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特許7192850情報取得システム、情報取得装置、サーバ、情報端末及び情報取得方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報取得システム、情報取得装置、サーバ、情報端末及び情報取得方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20120101AFI20221213BHJP
【FI】
G06Q50/26 300
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020507904
(86)(22)【出願日】2019-03-20
(86)【国際出願番号】 JP2019011900
(87)【国際公開番号】W WO2019182069
(87)【国際公開日】2019-09-26
【審査請求日】2020-09-09
(31)【優先権主張番号】P 2018053935
(32)【優先日】2018-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】則松 香威
(72)【発明者】
【氏名】溝口 正典
(72)【発明者】
【氏名】中島 克也
(72)【発明者】
【氏名】岩波 彰裕
(72)【発明者】
【氏名】芦田 祐介
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-020316(JP,A)
【文献】特開2017-033481(JP,A)
【文献】国際公開第2017/146160(WO,A1)
【文献】特開2016-224960(JP,A)
【文献】奥村 明俊,ノンストップ顔認証システムによる大規模イベントのチケット本人確認の性能改善,情報処理学会 論文誌(トランザクション) コンシューマ・デバイス&システム,日本,情報処理学会,2018年01月30日,Vol.8 No.1,p.27-38
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、前記サーバと通信可能な情報取得装置と、前記サーバと通信可能な情報端末とを含み、
前記情報取得装置は、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、
前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第1の読み取り部と、
前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を前記サーバに送信する第1の情報管理部とを有し、
前記サーバは、
前記情報取得装置から送信された前記人物情報をデータベースに登録する第2の情報管理部を有し、
前記情報端末は、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、
前記第1の区域を通過した前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第2の読み取り部と、
前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得する情報取得部とを有する
ことを特徴とする情報取得システム。
【請求項2】
前記情報取得部は、前記第2の読み取り部により前記識別情報が読み取られた前記第1の対象者について前記情報取得装置の使用の有無を前記サーバに問い合わせ、前記情報取得装置の使用がある場合に、前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得することを特徴とする請求項1記載の情報取得システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記情報取得装置から送信された前記人物情報に含まれる前記生体情報と、リストに登録された特定人物の生体情報とを照合する照合処理部とを有し、
前記情報取得部は、前記照合処理部による照合結果を示す照合情報を前記サーバから取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報取得システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記照合処理部による照合結果に応じて、警告を報知する報知処理部を有することを特徴とする請求項3記載の情報取得システム。
【請求項5】
前記生体情報取得部は、前記第1の対象者の生体画像を前記生体情報として取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報取得システム。
【請求項6】
前記情報取得装置は、前記生体画像の品質を評価して品質値を算出する品質評価部を有し、
前記生体情報取得部は、前記品質値が基準値以上の前記生体画像を取得することを特徴とする請求項5記載の情報取得システム。
【請求項7】
前記生体画像は、前記第1の対象者の指紋画像及び顔画像の少なくとも一方であることを特徴とする請求項5又は6に記載の情報取得システム。
【請求項8】
前記情報取得装置は、可搬性を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報取得システム。
【請求項9】
前記情報取得装置は、バッテリ駆動であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報取得システム。
【請求項10】
前記情報取得装置は、前記サーバと無線で通信可能であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報取得システム。
【請求項11】
サーバと、前記サーバと通信可能な情報端末とを含む情報取得システムに含まれ、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報取得装置であって、
前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第1の読み取り部と、
前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する前記情報端末と通信可能な前記サーバに送信する第1の情報管理部と、
前記生体情報として取得された生体画像の品質を評価して品質値を算出する品質評価部と、
前記生体画像及び前記品質値を表示部に表示する表示制御部とを有し、
前記生体情報取得部は、前記品質値が基準値以上の前記生体画像を取得することを特徴とする情報取得装置。
【請求項12】
サーバと、前記サーバと通信可能な情報端末とを含む情報取得システムに含まれ、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報取得装置であって、
前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第1の読み取り部と、
前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する前記情報端末と通信可能な前記サーバに送信する第1の情報管理部と、
前記第1の対象者による前記生体情報が利用される施設の利用回数が多いほど又は前記施設の事前登録がないよりも前記事前登録がある場合に、前記生体情報取得部により取得する前記生体情報の数を少なくする取得制御部と
を有することを特徴とする情報取得装置。
【請求項13】
前記第1の読み取り部により前記識別情報が読み取られると、所定の時間内に前記生体情報が取得済みであるか否かを表示部に表示する表示制御部を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の情報取得装置。
【請求項14】
前記第1の対象者による前記生体情報が利用される施設の利用回数又は事前登録の有無に応じて、前記生体情報取得部により取得する前記生体情報を決定する取得制御部を有することを特徴とする請求項11記載の情報取得装置。
【請求項15】
第1の区域に配置された情報取得装置と、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置された情報端末とを含む情報取得システムに含まれ、前記情報取得装置及び前記情報端末と通信可能なサーバであって、
前記情報取得装置から送信された、前記第1の区域に待機する第1の対象者が所持する媒体から取得された識別情報、及び前記第1の対象者から取得された生体情報を含む人物情報をデータベースに登録する第2の情報管理部と、
前記情報端末から、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から取得された識別情報に基づき前記第2の対象者についての前記情報取得装置の使用の有無の問い合わせを受け、前記情報取得装置の使用がある場合に、前記第2の対象者が所持する前記媒体から取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記情報端末に送信する通信部と
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項16】
前記情報取得装置から送信された前記人物情報に含まれる前記生体情報と、リストに登録された特定人物の生体情報とを照合する照合処理部を有し、
前記通信部は、前記照合処理部による照合結果を示す照合情報を前記情報端末に送信することを特徴とする請求項15記載のサーバ。
【請求項17】
前記人物情報は、前記第1の対象者が所持する前記媒体から取得された事前登録生体情報を含み、
前記照合処理部は、前記第1の対象者から取得された前記生体情報と前記事前登録生体情報とを照合することを特徴とする請求項16記載のサーバ。
【請求項18】
前記第2の情報管理部は、前記第2の対象者が所持する前記媒体から取得された前記識別情報に基づき前記第2の対象者についての前記情報取得装置の使用の有無の問い合わせを受けると、前記第2の対象者が所持する前記媒体から取得された前記識別情報の取得から所定の時間内に取得された、前記第2の対象者が所持する前記媒体から取得された前記識別情報に関連付けられた前記人物情報が前記データベースに登録されているか否かを判定し、
前記通信部は、前記所定の時間内に取得された前記人物情報が登録されている場合、前記人物情報及び前記照合情報を前記情報端末に送信することを特徴とする請求項16又は17に記載のサーバ。
【請求項19】
サーバと、第1の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報取得装置とを含む情報取得システムに含まれ、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報端末であって、
前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第2の読み取り部と、
前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられ、前記第1の区域に待機する第1の対象者から取得された前記第1の対象者の生体情報を前記サーバから取得する情報取得部とを有し、
前記第2の読み取り部により前記識別情報が読み取られた前記第2の対象者について前記情報取得装置の使用の有無を前記サーバに問い合わせ、前記情報取得装置の使用がある場合に、前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得することを特徴とする情報端末。
【請求項20】
サーバと、前記サーバと通信可能な情報取得装置と、前記サーバと通信可能な情報端末とを含む情報取得システムを用い、
前記情報取得装置が、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、
前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得し、
前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得し、
互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を前記サーバに送信し、
前記サーバが、
前記情報取得装置から送信された前記人物情報をデータベースに登録し、
前記情報端末が、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、
前記第1の区域を通過した前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得し、
取得した前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得する
ことを特徴とする情報取得方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報取得システム、情報取得装置、サーバ、情報端末及び情報取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の施設等への入場審査では、入場者について生体情報である指紋及び顔の画像情報の登録が必要とされる場合がある(特許文献1、2)。指紋及び顔の画像情報の登録は、審査官が入場者に対応して審査を行う審査ブース等で行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2012/053242号
【文献】特開2015-222459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、審査が行われる審査ブースでは、混雑等により、入場者の長い行列ができ、審査の待ち時間が長時間化することがある。このため、審査では、生体情報である指紋画像及び顔画像の取得の円滑化が求められている。
【0005】
本発明は、生体情報の取得の円滑化を実現することができる情報取得システム、情報取得装置、サーバ、情報端末及び情報取得方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一観点によれば、サーバと、前記サーバと通信可能な情報取得装置と、前記サーバと通信可能な情報端末とを含み、前記情報取得装置は、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第1の読み取り部と、前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得する生体情報取得部と、互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を前記サーバに送信する第1の情報管理部とを有し、前記サーバは、前記情報取得装置から送信された前記人物情報をデータベースに登録する第2の情報管理部を有し、前記情報端末は、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第2の読み取り部と、前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得する情報取得部とを有することを特徴とする情報取得システムが提供される。
【0007】
本発明の他の観点によれば、サーバと、前記サーバと通信可能な情報端末とを含む情報取得システムに含まれ、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報取得装置であって、前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第1の読み取り部と、前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得する生体情報取得部と、互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する前記情報端末と通信可能な前記サーバに送信する第1の情報管理部とを有することを特徴とする情報取得装置が提供される。
【0008】
本発明のさらに他の観点によれば、第1の区域に配置された情報取得装置と、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置された情報端末とを含む情報取得システムに含まれ、前記情報取得装置及び前記情報端末と通信可能なサーバであって、前記情報取得装置から送信された、前記第1の区域に待機する第1の対象者が所持する媒体から取得された識別情報、及び前記第1の対象者から取得された生体情報を含む人物情報をデータベースに登録する第2の情報管理部と、前記情報端末から、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から取得された識別情報に基づき前記第2の対象者についての前記情報取得装置の使用の有無の問い合わせを受け、前記情報取得装置の使用がある場合に、前記第2の対象者が所持する前記媒体から取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記情報端末に送信する通信部とを有することを特徴とするサーバが提供される。
【0009】
本発明のさらに他の観点によれば、サーバと、第1の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報取得装置とを含む情報取得システムに含まれ、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報端末であって、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第2の読み取り部と、前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられ、前記第1の区域に待機する第1の対象者から取得された前記第1の対象者の生体情報を前記サーバから取得する情報取得部とを有することを特徴とする情報端末が提供される。
【0010】
本発明のさらに他の観点によれば、サーバと、前記サーバと通信可能な情報取得装置と、前記サーバと通信可能な情報端末とを含む情報取得システムを用い、前記情報取得装置が、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得し、前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得し、互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を前記サーバに送信し、前記サーバが、前記情報取得装置から送信された前記人物情報をデータベースに登録し、前記情報端末が、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得し、取得した前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得することを特徴とする情報取得方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、生体情報の取得の円滑化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の第1実施形態による情報取得システムの全体構成を示す概略図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態による情報取得システムが導入された審査場の一例を示す概略図である。
図3図3は、本発明の第1実施形態による情報取得システムの機能構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の第1実施形態による情報取得カートのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、本発明の第1実施形態による情報取得カートの外観の一例を示す概略図である。
図6図6は、本発明の第1実施形態によるサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図7図7は、本発明の第1実施形態によるブース端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図8図8は、本発明の第1実施形態による情報取得方法を示すシーケンス図である。
図9図9は、本発明の第1実施形態による情報取得方法における情報取得カートでの処理を示すフローチャートである。
図10図10は、本発明の第1実施形態による情報取得方法における情報取得カートでの処理のうちの顔画像の取得を示すフローチャートである。
図11図11は、本発明の第1実施形態による情報取得カートの顔画像の取得画面の例を示す概略図である。
図12図12は、本発明の第1実施形態による情報取得方法におけるサーバでの処理のうちの照合情報の登録を示すフローチャートである。
図13図13は、本発明の第1実施形態による情報取得方法におけるブース端末での処理を示すフローチャートである。
図14図14は、本発明の第2実施形態による情報取得システムの機能構成を示すブロック図である。
図15図15は、本発明の第3実施形態によるコンピュータ装置の例を示す概略図である。
図16図16は、本発明の他の実施形態による情報取得システムの機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による情報取得システム及び情報取得方法について図1乃至図13を用いて説明する。
【0014】
まず、本実施形態による情報取得システムについて図1乃至図3を用いて説明する。図1は、本実施形態による情報取得システムの全体構成を示す概略図である。図2は、本実施形態による情報取得システムが導入された審査場の一例を示す概略図である。図3は、本実施形態による情報取得システムの機能構成を示すブロック図である。
【0015】
本実施形態による情報取得システムは、空港又は海港における審査場において、審査を受けるべき入場者の個人識別情報として生体情報を取得し、取得した生体情報を審査において利用するものである。本実施形態では、生体情報として、指紋画像及び顔画像を取得して利用する場合を適宜具体例として説明する。生体とは、例えば、指紋、顔、静脈、声紋、脳波等、個人を特定できる体、又は体から発生するものを含む。また、生体情報とは、上記生体に関する情報であればよく、デジタル情報もアナログ情報も含む。
【0016】
図1に示すように、本実施形態による情報取得システム1は、審査場Aにおいて移動可能に配置された情報取得カート10と、管理局の施設内に設置されたサーバ20と、審査場Aの審査ブースBに配置されたブース端末30とを含んでいる。なお、審査場Aにおいては、複数の情報取得カート10が配置され、複数の審査ブースBのそれぞれにブース端末30が配置されている。審査ブースBは、情報取得カート10が配置された区域とは異なる区域に設けられている。情報取得カート10は、案内係Cにより操作される。また、審査ブースBでは、入場の許可を要求する要求者である入場者Vに対して、審査官Eにより審査が行われる。
【0017】
情報取得カート10、サーバ20及びブース端末30は、それぞれネットワーク40にネットワーク接続されている。情報取得カート10とサーバ20とは、ネットワーク40を介して通信可能になっている。また、ブース端末30とサーバ20とは、ネットワーク40を介して通信可能になっている。ネットワーク40は、その種別が特に限定されるものではないが、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)である。
【0018】
例えば、審査場Aでは、図2に示すように、入場者V及び入場者vを含む入場者が、国籍その他の属性等の別に応じて、異なる進路に従って審査ブースBに誘導される。入場者Vは、進路P1に従って複数の審査ブースBのうちの特定の属性等を有する入場者用の審査ブースBに誘導されて審査を受ける。入場者vは、進路P2に従って複数の審査ブースBのうちの別の属性等を有する入場者用の審査ブースBに誘導されて審査を受ける。
【0019】
情報取得カート10は、可搬性を有しており、審査を受けるべき対象者である入場者Vが通過する進路P1を含む区域に移動可能に配置される。情報取得カート10の移動及び操作は、その操作者である案内係Cにより行われる。情報取得カート10は、進路P1において並んで審査を待機する入場者Vの進行方向とは逆方向に進路P1を移動されながら、並んだ入場者Vの各位置で停止される。各停止位置において、情報取得カート10は、個人識別番号、及び指紋画像、顔画像等の生体情報の取得のために操作される。情報取得カート10により取得された個人識別番号、及び指紋画像、顔画像等の生体情報は、後述するようにサーバ20に送信されて登録される。サーバ20に送信されて登録された生体情報は、審査ブースBにおける審査官Eによる審査に利用される。
【0020】
次に、本実施形態における情報取得システム1における各構成要素について詳述する。
【0021】
情報取得カート10は、審査ブースBに向かう入場者Vが通過する進路P1を含む区域において、審査を待機する入場者Vから、その個人識別番号、並びにその生体情報である指紋画像及び顔画像を取得する情報取得装置である。情報取得カート10は、図3に示すように、個人識別カード読み取り部102と、指紋画像取得部104と、顔画像取得部106と、第1の表示部108と、第2の表示部110と、制御部112と、通信部114とを有している。
【0022】
個人識別カード読み取り部102は、例えば、OCR(Optical Character Reader)装置、非接触IC(Integrated Circuit)リーダにより構成され、審査を待機する入場者Vが提示した個人識別カードを読み取って個人識別番号を取得する読み取り部である。個人識別カードは、個人識別番号を含む識別情報が記載又は記録された媒体である。
【0023】
機械読み取り式個人識別カードの場合、個人識別カード読み取り部102は、OCR等の機械で個人識別カードの券面の読み取り部分を読み取って個人識別番号を取得する。また、非接触ICチップが搭載されたIC個人識別カードの場合、個人識別カード読み取り部102は、ICチップに記録された個人識別番号を取得する。
【0024】
IC個人識別カードの場合、そのICチップには、個人識別カード申請時の申請人の指紋画像、顔画像、虹彩画像、指の静脈画像、掌紋画像、手のひらの静脈画像等の生体情報が記録されて事前に登録されている。ICチップに事前に登録された生体情報である事前登録生体情報は、1つであっても複数であってもよい。また、複数の事前登録生体情報は、いかなる生体情報の組み合わせであってもよい。事前登録生体情報がICチップに記録されている場合、個人識別カード読み取り部102は、ICチップに記録された個人識別カード申請時の顔画像等の事前登録生体情報をさらに取得する。
【0025】
指紋画像取得部104は、例えば、静電容量式、光学式等の指紋スキャナにより構成され、入場者Vの指紋画像を取得する生体情報取得部である。指紋画像は、入場者Vの生体画像の1つである。指紋画像取得部104は、例えば、2台の指紋スキャナにより構成され、それぞれの読み取り面に腹を向けて置かれた例えば両手人差し指の2指の指紋を読み取ってそれぞれの指紋画像を取得する。なお、後述するように、指紋画像取得部104により一定以上の品質の指紋画像が取得されるように、取得制御部116において指紋画像の品質評価が行われる。
【0026】
顔画像取得部106は、例えばデジタルカメラにより構成され、入場者Vの顔画像を取得する生体情報取得部である。顔画像は、入場者Vの生体画像の1つである。なお、後述するように、顔画像取得部106により一定以上の品質の顔画像が取得されるように、取得制御部116において顔画像の品質評価が行われる。
【0027】
生体情報取得部としては、指紋画像取得部104、顔画像取得部106のほか、以下に述べるように種々の生体情報取得部を用いることができる。情報取得カート10の生体情報取得部により取得された生体情報であるカート取得生体情報は、単独で用いることもできるし、複数を組み合わせて用いることもできる。
【0028】
例えば、生体情報取得部として、虹彩画像取得部を用いることができる。虹彩画像取得部は、例えば、赤外線カメラ、可視光カメラ等のデジタルカメラにより構成され、入場者Vの虹彩画像を取得する。虹彩画像取得部は、顔画像取得部106が顔画像を取得すると同時に又は並行して、虹彩画像を取得するように構成することができる。虹彩画像取得部についても、これにより一定以上の品質の虹彩画像が取得されるように、取得制御部116において虹彩画像の品質評価が行われるようにすることができる。
【0029】
また、例えば、生体情報取得部として、指静脈画像取得部を用いることができる。指静脈画像取得部は、例えば、近赤外線を指に透過させて得られる入場者Vの指の静脈パターンを撮影することにより、入場者Vの指の静脈画像を取得する。指静脈画像取得部は、指紋画像取得部104が指紋を取得すると同時に又は並行して、指紋画像取得部104が指紋を取得する指の静脈画像を取得するように構成することができる。指静脈画像取得部についても、これにより一定以上の品質の指の静脈画像が取得されるように、取得制御部116において指の静脈画像の品質評価が行われるようにすることができる。
【0030】
また、例えば、生体情報取得部として、掌紋画像取得部を用いることができる。掌紋画像取得部は、例えば、デジタルカメラ等で入場者Vの手のひらを撮影することにより、入場者Vの掌紋画像を取得する。掌紋画像取得部についても、これにより一定以上の品質の掌紋画像が取得されるように、取得制御部116において掌紋画像の品質評価が行われるようにすることができる。
【0031】
また、生体情報取得部として、掌静脈画像取得部を用いることができる。掌静脈画像取得部は、例えば、手のひらに近赤外線又は可視光を照射して入場者Vの手のひらの静脈パターンを撮影することにより、入場者Vの手のひらの静脈画像を取得する。掌静脈画像取得部は、掌紋画像取得部が掌紋画像を取得すると同時に又は並行して、掌紋画像取得部が掌紋画像を取得する手のひらの静脈画像を取得するように構成することができる。掌静脈画像取得部についても、これにより一定以上の品質の手のひらの静脈画像が取得されるように、取得制御部116において手のひらの静脈画像を品質評価が行われるようにすることができる。
【0032】
上述した生体情報取得部は、2つ以上を組み合わせて用いることができ、また、いずれか1つの生体情報取得部を単独で用いることもできる。また、2つ以上の生体情報取得部を用いる場合、各生体情報取得部により生体情報を取得する順序は、特に限定されるものではなく、いかなる順序であってもよい。また、2つ以上の生体情報取得部が同時に又は並行して生体情報を取得してもよい。取得制御部116は、複数の生体情報取得部により生体情報を取得する順序を制御する。
【0033】
第1の表示部108は、例えばタッチパネルディスプレイにより構成され、案内係Cに対する操作画面を表示するとともに、案内係Cからの操作指示の入力を受け付ける。
【0034】
第2の表示部110は、例えばディスプレイにより構成され、入場者Vに対する案内画面を表示する。
【0035】
制御部112は、情報取得カート10の各部の動作を制御するものである。制御部112は、取得制御部116と、表示制御部118と、人物情報管理部120とを有している。
【0036】
取得制御部116は、個人識別カード読み取り部102による個人識別番号及び事前登録生体情報の取得を制御する。また、取得制御部116は、生体情報取得部による生体情報の取得を制御する。具体的には、取得制御部116は、指紋画像取得部104による指紋画像の取得を制御する。また、取得制御部116は、顔画像取得部106による顔画像の取得を制御する。また、取得制御部116は、上述した他の生体情報取得部による生体情報の取得を制御する。
【0037】
また、取得制御部116は、個人識別カード読み取り部102により取得された個人識別番号及び事前登録生体情報を人物情報管理部120に送る。また、取得制御部116は、生体情報取得部により取得された生体情報を人物情報管理部120に送る。具体的には、取得制御部116は、指紋画像取得部104により取得された指紋画像、顔画像取得部106により取得された顔画像、及びその他の生体情報取得部により取得された生体情報を人物情報管理部120に送る。
【0038】
また、取得制御部116は、生体情報取得部により取得された生体画像等の生体情報の品質を評価する品質評価部として機能する。具体的には、取得制御部116は、指紋画像取得部104により取得された指紋画像の品質を評価して、その品質の指標となる指紋画像の品質値を算出する。また、取得制御部116は、顔画像取得部106により取得された顔画像の品質を評価して、その品質の指標となる顔画像の品質値を算出する。また、取得制御部116は、他の生体情報についても、その品質の指標となる生体情報の品質値を算出する。
【0039】
また、取得制御部116は、入場者Vが該当する条件に応じて、生体情報取得部により取得する生体情報を決定することができる。すなわち、取得制御部116は、入場者Vが該当する条件に応じて、生体情報取得部により取得する生体情報を変更することができる。入場者Vが該当する条件としては、例えば、生体情報取得部により取得される生体情報が利用される施設である審査場Aの入場者Vによる利用回数が挙げられる。また、入場者Vが該当する条件として、例えば、入場者Vによる、事前申請や有料申請による優待登録その他の事前登録の有無が挙げられる。
【0040】
例えば、取得制御部116は、入場者Vの審査場Aの利用回数が多いほど、生体情報取得部により取得する生体情報の数を少なくすることができる。また、例えば、取得制御部116は、入場者Vの審査場Aの利用回数が多いほど、より取得の簡易な生体情報を取得するように生体情報取得部による生体情報の取得を制御することができる。すなわち、取得制御部116は、取得が簡易な順に定められた生体情報の順位に基づき、入場者Vの審査場Aの利用回数が多いほど、より高順位の生体情報を取得するように生体情報取得部による生体情報の取得を制御することができる。また、例えば、取得制御部116は、入場者Vの審査場Aの利用回数が少ないほど、より精度の高い生体情報を取得するように生体情報取得部による生体情報の取得を制御することができる。すなわち、取得制御部116は、精度の高い順に定められた生体情報の順位に基づき、入場者Vの審査場Aの利用回数が少ないほど、より高順位の生体情報を取得するように生体情報取得部による生体情報の取得を制御することができる。
【0041】
例えば、上述した生体情報では、顔画像が最も取得が簡易であり、指紋画像が2番目に、指又は手のひらの静脈画像が3番目に、掌紋画像が4番目に、虹彩画像が5番目に取得が簡易である。この場合、取得制御部116は、入場者Vの審査場Aの利用回数が多いほど又は優待登録等の事前登録があると、この順番に応じて、より取得が簡易な生体情報を取得するように生体情報取得部による生体情報の取得を制御することができる。
【0042】
また、例えば、上述した生体情報では、虹彩画像が最も精度が高く、指紋画像が2番目に、指又は手のひらの静脈画像が3番目に、顔画像が4番目に、掌紋画像が5番目に精度が高い。この場合、取得制御部116は、入場者Vの審査場Aの利用回数が少ないほど又は優待登録等の事前登録がないと、この順番に応じて、より精度の高い生体情報を取得するように生体情報取得部による生体情報の取得を制御することができる。
【0043】
具体的には、例えば、取得制御部116は、利用回数についてそれぞれ設定された第1の閾値、及び第1の閾値よりも小さい第2の閾値を基準に生体情報の数及び種類を変更することができる。この場合、取得制御部116は、例えば、利用回数が第1の閾値以上の場合には顔画像のみを取得し、利用回数が第1の閾値未満かつ第2の閾値以上の場合には顔画像及び指紋画像を取得するように生体情報の取得を制御することができる。また、取得制御部116は、例えば、利用回数が第2の閾値未満の場合には顔画像、指紋画像及び指の静脈画像を取得するように生体情報の取得を制御することができる。なお、利用回数についての閾値の数及び閾値の値は、審査場Aの規模、単位時間当たりに処理すべき入場者Vの数等の種々の要素に応じて適宜設定することができる。
【0044】
また、例えば、取得制御部116は、入場者Vが事前登録されている場合に、事前登録されていない場合よりも生体情報取得部により取得する生体情報の数を少なくすることができる。また、取得制御部116は、入場者Vが事前登録されている場合に、事前登録されていない場合よりも取得が簡易な生体情報を取得するように生体情報の取得を制御することができる。
【0045】
具体的には、例えば、取得制御部116は、入場者Vが事前登録されている場合には顔画像のみを取得し、入場者Vが事前登録されていない場合には顔画像及び指紋画像を取得するように生体情報の取得を制御することができる。
【0046】
なお、審査場Aの利用回数、事前登録の有無等の入場者Vが該当する条件に関する情報は、例えば、サーバ20の第1の記憶部204等の記憶部に、入場者Vの個人識別番号と対応づけられて登録されている。この場合、個人識別カード読み取り部102が入場者Vの個人識別番号を取得すると、取得制御部116は、個人識別番号をサーバ20に送信することにより問い合わせを行う。これにより、取得制御部116は、各個人識別番号に対応する審査場Aの利用回数、事前登録の有無等の条件に関する情報をサーバ20から取得することができる。取得制御部116は、サーバ20から取得した条件に関する情報を用いて、上述のように生体情報取得部により取得する生体情報を変更することができる。
【0047】
また、審査場Aの利用回数、事前登録の有無等の入場者Vが該当する条件に関する情報は、例えば、情報取得カート10の記憶部122に、入場者Vの個人識別番号と対応づけられて登録されていてもよい。この場合、取得制御部116は、各個人識別番号に対応する審査場Aの利用回数、事前登録の有無等の条件に関する情報を記憶部122から取得することができる。取得制御部116は、記憶部122から取得した条件に関する情報を用いて、上述のように生体情報取得部により取得する生体情報を変更することができる。
【0048】
また、審査場Aの利用回数、事前登録の有無等の入場者Vが該当する条件に関する情報は、例えば、その個人識別カードに記録されていてもよい。この場合、個人識別カード読み取り部102は、入場者Vの個人識別カードから審査場Aの利用回数、事前登録の有無等に関する情報を読み出すことができる。取得制御部116は、個人識別カード読み取り部102により読み出された条件に関する情報を用いて、上述のように生体情報取得部により取得する生体情報を変更することができる。
【0049】
表示制御部118は、第1の表示部108による案内係Cに対する操作画面の表示、及び第2の表示部110による入場者Vに対する案内画面の表示を制御する。表示制御部118は、第1の表示部108に表示する操作画面に応じて、第2の表示部110に案内画面を表示する。
【0050】
人物情報管理部120は、取得制御部116から送られた個人識別番号、事前登録生体情報、生体情報取得部により取得された指紋画像、顔画像等のカート取得生体情報を入場者Vごとに互いに関連付けて管理する情報管理部である。また、人物情報管理部120は、互いに関連付けられた個人識別番号、事前登録生体情報及びカート取得生体情報を含む人物情報を通信部114を介して送信する。人物情報は、さらに、個人識別番号、及び指紋画像、顔画像等のカート取得生体情報が取得された日時を示す日時情報を含んでいる。
【0051】
なお、情報取得カート10は、記憶部122を有することができる。人物情報管理部120は、サーバ20に送信すべき取得された人物情報を記憶部122に一時的に記録することができる。
【0052】
通信部114は、ネットワーク40に無線で接続されており、情報取得カート10とサーバ20との通信を可能にする。
【0053】
サーバ20は、制御部202と、第1の記憶部204と、第2の記憶部206と、第3の記憶部208と、通信部210とを有している。
【0054】
制御部202は、サーバ20の各部の動作を制御するものである。制御部202は、人物情報管理部212と、照合処理部214と、照合情報管理部216とを有している。
【0055】
第1の記憶部204には、情報取得カート10により取得された人物情報が登録される人物情報データベース(DB、Database)が格納されている。
【0056】
第2の記憶部206には、審査に特に留意を要すべき又は入場を不許可とすべき要注意人物の生体情報が登録された生体情報ブラックリスト(BL、Blacklist)が格納されている。また、第2の記憶部206には、入場を許可すべき人物の生体情報が登録された生体情報ホワイトリスト(WL、Whitelist)が格納されていてもよい。なお、第2の記憶部206には、生体情報BL及び生体情報WLのいずれか一方が格納されていてもよいし、両方が格納されていてもよい。なお、以下では、生体情報BL又は生体情報WLを照合に用いる場合を例に説明するが、生体情報BL及び生体情報WLの両方を照合に用いることもできる。
【0057】
第3の記憶部208には、照合情報が登録される照合情報DBが格納されている。照合情報は、後述するように、情報取得カート10により取得された人物情報に含まれるカート取得生体情報と生体情報BL又は生体情報WLとの照合結果、及びカート取得生体情報と事前登録生体情報との照合結果を示すものである。
【0058】
人物情報管理部212は、情報取得カート10から送信された人物情報を管理する情報管理部である。人物情報管理部212は、情報取得カート10から送信された人物情報を、第1の記憶部204の人物情報DBに登録する。人物情報DBに登録された人物情報は、個人識別番号、事前登録生体情報、カート取得生体情報及び日時情報が互いに関連付けられている。また、人物情報管理部212は、ブース端末30からの情報取得カート10の使用の有無の問い合わせに対して、人物情報DBを参照して回答する。
【0059】
照合処理部214は、第1の記憶部204の人物情報DBに登録された人物情報に含まれるカート取得生体情報と、第2の記憶部206の生体情報BL又は生体情報WLに登録された同種の生体情報とを照合する。具体的には、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる指紋画像取得部104により取得された指紋画像と、生体情報BL又は生体情報WLに登録された指紋画像とを照合する。また、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる顔画像取得部106により取得された顔画像と、生体情報BL又は生体情報WLに登録された顔画像とを照合する。また、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる各種生体情報取得部により取得された虹彩画像、指の静脈画像、掌紋画像、手のひらの静脈画像等の生体情報と、生体情報BL又は生体情報WLに登録された同種の生体情報とを照合することもできる。
【0060】
さらに、照合処理部214は、第1の記憶部204の人物情報DBに登録された人物情報に含まれるカート取得生体情報と、IC個人識別カードから取得した同種の事前登録生体情報とを照合する。具体的には、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる指紋画像取得部104により取得された指紋画像と、IC個人識別カードから取得された指紋画像とを照合する。また、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる顔画像取得部106により取得された顔画像と、IC個人識別カードから取得された顔画像とを照合する。また、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる各種生体情報取得部により取得された虹彩画像、指の静脈画像、掌紋画像、手のひらの静脈画像等の生体情報と、IC個人識別カードから取得した同種の生体情報とを照合することもできる。こうして、照合処理部214は、カート取得生体情報と事前登録生体情報とを照合することにより、入場者VとIC個人識別カードの申請人との同一性を確認して、入場者Vの本人確認を行うことができる。
【0061】
なお、カート取得生体情報と事前登録生体情報とを照合する場合においても、照合する生体情報の種類及び数は、特に限定されるものではなく、また、例えば、入場者Vが該当する条件等に応じて適宜変更することができる。
【0062】
照合処理部214は、照合結果を示す照合情報を第3の記憶部208の照合情報DBに登録する。照合結果は、カート取得生体情報と生体情報BL又は生体情報WLに登録された生体情報との照合結果、及びカート取得生体情報と事前登録生体情報との照合結果を含む。
【0063】
照合情報管理部216は、第3の記憶部208の照合情報DBに登録された照合情報を個人識別番号と関連付けて管理する。照合情報管理部216は、後述するブース端末30からの要求に応じて、照合情報DBに登録された照合情報を通信部210を介してブース端末30に送信する。
【0064】
通信部210は、ネットワーク40に有線又は無線で接続されており、情報取得カート10及びブース端末30との通信を可能にする。
【0065】
ブース端末30は、情報取得カート10が配置された区域とは異なる区域に設けられた審査ブースBに配置され、審査官Eが使用する情報端末である。ブース端末30は、個人識別カード読み取り部302と、制御部304と、表示部306と、通信部308とを有している。
【0066】
個人識別カード読み取り部302は、例えば、OCR装置、非接触ICリーダにより構成され、審査ブースBに進んだ入場者Vが提示した個人識別カードから個人識別番号を読み取って個人識別番号を取得する読み取り部である。審査ブースBに進んだ入場者Vは、情報取得カート10が配置された進路P1を含む区域を通過した者であり、審査による入場の許可を要求する要求者である。
【0067】
機械読み取り式個人識別カードの場合、個人識別カード読み取り部302は、OCR等の機械で個人識別カードの読み取り部分を読み取って個人識別番号を取得する。また、非接触ICチップが搭載されたIC個人識別カードの場合、個人識別カード読み取り部302は、ICチップに記録された個人識別番号を取得する。
【0068】
制御部304は、ブース端末30の各部の動作を制御するものである。制御部304は、情報取得部310と、表示制御部312とを有している。
【0069】
情報取得部310は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に基づき、その個人識別番号の入場者Vについて情報取得カート10の使用の有無を通信部308を介してサーバ20に問い合わせる。問い合わせを受けたサーバ20の人物情報管理部212は、サーバ20の人物情報DBを参照して、情報取得カート10の使用の有無を情報取得部310に回答する。この際、人物情報管理部212は、人物情報DBを参照して、個人識別カード読み取り部302による個人識別番号の取得から所定の時間内に取得された、その個人識別番号を含む人物情報が人物情報DBに登録されているか否かを確認する。登録されている場合、人物情報管理部212は、情報取得カート10の使用がある旨を情報取得部310に回答する。情報取得カート10の使用がある場合、情報取得部310は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に基づき、その個人識別番号を含む直近の人物情報及びその照合情報をサーバ20から通信部308を介して取得する。情報取得部310が取得する人物情報は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に関連付けられた直近の生体情報を含んでいる。また、情報取得部310が取得する照合情報は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に関連付けられたものである。
【0070】
表示制御部312は、情報取得部310により取得された人物情報に及び照合情報を表示部306に表示する。
【0071】
表示部306は、例えばディスプレイにより構成され、審査ブースBの審査官Eに対して人物情報、照合情報等の各種情報を表示するものである。表示される人物情報には、指紋画像及び顔画像が含まれる。
【0072】
通信部308は、ネットワーク40に有線又は無線で接続されており、サーバ20との通信を可能にする。
【0073】
こうして、情報取得カート10と、サーバ20と、ブース端末30とを含む情報取得システム1が構成されている。
【0074】
上述した情報取得カート10は、例えばコンピュータ装置により構成される。情報取得カート10のハードウェア構成の一例について図4及び図5を用いて説明する。図4は、本実施形態による情報取得カート10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図5は、本実施形態による情報取得カート10の外観の一例を示す概略図である。
【0075】
情報取得カート10は、図4に示すように、CPU(Central Processing Unit)1002と、ROM(Read Only Memory)1004と、RAM(Random Access Memory)1006と、HDD(Hard Disk Drive)1008とを有している。また、情報取得カート10は、通信インターフェース(I/F(Interface))1010と、バッテリ1012とを有している。また、情報取得カート10は、個人識別カードリーダ1014と、指紋スキャナ1016と、カメラ1018とを有している。さらに、情報取得カート10は、ディスプレイ1020と、ディスプレイ1022と、入力装置1024とを有している。CPU1002、ROM1004、RAM1006、HDD1008、通信I/F1010、及びバッテリ1012は、バスライン1026に接続されている。個人識別カードリーダ1014、指紋スキャナ1016、カメラ1018、ディスプレイ1020、ディスプレイ1022、及び入力装置1024も、バスライン1026に接続されている。
【0076】
CPU1002は、情報取得カート10の全体の動作を制御する。また、CPU1002は、制御部112における取得制御部116、表示制御部118及び人物情報管理部120の各部の機能を実現するプログラムを実行する。CPU1002は、HDD1008等に記憶されたプログラムをRAM1006にロードして実行することにより、制御部112における各部の機能を実現する。
【0077】
ROM1004は、ブートプログラム等のプログラムが記憶されている。RAM1006は、CPU1002がプログラムを実行する際のワーキングエリアとして使用される。また、HDD1008には、CPU1002が実行するプログラムが記憶されている。
【0078】
また、HDD1008は、記憶部122の機能を実現する記憶装置である。なお、記憶部122の機能を実現する記憶装置は、HDD1008に限定されるものではない。種々の記憶装置を記憶部122の機能を実現するものとして用いることができる。
【0079】
通信I/F1010は、無線でネットワーク40に接続されている。通信I/F1010は、ネットワーク40に接続されたサーバ20との間のデータの無線通信を制御する。
【0080】
バッテリ1012は、情報取得カート10の各部に電源を供給する。このように、情報取得カート10は、バッテリ1012により駆動される。情報取得カート10は、無線通信機能を有すること及びバッテリ駆動であることにより、可搬性を有するものとなっている。
【0081】
個人識別カードリーダ1014は、個人識別カード読み取り部102として機能し、個人識別カードを読み取って個人識別番号を取得する。個人識別カードリーダ1014は、機械読み取り式個人識別カードの場合に個人識別カードの券面の読み取り部分を読み取って個人識別番号を取得するOCR部を有している。また、個人識別カードリーダ1014は、IC個人識別カードの場合にICチップに記録された個人識別番号及び事前登録生体情報を非接触で取得する非接触ICリーダ部を有している。
【0082】
指紋スキャナ1016は、指紋画像取得部104として機能し、入場者Vの指紋を読み取って指紋画像を取得する。指紋の読み取り方式は、例えば、静電容量式、光学式等である。
【0083】
カメラ1018は、顔画像取得部106として機能し、入場者Vの顔を撮影して顔画像を取得する。
【0084】
情報取得カート10には、指紋スキャナ1016及びカメラ1018のほか、各種の生体情報取得部として機能する近赤外線カメラ、可視光カメラ等のデバイスを含むハードウェア構成を有することができる。
【0085】
ディスプレイ1020は、案内係Cに対して操作画面を表示する第1の表示部108として機能する。また、ディスプレイ1022は、入場者Vに対して案内画面を表示する第2の表示部110として機能する。ディスプレイ1020は、例えば、タッチパネル式のものであり、案内係Cが指示入力を入力する入力装置としての機能を有している。
【0086】
入力装置1024は、例えば、上述のように、ディスプレイ1020に組み込まれたタッチパネルである。また、入力装置1024は、キーボード、マウス等であってもよい。案内係Cは、入力装置1024を介して、情報取得カート10の設定を行ったり、処理の実行の指示を入力したりすることができる。
【0087】
図5は、上述した情報取得カート10の外観の一例を示している。
【0088】
情報取得カート10は、図5に示すように、筐体1028を有している。筐体1028の底部には、例えば4輪のキャスター車輪1032が設けられている。これにより、案内係Cは、情報取得カート10を押したり引いたりすることにより、情報取得カート10を移動することが可能になっている。また、筐体1028内には、バッテリ1012が収納されている。
【0089】
筐体1028上部には、ディスプレイ1020が設けられている。また、筐体1028の上部には、ディスプレイ1020の背面側を向くようにディスプレイ1022が設けられている。
【0090】
筐体1028のディスプレイ1020、1022の側方の部分には、個人識別カードリーダ1014が設けられている。また、筐体1028の上部のディスプレイ1022の手前側部分には、指紋スキャナ1016が設けられている。また、ディスプレイ1022の上部には、カメラ1018が設けられている。
【0091】
なお、情報取得カート10のハードウェア構成は、上述した構成に限定されるものではなく、種々の構成とすることができる。
【0092】
また、上述したサーバ20は、例えばコンピュータ装置により構成される。サーバ20のハードウェア構成の一例について図6を用いて説明する。図6は、本実施形態によるサーバ20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、サーバ20は、単一の装置により構成されていてもよいし、有線又は無線で接続された2つ以上の物理的に分離された装置により構成されていてもよい。
【0093】
サーバ20は、図6に示すように、CPU2002と、ROM2004と、RAM2006と、HDD2008と、通信I/F2010とを有している。CPU2002、ROM2004、RAM2006、HDD2008、及び通信I/F2010は、バスライン2012に接続されている。
【0094】
CPU2002は、サーバ20の全体の動作を制御する。また、CPU2002は、制御部202における人物情報管理部212、照合処理部214及び照合情報管理部216の機能を実現するプログラムを実行する。CPU2002は、HDD2008等に記憶されたプログラムをRAM2006にロードして実行することにより、制御部202の機能を実現する。
【0095】
ROM2004は、ブートプログラム等のプログラムが記憶されている。RAM2006は、CPU2002がプログラムを実行する際のワーキングエリアとして使用される。また、HDD2008には、CPU2002が実行するプログラムが記憶されている。
【0096】
また、HDD2008は、第1の記憶部204、第2の記憶部206及び第3の記憶部208の機能を実現する記憶装置である。なお、これら第1乃至第3の記憶部204、206、208の機能を実現する記憶装置は、HDD2008に限定されるものではない。種々の記憶装置を第1乃至第3の記憶部204、206、208の機能を実現するものとして用いることができる。第1乃至第3の記憶部204、206、208の機能を実現する記憶装置は、単一の記憶装置であってもよいし、複数の記憶装置であってもよい。
【0097】
通信I/F2010は、ネットワーク40に接続されている。通信I/F2010は、ネットワーク40に接続された情報取得カート10及びブース端末30との間のデータの通信を制御する。
【0098】
なお、サーバ20のハードウェア構成は、上述した構成に限定されるものではなく、種々の構成とすることができる。
【0099】
また、上述したブース端末30は、例えばコンピュータ装置により構成される。ブース端末30のハードウェア構成の一例について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態によるブース端末30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0100】
ブース端末30は、図6に示すように、CPU3002と、ROM3004と、RAM3006と、HDD3008と、通信I/F3010とを有している。また、ブース端末30は、個人識別カードリーダ3012と、ディスプレイ3014と、入力装置3016とを有している。CPU3002、ROM3004、RAM3006、HDD3008、及び通信I/F3010、個人識別カードリーダ3012、ディスプレイ3014、及び入力装置3016は、バスライン3018に接続されている。
【0101】
CPU3002は、ブース端末30の全体の動作を制御する。また、CPU3002は、制御部304における情報取得部310及び表示制御部312の機能を実現するプログラムを実行する。CPU3002は、HDD3008等に記憶されたプログラムをRAM3006にロードして実行することにより、制御部304の機能を実現する。
【0102】
ROM3004は、ブートプログラム等のプログラムが記憶されている。RAM3006は、CPU3002がプログラムを実行する際のワーキングエリアとして使用される。また、HDD3008には、CPU3002が実行するプログラムが記憶されている。
【0103】
通信I/F3010は、ネットワーク40に接続されている。通信I/F3010は、ネットワーク40に接続されたサーバ20との間のデータの通信を制御する。
【0104】
個人識別カードリーダ3012は、個人識別カード読み取り部302として機能し、個人識別カードを読み取って個人識別番号を取得する。個人識別カードリーダ3012は、機械読み取り式個人識別カードの場合に個人識別カードの券面の読み取り部分を読み取って個人識別番号を取得するOCR部を有している。また、個人識別カードリーダ3012は、IC個人識別カードの場合にICチップに記録された個人識別番号を非接触で取得する非接触ICリーダ部を有している。
【0105】
ディスプレイ3014は、審査官Eに対して人物情報、照合情報その他の情報を表示する表示部306として機能する。
【0106】
入力装置3016は、例えば、キーボード、マウス等である。また、入力装置3016は、ディスプレイ3014に組み込まれたタッチパネルであってもよい。審査官Eは、入力装置3016を介して、ブース端末30の設定を行ったり、処理の実行の指示を入力したりすることができる。
【0107】
なお、ブース端末30のハードウェア構成は、上述した構成に限定されるものではなく、種々の構成とすることができる。
【0108】
本実施形態による情報取得システム1は、審査ブースBでの審査官Eによる審査を待っている入場者Vから、情報取得カート10により指紋画像、顔画像等の生体情報を取得する。情報取得カート10により取得された生体情報は、審査ブースBでの審査官Eによる審査のために利用される。
【0109】
このため、本実施形態によれば、審査を待っている入場者Vが審査ブースBに進んだ時点で、その入場者Vについて生体情報が取得されている。このため、審査ブースBで審査官Eが入場者Vの生体情報を取得する必要がないため、審査の待ち時間を短縮することができる。こうして、本実施形態によれば、審査における生体情報の取得の円滑化を実現することができる。
【0110】
次に、上記本実施形態による情報取得システム1を用いた本実施形態による情報取得方法についてさらに図8乃至図13を用いて説明する。
【0111】
まず、本実施形態による情報取得方法の全体のフローについて図8を用いて説明する。図8は、本実施形態による情報取得方法を示すシーケンス図である。
【0112】
情報取得カート10は、審査場Aにおける審査ブースBに向かう進路P1を含む区域において、並んで審査を待つ入場者Vの位置に、操作者である案内係Cにより移動されて停止される。情報取得カート10が停止された入場者Vの位置では、案内係Cにより情報取得カート10が使用されて、その入場者Vについて人物情報の取得が行われる。
【0113】
まず、個人識別カード読み取り部102は、入場者Vが提示する個人識別カードを読み取って個人識別番号を取得する(ステップS12)。この際、個人識別カードがIC個人識別カードであってそのICチップに事前登録生体情報が登録されている場合、個人識別カード読み取り部102は、個人識別カードを読み取って事前登録生体情報を取得する。
【0114】
次いで、情報取得カート10の生体情報取得部は、その入場者Vの生体情報を取得する。具体的には、指紋画像取得部104は、その入場者Vの指紋画像を取得する(ステップS14)。続いて、顔画像取得部106は、その入場者Vの顔画像を取得する(ステップS16)。
【0115】
なお、情報取得カート10において生体情報を取得する順序は、上述した指紋画像、顔画像の順序に限定されるものではなく、あらゆる順序で生体情報を取得することができる。情報取得カート10により取得する生体情報の種類も、上述した指紋画像及び顔画像に限定されるものではない。
【0116】
例えば、上述した場合とは逆に、顔画像取得部106により入場者Vの顔画像を取得し、次いで、指紋画像取得部104により入場者Vの指紋画像を取得することができる。また、指紋画像取得部104により入場者Vの指紋画像を取得すると同時に又は並行して、顔画像取得部106により入場者Vの顔画像を取得することもできる。
【0117】
また、例えば、生体情報として顔画像及び虹彩画像を取得する場合、顔画像取得部106により入場者Vの顔画像を取得し、続いて、虹彩画像取得部により入場者Vの虹彩画像を取得することができる。また、虹彩画像取得部により入場者Vの虹彩画像を取得し、続いて、顔画像取得部106により入場者Vの顔画像を取得することもできる。さらに、顔画像取得部106により入場者Vの顔画像を取得すると同時に又は並行して、虹彩画像取得部により入場者Vの虹彩画像を取得することもできる。
【0118】
また、生体情報として、指紋画像及び指の静脈画像を取得する場合、指紋画像取得部104により入場者Vの指紋画像を取得し、続いて、指静脈画像取得部により入場者Vの指の静脈画像を取得することができる。また、指静脈画像取得部により入場者Vの指の静脈画像を取得し、続いて、指紋画像取得部104により入場者Vの指紋画像を取得することもできる。さらに、指紋画像取得部104により入場者Vの指紋画像を取得すると同時に又は並行して、指静脈画像取得部により入場者Vの同一の指の静脈画像を取得することもできる。
【0119】
また、生体情報として、掌紋画像及び手のひらの静脈画像を取得する場合、掌紋画像取得部により入場者Vの掌紋画像を取得し、続いて、掌静脈画像取得部により入場者Vの手のひらの静脈画像を取得することができる。また、掌静脈画像取得部により入場者Vの手のひらの静脈画像を取得し、続いて、掌紋画像取得部により入場者Vの掌紋画像を取得することもできる。さらに、掌紋画像取得部により入場者Vの掌紋画像を取得すると同時に又は並行して、掌静脈画像取得部により入場者Vの同一の手のひらの静脈画像を取得することもできる。
【0120】
次いで、人物情報管理部120は、取得した個人識別番号、事前登録生体情報、カート取得生体情報を含む人物情報をサーバ20に送信する(ステップS18)。
【0121】
情報取得カート10では、審査を待つ入場者Vのそれぞれについて上記ステップS12~S18が繰り返し行われる。
【0122】
サーバ20では、情報取得カート10から人物情報が送信されると、人物情報管理部212が、送信された人物情報を、第1の記憶部204の人物情報DBに登録する(ステップS20)。
【0123】
次いで、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれるカート取得生体情報と、第2の記憶部206の生体情報BL又は生体情報WLに登録された同種の生体情報とを照合する。また、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれるカート取得生体情報と、同種の事前登録生体情報とを照合する(ステップS22)。
【0124】
続いて、照合処理部214は、照合結果を示す照合情報を第3の記憶部208の照合情報DBに登録する(ステップS24)。
【0125】
サーバ20では、情報取得カート10から人物情報が送信されるたびに、上記ステップS20~S24が繰り返される。
【0126】
進路P1に並んで審査を待つ入場者Vは、情報取得カート10が配置された進路P1を含む区域を通過して審査ブースBに進む。ブース端末30では、個人識別カード読み取り部302が、審査ブースBに進んだ入場者Vが提示した個人識別カードから個人識別カードを読み取って個人識別番号を取得する(ステップS32)。
【0127】
次いで、情報取得部310は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に基づき、その入場者Vについて情報取得カート10の使用の有無を問い合わせる(ステップS34)。続いて、情報取得部310は、情報取得カート10が使用されていれば、その入場者Vについての人物情報及び照合情報をサーバ20から取得する(ステップS36)。情報取得カート10が使用されていなければ、通常の審査が行われる。
【0128】
次いで、表示制御部312は、情報取得部310により取得された人物情報及び照合情報を表示部306に表示する(ステップS38)。審査官Eは、表示部306に表示された生体情報及び照合情報を審査に利用する。
【0129】
ブース端末30では、審査ブースBに入場者Vが進むたびに、上記ステップS32~S38が繰り返される。
【0130】
次に、本実施形態による情報取得方法における情報取得カート10、サーバ20及びブース端末30での処理の詳細についてそれぞれ説明する。
【0131】
まず、情報取得カート10での処理の詳細について図9乃至図11を用いて説明する。図9は、本実施形態による情報取得方法における情報取得カート10での処理を示すフローチャートである。図10は、本実施形態による情報取得方法における情報取得カート10での処理のうちの顔画像の取得を示すフローチャートである。図11は、本実施形態による情報取得カート10の顔画像の取得画面の例を示す概略図である。
【0132】
まず、個人識別カード読み取り部102は、審査を待つ入場者Vが提示する個人識別カードを読み取って個人識別番号を取得する(ステップS102)。この際、個人識別カードがIC個人識別カードであってそのICチップに事前登録生体情報が記録されている場合には、個人識別カード読み取り部102は、個人識別カードから個人識別番号とともに事前登録生体情報を取得する。
【0133】
次いで、取得制御部116は、個人識別カード読み取り部102による個人識別カードの読み取りが成功したか否かを判定する(ステップS104)。取得制御部116は、個人識別カードが汚損されて読み取れない場合、個人識別カードが非機械読み取り式で読み取れない場合、個人識別カードが変造又は偽造されている場合等に、個人識別カードの読み取りに成功しなかったと判定する。
【0134】
個人識別カードの読み取りに成功しなかったと判定された場合(ステップS104、NO)、表示制御部118は、個人識別カードの読み取りに失敗した旨を示す画面を第1の表示部108に表示する。これにより、案内係Cに対して、その入場者Vを審査ブースBに案内するように指示する(ステップS106)。
【0135】
一方、個人識別カードの読み取りに成功したと判定された場合(ステップS104、YES)、取得制御部116は、その入場者Vについて指紋情報、顔画像等の生体情報が生体情報取得部により未取得であるか否かを判定する(ステップS108)。取得制御部116は、記憶部122に一時的に記録された人物情報、又はサーバ20における人物情報DBに登録された人物情報を参照して、所定の時間内にその入場者Vについて取得された人物情報がない場合に、生体情報が未取得であると判定する。一方、人物情報がある場合には、取得制御部116は、生体情報が未取得でない、すなわち生体情報が取得済みであると判定する。例えば、情報取得カート10で既に生体情報が取得された入場者Vが、審査を待つ入場者の列に並び直して情報取得カート10による処理を受けた場合には、生体情報が取得済みであると判定されることになる。
【0136】
生体情報が未取得でないと判定された場合(ステップS108、NO)、表示制御部118は、生体情報取得部により生体情報が取得済みである旨を示す画面を第1の表示部108に表示する。これにより、案内係Cに対して、その入場者Vを審査ブースBに案内するように指示する(ステップS106)。
【0137】
一方、生体情報が未取得であると判定された場合(ステップS108、YES)、表示制御部118は、生体情報取得部により生体情報が未取得である旨を示す画面とともに、個人識別番号を表示する確認画面を第1の表示部108に表示する。これにより、案内係Cは、個人識別カードの読み取り結果の確認を行う(ステップS110)。
【0138】
こうして、表示制御部118は、個人識別カード読み取り部102による個人識別カードの読み取りが成功して個人識別番号が読み取られると、その個人識別番号の読み取り以前の所定の時間内に生体情報が取得済みであるか否かを第1の表示部108に表示する。
【0139】
次いで、情報取得カート10において指紋画像、顔画像等の生体情報が取得される。例えば、指紋画像及び顔画像は、それぞれ以下のようにして取得される。
【0140】
まず、指紋画像取得部104は、その入場者Vの指紋画像を取得する(ステップS112)。指紋画像取得部104は、例えば、2台の指紋スキャナにより構成され、それぞれの読み取り面に腹を向けて置かれた両手人差し指の2指の指紋を読み取って、それぞれの指紋画像を取得する。指紋スキャナは、例えば、読み取り面に指が腹を置かれると、自動的に指紋を読み取って指紋画像を取得するように構成することができる。
【0141】
また、取得制御部116は、指紋画像取得部104により取得された指紋画像の品質を評価して、その品質の指標となる指紋画像の品質値を算出する。指紋画像の品質値は、例えば、その指紋画像の品質がより高いほど、より高い値となる。
【0142】
次いで、表示制御部118は、指紋画像取得部104により取得された指紋画像を第1の表示部108に表示する。また、表示制御部118は、取得制御部116により算出された指紋画像の品質値をその指紋画像とともに第1の表示部108に表示する。これにより、案内係Cは、取得された指紋画像の確認を行う(ステップS114)。
【0143】
案内係Cは、第1の表示部108に表示された指紋画像及びその品質値に基づき、指紋画像の再取得が必要か否かを判定する(ステップS116)。案内係Cは、例えば、指紋画像の品質値が所定の基準値以上である場合に、再取得が必要でないと判定することができる。
【0144】
指紋画像の再取得が必要であると判定すると(ステップS116、YES)、案内係Cは、情報取得カート10に対して指紋画像の再取得の指示を入力する。これにより、ステップS112に移行して、指紋画像の再取得を実行する。
【0145】
一方、指紋画像の再取得が必要でないと判定すると(ステップS116、NO)、案内係Cは、情報取得カート10に対して顔画像の取得への移行の指示を入力する。
【0146】
顔画像の取得への移行の指示が入力されると、顔画像取得部106は、その入場者Vの顔を撮影して顔画像を取得する(ステップS118)。
【0147】
顔画像の取得では、顔画像取得部106が、入場者Vの顔を継続的に撮影して、その入場者Vのライブの顔画像を継続的に取得する(ステップS1182)。継続的に取得されるライブの顔画像は、表示制御部118により第1の表示部108に表示される。
【0148】
図11は、第1の表示部108に表示される顔画像取得画面1080の一例を示している。顔画像取得画面1080は、ライブの顔画像が表示される顔画像表示領域1082と、顔画像表示領域1082に表示されるライブの顔画像の品質を色で示す品質表示領域1084とを有している。また、顔画像取得画面1080は、顔の撮影を指示するための撮影ボタン1086と、顔画像の取得を取り消す取消しボタン1088とを有している。
【0149】
取得制御部116は、顔画像取得部106により取得されるライブの顔画像の品質を評価して、その品質の指標となる顔画像の品質値を算出する(ステップS1184)。顔画像の品質値は、例えば、その顔画像の品質がより高いほど、より高い値となる。顔画像の品質は、例えば、画像サイズ、縦横比、顔の数、目の間の距離、目の幅、カラープロファイル、頭の幅、頭の長さ、輝度、コントラスト等の指標で分析することにより数値化することができる。
【0150】
次いで、取得制御部116は、算出した顔画像の品質値が所定の基準値以上であるか否かを判定する(ステップS1186)。
【0151】
算出された顔画像の品質値が所定の基準値以上でないと判定された場合(ステップS1186、NO)、ステップS1182に戻ってライブの顔画像の取得を継続する。この場合、顔画像取得画面1080の品質表示領域1084は、品質値が所定の基準値未満であることを示す例えば黄色で表示され、撮影ボタン1086が押すことができずに撮影ができない状態になっている。案内係Cは、顔画像を取得すべき入場者Vに対して、位置、向き又は姿勢の変更等を指示することにより、ライブの顔画像の品質値が所定の基準値以上になるように調整することができる。
【0152】
一方、算出された顔画像の品質値が所定の基準値以上であると判定された場合(ステップS1186、YES)、案内係Cは、撮影の指示を入力する。これにより、顔画像取得部106が入場者Vの顔を撮影する(ステップS1188)。この場合、顔画像取得画面1080の品質表示領域1084は、品質値が所定の基準値以上であることを示す例えば緑色で表示され、撮影ボタン1086が押すこと可能になる。これにより、案内係Cは、撮影ボタン1086を押して撮影を実行することができる。
【0153】
表示制御部118は、上記のように取得された顔画像を第1の表示部108に表示する。これにより、案内係Cは、取得された顔画像の確認を行う(ステップS120)。
【0154】
案内係Cは、第1の表示部108に表示された顔画像に基づき、顔画像の再取得が必要か否かを判定する(ステップS122)。
【0155】
顔画像の再取得が必要であると判定すると(ステップS122、YES)、案内係Cは、情報取得カート10に対して顔画像の再取得の指示を入力する。これにより、ステップS118に移行して、顔画像の再取得を実行する。
【0156】
一方、顔画像の再取得が必要でないと判定すると(ステップS122、NO)、案内係Cは、情報取得カート10による生体情報の取得を終了する。
【0157】
なお、情報取得カート10により取得する生体情報の種類、数及び取得の順序は、上記指紋画像及び顔画像を取得する場合に限定されるものでないことは、既に説明したとおりである。
【0158】
生体情報の取得が終了すると、人物情報管理部120は、上記のようにして取得された個人識別番号、事前登録生体情報及びカート取得生体情報を含む人物情報を通信部114を介してサーバ20に送信する(ステップS124)。
【0159】
情報取得カート10では、上記図9及び図10に示す処理が、審査を待つ入場者Vのそれぞれについて実行される。
【0160】
次に、サーバ20での処理の詳細について図12を用いて説明する。図12は、本実施形態による情報取得方法におけるサーバ20での処理を示すフローチャートである。
【0161】
人物情報管理部212は、情報取得カート10から送信される人物情報を受信する(ステップS202)。続いて、人物情報管理部212は、受信した人物情報を第1の記憶部204の人物情報DBに登録する(ステップS204)。
【0162】
次いで、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれるカート取得生体情報と、第2の記憶部206の生体情報BL又は生体情報WLに登録された同種の生体情報とを照合する(ステップS206)。具体的には、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる指紋画像取得部104により取得された指紋画像と、生体情報BL又は生体情報WLに登録された指紋画像とを照合する。また、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる顔画像取得部106により取得された顔画像と、生体情報BL又は生体情報WLに登録された顔画像とを照合する。
【0163】
また、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる生体情報取得部により取得されたカート取得生体情報と、IC個人識別カードから取得した事前登録生体情報とを照合する(ステップS206)。具体的には、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる指紋画像取得部104により取得された指紋画像と、IC個人識別カードから取得した指紋画像とを照合する。また、照合処理部214は、人物情報DBに登録された人物情報に含まれる顔画像取得部106により取得された顔画像と、IC個人識別カードから取得した顔画像とを照合する。これにより、照合処理部214は、IC個人識別カードを所持する入場者VとそのIC個人識別カードの申請人とが同一人物であるか否かの本人確認を行う。
【0164】
さらに、照合処理部214は、上記の照合結果を示す照合情報を第3の記憶部208の照合情報DBに登録する(ステップS208)。生体情報BLとの照合結果を示す照合情報は、照合を行った人物情報の入場者Vが、生体情報BLに登録された要注意人物であるか否かを示すものである。生体情報WLとの照合結果を示す照合情報は、照合を行った人物情報の入場者Vが、生体情報WLに登録された入場を許可すべき人物であるか否かを示すものである。IC個人識別カードから取得した指紋画像、顔画像等の事前登録生体情報との照合結果を示す照合情報は、そのIC個人識別カードを所持する入場者VとそのIC個人識別カードの申請人とが同一人物であるか否かの上記本人確認の結果を示すものである。照合処理部214は、照合を行った生体情報を含む人物情報と関連付けて照合情報を照合情報DBに登録する。
【0165】
サーバ20では、上記図12に示す処理が、情報取得カート10から人物情報が送信されるたびに実行される。
【0166】
次に、ブース端末30での処理の詳細について図13を用いて説明する。図13は、本実施形態による情報取得方法におけるブース端末30での処理を示すフローチャートである。
【0167】
まず、個人識別カード読み取り部302は、審査ブースBに進んだ入場者Vが提示した個人識別カードから個人識別番号を読み取って個人識別番号を取得する(ステップS302)。
【0168】
次いで、情報取得部310は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に基づき、その個人識別番号の入場者Vについて情報取得カート10の使用の有無を通信部308を介してサーバ20に問い合わせる(ステップS304)。
【0169】
情報取得部310からの問い合わせを受けて、サーバ20の人物情報管理部212は、サーバ20の人物情報DBを参照する。これにより、人物情報管理部212は、個人識別カード読み取り部302による個人識別番号の取得からそれ以前の所定の時間内に取得された、その個人識別番号を含む人物情報が人物情報DBに登録されているか否かを確認する。登録されている場合、サーバ20の人物情報管理部212は、情報取得カート10の使用がある旨を情報取得部310に回答する。
【0170】
人物情報DBに登録されているか否かを確認する、個人識別カード読み取り部302による個人識別番号の取得からのそれ以前の所定の時間は、例えば、審査場Aに来た入場者Vが審査ブースBに到達するのに必要十分な時間に設定することができる。この所定の時間は、審査場Aの規模、審査場Aにおける入場者Vの行列の長さ等に応じて、例えば、30分、1時間等と適宜設定することができる。これにより、例えば、前日、1週間前等の古い時期に取得された人物情報及びその照合情報の再利用を防止することができ、審査の精度を向上することができる。
【0171】
情報取得カート10の使用がない場合(ステップS306、NO)、その入場者Vについては、通常の審査が行われる(ステップS308)。通常の審査では、審査ブースBにおいて、その入場者Vについて指紋画像、顔画像等の生体情報が取得される。
【0172】
一方、情報取得カート10の使用がある場合(ステップS306、YES)、情報取得部310は、サーバ20から人物情報及び照合情報を取得する(ステップS310)。すなわち、サーバ20の通信部210は、人物情報及び照合情報をブース端末30に送信する。情報取得部310は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に基づき、その個人識別番号を含む直近の人物情報及びその照合情報をサーバ20から通信部308を介して取得する。すなわち、サーバ20の通信部210は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に関連付けられた人物情報及び照合情報をブース端末30に送信する。情報取得部310が取得する人物情報は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に関連付けられた直近の生体情報を含んでいる。また、情報取得部310が取得する照合情報は、個人識別カード読み取り部302により取得された個人識別番号に関連付けられたものである。
【0173】
なお、サーバ20の照合情報管理部216は、所定の保存期間の経過後に照合情報を第3の記憶部208から削除することができる。照合情報の保存期間を、例えば、生体情報取得部により取得して照合を行った生体情報の取得から、入場者Vが審査ブースBに到達するまでに必要十分な時間が経過するまでの期間に設定することができる。この保存時間は、審査場Aの規模、審査場Aにおける入場者Vの行列の長さ等に応じて、例えば、30分、1時間等と適宜設定することができる。これにより、例えば、前日、1週間前等の古い時期に照合が行われた照合情報の再利用を防止することができ、審査の精度を向上することができる。
【0174】
次いで、表示制御部312は、審査官Eによる操作に応じて、情報取得部310により取得された人物情報を表示部306に表示する(ステップS312)。表示される人物情報には、指紋画像、顔画像等の生体情報が含まれる。また、表示制御部312は、照合情報を表示部306に表示する(ステップS314)。
【0175】
次いで、審査官Eは、審査ブースBに進んだ入場者Vについて、表示部306に表示された生体情報及び照合結果を考慮して審査を行い、入場の可否を判定する(ステップS316)。
【0176】
こうして、審査ブースBにおける審査において、情報取得カート10により取得された生体情報が利用される。
【0177】
このように、本実施形態によれば、審査ブースBにおける審査前に、審査を受けるべき入場者Vについて情報取得カート10による生体情報の取得が行われているので、審査における生体情報の取得の円滑化を実現することができる。
【0178】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による情報取得システム及び情報取得方法について図14を用いて説明する。図14は、本実施形態による情報取得システムの機能構成を示すブロック図である。なお、上記第1実施形態による情報取得システム及び情報取得方法と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
【0179】
本実施形態による情報取得システムの基本的構成は、第1実施形態による情報取得システムの構成とほぼ同様である。本実施形態による情報取得システムは、サーバ20において、制御部202が、照合処理部214による照合結果に応じて警告を報知する報知処理部218をさらに有する点で、第1実施形態による情報取得システム1とは異なっている。
【0180】
図14に示すように、本実施形態による情報取得システム2において、サーバ20の制御部202は、第1実施形態の構成に加えて、照合処理部214による照合結果に応じて警告を報知する報知処理部218を有している。
【0181】
ネットワーク40には、監視端末50がネットワーク接続されている。監視端末50は、ネットワーク40を介してサーバ20と通信可能になっている。監視端末50は、例えば審査場Aを警備する警備員等の監視者の所在場所に設置されている。
【0182】
報知処理部218は、照合処理部214による照合結果が警告を報知すべきものである場合に、ネットワークに接続された監視端末50に通信部210を介して警告を報知する。照合結果が警告を報知すべきものである場合としては、次の場合が例示される。すなわち、照合処理部214による照合結果が、入場者Vが生体情報BLに登録された要注意人物であることを示す場合、IC個人識別カードを所持する入場者VとそのIC個人識別カードの申請人とが同一人物でないことを示す場合等が例示される。このような警告を報知すべき場合に、報知処理部218は、監視端末50にネットワーク40を介して警告を報知する。また、報知処理部218は、警告とともにその原因となった照合結果の内容を監視端末50に通信部210を介して通知する。
【0183】
報知処理部218により警告が報知された監視端末50は、照合結果の内容とともに警告を音声、画面表示等により警備員等の監視者に報知する。監視端末50により警告が報知された警備員等の監視者は、照合結果で要注意人物である又はIC個人識別カードの申請人と同一人物でないとされた入場者Vに対する措置を実行し、又はその措置の準備を行うことができる。
【0184】
本実施形態のように、照合処理部214による照合結果に応じて、ネットワーク40を介して監視端末50に警告をサーバ20から報知するようにしてもよい。
【0185】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態によるコンピュータ装置について図15を用いて説明する。本実施形態では、上記第1及び第2実施形態による情報取得システムにおける各部の処理を実現するために用いられるコンピュータ装置について説明する。
【0186】
図15は、上記第1及び第2実施形態による情報取得システムにおける各部の処理を実現するために用いられるコンピュータ装置の例を示している。図15に示すコンピュータ装置5000は、特に限定されるものではなく、様々な種類、形態のものであってよい。例えば、コンピュータ装置5000は、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、組み込みシステム等である。
【0187】
コンピュータ装置5000は、プロセッサ5002と、メモリ5004と、記憶装置5006とを有している。また、コンピュータ装置5000は、高速インターフェースを含む高速コントローラ5008、及び低速インターフェースを含む低速コントローラ5010を有している。高速コントローラ5008には、メモリ5004及び高速拡張ポート5012が接続されている。また、高速コントローラ5008には、ディスプレイ5016等の外部入出力装置が接続されている。一方、低速コントローラ5010には、低速拡張ポート5014及び記憶装置5006が接続されている。
【0188】
プロセッサ5002、メモリ5004、記憶装置5006、高速コントローラ5008、低速コントローラ5010、及び高速拡張ポート5012は、種々のバスにより相互に接続されている。また、プロセッサ5002、メモリ5004、記憶装置5006、高速コントローラ5008、低速コントローラ5010、及び高速拡張ポート5012は、共通のマザーボード上に実装することもできるし、また、他の形態で適宜実装することもできる。
【0189】
プロセッサ5002は、例えばCPUであり、コンピュータ装置5000内で実行する命令を処理することができる。そのような命令には、ディスプレイ5016等の外部入出力装置上にGUI(Graphical User Interface)のグラフィック情報を表示するための、メモリ5004内又は記憶装置5006内に格納された命令が含まれる。
【0190】
また、複数のプロセッサ、複数のバス、又は複数のプロセッサ及び複数のバスを、複数のメモリ及び複数のタイプのメモリとともに適宜使用することができる。また、複数のコンピュータ装置5000を、必要な処理の一部を行う各装置と接続することができる。例えば、複数のコンピュータ装置1000を、サーババンク、ブレードサーバのグループ、又はマルチプロセッサシステムとして互いに接続することができる。
【0191】
メモリ5004は、コンピュータ装置5000内の情報を格納する。例えば、メモリ5004は、揮発性メモリユニット、不揮発性メモリユニットである。メモリ5004は、他のコンピュータ可読媒体であってもよく、例えば、磁気ディスク、光ディスク等であってもよい。
【0192】
記憶装置5006は、コンピュータ装置5000用のマスストレージを構成することができる。記憶装置5006は、コンピュータ可読媒体であるか、又はそのようなコンピュータ可読媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク装置、ハードディスク装置、光ディスク装置、テープ装置、フラッシュメモリその他のソリッドステートメモリ装置、ディスクアレイ等である。記憶装置5006は、ストレージエリアネットワーク、他の構成の装置を含む。コンピュータプログラム製品は、情報担体において明確に具現化されうる。コンピュータプログラム製品は、実行されると上述のような1つ又は複数の処理を実行する命令も格納することができる。情報担体は、メモリ5004、記憶装置5006、プロセッサ5002上のメモリ、又は伝搬信号等のコンピュータ可読媒体若しくは機械可読媒体である。
【0193】
高速コントローラ5008は、コンピュータ装置5000に対する帯域幅を集中的に使用する処理を管理する。一方、低速コントローラ5010は、帯域幅を集中的に使用する程度の低い処理を管理する。ただし、このような機能の割り振りは、例示的なものにすぎず、これに限定されるものではない。また、高速コントローラ5008の一部又は全部は、プロセッサ5002に内蔵されていてもよい。
【0194】
高速コントローラ5008は、メモリ5004、及び種々の拡張カードを受け入れることができる高速拡張ポート5012に接続されている。また、高速コントローラ5008は、例えばグラフィックスプロセッサ又はアクセラレータを介して、ディスプレイ5016に接続されている。
【0195】
また、低速コントローラ5010は、記憶装置5006及び低速拡張ポート5014に接続されている。低速拡張ポート5014は、例えば、USB(Universal Serial Bus)、Bluetooth(登録商標)、有線又は無線のイーサネット(登録商標)等の種々の規格の通信ポートを含むことができる。低速拡張ポート5014には、キーボード、ポインティングデバイス、スキャナ等の一又は複数の入出力装置を接続することができる。また、低速拡張ポート5014には、例えば、ネットワークアダプタを介して、スイッチ、ルータ等の一又は複数のネットワーク機器を接続することができる。
【0196】
コンピュータ装置5000は、数多くの異なる形態で実施することができる。例えば、コンピュータ装置5000は、標準的なサーバ、又はそのようなサーバのグループの形態の複数台で実施することができる。また、コンピュータ装置5000は、ラックサーバシステムの一部としても実施することもできる。さらに、コンピュータ装置5000は、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ等のパーソナルコンピュータの形態で実施することができる。
【0197】
上述したコンピュータ装置5000は、上記実施形態における情報取得カート10の一部として機能することができる。この場合、コンピュータ装置5000のプロセッサ5002は、情報取得カート10の制御部112の機能を実現するプログラムを実行することにより、制御部112として機能することができる。すなわち、プロセッサ5002は、取得制御部116、表示制御部118及び人物情報管理部120の各部の機能を実現するプログラムを実行する。これにより、プロセッサ5002は、取得制御部116、表示制御部118及び人物情報管理部120の各部として機能することができる。また、コンピュータ装置5000の記憶装置5006は、情報取得カート10の記憶部122として機能することができる。
【0198】
また、コンピュータ装置5000は、上記実施形態におけるサーバ20として機能することができる。この場合、コンピュータ装置5000のプロセッサ5002は、サーバ20の制御部202の機能を実現するプログラムを実行することにより、制御部202として機能することができる。すなわち、プロセッサ5002は、人物情報管理部212、照合処理部214、照合情報管理部216、及び報知処理部218の各部の機能を実現するプログラムを実行する。これにより、プロセッサ5002は、人物情報管理部212、照合処理部214、照合情報管理部216、及び報知処理部218の各部として機能することができる。また、コンピュータ装置5000の記憶装置5006は、サーバ20の第1の記憶部204、第2の記憶部206及び第3の記憶部208として機能することができる。
【0199】
また、コンピュータ装置5000は、上記実施形態におけるブース端末30の一部として機能することができる。この場合、コンピュータ装置5000のプロセッサ5002は、ブース端末30の制御部304の機能を実現するプログラムを実行することにより、制御部304として機能することができる。すなわち、プロセッサ5002は、情報取得部310及び表示制御部312の各部の機能を実現するプログラムを実行する。これにより、プロセッサ5002は、情報取得部310及び表示制御部312の各部として機能することができる。
【0200】
なお、コンピュータ装置5000のプロセッサ5002に実行させるプログラムの一部又は全部は、これを記録したDVD-ROM(Digital Versatile Disc-Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、USBメモリその他のフラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体により提供することができる。
【0201】
[他の実施形態]
上記各実施形態において説明した情報取得システムは、他の実施形態によれば、図16に示すように構成することもできる。図16は、他の実施形態による情報取得システムの機能構成を示すブロック図である。
【0202】
図16に示すように、他の実施形態による情報取得システム6001は、情報取得装置6010と、サーバ6020と、情報端末6030とを含んでいる。情報取得装置6010は、例えばネットワーク6040を介してサーバ6020と通信可能である。情報端末6030は、例えばネットワーク6040を介してサーバ6020と通信可能である。
【0203】
情報取得装置6010は、第1の対象者が待機する第1の区域に配置される。情報取得装置6010は、第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第1の読み取り部6012と、第1の対象者から第1の対象者の生体情報を取得する生体情報取得部6014とを有している。また、情報取得装置6010は、互いに関連付けられた識別情報及び生体情報を含む人物情報をサーバ6020に送信する第1の情報管理部6016を有している。
【0204】
サーバ6020は、情報取得装置6010から送信された人物情報をデータベースに登録する第2の情報管理部6022を有している。
【0205】
また、サーバ6020は、通信部6024を有することができる。通信部6024は、情報端末6030から、第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から取得された識別情報に基づき第2の対象者についての情報取得装置6010の使用の有無の問い合わせを受ける。また、通信部6024は、情報取得装置6010の使用がある場合に、第2の対象者が所持する媒体から取得された識別情報に関連付けられた生体情報を情報端末6030に送信する。
【0206】
情報端末6030は、第1の区域とは異なる第2の区域に配置される。情報端末6030は、第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第2の読み取り部6032を有している。また、情報端末6030は、第2の読み取り部6032により取得された識別情報に関連付けられた生体情報をサーバ6020から取得する情報取得部6034を有している。
【0207】
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず、種々の変形が可能である。
【0208】
例えば、上記実施形態では、生体情報として指紋画像及び顔画像を情報取得カート10が取得する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。情報取得カート10は、個人の身体的特徴又は行動的特徴を表す生体情報として、指紋、顔に関する情報のほか、虹彩、網膜、掌紋、血管、声紋等に関する情報を取得するように構成することができる。また、情報取得カート10が取得する生体情報の種類及びその数は、特に限定されるものではない。情報取得カート10は、1種類の生体情報を取得するものであってもよいし、複数種類の生体情報を任意の組み合わせで取得するものであってもよい。
【0209】
また、上記実施形態では、生体情報を取得する機能を有する情報取得装置としてカート形態の情報取得カート10を用いる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。情報取得カート10のようにカート形態のものにかぎらず、種々の形態の情報取得装置を用いることができる。
【0210】
また、上記実施形態では、情報取得カート10を案内係Cが操作する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、情報取得カート10は、案内画面、案内音声等による指示に従って入場者Vが自身で操作することにより、個人識別番号及び生体情報が取得されるように構成することができる。
【0211】
また、上記実施形態では、審査場Aにおいて生体情報を取得して利用する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。本発明による情報取得システムは、生体情報を取得して利用するあらゆる場合に適用することができる。本発明による情報取得システムは、例えば、施設、会場等の入場ゲート等の入口において、入場者の生体情報を取得し、取得した生体情報を入場許否の判定において利用する場合に広く適用することができる。
【0212】
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0213】
(付記1)
サーバと、前記サーバと通信可能な情報取得装置と、前記サーバと通信可能な情報端末とを含み、
前記情報取得装置は、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、
前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第1の読み取り部と、
前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を前記サーバに送信する第1の情報管理部とを有し、
前記サーバは、
前記情報取得装置から送信された前記人物情報をデータベースに登録する第2の情報管理部を有し、
前記情報端末は、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、
前記第1の区域を通過した前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第2の読み取り部と、
前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得する情報取得部とを有する
ことを特徴とする情報取得システム。
【0214】
(付記2)
前記情報取得部は、前記第2の読み取り部により前記識別情報が読み取られた前記第1の対象者について前記情報取得装置の使用の有無を前記サーバに問い合わせ、前記情報取得装置の使用がある場合に、前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得することを特徴とする付記1記載の情報取得システム。
【0215】
(付記3)
前記サーバは、前記情報取得装置から送信された前記人物情報に含まれる前記生体情報と、リストに登録された特定人物の生体情報とを照合する照合処理部とを有し、
前記情報取得部は、前記照合処理部による照合結果を示す照合情報を前記サーバから取得することを特徴とする付記1又は2に記載の情報取得システム。
【0216】
(付記4)
前記サーバは、前記照合処理部による照合結果に応じて、警告を報知する報知処理部を有することを特徴とする付記3記載の情報取得システム。
【0217】
(付記5)
前記生体情報取得部は、前記第1の対象者の生体画像を前記生体情報として取得することを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の情報取得システム。
【0218】
(付記6)
前記情報取得装置は、前記生体画像の品質を評価して品質値を算出する品質評価部を有し、
前記生体情報取得部は、前記品質値が基準値以上の前記生体画像を取得することを特徴とする付記5記載の情報取得システム。
【0219】
(付記7)
前記生体画像は、前記第1の対象者の指紋画像及び顔画像の少なくとも一方であることを特徴とする付記5又は6に記載の情報取得システム。
【0220】
(付記8)
前記情報取得装置は、可搬性を有することを特徴とする付記1乃至7のいずれかに記載の情報取得システム。
【0221】
(付記9)
前記情報取得装置は、バッテリ駆動であることを特徴とする付記1乃至8のいずれかに記載の情報取得システム。
【0222】
(付記10)
前記情報取得装置は、前記サーバと無線で通信可能であることを特徴とする付記1乃至9のいずれかに記載の情報取得システム。
【0223】
(付記11)
サーバと、前記サーバと通信可能な情報端末とを含む情報取得システムに含まれ、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報取得装置であって、
前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第1の読み取り部と、
前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する前記情報端末と通信可能な前記サーバに送信する第1の情報管理部と
を有することを特徴とする情報取得装置。
【0224】
(付記12)
前記第1の読み取り部により前記識別情報が読み取られると、所定の時間内に前記生体情報が取得済みであるか否かを表示部に表示する表示制御部を有することを特徴とする付記11記載の情報取得装置。
【0225】
(付記13)
前記生体情報として取得された生体画像の品質を評価して品質値を算出する品質評価部を有し、
前記生体情報取得部は、前記品質値が基準値以上の前記生体画像を取得することを特徴とする付記11記載の情報取得装置。
【0226】
(付記14)
前記生体画像及び前記品質値を表示部に表示する表示制御部を有することを特徴とする付記13記載の情報取得装置。
【0227】
(付記15)
前記第1の対象者による前記生体情報が利用される施設の利用回数又は事前登録の有無に応じて、前記生体情報取得部により取得する前記生体情報を決定する取得制御部を有することを特徴とする付記11乃至14のいずれかに記載の情報取得装置。
【0228】
(付記16)
前記取得制御部は、前記利用回数が多いほど又は前記事前登録がないよりも前記事前登録がある場合に、前記生体情報取得部により取得する前記生体情報の数を少なくすることを特徴とする付記15記載の情報取得装置。
【0229】
(付記17)
第1の区域に配置された情報取得装置と、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置された情報端末とを含む情報取得システムに含まれ、前記情報取得装置及び前記情報端末と通信可能なサーバであって、
前記情報取得装置から送信された、前記第1の区域に待機する第1の対象者が所持する媒体から取得された識別情報、及び前記第1の対象者から取得された生体情報を含む人物情報をデータベースに登録する第2の情報管理部と、
前記情報端末から、前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から取得された識別情報に基づき前記第2の対象者についての前記情報取得装置の使用の有無の問い合わせを受け、前記情報取得装置の使用がある場合に、前記第2の対象者が所持する前記媒体から取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記情報端末に送信する通信部と
を有することを特徴とするサーバ。
【0230】
(付記18)
前記情報取得装置から送信された前記人物情報に含まれる前記生体情報と、リストに登録された特定人物の生体情報とを照合する照合処理部を有し、
前記通信部は、前記照合処理部による照合結果を示す照合情報を前記情報端末に送信することを特徴とする付記17記載のサーバ。
【0231】
(付記19)
前記人物情報は、前記第1の対象者が所持する前記媒体から取得された事前登録生体情報を含み、
前記照合処理部は、前記第1の対象者から取得された前記生体情報と前記事前登録生体情報とを照合することを特徴とする付記18記載のサーバ。
【0232】
(付記20)
前記第2の情報管理部は、前記第2の対象者が所持する前記媒体から取得された前記識別情報に基づき前記第2の対象者についての前記情報取得装置の使用の有無の問い合わせを受けると、前記第2の対象者が所持する前記媒体から取得された前記識別情報の取得から所定の時間内に取得された、前記第2の対象者が所持する前記媒体から取得された前記識別情報に関連付けられた前記人物情報が前記データベースに登録されているか否かを判定し、
前記通信部は、前記所定の時間内に取得された前記人物情報が登録されている場合、前記人物情報及び前記照合情報を前記情報端末に送信することを特徴とする付記18又は19に記載のサーバ。
【0233】
(付記21)
サーバと、第1の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報取得装置とを含む情報取得システムに含まれ、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、前記サーバと通信可能な情報端末であって、
前記第1の区域を通過した第2の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得する第2の読み取り部と、
前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられ、前記第1の区域に待機する第1の対象者から取得された前記第1の対象者の生体情報を前記サーバから取得する情報取得部と
を有することを特徴とする情報端末。
【0234】
(付記22)
前記第2の読み取り部により前記識別情報が読み取られた前記第2の対象者について前記情報取得装置の使用の有無を前記サーバに問い合わせ、前記情報取得装置の使用がある場合に、前記第2の読み取り部により取得された前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得することを特徴とする付記21記載の情報端末。
【0235】
(付記23)
サーバと、前記サーバと通信可能な情報取得装置と、前記サーバと通信可能な情報端末とを含む情報取得システムを用い、
前記情報取得装置が、第1の対象者が待機する第1の区域に配置され、
前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得し、
前記第1の対象者から前記第1の対象者の生体情報を取得し、
互いに関連付けられた前記識別情報及び前記生体情報を含む人物情報を前記サーバに送信し、
前記サーバが、
前記情報取得装置から送信された前記人物情報をデータベースに登録し、
前記情報端末が、前記第1の区域とは異なる第2の区域に配置され、
前記第1の区域を通過した前記第1の対象者が所持する媒体から識別情報を読み取って取得し、
取得した前記識別情報に関連付けられた前記生体情報を前記サーバから取得する
ことを特徴とする情報取得方法。
【0236】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0237】
この出願は、2018年3月22日に出願された日本出願特願2018-053935を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0238】
1、2…情報取得システム
10…情報取得カート
20…サーバ
30…ブース端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16