(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】レーストラック構成における複数のシリコン柱を含む高電圧縦型半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20221213BHJP
H01L 29/06 20060101ALI20221213BHJP
H01L 21/76 20060101ALI20221213BHJP
H01L 29/861 20060101ALI20221213BHJP
H01L 29/868 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
H01L29/78 652N
H01L29/06 301F
H01L29/06 301R
H01L29/06 301V
H01L29/78 652K
H01L29/78 652P
H01L29/78 652R
H01L29/78 652S
H01L29/78 653A
H01L29/78 657A
H01L29/91 C
H01L29/91 K
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017159846
(22)【出願日】2017-08-23
【審査請求日】2020-08-21
(32)【優先日】2016-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501315784
【氏名又は名称】パワー・インテグレーションズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100125818
【氏名又は名称】立原 聡
(72)【発明者】
【氏名】アレクセイ アンクーディノフ
(72)【発明者】
【氏名】ソリン ジョージェスク
(72)【発明者】
【氏名】ヴィジェイ パルササラシィ
(72)【発明者】
【氏名】ケリー イー. マーカム
(72)【発明者】
【氏名】ジアンカン ブー
【審査官】恩田 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-216927(JP,A)
【文献】特開2011-134951(JP,A)
【文献】特表2007-535822(JP,A)
【文献】特開2008-205439(JP,A)
【文献】特開2005-286042(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 29/06
H01L 21/76
H01L 29/861
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置であって、
前記半導体装置が、
第1の横方向に延びた半導体材料のダミー柱と、
前記ダミー柱を囲む前記半導体材料を含む複数の長尺のレーストラック柱と、
複数のスペーシング領域と、
を備え、
前記複数の長尺のレーストラック柱の各々が、閉ループレーストラック形状をもち、
前記複数の長尺のレーストラック柱の各々が、
a)第1の線形区域および第2の線形区域であって、前記第1の線形区域と前記第2の線形区域との各々が前記第1の横方向に延びた、前記第1の線形区域および前記第2の線形区域と、
b)前記閉ループレーストラック形状を形成するための第1の丸みを帯びた区域および第2の丸みを帯びた区域であって、個々の前記長尺のレーストラック柱の各々における前記第1の丸みを帯びた区域と前記第2の丸みを帯びた区域とが
個々のレーストラック柱内において実質的に同じ曲率半径をも
ち、
異なる長尺レーストラック柱間で第1の丸みを帯びた区域および第2の丸みを帯びた区域の曲率半径が異なる、前記第1の丸みを帯びた区域および前記第2の丸みを帯びた区域と、
を含み、
前記複数の長尺のレーストラック柱が、
前記ダミー柱の近くに配置された第1のレーストラック柱と、
前記第1のレーストラック柱を囲む第2のレーストラック柱と、
を含み、
前記第1のレーストラック柱が、前記ダミー柱と前記第2のレーストラック柱との間に配置されており、
前記複数のスペーシング領域が、第1のスペーシング領域と第2のスペーシング領域とを含み、
前記第1のスペーシング領域が、前記ダミー柱を囲み、前記第1のレーストラック柱と前記ダミー柱との間に配置されており、
前記第2のスペーシング領域が、前記第1のレーストラック柱を囲み、前記第1のレーストラック柱と前記第2のレーストラック柱との間に配置された、
前記ダミー柱と前記第1のレーストラック柱との間の第1の距離が、一定であり、
前記第1の距離が、前記第1のスペーシング領域の第1の幅に等しく、
前記第1のレーストラック柱と前記第2のレーストラック柱との間の第2の距離が、一定であり、
前記第2の距離が、前記第2のスペーシング領域の第2の幅に等しく、
前記第1の幅が、前記第2の幅とは異なる、
半導体装置。
【請求項2】
前記第1のレーストラック柱の第1の内縁部と前記第2のレーストラック柱の第2の内縁部との間の距離が、複数の前記レーストラック柱のピッチに対応し、
前記第1のレーストラック柱の前記第1の丸みを帯びた区域が、前記ピッチを2で割って3倍したものに等しい最小曲率半径をもつ、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1のレーストラック柱の前記最小曲率半径が、21マイクロメートルである、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記複数のスペーシング領域が、前記第2のレーストラック柱を囲む第3のスペーシング領域を含み、
前記第2のレーストラック柱が、前記第2のスペーシング領域と前記第3のスペーシング領域との間に配置された、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1のスペーシング領域と前記第2のスペーシング領域と前記第3のスペーシング領域とが、誘電体材料を含み、
前記第1のスペーシング領域と前記第2のスペーシング領域とが、前記第1のレーストラック柱を電気的に絶縁するように配置されており、
前記第2のスペーシング領域と前記第3のスペーシング領域とが、前記第2のレーストラック柱を電気的に絶縁するように配置された、
請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記半導体装置が、高電圧縦型トランジスタであり、
前記半導体装置が、
前記第2のレーストラック柱の第1の表面の近くで前記第2のレーストラック柱内に配置された第1の導電型のソース領域と、
前記第2のレーストラック柱内に配置された第2の導電型の本体領域と、
前記第2のレーストラック柱内に配置された前記第1の導電型のドレイン領域と、
前記第3のスペーシング領域内に配置されたゲート電極と、
を備え、
前記本体領域が、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に配置されており、
前記ゲート電極が、前記第2のレーストラック柱の近くで前記誘電体材料内に配置されており、
ゲート酸化物が、前記ゲート電極と前記本体領域との間に配置された、
請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体装置の絶縁破壊電圧が、前記第1のレーストラック柱の最小曲率半径により規定されるように、前記第1のレーストラック柱が、前記第2のレーストラック柱に電気的に結合された、
請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記誘電体材料により囲まれた複数のフィールドプレートをさらに備え、
前記複数のフィールドプレートが、前記第3のスペーシング領域内に配置された第1のフィールドプレートを含み、
前記第1のフィールドプレートが、前記第2のレーストラック柱の近くで前記誘電体材料内に配置され、前記ゲート電極が、前記第1のフィールドプレートと前記本体領域との間に配置された、
請求項6に記載の半導体装置。
【請求項9】
複数の前記レーストラック柱が、第3のレーストラック柱と第4のレーストラック柱とを含み、
前記第3のレーストラック柱が、前記第2のレーストラック柱と前記第4のレーストラック柱との間に配置されており、
前記複数のスペーシング領域に含まれる第4のスペーシング領域が、前記第3のレーストラック柱を囲み、
前記第4のスペーシング領域が、前記第3のレーストラック柱と前記第4のレーストラック柱との間に配置された、
請求項1に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年8月30日に出願された米国仮特許出願第62/381,447号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、概して、半導体装置に関し、特に、限定するわけではないが、縦型半導体装置に関する。
【背景技術】
【0003】
モーター駆動装置、無停電電源、および、ソーラーインバーターなどの高電圧用途は、電力半導体装置を使用し得る、例えば、電力ダイオード、電力金属-酸化物-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)、バイポーラ接合トランジスタ(BJT:bipolar-junction transistor)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:insulated gate bipolar transistor)、サイリスタなど、用途の特定の要求に応じて様々な電力半導体装置が利用可能である。
【0004】
電力半導体装置の性能の尺度は、動作電流および電圧、入力および出力インピーダンス、スイッチング速度、逆バイアス絶縁破壊電圧などを含み得る。使用される電力半導体装置の種類は、これらの性能の尺度に部分的に基づき得る。コストおよび装置面積などの別の因子も、使用される電力半導体装置の種類の決定に寄与し得る。
【0005】
以下の図を参照しながら、本発明の非限定的かつ非網羅的な実施形態が説明され、異なる図の中の同様な参照符号は、別段の指定がない限り、同様な部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の教示に従った、例示的な縦型高電圧電界効果トランジスタ(HVFET:high-voltage field-effect transistor)の断面図である。
【
図2A】本発明の教示に従った、例示的な半導体装置の上から見た図を示す。
【
図2B】本発明の教示に従った、
図2Aに示す例示的な半導体装置の拡大された一部分を示す。
【
図3】本発明の教示に従った、例示的な半導体装置の上から見た図を示す。
【
図4A】本発明の教示に従った、例示的な半導体装置の上から見た図を示す。
【
図4B】本発明の教示に従った、
図4Aに示す例示的な半導体装置の拡大された一部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面中の複数の図にわたり、対応する参照符号が、対応する構成要素を示す。当業者は、図中の要素が簡潔かつ明確であるように描かれることと、必ずしも一定の縮尺で描かれないこととを理解すると考えられる。例えば、図中のいくつかの要素の寸法は、本発明の様々な実施形態をより理解しやすくするために、他の構成要素より誇張される場合があり得る。さらに、市販に適した実施形態において有用または必要な、一般的だがよく理解される要素は、多くの場合、本発明に係るこれらの様々な実施形態の図が見づらくなるのを防ぐために、描かれない。
【0008】
以下の説明では、本発明を十分に理解できるように、多くの特定の詳細事項を記載する。しかし、本発明を実施する際に特定の詳細事項を必ずしも使用する必要がないことが、当業者には明らかだと考えられる。他の例では、よく知られた材料または方法については、本発明が理解しにくくなるのを防ぐために、詳細には説明されない。
【0009】
本明細書中での、「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「一例(one example)」、または「一例(an example)」についての言及は、実施形態または例との関連で説明される特定の特徴、構造または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書中の様々な場所で使用する「一実施形態において(in one embodiment)」、「一実施形態において(in an embodiment)」、「一例(one example)」または「例(an example)」という語句は、必ずしもすべてが同じ実施形態または例に関するわけではない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、1つまたは複数の実施形態または例において、任意の適切な組み合わせ、および/または部分的組み合わせで組み合わされ得る。特定の特徴、構造または特性は、説明される機能を提供する集積回路、電子回路、結合論理回路、または他の適切な構成要素に含まれ得る。加えて、本明細書と共に提供される図が当業者への説明を目的としていることと、図面が必ずしも一定の縮尺で描かれるわけではないこととが理解される。
【0010】
本明細書全体にわたって、いくつかの専門用語が使用される。これらの用語は、本明細書で特に規定されない限り、または、それらの使用される文脈がそうではないと明示的に示唆しない限り、それらが属する分野におけるそれらの通常の意味をもつ。本明細書を通して元素名と元素記号と(例えば、Siとシリコンと)が相互に置き換えて使用され得るが、両方が同じ意味をもつことが留意されなければならない。
【0011】
図1は、本発明の教示に従った、例示的な縦型高電圧電界効果トランジスタ(HVFET)100の断面図である。HVFET100は、基板102、レーストラック柱103(半導体材料を含む)、絶縁材料120、絶縁材料130、フィールドプレート122、フィールドプレート132、ゲート電極124、ゲート電極134、ゲート酸化物116、およびゲート酸化物126を含む。レーストラック柱103は、ソース領域112、ソース領域114、中央領域110、本体領域106、およびドレイン領域104を含む。
【0012】
HVFET100は、装置が「オフ」状態にあるときに、印加される高電圧(例えば、数百ボルト)をサポートまたはブロックする縦型装置構造を利用する。レーストラック柱103は、基板102上または基板102内に配置された半導体材料のメサまたは柱であり得る。レーストラック柱103は、第1の導電型のソース領域112、第1の導電型のソース領域114、第2の導電型の中央領域110、第2の導電型の本体領域106、および、第1の導電型のドレイン領域104を含み得る。
【0013】
一例において、ドレイン領域104は、N+ドープシリコン基板102上に形成されたN型ドープシリコンの拡張ドレインである。基板102は、高濃度にドープされて、完成した半導体装置100における基板102の底部の近くに位置するドレイン電極(この例において、N-拡張ドレイン領域104)を通って流れる電流に対する抵抗を最小化し得る。本体領域106と中央領域110とは、P型ドープシリコンである。ソース領域112とソース領域114とは、N+ドープシリコンである。ソース領域112とソース領域114とは、中央領域110により互いから横方向に分離される。ソース領域112、ソース領域114、および中央領域110は、レーストラック柱103の上面付近に形成される。図示されるように、本体領域106は、ドレイン領域104とソース領域112、ソース領域114、および中央領域110との間に配置され、ドレイン領域104とソース領域112、ソース領域114、および中央領域110とを縦方向に分離する。
【0014】
他の一例において、レーストラック柱103は、基板102からシリコンウエハの上面まで延びたエピタキシャル層であり得る。(ドレイン領域104を含む)レーストラック柱103の構成部分のドーピング濃度は、線形な勾配をもち得、実質的に一様な電界分布を示す拡張ドレイン領域を生成する。線形な勾配は、ドレイン領域104の上面の下方におけるいずれかの点、または、他の例において、レーストラック柱103において終了し得る。
【0015】
一例において、ドレイン領域104、本体領域106、ソース領域112、ソース領域114、および中央領域110は、集合的に、レーストラック柱103の断面を形成し、シリコン材料の柱またはメサ(本開示において両方の用語が同義語として使用される)を形成する。レーストラック柱103の両側118に縦溝が形成され得る。縦溝は、絶縁材料120と絶縁材料130とを形成する誘電体材料(例えば、酸化物)により充填され得る。レーストラック柱103の高さと幅とに加えて、隣接した縦溝の間隔が、半導体装置100の絶縁破壊電圧要件により決定され得る。様々な例において、レーストラック柱103は、約30マイクロメートルから120マイクロメートルの範囲内の縦方向高さ(厚さ)をもつ。他の一例において、ダイ上に約1マイクロメートル×1マイクロメートルで形成されたHVFETは、約60マイクロメートルの縦方向厚さをもつレーストラック柱103を含み得る。さらなる例として、ダイ上において各側部に2~4ミリメートルで形成されたHVFET構造は、約30マイクロメートルの厚さのレーストラック柱構造物を含み得る。特定の例において、非常に高い絶縁破壊電圧(例えば、600~800V)を達成するために、レーストラック柱103の横幅は、確実に製造され得る程度に狭い(例えば、約0.4マイクロメートルから0.8マイクロメートルの幅)。
【0016】
他の一例において、(
図1に示されるように)レーストラック柱103の横幅にわたってソース領域112とソース領域114との間に中央領域110を配置する代わりに、ソース領域112または本体領域が、レーストラック柱103の横方向長さにわたってレーストラック柱103の上部において交互に形成され得る。言い換えると、
図1に示されるものなどの所与の断面は、どこで断面が形成されるかに応じて、レーストラック柱103の全横幅にわたって延びたN型ドープしたソース領域112とP型ドープした本体領域106とのいずれかを含む。このような例において、各ソース領域112は、両側において(レーストラック柱103の横方向長さに沿って)本体領域106に隣接する。同様に、各本体領域106は、両側において(レーストラック柱103の横方向長さに沿って)ソース領域112に隣接する。
【0017】
絶縁材料120と絶縁材料130とは、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、または他の適切な誘電体材料を含み得る。絶縁材料120と絶縁材料130とは、熱成長および化学蒸着を含む様々なよく知られた方法を使用して形成され得る。フィールドプレート122およびフィールドプレート132は、それぞれ、絶縁材料120および絶縁材料130内に配置される。続いて、フィールドプレート122とフィールドプレート132とが、基板102とレーストラック柱103とから十分に絶縁される。フィールドプレート122とフィールドプレート132とは、高濃度にドープされた多結晶シリコン、金属(または、金属合金)、シリサイド、または他の適切な材料を含む伝導性材料により形成され得る。完成した半導体装置100構造物において、フィールドプレート122とフィールドプレート132とは、通常、HVFET100がオフ状態にあるとき(すなわち、ドレイン領域104が高電圧に高められたとき)、電荷に関してドレイン領域104を空乏化するために使用され得る容量性プレートとして機能する。一実施形態において、レーストラック柱103の側壁118からフィールドプレート122およびフィールドプレート132をそれぞれ分離する絶縁材料120および絶縁材料130の横方向厚さは、約4マイクロメートルである。
【0018】
HVFET100の溝ゲート構造物は、ゲート電極124とゲート電極134とを含み、それぞれ、フィールドプレート122とフィールドプレート132との間で、レーストラック柱103の両側において、絶縁材料120および絶縁材料130内に配置される。ゲート酸化物116およびゲート酸化物126は、それぞれ、本体領域106に隣接したレーストラック柱103の側壁118からゲート電極124およびゲート電極134を分離し得る。ゲート酸化物116とゲート酸化物126とは、高品質の薄い(例えば、約500オングストロームの厚さの)誘電体材料を含み得る。ゲート電極124とゲート電極134とは、多結晶シリコン、または任意の他の適切な材料を含み得る。一例において、ゲート電極124とゲート電極134とは、約1.5マイクロメートルの横幅と、約3.5マイクロメートルの深さとをもつ。
【0019】
一例において、ゲート電極124および/またはゲート電極134への適切な電圧の印加は、半導体材料を通して縦方向に、すなわち、(ソース領域112とソース領域114とに近い)本体領域106の上面と、(ドレイン領域104に近い)本体領域106の底面との間に電流が流れ得るように、本体領域106の縦側壁部118に沿って導電チャネルが形成されることをもたらす。
【0020】
図2Aは、本発明の教示に従った、1つの例示的な半導体装置200の上から見た図を示す。半導体装置200は、ダミー柱204、(第1のレーストラック柱210、第2のレーストラック柱212、第3のレーストラック柱214、および第4のレーストラック柱216を含む)複数のレーストラック柱208、(第1のスペーシング領域220、第2のスペーシング領域222、第3のスペーシング領域224、第4のスペーシング領域226、および第5のスペーシング領域228を含む)複数のスペーシング領域218、および境界縁部230を含む。
【0021】
図示されるように、(半導体材料を含む)ダミー柱204は、第1の横方向に延びる。(半導体材料を含む)複数のレーストラック柱208は、ダミー柱204を囲む。第1のレーストラック柱210は、ダミー柱204の近くに配置され、ダミー柱204と第2のレーストラック柱212との間に配置され、第2のレーストラック柱212は、第1のレーストラック柱210とダミー柱204とを囲み、第3のレーストラック柱214は、第2のレーストラック柱212、第1のレーストラック柱210、およびダミー柱204を囲む、などとなっている。第2のレーストラック柱212は、第1のレーストラック柱210と第3のレーストラック柱214との間に配置される。第3のレーストラック柱214は、第2のレーストラック柱212と第4のレーストラック柱216との間に配置される。半導体装置200では、4つのレーストラック柱(210、212、214、および216)のみが示されるが、任意の数のレーストラック柱が含まれ得ることが理解される。複数のレーストラック柱208における個々のレーストラック柱(210、212、214、および216)とダミー柱204とが、複数のスペーシング領域218に含まれるスペーシング領域により互いから分離される。第1のスペーシング領域220は、ダミー柱204を囲み、第1のレーストラック柱210とダミー柱204との間に配置され、第2のスペーシング領域222は、第1のレーストラック柱210を囲み、第1のレーストラック柱210と第2のレーストラック柱212との間に配置され、第3のスペーシング領域224は、第2のレーストラック柱212を囲み、第2のレーストラック柱212と第3のレーストラック柱214との間に配置され、第4のスペーシング領域226は、第3のレーストラック柱214を囲み、第3のレーストラック柱214と第4のレーストラック柱216との間に配置される、などとなっている。半導体装置200は、半導体装置200の外周を形成する境界縁部230を含み得る。
【0022】
一例において、ダミー柱204と第1のレーストラック柱210との間における第1の距離は、第1の距離が、第1のスペーシング領域220の第1の幅に等しくなるように一定である。第1のレーストラック柱210と第2のレーストラック柱212との間における第2の距離も、第2の距離が第2のスペーシング領域222の第2の幅に等しくなるように、一定であり得る。第1のスペーシング領域220の第1の幅は、第2のスペーシング領域222の第2の幅とは異なり得る。しかし、他の例において、第1の幅と第2の幅とは、同じであり得る。
【0023】
他の一例において、第1のスペーシング領域220、第2のスペーシング領域222、および第3のスペーシング領域224は、誘電体材料を含む。第1のスペーシング領域220と第2のスペーシング領域222とは、第1のレーストラック柱210を電気的に絶縁するように配置される。第2のスペーシング領域222と第3のスペーシング領域224とは、第2のレーストラック柱212を電気的に絶縁するように配置される。簡潔であるように、第1のスペーシング領域220、第2のスペーシング領域222、および第3のスペーシング領域224のみが説明される。しかし、複数のスペーシング領域218の各々が誘電体材料を含み得ることが理解される。2つの隣接したスペーシング領域がそれらの間に配置されたレーストラック柱を電気的に絶縁するように、2つの隣接したスペーシング領域はいずれも誘電体材料を含み得ることがさらに理解される。
【0024】
一例において、半導体装置200は、
図1に示されるHVFET100と同様の高電圧縦型トランジスタである。明確にするために、複数のレーストラック柱208および複数のスペーシング領域218内に配置された個々の構成要素は、
図2Aに示されない。いくつかの例において、複数のレーストラック柱208の各々が、第1の導電型のソース領域、第2の導電型の本体領域、第1の導電型のドレイン領域、第2の導電型の中央領域、および第1の導電型のドレイン領域を含み得る。さらに、本発明の教示に従って、複数のフィールドプレート、ゲート電極、およびゲート酸化物が、誘電体材料により囲まれ得、複数のスペーシング領域218の各々内に配置され得る。
【0025】
一例において、
図1に示されるHVFET100は、第2のレーストラック柱212、第2のスペーシング領域222、および第3のスペーシング領域224の断面図を表し得る。第2のレーストラック柱212の上面は、ソース領域112とソース領域114との間に配置された中央領域110を含み得る。第2のレーストラック柱212は、ソース領域112/114とドレイン領域104との間に配置された本体領域106をさらに含み得る。中央領域110、ソース領域112、およびソース領域114は、第2のレーストラック柱212の第1の表面の近くに配置され得る。一例において、第2のレーストラック柱212の第1の表面は、基板102の反対側の上面である。絶縁材料120は、第2のスペーシング領域222内に配置された誘電体材料に対応し得る。同様に、絶縁材料130は、第3のスペーシング領域226内に配置された誘電体材料に対応し得る。ゲート電極134は、第2のレーストラック柱212の近くで絶縁材料130内において第3のスペーシング領域226の上面付近に配置され得る。ゲート酸化物126は、第2のレーストラック柱212の本体領域106とゲート電極134との間において第3のスペーシング領域224内に配置され得る。第1のフィールドプレート132は、第2のレーストラック柱212の近くで第3のスペーシング領域224の絶縁材料130内に配置され得る。ゲート電極134は、第1のフィールドプレート132と本体領域106との間に配置され得る。この例において、
図1は、
図2Aに示す第2のレーストラック柱212、第2のスペーシング領域222、および第3のスペーシング領域226の構成部分を含む断面図を表す。しかし、
図1は、複数のレーストラック柱208におけるレーストラック柱(210、212、214、216)の各々と、複数のスペーシング領域218における対応する隣接したスペーシング領域(220、222、224、226、228)との断面図を同様に表し得ることが理解される。さらに、個々の断面が示されるが、示される断面構造がダミー柱204の長さに直交する方向において繰り返されながら、半導体装置200の構造物が半導体ダイにわたって広がり得ることが理解される。
【0026】
図2Bは、本発明の教示に従った、
図2Aに示される例示的な半導体装置200の拡大された一部分250を示す。拡大された一部分250は、ダミー柱204、第1のレーストラック柱210、第2のレーストラック柱212、第3のレーストラック柱214、第4のレーストラック柱216、第1のスペーシング領域220、第2のスペーシング領域222、第3のスペーシング領域224、第4のスペーシング領域226、および第5のスペーシング領域228を含む。第1のレーストラック柱210は、第1の内縁部207、第1の外縁部209、第1の丸みを帯びた区域270、および第1の線形区域272を含む。第2のレーストラック柱212は、第2の内縁部211、第2の外縁部213、第1の丸みを帯びた区域280、および第1の線形区域282を含む。
【0027】
ダミー柱204は、横方向強度を提供することにより、半導体装置200の屈曲を避けることに役立ち得る。ダミー柱204は、物理的な設計要求により規定される最小幅をもち得る。複数のレーストラック柱208は、ダミー柱204の面積を最小化することに役立ち得る。他の一例において、ダミー柱204は、複数のレーストラック柱208とは異なる組成物または材料を含み得る。ダミー柱204のために使用される材料は、複数のレーストラック柱208の側面にある絶縁材料により誘起される縦方向応力を緩和するために、シリコンの熱膨張係数に近い熱膨張係数をもたなければならないか、または、複数のスペーシング領域218内に配置された絶縁材料の熱膨張係数とは十分に異ならなければならない。
【0028】
図示されるように、複数のレーストラック柱208の各々が、第1の横方向に延びた第1の線形区域と第1の丸みを帯びた区域とを含み、レーストラック形状を形成する。例えば、第1のレーストラック柱210は、第1の線形区域272と第1の丸みを帯びた区域270とを含む。同様に、第2のレーストラック柱212は、第1の線形区域282と第1の丸みを帯びた区域282とを含む。第1の線形区域272と第1の線形区域282とは、第1の横方向に延びる。簡潔であるように、複数のレーストラック柱208における各レーストラック柱の第1の線形区域と第1の丸みを帯びた区域とが説明される。しかし、
図2Aに示されるように、各レーストラック柱のレーストラック形状は、閉ループを形成し、従って、各レーストラック柱(210、212、214、および216)は、第2の線形区域および第2の丸みを帯びた区域などの他のセグメントを含み得ることが理解される。
【0029】
図2Bを再度参照すると、複数のレーストラック柱208の各々の第1の丸みを帯びた区域は、曲率半径をもつ。レーストラック柱の第1の丸みを帯びた区域の曲率半径は、そのレーストラック柱の第1の丸みを帯びた区域に接する円の半径である。例えば、第1のレーストラック柱210の幅が、第1の内縁部207と第1の外縁部209とを形成する。内側曲率半径(R
INNER)264は、第1の丸みを帯びた区域270の第1の内縁部207に接する円に基づく。同様に、外側曲率半径(R
OUTER)266は、第1の丸みを帯びた区域270の第1の外縁部209に接する円に基づく。R
OUTER266とR
INNER264との平均は、平均曲率半径(R
MEAN)268である。幾何学的見地から、R
MEAN268は、第1のレーストラック柱210の第1の丸みを帯びた区域270の幅の中点に接する円の曲率半径に対応する。
【0030】
一例において、ダミー柱204は、第1の丸みを帯びた区域260をさらに含み得る。第1の丸みを帯びた区域260は、半円を形成し得、中心262をもつ第1の丸みを帯びた区域260に接する円により規定された曲率半径をもち得る。一例において、(第1のレーストラック柱210、第2のレーストラック柱212、第3のレーストラック柱214、および第4のレーストラック柱216を含む)複数のレーストラック柱の第1の丸みを帯びた区域は、中心262を共有する接する円により規定された曲率半径をもつ。
【0031】
第1のレーストラック柱210の第1の内縁部207と第2のレーストラック柱212の第2の内縁部211との間の距離215は、複数のレーストラック柱208のピッチに対応し得る。例えば、第1のレーストラック柱210のピッチは、約21マイクロメートルであり得る。一例において、第1のレーストラック柱210の第1の丸みを帯びた区域270は、ピッチを2で割って3倍したものに等しい最小曲率半径をもつ。最小曲率半径は、第1の丸みを帯びた区域270の絶対最小値ではなく、第1のレーストラック柱210における第1の丸みを帯びた区域270の最小RMEAN268であり得る。一例において、半導体装置200の絶縁破壊電圧が第1のレーストラック柱210の最小半径により規定されるように、第1のレーストラック柱210は、第2のレーストラック柱212に電気的に結合される。他の例において、複数のレーストラック柱208が並列に電気的に結合されて、半導体装置200の能力を担う全電流を増やし得る。一例において、第1のレーストラック柱210の曲率半径は、約7マイクロメートルであり、半導体装置200は、約550Vの絶縁破壊電圧をもつ。他の一例において、複数のレーストラック柱208の丸みを帯びた区域の各々が、同一の曲率半径をもつ。レーストラック柱において実質的に同じ曲率半径をもつことは、絶縁破壊なだれ電流をより一様に分散することに役立ち得、半導体装置200のより良好な信頼性を提供し得る。
【0032】
図3は、本発明の教示に従った、例示的な高電圧半導体装置システム300の上から見た図を示す。高電圧システム300は、(第1のスタジアム構造物310、第2のスタジアム構造物320、および第3のスタジアム構造物330を含む)、複数のスタジアム構造物を含む。複数のスタジアム構造物の各々(310、320、および330)は、上述の半導体装置200と同一または類似の特徴を含む。
【0033】
示される例において、第1のスタジアム構造物310は、第2のスタジアム構造物320と平行である。さらに、第1のスタジアム構造物310と第2のスタジアム構造物320とは、第3のスタジアム構造物330に直交し得る。半導体材料のインターフェース柱340は、第1のスタジアム構造物310、第2のスタジアム構造物320、および第3のスタジアム構造物330の間に配置される。インターフェース柱340は、長尺レーストラック形トランジスタセグメント内に応力緩和をもたらし得る。2つ以上の区域への半導体装置システム300のセグメント分けまたは分割は、ダイの長さにわたる機械的応力を緩和する。この応力は、複数のレーストラック柱の側面にある絶縁材料により誘起され、通常、複数のレーストラック柱の各々の丸みを帯びた区域に集中する。従って、半導体装置システム300を2つ以上の区域にセグメント分けすることにより機械的応力を緩和することは、複数のレーストラック柱の望ましくないゆがみと、応力によりもたらされるシリコンへの損傷(例えば、転位)とを防ぐ。他の一例において、インターフェース柱340は、複数のレーストラック柱および/またはそれぞれのダミー柱とは異なる組成物または材料を含み得る。インターフェース柱340のために使用される材料は、複数のレーストラック柱の側面にある絶縁材料により誘起される縦方向応力を緩和するために、シリコンの熱膨張係数に近い熱膨張係数をもたなければないか、または、絶縁材料の熱膨張係数とは十分に異ならなければならない。
【0034】
一例において、第1のスタジアム構造物310の第1の面積は、境界縁部312により規定され得る。第2のスタジアム構造物320の第2の面積は、境界縁部322により規定され得る。スタジアム構造物330の第3の面積は、境界縁部332により規定され得る。第1のスタジアム構造物310の第1の面積は、第2のスタジアム構造物320の第2の面積と実質的に等しい値であり得、第3のスタジアム構造物330の第3の面積は、第1の面積および第2の面積と実質的に等しい値であり得る。
【0035】
他の一例において、複数のスタジアム構造物の各々(310、320、および330)は、独立した半導体装置を形成する。独立した半導体装置は、トランジスタまたはダイオードの少なくとも1つを含み得、例えば、IGBTを含む。一例において、高電圧半導体装置システム300内における複数のスタジアム構造物のうちの少なくとも1つが、約21マイクロメートルの平均曲率半径をもち、640Vの絶縁破壊電圧をもつ。
【0036】
図4Aは、本発明の教示に従った、例示的なシステム400の上から見た図を示す。システム400は、(第1のスタジアム構造物410、第2のスタジアム構造物420、第3のスタジアム構造物430、および第4のスタジアム構造物440を含む)複数のスタジアム構造物を含む。複数のスタジアム構造物の各々は、半導体材料のそれぞれのダミー柱を含む。例えば、第1のスタジアム構造物410はダミー柱412を含み、第2のスタジアム構造物420はダミー柱422を含み、第3のスタジアム構造物430はダミー柱432を含み、第4のスタジアム構造物440はダミー柱442を含む。複数のスタジアム構造物(410、420、430、および440)は、半導体材料のインターフェース柱450が複数のスタジアム構造物の各々(410、420、430、および440)の間に配置されるように、2×2の正方形マトリックスで構成され得る。
【0037】
システム400は、
図3に示す上述のシステム300と同様である。例えば、システム300およびシステム400の複数のスタジアム構造物における各スタジアム構造物は、4か所で屈曲した回転対称なレーストラック形状をもつ。システム400の複数のスタジアム構造物の各々は、半導体装置200と同一または類似の特徴を含み得る。上述の半導体装置に対するシステム400の1つの違いは、複数のレーストラック柱の構成および形状である。例えば、システム400のレーストラック形状は、正方形に類似した形状を形成する、半導体装置200のレーストラック形状は、長方形に類似した形状を形成する。さらに、レーストラック形状は、長方形または正方形に限定されないことが理解される。例えば、実質的に六角形のレーストラック形状が使用され得る。さらに、六角形のレーストラック柱は、6か所で屈曲した回転対称であり得る。
【0038】
示される例において、スタジアム構造物の各々(410、420、430、440)内における複数のレーストラック柱の各々が、第1の線形区域、第2の線形区域、第3の線形区域、および第4の線形区域を含む。第1の線形区域と第2の線形区域とは、第1の横方向に延び、第3の線形区域と第4の線形区域とは、第2の横方向に延びる。第1の横方向は、第2の横方向に直交する。図示されるように、複数のレーストラック柱の各々が、第1の丸みを帯びた区域、第2の丸みを帯びた区域、第3の丸みを帯びた区域、および第4の丸みを帯びた区域をさらに含む。
【0039】
図4Bは、本発明の教示に従った、第1のスタジアム構造物410と、
図4Aに示す例示的な半導体装置の第1のスタジアム構造物410の拡大された一部分450を示す。第1のスタジアム構造物410は、ダミー柱412と、複数のレーストラック柱(470、472、474、476、および478)とを含む一例において、第1のレーストラック柱470の第1の丸みを帯びた区域、第2の丸みを帯びた区域、第3の丸みを帯びた区域、および第4の丸みを帯びた区域は、同一のそれぞれの曲率半径をもつ。第1のスタジアム構造物410のセグメント450は、前述の半導体装置200と同様の構造物を示す。例えば、第5のレーストラック柱478の丸みを帯びた区域は、内側曲率半径(R
INNER)464、外側曲率半径(R
OUTER)466、および平均曲率半径(R
MEAN)468をもち、これらすべてが、共通の中心462を共有する接する円を形成する。第1のスタジアム構造物410の面積は、境界縁部444により規定され得る。(第2のスタジアム構造物420、第3のスタジアム構造物430、および第4のスタジアム構造物440を含む)スタジアム構造物は、境界縁部により規定された面積をさらに含み得る。第1のスタジアム構造物410、第2のスタジアム構造物420、第3のスタジアム構造物430、および第4のスタジアム構造物440の面積は、同じであり得るか、または、実質的に同様である。
【0040】
本発明に関して示される例についての上述の説明は、要約で説明される事項を含め、網羅的であることも、開示される形態そのものへの限定であることも意図されない。本発明の特定の実施形態および例が、本明細書において例示を目的として説明されるが、本発明のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく様々な同等な変更が可能である。実際、具体的で例示的な電圧、電流、周波数、出力範囲値、時間などが説明のために提示されることと、本発明の教示に従った他の実施形態および例において他の値も使用し得ることとが理解される。
[付記項1]
第1の横方向に延びた半導体材料のダミー柱と、
前記ダミー柱を囲む前記半導体材料を含む複数のレーストラック柱であって、
前記複数のレーストラック柱の各々が、前記第1の横方向に延びた第1の線形区域と第1の丸みを帯びた区域とを含み、レーストラック形状を形成し、
前記複数のレーストラック柱が、
前記ダミー柱の近くに配置された第1のレーストラック柱と、
前記第1のレーストラック柱を囲む第2のレーストラック柱であって、
前記第1のレーストラック柱が、前記ダミー柱と前記第2のレーストラック柱との間に配置された、
前記第2のレーストラック柱と、
を含む、
前記複数のレーストラック柱と、
第1のスペーシング領域と第2のスペーシング領域とを含む複数のスペーシング領域であって、
前記第1のスペーシング領域が、前記ダミー柱を囲み、前記第1のレーストラック柱と前記ダミー柱との間に配置され、
前記第2のスペーシング領域が、前記第1のレーストラック柱を囲み、前記第1のレーストラック柱と前記第2のレーストラック柱との間に配置された、
前記複数のスペーシング領域と、
を備える、半導体装置。
[付記項2]
前記第1のレーストラック柱の第1の内縁部と前記第2のレーストラック柱の第2の内縁部との間の距離が、前記複数のレーストラック柱のピッチに対応し、
前記第1のレーストラック柱の前記第1の丸みを帯びた区域が、前記ピッチを2で割って3倍したものに等しい最小曲率半径をもつ、
付記項1に記載の半導体装置。
[付記項3]
前記第1のレーストラック柱の前記最小曲率半径が、21マイクロメートルである、
付記項2に記載の半導体装置。
[付記項4]
前記ダミー柱と前記第1のレーストラック柱との間の第1の距離が、一定であり、
前記第1の距離が、前記第1のスペーシング領域の第1の幅に等しい、
付記項1に記載の半導体装置。
[付記項5]
前記第1のレーストラック柱と前記第2のレーストラック柱との間の第2の距離が、一定であり、
前記第2の距離が、前記第2のスペーシング領域の第2の幅に等しく、
前記第1の幅が、前記第2の幅とは異なる、
付記項4に記載の半導体装置。
[付記項6]
前記複数のスペーシング領域が、前記第2のレーストラック柱を囲む第3のスペーシング領域を含み、
前記第2のレーストラック柱が、前記第2のスペーシング領域と前記第3のスペーシング領域との間に配置された、
付記項1に記載の半導体装置。
[付記項7]
前記第1のスペーシング領域と前記第2のスペーシング領域と前記第3のスペーシング領域とが、誘電体材料を含み、
前記第1のスペーシング領域と前記第2のスペーシング領域とが、前記第1のレーストラック柱を電気的に絶縁するように配置され、
前記第2のスペーシング領域と前記第3のスペーシング領域とが、前記第2のレーストラック柱を電気的に絶縁するように配置された、
付記項6に記載の半導体装置。
[付記項8]
前記半導体装置が、高電圧縦型トランジスタであり、
前記第2のレーストラック柱の第1の表面の近くで前記第2のレーストラック柱内に配置された第1の導電型のソース領域と、
前記第2のレーストラック柱内に配置された第2の導電型の本体領域と、
前記第2のレーストラック柱内に配置された前記第1の導電型のドレイン領域であって、
前記本体領域が、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に配置された、
前記ドレイン領域と、
前記第3のスペーシング領域内に配置されたゲート電極であって、
前記ゲート電極が、前記第2のレーストラック柱の近くで前記誘電体材料内に配置され、
ゲート酸化物が、前記ゲート電極と前記本体領域との間に配置された、
前記ゲート電極と、
を含む、
付記項7に記載の半導体装置。
[付記項9]
前記半導体装置の絶縁破壊電圧が、前記第1のレーストラック柱の最小曲率半径により規定されるように、前記第1のレーストラック柱が、前記第2のレーストラック柱に電気的に結合された、
付記項8に記載の半導体装置。
[付記項10]
前記誘電体材料により囲まれた複数のフィールドプレートをさらに備え、
前記複数のフィールドプレートが、前記第3のスペーシング領域内に配置された第1のフィールドプレートを含み、
前記第1のフィールドプレートが、前記第2のレーストラック柱の近くで前記誘電体材料内に配置され、前記ゲート電極が、前記第1のフィールドプレートと前記本体領域との間に配置された、
付記項8に記載の半導体装置。
[付記項11]
前記レーストラック形状が、4か所で屈曲した回転対称である、
付記項1に記載の半導体装置。
[付記項12]
前記複数のレーストラック柱の各々が、第2の線形区域と第3の線形区域と第4の線形区域とをさらに含み、
前記第1の線形区域と前記第2の線形区域とが、前記第1の横方向に延び、
前記第3の線形区域と前記第4の線形区域とが、第2の横方向に延び、
前記第1の横方向が、前記第2の横方向に直交する、
付記項10に記載の半導体装置。
[付記項13]
前記複数のレーストラック柱の各々が、第2の丸みを帯びた区域と第3の丸みを帯びた区域と第4の丸みを帯びた区域とをさらに含み、
前記第1のレーストラック柱の前記第1の丸みを帯びた区域と前記第2の丸みを帯びた区域と前記第3の丸みを帯びた区域と前記第4の丸みを帯びた区域とが、同一のそれぞれの曲率半径をもつ、
付記項11に記載の半導体装置。
[付記項14]
前記複数のレーストラック柱が、第3のレーストラック柱と第4のレーストラック柱とを含み、
前記第3のレーストラック柱が、前記第2のレーストラック柱と前記第4のレーストラック柱との間に配置され、
前記複数のスペーシング領域に含まれる第4のスペーシング領域が、前記第3のレーストラック柱を囲み、
前記第4のスペーシング領域が、前記第3のレーストラック柱と前記第4のレーストラック柱との間に配置された、
付記項1に記載の半導体装置。
[付記項15]
複数のスタジアム構造物を備え、
前記複数のスタジアム構造物における各スタジアム構造物が、
第1の横方向に延びた半導体材料のダミー柱と、
前記ダミー柱を囲む前記半導体材料を含む複数のレーストラック柱であって、
前記複数のレーストラック柱の各々が、
前記第1の横方向に延びた前記第1の線形区域と、
第1の丸みを帯びた区域と、
を含み、
レーストラック形状を形成し、
前記複数のレーストラック柱が、
前記ダミー柱の近くに配置された第1のレーストラック柱と、
前記第1のレーストラック柱を囲む第2のレーストラック柱であって、
前記第1のレーストラック柱が、前記ダミー柱と前記第2のレーストラック柱との間に配置された、
前記第2のレーストラック柱と、
を含む、
前記複数のレーストラック柱と、
第1のスペーシング領域と第2のスペーシング領域とを含む複数のスペーシング領域であって、
前記第1のスペーシング領域が、前記ダミー柱を囲み、前記第1のレーストラック柱と前記ダミー柱との間に配置され、
前記第2のスペーシング領域が、前記第1のレーストラック柱を囲み、前記第1のレーストラック柱と前記第2のレーストラック柱との間に配置された、
前記複数のスペーシング領域と、
を含む、
高電圧システム。
[付記項16]
前記複数のスタジアム構造物が、第1のスタジアム構造物と第2のスタジアム構造物と第3のスタジアム構造物とを含み、
前記第1のスタジアム構造物が、前記第2のスタジアム構造物と平行であり、
前記第3のスタジアム構造物が、前記第1のスタジアム構造物に直交する、
付記項15に記載の高電圧システム。
[付記項17]
前記複数のスタジアム構造物が、第1のスタジアム構造物と第2のスタジアム構造物と第3のスタジアム構造物とを含み、
前記半導体材料のインターフェース柱が、前記第1のスタジアム構造物と前記第2のスタジアム構造物と前記第3のスタジアム構造物との間に配置された、
付記項15に記載の高電圧システム。
[付記項18]
前記複数のスタジアム構造物が、第1のスタジアム構造物と第2のスタジアム構造物と第3のスタジアム構造物とを含み、
前記第1のスタジアム構造物の第1の面積が、前記第2のスタジアム構造物の第2の面積に実質的に等しく、
前記第3のスタジアム構造物の第3の面積が、前記第1の面積と前記第2の面積とに実質的に等しい、
付記項15に記載の高電圧システム。
[付記項19]
前記複数のスタジアム構造物の各々が、独立した半導体装置を形成し、
前記独立した半導体装置が、トランジスタまたはダイオードのうちの少なくとも1つを含む、
付記項15に記載の高電圧システム。
[付記項20]
前記複数のスタジアム構造物が、第1のスタジアム構造物を含み、
前記第1のスタジアム構造物内における前記第1のレーストラック柱の第1の内縁部と、前記第1のスタジアム構造物内における前記第2のレーストラック柱の第2の内縁部と、の間の距離が、前記第1のスタジアム構造物の前記複数のレーストラック柱のピッチに対応し、
前記第1のスタジアム構造物内における前記第1のレーストラック柱の前記第1の丸みを帯びた区域が、前記ピッチを2で割って3倍したものに等しい最小曲率半径をもつ、
付記項15に記載の高電圧システム。
[付記項21]
前記複数のスタジアム構造物の各々に含まれる前記複数のレーストラック柱の各々が、
前記複数のレーストラック柱の各々内に配置された第1の導電型のソース領域と、
前記複数のレーストラック柱の各々内に配置された第2の導電型の本体領域と、
前記複数のレーストラック柱の各々内に配置された前記第1の導電型のドレイン領域であって、
前記本体領域が、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に配置された、
前記ドレイン領域と、
前記複数のスペーシング領域の各々内に配置された誘電体材料により囲まれたゲート電極と、
を含む、
付記項15に記載の高電圧システム。