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特許7192701情報処理装置、制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/123 20060101AFI20221213BHJP
   G01C 21/36 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
G08G1/123 A
G01C21/36
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019141641
(22)【出願日】2019-07-31
(65)【公開番号】P2021026338
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2021-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100211395
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 裕貴
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】中野 景子
(72)【発明者】
【氏名】長田 祐
(72)【発明者】
【氏名】林 貴志
(72)【発明者】
【氏名】近藤 良太
【審査官】貞光 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-257342(JP,A)
【文献】特開2004-317135(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 1/16
G01C 21/00 - 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、前記出発地から前記少なくとも1つの目的地への車両の走行計画を生成する、制御部を備え
前記制御部は、前記出発地及び前記少なくとも1つの目的地のうち前記出発地のみを利用者に通知する情報を含む、前記車両への乗車を促す乗車促進情報を送信する、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記1以上の目的地候補の混雑度合いの情報に基づいて、前記1以上の目的地候補の中から前記少なくとも1つの目的地を選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記1以上の目的地候補の中から、混雑度合いの低い目的地候補を前記少なくとも1つの目的地として選択する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記1以上の目的地候補の中から、前記出発地の混雑度合いよりも混雑度合いの低い目的地候補を前記少なくとも1つの目的地として選択する、請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記出発地の近傍で実施されるイベントに関する情報に基づいて、前記1以上の目的地候補の中から前記少なくとも1つの目的地を選択する、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記出発地の近傍に位置する情報処理装置に、前記乗車促進情報を送信する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像の表示指示を送信する、請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、新たな目的地候補の登録要求を受け付け、前記登録要求に基づいて前記新たな目的地候補を前記1以上の目的地候補に追加する、請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置と、前記車両とを含む情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、前記走行計画を前記車両に送信する、情報処理システム。
【請求項10】
情報処理装置の制御方法であって、
制御部が、出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、前記出発地から前記少なくとも1つの目的地への車両の走行計画を生成し、
前記制御部が、前記出発地及び前記少なくとも1つの目的地のうち前記出発地のみを利用者に通知する情報を含む、前記車両への乗車を促す乗車促進情報を送信する、制御方法。
【請求項11】
前記制御部は、前記1以上の目的地候補の混雑度合いの情報に基づいて、前記1以上の目的地候補の中から前記少なくとも1つの目的地を選択する、請求項10に記載の制御方法。
【請求項12】
前記制御部は、前記出発地の近傍で実施されるイベントに関する情報に基づいて、前記1以上の目的地候補の中から前記少なくとも1つの目的地を選択する、請求項10又は11に記載の制御方法。
【請求項13】
前記制御部が、前記出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像の表示指示を送信する、請求項10から12のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項14】
情報処理装置に、出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、前記出発地から前記少なくとも1つの目的地への車両の走行計画を生成させ
前記情報処理装置に、前記出発地及び前記少なくとも1つの目的地のうち前記出発地のみを利用者に通知する情報を含む、前記車両への乗車を促す乗車促進情報を送信させる、プログラム。
【請求項15】
前記情報処理装置に、前記1以上の目的地候補の混雑度合いの情報に基づいて、前記1以上の目的地候補の中から前記少なくとも1つの目的地を選択させる、請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記情報処理装置に、前記出発地の近傍で実施されるイベントに関する情報に基づいて、前記1以上の目的地候補の中から前記少なくとも1つの目的地を選択させる、請求項14又は15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記情報処理装置に、前記出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像の表示指示を送信させる、請求項14から16のいずれか一項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、配車需要に応じて、車両の走行計画を生成する技術が知られている。例えば、特許文献1には、気象状況と人の集まる場所の情報から利用者状況を判断し、車両を配車する配車システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-288687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、車両の走行計画を生成する技術の有用性の更なる向上が求められている。例えば、利用者が目的地を指定しなくても、自動的に目的地を設定して、目的地まで車両を走行させる車両の走行計画を生成することが求められている。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、車両の走行計画を生成する技術の有用性を向上させる、情報処理装置、制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、前記出発地から前記少なくとも1つの目的地への車両の走行計画を生成する、制御部を備える。
【0007】
本開示の一実施形態に係る制御方法は、情報処理装置の制御方法である。
前記制御方法では、制御部が、出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、前記出発地から前記少なくとも1つの目的地への車両の走行計画を生成する。
【0008】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、
情報処理装置に、出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、前記出発地から前記少なくとも1つの目的地への車両の走行計画を生成させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置、制御方法、及びプログラムによれば、車両の走行計画を生成する技術の有用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2】情報処理システムに含まれる車両の概略構成を示すブロック図である。
図3】情報処理システムに含まれる車両の処理を示すフローチャートである。
図4】情報処理システムに含まれる端末装置の概略構成を示すブロック図である。
図5】情報処理システムに含まれる端末装置の処理を示すフローチャートである。
図6】情報処理システムに含まれるサーバの概略構成を示すブロック図である。
図7】情報処理システムに含まれるサーバの処理の一例を示すフローチャートである。
図8】情報処理システムに含まれるサーバの処理の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の一実施形態について説明する。
【0012】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0013】
(情報処理システムの構成)
図1を参照して、本開示の一実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明する。情報処理システム1は、車両10と、端末装置20と、サーバ30とを含む。図1では説明の簡便のため、それぞれ2つの車両10及び端末装置20と、1つのサーバ30とが示されている。しかしながら、情報処理システム1は任意の数の車両10、端末装置20、及びサーバ30を含んでいてもよい。
【0014】
車両10は、例えばオンデマンドバス、レンタカー、シェアリングカー、及びタクシー等の利用者を乗車させる車両である。車両10は、運転手によって運転されてもよく、或いは任意のレベルで運転が自動化されていてもよい。自動化のレベルは、例えば、SAE(Society of Automotive Engineers)のレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。
【0015】
端末装置20は、例えば携帯電話、スマートフォン、及びパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。サーバ30は、1つ又は互いに通信可能な複数の情報処理装置を含む。車両10、端末装置20、及びサーバ30の各々は、ネットワーク40を介して互いに通信可能である。
【0016】
ネットワーク40は、車両10、端末装置20、及びサーバ30が相互に通信可能な、任意の通信網である。ネットワーク40は、無線又は有線の伝送路であってよく、インターネット等の通信網であってもよい。例えば、本実施形態におけるネットワーク40は、アドホックネットワーク、MAN(Metropolitan Area Network)、セルラーネットワーク、WPAN(Wireless Personal Area Network)、PSTN(Public Switched Telephone Network)、地上波無線ネットワーク(Terrestrial Wireless Network)、光ネットワークもしくは他のネットワーク又はこれらいずれかの組み合わせを含んでいてもよい。
【0017】
情報処理システム1において、サーバ30は、1以上の目的地候補を予め登録しておく。1以上の目的地候補は、例えば、イベント会場、飲食店、商店、テーマパーク、美術館、博物館、及び公園等の施設を含む。サーバ30は、出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、出発地から少なくとも1つの目的地への車両10の走行計画を生成する。本実施形態では、車両10の「走行計画」は、車両10の走行スケジュールである。車両10の走行計画は、例えば、車両10が停留する少なくとも1つの目的地の位置を示す目的地情報、目的地を経由又は目的地に到着する走行ルート、出発地からの出発予定時刻、及び目的地への到着予定時刻等を含んでいてもよい。例えばバス等の車両10は、走行計画をサーバ30から受信することによって、走行計画に基づいて、出発地から目的地まで走行し、出発地から目的地に利用者を輸送する。
【0018】
例えば、情報処理システム1は、あるイベント会場で、来場者が多いため入場規制が発生した場合に、そのイベントに参加できなかった利用者を他のイベント会場に輸送するバスの走行計画を生成するために用いられる。サーバ30の管理者は、そのイベント会場を出発地としてサーバ30に入力する。サーバ30は、目的地候補の中から目的地を選択して、そのイベント会場から目的地まで利用者を輸送するようなバスの走行計画を生成する。これによって、サーバ30は、自動的に目的地を選択して、特定のイベント会場への人の集中を緩和させるような車両10の走行計画を生成することができる。
【0019】
次に、情報処理システム1の車両10、端末装置20、及びサーバ30について、詳細に説明する。
【0020】
(車両の構成)
情報処理システム1における、車両10の構成について、詳細に説明する。図2にブロック図で示すように、車両10は、車両通信部11と、車両測位部12と、車両記憶部13と、車両出力部14と、車両入力部15と、車両制御部16と、を備える。車両通信部11、車両測位部12、車両記憶部13、車両出力部14、車両入力部15、及び車両制御部16は、それぞれ車両10に内蔵されていてもよく、或いは車両10に着脱可能に設けられていてもよい。車両10に着脱可能に設けられる場合、車両通信部11、車両測位部12、車両記憶部13、車両出力部14、車両入力部15、及び車両制御部16のそれぞれは、カーナビゲーション装置等の、車両10に着脱可能な情報処理装置に設けられていてもよい。車両通信部11、車両測位部12、車両記憶部13、車両出力部14、車両入力部15、及び車両制御部16は、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、有線又は無線で互いに通信可能に接続される。
【0021】
車両通信部11は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含む。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応した通信モジュールである。通信モジュールは、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信等の近距離無線通信規格に対応した通信モジュールであってもよい。例えば、車載通信機が、車両通信部11として機能してもよい。本実施形態において、車両10は、車両通信部11を介してネットワーク40に接続される。これによって、車両10はサーバ30等と通信可能となる。
【0022】
車両測位部12は、車両10の位置を計測し、位置情報を生成する。本実施形態では、「位置情報」は、位置を特定可能な情報である。本実施形態では、位置情報は、例えば、2次元座標又は3次元座標等の座標を含む。しかしながら、位置情報は、座標に限られず、速度、移動経路、移動距離、あるいはそれらの変化量及び変化率等を含んでいてもよい。車両測位部12は、衛星測位システムに対応する受信機を含む。受信機が対応する衛星測位システムは、例えばGPS(Global Positioning System)であってもよい。或いは、車両測位部12は、加速度センサ及びジャイロセンサ等を含んでいてもよい。例えばカーナビゲーション装置が、車両測位部12として機能してもよい。
【0023】
車両記憶部13は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等である。車両記憶部13は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。車両記憶部13は、車両10の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、車両記憶部13は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び組み込みソフトウェア等を記憶する。車両記憶部13に記憶された情報は、例えば車両通信部11を介してネットワーク40から取得される情報で更新可能であってもよい。
【0024】
車両出力部14は、画像又は音等で情報を出力する。車両出力部14は、例えばディスプレイ及びスピーカー等の出力装置を含む。例えばカーナビゲーション装置が、車両出力部14として機能してもよい。車両出力部14は、例えば、ディスプレイに車両10の走行計画に含まれる走行ルート等の情報を表示する。
【0025】
車両入力部15は、入力操作を受け付ける。車両入力部15は、例えばタッチパネル、カメラ、マイク、及びICカードリーダー等の入力装置を含む。
【0026】
車両制御部16は、1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であってもよい。車両制御部16は、プロセッサに限られず、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってもよい。車両制御部16は、上述した、車両通信部11、車両測位部12、車両記憶部13、車両出力部14、及び車両入力部15の機能を実現させるために、それぞれを制御する。
【0027】
図3を参照して、車両制御部16により車両10の各機能を制御して実現される、車両10の動作について、説明する。車両10の動作は、車両10の制御方法に相当する。
【0028】
ステップS101において、車両制御部16は、車両10の位置情報を送信する。
【0029】
具体的には、車両制御部16は、車両測位部12により車両10の位置を計測して位置情報を生成する。車両制御部16は、生成した車両10の位置情報を車両通信部11からサーバ30等へ送信する。
【0030】
ステップS102において、車両制御部16は、サーバ30から、車両10の走行計画を受信する。
【0031】
具体的には、車両制御部16は、車両通信部11を介して、サーバ30から車両10の走行計画を受信する。車両制御部16は、受信した車両10の走行計画を、車両記憶部13に記憶させてもよい。車両制御部16は、例えば、車両10の走行計画に含まれる情報を車両出力部14のディスプレイに表示させる。車両制御部16は、車両10の走行計画に基づいて、自動運転による走行を行ってもよく、或いは運転手による運転の支援を行ってもよい。
【0032】
(端末装置の構成)
情報処理システム1における、端末装置20の構成について、詳細に説明する。図4にブロック図で示すように、端末装置20は、端末通信部21と、端末測位部22と、端末記憶部23と、端末出力部24と、端末入力部25と、端末制御部26と、を備える。端末通信部21、端末測位部22、端末記憶部23、端末出力部24、端末入力部25、及び端末制御部26は、有線又は無線で互いに通信可能に接続される。
【0033】
端末通信部21は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含む。通信モジュールは、例えば4G及び5G等の移動体通信規格に対応した通信モジュールであってもよい。本実施形態において、端末装置20は、端末通信部21を介してネットワーク40に接続される。これによって、端末装置20はサーバ30等と通信可能とされる。
【0034】
端末測位部22は、端末装置20の位置を計測し、位置情報を生成する。端末測位部22は、衛星測位システムに対応する受信機を含む。受信機が対応する衛星測位システムは、例えばGPSであってもよい。
【0035】
端末記憶部23は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等である。端末記憶部23は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。端末記憶部23は、端末装置20の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、端末記憶部23は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び組み込みソフトウェア等を記憶する。端末記憶部23に記憶された情報は、例えば端末通信部21を介してネットワーク40から取得される情報で更新可能であってもよい。
【0036】
端末出力部24は、画像又は音等で情報を出力する。端末出力部24は、例えばディスプレイ及びスピーカー等の表示装置を含む。端末出力部24は、例えば、ディスプレイに車両10への乗車を促す乗車促進情報の少なくとも一部を表示する。
【0037】
端末入力部25は、入力操作を受け付ける。端末入力部25は、例えばタッチパネル、カメラ、マイク、及びICカードリーダー等の入力装置を含む。例えば、端末入力部25は、車両10への乗車予約の入力操作を受け付けてもよい。
【0038】
端末制御部26は、1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、例えば、CPU等の汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であってもよい。車両制御部16は、プロセッサに限られず、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は、例えば、FPGA、又はASICであってもよい。端末制御部26は、上述した、端末通信部21、端末測位部22、端末記憶部23、端末出力部24、及び端末入力部25の機能を実現させるために、それぞれを制御する。
【0039】
図5を参照して、端末制御部26により端末装置20の各機能を制御して実現される、端末装置20の動作について、説明する。端末装置20の動作は、端末装置20として動作し得る情報処理装置の制御方法に相当する。
【0040】
ステップS201において、端末制御部26は、端末装置20の位置情報を送信する。
【0041】
具体的には、端末制御部26は、端末測位部22により端末装置20の位置を計測して位置情報を生成する。端末制御部26は、生成した端末装置20の位置情報を端末通信部21からサーバ30等へ送信する。
【0042】
ステップS202において、端末制御部26は、サーバ30から、車両10への乗車を促す乗車促進情報を受信する。
【0043】
具体的には、端末制御部26は、端末通信部21を介して、詳細を後述するように、車両10への乗車を促す乗車促進情報をサーバ30から受信する。端末制御部26は、受信した車両10への乗車を促す乗車促進情報を、端末記憶部23に記憶させてもよい。端末制御部26は、例えば、車両10への乗車を促す乗車促進情報の少なくとも一部を端末出力部24に表示させてもよい。
【0044】
(サーバの構成)
図6にブロック図で示すように、サーバ30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、を備える。通信部31、記憶部32、及び制御部33は、有線又は無線で互いに通信可能に接続される。
【0045】
通信部31は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含む。通信モジュールは、例えば有線LAN(Local Area Network)又は無線LAN等の規格に対応した通信モジュールであってもよい。本実施形態において、サーバ30は、通信部31を介してネットワーク40に接続される。これによって、サーバ30は、車両10及び端末装置20と通信可能とされる。
【0046】
記憶部32は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等である。記憶部32は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部32は、サーバ30の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部32は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及びデータベース等を記憶する。記憶部32に記憶された情報は、例えば通信部31を介してネットワーク40から取得される情報で更新可能であってもよい。
【0047】
制御部33は、1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、例えば、CPU等の汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であってもよい。制御部33は、プロセッサに限られず、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は、例えば、FPGA、又はASICであってもよい。制御部33は、上述した通信部31及び記憶部32の機能を実現させるために、それぞれを制御する。
【0048】
図7及び図8を参照して、制御部33によりサーバ30の各機能を制御して実現される、サーバ30の動作について、説明する。サーバ30の動作は、サーバ30として動作し得る情報処理装置の制御方法に相当する。
【0049】
はじめに、図7を参照して、1以上の目的地候補の登録に関する動作について、説明する。
【0050】
ステップS301において、制御部33は、新たな目的地候補の登録要求を受け付ける。
【0051】
具体的には、制御部33は、通信部31を介して、ネットワーク40に接続された他の情報処理装置から新たな目的地候補の登録要求を受信する。制御部33は、通信部31を介して、キーボード等の入力装置から新たな目的地候補の登録要求を受け付けてもよい。制御部33は、受信した目的地候補の登録要求を、記憶部32に記憶させてもよい。
【0052】
ステップS302において、制御部33は、新たな目的地候補の登録要求に基づいて、新たな目的地候補を1以上の目的地候補に追加する制御を行う。
【0053】
具体的には、制御部33は、登録要求に含まれる新たな目的地候補の情報を、記憶部32に記憶させる。制御部33は、既に記憶部32に1以上の目的地候補が記憶されている場合には、新たな目的地候補を1以上の目的地候補に追加する。一方で、制御部33は、記憶部32に1以上の目的地候補が記憶されていない場合には、新たな目的地候補を1以上の目的地候補として登録する。目的地候補の情報は、目的地候補の位置情報を含む。目的地候補の情報は、目的地候補の位置情報に加えて、目的地候補の営業時間、目的地候補で提供されるサービスの内容、及び目的地候補の混雑度合い等の情報、並びにこれらの情報の取得方法を含んでもよい。
【0054】
次に、図8を参照して、車両10の走行計画の生成に関する動作について、説明する。本動作は、サーバ30の記憶部32に、1つ以上の目的地候補の情報が記憶されているものとして説明される。
【0055】
ステップS311において、制御部33は、出発地の情報を受け付ける。
【0056】
具体的には、制御部33は、通信部31を介して、ネットワーク40に接続された他の情報処理装置から出発地の情報を受信する。出発地の情報は、出発地の位置情報を含む。制御部33は、通信部31を介して、キーボード等の入力装置から出発地の情報を受け付けてもよい。或いは、制御部33は、通信部31を介して、車両10から受信した車両10の位置情報を出発地の情報として受信してもよい。制御部33は、受信した出発地の情報を、記憶部32に記憶させてもよい。出発地の情報は、出発地の位置情報に加えて、出発地の混雑度合い、出発予定時刻、及び出発地の近傍で開催されるイベントの情報等、並びにこれらの情報の取得方法を含んでもよい。
【0057】
ステップS312において、制御部33は、出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択する。
【0058】
例えば、制御部33は、1以上の目的地候補の混雑度合いの情報に基づいて、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択する。ある施設の「混雑度合いの情報」は、例えば、その施設の入場者数、入場可能な総人数に対する入場者数の割合、又はその施設に入場するまでの待ち時間等の情報を含む。混雑度合いの情報は、実測値を含んでもよく、或いは予測値を含んでもよい。具体的には、制御部33は、目的地候補の情報に含まれる目的地候補の混雑度合いの取得方法に従って、通信部31を介して、外部の情報提供サービス等から目的地候補の混雑度合いを取得する。制御部33は、取得した目的地候補の混雑度合いを記憶部32に記憶してもよい。制御部33は、取得した目的地候補の混雑度合いの情報を比較して、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択する。制御部33は、例えば、取得した目的地候補の混雑度合いを比較して、1以上の目的地候補の中から、混雑度合いの低い目的地候補を優先して1つの目的地を選択する。制御部33は、混雑度合いの低い目的地候補に利用者を輸送させる車両10の走行計画を生成することによって、目的地候補の間の混雑度合いを平準化させることができる。
【0059】
制御部33は、出発地の情報に基づいて、通信部31を介して、外部の情報提供サービス等から出発地の混雑度合いを取得する。制御部33は、取得した出発地の混雑度合いを記憶部32に記憶してもよい。制御部33は、出発地の混雑度合いと1以上の目的地候補の混雑度合いとを比較して、1以上の目的地候補の中から、出発地の混雑度合いよりも混雑度合いの低い目的地候補を優先して、少なくとも1つの目的地を選択する。これによって、車両10の利用者が、出発地が混雑しているために車両10に乗車して目的地に移動したにも関わらず、目的地も出発地と同様に混雑しているために利用者の満足度が低下することを防ぐことができる。
【0060】
さらに、制御部33は、出発地の近傍で開催されるイベントに関する情報に基づいて、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択する。制御部33は、1以上の目的地候補の中から、出発地の近傍で開催されるイベントと関連のあるイベントが開催されているイベント会場を目的地として選択してもよい。例えば、制御部33は、出発地の近傍で開催されるイベントがスポーツの試合である場合、そのスポーツの他の試合が開催されている会場を目的地として選択してもよい。或いは、制御部33は、出発地の近傍で開催されるイベントが歌手のコンサートである場合、その歌手のグッズを購入できる店を目的地として選択してもよい。これによって、制御部33は、車両10の利用者に対して、イベント会場に入場する代わりに車両10へ乗車する動機づけを行うことができる。
【0061】
ステップS313において、制御部33は、出発地から少なくとも1つの目的地への車両10の走行計画を生成する。
【0062】
具体的には、制御部33は、出発地の情報と、上述の通り選択した少なくとも1つの目的地の情報とに基づいて、車両10の走行計画を生成する。車両10の走行計画は、例えば、出発地の位置情報及び出発予定時刻、少なくとも1つの目的地の位置情報、目的地を経由又は目的地に到着する走行ルート、目的地への到着予定時刻等を含んでもよい。車両10の走行計画は、出発地から少なくとも1つの目的地に向かう走行計画である。しかしながら、車両10の走行計画は、出発地を出発し、少なくとも1つの目的地を経由して、出発地に戻る走行計画であってもよい。制御部33は、生成した走行計画を記憶部32に記憶してもよい。
【0063】
ステップS314において、制御部33は、車両10の走行計画を送信する。
【0064】
具体的には、制御部33は、通信部31を介して、車両10の走行計画を、車両10に送信する。これによって、走行計画を受信した車両10は、車両出力部14のディスプレイに走行計画に含まれる情報を表示することができ、或いは走行計画に基づいて自動又は手動により走行することができる。
【0065】
ステップS315において、制御部33は、車両10への乗車を促す乗車促進情報を送信する。以下、車両10への乗車を促す乗車促進情報は、単に車両10への乗車促進情報とも称される。
【0066】
具体的には、制御部33は、通信部31を介して、車両10への乗車促進情報を、端末装置20に送信する。これによって、車両10への乗車促進情報を受信した端末装置20は、端末出力部24のディスプレイに車両10への乗車促進情報に含まれる情報を表示することができる。
【0067】
車両10への乗車促進情報は、出発地及び少なくとも1つの目的地のうち出発地のみを利用者に通知する情報を含む。出発地を利用者に通知する情報は、例えば、出発地の名称及び位置情報等を含む。目的地を利用者に通知する情報は、目的地の名称及び位置情報等を含む。このように、端末装置20の利用者に対して目的地を明かさないことによって、車両10へ乗車することの興趣性を向上させることができる。車両10への乗車を促す情報には、出発地を通知する情報に加えて、出発地からの出発予定時間、目的地への到着予定時間、費用、並びに車両の定員、走行ルート、及び車内で提供されるサービス等の少なくとも1つを含んでいてもよい。一方で、車両10への乗車を促す情報は、目的地を利用者に通知する情報を含んでいてもよい。
【0068】
さらに、制御部33は、所定の条件に基づいて、車両10への乗車促進情報の送信対象とする端末装置20を限定して送信することができる。具体的には、制御部33は、端末装置20から受信した端末装置20の位置情報に基づいて、出発地の近傍に位置する端末装置20に、乗車促進情報を送信してもよい。或いは、制御部33は、外部の情報提供サービス等から受信した、出発地の近傍で開催されるイベントに参加予定の利用者或いは参加申し込みを行った利用者が所有する端末装置20の情報に基づいて、これらの利用者が所有する端末装置20に、乗車促進情報を送信してもよい。これによって、制御部33は、車両10の利用者を効率よく集めることができる。
【0069】
ステップS316において、制御部33は、出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像の表示指示を送信する。
【0070】
具体的には、制御部33は、通信部31を介して、出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像を他の情報処理装置から受信する。出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像は、例えば、出発地の近傍で実施されるイベントのイベント会場に設置されたカメラ等の撮像装置によって撮像された画像である。制御部33は、通信部31から、受信した撮像画像を含む、撮像画像の表示指示を車両10に送信する。撮像画像の表示指示を受信した車両10は、車両出力部14のディスプレイに撮像画像を表示することができる。これによって、イベントに参加せずに車両10に乗車した利用者に、イベント会場の撮像画像を視聴させることができ、車両10の利用による利用者の満足度が向上し得る。
【0071】
一方で、制御部33は、イベントの撮像画像を受信しなくてもよい。制御部33は、通信部31から、出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像の取得先等の取得情報を含む、撮像画像の表示指示を車両10に送信してもよい。撮像画像の表示指示を受信した車両10は、撮像画像を取得情報に従って自ら取得して、車両出力部14のディスプレイに撮像画像を表示することができる。これによって、サーバ30は撮像画像の処理を行う必要がなくなり、サーバ30に求められる情報処理能力及び記憶容量等を抑えることができる。
【0072】
以上述べたように、本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置は、制御部33を備える。制御部33は、出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、出発地から少なくとも1つの目的地への車両10の走行計画を生成する。かかる構成によれば、情報処理装置は、予め1以上の目的地候補を登録しておくことによって、ユーザ入力等によって目的地を指定されなくても、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、出発地からの車両10の走行計画を生成することができる。したがって、情報処理装置は、車両の走行計画を生成する技術の有用性を向上させることができる。
【0073】
本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置では、制御部33は、1以上の目的地候補の混雑度合いの情報に基づいて、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、目的地候補の混雑度合いを考慮して目的地を設定することができ、車両の走行計画を生成する技術の有用性を更に向上させることができる。
【0074】
本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置では、制御部33は、1以上の目的地候補の中から、混雑度合いの低い目的地候補を少なくとも1つの目的地として選択することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、混雑度合いの低い目的地候補に利用者を輸送させる車両10の走行計画を生成することによって、目的地候補の間の混雑度合いを平準化させることができる。
【0075】
本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置では、制御部33は、1以上の目的地候補の中から、出発地の混雑度合いよりも混雑度合いの低い目的地候補を少なくとも1つの目的地として選択することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、出発地点よりも混雑度合いが低い場所へ移動したい利用者の車両10への乗車を促進させることができる。
【0076】
本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置では、制御部33は、出発地の近傍で実施されるイベントに関する情報に基づいて、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10の利用者に対して、イベント会場に入場する代わりに車両10へ乗車する動機づけを行うことができる。
【0077】
本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置では、制御部33は、出発地及び少なくとも1つの目的地のうち出発地のみを利用者に通知する情報を含む、車両10への乗車を促す乗車促進情報を送信することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10の利用者に対して目的地を明かさないことによって、車両10へ乗車することの興趣性を向上させることができる。
【0078】
本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置では、制御部33は、出発地の近傍に位置する情報処理装置に、乗車促進情報を送信することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10の利用者を効率よく集めることができる。
【0079】
本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置では、制御部33は、出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像の表示指示を送信することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10にイベントの撮像画像を表示させることができ、イベントに参加せずに車両10に乗車した利用者に、イベント会場の撮像画像を視聴させることができ、車両10の利用者の満足度を向上させることができる。
【0080】
本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置では、制御部33は、新たな目的地候補の登録要求を受け付け、登録要求に基づいて新たな目的地候補を1以上の目的地候補に追加することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、1以上の目的地候補に含まれる目的地候補を登録、追加することができ、車両10の走行計画を生成する技術の有用性を更に向上させることができる。
【0081】
本実施形態に係る情報処理システム1は、本実施形態に係るサーバ30である情報処理装置と、車両10とを含む。情報処理装置は、走行計画を車両10に送信する。かかる構成によれば、情報処理装置は、予め1以上の目的地候補を登録しておくことによって、ユーザ入力等によって目的地を指定されなくても、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、車両10の走行計画を生成することができる。そして、車両10は、受信した走行計画に従って、出発地から少なくとも1つの目的地まで走行することができる。したがって、情報処理システム1は、車両10の走行計画を生成する技術の有用性を向上させることができる。
【0082】
本実施形態に係る制御方法は、サーバ30等の情報処理装置の制御方法である。制御方法では、制御部33が、出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、出発地から少なくとも1つの目的地への車両10の走行計画を生成する。かかる構成によれば、情報処理装置は、予め1以上の目的地候補を登録しておくことによって、ユーザ入力等によって目的地を指定されなくても、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、車両10の走行計画を生成することができる。したがって、情報処理装置は、車両10の走行計画を生成する技術の有用性を向上させることができる。
【0083】
本実施形態に係る制御方法では、制御部33は、1以上の目的地候補の混雑度合いの情報に基づいて、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、目的地候補の混雑度合いを考慮して目的地を設定することができ、車両の走行計画を生成する技術の有用性を更に向上させることができる。
【0084】
本実施形態に係る制御方法では、制御部33は、出発地の近傍で実施されるイベントに関する情報に基づいて、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10の利用者に対して、イベント会場に入場する代わりに車両10へ乗車する動機づけを行うことができる。
【0085】
本実施形態に係る制御方法では、制御部33が、出発地及び目的地のうち出発地のみを利用者に通知する情報を含む、車両10への乗車を促す乗車促進情報を送信することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10の利用者に対して目的地を明かさないことによって、車両10へ乗車することの興趣性を向上させることができる。
【0086】
本実施形態に係る制御方法では、制御部33が、出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像の表示指示を送信することができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10にイベントの撮像画像を表示させることができ、イベントに参加せずに車両10に乗車した利用者に、イベント会場の撮像画像を視聴させることができ、車両10の利用者の満足度を向上させることができる。
【0087】
本実施形態に係るプログラムは、サーバ30等の情報処理装置に、出発地の情報を受け付けた場合に、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、出発地から少なくとも1つの目的地への車両10の走行計画を生成させる。かかる構成によれば、情報処理装置は、予め1以上の目的地候補を登録しておくことによって、ユーザ入力等によって目的地を指定されなくても、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択して、車両10の走行計画を生成することができる。したがって、情報処理装置は、車両10の走行計画を生成する技術の有用性を向上させることができる。
【0088】
本実施形態に係るプログラムでは、情報処理装置に、1以上の目的地候補の混雑度合いの情報に基づいて、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択させることができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、目的地候補の混雑度合いを考慮して目的地を設定することができ、車両の走行計画を生成する技術の有用性を更に向上させることができる。
【0089】
本実施形態に係るプログラムでは、情報処理装置に、出発地の近傍で実施されるイベントに関する情報に基づいて、1以上の目的地候補の中から少なくとも1つの目的地を選択させることができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10の利用者に対して、イベント会場に入場する代わりに車両10へ乗車する動機づけを行うことができる。
【0090】
本実施形態に係るプログラムでは、情報処理装置に、出発地及び目的地のうち出発地のみを利用者に通知する情報を含む、車両10への乗車を促す乗車促進情報を送信させることができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10の利用者に対して目的地を明かさないことによって、車両10へ乗車することの興趣性を向上させることができる。
【0091】
本実施形態に係るプログラムでは、情報処理装置に、出発地の近傍で実施されるイベントの撮像画像の表示指示を送信させることができる。かかる構成によれば、情報処理装置は、車両10にイベントの撮像画像を表示させることができ、イベントに参加せずに車両10に乗車した利用者に、イベント会場の撮像画像を視聴させることができ、車両10の利用者の満足度を向上させることができる。
【0092】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0093】
例えば、上述した実施形態において、サーバ30の機能又は処理として説明された機能又は処理の全部又は一部が、車両10又は端末装置20の機能又は処理として実現されてもよい。具体的には、実施形態に係るサーバ30の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、車両10のメモリ等の車両記憶部13に記憶させ、車両10のプロセッサ等の車両制御部16によって当該プログラムを読み出して実行させることができる。同様に、実施形態に係るサーバ30の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、端末装置20のメモリ等の端末記憶部23に記憶させ、端末装置20のプロセッサ等の端末制御部26によって当該プログラムを読み出して実行させることができる。
【0094】
例えば、スマートフォン又はコンピュータ等の汎用の情報処理装置を、上述した実施形態に係る車両10、端末装置20又はサーバ30として機能させる構成も可能である。具体的には、実施形態に係る車両10、端末装置20又はサーバ30の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、電子機器のメモリに格納し、電子機器のプロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本実施形態に係る発明は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。例えば、汎用の情報処理装置を車両10として機能させる場合、車両10の構成及び機能として上述した構成及び機能を有する情報処理装置を車両10に設置することで実現することができる。
【符号の説明】
【0095】
1 情報処理システム
10 車両
11 車両通信部
12 車両測位部
13 車両記憶部
14 車両出力部
15 車両入力部
16 車両制御部
20 端末装置
21 端末通信部
22 端末測位部
23 端末記憶部
24 端末出力部
25 端末入力部
26 端末制御部
30 サーバ
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
40 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8