(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20221213BHJP
H01L 25/18 20060101ALI20221213BHJP
H01L 23/48 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
H01L25/04 C
H01L23/48 G
(21)【出願番号】P 2020565583
(86)(22)【出願日】2019-10-11
(86)【国際出願番号】 JP2019040223
(87)【国際公開番号】W WO2020144907
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-07-06
(31)【優先権主張番号】P 2019001443
(32)【優先日】2019-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】川島 崇功
(72)【発明者】
【氏名】榊原 明徳
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-117048(JP,A)
【文献】特開2010-287737(JP,A)
【文献】特開2013-101993(JP,A)
【文献】特開2004-241734(JP,A)
【文献】特開2006-080153(JP,A)
【文献】特開2017-063136(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/00-25/18
H01L 23/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1半導体素子及び第2半導体素子と、
前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子を
一体に封止する封止体と、
前記第1半導体素子を挟んで対向するとともに、各々が前記封止体の内部で前記第1半導体素子へ電気的に接続された第1導体板及び第2導体板と、
前記第2半導体素子を挟んで対向するとともに、各々が前記封止体の内部で前記第2半導体素子へ電気的に接続された第3導体板及び第4導体板と、
前記封止体の内部で前記第2導体板と前記第3導体板とを互いに電気的に接続する継手構造と、を備え、
前記継手構造は、少なくとも一つの継手部材を含み、前記継手部
材は、前記封止体の内部で前記第2導体板と前記第3導体板とを互いに電気的に接続する基端部と、前記基端部から前記封止体の外部まで延びる先端部とを有する、
半導体装置。
【請求項2】
前記封止体の外部に位置する前記継手部材
の前記先端部は、前記第1半導体素子又は前記第2半導体素子を外部の回路へ電気的に接続するための電力端子として機能する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記継手部材
の前記基端部は、前記封止体の内部で前記第2導体板に接合された第1接合面と、前記封止体の内部で前記第3導体板に接合された第2接合面とを有する、請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記継手部材
の前記基端部は、前記第1接合面を有する第1板状部分と、前記第2接合面を有する第2板状部分と、前記第1板状部分と前記第2板状部分との間を延びる中間板状部分とを有する、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記継手部材
の前記基端部は、前記第1板状部分と前記中間板状部分との間の境界と、前記第2板状部分と前記中間板状部分との間の境界との少なくとも一方に、屈曲部を有する、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1板状部分と前記第2板状部分は、前記中間板状部分に対して同じ方向に屈曲している、請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1板状部分と前記第2板状部分は、前記中間板状部分に対して互いに反対方向へ屈曲している、請求項5に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記継手部材
の前記基端部は、前記中間板状部分に少なくとも一つの屈曲部を有する、請求項6又は7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記継手部材
の前記基端部は、前記第1接合面を一方側に有するとともに前記第2接合面を他方側に有する共通板状部分を有する、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1半導体素子の厚み方向における平面視において、前記第1接合面と前記第2接合面とのそれぞれは、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子の各中心を通過する直線を跨いで広がる、請求項3から9のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記封止体の内部で前記第1導体板に接続されているとともに、前記封止体から突出する第1電力端子と、
前記封止体の内部で前記第4導体板に接続されているとともに、前記封止体から突出する第2電力端子と、
前記継手部材の前記先端部によって構成された第3電力端子と、
をさらに備え
る、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1導体板と前記第3導体板は、第1の平面に沿って配置され、
前記第2導体板と前記第4導体板は、前記第1の平面に平行な第2の平面に沿って配置されている、
請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記継手構造は、
前記第2導体板に設けられており、前記第2導体板から前記第4導体板に向かって延びる第1継手部と、
前記第3導体板に設けられており、前記第3導体板から前記第1導体板に向かって延びる第2継手部と、
を含み、
前記第1継手部は、前記第2継手部に少なくとも部分的に対向しており、
前記第3電力端子
を構成する前記継手部材の前記基端部は、前記第1継手部と前記第2継手部との間において、前記第1継手部と前記第2継手部とのそれぞれに接続されている、
請求項11又は12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1継手部は、前記第2導体板の前記第4導体板と対向する一側面から延びており、
前記第2継手部は、前記第3導体板の前記第1導体板と対向する一側面から延びている、請求項13に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第1継手部の厚みは、前記第2導体板の厚みより小さい、請求項13又は14に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第2継手部の厚みは、前記第3導体板の厚みより小さい、請求項13から15のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記第1継手部は、前記第3電力端子
を構成する前記継手部材の前記基端部に第1継手接合層を介して接合されており、
前記第1継手接合層が前記第1継手部に接触する面積は、前記第1継手接合層が前記基端部に接触する面積よりも大きい、請求項13から16のいずれか一項に記載の半導体装
置。
【請求項18】
前記第2継手部は、前記第3電力端子
を構成する前記継手部材の前記基端部に第2継手接合層を介して接合されており、
前記第2継手接合層が前記第2継手部に接触する面積は、前記第2継手接合層が前記基端部に接触する面積よりも大きい、請求項13から17のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項19】
前記第1電力端子及び前記第2電力端子は、前記封止体の第1端面から、互いに平行に突出している、請求項11から18のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記第3電力端子は、前記封止体の前記第1端面とは反対側に位置する第2端面から突出している、請求項19に記載の半導体装置。
【請求項21】
前記封止体は、互いに反対側に位置するとともに前記第1端面と前記第2端面との間に延びている第1主表面及び第2主表面を有し、
前記第1主表面は前記第1導体板及び前記第3導体板を露出し、
前記第2主表面は前記第2導体板及び前記第4導体板を露出する、請求項20に記載の半導体装置。
【請求項22】
絶縁基板をさらに備え、
前記第1導体板、前記第2導体板、前記第3導体板及び前記第4導体板の少なくとも一つは、前記絶縁基板上に設けられている、請求項1から20のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項23】
前記第1半導体素子と前記第2半導体素子とのそれぞれは、スイッチング素子である、請求項1から22のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項24】
前記第1半導体素子と前記第2半導体素子とのそれぞれは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)構造を有し、
前記第1半導体素子の前記IGBT構造は、前記第1導体板に接続されたコレクタと、前記第2導体板に接続されたエミッタとを有し、
前記第2半導体素子の前記IGBT構造は、前記第3導体板に接続されたコレクタと、前記第4導体板に接続されたエミッタとを有する、請求項1から23のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項25】
前記第1半導体素子と前記第2半導体素子とのそれぞれは、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)構造を有し、
前記第1半導体素子の前記MOSFET構造は、前記第1導体板に接続されたドレインと、前記第2導体板に接続されたソースとを有し、
前記第2半導体素子の前記MOSFET構造は、前記第3導体板に接続されたドレインと、前記第4導体板に接続されたソースとを有する、請求項1から23のいずれか一項に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2017-159335号公報及び米国特許出願公開第2013/0249069号明細書に、半導体装置が開示されている。これらの半導体装置は、第1半導体素子及び第2半導体素子と、第1半導体素子及び第2半導体素子を封止する封止体と、第1半導体素子及び第2半導体素子をそれぞれ挟んで対向する第1導体板、第2導体板、第3導体板及び第4導体板とを備えている。封止体の内部において、第1導体板及び第2導体板は、第1半導体素子に電気的に接続されており、第3導体板及び第4導体板は第3導体板及び第4導体板に電気的に接続されている。そして、第2導体板と第3導体板は、封止体の内部において継手構造を介して互いに接続されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した継手構造を備える半導体装置では、継手構造が存在する分だけ、半導体装置を構成する部品点数が増加し、これによって工数が増加するといった製造工程の煩雑化に繋がるおそれがある。本明細書では、継手構造を備える半導体装置であっても、製造工程が煩雑化することを抑制し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書が開示する半導体装置は、第1半導体素子及び第2半導体素子と、第1半導体素子及び第2半導体素子を封止する封止体とを備える。半導体装置は、第1導体板、第2導体板、第3導体板及び第4導体板を備える。第1導体板及び第2導体板は、第1半導体素子を挟んで対向するとともに、各々が封止体の内部で第1半導体素子へ電気的に接続されている。第3導体板及び第4導体板は、第2半導体素子を挟んで対向するとともに、各々が封止体の内部で第2半導体素子へ電気的に接続されている。また、半導体装置は、封止体の内部で第2導体板と第3導体板とを互いに電気的に接続する継手構造を備えており、その継手構造は、少なくとも一つの継手部材を含み、該継手部材の一部は封止体の外部に位置する。
【0005】
上記した半導体装置では、第2導体板及び第3導体板を接続する継手構造が、少なくとも一つの継手部材を含んでおり、その継手部材の一部が封止体の外部に位置する。このような構成によると、封止体を形成する封止工程において、継手部材を封止体の外部から支持することができ、封止構造を精度よく形成しやすい。また、特に限定されないが、継手部材を、封止体の外部に位置する他の構成部材(例えば電力端子等)とともに、一つの部材(いわゆるリードフレーム)として用意することができる。これにより、半導体装置の製造工程が煩雑化することが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施例1の半導体装置10を示す平面図。なお、各図面において、X方向は、二つの半導体素子20、40が並ぶ方向を示しており、各々の導体板22、26、42、46に対して平行である。Y方向は、X方向に対して垂直であるとともに、各々の導体板22、26、42、46に対して平行である。Z方向は、X方向及びY方向に対して垂直であり、半導体素子20、40及び導体板22、26、42、46のそれぞれの厚み方向に対して平行である。第1下側導体板22と第1上側導体板26は、Z方向において対向しており、第2下側導体板42と第2上側導体板46も、Z方向において対向している。また、第1下側導体板22と第2下側導体板42は、X方向において横並びに配置されており、第1上側導体板26と第2上側導体板46も、X方向において横並びに配置されている。
【
図2】半導体装置10の内部構造を示す平面図。但し、内部構造を明確に示すために、封止体18は破線で表記し、導体スペーサ24、44は省略する。
【
図3】
図1のIII-III線における断面図であって、半導体装置10の内部構造を示す。
【
図6】実施例2の半導体装置100の内部構造を示す断面図。
【
図7】実施例3の半導体装置200の内部構造を示す断面図。
【
図8】実施例4の半導体装置300の内部構造を示す平面図。内部構造を明確に示すために、封止体18及び上側導体板26、46は破線で表記し、導体スペーサ24、44、絶縁基板334、338、第3下側導体板335及び第3上側導体板339は省略する。なお、
図10、12、14、16、18についても、
図8と同様に図示する。
【
図10】第3電力端子316の一変形例を示す平面図。
【
図12】第3電力端子316の一変形例を示す平面図。
【
図14】第3電力端子316の一変形例を示す平面図。
【
図16】第3電力端子316の一変形例を示す平面図。
【
図18】実施例5の半導体装置400の内部構造を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本技術の一実施形態では、封止体の外部に位置する継手部材の一部は、第1半導体素子又は第2半導体素子を外部の回路へ電気的に接続するための電力端子として機能するように構成されていてもよい。このような構成によると、継手部材と電力端子とを単一の部材で構成することができ、部品点数の削減や半導体装置の小型化を図ることができる。
【0008】
一例ではあるが、上記構成において、半導体装置は、封止体の内部で第1導体板に接続されているとともに、封止体から突出する第1電力端子と、封止体の内部で第4導体板に接続されているとともに、封止体から突出する第2電力端子と、封止体の内部で前記第2導体板及び前記第3導体板に接続された第3電力端子とを備えていてよい。この場合、継手部材は、第3電力端子の基端部に一体に形成されていてもよい。
【0009】
本技術の一実施形態では、継手部材は、封止体の内部で第2導体板に接合された第1接合面と、封止体の内部で第3導体板に接合された第2接合面とを有していてもよい。この場合、第1接合面と第2接合面は、継手部材の同じ面に位置してもよいし、継手部材の異なる面に位置してもよい。
【0010】
上記した実施形態において、継手部材は、第1接合面を有する第1板状部分と、第2接合面を有する第2板状部分と、第1板状部分と第2板状部分との間を延びる中間板状部分とを有していてもよい。このような構成によると、第2導体板と第3導体板との位置関係に応じて、中間板状部分を適宜設計することができる。
【0011】
上記した実施形態において、継手部材は、第1板状部分と中間板状部分との間の境界と、第2板状部分と中間板状部分との間の境界との少なくとも一方に、屈曲部を有していてもよい。継手部材に屈曲部を設けることで、継手部材の変形性能(外力に応じて変形する性質)を高めることができる。これにより、半導体装置の構成部品を組み合わせるときに、第2導体板と第3導体板との間の位置関係に応じて、継手部材は柔軟に変形することができる。継手部材が柔軟に変形することで、第2導体板及び第3導体板が、対向する第1導体板又は第4導体板に対して意図せず傾くことを避けることができる。また、半導体装置の使用時においても、半導体装置に生じる熱膨張に応じて、継手部材が柔軟に変形することにより、半導体装置の内部に生じる応力が緩和される。
【0012】
上記した実施形態において、第1板状部分と第2板状部分は、中間板状部分に対して同じ方向に屈曲していてもよい。あるいは、第1板状部分と第2板状部分は、中間板状部分に対して互いに反対方向へ屈曲していてもよい。これらに加えて、継手部材は、中間板状部分に少なくとも一つの屈曲部をさらに有していてもよい。継手部材に複数の屈曲部を設けることによって、継手部材の変形性能を高めるとともに、継手部材に所望の形状を与えることができる。
【0013】
本技術の一実施形態では、継手部材は、第1接合面を一方側に有するとともに第2接合面を他方側に有する共通板状部分を有していてもよい。
【0014】
第1半導体素子の厚み方向における平面視において、第1接合面と第2接合面とのそれぞれは、第1半導体素子及び第2半導体素子の各中心を通過する直線を跨いで広がっていてもよい。このような構成によると、継手部材から各半導体素子への距離を比較的に短くすることができ、電流経路におけるインダクタンスを低減することができる。
【0015】
本技術の一実施形態では、第1導体板と第3導体板は、第1の平面に沿って配置され、第2導体板と第4導体板は、第1の平面に平行な第2の平面に沿って配置されていてもよい。即ち、第1導体板と第3導体板とが隣り合うように配置され、第2導体板と第4導体板とが隣り合うように配置されてもよい。
【0016】
本技術の一実施形態では、継手構造は、第2導体板に設けられており、第2導体板から第4導体板に向かって延びる第1継手部と、第3導体板に設けられており、第3導体板から第1導体板に向かって延びる第2継手部とを含んでいてもよい。この場合、第1継手部は、第2継手部に少なくとも部分的に対向していてもよい。そして、第3電力端子の基端部は、第1継手部と第2継手部との間において、第1継手部と第2継手部とのそれぞれに接続されていてもよい。このような構成によると、継手構造を簡素に構成することができる。
【0017】
本技術の一実施形態では、第1継手部は、第2導体板の第4導体板と対向する一側面から延びており、第2継手部は、第3導体板の第1導体板と対向する一側面から延びていてもよい。このような構成によると、継手構造をより簡素に構成することができる。但し、他の実施形態として、第1継手部は、例えば第2導体板の第1導体板に対向する主表面に設けられてもよい。加えて、又は代えて、第2継手部は、第3導体板の第4導体板に対向する主表面に設けられてもよい。
【0018】
上記構成に加えて、本技術の一実施形態では、第1継手部の厚みは、第2導体板の厚みより小さくてもよい。また、第2継手部の厚みは、第3導体板の厚みより小さくてもよい。第1継手部や第2継手部の厚みが小さいと、半導体装置が動作して発熱したときに、継手構造で生じる熱応力を小さくすることができる。なお、第1継手部及び第2継手部の具体的な厚みは、適宜設計することができる。
【0019】
本技術の一実施形態では、第1継手部が、第3電力端子の基端部に、第1継手接合層を介して接合されていてもよい。この場合、第1継手接合層が第1継手部に接触する面積は、第1継手接合層が基端部に接触する面積よりも、大きくてもよい。このような構成によると、第1継手接合層が良好なフィレット形状を形成して、第1継手部と第3電力端子の基端部との間がしっかりと接合される。なお、特に限定されないが、第1継手接合層のフィレット角度は、鋭角(即ち、90度未満)であるとよい。同様に、第2継手部は、第3電力端子の基端部に、第2継手接合層を介して接合されていてもよい。この場合、第2継手接合層が第2継手部に接触する面積は、第2継手接合層が基端部に接触する面積よりも、大きくてもよい。このような構成によると、第2継手接合層が良好なフィレット形状を形成して、第2継手部と第3電力端子の基端部との間がしっかりと接合される。第2継手接合層についても、特に限定されないが、そのフィレット角度が鋭角(即ち、90度未満)であるとよい。
【0020】
本技術の一実施形態では、第1電力端子及び第2電力端子は、封止体の第1主表面と第2主表面との間を延びる第1側面から、互いに平行に突出していてもよい。第1電力端子と第2電力端子との間では、互いに反対方向へ電流が流れる。このような二つの電力端子が隣接して配置されていると、各々の電力端子を流れる電流によって形成される磁界が互いに打ち消されるので、半導体装置のインダクタンスが低減される。
【0021】
上記した実施形態において、第3電力端子は、封止体の第1側面とは反対側に位置する第2側面から突出していてもよい。このような構成によると、三つの電力端子が同一の側面から突出している場合に比べて、半導体装置の小型化を実現しつつ、各々の電力端子のサイズを大きくすることができる。加えて、又は代えて、第1電力端子と第2電力端子との間の間隔を比較的自由に設計することができる。
【0022】
本技術の一実施形態では、封止体は、互いに反対側に位置するとともに第1端面と第2端面との間に延びている第1主表面及び第2主表面を有し、第1主表面は第1導体板及び第3導体板を露出し、第2主表面は第2導体板及び第4導体板を露出する、このような構成によると、半導体装置は、各導体板が封止体の両面において露出し、それらが放熱板として機能する両面冷却構造を有することができる。
【0023】
本技術の一実施形態では、半導体装置は、絶縁基板をさらに備えていてもよい。この場合、第1導体板、第2導体板、第3導体板及び第4導体板の少なくとも一つは、絶縁基板上に設けられていてもよい。絶縁基板は比較的剛性が高く、半導体装置に生じ得る熱変形を抑制する。これにより、半導体装置の内部(特に、半導体素子の周辺)に生じ得る応力が抑制される。一例ではあるが、第1導体板、第2導体板、第3導体板及び第4導体板が、それぞれ異なる絶縁基板上に設けられていてもよい。あるいは、第1導体板及び第3導体板が共通の絶縁基板上に設けられていてもよいし、代えて、又は加えて、第2導体板及び第4導体板が、共通の絶縁基板上に設けられていてもよい。
【0024】
本技術の一実施形態では、第1半導体素子と第2半導体素子とのそれぞれは、スイッチング素子であってよい。具体的には、第1半導体素子と第2半導体素子とのそれぞれは、IGBT構造を有し、第1半導体素子のIGBT構造は、第1導体板に接続されたコレクタと、第2導体板に接続されたエミッタとを有し、第2半導体素子のIGBT構造は、第3導体板に接続されたコレクタと、第4導体板に接続されたエミッタとを有していてもよい。あるいは、第1半導体素子と第2半導体素子とのそれぞれは、MOSFET構造を有し、第1半導体素子のMOSFET構造は、第1導体板に接続されたドレインと、第2導体板に接続されたソースとを有し、第2半導体素子のMOSFET構造は、第3導体板に接続されたドレインと、第4導体板に接続されたソースとを有していてもよい。
【実施例】
【0025】
(実施例1)
図1-
図4を参照して、半導体装置10について説明する。半導体装置10は、例えば電気自動車の電力制御装置に採用され、コンバータやインバータといった電力変換回路の少なくとも一部を構成することができる。ここでいう電気自動車は、車輪を駆動するモータを有する自動車を広く意味し、例えば、外部の電力によって充電される電気自動車、モータに加えてエンジンを有するハイブリッド車、及び燃料電池を電源とする燃料電池車等を含む。
【0026】
図1-
図4に示すように、半導体装置10は、第1半導体素子20、第2半導体素子40及び封止体18を有する。封止体18は、絶縁性の材料を用いて構成されている。一例ではあるが、封止体18は、例えばエポキシ樹脂を用いて形成されることができる。封止体18は、概して板形状を有しており、第1主表面18aと、第1主表面18aとは反対側に位置する第2主表面18bとを有する。また、封止体18は、第1主表面18aと第2主表面18bとの間を延びる第1端面18cと、第1端面18cとは反対側に位置する第2端面18dとを有している。
【0027】
第1半導体素子20は、パワー半導体素子であって、半導体基板20aと、複数の電極20b、20c、20dとを有する。複数の電極20b、20c、20dには、電力回路に接続される第1主電極20b及び第2主電極20cと、信号回路に接続される複数の信号電極20dとが含まれる。特に限定されないが、第1半導体素子20はスイッチング素子であり、第1主電極20bと第2主電極20cとの間を導通及び遮断することができる。第1主電極20b及び複数の信号電極20dは、半導体基板20aの一方の表面に位置しており、第2主電極20cは、半導体基板20aの他方の表面に位置している。
【0028】
特に限定されないが、本実施例における第1半導体素子20は、スイッチング素子であって、IGBT構造20eを有している。第1主電極20bは、IGBT構造20eのエミッタに接続されており、第2主電極20cは、IGBT構造20eのコレクタに接続されており、信号電極20dは、IGBT構造20eのゲートに接続されている。加えて、第1半導体素子20は、IGBT構造20eと並列に接続されたダイオード構造20fを有している。第1主電極20bは、ダイオード構造20fのアノードに接続されており、第2主電極20cは、ダイオード構造20fのカソードに接続されている。なお、他の実施形態として、第1半導体素子20は、MOSFET構造を有してもよい。この場合、第1主電極20bは、MOSFET構造のソースに接続され、第2主電極20cは、MOSFET構造のドレインに接続され、信号電極20dは、MOSFET構造のゲートに接続されている。
【0029】
同様に、第2半導体素子40は、パワー半導体素子であって、半導体基板40aと、複数の電極40b、40c、40dとを有する。複数の電極40b、40c、40dには、電力回路に接続される第1主電極40b及び第2主電極40cと、信号回路に接続される複数の信号電極40dとが含まれる。特に限定されないが、第2半導体素子40はスイッチング素子であり、第1主電極40bと第2主電極40cとの間を導通及び遮断することができる。第1主電極40b及び複数の信号電極40dは、半導体基板40aの一方の表面に位置しており、第2主電極40cは、半導体基板40aの他方の表面に位置している。
【0030】
特に限定されないが、本実施例における第2半導体素子40は、スイッチング素子であって、IGBT構造40eを有している。第1主電極40bは、IGBT構造40eのエミッタに接続されており、第2主電極40cは、IGBT構造40eのコレクタに接続されており、信号電極40dは、IGBT構造40eのゲートに接続されている。加えて、第2半導体素子40は、IGBT構造40eと並列に接続されたダイオード構造40fを有している。第1主電極40bは、ダイオード構造40fのアノードに接続されており、第2主電極40cは、ダイオード構造40fのカソードに接続されている。なお、他の実施形態として、第2半導体素子40は、MOSFET構造を有してもよい。この場合、第1主電極40bは、MOSFET構造のソースに接続され、第2主電極40cは、MOSFET構造のドレインに接続され、信号電極40dは、MOSFET構造のゲートに接続されている。
【0031】
本実施例では、第1半導体素子20及び第2半導体素子40は、互いに同種の半導体素子である。但し、同種に限定されず、第1半導体素子20及び第2半導体素子40は、互いに異種の半導体素子であってもよい。第1半導体素子20及び第2半導体素子40の具体的な構成は、特に限定されず、第1半導体素子20及び第2半導体素子40には、各種の半導体素子を採用することができる。第1半導体素子20及び第2半導体素子40の半導体基板20a、40aを構成する材料についても特に限定されず、例えばシリコン(Si)、炭化シリコン(SiC)、又は窒化ガリウム(GaN)といった各種の半導体材料を採用することができる。
【0032】
半導体装置10は、複数の導体板22、26、42、46と、第1導体スペーサ24及び第2導体スペーサ44とを備える。第1導体スペーサ24及び第2導体スペーサ44は、概してブロック形状を有し、銅又は他の金属といった導体材料を用いて形成される。第1導体スペーサ24は、上面24aと、その上面24aとは反対側に位置する下面24bとを有する。導体スペーサ24、44は、必ずしも必要とされないが、後述する第1信号端子12及び第2信号端子13を信号電極20d、40dに接続するためのスペースを確保している。
【0033】
複数の導体板22、26、42、46は、概して板形状を有する。複数の導体板22、26、42、46は、銅又は他の金属といった導体材料を用いて形成される。複数の導体板22、26、42、46には、第1下側導体板22、第1上側導体板26、第2下側導体板42及び第2上側導体板46が含まれる。第1下側導体板22は、上面22aと、その上面22aとは反対側に位置する下面22bと、その上面22aと下面22bとの間に延びる側面とを有する。同様に、第1上側導体板26は、上面26aと、その上面26aとは反対側に位置する下面26bと、その上面26aと下面26bとの間に延びる側面とを有する。第1下側導体板22と第1上側導体板26は、第1半導体素子20を挟んで対向しており、第1導体スペーサ24は、第1半導体素子20と第1上側導体板26との間に介挿されている。
【0034】
一例ではあるが、第1下側導体板22の上面22aと、第1半導体素子20の第2主電極20cとの間は、はんだ層21を介して互いに接合されている。これにより、第1下側導体板22は、第1半導体素子20と電気的及び熱的に接続されている。同様に、第1半導体素子20の第1主電極20bと、第1導体スペーサ24の下面24bとの間は、はんだ層23を介して互いに接合されており、第1導体スペーサ24の上面24aと、第1上側導体板26の下面26bとの間は、はんだ層25を介して互いに接合されている。これにより、第1上側導体板26は、第1導体スペーサ24を介して、第1半導体素子20と電気的及び熱的に接続されている。但し、これらの構成部材の間の接合は、はんだ層に限定されず、導電性を有する他の種類の接合層を介して接合されてもよい。ここで、第1下側導体板22は、本明細書が開示する技術における第1導体板の一例であり、第1上側導体板26は、本明細書が開示する技術における第2導体板の一例である。
【0035】
第2下側導体板42は、上面42aと、その上面42aとは反対側に位置する下面42bと、その上面42aと下面42bとの間に延びる側面とを有する。同様に、第2上側導体板46は、上面46aと、その上面46aとは反対側に位置する下面46bと、その上面46aと下面46bとの間に延びる側面とを有する。第2下側導体板42と第2上側導体板46は、第2半導体素子40を挟んで対向しており、第2導体スペーサ44は、第2半導体素子40と第2上側導体板46との間に介挿されている。
【0036】
一例ではあるが、第2下側導体板42の上面42aと、第2半導体素子40の第2主電極40cとの間は、はんだ層41を介して互いに接合されている。これにより、第2下側導体板42は、第2半導体素子40と電気的及び熱的に接続されている。同様に、第2半導体素子40の第1主電極40bと、第2導体スペーサ44の下面44bとの間は、はんだ層43を介して互いに接合されており、第2導体スペーサ44の上面44aと、第2上側導体板46の下面46bとの間は、はんだ層45を介して互いに接合されている。これにより、第2上側導体板46は、第2導体スペーサ44を介して、第2半導体素子40と電気的及び熱的に接続されている。但し、これらの構成部材の間の接合は、はんだ層に限定されず、導電性を有する他の種類の接合層を介して接合されていてもよい。ここで、第2下側導体板42は、本明細書が開示する技術における第3導体板の一例であり、第2上側導体板46は、本明細書が開示する技術における第4導体板の一例である。
【0037】
第1下側導体板22と第2下側導体板42は、封止体18の第1主表面18aに沿って配置されており、それらの下面22b、42bは、封止体18の第1主表面18aにおいて露出されている。また、第2下側導体板42の一側面42cは、封止体18の内部において、第1下側導体板22に対向している。同様に、第1上側導体板26と第2上側導体板46は、封止体18の第2主表面18bに沿って配置されており、それらの上面26a、46aは、封止体18の第2主表面18bにおいて露出されている。また、第1上側導体板26の一側面26cは、封止体18の内部において、第2上側導体板46に対向している。本実施例の半導体装置10は、各導体板22、26、42、46が封止体18の両主表面18a、18bにおいて露出し、それらが放熱板として機能する両面冷却構造を有する。ここで、特に限定されないが、封止体18の第1主表面18aと第2主表面18bは、互いに平行な平面である。
【0038】
半導体装置10は、継手構造30をさらに備える。継手構造30は、第1上側導体板26と第2下側導体板42とを互いに接続する。一例ではあるが、継手構造30は、第1継手部28と第2継手部48とを含む。第1継手部28は、第1上側導体板26の一側面26cから、第2上側導体板46に向かって延びている。本実施例の第1継手部28は、第1上側導体板26に一体に設けられているが、これに限定されない。第1継手部28は、第1上側導体板26とは別の部材で用意され、第1上側導体板26に接合されていてもよい。第2継手部48は、第2下側導体板42の一側面42cから、第1下側導体板22に向かって延びている。本実施例の第2継手部48は、第2下側導体板42に一体に設けられているが、これに限定されない。第2継手部48は、第2下側導体板42とは別の部材で用意され、第2下側導体板42に接合されていてもよい。第1継手部28は、第2継手部48に対向している。但し、第1継手部28が第2継手部48に対向する範囲は、特に限定されず、第2継手部48に少なくとも部分的に対向していてもよい。
【0039】
半導体装置10は、複数の外部接続端子12、13、14、15、16を備える。各々の外部接続端子12、13、14、15、16は、例えば銅又は他の金属といった導電体で構成されており、封止体18の内外に亘って延びている。複数の外部接続端子12、13、14、15、16には、複数の第1信号端子12と、複数の第2信号端子13と、第1電力端子14、第2電力端子15及び第3電力端子16とが含まれる。一例ではあるが、第1電力端子14及び第2電力端子15は、封止体18の第1端面18cから突出しており、第3電力端子16及び複数の信号端子12、13は、封止体18の第2端面18dから突出している。
【0040】
第1信号端子12は、第1半導体素子20の信号電極20dに、はんだ層(図示省略)を介して接合されている。即ち、第1信号端子12は、第1半導体素子20の信号電極20dと電気的に接続されている。第2信号端子13は、第2半導体素子40の信号電極40dに、はんだ層(図示省略)を介して接合されている。即ち、第2信号端子13は、第2半導体素子40の信号電極40dと電気的に接続されている。なお、第1信号端子12と信号電極20dとの間、及び、第2信号端子13と信号電極40dとの間の接合は、はんだ層に限られず、導電性を有する他の種類の接合層を介して接合されてもよい。
【0041】
第1電力端子14及び第2電力端子15は、概して幅広の板形状を有する。第1電力端子14は、第1下側導体板22に接続されている。第2電力端子15は、第2上側導体板46に接続されている。第3電力端子16は、概して板形状を有し、幅広の先端部16aと先端部16aから細長く延びる基端部16bとを有する。第3電力端子16は、その基端部16bにおいて第1上側導体板26と第2下側導体板42とに接続されている。従って、第1電力端子14、第2電力端子15及び第3電力端子16は、第1半導体素子20及び第2半導体素子40に電気的に接続されている。第1電力端子14及び第2電力端子15は外部の直流電源(図示省略)の高電位側と低電位側へそれぞれ接続されており、第3電力端子16の先端部16aは負荷(例えば、モータ)へ接続される。これにより、半導体装置10は、例えば、インバータ回路の一部を構成することができる。ここで、第3電力端子16は、継手構造30の一部を構成しており、本明細書が開示する技術における継手部材の一例である。以降、第3電力端子16は、継手部材16とも称する。
【0042】
実施例1において、半導体装置10は継手構造30を備えている。半導体装置10の内部に継手構造30が存在すると、その分だけ、半導体装置10のサイズも大きくなりやすい。この点に関して、本実施例の半導体装置10では、第3電力端子16の基端部16bが、第1継手部28と第2継手部48との間に位置しており、第1継手部28と第2継手部48とのそれぞれに、第1継手はんだ層27又は第2継手はんだ層47を介して接合されている。即ち、第1継手部28と第2継手部48との間が、第3電力端子16の基端部16bを介して互いに接続されている。このような構成によると、継手構造30において、継手部材16と第3電力端子16とが単一の部材で構成されることができ、部品点数の削減や半導体装置10の小型化を図ることができる。なお、第3電力端子16の基端部16bは、本技術における継手部材16の共通板状部分の一例である。また、第3電力端子16の基端部16bと第1継手部28との間、及び、第3電力端子16の基端部16bと第2継手部48との間の接合は、継手はんだ層27、47に限られず、導電性を有する他の種類の接合層を介して接合されてもよい。
【0043】
継手部材16は、上記のように第3電力端子16の基端部16bに一体に形成されていてもよいし、第3電力端子16に限定されず、他の電力端子(例えば電力端子14、15)と一体に形成されていてもよい。継手部材16は、第1半導体素子20又は第2半導体素子40を外部の回路へ電気的に接続するための電力端子として機能するように構成されていればよい。
【0044】
本実施例の半導体装置10では、第1上側導体板26と第2上側導体板46が、封止体18の第2主表面18bに沿って配置されており、第1下側導体板22と第2下側導体板42は、封止体18の第1主表面18aに沿って配置されている。そして、第1継手部28は、第1上側導体板26の側面のうち、第2上側導体板46と対向する一側面26cから、第2上側導体板46に向けて延びている。同様に、第2継手部48は、第2下側導体板42の側面のうち、第1下側導体板22と対向する一側面42cから、第1下側導体板22に向けて延びている。そして、第3電力端子16の基端部16bが、第1継手部28と第2継手部48との間に位置しており、それらの継手部28、48が第3電力端子16の基端部16bを介して互いに接続されている。このような構成によると、継手構造30を簡素に構成することができる。例えば、第1継手部28と第2継手部48とのそれぞれを、平坦な板状で形成することもできる。それぞれの継手部28、48に複雑な形状が必要とされないことから、継手構造30を小型に構成することができ、もって半導体装置10の小型化を図ることができる。
【0045】
本実施例の半導体装置10では、第1継手部28の厚みが、第1上側導体板26の厚みより小さい。同様に、第2継手部48の厚みは、第2下側導体板42の厚みより小さい。第1継手部28や第2継手部48の厚みが小さいと、半導体装置10が動作して発熱したときに、継手構造30で生じる熱応力を小さくすることができる。なお、第1継手部28及び第2継手部48の具体的な厚みは、適宜設計することができる。
【0046】
本実施例の半導体装置10では、第1電力端子14及び第2電力端子15が、封止体18の第1端面18cから、互いに平行に突出している。第1電力端子14と第2電力端子15との間では、互いに反対方向へ電流が流れる。このような二つの端子14、15が隣接して配置されていると、各々の端子14、15を流れる電流によって形成される磁界が互いに打ち消される。これにより、半導体装置10のインダクタンスが低減される。
【0047】
本実施例の半導体装置10では、第3電力端子16が、封止体18の第1端面18cとは反対側に位置する第2端面18dから突出している。このような構成によると、三つの端子14、15、16が封止体18の同一の側面(例えば、第1端面18c)から突出している場合に比べて、半導体装置10の小型化を実現しつつ、各々の端子14、15、16のサイズを大きくすることができる。加えて、又は代えて、第1電力端子14と第2電力端子15との間の間隔を比較的自由に設計することができる。
【0048】
本実施例の半導体装置10では、第1下側導体板22及び第1上側導体板26の間に第1半導体素子20が実装されている。但し、これに限定されず、第1下側導体板22及び第1上側導体板26の間に二以上の半導体素子が実装されていてもよい。同様に、第2下側導体板42及び第2上側導体板46の間に第2半導体素子40が実装されている。但し、これに限定されず、第2下側導体板42及び第2上側導体板46の間に二以上の半導体素子が実装されていてもよい。
【0049】
ここで、
図5を参照して、半導体装置10の一使用例について説明する。
図5に示すように、第3電力端子16と第1信号端子12と第2信号端子13とは、Z方向に曲げて外部装置に接続されてもよい。ここでいう外部装置は、例えば、半導体装置10を制御する制御基板等のことを示す。このとき、第3電力端子16と、第1信号端子12及び第2信号端子13とを曲げる位置は互いに離れているとよい。この場合において、第3電力端子16と第1信号端子12及び第2信号端子13との間に空間距離が形成され、互いの絶縁性を確保することができる。
【0050】
継手構造30及び第3電力端子16の構成は、上述した実施形態に限られず、様々な実施形態によって構成することができる。他の実施形態について、以下の実施例で説明する。
【0051】
(実施例2)
図6を参照して、実施例2の半導体装置100について説明する。
図6に示すように、実施例2の半導体装置100は、実施例1の半導体装置10と比較して、第1上側導体板126、第2下側導体板142及び継手構造130の構造が変更されている。第2下側導体板142及び継手構造130以外の他の構成については、実施例1と同様に構成することができるため、ここでは重複する説明は省略する。
【0052】
実施例2の半導体装置100では、第1上側導体板126と第2下側導体板142との一方又は両方が拡大されており、第1上側導体板126の一部は、第2下側導体板142の一部と対向している。そして、継手構造130は、第1上側導体板126と第2下側導体板142の互いに対向する部分の間に位置している。継手構造130では、第3電力端子16の基端部16bが、第1継手はんだ層127を介して第1上側導体板126に接合されている。また、第3電力端子16の基端部16bは、第2継手はんだ層147を介して第2下側導体板142に接合されている。即ち、本実施例における継手構造130は、実施例1で説明したような第1継手部28や第2継手部48を有していない。
【0053】
従って、実施例2の半導体装置100では、実施例1の半導体装置10と同様に、継手構造130において、継手部材16と第3電力端子16とが単一の部材で構成されることができる。これにより、部品点数の削減や半導体装置100の小型化を図ることができる。なお、第3電力端子16の基端部16bと第1上側導体板126との間、及び、第3電力端子16の基端部16bと第2下側導体板142との間の接合は、継手はんだ層127、147に限られず、導電性を有する他の種類の接合層を介して接合されてもよい。
【0054】
(実施例3)
図7を参照して、実施例3の半導体装置200について説明する。
図7に示すように、実施例3の半導体装置200では、実施例1の半導体装置10と比較して、第3電力端子216(即ち、継手部材216)の構成が変更されている。具体的には、半導体素子20、40の並ぶ方向(図中のX方向)において、第3電力端子216の基端部216bの寸法が、第1継手部28及び第2継手部48の各寸法よりも小さい。なお、本実施例においても、第3電力端子216の基端部216bは、第1継手部28と第2継手部48との間に位置しており、第1継手部28と第2継手部48とのそれぞれに、第1継手はんだ層227又は第2継手はんだ層247を介して接合されている。
【0055】
従って、実施例3の半導体装置200では、実施例1の半導体装置10と同様に、継手構造30において、継手部材216と第3電力端子216とが単一の部材で構成されることができる。これにより、部品点数の削減や半導体装置200の小型化を図ることができる。なお、第3電力端子216の基端部216bと第1上側導体板26との間、及び、第3電力端子216の基端部216bと第2下側導体板42との間の接合は、継手はんだ層227,247に限られず、導電性を有する他の種類の接合層を介して接合されてもよい。
【0056】
実施例3の半導体装置200では、第1継手部28が、第3電力端子216の基端部216bに、第1継手はんだ層227を介して接合されている。この場合、第1継手はんだ層227が第1継手部28に接触する面積は、第1継手はんだ層227が基端部216bに接触する面積よりも大きい。このような構成によると、第1継手はんだ層227が良好なフィレット形状を形成して、第1継手部28と第3電力端子216の基端部216bとの間がしっかりと接合される。なお、特に限定されないが、第1継手はんだ層227のフィレット角度は、鋭角(即ち、90度未満)であるとよい。同様に、第2継手部48は、第3電力端子216の基端部216bに、第2継手はんだ層247を介して接合されている。この場合、第2継手はんだ層247が第2継手部48に接触する面積は、第2継手はんだ層247が基端部216bに接触する面積よりも大きい。このような構成によると、第2継手はんだ層247が良好なフィレット形状を形成して、第2継手部48と第3電力端子216の基端部216bとの間がしっかりと接合される。第2継手はんだ層247についても、特に限定されないが、そのフィレット角度が鋭角(即ち、90度未満)であるとよい。
【0057】
(実施例4)
図8、
図9を参照して、実施例4の半導体装置300について説明する。
図8、
図9に示すように、実施例4の半導体装置300は、実施例1の半導体装置10と比較して、各々が絶縁基板334、338を備える一対の積層基板332、336をさらに備えている。後述するように、一対の積層基板332、336の一部は、実施例1における各導体板22、26、42、46に対応している。さらに、実施例4では、実施例1に対して継手構造330、特に、継手部材316の構造が変更されている。ここでは、継手部材316は、実施例1と同様に、第3電力端子316と一体に形成されている。また、実施例1では、各信号端子12、13は例えばはんだ層といった導電性を有する接合層を介して信号電極20d、40dに電気的に接続されている。これに対し、実施例4では、各信号端子312、313は、例えばボンディングワイヤといった導電部材を介して信号電極20d、40dに電気的に接続されている。それに伴い、各信号端子312、313は、ボンディングワイヤに代えた分だけ長さが比較的短く形成されている。
【0058】
なお、実施例4の半導体装置300における各積層基板332、336、継手構造330、第3電力端子316、及び各信号端子312、313以外の他の部分については、実施例1の半導体装置10と同様に構成されることができ、重複する説明は省略する。
【0059】
半導体装置300は、第1半導体素子20及び第2半導体素子40を挟んで対向する下側積層基板332及び上側積層基板336を備える。下側積層基板332は、下側絶縁基板334と、第1下側導体板22及び第2下側導体板42とに加え、第3下側導体板335を有する。下側積層基板332において、下側絶縁基板334の一方(半導体素子20、40側)の面上には、第1下側導体板22及び第2下側導体板42が設けられており、下側絶縁基板334の他方(反半導体素子20、40側)の面上には第3下側導体板335が設けられている。上側積層基板336において、上側絶縁基板338の一方(半導体素子20、40側)の面上には、第1上側導体板26及び第2上側導体板46が設けられており、上側絶縁基板338の他方(反半導体素子20、40側)の面上には第3上側導体板339が設けられている。
【0060】
上述したが、各積層基板332、336の一方の面上の導体板22、26、42、46は、封止体18の内部で第1半導体素子20又は第2半導体素子40と電気的及び熱的に接続されている。特に限定されないが、各積層基板332、336の他方の面上の導体板335、339は、封止体18の主表面18a、18bに露出している。
【0061】
積層基板332、336は、例えばDBC(Direct Bonded Copper)基板である。絶縁基板334、338は、例えば酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化アルミニウム等といった、セラミック材料を用いて構成されている。また、第3下側導体板335及び第3上側導体板339は、他の導体板22、26、42、46と同様に、銅で構成されている。但し、積層基板332、336の具体的構成は、特に限定されない。積層基板332、336は、例えばDBA(Direct Bonded Aluminum)基板、AMB(Active Metal Brazed Copper)基板、又は他の種類の積層基板を採用していてもよい。
【0062】
継手構造330は、第3電力端子316(即ち、継手部材316)の基端部316bを含んでおり、第1上側導体板26は、第2下側導体板42に基端部316bを介して接続されている。第3電力端子316は、幅広の先端部316aとその先端部316aから延びる基端部316bを有している。一例ではあるが、先端部316aと基端部316bとの間には、先端部316a及び基端部316bの幅寸法に対して、X方向の幅寸法が比較的に小さいくびれ部が設けられている。基端部316bは、一端が第1上側導体板26と部分的に対向しており、他端が第2下側導体板42と部分的に対向している。
【0063】
第3電力端子316は、基端部316bにおいて、第1上側導体板26と第1継手はんだ層327を介して接合された第1接合面BA1と、第2下側導体板42と第2継手はんだ層347を介して接合された第2接合面BA2とを有する。従って、実施例4における継手構造330には、実施例1の継手構造30ように第1継手部28及び第2継手部48が含まれない。また、第3電力端子316は、第1接合面BA1を有する第1板状部分316b1と、第2接合面BA2を有する第2板状部分316b2と、第1板状部分316b1と第2板状部分316b2との間を延びる中間板状部分316b3とを有している。さらに、第3電力端子316は、第1板状部分316b1と中間板状部分316b3との間の境界と、第2板状部分316b2と中間板状部分316b3との間の境界に、屈曲部316wを有している。一例ではあるが、第1板状部分316b1と第2板状部分316b2は、中間板状部分316b3に対して互いに反対方向に屈曲している。なお、第3電力端子316の基端部316bと第1上側導体板26との間、及び、第3電力端子316の基端部316bと第2下側導体板42との間の接合は、継手はんだ層327、347に限られず、導電性を有する他の種類の接合層を介して接合されてもよい。
【0064】
実施例4における半導体装置300では、第3電力端子316に屈曲部316wを設けることで、第3電力端子316における変形性能(外力に応じて変形する性質)を高めることができる。これにより、半導体装置300の構成部品を組み合わせるときに、第1上側導体板26と第2下側導体板42との間の位置関係に応じて、第3電力端子316は柔軟に変形することができる。第3電力端子316が柔軟に変形することで、第1上側導体板26及び第2下側導体板42が、対向する第1下側導体板22又は第2上側導体板46に対して意図せず傾くことを避けることができる。また、半導体装置300の使用時においても、半導体装置300に生じる熱膨張に応じて、第3電力端子316が柔軟に変形することにより、半導体装置300の内部に生じる応力が緩和される。
【0065】
実施例4における第3電力端子316は、第1板状部分316b1と中間板状部分316b3との間の境界と、第2板状部分316b2と中間板状部分316b3との間の境界との少なくとも一方に、屈曲部316wを有していてもよい。但し、第3電力端子316の具体的な構成は、特に限定されず、第1上側導体板26と第2下側導体板42との位置関係に応じて、適宜変更し設計することができる。
【0066】
図10-17を参照して、第3電力端子316(特に基端部316b)における様々な変形例について説明する。
図10、
図11に示すように、第3電力端子316は、第1板状部分316b1と中間板状部分316b3との間の境界と、第2板状部分316b2と中間板状部分316b3との間の境界とに加え、中間板状部分316b3にも少なくとも一つの(ここでは、二つの)屈曲部316wを有していてもよい。この場合に、中間板状部分316b3の先端部316aと基端部316bとの間において、両端にそれぞれくびれ部が設けられていてもよい。あるいは、
図12、13に示すように、中間板状部分316b3の先端部316aと基端部316bとの間において、くびれ部が設けられていなくてもよい。即ち、先端部316aから基端部316bに亘って、第3電力端子316の幅寸法が略一定に設けられていてよい。
【0067】
また、実施例4における第3電力端子316は、基端部316bにおいて、第1板状部分316b1と第2板状部分316b2は、中間板状部分316b3に対して互いに反対方向に屈曲している。第3電力端子316は、この形状に限定されず、
図14、15に示すように、第1板状部分316b1と第2板状部分316b2は、中間板状部分316b3に対して同じ方向に屈曲していてもよい。
【0068】
あるいは、
図16、17に示すように、第3電力端子316は、中間板状部分316b3を有していなくてもよい。この場合、第1板状部分316b1と第2板状部分316b2は、封止体18の内部であって、各導体板22、26、42、46に対向しない領域において接続される。
【0069】
実施例4における半導体装置300では、第1下側導体板22及び第2下側導体板42が共通の絶縁基板334に設けられており、第1上側導体板26及び第2上側導体板46が共通の絶縁基板338に設けられている。これに限定されず、各導体板22、26、42、46がそれぞれ異なる絶縁基板上に設けられていてもよいし、複数の導体板22、26、42、46のうちの少なくとも一つが絶縁基板上に設けられていてもよい。
【0070】
実施例4における半導体装置300では、第3電力端子316は、第1半導体素子20の厚み方向(即ち、Z方向)における平面視において、第1接合面BA1と第2接合面BA2とのそれぞれは、第1半導体素子20及び第2半導体素子40の各中心を通過する直線SLを跨いで広がっている。このような構成によると、第3電力端子316から各半導体素子20、40への距離を比較的に短くすることができ、電流経路におけるインダクタンスを低減することができる。
【0071】
また、実施例4の半導体装置300では、実施例1の半導体装置10と同様に、継手部材316が第3電力端子316と一体に形成されている。即ち、継手構造330において、継手部材316と第3電力端子316とが単一の部材で構成されることができる。これにより、部品点数の削減や半導体装置300の小型化を図ることができる。
【0072】
先の実施例1-4で説明した継手構造30、130、330を備える半導体装置10、100、200、300では、継手構造30、130、330が存在する分だけ、半導体装置10、100、200、300を構成する部品点数が増加し、これによって工数が増加するといった製造工程の煩雑化に繋がるおそれがある。
【0073】
上記課題に対して、本実施例における半導体装置10、100、200、300は、第1半導体素子20及び第2半導体素子40と、第1半導体素子20及び第2半導体素子40を封止する封止体18とを備える。半導体装置10、100、200、300は、第1下側導体板22、第1上側導体板26、126、第2下側導体板42、142及び第2上側導体板46を備える。第1下側導体板22及び第1上側導体板26、126は、第1半導体素子20を挟んで対向するとともに、各々が封止体18の内部で第1半導体素子20へ電気的に接続されている。第2下側導体板42、142及び第2上側導体板46は、第2半導体素子40を挟んで対向するとともに、各々が封止体18の内部で第2半導体素子40へ電気的に接続されている。また、半導体装置10は、封止体18の内部で第1上側導体板26、126と第2下側導体板42、142とを互いに電気的に接続する継手構造30、130、330を備えており、その継手構造30は、少なくとも一つの継手部材16、216、316(即ち、第3電力端子16、216、316)を含み、該継手部材16、216、316の一部は封止体18の外部に位置する。
【0074】
このような構成によると、封止体18を形成する封止工程において、継手部材16、216、316を封止体18の外部から支持することができ、封止構造を精度よく形成しやすい。また、特に限定されないが、継手部材16、216、316を、封止体18の外部に位置する他の構成部材(例えば電力端子14、15や信号端子12、13、312、313等)とともに、一つの部材(いわゆるリードフレーム)として用意することができる。これにより、半導体装置10、100、200、300の製造工程が煩雑化することを抑制する。
【0075】
(実施例5)
図18を参照して、実施例5の半導体装置400について説明する。
図18に示すように、実施例5の半導体装置400は、第1継手部28、第2継手部48と継手部材417とを含む継手構造430を備える。継手部材417は、第3電力端子416とは別個の部材で形成されており、この点において前述した他の実施例における半導体装置10、100、200、300とは異なる。従って、継手構造430は、第3電力端子416を含まない。それに伴って、第3電力端子416の構造も変更されており、第3電力端子416は、封止体18の内部において、第2下側導体板42に接続されており、第1電力端子14及び第2電力端子15と同様に、封止体18の第1端面18cから突出する。
【0076】
実施例5の半導体装置400における継手構造430及び第3電力端子416以外の他の構成について、実施例1、4に基づいて適宜構成されることができ、重複する説明は省略する。なお、図示していないが、継手部材417と第1継手部28との間、及び、継手部材417と第2継手部48との間は、例えばはんだ層といった導電性を有する接合層を介して接合されていてよい。
【0077】
継手部材417は、封止体18の内部において、第1上側導体板26及び第2下側導体板42を接続する。それとともに、継手部材417の一部は、封止体18の外部に位置する。一例ではあるが、継手部材417の一部は、封止体18の第2端面18dから突出している。但し、継手部材417の一部は、突出している必要はなく、封止体18(本実施例では第2端面18d)から露出していればよい。本実施例における継手部材417は、封止体18の外部において、端子として機能する必要はない。
【0078】
このような構成であっても、封止体18を形成する封止工程において、継手部材417を封止体18の外部から支持することができ、封止構造を精度よく形成しやすい。また、特に限定されないが、継手部材417を、封止体18の外部に位置する他の構成部材(例えば電力端子14、15、416や信号端子312、313等)とともに、一つの部材(いわゆるリードフレーム)として用意することができる。これにより、半導体装置400の製造工程が煩雑化することを抑制する。
【0079】
以上、いくつかの具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものである。
【符号の説明】
【0080】
10、100、200、300、400:半導体装置
12、13、312、313:信号端子
14:第1電力端子
15:第2電力端子
16、216、316、416:第3電力端子
16a、316a:先端部
16b、216b、316b:基端部
18:封止体
18a:第1主表面
18b:第2主表面
18c:第1端面
18d:第2端面
20、40:半導体素子
20a、40a:半導体基板
20b、40b:第1主電極
20c、40c:第2主電極
20d、40d:信号電極
20e、40e:IGBT構造
20f、40f:ダイオード構造
21、23、25、41、43、45:はんだ層
22:第1下側導体板
24、44:導体スペーサ
26、126:第1上側導体板
26c:側面
27、127、227、327:第1継手はんだ層
28:第1継手部
30、130、330、430:継手構造
42、142:第2下側導体板
42c:側面
46:第2上側導体板
48:第2継手部
316b1:第1板状部分
316b2:第2板状部分
316b3:中間板状部分
316w:屈曲部
332、336:積層基板
334、338:絶縁基板
47、147、247、347:第2継手はんだ層
417:継手部材
BA1、BA2:接合部