(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】ビーム偏向器、及びそれを含む三次元ディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/13 20060101AFI20221213BHJP
G02F 1/1347 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
G02F1/13 505
G02F1/1347
(21)【出願番号】P 2018190865
(22)【出願日】2018-10-09
【審査請求日】2021-08-20
(31)【優先権主張番号】10-2017-0135242
(32)【優先日】2017-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0144220
(32)【優先日】2017-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】元 康 喜
(72)【発明者】
【氏名】金 暎
(72)【発明者】
【氏名】宋 薫
(72)【発明者】
【氏名】金 善 一
(72)【発明者】
【氏名】安 重 權
(72)【発明者】
【氏名】李 性 勳
(72)【発明者】
【氏名】李 泓 錫
(72)【発明者】
【氏名】崔 七 星
【審査官】鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-139686(JP,A)
【文献】特開平07-134275(JP,A)
【文献】特開2003-280041(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/13,1/137-1/141
G02F 1/1335,1/13363
G02F 1/1347
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1波長帯域の偏光を第1偏光に変換させる第1波長選択偏光子と、
前記第1波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第1光路変換面を有する第1液晶偏向部と、
前記第1光路変換面が調節されるように、前記第1液晶偏向部を制御する制御部と、を含
み、
前記第1液晶偏向部を通過した光の光路上に配置されたものであり、第2波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第2波長選択偏光子と、
前記第2波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第2光路変換面を有する第2液晶偏向部と、をさらに含むことを特徴とするビーム偏向器。
【請求項2】
前記液晶分子は、長軸方向が、前記第1偏光の方向である第1偏向方向と平行であるモードに初期配列されることを特徴とする請求項1に記載のビーム偏向器。
【請求項3】
前記第1波長選択偏光子に、前記第1偏光と垂直である第2偏光の光が入射されるように、第2偏光方向の偏光軸を有する偏光子をさらに含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のビーム偏向器。
【請求項4】
前記第1液晶偏向部は、
前記液晶分子を挟んで離隔配置された第1電極部及び第2電極部をさらに含み、
前記第1電極部と前記第2電極部との間に印加される電圧により、前記第1光路変換面が可変されることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のビーム偏向器。
【請求項5】
前記第1電極部は、印加電圧が個別的に調節される複数のサブ電極を含むことを特徴とする請求項4に記載のビーム偏向器。
【請求項6】
前記第1液晶偏向部上に配置され、液晶分子を具備し、前記第1光路変換面に対して可変軸が互いに異なるように可変される第1-2光路変換面を有する第1-2液晶偏向部をさらに含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のビーム偏向器。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第1液晶偏向部に入射された光を2方向に分岐して偏向させることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のビーム偏向器。
【請求項8】
前記第2液晶偏向部を通過した光の光路上に配置されたものであり、第3波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第3波長選択偏光子と、
前記第3波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第3光路変換面を有する第3液晶偏向部と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のビーム偏向器。
【請求項9】
前記第1波長選択偏光子に、前記第1偏光と垂直である第2偏光の光が入射されるように、第2偏光方向の偏光軸を有する偏光子をさらに含むことを特徴とする請求項
1または8に記載のビーム偏向器。
【請求項10】
前記制御部は、
前記第1光路変換面、前記第2光路変換面、及び前記第3光路変換面がそれぞれ第1波長帯域の第1偏光の光、第2波長帯域の第1偏光の光、及び第3波長帯域の第1偏光の光を互いに同じ第1方向に偏向させるように互いに異なる角度に傾くように、前記第1液晶偏向部、前記第2液晶偏向部、及び前記第3液晶偏向部を制御することを特徴とする請求項8に記載のビーム偏向器。
【請求項11】
前記第1液晶偏向部、前記第2液晶偏向部、及び前記第3液晶偏向部により、前記第1方向に偏向された光を異なる方向に変換する光路変換部材をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のビーム偏向器。
【請求項12】
前記制御部は、
前記第1光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第1液晶偏向部に入射された光を2方向に分岐して偏向させ、
前記第2光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第2液晶偏向部に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させ、
前記第3光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第3液晶偏向部に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させることを特徴とする請求項
8、10、11
のいずれか一項に記載のビーム偏向器。
【請求項13】
前記第1液晶偏向部、前記第2液晶偏向部、及び前記第3液晶偏向部により、前記2方向に偏向された光を異なる方向に変換する光路変換部材をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のビーム偏向器。
【請求項14】
複数の波長帯域を含む可干渉性光ビームを提供する光源と、
前記光源からの光を偏向させるものであり、第1波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第1波長選択偏光子と、
前記第1波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第1光路変換面を有する第1液晶偏向部と、
前記第1液晶偏向部を通過した光の光路上に配置され、第2波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第2波長選択偏光子と、
前記第2波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第2光路変換面を有する第2液晶偏向部と、
前記第2液晶偏向部を通過した光の光路上に配置され、第3波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第3波長選択偏光子と、
前記第3波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第3光路変換面を有する第3液晶偏向部を含むビーム偏向器と、
前記ビーム偏向器で光を偏向させる方向を制御する制御部と、
入射光を回折させてホログラム映像を形成する空間光変調器と、を含む三次元ディスプレイ装置。
【請求項15】
前記第1液晶偏向部、前記第2液晶偏向部、及び前記第3液晶偏向部の液晶分子は、長軸方向が、前記第1偏光の方向である第1偏向と平行であるモードに初期配列されることを特徴とする
請求項14に記載の三次元ディスプレイ装置。
【請求項16】
前記光源と前記ビーム偏向器との間に配置され、前記第1偏光と垂直である第2偏光方向の偏光軸を有する偏光子をさらに含むことを特徴とする請求項
14または15に記載の三次元ディスプレイ装置。
【請求項17】
前記ビーム偏向器は、
前記第1液晶偏向部上に配置され、液晶分子を具備し、前記第1光路変換面に対して可変軸が互いに異なるように可変される第1-2光路変換面を有する第1-2液晶偏向部と、
前記第2液晶偏向部上に配置され、液晶分子を具備し、前記第2光路変換面に対して可変軸が互いに異なるように可変される第2-2光路変換面を有する第2-2液晶偏向部と、
前記第3液晶偏向部上に配置され、液晶分子を具備し、前記第3光路変換面に対して可変軸が互いに異なるように可変される第3-2光路変換面を有する第3-2液晶偏向部と、をさらに含むことを特徴とする請求項
14~16
のいずれか一項に記載の三次元ディスプレイ装置。
【請求項18】
前記制御部は、
前記第1光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第1液晶偏向部に入射された光を2方向に分岐して偏向させ、
前記第2光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第2液晶偏向部に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させ、
前記第3光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第3液晶偏向部に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させることを特徴とする請求項
14~17のいずれか一項に記載の三次元ディスプレイ装置。
【請求項19】
前記制御部は、
前記ビーム偏向器が光を偏向させる方向が、時系列的に、視聴者の左目に向かう方向、及び右目に向かう方向になるように、前記ビーム偏向器を制御することを特徴とする請求項
14~17のいずれか一項に記載の三次元ディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビーム偏向器、及びそれを含む三次元ディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光の進行方向を変更するビーム偏向器は、指向性を形成させるために、三次元ディスプレイに適用することができる。ビーム偏向器によって偏向される光がカラー別に微細な経路差を有する散乱現象をなくすために、カラー別にビーム偏向器駆動を分割することができる。該分割方式には、空間分割方式(spatial-multiplexing)や時間分割方式(time-multiplexing)がある。
【0003】
該空間分割方式は、空間を分けてカラー別にビームを偏向させる方式であるので、全体システムがバルキー(bulky)になってしまう。該時間分割方式は、時間を分割し、ビーム偏向器での偏向方向を、各カラーに合うように微細調整する方式である。それは、ビーム偏向器の応答速度が空間分割方式に比べ、3倍にならなければならないという点で不都合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、ビーム偏向器、及びそれを含む三次元ディスプレイ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一様態によれば、第1波長帯域の偏光を第1偏光に変換させる第1波長選択偏光子(wavelength selective polarizer)と、前記第1波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第1光路変換面を有する第1液晶偏向部と、前記第1光路変換面が調節されるように、前記第1液晶偏向部を制御する制御部と、を含むビーム偏向器が提供される。
【0006】
前記液晶分子は、長軸方向が、前記第1偏向の方向である第1偏光方向と平行であるモードに初期配列されてもよい。
【0007】
前記ビーム偏向器は、前記第1波長選択偏光子に、前記第1偏光と垂直である第2偏光の光が入射されるように、第2偏光方向の偏光軸を有する偏光子をさらに含んでもよい。
【0008】
前記第1液晶偏向部は、前記液晶分子を挟んで離隔配置された第1電極部及び第2電極部をさらに含み、前記第1電極部と前記第2電極部との間に印加される電圧により、前記第1光路変換面が可変されもする。
【0009】
前記第1電極部は、印加電圧が個別的に調節される複数のサブ電極を含んでもよい。
【0010】
前記ビーム偏向器は、前記第1液晶偏向部上に配置され、液晶分子を具備し、前記第1光路変換面に対して可変軸が互いに異なるように可変される第1-2光路変換面を有する第1-2液晶偏向部をさらに含んでもよい。
【0011】
前記制御部は、前記第1光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記ビーム偏向器が、前記第1液晶偏向部に入射された光を2方向に分岐して偏向させてもよい。
【0012】
前記ビーム偏向器は、前記第1液晶偏向部を通過した光の光路上に配置されたものであり、第2波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第2波長選択偏光子と、前記第2波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第2光路変換面を有する第2液晶偏向部と、をさらに含んでもよい。
【0013】
前記ビーム偏向器は、前記第2液晶偏向部を通過した光の光路上に配置されたものであり、第3波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第3波長選択偏光子と、前記第3波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第3光路変換面を有する第3液晶偏向部と、をさらに含んでもよい。
【0014】
前記ビーム偏向器は、前記第1波長選択偏光子に、前記第1偏光と垂直である第2偏光の光が入射されるように、前記第2偏光方向の偏光軸を有する偏光子をさらに含んでもよい。
【0015】
前記制御部は、前記第1光路変換面、前記第2光路変換面、及び前記第3光路変換面がそれぞれ第1波長帯域の第1偏光の光、第2波長帯域の第1偏光の光、及び第3波長帯域の第1偏光の光を互いに同じ第1方向に偏向させるように互いに異なる角度に傾くように、前記第1液晶偏向部、前記第2液晶偏向部、及び前記第3液晶偏向部を制御してもよい。
【0016】
前記ビーム偏向器は、前記第1液晶偏向部、前記第2液晶偏向部、および前記第3液晶偏向部により、前記第1方向に偏向された光を他の方向に変換する光路変換部材をさらに含んでもよい。
【0017】
前記制御部は、前記第1光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第1液晶偏向部に入射された光を2方向に分岐して偏向させ、前記第2光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第2液晶偏向部に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させ、前記第3光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第3液晶偏向部に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させてもよい。
【0018】
前記ビーム偏向器は、前記第1液晶偏向部、前記第2液晶偏向部、及び第3液晶偏向部により、前記2方向に偏向された光を他の方向に変換する光路変換部材をさらに含んでもよい。
【0019】
また、一様態によれば、複数の波長帯域を含む可干渉性光ビームを提供する光源と、前記光源からの光を偏向させるものであり、第1波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第1波長選択偏光子と、前記第1波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第1光路変換面を有する第1液晶偏向部と、前記第1液晶偏向部を通過した光の光路上に配置され、第2波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第2波長選択偏光子と、前記第2波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第2光路変換面を有する第2液晶偏向部と、前記第2液晶偏向部を通過した光の光路上に配置され、第3波長帯域の光の偏光を第1偏光に変換させる第3波長選択偏光子と、前記第3波長選択偏光子から入射された光を偏向させるものであり、液晶分子を具備し、可変される第3光路変換面を有する第3液晶偏向部を含むビーム偏向器と、前記ビーム偏向器で光を偏向させる方向を制御する制御部と、入射光を回折させてホログラム映像を形成する空間光変調器と、を含む三次元ディスプレイ装置が提供される。
【0020】
前記第1液晶偏向部、前記第2液晶偏向部、及び第3液晶偏向部の液晶分子は、長軸方向が、前記第1偏光方向と平行であるモードに初期配列されてもよい。
【0021】
前記三次元ディスプレイ装置は、前記光源と前記ビーム偏向器との間に配置され、前記第1偏光と垂直である第2偏光方向の偏光軸を有する偏光子をさらに含んでもよい。
【0022】
前記ビーム偏向器は、前記第1液晶偏向部上に配置され、液晶分子を具備し、前記第1光路変換面に対して可変軸が互いに異なるように可変される第1-2光路変換面を有する第1-2液晶偏向部と、前記第2液晶偏向部上に配置され、液晶分子を具備し、前記第2光路変換面に対して可変軸が互いに異なるように可変される第2-2光路変換面を有する第2-2液晶偏向部と、前記第3液晶偏向部上に配置され、液晶分子を具備し、前記第3光路変換面に対して可変軸が互いに異なるように可変される第3-2光路変換面を有する第3-2液晶偏向部と、をさらに含んでもよい。
【0023】
前記制御部は、前記第1光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第1液晶偏向部に入射された光を2方向に分岐して偏向させ、前記第2光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第2液晶偏向部に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させ、前記第3光路変換面が互いに異なる角度に傾いた2面を含む形状になるように制御し、前記第3液晶偏向部に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させてもよい。
【0024】
前記制御部は、前記ビーム偏向器が光を偏向させる方向が時系列的に視聴者の左目に向かう方向、及び右目に向かう方向になるように、前記ビーム偏向器を制御してもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明のビーム偏向器は、波長選択偏光子と液晶偏向部とを共に採用し、所望する波長帯域の光を所望方向に偏向させることができる。
【0026】
前述のビーム偏向器は、簡素な制御構造で、互いに異なる波長帯域の光を同じ方向に偏向させることができる。
【0027】
前述のビーム偏向器は、三次元ディスプレイ装置に採用され、良質の三次元映像を具現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】一実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図2】
図1のビーム偏向器の光路変換面が可変される原理について説明する概念図である。
【
図3】
図1のビーム偏向器に具備される波長選択偏光子を通過する光のカラー別偏光変換を例示的に示す図面である。
【
図4A】ビーム偏向器によって起こりうる光の散乱現象について説明する概念図である。
【
図4B】ビーム偏向器によって起こりうる光の散乱現象を低減する方案について説明する概念図である。
【
図5】他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図6】さらに他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図7】さらに他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図8】さらに他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図9】さらに他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図10】さらに他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図11】さらに他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図12】さらに他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図13】さらに他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図14】さらに他の実施形態によるビーム偏向器の概略的な構造を示す断面図である。
【
図15】一実施形態による三次元ディスプレイ装置の概略的な構造を示す断面図である。
【
図16】他の実施形態による三次元ディスプレイ装置の概略的な構造を示す四時図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付された図面を参照し、実施形態について詳細に説明する。説明される実施形態は、単に例示的なものに過ぎず、そのような実施形態から多様な変形が可能である。以下の図面において、同一参照符号は、同一構成要素を指し、図面上において、各構成要素の大きさは、説明の明瞭さと便宜さとのために誇張されてもいる。
【0030】
以下において、「上部」や「上」と記載されたものは、接触して真上にあるものだけではなく、非接触で上にあるものも含んでもよい。
【0031】
単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。
【0032】
「前記」の用語、及びそれと類似した指示用語の使用は、単数及び複数のいずれにも該当する。
【0033】
方法を構成する段階は、説明された順序で遂行されなければならないという明白な言及がなければ、適する順序で遂行されてもよい。また、全ての例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に技術的思想について詳細に説明するためのものであり、特許請求の範囲によって限定されない以上、そのような用語によって権利範囲が限定されるものではない。
【0034】
図1は、一実施形態によるビーム偏向器500の概略的な構造を示す断面図であり、
図2は、
図1のビーム偏向器500において、光路変換面が可変される原理について説明する概念図である。
【0035】
ビーム偏向器500は、所定波長帯域の偏光を第1偏光に変換させる波長選択偏光子(wavelength selective polarizer)100と、波長選択偏光子100から入射された光を偏向させる液晶偏向部200と、液晶偏向部200を制御する制御部400と、を含む。
【0036】
波長選択偏光子100は、入射光の位相を遅延させて偏光を変換させる素子であり、特定波長帯域の光に対してそのような作用を行うように物質が決められる。例えば、波長選択性を有する光学的異方性(optically anisotropic)物質として、ポリマー、無機材料、液晶、方解石などが使用されてもよい。光学的異方性は、入射光の偏光によって異なる屈折率を示す性質であり、波長選択性を有する光学的異方性物質は、特定波長帯域の光の偏光を変換させるようにも適用される。
【0037】
波長選択偏光子100は、入射光のうち所定波長帯域の光、例えば、赤色光の偏光を第1偏光、例えば、図面でx方向に示されるP偏光に変換させることができる。所定波長帯域の光は、例えば、赤色波長帯域、緑色波長帯域または青色波長帯域にもなる。波長選択偏光子100の採用は、液晶偏向部200の液晶分子LCの長軸MA方向に該当する偏光の光だけが液晶偏向部200で制御される性質を利用するためのものである。そのような性質により、特定波長帯域の光だけが液晶偏向部200で方向制御される。それについては、さらに詳細に後述する。
【0038】
液晶偏向部200は、液晶分子LCを含む液晶層250、液晶分子LCを制御するための第1電極部230、及び第2電極部270を含む。互いに対面して平行に配置された第1基板210及び第2基板290の上に、それぞれ第1電極部230と第2電極部270とが配置され、2枚の基板210、290の間に、液晶層250が配置される。第1基板210及び第2基板290は、絶縁基板でもあり、ガラスまたは透明プラスチックからもなる。
【0039】
第1電極部230は、印加電圧が個別的に調節される複数のサブ電極を含んでもよい。該サブ電極は、一方向、例えば、y方向に延長されたストライプ形状を有することができ、x方向に沿って平行にも配置される。第2電極部270は、平板型の共通電極でもあり、第1電極部230をなすそれぞれのサブ電極との電圧を形成するための基準電圧が印加されもする。第1電極部230、第2電極部270は、透明伝導性物質、例えば、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)からもなる。
【0040】
液晶分子LCは、長軸MA方向が一方向、例えば、x方向と平行になるように初期配列される。該方向は、波長選択偏光子100が変換させた第1偏光方向である。第1基板210、第2基板290には、液晶配向のための配向層(alignment layer)(図示せず)がさらに設けられてもよい。
【0041】
液晶偏向部200は、
図2に図示されているように、入射光の光を偏向させる光路変換面220aを有することができる。光路変換面220aは、第1電極部230と第2電極部270との間に印加される電圧により、液晶分子LCの配列が変わることによっても形成される。光路変換面220aの形態は、印加電圧によって可変されもする。光路変換面220aの形成は、液晶分子LCの長軸MA方向の屈折率と、それに垂直である短軸方向の屈折率とが互いに異なるからである。言い換えれば、液晶分子LCに入射する光のうち、長軸方向と平行である偏光の光と、それに垂直である方向に平行である偏光の光とに対して、液晶分子LCは、互いに異なる屈折率を示すからである。
【0042】
図1のように、第1電極部230、第2電極部270の間に電圧が印加されていない初期配列状態において、液晶分子LCは、いずれも平行である方向に整列されており、一定偏光の光に対して、屈折率は、いずれの位置でも同一に示される。
【0043】
一方、
図2のように、第1電極部230と第2電極部270との間に印加された電圧により、液晶層250に所定電場分布が形成された場合、液晶分子LCが電場方向に依存して整列することになる。例えば、液晶分子LCは、誘電率異方性が正である場合、方向子は、長軸方向が電場方向に配列され、誘電率異方性が負である場合には、長軸方向が電場方向に垂直に配列されもする。第1電極部230を構成するサブ電極に互いに異なる電圧が印加され、それにより、各位置において、液晶分子LCが整列された形態は、互いに異なる。液晶分子LCは、長軸方向と短軸方向との屈折率が互いに異なるために、液晶分子LCの方向子分布により、屈折率勾配(index gradient)を有することができる。光路変換面220aは、液晶層250内において、屈折率勾配を屈折率変化が起こる境界面で示したものであり、そのような境界面において入射光屈折が起こり、所定方向に偏向された光が、液晶偏向部200から出射される。光路変換面220aの傾きは、液晶層250内の電場分布により、液晶分子LCの方向子分布を調節して調節することができる。言い換えれば、入射光の偏向方向が、第1電極部230、第2電極部270の間に印加される電圧によって調節されるのである。
【0044】
【0045】
【0046】
言い換えれば、液晶層250に入射する光が、x方向と平行に偏光された第1偏光(←→)である場合、光路変換面220aにより、その傾いた角度によって所定方向に偏向され、y方向と平行である方向に偏光された第2偏光(◎)の光が入射する場合、偏向されずに液晶層250をそのまま通過する。
【0047】
図3は、
図1のビーム偏向器500に具備される波長選択偏光子100を通過する光のカラー別偏光変換を例示的に示す。
【0048】
波長選択偏光子100は、例えば、赤色波長帯域の光の偏光を第1偏光(←→)に変化させることができる。波長選択偏光子100に、第2偏光(◎)の白色光LWが入射する場合、白色光LWに含まれる赤色光LR、緑色光LG、青色光LBは、波長選択偏光子100によって互いに異なる偏光に出射される。波長選択偏光子100が偏光変換させる波長帯域が赤色光LRである場合、第1偏光(←→)の光に出射され、緑色光LGと青色光LBは、入射するときと同一の第2偏光(◎)に出射される。
【0049】
波長選択偏光子100のそのような性質を利用し、液晶偏向部200に入射される光の偏光をカラー別に異なるように調節する場合、特定波長帯域の光のみを偏向させることが可能である。
【0050】
波長帯域を選択して光を偏向させることは、ビーム偏向器がディスプレイ装置に採用されるときに起こる散乱現象を減らすのに寄与することができる。
【0051】
図4A及び
図4Bは、一般的なビーム偏向器によって起こりうる光の散乱現象、及びそれを減らす方案について説明する概念図である。
【0052】
図4Aを参照すれば、ビーム偏向器に入射された白色光L
Wは、光路変換面20aによって屈折されて進行方向が偏向される。該偏向方向は、光路変換面20aを境界面にする2媒質の屈折率差と、光路変換面20aが傾いた角度とによって決められるが、媒質の屈折率は、入射光の波長帯域によって実質的に少しずつ差がある。従って、白色光L
Wが光路変換面20aで偏向されるとき、赤色光L
R、緑色光L
G、青色光L
Bは、微細な経路差を示すことになる。それは、散乱現象として示され、画質低下の原因にもなる。
【0053】
図4Bを参照すれば、そのような散乱現象をなくすために、白色光L
Wが各カラー別に異なる光路変換面20R、20G、20Bで偏向され、同一方向に偏向されることを示す。そのような駆動のために、時分割方式の場合、最初の時間フレームにおいて、赤色光を所定方向に偏向させる光路変換面20Rを形成し、2番目の時間フレームにおいて、緑色光を同方向に偏向させるように異なる角度に傾いた光路変換面20Gを形成し、3番目の時間フレームにおいて、青色光を同方向に偏向させるように、光路変換面20R、20Gとは異なる角度に傾いた光路変換面20Bを形成する。そのような時間フレームの間隔を十分に短くして入射された白色光L
Wが同一方向に同時に偏向されると認知される。
【0054】
空間分割方式の場合、ビーム偏向器の領域を分け、一領域においては、赤色光を所定方向に偏向させる光路変換面20Rを形成し、次の領域においては、緑色光を同方向に偏向させるように異なる角度に傾いた光路変換面20Gを形成し、次の領域において、青色光LBを同方向に偏向させるように、異なる角度に傾いた光路変換面20Bを形成する。そのような領域間隔を十分に小さくして入射された白色光LWが同一方向に偏向されると認知される。
【0055】
一実施形態によるビーム偏向器は、
図4Bのように、入射された白色光L
Wに含まれた赤色光、緑色光、青色光を同一方向に偏光させるように、光路変換面20R、20G、20Bを別途に構成するが、光路変換面20R、20G、20Bは、当該カラーのみを偏向させるようにし、前述の空間分割方式や時分割方式とは異なる駆動方式を選択している。
【0056】
以下、多様な実施形態によるビーム偏向器について説明する。
【0057】
図5は、他の実施形態によるビーム偏向器501の概略的な構造を示す断面図である。
【0058】
ビーム偏向器501は、赤色波長帯域の偏光を第1偏光(←→)に変換させる第1波長選択偏光子101、第1波長選択偏光子101から入射された光を偏向させる第1液晶偏向部201、及び第1液晶偏向部201を制御する制御部400を含む。
【0059】
第1液晶偏向部201は、液晶層250をなす液晶分子(図示せず)の挙動によって可変される第1光路変換面220Rを具備する。以下の図面において、液晶分子の図示は、省略する。第1光路変換面220Rは、赤色光LRを所定の第1方向A1に偏向させるように、制御部400で、第1電極部230と第2電極部270との間に印加する電圧によってその勾配が調節される。
【0060】
ビーム偏向器501に白色光LWが入射されれば、第1波長選択偏光子101は、赤色光LRは、第1偏光(←→)に変換させ、緑色光LGと青色光LBは、第2偏光(◎)状態を維持したまま出光させ、出光された光は、第1液晶偏向部201に入射する。
【0061】
第1液晶偏向部201の第1光路変換面220Rは、前述のように、第1偏光(←→)の光についてのみ屈折作用を示し、従って、第1偏光(←→)の赤色光LRは、第1方向A1に偏向され、第2偏光(◎)の緑色光LG、青色光LBは、偏向されずにビーム偏向器501を出射する。
【0062】
図6は、さらに他の実施形態によるビーム偏向器501’の概略的な構造を示す断面図である。
【0063】
ビーム偏向器501’は、第1波長選択偏光子101の入射側に、偏光子300がさらに具備される点において、
図5のビーム偏向器501と違いがある。偏光子300は、第1波長選択偏光子101に、第1偏光(←→)と垂直である第2偏光(◎)の光が入射されるように、第2偏光(◎)方向の偏光軸を有する。偏光子300は、第1偏光(←→)の光は、吸収し、第2偏光(◎)の光を透過させる構成を有することができる。
【0064】
図5で説明した通り、第1液晶偏向部201には、赤色光L
Rは、第1偏光(←→)で入射し、緑色光L
G、青色光L
Bは、第2偏光(◎)で入射してこそ、赤色光L
Rだけが偏向されて出射されることになる。そのような動作のために、第1波長選択偏光子101には、第2偏光(◎)の白色光L
Wが入射されると説明された。
【0065】
本実施形態のビーム偏向器501’は、第2偏光(◎)方向の偏光軸を有する偏光子300をさらに具備することにより、多様な偏光方向を有する白色光LWについても、赤色光LRのみを偏向させる役割を行うことができる。
【0066】
第1偏光(←→)と第2偏光(◎)とが混合された白色光LWがビーム偏向器501’に入射すれば、偏光子300により、第2偏光(◎)の白色光で、第1波長選択偏光子101に入射することになる。次に、第1波長選択偏光子101により、赤色光LRは、第1偏光(←→)で入射し、緑色光LG、青色光LBは、第2偏光(◎)で第1液晶偏向部201に入射することになる。第1液晶偏向部201の第1光路変換面220Rは、第1偏光(←→)の光についてのみ偏向作用を行い、従って、赤色光LRは、第1方向A1に偏向され、緑色光LG、青色光LBは、偏向されずにビーム偏向器501’を出射する。
【0067】
図7は、さらに他の実施形態によるビーム偏向器502の概略的な構造を示す断面図である。
【0068】
本実施形態のビーム偏向器502は、緑色光L
Gのみを所定方向に偏向させるように構成される点において、
図5のビーム偏向器501と違いがある。
【0069】
ビーム偏向器502は、緑色波長帯域の偏光を第1偏光(←→)に変換させる第2波長選択偏光子110、第2波長選択偏光子110から入射された光を偏向させる第2液晶偏向部202、及び第2液晶偏向部202を制御する制御部400を含む。第2液晶偏向部202は、可変される第2光路変換面220Gを具備する。第2光路変換面220Gは、緑色光LGを所定の第1方向A1に偏向させるように、制御部400で、第1電極部230と第2電極部270との間に印加する電圧によってその勾配が調節される。
【0070】
ビーム偏向器502に、第2偏光(◎)の白色光L
Wが入射されれば、緑色光L
Gは、第1偏光(←→)に変換され、赤色光L
Rと青色光L
Bは、第2偏光(◎)に維持されるように、第2波長選択偏光子110を通過し、第2液晶偏向部202に入射する。第2液晶偏向部202の第2光路変換面220Gは、緑色光L
Gを第1方向A1に偏向させる傾きを有する。液晶分子の屈折率は、光の波長によって若干違いがあり、従って、緑色光L
Gを第1方向A1に偏向させる第2光路変換面220Gの傾きは、赤色光L
Rを第1方向A1に偏向させる、
図5の第1光路変換面220Rの勾配とは異なる。光路変換面220Gは、第1偏光(←→)の光についてのみ屈折作用を示し、従って、第1偏光(←→)の緑色光L
Gは、第1方向A1に偏向され、第2偏光の赤色光L
R、青色光L
Bは、偏向されずにビーム偏向器502を出射する。
【0071】
図8は、さらに他の実施形態によるビーム偏向器503の概略的な構造を示す断面図である。
【0072】
本実施形態のビーム偏向器503は、青色光LBのみを所定方向に偏向させるように構成される点において、
図5のビーム偏向器501、
図7のビーム偏向器502と違いがある。
【0073】
ビーム偏向器503は、青色波長帯域の偏光を第1偏光に変換させる第3波長選択偏光子120、第3波長選択偏光子120から入射された光を偏向させる第3液晶偏向部203、及び第3液晶偏向部203を制御する制御部400を含む。第3液晶偏向部203は、可変される第3光路変換面220Bを具備する。第3光路変換面220Bは、青色光LBを所定の第1方向A1に偏向させるように、制御部400で、第1電極部230と第2電極部270との間に印加する電圧によってその勾配が調節される。
【0074】
ビーム偏向器503に、第2偏光(◎)の白色光LWが入射されれば、青色光LBは、第1偏光(←→)に変換され、赤色光LRと緑色光LGは、第2偏光(◎)に維持されるように、第3波長選択偏光子120を通過して第3液晶偏向部203に入射する。
【0075】
第3液晶偏向部203の第3光路変換面220Bは、青色光LBを第1方向A1に偏向させる傾きを有する。液晶分子の屈折率は、光の波長によって若干違いがあり、従って、青色光L
Bを第1方向A1に偏向させる第3光路変換面220Bの傾きは、赤色光L
Rを第1方向A1に偏向させる、
図5の第1光路変換面220Rの勾配、緑色光L
Gを第1方向A1に偏向させる、
図6の第2光路変換面220Gの勾配とは異なる。
【0076】
第3液晶偏向部203の第3光路変換面220Bは、第1偏光(←→)の光についてのみ屈折作用を示し、従って、第1偏光(←→)の青色光LBは、第1方向A1に偏向され、第2偏光の赤色光LR、緑色光LGは、偏向されずにビーム偏向器503を出射する。
【0077】
図7及び
図8のビーム偏向器502、503も、
図6のビーム偏向器501’同様に、偏光子300をさらに具備することができる。その場合、第1偏光(←→)と第2偏光(◎)とが混合された白色光L
Wがビーム偏向器502、503に入射しても、偏光子300により、第1偏光(←→)と第2偏光(◎)とが混合された白色光L
Wにおいて、第2偏光(◎)の白色光L
Wだけが、第2波長選択偏光子110、第3波長選択偏光子120に入射されることになる。
【0078】
図9は、さらに他の実施形態によるビーム偏向器504の概略的な構造を示す断面図である。
【0079】
ビーム偏向器504は、互いに異なる波長帯域の光を所定方向に偏向させるように構成された波長選択偏光子/液晶偏向部の構成が、光の進行方向に沿って積層された形態を有する。
【0080】
ビーム偏向器504は、第1波長帯域の偏光を第1偏光(←→)に変換させる第1波長選択偏光子101と、第1波長選択偏光子101から入射された光を偏向させる第1光路変換面220Rを有する第1液晶偏向部201と、第1液晶偏向部201を通過した光の光路上に配置され、第2波長帯域の光の偏光を第1偏光(←→)に変換させる第2波長選択偏光子112と、第2波長選択偏光子112から入射された光を偏向させる第2光路変換面220Gを有する第2液晶偏向部202と、第3波長帯域の光の偏光を第1偏光(←→)に変換させる第3波長選択偏光子122と、第3波長選択偏光子122から入射された光を偏向させる第3光路変換面220Bを有する第3液晶偏向部203、と、前記第1液晶偏向部201、第2液晶偏向部202及び第3液晶偏向部203を制御する制御部400と、を含む。
【0081】
制御部400は、第1光路変換面220R、第2光路変換面220G、第3光路変換面220Bが、それぞれ第1波長帯域の第1偏光(←→)の光、第2波長帯域の第1偏光(←→)の光、第3波長帯域の第1偏光(←→)の光を互いに同じ第1方向A1に偏向させるように、互いに異なる角度に傾くように、第1液晶偏向部201、第2液晶偏向部202、第3液晶偏向部203を制御する。
【0082】
ビーム偏向器504が、入射された白色光LWを、第1方向A1に偏向させる過程について説明する。
【0083】
ビーム偏向器504に入射された第2偏光(◎)の白色光LWは、第1波長選択偏光子101により、第1偏光(←→)の赤色光LR、第2偏光(◎)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBに分離される。
【0084】
第1偏光(←→)の赤色光LR、第2偏光(◎)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBは、第1液晶偏向部201に入射する。第1液晶偏向部201の第1光路変換面220Rは、赤色光LRを所定の第1方向A1に偏向させる傾きを有する。また、第1光路変換面220Rは、第1偏光(←→)の光についてのみ屈折作用を示すので、第1偏光(←→)の赤色光LRだけが偏向され、第2偏光(◎)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBは、第1液晶偏向部201で偏向されずにそのまま出射される。
【0085】
次に、第1偏光(←→)の赤色光LR、第2偏光(◎)の緑色光LG、及び第2偏光(◎)の青色光LBが第2波長選択偏光子112に入射する。第2波長選択偏光子112は、緑色光LGの偏光を第1偏光(←→)に変える役割を行う。また、第2波長選択偏光子112は、第1偏光(←→)の赤色光LRを第2偏光(◎)に変え、第2偏光(◎)の青色光LBには、影響を与えない。第2波長選択偏光子112の材質として、緑色において、赤色波長帯域に対して波長選択性を有する光学的異方性(optically anisotropic)物質が使用され、第2波長選択偏光子112は、緑色において、赤色波長帯域の光の偏光を90°変えることができる。第2波長選択偏光子112により、第2偏光(◎)の赤色光LR、第1偏光(←→)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBが第2液晶偏向部202に入射することになる。
【0086】
第2液晶偏向部202の第2光路変換面220Gの傾きは、緑色光LGを第1方向に偏向させるように設定されている。また、そのような第2光路変換面220Gは、第1偏光(←→)の光についてのみ作用するものであるので、入射された第2偏光(◎)の赤色光LR、第1偏光(←→)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBにおいて、第1偏光(←→)の緑色光LGだけが第2光路変換面220Gで偏向され、第2液晶偏向部202を出射する。第2偏光(◎)の赤色光LRは、第1液晶偏向部201で偏向された方向を維持し、第2偏光(◎)の青色光LBは、偏向されない方向を維持する。
【0087】
次に、第2偏光(◎)の赤色光LR、第1偏光(←→)の緑色光LG、及び第2偏光(◎)の青色光LBが第3波長選択偏光子122に入射する。第3波長選択偏光子122は、青色光LBの第2偏光(◎)を第1偏光(←→)に変える役割を行う。また、第3波長選択偏光子122は、第1偏光(←→)の緑色光LGを第2偏光(◎)に変え、第2偏光(◎)の赤色光LRの偏光には、影響を与えない。第3波長選択偏光子122の材質として、青色において、緑色波長帯域に対して波長選択性を有する光学的異方性物質が使用され、第3波長選択偏光子122は、青色において、緑色波長帯域の光の偏光を90°変えることができる。第3波長選択偏光子122により、第2偏光(◎)の赤色光LR、第2偏光(◎)の緑色光LG、第1偏光(←→)の青色光LBが第3液晶偏向部203に入射することになる。
【0088】
第3液晶偏向部203の第3光路変換面220Bの傾きは、青色光LBを第1方向に偏向させるように設定されている。また、そのような第3光路変換面220Bは、第1偏光(←→)の光についてのみ作用するものであるので、入射された第2偏光(◎)の赤色光LR、第2偏光(◎)の緑色光LG、第1偏光の青色光LBにおいて、第1偏光(←→)の青色光LBだけが第3光路変換面220Bで偏向され、第3液晶偏向部203を出射する。第2偏光(◎)の赤色光LRは、第1液晶偏向部201で偏向された方向を続けて維持し、第2偏光(◎)の緑色光LGは、第2液晶偏向部202で偏向された方向を維持する。
【0089】
そのように、ビーム偏向器504で出射された赤色光LR、緑色光LG、青色光LBは、同じ第1方向A1に向かうことになる。第1光路変換面220R、第2光路変換面220G及び第3光路変換面220Bが重なるように配置され、各光路変換面220R、220G、220Bで定められたカラー光だけが偏向される結果として、ビーム偏向器504に入射された白色光LWは、所定の所望する第1方向A1に偏向される。一実施形態のビーム偏向器504は、カラー別に、空間分割されたり、時間分割されたりする形態であり、互いに異なるカラー光を偏向させる既存のビーム偏向器構造に比べ、簡素な構造を有し、効果的に入射光を所望方向に偏向させることができる。
【0090】
図10は、さらに他の実施形態によるビーム偏向器505の概略的な構造を示す断面図である。
【0091】
本実施形態のビーム偏向器505は、偏光子300をさらに具備する点において、
図9のビーム偏向器504と違いがある。
【0092】
図9のビーム偏向器504には、第2偏光(◎)の白色光L
Wが入射されると説明したが、本実施形態のビーム偏向器505は、第2偏光(◎)の白色光が、第1波長選択偏光子101に入射するように、第2偏光(◎)方向の偏光軸を有する偏光子300をさらに具備している。第1偏光(←→)と第2偏光(◎)とが混合された白色光L
Wがビーム偏向器505に入射する場合、第2偏光(◎)の光のみを透過させる偏光子300により、第2偏光(◎)の白色光L
Wが第1波長選択偏光子101に入射することになる。次に、第1液晶偏向部201、第2波長選択偏光子112、第2液晶偏向部202、第3波長選択偏光子122、第3液晶偏向部203を経て、所定の第1方向A1に偏向された白色光L
Wが出射される。
【0093】
図11は、さらに他の実施形態によるビーム偏向器506の概略的な構造を示す断面図である。
【0094】
ビーム偏向器506は、出射された白色光L
Wの経路を変える光路変換部材370をさらに具備する点において、
図10のビーム偏向器505と違いがある。第1液晶偏向部201、第2液晶偏向部202、第3液晶偏向部203によって第1方向に偏向された光の方向を、光路変換部材370を利用してさらに変更することができ、所望方向に向かうように微細調節することができる。
【0095】
図12は、さらに他の実施形態によるビーム偏向器507の概略的な構造を示す断面図である。
【0096】
ビーム偏向器507は、第1液晶偏向部201上に配置された第1-2液晶偏向部205をさらに含む点において、
図5のビーム偏向器501と違いがある。
【0097】
第1-2液晶偏向部205は、液晶層250をなす液晶分子の挙動によって可変される第1-2光路変換面220R-1を具備する。第1液晶偏向部201の第1光路変換面220Rと、第1-2液晶偏向部205の第1-2光路変換面220R-1は、可変軸が互いに直交する方向である。例えば、第1光路変換面220Rの可変軸は、y方向であり、第1-2光路変換面220R-1は、可変軸がx方向である。第1液晶偏向部201の第1電極部230の複数のサブ電極は、y方向に延長されたストライプ形状を有し、x方向に沿って平行に配列され、第1-2液晶偏向部205の第1電極部240は、複数のサブ電極は、x方向に延長されたストライプ形状を有し、y方向に沿って平行に配列されもする。図面において、第1-2液晶偏向部205は、第1電極部240の1つのサブ電極だけが図示されている。
【0098】
ビーム偏向器507は、入射光を偏向させるにあたり、2軸方向を別途に制御し、所望偏向方向を達成することができる構造を有する。入射された第2偏光(◎)の白色光LWは、第1波長選択偏光子101により、第1偏光(←→)の赤色光LR、第2偏光(◎)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBに分離され、第1液晶偏向部201に入射する。第1液晶偏向部201の第1光路変換面220Rは、第1偏光(←→)についてのみ作用するので、第1偏光(←→)の赤色光LRだけが偏向され、第2偏光(◎)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBは、偏向されない。次に、第1-2液晶偏向部205により、第1偏光(←→)の赤色光LRは、可変軸をx軸にする第1-2光路変換面220R-1によって追加して偏向される。同様に、第1-2光路変換面220R-1は、第1偏光(←→)についてのみ作用するので、第1偏光(←→)の赤色光LRだけが追加して偏向され、第2偏光(◎)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBは、偏向されない。
【0099】
ビーム偏向器507は、赤色光L
Rを2軸方向に偏向させるように例示して説明したが、緑色光L
Gを偏向させる
図7のビーム偏向器502、青色光L
Bを偏向させる
図8のビーム偏向器503にも、そのような二軸駆動方式で偏向方向を調節する構成が追加される。
【0100】
また、同様に、
図9のビーム偏向器506の第1液晶偏向部201、第2液晶偏向部202、第3液晶偏向部203も、それぞれ赤色光L
R、緑色光L
G、青色光L
Bの偏向方向の二軸駆動のためのさらなる液晶偏向部をさらに含んでもよい。
【0101】
図13は、さらに他の実施形態によるビーム偏向器508の概略的な構造を示す断面図である。
【0102】
本実施形態のビーム偏向器508は、第1光路変換面222Rが互いに異なる角度に傾いた2面R1、R2を含む形状である点において、
図5のビーム偏向器501と違いがある。制御部400で、第1電極部230と第2電極部270との間に印加される電圧形態を調節し、第1光路変換面222Rが互いに異なる角度に傾いた2面R1、R2を有する形状にもなる。
【0103】
ビーム偏向器508に入射された第2偏光(◎)の白色光LWは、第1波長選択偏光子101により、第1偏光(←→)の赤色光LR、第2偏光(◎)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBに分離され、第1液晶偏向部207に入射する。第1液晶偏向部207の第1光路変換面222Rは、第1偏光(←→)についてのみ作用するので、第1偏光(←→)の赤色光LRだけが偏向され、第2偏光(◎)の緑色光LG、第2偏光(◎)の青色光LBは、偏向されない。一方、第1光路変換面222Rが互いに異なる角度に傾いた2面R1、R2を含んでいるので、第1偏光(←→)の赤色光LRにおいて、面R1で屈折された赤色光LRと、面R2で屈折される赤色光LRは、互いに異なる方向に向かうことになる。従って、入射された赤色光LRは、第1方向A1に向かう光LR-1、及び第2方向A2に向かう光LR-2に空間分離されるように出射される。
【0104】
図14は、さらに他の実施形態によるビーム偏向器509の概略的な構造を示す断面図である。
【0105】
ビーム偏向器509は、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBを順次に偏向させるように、第1波長選択偏光子101、第1液晶偏向部207、第2波長選択偏光子112、第2液晶偏向部208、第3波長選択偏光子122、第3液晶偏向部209を含む。
【0106】
第1液晶偏向部207、第2液晶偏向部208及び第3液晶偏向部209の第1光路変換面222R、第2光路変換面222G及び第3光路変換面222Bが互いに異なる角度に傾いた2面を含む点において、
図9のビーム偏向器504と違いがある。制御部400は、第1光路変換面222Rが互いに異なる角度に傾いた2面R1、R2を含む形状になるように制御し、第1液晶偏向部207に入射された赤色光L
Rを2方向に分岐して偏向させ、第2光路変換面222Gが互いに異なる角度に傾いた2面G1、G2を含む形状になるように制御し、第2液晶偏向部208に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させ、第3光路変換面222Bが互いに異なる角度に傾いた2面B1、B2を含む形状になるように制御し、第3液晶偏向部209に入射された光を前記2方向に分岐して偏向させる。
【0107】
それにより、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBが、それぞれ第1方向A1、第2方向A2に分けて偏向され、結果として、入射された白色光LWは、第1方向A1と第2方向A2とに向かう形態に分離されて出射される。そのような2方向は、ビーム偏向器509が三次元ディスプレイ装置に採用されるとき、ユーザの両目に向かう方向にもなる。
【0108】
本実施形態のビーム偏向器509も、第1波長選択偏光子101に、第2偏光(◎)の光のみを入射させるように、第2偏光(◎)方向の偏光軸を有する偏光子をさらに具備することができる。
【0109】
図15は、一実施形態による三次元ディスプレイ装置1000の概略的な構造を示す断面図である。
【0110】
三次元ディスプレイ装置1000は、複数の波長帯域を含む可干渉性光ビームを提供する光源1100、光源1100からの光を偏向させるビーム偏向器1200、ビーム偏向器1200で光を偏向させる方向を制御する制御部1800、及び入射光を回折させ、ホログラム映像を形成する空間光変調器1600を含む。また、ビーム偏向器1200によって偏向された光をガイドし、空間光変調器1600に向ける導光部1300、ホログラム映像を所定の空間上にフォーカシングするためのフィールドレンズ1500をさらに具備することができる。
【0111】
ビーム偏向器1200は、
図9のビーム偏向器504、
図10のビーム偏向器505、
図11のビーム偏向器506、
図14のビーム偏向器509のうちいずれか一つ、それらが変形された形態、またはそれらが組み合わされた形態が採用されてもよい。
【0112】
ビーム偏向器1200は、光源1100からの光を所定の2方向に偏向させることができる。L1、L2は、それぞれ左目、右目に向かう光にもなる。そのようなL1、L2の形成のために、入射光が制御部400の制御により、それぞれ2方向に時系列的に偏向されたり、
図14のビーム偏向器509を採用し、入射光が2方向に同時に偏向されたりもする。
【0113】
光源1100からの光は、ビーム偏向器1200によって偏向された後、導光部1300によってガイドされ、空間光変調器1600に対応する大きさに拡大され、空間光変調器1600に向かう方向に出射される。導光部1300には、ビーム偏向器1200で偏向された光を入射させる入力カップラ1310、及び導光部1300によってガイドされて進む光の出射のための出力カップラ1320がさらに設けられる。
【0114】
導光部1300を介して出射される2つの指向性ビームは、フィールドレンズ1500を介して、空間光変調器1600に入射することになる。空間光変調器1600は、入射光を変調するための干渉縞を有するホログラムパターンを形成する役割を行う。空間光変調器1600で形成されるホログラムパターンにより、入射光が回折及び変調されることにより、所定の空間上の位置にホログラム映像が再生される。左目位置には、左目ホログラム映像が再生され、右目位置には、右目ホログラム映像が再生される。
【0115】
図16は、他の実施形態による三次元ディスプレイ装置2000の概略的な構造を示す斜視図である。
【0116】
三次元ディスプレイ装置2000は、複数の波長帯域を含む可干渉性光ビームを提供する光源2100、光源2100からの光を偏向させるビーム偏向器2300、ビーム偏向器2300で光を偏向させる方向を制御する制御部2800、及び入射光を回折させてホログラム映像を形成する空間光変調器2600を含む。また、光源2100からの光をガイドし、空間光変調器2600に向ける導光部2200、ホログラム映像を所定の空間上にフォーカシングするためのフィールドレンズ2500をさらに具備することができる。
ビーム偏向器2300は、
図9のビーム偏向器504、
図10のビーム偏向器505、
図11のビーム偏向器506、
図14のビーム偏向器509のうちいずれか一つ、それらが変形された形態、またはそれらが組み合わされた形態が採用されてもよい。
【0117】
一実施形態の三次元ディスプレイ装置2000は、ビーム偏向器2300の配置位置において、
図15の三次元ディスプレイ装置1000と違いがある。
【0118】
光源2100からの光は、導光部2200によってガイドされ、空間光変調器2600に対応する大きさに拡大された後、ビーム偏向器2300に入射される。ビーム偏向器2300は、入射光の方向を所定の所望方向に偏向させ、例えば、ユーザの左目に向かう方向、及び右目に向かう方向に偏向させる。そのような指向性光の形成のために、入射光が制御部2800の制御により、それぞれ2方向に向かうように時系列的に偏向されたり、
図14のビーム偏向器509を採用し、入射光が2方向に同時に偏向されたりする。
【0119】
ビーム偏向器2300を介して出射される2つの指向性ビームは、フィールドレンズ2500を介して、空間光変調器2600に入射することになる。空間光変調器2600は、入射光を変調するための干渉縞を有するホログラムパターンを形成する役割を行う。空間光変調器2600で形成されるホログラムパターンにより、入射光が回折及び変調されることにより、所定の空間上の位置にホログラム映像が再生される。左目位置には、左目ホログラム映像が再生され、右目位置には、右目ホログラム映像が再生される。
【0120】
図15及び
図16の三次元ディスプレイ装置1000、2000には、アイトラッキングセンサが追加してさらに具備され、それを利用し、ユーザの左目位置、右目位置を追跡し、当該位置に偏向されたビームが出射されるようにも制御される。
【0121】
図15及び
図16の三次元ディスプレイ装置1000、2000は、前述のような構成で、入射光を散乱現象なしに、所望方向に偏向させるビーム偏向器を採用しており、良質の三次元映像を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明の、ビーム偏向器、及びそれを含む三次元ディスプレイ装置は、例えば、表示関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0123】
100 波長選択偏光子、
101 第1波長選択偏光子、
110、112 第2波長選択偏光子、
120、122 第3波長選択偏光子、
200 液晶偏向部、
201、207 第1液晶偏向部、
202、208 第2液晶偏向部、
203、209 第3液晶偏向部、
205 第1、2液晶偏向部、
220a 光路変換面、
220R、222R 第1光路変換面、
220G、222G 第2光路変換面、
220B、222B 第3光路変換面、
500、501、501’、502、503、504、505、506、507、508、509 ビーム偏向器、
1000、2000 三次元ディスプレイ装置。