(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】画像形成システム、情報処理装置、及びグループ設定方法
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20221213BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20221213BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20221213BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
H04N1/00 127Z
B41J29/38
B41J29/42 F
G06F3/12 303
G06F3/12 329
G06F3/12 360
H04N1/00 350
(21)【出願番号】P 2019015234
(22)【出願日】2019-01-31
【審査請求日】2021-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】太田 哲人
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-228991(JP,A)
【文献】特開2004-102558(JP,A)
【文献】特開2004-258909(JP,A)
【文献】特開2003-323364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/38
B41J 29/42
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像形成装置、第2の画像形成装置、第3の画像形成装置、及び情報処理装置を備え、
前記第1の画像形成装置は、文書データを保存し、
前記第2の画像形成装置は、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力し、
前記第3の画像形成装置は、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び当該第3の画像形成装置自身をグループ単位で管理し、
前記情報処理装置は、複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録
し、
前記情報処理装置は、前記グループとは別のグループに属する前記第2の画像形成装置からの文書取得要求に対して、前記文書一覧の提供及び文書出力を禁止するか許可するかを設定する
画像形成システム。
【請求項2】
第1の画像形成装置、第2の画像形成装置、第3の画像形成装置、及び情報処理装置を備え、
前記第1の画像形成装置は、文書データを保存し、
前記第2の画像形成装置は、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力し、
前記第3の画像形成装置は、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び当該第3の画像形成装置自身をグループ単位で管理し、
前記情報処理装置は、複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記情報処理装置は、前記グループの所属先が未設定の前記第2の画像形成装置からの文書取得要求に対して、前記文書一覧の提供及び文書出力を禁止するか許可するかを設定する
画像形成システム。
【請求項3】
第1の画像形成装置、第2の画像形成装置、第3の画像形成装置、及び情報処理装置を備え、
前記第1の画像形成装置は、文書データを保存し、
前記第2の画像形成装置は、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力し、
前記第3の画像形成装置は、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び当該第3の画像形成装置自身をグループ単位で管理し、
前記情報処理装置は、複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記情報処理装置は、グループ編集画面の前記フロアマップに表示された画像形成装置を示す情報を個別に選択して前記グループに登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから画像形成装置の情報を選択する第1の選択部と、事前に登録されたグループの中から一つのグループを選択する第2の選択部と、を備え、前記第1の選択部により選択された画像形成装置が前記第2の選択部により選択されたグループに追加登録され、
前記情報処理装置は、前記グループ編集画面の前記フロアマップに表示された画像形成装置を示す情報を前記グループ編集画面のグループ表示領域に表示された任意のグループにドラッグ・アンド・ドロップすることにより、前記画像形成装置を前記グループに登録する
画像形成システム。
【請求項4】
第1の画像形成装置、第2の画像形成装置、第3の画像形成装置、及び情報処理装置を備え、
前記第1の画像形成装置は、文書データを保存し、
前記第2の画像形成装置は、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力し、
前記第3の画像形成装置は、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び当該第3の画像形成装置自身をグループ単位で管理し、
前記情報処理装置は、複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記情報処理装置は、グループ編集画面の前記フロアマップ上の領域を指定し、指定した領域に存在する画像形成装置を前記グループに一括で登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから画像形成装置の情報を選択する第1の選択部と、事前に登録されたグループの中から一つのグループを選択する第2の選択部と、を備え、前記第1の選択部により選択された画像形成装置が前記第2の選択部により選択されたグループに追加登録され、
前記情報処理装置は、前記グループ編集画面の前記フロアマップに表示された画像形成装置を示す情報を前記グループ編集画面のグループ表示領域に表示された任意のグループにドラッグ・アンド・ドロップすることにより、前記画像形成装置を前記グループに登録する
画像形成システム。
【請求項5】
第1の画像形成装置、第2の画像形成装置、第3の画像形成装置、及び情報処理装置を備え、
前記第1の画像形成装置は、文書データを保存し、
前記第2の画像形成装置は、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力し、
前記第3の画像形成装置は、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び当該第3の画像形成装置自身をグループ単位で管理し、
前記情報処理装置は、複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に割り当てる機能を選択して設定する機能設定部、を備え、
前記機能設定部は、選択された前記画像形成装置に対し、機能リストに表示された機能を選択して割り当てる
画像形成システム。
【請求項6】
第1の画像形成装置、第2の画像形成装置、第3の画像形成装置、及び情報処理装置を備え、
前記第1の画像形成装置は、文書データを保存し、
前記第2の画像形成装置は、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力し、
前記第3の画像形成装置は、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び当該第3の画像形成装置自身をグループ単位で管理し、
前記情報処理装置は、複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に割り当てる機能を選択して設定する機能設定部、を備え、
前記機能設定部は、前記フロアマップから選択された前記機能の設定が完了していない画像形成装置を、グループ編集画面に表示された前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置、及び前記第3の画像形成装置のいずれかを示す領域にドラッグ・アンド・ドロップすることにより、前記画像形成装置に前記機能を割り当てる
画像形成システム。
【請求項7】
第1の画像形成装置、第2の画像形成装置、第3の画像形成装置、及び情報処理装置を備え、
前記第1の画像形成装置は、文書データを保存し、
前記第2の画像形成装置は、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力し、
前記第3の画像形成装置は、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び当該第3の画像形成装置自身をグループ単位で管理し、
前記情報処理装置は、複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に割り当てる機能を選択して設定する機能設定部、を備え、
前記機能設定部は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に対して、当該画像形成装置の性能に基づいて適切な機能を提示する
画像形成システム。
【請求項8】
前記情報処理装置は、前記フロアマップに表示された画像形成装置がいずれのグループに所属しているかを示す情報を前記フロアマップ上に表示する
請求項1
乃至7のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記情報処理装置は、前記グループに登録されている画像形成装置が当該グループの上限台数に達している場合、前記グループへの新たな画像形成装置の登録を不可とする
請求項1
乃至7のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記第3の画像形成装置は、
当該第3の画像形成装置が所属する自グループに含まれる画像形成装置の一覧を示すグループ構成リストを他グループに送信する機能と、
他グループから受信したグループ構成リストを自グループの前記第1の画像形成装置及び前記第2の画像形成装置に送信する機能と、を備える
請求項1乃至
9のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記第1の画像形成装置が前記第2の画像形成装置を兼ねる
請求項1乃至
10のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項12】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに登録する情報処理装置であって
、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録
し、
前記グループとは別のグループに属する前記第2の画像形成装置からの文書取得要求に対して、前記文書一覧の提供及び文書出力を禁止するか許可するかを設定する
情報処理装置。
【請求項13】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに登録する情報処理装置であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記グループの所属先が未設定の前記第2の画像形成装置からの文書取得要求に対して、前記文書一覧の提供及び文書出力を禁止するか許可するかを設定する
情報処理装置。
【請求項14】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに登録する情報処理装置であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
グループ編集画面の前記フロアマップに表示された画像形成装置を示す情報を個別に選択して前記グループに登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから画像形成装置の情報を選択する第1の選択部と、事前に登録されたグループの中から一つのグループを選択する第2の選択部と、を備え、前記第1の選択部により選択された画像形成装置が前記第2の選択部により選択されたグループに追加登録され、
前記グループ編集画面の前記フロアマップに表示された画像形成装置を示す情報を前記グループ編集画面のグループ表示領域に表示された任意のグループにドラッグ・アンド・ドロップすることにより、前記画像形成装置を前記グループに登録する
情報処理装置。
【請求項15】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに登録する情報処理装置であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
グループ編集画面の前記フロアマップ上の領域を指定し、指定した領域に存在する画像形成装置を前記グループに一括で登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから画像形成装置の情報を選択する第1の選択部と、事前に登録されたグループの中から一つのグループを選択する第2の選択部と、を備え、前記第1の選択部により選択された画像形成装置が前記第2の選択部により選択されたグループに追加登録され、
前記グループ編集画面の前記フロアマップに表示された画像形成装置を示す情報を前記グループ編集画面のグループ表示領域に表示された任意のグループにドラッグ・アンド・ドロップすることにより、前記画像形成装置を前記グループに登録する
情報処理装置。
【請求項16】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに登録する情報処理装置であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に割り当てる機能を選択して設定する機能設定部、を備え、
前記機能設定部は、選択された前記画像形成装置に対し、機能リストに表示された機能を選択して割り当てる
情報処理装置。
【請求項17】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに登録する情報処理装置であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に割り当てる機能を選択して設定する機能設定部、を備え、
前記機能設定部は、前記フロアマップから選択された前記機能の設定が完了していない画像形成装置を、グループ編集画面に表示された前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置、及び前記第3の画像形成装置のいずれかを示す領域にドラッグ・アンド・ドロップすることにより、前記画像形成装置に前記機能を割り当てる
情報処理装置。
【請求項18】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに登録する情報処理装置であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に割り当てる機能を選択して設定する機能設定部、を備え、
前記機能設定部は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に対して、当該画像形成装置の性能に基づいて適切な機能を提示する
情報処理装置。
【請求項19】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システム
に対する情報処理装置によるグループ設定方法であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を示す情報を選択する処理と、
選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録する処理と、を含
み、
前記グループとは別のグループに属する前記第2の画像形成装置からの文書取得要求に対して、前記文書一覧の提供及び文書出力を禁止するか許可するかを設定する
グループ設定方法。
【請求項20】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムに対する情報処理装置によるグループ設定方法であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を示す情報を選択する処理と、
選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録する処理と、を含み、
前記グループの所属先が未設定の前記第2の画像形成装置からの文書取得要求に対して、前記文書一覧の提供及び文書出力を禁止するか許可するかを設定する
グループ設定方法。
【請求項21】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムに対する情報処理装置によるグループ設定方法であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を示す情報を選択する処理と、
選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録する処理と、を含み、
グループ編集画面の前記フロアマップに表示された画像形成装置を示す情報を個別に選択して前記グループに登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから画像形成装置の情報を選択する第1の選択部と、事前に登録されたグループの中から一つのグループを選択する第2の選択部と、を備え、前記第1の選択部により選択された画像形成装置が前記第2の選択部により選択されたグループに追加登録され、
前記グループ編集画面の前記フロアマップに表示された画像形成装置を示す情報を前記グループ編集画面のグループ表示領域に表示された任意のグループにドラッグ・アンド・ドロップすることにより、前記画像形成装置を前記グループに登録する
グループ設定方法。
【請求項22】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムに対する情報処理装置によるグループ設定方法であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を示す情報を選択する処理と、
選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録する処理と、を含み、
グループ編集画面の前記フロアマップ上の領域を指定し、指定した領域に存在する画像形成装置を前記グループに一括で登録し、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから画像形成装置の情報を選択する第1の選択部と、事前に登録されたグループの中から一つのグループを選択する第2の選択部と、を備え、前記第1の選択部により選択された画像形成装置が前記第2の選択部により選択されたグループに追加登録され、
前記グループ編集画面の前記フロアマップに表示された画像形成装置を示す情報を前記グループ編集画面のグループ表示領域に表示された任意のグループにドラッグ・アンド・ドロップすることにより、前記画像形成装置を前記グループに登録する
グループ設定方法。
【請求項23】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムに対する情報処理装置によるグループ設定方法であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を示す情報を選択する処理と、
選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録する処理と、を含み、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に割り当てる機能を選択して設定する機能設定部、を備え、
前記機能設定部は、選択された前記画像形成装置に対し、機能リストに表示された機能を選択して割り当てる
グループ設定方法。
【請求項24】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムに対する情報処理装置によるグループ設定方法であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を示す情報を選択する処理と、
選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録する処理と、を含み、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に割り当てる機能を選択して設定する機能設定部、を備え、
前記機能設定部は、前記フロアマップから選択された前記機能の設定が完了していない画像形成装置を、グループ編集画面に表示された前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置、及び前記第3の画像形成装置のいずれかを示す領域にドラッグ・アンド・ドロップすることにより、前記画像形成装置に前記機能を割り当てる
グループ設定方法。
【請求項25】
文書データを保存する第1の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、前記文書一覧から指定された文書データを前記第1の画像形成装置から取得して出力する第2の画像形成装置と、前記第1の画像形成装置、前記第2の画像形成装置及び自装置をグループ単位で管理する第3の画像形成装置と、を備えた画像形成システムに対する情報処理装置によるグループ設定方法であって、
複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を示す情報を選択する処理と、
選択した前記画像形成装置の情報を前記グループと紐付けて前記第3の画像形成装置に登録する処理と、を含み、
前記情報処理装置は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に割り当てる機能を選択して設定する機能設定部、を備え、
前記機能設定部は、前記フロアマップから選択された画像形成装置に対して、当該画像形成装置の性能に基づいて適切な機能を提示する
グループ設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像形成装置から構成される画像形成システム、情報処理装置、及びグループ設定方法に関し、特に複数の画像形成装置をグループに設定する方法に係わる。
【背景技術】
【0002】
従来、従業員の多い職場では居室内に複数台の画像形成装置(「MFP」とも記述する。)が設置されており、「空いている画像形成装置でプリントを実施したい」というニーズが顕在化し、どの画像形成装置からでもプリントができるユビキタスプリントのニーズが高まっている。
【0003】
特許文献1には、画像形成装置を利用するユーザーの負荷状況に応じて画像形成装置の設置場所を提案することが可能な情報処理装置が開示されている。
【0004】
例えば
図1では、3台のMFP(ST,CL 1,CL 2)でユビキタスグループが構成されている。本明細書では、ユビキタスグループを「グループ」と略記することがある。ここで、ST(Storage)機は、ユーザーが使用する端末装置から指示(プリントジョブ)を受けて文書を保存する画像形成装置である。CL(Client)機は、ST機からプリントジョブを取得して出力する画像形成装置である。まず、ユーザーAがST機にプリントジョブを出力する(1)。そして、ユーザーAは普段利用しているMFP(CL 1)がユーザーBに利用されている場合、近くにある空き状態のMFP(CL 2)へ移動し(2)、移動先のMFP(CL 2)を利用してプリントジョブ(文書)を出力することができる(3)。
【0005】
上記のようなグループの構築と各MFPの役割(ST/CL)は、
図2に示すように、ツールを用いて一括で設定することが可能である。
図2において、セットアップ画面1001の「グループを作成する」をクリックすることでグループ登録画面1002を表示し、ユビキタスプリントを未設定のプリンターにより新たなグループを作成することができる。例えばグループ登録画面1002では、一覧表示された8台のプリンター(MFP)のうち6台が選択されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載の技術では、提案された配置位置に画像形成装置を設置しても、その画像形成装置と周辺に存在する他の画像形成装置との間で所属するグループが異なることがある。そのため、ユーザーの文書が別グループの画像形成装置(ST機)に保存されてしまうという問題があった。
【0008】
図3は、従来のグループ構築方法の問題を示す。グループを構築する際に、
図3のようにMFPの装置名やMFPのIPのみが提示されている場合、それらの情報だけではどこに設置されたMFPかがわからず、所望するユビキタスグループを構築できない。例えば上記を考慮せずに、セットアップ画面1001に提示された8台のプリンター(MFP)のうち上半分の4台をグループAに設定し、下半分の4台をグループBに設定した場合、設置位置が近いMFPがそれぞれ別グループとして構築されてしまう。
【0009】
例えば、ユーザーは、グループAのST A機にプリントジョブを送信してST A機に近いMFP(CL B-1)からプリントジョブを出力したいと考える。しかし、CL B-1機はグループBに所属しており、グループが異なるためにST A機に送信した文書を出力できない。このように、ユーザーの文書が別グループのST機に保存されてしまい、特定のMFP(文書を保存したST機と同一グループのCL機)でしか出力できない問題が発生する。
【0010】
さらに、設定によっては別グループのST機にある文書一覧を自グループのST機に取得することも可能だが、異なるグループ間で連携していないため自グループのST機にある文書一覧を取得するよりも手間がかかってしまう。
図4は、従来の保存文書一覧画面の例を示す。
図4の例では、「MyGroup123456789」のタブが選択され、保存文書の一覧が表示されている。他グループのタブを選択すると、他グループの保存文書の一覧が表示される。
【0011】
そのため、設置位置が近い画像形成装置同士で容易にグループを構築できる方法が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の一態様の画像形成システムは、第1の画像形成装置、第2の画像形成装置、第3の画像形成装置、及び情報処理装置を備える。
第1の画像形成装置は、文書データを保存する。
第2の画像形成装置と、文書データを示す文書一覧を取得して提示するとともに、文書一覧から指定された文書データを第1の画像形成装置から取得して出力する。
第3の画像形成装置は、第1の画像形成装置、第2の画像形成装置及び当該第3の画像形成装置自身をグループ単位で管理する。
情報処理装置は、複数の画像形成装置の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置を選択し、選択した画像形成装置の情報をグループと紐付けて第3の画像形成装置に登録する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の少なくとも一態様によれば、設置位置が近い画像形成装置同士でグループを容易に構築することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】一般的なユビキタスプリントの例を示す図である。
【
図2】従来のグループ構築方法の例を示す図である。
【
図3】従来のグループ構築方法の問題を示す図である。
【
図4】従来の保存文書一覧画面の例を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るグループ構成リストの例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る保存文書一覧画面の例を示す図である。
【
図8】文書の保存から出力までの一般的な流れを示すシーケンス図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る画像形成システムのネットワーク構成例を示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る画像形成システムにおけるグループ作成機能を示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係るフロアマップデータの構成例を示すテーブルである。
【
図12】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成例を示すブロック図である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る端末装置の構成例を示すブロック図である。
【
図14】本発明の一実施形態に係る管理サーバの構成例を示すブロック図である。
【
図15】本発明の一実施形態の画像形成システムにおけるグループ作成方法の一例を示す図である。
【
図16】本発明の一実施形態に係るグループ作成処理の手順例を示すシーケンス図である。
【
図17】本発明の一実施形態に係る他グループの画像形成装置から文書取得要求があった場合の対応を設定するための画面を示す図である。
【
図18】本発明の一実施形態に係る他グループの画像形成装置から文書取得要求があった場合の設定内容ごとの効果を示す図である。
【
図19】本発明の一実施形態に係る他グループの画像形成装置から文書取得要求があった場合のST機による処理の手順例を示すフローチャートを示す。
【
図20】本発明の一実施形態に係るグループの所属先が未設定の画像形成装置(グループ未設定機)から文書取得要求があった場合の対応を設定するための画面を示す図である。
【
図21】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに追加する第1の方法を示す図である。
【
図22】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに追加する第2の方法を示す図である。
【
図23】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに追加する第3の方法を示す図である。
【
図24】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置をグループに追加する第4の方法を示す図である。
【
図25】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置に割り当てられたユビキタス機能を確認するための第1の画面例を示す図である。
【
図26】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置に割り当てられたユビキタス機能を確認するための第2の画面例を示す図である。
【
図27】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置に割り当てられたユビキタス機能を確認するための第3の画面例を示す図である。
【
図28】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいてグループを構成する画像形成装置を確認するための第1の画面例を示す図である。
【
図29】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいてグループを構成する画像形成装置を確認するための第2の画面例を示す図である。
【
図30】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置に割り当てるユビキタス機能を設定するための第1の画面例を示す図である。
【
図31】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置に割り当てるユビキタス機能を設定するための第2の画面例を示す図である。
【
図32】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置に割り当てるべきユビキタス機能を推奨する例を示す図である。
【
図33】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいて画像形成装置に割り当てるべきユビキタス機能を問い合わせる例を示す図である。
【
図34】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいてフロアマップに表示された画像形成装置がいずれのグループに所属しているかを確認するための第1の画面例を示す図である。
【
図35】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいてフロアマップに表示された画像形成装置がいずれのグループに所属しているかを確認するための第2の画面例を示す図である。
【
図36】本発明の一実施形態の画像形成システムにおいてグループに登録されている画像形成装置が所定の台数に達している場合に、グループに新たな画像形成装置を登録できないことを示すエラー画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する。)の例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び添付図面において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0016】
[画像形成システムの構成]
まず、本発明の一実施形態に係る画像形成システムについて説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係る画像形成システムの構成例を示す。
図5に示す画像形成システム1では、2つのユビキタスグループ(以下「グループ」)が構築されており、各グループは複数台の画像形成装置から構成されている。グループ1は、1台のTM(Topology Manager)機を頂点として2台のST機と3台のCL機で構成される。グループ2は、1台のTM機を頂点として2台のST機と1台のCL機で構成される。
【0017】
本実施形態において、ST機は第1の画像形成装置に相当し、CL機は第2の画像形成装置に相当し、TM機は第3の画像形成装置に相当する。なお、ST機がCL機を兼ねることも可能である。
【0018】
TM機は、各グループに1台設置され、後述するグループ構成リスト(
図6参照)を管理する画像形成装置である。TM機は、後述する管理サーバ30(
図9参照)からグループ構成リストを受信する。異なるグループのTM機同士は、相互に通信可能に構成されている。異なるグループのTM機の各々は、自グループのグループ構成リストを他グループのTM機に相互に送信する。また、他グループでグループ構成リストに変更があったとき、TM機は、他グループのTM機からグループ構成リストを受信し、受信したグループ構成リストを自グループのST機とCL機に配信する。これにより、全グループの構成情報を、各グループを構成する全ての画像形成装置で共有する。
【0019】
図6は、本発明の一実施形態に係るグループ構成リストの例を示す。グループ構成リスト2は、グループ名称、IPアドレス、及びタイプ(ユビキタス機能)のフィールドを有する。CL機は、配信されたグループ構成リストを元に、ST機にユーザーが保存した文書があるかを確認するため文書リストの取得要求をする。そして、CL機は、ST機から取得した文書リストに基づいて、該当文書を保存しているST機に対して保存文書の取得要求を出力する。CL機はST機に対する文書リスト取得要求を、自グループのST機から優先して行う。
【0020】
なお、本実施形態に係る画像形成システム1では、各グループの連携の有無を選択できるように構成されており、連携しない場合にはグループ内にTM機が存在せず、ST機とCL機のみの構成としてもよい。
【0021】
図7は、本発明の一実施形態に係る保存文書一覧画面の例を示す。
図7の例は、ユーザーがグループ1のCL機にログインし、グループ1のST機に保存した文書リストをCL機の操作パネル16(
図12参照)に表示する例である。ユーザーが保存文書一覧画面3に表示されている文書を選択して出力指示することで、CL機はST機から文書を取得し、出力する。グループ1以外のST機に保存した文書のリストをグループ1のCL機の操作パネル16に表示する場合は、
図7に示す「他グループ」タブをタップ操作することで、CL機はグループ1以外のST機に文書リストの取得要求を出し、該当の文書リストを取得して操作パネル16に表示する。
【0022】
[文書の保存から出力までの流れ]
次に、端末装置(情報処理装置の一例)からST機に文書の保存を指示し、CL機からその文書を出力するまでの流れを説明する。
【0023】
図8は、文書の保存から出力までの一般的な流れを示すシーケンス図である。まず、ユーザーは、端末装置を操作して文書保存(プリントジョブ生成)を指示する(S1)。次いで、端末装置はST機に対し文書保存指示を行う(S2)。ST機は、文書を保存し(S3)、完了通知を端末装置に送信する。ユーザーは、端末装置の表示画面を見て、ST機に文書が保存されたことを確認できる。
【0024】
次いで、ユーザーが、CL機がある場所まで行ってCL機にログインすると(S4)、CL機は、ST機に文書リスト取得要求を送る(S5)。ST機は、文書リスト取得要求を受けて文書リストをCL機へ送信する(S6)。ここで、CL機は、自グループのST機から取得した文書リストに対象文書がない場合には、他グループのST機に文書リスト取得要求を送る。
【0025】
次いで、ユーザーが、CL機の操作パネル16に表示された文書リストから文書を選択し、出力指示を行うと(S7)、CL機は、ST機に文書データ取得要求を送る(S8)。ST機は、文書データ取得要求を受けて該当する文書データをCL機へ送信する(S9)。CLは、ST機から送信された文書データを出力し(S10)、ユーザーは出力物を得る。
【0026】
次に、画像形成システム1についてより詳細に説明する。
図9は、画像形成システム1のネットワーク構成例を示す。複数台(
図9では4台)の画像形成装置10、複数台(
図9では3台)の端末装置20、及び管理サーバ30はそれぞれ、無線LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。画像形成装置10は、例えばプリンター機能、コピー機能、ファクシミリ機能、及びスキャナー機能等の複数の機能を備えたMFP(Multi Function Peripherals)である。
【0027】
次に、画像形成システム1におけるグループ作成機能について説明する。
図10は、画像形成システム1におけるグループ作成機能を示す。画像形成システム1は、複数台の画像形成装置10と、グループの設定に用いられる端末装置20と、フロアマップを管理する管理サーバ30とから構成される。端末装置20は、管理サーバ30からフロアマップの情報を取得し、ユーザー入力によりグループ編集画面50上でグループの設定値を書き込む。管理サーバ30は、端末装置20により設定したグループの設定内容の書き込みを、画像形成装置10に指示する。
【0028】
図11は、フロアマップデータの構成例を示すテーブルである。このフロアマップデータのテーブル4には、フロアマップに描画する座席と画像形成装置10の「座標(X座標,Y座標)」、座席を使用する人物の「氏名」、「ユーザーID」、「所属」、「E-mail」、及び「TEL」が関連付けられて記録されている。さらに、テーブル4には、画像形成装置10の「モデル名」、「装置名」、IPアドレスやDNS名などの「ネットワーク情報」、所属する「ユビキタスグループ」、及び設定されている「ユビキタス機能」も関連付けられて記録されている。「モデル名」は、画像形成装置10の製品名とも言える。「装置名」は、ユーザーが任意に設定できる画像形成装置10の名称である。「ユビキタス機能」とは、画像形成システム1においてあるグループを構成する画像形成装置10がそのグループで果たす役割(TM/ST/CL)である。
【0029】
画像形成装置10に関するデータの場合には、「氏名」、「ユーザーID」、「所属」、「E-mail」、「TEL」を「-」として記録する。一方、座席に関するデータの場合には、「モデル名」、「装置名」、「ネットワーク情報」、「ユビキタスグループ」、「ユビキタス機能」を「-」として記録する。また、どのグループにも属していない画像形成装置10又はユビキタス機能が未設定の画像形成装置10は、「ユビキタスグループ」又は「ユビキタス機能」を「-」として記録する。管理サーバ30は、このようなフロアマップデータのテーブル4を記憶している。
【0030】
図10に示すように、ユーザーは端末装置20のアプリケーションプログラムを起動し、端末装置20は管理サーバ30から画像形成装置10の設置位置等を記録したフロアマップの情報を取得して、グループ編集画面50上でグループ編集を始めとする種々の設定値を書き込む。管理サーバ30は、グループの設定内容(例えばグループ構成リスト2)をそのグループを構成する画像形成装置10(TM機)に書き込む。そして、TM機からST機及びCL機に設定内容が書き込まれる。なお、このフロアマップの管理及びグループの設定内容を書き込む指示を出す機能を、管理サーバ30ではなく画像形成装置10が持っていてもよい。
【0031】
[画像形成装置]
図12は、画像形成装置10の構成例を示すブロック図である。画像形成装置10は、制御部11、画像読取部12、画像形成部13、ファクシミリ部14、記憶部15、操作パネル16、ユーザー認証部17、ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)18、及び近距離無線インターフェース(近距離無線I/F)19を備えて構成されている。
【0032】
制御部11は、CPU11a、ROM11b、RAM11c等を備えて構成される。CPU11aは、操作部162から入力される操作信号又はネットワークインターフェース18により受信される指示信号に応じて、ROM11bに記憶されている各種プログラムを読み出す。そして、CPU11aは、読み出したプログラムをRAM11cに展開して実行することにより、画像形成装置10の動作を統括的に制御する。
【0033】
画像読取部12は、図示しない原稿台又は自動原稿搬送部(ADF:Auto Document Feeder)に載置された原稿の画像を走査露光装置の光学系により走査露光し、その反射光をラインイメージセンサーにより読み取り、これにより画像信号を得る。
【0034】
画像形成部13は、例えば画像処理された原画像の各画素の4色の画素値に応じて、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の4色からなる画像を用紙上に形成する。画像形成部13の画像形成方式として、電子写真方式やインクジェット方式などを適用できる。
【0035】
ファクシミリ部14は、光学式の読み取り装置によって原稿を白黒の点の集合としてデータ化し、これを音声信号に変換してネットワークインターフェース18を介して相手方のファックス機に送信する。
【0036】
記憶部15は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(solid state drive)等により構成される不揮発性の記憶手段であり、各種プログラムや各種設定データ等を制御部11から読み書き可能に記憶する。記憶部15は、様々なジョブを記憶することが可能なジョブ記憶部151と、管理サーバ30から送信されるグループ構成リスト2(
図6参照)を記憶するグループ構成リスト記憶部152とを備えて構成されている。例えば、制御部11は、ネットワークインターフェース18を介して端末装置20から送信されたジョブを取得した場合、そのジョブをジョブ記憶部151に記憶させる。また、制御部11は、自装置に割り当てられたユビキタス機能に基づいて、自装置の動作を制御する。
【0037】
操作パネル16は、ユーザーに対して各種情報を表示する表示部161と、ユーザーによる操作入力を受け付ける操作部162と、を備えて構成されている。表示部161(出力部の一例)は、カラー液晶ディスプレイなどで構成され、制御部11から入力される表示制御信号に従って、操作画面等(各種設定画面、各種ボタン、各機能の動作状況等)を表示する。
【0038】
操作部162は、表示部161の画面上に設けられるタッチパネルと、表示部161の画面周囲に配置される各種ハードキーと、を備えて構成されている。操作部162は、画面上に表示されたボタンが手指やタッチペン等で押下された場合、押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置に対応付けられた操作信号を制御部11に出力する。なお、タッチパネルは感圧式に限らず、例えば静電式や光式等であってもよい。また、操作部162は、ハードキーが押下された場合、押下されたキーに対応付けられた操作信号を制御部11に出力する。ユーザーは、操作部162を操作して、画質設定、倍率設定、応用設定、出力設定及び用紙設定等の画像形成に関する設定、用紙搬送指示、並びに装置の停止操作などを行うことができる。
【0039】
ユーザー認証部17は、ユーザーによって入力されたIDやパスワード等の認証用データを、予め登録された参照用データと照合することにより、ユーザーを識別するための認証処理を行う。認証用データは、従業員証カードやセキュリティカード等の非接触ICカードに格納されていてもよい。例えば画像形成装置10がリーダー・ライター装置(近距離無線インターフェース19に相当)を備え、リーダー・ライター装置が非接触ICカードから認証用データを読み込み、読み込んだ認証用データをユーザー認証部17が認証処理する。なお、参照用データは、記憶部15に記憶されていてもよいし、図示しない外部のサーバ装置等に格納されていてもよい。また、管理サーバ30などの外部のサーバ装置でユーザー認証を行い、その結果に基づいてユーザー認証部17がユーザーを識別してもよい。
【0040】
ネットワークインターフェース18は、画像形成装置10を通信ネットワークNに接続する通信インターフェースである。ネットワークインターフェース18は、通信用IC及び通信コネクタなどを有し、制御部11の制御の下、所定の通信プロトコルを用いて通信ネットワークNに接続されている他の画像形成装置10、端末装置20又は管理サーバ30と各種情報の送受信を行う。また、ネットワークインターフェース18は、USB(Universal Serial Bus)を介して各種情報の入出力を行うことも可能である。
【0041】
近距離無線インターフェース19は、通信相手と近距離での通信を行う通信インターフェースであり、主に不図示の携帯端末や非接触ICカードとの通信に用いられる。近距離無線インターフェース19は、例えばBluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)、IrDA(Infrared Data Association)の規格に準拠したものである。
【0042】
さらに画像形成装置10は、図示しないマイクロフォン及びスピーカーを備えていてもよい。
【0043】
[端末装置]
図13は、端末装置20の構成例を示すブロック図である。端末装置20は、複数の画像形成装置10の設置位置と装置情報とを登録したフロアマップからグループに所属させる画像形成装置10を選択し、選択した画像形成装置10の情報を上記グループと紐付けてTM機に登録する。
【0044】
端末装置20は、パーソナルコンピューター等の汎用コンピューターを使用することができる。端末装置20は、制御部21、記憶部25、表示部261、操作部262、及びネットワークインターフェース(ネットワークI/F)28を備えて構成されている。さらに端末装置20は、図示しないマイクロフォン及びスピーカーを備えていてもよい。制御部21、記憶部25、及びネットワークインターフェース28の基本的な仕様は、画像形成装置10が備える制御部11、記憶部15、及びネットワークインターフェース18と同等のものを使用してもよい。
【0045】
記憶部25には、アプリケーションプログラム(以下「アプリケーション」と略記する。)が格納されている。アプリケーションプは、操作部262に入力されるユーザーの指示に基づいて、グループ構築・編集、ユビキタス機能設定、及び文書出力(プリンタードライバー)などを実現するプログラムである。
【0046】
図13では、アプリケーションプログラムは、第1の選択部25a、第2の選択部25b、及び機能設定部25cとして機能するプログラムを有している。第1の選択部25aは、ユーザーの指示に基づいてフロアマップに描画された画像形成装置10の情報を選択する。第2の選択部25bは、事前に登録されたグループの中から一つのグループを選択する。それにより、第1の選択部25aにより選択された画像形成装置10が第2の選択部25bにより選択されたグループに追加登録される。さらにまた、機能設定部25cは、フロアマップから選択された画像形成装置10に割り当てるユビキタス機能を選択して設定する。
【0047】
グループ構築・編集用及びユビキタス機能設定用のアプリケーションは予め記憶部25に格納しておいもよいし、管理サーバ30からダウンロードして端末装置20にインストールしてもよい。あるいは、それらのアプリケーションが、管理サーバ30上で動作する仕組みとしてもよい。
【0048】
表示部261は、ユーザーに対して各種情報を表示する。表示部261は、カラー液晶ディスプレイなどにより構成される。操作部262は、ユーザーによる操作入力を受け付ける。操作部262には、例えばキーボードやマウスなどの入力デバイスが用いられる。操作部262は、押下されたキーに対応付けられた操作信号を制御部21に出力する。
【0049】
[管理サーバ]
図14は、管理サーバ30の構成例を示すブロック図である。管理サーバ30は、制御部31、記憶部35、及びネットワークインターフェース(ネットワークI/F)38を備えて構成されている。制御部31、記憶部35、及びネットワークインターフェース38の基本的な仕様は、端末装置20が備える制御部21、記憶部25、及びネットワークインターフェース28と同等である。
【0050】
記憶部35は、フロアマップ記憶部351と、グループ構成リスト記憶部352とを備える。フロアマップ記憶部351は、ユーザーにより作成されたフロアマップデータのテーブル4(
図11参照)を格納する。また、グループ構成リスト記憶部352は、ユーザーにより作成されたグループ構成リスト2を格納する。また、制御部31は、フロアマップデータのテーブル4を端末装置20に送信し、グループ構成リスト2を端末装置20又は画像形成装置10に送信する。
【0051】
[グループを作成する方法]
次に、本実施形態に係る複数の画像形成装置10からグループを作成する方法について説明する。
【0052】
図15は、画像形成システム1におけるグループ作成方法の一例を示す。ユーザーは端末装置20を操作して管理サーバ30にアクセスしてフロアマップデータを取得し、表示部161にフロアマップ管理画面40(
図15上段)を表示させる。フロアマップ管理画面40において左側にメニュー表示領域41、右側にフロアマップ表示領域42が配置されている。
【0053】
フロアマップ表示領域42には、部署やフロアごとに用意された社員の座席表に、画像形成装置10の配置位置が図示されたフロアマップが表示される。メニュー表示領域41には、ユビキタスグループを構築・編集するためのユビキタスグループ編集メニュー43が設けられている。
【0054】
ユーザーがメニュー表示領域41のユビキタスグループ編集メニュー43をクリックすると、フロアマップ管理画面40上にユビキタスグループ作成ウィンドウ44がポップアップ表示される(
図15中段)。このユビキタスグループ作成ウィンドウ44において、グループ名を入力してOKボタンを押すと、新規にグループが作成される。その後、グループを構築・編集するためのグループ編集画面50が表示される(
図15下段)。
【0055】
ユーザーは、グループ編集画面50において、グループの詳細としてどの画像形成装置10をユビキタス機能のどの役割(TM/ST/CL)でグループに追加するかを設定する。ユーザーは、グループに追加する画像形成装置10をフロアマップ上から選択し、ユビキタス機能の役割(TM/ST/CL)を設定する。グループ表示領域51には、設定済みの画像形成装置10が描画される。例えば描画された画像形成装置10をクリックすると、フロアマップ上のどの画像形成装置10であるかがわかるように表示される。そして、登録ボタンを押すことで、設定の登録が完了する。
【0056】
図15では、チェックボックスを利用してユビキタス機能の役割を設定しているが、この例に限らない。なお、他グループのST機、CL機と連携しない場合には、TM機のチェックボックスを削除して選択及び設定できないようにしてもよい。
【0057】
このように、ユーザーが、表示されたフロアマップからグループを構築するメニューを選択し、グループ名の設定、及び設定したグループに追加する画像形成装置10をフロアマップ上から選択する。そして、
図10に示したように、フロアマップを管理する管理サーバ30は、ユーザーが設定したグループの設定内容をグループ構成リストとして記憶し、グループ構成リストを書き込ませる指示を画像形成装置10に送る。画像形成装置10は、その指示を受け取って、記憶部15の記憶領域(グループ構成リスト記憶部152)にグループ構成リストを書き込む。
【0058】
[グループ設定処理の手順]
次に、画像形成システム1におけるグループ設定処理の手順例を説明する。
図16は、画像形成システム1におけるグループ設定処理の手順例を示すシーケンス図である。
【0059】
まず、端末装置20の制御部11は、管理サーバ30からフロアマップを取得してそのフロアマップを表示部161に表示する(S21)。次いで、制御部11は、ユーザーの指示に従い、ユビキタスグループを構築するメニュー(ユビキタスグループ編集メニュー43)を選択する(S22)。次いで、制御部11は、ユーザーの指示に従い、ユビキタスグループ名を設定する(S23)。さらに、制御部11は、ユビキタスグループに追加する画像形成装置10(
図16ではMFPと表記)を選択し(S24)、設定を終了するとともに(S25)、設定内容を管理サーバ30に送信する。
【0060】
次いで、管理サーバ30は、端末装置20から送信された設定終了の通知と設定内容を受信し、記憶部25に保存する(S26)。次いで、管理サーバ30は、設定内容(グループ構成リスト)の書き込みを画像形成装置10に指示する(S27)。
【0061】
そして、画像形成装置10は、管理サーバ30から設定内容の書き込み指示を受けて、設定内容を記憶部15に保存する(S28)。ステップS28の処理後、一つのグループの設定及び登録が完了する。
【0062】
[他グループからの文書取得要求に対する対応]
図17は、他グループの画像形成装置10から文書取得要求があった場合の対応を設定するための画面を示す。
図17に示すグループ編集画面50において左側にグループ表示領域51、右側にフロアマップ表示領域52が配置されている。フロアマップ表示領域52には、8台の画像形成装置10が表示されている。ただし、図中、画像形成装置の符号10の記載を省力している。
【0063】
グループ表示領域51には、他グループのCL機からの文書取得要求に対して、自グループ内の文書一覧の取得(提供)及び文書出力を禁止するか許可するかを設定できる選択肢53が表示されている。ユーザーは、選択肢53にリスト表示された「許可」又は「禁止」のいずれかを選択することで、他グループのCL機からの文書取得要求に対する対応が設定できる。そして、登録ボタンを押すことで、設定の登録が完了する。
【0064】
図18は、他グループの画像形成装置10から文書取得要求があった場合の設定内容ごとの効果を示す。他グループからの文書取得を許可する場合には、異なるグループ間で文書一覧及び文書データをやり取りする。例えば、
図18では、グループ2のCL機からの文書取得要求に対して、グループ1のST機とグループ2のCL機とで対象文書データを共有する様子が示されている。一方、他グループからの文書取得を禁止する場合には、異なるグループ間で文書一覧及び文書データをやり取りしない。
【0065】
図19は、他グループの画像形成装置10から文書取得要求があった場合のST機による処理の手順例を示すフローチャートを示す。本フローチャートの各処理ステップは、ST機の制御部11により実行される。
【0066】
まず、ST機は、CL機から文書取得要求を受け付ける(S31)。次に、ST機は、グループ構成リスト2を参照して、要求元のCL機が属するグループを判定する(S32)。要求元のCL機の所属先が自グループである場合には(S32の自グループ)、ST機は、そのCL機へ文書一覧を送信する(S33)。
【0067】
次いで、ST機は、要求元のCL機から文書出力指示があるか否かを判定し(S34)、そのCL機から文書出力指示がある場合には(S34のYes)、そのCL機へ文書データを送信する(S35)。ステップS34でNo判定の場合、又は、ステップS35の処理が終了後、本フローチャートの処理を終了する。
【0068】
また、ステップS32において要求元のCL機の所属先が他グループである場合には(S32の他グループ)、ST機は、他グループからの文書取得要求に対する設定内容を判定する(S36)。ここで、他グループからの文書取得要求に対して許可設定である場合には(S36の許可)、ST機は、ステップS33の処理に進む。一方、他グループからの文書取得要求に対して禁止設定である場合には(S36の禁止)、ST機は、要求元のCL機に文書一覧を提供しないメッセージを送信し(S37)、本フローチャートの処理を終了する。
【0069】
このように、他グループの画像形成装置からの文書取得要求に対して禁止設定とした場合、要求を受けたST機が属するグループひいては画像形成システムのセキュリティを高めることができる。また、他グループの文書出力を行わないため、上記ST機が属するグループの処理負荷が増大することを防止できる。
【0070】
[所属グループが未設定の画像形成装置からの文書取得要求に対する対応]
図20は、グループの所属先が未設定の画像形成装置(以下「グループ未設定機」と記述する。)から文書取得要求があった場合の対応を設定するための画面を示す。
【0071】
図20のグループ表示領域51には、グループ未設定機(CL機)からの文書取得要求に対して、自グループ内の文書一覧の取得(提供)及び文書出力を禁止するか許可するかを設定できる選択肢54が表示されている。ユーザーは、選択肢54にリスト表示された「許可」又は「禁止」のいずれかを選択することで、グループ未設定のCL機からの文書取得要求に対する対応を設定できる。つまり、CL機能は設定されているが、グループ設定が未設定であるCL機からの文書取得要求を許可するか禁止するかを選択できる。許可に設定している場合には、ST機は、CL機からの文書取得要求により、文書一覧の送信、及び文書データを要求元のCL機に送信する。
【0072】
このように、グループの所属先が未設定の画像形成装置からの文書取得要求に対して禁止設定とした場合、身元が判然としない画像形成装置の要求を拒否するので、要求を受けたST機が属するグループひいては画像形成システム1のセキュリティを高めることができる。また、身元が判然としない画像形成装置のために文書出力を行わないので、上記ST機が属するグループの処理負荷が増大することを防止できる。
【0073】
[画像形成装置をグループに追加する方法]
次に、画像形成装置10をグループに追加する方法について説明する。
【0074】
図21は、画像形成システム1において画像形成装置10をグループに追加する第1の方法を示す。まず、ユーザーは、端末装置20を操作して管理サーバ30にアクセスしてフロアマップデータを取得し、表示部261にグループ編集画面50(
図21上段)を表示させる。そして、フロアマップ表示領域52に表示された画像形成装置10の中から個別に一つの画像形成装置10(枠61)を示す情報(アイコン)を選択する。
【0075】
画像形成装置10を選択すると、グループ編集画面50上にグループ追加ウィンドウ62がポップアップ表示されるので(
図21中段)、ユーザーは選択した画像形成装置10をグループに追加するか選択する。グループ追加ウィンドウ62には、一例として「〇〇をGroup1へ追加します」といったメッセージが表示される。そして、グループ追加ウィンドウ62内のOKボタンを押すと、グループ表示領域51にグループ1へ追加した画像形成装置10が描画される(
図21下段)。そして、登録ボタンを押すことで、設定の登録が完了する。
【0076】
図22は、画像形成システム1において画像形成装置10をグループに追加する第2の方法を示す。フロアマップ表示領域52において領域63を指定し(
図22上段)、指定した領域63の範囲内に存在する画像形成装置10を一括で選択してグループに追加する。領域63を指定すると、グループ編集画面50上にグループ追加ウィンドウ64がポップアップ表示されるので(
図22中段)、ユーザーは指定した画像形成装置10をグループに追加するか選択する。グループ追加ウィンドウ64には、一例として「〇〇、△△をGroup1へ追加します」といったメッセージが表示される。そして、グループ追加ウィンドウ64内のOKボタンを押すと、グループ表示領域51にグループ1へ追加した画像形成装置10(図中2台)が描画される(
図22下段)。
【0077】
図23は、画像形成システム1において画像形成装置10をグループに追加する第3の方法を示す。第3の方法は、既にグループが構築されている状態で、まだどのグループにも属していないフロアマップ表示領域52上に描画された画像形成装置10を選択することで、画像形成装置10をどのユビキタスグループに追加するかを選択できることを特徴とする。
【0078】
フロアマップ表示領域52に表示された画像形成装置10の中から一つの画像形成装置10(枠71)を選択すると(
図23上段)、グループ編集画面50上にグループ追加ウィンドウ72がポップアップ表示される(
図23中段)。ユーザーは、グループ追加ウィンドウ72上のグループリストからグループを選択することで、選択した画像形成装置10を選択したグループへ追加する。そして、グループ追加ウィンドウ72内のOKボタンを押下すると、グループ表示領域51において選択したグループ(図中グループ1)へ追加した画像形成装置10が描画される(
図23下段の枠内)。
【0079】
図24は、画像形成システム1において画像形成装置10をグループに追加する第4の方法を示す。第4の方法は、既にグループが構築されている状態で、フロアマップ表示領域52上に描画されたまだどのグループにも属していない画像形成装置10を選択してグループ表示リストへドラッグ・アンド・ドロップすることで、選択した画像形成装置10をドロップしたグループへ追加登録することを特徴とする。
【0080】
フロアマップ表示領域52に描画された画像形成装置10の中からまだどのグループにも属していない画像形成装置10を選択して、グループ表示領域51のグループ表示リストへドラッグ・アンド・ドロップする(
図24上段の矢印73)。その直後、グループ編集画面50上にグループ追加ウィンドウ74がポップアップ表示されるので(
図24中段)、ユーザーは選択した画像形成装置10をグループに追加するか選択する。グループ追加ウィンドウ74には、一例として「〇〇をGroup1へ追加します」といったメッセージが表示される。そして、グループ追加ウィンドウ74内のOKボタンを押すと、グループ表示領域51において選択したグループ(図中グループ1)へ追加した画像形成装置10が表示される(
図24下段の枠内)。
【0081】
[画像形成装置に割り当てられたユビキタス機能を確認する方法]
次に、画像形成装置10に割り当てられたユビキタス機能を確認する方法について説明する。
【0082】
図25は、画像形成システム1において画像形成装置10に割り当てられたユビキタス機能を確認するための第1の画面例を示す。グループ編集画面50のグループ表示領域51には、グループ1を構成する3台の画像形成装置10が描画されている。内訳は、ST機が2台、CL機が1台である。
図25では、グループ表示領域51のCL機が濃い濃度(図ではドットパターン表示)で描画されている。そして、フロアマップ表示領域52において、グループ表示領域51のCL機に対応する画像形成装置10(
図25では上4台のうち右端)を濃い濃度で描画する。濃い濃度での描画は強調表示の一例であり、ユビキタス機能ごとに区別できるのであれば、色分けや他の方法でもよい。なお、フロアマップ表示領域52の8台の画像形成装置10のうち、グループ1を構成しない画像形成装置10は破線で表示している。
【0083】
図26は、画像形成システム1において画像形成装置10に割り当てられたユビキタス機能を確認するための第2の画面例を示す。
図26のグループ1を構成する3台の画像形成装置10のユビキタス機能の内訳は、
図25と同じである。
図26では、グループ表示領域51に描画された3台の画像形成装置10は、いずれも同じ濃度で描画されている。ポインタ75をCL機に移動(若しくは、移動かつクリック)させると、フロアマップ表示領域52においてCL機に対応する画像形成装置10を濃い濃度で描画する。
【0084】
図27は、画像形成システム1において画像形成装置10に割り当てられたユビキタス機能を確認するための第3の画面例を示す。
図27のグループ1を構成する3台の画像形成装置10のユビキタス機能の内訳は、
図25と同じである。第3の画面例では、グループ表示領域51のグループ1を構成する3台の画像形成装置10のユビキタス機能の役割(例えばST/CL)を、フロアマップ表示領域52の対応する画像形成装置10の各々に記載する。
【0085】
[グループを構成する画像形成装置を確認する方法]
次に、グループを構成する画像形成装置10を確認する方法について説明する。
【0086】
図28は、画像形成システム1においてグループを構成する画像形成装置10を確認するための第1の画面例を示す。
図28において、グループ表示領域81に「グループ1」と「グループ2」が表示されている(
図28上側)。この表示により、ユーザーはグループ1とグループ2が構築されていることはわかるが、各グループを構成する画像形成装置10についてはわからない。そこで、ユーザーは、ポインタ83を移動させて確認したいグループを選択して、グループの構成を確認する。
【0087】
グループ表示領域81においてポインタ83によりグループ1が選択されると、グループ1を構成する画像形成装置10がユビキタス機能(ST機2台、CL機1台)ごとに表示される(
図28下側)。ユーザーがグループ表示領域81の画像形成装置10をクリックすると、選択された画像形成装置10に対応するフロアマップ上の画像形成装置10を示す情報(アイコン)の吹き出しとして、画像形成装置情報ウィンドウ84がポップアップ表示される。画像形成装置情報ウィンドウ84には、例えば画像形成装置10の装置名、ネットワーク情報(IPアドレス)、正常/異常を示すステータス、及びユビキタス機能の設定を含む詳細な情報が表示される。
【0088】
図29は、画像形成システム1においてグループを構成する画像形成装置10を確認するための第2の画面例を示す。
図29において、グループ表示領域81に「グループ1」と「グループ2」が表示されている(
図29)。
図29において、ユーザーがグループ1を選択して詳細ボタン85を押下することにより、例えば
図28下側に示したような、グループ1を構成する画像形成装置10が表示される。そして、グループ1を構成する画像形成装置10を選択することで、画像形成装置情報ウィンドウ84が表示される。
【0089】
[画像形成装置に割り当てるユビキタス機能を設定する方法]
次に、画像形成装置10に割り当てるユビキタス機能を選択及び設定する方法について説明する。
【0090】
図30は、画像形成システム1において画像形成装置10に割り当てるユビキタス機能を設定するための第1の画面例を示す。
図30に示すように、端末装置20の機能設定部25cは、フロアマップ表示領域52に描画された画像形成装置10を選択し、画像形成装置情報ウィンドウ91をポップアップ表示する。そして、画像形成装置情報ウィンドウ91には、リスト形式になっているユビキタス機能リスト92が表示されている。ユーザーは、このユビキタス機能リスト92からTM機、ST機能、CL機能を選択して設定する。ユビキタス機能を選択後、OKボタンを押下することで画像形成装置10に対するユビキタス機能の割り当てが完了する。
【0091】
図31は、画像形成システム1において画像形成装置10に割り当てるユビキタス機能を設定するための第2の画面例を示す。
図31に示すように、グループ編集画面50のグループ表示領域51には、登録済みのグループと、そのグループに登録され機能設定(TM/ST/CL)が完了している画像形成装置10の一覧(機能一覧に相当)が描画されている。ここで、まだ機能設定が完了していないフロアマップ表示領域52上に描画された画像形成装置10を選択して、機能一覧すなわちTM機、ST機、及びCL機のいずれかを示す領域(機能に相当)にドラッグ・アンド・ドロップ(矢印93)することにより、画像形成装置10に該当する機能を割り当てる。
【0092】
これらの操作により、ユーザーは簡単な操作でユビキタス機能の選択が可能である。特に、
図31に示す方法によれば、一連の操作によって画像形成装置10の選択とユビキタス機能の割り当てが同時に行えるため、
図30に示す方法よりも作業効率が良い。
【0093】
[ユビキタス機能の推奨及び問い合わせ]
ST機は、端末装置20から送られる文書の保存や、CL機からの文書取得要求等に応じて文書一覧や文書データの送信に加え、CL機能を併用できること及びサーバーレスユビキタスプリントの機能以外に、ファクシミリ機能やコピー機能、スキャン機能などで利用される。そのため、ST機は、CL機単体と比較して負荷が高くなることが考えられる。そこで、端末装置20の機能設定部25cが、選択された画像形成装置10(搭載メモリやCPU)のスペック(例えば性能や機能など)に基づいて、適切な機能を提示する構成とする。例えば高スペックの画像形成装置10をST機能とし、低スペックの画像形成装置10をCL機能とすることを、端末装置20の機能設定部25cが提案することを特徴する。
【0094】
図32は、画像形成システム1において画像形成装置10に割り当てるべきユビキタス機能を推奨する例を示す。
図32の例は、ポップアップ表示する画像形成装置情報ウィンドウ100に、選択された画像形成装置10に対するユビキタス機能の推奨設定101を表示したものである。ユーザーは、推奨設定101を参考にしてユビキタス機能を設定することが可能になる。
【0095】
このような構成により、画像形成装置10個々の負荷に応じて適切なユビキタス機能を設定することができる。それにより、特定の画像形成装置10に負荷が集中することを防止し、画像形成システム1を構成する複数の画像形成装置10間で負荷を分散できる。
【0096】
図33は、画像形成システム1において画像形成装置10に割り当てるべきユビキタス機能を問い合わせる例を示す。
図33の例は、ポップアップ表示する画像形成装置情報ウィンドウ110に、選択された画像形成装置10に対する適切なユビキタス機能の設定を、ユーザーが問い合わせることができる問い合わせボタン111を表示したものである。例えば、ユーザーが問い合わせボタン111を押下すると、
図32のようなユビキタス機能の推奨設定が表示される。
【0097】
[画像形成装置が所属するグループを確認する方法]
次に、画像形成装置が所属するグループを簡単に確認する方法について説明する。
【0098】
図34は、画像形成システム1においてフロアマップに表示された画像形成装置10がいずれのグループに所属しているかを確認するための第1の画面例を示す。
図34の例は、フロアマップ表示領域52に描画されている画像形成装置10が、どのグループに属しているかを表示することを特徴とする。
図34では、枠121を用いて上側4台の画像形成装置10がグループ「Group1」に、枠122を用いて下側4台の画像形成装置10がユビキタスグループ「Group2」に属していることが明示されている。
【0099】
図35は、本発明の一実施形態の画像形成システムにおいてフロアマップに表示された画像形成装置がいずれのグループに所属しているかを確認するための第2の画面例を示す。
図35では、上側4台の各画像形成装置10を示す情報(アイコン)に「Group1」を示す“(1)”を表示し、下側4台の各画像形成装置10を示す画像に「Group2」を示す“(2)”を表示している。
【0100】
これらの表示形態により、ユーザーはフロアマップ上の複数の画像形成装置10の各々がどのグループに属しているかを一目で確認することができる。
【0101】
[グループに画像形成装置を追加できないときの対処]
図36は、画像形成システム1においてグループに登録されている画像形成装置10が所定の台数に達している場合に、グループに新たな画像形成装置10を登録できないことを示すエラー画面を示す。
【0102】
図36のように、フロアマップ上に記載された複数の画像形成装置10を、領域130を指定して一括でグループに追加する場合に、グループに属する画像形成装置10の台数上限に達した場合、エラー画面を表示することを特徴とする。
図36では、グループへ登録できる画像形成装置10の上限台数が5台である場合に、既に4台登録されている状態で2台を一括で追加しようとしてエラー処理と判定されため、エラー表示ウィンドウ131がポップアップ表示されている。
【0103】
このような構成により、特定のグループに登録される画像形成装置10の台数に制限を設けることができ、各グループの負荷を分散することができる。
【0104】
上述した一実施形態によれば、ユーザーは端末装置20を操作して、設置位置が近い画像形成装置10同士でグループを容易に構築することができる。
また、ユーザーはグループ構築完了後、どこに設置された画像形成装置10が何の役割でどのグループに設定されているかを容易に確認することができる
また、新規に画像形成装置10を導入した際に、その画像形成装置10をどのグループに追加すべきか容易に検討することができる。
【0105】
さらに、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
【0106】
例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために画像形成システム1及び各装置の構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されない。また、上述した実施形態の構成の一部について、他の構成要素の追加、削除、置換をすることも可能である。また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。
【符号の説明】
【0107】
1…画像形成システム、 2…グループ構成リスト、 4…フロアマップデータのテーブル、 10…画像形成装置、 11…制御部、 15…記憶部、 151…ジョブ記憶部、 152…グループ構成リスト記憶部、 153…フロアマップ記憶部、 16…操作パネル、 161…表示部、 162…操作部、 20…端末装置(情報処理装置)、 21…制御部、 25…記憶部、 25a…第1の選択部、 25b…第2の選択部、 25c…機能設定部、 261…表示部、 262…操作部、 30…管理サーバ、 31…制御部、 35…記憶部、 351…フロアマップ記憶部、 352…グループ構成リスト記憶部、 40…フロアマップ管理画面、 41…メニュー表示領域、 42…フロアマップ表示領域、 50…グループ編集画面、 51…グループ表示領域、 52…フロアマップ表示領域