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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】電子部品モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/29 20060101AFI20221213BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20221213BHJP
   H01L 23/28 20060101ALI20221213BHJP
   H01L 23/40 20060101ALI20221213BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20221213BHJP
   H01L 25/04 20140101ALI20221213BHJP
   H05K 5/00 20060101ALI20221213BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20221213BHJP
   H05K 9/00 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
H01L23/36 A
H01L23/36 D
H01L23/28 E
H01L23/28 F
H01L23/40 A
H01L25/04 Z
H05K5/00 B
H05K7/20 E
H05K9/00 G
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021514152
(86)(22)【出願日】2020-04-13
(86)【国際出願番号】 JP2020016326
(87)【国際公開番号】W WO2020213572
(87)【国際公開日】2020-10-22
【審査請求日】2021-09-08
(31)【優先権主張番号】P 2019076740
(32)【優先日】2019-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】楠 元彦
(72)【発明者】
【氏名】山口 理
(72)【発明者】
【氏名】番場 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】楠山 貴文
【審査官】豊島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-139278(JP,A)
【文献】特開2012-28484(JP,A)
【文献】特開2011-134941(JP,A)
【文献】国際公開第2016/181954(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/101383(WO,A1)
【文献】特開2003-249607(JP,A)
【文献】特開2005-203633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/54
H01L23/00 -23/04
H01L23/06 -23/10
H01L23/16 -23/31
H01L23/34 -23/36
H01L23/373-23/427
H01L23/44
H01L23/467-23/473
H01L25/00 -25/07
H01L25/10 -25/11
H01L25/16 -25/18
H05K 5/00 - 5/06
H05K 7/20 - 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する第1主面と第2主面とを有する基板と、
前記基板の前記第1主面に実装され、発熱部品である第1電子部品と、
前記基板の前記第1主面を平面視して、前記第1電子部品に重なるように配置された放熱部材と、
前記基板の前記第1主面側に配置され、前記第1主面と前記第1電子部品を覆い、前記放熱部材に対して接触する部分を有する第1封止樹脂と、
を備え、
前記放熱部材は、
前記第1電子部品に対して前記基板と反対側に配置される本体部と、
前記本体部の外周部に接続され、前記本体部から前記基板側に突出する補助部と、備え、
前記補助部は、前記本体部に接続する根元部と、前記根元部の反対側の先端部と、を有し、
前記補助部の少なくとも一部の先端部は、前記基板に接続され、
前記補助部は、前記本体部を平面視して、前記少なくとも一部の先端部の位置前記根元部の位置よりも前記本体部の内側になるように、傾いている、
電子部品モジュール。
【請求項2】
前記第1電子部品と前記放熱部材との間は、前記第1封止樹脂で満たされている、
請求項1に記載の電子部品モジュール。
【請求項3】
前記第1電子部品よりも発熱性の低い第2電子部品を備え、
前記第2電子部品は、前記第1主面に実装され、
前記本体部は、
前記第1電子部品に重なり、前記第2電子部品に重ならない、
請求項1または請求項2に記載の電子部品モジュール。
【請求項4】
前記本体部は、前記第1封止樹脂の外側に露出する面を有する、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項5】
前記本体部の厚みは、前記補助部の幅よりも小さい、
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項6】
前記先端部は、テーパ形状である、
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項7】
前記補助部の前記根元部の断面積は、前記補助部における前記先端部を含む他の部分の断面積よりも大きい、
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項8】
前記補助部の少なくとも一部は、前記本体部の外周に沿って配置された複数の柱状体によって構成されている、
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項9】
前記複数の柱状体の断面は、楕円形であり、
前記楕円形における前記本体部の外側から中心に向かう方向の長さは、この方向に直交する方向の長さよりも長い、
請求項8に記載の電子部品モジュール。
【請求項10】
前記複数の柱状体は、前記本体部の外側から中心に向かう方向において、複数列で配置されている、
請求項8または請求項9に記載の電子部品モジュール。
【請求項11】
前記複数の柱状体の断面積は、複数種類である、
請求項8乃至請求項10のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項12】
前記複数の柱状体は、
前記本体部の角部毎に配置される複数の第1柱状体と、
前記複数の柱状体における前記第1柱状体と異なる第2柱状体と、
を含み、
前記第2柱状体は、前記第1柱状体よりも短い、
請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項13】
前記複数の柱状体における隣り合う柱状体の間隔は、前記第1電子部品に関連する電磁波ノイズの波長の半分以下である、
請求項8乃至請求項12のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項14】
前記本体部における前記第1電子部品側の面は、凹みを有する、
請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項15】
前記第2主面に実装される第3電子部品と、
前記基板の前記第2主面側に配置され、前記第3電子部品を覆う第2封止樹脂と、
を備える、
請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【請求項16】
前記基板の前記第2主面を平面視して、前記第3電子部品に重なるように配置された前記放熱部材を備え、
さらに、前記第2封止樹脂は、前記第2主面を覆い、前記放熱部材に対して接触する部分を有する、請求項15に記載の電子部品モジュール。
【請求項17】
前記封止樹脂の表面、側面、前記基板の側面を覆うように形成された導電性のシールド部材を備える、
請求項1乃至請求項16のいずれかに記載の電子部品モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱部品を含む電子部品モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1-3には、基板に実装されたICの放熱構造が記載されている。特許文献1-3の構成では、ICは、封止部材ないし樹脂によって封止されている。特許文献1-3の構成は、放熱板を備える。この放熱板によって、ICは、放熱される。
【0003】
特許文献1には、放熱板がICの天面に接触しており、当該放熱板の外周の一部が基板側に湾曲して、基板に接合されている構成が開示されている。特許文献2には、放熱板が封止部材を介して、ICの天面に対向して配置されている構成が開示されている。特許文献3の構成には、放熱板がICの天面に接着剤を介して接着している構成が開示されている。特許文献1-3の構成では、放熱板の天面(IC側と反対側の面)は、封止樹脂の外に露出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許5977626号
【文献】米国特許2006/0292741号
【文献】特開2004-327556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1-3に示すような構成では、放熱板と封止樹脂との線膨張率の差によって、放熱板と封止樹脂とが剥離してしまうことがある。これにより、放熱板と封止樹脂との間に隙間ができ、信頼性は低下してしまう。
【0006】
したがって、本発明の目的は、放熱板と封止樹脂との隙間の発生を抑制し、信頼性を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の電子部品モジュールは、基板、第1電子部品、放熱部材、および、第1封止樹脂を備える。基板は、互いに対向する第1主面と第2主面とを有する。第1電子部品は、基板の第1主面に実装され、発熱部品である。放熱部材は、基板の第1主面を平面視して、第1電子部品に重なるように配置されている。第1封止樹脂は、基板の第1主面側に配置され、第1主面と第1電子部品を覆い、放熱部材に対して接触する部分を有する。
【0008】
放熱部材は、本体部、および、補助部を備える。本体部は、第1電子部品に対して基板と反対側に配置されている。補助部は、本体部の外周部に接続され、本体部から基板側に突出する。補助部は、本体部に接続する根元部と、根元部の反対側の先端部と、を有する。本体部を平面視して、先端部の位置は、根元部の位置よりも外側でない。
【0009】
この構成では、本体部の収縮は、補助部によって抑制される。これにより、放熱部材と第1封止樹脂との接着面の剥離は、抑制される。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、放熱板と封止樹脂との隙間の発生を抑制でき、信頼性は向上する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1(A)は、第1の実施形態に係る電子部品モジュールの構成を示す側面断面図であり、図1(B)は、この電子部品モジュールにおける封止樹脂とシールド部材とを省略した側面断面図であり、図1(C)は、この電子部品モジュールにおけるシールド部材を省略した平面図である。
図2図2(A)は、放熱部材の平面図であり、図2(B)は、放熱部材の第1側面図であり、図2(C)は、放熱部材の第2側面図であり、図2(D)は、放熱部材のA-A断面図であり、図2(E)は、放熱部材の一部を拡大した平面図である。
図3図3は、放熱部材と基板との接合箇所を拡大した図である。
図4図4(A)、図4(B)、図4(C)は、放熱部材の派生例を示す図である。
図5図5は、第2の実施形態に係る電子部品モジュールの構成を示す側面断面図である。
図6図6(A)は、第2の実施形態に係る放熱部材の平面図であり、図6(B)は、この放熱部材の第1側面図であり、図6(C)は、この放熱部材の第2側面図である。
図7図7は、第3の実施形態に係る放熱部材の構成を示す側面図である。
図8図8は、第4の実施形態に係る電子部品モジュールの構成を示す側面断面図である。
図9図9(A)は、第4の実施形態に係る放熱部材の平面図であり、図9(B)は、この放熱部材の第1側面図であり、図9(C)は、この放熱部材の第2側面図である。
図10図10(A)は、第5の実施形態に係る放熱部材の平面図であり、図10(B)は、この放熱部材の第1側面図であり、図10(C)は、この放熱部材の第2側面図である。
図11図11は、第6の実施形態に係る電子部品モジュールの構成を示す側面断面図である。
図12図12は、第6の実施形態に係る電子回路モジュールの変形例の構成を示す側面断面図である。
図13図13は、第6の実施形態に係る電子回路モジュールの変形例の構成を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る電子部品モジュールについて、図を参照して説明する。図1(A)は、第1の実施形態に係る電子部品モジュールの構成を示す側面断面図である。図1(B)は、第1の実施形態に係る電子部品モジュールにおける封止樹脂とシールド部材とを省略した側面断面図である。図1(C)は、第1の実施形態に係る電子部品モジュールにおけるシールド部材を省略した平面図である。
【0013】
図1(A)、図1(B)、図1(C)に示すように、電子部品モジュール10は、基板20、電子部品31、複数の電子部品32、放熱部材40、封止樹脂50、および、シールド部材60を備える。電子部品31は、本発明の「第1電子部品」に対応し、電子部品32は、本発明の「第2電子部品」に対応する。封止樹脂50は、本発明の「第1封止樹脂」に対応する。なお、電子部品31および電子部品32の個数は、本実施形態に示す限りのものではない。
【0014】
基板20は、第1主面21、第2主面22、および、側面を有する。基板20の主体は、絶縁体である。絶縁体には、所定の電極パターンが形成されている。第1主面21と第2主面22とは、互いに対向している。基板20は、セラミック基板であるが、樹脂基板でもよい。また、基板20は、多層基板であってもよい。基板20は、複数の電子部品用電極231、複数の電子部品用電極232、複数の放熱部材用電極240、および、複数の外部接続用電極250を備える。複数の電子部品用電極231、複数の電子部品用電極232、および、複数の放熱部材用電極240は、第1主面21に形成されている。複数の外部接続用電極250は、第2主面22に形成されている。複数の電子部品用電極231、複数の電子部品用電極232、複数の放熱部材用電極240、および、複数の外部接続用電極250は、基板20に形成された電極パターンによって、接続されている。この際、電極パターンは、電子部品モジュール10の回路構成を実現するように形成されている。複数の電子部品用電極231は、複数の放熱部材用電極240によって囲まれる領域の内に配置されている。複数の電子部品用電極232は、複数の放熱部材用電極240によって囲まれる領域の外に配置されている。
【0015】
電子部品31は、発熱性の高い発熱部品である。電子部品31は、例えば、半導体基板を用いたIC、圧電基板を用いた弾性波フィルタ等である。電子部品31は、例えば、平板状であり、実装面と、実装面と反対側の天面と、を有する。電子部品31の機能部は、実装面側に形成されている。電子部品31は、複数の電子部品用電極231に、はんだ等を用いて実装される。
【0016】
複数の電子部品32は、電子部品31と比較して、発熱性の低い電子部品である。電子部品32は、例えば、抵抗素子、インダクタ素子、キャパシタ素子等のチップ型実装部品である。電子部品32は、複数の電子部品用電極232に、はんだ等を用いて実装される。
【0017】
放熱部材40は、平板部41と複数の柱状体42とを備える。平板部41は、本発明の「本体部」に対応し、柱状体42は、本発明の「補助部」に対応する。放熱部材40は、熱伝導率の高い材質からなり、例えば、銅(Cu)からなる。平板部41と複数の柱状体42とは、一体形成されている。
【0018】
平板部41は、基板20の第1主面21および第2主面22を平面視して、電子部品31に重なっており、複数の電子部品32に重なっていない。平板部41は、天面411と底面412とを有する。底面412は、電子部品31の天面に近接し、この天面に略平行に配置されている。
【0019】
複数の柱状体42は、平板部41の底面412(平板面)から突出する形状である。複数の柱状体42は、平板部41の外周に沿って間隔を空けて、配置されている。複数の柱状体42は、複数の放熱部材用電極240に、接合材490を用いて実装される。
【0020】
この構成によって、電子部品31の天面および側面は、放熱部材40に囲まれる。この際、電子部品31の天面と放熱部材40の平板部41とは、所定の面積で対向し、且つ、近接している。したがって、電子部品31で発生した熱は、放熱部材40の平板部41に効率的に伝搬される。なお、放熱部材40のより具体的な形状は後述する。
【0021】
封止樹脂50は、絶縁性樹脂からなる。封止樹脂50は、基板20の第1主面21側を覆っている。より具体的には、封止樹脂50は、基板20の第1主面21、電子部品31、複数の電子部品32を覆っている。
【0022】
さらに、封止樹脂50は、放熱部材40の天面を除く部分を覆っている。より具体的には、封止樹脂50は、放熱部材40の平板部41の側面および底面と、補助部(複数の柱状体42)とを、覆っている。そして、封止樹脂50の天面と平板部41の天面とは、面一である。
【0023】
ここで、上述のように、放熱部材40は、複数の柱状体42が間隔を空けて配置される構成を備える。これにより、封止樹脂50は、放熱部材40の外側から内側に入り込み易い。したがって、封止樹脂50によって電子部品31を覆う形状を実現し易く、且つ、電子部品31と平板部41との間にも封止樹脂50が入り込み易くなる。これにより、電子部品モジュール10に信頼性は向上する。さらに、電子部品31から放熱部材40の平板部41への熱は、効率的に伝搬される。
【0024】
シールド部材60は、導電性を有する膜からなる。シールド部材60は、例えば、金属膜であり、電磁波を遮断する材料からなる。なお、シールド部材60は、省略することも可能であるが、備えていることが好ましい。
【0025】
シールド部材60は、封止樹脂50の天面、および、平板部41の天面411に当接する。また、シールド部材60は、封止樹脂50の側面、および、基板20の側面に当接する。言い換えれば、シールド部材60は、電子部品モジュール10における基板20の第1主面21側および基板20の側面を覆っている。
【0026】
このような構成によって、電子部品モジュール10は、電子部品31の発生する熱を、放熱部材40に効率的に伝搬して、電子部品31を放熱できる。この際、平板部41の天面は、封止樹脂50の外側に露出する。これにより、平板部41に伝搬された熱は、封止樹脂50の外側に伝搬され、放熱される。
【0027】
さらに、平板部41の天面411は、シールド部材60に対して、面で接続している。これにより、シールド部材60も放熱に利用できる。したがって、平板部41に伝搬された熱は、さらに効果的に放熱される。
【0028】
また、放熱部材40の複数の柱状体42が基板20に実装される。これにより、熱は、複数の柱状体42を介して基板20にも伝搬され、放熱される。したがって、電子部品モジュール10の放熱性は、更に向上する。
【0029】
上述のような高い放熱性を有しながら、電子部品モジュール10は、次に具体的に示す放熱部材40の構造によって、高い信頼性も有する。
【0030】
(放熱部材40の構成)
図2(A)は、第1の実施形態に係る放熱部材の平面図であり、図2(B)は、この放熱部材の第1側面図である。図2(C)は、この放熱部材の第2側面図であり、図2(D)は、この放熱部材のA-A断面図である。図2(E)は、この放熱部材の一部を拡大した平面図である。図3は、放熱部材と基板との接合箇所を拡大した図である。
【0031】
上述の図1(A)から図1(C)を用いた説明、および、図2(A)から図2(E)に示すように、放熱部材40は、平板部41と複数の柱状体42とを備える。平板部41と複数の柱状体42とは、一体形成されている。
【0032】
平板部41は、天面411、底面412、および、側面413を有する。平板部41は、平面視して矩形である。平板部41の面積、すなわち、天面411および底面412の面積は、電子部品31を平面視した面積よりも大きい。
【0033】
複数の柱状体42は、略円柱である。複数の柱状体42は、平板部41の底面412に接続する。複数の柱状体42は、根元部421と先端部422とを有する。根元部421は、柱状体42が平板部41の底面412に接続する部分である。先端部422は、柱状体42の延びる方向において、根元部421と反対側の端部である。
【0034】
複数の柱状体42は、平板部41の外周部410に配置されている。外周部410とは、外周に沿った一定の幅を有する枠状の部分である。外周部410の幅は、例えば、柱状体42の幅(直径)よりも大きく、平面視において外周部410に囲まれる領域内に電子部品31が収容される寸法である。
【0035】
複数の柱状体42は、平板部41の外周に沿って間隔P42を空けて配置されている。例えば、図2(A)から図2(E)に示すように、複数の柱状体42は、平板部41の4個の角部に配置され、さらに、各角部を接続する辺に沿って間隔P42を空けて配置されている。
【0036】
さらに、図2(A)から図2(E)に示すように、複数の柱状体42は、放熱部材40の平面視(平板部41の平面視)において、内側に傾く形状で配置されている。言い換えれば、複数の柱状体42では、先端部422の位置は、根元部421の位置に対して、平板部41の外周よりも中心側である。すなわち、放熱部材40の平板部41を平面視して、先端部422の位置は、根元部421の位置よりも、外側ではない。
【0037】
このような構成によって、複数の柱状体42は、天面411および底面412に平行な方向への平板部41の変形(例えば、熱履歴による収縮)を抑制できる。言い換えれば、複数の柱状体42は、天面411および底面412に平行な方向への平板部41の変形に対するアンカー効果を有する。
【0038】
したがって、平板部41の側面413に封止樹脂50が接した状態で熱履歴が加わっても、平板部41の変形は、抑制され、封止樹脂50との接触面における剥離は、抑制される。これにより、電子部品モジュール10は、高い信頼性を実現する。ただし、実施形態においては、すべての柱状体において、内側に傾くように形成されているが、少なくとも一つの柱状体が内側に傾いていればよい。
【0039】
なお、平面視において、先端部422の位置は、根元部421の位置と重なっていてもよい。言い換えれば、柱状体42の延びる方向は、平板部41の底面412に直交していてもよい。ただし、上述のように、複数の柱状体42が平板部41の内側に傾く形状であることによって、アンカー効果は、より発揮され、好適である。また、複数の柱状体42は、内側に傾く構成、底面412に直交する構成が混在していてもよい。
【0040】
さらに、複数の柱状体42は、基板20に接合されている。これにより、複数の柱状体42による平板部41の変形に対するアンカー効果は向上する。したがって、電子部品モジュール10の信頼性は、更に向上する。
【0041】
また、複数の柱状体42の幅(直径)W42は、平板部41の厚みD41よりも大きことが好ましい。これにより、複数の柱状体42による平板部41の変形に対するアンカー効果は向上する。したがって、電子部品モジュール10の信頼性は、更に向上する。また、複数の柱状体42の長さは、平板部41の厚みD41よりも大きことが好ましい。これにより、複数の柱状体42による平板部41の変形に対するアンカー効果は向上する。したがって、電子部品モジュール10の信頼性は、更に向上する。そして、これらのように、平板部41の厚みD41を小さくすることによって、電子部品モジュール10の高さは、小さくなる。すなわち、この構成は、低背な電子部品モジュール10を実現できる。
【0042】
また、隣り合う柱状体42の間隔P42は、例えば、電子部品31から発生する電磁波ノイズの波長の半分(1/2)以下であることが好ましい。複数の柱状体42は、金属からなるので、この構成により、電子部品31が発生する電磁波ノイズがその他の部品や外部に影響を与えることを抑制できる。また、間隔P42は、例えば、電子部品31に影響を与える外部からの電磁波ノイズの波長の半分(1/2)以下であることが好ましい。この構成により、電子部品31に対する外部からの電磁波ノイズの影響を抑制できる。
【0043】
また、図2(A)から図2(E)、および、図3に示すように、複数の柱状体42の先端部422は、テーパ形状4220を有する。これにより、図3に示すように、放熱部材用電極240と柱状体42の先端部422と間には、隙間の高さが小さい中央領域と、この中央部分を囲み、外に近づくにしたがって隙間の高さが徐々に大きくなる周辺領域とが形成される。
【0044】
このような構成によって、接合材490は、放熱部材用電極240と先端部422の間に流れ込み易い。したがって、先端部422と放熱部材用電極240との間の接合材490の内部に、ボイドが発生し難い。これにより、放熱部材40と放熱部材用電極240との接合の信頼性は、向上し、ひいては、電子部品モジュール10の信頼性は、向上する。
【0045】
また、上述の構成では、放熱部材40は、実装部品の1種類として、他の電子部品31、電子部品32とともに、基板20に実装される。これにより、放熱部材40は、電子部品31に対して高精度に位置決めされて、実装される。
【0046】
なお、電子部品モジュール10の具体的な製造方法は、例えば、次のとおりである。まず、基板20に対して、電子部品31と電子部品32とがクリームはんだ等を用いて装着される。次に、基板20に対して、放熱部材40がクリームはんだ等を用いて装着される。そして、電子部品31、電子部品32、および、放熱部材40が装着された基板20は、リフロー処理等を施される。これにより、電子部品31、電子部品32、および、放熱部材40は、基板20に接合(実装)される。
【0047】
この後、洗浄工程等を介した後、基板20の第1主面21側には封止樹脂50が塗布され、封止樹脂50は、硬化される。そして、封止樹脂50を天面側から研削して、放熱部材40の平板部41を露出させる。この際、平板部41の一部を研削してもよい。これにより、平板部41を薄く形成できる。この後、平板部41、封止樹脂50、および、基板20の側面を覆うように、シールド部材60が形成される。
【0048】
(放熱部材の派生例)
図4(A)、図4(B)、図4(C)は、放熱部材の派生例を示す図である。各放熱部材の基本的な構成は、上述の放熱部材40と同様であり、以下では、放熱部材40と異なる箇所のみを説明する。
【0049】
図4(A)に示す放熱部材40XAは、平板部41と複数の柱状体42Aとを備える。複数の柱状体42Aは、楕円柱である。すなわち、複数の柱状体42Aの断面は楕円形である。柱状体42Aの長径は、平板部41の外側から中心に向かう方向に平行である。柱状体42Aの短径は、長径に直交しているので、平板部41の外側から中心に向かう方向に直交している。
【0050】
このような構成によって、複数の柱状体42Aすなわち補助部は、断面積を大きく確保できる。これにより、平板部41の変形は抑制され、電子部品モジュール10の信頼性は、向上する。さらに、この構成では、隣り合う柱状体42の間隔が狭くなることは、抑制される。したがって、封止樹脂50が電子部品31の周囲に入り込み難くなることを抑制できる。
【0051】
図4(B)に示す放熱部材40XBは、平板部41、複数の柱状体42B1、および、複数の柱状体42B2を備える。複数の柱状体42B1の形状は、上述の複数の柱状体42と同様である。複数の柱状体42B1の配置パターンは、上述の複数の柱状体42の配置パターンと同様である。複数の柱状体42B2の形状は、上述の複数の柱状体42と同様である。複数の柱状体42B2は、平板部41に対して、複数の柱状体42B1よりも中心側に、配置されている。この際、複数の柱状体42B2も、平板部41の外周に沿って間隔を空けて配置されている。すなわち、複数の柱状体42B1と複数の柱状体42B2とは2列(複数列)で配置されている。さらに、複数の柱状体42B2は、放熱部材40XBを、各辺に直交する方向から側面視して、複数の柱状体42B1に完全に重ならないように、配置されている。すなわち、複数の柱状体42B1と複数の柱状体42B2とは、所謂、千鳥配置を採用している。
【0052】
このような構成によって、複数の柱状体42B1と複数の柱状体42B2とによって構成される補助部は、断面積を大きく確保できる。これにより、平板部41の変形は抑制され、電子部品モジュール10の信頼性は、向上する。さらに、この構成では、隣り合う柱状体42B1の間隔、および、隣り合う柱状体42B2の間隔が狭くなることは、抑制される。したがって、封止樹脂50が電子部品31の周囲に入り込み難くなることを抑制できる。
【0053】
図4(C)に示す放熱部材40XCは、平板部41、複数の柱状体42C1、および、複数の柱状体42C2を備える。複数の柱状体42C1の形状は、上述の複数の柱状体42と同様である。複数の柱状体42C2の形状は、断面積を除き、上述の複数の柱状体42と同様である。複数の柱状体42C2の断面積は、複数の柱状体42C1の断面積よりも大きい。複数の柱状体42C1と複数の柱状体42C2とは、例えば、上述の千鳥配置のように、所定の配置パターンで配置されている。この際、複数の柱状体42C1と複数の柱状体42C2とにおける隣り合う柱状体の間隔は、上述のように、封止樹脂50の流れ込みの大幅な低下を生じない程度に設定されている。
【0054】
このような構成によって、複数の柱状体42B1と複数の柱状体42B2とによって構成される補助部は、断面積を大きく確保できる。これにより、平板部41の変形は抑制され、電子部品モジュール10の信頼性は、向上する。さらに、この構成では、隣り合う柱状体42B1の間隔、および、隣り合う柱状体42B2の間隔が狭くなることは、抑制される。したがって、封止樹脂50が電子部品31の周囲に入り込み難くなることを抑制できる。
【0055】
なお、上述の派生の構成は、適宜組み合わせることも可能である。また、柱状体の断面は矩形などの多角形形状でもよく、複数種の断面形状の柱状体が混在していてもよい。また、柱状体の配置位置および間隔は、図においては規則正しい対称な状態で記載しているが、場所により配置位置および間隔を変えた非対称な状態でもよい。
【0056】
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る電子部品モジュールについて、図を参照して説明する。図5は、第2の実施形態に係る電子部品モジュールの構成を示す側面断面図である。図6(A)は、第2の実施形態に係る放熱部材の平面図であり、図6(B)は、この放熱部材の第1側面図であり、図6(C)は、この放熱部材の第2側面図である。
【0057】
図5図6(A)、図6(B)、および、図6(C)に示すように、第2の実施形態に係る電子部品モジュール10Aは、第1の実施形態に係る電子部品モジュール10に対して、放熱部材40Aの構成において異なる。電子部品モジュール10Aの他の構成は、電子部品モジュール10と同様であり、同様の箇所の説明は、省略する。
【0058】
電子部品モジュール10Aは、放熱部材40Aを備える。放熱部材40Aは、平板部41および複数の柱状体42を備える。平板部41の底面412には、複数の凹部401が形成されている。複数の凹部401は、底面412に対して格子状に形成されている。
【0059】
封止樹脂50は、底面412に当接するとともに凹部401にも入り込む。これにより、封止樹脂50と平板部41との接合面積は増加して、封止樹脂50と平板部41との接合強度は向上する。したがって、平板部41の変形は、さらに抑制され、電子部品モジュール10Aの信頼性は、更に向上する。
【0060】
(第3実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る電子部品モジュールについて、図を参照して説明する。図7は、第3の実施形態に係る放熱部材の構成を示す側面図である。
【0061】
図7に示すように、第3の実施形態に係る電子部品モジュールは、第1の実施形態に係る電子部品モジュール10に対して、放熱部材40Bの形状において異なる。第3の実施形態に係る電子部品モジュールの他の構成は、電子部品モジュール10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0062】
放熱部材40Bは、平板部41および複数の柱状体42Bを備える。柱状体42Bの根元部421Bの断面積は、柱状体42Bの他の部分の断面積よりも大きい。この構成によって、柱状体42Bと平板部41との接合面積は、大きくなる。
【0063】
平板部41が変形する場合、柱状体42Bは、平板部41と接合する根元部421Bに最も応力を受ける。しかしながら、この構成を用いることによって、放熱部材40Bは、この応力に対する強度を高くできる。したがって、放熱部材40Bの破断に対する信頼性は向上し、電子部品モジュールの信頼性は、向上する。
【0064】
さらに、この構成では、封止樹脂50が主として流れ込む部分、すなわち、柱状体42Bにおける根元部421B以外の部分の断面積は、大きくなっていない。したがって、封止樹脂50は、電子部品31の周囲に入り込み易い。
【0065】
(第4実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る電子部品モジュールについて、図を参照して説明する。図8は、第4の実施形態に係る電子部品モジュールの構成を示す側面断面図である。図9(A)は、第4の実施形態に係る放熱部材の平面図であり、図9(B)は、この放熱部材の第1側面図であり、図9(C)は、この放熱部材の第2側面図である。
【0066】
図8図9(A)、図9(B)、図9(C)に示すように、第4の実施形態に係る電子部品モジュール10Cは、第1の実施形態に係る電子部品モジュール10に対して、放熱部材40Cの構成において異なる。電子部品モジュール10Cの他の構成は、電子部品モジュール10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0067】
電子部品モジュール10Cは、放熱部材40Cを備える。放熱部材40Cは、平板部41、複数の柱状体42、および、複数の柱状体43を備える。複数の柱状体42および複数の柱状体43によって、本発明の「補助部」が構成される。
【0068】
複数の柱状体42は、平板部41の角部に配置されている。これら複数の柱状体42が、本発明の「第1柱状体」に対応する。複数の柱状体42は、接合材490を用いて、放熱部材用電極240に接合される。
【0069】
複数の柱状体43は、平板部41の側辺に沿って配置されており、複数の柱状体42の間に配置されている。これら複数の柱状体43が、本発明の「第2柱状体」に対応する。複数の柱状体43の長さは、複数の柱状体42の長さよりも短い。この構成によって、複数の柱状体43は、電子部品31の厚み方向の途中位置までしか配置されていない。したがって、電子部品モジュール10Cをそれぞれの側面に直交する方向に視て、電子部品31における実装面側の部分には、複数の柱状体43が重なっていない。これにより、封止樹脂50は、電子部品31の周囲に、さらに入り込み易い。
【0070】
(第5実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る電子部品モジュールについて、図を参照して説明する。図10(A)は、第5の実施形態に係る放熱部材の平面図であり、図10(B)は、この放熱部材の第1側面図であり、図10(C)は、この放熱部材の第2側面図である。
【0071】
図10(A)、図10(B)、図10(C)に示すように、第5の実施形態に係る電子部品モジュールは、第1の実施形態に係る電子部品モジュール10に対して、放熱部材40Dの構成において異なる。第5の実施形態に係る電子部品モジュールの他の構成は、電子部品モジュール10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0072】
放熱部材40Dは、平板部41、複数の柱状体42、および、枠体44を備える。複数の柱状体42および枠体44によって、本発明の「補助部」が構成される。
【0073】
複数の柱状体42は、平板部41の角部に配置されている。複数の柱状体42は、接合材490を用いて、放熱部材用電極240に接合される。
【0074】
枠体44は、平板部41の側辺に沿って延びる形状で配置されている。枠体44は、複数の柱状体42のそれぞれに接続する。枠体44の高さ(平板部41の底面412に直交する方向の長さ)は、複数の柱状体42の長さよりも短い。この構成によって、枠体44は、電子部品31の厚み方向の途中位置までしか配置されていない。したがって、電子部品モジュール10Cをそれぞれの側面に直交する方向に視て、電子部品31における実装面側の部分には、枠体44が重なっていない。これにより、封止樹脂50は、電子部品31の周囲に、さらに入り込み易い。
【0075】
このように、補助部は、柱状体に限らず、枠体を含んで構成されていてもよい。
【0076】
(第6実施形態)
本発明の第6の実施形態に係る電子部品モジュールについて、図を参照して説明する。図11は、第6の実施形態に係る電子部品モジュールの構成を示す側面断面図である。
【0077】
図11に示すように、第6の実施形態に係る電子部品モジュール10Eは、第1の実施形態に係る電子部品モジュール10に対して、基板20が両面実装になる点において異なる。電子部品モジュール10Eにおける電子部品モジュール10と同様の箇所については、説明を省略する。
【0078】
電子部品モジュール10Eは、基板20、電子部品31、複数の電子部品32、放熱部材40、封止樹脂51、封止樹脂52、シールド部材60E、および、複数のポスト導体70を備える。この実施形態における複数の電子部品32が、本発明の「第3電子部品」に対応し、封止樹脂51が、本発明の「第1封止樹脂」に対応し、封止樹脂52が、本発明の「第2封止樹脂」に対応する。
【0079】
電子部品31は、基板20の第1主面21に実装される。複数の電子部品32は、基板20の第2主面22に実装される。放熱部材40は、基板20の第1主面21に実装される。放熱部材40の平板部41は、電子部品31に近接している。複数のポスト導体70は、基板20の第1主面21側に配置されており、基板20の電極パターンに接続する。
【0080】
封止樹脂51は、基板20の第1主面21側を覆っている。封止樹脂51は、電子部品31、放熱部材40、および、ポスト導体70を覆っている。ただし、放熱部材40の平板部41における電子部品31側と反対側の主面、複数のポスト導体70における基板20への接続部と反対側の端面は、封止樹脂51から外部に露出する。
【0081】
封止樹脂52は、基板20の第2主面22側を覆っている。封止樹脂52は、複数の電子部品32を覆っている。
【0082】
シールド部材60Eは、基板20の側面、封止樹脂51、および、封止樹脂52を覆っている。この際、シールド部材60Eは、放熱部材40の平板部41の外部への露出面、ポスト導体70の外部への露出面を覆っていない。
【0083】
このような構成の電子部品モジュール10Eは、外部回路基板90に実装される。外部回路基板90は、電極91、および、複数の電極92を備える。電子部品モジュール10Eにおける放熱部材40の平板部41は、接合材900を用いて、電極91に接合される。複数のポスト導体70は、接合材900を用いて、複数の電極92に接合される。
【0084】
このように、上述の放熱部材の形状は、両面実装型の電子部品モジュール10Eにも適用できる。そして、この構成では、電子部品31で発生して放熱部材40に伝搬された熱は、外部回路基板90に伝搬される。これにより、電子部品モジュール10Eの放熱性は高くなる。
【0085】
第6の実施形態の変形例として、図12図13の変形例でもよい。図12および図13は、第6の実施形態に係る電子回路モジュールの変形例の構成を示す側面断面図である。なお、電子部品モジュール10Fのシールド部材60F、電子部品モジュール10Gのシールド部材60Gは、電子部品モジュール10Eのシールド部材60Eと同様の構成である。
【0086】
図12に示すように、電子部品モジュール10Fでは、電子部品31および放熱部材40を基板20の第1主面21側に、複数の電子部品32は、基板20の第2主面22に配置している。そして、複数のポスト導体70は、基板20の第2主面22側に配置されている。すなわち、基板20の第2主面側が、例えば外部回路基板90に対する実装面側となる。また、図13に示すように、電子部品モジュール10Gでは、電子部品31および放熱部材40を基板20の両面にそれぞれ配置している。
【0087】
なお、上述の各実施形態の構成は、適宜組み合わせることができ、それぞれの組合せに応じた作用効果が得られる。
【符号の説明】
【0088】
10、10A、10C、10E:電子部品モジュール
20:基板
21:第1主面
22:第2主面
31、32:電子部品
40、40A、40B、40C、40D、40XA、40XB、40XC:放熱部材
41:平板部
42、42A、42B、42B1、42B2、42C1、42C2、43:柱状体
44:枠体
50、51、52:封止樹脂
60、60E:シールド部材
70:ポスト導体
90:外部回路基板
91、92:電極
231、232:電子部品用電極
240:放熱部材用電極
250:外部接続用電極
401:凹部
410:外周部
411:天面
412:底面
413:側面
421、421B:根元部
422:先端部
490、900:接合材
4220:テーパ形状
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13