(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】昇降体支持台
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20221213BHJP
【FI】
B65G1/04 539A
(21)【出願番号】P 2019147716
(22)【出願日】2019-08-09
【審査請求日】2021-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 豊
(72)【発明者】
【氏名】黒木 哲也
(72)【発明者】
【氏名】和田 典之
(72)【発明者】
【氏名】平野 義就
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-126265(JP,A)
【文献】特開2005-231831(JP,A)
【文献】特開平10-245976(JP,A)
【文献】特開平04-057682(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0318734(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に移動する昇降体を下方から支持する昇降体支持台であって、
第1枠体と、第2枠体と、第3枠体と、第4枠体と、を備え、
平面視で互いに交差する方向を第1方向及び第2方向とし、前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側として、
前記第1枠体は、前記上下方向に沿って配置される第1支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第1支柱に対して前記第1方向第1側に離間して配置される第2支柱と、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する第1連結部材と、を備え、
前記第2枠体は、前記上下方向に沿って配置される第3支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第3支柱に対して前記第1方向第1側に離間して配置される第4支柱と、前記第3支柱と前記第4支柱とを連結する第2連結部材と、を備え、
前記第3枠体は、前記上下方向に沿って配置される第1嵌合部材と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第1嵌合部材に対して前記第2方向第1側に離間して配置される第2嵌合部材と、前記第1嵌合部材と前記第2嵌合部材とを連結する第3連結部材と、を備え、
前記第4枠体は、前記上下方向に沿って配置される第3嵌合部材と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第3嵌合部材に対して前記第2方向第1側に離間して配置される第4嵌合部材と、前記第3嵌合部材と前記第4嵌合部材とを連結する第4連結部材と、を備え、
前記第2枠体は、前記第1枠体に対して前記第2方向第1側に離間して配置され、
前記第1嵌合部材は、前記第1支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第2嵌合部材は、前記第3支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第3嵌合部材は、前記第2支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第4嵌合部材は、前記第4支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第1枠体と前記第2枠体とが、前記第3枠体と前記第4枠体とによって互いに分離可能に連結されている、昇降体支持台。
【請求項2】
第5枠体と、第6枠体と、を更に備え、
前記第5枠体は、前記上下方向に沿って配置される第5支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第5支柱に対して離間して配置される第6支柱と、前記第5支柱と前記第6支柱とを連結する第5連結部材と、備え、
前記第6枠体は、前記上下方向に沿って配置される第7支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第7支柱に対して離間して配置される第8支柱と、前記第7支柱と前記第8支柱とを連結する第6連結部材と、を備え、
前記第1支柱の上部が、前記第1嵌合部材から上方に突出して配置され、
前記第2支柱の上部が、前記第3嵌合部材から上方に突出して配置され、
前記第3支柱の上部が、前記第2嵌合部材から上方に突出して配置され、
前記第4支柱の上部が、前記第4嵌合部材から上方に突出して配置され、
前記第5支柱の下部が、前記第1支柱の上部に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第6支柱の下部が、前記第2支柱及び前記第3支柱の一方である第1対象支柱の上部に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第7支柱の下部が、前記第2支柱及び前記第3支柱の他方である第2対象支柱の上部に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第8支柱の下部が、前記第4支柱の上部に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第5連結部材は、前記第5支柱と前記第6支柱との上端部同士を連結すると共に水平方向に沿う上面を備えた第5上端連結部を備え、
前記第6連結部材は、前記第7支柱と前記第8支柱との上端部同士を連結すると共に水平方向に沿う上面を備えた第6上端連結部を備えている、請求項1に記載の昇降体支持台。
【請求項3】
前記第1支柱に第1貫通孔が形成され、
前記第2支柱に第2貫通孔が形成され、
前記第3支柱に第3貫通孔が形成され、
前記第4支柱に第4貫通孔が形成され、
前記第5支柱に第5貫通孔が形成され、
前記第6支柱に第6貫通孔が形成され、
前記第7支柱に第7貫通孔が形成され、
前記第8支柱に第8貫通孔が形成され、
前記第2貫通孔及び前記第3貫通孔の一方であって前記第1対象支柱に形成された方の貫通孔を第1対象貫通孔とし、前記第2貫通孔及び前記第3貫通孔の他方であって前記第2対象支柱に形成された方の貫通孔を第2対象貫通孔として、
前記第5貫通孔と前記第1貫通孔とは、前記第5支柱の下部と前記第1支柱の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置され、
前記第5貫通孔と前記第1貫通孔との双方を貫通するように第1軸部材が配置され、
前記第6貫通孔と前記第1対象貫通孔とは、前記第6支柱の下部と前記第1対象支柱の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置され、
前記第6貫通孔と前記第1対象貫通孔との双方を貫通するように第2軸部材が配置され、
前記第7貫通孔と前記第2対象貫通孔とは、前記第7支柱の下部と前記第2対象支柱の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置され、
前記第7貫通孔と前記第2対象貫通孔との双方を貫通するように第3軸部材が配置され、
前記第8貫通孔と前記第4貫通孔とは、前記第8支柱の下部と前記第4支柱の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置され、
前記第8貫通孔と前記第4貫通孔との双方を貫通するように第4軸部材が配置されている、請求項2に記載の昇降体支持台。
【請求項4】
前記第1貫通孔、前記第2貫通孔、前記第3貫通孔、及び前記第4貫通孔のそれぞれが、上下方向に間隔を空けて複数設けられ、又は、前記第5貫通孔、前記第6貫通孔、前記第7貫通孔、及び前記第8貫通孔のそれぞれが、上下方向に間隔を空けて複数設けられている、請求項3に記載の昇降体支持台。
【請求項5】
前記第1枠体と前記第2枠体とが、同一の形状及び構造とされ、
前記第3枠体と前記第4枠体とが、同一の形状及び構造とされ、
前記第5枠体と前記第6枠体とが、同一の形状及び構造とされ、
前記第1支柱と前記第2支柱との間隔は、前記第1嵌合部材及び前記第2嵌合部材の前記上下方向の全長、及び、前記第5支柱及び前記第6支柱の前記上下方向の全長よりも長く、
前記第1支柱及び前記第2支柱の前記上下方向の長さは、前記第1嵌合部材と前記第2嵌合部材との間隔、及び、前記第5支柱と前記第6支柱との間隔よりも長く、
前記第1支柱の中心線と前記第2支柱の中心線とを含む平面を第1枠体基準面とし、前記第1嵌合部材の中心線と前記第2嵌合部材の中心線とを含む平面を第3枠体基準面とし、前記第5支柱の中心線と前記第6支柱の中心線とを含む平面を第5枠体基準面として、
前記第1枠体と前記第3枠体と前記第5枠体とが互いに分離した状態で、前記第1枠体基準面と前記第3枠体基準面と前記第5枠体基準面とが互いに平行状に配置され、且つ、前記第1支柱と前記第2支柱との間に前記第3枠体の少なくとも一部と前記第5枠体の少なくとも一部とが収まるように、前記第1枠体と前記第3枠体と前記第5枠体とが形成されている、請求項2又は3に記載の昇降体支持台。
【請求項6】
前記第1支柱、前記第2支柱、前記第3支柱、及び前記第4支柱のそれぞれにおける、前記第1嵌合部材、前記第2嵌合部材、前記第3嵌合部材、及び前記第4嵌合部材のいずれかとの嵌合部を支柱側嵌合部とし、
前記第1嵌合部材、前記第2嵌合部材、前記第3嵌合部材、及び前記第4嵌合部材のそれぞれにおける、前記第1支柱、前記第2支柱、前記第3支柱、及び前記第4支柱のいずれかとの嵌合部を嵌合部材側嵌合部とし、
前記支柱側嵌合部及び前記嵌合部材側嵌合部の一方を第1対象嵌合部とし、
前記支柱側嵌合部及び前記嵌合部材側嵌合部の他方を第2対象嵌合部として、
前記第1対象嵌合部に、前記上下方向に沿って延在すると共に前記第2対象嵌合部の側に突出するように形成された案内突条部が設けられ、
前記第2対象嵌合部に、前記上下方向に沿って延在すると共に前記案内突条部に係合するように形成された被案内部が設けられ、
前記案内突条部は、前記被案内部との係合部分の位置を調整可能に構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の昇降体支持台。
【請求項7】
前記昇降体が、スタッカークレーンにおける、マストに沿って昇降する昇降体である、請求項1から6のいずれか一項に記載の昇降体支持台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下方向に移動する昇降体を下方から支持する昇降体支持台に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許第6143694号公報(特許文献1)には、上下方向に昇降する昇降体を備えた昇降装置のメンテナンス時に、昇降体の下側の空間で作業を行う作業者の安全性を確保するために、昇降体が下側に移動することを規制する技術が開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に付す符号は、特許文献1のものである。
【0003】
特許文献1に開示された技術では、同文献の
図11及び
図12に示すように、昇降体(15)の下側の空間に昇降体支持具(110)を設置し、この昇降体支持具(110)によって昇降体(15)を下方から支持することで、昇降体(15)が下側に移動することを規制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に開示された技術では、昇降体支持具(110)を、昇降装置(10)の台車フレーム(25)に設けられた挿入部(115)に挿入することで、当該昇降体支持具(110)を昇降体(15)の下側の空間に設置している。そのため、特許文献1に開示された技術では、昇降体支持具(110)の設置、或いは組み立てが、メンテナンス等の対象となる昇降装置(10)の構造に依存するものとなっていた。
【0006】
上記実状に鑑みて、メンテナンス等の対象となる装置の構造に依存することなく、設置や組み立てが容易な昇降体支持台の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る昇降体支持台は、
上下方向に移動する昇降体を下方から支持する昇降体支持台であって、
第1枠体と、第2枠体と、第3枠体と、第4枠体と、を備え、
平面視で互いに交差する方向を第1方向及び第2方向とし、前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側として、
前記第1枠体は、前記上下方向に沿って配置される第1支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第1支柱に対して前記第1方向第1側に離間して配置される第2支柱と、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する第1連結部材と、を備え、
前記第2枠体は、前記上下方向に沿って配置される第3支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第3支柱に対して前記第1方向第1側に離間して配置される第4支柱と、前記第3支柱と前記第4支柱とを連結する第2連結部材と、を備え、
前記第3枠体は、前記上下方向に沿って配置される第1嵌合部材と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第1嵌合部材に対して前記第2方向第1側に離間して配置される第2嵌合部材と、前記第1嵌合部材と前記第2嵌合部材とを連結する第3連結部材と、を備え、
前記第4枠体は、前記上下方向に沿って配置される第3嵌合部材と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第3嵌合部材に対して前記第2方向第1側に離間して配置される第4嵌合部材と、前記第3嵌合部材と前記第4嵌合部材とを連結する第4連結部材と、を備え、
前記第2枠体は、前記第1枠体に対して前記第2方向第1側に離間して配置され、
前記第1嵌合部材は、前記第1支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第2嵌合部材は、前記第3支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第3嵌合部材は、前記第2支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第4嵌合部材は、前記第4支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第1枠体と前記第2枠体とが、前記第3枠体と前記第4枠体とによって互いに分離可能に連結されている。
【0008】
本構成によれば、第1~第4支柱のそれぞれに対して第1~第4嵌合部材のそれぞれを嵌合することで、第1支柱及び第2支柱を備えた第1枠体と第3支柱及び第4支柱を備えた第2枠体とを連結することができる。これにより、第1~第4支柱が一体となって自立することができるようになるため、メンテナンス等の対象となる装置の構造に依存することなく昇降体支持台を設置することができる。そして、自立する第1~第4支柱によって昇降体支持台の全体を起立姿勢に維持することができ、当該昇降体支持台によって、昇降体を下方から支持することができる。また、上記のように、第1枠体と第2枠体との連結は、当該第1枠体及び第2枠体の第1~第4支柱のそれぞれに対して、第3枠体及び第4枠体の第1~第4嵌合部材のそれぞれを嵌合することによって行うことができる。そのため、上記連結をボルト等の締結部材によって行う場合に比べて、昇降体支持台の設置や組み立てに要する作業を簡略化することができる。更に、互いに対応する支柱と嵌合部材とは、上下方向に相対移動可能に嵌合されるため、第1~第4枠体の組み付けは、各枠体を上下方向に相対移動させる簡易な作業によって行うことができる。従って、少人数であっても昇降体支持台の設置や組み立てを容易に行うことが可能である。
【0009】
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】昇降体支持台が用いられる物品搬送設備の一例を示す斜視図
【
図7】第1支柱と第1嵌合部材との嵌合状態を示す断面図
【
図8】第1支柱と第5支柱との嵌合状態を示す断面図
【
図9】互いに分離した複数の枠体の収納状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
昇降体支持台は、上下方向に移動する昇降体を下方から支持するものであり、例えば、このような昇降体を備えた搬送装置のメンテナンス時に用いられる。以下、搬送装置を備えた物品搬送設備に昇降体支持台が用いられる場合を例示して、本実施形態に係る昇降体支持台について図面を参照して説明する。
【0012】
〔物品搬送設備〕
まず、
図1を参照して、物品搬送設備100について説明する。
【0013】
物品搬送設備100は、物品Wが収納される収納部90を複数備えた物品収納棚9と、物品Wを搬送する搬送装置8と、を備えている。複数の収納部90は、上下方向に並んで配置されており、図示の例では、水平方向にも並んで配置されている。
【0014】
搬送装置8は、複数の収納部90のそれぞれとの間で物品Wを移載する移載部84を備えている。搬送装置8は、床面Fに設置された走行レール80に沿って走行する走行部81と、走行部81に立設された一対のマスト82と、マスト82に沿って昇降する昇降体83と、昇降体83に支持された移載部84と、を備えている。移載部84は、走行部81が走行レール80に沿って走行することで水平方向に移動し、昇降体83がマスト82に沿って昇降することで上下方向に移動する。従って、このような構成により、搬送装置8は、上下方向および水平方向に並ぶ複数の収納部90のそれぞれとの間で、物品Wを移載可能となっている。本実施形態では、搬送装置8は、スタッカークレーンとして構成されている。なお、移載部84は、例えば、物品Wを下方から支持するフォークを備えて構成されていても良いし、物品Wを両側から把持するサイドフレームを備えて構成されていても良い。或いは、移載部84は、収納部90と昇降体83との間で物品Wを移動させることが可能なその他の公知の手段を用いて構成されていても良い。
【0015】
ここで、上記のような昇降体83を備えた搬送装置8のメンテナンスは、搬送装置8の作動を停止させた状態で行われることが多い。具体的には、昇降体83を適当な高さで停止させて、昇降体83の下側の空間において作業者がメンテナンスを行う。昇降体83は、ベルトやチェーンなどの索状体によって昇降可能に吊り下げ支持されていることが一般的であり、昇降体83の下側の空間でメンテナンスを行う場合には、昇降体83が落下しないように安全策を講じる必要がある。
【0016】
図2に示すように、本開示に係る昇降体支持台1は、上記のようなメンテナンス等の作業のために用いることができるものである。昇降体支持台1は昇降体83の下側の空間、より詳細には床面Fと昇降体83との間の空間に設置される。そして、この昇降体支持台1によって昇降体83が下方から支持された状態で、作業者Mは、昇降体83の下側の空間においてメンテナンス等の作業を安全に行うことができる。本実施形態では、昇降体支持台1による支持対象となる昇降体が、スタッカークレーンにおける、マスト82に沿って昇降する昇降体83である。以下、本開示に係る昇降体支持台1について詳細に説明する。
【0017】
なお、以下では、
図3に示すように、平面視で互いに交差する方向を第1方向X及び第2方向Yとする。そして、第1方向Xの一方側を第1方向第1側X1とし、第1方向Xの他方側を第1方向第2側X2とする。また、第2方向Yの一方側を第2方向第1側Y1とし、第2方向Yの他方側を第2方向第2側Y2とする。
【0018】
〔昇降体支持台〕
昇降体支持台1は、複数の枠体を組み合わせて構成される組み立て式の支持台である。
図3に示すように、昇降体支持台1は、第1枠体10と、第2枠体20と、第3枠体30と、第4枠体40と、を備えている。本実施形態では、昇降体支持台1は、第5枠体50と、第6枠体60と、を更に備えている。昇降体支持台1は、これらの各枠体を組み合わせることにより構成されている。
【0019】
〔第1枠体、第2枠体〕
図3に示すように、第1枠体10と第2枠体20とは、第2方向Yに対向して配置されている。第2枠体20は、第1枠体10に対して第2方向第1側Y1に離間して配置されている。第1枠体10は、第2枠体20に対して第2方向第2側Y2に離間して配置されている。本実施形態では、第1枠体10と第2枠体20とは、同一の形状及び構造とされている。
【0020】
図4は、昇降体支持台1における第1枠体10及び第2枠体20のみを示している。
図4に示すように、第1枠体10は、上下方向に沿って配置される第1支柱11と、上下方向に沿って配置されると共に第1支柱11に対して第1方向第1側X1に離間して配置される第2支柱12と、第1支柱11と第2支柱12とを連結する第1連結部材C1と、を備えている。第1支柱11と第2支柱12とは、互いに同じ上下方向の長さを有している。ここでは、第1支柱11及び第2支柱12の上下方向の長さを、第1支柱長Vp1と称する。
【0021】
本実施形態では、第1支柱11及び第2支柱12は、中空状の長尺部材とされている。第1支柱11及び第2支柱12は、複数の側面のうちの一側面に、上下方向に沿って延びるスリットSaを有している。本例では、スリットSaは、第1支柱11及び第2支柱12の上下方向の全長に亘って形成されている。第1支柱11と第2支柱12とは、互いのスリットSaを第1方向Xにおける反対側に向けた状態で、第1方向Xに離間して配置されている。図示の例では、第1支柱11及び第2支柱12は、水平方向の断面の形状が角ばったC字状の角柱状部材(例えばリップ溝形鋼材)を用いて構成されている。
【0022】
本実施形態では、第1支柱11の上部に第1貫通孔11hが形成されている。第1貫通孔11hは、第1支柱11における第2方向Yを向く一対の側面を、第2方向Yに貫通している。また、第2支柱12の上部に第2貫通孔12hが形成されている。第2貫通孔12hは、第2支柱12における第2方向Yを向く一対の側面を、第2方向Yに貫通している。
【0023】
第1連結部材C1は、第1支柱11と第2支柱12とを連結する部材である。本実施形態では、第1連結部材C1は、第1支柱11における第1方向第1側X1を向く側面と第2支柱12における第1方向第2側X2を向く側面とを連結している。本実施形態では、第1連結部材C1は、第1方向Xを長手方向とする板状の長尺部材とされている。図示の例では、第1連結部材C1は、第1方向X及び水平方向に延びる水平部C1aと、水平部C1aに連続すると共に第1方向X及び上下方向に延びる垂直部C1bと、を有する、第1方向Xに直交する断面の形状がL字状の屈曲した板状部材(例えば山形鋼材)を用いて構成されている。
【0024】
第1連結部材C1は、第2方向Yの外側を向く面、ここでは垂直部C1bにおける第2方向Yの外側(第2方向第2側Y2)を向く面に、文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことが可能に構成されている。例えば、第1連結部材C1の垂直部C1bに、昇降体支持台1の外側にいる作業者M等に対する注意喚起を促すような文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことで、第1連結部材C1は、注意喚起表示部として機能することができる。
【0025】
本実施形態では、第1枠体10は、一対の第1連結部材C1を備えている。ここでは、一対の第1連結部材C1は、上下方向に離間して互いに平行に配置されている。具体的には、一対の第1連結部材C1のうち一方は、第1支柱11の上部と第2支柱12の上部とを連結している。一対の第1連結部材C1のうち他方は、第1支柱11の下部と第2支柱12の下部とを連結している。
【0026】
第2枠体20は、上下方向に沿って配置される第3支柱23と、上下方向に沿って配置されると共に第3支柱23に対して第1方向第1側X1に離間して配置される第4支柱24と、第3支柱23と第4支柱24とを連結する第2連結部材C2と、を備えている。第3支柱23と第4支柱24とは、互いに同じ上下方向の長さを有している。ここでは、第3支柱23及び第4支柱24の上下方向の長さを、第2支柱長Vp2と称する。本例では、この第2支柱長Vp2と上述の第1支柱長Vp1とは、同じ長さとされている。
【0027】
本実施形態では、第3支柱23及び第4支柱24は、中空状の長尺部材とされている。第3支柱23及び第4支柱24は、複数の側面のうちの一側面に、上下方向に沿って延びるスリットSaを有している。本例では、スリットSaは、第3支柱23及び第4支柱24の上下方向の全長に亘って形成されている。第3支柱23と第4支柱24とは、互いのスリットSaを第1方向Xにおける反対側に向けた状態で、第1方向Xに離間して配置されている。図示の例では、第3支柱23及び第4支柱24は、水平方向の断面の形状が角ばったC字状の角柱状部材(例えばリップ溝形鋼材)を用いて構成されている。
【0028】
本実施形態では、第3支柱23の上部に第3貫通孔23hが形成されている。第3貫通孔23hは、第3支柱23における第2方向Yを向く一対の側面を、第2方向Yに貫通している。また、第4支柱24の上部に第4貫通孔24hが形成されている。第4貫通孔24hは、第4支柱24における第2方向Yを向く一対の側面を、第2方向Yに貫通している。
【0029】
第2連結部材C2は、第3支柱23と第4支柱24とを連結する部材である。本実施形態では、第2連結部材C2は、第3支柱23における第1方向第1側X1を向く側面と第4支柱24における第1方向第2側X2を向く側面とを連結している。本実施形態では、第2連結部材C2は、第1方向Xを長手方向とする板状の長尺部材とされている。図示の例では、第2連結部材C2は、第1方向X及び水平方向に延びる水平部C2aと、水平部C2aに連続すると共に第1方向X及び上下方向に延びる垂直部C2bと、を有する、第1方向Xに直交する断面の形状がL字状の屈曲した板状部材(例えば山形鋼材)を用いて構成されている。
【0030】
第2連結部材C2は、第2方向Yの外側を向く面、ここでは垂直部C2bにおける第2方向Yの外側(第2方向第1側Y1)を向く面に、文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことが可能に構成されている。例えば、第2連結部材C2の垂直部C2bに、昇降体支持台1の外側にいる作業者M等に対する注意喚起を促すような文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことで、第2連結部材C2は、注意喚起表示部として機能することができる。
【0031】
本実施形態では、第2枠体20は、一対の第2連結部材C2を備えている。ここでは、一対の第2連結部材C2は、上下方向に離間して互いに平行に配置されている。具体的には、一対の第2連結部材C2のうち一方は、第3支柱23の上部と第4支柱24の上部とを連結している。一対の第2連結部材C2のうち他方は、第3支柱23の下部と第4支柱24の下部とを連結している。
【0032】
ここで、第1支柱11の中心線と第2支柱12の中心線とを含む平面を第1枠体基準面F1とし、第3支柱23の中心線と第4支柱24の中心線とを含む平面を第2枠体基準面F2とすると、本実施形態では、第1枠体基準面F1と第2枠体基準面F2とが、互いに平行で且つ第2方向Yに離間すると共に当該第2方向Yに対向するように、第1枠体10と第2枠体20とが配置されている。なお、第1枠体基準面F1及び第2枠体基準面F2は、仮想的な平面である。
【0033】
〔第3枠体、第4枠体〕
図3に示すように、第3枠体30と第4枠体40とは、第1方向Xに対向して配置されている。第4枠体40は、第3枠体30に対して第1方向第1側X1に離間して配置されている。第3枠体30は、第4枠体40に対して第1方向第2側X2に離間して配置されている。本実施形態では、第3枠体30と第4枠体40とは、同一の形状及び構造とされている。
【0034】
図5は、昇降体支持台1における第3枠体30及び第4枠体40のみを示している。
図5に示すように、第3枠体30は、上下方向に沿って配置される第1嵌合部材31と、上下方向に沿って配置されると共に第1嵌合部材31に対して第2方向第1側Y1に離間して配置される第2嵌合部材32と、第1嵌合部材31と第2嵌合部材32とを連結する第3連結部材C3と、を備えている。第1嵌合部材31と第2嵌合部材32とは、互いに同じ上下方向の長さを有している。ここでは、第1嵌合部材31及び第2嵌合部材32の上下方向の長さを、第1嵌合部材長Vu1と称する。
【0035】
本実施形態では、第1嵌合部材31及び第2嵌合部材32は、中空状の長尺部材とされている。第1嵌合部材31及び第2嵌合部材32は、複数の側面のうちの一側面に、上下方向に沿って延びるスリットSbを有している。本例では、スリットSbは、第1嵌合部材31及び第2嵌合部材32の上下方向の全長に亘って形成されている。第1嵌合部材31と第2嵌合部材32とは、それぞれのスリットSbを第1方向第1側X1に向けた状態で、第2方向Yに離間して配置されている。図示の例では、第1嵌合部材31及び第2嵌合部材32は、水平方向の断面の形状が角ばったC字状の角柱状部材(例えばリップ溝形鋼材)を用いて構成されている。また本例では、第1嵌合部材31は、内部空間に第1支柱11の一部が収まるように、第1支柱11よりも大きい断面を有している。同様に、第2嵌合部材32は、内部空間に第3支柱23の一部が収まるように、第3支柱23よりも大きい断面を有している。
【0036】
第3連結部材C3は、第1嵌合部材31と第2嵌合部材32とを連結する部材である。本実施形態では、第3連結部材C3は、第1嵌合部材31における第2方向第1側Y1を向く側面と第2嵌合部材32における第2方向第2側Y2を向く側面とを連結している。本実施形態では、第3連結部材C3は、第2方向Yを長手方向とする板状の長尺部材とされている。図示の例では、第3連結部材C3は、第2方向Y及び水平方向に延びる水平部C3aと、水平部C3aに連続すると共に第2方向Y及び上下方向に延びる垂直部C3bと、を有する、第2方向Yに直交する断面の形状がL字状の屈曲した板状部材(例えば山形鋼材)を用いて構成されている。
【0037】
第3連結部材C3は、第1方向Xの外側を向く面、ここでは垂直部C3bにおける第1方向Xの外側(第1方向第2側X2)を向く面に、文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことが可能に構成されている。例えば、第3連結部材C3の垂直部C3bに、昇降体支持台1の外側にいる作業者M等に対する注意喚起を促すような文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことで、第3連結部材C3は、注意喚起表示部として機能することができる。
【0038】
第4枠体40は、上下方向に沿って配置される第3嵌合部材43と、上下方向に沿って配置されると共に第3嵌合部材43に対して第2方向第1側Y1に離間して配置される第4嵌合部材44と、第3嵌合部材43と第4嵌合部材44とを連結する第4連結部材C4と、を備えている。第3嵌合部材43と第4嵌合部材44とは、互いに同じ上下方向の長さを有している。ここでは、第3嵌合部材43及び第4嵌合部材44の上下方向の長さを、第2嵌合部材長Vu2と称する。本例では、この第2嵌合部材長Vu2と上述の第1嵌合部材長Vu1とは、同じ長さとされている。
【0039】
本実施形態では、第3嵌合部材43及び第4嵌合部材44は、中空状の長尺部材とされている。第3嵌合部材43及び第4嵌合部材44は、複数の側面のうちの一側面に、上下方向に沿って延びるスリットSbを有している。本例では、スリットSbは、第3嵌合部材43及び第4嵌合部材44の上下方向の全長に亘って形成されている。第3嵌合部材43と第4嵌合部材44とは、それぞれのスリットSbを第1方向第2側X2に向けた状態で、第2方向Yに離間して配置されている。図示の例では、第3嵌合部材43及び第4嵌合部材44は、水平方向の断面の形状が角ばったC字状の角柱状部材(例えばリップ溝形鋼材)を用いて構成されている。また本例では、第3嵌合部材43は、内部空間に第2支柱12の一部が収まるように、第2支柱12よりも大きい断面を有している。同様に、第4嵌合部材44は、内部空間に第4支柱24の一部が収まるように、第4支柱24よりも大きい断面を有している。
【0040】
第4連結部材C4は、第3嵌合部材43と第4嵌合部材44とを連結する部材である。本実施形態では、第4連結部材C4は、第3嵌合部材43における第2方向第1側Y1を向く側面と第4嵌合部材44における第2方向第2側Y2を向く側面とを連結している。本実施形態では、第4連結部材C4は、第2方向Yを長手方向とする板状の長尺部材とされている。図示の例では、第4連結部材C4は、第2方向Y及び水平方向に延びる水平部C4aと、水平部C4aに連続すると共に第2方向Y及び上下方向に延びる垂直部C4bと、を有する、第2方向Yに直交する断面の形状がL字状の屈曲した板状部材(例えば山形鋼材)を用いて構成されている。
【0041】
第4連結部材C4は、第1方向Xの外側を向く面、ここでは垂直部C4bにおける第1方向Xの外側(第1方向第1側X1)を向く面に、文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことが可能に構成されている。例えば、第4連結部材C4の垂直部C4bに、昇降体支持台1の外側にいる作業者M等に対する注意喚起を促すような文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことで、第4連結部材C4は、注意喚起表示部として機能することができる。
【0042】
ここで、第1嵌合部材31の中心線と第2嵌合部材32の中心線とを含む平面を第3枠体基準面F3とし、第3嵌合部材43の中心線と第4嵌合部材44の中心線とを含む平面を第4枠体基準面F4とすると、本実施形態では、第3枠体基準面F3と第4枠体基準面F4とが、互いに平行で且つ第1方向Xに離間すると共に当該第1方向Xに対向するように、第3枠体30と第4枠体40とが配置されている。なお、第3枠体基準面F3及び第4枠体基準面F4は、仮想的な平面である。
【0043】
〔第5枠体、第6枠体〕
図3に示すように、本実施形態では、第5枠体50と第6枠体60とは、第1方向Xに対向して配置されている。そして、第6枠体60は、第5枠体50に対して第1方向第1側X1に離間して配置されている。第5枠体50は、第6枠体60に対して第1方向第2側X2に離間して配置されている。本実施形態では、第5枠体50と第6枠体60とは、同一の形状及び構造とされている。
【0044】
図6は、昇降体支持台1における第5枠体50及び第6枠体60のみを示している。
図6に示すように、第5枠体50は、上下方向に沿って配置される第5支柱55と、上下方向に沿って配置されると共に第5支柱55に対して離間して配置される第6支柱56と、第5支柱55と第6支柱56とを連結する第5連結部材C5と、備えている。本実施形態では、第6支柱56は、第5支柱55に対して第2方向第1側Y1に離間して配置されている。第5支柱55は、第6支柱56に対して第2方向第2側Y2に離間して配置されている。第5支柱55と第6支柱56とは、互いに同じ上下方向の長さを有している。ここでは、第5支柱55及び第6支柱56の上下方向の長さを、第3支柱長Vp3と称する。
【0045】
本実施形態では、第5支柱55及び第6支柱56は、中空状の長尺部材とされている。第5支柱55及び第6支柱56は、複数の側面のうちの一側面に、上下方向に沿って延びるスリットScを有している。本例では、スリットScは、第5支柱55及び第6支柱56の上下方向の全長に亘って形成されている。第5支柱55と第6支柱56とは、それぞれのスリットScを第1方向第1側X1に向けた状態で、第2方向Yに離間して配置されている。図示の例では、第5支柱55及び第6支柱56は、水平方向の断面の形状が角ばったC字状の角柱状部材(例えばリップ溝形鋼材)を用いて構成されている。
【0046】
本実施形態では、第5支柱55に第5貫通孔55hが形成されている。第5貫通孔55hは、第5支柱55における第2方向Yを向く一対の側面を、第2方向Yに貫通している。本例では、第5貫通孔55hは、上下方向に間隔を空けて複数設けられている。図示の例では、4つの第5貫通孔55hが、上下方向に等間隔を空けて、第5支柱55に設けられている。また、第6支柱56に第6貫通孔56hが形成されている。第6貫通孔56hは、第6支柱56における第2方向Yを向く一対の側面を、第2方向Yに貫通している。本例では、第6貫通孔56hは、上下方向に間隔を空けて複数設けられている。図示の例では、4つの第6貫通孔56hが、上下方向に等間隔を空けて、第6支柱56に設けられている。
【0047】
第5連結部材C5は、第5支柱55と第6支柱56とを連結する部材である。本実施形態では、第5連結部材C5は、第5支柱55と第6支柱56との上端部同士を連結すると共に水平方向に沿う上面を備えた第5上端連結部C5uを備えている。また、本例では、第5連結部材C5は、第5支柱55と第6支柱56との下部同士を連結する第5下部連結部C5dも備えている。
【0048】
第5上端連結部C5uは、第2方向Yを長手方向とする長尺部材とされている。本例では、第5上端連結部C5uは、第2方向Y及び水平方向に延びる水平部C5aと、水平部C5aにおける第1方向Xの両縁部のそれぞれに連続すると共に第2方向Y及び上下方向に延びる一対の垂直部C5bと、を有する、第2方向Yに直交する断面の形状が角ばったU字状の溝状部材(例えば溝形鋼材)を用いて構成されている。一対の垂直部C5bのそれぞれは、水平部C5aから下方に延びている。すなわち、水平部C5aが、第5上端連結部C5uにおける上端部であり、水平方向に沿う上面を有している。
【0049】
第5下部連結部C5dは、第2方向Yを長手方向とする板状の長尺部材とされている。図示の例では、第5下部連結部C5dは、第5支柱55及び第6支柱56のそれぞれにおける、第1方向第2側X2を向く側面を連結している。本実施形態では、第5下部連結部C5dは、第2方向Yを長手方向とすると共に第2方向Y及び上下方向に延びる平板状の長尺部材とされている。そして、第5下部連結部C5dは、第1方向Xの外側を向く面、すなわち第1方向第2側X2を向く面に、文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことが可能に構成されている。例えば、第5下部連結部C5dに、昇降体支持台1の外側にいる作業者M等に対する注意喚起を促すような文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことで、第5下部連結部C5dは、注意喚起表示部として機能することができる。
【0050】
第6枠体60は、上下方向に沿って配置される第7支柱67と、上下方向に沿って配置されると共に第7支柱67に対して離間して配置される第8支柱68と、第7支柱67と第8支柱68とを連結する第6連結部材C6と、を備えている。本実施形態では、第8支柱68は、第7支柱67に対して第2方向第1側Y1に離間して配置されている。第7支柱67は、第8支柱68に対して第2方向第2側Y2に離間して配置されている。第7支柱67と第8支柱68とは、互いに同じ上下方向の長さを有している。ここでは、第7支柱67及び第8支柱68の上下方向の長さを、第4支柱長Vp4と称する。本例では、この第4支柱長Vp4と上述の第3支柱長Vp3とは、同じ長さとされている。
【0051】
本実施形態では、第7支柱67及び第8支柱68は、中空状の長尺部材とされている。第7支柱67及び第8支柱68は、複数の側面のうちの一側面に、上下方向に沿って延びるスリットScを有している(不図示)。本例では、スリットScは、第7支柱67及び第8支柱68の上下方向の全長に亘って形成されている。第7支柱67と第8支柱68とは、それぞれのスリットScを第1方向第2側X2に向けた状態で、第2方向Yに離間して配置されている。図示の例では、第7支柱67及び第8支柱68は、水平方向の断面の形状が角ばったC字状の角柱状部材(例えばリップ溝形鋼材)を用いて構成されている。
【0052】
本実施形態では、第7支柱67に第7貫通孔67hが形成されている。第7貫通孔67hは、第7支柱67における第2方向を向く一対の側面を、第2方向Yに貫通している。本例では、第7貫通孔67hは、上下方向に間隔を空けて複数設けられている。図示の例では、4つの第7貫通孔67hが、上下方向に等間隔を空けて、第7支柱67に設けられている。また、第8支柱68に第8貫通孔68hが形成されている。第8貫通孔68hは、第8支柱68における第2方向Yを向く一対の側面を、第2方向Yに貫通している。本例では、第8貫通孔68hは、上下方向に間隔を空けて複数設けられている。図示の例では、4つの第8貫通孔68hが、上下方向に等間隔を空けて、第8支柱68に設けられている。
【0053】
第6連結部材C6は、第7支柱67と第8支柱68とを連結する部材である。本実施形態では、第6連結部材C6は、第7支柱67と第8支柱68との上端部同士を連結すると共に水平方向に沿う上面を備えた第6上端連結部C6uを備えている。また、本例では、第6連結部材C6は、第7支柱67と第8支柱68との下部同士を連結する第6下部連結部C6dも備えている。
【0054】
第6上端連結部C6uは、第2方向Yを長手方向とする長尺部材とされている。本例では、第6上端連結部C6uは、第2方向Y及び水平方向に延びる水平部C6aと、水平部C6aにおける第1方向Xの両縁部のそれぞれに連続すると共に第2方向Y及び上下方向に延びる一対の垂直部C6bと、を有する、第2方向Yに直交する断面の形状が角ばったU字状の溝状部材(例えば溝形鋼材)を用いて構成されている。一対の垂直部C6bのそれぞれは、水平部C6aから下方に延びている。すなわち、水平部C6aが、第6上端連結部C6uにおける上端部であり、水平方向に沿う上面を有している。
【0055】
第6下部連結部C6dは、第2方向Yを長手方向とする板状の長尺部材とされている。図示の例では、第6下部連結部C6dは、第7支柱67及び第8支柱68のそれぞれにおける、第1方向第1側X1を向く側面を連結している。本実施形態では、第6下部連結部C6dは、第2方向Yを長手方向とすると共に第2方向Y及び上下方向に延びる平板状の長尺部材とされている。そして、第6下部連結部C6dは、第1方向Xの外側を向く面、すなわち第1方向第1側X1を向く面に、文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことが可能に構成されている。例えば、第6下部連結部C6dに、昇降体支持台1の外側にいる作業者M等に対する注意喚起を促すような文字、図形、記号、色彩、模様、或いはこれらの結合を付すことで、第6下部連結部C6dは、注意喚起表示部として機能することができる。
【0056】
本実施形態では、昇降体支持台1は、第5上端連結部C5uにおける水平部C5aと第6上端連結部C6uにおける水平部C6aとによって、昇降体83を下方から支持するように構成されている。すなわち、本例では、第5上端連結部C5uにおける水平部C5aと第6上端連結部C6uにおける水平部C6aとが、昇降体83を支持する支持部として機能する。
【0057】
ここで、第5支柱55の中心線と第6支柱56の中心線とを含む平面を第5枠体基準面F5とし、第7支柱67の中心線と第8支柱68の中心線とを含む平面を第6枠体基準面F6とすると、本実施形態では、第5枠体基準面F5と第6枠体基準面F6とが、互いに平行で且つ第1方向Xに離間すると共に当該第1方向Xに対向するように、第5枠体50と第6枠体60とが配置されている。なお、第5枠体基準面F5及び第6枠体基準面F6は、仮想的な平面である。
【0058】
〔各枠体の連結構造〕
次に、各枠体10~60の連結構造について説明する。
【0059】
図3に示すように、第1枠体10と第2枠体20とが、第3枠体30と第4枠体40とによって互いに分離可能に連結されている。本実施形態では、第1枠体10と第2枠体20とは、その下部において、第3枠体30と第4枠体40とによって連結されている。
【0060】
説明を加えると、第1嵌合部材31は、第1支柱11に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合している。第2嵌合部材32は、第3支柱23に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合している。第3嵌合部材43は、第2支柱12に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合している。第4嵌合部材44は、第4支柱24に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合している。本実施形態では、第1~第4嵌合部材(31,32,43,44)のそれぞれは、対応する第1~第4支柱(11,12,23,24)のそれぞれに対して水平方向の外側から覆うように嵌合(すなわち外嵌)している。
【0061】
ここで、第1支柱11、第2支柱12、第3支柱23、及び第4支柱24のそれぞれにおける、第1嵌合部材31、第2嵌合部材32、第3嵌合部材43、及び第4嵌合部材44のいずれかとの嵌合部を支柱側嵌合部Upと総称する。また、第1嵌合部材31、第2嵌合部材32、第3嵌合部材43、及び第4嵌合部材44のそれぞれにおける、第1支柱11、第2支柱12、第3支柱23、及び第4支柱24のいずれかとの嵌合部を嵌合部材側嵌合部Uuと総称する。第1枠体10及び第2枠体20と、第3枠体30及び第4枠体40とは、互いに対応する支柱側嵌合部Upと嵌合部材側嵌合部Uuとが嵌合することで、互いに連結される。
【0062】
本実施形態では、第1枠体10及び第2枠体20のそれぞれが有する支柱側嵌合部Upと、第3枠体30及び第4枠体40のそれぞれが有する嵌合部材側嵌合部Uuとの、それぞれの嵌合構造は同一となっている。換言すれば、第1~第4嵌合部材(31,32,43,44)のそれぞれと、対応する第1~第4支柱(11,12,23,24)との嵌合構造は、同一となっている。
【0063】
例えば
図7は、第4嵌合部材44における嵌合部材側嵌合部Uuと第4支柱24における支柱側嵌合部Upとの嵌合状態を、断面図として示している。
図7に示すように、第4嵌合部材44は、第4支柱24を水平方向の外側から覆うように当該第4支柱24に嵌合している。
【0064】
ここで、支柱側嵌合部Up及び嵌合部材側嵌合部Uuの一方を第1対象嵌合部とUt1し、支柱側嵌合部Up及び嵌合部材側嵌合部Uuの他方を第2対象嵌合部Ut2とする。
図7に示すように、第1対象嵌合部Ut1に、上下方向に沿って延在すると共に第2対象嵌合部Ut2の側に突出するように形成された案内突条部Gaが設けられている。そして、第2対象嵌合部Ut2に、上下方向に沿って延在すると共に案内突条部Gaに係合するように形成された被案内部Gbが設けられている。案内突条部Gaは、被案内部Gbとの係合部分の位置を調整可能に構成されている。
【0065】
本実施形態では、嵌合部材側嵌合部Uuが、第1対象嵌合部Ut1に相当する。また、支柱側嵌合部Upが、第2対象嵌合部Ut2に相当する。そして、
図7に示す例では、第4支柱24に形成されたスリットSaが、被案内部Gbに相当する。また、案内突条部Gaは、第4嵌合部材44における第1方向第1側X1の側面に設けられ、当該側面から第1方向第2側X2(内側)に突出する板状部材により構成されている。
【0066】
すなわち、本例では、被案内部Gbは、第2方向Yに対向すると共に上下方向に延在する一対の対向面Fgb(ここではスリットSaの内面)を有する。また、案内突条部Gaは、第2方向Yにおける互いに反対側を向くと共に上下方向に延在する一対の案内面Fga(ここでは板状部材の両側面)を有する。そして、嵌合部材側嵌合部Uuと支柱側嵌合部Upとが嵌合した状態で、案内突条部Gaは、被案内部Gbに対して第2方向Yの内側に配置され、一対の対向面Fgbと一対の案内面Fgaとのそれぞれ対応するもの同士が、第2方向Yに対向するように配置される。すなわち、嵌合部材側嵌合部Uuと支柱側嵌合部Upとを嵌合させる際には、案内突条部Gaが被案内部Gbに対して第2方向Yの内側に挿入され、当該案内突条部Gaが被案内部Gbを上下方向に案内するように、これらを嵌合させる。これにより、嵌合部材側嵌合部Uuと支柱側嵌合部Upとが上下方向に相対移動可能に嵌合される。ここで、案内突条部Gaは、第1対象嵌合部Ut1(ここでは嵌合部材側嵌合部Uu)に対して、被案内部Gbと対向する方向(ここでは第2方向Y)に位置調整可能に構成されている。また、
図7に示すように、案内突条部Gaに対して第2方向Yの両側には、被案内部Gbとの間に微小な隙間が形成されている。そこで、嵌合部材側嵌合部Uuと支柱側嵌合部Upとの嵌合時には、この両側の隙間のいずれか一方を狭くするように、案内突条部Gaの位置を調整し、その状態でボルト等により案内突条部Gaを第1対象嵌合部Ut1に対して固定すると良い。これにより、嵌合部材側嵌合部Uuと支柱側嵌合部Upとの水平方向のガタつきを抑えた状態で、これらを適切に嵌合させることができる。
【0067】
また、
図7に示すように、第4嵌合部材44の水平方向の内側に配置される第4支柱24は、当該第4支柱24から第4嵌合部材44の水平方向の外側(図示の例では第1方向第2側X2)に向かって延びる第2連結部材C2に連結されている。図示の例では、第4支柱24における第1方向第2側X2の側面に、第2連結部材C2との連結部分が設けられている。本実施形態では、第4嵌合部材44のスリットSbに、第2連結部材C2の一部(第4支柱24との連結部分)が配置される。すなわち、第4嵌合部材44のスリットSbは、第2連結部材C2の一部を配置可能な連結部材配置部として機能する。
【0068】
図3に示すように、本実施形態では、第1枠体10と第2枠体20とは、第5枠体50と第6枠体60とによっても、互いに分離可能に連結されている。ここでは、第1枠体10上部と第2枠体20上部とが、第5枠体50と第6枠体60とによって連結されている。
【0069】
説明を加えると、第1支柱11の上部が、第1嵌合部材31から上方に突出して配置されている。そして、第5支柱55の下部が、第1支柱11の上部に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合している。また、第2支柱12の上部が、第3嵌合部材43から上方に突出して配置されている。そして、第7支柱67の下部が、第2支柱12及び第3支柱23のいずれかである第2対象支柱Pt2の上部に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合している。本例では、第2支柱12が第2対象支柱Pt2とされ、第7支柱67と嵌合している。また、第3支柱23の上部が、第2嵌合部材32から上方に突出して配置されている。そして、第6支柱56の下部が、第2支柱12及び第3支柱23のいずれかである第1対象支柱Pt1の上部に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合している。本例では、第3支柱23が第1対象支柱Pt1とされ、第6支柱56と嵌合している。また、第4支柱24の上部が、第4嵌合部材44から上方に突出して配置されている。そして、第8支柱68の下部が、第4支柱24の上部に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合している。
【0070】
ここで、第2貫通孔12h及び第3貫通孔23hの一方であって第1対象支柱Pt1に形成された方の貫通孔を第1対象貫通孔Ht1とし、第2貫通孔12h及び第3貫通孔23hの他方であって第2対象支柱Pt2に形成された方の貫通孔を第2対象貫通孔Ht2とする。上述のように、本実施形態では、第3支柱23が第1対象支柱Pt1とされている。従って、第3支柱23に形成された第3貫通孔23hが、第1対象貫通孔Ht1に相当する。また、本実施形態では、第2支柱12が第2対象支柱Pt2とされている。従って、第2支柱12に形成された第2貫通孔12hが、第2対象貫通孔Ht2に相当する。
【0071】
本実施形態では、第5貫通孔55hと第1貫通孔11hとは、第5支柱55の下部と第1支柱11の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置されている。そして、第5貫通孔55hと第1貫通孔11hとの双方を貫通するように第1軸部材71が配置されている。また、第6貫通孔56hと第1対象貫通孔Ht1(第3貫通孔23h)とは、第6支柱56の下部と第1対象支柱Pt1(第3支柱23)の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置されている。そして、第6貫通孔56hと第1対象貫通孔Ht1(第3貫通孔23h)との双方を貫通するように第2軸部材72が配置されている。また、第7貫通孔67hと第2対象貫通孔Ht2(第2貫通孔12h)とは、第7支柱67の下部と第2対象支柱Pt2(第2支柱12)の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置されている。そして、第7貫通孔67hと第2対象貫通孔Ht2(第2貫通孔12h)との双方を貫通するように第3軸部材73が配置されている。また、第8貫通孔68hと第4貫通孔24hとは、第8支柱68の下部と第4支柱24の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置されている。そして、第8貫通孔68hと第4貫通孔24hとの双方を貫通するように第4軸部材74が配置されている。
【0072】
本実施形態では、第5~第8支柱(55,56,67,68)のそれぞれと、対応する第1~第4支柱(11,12,23,24)との嵌合構造は、同一となっている。
【0073】
例えば
図8は、第8支柱68と第4支柱24との嵌合状態を、断面図として示している。
図8に示すように、第8支柱68は、第4支柱24を水平方向の外側から覆うように当該第4支柱24に嵌合している。そして、第4軸部材74が、第8貫通孔68hと第4貫通孔24hとの双方を貫通するように配置されている。これにより、上下方向に互いに嵌合した第8支柱68と第4支柱24との上下方向の相対移動を規制することができる。
【0074】
図4に示すように、本実施形態では、第1、第3軸部材(71,73)のそれぞれは、ワイヤ等の紐状体75によって第1枠体10に取り付けられている。図示の例では、第1連結部材C1に、紐状体75を係止する係止部76が設けられている。係止部76は、例えば、ボルト等の締結部材を含んで構成され、この締結部材によって紐状体75を第1連結部材C1に締結固定している。また、第1連結部材C1には、第1、第3軸部材(71,73)のそれぞれを収納する軸部材収納部77が設けられている。軸部材収納部77は、例えば、水平部C1aに形成され、当該水平部C1aを上下方向に貫通する孔部を含んで構成される。そして、この孔部に軸部材(71,73)を挿入することで、軸部材(71,73)を収納することができる。なお、ここでは、第1、第3軸部材(71,73)のそれぞれが、ワイヤ等の紐状体75によって第1枠体10に取り付けられている例について説明したが、これらの軸部材(71,73)は、第5枠体50又は第6枠体60に取り付けられていても良い。
【0075】
同様に、本実施形態では、第2、第4軸部材(72,74)のそれぞれは、ワイヤ等の紐状体75によって第2枠体20に取り付けられている。図示の例では、第2連結部材C2に、紐状体75を係止する係止部76が設けられている。また、第2連結部材C2には、第2、第4軸部材(72,74)のそれぞれを収納する軸部材収納部77が設けられている。係止部76及び軸部材収納部77の構成は、上記と同様とすることができる。なお、ここでは、第2、第4軸部材(72,74)のそれぞれが、ワイヤ等の紐状体75によって第2枠体20に取り付けられている例について説明したが、これらの軸部材(72,74)は、第5枠体50又は第6枠体60に取り付けられていても良い。
【0076】
また、
図8に示すように、第8支柱68の水平方向の内側に配置される第4支柱24は、当該第4支柱24から第8支柱68の水平方向の外側(図示の例では第1方向第2側X2)に向かって延びる第2連結部材C2に連結されている。本実施形態では、第8支柱68のスリットScに、第2連結部材C2の一部(第4支柱24との連結部分)が配置される。すなわち、第8支柱68のスリットScは、第2連結部材C2の一部を配置可能な連結部材配置部として機能する。
【0077】
〔各枠体の収納構造〕
次に、各枠体10~60の収納構造について説明する。本実施形態では、昇降体支持台1は、各枠体10~60を分離させた状態で、第1枠体10、第3枠体30、及び第5枠体50をひとまとめにして収納することが可能に構成されていると共に、第2枠体20、第4枠体40、及び第6枠体60をひとまとめにして収納することが可能に構成されている。
【0078】
第1枠体10、第3枠体30、及び第5枠体50の組と、第2枠体20、第4枠体40、及び第6枠体60の組とは、対応する各部材の形状及び寸法が同じであり、同じように収納することが可能である。そこで、以下では、第1枠体10、第3枠体30、及び第5枠体50の組を例示して、各枠体10~60の収納構造について説明する。
【0079】
図9は、第1枠体10、第3枠体30、及び第5枠体50の組を収納した状態を示す平面図である。
図10は、
図9におけるX-X断面図である。
図11は、
図9におけるXI-XI断面図である。
【0080】
図9~
図11に示すように、本実施形態では、第1枠体10と第3枠体30と第5枠体50とが互いに分離した状態で、第1枠体基準面F1と第3枠体基準面F3と第5枠体基準面F5とが互いに平行状に配置され(
図4~
図6も参照)、且つ、第1支柱11と第2支柱12との間に第3枠体30の少なくとも一部と第5枠体50の少なくとも一部とが収まるように、第1枠体10と第3枠体30と第5枠体50とが形成されている。図示の例では、第1枠体基準面F1に直交する方向に沿って、第1枠体10、第5枠体50、第3枠体30の順に、各枠体(10,50,30)が積み重ねて配置されている。
【0081】
本実施形態では、第1枠体10における第1支柱11と第2支柱12との間隔(以下、第1間隔H1と称する。)は、第3枠体30における第1嵌合部材31及び第2嵌合部材32の上下方向の全長(第1嵌合部材長Vu1)、及び、第5枠体50における第5支柱55及び第6支柱56の上下方向の全長(第3支柱長Vp3)よりも長い。なお、図示するように、第1間隔H1は、第1支柱11における内側(第2支柱12の側)の端部と第2支柱12における内側(第1支柱11の側)の端部とを基準としている。
【0082】
また、第1枠体10における第1支柱11及び第2支柱12の上下方向の長さ(第1支柱長Vp1)は、第3枠体30における第1嵌合部材31と第2嵌合部材32との間隔(以下、第2間隔H2と称する。)、及び、第5枠体50における第5支柱55と第6支柱56との間隔(以下、第3間隔H3と称する。)よりも長い。なお、第2間隔H2は、第1嵌合部材31における外側(第2嵌合部材32が配置されている側とは反対側)の端部と第2嵌合部材32における外側(第1嵌合部材31が配置されている側とは反対側)の端部とを基準としている。また、第3間隔H3は、第5支柱55における外側(第6支柱56が配置されている側とは反対側)の端部と第6支柱56における外側(第5支柱55が配置されている側とは反対側)の端部とを基準としている。
【0083】
本実施形態では、第5枠体50における第5上端連結部C5uは、第3間隔H3よりも長い。そして、第1支柱長Vp1は、この第5上端連結部C5uよりも長い。本例では、第1枠体10と第3枠体30と第5枠体50とが互いに分離した収納状態において、第5上端連結部C5uの長手方向の両端部は、第1枠体10における一対の第1連結部材C1のそれぞれに重ねて配置される。より具体的には、第5上端連結部C5uの長手方向の両端部は、第1連結部材C1における垂直部C1bに重ねて配置される。これにより、第5上端連結部C5uよりも外側に第1連結部材C1の水平部C1aが配置され、この水平部C1aによって第5上端連結部C5uを位置決めすることが可能となっている(
図10も参照)。
【0084】
本実施形態では、このような収納状態において、第1嵌合部材31と第5支柱55とが、互いに嵌合するように配置されている。すなわち、第1嵌合部材31のスリットSbから第5支柱55の一部が第1嵌合部材31の内部に挿入されることにより、第5支柱55の一部が第1嵌合部材31の内部に配置されていると共に、第5支柱55のスリットScから第1嵌合部材31の一部が第5支柱55の内部に挿入されることにより、第1嵌合部材31の一部が第5支柱55の内部に配置されている(
図10及び
図11参照)。
【0085】
同様に、このような収納状態において、第2嵌合部材32と第6支柱56とが、互いに嵌合するように配置されている。すなわち、第2嵌合部材32のスリットSbから第6支柱56の一部が第2嵌合部材32の内部に挿入されることにより、第6支柱56の一部が第2嵌合部材32の内部に配置されていると共に、第6支柱56のスリットScから第2嵌合部材32の一部が第6支柱56の内部に挿入されることにより、第2嵌合部材32の一部が第6支柱56の内部に配置されている。また、このように配置された第1枠体10と第3枠体30と第5枠体50とは、必要に応じて、面ファスナを備えた帯状部材やロープ等によって部分的に結束され、一体的に運搬可能な状態とされる。
【0086】
以上説明した収納構造により、第1枠体10と第3枠体30と第5枠体50とを、小さくひとまとめにすることが容易となり、収納及び運搬を容易なものとすることができる。以上のことは、第2枠体20と第4枠体40と第6枠体60とについても同様である。
【0087】
〔その他の実施形態〕
次に、昇降体支持台のその他の実施形態について説明する。
【0088】
(1)上記の実施形態では、第6支柱56が、第5支柱55に対して第2方向第1側Y1に離間して配置され、第8支柱68が、第7支柱67に対して第2方向第1側Y1に離間して配置されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第6支柱56が、第5支柱55に対して第1方向第1側X1に離間して配置され、第8支柱68が、第7支柱67に対して第1方向第1側X1に離間して配置された構成であっても良い。この場合、第1対象支柱Pt1が第2支柱12とされ、第6支柱56の下部が、第2支柱12の上部に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合する。また、第2対象支柱Pt2が第3支柱23とされ、第7支柱67の下部が、第3支柱23の上部に対して上下方向に相対移動可能であって上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合する。この場合、第5枠体50と第6枠体60とが、第2方向Yに対向して配置されることになる。
【0089】
(2)上記の実施形態では、第1枠体10と第2枠体20とが、同一の形状及び構造とされ、第3枠体30と第4枠体40とが、同一の形状及び構造とされ、第5枠体50と第6枠体60とが、同一の形状及び構造とされている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、互いに対応する各枠体は、部分的に異なる形状及び構造とされていても良い。
【0090】
(3)上記の実施形態では、昇降体支持台1が、第5枠体50と第6枠体60とを備えている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、昇降体支持台1は、第5枠体50と第6枠体60とを備えていなくても良い。また、上記の実施形態では、昇降体支持台1は、第5上端連結部C5uにおける水平部C5aと第6上端連結部C6uにおける水平部C6aとによって、昇降体83を下方から支持するように構成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、例えば上記のように、昇降体支持台1が第5枠体50と第6枠体60とを備えていない場合には、昇降体支持台1は、第1枠体10と第2枠体20とによって、昇降体83を下方から支持するように構成されていても良い。具体的には、昇降体支持台1は、第1~第4支柱(11,12,23,24)のそれぞれの上端部によって昇降体83を支持するように構成されていても良いし、或いは、第1連結部材C1と第2連結部材C2とによって昇降体83を下方から支持するように構成されていても良い。
【0091】
(4)上記の実施形態では、第5貫通孔55h、第6貫通孔56h、第7貫通孔67h、及び第8貫通孔68hのそれぞれが、上下方向に間隔を空けて複数設けられている例について説明した。しかし、これらの貫通孔(55h,56h,67h,68h)のそれぞれが、上下方向に間隔を空けて複数設けられている構成に代えて、或いは、当該構成に加えて、第1貫通孔11h、第2貫通孔12h、第3貫通孔23h、及び第4貫通孔24hのそれぞれが、上下方向に間隔を空けて複数設けられていても良い。
【0092】
(5)上記の実施形態では、第1対象嵌合部Ut1に、上下方向に沿って延在すると共に第2対象嵌合部Ut2の側に突出するように形成された案内突条部Gaが設けられ、第2対象嵌合部Ut2に、上下方向に沿って延在すると共に案内突条部Gaに係合するように形成された被案内部Gbが設けられている例について説明した。しかし、これら案内突条部Ga及び被案内部Gbは、昇降体支持台1の必須の構成ではない。
【0093】
(6)上記の実施形態では、昇降体83が、搬送装置8としてのスタッカークレーンのマスト82に沿って昇降するものである例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、昇降体支持台1が支持対象とする昇降体は、昇降機能を有する各種装置に備えられると共に上下方向に昇降する物体であれば良く、例えば、リフタ―に備えられた昇降体を支持対象としても良い。
【0094】
(7)なお、上述した実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0095】
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した昇降体支持台について説明する。
【0096】
上下方向に移動する昇降体を下方から支持する昇降体支持台であって、
第1枠体と、第2枠体と、第3枠体と、第4枠体と、を備え、
平面視で互いに交差する方向を第1方向及び第2方向とし、前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側として、
前記第1枠体は、前記上下方向に沿って配置される第1支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第1支柱に対して前記第1方向第1側に離間して配置される第2支柱と、前記第1支柱と前記第2支柱とを連結する第1連結部材と、を備え、
前記第2枠体は、前記上下方向に沿って配置される第3支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第3支柱に対して前記第1方向第1側に離間して配置される第4支柱と、前記第3支柱と前記第4支柱とを連結する第2連結部材と、を備え、
前記第3枠体は、前記上下方向に沿って配置される第1嵌合部材と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第1嵌合部材に対して前記第2方向第1側に離間して配置される第2嵌合部材と、前記第1嵌合部材と前記第2嵌合部材とを連結する第3連結部材と、を備え、
前記第4枠体は、前記上下方向に沿って配置される第3嵌合部材と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第3嵌合部材に対して前記第2方向第1側に離間して配置される第4嵌合部材と、前記第3嵌合部材と前記第4嵌合部材とを連結する第4連結部材と、を備え、
前記第2枠体は、前記第1枠体に対して前記第2方向第1側に離間して配置され、
前記第1嵌合部材は、前記第1支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第2嵌合部材は、前記第3支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第3嵌合部材は、前記第2支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第4嵌合部材は、前記第4支柱に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第1枠体と前記第2枠体とが、前記第3枠体と前記第4枠体とによって互いに分離可能に連結されている。
【0097】
本構成によれば、第1~第4支柱のそれぞれに対して第1~第4嵌合部材のそれぞれを嵌合することで、第1支柱及び第2支柱を備えた第1枠体と第3支柱及び第4支柱を備えた第2枠体とを連結することができる。これにより、第1~第4支柱が一体となって自立することができるようになるため、メンテナンス等の対象となる装置の構造に依存することなく昇降体支持台を設置することができる。そして、自立する第1~第4支柱によって昇降体支持台の全体を起立姿勢に維持することができ、当該昇降体支持台によって、昇降体を下方から支持することができる。また、上記のように、第1枠体と第2枠体との連結は、当該第1枠体及び第2枠体の第1~第4支柱のそれぞれに対して、第3枠体及び第4枠体の第1~第4嵌合部材のそれぞれを嵌合することによって行うことができる。そのため、上記連結をボルト等の締結部材によって行う場合に比べて、昇降体支持台の設置や組み立てに要する作業を簡略化することができる。更に、互いに対応する支柱と嵌合部材とは、上下方向に相対移動可能に嵌合されるため、第1~第4枠体の組み付けは、各枠体を上下方向に相対移動させる簡易な作業によって行うことができる。従って、少人数であっても昇降体支持台の設置や組み立てを容易に行うことが可能である。
【0098】
ここで、
第5枠体と、第6枠体と、を更に備え、
前記第5枠体は、前記上下方向に沿って配置される第5支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第5支柱に対して離間して配置される第6支柱と、前記第5支柱と前記第6支柱とを連結する第5連結部材と、備え、
前記第6枠体は、前記上下方向に沿って配置される第7支柱と、前記上下方向に沿って配置されると共に前記第7支柱に対して離間して配置される第8支柱と、前記第7支柱と前記第8支柱とを連結する第6連結部材と、を備え、
前記第1支柱の上部が、前記第1嵌合部材から上方に突出して配置され、
前記第2支柱の上部が、前記第3嵌合部材から上方に突出して配置され、
前記第3支柱の上部が、前記第2嵌合部材から上方に突出して配置され、
前記第4支柱の上部が、前記第4嵌合部材から上方に突出して配置され、
前記第5支柱の下部が、前記第1支柱の上部に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第6支柱の下部が、前記第2支柱及び前記第3支柱の一方である第1対象支柱の上部に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第7支柱の下部が、前記第2支柱及び前記第3支柱の他方である第2対象支柱の上部に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第8支柱の下部が、前記第4支柱の上部に対して前記上下方向に相対移動可能であって前記上下方向に交差する方向に相対移動不能に嵌合し、
前記第5連結部材は、前記第5支柱と前記第6支柱との上端部同士を連結すると共に水平方向に沿う上面を備えた第5上端連結部を備え、
前記第6連結部材は、前記第7支柱と前記第8支柱との上端部同士を連結すると共に水平方向に沿う上面を備えた第6上端連結部を備えていると好適である。
【0099】
本構成によれば、第1~第4支柱の上部に第5枠体及び第6枠体を取り付けることができる。そして、これらの第5枠体及び第6枠体における、水平方向に沿う上面を備えた第5上端連結部及び第6上端連結部によって、昇降体を下方から支持する構成を実現できる。これにより、昇降体を支持する部分の面積を広く確保することができ、安定性高く昇降体を支持することが可能となる。
【0100】
また、
前記第1支柱に第1貫通孔が形成され、
前記第2支柱に第2貫通孔が形成され、
前記第3支柱に第3貫通孔が形成され、
前記第4支柱に第4貫通孔が形成され、
前記第5支柱に第5貫通孔が形成され、
前記第6支柱に第6貫通孔が形成され、
前記第7支柱に第7貫通孔が形成され、
前記第8支柱に第8貫通孔が形成され、
前記第2貫通孔及び前記第3貫通孔の一方であって前記第1対象支柱に形成された方の貫通孔を第1対象貫通孔とし、前記第2貫通孔及び前記第3貫通孔の他方であって前記第2対象支柱に形成された方の貫通孔を第2対象貫通孔として、
前記第5貫通孔と前記第1貫通孔とは、前記第5支柱の下部と前記第1支柱の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置され、
前記第5貫通孔と前記第1貫通孔との双方を貫通するように第1軸部材が配置され、
前記第6貫通孔と前記第1対象貫通孔とは、前記第6支柱の下部と前記第1対象支柱の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置され、
前記第6貫通孔と前記第1対象貫通孔との双方を貫通するように第2軸部材が配置され、
前記第7貫通孔と前記第2対象貫通孔とは、前記第7支柱の下部と前記第2対象支柱の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置され、
前記第7貫通孔と前記第2対象貫通孔との双方を貫通するように第3軸部材が配置され、
前記第8貫通孔と前記第4貫通孔とは、前記第8支柱の下部と前記第4支柱の上部とが嵌合した状態で互いに対応する位置に配置され、
前記第8貫通孔と前記第4貫通孔との双方を貫通するように第4軸部材が配置されていると好適である。
【0101】
本構成によれば、上下方向に互いに嵌合した一対の支柱同士における当該上下方向の相対移動を、これら一対の支柱のそれぞれに形成された貫通孔を貫通するように配置される軸部材によって規制することができる。従って、上下方向に互いに嵌合した一対の支柱同士の嵌合状態を適切に維持することができる。
【0102】
また、
前記第1貫通孔、前記第2貫通孔、前記第3貫通孔、及び前記第4貫通孔のそれぞれが、上下方向に間隔を空けて複数設けられ、又は、前記第5貫通孔、前記第6貫通孔、前記第7貫通孔、及び前記第8貫通孔のそれぞれが、上下方向に間隔を空けて複数設けられていると好適である。
【0103】
本構成によれば、上下方向に間隔を空けて複数設けられた貫通孔のいずれに軸部材を配置するかを選択することにより、第1~第4支柱に対して第5枠体及び第6枠体を取り付ける高さを変更することができる。これにより、第5上端連結部及び第6上端連結部が配置される高さを複数段階に調整することができる。すなわち、本構成によれば、昇降体を支持する部分の高さを調整することができる。従って、支持する対象となる昇降体の高さや作業内容等の状況に応じた高さで、昇降体を適切に支持することが可能となる。
【0104】
また、
前記第1枠体と前記第2枠体とが、同一の形状及び構造とされ、
前記第3枠体と前記第4枠体とが、同一の形状及び構造とされ、
前記第5枠体と前記第6枠体とが、同一の形状及び構造とされ、
前記第1支柱と前記第2支柱との間隔は、前記第1嵌合部材及び前記第2嵌合部材の前記上下方向の全長、及び、前記第5支柱及び前記第6支柱の前記上下方向の全長よりも長く、
前記第1支柱及び前記第2支柱の前記上下方向の長さは、前記第1嵌合部材と前記第2嵌合部材との間隔、及び、前記第5支柱と前記第6支柱との間隔よりも長く、
前記第1支柱の中心線と前記第2支柱の中心線とを含む平面を第1枠体基準面とし、前記第1嵌合部材の中心線と前記第2嵌合部材の中心線とを含む平面を第3枠体基準面とし、前記第5支柱の中心線と前記第6支柱の中心線とを含む平面を第5枠体基準面として、
前記第1枠体と前記第3枠体と前記第5枠体とが互いに分離した状態で、前記第1枠体基準面と前記第3枠体基準面と前記第5枠体基準面とが互いに平行状に配置され、且つ、前記第1支柱と前記第2支柱との間に前記第3枠体の少なくとも一部と前記第5枠体の少なくとも一部とが収まるように、前記第1枠体と前記第3枠体と前記第5枠体とが形成されていると好適である。
【0105】
本構成によれば、第1枠体と第3枠体と第5枠体とが分離した状態で、第1枠体の配置スペースの内側に第3枠体と第5枠体とを収めることができる。従って、第1枠体と第3枠体と第5枠体とを、小さくひとまとめにすることが容易となり、収納及び運搬を容易なものとすることができる。第1枠体、第3枠体、及び第5枠体のそれぞれと同一の形状及び同一の構造とされる第2枠体と第4枠体と第6枠体とについても同様である。従って、本構成によれば、収納及び運搬が容易な昇降体支持台を実現できる。
【0106】
また、
前記第1支柱、前記第2支柱、前記第3支柱、及び前記第4支柱のそれぞれにおける、前記第1嵌合部材、前記第2嵌合部材、前記第3嵌合部材、及び前記第4嵌合部材のいずれかとの嵌合部を支柱側嵌合部とし、
前記第1嵌合部材、前記第2嵌合部材、前記第3嵌合部材、及び前記第4嵌合部材のそれぞれにおける、前記第1支柱、前記第2支柱、前記第3支柱、及び前記第4支柱のいずれかとの嵌合部を嵌合部材側嵌合部とし、
前記支柱側嵌合部及び前記嵌合部材側嵌合部の一方を第1対象嵌合部とし、
前記支柱側嵌合部及び前記嵌合部材側嵌合部の他方を第2対象嵌合部として、
前記第1対象嵌合部に、前記上下方向に沿って延在すると共に前記第2対象嵌合部の側に突出するように形成された案内突条部が設けられ、
前記第2対象嵌合部に、前記上下方向に沿って延在すると共に前記案内突条部に係合するように形成された被案内部が設けられ、
前記案内突条部は、前記被案内部との係合部分の位置を調整可能に構成されていると好適である。
【0107】
本構成によれば、案内突条部と被案内部との係合によって、第1対象嵌合部と第2対象嵌合部とを互いに位置決めした状態で嵌合させることができる。また、案内突条部が、被案内部との係合部分の位置を調整可能に構成されているため、例えば第1対象嵌合部と第2対象嵌合部との寸法に誤差があること等によって、案内突条部と被案内部との位置関係に誤差が生じている場合であっても、上記係合部分の位置調整によって当該誤差を吸収することが可能となる。従って、本構成によれば、案内突条部と被案内部とを適切に係合させることができ、これら案内突条部と被案内部との係合による案内によって、互いに嵌合対象となる支柱と嵌合部材とを適切に嵌合させることが可能となる。
【0108】
また、
前記昇降体が、スタッカークレーンにおける、マストに沿って昇降する昇降体であると好適である。
【0109】
本構成によれば、昇降体がマストに支持されている場合、昇降体の荷重はマストに沿う一方向に作用することになる。従って、当該昇降体を支持するために、昇降体支持台は、当該一方向に作用する荷重のみを支持すれば良いことになる。そのため、上記のような分離可能な組み立て式の昇降体支持台であっても、適切に昇降体を支持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本開示に係る技術は、上下方向に移動する昇降体を下方から支持する昇降体支持台に利用することができる。
【符号の説明】
【0111】
1 :昇降体支持台
10 :第1枠体
10 :枠体
11 :第1支柱
11 :枠体
11h :第1貫通孔
12 :枠体
12 :第2支柱
12h :第2貫通孔
20 :第2枠体
23 :第3支柱
23h :第3貫通孔
24 :第4支柱
24h :第4貫通孔
30 :第3枠体
31 :第1嵌合部材
32 :第2嵌合部材
40 :第4枠体
43 :第3嵌合部材
44 :第4嵌合部材
50 :第5枠体
55 :第5支柱
55h :第5貫通孔
56 :第6支柱
56h :第6貫通孔
60 :第6枠体
67 :第7支柱
67h :第7貫通孔
68 :第8支柱
68h :第8貫通孔
71 :第1軸部材
72 :第2軸部材
73 :第3軸部材
74 :第4軸部材
82 :マスト
83 :昇降体
C1 :第1連結部材
C2 :第2連結部材
C3 :第3連結部材
C4 :第4連結部材
C5 :第5連結部材
C5u :第5上端連結部
C6 :第6連結部材
C6u :第6上端連結部
F1 :第1枠体基準面
F3 :第3枠体基準面
F5 :第5枠体基準面
Ga :案内突条部
Gb :被案内部
Ht1 :第1対象貫通孔
Ht2 :第2対象貫通孔
Pt1 :第1対象支柱
Pt2 :第2対象支柱
Up :支柱側嵌合部
Ut1 :第1対象嵌合部
Ut2 :第2対象嵌合部
Uu :嵌合部材側嵌合部
X :第1方向
X1 :第1方向第1側
Y :第2方向
Y1 :第2方向第1側