1)
【文献】特開2009-157527(JP,A)
【文献】特開2018-142145(JP,A)
【文献】特開2014-048824(JP,A)
【文献】特開2017-191511(JP,A)
【文献】国際公開第2018/116493(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 50/22
A61B 6/00- 6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像生成装置を用いて得られた医用画像から
コンピューターにより検出された異常陰影候補検出結果を取得する異常陰影候補検出結果取得手段と、
前記異常陰影候補検出結果取得手段により取得した前記異常陰影候補検出結果に基づいて、前記医用画像を読影する読影医の人数を決定する読影人数決定手段と、
前記読影人数決定手段により決定した読影人数を出力する読影人数出力手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影候補の有無が含まれ、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は読影医の人数を複数人と決定し、異常陰影候補が無い場合は読影医の人数を1人と決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影の種類の情報が含まれ、
前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は、前記異常陰影候補の種類に応じて読影担当科を決定する読影担当科決定手段をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合であっても、前記読影担当科決定手段により決定された読影担当科と、予め定められた読影担当科とが同じ場合は、読影医の人数を1人とすることを特徴とする請求項3に記載の
情報処理装置。
【請求項5】
医用画像生成装置を用いて得られた医用画像から異常陰影候補検出結果を取得する異常陰影候補検出結果取得手段と、
前記異常陰影候補検出結果取得手段により取得した前記異常陰影候補検出結果に基づいて、前記医用画像を読影する読影医の人数を決定する読影人数決定手段と、
前記読影人数決定手段により決定した読影人数を出力する読影人数出力手段と、
を備え
、
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影候補の有無及び異常陰影の種類の情報が含まれ、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は読影医の人数を複数人と決定し、異常陰影候補が無い場合は読影医の人数を1人と決定し、
前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は、前記異常陰影候補の種類に応じて読影担当科を決定する読影担当科決定手段をさらに有し、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合であっても、前記読影担当科決定手段により決定された読影担当科と、予め定められた読影担当科とが同じ場合は、読影医の人数を1人とすることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影である確率が含まれ、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有って、前記異常陰影である確率が予め定められた閾値以上である場合、読影医の人数を1人とす
ることを特徴とする請求項2
又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影の種類の情報が含まれ、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は、前記異常陰影候補の種類に応じて読影医の人数を決定することを特徴とする請求項2
又は5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影候補の数の情報が含まれ、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補の数に応じて読影医の人数を決定することを特徴とする請求項1
又は5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影候補の種類の情報が含まれ、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補の種類の数に応じて読影医の人数を決定することを特徴とする請求項1
又は5に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記異常陰影候補の種類の数に応じて読影担当科を決定する読影担当科決定手段をさらに有することを特徴とする請求項
9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記読影人数決定手段により決定した読影人数を取得し、前記医用画像と取得した人数分の読影医とを対応付けた読影医割り振り情報を生成する読影医割り振り手段を備え、
前記読影人数出力手段は、前記読影医割り振り情報を出力することを特徴とする請求項1から
10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記読影医割り振り手段により読影医と対応付けができないと判断された場合に報知する報知手段をさらに有することを特徴とする請求項1
1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
請求項1
1又は1
2に記載の情報処理装置と医用画像生成装置とに接続され、医用画像を表示する医用画像表示装置において、
前記読影医割り振り情報に基づいて、前記医用画像と一又は複数の読影医を対応づけた案件のリスト画面を表示部に表示させる表示制御手段を備えることを特徴とする医用画像表示装置。
【請求項14】
前記読影医割り振り情報は、読影作業の振り分けられた読影医の数、読影担当科及び各読影医の情報を含み、
前記表示制御手段は、前記リスト画面において、前記医用画像に対して、読影作業の振り分けられた読影医の数、読影担当科及び各読影医の情報を対応づけて表示させることを特徴とする請求項1
3に記載の医用画像表示装置。
【請求項15】
前記読影医には、医用画像の撮影された医療施設と異なる医療施設の読影医を含むことを特徴とする請求項1
3または1
4に記載の医用画像表示装置。
【請求項16】
前記表示制御手段は、前記リスト画面において一の案件が選択された場合、前記一の案件の医用画像における異常陰影候補領域を拡大表示させることを特徴とする請求項1
3から1
5のいずれか一項に記載の医用画像表示装置。
【請求項17】
コンピューターを、
医用画像生成装置を用いて得られた医用画像から
コンピューターにより検出された異常陰影候補検出結果を取得する異常陰影候補検出結果取得手段、
前記異常陰影候補検出結果取得手段により取得した前記異常陰影候補検出結果に基づいて、前記医用画像を読影する読影医の人数を決定する読影人数決定手段、
前記読影人数決定手段により決定した読影人数を出力する読影人数出力手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項18】
コンピューターを、
医用画像生成装置を用いて得られた医用画像から異常陰影候補検出結果を取得する異常陰影候補検出結果取得手段、
前記異常陰影候補検出結果取得手段により取得した前記異常陰影候補検出結果に基づいて、前記医用画像を読影する読影医の人数を決定する読影人数決定手段、
前記読影人数決定手段により決定した読影人数を出力する読影人数出力手段、
として機能させ
、
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影候補の有無及び異常陰影の種類の情報が含まれ、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は読影医の人数を複数人と決定し、異常陰影候補が無い場合は読影医の人数を1人と決定し、
前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は、前記異常陰影候補の種類に応じて読影担当科を決定する読影担当科決定手段をさらに有し、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合であっても、前記読影担当科決定手段により決定された読影担当科と、予め定められた読影担当科とが同じ場合は、読影医の人数を1人とするためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、医用画像表示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野においては、医用画像中の異常陰影候補を自動的に検出し、検出された異常陰影候補の視認性を高めた出力を行うコンピューター支援画像診断システム(CAD:Computer Aided Diagnosis)が知られている。
医師等の読影者は、このCADによって検出された異常陰影候補を含む画像を読影し、画像中の異常陰影候補が腫瘤や石灰化等の病変を表す異常陰影であるかどうかを最終的に判断する。
【0003】
また、全体の作業効率と読影精度を向上させることを目的として、複数の医用画像を、CADによる画像の解析結果と、医師の適正情報に基づいて、読影を担当する医師を決定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、読影の難易度は各医用画像によって異なり、読影精度の向上を図る観点から、複数の読影医で読影したほうが好ましい場合がある。一方で、例えば検診などで撮影された病変なしの医用画像など、全ての医用画像を複数の読影医で読影しようとすると、全体の作業効率が向上しない。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、CADを用いた医用画像の読影において、全体の作業効率を低下させることなく、読影精度の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、情報処理装置において、
医用画像生成装置を用いて得られた医用画像からコンピューターにより検出された異常陰影候補検出結果を取得する異常陰影候補検出結果取得手段と、
前記異常陰影候補検出結果取得手段により取得した前記異常陰影候補検出結果に基づいて、前記医用画像を読影する読影医の人数を決定する読影人数決定手段と、
前記読影人数決定手段により決定した読影人数を出力する読影人数出力手段と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明は、情報処理装置において、 医用画像生成装置を用いて得られた医用画像から異常陰影候補検出結果を取得する異常陰影候補検出結果取得手段と、
前記異常陰影候補検出結果取得手段により取得した前記異常陰影候補検出結果に基づいて、前記医用画像を読影する読影医の人数を決定する読影人数決定手段と、
前記読影人数決定手段により決定した読影人数を出力する読影人数出力手段と、
を備え、
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影候補の有無及び異常陰影の種類の情報が含まれ、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は読影医の人数を複数人と決定し、異常陰影候補が無い場合は読影医の人数を1人と決定し、
前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は、前記異常陰影候補の種類に応じて読影担当科を決定する読影担当科決定手段をさらに有し、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合であっても、前記読影担当科決定手段により決定された読影担当科と、予め定められた読影担当科とが同じ場合は、読影医の人数を1人とすることを特徴とする。
【0008】
また、上記情報処理装置と医用画像生成装置とに接続され、医用画像を表示する医用画像表示装置において、
前記情報処理装置から出力された読影医割り振り情報に基づいて、前記医用画像と一又は複数の読影医を対応づけた案件のリスト画面を表示部に表示させる表示制御手段を備えることを特徴とする。
【0009】
また、コンピューターを、
医用画像生成装置を用いて得られた医用画像からコンピューターにより検出された異常陰影候補検出結果を取得する異常陰影候補検出結果取得手段、
前記異常陰影候補検出結果取得手段により取得した前記異常陰影候補検出結果に基づいて、前記医用画像を読影する読影医の人数を決定する読影人数決定手段、
前記読影人数決定手段により決定した読影人数を出力する読影人数出力手段、
として機能させるためのプログラムである。
また、コンピューターを、
医用画像生成装置を用いて得られた医用画像から異常陰影候補検出結果を取得する異常陰影候補検出結果取得手段、
前記異常陰影候補検出結果取得手段により取得した前記異常陰影候補検出結果に基づいて、前記医用画像を読影する読影医の人数を決定する読影人数決定手段、
前記読影人数決定手段により決定した読影人数を出力する読影人数出力手段、
として機能させ、
前記異常陰影候補検出結果には、異常陰影候補の有無及び異常陰影の種類の情報が含まれ、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は読影医の人数を複数人と決定し、異常陰影候補が無い場合は読影医の人数を1人と決定し、
前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合は、前記異常陰影候補の種類に応じて読影担当科を決定する読影担当科決定手段をさらに有し、
前記読影人数決定手段は、前記異常陰影候補検出結果において異常陰影候補が有る場合であっても、前記読影担当科決定手段により決定された読影担当科と、予め定められた読影担当科とが同じ場合は、読影医の人数を1人とするためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、CADを用いた医用画像の読影において、全体の作業効率を低下させることなく、読影精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】医用画像表示システムのシステム構成を示す図である。
【
図5】情報処理装置により実行される読影医管理の一連の流れを示すフローチャートである。
【
図6】
図5における読影人数決定処理を示すフローチャートである。
【
図7】(a)は、読影医割り振り処理で用いられる担当テーブルの一例であり、(b)は、読影医割り振り処理で用いられる優先順位テーブルの一例である。
【
図8】画像表示装置により実行される医用画像表示処理のフローチャートを示す図である。
【
図10】変形例1の読影人数決定処理を示すフローチャートである。
【
図11】変形例1の読影人数決定処理を示すフローチャートである。
【
図12】変形例2の読影人数決定処理を示すフローチャートである。
【
図13】変形例3の読影人数決定処理を示すフローチャートである。
【
図14】変形例4の読影人数決定処理を示すフローチャートである。
【
図15】変形例5の読影人数決定処理を示すフローチャートである。
【
図16】変形例5の読影人数決定処理を示すフローチャートである。
【
図17】変形例5の読影人数決定処理を示すフローチャートである。
【
図18】変形例6のリスト画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0013】
[医用画像表示システム100の構成]
図1に、本実施の形態における医用画像表示システム100のシステム構成を示す。
医用画像表示システム100は、医用画像を撮影し、当該医用画像から異常陰影候補を検出し、医用画像とともにその検出結果を読影医に提供可能なシステムである。
【0014】
図1に示すように、医用画像表示システム100は、画像生成装置1、異常陰影候補検出装置2、情報処理装置3、画像表示装置4、画像DB(Data Base)5を備えて構成されている。これら各装置1~5は、LAN(Local Area Network)等の医療機関内で構築された通信ネットワークNを介して相互にデータを送受信可能に接続されている。通信ネットワークNは、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格が適用されている。なお、各装置の台数は特に限定されない。例えば、異常陰影候補検出装置2、情報処理装置3、画像DB5は1つのコンピューターで構成することも可能である。
【0015】
以下、各構成装置1~5について説明する。
【0016】
(画像生成装置1)
画像生成装置1は、人体(被検者)を撮影し、その撮影画像(医用画像)のデジタルデータを生成する医用画像生成装置であり、例えばCR(Computed Radiography)またはFPD(Flat Panel Detector)を用いたX線撮影装置、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、カセッテ専用の読取装置、フィルムディジタイザ等のモダリティを適用可能である。より具体的には、画像生成装置1としては、例えば、X線一般撮影装置があげられ、この場合、胸部X線画像や腹部X線画像などのX線画像データが生成される。
【0017】
なお、画像生成装置1は、上述したDICOM規格に準拠した装置であり、生成した医用画像に付帯させる各種情報、例えば、患者情報や検査情報を外部から入力可能であるとともに、自動生成することもできる。患者情報には、患者を識別するための患者識別情報(例えば、患者ID)、患者の名前、性別、生年月日等の情報が含まれる。検査情報は、検査を識別するための検査識別情報(例えば、検査ID)、検査日、検査条件(検査部位、体位、方向(例えば、正面、側面)、モダリティ種等の情報が含まれる。
画像生成装置1は、生成された医用画像に上記患者情報や検査情報、画像を識別するためのUID(Unique ID)等をヘッダ情報として付加し、通信ネットワークNを介して画像DB5に送信し、画像DB5に医用画像を蓄積させる。または、画像生成装置1は、医用画像を、直接、異常陰影候補検出装置2及び情報処理装置3へ送信することもできる。なお、DICOM規格に準拠していない場合には、図示しないDICOM変換装置を用いて付帯情報を画像生成装置1に入力させることも可能である。
【0018】
(異常陰影候補検出装置(CAD)2)
異常陰影候補検出装置(CAD)2は、画像生成装置1から供給される医用画像の画像解析を行って異常陰影候補の検出処理を行うコンピューターである。異常陰影候補検出装置2は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶部、LANカード等の通信部を備える。
異常陰影候補検出装置2の記憶部には、異常陰影(病変)の種類に応じた検出アルゴリズムの検出プログラムが記憶されており、異常陰影候補検出装置2のCPUは、記憶部に記憶された検出プログラムとの協働により、通信部を介して入力された各医用画像から異常陰影候補を検出する。例えば、胸部X線画像における結節影、心肥大等の異常陰影候補を検出する。
【0019】
異常陰影候補の検出アルゴリズムとしては、公知のものを適用可能である。例えば、深層学習(Deep Learning)方法であるFCN(Fully Convolutional Networks)法を用いることができる。このFCN法の詳細は後述する。
【0020】
異常陰影候補検出装置2は、上記検出アルゴリズムによる異常陰影候補の検出処理が終了すると、異常陰影候補検出結果(以下、CAD情報と呼ぶ)を生成する。CAD情報には、例えば、検出された各異常陰影候補の領域(輪郭)の位置情報及び異常陰影候補の種類(例えば、結節影、心肥大等)や数、その異常陰影候補の疾患としての重要度(例えば死亡リスクの大きさ)、異常陰影である確率などの情報が含まれる。そして、異常陰影候補検出装置2は、生成されたCAD情報を検出元の医用画像のヘッダ情報に付加し、通信部により画像DB5または情報処理装置3に送信する。なお、CAD情報を元の医用画像とは別ファイルとして画像DB5に蓄積し、それぞれが対応するファイルであることがわかるよう紐づけておくことも可能である。
【0021】
(情報処理装置3)
情報処理装置3は、画像生成装置1で生成された医用画像と異常陰影候補検出装置2で解析した当該医用画像についてのCAD情報とから、当該医用画像を読影する読影医の人数を決定する装置である。
【0022】
図2に、情報処理装置3の機能構成例を示す。
図2に示すように、情報処理装置3は、取得手段及び制御手段としての制御部31、操作部32、表示部33、通信部34、記憶部35を備えて構成され、各部はバス36により接続されている。
【0023】
制御部31は、CPU、RAM等により構成される。制御部31のCPUは、記憶部35に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行する。
例えば、制御部31は、後述する読影人数決定処理、読影医割り振り処理、読影人数出力処理等を実行する。
【0024】
操作部32は、文字入力キー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部31に出力する。
【0025】
表示部33は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニターを備えて構成されており、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
【0026】
通信部34は、LANカード等により構成され、スイッチングハブを介して通信ネットワークNに接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0027】
記憶部35は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリー等で構成されている。記憶部35には、前述のように各種プログラム、各種データ等が記憶されている。
例えば、記憶部35には、後述する読影医割り振り処理で用いられる担当テーブルT1及び優先順位テーブルT2等が格納されている。
【0028】
(画像表示装置4)
画像表示装置4は、読影医の操作により指定された医用画像及びこれに対応するCAD情報を画像DB5から取得して表示する医用画像表示装置である。医用画像表示装置は読影時に医用画像を表示する他に、患者への説明時にも使われることがある。患者への説明時に医用画像を表示する際には、オリジナルの医用画像及び医師が確認した情報を表示し、CAD情報を表示しないモードに切り替え可能である。これにより、患者に無用な不安感を与えることなく説明することができる。
【0029】
図3に、画像表示装置4の機能構成例を示す。
図3に示すように、画像表示装置4は、表示制御手段としての制御部41、操作部42、表示部43、通信部44、記憶部45を備えて構成され、各部はバス46により接続されている。
例えば、制御部41は、後述する医用画像表示処理を実行し、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニターに各種画面を表示する。
【0030】
(画像DB5)
画像DB5は、画像生成装置で生成された医用画像や当該医用画像にCAD情報を埋め込んだ医用画像を蓄積する。
CAD情報を元の医用画像とは別ファイルとして画像DB5に蓄積し、それぞれが対応するファイルであることがわかるよう紐づけておくことも可能である。その場合には次のように実行する。画像DB5は、画像DB5に記憶されている各医用画像に関する管理情報を格納する画像管理テーブルを有している。画像管理テーブルには、各医用画像についての管理情報が1レコードとして格納される。管理情報には、UID、患者情報、検査情報、ファイル情報(医用画像のファイル名及びこれに対応するCAD情報のファイル名、ファイル格納場所、更新日付、ファイルサイズ等)が含まれる。
画像生成装置1からの医用画像が受信されると、受信された医用画像が画像DB5に格納されるとともに、受信された医用画像のヘッダ情報に基づいて管理情報が作成され、画像管理テーブルに格納される。また、異常陰影候補検出装置2からのCAD情報が受信されると、受信されたCAD情報が画像DB5に格納されるとともに、画像管理テーブルからCAD情報とUIDが一致するレコードが検索され、検索されたレコードにCAD情報のファイル名、格納場所等が追加書き込みされる。このようにして、画像DB5には、医用画像と当該医用画像から検出されたCAD情報が対応付けて検索可能に記憶される。
【0031】
[医用画像表示システム100の動作]
次に、医用画像表示システム100の動作について説明する。
【0032】
(異常陰影候補検出装置2における処理)
上述したように、異常陰影候補検出装置2では、異常陰影候補の検出処理が行われ、CAD情報が生成される。
ここで、異常陰影候補検出装置2による、異常陰影候補の検出アルゴリズムの一例であるFCN法について説明する。
図4に、FCN法を用いた識別器(ネットワーク)の構成の一例を示す。FCN法を用いた処理では、多数の画像フィルタリング処理を行う畳み込み層(Convolution Layer)と、畳み込み層の出力からサンプリングするプーリング層(Pooling Layer)の繰り返しによって、入力画像に対し各領域が病変(異常陰影)である確率を示す0から1の範囲の値を持つヒートマップを出力する。各畳み込み層のパラメータは、あらかじめ病変の種類と領域がラベリングされた学習データを使った学習処理により、最適化されている。
FCNを実行することにより、対象となる病変の種類ごとに画像の各位置について病変である確率を示すヒートマップが出力される。
病変の検出は、ヒートマップ内の確率値が所定の閾値を超えた場合に病変があるとして検出される。異常陰影である確率は、所定の閾値とヒートマップ内の確率値をもとに決定される。例えば、閾値の値Tが0.5であるとき、ヒートマップの値をVとするとV<(1.0+T)/2.0のとき、識別が困難であると判定される。また、読影の緊急度を表すトリアージレベルは病変の種類ごとに決定される。例えば結節影などは肺がんの可能性があり、早期の診断確定と治療開始が求められるので、トリアージレベルは高く設定される。
【0033】
(情報処理装置3における処理)
情報処理装置3は、医用画像と当該医用画像についてのCAD情報に基づき、医用画像の読影作業を担当する読影医の人数を決定し、決定した人数分の読影医に読影作業を割り振った後、その割り振り結果(読影医割り振り情報)を医用画像表示装置4に出力することで、読影作業の効率化を促すものである。
図5は、このような情報処理装置3の処理の一連の流れを示すフローチャートである。
図5の各処理は、制御部31と記憶部35に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0034】
<読影人数決定処理>
先ず、制御部31は、対象となる医用画像について、読影する医師(読影医)の数を決定する読影人数決定処理を実行する(ステップS11)。なお、この処理において、制御部31は、異常陰影候補検出結果取得手段、読影人数決定手段として機能している。
【0035】
図6に、この読影人数決定処理のフローチャートを示す。
図6に示すように、制御部31は、対象となる医用画像についてのCAD情報を取得し、取得したCAD情報から異常陰影候補があるか否かを判断し(ステップS111)、異常陰影候補がある場合(ステップS111:YES)、読影医の人数を複数人と決定する(ステップS112)。一方、異常陰影候補がない場合(ステップS111:NO)、制御部31は、読影医の人数を1人と決定する(ステップS113)。
このように、読影人数決定処理では、異常陰影候補の有無に応じて読影人数を決定し、異常陰影がある可能性の高い画像のみ複数人で読影するため、読影時間の増加を抑えながら読影の正確性をあげることができる。
【0036】
<読影医割り振り処理>
図5に戻って、制御部31は、上記読影人数決定処理で決定した数に応じて、その人数分、実際に読影作業する読影医を決定し(すなわち、読影作業に対して読影医を割り振り)、医用画像とその人数分の読影医とを対応付けた読影医割り振り情報を生成する、読影医割り振り処理を実行する(ステップS12)。なお、この処理において、制御部31は、読影医割り振り手段として機能している。
【0037】
読影医割り振り処理では、まず、制御部31は、検出された全種類の異常陰影候補のそれぞれに対して、予め設定された担当テーブルT1(
図7(a))を参照して、トリアージレベルを取得する。
【0038】
図7(a)は、担当テーブルT1の一例である。
図7(a)に示すように、担当テーブルT1は、種類T11、トリアージレベルT12、担当医T13及び担当科T14の項目を有し、病変の種類に対して、トリアージレベル、担当医及び担当科を、予め対応づけたテーブルである。
【0039】
種類T11は、CADが検出する病変(異常陰影)の名前である。
トリアージレベルT12は、種類T11で示される病変に対して、トリアージレベルとして「高い」又は「低い」が設定されている。
【0040】
担当医T13は、種類T11で示される病変に対して、担当可能な医師名である。医師は、医用画像の撮影された医療機関に在籍する医師だけでなく、他の医療機関の医師や、読影の専門医集団からなる読影会社などに在籍する医師であっても良い。ここでは、医用画像の撮影された医療機関と離れた場所にて読影を行う医師については、担当医T13において、医師名の代わりに「遠隔読影」と表示されている。このため、例えば、「結節影」に対しては、医師「A」、医師「B」、遠隔読影の医師が、担当可能な医師として設定されている。
担当科T14は、種類T11で示される病変の診察を担当する診療科(担当医T13で示される医師の所属する診療科)である。
【0041】
次いで、制御部31は、予め設定された優先順位テーブルT2(
図7(b))を参照して、検出された異常陰影候補が異常陰影である確率と、トリアージレベルの組み合わせから、各異常陰影候補の優先順位を取得する。ここで、複数種類の異常陰影候補が検出されていた場合には、それぞれに優先順位が取得される。
【0042】
図7(b)は、優先順位テーブルT2の一例である。
図7(b)に示すように、優先順位テーブルT2は、異常陰影である確率T21、トリアージレベルT22及び優先順位T23の項目を有し、異常陰影である確率とトリアージレベルの組み合わせに基づく優先順位を設定するテーブルである。
【0043】
異常陰影である確率T21及びトリアージレベルT22は、「高い」又は「低い」が設定されている。
優先順位T23は、異常陰影である確率とトリアージレベルの組み合わせに応じて、「1」~「4」までの順位が設定されている。ここでは、異常陰影である確率とトリアージレベルの組み合わせに応じて優先順位を設定しているが、優先順位の設定の仕方はこれに限らない。例えば、対象患者の過去の検査情報が残っている場合は過去の検査情報をもとに優先順位を設定してもよい。あるいは、対象患者の過去画像がある場合に今回の撮影画像と過去画像とを比較し、変化の程度が大きい順に優先順位を設定してもよい。
【0044】
次いで、制御部31は、優先順位の高い異常陰影候補から順に、読影の担当医を決定する。
具体的には、制御部31は、最も優先順位の高い異常陰影候補について、担当テーブルT1(
図7(a))を参照して、設定された医師を選択する。このとき、その異常陰影候補について決定されている人数に応じて、一乃至複数の医師を選択する。
医師の選択は、選択可能な医師のうち、スケジュールが合う医師を優先的に選択するのが好ましい。選択可能な医師はあらかじめ医師の読影能力を考慮して異常陰影の種類と担当可能医師とを紐づけておくことも可能である。例えば、優先順位の高い異常陰影候補に対して医師を選択する場合には、スキル又は経験の高い医師を優先的に選択することも好ましい。あるいは、医師の過去の診断成績によりレポートの正解率の高い医師に難しい症例を振り分けてもよい。また、診断成績の高い医師については、難しい症例を振り分けるためにそれ以外の症例、例えばCAD情報で異常陰影である確率が高い症例については分担をせず、空けておくこともできる。このように医師によって分担量を変更できるよう構成してもよい。
【0045】
次に、制御部31は、2番目に優先順位の高い異常陰影候補について、担当テーブルT1(
図7(a))を参照して、設定された医師を選択する。このときも、その異常陰影候補について決定されている人数に応じて、一乃至複数の医師を選択する。
なお、最初の異常陰影候補の医師の選択において既に選択されている医師のうち、2番目の異常陰影候補についても選択可能な医師がいた場合には、その医師を優先的に選択することが好ましい。
このように、検出された全ての異常陰影候補について医師を選択し、選択された医師が、読影医として決定される。なお、読影医割り振り処理より前の読影人数決定処理時に、異常陰影候補が検出されていない医用画像であるか否かを判断しており、異常陰影候補が検出されていない場合には、その医用画像の患者の担当医師が、読影医として決定される。
【0046】
次に、制御部31は、医用画像とその人数分の読影医とを対応付けた読影医割り振り情報を生成する。
【0047】
なお、制御部31は、報知手段として機能し、上記読影人数決定処理で決定した人数の読影医と対応付けができないと判断した場合、アラートを出す等により、これを報知することとしても良い。
【0048】
<読影人数出力処理>
図5に戻って、制御部31は、上記読影医割り振り処理により生成した読影医割り振り情報を、医用画像表示装置4に出力する(ステップS13)。
これにより、医用画像表示装置4では、読影医割り振り情報に基づいてリスト画面G(
図9)が表示され、読影医は、読影作業を実行することとなる。
【0049】
<その後の処理>
制御部31は、読影医による読影作業状況の取得を行い(ステップS14)、読影医による全ての読影作業が完了したことを示す完了操作がなされたか否かを判断し(ステップS15)、完了操作ありと判断した場合(ステップS15:YES)、本処理を終了する。
具体的に、制御部31は、読影作業をする読影医として決定された全ての読影医による読影リポートの登録がなされると、読影作業の完了操作ありと判断する。或いは、何れかの読影医により、画像表示装置4の操作部42に設けられた「読影作業完了ボタン」B1(
図9参照)が操作された場合に、読影作業の完了操作ありと判断することとしても良い。
「読影作業完了ボタン」B1は、例えば、複数の読影医が割り振られている場合に、いずれかの読影医が、その医用画像について複数の読影医による読影作業が必要ないと判断した場合などに、操作される。即ち、CADは複数の読影医による読影作業が必要と判断したが、読影医による実際の読影において、複数の読影医による読影作業が必要ないと判断された場合などである。
【0050】
一方、完了操作なしと判断している際(ステップS15:NO)、制御部31は、読影医の再振り分けを指示する指示操作の入力があるか否かを判断しており(ステップS16)、指示操作の入力があると判断した場合(ステップS16:YES)、制御部31は、上記ステップS11に戻って以降の処理を繰り返す。
具体的に、制御部31は、読影作業を行った何れかの読影医により、画像表示装置4の操作部42に設けられた「再振り分けボタン」B2(
図9参照)が操作された場合に、読影医の再振り分けを指示する指示操作の入力があったと判断する。
「再振り分けボタン」B2は、実際の読影作業を行った読影医が、その医用画像について、決定されている読影医以外の読影医による読影作業が必要と判断した場合などに、操作される。即ち、読影医による実際の読影において、情報処理装置3の判断以上に読影医の数が必要であると判断された場合などである。
なお、「再振り分けボタン」B2の操作と共に、再振り分け条件(例えば、追加の読影医の数、専門分野、熟練度など)を指定することで、上記ステップS11において、その条件に応じて読影人数決定処理が実行される。
【0051】
一方、読影医の再決定を指示する指示操作の入力がないと判断した場合(ステップS16:NO)、読影医による読影を継続し、ステップS15以降の処理を繰り返す。
【0052】
このようにして読影医の管理が行われることとなる。
【0053】
(画像表示装置4における処理)
また、画像表示装置4では、医用画像を表示する医用画像表示処理が行われる。
図8に、医用画像表示処理のフローチャートを示す。
かかる医用画像表示処理は、制御部41と記憶部45に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0054】
先ず、制御部41は、操作部42の操作に応じて、表示部43にリスト画面Gの表示を行う(ステップS21)。
具体的には、読影医が各自のIDで画像表示装置4にログインすると、ログイン情報が通信部44により情報処理装置3に送信される。情報処理装置3においては、画像DB351の画像管理テーブルからログイン情報(ログインしている読影医)に合致した医用画像の管理情報が検索され、検索条件に合致した医用画像のリストデータが作成されて画像表示装置4に送信される。
画像表示装置4においては、通信部44によりリストデータが受信されると、当該リストデータに基づくリスト画面Gが表示部43に表示される。
【0055】
図9に、リスト画面Gの一例を示す。
図9に示すように、リスト画面Gは、リスト表示部G1と、サムネイル画像表示部G2と、を有する。
リスト表示部G1は、例えば、検査ID、患者ID、患者氏名、生年月日、検査日の項目の他、読影担当者200の項目を有し、検査単位で案件が表示される。ここでは、全項目が1行に表示されている例を示すが、複数行に表示されても良い。
【0056】
読影担当者200には、複数(ここでは3つ)の担当表示欄201が設けられている。
各担当表示欄201には、上記読影医振り分け処理の結果、担当に決定された読影医の数だけ診療科名及び名前が表示される。なお、診療科名のみ表示させても良い。
例えば、CADで異常陰影候補が検出されなかった案件には、患者の担当医師の氏名及び診療科が表示される。また、優先度の高い異常陰影候補を担当する読影医から順に、氏名及び診療科が表示される。
そして、担当表示欄201にはチェックボックス202が設けられ、担当表示欄201に表示された読影医の読影が完了すると、チェックボックス202にチェックを付けることができる。なお、CADの検出精度が高いと判断される場合には、設定によりチェックを付ける(読影完了とする)こととしてもよい。
【0057】
また、リスト表示部G1においては、読影担当者200に表示された読影医の全ての読影が完了すると、即ち、担当が表示された全ての担当表示欄201のチェックボックス202にチェックが付くと、その案件が削除されるか、または、すべての読影が完了した検査の行の表示色を変更する。
【0058】
また、リスト表示部G1を用いて、読影担当を変更可能な構成としても良い。例えば担当表示欄201の診療科を選択操作すると、読影医の選択画面(図示省略)が立ち上がり、読影担当を選択することで変更させる構成とすることができる。
【0059】
また、リスト表示部G1において一の案件(患者IDや患者氏名)を選択操作することで、サムネイル画像表示部G2に、検査画像のサムネイル画像g1と、病変の検出領域画像g2、g3を表示させることができる。
図9の例では、リスト表示部G1において、患者ID「000010」が選択操作され、サムネイル画像表示部G2において、その案件の検査画像のサムネイル画像g1が表示されている。
サムネイル画像g1上で、異常陰影候補領域は枠Kに囲まれている。枠Kは、異常陰影の種類により、その表示色を異ならせることができる。また、サムネイル画像g1上で枠Kに囲まれた領域が、検出領域画像g2、g3として拡大表示される。
このサムネイル画像表示部G2により、画像ビューアを起動する前に、異常陰影候補の検出結果と、読影担当の割り振り理由を、使用者が理解することが可能になる。
【0060】
また、リスト画面Gには、「読影作業完了ボタン」B1及び「再振り分けボタン」B2が表示される。
「読影作業完了ボタン」B1は、例えば、複数の読影医が割り振られている場合に、いずれかの読影医が、その医用画像について複数の読影医による読影作業が必要ないと判断した場合などに、操作される。
「再振り分けボタン」B2は、読影医が、その医用画像について、決定されている読影医以外の読影医による読影作業が必要と判断した場合などに、操作される。また、「再振り分けボタン」B2を操作すると、再振り分け条件(例えば、追加の読影医の数、専門分野、熟練度など)を指定する入力欄(図示省略)が表示される構成としても良い。
「読影作業完了ボタン」B1が操作された場合、読影結果情報には、読影作業完了情報が含まれる。また、「再振り分けボタン」B2が操作された場合、読影結果情報には、再振り分け指示情報及び再振り分け条件が含まれる。
【0061】
次いで、リスト画面Gから読影対象の医用画像が選択されると、制御部41は、選択された読影対象の医用画像の取得要求を通信部44により画像DB5に送信し、読影対象の医用画像及び当該医用画像のCAD情報を画像DB5から取得する(ステップS22)。
画像DB5においては、読影対象の医用画像の取得要求が受信されると、CAD情報が付与された読影対象の医用画像が画像DB5から検索されて読み出され、画像表示装置4に送信される。
【0062】
読影対象の医用画像を取得すると、制御部41は、取得した医用画像の表示されたビューア画面を、表示部43に表示させる(ステップS23)。
ビューア画面には、読影対象の医用画像が表示される。CAD情報を表示する場合には、異常陰影候補検出装置2により検出された異常陰影候補の領域の表示を指示するためのCAD情報ボタン等をクリックすることにより医用画像に重畳させてCAD情報が表示される。
【0063】
次いで、操作部42の操作に応じて読影医による読影結果情報の入力が行われると、制御部41は、RAMに記憶させる(ステップS24)。
読影結果の入力は、例えば以下のようにして行われる。
操作部42によりビューア画面に表示されている医用画像上から読影医が病巣の疑いがあると判定した病巣領域が指定されると、表示された医用画像上に、病巣領域であることを示すマークが表示される。
また、ビューア画面には、指定された病巣領域に関する所見を入力するための入力欄が表示される。入力欄には、指定された領域の病巣の種類を選択するためのチェックボックスが表示され、操作部42により病巣の種類にチェックが入力されると、チェックされた病巣の種類に応じて、病巣領域の所見(特徴(微小円形、淡く不明瞭、多形性、・・・)、カテゴリー等)を選択するためのチェックボックスが表示される。
入力された読影結果情報は、病巣の種類毎にまとめられ、病巣の種類毎の読影結果情報が生成される。読影結果情報には、病巣の種類の情報、その病巣と判定された病巣領域の数、各病巣領域の位置情報及び所見等が含まれる。
【0064】
読影結果情報の入力が完了すると、制御部41は、リスト画面Gを再度表示部43に表示させ、その後、通信部44により情報処理装置3に読影結果情報を送信する(ステップS25)。
ここで、読影結果情報の入力が終わった分については、担当表示欄201のチェックボックス202にチェックが付くこととなる。また、読影医により、リスト画面Gにおいて「読影作業完了ボタン」B1又は「再振り分けボタン」B2が操作される場合もある。
読影結果情報には、上記したように、病巣の種類の情報、その病巣と判定された病巣領域の数、各病巣領域の位置情報及び所見等が含まれる。また、読影結果情報には、読影作業完了情報、再振り分け指示情報及び再振り分け条件が含まれることもある。
受信された読影結果情報は医用画像に対応付けて画像DB5に格納される。
【0065】
その後、制御部41は、操作部42の操作により画像表示装置4からログアウトし、本処理を終了する。なお、ログアウト時に、トリアージレベルの高い画像の読影作業が未処理として残っていたら、警告をだすこととしても良い。
【0066】
また、本実施の形態では、読影医が各自のIDで画像表示装置4にログインすると、ログイン情報(ログインしている読影医)に合致した医用画像の管理情報が検索され、検索条件に合致した医用画像のリストデータが表示部43に表示されるとしたが、未読リストをすべて表示しておいて、必要に応じて検索できるようにしてもよい。また、リストは随時更新され、トリアージレベルの高い検査が急遽入った場合はリスト上位に表示させることができる。この時、現在読影作業を行っている医師に振り分けることで緊急時に読影をすぐに行うことができるように構成することも可能である。
【0067】
[本実施の形態の効果]
以上のように、本実施の形態によれば、情報処理装置3の制御部31は、画像生成装置1を用いて得られた医用画像から異常陰影候補検出結果(CAD情報)を取得し、取得したCAD情報に基づいて、医用画像を読影する読影医の人数を決定し、決定した読影人数を出力する。
このため、各医用画像によって読影医の人数が決定されることで、CADを用いた医用画像の読影において、全体の作業効率を低下させることなく、読影精度の向上を図ることができる。
【0068】
また、本実施の形態によれば、CAD情報には、異常陰影候補の有無が含まれ、制御部31は、CAD情報において異常陰影候補が有る場合は読影医の人数を複数人と決定し、異常陰影候補が無い場合は読影医の人数を1人と決定する。
このため、異常陰影候補が有る場合には、読影医の人数が複数人となり、読影精度の向上を図ることができる。
【0069】
また、本実施の形態によれば、制御部31は、決定された医用画像の読影を行う読影医の人数を取得し、医用画像とその人数分の読影医とを対応付けた読影医割り振り情報を生成する。
このため、画像表示装置4に読影医割り振り情報を出力して、画像表示装置4において、読影医割り振り情報に基づくリスト画面Gを表示させることができる。
【0070】
また、本実施の形態によれば、画像表示装置4の制御部41は、読影医割り振り情報に基づいて、医用画像と一又は複数の読影医を対応づけた案件のリスト画面Gを表示部43に表示させる。
このため、画像表示装置4のユーザーは、リスト画面Gにより、医用画像と対応づけられた読影医を一目で把握することができる。
【0071】
また、本実施の形態によれば、読影医割り振り情報は、読影作業の振り分けられた読影医の数、読影担当科及び各読影医の情報を含み、制御部41は、リスト画面Gにおいて、医用画像に対して、読影作業の振り分けられた読影医の数、読影担当科及び各読影医の情報を対応づけて表示させる。
このため、画像表示装置4のユーザーは、リスト画面Gにより、医用画像と、それに対応づけられた読影医の数、読影担当科及び各読影医の情報を一目で把握することができる。
【0072】
また、本実施の形態によれば、読影医には、医用画像の撮影された医療施設と異なる医療施設の読影医を含む。
このため、医用画像の撮影された施設以外でも読影作業が実施可能であり、読影作業の効率化を図ることができる。
【0073】
また、本実施の形態によれば、制御部41は、リスト画面Gにおいて一の案件が選択された場合、一の案件の医用画像における異常陰影候補領域を拡大表示させる。
このため、画像表示装置4のユーザーは、リスト画面Gにより、異常陰影候補のあらましを把握することができる。
【0074】
[その他]
以上の実施の形態についは様々な変形例が考えられる。以下ではその変形例について、上記実施の形態と異なる点を中心に説明する。
【0075】
(変形例1)
変形例1として、読影人数決定処理の他の態様について説明する。
図10に、変形例1の読影人数決定処理のフローチャートを示す。なお、かかる処理において、制御部31は、読影担当科決定手段として機能している。
図10に示すように、制御部31は、CAD情報から異常陰影候補があるか否かを判断し(ステップS201)、異常陰影候補がない場合(ステップS201:NO)、読影医の人数を1人とする(ステップS202)。一方、異常陰影候補がある場合(ステップS201:YES)、制御部31は、読影医の人数を2人とし(ステップS203)、異常陰影候補の種類に応じて読影担当科を決定する(ステップS204)。
この処理においては、異常陰影候補の種類と担当科とはあらかじめ対応付けて記憶部35に記憶されており、この対応付けられた情報(
図7参照)をもとに担当科が決定される。
例えば、異常陰影候補の種類が心拡大である場合には、担当科を循環器科とし、異常陰影候補の種類が無気肺である場合には担当科を呼吸器科とする。この時、院内に適切な担当科がない場合は、担当科を遠隔地にある施設の診療科とすることもできる。
【0076】
また、
図11に示すように、読影医の人数を2人とした場合(ステップS203)、その2人のうちの一方の読影医を遠隔地の医師とすることもできる(ステップS204A)。
【0077】
また、異常陰影候補に基づいて担当科を決める際に、撮影した医療機関内に適切な担当科がない場合に、アラートを出す構成としてもよい。
【0078】
この変形例1により、異常陰影候補が有る場合、異常陰影候補の種類によって適切な担当科に読影を設定できるため、専門性を持った医師が正確に読影することができ、診断の正確性を上げることができる。
【0079】
(変形例2)
変形例2として、読影人数決定処理の他の態様について説明する。
変形例2では、異常陰影候補があると判断された場合であっても一定の条件を満たす場合は、読影医の人数を複数とせず、1人と決定する。例えば、通常の検査では、患者の診療科からの依頼に基づく撮影である場合が多く、その際に異常陰影候補が依頼元の診療科の領分である場合には読影医の人数を1人とすることができる。
【0080】
図12に、変形例2の読影人数決定処理のフローチャートを示す。
図12に示すように、制御部31は、撮影オーダーを出した診療科を1つ目の読影担当科と設定する(ステップS301)。そして、制御部31は、CAD情報から異常陰影候補があるか否かを判断し(ステップS302)、異常陰影候補がない場合(ステップS302:NO)、読影医の人数を1人とする(ステップS303)。
一方、異常陰影候補がある場合(ステップS302:YES)、制御部31は、記憶部35に記憶されている異常陰影候補の種類と担当科とが対応付けられた情報(
図7参照)をもとに異常陰影候補の種類に対応した担当科を選択し、その担当科と、撮影オーダーを出した診療科などあらかじめ定められた読影担当科(ステップS301で設定された読影担当科)とが同じか否かを判断し(ステップS304)、同じ場合(ステップS304:YES)、読影医の人数を1人とする(ステップS303)。
一方、異常陰影候補の種類に対応した担当科と予め定められた読影担当科とが異なる場合(ステップS304:NO)、制御部31は、読影医の人数は2人と決定する(ステップS305)。なお、読影医の人数を2人としているが、必要に応じて3人以上の読影医としてもかまわない。
なお、異常陰影候補の種類に対応した担当科と読影担当科とが同じか否かの判断は、
図6に示すフローチャートで異常陰影候補があり読影医の人数を2人と決定した後で行い、異常陰影候補の種類に対応付けられた担当科と予め定められた読影担当科とが同じである場合は、読影医の人数を2人から1人に変更するものであってもよい。
【0081】
この変形例2により、読影作業の増加を抑えつつ、診断の正確性を担保することができる。
【0082】
(変形例3)
変形例3として、読影人数決定処理の他の態様について説明する。
図13に、変形例3の読影人数決定処理のフローチャートを示す。
図13に示すように、CAD情報から異常陰影候補があるか否かを判断し(ステップS401)、異常陰影候補があると判断された場合(ステップS401:YES)、取得したCAD情報から異常陰影である確率を抽出し、この異常陰影である確率が予め定められた閾値以上であるか否かを判断する(ステップS402)。
そして、閾値以上である場合(ステップS402:YES)、制御部31は、読影医の人数を1人とする(ステップS403)。一方、異常陰影である確率が予め定められた閾値より小さい場合(ステップS402:NO)、制御部31は、読影医の人数を2人と決定する(ステップS404)。なお、読影医の人数を2人としているが、必要に応じて3人以上の読影医としてもかまわない。
【0083】
ここで、異常陰影候補検出装置2は異常陰影候補を検出する際に検出した異常陰影候補の確からしさも同時に出力する。異常陰影である確率が高い候補は人間が見ても明らかである可能性が高く、1人で読影しても見逃す恐れが小さいため、複数の読影医が読影する必要性が低い。そこで、この変形例3では、異常陰影である確率が任意に決めた一定の値以上であれば、読影医の人数を1人と決定している。
また、異常陰影である確率が低い場合には、読影時に見逃したり、間違った読影結果となる危険があるため、複数の人間が読影を担当した方がよい。そこで、この変形例3では、異常陰影である確率の低い異常陰影候補が検出された医用画像に対して、読影医の人数を多くしている。
【0084】
この変形例3により、間違った読影結果となる危険がある医用画像に対して読影医の人数を多くすることで、読影精度の向上を図ることができる。
なお、異常陰影である確率の大きさによりリストの表示色を変更してもよい。これにより視覚的に重要度の高い検査を認識することができる。
【0085】
(変形例4)
変形例4として、読影人数決定処理の他の態様について説明する。
図14に、変形例4の読影人数決定処理のフローチャートを示す。
図14に示すように、制御部31は、CAD情報から異常陰影候補があるか否かを判断し(ステップS501)、異常陰影候補があると判断された場合(ステップS501:YES)、あらかじめ記憶部35に記憶された、異常陰影候補の種類ごとの読影人数に基づいて、異常陰影候補の種類が複数人の読影対象になっているか否かを判断し(ステップS502)、複数人の読影対象の場合(ステップS502:YES)、読影医の人数を2人と決定する(ステップS503)。なお、読影医の人数を2人としているが、必要に応じて3人以上の読影医としてもかまわない。
一方、複数人の読影対象でない場合(ステップS502:NO)、制御部31は、読影医の人数を1人とする(ステップS504)。
【0086】
すなわち、悪性腫瘍など見逃した場合のリスクが高い種類の異常陰影候補である場合は複数人の読影医が読影することとし、心拡大などのリスクが低い種類の異常陰影候補である場合は1人の読影医が読影することとする。
【0087】
この変形例4により、異常陰影候補の種類によって人数を設定できるため、読影精度の向上を図ることができる。
【0088】
(変形例5)
変形例5として、読影人数決定処理の他の態様について説明する。
図15に、変形例5の読影人数決定処理のフローチャートを示す。
図15に示すように、制御部31は、CAD情報から異常陰影候補の数をカウントし(ステップS601)、異常陰影候補の数が複数あるか否か判断し(ステップS602)、複数の場合(ステップS602:YES)、候補の数に応じた3人以上の人数を読影医の数とする(ステップS603)。
一方、異常陰影候補の数が1の場合(ステップS602:NO)、制御部31は、読影医の人数を2人とする(ステップS604)。
このように、例えば異常陰影候補の数が1の場合は2人の読影医が読影を行い、2以上の場合は3人以上の読影医が読影にあたるようにすることで、異常陰影を見逃す危険を少なくすることができる。
なお、ここでは、異常陰影候補の数が1の場合は「2人の読影医」、2以上の場合は「3人以上の読影医」としてが、その人数は適宜設定可能である。
【0089】
なお、変形例5のステップS602における「異常陰影候補の数」の代わりに、「異常陰影候補の種類の数」を用いて判断しても良い。
すなわち、
図16示すように、制御部31は、異常陰影候補の種類の数をカウントし(ステップS601A)、異常陰影候補の種類の数が複数あるか否か判断し(ステップS602A)、複数ある場合(ステップS602A:YES)、読影医の人数を2人とする(ステップS603A)。一方、異常陰影候補の数が1の場合(ステップS602A:NO)、制御部31は、読影医の人数を1人とする(ステップS604A)。
【0090】
さらに、
図17に示すように、制御部31は、異常陰影候補の種類の数が複数あるか否か判断し(ステップS602A)、複数ある場合(ステップS602A:YES)、異常陰影候補の種類の数に応じて、それぞれ異なる担当科となる読影人数を決定する(ステップS603B)こととしても良い。
これにより、異常陰影候補の種類の数に応じて読影医の人数を決定し、異常陰影候補の種類に応じた読影担当科を決定することが可能である。なお、いたずらに大勢の読影医で読影を行っても効率が悪くなるので、読影医の人数に上限を設けることもできる。
【0091】
この変形例5により、異常陰影候補の数、或いは、異常陰影候補の種類の数に応じて読影医の数を決められるため、効率化を図ることができる。
【0092】
(変形例6)
変形例6として、リスト画面Gの他の態様について説明する。
図18に、変形例6のリスト画面G-Aを示す。
上述したが、情報処理装置3では、読影医の人数が決定された後、医用画像とその人数分の読影医とを対応付けた読影医割り振り情報が生成され、画像表示装置4に出力される。画像表示装置4では、読影医割り振り情報に基づいて、医用画像と読影医を対応させたリストが表示される。
【0093】
変形例6のリスト画面G-Aは、遠隔読影の自動依頼を実施するためのチェックボックス301を有し、チェックボックス301にチェックしておくことで、CADにより異常陰影が検出された画像について、自動で遠隔依頼を行うことができる。
また、遠隔読影件数の上限値と累積値を表示するための遠隔読影件数表示部302を有し、遠隔読影件数の上限が決まっている場合には、遠隔読影件数表示部302に数値が表示される。そして、遠隔読影件数が上限値に達した場合には、CADにより異常陰影が検出された画像を自動で遠隔読影に依頼されないようにすることもできる。
【0094】
この変形例6によれば、医用画像の撮影された医療施設と異なる医療施設の読影医に対して、自動で依頼が可能である。
このため、複数の医療施設で連携した診断が可能となり、作業効率が向上するとともに、より多くの種類の異常陰影候補の読影に対応可能となる。
【0095】
その他、上述した実施の形態及び変形例1~6における記述は、本発明に係る好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0096】
例えば、以上の説明では、医用画像が胸部単純X線画像である場合を例にとり説明したが、他のモダリティで撮影された他の部位の医用画像に本発明を適用してもよい。
【0097】
また、以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピューター読み取り可能な媒体としてHDDや不揮発性メモリーを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
【0098】
その他、医用画像表示システム100を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 画像生成装置(医用画像生成装置)
2 異常陰影候補検出装置
3 情報処理装置
31 制御部(異常陰影候補検出結果取得手段、読影人数決定手段、読影人数出力手段、読影担当科決定手段、読影医割り振り手段、報知手段)
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 記憶部
T1 担当テーブル
T2 優先順位テーブル
351 画像DB
36 バス
4 画像表示装置(医用画像表示装置)
41 制御部(表示制御手段)
42 操作部
43 表示部
44 通信部
45 記憶部
46 バス
G リスト画面
G1 リスト表示部
200 読影担当者
201 担当表示欄
202 チェックボックス
G2 サムネイル画像表示部
g1 サムネイル画像
g2 検出領域画像
K 枠
100 医用画像表示システム