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特許7192703車両、車両制御方法及び運行管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】車両、車両制御方法及び運行管理システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/127 20060101AFI20221213BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20221213BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20221213BHJP
【FI】
G08G1/127 B
G08G1/09 F
G06Q50/30
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2019141646
(22)【出願日】2019-07-31
(65)【公開番号】P2021026340
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2021-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【弁理士】
【氏名又は名称】内海 一成
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】辰本 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】松本 佐織
(72)【発明者】
【氏名】山田 圭悟
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 章
(72)【発明者】
【氏名】三浦 光博
【審査官】貞光 大樹
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3175966(JP,U)
【文献】国際公開第2014/024254(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/230646(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 1/16
G01C 21/00 - 21/36
G06Q 10/00 - 10/10
G06Q 30/00 - 30/08
G06Q 50/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客を収容可能な第1室と第2室とを有し、前記第1室に収容した乗客を前記第2室に収容した乗客から隔離する車室と、
前記乗客を前記第1室及び前記第2室のいずれかに収容するように誘導する誘導装置と、
前記誘導装置を制御する制御装置と
カメラと
を備え、
前記制御装置は、ユーザを前記乗客として乗車させる場合に、前記ユーザに関する情報に基づいて前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のどちらに乗車させるか決定し、
前記誘導装置は、前記第1室及び前記第2室のうち、前記制御装置が前記ユーザを乗車させると決定した方に前記ユーザを誘導し、
前記制御装置は、前記ユーザに関する情報として、前記カメラによって前記ユーザの乗車前に撮影された前記ユーザの画像を取得する、車両。
【請求項2】
前記カメラは、サーモグラフィを含む、請求項に記載の車両。
【請求項3】
乗客を収容可能な第1室と第2室とを有し、前記第1室に収容した乗客を前記第2室に収容した乗客から隔離する車室と、
前記乗客を前記第1室及び前記第2室のいずれかに収容するように誘導する誘導装置と、
前記誘導装置を制御する制御装置と
を備え、
前記制御装置は、ユーザを前記乗客として乗車させる場合に、前記ユーザに関する情報に基づいて前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のどちらに乗車させるか決定し、
前記誘導装置は、前記第1室及び前記第2室のうち、前記制御装置が前記ユーザを乗車させると決定した方に前記ユーザを誘導し、
前記制御装置は、前記ユーザが隔離対象であるか判定し、
前記ユーザが隔離対象であると判定された場合、前記制御装置は、前記ユーザを前記第1室に乗車させると決定する、車両。
【請求項4】
前記第1室に、診断キット及び医薬品の少なくとも一方を備える、請求項に記載の車両。
【請求項5】
乗客を収容可能な第1室と第2室とを有し、前記第1室に収容した乗客を前記第2室に収容した乗客から隔離する車室と、
前記乗客を前記第1室及び前記第2室のいずれかに収容するように誘導する誘導装置と、
前記誘導装置を制御する制御装置と
前記第1室に収容した乗客と前記第2室に収容した乗客とを隔離し、移動可能に構成されている隔壁と
を備え、
前記制御装置は、ユーザを前記乗客として乗車させる場合に、前記ユーザに関する情報に基づいて前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のどちらに乗車させるか決定し、
前記誘導装置は、前記第1室及び前記第2室のうち、前記制御装置が前記ユーザを乗車させると決定した方に前記ユーザを誘導し、
前記制御装置は、前記第1室及び前記第2室それぞれに収容されている乗客数に基づいて、前記隔壁を移動させる、車両。
【請求項6】
前記制御装置は、前記車両への乗車の予約を管理するサーバと通信可能であり、前記サーバから前記ユーザに関する情報を取得する、請求項1から5までのいずれか一項に記載の車両。
【請求項7】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザが前記サーバにアクセスして乗車を予約した際に前記ユーザによって入力された情報を含む、請求項に記載の車両。
【請求項8】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザが前記車両に乗車する目的、及び、前記ユーザが降車する地点の少なくとも一方を含む、請求項に記載の車両。
【請求項9】
前記第1室及び前記第2室は、それぞれドアを有し、
前記誘導装置は、前記ドアの開閉を制御することによって、前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のいずれかに誘導する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の車両。
【請求項10】
乗客を収容可能な第1室と第2室とを有し、前記第1室に収容した乗客を前記第2室に収容した乗客から隔離する車室を備える車両の制御方法であって、
ユーザを前記乗客として乗車させる場合に、前記ユーザに関する情報に基づいて前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のどちらに乗車させるか決定するステップと、
前記第1室及び前記第2室のうち、前記ユーザを乗車させると決定した方に前記ユーザを誘導するステップと
を含み、
前記車両は、前記ユーザを乗車前に撮影するカメラをさらに備え、
前記ユーザに関する情報として、前記カメラによって撮影された前記ユーザの画像を取得するステップをさらに含む、車両制御方法。
【請求項11】
乗客を収容可能な第1室と第2室とを有し、前記第1室に収容した乗客を前記第2室に収容した乗客から隔離する車室を備える車両の制御方法であって、
ユーザを前記乗客として乗車させる場合に、前記ユーザに関する情報に基づいて前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のどちらに乗車させるか決定するステップと、
前記第1室及び前記第2室のうち、前記ユーザを乗車させると決定した方に前記ユーザを誘導するステップと
前記ユーザが隔離対象か判定するステップと
を含み、
前記ユーザが隔離対象であると判定された場合、前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のどちらに乗車させるか決定するステップにおいて、隔離対象であると判定された前記ユーザを前記第1室に乗車させると決定する、車両制御方法。
【請求項12】
前記ユーザが隔離対象であると判定された場合、前記ユーザに診断キット及び医薬品の少なくとも一方を提供するステップをさらに含む、請求項11に記載の車両制御方法。
【請求項13】
乗客を収容可能な第1室と第2室とを有し、前記第1室に収容した乗客を前記第2室に収容した乗客から隔離する車室を備える車両の制御方法であって、
ユーザを前記乗客として乗車させる場合に、前記ユーザに関する情報に基づいて前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のどちらに乗車させるか決定するステップと、
前記第1室及び前記第2室のうち、前記ユーザを乗車させると決定した方に前記ユーザを誘導するステップと
を含み、
前記車両は、前記第1室に収容した乗客と前記第2室に収容した乗客とを隔離し、移動可能に構成されている隔壁をさらに備え、
前記第1室及び前記第2室それぞれに収容されている乗客数に基づいて、前記隔壁を移動させるステップをさらに含む、車両制御方法。
【請求項14】
前記車両への乗車の予約を管理するサーバと通信するステップと、
前記サーバから前記ユーザに関する情報を取得するステップと
をさらに含む、請求項10から13までのいずれか一項に記載の車両制御方法。
【請求項15】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザが前記サーバにアクセスして乗車を予約した際に前記ユーザによって入力された情報を含む、請求項14に記載の車両制御方法。
【請求項16】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザが前記車両に乗車する目的、及び、前記ユーザが降車する地点の少なくとも一方を含む、請求項15に記載の車両制御方法。
【請求項17】
前記第1室及び前記第2室は、それぞれドアを有し、
前記ユーザを誘導するステップにおいて、前記ドアの開閉を制御することによって、前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のいずれかに誘導する、請求項10から16までのいずれか一項に記載の車両制御方法。
【請求項18】
請求項1からまでのいずれか一項に記載の車両と、前記車両への乗車の予約を管理するサーバとを備える、運行管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両、車両制御方法及び運行管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザからの要求に応じて運行する車両が知られている。例えば特許文献1には、運行効率を向上させる運行管理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-16290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両に複数のユーザが同乗する場合において、ユーザの属性に応じて同乗が制限される組み合わせが存在し得る。車両に同乗するユーザの制限は、車両の運行効率を低下させ得る。ユーザの属性にかかわらず、車両の運行効率を向上することが求められる。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、車両の運行効率を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る車両は、
乗客を収容可能な第1室と第2室とを有し、前記第1室に収容した乗客を前記第2室に収容した乗客から隔離する車室と、
前記乗客を前記第1室及び前記第2室のいずれかに収容するように誘導する誘導装置と、
前記誘導装置を制御する制御装置と
を備え、
前記制御装置は、ユーザを前記乗客として乗車させる場合に、前記ユーザに関する情報に基づいて前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のどちらに乗車させるか決定し、
前記誘導装置は、前記第1室及び前記第2室のうち、前記制御装置が前記ユーザを乗車させると決定した方に前記ユーザを誘導する。
【0007】
本開示の一実施形態に係る車両制御方法は、
乗客を収容可能な第1室と第2室とを有し、前記第1室に収容した乗客を前記第2室に収容した乗客から隔離する車室を備える車両の制御方法であって、
ユーザを前記乗客として乗車させる場合に、前記ユーザに関する情報に基づいて前記ユーザを前記第1室及び前記第2室のどちらに乗車させるか決定するステップと、
前記第1室及び前記第2室のうち、前記ユーザを乗車させると決定した方に前記ユーザを誘導するステップと
を含む。
【0008】
本開示の一実施形態に係る運行管理システムは、
前記車両と、前記車両への乗車の予約を管理するサーバとを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態に係る車両、車両制御方法及び運行管理システムによれば、車両の運行効率が向上し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係る運行管理システムの構成例を示す模式図である。
図2】一実施形態に係る運行管理システムの構成例を示すブロック図である。
図3】一実施形態に係る車両の構成例を示す側面図である。
図4図4の車両の内部の構成例を上部から透視した図である。
図5】車両の制御装置が実行する手順の一例を示すフローチャートである。
図6】サーバが実行する手順の一例を示すフローチャートである。
図7】端末装置が実行する手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1及び図2に示されるように、一実施形態に係る運行管理システム1は、サーバ10と、車両20と、端末装置30とを備える。運行管理システム1は、必須ではないが、データベース(DB)15をさらに備える。サーバ10と、車両20と、端末装置30と、DB15とは、ネットワーク40に接続されており、互いに通信可能である。サーバ10、車両20、端末装置30、及びDB15それぞれの数は、1つに限られず、2つ以上であってよい。
【0012】
車両20は、ユーザを乗車させて運行する。車両20に乗車するユーザは、乗客とも称される。運行管理システム1は、ユーザが乗車可能な車両20の運行を管理する。運行管理システム1は、ユーザからの予約に基づいて、ユーザを乗車させる車両20の運行を管理してよい。ユーザは、端末装置30を所持し、端末装置30からサーバ10にアクセスすることによって、車両20への乗車を予約してよい。サーバ10は、ユーザからの予約を受け付けるとともに、予約に基づいて車両20の運行ルート又は運行スケジュールを制御してよい。サーバ10は、車両20の運行状況に基づいてユーザからの予約を受け付け可能か決定してもよい。サーバ10は、ユーザからの予約状況に基づいて、車両20の運行ルート又は運行スケジュールを決定してもよい。ユーザからの予約に基づいて車両20が運行しユーザを乗車させるサービスは、オンデマンドバスサービスとも称される。運行管理システム1は、オンデマンドバスサービスを提供できる。
【0013】
サーバ10は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置を含んでよい。サーバ10は、例えばオンデマンドバスサービスを提供する主体によって運用されてよい。サーバ10は、ユーザから受け付けた、車両20への乗車の予約を管理する。サーバ10は、車両20との間でオンデマンドバスサービスに関する種々の情報を送受信してよい。サーバ10は、これらの処理だけでなく、オンデマンドバスサービスに関する種々の処理を実行可能に構成されてよい。サーバ10は、車両20の運行を管理する。サーバ10は、車両20と通信することによって、例えば、車両20の位置又は速度等の車両20に関する種々の情報を取得してよい。サーバ10は、これらの処理だけでなく、車両20の運行を管理するための種々の処理を実行可能に構成されてよい。
【0014】
サーバ10は、サーバ制御部12と、サーバ通信部14とを備える。サーバ制御部12は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であるが、これらに限られない。サーバ制御部12は、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。サーバ制御部12は、プロセッサの代わりに専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んでもよい。サーバ通信部14は、通信モジュールを含み、車両20と通信してよい。サーバ10は、記憶部をさらに備えてよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、サーバ10の動作に用いられる任意の情報を格納する。例えば、記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してもよい。サーバ10は、DB15を記憶部として、プログラム又は情報等を格納してもよい。
【0015】
車両20は、例えばオンデマンドバスサービスに用いられるバス等の乗客輸送車両であるが、これに限られず、ユーザが乗客として利用できる任意の車両であってよい。車両20の数は、1台に限られず、2台以上であってもよい。車両20は、自動運転によって運行可能な車両であってもよい。自動運転は、例えばSAE(Society of Automotive Engineers)において定義されるレベル1からレベル5までのいずれかのレベルで実施されてよい。自動運転は、例示した定義に限られず、他の定義に基づいて実施されてもよい。
【0016】
車両20は、制御装置22と、通信装置24と、カメラ26とを搭載している。制御装置22と、通信装置24と、カメラ26とは、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続されている。
【0017】
制御装置22は、車両20が備える各構成部を制御する。制御装置22は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。制御装置22は、プロセッサの代わりに1つ以上の専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに1つ以上の専用回路を含んでもよい。制御装置22は、記憶部をさらに含んでよい。
【0018】
通信装置24は、ネットワーク40を介して、サーバ10と通信する。通信装置24は、ネットワーク40を介して端末装置30と通信してもよいし、ネットワーク40を介さずに端末装置30と通信してもよい。通信装置24は、例えば車載通信機であってよい。通信装置24は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含んでよい。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよいが、これらに限られない。
【0019】
カメラ26は、車両20の周囲に存在する人物又は物体を撮影する。カメラ26は、可視光を撮像する撮像デバイスを含んでよいし、赤外光等の可視光以外の電磁波を撮像する撮像デバイスを含んでもよい。カメラ26が撮影した画像は、車載カメラ画像ともいう。車両20は、車載カメラ画像を、通信装置24によってサーバ10に送信してよい。
【0020】
車両20は、誘導装置70をさらに備える。誘導装置70は、後述するように、ユーザが車両20に乗車する際にユーザを誘導する。
【0021】
車両20は、位置情報取得装置25をさらに備えてもよい。位置情報取得装置25は、車両20に搭載されている他の構成部とCAN等の車載ネットワーク又は専用線を介して互いに通信可能に接続されている。位置情報取得装置25は、車両20の位置情報を取得する。位置情報取得装置25は、衛星測位システムに対応する受信機を含んでよい。衛星測位システムに対応する受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機を含んでもよい。本実施形態において、車両20は、位置情報取得装置25を用いて、車両20自身の位置情報を取得できるとする。車両20は、車両20自身の位置情報をサーバ10又は端末装置30に出力してよい。
【0022】
端末装置30は、ネットワーク40を介して、又は、ネットワーク40を介さずに、車両20と通信する。端末装置30は、ネットワーク40を介してサーバ10と通信する。端末装置30は、例えばスマートフォン等の携帯端末を含んでよい。
【0023】
端末装置30は、ユーザが車両20への乗車を予約するために用いるアプリケーションを動作させてよい。端末装置30は、サーバ10と通信し、ユーザの乗車予約に関する情報を送受信してよい。端末装置30は、ユーザが車両20に乗車する際に車両20と通信し、その車両20がユーザの乗車予約に割り当てられている車両20であるか認証する情報を送受信してよい。
【0024】
端末装置30は、例えば、車両20が備える位置情報取得装置25と同一又は類似の構成を備えることによって、端末装置30自身の位置情報を取得してよい。端末装置30は、端末装置30自身の位置情報をサーバ10又は車両20に出力してもよい。
【0025】
(車室の構成)
図3に示されるように、車両20は、ボディ50を備える。車両20は、ドア52をさらに備えてよい。ドア52は、開閉可能に構成されている。ドア52は、スライド式又は折り畳み式等の種々の方式で開閉してよい。車両20は、ドア52を開いた状態でユーザを乗降させてよい。車両20は、ドア52を閉じた状態で走行してよい。
【0026】
図4に示されるように、車両20は、ボディ50の内部に、周囲壁64によって区画されている車室60を備える。車室60の領域は、便宜上、二点鎖線で囲まれた領域として表されている。車室60は、車両20にユーザを乗車させ、乗客として収容可能に構成されている。車室60は、乗客用の座席を備えてよい。
【0027】
車室60は、周囲壁64の中に位置する隔壁66によって2つの領域に分けられている。2つの領域はそれぞれ、第1室61及び第2室62と称される。第1室61及び第2室62それぞれの領域は、便宜上、破線で囲まれた領域として表されている。車室60は、2つに限られず、3つ以上の領域に分けられてもよい。ユーザは、第1室61及び第2室62それぞれに、別々に乗車できる。車両20は、第1室61及び第2室62それぞれに収容した乗客を隔壁66によって隔離できる。車両20は、第1室61に収容した乗客を、第2室62に収容した乗客から隔離できるといえる。車両20は、第2室62に収容した乗客を、第1室61に収容した乗客から隔離できるともいえる。
【0028】
車両20は、誘導装置70をさらに備える。誘導装置70は、ユーザが車両20に乗車する際に、ユーザを第1室61及び第2室62のいずれかに収容するように誘導する。
【0029】
第1室61及び第2室62はそれぞれ、第1ドア71及び第2ドア72を備えてよい。第1ドア71及び第2ドア72は、誘導装置70として機能してよい。第1ドア71及び第2ドア72が誘導装置70として機能する場合、制御装置22は、第1ドア71及び第2ドア72の開閉を制御する。制御装置22は、第1ドア71及び第2ドア72の一方を開くことによって、ユーザを第1室61及び第2室62の一方に誘導できる。このようにすることで、制御装置22は、ユーザを第1室61及び第2室62のどちらに乗車させるか制御できる。
【0030】
誘導装置70は、第1ドア71及び第2ドア72をロックしたりアンロックしたりするロック装置として構成されてもよい。制御装置22は、ロック装置を制御することによって、ユーザを第1室61及び第2室62の一方に誘導してよい。
【0031】
誘導装置70は、第1室61及び第2室62の一方にユーザが進入できるようにしたりユーザが進入できないようにしたりするゲート装置として構成されてもよい。ゲート装置は、例えば、第1ドア71及び第2ドア72の前に設置されてよいし、第1ドア71及び第2ドア72の代わりに設置されてもよい。制御装置22は、ゲート装置を制御することによって、ユーザを第1室61及び第2室62の一方に誘導してよい。
【0032】
誘導装置70は、報知部74を含んでよい。報知部74は、ユーザに対して、第1室61及び第2室62のどちらに乗車すべきかを知らせる情報を表示してよい。報知部74は、表示デバイスを含んでよい。表示デバイスは、ユーザに対して報知する情報を表す、文字、図形又は画像等を表示してよい。表示デバイスは、LED(Light Emission Diode)等の発光デバイスを含んでよい。表示デバイスは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)であってよい。表示デバイスは、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ又は無機ELディスプレイであってよい。表示デバイスは、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)であってよい。表示デバイスは、これらのディスプレイに限られず、他の種々の方式のディスプレイであってもよい。報知部74は、発光デバイスを含んでよい。発光デバイスは、第1ドア71及び第2ドア72それぞれに設置されてよい。制御装置22は、第1ドア71及び第2ドア72の一方の発光デバイスを光らせることによって、ユーザに対して、第1室61及び第2室62のどちらに乗車するかを知らせてよい。報知部74は、これらの例に限られず、他の種々のデバイスを含んでよい。
【0033】
(乗客の振り分け)
制御装置22は、車両20に乗車するユーザに関する情報に基づいて、誘導装置70を制御し、ユーザを第1室61及び第2室62のどちらに誘導するか決定してよい。ユーザに関する情報は、車両20に乗車するユーザの属性に関する情報を含む。制御装置22は、車両20に乗車するユーザの属性に関する情報に基づいて、ユーザを第1室61と第2室62とに振り分けて乗車させることができる。車両20に乗車するユーザの属性に関する情報は、属性情報とも称される。制御装置22は、属性情報を、サーバ10又は端末装置30から取得してよい。
【0034】
属性情報は、ユーザを第1室61及び第2室62のどちらに乗車させるか特定する情報を含んでよい。この場合、制御装置22は、属性情報に基づいて誘導装置70を制御し、ユーザを第1室61及び第2室62のどちらかに乗車させる。
【0035】
属性情報は、ユーザが車両20に乗車した際に隔離される対象か特定する情報を含んでよい。車両20に乗車した際に隔離される対象は、隔離対象とも称される。制御装置22は、隔離対象であるユーザを第1室61に誘導し、隔離対象ではないユーザを第2室62に誘導してよい。車両20は、第1室61に誘導され収容された乗客を、第2室62に誘導され収容された乗客から隔離できる。このようにすることで、車両20は、隔離対象であるユーザを、隔離対象ではないユーザから隔離してよい。ユーザは、所定の条件を満たすことによって隔離対象とみなされてよい。所定の条件は、例えば、所定の症状を呈していること、又は、所定の病気に罹患していること等を含んでよい。所定の症状は、例えば、発熱、嘔吐、又は咳等を含んでよい。所定の病気は、例えば、インフルエンザ又は感冒等の感染症を含んでよい。
【0036】
属性情報は、ユーザが車両20への乗車を予約する際に入力する情報を含んでよい。ユーザが乗車を予約する際に入力する情報は、ユーザが車両20に乗車する目的に関する情報を含んでよい。つまり、サーバ10は、ユーザが車両20への乗車を予約する際に、ユーザの乗車目的の入力を受け付けてよい。ユーザは、例えば、病院等の医療機関で受診するために車両20に乗車したいと考えることもある。制御装置22は、病院等の医療機関で受診することを乗車目的とするユーザを第1室61に誘導し、それ以外のユーザを第2室62に誘導してもよい。ユーザは、例えば、体調がすぐれなかったり、発熱又は咳等の症状を自覚したりする場合に休息を兼ねて車両20に乗車して移動したいと考えることがある。制御装置22は、体調がすぐれなかったり自覚症状があったりすることを理由として車両20に乗車するユーザを第1室61に誘導し、それ以外のユーザを第2室62に誘導してもよい。
【0037】
ユーザが乗車を予約する際に入力する情報は、ユーザが車両20を降車する予定の地点に関する情報を含んでよい。この場合、制御装置22は、病院等の医療機関で降車する予定のユーザを第1室61に誘導し、それ以外のユーザを第2室62に誘導してもよい。
【0038】
車両20は、第1室61に、診断キット及び医薬品の少なくとも一方を備えてよい。病院等の医療機関で受診するユーザが第1室61に誘導される場合、車両20は、診断キット及び医薬品の少なくとも一方をユーザに提供してよい。診断キットは、ユーザがインフルエンザ等の感染症に罹患しているか診断するために用いられてよい。医薬品は、解熱剤等を含んでよい。医師若しくは看護師、又は薬剤師等が車両20に同乗し、診断キット及び医薬品の少なくとも一方をユーザに提供してよい。車両20は、医師若しくは看護師、又は薬剤師等とユーザとの間で、音声通話又はビデオ通話を可能にする設備を備えてもよい。車両20は、通話先の医師若しくは看護師、又は薬剤師等が遠隔操作することによってユーザに診断キット及び医薬品の少なくとも一方を提供できる設備を備えてもよい。
【0039】
ユーザが乗車を予約する際に入力する情報は、ユーザが車両20に乗車する予定の地点に関する情報を含んでよい。この場合、制御装置22は、病院等の医療機関から乗車するユーザを第1室61に誘導し、それ以外のユーザを第2室62に誘導してもよい。
【0040】
制御装置22は、乗車してくるユーザを乗車前にカメラ26で撮影し、撮影した車載カメラ画像を属性情報として取得してもよい。カメラ26は、サーモグラフィを含んでもよい。制御装置22は、サーモグラフィの画像に基づいて、乗車してくるユーザの体温を検出し、検出した体温をユーザの属性情報として取得してもよい。制御装置22は、ユーザの体温が所定値以上である場合、ユーザを隔離対象として第1室61に誘導してよい。制御装置22は、車載カメラ画像に基づいて、例えばユーザがマスクを着用しているか判定し、ユーザがマスクを着用している場合にユーザを隔離対象として第1室61に誘導してもよい。
【0041】
隔壁66は、移動可能に構成されてよい。制御装置22は、隔壁66を移動させることによって、第1室61及び第2室62それぞれの広さを変更してよい。例えば、制御装置22は、隔壁66を第2室62の側に移動させることによって、第1室61を広くし、第2室62を狭くしてよい。制御装置22は、第1室61及び第2室62に収容する乗客数に基づいて、隔壁66を移動させてよい。制御装置22は、ユーザからの予約に基づいて第1室61及び第2室62それぞれに収容する乗客数を算出し、算出した乗客数に基づいて隔壁66を移動させてよい。制御装置22は、ユーザを乗車させる際に第1室61及び第2室62のどちらに誘導するか決定し、決定した結果に基づいて隔壁66を移動させてもよい。車両20が座席を備える場合、座席は、隔壁66の移動を妨げないように、移動可能に構成されてよいし、車室60の床等に収納可能に構成されてもよい。
【0042】
第1室61及び第2室62は、さらに小さく分けられてよい。例えば、第1室61は、第1区画611、第2区画612、第3区画613、第4区画614、第5区画615及び第6区画616にさらに分けられてもよい。第1室61が分けられる区画の数は、6つに限られず、5つ以下であってもよいし、7つ以上であってもよい。各区画は、乗客を1名だけ収容可能に構成されてもよいし、乗客を2名以上のグループ単位で収容可能に構成されてもよい。誘導装置70は、各区画にユーザを誘導するためのデバイスを含んでもよい。制御装置22は、誘導装置70を制御することによって、各区画にユーザを振り分けて乗車させるようにユーザを誘導してよい。
【0043】
制御装置22は、車載カメラ画像に基づいて、乗車してくるユーザが老人、妊婦又は乳幼児連れ等の社会的弱者であるか判定してよい。制御装置22は、乗車してくるユーザが社会的弱者である場合、そのユーザを予防的に隔離できるように、誘導する区画を決定してもよい。
【0044】
(車両制御方法の例)
車両20の制御装置22は、図5に例示されるフローチャートの手順を含む車両制御方法を実行してもよい。
【0045】
制御装置22は、サーバ10から車両20の運行に関する情報を取得する(ステップS1)。車両20の運行に関する情報は、運行情報とも称される。運行情報は、車両20の運行ルート又は運行スケジュールを含んでよい。運行情報は、車両20へユーザが乗車する地点に関する情報を含んでよい。運行情報は、車両20へ乗車するユーザの属性情報を含んでもよい。
【0046】
制御装置22は、車両20へユーザが乗車する地点まで車両20を運行させる(ステップS2)。車両20へユーザが乗車する地点は、乗車地点とも称される。
【0047】
制御装置22は、車両20に乗車地点で乗車することを予約しているユーザの属性情報を取得する(ステップS3)。車両20への乗車を予約しているユーザは、予約ユーザとも称される。制御装置22は、予約ユーザの属性情報を、サーバ10から取得してもよい。制御装置22は、予約ユーザの属性情報を、予約ユーザが所持している端末装置30から取得してもよい。
【0048】
制御装置22は、乗車してくるユーザの属性情報に基づいて、そのユーザを第1室61及び第2室62のどちらに誘導するか決定する(ステップS4)。つまり、制御装置22は、車室60内におけるユーザの誘導先を決定する。
【0049】
制御装置22は、ステップS4で決定した誘導先に、ユーザを誘導し車両20に乗車させる(ステップS5)。制御装置22は、ステップS5の手順の後、図5のフローチャートの実行を終了する。
【0050】
以上説明してきたように、本実施形態に係る車両20は、ユーザの属性情報に基づいて、ユーザを振り分けて乗車させることができる。このようにすることで、同乗が制限されるユーザを隔離し、同時に乗車させることができる。その結果、車両20の運行効率が向上する。
【0051】
(運行管理方法の例)
運行管理システム1に含まれるサーバ10は、図6に例示されるフローチャートの手順を含む運行管理方法を実行してもよい。
【0052】
サーバ10は、ユーザからの乗車申し込みを取得する(ステップS11)。ユーザは、所持している端末装置30を操作することによって車両20への乗車を申し込むことができる。端末装置30は、ユーザに、乗車地点又は乗車時刻を指定させてもよい。端末装置30は、ユーザに、ユーザ自身の属性情報を入力させてもよい。端末装置30は、ユーザに、車両20に乗車する目的を入力させてもよい。端末装置30は、ユーザに入力させた情報に基づいて乗車申し込みに関する情報を生成し、サーバ10に出力する。サーバ10は、ユーザを会員としてあらかじめ登録し、登録されたユーザの属性情報を格納しておいてよい。サーバ10は、会員として登録されているユーザに限って車両20への乗車の予約を受け付けてもよい。サーバ10は、会員として登録されているユーザからの予約を優先的に受け付けてもよい。
【0053】
サーバ10は、ユーザからの乗車の申し込みを受け付け可能か判定する(ステップS12)。サーバ10は、例えば、ユーザが指定した乗車地点又は乗車時刻に基づいて、車両20にユーザを乗車させることができるか判定してよい。サーバ10は、ユーザの属性情報に基づいて、車両20にユーザを乗車させることができるか判定してもよい。
【0054】
サーバ10は、ユーザからの乗車の申し込みを受け付けることができないと判定した場合(ステップS12:NO)、図6のフローチャートの手順を終了する。サーバ10は、ユーザからの乗車の申し込みを受け付けることができなかった場合、申し込みを受け付けることができなかったことを表す情報を端末装置30に出力してよい。端末装置30は、申し込みが受け付けられなかったことをユーザに通知してよい。
【0055】
サーバ10は、ユーザからの乗車の申し込みを受け付けることができると判定した場合(ステップS12:YES)、ユーザを乗車させる車両20を割り当てる(ステップS13)。サーバ10は、例えば、ユーザが指定した乗車地点を通過する経路で運行する車両20を割り当ててよい。サーバ10は、例えば、ユーザが指定した乗車時刻に運行している車両20を割り当ててよい。サーバ10は、ユーザが指定した乗車時刻に、ユーザが指定した乗車地点から所定範囲内に位置する車両20を割り当ててよい。サーバ10は、ユーザからの乗車の申し込みを受け付けた場合、申し込みを受け付けたことを表す情報を端末装置30に出力してよい。端末装置30は、申し込みが受け付けられたことをユーザに通知してよい。端末装置30は、受け付けられた内容をユーザに通知してよい。サーバ10は、ユーザの乗車地点又は乗車時刻を特定する情報を端末装置30に出力してよい。端末装置30は、ユーザの乗車地点及び乗車時刻を特定する情報をユーザに通知してよい。
【0056】
サーバ10は、ユーザからの乗車の申し込みに基づいて割り当てた車両20に運行情報を出力する(ステップS14)。サーバ10は、ユーザの乗車地点及び乗車時刻に基づいて、割り当てた車両20の運行情報を変更し、車両20に出力する。運行情報は、運行ルート及び運行スケジュールを含む。サーバ10は、ステップS14の手順を実行した後、図6のフローチャートの手順を終了する。
【0057】
運行管理システム1に含まれる端末装置30は、図7に例示されるフローチャートの手順を含む制御方法を実行してもよい。
【0058】
端末装置30は、ユーザの属性情報を取得する(ステップS21)。端末装置30は、ユーザからの入力を受け付け、ユーザが入力した内容をユーザの属性情報として取得してよい。
【0059】
端末装置30は、ユーザの乗車の申し込みを出力する(ステップS22)。端末装置30は、ユーザから乗車地点及び乗車時刻を指定する情報の入力を受け付けてよい。端末装置30は、ユーザから入力された情報に基づいて乗車申し込みに関する情報を生成し、サーバ10に出力してよい。端末装置30は、乗車申し込みに関する情報とあわせて、ユーザの属性情報をサーバ10に出力してもよい。乗車申し込みに関する情報は、ユーザの属性情報を含んでもよい。
【0060】
端末装置30は、ユーザの乗車申し込みに基づく乗車の予約が成立したか判定する(ステップS23)。端末装置30は、サーバ10から乗車申し込みを受け付けることができたか受け付けることができなかったかを表す情報を取得し、その情報に基づいて乗車の予約が成立したか判定してよい。
【0061】
端末装置30は、乗車の予約が成立しなかったと判定した場合(ステップS23:NO)、図7のフローチャートの手順を終了する。端末装置30は、乗車の予約が成立しなかったと判定した場合、乗車を予約できなかったことを表す情報を表示してよい。
【0062】
端末装置30は、乗車の予約が成立したと判定した場合(ステップS23:YES)、乗車の予約が成立したことを表す情報を表示する(ステップS24)。端末装置30は、乗車地点又は乗車時刻に関する情報を表示してもよい。端末装置30は、ユーザが乗車地点まで移動する経路又は方法を表示してもよい。端末装置30は、ユーザに乗車地点までの移動を促すメッセージ又は画像を表示してもよい。
【0063】
端末装置30は、ユーザが乗車できるように割り当てられた車両20が乗車地点に到着したか判定する(ステップS25)。端末装置30は、車両20又はサーバ10から、車両20の位置情報を取得してよい。端末装置30は、車両20の位置情報に基づいて、ユーザが乗車する車両20が乗車地点に到着したか判定してよい。
【0064】
端末装置30は、ユーザが乗車できるように割り当てられた車両20が乗車地点に到着していないと判定した場合(ステップS25:NO)、ステップS25の手順を繰り返す。端末装置30は、車両20の位置情報に基づいて、車両20が乗車地点に到着する時刻を推定し、表示してもよい。端末装置30は、サーバ10から車両20の運行情報を取得し、車両20が乗車地点に到着する時刻を表示してもよい。
【0065】
端末装置30は、ユーザが乗車できるように割り当てられた車両20が乗車地点に到着したと判定した場合(ステップS25:YES)、ユーザの属性情報を車両20に出力する(ステップS26)。車両20は、ユーザの属性情報に基づいて、ユーザを誘導する。端末装置30は、ステップS26を実行した後、図7のフローチャートの手順を終了する。
【0066】
以上説明してきたように、本実施形態に係る運行管理システム1は、1台の車両20の中でユーザを隔離して乗車させることができる。このようにすることで、同乗が制限されるユーザを同時に乗車させることができる。その結果、車両20の運行効率が向上する。
【0067】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 運行管理システム
10 サーバ(12:サーバ制御部、14:サーバ通信部)
15 データベース
20 車両
22 制御装置
24 通信装置
25 位置情報取得装置
26 カメラ
30 端末装置
40 ネットワーク
50 ボディ
52 ドア
60 車室(61:第1室、611~616:第1~第6区画、62:第2室、64:周囲壁、66:隔壁)
70 誘導装置(71:第1ドア、72:第2ドア、74:報知部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7