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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】搬送コンベア
(51)【国際特許分類】
   B65G 21/14 20060101AFI20221213BHJP
   B65G 47/52 20060101ALI20221213BHJP
   B65G 13/12 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
B65G21/14 C
B65G47/52 A
B65G13/12
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019150444
(22)【出願日】2019-08-20
(65)【公開番号】P2021031209
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2021-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】宮原 明
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-254085(JP,A)
【文献】特開2019-11193(JP,A)
【文献】特開2001-233427(JP,A)
【文献】米国特許第4753337(US,A)
【文献】実開平1-166617(JP,U)
【文献】特開2012-121681(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 21/14
B65G 47/52
B65G 13/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に移動する防火扉の移動経路と交差する搬送経路に沿って物品を搬送する搬送コンベアであって、
上流側コンベア部と、
前記搬送経路における前記移動経路と重複する領域に設定された隙間領域を隔てて、前記上流側コンベア部よりも前記搬送経路の下流側に配置された下流側コンベア部と、
前記隙間領域に配置されて前記上流側コンベア部と前記下流側コンベア部とを接続する接続姿勢と、前記移動経路と重複しない非重複領域に配置されて前記隙間領域を開放する開放姿勢と、に姿勢変化する中継コンベア部と、
前記中継コンベア部の姿勢を変化させる姿勢変更機構と、を備え、
前記姿勢変更機構は、前記中継コンベア部が前記接続姿勢と前記開放姿勢との間で揺動可能なように前記中継コンベア部を支持する支持部材と、前記支持部材に連結されたリンク機構と、前記リンク機構を駆動する駆動部と、を備え、
前記支持部材は、前記隙間領域に対する位置が固定された支持軸心周りに揺動可能に支持されていると共に、前記支持軸心から離間した支持連結部において前記中継コンベア部に連結され、
前記リンク機構は、第1リンク部材と第2リンク部材とを備え、
前記第1リンク部材は、前記隙間領域に対する位置が固定された駆動軸心周りに揺動可能に支持されていると共に、前記駆動軸心から離間した第1連結部において第1揺動軸心周りに相対的に揺動可能に前記第2リンク部材と連結され、
前記第2リンク部材は、前記第1揺動軸心から離間した第2連結部において第2揺動軸心周りに相対的に揺動可能に前記支持部材と連結され、
前記駆動部は、エネルギの供給を受けることにより、前記中継コンベア部を前記接続姿勢とする方向に、前記第1リンク部材を前記駆動軸心周りに揺動させる駆動力を発生し、前記エネルギの遮断により前記駆動力を消失するように構成され、
前記支持軸心と前記駆動軸心と前記第1揺動軸心と前記第2揺動軸心とは互いに平行に配置され、
前記支持軸心は、前記駆動軸心よりも上方に配置され、
前記リンク機構は、前記中継コンベア部が前記接続姿勢である状態で、前記駆動軸心と前記第2揺動軸心とを結ぶ基準仮想平面に対して、前記第1揺動軸心が下方に位置するように構成されている、搬送コンベア。
【請求項2】
前記中継コンベア部が前記開放姿勢から前記接続姿勢となるための前記支持軸心周りの揺動方向を第1揺動方向とし、その反対方向を第2揺動方向として、
前記中継コンベア部が前記接続姿勢である状態で、前記姿勢変更機構の一部に当接して前記支持部材が前記第1揺動方向に揺動することを規制する第1規制部材と、
前記中継コンベア部が前記開放姿勢である状態で、前記姿勢変更機構の一部に当接して前記支持部材が前記第2揺動方向に揺動することを規制する第2規制部材と、を更に備える、請求項1に記載の搬送コンベア。
【請求項3】
前記第1揺動軸心と前記第2揺動軸心との離間距離が、前記駆動軸心と前記第1揺動軸心との離間距離以上であって、前記支持軸心と前記第2揺動軸心との離間距離以上である、請求項1又は2に記載の搬送コンベア。
【請求項4】
前記中継コンベア部が前記接続姿勢である状態での前記第1揺動軸心の位置である接続姿勢位置と、前記中継コンベア部が前記開放姿勢である状態での前記第1揺動軸心の位置である開放姿勢位置との間の前記第1揺動軸心の移動軌跡の最下点が、前記接続姿勢位置と前記開放姿勢位置との間に位置するように、前記第1リンク部材の揺動範囲が設定されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の搬送コンベア。
【請求項5】
前記中継コンベア部が前記接続姿勢である状態で、前記駆動軸心と前記第1揺動軸心とを結ぶ第1仮想平面の上面と前記第1揺動軸心と前記第2揺動軸心とを結ぶ第2仮想平面の上面との成す角が、170°以上であって180°未満である、請求項1から4のいずれか一項に記載の搬送コンベア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下方向に移動する防火扉の移動経路と交差する搬送経路に沿って物品を搬送する搬送コンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
このような搬送コンベアの一例が、特許第6319046号公報(特許文献1)に開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に付す符号は、特許文献1のものである。
【0003】
特許文献1に記載された技術では、第1ローラコンベア(11)と第2ローラコンベア(21)との間に、防火扉(7)の移動経路が上下方向に沿って設定されている。そして、物品(5)の搬送時に第1ローラコンベア(11)と第2ローラコンベア(21)との間に配置されてコンベア間を接続する渡りローラ(34)が設けられている。火災発生時には、渡りローラ(34)は、自重によって第1ローラコンベア(11)と第2ローラコンベア(21)との間から退避して、防火扉(7)の移動経路を開放する。その後、防火扉(7)は、開放された移動経路を下方に移動して、第1ローラコンベア(11)と第2ローラコンベア(21)との間に配置され、両コンベア(11,21)のそれぞれが配置された空間を遮断する。
【0004】
特許文献1に記載された技術では、モータローラ(31)の駆動力をエネルギとして、そのエネルギによりアーム(32,33)を中心軸(38)周りに揺動させることで、アーム(32,33)の先端に支持された渡りローラ(34)の位置を変化させている。すなわち、渡りローラ(34)は、通常時には、モータローラ(31)の駆動力によってコンベア間を接続する接続姿勢に維持され、火災発生時には、モータローラ(31)の駆動力が遮断されることに伴い、自重により下方に揺動して防火扉(7)の移動経路を開放する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第6319046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された技術では、アーム(32,33)によって渡りローラ(34)を支持する構成であることから、渡りローラ(34)上を物品(5)が通過する際に掛かる負荷が、アーム(32,33)を下方に揺動させるモーメントとして作用し易く、渡りローラ(34)を接続姿勢に維持するためにモータローラ(31)が負担するトルクが大きくなり易い傾向にある。そのため、重量の大きい物品(5)を搬送する場合に、渡りローラ(34)の姿勢を維持できずに下方に移動することがあり、コンベア間の接続を適切に維持し難い場合があった。一方、例えばコンベア間の接続を強固に維持可能な構造を採用すると、火災発生時においてモータローラ(31)の駆動力が遮断された際に、渡りローラ(34)が自重で下方に揺動するような構成とすることが難しく、火災発生時に防火扉(7)の移動経路を適切に確保できない場合があった。
【0007】
上記実状に鑑みて、コンベア間の接続を適切に維持できると共に、火災発生時に防火扉の移動経路を適切に確保可能な技術の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る搬送コンベアは、
上下方向に移動する防火扉の移動経路と交差する搬送経路に沿って物品を搬送する搬送コンベアであって、
上流側コンベア部と、
前記搬送経路における前記移動経路と重複する領域に設定された隙間領域を隔てて、前記上流側コンベア部よりも前記搬送経路の下流側に配置された下流側コンベア部と、
前記隙間領域に配置されて前記上流側コンベア部と前記下流側コンベア部とを接続する接続姿勢と、前記移動経路と重複しない非重複領域に配置されて前記隙間領域を開放する開放姿勢と、に姿勢変化する中継コンベア部と、
前記中継コンベア部の姿勢を変化させる姿勢変更機構と、を備え、
前記姿勢変更機構は、前記中継コンベア部が前記接続姿勢と前記開放姿勢との間で揺動可能なように前記中継コンベア部を支持する支持部材と、前記支持部材に連結されたリンク機構と、前記リンク機構を駆動する駆動部と、を備え、
前記支持部材は、前記隙間領域に対する位置が固定された支持軸心周りに揺動可能に支持されていると共に、前記支持軸心から離間した支持連結部において前記中継コンベア部に連結され、
前記リンク機構は、第1リンク部材と第2リンク部材とを備え、
前記第1リンク部材は、前記隙間領域に対する位置が固定された駆動軸心周りに揺動可能に支持されていると共に、前記駆動軸心から離間した第1連結部において第1揺動軸心周りに相対的に揺動可能に前記第2リンク部材と連結され、
前記第2リンク部材は、前記第1揺動軸心から離間した第2連結部において第2揺動軸心周りに相対的に揺動可能に前記支持部材と連結され、
前記駆動部は、エネルギの供給を受けることにより、前記中継コンベア部を前記接続姿勢とする方向に、前記第1リンク部材を前記駆動軸心周りに揺動させる駆動力を発生し、前記エネルギの遮断により前記駆動力を消失するように構成され、
前記支持軸心と前記駆動軸心と前記第1揺動軸心と前記第2揺動軸心とは互いに平行に配置され、
前記支持軸心は、前記駆動軸心よりも上方に配置され、
前記リンク機構は、前記中継コンベア部が前記接続姿勢である状態で、前記駆動軸心と前記第2揺動軸心とを結ぶ基準仮想平面に対して、前記第1揺動軸心が下方に位置するように構成されている。
【0009】
本構成によれば、物品を搬送する場合に中継コンベア部に掛かる負荷の一部をリンク機構により支えることができるため、中継コンベア部の接続姿勢を維持するために必要な駆動部の駆動力を小さく抑えることが可能となる。そのため、駆動部の負担を軽減しつつ、上流側コンベア部と下流側コンベア部とのコンベア間の接続を適切に維持することができる。また、本構成によれば、支持軸心が駆動軸心よりも上方に配置されていると共に、中継コンベア部が接続姿勢である状態で、駆動軸心と第2揺動軸心とを結ぶ基準仮想平面に対して第1揺動軸心が下方に位置している。そのため、駆動部へのエネルギ供給が遮断された場合には、中継コンベア部の自重により、支持部材に支持された中継コンベア部が支持軸心周りに下方に揺動すると共に、第1揺動軸心が下方に移動して第1リンク部材と第2リンク部材とがV字状に折り畳まれるようにリンク機構を動作させることができる。従って、本構成によれば、リンク機構が中継コンベア部の自重による揺動を妨げることなく、中継コンベア部を適切に開放姿勢とすることができる。そのため、火災発生時に駆動部へのエネルギ供給が遮断された場合にも、隙間領域を開放して防火扉の移動経路を適切に確保することが可能となる。
【0010】
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】搬送コンベアを備えた物品搬送設備の側面図
図2】搬送コンベアの要部拡大側面図
図3】中継コンベア部の動作図であり、第1揺動軸心が接続姿勢位置にある状態を示す図
図4】中継コンベア部の動作図であり、第1揺動軸心が最下位置にある状態を示す図
図5】中継コンベア部の動作図であり、第1揺動軸心が開放姿勢位置にある状態を示す図
図6】本開示に係る技術と比較例との中継コンベア部の支持構造の比較図
【発明を実施するための形態】
【0012】
搬送コンベアは、予め設定された搬送経路に沿って物品を搬送する装置であり、例えば、物品の搬送を行う物品搬送設備に用いられる。搬送コンベアは、物品搬送設備が設置された施設における複数の防火区画にわたって延在するように設けられている場合がある。このような場合には、搬送コンベアは、防火扉の移動経路と交差するように設けられる。以下、搬送コンベアが上記のような物品搬送設備に適用される場合を例示して、本実施形態に係る搬送コンベアについて説明する。
【0013】
〔物品搬送設備の概略構成〕
図1に示すように、物品搬送設備100は、物品Wを搬送する搬送コンベア1と、火災発生時に第1エリアA1と第2エリアA2とを遮断する防火扉7と、を備えている。防火扉7は、上下方向に沿って設定された移動経路R7を移動することで、第1エリアA1と第2エリアA2とを遮断可能に構成されている。搬送コンベア1は、上下方向に移動する防火扉7の移動経路R7と交差する搬送経路R1に沿って物品Wを搬送するように構成されている。以下、搬送経路R1に沿う物品Wの搬送方向を基準として、「上流側」及び「下流側」を定義するものとする。
【0014】
搬送コンベア1は、上流側コンベア部1uと、下流側コンベア部1dと、中継コンベア部2Tと、を備えている。
【0015】
上流側コンベア部1uは、防火扉7に対して搬送経路R1の上流側に配置されている。下流側コンベア部1dは、搬送経路R1における移動経路R7と重複する領域に設定された隙間領域Regを隔てて、上流側コンベア部1uよりも搬送経路R1の下流側に配置されている。換言すれば、下流側コンベア部1dは、防火扉7に対して搬送経路R1の下流側に配置されている。本例では、上流側コンベア部1uは第1エリアA1に配置されており、下流側コンベア部1dは第2エリアA2に配置されている。中継コンベア部2Tは、隙間領域Regに配置されて上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとを接続する接続姿勢Sjと、移動経路R7と重複しない非重複領域Renに配置されて隙間領域Regを開放する開放姿勢Soと、に姿勢変化するように構成されている。
【0016】
本実施形態では、防火扉7の移動経路R7は、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとの間において、上下方向に沿って設定されており、その一部が隙間領域Regと重複している。中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態では、防火扉7の移動経路R7に沿った移動が、中継コンベア部2Tによって妨げられる。一方、中継コンベア部2Tが開放姿勢Soである状態では、隙間領域Regが開放されるため、防火扉7の移動経路R7に沿った移動が妨げられることはない。
【0017】
物品搬送設備100では、物品Wの搬送時には、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjとなって上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとを接続し、物品Wが搬送経路R1に沿って搬送される。そして、火災の発生時には、中継コンベア部2Tが開放姿勢Soとなって防火扉7の移動経路R7が開放される。そして、防火扉7が、移動経路R7に沿って下降することで隙間領域Regを含む上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとの間に配置されて、第1エリアA1と第2エリアA2とを遮断する。
【0018】
〔上流側コンベア部,下流側コンベア部〕
上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとは、搬送経路R1に沿って互いに離間して配置されている。これにより、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとの間に、上述の隙間領域Regが形成されている。
【0019】
本実施形態では、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとは、互いに同じ構造となっている。上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとは、物品Wを搬送する搬送部10と当該搬送部10を支持する支持部11とを備えている。
【0020】
本実施形態では、搬送部10は、搬送経路R1に沿って並ぶ複数のローラ10aを備えている。すなわち、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとは、ローラコンベアとして構成されている。但し、このような構成に限定されることなく、上流側コンベア部1u及び下流側コンベア部1dのうち少なくとも一方が、ベルトコンベアやチェーンコンベア、或いは、その他の公知のコンベアとして構成されていても良い。
【0021】
支持部11は、床面9に固定された支柱11aと、支柱11aの上部に連結され、搬送経路R1の幅方向の両側から搬送部10を支持するサイドフレーム11bと、を備えている。これにより、床面9から上方に離間した位置で搬送部10が支持され、搬送部10の下方に空間が形成されている。
【0022】
本実施形態では、搬送コンベア1は、少なくとも上流側コンベア部1uを制御する上流側制御部Huと、少なくとも下流側コンベア部1dを制御する下流側制御部Hdと、を備えている。各制御部(Hu,Hd)は、例えば、マイクロコンピュータ等のプロセッサ、メモリ等の周辺回路等を備えている。そして、これらのハードウェアとコンピュータ等のプロセッサ上で実行されるプログラムとの協働により、各機能が実現される。
【0023】
本実施形態では、上流側制御部Huと下流側制御部Hdとは、搬送部10の下方の空間に配置されている。図示の例では、上流側制御部Huは、防火扉7よりも上流側、すなわち、第1エリアA1に配置されている。下流側制御部Hdは、防火扉7よりも下流側、すなわち、第2エリアA2に配置されている。
【0024】
搬送部10の下方には、ケーブルユニット8が配置されている。ケーブルユニット8には、各制御部(Hu,Hd)に繋がれる信号線や、設備内の各部を駆動するための電力、例えば上流側コンベア部1uや下流側コンベア部1dを駆動するための電力を供給する給電線などが含まれる。ケーブルユニット8は、第1エリアA1と第2エリアA2とに亘って配置されている。そして、ケーブルユニット8は、第1エリアA1においては上流側保護部材80uに覆われて保護され、第2エリアA2においては下流側保護部材80dに覆われて保護されている。
【0025】
本実施形態では、ケーブルユニット8は、防火扉7の移動経路R7に対応する領域、すなわち、第1エリアA1と第2エリアA2との間の領域では、中間保護部材80mによって保護されている。中間保護部材80mは、床面9から上方に延在する側面部80aと、側面部80aに連結され上方を向く上面部80bと、を備えている。本例では、中間保護部材80mは、溝型鋼を用いて構成されている。ケーブルユニット8は、スリーブ81に覆われた状態で上面部80bの下方に配置されると共に側面部80aを貫通して配置されている。これにより、ケーブルユニット8は、第1エリアA1と第2エリアA2とに亘って配置される。なお、スリーブ81の内部には、耐火材が充填されていると好適である。
【0026】
〔防火扉〕
防火扉7は、火災発生時に第1エリアA1と第2エリアA2とを遮断する遮断体であり、例えば、防火シャッタとして構成されている。防火扉7は、物品Wの搬送時には搬送コンベア1よりも上方に配置され、物品Wの搬送の妨げとならないようになっている。防火扉7は、例えば、物品Wの搬送時には、電力などのエネルギの供給を受けて作動する保持機構(不図示)によって搬送コンベア1よりも上方の位置において保持され、火災発生に起因するエネルギの遮断時には、保持機構による保持が解除されて自重で下降するように構成されている。
【0027】
上述のように、防火扉7は、火災の発生時には、移動経路R7に沿って下降して、隙間領域Regを含む上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとの間に配置される。本実施形態では、防火扉7は、中間保護部材80mと当接する位置まで下降するように構成されている。すなわち本例では、中間保護部材80mは、下降してきた防火扉7を下方から受け止める扉受部70として機能する。図示の例では、防火扉7は、中間保護部材80mにおける上面部80bに対して上方から当接するように構成されている。これにより、ケーブルユニット8を第1エリアA1と第2エリアA2とに亘って配置しながらも、これら第1エリアA1と第2エリアA2とを好適に遮断することができる。
【0028】
以上のように、物品搬送設備100では、物品Wの搬送時には、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとが中継コンベア部2Tによって接続され、火災発生時には、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとの接続が解除されて防火扉7の移動経路R7が開放される。すなわち、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとの間に配置される中継コンベア部2Tが移動自在であり、これによって、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとが接続された状態と防火扉7の移動経路R7が開放された状態とに、状態変更自在となっている。
【0029】
ここで、中継コンベア部2Tの構成によっては、重量の大きい物品を搬送する場合に、接続姿勢Sjを維持できずに下方に移動することがあり、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとの接続を適切に維持し難い場合があった。一方、中継コンベア部2Tは、火災発生時においてエネルギが遮断された際に、自重で下方に移動して防火扉7の移動経路R7を開放することが好ましい。しかしながら、例えば中継コンベア部2Tの接続姿勢Sjを強固に維持可能な構造を採用すると、上記のように火災発生時においてエネルギが遮断された際に、中継コンベア部2Tが自重で移動するような構成とすることが難しく、火災発生時に防火扉7の移動経路R7を適切に確保できない場合があった。本開示に係る搬送コンベア1は、中継コンベア部2Tを以下に説明するような構成としたことで、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとの接続を適切に維持できると共に、火災発生時に防火扉7の移動経路R7を適切に確保可能となっている。以下、詳細に説明する。
【0030】
〔中継コンベア部〕
上述のように、搬送コンベア1は、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとのコンベア間を接続する中継コンベア部2Tを備えている。本実施形態では、中継コンベア部2Tは、当該中継コンベア部2Tを上流側コンベア部1u又は下流側コンベア部1dに取り付けるためのブラケット2Bを備えた中継コンベアユニット2Uの一部として構成されている。本例では、中継コンベア部2Tは、ブラケット2Bを介して上流側コンベア部1uに取り付けられている。但し、このような例に限定されることなく、中継コンベア部2Tは、下流側コンベア部1dに取り付けられていても良い。
【0031】
図2に示すように、中継コンベア部2Tは、物品Wを搬送する搬送部20Tと、搬送部20Tを支持する支持フレーム21Tと、を備えている。本実施形態では、搬送部20Tは、複数のローラ20Taを備えている。すなわち、中継コンベア部2Tは、ローラコンベアとして構成されている。そして、複数のローラ20Taのうち何れかが、駆動ローラとして構成され、その他が、駆動ローラに従動する従動ローラとして構成されている。但し、このような構成に限定されることなく、中継コンベア部2Tは、ベルトコンベアやチェーンコンベア、或いは、その他の公知のコンベアとして構成されていても良い。
【0032】
中継コンベア部2Tは、隙間領域Regに配置されて上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとを接続する接続姿勢Sjと、非重複領域Renに配置されて隙間領域Regを開放する開放姿勢Soと、に姿勢変化する。そして、搬送コンベア1は、中継コンベア部2Tの姿勢を変化させる姿勢変更機構20を備えている。
【0033】
図2に示すように、姿勢変更機構20は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjと開放姿勢So(図1参照)との間で揺動可能なように中継コンベア部2Tを支持する支持部材21と、支持部材21に連結されたリンク機構22と、リンク機構22を駆動する駆動部23と、を備えている。
【0034】
支持部材21は、隙間領域Regに対する位置が固定された支持軸心Axs周りに揺動可能に支持されていると共に、支持軸心Axsから離間した支持連結部Csにおいて中継コンベア部2Tに連結されている。本実施形態では、支持部材21は、上流側コンベア部1uのサイドフレーム11bに対して、支持軸心Axs周りに揺動可能に支持されている。すなわち本例では、支持軸心Axsは、上流側コンベア部1uに対する位置、より詳細には上流側コンベア部1uのサイドフレーム11bに対する位置が固定されている。なお、本実施形態では、支持部材21は、支持軸心Axsを軸心とする支持軸Sxsを介してブラケット2Bに連結されている。
【0035】
本実施形態では、支持連結部Csは、支持部材21における支持軸心Axs側とは反対側の端部(以下「揺動先端部」という)に形成されている。また本実施形態では、支持連結部Csと中継コンベア部2Tとは、相対回転不能に連結されている。本例では、支持連結部Csは、中継コンベア部2Tにおける支持フレーム21Tに連結されている。
【0036】
リンク機構22は、第1リンク部材221と第2リンク部材222とを備えている。図2に示すように、第1リンク部材221は、隙間領域Regに対する位置が固定された駆動軸心Axd周りに揺動可能に支持されている。第1リンク部材221と第2リンク部材222とは、第1揺動軸心Ax1周りに相対的に揺動可能に連結されている。第2リンク部材222と支持部材21とは、第2揺動軸心Ax2周りに相対的に揺動可能に連結されている。そして、支持軸心Axsと駆動軸心Axdと第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2とは互いに平行に配置されている。本例では、これらの軸心は、搬送経路R1に沿う方向に対して平面視で直交する方向である幅方向に沿って配置されている。
【0037】
詳細な図示は省略するが、支持部材21、第1リンク部材221、及び第2リンク部材222の組は、上流側コンベア部1uの一対のサイドフレーム11bのそれぞれに対応して一対設けられ、上流側コンベア部1uの幅方向両側に配置されている。
【0038】
以下の説明では、中継コンベア部2Tが開放姿勢Soから接続姿勢Sjとなるための支持軸心Axs周りの揺動方向を第1揺動方向D1とし、その反対方向を第2揺動方向D2とする。なお、図2では、第1揺動方向D1は、支持軸心Axsを中心とする反時計回りの方向であり、第2揺動方向D2は、支持軸心Axsを中心とする時計回りの方向である。
【0039】
支持部材21は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態において、支持軸心Axsの配置位置から隙間領域Regの側へ向かって延在し、支持部材21の揺動先端部が隙間領域Regに突出するように配置される。これにより、支持部材21の支持連結部Csに支持された中継コンベア部2Tも隙間領域Regに配置される。本例では、支持部材21は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態で、上方に凸となる湾曲形状とされている。そして、支持部材21の揺動先端部が、支持部材21の支持軸心Axs側の端部(以下「揺動基端部」という)に比べて下方に位置している。本例では、中継コンベア部2Tに連結される支持連結部Csは、支持部材21における揺動先端部(ここでは下流側端部)に形成されている。
【0040】
駆動部23は、エネルギの供給を受けることにより、中継コンベア部2Tを接続姿勢Sjとする方向に、第1リンク部材221を駆動軸心Axd周りに揺動させる駆動力を発生し、エネルギの遮断により駆動力を消失するように構成されている。すなわち、駆動部23は、中継コンベア部2Tを開放姿勢Soから接続姿勢Sjに姿勢変更させ、当該接続姿勢Sjを維持するような駆動力を発生し、当該駆動力を、リンク機構22を介して支持部材21及び中継コンベア部2Tに伝達する。一方、駆動部23がエネルギの遮断により駆動力を消失した場合には、リンク機構22を介して支持部材21及び中継コンベア部2Tに伝達されていた駆動力が消失する。これにより、中継コンベア部2T及び支持部材21の自重によって、中継コンベア部2T及び支持部材21が支持軸心Axs周りに揺動し、中継コンベア部2Tが開放姿勢Soとなる。すなわち、中継コンベア部2Tは、駆動部23が発生する駆動力がエネルギの遮断により消失した場合に、自重により接続姿勢Sjから開放姿勢Soに変化するように構成されている。本例では、火災発生時に、駆動部23に対してエネルギが遮断される。
【0041】
以下の説明では、中継コンベア部2Tが駆動部23の駆動力により開放姿勢Soから接続姿勢Sjとなるための、第1リンク部材221の駆動軸心Axd周りの揺動方向を第3揺動方向D3とし、その反対方向を第4揺動方向D4とする。なお、図2に示す例では、第3揺動方向D3は、駆動軸心Axdを中心とする反時計回りの方向であり、第1揺動方向D1に対応している。第4揺動方向D4は、駆動軸心Axdを中心とする時計回りの方向であり、第2揺動方向D2に対応している。
【0042】
本実施形態では、駆動部23は、ブラケット2Bを介して上流側コンベア部1uに取り付けられている。図示の例では、駆動部23は、上流側コンベア部1uのサイドフレーム11bに対して下方に突出するように設けられている。そして、駆動軸心Axdは、上流側コンベア部1uよりも下方に配置されている。本実施形態では、駆動部23は、エネルギとして電力を受けることによりトルクを発生するモータローラであり、或いは、電動モータであっても良い。但し、このような構成に限定されることなく、駆動部23は、例えば、エネルギとしての空気圧により駆動力を発生するエアシリンダやロータリアクチュエータであっても良い。
【0043】
第1リンク部材221は、隙間領域Regに対する位置が固定された駆動軸心Axd周りに揺動可能に支持されていると共に、駆動軸心Axdから離間した第1連結部C1において第1揺動軸心Ax1周りに相対的に揺動可能に第2リンク部材222と連結されている。本実施形態では、第1リンク部材221は、駆動軸心Axdを軸心とする駆動軸Sxdを介して、駆動部23の回転軸と一体的に回転するように連結されている。すなわち本例では、駆動軸心Axdは、駆動部23に対する位置、及び、駆動部23が取り付けられる上流側コンベア部1uのサイドフレーム11bに対する位置が固定されている。
【0044】
第1リンク部材221は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態において、駆動軸心Axdの配置位置から隙間領域Regの側へ向かって延在するように配置されている。そして、第2リンク部材222は、第1揺動軸心Ax1周りに相対的に揺動可能に第1リンク部材221と連結されている。本実施形態では、第1リンク部材221と第2リンク部材222とは、第1揺動軸心Ax1を軸心とする第1揺動軸Sx1を介して連結されている。本例では、第2リンク部材222は、第1リンク部材221の第1連結部C1に連結される第1被連結部Cr1を備えている。そして、第1連結部C1と第1被連結部Cr1とが、第1揺動軸Sx1を介して、相対回転可能な状態で連結されている。なお、第1揺動軸心Ax1は、駆動軸心Axdを中心として揺動する。
【0045】
第2リンク部材222は、第1揺動軸心Ax1から離間した第2連結部C2において第2揺動軸心Ax2周りに相対的に揺動可能に支持部材21と連結されている。なお、第2リンク部材222と支持部材21とは、他の部材を介して連結されていても良い。本実施形態では、第2リンク部材222は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態において、第1揺動軸心Ax1の配置位置から隙間領域Regの側へ向かって延在するように配置されている。本例では、第2リンク部材222は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態を基準として、下方に凸となる湾曲形状とされている。そして、第2連結部C2が第1被連結部Cr1に比べて上方に位置している。本例では、支持部材21は、第2リンク部材222の第2連結部C2に連結される第2被連結部Cr2を備えている。そして、第2連結部C2と第2被連結部Cr2とが、第2揺動軸心Ax2周りに相対的に揺動可能に連結されている。本実施形態では、第2リンク部材222と支持部材21とは、第2揺動軸心Ax2を軸心とする第2揺動軸Sx2を介して連結されている。なお、第2揺動軸心Ax2は、支持軸心Axsを中心として揺動する。
【0046】
本実施形態では、第1リンク部材221は、第2リンク部材222よりも短く形成されている。すなわち、図6(a)に示すように、駆動軸心Axdから第1揺動軸心Ax1までの離間距離Laが、第1揺動軸心Ax1から第2揺動軸心Ax2までの離間距離Lbよりも短くなっている。これにより、第1リンク部材221が揺動する軌跡の直径を比較的小さくすることができている。これにより、リンク機構22の揺動のために必要な空間を小さく抑えることができている。また、本実施形態では、支持部材21についても、第2リンク部材222よりも短く形成されている。すなわち、図6(a)に示すように、支持軸心Axsから第2揺動軸心Ax2までの離間距離Lcが、第1揺動軸心Ax1から第2揺動軸心Ax2までの離間距離Lbよりも短くなっている。このように、本実施形態では、第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2との離間距離Lbが、駆動軸心Axdと第1揺動軸心Ax1との離間距離La以上であって、支持軸心Axsと第2揺動軸心Ax2との離間距離Lc以上となっている。なお、本例では、第1リンク部材221は、第2リンク部材222に加えて、支持部材21よりも短く形成されている。すなわち、図6(a)に示すように、駆動軸心Axdから第1揺動軸心Ax1までの離間距離Laが、支持軸心Axsから第2揺動軸心Ax2までの離間距離Lcよりも短くなっている。但し、これらの関係は逆であっても良く、具体的には、支持軸心Axsから第2揺動軸心Ax2までの離間距離Lc(支持部材21)が、駆動軸心Axdから第1揺動軸心Ax1までの離間距離La(第1リンク部材221)よりも短くなっていても良い。また、駆動軸心Axdと第1揺動軸心Ax1との離間距離Laと、第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2との離間距離Lbと、支持軸心Axsと第2揺動軸心Ax2との離間距離Lcとが、互いに同等であっても良い。
【0047】
図2に示すように、支持軸心Axsは、駆動軸心Axdよりも上方に配置されている。また、支持軸心Axsは、第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2との双方よりも上方に配置されている。そして、第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2との双方は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態を基準として、駆動軸心Axdよりも上方に配置されている。
【0048】
リンク機構22は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態で、駆動軸心Axdと第2揺動軸心Ax2とを結ぶ基準仮想平面Lsに対して、第1揺動軸心Ax1が下方に位置するように構成されている。より具体的には、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態で、駆動軸心Axdと第1揺動軸心Ax1とを結ぶ第1仮想平面L1の上面と第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2とを結ぶ第2仮想平面L2の上面との成す角αが、170°以上であって180°未満となっている。なお、図2に示すように、第1仮想平面L1の上面、すなわち第1仮想平面L1における上方を向く面は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態を基準としている。第2仮想平面L2の上面についても同様である。なお、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態で、第1仮想平面L1の上面と第2仮想平面L2の上面との成す角αは、より好ましくは、175°以上であって179°以下とされると良い。本例では、角αは178°となっている。
【0049】
駆動部23は、駆動力を発生して第1リンク部材221を第3揺動方向D3に揺動させることで、中継コンベア部2Tを第1揺動方向D1に揺動させて接続姿勢Sjとする。また、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjとなっている状態では、駆動部23は、中継コンベア部2Tの接続姿勢Sjを維持するための一定の駆動力を発生し続ける。
【0050】
そして、駆動部23は、火災発生によるエネルギの遮断時には、駆動力を消失する。これにより、中継コンベア部2T及び支持部材21は、自重によって、第2揺動方向D2に揺動する。これにより、中継コンベア部2Tは開放姿勢Soとなる(図5参照)。中継コンベア部2T及び支持部材21が自重により第2揺動方向D2に揺動する際、第1リンク部材221は第4揺動方向D4に揺動する。これにより、第1揺動軸心Ax1が基準仮想平面Lsよりも更に下方に移動する。そして、第2揺動方向D2に揺動する支持部材21及び第4揺動方向D4に揺動する第1リンク部材221の双方に連結された第2リンク部材222は、下方へ向かうと共に上流側へ向かう方向に移動する。そして、第1リンク部材221と第2リンク部材222とがV字状を成すように折り畳まれる。
【0051】
図2に示すように、本実施形態では、搬送コンベア1は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態で、姿勢変更機構20の一部に当接して支持部材21が第1揺動方向D1に揺動することを規制する第1規制部材31と、中継コンベア部2Tが開放姿勢Soである状態で、姿勢変更機構20の一部に当接して支持部材21が第2揺動方向D2に揺動することを規制する第2規制部材32と、を更に備えている(図5も参照)。
【0052】
ここで、姿勢変更機構20には、支持部材21と、リンク機構22(第1リンク部材221、第2リンク部材222)と、駆動部23と、が含まれる。第1規制部材31が当接する対象は、これら姿勢変更機構20のいずれかの構成部材とされる。また、第2規制部材32が当接する対象も、これら姿勢変更機構20のいずれかの構成部材とされる。本実施形態では、第1規制部材31及び第2規制部材32の双方が、第1リンク部材221に当接するように構成されている。
【0053】
本実施形態では、第1規制部材31と第2規制部材32とは、ブラケット2Bを介して上流側コンベア部1uに取り付けられている。また、第1規制部材31は、駆動軸心Axdよりも下流側に配置され、第2規制部材32は、駆動軸心Axdよりも上流側に配置されている。図示の例では、第1規制部材31と第2規制部材32とは、同じ高さに配置されている。
【0054】
これにより、本実施形態では、図2及び図3に示すように、第1規制部材31は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態で、第3揺動方向D3側から第1リンク部材221に当接する。また、図5に示すように、第2規制部材32は、中継コンベア部2Tが開放姿勢Soである状態で、第4揺動方向D4側から第1リンク部材221に当接する。本例では、第2規制部材32は、弾性部材により構成されている。これにより、中継コンベア部2Tが自重によって接続姿勢Sjから開放姿勢Soとなった際に、第4揺動方向D4に揺動した第1リンク部材221が、第2規制部材32に当接した際の衝撃を緩和することができる。なお本例では、第1規制部材31も、第2規制部材32と同様の弾性部材により構成されている。
【0055】
ここで、図3図5は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjから開放姿勢Soに変化する際の動作図である。図3は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態を示しており、図5は、中継コンベア部2Tが開放姿勢Soである状態を示している。図4は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjから開放姿勢Soに変化する途中の状態を示している。
【0056】
図3図5に示すように、本実施形態では、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態での第1揺動軸心Ax1の位置である接続姿勢位置Pjと、中継コンベア部2Tが開放姿勢Soである状態での第1揺動軸心Ax1の位置である開放姿勢位置Poとの間の第1揺動軸心Ax1の移動軌跡の最下点が、接続姿勢位置Pjと開放姿勢位置Poとの間に位置するように、第1リンク部材221の揺動範囲が設定されている。これにより、第1揺動軸心Ax1の位置は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjから開放姿勢Soに変化する途中で、当該第1揺動軸心Ax1の移動軌跡の最下点である最下位置Pb(図4参照)を通過するようになっている。
【0057】
説明を加えると、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjの状態から自重による揺動を開始して開放姿勢Soとなるまでの間、すなわち、第1揺動軸心Ax1が接続姿勢位置Pjから開放姿勢位置Poに移動するまでの間において、当該第1揺動軸心Ax1は、最下位置Pbに位置する前までは下降し、最下位置Pbに位置した後は上昇するように動作する。これにより、第1揺動軸心Ax1が最下位置Pbに位置した後に上昇する間、重力を利用してリンク機構22、当該リンク機構22に連結された支持部材21、及び中継コンベア部2Tの揺動速度を減速させることができる。従って、この構成によれば、中継コンベア部2Tが開放姿勢Soとなる前に上記揺動速度を減速させ、開放姿勢Soでの停止時の衝撃を緩和することができる。
【0058】
次に、物品Wの搬送時において、物品Wが中継コンベア部2Tを通過した際の駆動部23が負担する荷重について説明する。
【0059】
図6は、コンベア間を接続する中継コンベア部を支持する構造の、本開示に係る技術と比較例との比較図である。図6(a)は、本開示の技術に関し、支持部材21とリンク機構22とによって中継コンベア部2Tを支持する支持構造を、各軸心(Axs,Axd,Ax1,Ax2)とそれらを繋ぐ各部材(221,222,21)とによって概念的に示している。図6(b)は、比較例に関し、ここでは、駆動部23pに連結された1つの支持部材21p(アーム)によって中継コンベア部2Tpを支持する支持構造を想定している。そして、図6(b)は、当該支持構造を、駆動軸心Axdpと支持部材21pとによって概念的に示している。
【0060】
まず、本開示に係る技術について説明する。図6(a)に示すように、物品Wが中継コンベア部2Tを通過した際には、下向きの荷重Fが、第2揺動軸心Ax2に作用する。この荷重Fは、支持軸心Axsと第2揺動軸心Ax2とを結ぶ線に沿って作用する第1分力f1と、第2揺動軸心Ax2と第1揺動軸心Ax1とを結ぶ線に沿って作用する第2分力f2と、に分解することができる。第1分力f1は支持部材21の引張力として作用する。第2分力f2は、第2リンク部材222の圧縮力として作用する。このため、第2分力f2と同じ大きさ及び同じ向きの分散荷重Fdが、第1揺動軸心Ax1に作用する。分散荷重Fdは、第1揺動軸心Ax1と駆動軸心Axdとを結ぶ線に沿って作用する第3分力f3と、第1揺動軸心Ax1と駆動軸心Axdとを結ぶ線に直交する方向に沿って作用する第4分力f4と、に分解することができる。第3分力f3は、第1リンク部材221の圧縮力として作用する。第4分力f4は、駆動軸心Axdを中心とする円の第1揺動軸心Ax1の位置における接線方向に沿って作用する力である。従って、第1リンク部材221には、駆動軸心Axdから第1揺動軸心Ax1までの離間距離Laに第4分力f4を乗算して算出されるモーメントM(M=L×f4)が作用する。中継コンベア部2Tを接続姿勢Sjに維持するためには、駆動部23が、このモーメントMに相当するトルクを出力することが必要となる。
【0061】
次に、比較例について説明する。図6(b)に示すように、支持部材21pは、駆動軸心Axdp周りに揺動可能に支持されており、支持部材21pにおける駆動軸心Axdp側とは反対側の端部に、中継コンベア部2Tpを支持する支持部210pが設けられている。本開示に係る技術との比較のため、図6(b)では、駆動軸心Axdpと支持部210pとの相対位置の関係が、図6(a)における駆動軸心Axdと第2揺動軸心Ax2との相対位置の関係と同じ場合を想定している。
【0062】
図6(b)において、物品Wが中継コンベア部2Tpを通過した際には、下向きの荷重Fpが、支持部材21pの先端に設けられた支持部210pに作用する。この荷重Fpは、図6(a)において第2揺動軸心Ax2に作用する荷重Fと、同様の向き及び大きさであることを想定している。そして、図6(b)に示すように、荷重Fpは、支持部211Pと駆動軸心Axdpとを結ぶ線に沿って作用する第5分力f5と、支持部211Pと駆動軸心Axdpとを結ぶ線に直交する方向に沿って作用する第6分力f6と、に分解することができる。第5分力f5は、支持部材21pの圧縮力として作用する。第6分力f6は、駆動軸心Axdpを中心とする円の支持部210pの位置における接線方向に沿って作用する力である。従って、支持部材21pには、駆動軸心Axdpから支持部210pまでの離間距離Lpに第6分力f6を乗算して算出されるモーメントMp(Mp=Lp×f6)が作用する。比較例において、中継コンベア部2Tを接続姿勢Sjに維持するためには、駆動部23が、このモーメントMpに相当するトルクを出力することが必要となる。
【0063】
図6(a)と図6(b)とを比較して分かるように、本開示に係る技術において駆動部23が負担する荷重(第4分力f4)は、比較例において駆動部23pが負担する荷重(第6分力f6)に比べて小さい。また、本開示に係る技術において駆動軸心Axdから分力f4が作用する位置までの離間距離Laは、比較例において駆動軸心Axdpから分力f6が作用する位置までの離間距離Lpに比べて短い。そのため、本開示に係る技術において駆動部23が支える必要のあるモーメントMは、比較例において駆動部23pが支える必要のあるモーメントMpに比べて小さくなる。従って、本開示に係る搬送コンベア1によれば、従来に比べて駆動部23の負担を軽減しつつ、上流側コンベア部1uと下流側コンベア部1dとのコンベア間の接続を適切に維持することが可能となる。
【0064】
〔その他の実施形態〕
次に、搬送コンベアのその他の実施形態について説明する。
【0065】
(1)上記の実施形態では、第1規制部材31と第2規制部材32とが、姿勢変更機構20の構成部材のうち、第1リンク部材221に当接するように構成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1規制部材31と第2規制部材32とが当接する対象は、支持部材21、第2リンク部材222、または、駆動部23であっても良い。例えば、第1規制部材31と第2規制部材32とが支持部材21に当接することで、中継コンベア部2Tの揺動範囲を規制する構成とされていても良い。或いは、駆動部23がエアシリンダやロータリアクチュエータである場合には、駆動ストロークの範囲が予め規定されているため、このような場合には、第1規制部材31と第2規制部材32とが、駆動部23に内蔵されていることになる。なお、第1規制部材31と第2規制部材32とが、互いに異なる対象に当接するように構成されていても良い。また、第1規制部材31と第2規制部材32とが、姿勢変更機構20の構成部材以外、例えば、中継コンベア部2Tの構成部材に当接するように構成されていても良い。
【0066】
(2)上記の実施形態では、図3図5に示すように、第1揺動軸心Ax1の移動軌跡の最下点(最下位置Pb)が、接続姿勢位置Pjと開放姿勢位置Poとの間に位置するように、第1リンク部材221の揺動範囲が設定されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、例えば、第1揺動軸心Ax1の最下位置Pbと開放姿勢位置Poとが同じ位置となるように、第1リンク部材221の揺動範囲が設定されていても良い。
【0067】
(3)上記の実施形態では、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態で、第1仮想平面L1の上面と第2仮想平面L2の上面との成す角αが、170°以上であって180°未満である構成を例として説明した。しかし、これには限定されず、この角αが、170°未満とされていても良い。例えば、この角αが、160°以上であって170°未満の範囲に設定されていても良い。
【0068】
(4)上記の実施形態では、支持軸心Axsが、第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2との双方よりも上方に配置されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、支持軸心Axsは、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態において、第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2との少なくとも一方に対して、下方に配置されていても良い。
【0069】
(5)上記の実施形態では、第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2との双方は、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態を基準として、駆動軸心Axdよりも上方に配置されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1揺動軸心Ax1と第2揺動軸心Ax2との少なくとも一方が、中継コンベア部2Tが接続姿勢Sjである状態において、駆動軸心Axdよりも下方に配置されていても良い。
【0070】
(6)なお、上述した実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0071】
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した搬送コンベアについて説明する。
【0072】
上下方向に移動する防火扉の移動経路と交差する搬送経路に沿って物品を搬送する搬送コンベアであって、
上流側コンベア部と、
前記搬送経路における前記移動経路と重複する領域に設定された隙間領域を隔てて、前記上流側コンベア部よりも前記搬送経路の下流側に配置された下流側コンベア部と、
前記隙間領域に配置されて前記上流側コンベア部と前記下流側コンベア部とを接続する接続姿勢と、前記移動経路と重複しない非重複領域に配置されて前記隙間領域を開放する開放姿勢と、に姿勢変化する中継コンベア部と、
前記中継コンベア部の姿勢を変化させる姿勢変更機構と、を備え、
前記姿勢変更機構は、前記中継コンベア部が前記接続姿勢と前記開放姿勢との間で揺動可能なように前記中継コンベア部を支持する支持部材と、前記支持部材に連結されたリンク機構と、前記リンク機構を駆動する駆動部と、を備え、
前記支持部材は、前記隙間領域に対する位置が固定された支持軸心周りに揺動可能に支持されていると共に、前記支持軸心から離間した支持連結部において前記中継コンベア部に連結され、
前記リンク機構は、第1リンク部材と第2リンク部材とを備え、
前記第1リンク部材は、前記隙間領域に対する位置が固定された駆動軸心周りに揺動可能に支持されていると共に、前記駆動軸心から離間した第1連結部において第1揺動軸心周りに相対的に揺動可能に前記第2リンク部材と連結され、
前記第2リンク部材は、前記第1揺動軸心から離間した第2連結部において第2揺動軸心周りに相対的に揺動可能に前記支持部材と連結され、
前記駆動部は、エネルギの供給を受けることにより、前記中継コンベア部を前記接続姿勢とする方向に、前記第1リンク部材を前記駆動軸心周りに揺動させる駆動力を発生し、前記エネルギの遮断により前記駆動力を消失するように構成され、
前記支持軸心と前記駆動軸心と前記第1揺動軸心と前記第2揺動軸心とは互いに平行に配置され、
前記支持軸心は、前記駆動軸心よりも上方に配置され、
前記リンク機構は、前記中継コンベア部が前記接続姿勢である状態で、前記駆動軸心と前記第2揺動軸心とを結ぶ基準仮想平面に対して、前記第1揺動軸心が下方に位置するように構成されている。
【0073】
本構成によれば、物品を搬送する場合に中継コンベア部に掛かる負荷の一部をリンク機構により支えることができるため、中継コンベア部の接続姿勢を維持するために必要な駆動部の駆動力を小さく抑えることが可能となる。そのため、駆動部の負担を軽減しつつ、上流側コンベア部と下流側コンベア部とのコンベア間の接続を適切に維持することができる。また、本構成によれば、支持軸心が駆動軸心よりも上方に配置されていると共に、中継コンベア部が接続姿勢である状態で、駆動軸心と第2揺動軸心とを結ぶ基準仮想平面に対して第1揺動軸心が下方に位置している。そのため、駆動部へのエネルギ供給が遮断された場合には、中継コンベア部の自重により、支持部材に支持された中継コンベア部が支持軸心周りに下方に揺動すると共に、第1揺動軸心が下方に移動して第1リンク部材と第2リンク部材とがV字状に折り畳まれるようにリンク機構を動作させることができる。従って、本構成によれば、リンク機構が中継コンベア部の自重による揺動を妨げることなく、中継コンベア部を適切に開放姿勢とすることができる。そのため、火災発生時に駆動部へのエネルギ供給が遮断された場合にも、隙間領域を開放して防火扉の移動経路を適切に確保することが可能となる。
【0074】
ここで、
前記中継コンベア部が前記開放姿勢から前記接続姿勢となるための前記支持軸心周りの揺動方向を第1揺動方向とし、その反対方向を第2揺動方向として、
前記中継コンベア部が前記接続姿勢である状態で、前記姿勢変更機構の一部に当接して前記支持部材が前記第1揺動方向に揺動することを規制する第1規制部材と、
前記中継コンベア部が前記開放姿勢である状態で、前記姿勢変更機構の一部に当接して前記支持部材が前記第2揺動方向に揺動することを規制する第2規制部材と、を更に備えると好適である。
【0075】
本構成によれば、中継コンベア部の揺動範囲を接続姿勢と開放姿勢との間の範囲に規制することができる。従って、例えば中継コンベア部が搬送経路側に突出するなど、意図しない領域に中継コンベア部が揺動することを制限できる。
【0076】
ここで、
前記第1揺動軸心と前記第2揺動軸心との離間距離が、前記駆動軸心と前記第1揺動軸心との離間距離以上であって、前記支持軸心と前記第2揺動軸心との離間距離以上であると好適である。
【0077】
本構成によれば、駆動軸心と第1揺動軸心との離間距離および支持軸心と第2揺動軸心との離間距離の双方を、第1揺動軸心と第2揺動軸心との離間距離と同等、或いは、それよりも短くすることができる。従って、駆動軸心周りの構造、及び、支持軸心周りの構造を小型化することが可能となっている。
【0078】
また、
前記中継コンベア部が前記接続姿勢である状態での前記第1揺動軸心の位置である接続姿勢位置と、前記中継コンベア部が前記開放姿勢である状態での前記第1揺動軸心の位置である開放姿勢位置との間の前記第1揺動軸心の移動軌跡の最下点が、前記接続姿勢位置と前記開放姿勢位置との間に位置するように、前記第1リンク部材の揺動範囲が設定されていると好適である。
【0079】
本構成によれば、中継コンベア部が接続姿勢の状態から自重による揺動を開始して開放姿勢となるまでの間、すなわち、第1揺動軸心が接続姿勢位置から開放姿勢位置に移動するまでの間に、当該第1揺動軸心は、最下点の通過前は下降し、最下点の通過後において上昇するように動作する。そして、第1揺動軸心が上昇する間、重力を利用してリンク機構及びリンク機構に連結された支持部材及び中継コンベア部の揺動速度を減速させることができる。従って、本構成によれば、中継コンベア部が開放姿勢となる前に揺動速度を減速させ、開放姿勢での停止時の衝撃を緩和することができる。
【0080】
また、
前記中継コンベア部が前記接続姿勢である状態で、前記駆動軸心と前記第1揺動軸心とを結ぶ第1仮想平面の上面と前記第1揺動軸心と前記第2揺動軸心とを結ぶ第2仮想平面の上面との成す角が、170°以上であって180°未満であると好適である。
【0081】
本構成によれば、第1リンク部材と第2リンク部材とを直線状に近い配置として、第2リンク部材から第1リンク部材に作用する回転モーメントを小さく抑えることができる。従って、本構成によれば、中継コンベア部の接続姿勢を維持するために必要な駆動部の駆動力を小さく抑えることが容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本開示に係る技術は、上下方向に移動する防火扉の移動経路と交差する搬送経路に沿って物品を搬送する搬送コンベアに利用することができる。
【符号の説明】
【0083】
1 :搬送コンベア
1d :下流側コンベア部
1u :上流側コンベア部
2T :中継コンベア部
20 :姿勢変更機構
21 :支持部材
22 :リンク機構
221 :第1リンク部材
222 :第2リンク部材
23 :駆動部
7 :防火扉
31 :第1規制部材
32 :第2規制部材
Ax1 :第1揺動軸心
Ax2 :第2揺動軸心
Axd :駆動軸心
Axs :支持軸心
C1 :第1連結部
C2 :第2連結部
Cs :支持連結部
D1 :第1揺動方向
D2 :第2揺動方向
L1 :第1仮想平面
L2 :第2仮想平面
Ls :基準仮想平面
Sj :接続姿勢
So :開放姿勢
Pj :接続姿勢位置
Po :開放姿勢位置
R1 :搬送経路
R7 :移動経路
Reg :隙間領域
Ren :非重複領域
W :物品
図1
図2
図3
図4
図5
図6