(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】物体検出装置、物体検出システム
(51)【国際特許分類】
G01S 13/931 20200101AFI20221213BHJP
G01S 15/931 20200101ALI20221213BHJP
G01S 17/931 20200101ALI20221213BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
G01S13/931
G01S15/931
G01S17/931
G08G1/16 C
(21)【出願番号】P 2018018868
(22)【出願日】2018-02-06
【審査請求日】2020-07-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【氏名又は名称】北村 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100139491
【氏名又は名称】河合 隆慶
(72)【発明者】
【氏名】錦戸 正光
(72)【発明者】
【氏名】金山 幸年
(72)【発明者】
【氏名】橋本 直
【審査官】山下 雅人
(56)【参考文献】
【文献】特開平02-016484(JP,A)
【文献】特開2015-078925(JP,A)
【文献】特開2000-315299(JP,A)
【文献】特開2017-219502(JP,A)
【文献】特開2017-150902(JP,A)
【文献】特開平09-178849(JP,A)
【文献】特開平09-178856(JP,A)
【文献】国際公開第2012/164729(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00-17/95
G08G 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出波を放射する放射部と、
前記検出波の反射波を検出する検出部と、
前記反射波の到来方向および飛行距離を推定する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記到来方向および前記飛行距離が
あらかじめ設定された検出対象範囲に含まれる場合のみ、前記反射波の検出結果に対して物体検出処理を行い、
前記制御部は、前記検出対象範囲に基づいて
、前記検出波の
、前記放射部により垂直方向において放射される角度範囲である放射範囲を決定する処理を行い、
前記放射範囲を決定する処理は、前記放射範囲が前記検出対象範囲の上端水平面よりも高い位置まで広がっている場合に、前記放射部により前記検出対象範囲の上端水平面に対して最も大きい角度で斜め上方に放射される検出波の放射角度が減少して、前記検出対象範囲と前記放射範囲とが互いに重複する割合が増加するように前記放射範囲を変更する処理を含む、
物体検出装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記検出対象範囲を含むように前記放射範囲を決定する、
請求項1に記載の物体検出装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記検出対象範囲と前記放射範囲とが互いに最も多く重複するように前記放射範囲を決定する、
請求項1または2に記載の物体検出装置。
【請求項4】
移動体に搭載され、
前記放射部は、前記移動体の右側面または左側面に沿って
、決定された前記
放射範囲で前記検出波を放射する、
請求項1乃至3いずれか1項に記載の物体検出装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記反射波の強度値が所定強度値以上の場合、前記到来方向の前記飛行距離に物体を検出する、
請求項1乃至
4いずれか1項に記載の物体検出装置。
【請求項6】
前記検出波は、電磁波または超音波を含む、
請求項1乃至
5いずれか1項に記載の物体検出装置。
【請求項7】
検出波を放射する放射部と、
前記検出波の反射波を検出する検出部と、
前記反射波の到来方向および飛行距離を推定する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記到来方向および前記飛行距離が
あらかじめ設定された検出対象範囲に含まれる場合のみ、前記反射波の検出結果に対して物体検出処理を行い、
前記制御部は、前記検出対象範囲に基づいて
、前記検出波の
、前記放射部により垂直方向において放射される角度範囲である放射範囲を決定する処理を行い、
前記放射範囲を決定する処理は、前記放射範囲が前記検出対象範囲の上端水平面よりも高い位置まで広がっている場合に、前記放射部により前記検出対象範囲の上端水平面に対して最も大きい角度で斜め上方に放射される検出波の放射角度が減少して、前記検出対象範囲と前記放射範囲とが互いに重複する割合が増加するように前記放射範囲を変更する処理を含む、
物体検出システム。
【請求項8】
検出波を放射する放射部と、
前記検出波の反射波を検出する検出部と、
前記反射波の到来方向および飛行距離を推定するサブ制御部と、
前記到来方向および前記飛行距離が
あらかじめ設定された検出対象範囲に含まれる場合のみ、前記反射波の検出結果に対して物体検出処理を行うメイン制御部と、
を備え、
前記サブ制御部は、前記検出対象範囲に基づいて
、前記検出波の
、前記放射部により垂直方向において放射される角度範囲である放射範囲を決定する処理を行い、
前記放射範囲を決定する処理は、前記放射範囲が前記検出対象範囲の上端水平面よりも高い位置まで広がっている場合に、前記放射部により前記検出対象範囲の上端水平面に対して最も大きい角度で斜め上方に放射される検出波の放射角度が減少して、前記検出対象範囲と前記放射範囲とが互いに重複する割合が増加するように前記放射範囲を変更する処理を含む、
物体検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体検出装置、物体検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ミリ波を放射してその反射波を検出することで物体を検出する物体検出装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような物体検出装置において、物体検出処理の対象となる範囲(検出対象範囲)を変更することは有益である。また、ミリ波に限られず、電磁波または超音波などの検出波を放射してその反射波を検出することで物体を検出する装置においても、検出対象範囲を変更することは有益である。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、物体の検出対象範囲を変更することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る物体検出装置は、検出波を放射する放射部と、前記検出波の反射波を検出する検出部と、前記反射波の到来方向および飛行距離を推定する制御部と、を備え、前記制御部は、前記到来方向および前記飛行距離が検出対象範囲に含まれる場合のみ、前記反射波の検出結果に対して物体検出処理を行う。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、物体の検出対象範囲を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施形態に係る物体検出システムの機能構成を模式的に示すブロック図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置の移動体への取り付け例を示す図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置の移動体への取り付け例を示す図である。
【
図4】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置の移動体への取り付け例を示す図である。
【
図5】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出波の放射領域を示す図である。
【
図6】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出波の放射領域を示す図である。
【
図7】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出波の放射領域を示す図である。
【
図8】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【
図9】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【
図10】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【
図11】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、第1の検出対象範囲を示す図である。
【
図12】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、第2の検出対象範囲を示す図である。
【
図13】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出波の放射領域を示す図である。
【
図14】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出波の放射領域を示す図である。
【
図15】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出波の放射領域を示す図である。
【
図16】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出動作を説明するためのフローチャートである。
【
図17】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【
図18】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【
図19】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【
図20】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【
図21】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【
図22】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【
図23】本開示の一実施形態に係る物体検出システムにおいて、物体検出装置による検出対象範囲を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1に示すように、本開示の一実施形態に係る物体検出システム1は、制御装置10、第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bを含む。
図1においては、第1の物体検出装置100aについてのみ詳細な構成を示し、第2の物体検出装置100bについては詳細な構成を省略して示している。
【0011】
第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bは、LIDAR(Light Detection and RangingまたはLaser Imaging Detection and Ranging)、ミリ波レーダー、超音波センサ、単眼カメラ、ステレオカメラ、赤外線カメラまたは暗視カメラなどを構成する。
【0012】
図1に示すように、第1の物体検出装置100aは、サブ制御部101a、サブ記憶部102a、サブ通信部103a、放射部104a、放射領域調整部105a、検出部106aを含む。
【0013】
サブ制御部101aは、第1の物体検出装置100a全体を制御および管理するプロセッサを含む。サブ制御部101aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを含む。サブ制御部101aは、放射部104aが放射する検出波の放射範囲を決定する。サブ制御部101aは、放射部104aが放射した検出波および検出部106aが検出したその反射波に関する情報に基づいて物体検出処理を行う。
【0014】
記憶部102aは、半導体メモリまたは磁気メモリなどを含んで構成され、第1の物体検出装置101aを制御するための各種データおよび各種プログラムを記憶すると共にワークメモリとしても機能する。
【0015】
サブ通信部103aは、制御装置10、第2の物体検出装置100bまたは外部装置と有線通信または無線通信を行うことにより、それらと各種データの送受信を行う。
【0016】
放射部104aは、電磁波または超音波などの検出波を放射する。放射部104aは、例えば、電磁波として、可視光、赤外光、紫外光、電波、マイクロ波、ミリ波またはサブミリ波を放射する。
【0017】
放射範囲調整部105aは、サブ制御部101aが決定した放射範囲に従って、放射部104aから放射される検出波の放射範囲を調整する。放射範囲調整部105aは、例えば、アンテナの物理的な形状、レンズ、ミラーまたは超音波送信素子の物理的な形状により検出波の放射範囲を調整する。
【0018】
検出部106aは、放射部104aから放射された検出波の反射波を検出する。
【0019】
本開示の実施形態に係る物体検出システム1において、第1の物体検出装置100a、第2の物体検出装置100bは同じ構成であるため、第2の物体検出装置100bについては詳細な構成の説明を省略する。
【0020】
以下では、第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bをそれぞれ区別しない場合、それらを総称して物体検出装置100とする。また、以下では、第2の物体検出装置100bにおける第1の物体検出装置100aに相当する構成部については、第1の物体検出装置100aにおける各構成部に付している符号aを符号bに代えて記載する。尚、第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bにおける互いに相当する構成部をそれぞれ区別しない場合には、符号aおよび符号bを省略して記載する。
【0021】
図1に示すように、制御装置10は、メイン制御部11、メイン記憶部12、メイン通信部13を含む。
【0022】
メイン制御部11は、物体検出システム1全体を制御および管理するプロセッサを含む。メイン制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを含む。メイン制御部11は、サブ制御部101aおよびサブ制御部101bに代わって物体の物体検出処理を行ってもよい。
【0023】
メイン記憶部12は、半導体メモリまたは磁気メモリなどを含んで構成され、電磁波検出システム1を制御するための各種データおよび各種プログラムを記憶すると共にワークメモリとしても機能する。
【0024】
メイン通信部13は、各物体検出装置100または外部装置と有線通信または無線通信を行うことにより、それらと各種データの送受信を行う。
【0025】
図2、
図3および
図4に示すように、本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bはそれぞれ、移動体Zの左右のサイドミラーに取り付けられている。尚、本開示の一実施形態において、移動体Zは車両であるが、これに限られない。
【0026】
図5、
図6および
図7に示すように、本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bはそれぞれ、移動体Zの右側面および左側面に向けて検出波を放射する。
図5、
図6および
図7において、AおよびBが示す領域はそれぞれ、第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bによる検出波の放射範囲である。
【0027】
図8、
図9および
図10に示すように、本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bはそれぞれ、物体の物体検出処理を行う対象となる範囲(検出対象範囲)の切り出しを行ってもよい。
図8、
図9および
図10において、符号aおよび符号bが示す領域はそれぞれ、第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bにより切り出された検出対象範囲である。
【0028】
検出対象範囲の切り出しとは、物体検出装置100が放射した検出波の反射波の検出可能範囲から、検出対象範囲を切り出すことである。すなわち、本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、物体検出装置100は、検出対象範囲以外の物体については物体の物体検出処理を行わなくてもよい。
【0029】
本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、第1の物体検出装置100aの検出対象範囲(第1の検出対象範囲Sa)および第2の物体検出装置100bの検出対象範囲(第2の検出対象範囲Sb)はそれぞれ、物体検出装置100毎に予め設定されている。第1の検出対象範囲Saおよび第2の検出対象範囲Sbはそれぞれ、例えば、サブ記憶部102aおよびサブ記憶部102bに記憶されている。尚、第1の物体検出装置100aの検出対象範囲および第2の物体検出装置100bの検出対象範囲は共通のものであってもよい。
【0030】
図11に示すように、本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、第1の検出対象範囲Saは、θa(rad)、φa(rad)およびRa(m)の組み合わせで定義される。また、
図12に示すように、本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、第2の検出対象範囲Sbは、θb(rad)、φb(rad)およびRb(m)の組み合わせで定義される。
【0031】
図11に示すθa(rad)、φa(rad)およびRa(m)はそれぞれ、
図13および
図14に示すように、第1の物体検出装置100aと点Paとを結ぶ線分Laと基準線Maとのなす角のうち水平方向の角度、線分Laと基準線Maとのなす角のうち垂直方向の角度、および線分Laの長さである。尚、角度θa(rad)、角度φa(rad)により、第1の物体検出装置100aから見た点Paの方向が定義される。
【0032】
図12に示すθb(rad)、φb(rad)およびRb(m)はそれぞれ、
図13および
図15に示すように、第1の物体検出装置100bと点Pbとを結ぶ線分Lbと基準線Mbとのなす角のうち水平方向の角度、線分Lbと基準線Mbとのなす角のうち垂直方向の角度、および線分Lbの長さである。尚、角度θb(rad)、角度φb(rad)により、第2の物体検出装置100bから見た点Pbの方向が定義される。
【0033】
図16を参照して、物体検出装置100が検出波を放射してから検出結果を出力するまでの処理(物体検出動作)を説明する。
【0034】
サブ制御部101は、検出対象範囲に基づいて検出波の放射範囲を決定して放射範囲調整部105に通知する(S1601)。
【0035】
放射範囲調整部105は、S1601の処理でサブ制御部101から通知された放射範囲に従って、放射部104から放射される検出波の放射範囲を調整する(S1602)。放射部104は、検出波を放射する(S1603)。
【0036】
検出部106は、放射部104から放射された検出波の反射波を検出して検出結果をサブ制御部101に通知する(S1604)。サブ制御部101は、S1604の処理で検出部106から通知された検出結果に基づいて、検出された反射波の到来方向および飛行距離を推定する(S1605)。
【0037】
サブ制御部101は、S1605の処理で推定した到来方向および飛行距離が検出対象範囲内であるか否かを判定する(S1606)。
【0038】
サブ制御部101は、S1606の処理で検出対象範囲内ではないと判定した場合(S1606/NO)、上記検出結果を物体検出処理の対象から除外し(S1607)、検出対象範囲内であると判定した場合(S1606/YES)、上記検出結果を物体検出処理の対象として抽出する(S1608)。
【0039】
サブ制御部101は、上記検出結果に基づいて、S1608の処理で抽出した対象の反射波の強度値を推定する(S1609)。
【0040】
サブ制御部101は、S1609の処理で推定した強度値が所定値以上であるか否かを判定する(S1610)。所定値は、予め設定された任意の値であり、例えば、メイン記憶部12またはサブ記憶部102に記憶されている。
【0041】
サブ制御部101は、S1610の処理で所定値以上ではないと判定した場合(S1610/NO)、その対象をノイズとして処理し(S1611)、所定値以上であると判定した場合(S1610/YES)、物体として検出し(S1612)、物体の検出結果を出力して(S1613)、物体検出動作を終了する。尚、S1609~S1612の少なくともいずれかの処理が物体検出処理である。
【0042】
本開示の一実施形態に係る物体検出システム1は、サブ制御部101は、検出対象範囲に基づいて放射範囲を決定してもよい。例えば、サブ制御部101は、検出対象範囲を含むように放射範囲を決定してもよいし、検出対象範囲と放射範囲とが互いに最も多く重複するように放射範囲を決定してもよい。
【0043】
本開示の一実施形態に係る物体検出システム1は、サブ制御部101は、検出対象範囲に基づいて放射範囲を変更してもよい。例えば、サブ制御部101は、
図8、
図9および
図10に示す放射範囲を、
図17、
図18および
図19に示す放射範囲へと変更してもよい。
【0044】
本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、サブ制御部101は、
図20に示すように、移動体Zの進行方向に基づいて検出対象範囲を決定してもよい。
【0045】
本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、サブ制御部101は、
図21に示すように、移動体Zが進行する走行レーンの位置に基づいて検出対象範囲を決定してもよい。
【0046】
本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、サブ制御部101は、
図22に示すように、移動体Zが進行する走行レーンの形状に基づいて検出対象範囲を決定してもよい。
【0047】
本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、サブ制御部101は、
図23に示すように、移動体Zが進行する走行レーンの隣接レーンの形状に基づいて検出対象範囲を決定してもよい。
【0048】
サブ制御部101は、例えば、移動体Zの操舵角、ジャイロセンサおよび加速度センサなどのセンサ情報、GPS(Global Positioning System)情報および地図情報の少なくともいずれかに基づいて、移動体Zの進行方向、移動体Zの進行レーンの形状またはその隣接レーンの形状を推定してもよい。
【0049】
本開示の一実施形態に係る物体検出システム1において、制御装置10と第1の物体検出装置100aおよび第2の物体検出装置100bとは別々の装置であるが、第1の物体検出装置100aまたは第2の物体検出装置100bのうちいずれかの物体検出装置100が制御装置10の機能を含んでもよい。
【0050】
本開示の一実施形態に係る物体検出システム1は、物体検出装置100を1以上含んでいればよい。
【符号の説明】
【0051】
1 物体検出システム
10 制御装置
11 メイン制御部
12 メイン記憶部
13 メイン通信部
100a 第1の物体検出装置
100b 第2の物体検出装置
101a サブ制御部
102a サブ記憶部
103a サブ通信部
104a 放射部
105a 放射範囲調整部
106a 検出部
Z 移動体