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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】制御装置、車両、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60J 3/04 20060101AFI20221213BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20221213BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
B60J3/04
B60R11/02 C
G09F9/00 362
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2019136442
(22)【出願日】2019-07-24
(65)【公開番号】P2021020487
(43)【公開日】2021-02-18
【審査請求日】2021-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100211395
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 裕貴
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】中野 景子
(72)【発明者】
【氏名】長田 祐
(72)【発明者】
【氏名】林 貴志
(72)【発明者】
【氏名】近藤 良太
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-326526(JP,A)
【文献】特開2019-064376(JP,A)
【文献】特開2018-144621(JP,A)
【文献】特開2009-255740(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 3/04
B60R 11/02
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の制御装置であって、
前記車両の外部の状況を示す第1情報及び前記車両の内部の状況を示す第2情報の少なくとも一方に基づいて、前記車両の外部と内部との間の視認度合いを変更する、制御部を備え
前記第2情報は、前記車両の内部の画像を含み、
前記制御部は、前記車両の内部の画像に写った人間の数に基づいて、前記視認度合いを変更する、制御装置。
【請求項2】
前記第1情報は、前記車両の外部の画像を含み、
前記制御部は、前記車両の外部の画像に写った人間の数に基づいて、前記視認度合いを変更する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記第1情報は、前記車両の位置情報を含み、
前記制御部は、前記車両の位置情報に対応する地域種別に基づいて、前記視認度合いを変更する、請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1情報に基づいて、前記車両の外部から内部を視認する視認者数を判定し、前記視認度合いを変更する、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記視認者数が第1閾値以上である場合に、前記車両の外部と内部との間を視認可能にする、請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記視認者数が第2閾値以下である場合に、前記車両の外部と内部との間を視認可能にする、請求項4又は5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第2情報に基づいて、前記車両の外部から内部が視認されることに対する視認許容度合いを判定し、前記視認度合いを変更する、請求項1からのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記視認許容度合いが第3閾値以上である場合に、前記車両の外部と内部との間を視認可能にする、請求項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記車両が備える窓ガラスの透過度を変更することによって、前記視認度合いを変更する、請求項1からのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記車両の外部に向けて設置されたディスプレイ及び前記車両の内部に向けて設置されたディスプレイの少なくとも一方の表示画像を変更することによって、前記視認度合いを変更する、請求項1からのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の制御装置を備える、車両。
【請求項12】
車両の制御方法であって、
制御部が、前記車両の外部の状況を示す第1情報及び前記車両の内部の状況を示す第2情報の少なくとも一方に基づいて、前記車両の外部と内部との間の視認度合いを変更するステップを含み、
前記第2情報は、前記車両の内部の画像を含み、
前記制御部は、前記車両の内部の画像に写った人間の数に基づいて、前記視認度合いを変更する、制御方法。
【請求項13】
前記第1情報は、前記車両の外部の画像を含み、
前記制御部は、前記車両の外部の画像に写った人間の数に基づいて、前記視認度合いを変更する、請求項12に記載の制御方法。
【請求項14】
前記第1情報は、前記車両の位置情報を含み、
前記制御部は、前記車両の位置情報に対応する地域種別に基づいて、前記視認度合いを変更する、請求項12又は13に記載の制御方法。
【請求項15】
前記制御部は、前記第1情報に基づいて、前記車両の外部から内部を視認する視認者数を判定し、前記視認度合いを変更する、請求項12から14のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項16】
前記制御部は、前記視認者数が第1閾値以上である場合に、前記車両の外部と内部との間を視認可能にする、請求項15に記載の制御方法。
【請求項17】
前記制御部は、前記視認者数が第2閾値以下である場合に、前記車両の外部と内部との間を視認可能にする、請求項15又は16に記載の制御方法。
【請求項18】
前記制御部は、前記第2情報に基づいて、前記車両の外部から内部が視認されることに対する視認許容度合いを判定し、前記視認度合いを変更する、請求項12から17のいずれか一項に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、車両、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の内部又は外部に向けて情報を提供する技術が知られている。例えば、特許文献1には、車両に乗り込み可能か否かの情報を車両の外部に向けて出力する車両制御システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-073351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、車両の乗客に対するサービス提供に関連して、車両の内部又は外部に向けて様々な情報を提供することが求められている。例えば、車両のサービス等の状況に応じて、車両の外部から内部の様子を、或いは内部から外部の様子を視認させることが求められている。そのため、車両の内部又は外部に向けて情報を提供する技術の利便性の更なる向上が求められている。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、車両の内部又は外部に向けて情報を提供する技術の利便性を向上させる、制御装置、車両、及び制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る制御装置は、
車両の制御装置であって、
前記車両の外部の状況を示す第1情報及び前記車両の内部の状況を示す第2情報の少なくとも一方に基づいて、前記車両の外部と内部との間の視認度合いを変更する、制御部を備える。
【0007】
本開示の一実施形態に係る制御方法は、
車両の制御方法であって、
制御部が、前記車両の外部の状況を示す第1情報及び前記車両の内部の状況を示す第2情報の少なくとも一方に基づいて、前記車両の外部と内部との間の視認度合いを変更するステップを含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施形態に係る制御装置、車両、及び制御方法によれば、車両の内部又は外部に向けて情報を提供する技術の利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態に係る車両の概要を示す模式図である。
図2】本開示の一実施形態に係る車両の概要を示す他の模式図である。
図3】本開示の一実施形態に係る車両の概略構成を示すブロック図である。
図4】車両の動作を示すフローチャートである。
図5】本開示の一実施形態に係る車両の概要を示す他の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態について、図を参照して説明する。
【0011】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0012】
図1及び図2を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0013】
車両10は、例えば、図1に示すように、車両10の内部が、乗客が運動をするための器具が設置されたスポーツジムである車両である。しかしながら、車両10は、図1に示した例に限られず、オンデマンドバス、レンタカー、シェアリングカー、及びタクシー等の車両であってもよい。車両10は、本実施形態では運転手によって運転されてもよく、或いは任意のレベルで運転が自動化されてもよい。自動化のレベルは、例えば、SAE(Society of Automotive Engineers)のレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。
【0014】
車両10は、車両10の外部と内部との間の視認度合いが変更可能な視認部11を備えている。本実施形態において、視認度合いは、人間がある視認対象を目視によって認識できる程度である。視認度合いは、どれだけ詳細に視認対象を認識できるかの程度であってもよく、或いは、視認対象をどれだけ多くの部分を視認できるかの程度であってもよい。視認部11は、例えば、透過率を変更可能な窓ガラスを含む。車両10は、車両10の外部の状況を示す第1情報及び車両10の内部の状況を示す第2情報の少なくとも一方に基づいて、視認部11を制御して、車両10の外部と内部の間の視認度合いを変更する。
【0015】
例えば、車両10は、車両10の外部の状況を示す第1情報から車両10が走行する地域種別を判定する。車両10は、車両10が走行する地域種別が市街地であると判定した場合には、視認部11を制御して、図1に示すように、車両10の外部と内部との間の視認度合いを高くする。これによって、車両10は、車両10の外部を歩行中の見込顧客に対して車両10の内部の様子を見せ、車両10の内部で提供されるサービスの宣伝広告効果を向上させることができる。一方で、車両10は、車両10が走行する地域種別が郊外であると判定した場合に、車両10の視認度合いを高くしてもよい。これによって、車両10は、車両10の外部から内部を見られる可能性が低い場合に、車両10の内部の乗客に車外の景色を見せることで、車両10の乗客の満足度を向上させることができる。
【0016】
さらに、車両10は、車両10が走行する地域種別が市街地であると判定した場合であっても、車両10の内部の状況を示す第2情報から車両10の乗客が車両10の外部から内部が視認されることを希望していないと判断したときには、図2に示すように、車両の外部と内部との間の視認度合いを低くする。これによって、車両10は、車両10の内部にいる乗客の満足度の低下を防ぐことができる。
【0017】
図3を参照して、本実施形態に係る車両10の構成を説明する。
【0018】
車両10は、視認部11と、通信部12と、測位部13と、撮影部14と、計測部15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、制御部19と、を備える。視認部11、通信部12、測位部13、撮影部14、計測部15、入力部16、出力部17、記憶部18、及び制御部19は、例えば、CAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続される。
【0019】
車両10に設けられた制御装置20が、視認部11、通信部12、測位部13、撮影部14、計測部15、入力部16、出力部17、記憶部18、及び制御部19の少なくとも1つを備えていてもよい。制御装置20は、車両10が備える機構の少なくとも一部を制御する装置である。制御装置20は、例えば、車両10に搭載されたECU(Electronic Control Unit)である。しかしながら、制御装置20は、ECUに限られず、カーナビゲーション装置等の任意の車載装置であってもよい。例えば、図3には、制御装置20が記憶部18及び制御部19を備える例が示されている。
【0020】
視認部11は、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更可能である。視認部11は、車両10の外部から内部の視認度合いと、車両10の内部から外部の視認度合いを変更可能である。本実施形態では、視認部11は、例えば、透過率を変更可能な窓ガラスを含む。視認部11が透過率を変更可能な窓ガラスを含む場合、窓ガラスの透過率を変更することで、車両10の外部と内部との間の視認度合いが変更される。本実施形態では、図1に示すように、視認部11は、車両10の側面に設けられている。しかしながら、視認部11は、車両10の側面に限られず、正面、背面、及び上面等の任意の位置に設けられていてもよい。
【0021】
視認部11は、透過率を変更可能な窓ガラスに限られず、開閉可能な扉、ブラインド又はカーテン、或いはディスプレイ等を含んでもよい。視認部11が開閉可能な扉を含む場合、扉の開いている面積を変更することで、車両10の外部と内部との間の視認度合いが変更される。視認部11がブラインド又はカーテンを含む場合、ブラインド又はカーテンの開いている面積を変更することで、車両10の外部と内部との間の視認度合いが変更される。視認部11がディスプレイを含む場合、視認部11は、車両10の外部に向けて設置されたディスプレイと内部に向けて設置されたディスプレイを含んでいてもよい。ディスプレイが車両10の外部に向けて設置される場合、ディスプレイに車両10の内部の画像が表示される。ディスプレイが車両10の内部に向けて設置される場合、ディスプレイに車両10の外部の画像が表示される。視認部11は、車両10の外部に向けて設置されたディスプレイ及び車両10の内部に向けて設置されたディスプレイの少なくとも一方の表示画像を変更することによって、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更する。ディスプレイの表示画像の変更は、例えば、ディスプレイのオン・オフの切り替え、ディスプレイに表示された画像の解像度、表示領域、又は大きさの変更、或いはぼかし又は歪み等の加工処理を実施した画像の表示等が含まれる。車両10の外部に向けて設置されたディスプレイと内部に向けて設置されたディスプレイとは、同一の視認度合いとなるように制御されてもよく、或いは異なる変更度合いとなるように制御されてもよい。例えば、外部に向けて設置されたディスプレイの視認度合いのみが変更され、内部に向けて設置されたディスプレイの視認度合いは変更されなくてもよい。これによって、車両10の内部にいる乗客は、視認部11の視認度合いの変更の影響を受けないため、乗客の満足度の低下を防ぐことができる。
【0022】
通信部12は、1つ以上の通信モジュールを含む。通信モジュールは、例えば通信モジュールは、4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応した通信モジュールである。通信モジュールは、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信等の近距離無線通信規格に対応した通信モジュールであってもよい。通信モジュールは、上述したCAN等の車載ネットワークの通信規格に対応した通信モジュールであってもよい。例えば、車載通信機が、通信部12として機能してもよい。本実施形態において、通信部12は、移動体通信規格で接続された車外の情報処理装置等と情報の送受信を行う。
【0023】
測位部13は、車両10の位置情報を取得する。測位部13は、衛星測位システムに対応する受信機を含んでもよい。受信機が対応する衛星測位システムは、例えばGPS(Global Positioning System)であってもよい。例えばカーナビゲーション装置が、測位部13として機能してもよい。
【0024】
撮影部14は、車両10の内部又は外部の画像を撮影する。撮影部14は、例えば、カメラを含んでもよい。例えばドライブレコーダー等の車載カメラが、撮影部14として機能してもよい。
【0025】
計測部15は、車両10の内部又は外部の物理量を計測する。計測部15は、例えば、速度計、加速度センサ、ジャイロセンサ、人感センサ、照度センサ、温度計、湿度計、雨滴センサ、又はレーダー等のセンサを含んでもよい。計測部15は、物理量を計測すると、その物理量を電気的な信号に変換する。
【0026】
入力部16は、入力操作を受け付ける。入力部16は、例えばタッチパネル、カメラ、マイク、及びICカードリーダー等の任意の入力装置であってもよい。入力部16は、入力操作を受け付けると、その入力操作を電気的な信号に変換する。
【0027】
出力部17は、画像又は音等で情報を出力する。出力部17は、例えばディスプレイ及びスピーカー等の任意の出力装置であってもよい。
【0028】
記憶部18は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であってもよい。記憶部18は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部18は、車両10及び制御装置20の各機能の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部18は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び組み込みソフトウェア等を記憶してもよい。
【0029】
制御部19は、1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であってもよい。制御部19は、プロセッサに限られず、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってもよい。制御部19は、上述した、視認部11、通信部12、測位部13、撮影部14、計測部15、入力部16、出力部17、及び記憶部18の機能を実現させるために、それぞれを制御してもよい。
【0030】
図4を参照して、制御部19により車両10の各機能を制御して実現される、車両10の動作について、説明する。車両10の動作は、車両10の制御方法及び車両10の制御装置20の制御方法に相当する。
【0031】
ステップS101において、制御部19は、車両10の外部の状況を示す第1情報を取得する。
【0032】
第1情報は、車両10の外部の状況を示す情報である。第1情報は、後述するように、車両10の外部から内部を視認する視認者数の判定に用いられる。第1情報は、例えば、車両10の外部の画像及び車両10の外部の携帯端末数等を含む。さらに第1情報は、車両10の位置情報及び速度情報等の車両10の外部の状況を間接的に示す情報を含んでもよい。具体的には、制御部19は、撮影部14に含まれるカメラによって、車両10の外部の画像を撮影してもよい。制御部19は、通信部12によって近距離無線通信を行い、通信が可能であった携帯端末の数を、車両10の外部の携帯端末数として取得してもよい。制御部19は、測位部13に含まれるGPS受信機によって車両10の2次元座標等を位置情報として取得してもよい。或いは、制御部19は、計測部15に含まれる速度計によって車両10の速度又は加速度等の速度情報を取得してもよい。制御部19は、取得した第1情報を記憶部18に記憶させてもよい。
【0033】
ステップS102において、制御部19は、車両10の内部の状況を示す第2情報を取得する。
【0034】
第2情報は、車両10の内部の状況を示す情報である。第2情報は、後述するように、車両10の外部から内部が視認されることに対する視認許容度合いの判定に用いられる。第2情報は、例えば、車両10の内部の画像、車両10の内部に設置された機器の使用状態、及び車両10の乗客による入力操作によって入力された、車両10の内部に関する情報を含んでもよい。具体的には、制御部19は、撮影部14に含まれるカメラによって、車両10の内部の画像を撮影してもよい。制御部19は、車両10の内部の機器に設置された計測部15に含まれるセンサによって、その機器の使用状態を取得してもよい。或いは、制御部19は、入力部16に含まれるタッチパネルによって、車両10の内部の乗客からの入力操作によって入力された、車両10の内部に関する情報を取得してもよい。制御部19は、取得した第2情報を記憶部18に記憶させてもよい。本実施形態において、通信部12、測位部13、撮影部14、計測部15、及び入力部16は、第1情報又は第2情報を取得する用途に使用する場合に、取得部とも総称される。
【0035】
ステップS103において、制御部19は、第1情報及び第2情報の少なくとも一方に基づいて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更する。
【0036】
ステップS103において、制御部19は、第1情報に基づいて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更してもよい。
【0037】
具体的には、制御部19は、第1情報に基づいて、車両10の外部から内部を視認する視認者数を判定する。車両10の視認者数は、車両10の外部に位置する人間によって車両10の内部がどの程度視認されるかを示す情報である。車両10の視認者数は、例えば、車両10の外部から内部を視認する人数を含む。車両10の視認者数は、人数を直接的に数値化した情報に限られず、車両10の外部に位置する人間によって車両10の内部が視認される確率、頻度、或いは精度等の、車両10の外部から内部を視認する人数を間接的に示す情報を含んでもよい。
【0038】
制御部19は、第1情報として車両10の外部の画像を取得した場合、顔検出等の画像認識技術を用いて抽出した画像に写った人間の数に基づいて、車両10の視認者数を判定してもよい。制御部19は、第1情報として車両10の外部の携帯端末数を取得した場合、携帯端末の数に基づいて、車両10の視認者数を判定してもよい。制御部19は、第1情報として車両10の位置情報を取得した場合、位置情報に対応する車両10が走行する地域種別を判定してもよい。地域種別は、例えば、市街地、郊外、高速道路、海岸道路、及び山道等を含んでもよい。地域種別は、例えば、車両10の位置情報と対応付けて、予め記憶部18に記憶されていてもよい。制御部19は、地域種別に基づいて、車両10の視認者数を判定してもよい。例えば、制御部19は、車両10が走行する地域種別が郊外又は高速道路である場合に比べて、地域種別が市街地である場合に、車両10の外部に位置する人間が多くなり、視認者数が多くなると判定してもよい。或いは、制御部19は、第1情報として車両10の速度情報を取得した場合、車両10の速度から、車両10の外部に位置する人間によって車両10の内部を目視で認識できるのか否かを判定し、視認者数を判定してもよい。例えば、制御部19は、車両10の速度が速い場合に比べて、速度が遅い場合には、車両10の外部に位置する人間が車両10の内部を目視できる時間が長くなるため、精度よく視認できる視認者数が多くなると判定してもよい。
【0039】
制御部19は、判定された車両10の外部から内部を視認する視認者数に基づいて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更する。例えば、制御部19は、判定された車両10の外部から内部を視認する視認者数が多いほど、車両10の外部と内部との間の視認度合いを高くしてもよい。具体的には、制御部29は、視認者数が第1閾値以上である場合に、車両10の外部と内部との間を視認可能にしてもよい。例えば、第1閾値は、車両10の内部を外部から視認可能にした場合に、宣伝効果が見込める視認者数であってもよい。制御部19は、視認部11の視認度合いを所定の視認度合い以上にすることで、車両10の外部と内部との間を視認可能にしてもよい。制御部19は、第1閾値及び所定の視認度合い等の条件を予め記憶部18に記憶していてもよい。所定の視認度合いは、視認部11に含まれる透過率を変更可能な窓ガラスの透過率の条件を含んでもよい。制御部19は、窓ガラスの透過率を所定の視認度合いに含まれる透過率以上に変更することで、車両10の外部と内部との間を視認可能にしてもよい。さらに、所定の視認度合いは、視認部11に含まれる窓ガラスの視認可能にされた面積の条件を含んでもよい。制御部19は、窓ガラスの視認可能にされた面積を所定の視認度合いに含まれる面積以上に変更することで、車両10の外部と内部との間を視認可能にしてもよい。所定の視認度合いは、車両10の種類及び用途等に応じて任意に定められてもよい。所定の視認度合いは、車両10の走行する速度、外部の日照量、及び天候等に応じて適切な値に補正されてもよい。さらに、制御部19は、視認者数について、複数の閾値と閾値に対応する視認度合いとのセットを記憶してもよい。制御部19は、当該セットを用いることによって、判定された車両10の外部から内部を視認する視認者数が多いほど、段階的に、車両10の外部と内部との間の視認度合いを高くしてもよい。
【0040】
一方で、制御部19は、判定された車両10の外部から内部を視認する視認者数が少ないほど、車両10の外部と内部との間の視認度合いを高くしてもよい。具体的には、制御部29は、視認者数が第2閾値以下である場合に、車両10の外部と内部との間を視認可能にしてもよい。例えば、第2閾値は、車両10の外部と内部の間を視認可能にした場合に、車両10の内部にいる乗客が車両10の外部からの視線を気にしない程度の視認者数であってもよい。制御部19は、上述のとおり、視認部11の視認度合いを所定の視認度合い以上にすることで、車両10の外部と内部との間を視認可能にしてもよい。制御部19は、第2閾値及び所定の視認度合い等の条件を予め記憶部18に記憶していてもよい。さらに、制御部19は、視認者数について、複数の閾値と閾値に対応する視認度合いとのセットを記憶してもよい。制御部19は、当該セットを用いることによって、判定された車両10の外部から内部を視認する視認者数が少ないほど、段階的に、車両10の外部と内部との間の視認度合いを高くしてもよい。
【0041】
ステップS103において、制御部19は、第2情報に基づいて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更してもよい。
【0042】
具体的には、制御部19は、第2情報に基づいて、車両10の外部から内部が視認されることに対する視認許容度合いを判定する。車両10の視認許容度合いは、車両10の内部の乗客が車両10の外部から内部が視認されることをどの程度許容するかを示す情報である。車両10の視認許容度合いは、例えば、車両10の外部から内部の視認を許容する乗客の人数を含む。車両10の視認許容度合いは、更に、人数に限られず、車両10の内部の使用されていない機器の数等を含んでもよい。
【0043】
制御部19は、第2情報として車両10の内部の画像を取得した場合、顔検出等の画像認識技術を用いて抽出した画像に写った人間の数に基づいて、車両10の視認許容度合いを判定してもよい。例えば、制御部19は、車両10の内部の画像から、車両10の内部に人間がいないと判定した場合、すなわち乗客が乗っていないと判定した場合に、車両10の視認許容度合いが高いと判定してもよい。制御部19は、第2情報として車両10の内部に設置された機器の使用状態を取得した場合に、乗客に使用されていない機器及びその周辺では、視認許容度合いが高いと判定してもよい。制御部19は、第2情報として視認を許容する旨の入力操作を車両10の乗客から受け付けた場合に、車両10の視認許容度合いが高いと判定してもよい。一方で、制御部19は、第2情報として視認を許容しない旨の入力操作を車両10の乗客から受け付けた場合に、車両10の視認許容度合いが低いと判定してもよい。
【0044】
制御部19は、判定された車両10の外部から内部が視認されることに対する視認許容度合いに基づいて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更する。例えば、制御部19は、視認許容度合いが第3閾値以上である場合に、車両10の外部と内部との間を視認可能にしてもよい。例えば、第3閾値は、車両10の内部を外部から視認可能にした場合に、車両10の乗客の満足度の低下が許容範囲内に収まる視認許容度合いであってもよい。制御部19は、上述のとおり、視認部11の視認度合いを所定の視認度合い以上にすることで、車両10の外部と内部との間を視認可能にしてもよい。制御部19は、第3閾値及び所定の視認度合い等の条件を予め記憶部18に記憶していてもよい。さらに、制御部19は、視認許容度合いについて、複数の閾値と閾値に対応する視認度合いとのセットを記憶してもよい。制御部19は、当該セットを用いることによって、判定された車両10の外部から内部が視認されることに対する視認許容度合いが高いほど、段階的に、車両10の外部と内部との間の視認度合いを高くしてもよい。
【0045】
ステップS103において、制御部19は、第1情報及び第2情報に基づいて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更してもよい。
【0046】
制御部19は、上述のとおり、第1情報に基づいて判定された車両10の外部から内部を視認する視認者数と、第2情報に基づいて判定された車両10の外部から内部が視認されることに対する視認許容度合いとを判定する。制御部19は、判定された視認者数と視認許容度合いとに基づいて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更してもよい。具体的には、制御部19は、視認者数が車両10の外部と内部の間を視認可能にする条件を満たしている場合であっても、視認許容度合いが車両10の外部と内部の間を視認可能にする条件を満たしていないときには、車両10の外部と内部の間を視認可能にはしない。例えば、制御部19は、視認者数に基づいて宣伝広告効果が十分に得られると判定した場合であっても、車両10の乗客の視認許容度合いが低いと判定したときには、車両10の外部と内部の間の視認度合いを高くしない。或いは、制御部19は、視認許容度合いが車両10の外部と内部の間を視認可能にする条件を満たしている場合であっても、視認者数が車両10の外部と内部の間を視認可能にする条件を満たしていないときには、車両10の外部と内部の間を視認可能にはしない。例えば、制御部19は、車両10の乗客の同意が得られ視認許容度合いが高いと判定した場合であっても、視認者数に基づいて宣伝広告効果が十分に得られないと判定したときには、車両10の外部と内部の間の視認度合いを高くしない。
【0047】
ステップS104において、制御部19は、本処理を継続するか否かを判定する。制御部19は、継続する場合(ステップS104-Yes)、ステップS101からの処理を実行することで、車両10の外部と内部との間の視認度合いを繰り返し変更してもよい。本実施形態において、所定のタイミングは、例えば所定の時間間隔で定期的に繰り返されるタイミングであってもよい。しかしながら、所定のタイミングは、定期的に繰り返されず、非定期的に繰り返されるタイミングであってもよい。制御部19は、本処理を繰り返すことによって、例えば車両10の走行に伴って車両10の外部又は内部の状況が変わる場合においても、車両10の外部又は内部の状況の変化に応じて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを自動で変更することができる。
【0048】
(車両の動作例)
以下に、図1図2、及び図5を参照して、車両10の動作について、具体例を挙げて説明する。例えば、車両10は、車両10の内部が、乗客が運動をするための器具が設置されたスポーツジムである車両とする。車両10は、透過率を変更可能な窓ガラスを含む視認部11を備えている。図2に示すように、車両10は、撮影部14によって撮影した画像から乗客が乗車していると判定した場合には、視認部11の窓ガラスの透過率を下げて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを低くして走行しているものとする。
【0049】
例えば、車両10は、車両10が郊外を走行中であるとする。車両10は、測位部13によって取得した車両10の位置情報から車両10が走行する地域種別が郊外であるため、車両10の外部の視認者数が少ないと判定する。その結果、図1に示すように、視認部11の窓ガラスの透過率を上げて、車両の外部と内部との間の視認度合いを高くする。これによって、車両10は、車両10の内部にいる乗客に対して車両10の外部の景色を見せて開放的な環境でトレーニングさせることで、乗客の満足度を向上させることができる。
【0050】
次に、車両10は、車両10が市街地を走行中であるとする。車両10は、測位部13によって取得した車両10の位置情報から車両10が走行する地域種別が市街地であるため、車両10の外部に視認者数が多いと判定する。これによって、車両10は、車両10の内部を視認可能にすることによって、車両10の内部で提供されるサービスの宣伝広告効果を向上させることができると判定する。一方で、車両10は、計測部15によって取得した車両10のトレーニング器具の利用状況から、全ての器具が乗客に使用されていると判定した場合には、視認許容度合いが低いと判定する。その結果、車両10は、図2に示すように、車両10の外部と内部との間の視認度合いを低く保つ。これによって、車両10は、乗客の満足度が低下することを防ぐ。
【0051】
その後、車両10は、計測部15によって取得した車両10のトレーニング器具の利用状況から、乗客が使用していない器具があると判定する。その場合、車両10は、乗客が使用していない器具の周辺においては、視認許容度合いが高いと判定することができる。その結果、車両10は、図5に示すように、乗客が使用していない器具の周辺のみ、車両10の外部と内部との間の視認度合いを高くする。これによって、車両10は、乗客の満足度が低下しない範囲で、車両10の外部を歩行中の見込顧客に対して車両10の内部の様子を見せ、車両10の内部で提供されるサービスの宣伝広告効果を向上させることができる。
【0052】
以上述べたように、本実施形態に係る制御装置20は、車両10の制御装置20である。制御装置20は、制御部19を備える。制御部19は、車両10の外部の状況を示す第1情報及び車両10の内部の状況を示す第2情報の少なくとも一方に基づいて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更する。かかる構成によれば、車両10の制御装置20は、車両10の外部又は内部の状況から、車両10の外部から内部を視認可能にし、或いは内部から外部を視認可能にすることができる。これによって、例えば、車両10の外部を歩行中の見込顧客に対して車両10の内部の様子を見せ、車両10の内部で提供されるサービスの宣伝広告効果を向上させることができる。或いは、車両10の内部にいる乗客に対して車両10の外部の景色を見せて開放的な環境を演出することで、乗客の満足度を向上させることができる。したがって、車両の内部又は外部に向けて情報を提供する技術の利便性が向上する。
【0053】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、第1情報は、車両10の外部の画像を含んでもよい。制御部19は、車両10の外部の画像に写った人間の数に基づいて、視認度合いを変更することができる。かかる構成によれば、車両10の制御装置20は、画像に写った人間の数に基づいて、車両10の外部から内部が視認される機会の多少を判定し、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更することができる。
【0054】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、第1情報は、車両10の位置情報を含んでもよい。制御部19は、車両10の位置情報に対応する地域種別に基づいて、視認度合いを変更することができる。かかる構成によれば、車両10の制御装置20は、車両10が走行する地域種別に応じて、車両10の外部から内部が視認される機会の多少を判定し、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更することができる。
【0055】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、制御部19は、第1情報に基づいて、車両10の外部から内部を視認する視認者数を判定し、視認度合いを変更することができる。かかる構成によれば、車両10の制御装置20は、判定された視認者数の多さに応じて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更することができる。
【0056】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、制御部19は、視認者数が第1閾値以上である場合に、車両10の外部と内部との間を視認可能にすることができる。かかる構成によれば、制御部19は、例えば、車両10の外部の見込顧客が多く、車両10の内部で提供されるサービスの宣伝広告効果が期待できる場合に、車両10の外部と内部との間を視認可能にすることができる。これによって、車両10の制御装置20は、車両10の内部を外部に公開することによる宣伝広告効果を向上させることができる。
【0057】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、制御部19は、視認者数が第2閾値以下である場合に、車両10の外部と内部との間を視認可能にすることができる。かかる構成によれば、制御部19は、例えば、車両10の外部に人が少なく、車両10の内部を見られる恐れが少ない場合に、車両10の内部にいる乗客に対して車両10の外部の景色を見せて開放的な環境を演出することができる。これによって、車両10の制御装置20は、車両10の内部から外部を視認可能にすることにより乗客の満足度を向上させることができる。
【0058】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、第1情報は、車両10の内部の画像を含んでもよい。制御部19は、車両10の内部の画像に写った人間の数に基づいて、視認度合いを変更することができる。かかる構成によれば、車両10の制御装置20は、画像に写った人間の数に応じて、車両10の乗客の数を判定し、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更することができる。
【0059】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、制御部19は、第2情報に基づいて、車両10の外部から内部が視認されることに対する視認許容度合いを判定し、視認度合いを変更することができる。かかる構成によれば、車両10の制御装置20は、車両10の乗客の視認許容度合いに応じて、車両10の外部と内部の間の視認度合いを変更することができる。
【0060】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、制御部19は、視認許容度合いが第3閾値以上である場合に、車両10の外部と内部との間を視認可能にすることができる。かかる構成によれば、車両10の制御装置20は、車両10の乗客の視認許容度合いが低い場合には、車両10の外部と内部との間を視認可能にせずに、車両10の乗客の満足度が低下することを防ぐことができる。
【0061】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、制御部19は、車両10が備える窓ガラスの透過度を変更することによって、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更することができる。かかる構成によれば、車両10の制御装置20は、車両10の外部から内部を見た場合の視認度合いと車両10の内部から外部を見た場合の視認度合いとを一括して変更することができる。
【0062】
本実施形態に係る車両10の制御装置20では、制御部19は、車両10の外部に向けて設置されたディスプレイ及び車両10の内部に向けて設置されたディスプレイの少なくとも一方の表示画像を変更することによって、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更することができる。かかる構成によれば、車両10の制御装置20は、車両10の外部から内部を見た場合の視認度合いと車両10の内部から外部を見た場合の視認度合いとを個別に変更することができる。
【0063】
本実施形態に係る車両10は、上述した制御装置20を備える。かかる構成によれば、車両10は、車両10の外部又は内部の状況から、車両10の外部から内部を視認可能にし、或いは内部から外部を視認可能にすることができる。これによって、例えば、車両10の外部を歩行中の見込顧客に対して車両10の内部の様子を見せ、車両10の内部で提供されるサービスの宣伝広告効果を向上させることができる。或いは、車両10の内部にいる乗客に対して車両10の外部の景色を見せて開放的な環境を演出することで、乗客の満足度を向上させることができる。したがって、車両の内部又は外部に向けて情報を提供する技術の利便性が向上する。
【0064】
本実施形態に係る制御方法は、車両10の制御方法である。制御方法は、制御部19が、車両10の外部の状況を示す第1情報及び車両10の内部の状況を示す第2情報の少なくとも一方に基づいて、車両10の外部と内部との間の視認度合いを変更するステップを含む。かかる構成によれば、車両10は、車両10の外部又は内部の状況から、車両10の外部から内部を視認可能にし、或いは内部から外部を視認可能にすることができる。これによって、例えば、車両10の外部を歩行中の見込顧客に対して車両10の内部の様子を見せ、車両10の内部で提供されるサービスの宣伝広告効果を向上させることができる。或いは、車両10の内部にいる乗客に対して車両10の外部の景色を見せて開放的な環境を演出することで、乗客の満足度を向上させることができる。したがって、車両の内部又は外部に向けて情報を提供する技術の利便性が向上する。
【0065】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0066】
例えば、上述した実施形態において、制御装置20の機能又は処理として説明された機能又は処理の全部又は一部が、例えばスマートフォン又はコンピュータ等の汎用の情報処理装置の機能又は処理として実現されてもよい。具体的には、実施形態に係る制御装置20の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置のメモリに記憶させ、情報処理装置のプロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させることができる。したがって、本実施形態に係る発明は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。例えば、汎用の情報処理装置を車両10の制御装置20として機能させる場合、車両10の制御装置20の構成及び機能として上述した構成及び機能を有する情報処理装置を車両10に設置することで実現することができる。
【符号の説明】
【0067】
10 車両
11 視認部
12 通信部
13 測位部
14 撮影部
15 計測部
16 入力部
17 出力部
18 記憶部
19 制御部
20 制御装置

図1
図2
図3
図4
図5