(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】線状照明装置
(51)【国際特許分類】
F21V 19/00 20060101AFI20221213BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20221213BHJP
F21V 13/02 20060101ALI20221213BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20221213BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221213BHJP
【FI】
F21V19/00 530
F21S2/00 230
F21V13/02 400
F21Y103:10
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2018244721
(22)【出願日】2018-12-27
【審査請求日】2021-12-06
(73)【特許権者】
【識別番号】392026888
【氏名又は名称】京都電機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092727
【氏名又は名称】岸本 忠昭
(74)【代理人】
【識別番号】100146891
【氏名又は名称】松下 ひろ美
(72)【発明者】
【氏名】森 和幸
【審査官】坂口 達紀
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-164919(JP,A)
【文献】特開2013-068871(JP,A)
【文献】特開2012-113073(JP,A)
【文献】特開2012-042767(JP,A)
【文献】特開2008-164917(JP,A)
【文献】特開2002-093227(JP,A)
【文献】特開2018-120690(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0151922(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106287326(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 19/00-19/06
F21K 9/00-9/90
F21S 2/00-2/00,390
2/00,500-45/70
G03B 15/00-33/16
G02B 7/00-7/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射面を線状に照明する線状照明装置であって、
前記線状照明装置の長手方向に沿って延びるハウジングと、
前記ハウジングに収容された反射鏡と、
前記長手方向に沿って延び、前記ハウジングに着脱可能に装着される蓋部材と、
前記蓋部材の内面に装着された光源ユニットと、を有し、
前記ハウジングは、
光照射口が設けられた側壁と、保守用開口部が設けられ前記側壁に対し直交する他の側壁と、を備え、
前記ハウジングの前記他の側壁は、前記保守用開口部を規定する側縁を有し、前記側縁には段部が設けられ、
前記蓋部材は
、前記段部に当接されて位置決めされ、前記ハウジングに装着されて前記保守用開口部を覆い、
前記光源ユニットは、
前記蓋部材の前記内面に装着された基板と、前記基板に実装され
、前記長手方向に沿って配列された複数個の光源と、
から構成され、
前記蓋部は、前記反射鏡を含む光学部品を取り外すことなく、前記ハウジングから取り外し可能であり、
前記光源から発せられた光は、前記反射鏡により前記光照射口に向かう方向へ反射され、前記光照射口を介して
前記照射面を線状に照明することを特徴とする
線状照明装置。
【請求項2】
前記蓋部材の端部には、前記段部と嵌合する他の段部が設けられ、前記蓋部材は前記他の段部が前記側壁の前記段部に当接されて位置決めされ、
前記蓋部材の外面は、前記他の側壁と面一であることを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線状照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、CCDカメラ等による撮像を利用した品質検査では、照明装置を用いて被検査物の表面を線状に照明する。例えば、特許文献1に開示の照明装置は、照明装置本体の天板面に固定された複数のLEDと、照明装置本体に収容されてLEDの下方に位置するロッドレンズと、ボルトによって照明装置本体の下端部に取付けられた拡散レンズと、を備え、各LEDから発せられた光はロッドレンズと拡散レンズを介して照射面に照射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LEDが劣化してこれを交換する場合、特許文献1の構成では照明装置本体から拡散レンズ及びロッドレンズを取り外さなければLEDにアクセスできず、また拡散レンズやロッドレンズ等の光学部品を照明装置本体に取り付ける際には再度光軸の調整が必要となり、手間がかかるという問題があった。
【0005】
また、樹脂製の光学部品を用いた場合には、経年劣化した光学部品を交換する必要が生じる場合があった。
【0006】
本発明は、光源へのアクセスを容易にできる照明装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る照明装置は、ハウジングと、前記ハウジングに収容された反射鏡と、前記ハウジングに着脱可能に装着される蓋部材と、前記蓋部材の内面に装着された光源ユニットと、を有し、前記ハウジングは、第1面と、前記第1面と直交する方向に延びる第2面と、を有し、前記第1面には保守用開口部が設けられ、前記第2面には光照射口が設けられ、前記蓋部材は前記ハウジングに装着されて前記保守用開口部を覆い、前記光源ユニットは、基板と、前記基板に実装された光源と、を有し、前記光源から発せられた光は、前記反射鏡により前記光照射口に向かう方向へ反射され、前記光照射口を介して外部に照射されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る照明装置によれば、蓋部材の内面に光源ユニットが装着されているので、蓋部材をハウジングから取り外すだけで光源ユニットに簡単にアクセスできる。また、蓋部材が装着される保守用開口部は光照射口が設けられた第2面と直交する第1面に設けられているので、第2面の反対側の底面に補強金具が取り付けられた場合であっても、補強金具を取り外すことなく蓋部材を取り外して光源ユニットにアクセスできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】(a)は
図1のII線断面図、(b)は(a)に示す状態から蓋部材を取り外した状態を示す図。
【
図3】
図1に示す照明装置が補強金具に装着された状態を示す図であって、(a)は側面図、(b)は正面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る照明装置について説明する。
図1及び
図2を参照して、本実施形態の照明装置1は照射面(図示せず)を線状に照明する線状照明装置であって、ハウジング2と、ハウジング2に収容された反射鏡3と、ハウジング3に着脱可能に装着される蓋部材4と、蓋部材4の内面41に装着された光源ユニット5と、を有する。
【0011】
ハウジング2は、照明装置1の長手方向D1に延びて短手方向D2に相互に対向する一対の長尺な側面2A,2Bと、側面2A,2Bと直交して長手方向D1に延びる長尺な表面2C及び底面2Dと、を有する。側面2A(第1面)には保守用開口部H1が設けられ、表面2C(第2面)には光照射口H2が設けられ、光照射口H2には透明封止板7がはめ込まれている。
【0012】
より具体的に、ハウジング2は本体部20を備え、本体部20は、側面2Bを有する第1側壁21と、第1側壁21の下端から垂直に延びて底面2Dを有する底壁22と、を備える。ハウジング20は更に、第1側壁21と短手方向D2に間隔を空けて対向配置された第2側壁23を備え、第1側壁21と第2側壁23の間に光照射口H2が規定されている。第2側壁23は側面2Aを有し、保守用開口部H1を規定する第2側壁23の下端縁には断面クランク状の段部23aが設けられている。
【0013】
反射鏡3は断面凹状の反射面30を有し、ハウジング2内に固定されている。蓋部材4は、保守用開口部H1を覆うものであり、蓋部材4の上端部には第2側壁23の段部23aと嵌合する断面クランク状の段部4aが設けられている。蓋部材4をハウジング2に取り付ける際には、蓋部材4の段部4aを第2側壁23の段部23aに当接させて位置決めし、複数個のビス6を用いてハウジング2に固定する。
【0014】
光源ユニット5は、蓋部材4の内面41に装着された基板51と、基板51に実装された複数個の光源52(
図2には1個のみ示す)と、を有し、光源52としてはLEDであるのが好ましい。基板51は照明装置1の長手方向D1に沿って延在し、複数個の光源52は長手方向D1に沿って一列に配列されている。また、各光源52は反射鏡3の反射面30に対向すると共に、各光源52の光軸は側面2Aに対して直角(表面2Bと平行)となる様に配設されている。各光源52から発せられた光は反射鏡3の反射面30により光照射口H2に向かう方向へ反射され、光照射口H2を介して外部に照射される。
【0015】
このように構成された照明装置1において光源ユニット5にアクセスするには、ビス6を取り外し、蓋部材4を光源ユニット5と共にハウジング2から取り外せばよく、光源ユニット5の交換等を容易に行うことができる。
【0016】
ここで、長手方向D1における照明装置1の長さ寸法が数メートル乃至10メートルにも及ぶような場合には、照明装置1の撓みを防止するために
図3に示す様に補強金具Kを用いることが多い。このような補強金具Kは、ハウジング2の底面2Dに当接するように装着されて、照明装置1(ハウジング2)を補強する。なお、補強金具Kをハウジング2の底面2Dに代えて側面2A又は側面2Bに当接させて装着させることも考えられるが、このように補強金具Kを装着させると、補強金具Kと光照射口H2との距離が近くなり過ぎて、照明装置1を用いた品質検査の際に補強金具Kが邪魔になり好ましくない。
【0017】
また、保守用開口部H1を側面2Aに代えて底面2Dに設けることも考えられるが、この場合には蓋部材4の取り外しの際に補強金具Kを取り外す必要が生じ、手間がかかる。この点、本実施形態においては、保守用開口部H1を側面2Aに設け、蓋部材4を側面2Aと直交する方向(
図2(b)に矢印Aで示す方向)に取り外せるように構成したため、
図3に示す様に補強金具Kに照明装置1を装着させても、補強金具Kを照明装置1から取り外すことなく蓋部材4をハウジング2から取り外すことができる。
【0018】
また、本実施形態では光学部品として反射鏡3を用い、経年劣化しやすい樹脂製の光学部品(拡散レンズやロッドレンズ等)は用いないため、光学部品の交換が不要となる。
【0019】
以上、本発明の実施形態に係る照明装置について添付の図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形、修正が可能である。
【0020】
例えば、上記実施形態においてはレンズを使用せず、断面凹状の反射面30を有する反射鏡3を用いたが、反射鏡30に代えて平面状の反射面を有する反射鏡を用い、当該反射鏡と光照射口H2の間に集光レンズ等の光学部品を配置させてもよい。この場合にも、集光レンズ等の光学部品を取り外すことなく光源ユニット5へのアクセスが可能となる。
【符号の説明】
【0021】
1 照明装置
2 ハウジング
2A,2B 側面
2C 表面
3 反射鏡
4 蓋部材
5 光源ユニット(LEDユニット)
7 透明封止板
H1 保守用開口部
H2 光照射口