(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】検査装置
(51)【国際特許分類】
G01R 31/26 20200101AFI20221213BHJP
【FI】
G01R31/26 H
G01R31/26 Z
(21)【出願番号】P 2019068624
(22)【出願日】2019-03-29
【審査請求日】2021-05-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000191009
【氏名又は名称】新東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 淳二
(72)【発明者】
【氏名】浜田 貴之
【審査官】青木 洋平
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-005229(JP,A)
【文献】特開平09-257873(JP,A)
【文献】特開2010-202392(JP,A)
【文献】特開2003-075504(JP,A)
【文献】特開2010-133716(JP,A)
【文献】特開2001-273793(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/26
H01L 21/64-21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のインデックステーブル
と、アームと、を備え、
前記
第1のインデックステーブルは、
(1)第1の回転中心を中心とする円形の第1の搬送経路の上に位置するデバイス載置領域及びマウント載置領域を有し、
(2)前記第1の回転中心の周りで回転することにより前記第1の搬送経路に沿ってデバイス及びマウントを搬送し、(3)前記デバイス載置領域と前記マウント載置領域とを加熱するヒータを内蔵して
おり、
前記デバイス載置領域は、マウントを介してデバイスを載置する領域であり、
前記マウント載置領域は、前記マウントと交換可能な予備マウントを載置する領域であり、
前記アームは、(4)第2の回転中心から互いに異なる第1の方向及び第2の方向に伸び、且つ、前記第2の回転中心の周りで旋回する第1の直線部及び第2の直線部と、前記第1の直線部に取り付けられたデバイス吸着ヘッドであって、前記デバイスを吸着するデバイス吸着ヘッドと、前記第2の直線部に取り付けられたマウント吸着ヘッドであって、前記マウントを吸着するマウント吸着ヘッドと、を有しており、(5)前記第1の直線部及び前記第2の直線部を前記第2の回転中心の周りで旋回させることにより、前記デバイス及び前記マウントを円形の第2の搬送経路に沿って搬送し、
前記第1の搬送経路と、前記第2の搬送経路とは、第1のポジションにおいて重なっており、
前記アームは、前記デバイス吸着ヘッドを用いて前記デバイスを前記デバイス載置領域から回収するデバイス回収動作、前記マウント吸着ヘッドを用いて前記マウントを前記デバイス載置領域から回収するマウント回収動作、及び前記マウント吸着ヘッドを用いて前記予備マウントを前記デバイス載置領域に装着するマウント装着動作を実行し、
前記デバイス回収動作及び前記マウント回収動作において、
前記アームは、前記デバイス吸着ヘッドが前記第1のポジションに配置されるように旋回し、
前記デバイス載置領域が前記第1のポジションに配置されているときに、前記デバイス吸着ヘッドは、前記第1のポジションにおいて前記デバイスを吸着し、
前記アームは、前記デバイス吸着ヘッドが前記第1のポジションとは異なる第2のポジションに配置され、且つ、前記マウント吸着ヘッドが前記第1のポジションに配置されるように旋回し、
前記デバイス載置領域が前記第1のポジションに配置されているときに、前記マウント吸着ヘッドは、前記第1のポジションにおいて前記マウントを吸着し、且つ、前記デバイス吸着ヘッドは、前記第2のポジションにおいて前記デバイスの吸着を解除し、
前記アームは、前記マウント吸着ヘッドが前記第2のポジションに配置されるように旋回し、
前記マウント吸着ヘッドは、前記第2のポジションにおいて前記マウントの吸着を解除し、
前記マウント装着動作において、
前記アームは、前記マウント吸着ヘッドが前記第1のポジションに配置されるように旋回し、
前記マウント載置領域が前記第1のポジションに配置されているときに、前記マウント吸着ヘッドは、前記第1のポジションにおいて前記予備マウントを吸着し、
前記第1のインデックステーブルは、前記第1のポジションに、前記マウント回収動作により前記マウントを回収されたデバイス載置領域を移動させ、
前記マウントを回収された前記デバイス載置領域が前記第1のポジションに配置されているときに、前記マウント吸着ヘッドは、前記第1のポジションにおいて前記予備マウントの吸着を解除する、
ことを特徴とする検査装置。
【請求項2】
前記検査装置は、前記
第1のインデックステーブル
に加えて、第3の回転中心を有し、円形である第3の搬送経路に沿ってデバイス及びマウントを搬送する第2のインデックステーブルを更に備え、
前記第2の搬送経路と、前記第3の搬送経路とは、第3のポジションにおいて重なっており、
前記アームにおいて、前記第1の直線部が伸びる方向と前記第2の直線部が伸びる方向とは、直交し、
前記アームは、前記第2の回転中心から前記第1の方向と反対方向である第3の方向に伸びる第3の直線部を更に有し、
前記デバイス吸着ヘッドを第1のデバイス吸着ヘッドとして、
前記第3の直線部には、第2のデバイス吸着ヘッドが取り付けられており、
前記アームは、前記第1のインデックステーブルと前記第2のインデックステーブルとの間で、前記第1のポジション及び前記第3のポジションを介してデバイスを移載し、
前記アームは、第1のデバイス吸着ヘッド及び第2のデバイス吸着ヘッドを用いて、第1のインデックステーブルに載置されたデバイスを第2のインデックステーブルに移載するのと同時に、前記第2のインデックステーブルに載置されたデバイスを前記第1のインデックステーブルに移載するデバイス移載動作を実行し、前記第1のデバイス吸着ヘッ
ドを用いて、前記デバイス回収動作を実行する、
ことを特徴とする請求項
1に記載の検査装置。
【請求項3】
第1のインデックステーブル
と、第2のインデックステーブルと、アームと、を備え、
前記
第1のインデックステーブルは、
(1)第1の回転中心を中心とする円形の第1の搬送経路の上に位置するデバイス載置領域及びマウント載置領域を有し、
(2)前記第1の回転中心の周りで回転することにより前記第1の搬送経路に沿ってデバイス及びマウントを搬送し、(3)前記デバイス載置領域と前記マウント載置領域とを加熱するヒータを内蔵して
おり、
前記デバイス載置領域は、マウントを介してデバイスを載置する領域であり、
前記マウント載置領域は、前記マウントと交換可能な予備マウントを載置する領域であり、
前記第2のインデックステーブルは、(4)第2の回転中心を中心とする円形の第2の搬送経路の上に位置デバイス載置領域であって、マウントを介してデバイスを載置するデバイス載置領域を有し、(5)前記第2の回転中心の周りで回転することにより前記第2の搬送経路に沿ってデバイスを搬送し、
前記アームは、(6)(i)第3の回転中心から四方に伸び十字型を形成する第1の直線部、第2の直線部、第3の直線部、及び第4の直線部と、(ii)前記第1の直線部、前記第2の直線部、及び前記第3の直線部の各々に取り付けられた第1のデバイス吸着ヘッド、第2のデバイス吸着ヘッド、及び第3のデバイス吸着ヘッドと、(iii)前記第4の直線部に取り付けられたマウント吸着ヘッドと、を有しており、(7)前記第1の直線部、前記第2の直線部、前記第3の直線部、及び、前記第4の直線部を前記第3の回転中心の周りで旋回させることにより、前記デバイス及び前記マウントを円形の第3の搬送経路に沿って搬送し、
第1のデバイス吸着ヘッド、第2のデバイス吸着ヘッド、及び第3のデバイス吸着ヘッドの各々は、前記デバイスを吸着し、且つ、前記マウント吸着ヘッドは、前記マウントを吸着し、
前記第1の搬送経路と、前記第3の搬送経路とは、第1のポジションにおいて重なっており、
前記第2の搬送経路と、前記第3の搬送経路とは、第2のポジションにおいて重なっており、
前記アームは、
(8)前記第1のデバイス吸着ヘッド及び第2のデバイス吸着ヘッドを用いて、前記第1のインデックステーブルに載置されたデバイスを前記第2のインデックステーブルに移載するのと同時に、前記第2のインデックステーブルに載置されたデバイスを前記第1のインデックステーブルに移載するデバイス移載動作、(9)前記第3のデバイス吸着ヘッドを用いて、前記デバイスを前記デバイス載置領域から回収するデバイス回収動作、(
10)前記マウント吸着ヘッドを用いて前記マウントを前記デバイス載置領域から回収するマウント回収動作、及び、(
11)前記マウント吸着ヘッドを用いて前記予備マウントを前記デバイス載置領域に装着するマウント装着動作を実行する、
ことを特徴とす
る検査装置。
【請求項4】
前記アームは、送風により前記マウントに付着した異物を除去する送風ヘッドを更に備えている、
ことを特徴とする請求項
1~3の何れか1項に記載の検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイスなどのデバイスの検査を行う検査装置に関する。特に、条件の異なる2つ以上の環境の各々においてデバイスの検査を行う検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの検査では、静特性試験及び動特性試験の各々を実施することが求められることがある。特許文献1には、このような試験を行う検査装置が開示されている。また、半導体デバイスの検査では、室温環境及び高温環境の各々について試験を実施することが求められることがある。特許文献2~3には、このような試験を行う検査装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-206150号
【文献】特開昭58-39021号
【文献】特開平4-23446号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体デバイスの検査を効率的に行うためには、半導体デバイスを搬送するインデックステーブル上で静特性試験及び動特性試験を実施することが好ましい。しかしながら、インデックステーブル上に半導体デバイスを直接載置してこれらの試験を実施すると、半導体装置が不良であった場合にインデックステーブルが損傷を受けることがある。このため、交換可能なマウントを介してインデックステーブル上に半導体デバイスを載置してこれらの試験を実施することが好ましい。
【0005】
しかしながら、半導体デバイスの高温試験を適切に実施するためには、その半導体デバイスを載置するマウントも高温である必要がある。このため、マウントの交換が生じると、その都度、予備マウントを加熱する必要が生じ、その結果、ダウンタイムが長くなるという問題を生じる。また、ダウンタイムが長くなるのを避けるために、マウントの交換が生じる前に予備マウントを予め加熱しておくための機構を設けると、検査装置の大型化及び高コスト化が避けられない。また、予備マウントを予め加熱しておくための機構を作業者がアクセス可能な領域に設けると、検査装置の安全性が低下する。
【0006】
なお、ここでは、高温環境において半導体デバイスの試験を実施する場合に生じる問題について説明したが、高温環境において半導体デバイス以外のデバイスの試験を実施する場合にも、同様の問題が生じ得る。すなわち、上記の問題は、高温環境において任意のデバイスの試験を実施する際に生じ得る問題として一般化することができる。
【0007】
本発明の一態様は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、交換可能なマウントを介してデバイスを載置するインデックステーブルを含む検査装置であって、高温環境において試験を実施する検査装置に関して、検査装置の小型化及び低コスト化を実現すると共に、検査装置の安全性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様1に係る検査装置は、インデックステーブルを備え、前記インデックステーブルは、マウントを介してデバイスを載置するデバイス載置領域と、前記マウントと交換可能な予備マウントを載置するマウント載置領域と、を有し、前記デバイス載置領域と前記マウント載置領域とを加熱するヒータを内蔵している。
【0009】
上記の態様によれば、デバイスの加熱と予備マウントの加熱とを、一つのインデックステーブルにより行うことができる。したがって、交換可能なマウントを介してデバイスを載置するインデックステーブルを含む検査装置であって、高温環境における試験を実施する検査装置に関して、その構成を簡素化することができる。これにより、そのような検査装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
【0010】
しかも、上記の態様によれば、作業者が直接手を触れる可能性の低いインデックステーブル上で予備マウントの加熱が行われるので、高温環境における試験を実施する検査装置の安全性を高めることができる。
【0011】
本発明の態様2に係る検査装置においては、態様1に係る検査装置の構成に加えて、以下の構成が採用されている。すなわち、前記検査装置は、アームを更に備え、前記アームは、前記デバイスを吸着するデバイス吸着ヘッドと、前記マウントを吸着するマウント吸着ヘッドと、を有している。
【0012】
上記の態様によれば、デバイスのハンドリングとマウントのハンドリングとを、一つのアームにより行うことができる。したがって、デバイスのハンドリングとマウントのハンドリングとを行う機構を簡素化することができる。これにより、検査装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
【0013】
本発明の態様3に係る検査装置においては、態様2に係る検査装置の構成に加えて、以下の構成が採用されている。すなわち、前記アームは、(1)前記デバイス吸着ヘッドを用いて前記デバイスを前記デバイス載置領域から回収するデバイス回収動作、(2)前記マウント吸着ヘッドを用いて前記マウントを前記デバイス載置領域から回収するマウント回収動作、及び、(3)前記マウント吸着ヘッドを用いて前記予備マウントを前記デバイス載置領域に装着するマウント装着動作を実行する。
【0014】
試験によりデバイスが不良であることが判明した場合、そのデバイスを載置していたマウントがダメージを受けることがある。上記の態様によれば、そのような場合に必要になる、不良であることが判明したデバイスの回収、そのデバイスを載置していたマウントの回収、及び、予備マウントの装着を、一つのアームによって行うことができる。
【0015】
本発明の態様4に係る検査装置においては、態様3に係る検査装置の構成に加えて、以下の構成が採用されている。すなわち、
前記デバイス回収動作及び前記マウント回収動作は、前記デバイス吸着ヘッドが第1のポジションに配置されるように前記アームが旋回するステップと、前記デバイス載置領域が前記第1のポジションに配置されているときに、前記第1のポジションにおいて前記デバイス吸着ヘッドにより前記デバイスを吸着するステップと、前記デバイス吸着ヘッドが第2のポジションに配置され、且つ、前記マウント吸着ヘッドが前記第1のポジションに配置されるように前記アームが旋回するステップと、前記デバイス載置領域が前記第1のポジションに配置されているときに、前記第1のポジションにおいて前記マウント吸着ヘッドにより前記マウントを吸着すると共に、前記第2のポジションにおいて前記デバイス吸着ヘッドによる前記デバイスの吸着を解除するステップと、前記マウント吸着ヘッドが前記第2のポジションに配置されるように前記アームが旋回するステップと、前記第2のポジションにおいて前記マウント吸着ヘッドによる前記マウントの吸着を解除するステップと、を含んでいる。
【0016】
上記の態様によれば、不良であることが判明したデバイスの回収、及び、そのデバイスを載置していたマウントの回収を、一つのアームによって効率的に行うことができる。
【0017】
本発明の態様5に係る検査装置においては、態様4に係る検査装置の構成に加えて、以下の構成が採用されている。すなわち、前記マウント装着動作は、前記マウント吸着ヘッドが前記第1のポジションに配置されるように前記アームが旋回するステップと、前記マウント載置領域が前記第1のポジションに配置されているときに、前記第1のポジションにおいて前記マウント吸着ヘッドが前記予備マウントを吸着するステップと、前記デバイス載置領域が前記第1のポジションに配置されているときに、前記第1のポジションにおいて前記マウント吸着ヘッドが前記予備マウントの吸着を解除するステップと、により実現される。
【0018】
上記の態様によれば、予備マウントの装着を、一つのアームによって効率的に行うことができる。
【0019】
本発明の態様6に係る検査装置においては、態様3~5の何れか一態様に係る検査装置の構成に加えて、以下の構成が採用されている。すなわち、前記検査装置は、前記インデックステーブルを含めて少なくとも2つのインデックステーブルを備え、前記アームは、前記デバイス吸着ヘッドを含めて少なくとも2つのデバイス吸着ヘッドを備え、前記アームは、第1のデバイス吸着ヘッド及び第2のデバイス吸着ヘッドを用いて、第1のインデックステーブルに載置されたデバイスを第2のインデックステーブルに移載するのと同時に、前記第2のインデックステーブルに載置されたデバイスを前記第1のインデックステーブルに移載するデバイス移載動作を実行し、前記第1のデバイス吸着ヘッド又は前記第2のデバイス吸着ヘッドを用いて、前記デバイス回収動作を実行する。
【0020】
上記の態様によれば、少なくとも2つのインデックステーブルを備えた検査装置において、デバイスの搬送とマウントの搬送とを行うアームを用いて、インデックステーブル間のデバイスの移載を行うことができる。したがって、少なくとも2つのインデックステーブルを備えた検査装置の構成を簡素化することができる。
【0021】
本発明の態様7に係る検査装置においては、態様2~5の何れか一態様に係る検査装置の構成に加えて、以下の構成が採用されている。すなわち、前記検査装置は、前記インデックステーブルを含めて少なくとも2つのインデックステーブルを備え、前記アームは、前記デバイス吸着ヘッドを含めて少なくとも3つのデバイス吸着ヘッドを備え、前記アームは、第1のデバイス吸着ヘッド及び第2のデバイス吸着ヘッドを用いて、第1のインデックステーブルに載置されたデバイスを第2のインデックステーブルに移載するのと同時に、前記第2のインデックステーブルに載置されたデバイスを前記第1のインデックステーブルに移載するデバイス移載動作を実行し、第3のデバイス吸着ヘッドを用いて、前記デバイス回収動作を実行する。
【0022】
上記の態様によれば、少なくとも2つのインデックステーブルを備えた検査装置において、デバイスの搬送とマウントの搬送とを行うアームを用いて、インデックステーブル間のデバイスの移載を行うことができる。したがって、少なくとも2つのインデックステーブルを備えた検査装置の構成を簡素化することができる。
【0023】
しかも、上記の態様によれば、不良であることが判明したデバイスの回収と、インデックステーブル間のデバイスの移載を異なる吸着ヘッドを用いて行うことができる。したがって、不良であることが判明したデバイスの回収により汚染された吸着ヘッドをインデックステーブル間のデバイスの移載に用いることによって生じ得る、正常なデバイスの汚染を回避することができる。
【0024】
本発明の態様8に係る検査装置においては、態様2~7の何れか一態様に係る検査装置の構成に加えて、以下の構成が採用されている。すなわち、前記アームは、送風により前記マウントに付着した異物を除去する送風ヘッドを更に備えている。
【0025】
上記の態様によれば、マウントに付着した異物を除去する機能を有する検査装置を簡単な構成で実現することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一態様によれば、交換可能なマウントを介してデバイスを載置するインデックステーブルを含む検査装置であって、高温環境において試験を実施する検査装置に関して、検査装置の小型化及び低コスト化を実現すると共に、検査装置の安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の一実施形態に係る検査装置の概略構成を示す斜視図である。
【
図2】
図1の検査装置における半導体デバイスの搬送経路を示す平面図である。
【
図3】
図1の検査装置を用いた半導体デバイスの検査方法の流れを示すフロー図である。
【
図4】(a)は、
図1の検査装置が備える第1のインデックステーブルの平面図であり、(b)は、第1のインデックステーブルのデバイス載置領域周辺の詳細を示す部分断面図である。(c)は、
図1の検査装置が備える第2のインデックステーブルの平面図であり、(d)は、第2のインデックステーブルのデバイス載置領域周辺の詳細を示す部分断面図である。
【
図5】(a)は、
図1の検査装置が備えるアームの平面図である。(b)は、そのアームが備えるデバイス吸着ヘッドの側面図であり、(c)は、そのアームが備えるマウント吸着ヘッドの側面図である。
【
図6】
図1の検査装置が備える第1のインデックステーブルに装着されたマウントの交換方法の流れを示す模式図である。
【
図7】
図1の検査装置が備える第2のインデックステーブルに装着されたマウントの交換方法の流れを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
〔検査装置の概略構成〕
本発明の一実施形態に係る検査装置1の概略構成について、
図1を参照して説明する。
図1は、検査装置1の概略構成を示す斜視図である。
【0029】
検査装置1は、半導体デバイス(特許請求の範囲における「デバイス」の一例)の室温環境(特許請求の範囲における「第1の環境」の一例)及び高温環境(特許請求の範囲における「第2の環境」の一例)における静特性試験及び動特性試験を実施するための装置である。ここで、高温環境とは、室温環境よりも温度の高い環境のことを指す。
【0030】
図1に示すように、検査装置1は、第1のインデックステーブル11と、第2のインデックステーブル12と、アーム13と、マウント回収/供給ユニット14と、第1の試験装置15と、第2の試験装置16と、第3の試験装置17と、第4の試験装置18と、を備えている。
【0031】
第1のインデックステーブル11は、載置された半導体デバイスを円状のテーブル内搬送経路P1に沿って搬送するための装置である。第1のインデックステーブル11には、交換可能なマウントを介してデバイスを載置するデバイス載置領域が設けられている。テーブル内搬送経路P1上には、4つのポジションP11~P14が等間隔に設定されている。特に、第3のポジションP13は、テーブル内搬送経路P1において第2のインデックステーブル12に最も近い位置に設定されている。第1のインデックステーブル11は、上面視時計回りに90°回転することによって、(1)第1のポジションP11にある半導体デバイスを第2のポジションP12に搬送し、(2)第2のポジションP12にある半導体デバイスを第3のポジションP13に搬送し、(3)第3のポジションP13にある半導体デバイスを第4のポジションP14に搬送し、(4)第4のポジションP14にある半導体デバイスを第1のポジションP11に搬送する。
【0032】
本実施形態において、第1のインデックステーブル11は、室温環境における静特性試験及び動特性試験を実施するための室温試験ステーションとして機能する。室温環境の例としては、半導体デバイスの温度を20℃以上30℃以下にすることが可能な環境が挙げられる。検査装置1は、多くの場合クリーンルーム内に設置されている。クリーンルーム内の室温は、一例として25℃に設定されており、実際の室温は、多くの場合20℃以上30℃以下になっている。その結果、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスの温度も20℃以上30℃以下となる。第1のインデックステーブル11の詳細については、参照する図面を代えて後述する。
【0033】
第2のインデックステーブル12は、載置された半導体デバイスを円状のテーブル内搬送経路P2に沿って搬送するための装置である。第2のインデックステーブル12には、交換可能なマウントを介してデバイスを載置するデバイス載置領域と、予備マウントを載置するマウント載置領域とが設けられている。テーブル内搬送経路P2上には、4つのポジションP21~P24が設定されている。特に、第1のポジションP21は、テーブル内搬送経路P2において第1のインデックステーブル11に最も近い位置に設定されている。第2のインデックステーブル12は、上面視時計回りに90°回転することによって、(1)第1のポジションP21にある半導体デバイスを第2のポジションP22に搬送し、(2)第2のポジションP22にある半導体デバイスを第3のポジションP23に搬送し、(3)第3のポジションP23にある半導体デバイスを第4のポジションP24に搬送し、(4)第4のポジションP24にある半導体デバイスを第1のポジションP11に搬送する。
【0034】
本実施形態において、第2のインデックステーブル12は、高温環境における静特性試験及び動特性試験を実施するための高温試験ステーションとして機能する。高温環境の例としては、半導体デバイスの温度を50℃以上300℃以下にすることが可能な環境が挙げられる。第2のインデックステーブル12の詳細については、参照する図面を代えて後述する。
【0035】
アーム13は、T字型の旋回アームであり、2つのデバイス吸着ヘッド13a,13bと、1つのマウント吸着ヘッドと13cと、を有している。アーム13は、2つのデバイス吸着ヘッドを用いてデバイス移載動作を行う。ここで、デバイス移載動作とは、2つのデバイス吸着ヘッド13a~13bの一方を用いて、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスを第2のインデックステーブル12に移載するのと同時に、2つのデバイス吸着ヘッド13a~13bの他方を用いて、第2のインデックステーブル12に載置された半導体デバイスを第1のインデックステーブル11に移載する動作のことを指す。また、アーム13は、2つのデバイス吸着ヘッド13a~13bの一方を用いて、デバイス回収動作を行う。ここで、デバイス回収動作とは、試験において不良品であることが判明したデバイスを、第1のインデックステーブル11又は第2のインデックステーブル12から回収する動作のことを指す。また、アーム13は、マウント吸着ヘッド13cを用いて、マウント回収動作を行う。ここで、マウント回収動作とは、試験において不良品であることが判明したデバイスを載置しているマウントを、第1のインデックステーブル11又は第2のインデックステーブル12から回収する動作のことを指す。また、アーム13は、マウント吸着ヘッド13cを用いて、マウント装着動作を行う。ここで、マウント装着動作とは、第2のインデックステーブル12又は後述するマウント回収/供給ユニット14から取得した予備マウントを、第1のインデックステーブル11又は第2のインデックステーブル12に装着する動作のことを指す。なお、アーム13の詳細については、参照する図面を代えて後述する。
【0036】
マウント回収/供給ユニット14は、試験において不良品であることが判明したマウントを回収すると共に、そのマウントと交換する予備マウントを供給するためのユニットである。
【0037】
第1の試験装置15は、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスに対して、室温環境における動特性試験を実施するための装置である。本実施形態において、第1の試験装置15による半導体デバイスの動特性試験は、第1のテーブル内搬送経路P1の第2のポジションP12において行われる。
【0038】
第2の試験装置16は、第2のインデックステーブル12に載置された半導体デバイスに対して、高温環境における動特性試験を実施するための装置である。本実施形態において、第2の試験装置16による半導体デバイスの動特性試験は、第2のテーブル内搬送経路P2の第2のポジションP22において行われる。
【0039】
第3の試験装置17は、第2のインデックステーブル12に載置された半導体デバイスに対して、高温環境における静特性試験を実施するための装置である。本実施形態において、第3の試験装置17による半導体デバイスの静特性試験は、第2のテーブル内搬送経路P2の第4のポジションP24において行われる。
【0040】
第4の試験装置18は、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスに対して、室温環境における静特性試験を実施するための装置である。本実施形態において、第4の試験装置18による半導体デバイスの静特性試験は、第1のテーブル内搬送経路P1の第4のポジションP14において行われる。
【0041】
なお、これらの試験装置15~18は、公知の構成(例えば、特許文献1に開示された構成)により実現することができる。したがって、本明細書においては、試験装置15~18の詳細についての説明を省略する。
【0042】
〔半導体デバイスの搬送経路〕
検査装置1における半導体デバイスの搬送経路Pについて、
図2を参照して説明する。
図2は、搬送経路Pの構成を示す平面図である。
【0043】
搬送経路Pは、第1のテーブル内搬送経路P1と、第2のテーブル内搬送経路P2と、テーブル間搬送経路P3とにより構成されている。第1のテーブル内搬送経路P1は、第1のインデックステーブル11により半導体デバイスが搬送される搬送経路である。第2のテーブル内搬送経路P2は、第2のインデックステーブル12により半導体デバイスが搬送される搬送経路である。テーブル間搬送経路P3は、アーム13により半導体デバイスが搬送(移載)される搬送経路である。
【0044】
検査装置1においては、半導体デバイスが、以下のように搬送される。
【0045】
まず、未検査の半導体デバイスが、デバイス供給ユニット(
図1において不図示)によって、第1のテーブル内搬送経路P1の第1にポジションP11に供給される。
【0046】
続いて、第1のテーブル内搬送経路P1の第1のポジションP11に搬送された半導体デバイスは、第1のインデックステーブル11によって第1のテーブル内搬送経路P1に沿って、(1)第1のポジションP11から第2のポジションP12へと搬送され、(2)第2のポジションP12から第3のポジションP13へと搬送される。
【0047】
続いて、第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13に搬送された半導体デバイスは、アーム13によってテーブル間搬送経路P3に沿って、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21に搬送(移載)される。
【0048】
続いて、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21に搬送された半導体デバイスは、第2のインデックステーブル12によって第2のテーブル内搬送経路P2に沿って、(1)第1のポジションP21から第2のポジションP22に搬送され、(2)第2のポジションP22から第3のポジションP23に搬送され、(3)第3のポジションP23から第4のポジションP24に搬送され、(4)第4のポジションP24から第1のポジションP21に搬送される。
【0049】
続いて、第2のテーブル内搬送経路P2の第4のポジションP24に搬送された半導体デバイスは、アーム13によってテーブル間搬送経路P3に沿って、第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13に搬送(移載)される。
【0050】
続いて、第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13に搬送された半導体デバイスは、第1のインデックステーブル11によって第1のテーブル内搬送経路P1に沿って、(1)第3のポジションP13から第4のポジションP14へと搬送され、(2)第4のポジションP14から第1のポジションP11へと搬送される。
【0051】
最後に、第1のテーブル内搬送経路P1の第1のポジションP11に搬送された検査済の半導体デバイスが、デバイス回収ユニット(
図1において不図示)によって回収される。
【0052】
検査装置1においては、以上のように搬送される半導体デバイスに対して、室温環境及び高温環境の各々において、動特性試験及び静特性試験の各々が実施される。まず、室温環境における動特性試験が、第1のテーブル内搬送経路P1の第2のポジションP12において試験装置15によって実施される。次に、高温環境における動特性試験が、第2のテーブル内搬送経路P2の第2のポジションP22において第2の試験装置16によって実施される。次に、高温環境における静特性試験が、第2のテーブル内搬送経路P2の第4のポジションP24において第3の試験装置17によって実施される。最後に、室温環境における静特性試験が、第1のテーブル内搬送経路P1の第4のポジションP14において第4の試験装置18によって実施される。
【0053】
図2に示した搬送経路Pに含まれるテーブル間搬送経路は、テーブル間搬送経路P3のみである。また、このテーブル間搬送経路P3の長さは、シャトルテーブル間で半導体デバイスを移載するテーブル間搬送経路の長さと比べて短くすることができる。したがって、検査装置1の徒な大型化及び検査速度の徒な低速化を招来することなく、高温環境及び低温環境の各々において静特性試験及び動特性試験の各々を実施することができる。
【0054】
なお、第1のテーブル内搬送経路P1の第1のポジションP11及び第3のポジションP13、並びに、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21及び第3のポジションP23において、画像検査を行ってもよい。例えば、第1のテーブル内搬送経路P1の第1のポジションP11における画像検査においては、不図示のカメラが、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスを撮像する。そして、不図示のコントローラが、(1)撮像された画像に基づいて、半導体デバイスが実際に載置されている位置と予め定められた基準位置との差を算出し、(2)算出した差に基づいて、第1の試験装置15のプローブ位置を調整する。これにより、半導体デバイスが基準位置から外れて第1のインデックステーブル11に載置されていても、第1の試験装置15による動特性試験を好適に実施することが可能になる。第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21、第2のテーブル内搬送経路P2の第3のポジションP23、及び第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13においても同様の画像検査を行い、それぞれ、第2の試験装置16、第3の試験装置17、及び第4の試験装置18のプローブ位置を調整すれば、同様の効果が得られる。
【0055】
〔検査方法の流れ〕
検査装置1を用いた検査方法S100の流れについて、
図3を参照して説明する。
図3は、検査方法S100の流れを示すフロー図である。なお、
図3においては、各半導体デバイスDUTi(i=1,2,3,…)に対して順に適用される複数の工程を横に並べて示すと共に、複数の半導体デバイスDUT1,DUT2,DUT3,…に同時に適用される複数の工程を縦に並べて示している。
【0056】
検査方法S100は、上述した検査装置1を用いて半導体デバイスの室温環境及び高温環境における静特性及び動特性を試験するための検査方法である。
図3に示すように、検査方法S100は、供給/画像検査工程S101と、搬送工程S102と、室温AC試験工程S103と、搬送工程S104と、移載/画像検査工程S105と、搬送工程S106と、高温AC試験工程S107と、搬送工程S108と、画像検査工程S109と、搬送工程S110と、高温DC試験工程S111と、搬送工程S112と、移載/画像検査工程S113と、搬送工程S114と、室温DC試験工程S115と、搬送工程S116と、回収工程S117と、を含んでいる。
【0057】
供給/画像検査工程S101は、第1のテーブル内搬送経路P1の第1のポジションP11において、デバイス供給ユニットを用いて半導体デバイスDUT1を供給する工程である。また、本工程においては、第1のテーブル内搬送経路P1の第1のポジションP11において、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスDUT1に対する画像検査を行い、その結果に応じて第1の試験装置15のプローブ位置を調整する。
【0058】
搬送工程S102は、第1のインデックステーブル11を90°回転させることによって、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスDUT1を、第1のテーブル内搬送経路P1に沿って第1のポジションP11から第2のポジションP12へと搬送する工程である。
【0059】
室温AC(動特性)試験工程S103は、第1のテーブル内搬送経路P1の第2のポジションP12に搬送された半導体デバイスDUT1に対して、第1の試験装置15を用いて室温環境における動特性試験を実施する工程である。
【0060】
搬送工程S104は、第1のインデックステーブル11を90°回転させることによって、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスDUT1を、第1のテーブル内搬送経路P1に沿って第2のポジションP12から第3のポジションP13へと搬送する工程である。
【0061】
移載/画像検査工程S105は、第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13に搬送された半導体デバイスDUT1を、アーム13を用いて第2のインデックステーブル12に移載する工程である。また、本工程においては、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21において、第2のインデックステーブル12に移載された半導体デバイスDUT1に対する画像検査を行い、その結果に応じて第2の試験装置16のプローブ位置を調整する。
【0062】
搬送工程S106は、第2のインデックステーブル12を90°回転させることによって、第2のインデックステーブル12に載置された半導体デバイスDUT1を、第2のテーブル内搬送経路P2に沿って第1のポジションP21から第2のポジションP22に搬送する工程である。
【0063】
高温AC試験工程S107は、第2のテーブル内搬送経路P2の第2のポジションP22に搬送された半導体デバイスDUT1に対して、第2の試験装置16を用いて高温環境における動特性試験を実施する工程である。
【0064】
搬送工程S108は、第2のインデックステーブル12を90°回転させることによって、第2のインデックステーブル12に載置された半導体デバイスDUT1を、第2のテーブル内搬送経路P2に沿って第2のポジションP22から第3のポジションP23に搬送する工程である。
【0065】
画像検査工程S109は、第2のテーブル内搬送経路P2の第3のポジションP23において、第2のインデックステーブル12に載置された半導体デバイスDUT1に対する画像検査を行い、その結果に応じて第3の試験装置17のプローブ位置を調整する工程である。
【0066】
搬送工程S110は、第2のインデックステーブル12を90°回転させることによって、第2のインデックステーブル12に載置された半導体デバイスDUT1を、第2のテーブル内搬送経路P2に沿って第3のポジションP23から第4のポジションP24に搬送する工程である。
【0067】
高温DC(静特性)試験工程S111は、第2のテーブル内搬送経路P2の第4のポジションP24に搬送された半導体デバイスDUT1に対して、第3の試験装置17を用いて高温環境における静特性試験を実施する工程である。
【0068】
搬送工程S112は、第2のインデックステーブル12を90°回転させることによって、第2のインデックステーブル12に載置された半導体デバイスDUT1を、第2のテーブル内搬送経路P2に沿って第4のポジションP24から第1のポジションP21に搬送する工程である。
【0069】
移載/画像検査工程S113は、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP11に搬送された半導体デバイスDUT1を、アーム13を用いて第1のインデックステーブル11に移載する工程である。また、本工程においては、第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13において、第1のインデックステーブル11に移載された半導体デバイスDUT1に対する画像検査を行い、その結果に応じて第4の試験装置18のプローブ位置を調整する。
【0070】
搬送工程S114は、第1のインデックステーブル11を90°回転させることによって、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスDUT1を、第1のテーブル内搬送経路P1に沿って第3のポジションP13から第4のポジションP14に搬送する工程である。
【0071】
室温DC試験工程S115は、第2のテーブル内搬送経路P2の第4のポジションP24に搬送された半導体デバイスDUT1に対して、第4の試験装置18を用いて室温環境における静特性試験を実施する工程である。
【0072】
搬送工程S116は、第1のインデックステーブル11を90°回転させることによって、第1のインデックステーブル11に載置された半導体デバイスDUT1を、第1のテーブル内搬送経路P1に沿って第4のポジションP14から第1のポジションP11に搬送する工程である。
【0073】
回収工程S117は、第1のテーブル内搬送経路P1の第1のポジションP11において、デバイス回収ユニットを用いて半導体デバイスDUT1を回収する工程である。
【0074】
なお、上述した工程S101~S117は、複数の半導体デバイスDUT1,DUT2,DUT3,…に対して同時並列的に実施される。例えば、1番目の半導体デバイスDUT1に対する移載/画像検査工程S105を実施するのと同時に、2番目の半導体デバイスDUT2に対する室温AC試験工程S103が実施され、3番目の半導体デバイスDUT3に対する供給/画像検査工程S101が実施される。また、1番目の半導体デバイスDUT1に対する搬送工程S106を実施するのと同時に、2番目の半導体デバイスDUT2に対する搬送工程S104が実施され、3番目の半導体デバイスDUT3に対する搬送工程S102が実施される。
【0075】
〔インデックステーブルの構成〕
検査装置1が備える第1のインデックステーブル11及び第2のインデックステーブル12の構成について、
図4を参照して説明する。
図4において、(a)は、第1のインデックステーブルの部分平面図であり、(b)は、第1のインデックステーブル11の部分断面図であり、(c)は、第2のインデックステーブル12の部分平面図であり、(d)は、第2のインデックステーブル12の部分断面図である。
【0076】
図4の(b)に示すように、第1のインデックステーブル11は、耐熱絶縁樹脂板111、セラミックス板112、及びステージブロック113を、この順に積層することにより構成されている。
図4の(a)及び(b)に示すように、ステージブロック113の上面には、デバイス載置領域ADとして機能する凹部113aが設けられている。この凹部113aには、マウントMが装着され、半導体デバイスDUTは、このマウントM上に載置される。マウントMは、熱伝導性及び電気伝導性を有する材料(例えば、金属)により構成された板状の部材である。また、ステージブロック113の内部には、凹部113aにおいて一端が解放され、マウントMに設けられた貫通孔と連通する給排気路113bが設けられている。この給排気路113bは、半導体デバイスDUTをマウントMに吸着するためのエア、及び、半導体デバイスDUTをマウントMから浮上させるためのエアの流路として利用される。
【0077】
図4の(c)に示すように、第2のインデックステーブル12は、耐熱絶縁樹脂板121、ヒータブロック124、セラミック板122、及びステージブロック123を、この順に積層することによって構成されている。
図4の(c)及び(d)に示すように、ステージブロック123の上面には、デバイス載置領域ADとして機能する凹部123aが設けられている。この凹部123aには、マウントMが装着され、半導体デバイスDUTは、このマウントM上に載置される。マウントMは、熱伝導性及び電気伝導性を有する材料 (例えば、金属)により構成された板状の部材である。また、ステージブロック113の内部には、凹部113aにおいて一端が解放され、マウントMに設けられた貫通孔と連通する給排気路113bが設けられている。この給排気路113bは、半導体デバイスDUTをマウントMに吸着するためのエア、及び、半導体デバイスDUTをマウントMから浮上させるためのエアの流路として利用される。
【0078】
ステージブロック123の上面には、更に、マウント載置領域AMとして機能する凹部が設けられている。この凹部には、予備マウントM’が装着される。予備マウントM’のサイズ及び材質は、マウントMのサイズ及び材質と同一であり、マウントMと予備マウントM’とは、交換可能である。
【0079】
第2のインデックステーブル12に内蔵されたヒータブロック124は、デバイス載置領域ADに載置された半導体デバイスDUTの加熱に利用される。これにより、外部の熱源を利用することなく、半導体デバイスDUTの高温環境における試験を実施することが可能になる。また、第2のインデックステーブル12に内蔵されたヒータブロック124は、マウント載置領域AMに載置された予備マウントM’の加熱にも利用される。これにより、外部の熱源を利用することなく、予備マウントM’を高温に保つことが可能になる。すなわち、マウントMの交換が必要になったときに、予備マウントM’が高温に達するまで待機することなく、予備マウントM’と交換することが可能になる。
【0080】
〔アームの構成〕
検査装置1が備えるアーム13の構成について、
図5を参照して説明する。
図5において、(a)は、アーム13の平面図であり、(b)は、アーム13備えるデバイス吸着ヘッド13a,13bの側面図であり、(c)は、アーム13が備えるマウント吸着ヘッド13cの側面図である。
【0081】
図5の(a)に示すように、アーム13は、3つの直線部13A~13Cを組み合わせたT字型の平面形状を有している。第1のデバイス吸着ヘッド13aは、アーム13の回転中心から第1の方向に延びる第1の直線部13Aの先端裏面に取り付けられている。第2のデバイス吸着ヘッド13bは、アーム13の回転中心から、第1の方向と反対方向に延びる第2の直線部13Bの先端裏面に取り付けられている。マウント吸着ヘッド13cは、アーム13の回転中心から、第1の方向及び第2の方向の両方に直交する第3の方向に延びる第3の直線部13Cの先端裏面に取り付けられている。
【0082】
デバイス吸着ヘッド13a,13bは、
図5の(b)に示すように、半導体デバイスの吸着に適した構造を有している。マウント吸着ヘッド13cは、
図5の(c)に示すように、マウントの吸着に適した構造を有している。デバイス吸着ヘッド13a,13b及びマウント吸着ヘッド13cとしては、公知の吸着パッドを利用することができるので、ここでは、その構造の詳細な説明を割愛する。
【0083】
なお、アーム13は、十字型に構成することも可能である。この場合、アーム13の第4の直線部の先端裏面には、更なるヘッドを取り付けることができる。
【0084】
更なるヘッドとしては、例えば、第3のデバイス吸着ヘッドを挙げることができる。この場合、第1のデバイス吸着ヘッド13a及び第2のデバイス吸着ヘッド13bをデバイス移載動作に利用し、第3のデバイス吸着ヘッドをデバイス回収動作に利用することが考えられる。これにより、デバイス回収動作においてダメージを受ける可能性のある第3のデバイス吸着ヘッドを利用してデバイス移載動作を行う必要がなくなる。
【0085】
また、更なるヘッドとしては、例えば、送風ヘッドを挙げることができる。この場合、送風ヘッドから送風されるエアを用いて、例えば、マウントに付着した異物を除去することが可能になる。
【0086】
〔第1のインデックステーブルにおけるマウント交換方法〕
検査装置1は、室温環境にて実施される試験において、あるマウントMを介して第1のインデックステーブル11のデバイス載置領域ADに載置された半導体デバイスDUTが不良品であることが判明したときに、そのマウントMをマウント回収/供給ユニット14より供給された予備マウントM’と交換する機能を有している。このマウント交換方法S200の流れについて、
図6を参照して説明する。
図6は、マウント交換方法S200の流れを示す模式図である。
【0087】
マウント交換方法S200は、
図6に示すように、旋回ステップS201と、デバイス吸着ステップS202と、旋回ステップS203と、マウント吸着/デバイス吸着解除ステップS204と、旋回ステップS205と、マウント吸着解除ステップS206と、予備マウント吸着ステップS207と、旋回ステップS208と、予備マウント吸着解除ステップS209と、を含んでいる。これらのステップS201~S209は、デバイス載置領域ADが第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13に配置された状態で実施される。
【0088】
旋回ステップS201は、デバイス吸着ヘッド13aが第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13に配置されるように、アーム13が旋回するステップである。第1のインデックステーブルにおけるマウント交換方法において、第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13は、特許請求の範囲に記載の「第1のポジション」の一例である。
【0089】
デバイス吸着ステップS202は、第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13においてデバイス吸着ヘッド13aにより半導体デバイスDUTを吸着するステップである。
【0090】
旋回ステップS203は、デバイス吸着ヘッド13aが所定のポジションP0に配置され、且つ、マウント吸着ヘッド13cが第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13に配置されるように、アーム13が旋回するステップである。第1のインデックステーブルにおけるマウント交換方法において、所定のポジションP0は、特許請求の範囲に記載の「第2のポジション」の一例である。
【0091】
マウント吸着/デバイス吸着解除ステップS204は、第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13においてマウント吸着ヘッド13cによりマウントMを吸着すると共に、所定のポジションP0においてデバイス吸着ヘッド13aによる半導体デバイスDUTの吸着を解除するステップである。なお、所定のポジションP0には、デバイス回収トレイが配置されており、半導体デバイスDUTは、このデバイス回収トレイに収容される。
【0092】
旋回ステップS205は、マウント吸着ヘッド13cが前記所定のポジションP0に配置されるように、アーム13が旋回するステップである。
【0093】
マウント吸着解除ステップS206は、所定のポジションP0においてマウント吸着ヘッド13cによるマウントMの吸着を解除するステップである。なお、所定のポジションP0には、マウント回収/供給ユニット14が配置されており、マウントMは、このマウント回収/供給ユニット14により回収される。
【0094】
以上のステップS201~ステップS206によって、半導体デバイスDUTを第1のインデックステーブル11から回収するデバイス回収動作、及び、マウントMを第1のインデックステーブル11から回収するマウント回収動作が実現される。
【0095】
予備マウント吸着ステップS207は、所定のポジションP0においてマウント吸着ヘッド13cが予備マウントM’を吸着するステップである。なお、所定のポジションP0には、マウント回収/供給ユニット14が配置されており、予備マウントM’は、このマウント回収/供給ユニット14により供給される。
【0096】
旋回ステップS208は、マウント吸着ヘッド13cが第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13に配置されるように、アーム13が旋回するステップである。
【0097】
予備マウント吸着解除ステップS209は、第1のテーブル内搬送経路P1の第3のポジションP13においてマウント吸着ヘッド13cが予備マウントM’の吸着を解除するステップである。
【0098】
以上のステップS207~S209によって、第1のインデックステーブル11に予備マウントM’を装着する予備マウント装着動作が実現される。
【0099】
〔第2のインデックステーブルにおけるマウント交換方法〕
検査装置1は、高温環境にて実施される試験において、あるマウントMを介して第2のインデックステーブル12のデバイス載置領域ADに載置された半導体デバイスDUTが不良品であることが判明したときに、そのマウントMを第2のインデックステーブル12のマウント載置領域AMに載置された予備マウントM’と交換する機能を有している。このマウント交換方法S300の流れについて、
図7を参照して説明する。
図7は、マウント交換方法S300の流れを示す模式図である。
【0100】
マウント交換方法S300は、
図7に示すように、旋回ステップS301と、デバイス吸着ステップS302と、旋回ステップS303と、マウント吸着/デバイス吸着解除ステップS304と、旋回ステップS305と、マウント吸着解除ステップS306と、旋回ステップS307と、予備マウント吸着ステップS308と、予備マウント吸着解除ステップS309と、を含んでいる。なお、ステップS301~S306は、デバイス載置領域ADが第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21に配置された状態で実施される。
【0101】
旋回ステップS301は、デバイス吸着ヘッド13bが第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21に配置されるように、アーム13が旋回するステップである。第2のインデックステーブルにおけるマウント交換方法において、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21は、特許請求の範囲に記載の「第1のポジション」の一例である。
【0102】
デバイス吸着ステップS302は、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21においてデバイス吸着ヘッド13bにより半導体デバイスDUTを吸着するステップである。
【0103】
旋回ステップS303は、デバイス吸着ヘッド13bが所定のポジションP0に配置され、且つ、マウント吸着ヘッド13cが第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21に配置されるように、アーム13が旋回するステップである。第2のインデックステーブルにおけるマウント交換方法において、所定のポジションP0は、特許請求の範囲に記載の「第2のポジション」の一例である。
【0104】
マウント吸着/デバイス吸着解除ステップS304は、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21においてマウント吸着ヘッド13cによりマウントMを吸着すると共に、所定のポジションP0においてデバイス吸着ヘッド13bによる半導体デバイスDUTの吸着を解除するステップである。なお、所定のポジションP0には、デバイス回収トレイが配置されており、半導体デバイスDUTは、このデバイス回収トレイに収容される。
【0105】
旋回ステップS305は、マウント吸着ヘッド13cが前記所定のポジションP0に配置されるように、アーム13が旋回するステップである。
【0106】
マウント吸着解除ステップS306は、所定のポジションP0においてマウント吸着ヘッド13cによるマウントMの吸着を解除するステップである。なお、所定のポジションP0には、マウント回収/供給ユニット14が配置されており、マウントMは、このマウント回収/供給ユニット14により回収される。
【0107】
以上のステップS301~ステップS306によって、半導体デバイスDUTを第2のインデックステーブル12から回収するデバイス回収動作、及び、マウントMを第2のインデックステーブル12から回収するマウント回収動作が実現される。
【0108】
旋回ステップS307は、マウント吸着ヘッド13cが第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21に配置されるように、アーム13が旋回するステップである。
【0109】
予備マウント吸着ステップS308は、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21においてマウント吸着ヘッド13cが予備マウントM’を吸着するステップである。予備マウント吸着ステップS308は、第2のインデックステーブル12の回転によって、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21に、予備マウントM’が載置されているマウント載置領域AMが配置される状態が実現した後に実施される。
【0110】
予備マウント吸着解除ステップS309は、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21においてマウント吸着ヘッド13cが予備マウントM’の吸着を解除するステップである。予備マウント吸着解除ステップS309は、第2のインデックステーブル12の回転によって、第2のテーブル内搬送経路P2の第1のポジションP21に、マウントMが載置されていたデバイス載置領域ADが配置される状態が実現した後に実施される。
【0111】
以上のステップS307~S309によって、第2のインデックステーブル12に予備マウントM’を装着する予備マウント装着動作が実現される。
【0112】
〔検査装置の変形例〕
なお、本実施形態においては、第1のテーブル内搬送経路P1上の第2のポジションP12において動特性試験を実施すると共に、第1のテーブル内搬送経路P1上の第4のポジションP14において静特性試験を実施する構成を採用しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1のテーブル内搬送経路P1上の第2のポジションP12において静特性試験を実施すると共に、第1のテーブル内搬送経路P1上の第4のポジションP14において動特性試験を実施する構成を採用してもよい。ただし、本実施形態に係る構成によれば、動特性試験が最後の試験にならない。このため、本実施形態に係る構成には、動特性試験により生じた半導体デバイスの不具合を後続する試験により検知することが可能になるというメリットがある。
【0113】
また、本実施形態においては、第2のテーブル内搬送経路P2上の第2のポジションP22において動特性試験を実施すると共に、第2のテーブル内搬送経路P2上の第4のポジションP24において静特性試験を実施する構成を採用しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2のテーブル内搬送経路P2上の第2のポジションP22において静特性試験を実施すると共に、第2のテーブル内搬送経路P2上の第4のポジションP14において動特性試験を実施する構成を採用してもよい。
【0114】
また、本実施形態においては、第1のテーブル内搬送経路P1において室温環境における試験を行うと共に、第2のテーブル内搬送経路P2において高温環境における試験を行う構成を採用しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1のテーブル内搬送経路P1において高温環境における試験を行うと共に、第2のテーブル内搬送経路P2において室温環境における試験を行う構成を採用してもよい。ただし、本実施形態に採用されている構成によれば、高温環境における試験が最後の試験にならない。このため、本実施形態に係る構成には、高温試験により生じた半導体デバイスの不具合を後続する試験により検知することが可能になるというメリットがある。
【0115】
また、本実施形態においては、第1のテーブル内搬送経路P1上の2つのポジションP12,P14において試験を行う構成を採用しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1のテーブル内搬送経路P1の1つのポジションにおいて試験を行う構成を採用してもよいし、第1のテーブル内搬送経路P1上の3つ以上のポジションにおいて試験を行う構成を採用してもよい。この場合、各ポジションにおいて実施される試験は、静特性試験であってもよいし、動特性試験であってもよいし、その他の試験であってもよい。
【0116】
また、本実施形態においては、第2のテーブル内搬送経路P2上の2つのポジションP22,P24において試験を行う構成を採用しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2のテーブル内搬送経路P2の1つのポジションにおいて試験を行う構成を採用してもよいし、第2のテーブル内搬送経路P2上の3つ以上のポジションにおいて試験を行う構成を採用してもよい。この場合、各ポジションにおいて実施される試験は、静特性試験であってもよいし、動特性試験であってもよいし、その他の試験であってもよい。
【0117】
また、本実施形態においては、2つのインデックステーブル11,12と、1つのアーム13とを備える構成を採用しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、Nを2以上の任意の自然数として、N個のインデックステーブルと、N-1個のアームとを備える構成を採用してもよい。この場合、i番目のアームは、i番目のインデックステーブルからi+1番目のインデックステーブルへと半導体デバイスを移載するために利用される。また、この場合、互いに隣接するインデックステーブルにおいては、異なる環境における試験が実施される。例えば、3つのインデックステーブルを備える構成では、1番目のインデックステーブルにおいて低温環境における試験が実施され、2番目のインデックステーブルにおいて室温環境における試験が実施され、3番目のインデックステーブルにおいて高温環境における試験が実施される。或いは、1番目のインデックステーブルにおいて室温環境における試験が実施され、2番目のインデックステーブルにおいて高温環境における試験が実施され、3番目のインデックステーブルにおいて室温環境における試験が実施される。室温環境における試験が行われるインデックステーブルから高温環境における試験が行われるインデックステーブルへの半導体デバイスの移載は、アームで行う代わりに手作業で行ってもよい。
【0118】
また、本実施形態においては、半導体デバイスを検査装置1の検査対象としているが、本発明はこれに限定されない。条件の異なる環境(本実施形態においては温度の異なる環境)における試験を行う必要のある任意のデバイスを検査装置1の検査対象とすることができる。
【0119】
〔付記事項〕
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述した実施形態に開示された各技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0120】
1 検査装置
11 第1のインデックステーブル
12 第2のインデックステーブル
13 アーム
14 マウント回収/供給ユニット
15 第1の試験装置(室温環境における動特性試験用)
16 第2の試験装置(高温環境における動特性試験用)
17 第3の試験装置(高温環境における静特性試験用)
18 第4の試験装置(室温環境における静特性試験用)