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  • 特許-固体電解質膜の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】固体電解質膜の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/0565 20100101AFI20221213BHJP
   H01B 13/00 20060101ALI20221213BHJP
   C08J 5/22 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
H01M10/0565
H01B13/00 Z
C08J5/22 101
C08J5/22 CES
C08J5/22 CET
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018083635
(22)【出願日】2018-04-25
(65)【公開番号】P2019192476
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100175743
【弁理士】
【氏名又は名称】田渕 周作
(72)【発明者】
【氏名】高椋 庄吾
(72)【発明者】
【氏名】吉田 力矢
【審査官】儀同 孝信
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-510456(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0109908(KR,A)
【文献】特開2007-042591(JP,A)
【文献】特開平08-321306(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0040917(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/0565
H01B 13/00
C08J 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Liイオン受容性を有するポリマーセグメントA、およびポリマーセグメントBを含むブロックコポリマーから形成された固体電解質膜の製造方法であって、
前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い方をTaとし、前記ポリマーセグメントBの融点またはTgのうち高い方をTbとするとき、Ta<Tbであり、
基材上に、前記ブロックコポリマーの溶液の塗布膜を形成する工程、および
前記塗布膜と貧溶媒の蒸気を接触させながら乾燥する工程、
を備える製造方法。
【請求項2】
Liイオン受容性を有するポリマーセグメントA、およびポリマーセグメントBを含むブロックコポリマーから形成された固体電解質膜の製造方法であって、
前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い方をTaとし、前記ポリマーセグメントBの融点またはTgのうち高い方をTbとするとき、Ta<Tbであり、
基材上に、前記ブロックコポリマーの溶液の塗布膜を形成する工程、
前記塗布膜から前記溶液中の溶媒の一部を除去して半乾燥膜を形成する工程、および
前記半乾燥膜と貧溶媒である蒸気を接触させた後に、当該膜を乾燥する工程
を備える製造方法。
【請求項3】
前記貧溶媒が、水である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
Liイオン受容性を有するポリマーセグメントA、およびポリマーセグメントBを含むブロックコポリマーから形成された固体電解質膜の製造方法であって、
前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い方をTaとし、前記ポリマーセグメントBの融点またはTgのうち高い方をTbとするとき、Ta<Tbであり、
基材上に、前記ブロックコポリマーの溶液の塗布膜を形成する工程、および
前記塗布膜を乾燥する工程を含み、
塗布膜の固形分濃度が99重量%以上となる時点で、前記塗布膜を前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い温度以上に加熱する工程
を備える製造方法。
【請求項5】
前記ポリマーセグメントAが、アルキルエーテル構造またはアルキルチオエーテル構造を有する、請求項1~のいずれかに記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はブロックコポリマーから形成される固体電解質膜の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池の性能および安全性において電解質膜は重要な構成要素であり、高性能化が提案されている。例えば特許文献1にはイオン導電性ポリマーゲル層と硬質ポリマー層からなる電解質膜が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2011-510456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている電解質膜は優れた強度とイオン伝導性を有するとされる。しかし、発明者らはブロックコポリマーから形成された固体電解質膜はその表面におけるイオン導電性セグメントの存在比が理論値よりも低く、これによって十分なイオン伝導性が発現されていないとの知見を得た。かかる事情を鑑み、本発明はイオン導電性が向上した固体電解質膜を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明者らは、表面におけるイオン導電性セグメントの存在比を高める工程を備える製造方法によって前記課題を解決した。すなわち、前記課題は以下の本発明によって解決される。
[1]Liイオン受容性を有するポリマーセグメントA、およびポリマーセグメントBを含むブロックコポリマーから形成された固体電解質膜の製造方法であって、
前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い方をTaとし、前記ポリマーセグメントBの融点またはTgのうち高い方をTbとするとき、Ta<Tbであり、
基材上に、前記ブロックコポリマーの溶液の塗布膜を形成する工程、および
前記塗布膜を加湿しながら乾燥する工程、
を備える製造方法。
[2]Liイオン受容性を有するポリマーセグメントA、およびポリマーセグメントBを含むブロックコポリマーから形成された固体電解質膜の製造方法であって、
前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い方をTaとし、前記ポリマーセグメントBの融点またはTgのうち高い方をTbとするとき、Ta<Tbであり、
基材上に、前記ブロックコポリマーの溶液の塗布膜を形成する工程、
前記塗布膜から前記溶液中の溶媒の一部を除去して半乾燥膜を形成する工程、および
前記半乾燥膜と水蒸気を接触させた後に、当該膜を乾燥する工程
を備える製造方法。
[3]Liイオン受容性を有するポリマーセグメントA、およびポリマーセグメントBを含むブロックコポリマーから形成された固体電解質膜の製造方法であって、
前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い方をTaとし、前記ポリマーセグメントBの融点またはTgのうち高い方をTbとするとき、Ta<Tbであり、
基材上に、前記ブロックコポリマーとLi源を含む溶液の塗布膜を形成する工程、および
電場を与えながら前記塗布膜を乾燥する工程、
を備える製造方法。
[4]Liイオン受容性を有するポリマーセグメントA、およびポリマーセグメントBを含むブロックコポリマーから形成された固体電解質膜の製造方法であって、
前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い方をTaとし、前記ポリマーセグメントBの融点またはTgのうち高い方をTbとするとき、Ta<Tbであり、
基材上に、前記ブロックコポリマーを前記ポリマーセグメントAの良溶媒と貧溶媒の混合溶媒に溶解した溶液の塗布膜を形成する工程、および
前記貧溶媒を先に蒸発させ、次いで前記良溶媒を蒸発させて前記塗布膜を乾燥する工程、
を備える製造方法。
[5] Liイオン受容性を有するポリマーセグメントA、およびポリマーセグメントBを含むブロックコポリマーから形成された固体電解質膜の製造方法であって、
前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い方をTaとし、前記ポリマーセグメントBの融点またはTgのうち高い方をTbとするとき、Ta<Tbであり、
基材上に、前記ブロックコポリマーの溶液の塗布膜を形成する工程、および
前記塗布膜を乾燥する工程を含み、
前記乾燥する工程の途中または乾燥後に、前記塗布膜を前記ポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い温度以上に加熱する工程
を備える製造方法。
[6]前記ポリマーセグメントAが、アルキルエーテル構造またはアルキルチオエーテル構造を有する、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明によってイオン導電性が向上した固体電解質膜を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の製造方法で得た固体電解質膜の一態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において「X~Y」は端値であるXおよびYを含む。
1.固体電解質膜
(1)ブロックコポリマー
本発明の製造方法で得られる固体電解質膜はLiイオン受容性を有するポリマーセグメントAおよびポリマーセグメントAよりも高い耐熱性を有するポリマーセグメントBを含むブロックコポリマーから形成される。
1)ポリマーセグメントA
ポリマーセグメントAはLiイオン受容性を有する。本発明においてLiイオン受容性とはLiを受け入れてさらに放出する機能をいい、これによってLiイオン伝導性を発現する。Liイオン受容性を有する構造としては限定されないが、アルキルエーテル構造またはアルキルチオエーテル構造が好ましい。
【0009】
2)ポリマーセグメントB
ポリマーセグメントBは、ポリマーセグメントAよりも高い耐熱性を有する。すなわちポリマーセグメントAの融点またはTgのうち高い方をTaとし、ポリマーセグメントBの融点またはTgのうち高い方をTbとするとき、Ta<Tbであり、ポリマーセグメントBは固体電解質膜の剛性および強度を高める機能を有する。融点またはTgのうち一方が存在しない場合は、存在する温度をTaまたはTbとする。ポリマーセグメントBのTbの下限は限定されないが、耐熱性等の観点から70℃以上が好ましい。ポリマーセグメントBの構造は限定されないが、Liイオン受容性を有している必要はなく、例えばポリスチレン構造等が挙げられる。当該ブロックポリマーは、ポリマーセグメントAおよびポリマーセグメントBからなることが好ましい。
【0010】
3)モル比等
固体電解質膜とする前のブロックコポリマーのA:Bモル比は、限定されないが、イオン伝導性および強度等のバランスの観点から、10~90:90~10が好ましく、40~50:60~50がより好ましく、45~55:55~45がさらに好ましい。また、ブロックコポリマーの分子量は高分子電解質膜としたときに十分な強度を発現する範囲である。
【0011】
(2)表面および内部におけるモル比
本発明によって製造される固体電解質膜は、表面におけるAの存在比が内部におけるAの存在比に近い。図1に、ポリマーセグメントAがポエチレンキサイドセグメントであり、ポリマーセグメントBがポリスチレンセグメントであり、A:Bモル比が50:50であるブロックポリマーから構成された固体電解質膜を示す。当該ブロックポリマーはラメラ構造を有し、内部2においてはA/Bモル比は50/50である。しかし、Liイオン受容性を持たない比較的疎水性のポリマーセグメントBは、表面エネルギーの低い膜表面に集中して存在するため、従来の固体電解質膜では表面1においてはBがリッチとなり、表面でのイオン伝導性が十分ではなかった。例えば、内部でのA/Bモル比が50/50である場合に、表面でのA/Bモル比が30/70であるケースもありうる。一方、本発明によって製造される固体電解質膜は、従来の固体電解質膜に比べて表面におけるAの存在比が内部におけるAの存在比に近いので、表面におけるLiイオン伝導性が高く、膜全体として良好なイオン伝導性を発現できる。この存在比の程度を定量化することは困難であるが、内部におけるAの存在比をAbulk、表面におけるAの存在比をAsurfとする場合、例えば、Asurf≧0.4Abulkであることが好ましく、Asurf≧0.6Abulkであることがより好ましく、Asurf≧0.8Abulkであることがさらに好ましい。当該存在比は固体電解質膜を表面分析することで決定できる。具体的には、AFM(原子間力顕微鏡)を使用して表面分析することでモル比を決定できる。
【0012】
2.製造方法
以下、製造方法について説明する。「Liイオン受容性を有するポリマーセグメントAおよびポリマーセグメントBを含むブロックコポリマー」を単に「本発明のブロックコポリマー」ともいう。
【0013】
(1)方法a
工程1a:基材上に、本発明のブロックコポリマーの溶液の塗布膜を形成する工程
工程2a:前記塗布膜を加湿しながら乾燥する工程、を含む方法。
【0014】
1)工程1a
本工程で用いる溶液は、本発明のブロックコポリマーを溶媒に溶解して調製される。溶媒は本発明のブロックコポリマーを溶解できれば限定されないが、公知の非プロトン性極性溶媒が好ましい。その例としては、DMF、DMSO、NMP、NEP、THF等が挙げられる。等が好ましい。当該溶液を、ガラス基板等の基材の上に流延して塗布膜を形成する。
【0015】
2)工程2a
本工程では塗布膜を加湿しながら乾燥する。例えば、高湿高湿槽にて塗布膜を加湿しながら乾燥することができる。また、塗布膜と水蒸気を接触させながら乾燥することもできる。本工程によって膜の表面に親水性のポリマーセグメントAが存在しやすくなる。したがって、乾燥温度は適宜調整できるが製膜性等の観点から乾燥温度はTb以下が好ましい。
【0016】
ただし、本方法では添加されるLi塩が水蒸気と反応してHFを発生させる可能性がある。よって、水と反応してHFを発生しにくいか発生しないLi塩を用いることが好ましい。また、発生したHFを除去するために工程2aにおけるベンチレーション効率をより高めることが好ましい。さらには、当該方法で得た最終的な膜からHFを除去する工程を設けることが好ましい。
【0017】
(2)方法b
工程1b:基材上に、本発明のブロックコポリマーの溶液の塗布膜を形成する工程、
工程2b:前記塗布膜から前記溶液中の溶媒の一部を除去して半乾燥膜を形成する工程、
工程3b:前記半乾燥膜と水蒸気を接触させた後に、当該膜を乾燥する工程、を含む方法。
【0018】
1)工程1b、2b
工程1bは工程1aと同様に実施できる。工程2bでは乾燥条件を調整して半乾燥膜を形成する。
【0019】
2)工程3b
本工程において膜の表面に親水性の高いポリマーセグメントAが存在しやすくなる。水蒸気の温度および接触時間は適宜調整されるが、水蒸気の温度は製膜性等の観点からTb以下が好ましい。
【0020】
(3)方法c
工程1c:基材上に、本発明のブロックコポリマーとLi源を含む溶液の塗布膜を形成する工程、
工程2c:電場を与えながら前記塗布膜を乾燥する工程、を含む方法。
【0021】
1)工程1c
Li源としてはLi塩等が好ましく、電解質として使用されるLiPF、LiBF、LiClO、LiFSI(LiN(SOF))、LiTFSI(LiN(SOCF)等のLi塩がより好ましい。Li源の量は限定されないが、Li/O=0.05~0.1となる程度の量が好ましい。
【0022】
2)工程2c
本工程では、電場を与えながら塗布膜を乾燥することで、電場の方向にポリマーセグメントAを配向させやすくなる。したがって、塗布膜の主面に対して垂直方向に電場を与えることで塗布膜の主面表面にポリマーセグメントAを存在させやすくなる。電場の強さおよび電場を与える時間は適宜調整される。乾燥温度は他の方法と同様である。
【0023】
(4)方法d
工程1d:本発明のブロックコポリマーを前記セグメントAの良溶媒と貧溶媒の混合溶媒に溶解した溶液の塗布膜を基材上に形成する工程、ならびに
工程2d:前記貧溶媒を先に蒸発させ、次いで前記良溶媒を蒸発させて前記塗布膜を乾燥する工程、を含む方法。
【0024】
1)工程1d
良溶媒とはポリマーセグメントAを溶解しやすい溶媒であり、貧溶媒とは良溶媒と比較してポリマーセグメントAを溶解しにくい溶媒である。したがって、ポリマーセグメントAの化学構造によってこれらの溶媒は適宜選択される。例えば、ポリマーセグメントAがポリエチレンオキサイドである場合、良溶媒は前記の非プロトン性極性溶媒であり、貧溶媒としては水、アセトン、アルコールが挙げられる。次の乾燥工程の後段にて前記良溶媒を除去するので貧溶媒の沸点は良溶媒の沸点より低いことが好ましい。
【0025】
2)工程2d
本工程では先に貧溶媒を除去し最後に良溶媒を除去する。最後に良溶媒を除去するので、除去される良溶媒に誘導されてポリマーセグメントAは塗布膜の主面表面に存在しやすくなるとともにこの構造が固定される。乾燥温度および時間は使用する溶媒の組合せによって適宜調整される。
【0026】
(5)方法e
工程1e:基材上に、本発明のブロックコポリマーの溶液の塗布膜を形成する工程、
工程2e:前記塗布膜を乾燥する工程、
工程3e:前記乾燥工程の途中または乾燥後に、当該塗布膜を前記セグメントAの融点またはTgのうち高い温度以上に加熱する工程、を含む方法
【0027】
1)工程1e
他の方法と同様に実施できる。
【0028】
2)工程2e、3e
本方法ではポリマーセグメントAの融点(Tm)またはTgのうち高い温度(Ta)以上に加熱する。乾燥条件は使用する溶媒によって適宜調整される。一態様において、工程2eの途中で温度Ta以上へ昇温するタイミングは、塗布膜の固形分濃度が99重量%以上となる時点が好ましい。このようにすることで塗布膜の主面表面にポリマーセグメントAが存在しやすくなるとともにこの構造が固定される。昇温後の温度が過度に高いと膜が劣化するので、当該温度はTa+10~Ta+30℃程度が好ましい。工程2eの後に温度Ta以上へ昇温する場合も同様である。
【0029】
【実施例
【0030】
[実施例1]
ポリエチレンオキサイドセグメントとポリスチレンセグメント(50:50モル)のブロックコポリマーを準備する。水分および酸素がそれぞれ5ppm以下に調整されたアルゴングローブボックス内で、当該コポリマーとLiFSI(ポリマー:Li塩=4~3:1重量比)をNMPに溶解して8重量%の溶液を調製する。当該溶媒をガラス基板上に流延して塗布膜を形成する。当該塗布膜に60℃の水蒸気下、膜の雰囲気温度を60℃にして乾燥する。その後、90度で一晩真空乾燥する。このようにして本発明の高分子電解質膜を得る。このように製造された固体電解質膜はリチウムイオン電池に有用である。
【符号の説明】
【0031】
1 表面の拡大図
2 内部の拡大図
A ポリマーセグメントA
B ポリマーセグメントB

図1