(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】第1の基地局、第2の基地局、及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 24/08 20090101AFI20221213BHJP
H04W 16/32 20090101ALI20221213BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221213BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20221213BHJP
【FI】
H04W24/08
H04W16/32
H04W72/04 111
H04W92/20
(21)【出願番号】P 2020500371
(86)(22)【出願日】2019-01-28
(86)【国際出願番号】 JP2019002638
(87)【国際公開番号】W WO2019159662
(87)【国際公開日】2019-08-22
【審査請求日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】P 2018023332
(32)【優先日】2018-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141519
【氏名又は名称】梶田 邦之
(72)【発明者】
【氏名】横山 俊宏
(72)【発明者】
【氏名】林 貞福
【審査官】志津木 康
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-532801(JP,A)
【文献】国際公開第2015/008552(WO,A1)
【文献】特表2017-510162(JP,A)
【文献】特開2017-050900(JP,A)
【文献】Huawei, Qualcomm Incorporated,Stage 3 for secondary RAT data volume reporting over X2[online],3GPP TSG RAN WG3 #98 R3-174931,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_I,2017年12月01日,第1-6ページ
【文献】ZTE,Miscellaneous corrections[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_01_NR R2-1801617,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_01_NR/Docs/R2-1801617.zip>,2018年01月27日
【文献】Huawei, Qualcomm Incorporated,Stage 2 for secondary RAT data volume reporting[online],3GPP TSG RAN WG3 #98 R3-174930,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_98/Docs/R3-174930.zip>,2017年12月03日
【文献】Ericsson,Dual Connectivity deployment options and relation to XnUP/X2UP/F1UP[online],3GPP TSG RAN WG3 adhoc_R3_AH_NR_1706 R3-172549,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_AHGs/R3_AH_NR_1706/Docs/R3-172549.zip>,2017年06月27日
【文献】NTT DOCOMO, INC.,Clarification on desired buffer size[online],3GPP TSG RAN WG3 #98 R3-174903,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_98/Docs/R3-174903.zip>,2017年12月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-H04B7/26
H04W4/00-H04W99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアルコネクティビティのセカンダリノードである第1の基地局において、
前記第1の基地局は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤをホストし、
SN-terminated bearerを通じて前記第1の基地局と端末装置との間で伝達されるデー
タの量をカウントするカウント
手段と、
前記デュアルコネクティビティのマスタノードである第2の基地局へSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージを送信する
送信手段と、を備え、
前記SECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージは
、前記第1の基地局がカウントした前記データの量を示す第1の情報要素を含む、第1の基地局。
【請求項2】
前記SECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージは、MN-terminated bearerを通じて伝達されるデータの量を示す第2の情報要素を含まない、請求項1に記載の第1の基地局。
【請求項3】
前記MN-terminated bearerを通じて伝達されるデータの量は、前記第2の基地局によりカウントされるデータ量である、請求項2に記載の第1の基地局。
【請求項4】
前記SN-terminated bearerを通じて伝達されるデータは、前記SN-Terminated bearerのうちのSplit bearerまたはSCG bearerを通じて前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータである、請求項1~3のいずれか1項に記載の第1の基地局。
【請求項5】
前記SN-terminated bearerを通じて伝達されるデータは、前記第1の基地局から前記端末装置へ送信されるダウンリンクデータと、前記端末装置から前記第1の基地局へ送信されるアップリンクデータとを含み、
前記カウント
手段は、前記端末装置への前記ダウンリンクデータの受渡の状況に基づいて、前記ダウンリンクデータの量をカウントする、請求項1~4のいずれか1項に記載の第1の基地局。
【請求項6】
前記受渡の前記状況は、前記PDCPレイヤよりも下位のレイヤにおいて確認される受渡状況である、請求項5に記載の第1の基地局。
【請求項7】
前記第1の基地局は、前記PDCPレイヤの処理を実行する中央ユニットと、RLCレイヤの処理を実行する分散ユニットとを含み、
前記受渡の前記状況は、前記分散ユニットから前記中央ユニットへ送信される情報である、請求項5又は6に記載の第1の基地局。
【請求項8】
前記第1の情報要素は、Usage count UL及びUsage count DLである、請求項1~7のいずれか1項に記載の第1の基地局。
【請求項9】
前記第2の情報要素は、Usage count UL及びUsage count DLである、請求項2に記載の第1の基地局。
【請求項10】
SN-terminated bearerを通じてデュアルコネクティビティのセカンダリノードである第1の基地局と端末装置との間で伝達されるデー
タの量を示す第1の情報要素を含むSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージを、前記第1の基地局から受信する
受信手段、を備え、
前記第1の基地局は、
PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤをホストし、
前記第1の基地局と端末装置との間で、前記SN-terminated bearerを通じて伝達される
前記データの量をカウントする、第2の基地局。
【請求項11】
PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤをホストすることと、
SN-terminated bearerを通じてデュアルコネクティビティのセカンダリノードである第1の基地局と端末装置との間で伝達されるデー
タの量をカウントすることと、
前記端末装置のために前記デュアルコネクティビティのマスタノードである第2の基地局へSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージを送信することと、を含み、
前記SECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージは、
前記第1の基地局がカウントした前記データの量を示す第1の情報要素を含む、方法。
【請求項12】
SN-terminated bearerを通じてデュアルコネクティビティのセカンダリノードである第1の基地局と端末装置との間で伝達されるデー
タの量を示す第1の情報要素を含むSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージを、前記第1の基地局から受信し、
前記第1の基地局は、
PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤをホストし、
前記第1の基地局と端末装置との間で、前記SN-terminated bearerを通じて伝達される
前記データの量をカウントする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、端末装置、方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(Third-Generation Partnership Project)のRelease15では、EN-DC(E-UTRA-NR Dual Connectivity)が規定されている(非特許文献1参照)。EN-DCでは、UE(User Equipment)は、マスタノード(MN)として動作する1つのeNB(evolved Node B)と、セカンダリノード(SN)として動作するen-gNBとに接続される。
【0003】
さらに、EN-DCの一機能として、Secondary RAT Data Usage Report機能が規定されている(非特許文献2参照)。en-gNBは、セカンダリRAT(Radio Access Technology)であるNR(New Radio)を用いてen-gNBとUEとの間で伝達されたユーザデータの量をカウント(測定)し、X2AP:Secondary RAT Data Usage Reportメッセージでこのデータ量(data volume)をMeNB(MNであるeNB)に報告する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TS 37.340 V15.0.0 (2017-12) “3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and NR;Multi-connectivity;Stage 2 (Release 15)”
【文献】3GPP TS 36.423 V15.0.0 (2017-12) “3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E-UTRAN);X2 application protocol (X2AP)(Release 15)”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、Secondary RAT Data Usage Report機能の実現手法が規定されていない。より具体的には、SNであるen-gNBがデータ量をカウント(測定)する手法は規定されていない。
【0006】
本発明の目的は、デュアルコネクティビティにおいてセカンダリノード(SN)からマスタノード(MN)へのデータ量の報告を可能にする仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態に係る第1の通信装置は、少なくともNR(New Radio)を用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と上記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得する情報取得部と、上記端末装置のために上記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局へ上記データ量情報を送信する通信処理部と、を備え、上記データの上記量は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤで、又は、PDCPレイヤとRLC(Radio Link Control)レイヤとの間でカウントされるデータ量である。
【0008】
本発明の一形態に係る第2の通信装置は、少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と上記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を、当該第1の基地局から受信する通信処理部、を備え、上記データの上記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である。
【0009】
本発明の一形態に係る端末装置は、少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして上記端末装置のために動作する第1の基地局と通信する第1通信処理部と、上記端末装置のために上記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局と通信する第2通信処理部と、を備え、上記第1の基地局は、上記第1の基地局と上記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を上記第2の基地局へ送信し、上記データの上記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である。
【0010】
本発明の一形態に係る第1の方法は、少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と上記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得することと、上記端末装置のために上記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局へ上記データ量情報を送信することと、を含み、上記データの上記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である。
【0011】
本発明の一形態に係る第2の方法は、少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と上記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を、当該第1の基地局から受信すること、を含み、上記データの上記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である。
【0012】
本発明の一形態に係る第3の方法は、少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と通信することと、上記端末装置のために上記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局と通信することと、を含み、上記第1の基地局は、上記第1の基地局と上記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を上記第2の基地局へ送信し、上記データの上記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である。
【0013】
本発明の一形態において、上記第1の方法、上記第2の方法及び上記第3の方法のうちの少なくとも1つをプロセッサに実行させるプログラム、又は当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体が提供されてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一形態によれば、デュアルコネクティビティにおいてセカンダリノード(SN)からマスタノード(MN)へのデータ量の報告が可能になる。なお、本発明の一形態により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例を示す説明図である。
【
図2】実施形態に係る各無線ベアラのレイヤ処理の例を説明するための説明図である。
【
図3】実施形態に係る第1の基地局の分割(Split)の例を説明するための説明図である。
【
図4】実施形態に係る第1の基地局の分割の第1の例を説明するための説明図である。
【
図5】実施形態に係るMN Terminated bearerについてのデータルートの例を説明するための説明図である。
【
図6】実施形態に係る第1の基地局の分割の第2の例を説明するための説明図である。
【
図7】実施形態に係るCUの概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図8】実施形態に係るDUの概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図9】実施形態に係る第2の基地局の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図10】実施形態に係る端末装置の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図11】第1の実施形態に係るSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージの例を説明するための第1の説明図である。
【
図12】第1の実施形態に係るSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージの例を説明するための第2の説明図である。
【
図13】第1の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図14】第2の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図15】実施形態の変形例に係る第1の基地局の分割(Split)の例を説明するための説明図である。
【
図16】実施形態の変形例に係る第1の基地局100の分割(Higher Layer Split)の例を説明するための説明図である。
【
図17】第1の実施形態の変形例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図18】第2の実施形態の変形例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【
図19】第3の実施形態に係る第1の通信装置の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図20】第3の実施形態に係る第2の通信装置の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【
図21】第3の実施形態に係る端末装置の概略的な構成の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態 (以下、「本実施形態」と呼ぶ)を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0017】
説明は、以下の順序で行われる。
1.本実施形態の概要
2.システムの構成
3.各ノードの構成
3.1.中央ユニット(CU)の構成
3.2.分散ユニット(DU)の構成
3.3.第2の基地局の構成
3.4.端末装置の構成
4.第1の実施形態
5.第2の実施形態
6.変形例
7.第3の実施形態
7.1.第1の通信装置の構成
7.2.第2の通信装置の構成
7.3.端末装置の構成
7.4.技術的特徴
【0018】
<<1.本実施形態の概要>>
まず、本実施形態の概要を説明する。
【0019】
(1)技術的課題
3GPPのRelease15では、EN-DCが規定されている。EN-DCでは、UEは、マスタノード(MN)として動作する1つのeNBと、セカンダリノードとして動作するen-gNBとに接続される。
【0020】
さらに、EN-DCの一機能として、Secondary RAT Data Usage Report機能が規定されている。en-eNBは、セカンダリRATであるNR(New Radio)を用いてen-eNBとUEとの間で伝達されたユーザデータの量をカウント(測定)し、X2AP:Secondary RAT Data Usage Reportメッセージでこのデータ量をMeNB(MNであるeNB)に報告する。
【0021】
しかし、Secondary RAT Data Usage Report機能の実現手法が規定されていない。より具体的には、SNであるen-gNBがデータ量をカウント(測定)する手法は規定されていない。
【0022】
例えば、MN Terminated bearer(MN Terminated SCG/Split bearer)を通じてSNとUEとの間で伝達されるデータについては、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理はMNにおいて行われ、RLC(Radio Link Control)レイヤ以下のレイヤの処理はSNにおいて行われる。一方、SN Terminated bearer(SN Terminated SCG/Split bearer)を通じてSNとUEとの間で伝達されるデータについては、PDCPレイヤの処理も、RLCレイヤ以下のレイヤの処理も、SNにおいて行われる。このように、データの処理ルートが複雑であるにもかかわらず、SN(en-gNB)がどのようにデータ量をカウント(測定)するかは規定されていない。
【0023】
なお、EN-DCに限らず、NGEN-DC(NG-RAN E-UTRA-NR Dual Connectivity)及びNE-DC(NR-E-UTRA Dual Connectivity)等の他のDCについても同様に、SNがデータ量をカウント(測定)する手法が求められる。
【0024】
(2)技術的特徴
本実施形態では、例えば、少なくともNR(New Radio)を用いるデュアルコネクティビティ(DC)のセカンダリノード(SN)として端末装置のために動作する第1の基地局と当該端末装置との間で伝達されるデータの量は、PDCPレイヤで、又はPDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされる。
【0025】
これにより、例えば、デュアルコネクティビティにおいてセカンダリノード(SN)からマスタノード(MN)へのデータ量の報告が可能になる。具体的には、例えば、SNとして動作する基地局は、中央ユニットと分散ユニットとに分割され得るが、分割の種類(Higher Layer Split、Lower Layer Split)によらず、PDCPレイヤの処理は中央ユニット(CU)において実行される。そのため、PDCPレイヤでの、又はPDCPレイヤとRLCレイヤとの間でのデータ量のカウントは、MNへのデータ量の報告を担うCUにより行われることが可能である。よって、CUは、カウントされたデータ量をMNに報告することが可能となる。
【0026】
<<2.システムの構成>>
図1を参照して、本実施形態に係るシステム1の構成の例を説明する。
図1は、本実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。
図1を参照すると、システム1は、コアネットワーク10、第1の基地局100、第2の基地局400及び端末装置500を含む。
【0027】
(1)規格/仕様への準拠
例えば、システム1は、3GPPの規格(standard)又は仕様(specification)に準拠したシステムである。より具体的には、例えば、システム1は、第5世代(5G)若しくはNR(New Radio)の規格又は仕様に準拠する。システム1は、LTE(Long Term Evolution)若しくはSAE(System Architecture Evolution)の規格又は仕様にも準拠し得る。ここでのLTEは、LTE-Advanced又はeLTE(enhanced LTE)であってもよく、(ノーマルの)LTEであってもよく、他の種類のLTEであってもよい。
【0028】
(2)インタフェース
第1の基地局100は、インタフェース30を介してコアネットワーク10と通信する。第2の基地局400は、インタフェース40を介してコアネットワーク10と通信する。
【0029】
一例として、コアネットワーク10は、EPC(Evolved Packet Core)(即ち、4G(Fourth-Generation)のコアネットワーク)である。この場合に、例えば、インタフェース30及びインタフェース40は、S1インタフェースである。
【0030】
別の例として、コアネットワーク10は、5GC(Fifth-Generation Core network)であってもよい。この場合に、インタフェース30及びインタフェース40は、NGインタフェースであってもよい。
【0031】
第1の基地局100及び第2の基地局400は、インタフェース50を介して互いに通信する。
【0032】
(3)デュアルコネクティビティ
第1の基地局100は、端末装置500と無線で通信する。また、第2の基地局400も、端末装置500と無線で通信する。端末装置500は、デュアルコネクティビティをサポートし、例えば、第1の基地局100及び第2の基地局400と同時に接続される。とりわけ本実施形態では、第1の基地局100は、端末装置500のために、デュアルコネクティビティのセカンダリノード(SN)として動作し、第2の基地局400は、端末装置500のために、デュアルコネクティビティのマスタノード(MN)として動作する。
【0033】
本実施形態では、上記デュアルコネクティビティは、RAT(Radio Access Technology)として少なくともNR(New Radio)を用いる。即ち、マスタノード(第2の基地局400)及びセカンダリノード(第1の基地局100)の少なくとも一方は、NRを用いて端末装置500と通信する。なお、上記NRは、3GPPの5G(Fifth-Generation)のRATであり、New RAT(NR)又は5G NR(New Radio/RAT)等と呼ばれ得る。
【0034】
-NR+LTE
例えば、上記デュアルコネクティビティは、NR及びLTEを用いるデュアルコネクティビティである。即ち、マスタノード(第2の基地局400)及びセカンダリノード(第1の基地局100)の一方が、NRを用いて端末装置500と通信し、他方が、LTEを用いて端末装置500と通信する。上述したように、ここでのLTEは、LTE-Advanced又はeLTE(enhanced LTE)であってもよく、(ノーマルの)LTEであってもよく、他の種類のLTEであってもよい。
【0035】
--EN-DC
一例として、上記デュアルコネクティビティは、EN-DCであり、第1の基地局100は、en-gNBであり、上記第2の基地局400は、MeNB(Master eNB)である。即ち、マスタノード(MN)である第2の基地局400(MeNB)は、RATとしてLTEを用いて端末装置500と通信し、セカンダリノード(SN)である第1の基地局100(en-gNB)は、RATとしてNRを用いて端末装置500と通信する。この場合に、コアネットワーク10は、EPCであり、第1の基地局100と第2の基地局400との間のインタフェース50は、X2インタフェースである。
【0036】
図2は、本実施形態に係る各無線ベアラのレイヤ処理の例を説明するための説明図である。
図2を参照すると、セカンダリノード(SN)である第1の基地局100(en-gNB)、及びマスタノード(MN)である第2の基地局400(MeNB)と、各無線ベアラとが示されている。無線ベアラとして、MNにて終端する(即ちPDCPがMNに位置する)MN Terminated bearerと、SNにて終端する(即ちPDCPがSNに位置する)SN Terminated bearerとがある。さらに、MN Terminated bearerとして、MCG(Master Cell Group) bearer、SCG(Secondary Cell Group) bearer及びSplit bearerがある。また、SN Terminated bearerとして、同様に、MCG bearer、SCG bearer及びSplit bearerがある。MCG bearerは、MCGにのみRLCベアラをもつ無線ベアラであり、MCG bearerについてのRLCレイヤ、MACレイヤ及び物理レイヤの処理は、MN(第2の基地局400)において行われる。SCG bearerは、SCGにのみRLCベアラをもつ無線ベアラであり、SCG bearerについてのRLCレイヤ、MACレイヤ及び物理レイヤの処理は、SN(第1の基地局100)において行われる。Split bearerは、MCG及びSCGの両方にRLCベアラをもつ無線ベアラであり、Split bearerについてのRLCレイヤ、MACレイヤ及び物理レイヤの処理は、MN(第2の基地局400)及びSN(第1の基地局100)の両方において行われる。
【0037】
なお、上記デュアルコネクティビティがEN-DCである例を説明したが、本実施形態はこの例に限定されない。
【0038】
--NGEN-DC
一例として、上記デュアルコネクティビティは、NGEN-DCであってもよく、第1の基地局100は、SNとして動作するgNBであってもよく、上記第2の基地局400は、MNとして動作するng-eNBであってもよい。この場合に、コアネットワーク10は、5GCであってもよく、第1の基地局100と第2の基地局400との間のインタフェース50は、Xnインタフェースであってもよい。
【0039】
--NE-DC
別の例として、上記デュアルコネクティビティは、NE-DCであってもよく、第1の基地局100は、SNとして動作するng-gNBであってもよく、上記第2の基地局400は、MNとして動作するgNBであってもよい。この場合に、コアネットワーク10は、5GCであってもよく、第1の基地局100と第2の基地局400との間のインタフェース50は、Xnインタフェースであってもよい。
【0040】
-NRのみ
あるいは、上記デュアルコネクティビティは、(LTEを用いずに)NRを用いるデュアルコネクティビティであってもよい。即ち、マスタノード(第2の基地局400)及びセカンダリノード(第1の基地局100)の両方が、NRを用いて端末装置500と通信してもよい。第1の基地局100は、SNとして動作するgNBであってもよく、上記第2の基地局400は、MNとして動作するgNBであってもよい。この場合に、コアネットワーク10は、5GCであってもよく、第1の基地局100と第2の基地局400との間のインタフェース50は、Xnインタフェースであってもよい。
【0041】
なお、第1の基地局100は、第1のオペレータの基地局であってもよく、第2の基地局400は、当該第1のオペレータとは異なる第2のオペレータの基地局であってもよい。即ち、上記デュアルコネクティビティは、オペレータ間でのデュアルコネクティビティであってもよい。
【0042】
(4)第1の基地局の分割(Split)
例えば、第1の基地局100は、中央ユニット(CU:Central Unit)及び1つ以上の分散ユニット(DU:Distributed Unit)を含む。
【0043】
図3は、本実施形態に係る第1の基地局100の分割(Split)の例を説明するための説明図である。
図3を参照すると、第1の基地局100に含まれる中央ユニット(CU)200及び分散ユニット(DU)300が示されてる。CU200及び各DU300は、インタフェース60を介して互いに通信する。この例では、2つのDU300が示されているが、第1の基地局100は、3つ以上のDU300を含んでもよく、1つのDU300のみを含んでもよい。
【0044】
-Higher Layer Split
例えば、第1の基地局100は、Higher Layer Splitにより分割される。
【0045】
図4は、本実施形態に係る第1の基地局100の分割の第1の例を説明するための説明図である。
図4を参照すると、第1の基地局100に含まれるCU200及びDU300が示されている。PDCPレイヤは、CU200に位置し、RLCレイヤ、MACレイヤ及び物理(PHY)レイヤは、DU300に位置する。即ち、CU200は、PDCPレイヤの処理を実行し、DU300は、RLCレイヤ、MACレイヤ及びPHYレイヤの処理を実行する。この場合に、インタフェース60は、F1インタフェースである。
【0046】
図4を参照して、CU200にPDCPレイヤが位置する例を説明したが、特にNGEN-DCやNE-DCの場合には、CU200にSDAP(Service Data Adaptation Protocol)レイヤが位置していてもよい。
【0047】
このようなHigher Layer Splitの場合に、MN Terminated bearerを通じてSN(第1の基地局100)と端末装置500との間で伝達されるデータは、SNのCU200を経由して、MN(第2の基地局400)とSNのDU300との間で伝達されてもよい(第1の例)。あるいは、当該データは、SNのCU200を経由せずに、MN(第2の基地局400)とSNのDU300との間で直接的に伝達されてもよい(第2の例)。
【0048】
図5は、本実施形態に係るMN Terminated bearerについてのデータルートの例を説明するための説明図である。
図5を参照すると、第1の基地局100に含まれるCU200及びDU300と、第2の基地局400とが示されている。第1の例として、MN Terminated bearerを通じてSN(第1の基地局100)と端末装置500との間で伝達されるデータは、CU200を経由して、MN(第2の基地局400)とSNのDU300との間で伝達されてもよい。即ち、当該データは、インタフェース50(例えばX2-U)及びインタフェース60(例えばF1-U)を介してルート70で伝達されてもよい。第2の例として、上記データは、CU200を経由せずに、MN(第2の基地局400)とSNのDU300との間で直接的に伝達されてもよい。即ち、上記データは、ルート80で伝達されてもよい。
【0049】
なお、第1の基地局100の分割の例を説明したが、第2の基地局400も第1の基地局100と同様に分割されてもよい。あるいは、第2の基地局400には、第1の基地局100の分割(Higher Layer Split)とは異なる分割(例えばLower Layer Split)が適用されてもよい。
【0050】
-Lower Layer Split
あるいは、第1の基地局100は、Lower Layer Splitにより分割されてもよい。
【0051】
図6は、本実施形態に係る第1の基地局100の分割の第2の例を説明するための説明図である。
図6を参照すると、第1の基地局100に含まれるCU200及びDU300が示されている。
図6に示されるように、PDCPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、及び物理(PHY)レイヤ(上位部分)は、CU200に位置してもよく、PHYレイヤ(下位部分)は、DU300に位置してもよい。即ち、CU200は、PDCPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ及びPHYレイヤ(上位部分)の処理を実行してもよく、DU300は、PHYレイヤ(下位部分)の処理を実行してもよい。
【0052】
なお、第1の基地局100の分割の例を説明したが、第2の基地局400も第1の基地局100と同様に分割されてもよい。あるいは、第2の基地局400には、第1の基地局100の分割(Lower Layer Split)とは異なる分割(例えばHigher Layer Split)が適用されてもよい。
【0053】
<<3.各ノードの構成>>
図7~
図10を参照して、各ノードの構成を説明する。
【0054】
<3.1.中央ユニット(CU)の構成>
図7は、本実施形態に係るCU200の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図7を参照すると、CU200は、第1ネットワーク通信部210、第2ネットワーク通信部220、記憶部230及び処理部240を備える。
【0055】
(1)第1ネットワーク通信部210
第1ネットワーク通信部210は、DU300からの信号を受信し、DU300への信号を送信する。
【0056】
(2)第2ネットワーク通信部220
第2ネットワーク通信部220は、第2の基地局400からの信号を受信し、第2の基地局400への信号を送信する。
【0057】
第2ネットワーク通信部220は、コアネットワーク10からの信号を受信してもよく、コアネットワーク10への信号を送信してもよい。
【0058】
(3)記憶部230
記憶部230は、CU200の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、CU200の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0059】
(4)処理部240
処理部240は、CU200の様々な機能を提供する。処理部240は、第1通信処理部241、第2通信処理部243、カウント部245及び情報取得部247を含む。カウント部245は、測定部245と呼ばれてもよい。なお、処理部240は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部240は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
【0060】
例えば、処理部240(第1通信処理部241)は、第1ネットワーク通信部210を介してDU300と通信する。例えば、処理部240(第2通信処理部243)は、第2ネットワーク通信部220を介して第2の基地局400(又はコアネットワーク10)と通信する。
【0061】
(5)実装例
第1ネットワーク通信部210及び第2ネットワーク通信部220の各々は、ネットワークアダプタ並びに/又はネットワークインタフェースカード等により実装されてもよい。記憶部230は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。処理部240は、ベースバンド(Baseband:BB)プロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等の1つ以上のプロセッサにより実装されてもよい。第1通信処理部241、第2通信処理部243、カウント部245及び情報取得部247は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部230)は、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0062】
CU200は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部240の動作(第1通信処理部241、第2通信処理部243、カウント部245及び/又は情報取得部247の動作)を行ってもよい。上記プログラムは、処理部240の動作(第1通信処理部241、第2通信処理部243、カウント部245及び/又は情報取得部247の動作)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0063】
なお、CU200は、仮想化されていてもよい。即ち、CU200は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、CU200(仮想マシン)は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0064】
<3.2.分散ユニット(DU)の構成>
図8は、本実施形態に係るDU300の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図8を参照すると、DU300は、無線通信部310、ネットワーク通信部320、記憶部330及び処理部340を備える。
【0065】
(1)無線通信部310
無線通信部310は、信号を無線で送受信する。例えば、無線通信部310は、端末装置500からの信号を受信し、端末装置500への信号を送信する。
【0066】
(2)ネットワーク通信部320
ネットワーク通信部320は、CU200からの信号を受信し、CU200への信号を送信する。ネットワーク通信部320は、他のノード(例えば第2の基地局400)からの信号を受信してもよく、当該他のノードへの信号を送信してもよい。
【0067】
(3)記憶部330
記憶部330は、DU300の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、DU300の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0068】
(4)処理部340
処理部340は、DU300の様々な機能を提供する。処理部340は、第1通信処理部341及び第2通信処理部343を含む。なお、処理部340は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部340は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
【0069】
例えば、処理部340(第1通信処理部341)は、無線通信部310を介して端末装置500と通信する。例えば、処理部340(第2通信処理部343)は、ネットワーク通信部320を介してCU200(又は第2の基地局400)と通信する。
【0070】
(5)実装例
無線通信部310は、アンテナ及び高周波(Radio Frequency:RF)回路等により実装されてもよく、当該アンテナは、指向性アンテナであってもよい。ネットワーク通信部320は、ネットワークアダプタ並びに/又はネットワークインタフェースカード等により実装されてもよい。記憶部330は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。処理部340は、ベースバンド(BB)プロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等の1つ以上のプロセッサにより実装されてもよい。第1通信処理部341及び第2通信処理部343は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部330)は、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0071】
DU300は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部340の動作(第1通信処理部341及び/又は第2通信処理部343の動作)を行ってもよい。上記プログラムは、処理部340の動作(第1通信処理部341及び/又は第2通信処理部343の動作)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0072】
なお、DU300は、仮想化されていてもよい。即ち、DU300は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、DU300(仮想マシン)は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0073】
<3.3.第2の基地局の構成>
図9は、本実施形態に係る第2の基地局400の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図9を参照すると、第2の基地局400は、無線通信部410、ネットワーク通信部420、記憶部430及び処理部440を備える。
【0074】
(1)無線通信部410
無線通信部410は、信号を無線で送受信する。例えば、無線通信部410は、端末装置500からの信号を受信し、端末装置500への信号を送信する。
【0075】
(2)ネットワーク通信部420
ネットワーク通信部420は、第1の基地局100又はコアネットワーク10からの信号を受信し、第1の基地局100又はコアネットワーク10への信号を送信する。
【0076】
(3)記憶部430
記憶部430は、第2の基地局400の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、第2の基地局400の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0077】
(4)処理部440
処理部440は、第2の基地局400の様々な機能を提供する。処理部440は、第1通信処理部441、第2通信処理部443及びカウント部445を含む。カウント部445は、測定部445と呼ばれてもよい。なお、処理部440は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部440は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
【0078】
例えば、処理部440(第1通信処理部441)は、無線通信部410を介して端末装置500と通信する。例えば、処理部440(第2通信処理部443)は、ネットワーク通信部420を介して第1の基地局100又はコアネットワーク10と通信する。
【0079】
(5)実装例
無線通信部410は、アンテナ及び高周波(RF)回路等により実装されてもよく、当該アンテナは、指向性アンテナであってもよい。ネットワーク通信部420は、ネットワークアダプタ並びに/又はネットワークインタフェースカード等により実装されてもよい。記憶部430は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。処理部440は、ベースバンド(BB)プロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等の1つ以上のプロセッサにより実装されてもよい。第1通信処理部441、第2通信処理部443及びカウント部445は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部430)は、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0080】
第2の基地局400は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部440の動作(第1通信処理部441、第2通信処理部443及び/又はカウント部445の動作)を行ってもよい。上記プログラムは、処理部440の動作(第1通信処理部441、第2通信処理部443及び/又はカウント部445)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0081】
第2の基地局400は、中央ユニット(CU)及び分散ユニット(DU)を含んでもよい。当該CUが、ネットワーク通信部420及び第2通信処理部443(並びにカウント部445)を含んでもよく、当該DUが、無線通信部410及び第1通信処理部441を含んでもよい。
【0082】
なお、第2の基地局400(又は第2の基地局400の一部であるCU若しくはDU)は、仮想化されていてもよい。即ち、第2の基地局400(又は第2の基地局400の一部であるCU若しくはDU)は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、第2の基地局400(又は第2の基地局400の一部であるCU若しくはDU)(仮想マシン)は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0083】
<3.4.端末装置の構成>
図10は、本実施形態に係る端末装置500の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図10を参照すると、端末装置500は、第1無線通信部510、第2無線通信部520、記憶部530及び処理部540を備える。
【0084】
(1)第1無線通信部510
第1無線通信部510は、信号を無線で送受信する。例えば、第1無線通信部510は、第1の基地局100からの信号を受信し、第1の基地局100への信号を送信する。
【0085】
(2)第2無線通信部520
第2無線通信部520は、信号を無線で送受信する。例えば、第2無線通信部520は、第2の基地局400からの信号を受信し、第2の基地局400への信号を送信する。
【0086】
(3)記憶部530
記憶部530は、端末装置500の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、端末装置500の動作のための1つ以上の命令を含む。
【0087】
(4)処理部540
処理部540は、端末装置500の様々な機能を提供する。処理部540は、第1通信処理部541及び第2通信処理部543を含む。なお、処理部540は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部540は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
【0088】
例えば、処理部540(第1通信処理部541)は、第1無線通信部510を介して第1の基地局100と通信する。例えば、処理部540(第2通信処理部543)は、第2無線通信部520を介して第2の基地局400と通信する。
【0089】
(5)実装例
第1無線通信部510及び第2無線通信部520の各々は、アンテナ及び高周波(RF)回路等により実装されてもよい。記憶部530は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。処理部540は、ベースバンド(BB)プロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等の1つ以上のプロセッサにより実装されてもよい。第1通信処理部541及び第2通信処理部543は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部530)は、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。一例として、処理部540は、SoC(System on Chip)内で実装されてもよい。
【0090】
端末装置500は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部540の動作(第1通信処理部541及び/又は第2通信処理部543の動作)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0091】
<<4.第1の実施形態>>
図11~
図13を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
【0092】
(1)データ量情報の送信
第1の基地局100は、少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノード(SN)として端末装置500のために動作し、第2の基地局400は、端末装置500のために当該デュアルコネクティビティのマスタノード(MN)として動作する。この場合に、第1の基地局100(SN)は、第1の基地局100と端末装置500との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得し、当該データ量情報を第2の基地局400(MN)へ送信する。
【0093】
より具体的には、第1の基地局100(SN)に含まれるCU200(情報取得部247)が、上記データ量情報を取得し、CU200(第2通信処理部243)が、上記データ量情報を第2の基地局400(MN)へ送信する。
【0094】
例えば、CU200(第2通信処理部243)は、上記データ量情報を含むメッセージを第2の基地局400へ送信する。具体的には、例えば、上記デュアルコネクティビティは、EN-DCであり、第1の基地局100と第2の基地局400との間のインタフェース50は、X2インタフェースであり、上記メッセージは、X2メッセージである。例えば、上記メッセージは、Secondary RAT Data Usage Reportメッセージである。さらに、例えば、上記データ量情報は、Usage count UL及びUsage count DLである。Usage count UL及びUsage count DLは、それぞれData Usage UL及びData Usage DLと呼ばれてもよい。上記データ量情報は、data usage volumeであってもよい。
【0095】
図11及び
図12は、第1の実施形態に係るSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージの例を説明するための説明図である。
図11には、SECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージの内容が示されており、SECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージは、Secondary RAT Usage Report listを含む。
図12には、Secondary RAT Usage Report listの内容が示されており、Secondary RAT Usage Report listは、Usage count UL IE及びUsage count DL IE(即ちカウントされたデータ量)を含む。
【0096】
図12にも示されるように、例えば、上記データ量情報は、ベアラごとの情報(ベアラごとのデータの量を示す情報)を含む。ここでのベアラは、無線ベアラ(RB)であってもよく、無線アクセスベアラ(RAB)であってもよい。あるいは、上記データ量情報は、QoSフローごとの情報(QoSフローごとのデータの量を示す情報)を含んでもよい。
【0097】
(2)データ量のカウント
第1の基地局100は、第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される上記データの上記量をカウントする。なお、「カウントする」という文言は、「測定する」という文言と置き換えられてもよい。
【0098】
-PDCP
とりわけ、第1の基地局100は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間で上記データの上記量をカウントする。
【0099】
図4及び
図5を参照して説明したように、第1の基地局100の分割の種類によらず、PDCPレイヤの処理は、CU200により行われるので、第1の基地局100のうちのCU200(カウント部245)が、上記データの上記量をカウントする。
【0100】
例えば、第1の基地局100(CU200:カウント部245)は、PDCPのパケットのデータ量をカウントする。例えば、当該パケットは、PDCPのプロトコルデータユニット(PDU)であってもよい。あるいは、当該パケットは、他のデータユニット(例えば、PDCPのサービスデータユニット(SDU))であってもよい。
【0101】
これにより、例えば、デュアルコネクティビティにおいてセカンダリノード(SN)からマスタノード(MN)へのデータ量の報告が可能になる。具体的には、例えば、SNとして動作する第1の基地局100は、CU200とDU300とに分割されるが、分割の種類(Higher Layer Split、Lower Layer Split)によらず、PDCPレイヤの処理はCU200において実行される。そのため、PDCPレイヤでの、又はPDCPレイヤとRLCレイヤとの間でのデータ量のカウントは、MNへのデータ量の報告を担うCU200により行われることが可能である。よって、CU200は、カウントされたデータ量をMNに報告することが可能となる。
【0102】
-カウントされるデータ
--第1のデータ
第1の実施形態では、(データ量のカウントの対象となる)上記データは、上記セカンダリノード(SN)(第1の基地局100)で終端する少なくとも1つの無線ベアラを通じて第1の基地局100と端末装置500との間で伝達される第1のデータである。即ち、第1の基地局100(CU200:カウント部245)は、当該第1のデータの量をカウントする。
【0103】
例えば、上記SN(第1の基地局100)で終端する当該少なくとも1つの無線ベアラは、SN Terminated bearerを含み、上記第1のデータは、当該SN Terminated bearerのうちのSplit bearer及びSCG bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達されるデータである。
【0104】
--第2のデータ
なお、第1の実施形態では、(データ量のカウントの対象となる)上記データは、上記マスタノード(MN)(第2の基地局400)で終端する無線ベアラを通じて第1の基地局100と端末装置500との間で伝達される第2のデータを含まない。即ち、第1の基地局100(CU200:カウント部245)は、当該第2のデータの量をカウントしない。
【0105】
第1の実施形態では、第1の基地局100の代りに、第2の基地局400(カウント部445)が、上記第2のデータの量をカウントする。
【0106】
例えば、上記MN(第2の基地局400)で終端する無線ベアラは、MN Terminated bearerを含み、上記第2のデータは、当該MN Terminated bearerのうちのSplit bearer及びSCG bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達されるデータである。
【0107】
以上のように、上記SNで終端する上記無線ベアラ(SN Terminated bearer)を通じて伝達される上記第1のデータの上記量は、上記SNである第1の基地局100によりカウントされ、上記MNで終端する上記無線ベアラ(MN Terminated bearer)を通じて伝達される上記第2のデータの上記量は、上記MNである第2の基地局400によりカウントされる。
【0108】
これにより、例えば、SN(第1の基地局100)からMN(第2の基地局400)への(データ量の)報告をより小さくすることが可能になる。また、例えば、データ量のカウントがより容易になり得る。
【0109】
-ベアラ/QoSフロー
例えば、データ量のカウントは、ベアラごとに行われる。ここでのベアラは、無線ベアラ(RB)であってもよく、無線アクセスベアラ(RAB)であってもよい。あるいは、データ量のカウントは、QoSフローごとに行われてもよい。
【0110】
-ダウンリンクデータの受渡状況に基づくカウント
例えば、(データ量のカウントの対象となる)上記データ(上記第1のデータ)は、第1の基地局100から端末装置500へ送信されるダウンリンクデータと、端末装置500から第1の基地局100へ送信されるアップリンクデータとを含む。
【0111】
例えば、第1の基地局100(CU200:カウント部245)は、端末装置500への上記ダウンリンクデータの受渡(delivery)の状況(status)に基づいて、上記ダウンリンクデータの量をカウントする。例えば、当該受渡の当該状況は、PDCPレイヤよりも下位のレイヤ(例えばRLCレイヤ)において確認される受渡状況である。
【0112】
例えば、CU200が、PDCPレイヤの処理を実行し、DU300が、RLCレイヤ(及びその下位のレイヤ)の処理を実行する(Higher Layer Split)。この場合に、上記受渡の上記状況は、(F1インタフェースを介して)DU300からCU200へ送信される情報である。一例として、上記受渡の上記状況は、DL DATA DELIVERY STATUSフレームで示される。
【0113】
あるいは、CU200が、PDCPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ及びPHYレイヤ(上位部分)の処理を実行し、DU300が、PHYレイヤ(下位部分)の処理を実行してもよい(Lower Layer Split)。この場合に、上記受渡の上記状況は、CU200が自ら生成する情報であってもよい。
【0114】
これにより、例えば、PDCPレイヤでのデータ量のカウント、又はPDCPレイヤとRLCレイヤとの間でのデータ量のカウントの場合であっても、端末装置500がダウンリンクデータを実際に受信したか否かに基づくデータ量のカウントが可能になる。
【0115】
なお、上記MN(第2の基地局400)で終端する無線ベアラを通じて第1の基地局100と端末装置500との間で伝達される上記第2のデータも、第1の基地局100から端末装置500へ送信されるダウンリンクデータと、端末装置500から第1の基地局100へ送信されるアップリンクデータとを含んでもよい。この場合に、第2の基地局400(カウント部445)は、端末装置500への上記ダウンリンクデータの受渡の状況に基づいて、上記ダウンリンクデータの量をカウントしてもよい。当該受渡の当該状況は、PDCPレイヤよりも下位のレイヤ(例えばRLCレイヤ)において確認される受渡状況であってもよい。上記受渡の上記状況は、第1の基地局100から第2の基地局400へ送信される情報であってもよく、DL DATA DELIVERY STATUSフレームで示されてもよい。
【0116】
(3)第2の基地局によるデータ量情報の送信
第2の基地局400(第1通信処理部441)は、上記データ量情報を含む上記メッセージを第1の基地局100(CU200)から受信する。
【0117】
例えば、第2の基地局400(第2通信処理部443)は、さらに、上記データ量情報(及び上記第2のデータの上記量を示す別のデータ量情報)が用いられたメッセージをコアネットワーク10へ送信する。
【0118】
例えば、コアネットワーク10へ送信される上記メッセージは、上記データ量情報(及び上記別のデータ量情報)を含み、ベアラ(又はQoSフロー)ごとのデータの量を示す情報を含む。あるいは、コアネットワーク10へ送信される上記メッセージは、上記データ量情報(及び上記別のデータ量情報)に基づいて(第2の基地局400により)生成されたさらに別のデータ量情報(例えば集約(aggregate)されたデータ量情報)を含んでもよい。
【0119】
例えば、上記デュアルコネクティビティは、EN-DCであり、第2の基地局400とコアネットワーク10との間のインタフェース40は、S1インタフェースであり、上記メッセージは、S1メッセージである。より具体的には、例えば、上記メッセージは、SECONDARY RAT REPORTメッセージであり、Usage count UL IE及びUsage count DL IE(即ちカウントされたデータ量)を含む。Usage count UL及びUsage count DLは、それぞれData Usage UL及びData Usage DLと呼ばれてもよい。上記データ量情報は、data usage volumeであってもよい。
【0120】
(4)処理の流れ
図13は、第1の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【0121】
SNである第1の基地局100(CU200)は、SN Terminated bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される第1のデータの量をPDCPレイヤでカウントする(S601)。
【0122】
MNである第2の基地局400は、MN Terminated bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される第2のデータの量をPDCPレイヤでカウントする(S603)。
【0123】
第1の基地局100(CU200)は、カウントされた上記第1のデータの上記量を示すデータ量情報(Usage count UL IE及びUsage count DL IE)を含むSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージを第2の基地局400へ送信する(S605)。
【0124】
なお、第2の基地局400は、さらに、上記データ量情報(及び上記第2のデータの上記量を示す別のデータ量情報)を用いたSECONDARY RAT REPORTメッセージ(Usage count UL IE及びUsage count DL IEを含むSECONDARY RAT REPORTメッセージ)をコアネットワーク10へ送信し得る。
【0125】
<<5.第2の実施形態>>
図14を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
【0126】
(1)データ量情報の送信
第1の基地局100は、少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノード(SN)として端末装置500のために動作し、第2の基地局400は、端末装置500のために当該デュアルコネクティビティのマスタノード(MN)として動作する。この場合に、第1の基地局100(SN)は、第1の基地局100と端末装置500との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得し、当該データ量情報を第2の基地局400(MN)へ送信する。
【0127】
この点の説明については、第1の実施形態と第2の実施形態との間で差異ない。よって、ここでは重複する説明を省略する。
【0128】
(2)データ量のカウント
第1の基地局100は、第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される上記データの上記量をカウントする。なお、「カウントする」という文言は、「測定する」という文言と置き換えられてもよい。
【0129】
-PDCP
とりわけ、第1の基地局100は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間で上記データの上記量をカウントする。
【0130】
この点の説明については、第1の実施形態と第2の実施形態との間で差異ない。よって、ここでは重複する説明を省略する。
【0131】
-カウントされるデータ
第2の実施形態では、(データ量のカウントの対象となる)上記データは、上記セカンダリノード(SN)(第1の基地局100)で終端する無線ベアラを通じて第1の基地局100と端末装置500との間で伝達される第1のデータと、上記マスタノード(MN)(第2の基地局400)で終端する無線ベアラを通じて第1の基地局100と端末装置500との間で伝達される第2のデータとを含む。そのため、上記データ量情報は、上記1のデータの量を示す第1のデータ量情報と、上記2のデータの量を示す第2のデータ量情報とを含む。
【0132】
例えば、上記SN(第1の基地局100)で終端する当該無線ベアラは、SN Terminated bearerであり、上記第1のデータは、当該SN Terminated bearerのうちのSplit bearer及びSCG bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達されるデータである。
【0133】
例えば、上記MN(第2の基地局400)で終端する上記無線ベアラは、MN Terminated bearerであり、上記第2のデータは、当該MN Terminated bearerのうちのSplit bearer及びSCG bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達されるデータである。
【0134】
上述のとおり、第2の実施形態では、第1の基地局100(CU200)が、上記MN(第2の基地局400)で終端する無線ベアラを通じて伝達される上記第2のデータの上記量もカウントする。上記第2のデータについては、PDCPレイヤの処理は、第2の基地局400(MN)において行われ、RLCレイヤ及びそれ以下のレイヤの処理は、第1の基地局100(SN)により行われるので、第1の基地局100(CU200)は、少なくとも上記第2のデータの上記量を、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントする。一例として、第1の基地局100(CU200)は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間に、データ量のカウントのためのエンティティをもち、当該エンティティ(カウント部245)が、少なくとも上記第2のデータの上記量をカウントする。なお、第1の基地局100(CU200)は、例えば、上記第1のデータの上記量も、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントする。あるいは、第1の基地局100(CU200)は、上記第1のデータの上記量をPDCPレイヤでカウントしてもよい。
【0135】
第2の実施形態において、例えば、CU200が、PDCPレイヤの処理を実行し、DU300が、RLCレイヤ(及びその下位のレイヤ)の処理を実行する(Higher Layer Split)。
図5を参照して上述したように、Higher Layer Splitの場合には、上記第2のデータは、CU200経由ありのルート(ルート70)、又はCU200経由なしの直接ルート(ルート80)で伝達される。とりわけ第2の実施形態では、上記第2のデータは、CU200を経由して、第2の基地局400(MN)とDU300との間で伝達される。即ち、上記第2のルートは、
図5に示されるルート70で伝達される。そして、上記第2のデータの上記量は、CU200によりカウントされる。これにより、例えば、Higher Layer Splitでも、CU200によるデータ量のカウントが可能になる。
【0136】
以上のように、上記SNで終端する上記無線ベアラ(SN Terminated bearer)を通じて伝達される上記第1のデータの上記量も、上記MNで終端する上記無線ベアラ(MN Terminated bearer)を通じて伝達される上記第2のデータの上記量も、上記SNである第1の基地局100によりカウントされる。
【0137】
これにより、例えば、MN(第2の基地局400)が、自らデータ量をカウントすることなく、SN(第1の基地局100)と端末装置500との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得することが可能になる。
【0138】
-ベアラ/QoSフロー
例えば、データ量のカウントは、ベアラごとに行われる。ここでのベアラは、無線ベアラ(RB)であってもよく、無線アクセスベアラ(RAB)であってもよい。あるいは、データ量のカウントは、QoSフローごとに行われてもよい。
【0139】
-ダウンリンクデータの受渡状況に基づくカウント
例えば、(データ量のカウントの対象となる)上記データ(上記第1のデータ及び上記第2のデータ)は、第1の基地局100から端末装置500へ送信されるダウンリンクデータと、端末装置500から第1の基地局100へ送信されるアップリンクデータとを含む。
【0140】
例えば、第1の基地局100(CU200:カウント部245)は、端末装置500への上記ダウンリンクデータの受渡(delivery)の状況(status)に基づいて、上記ダウンリンクデータの量をカウントする。例えば、当該受渡の当該状況は、PDCPレイヤよりも下位のレイヤ(例えばRLCレイヤ)において確認される受渡状況である。
【0141】
例えば、CU200が、PDCPレイヤの処理を実行し、DU300が、RLCレイヤ(及びその下位のレイヤ)の処理を実行する(Higher Layer Split)。この場合に、上記受渡の上記状況は、(F1インタフェースを介して)DU300からCU200へ送信される情報である。一例として、上記受渡の上記状況は、DL DATA DELIVERY STATUSフレームで示される。
【0142】
あるいは、CU200が、PDCPレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ及びPHYレイヤ(上位部分)の処理を実行し、DU300が、PHYレイヤ(下位部分)の処理を実行してもよい(Lower Layer Split)。この場合に、上記受渡の上記状況は、CU200が自ら生成する情報であってもよい。
【0143】
これにより、例えば、PDCPレイヤでのデータ量のカウント、又はPDCPレイヤとRLCレイヤとの間でのデータ量のカウントの場合であっても、端末装置500がダウンリンクデータを実際に受信したか否かに基づくデータ量のカウントが可能になる。
【0144】
(3)第2の基地局によるデータ量情報の送信
第2の基地局400(第1通信処理部441)は、上記データ量情報を含む上記メッセージを第1の基地局100(CU200)から受信する。
【0145】
例えば、第2の基地局400(第2通信処理部443)は、さらに、上記データ量情報が用いられたメッセージをコアネットワーク10へ送信する。
【0146】
例えば、コアネットワーク10へ送信される上記メッセージは、上記データ量情報を含み、ベアラ(又はQoSフロー)ごとのデータの量を示す情報を含む。あるいは、コアネットワーク10へ送信される上記メッセージは、上記データ量情報に基づいて(第2の基地局400により)生成された別のデータ量情報(例えば集約(aggregate)されたデータ量情報)を含んでもよい。
【0147】
例えば、上記デュアルコネクティビティは、EN-DCであり、第2の基地局400とコアネットワーク10との間のインタフェース40は、S1インタフェースであり、上記メッセージは、S1メッセージである。より具体的には、例えば、上記メッセージは、SECONDARY RAT REPORTメッセージであり、Usage count UL IE及びUsage count DL IE(即ちカウントされたデータ量)を含む。
【0148】
(4)処理の流れ
図14は、第2の実施形態に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【0149】
SNである第1の基地局100(CU200)は、第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達されるデータの量を、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントする(S621)。当該データは、SN Terminated bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される第1のデータと、MN Terminated bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される第2のデータとを含む。
【0150】
第1の基地局100(CU200)は、カウントされた上記データの上記量を示すデータ量情報(Usage count UL IE及びUsage count DL IE)を含むSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージを第2の基地局400へ送信する(S623)。
【0151】
なお、第2の基地局400は、さらに、上記データ量情報を用いたSECONDARY RAT REPORTメッセージ(Usage count UL IE及びUsage count DL IEを含むSECONDARY RAT REPORTメッセージ)をコアネットワーク10へ送信し得る。
【0152】
<<6.変形例>>
図15~
図18を参照して、本実施形態の変形例を説明する。
【0153】
(1)中央ユニット
とりわけ本実施形態の変形例では、中央ユニット(CU)200は、制御プレーンのための第1の中央ユニットと、ユーザプレーンのための第2の中央ユニットとを含む。
【0154】
図15は、本実施形態の変形例に係る第1の基地局100の分割(Split)の例を説明するための説明図である。
図15を参照すると、第1の基地局100は、中央ユニット(CU)200及び分散ユニット(DU)300を含む。さらに、本実施形態の変形例では、CU200は、制御プレーンのための第1の中央ユニットであるCU-CP201と、ユーザプレーンのための第2の中央ユニットであるCU-UPとを含む。1つのCU-CP201に対して、複数のCU-UP203が存在してもよい。各DU300は、インタフェース61を介してCU-CP201と通信し、インタフェース63を介してCU-UP203と通信する。
【0155】
例えば、CU200は、PDCPレイヤの処理を実行し、DU300は、RLCレイヤ及びMACレイヤの処理を実行する。即ち、第1の基地局100は、Higher Layer Splitにより分割(Split)される。
【0156】
図16は、本実施形態の変形例に係る第1の基地局100の分割(Higher Layer Split)の例を説明するための説明図である。
図16を参照すると、第1の基地局100に含まれるCU200及びDU300が示されている。PDCPレイヤは、CU200に位置し、RLCレイヤ、MACレイヤ及び物理(PHY)レイヤは、DU300に位置する。即ち、CU200は、PDCPレイヤの処理を実行し、DU300は、RLCレイヤ、MACレイヤ及びPHYレイヤの処理を実行する。さらに、PDCPレイヤのうちの制御プレーンは、CU-CP201に位置し、PDCPレイヤのうちのユーザプレーンは、CU-UP203に位置する。この場合に、インタフェース61は、F1-Cインタフェースであり、インタフェース63は、F1-Uインタフェースである。
【0157】
あるいは、本実施形態の変形例において、CU200は、PDCPレイヤの処理、RLCレイヤ及びMACレイヤの処理を実行してもよい。即ち、第1の基地局100は、Lower Layer Splitにより分割(Split)されてもよい。
【0158】
図7を再び参照すると、例えば、CU200のうちのカウント部245は、CU-UP203に含まれ、CU200のうちの情報取得部247及び第2通信処理部243は、CU-CP201に含まれる。
【0159】
CU-UP203(カウント部245)は、第1の基地局100(少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのSN)と端末装置500との間で伝達されるデータの量をカウントする。そして、CU-UP203(通信処理部)は、当該データの当該量を示すデータ量情報をCU-CP201へ送信する。
【0160】
CU-CP201(情報取得部247)は、上記データ量情報を取得する。そして、CU-CP201(第2通信処理部243)は、上記データ量情報を第2の基地局400(上記デュアルコネクティビティのMN)へ送信する。
【0161】
(2)第1の実施形態の変形例
図17は、第1の実施形態の変形例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【0162】
SNである第1の基地局100のCU-UP203は、SN Terminated bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される第1のデータの量をPDCPレイヤでカウントする(S641)。
【0163】
MNである第2の基地局400は、MN Terminated bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される第2のデータの量をPDCPレイヤでカウントする(S643)。
【0164】
CU-UP203は、カウントされた上記第1のデータの上記量を示すデータ量情報を、第1の基地局100CU-CP201へ送信する(S645)。
【0165】
CU-CP201は、上記データ量情報(Usage count UL IE及びUsage count DL IE)を含むSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージを第2の基地局400へ送信する(S647)。
【0166】
なお、第2の基地局400は、さらに、上記データ量情報(及び上記第2のデータの上記量を示す別のデータ量情報)を用いたSECONDARY RAT REPORTメッセージ(Usage count UL IE及びUsage count DL IEを含むSECONDARY RAT REPORTメッセージ)をコアネットワーク10へ送信し得る。
【0167】
(3)第2の実施形態の変形例
図18は、第2の実施形態の変形例に係る処理の概略的な流れの例を説明するためのシーケンス図である。
【0168】
SNである第1の基地局100のCU-UP203は、第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達されるデータの量をPDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントする(S661)。当該データは、SN Terminated bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される第1のデータと、MN Terminated bearerを通じて第1の基地局100(SN)と端末装置500との間で伝達される第2のデータとを含む。
【0169】
CU-UP203は、カウントされた上記データの上記量を示すデータ量情報を、第1の基地局100CU-CP201へ送信する(S663)。
【0170】
CU-CP201は、上記データ量情報(Usage count UL IE及びUsage count DL IE)を含むSECONDARY RAT DATA USAGE REPORTメッセージを第2の基地局400へ送信する(S665)。
【0171】
なお、第2の基地局400は、さらに、上記データ量情報を用いたSECONDARY RAT REPORTメッセージ(Usage count UL IE及びUsage count DL IEを含むSECONDARY RAT REPORTメッセージ)をコアネットワーク10へ送信し得る。
【0172】
<<7.第3の実施形態>>
図19~
図21を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態及び第2の実施形態は、具体的な実施形態であるが、第3の実施形態は、より一般化された実施形態である。
【0173】
<7.1.第1の通信装置の構成>
図19は、第3の実施形態に係る第1の通信装置700の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図19を参照すると、第1の通信装置700は、情報取得部710及び通信処理部720を備える。情報取得部710及び通信処理部720の具体的な動作は後に説明する。
【0174】
情報取得部710及び通信処理部720は、ベースバンド(BB)プロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等の1つ以上のプロセッサと、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスクとにより実装されてもよい。上記メモリは、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0175】
第1の通信装置700は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、情報取得部710及び通信処理部720の動作を行ってもよい。上記プログラムは、情報取得部710及び通信処理部720の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0176】
なお、第1の通信装置700は、仮想化されていてもよい。即ち、第1の通信装置700は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、第1の通信装置700(仮想マシン)は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0177】
<7.2.第2の通信装置の構成>
図20は、第3の実施形態に係る第2の通信装置800の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図20を参照すると、第2の通信装置800は、通信処理部810を備える。通信処理部810の具体的な動作は後に説明する。
【0178】
通信処理部810は、ベースバンド(BB)プロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等の1つ以上のプロセッサと、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスクとにより実装されてもよい。上記メモリは、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0179】
第2の通信装置800は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、通信処理部810の動作を行ってもよい。上記プログラムは、通信処理部810の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0180】
なお、第2の通信装置800は、仮想化されていてもよい。即ち、第2の通信装置800は、仮想マシンとして実装されてもよい。この場合に、第2の通信装置800(仮想マシン)は、プロセッサ及びメモリ等を含む物理マシン(ハードウェア)及びハイパーバイザ上で仮想マシンとして動作してもよい。
【0181】
<7.3.端末装置の構成>
図21は、第3の実施形態に係る端末装置900の概略的な構成の例を示すブロック図である。
図21を参照すると、端末装置900は、第1通信処理部910及び第2通信処理部920を備える。第1通信処理部910及び第2通信処理部920の具体的な動作は後に説明する。
【0182】
第1通信処理部910及び第2通信処理部920は、ベースバンド(BB)プロセッサ及び/又は他の種類のプロセッサ等の1つ以上のプロセッサと、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスクとにより実装されてもよい。上記メモリは、上記1つ以上のプロセッサ内に含まれていてもよく、又は、上記1つ以上のプロセッサ外にあってもよい。
【0183】
端末装置900は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、第1通信処理部910及び第2通信処理部920の動作を行ってもよい。上記プログラムは、第1通信処理部910及び第2通信処理部920の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0184】
<7.4.技術的特徴>
第3の実施形態に係る技術的特徴の例を説明する。
【0185】
第1の通信装置700(情報取得部710)は、少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置900のために動作する第1の基地局と端末装置900との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得する。第1の通信装置700(通信処理部720)は、端末装置900のために上記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局へ上記データ量情報を送信する。
【0186】
とりわけ、上記データの上記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である。
【0187】
例えば、第1の通信装置700は、上記第1の基地局、又は上記第1の基地局に含まれる中央ユニット(CU)である。一例として、第1の通信装置700は、第1の実施形態若しくは第2の実施形態の第1の基地局100又はCU200であり、情報取得部710及び通信処理部720は、情報取得部247及び第2通信処理部243である。
【0188】
第2の通信装置800(通信処理部810)は、上記データ量情報を上記第1の基地局から受信する。
【0189】
例えば、第2の通信装置800は、上記第2の基地局、又は上記第2の基地局に含まれるCUである。一例として、第2の通信装置800は、第1の実施形態若しくは第2の実施形態の第2の基地局400又は第2の基地局400のCUであり、通信処理部810は、第2通信処理部443である。
【0190】
端末装置900(第1通信処理部910)は、上記第1の基地局と通信する。また、端末装置900(第2通信処理部920)は、上記第2の基地局と通信する。
【0191】
一例として、端末装置900は、第1の実施形態若しくは第2の実施形態の端末装置500であり、第1通信処理部910及び第2通信処理部920は、第1通信処理部541及び第2通信処理部543である。
【0192】
なお、第3の実施形態は上述した例に限定されない。
【0193】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
【0194】
例えば、本明細書に記載されている処理におけるステップは、必ずしもシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理におけるステップは、シーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、処理におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。
【0195】
また、本明細書において説明したノード(第1の基地局、CU、DU、第2の基地局又は端末装置)の構成要素(例えば、通信処理部、カウント部及び/又は情報取得部)を備える装置(ノードを構成する複数の部分装置のうちの1つ、又は、ノード若しくは部分装置のためのモジュール)が提供されてもよい。また、上記構成要素の処理を含む方法が提供されてもよく、上記構成要素の処理をプロセッサに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体(Non-transitory computer readable medium)が提供されてもよい。当然ながら、このような部分装置、モジュール、方法、プログラム、及びコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体も本発明に含まれる。
【0196】
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0197】
(付記1)
少なくともNR(New Radio)を用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得する情報取得部と、
前記端末装置のために前記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局へ前記データ量情報を送信する通信処理部と、
を備え、
前記データの前記量は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤで、又は、PDCPレイヤとRLC(Radio Link Control)レイヤとの間でカウントされるデータ量である、
通信装置。
【0198】
(付記2)
前記データは、前記セカンダリノードで終端する無線ベアラを通じて前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達される第1のデータである、付記1に記載の通信装置。
【0199】
(付記3)
前記データは、前記デュアルコネクティビティのマスタノードで終端する無線ベアラを通じて前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達される第2のデータを含まない、付記2に記載の通信装置。
【0200】
(付記4)
前記第1のデータの前記量は、前記セカンダリノードによりカウントされるデータ量であり、
前記第2のデータの前記量は、前記マスタノードによりカウントされるデータ量である、
付記3に記載の通信装置。
【0201】
(付記5)
前記データは、前記セカンダリノードで終端する無線ベアラを通じて前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達される第1のデータと、前記デュアルコネクティビティのマスタノードで終端する無線ベアラを通じて前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達される第2のデータとを含み、
前記データ量情報は、前記第1のデータの量を示す第1のデータ量情報と、前記第2のデータの量を示す第2のデータ量情報とを含む、
付記1に記載の通信装置。
【0202】
(付記6)
前記第2のデータの前記量は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、付記5に記載の通信装置。
【0203】
(付記7)
前記第1の基地局は、PDCPレイヤの処理を実行する中央ユニットと、RLCレイヤの処理を実行する分散ユニットとを含み、
前記第2のデータは、前記中央ユニットを経由して、前記マスタノードとして動作する第2の基地局と前記分散ユニットの間で伝達され、
前記第2のデータの前記量は、前記中央ユニットにおいてカウントされるデータ量である、
付記5又は6に記載の通信装置。
【0204】
(付記8)
前記セカンダリノードで終端する前記無線ベアラは、SN Terminated bearerであり、
前記第1のデータは、前記SN Terminated bearerのうちのSplit bearer及びSCG bearerを通じて前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータである、
付記2~7のいずれか1項に記載の通信装置。
【0205】
(付記9)
前記マスタノードで終端する前記無線ベアラは、MN Terminated bearerであり、
前記第2のデータは、前記MN Terminated bearerのうちのSplit bearer及びSCG bearerを通じて前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータである、付記3~7のいずれか1項に記載の通信装置。
【0206】
(付記10)
前記データの前記量をカウントするカウント部をさらに備える、付記1~9のいずれか1項に記載の通信装置。
【0207】
(付記11)
前記データは、前記第1の基地局から前記端末装置へ送信されるダウンリンクデータと、前記端末装置から前記第1の基地局へ送信されるアップリンクデータとを含み、
前記カウント部は、前記端末装置への前記ダウンリンクデータの受渡の状況に基づいて、前記ダウンリンクデータの量をカウントする、
付記10に記載の通信装置。
【0208】
(付記12)
前記受渡の前記状況は、PDCPレイヤよりも下位のレイヤにおいて確認される受渡状況である、付記11に記載の通信装置。
【0209】
(付記13)
前記第1の基地局は、PDCPレイヤの処理を実行する中央ユニットと、RLCレイヤの処理を実行する分散ユニットとを含み、
前記受渡の前記状況は、前記分散ユニットから前記中央ユニットへ送信される情報である、
付記11又は12に記載の通信装置。
【0210】
(付記14)
前記受渡の前記状況は、DL DATA DELIVERY STATUSフレームで示される、付記11~13のいずれか1項に記載の通信装置。
【0211】
(付記15)
前記データ量情報は、Usage count UL及びUsage count DLである、付記1~14のいずれか1項に記載の通信装置。
【0212】
(付記16)
前記通信処理部は、前記データ量情報を含むSecondary RAT Data Usage Reportメッセージを前記第2の基地局へ送信する、付記1~15のいずれか1項に記載の通信装置。
【0213】
(付記17)
前記通信装置は、前記第1の基地局である、付記1~16のいずれか1項に記載の通信装置。
【0214】
(付記18)
前記第1の基地局は、前記PDCPレイヤの処理を実行する中央ユニットと、分散ユニットとを含み、
前記通信装置は、前記中央ユニットである、
付記1~16のいずれか1項に記載の通信装置。
【0215】
(付記19)
前記デュアルコネクティビティは、NR及びLTE(Long Term Evolution)を用いるデュアルコネクティビティである、付記1~18のいずれか1項に記載の通信装置。
【0216】
(付記20)
前記デュアルコネクティビティは、EN-DC(E-UTRA-NR Dual Connectivity)であり、
前記第1の基地局は、en-gNBである、
付記19に記載の通信装置。
【0217】
(付記21)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を、当該第1の基地局から受信する通信処理部、
を備え、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
通信装置。
【0218】
(付記22)
前記データは、前記セカンダリノードで終端する無線ベアラを通じて前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達される第1のデータであり、
前記通信装置は、
前記デュアルコネクティビティのマスタノードで終端する無線ベアラを通じて前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達される第2のデータの量をカウントするカウント部、
をさらに備える、付記21に記載の通信装置。
【0219】
(付記23)
端末装置であって、
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして前記端末装置のために動作する第1の基地局と通信する第1通信処理部と、
前記端末装置のために前記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局と通信する第2通信処理部と、
を備え、
前記第1の基地局は、前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を前記第2の基地局へ送信し、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
端末装置。
【0220】
(付記24)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得することと、
前記端末装置のために前記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局へ前記データ量情報を送信することと、
を含み、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
方法。
【0221】
(付記25)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得することと、
前記端末装置のために前記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局へ前記データ量情報を送信することと、
をプロセッサに実行させるプログラムであり、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
プログラム。
【0222】
(付記26)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を取得することと、
前記端末装置のために前記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局へ前記データ量情報を送信することと、
をプロセッサに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体であり、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
コンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体。
【0223】
(付記27)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を、当該第1の基地局から受信すること、
を含み、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
方法。
【0224】
(付記28)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を、当該第1の基地局から受信すること、
をプロセッサに実行させるプログラムであり、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
プログラム。
【0225】
(付記29)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を、当該第1の基地局から受信すること、
をプロセッサに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体であり、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
コンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体。
【0226】
(付記30)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と通信することと、
前記端末装置のために前記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局と通信することと、
を含み、
前記第1の基地局は、前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を前記第2の基地局へ送信し、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
方法。
【0227】
(付記31)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と通信することと、
前記端末装置のために前記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局と通信することと、
をプロセッサに実行させるプログラムであり、
前記第1の基地局は、前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を前記第2の基地局へ送信し、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
プログラム。
【0228】
(付記32)
少なくともNRを用いるデュアルコネクティビティのセカンダリノードとして端末装置のために動作する第1の基地局と通信することと、
前記端末装置のために前記デュアルコネクティビティのマスタノードとして動作する第2の基地局と通信することと、
をプロセッサに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体であり、
前記第1の基地局は、前記第1の基地局と前記端末装置との間で伝達されるデータの量を示すデータ量情報を前記第2の基地局へ送信し、
前記データの前記量は、PDCPレイヤで、又は、PDCPレイヤとRLCレイヤとの間でカウントされるデータ量である、
コンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体。
【0229】
この出願は、2018年2月13日に出願された日本出願特願第2018-023332号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【産業上の利用可能性】
【0230】
移動体通信システムにて、デュアルコネクティビティにおいてセカンダリノード(SN)がマスタノード(MN)へデータ量を報告することができる。
【符号の説明】
【0231】
1 システム
100 第1の基地局
200 中央ユニット(CU)
241 第1通信処理部
243 第2通信処理部
245 カウント部
247 情報取得部
300 分散ユニット(DU)
341 第1通信処理部
343 第2通信処理部
400 第2の基地局
441 第1通信処理部
443 第2通信処理部
445 カウント部
500 端末装置
541 第1通信処理部
543 第2通信処理部