(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】車両情報管理システム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20221213BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20221213BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20221213BHJP
G07C 5/00 20060101ALI20221213BHJP
H04W 4/029 20180101ALI20221213BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G08G1/09 F
H04W4/40
G07C5/00 Z
H04W4/029
(21)【出願番号】P 2018226228
(22)【出願日】2018-12-03
【審査請求日】2021-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】松宮 昌彦
【審査官】白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-232933(JP,A)
【文献】特開2009-110224(JP,A)
【文献】特開2003-044104(JP,A)
【文献】特開2002-203293(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00
G08G 1/09
H04W 4/40
G07C 5/00
H04W 4/029
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されて該車両の位置情報および走行状態に関する情報を記録する情報記録手段と、
前記情報記録手段に記録された前記情報を送信する送信手段と、
前記送信手段から送信される前記情報を受信すると共に格納する第1サーバと
、
前記送信手段と前記第1サーバとの間の通信途絶状態を検知する検知手段と、
前記通信途絶状態が検知された際の途絶理由を判定する判定手段と
を備え、
前記第1サーバは、前記車両の各位置情報と途絶理由との関連付けを格納し、
前記判定手段は、
前記検知手段で、前記通信途絶状態が検知される前の最終通信データに基づいて前記車両の位置情報を取得し、
前記関連付けを用いて、取得した前記位置情報に基づいて前記途絶理由を判定し、
前記第1サーバは、前記判定手段で判定された途絶理由の情報を格納すると共に
、第2サーバからの問い合わせに応じて、前記途絶理由の情報を該第2サーバに送信することを特徴とする車両情報管理システム。
【請求項2】
前記判定手段は、
前記位置情報が、国境付近である場合には、前記途絶理由は、国外へのクロスボーダ輸送であると判定し、
前記位置情報が、予め登録した車両工場エリア内である場合には、前記途絶理由は、車両故障であると判定し、
前記位置情報が、前記車両の所有者が管理するエリア内である場合には、前記途絶理由は、車両が休車中であると判定することを特徴とする請求項
1に記載の車両情報管理システム。
【請求項3】
前記情報記録手段および前記送信手段は、前記車両に搭載されて、該車両の走行状態に関する情報として、時刻と、各時刻の車速および走行距離を含む運行データを記録するデジタルタコグラフで構成されることを特徴とする請求項1
又は請求項
2に記載の車両情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関する情報を管理する車両情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、運送用トラック等の車両にデジタルタコグラフなどの車載器を搭載し、位置情報および走行状態に関する情報を記録し、サーバに送信して管理する車両情報管理に関する技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、国によっては、運送用車両の運行状況(位置情報、走行情報等)のデータを、監督官庁が管理するサーバに逐次送信する必要がある(例えば、タイ国)。
しかし、車載器の不具合、車両の位置や通信環境によっては、運行状況のデータを送信できない場合が有り得る。
そのような状況が発生した場合には、通信途絶の理由を車載器の提供者(ベンダー)が、監督官庁に報告する義務がある。
より具体的には、例えば次のような処理を行う必要がある。
【0005】
イ)ベンダー側のサーバで車載器からの通信の途絶を検知した場合に、ベンダーが運送用車両の所有者に対して、通信が途絶している旨をEメールまたは書簡で連絡する。
ロ)ベンダーは、該当車両の所有者からの連絡を待つ。
ハ)該当車両の所有者から連絡が来た場合には、ベンダーは自社のデータベース(ベンダーサーバ)に途絶理由を登録する。
ニ)監督官庁から前記通信途絶について通知(ヒアリング)が来た場合には、ベンダーは前記データベースに登録してある途絶理由を監督官庁へ報告する。
【0006】
しかしながら、従来の処理手順では、該当する運送用車両の所有者によるベンダーへの通信途絶の理由の連絡が遅れたり、あるいは連絡しなかった場合には、監督官庁への報告ができず、結果的に該当車両の所有者またはベンダーが監督官庁から罰金刑等の懲罰を受けてしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、車載器に通信途絶状態が発生した場合に、途絶理由を自動的に判定して通知することのできる車両情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両情報管理システムは、車両に搭載されて該車両の位置情報および走行状態に関する情報を記録する情報記録手段と、前記情報記録手段に記録された前記情報を送信する送信手段と、前記送信手段から送信される前記情報を受信すると共に格納する第1サーバと、該第1サーバから送信される前記車両の位置情報および走行状態に関する情報を受信すると共に格納する第2サーバと、前記送信手段と前記第1サーバとの間の通信途絶状態を検知する検知手段と、前記通信途絶状態が検知された際の途絶理由を判定する判定手段とを備え、前記第1サーバは、前記判定手段で判定された途絶理由の情報を格納すると共に、前記第2サーバからの問い合わせに応じて、前記途絶理由の情報を該第2サーバに送信することを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、車載器に通信途絶状態が発生した場合に、途絶理由を自動的に判定して通知することのできる車両情報管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態に係る車両情報管理システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【
図2】実施の形態に係る車両情報管理システムの動作例を示す説明図である。
【
図3】実施の形態に係る車両情報管理システムに適用される車載器としてのデジタルタコグラフの構成例を示すブロック図である。
【
図4】実施の形態に係る車両情報管理システムに適用される車載器としてのデジタルタコグラフの概略構成を示す正面図である。
【
図5】実施の形態に係る車両情報管理システムで実行される通信途絶理由判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施の形態]
図1~
図5を参照して、本発明の実施の形態に係る車両情報管理システム100について説明する。
【0012】
(車両情報管理システムの機能構成)
図1の機能ブロック図を参照して、本実施の形態に係る車両情報管理システム100の機能構成について説明する。
本実施の形態に係る車両情報管理システム100は、運送用トラック等の車両Vに搭載されるデジタルタコグラフDT1等で構成される車載器と、デジタルタコグラフDT1等のベンダー側に設置されるベンダーサーバとしての第1サーバSV1、国の監督官庁等に設置される監督サーバとしての第2サーバSV2および車両Vの所有者等に設置される外部装置400とから構成される。
【0013】
車載器(デジタルタコグラフDT1)は、車両Vの位置情報および走行状態に関する情報を記録する情報記録手段としての記録部17と、情報記録手段17に記録された情報D11を送信する送信手段としての通信部24等を備える。
【0014】
ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1は、位置情報および走行状態に関する情報D11~D16等を送受信する通信手段201と、位置情報および走行状態に関する情報等を格納するデータ格納手段202と、車載器DT1の送信手段24とベンダーサーバ(第1サーバ)SV1との間の通信途絶状態を検知する検知手段203と、検知手段203で取得された通信途絶状態が検知される前の最終通信データに基づく車両Vの位置情報等によって通信途絶状態が検知された際の途絶理由を判定する判定手段204等を備える。
【0015】
なお、検知手段203および判定手段204は、ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1を構成するCPU等のハードウェアと、データ格納手段202等に格納される所定のソフトウェアとの協働によって実現される。
【0016】
監督サーバ(第2サーバ)SV2は、ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1との間で、位置情報および走行状態に関する情報や電子メール(E-mail)等を送受信する通信手段301と、位置情報および走行状態に関する情報等を格納するデータ格納手段302等を備える。
車両Vの所有者等に設置される外部装置400は、例えば電子メール(E-mail)等の送受信機能等を備えるパーソナルコンピュータ等で構成される。
【0017】
ここで、ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1と監督サーバ(第2サーバ)SV2との間で送受信されるデータとしては、車両Vの位置情報および走行状態に関する情報D12、監督サーバからの通信が途絶した旨の通知D13、ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1の判定手段で判定された途絶理由の通知D14等が挙げられる。
【0018】
また、ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1と外部装置400との間で送受信されるデータとしては、通信の途絶理由を問い合わせる電子メール(E-mail)D15、通信の途絶理由を回答する電子メール(E-mail)D16等が挙げられる。
【0019】
このような構成の車両情報管理システム100において、ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1は、判定手段204で判定された途絶理由の情報をデータ格納手段202に格納すると共に、監督サーバ(第2サーバ)SV2からの問い合わせに応じて、途絶理由の情報を監督サーバ(第2サーバ)SV2に送信する。
【0020】
これにより、車載器(デジタルタコグラフDT1)に通信途絶状態が発生した場合に、途絶理由を自動的に判定して監督サーバ(第2サーバ)SV2に通知することができる。
よって、監督官庁へ途絶理由の報告ができずに、結果的に車両Vの所有者またはベンダーが監督官庁から罰金刑等の懲罰を受ける事態を回避することができる。
【0021】
(車両情報管理システムの動作例)
図2を参照して、実施の形態に係る車両情報管理システム100の動作例について説明する。
例えば、走行中あるいは停車中の運送用トラック等の車両Vに何らかの理由で通信障害等が起きた場合に、車両Vからベンダーサーバ(第1サーバ)SV1への位置情報および走行状態に関する情報の通信途絶が発生する(ステップS10)。
【0022】
また、これに起因して、ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1から監督サーバ(第2サーバ)SV2への位置情報および走行状態に関する情報の通信途絶も発生する(ステップS11)。
【0023】
車両Vからの通信途絶を検知したベンダーサーバ(第1サーバ)SV1は、車両Vの所有者の外部装置400に対して通信の途絶理由を問い合わせる電子メール(E-mail)を送信する(ステップS12)。
【0024】
次いで、車両Vの所有者の外部装置400からベンダーサーバ(第1サーバ)SV1に対して通信の途絶理由を回答する電子メール(E-mail)を送信する(ステップS13)。
【0025】
また、判定手段204は、検知手段203で、通信途絶状態が検知される前の最終通信データに基づいて車両Vの位置情報を取得し、その位置情報に基づいて、通信途絶状態が検知された際の途絶理由を自動的に判定する(ステップS14)。
ここで、判定手段204による通信途絶理由の判定例としては、
a)車両Vの位置情報が、国境付近である場合には、途絶理由は、国外へのクロスボーダ輸送であると判定する。
b)車両Vの位置情報が、予め登録した車両工場エリア内である場合には、途絶理由は、車両故障であると判定する。
c)車両Vの位置情報が、車両Vの所有者が管理するエリア内である場合には、途絶理由は、車両Vが休車中であると判定する。
などが挙げられる。
【0026】
そして、監督サーバ(第2サーバ)SV2から途絶理由についての問い合わせが有った場合(ステップS15)には、ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1は監督サーバ(第2サーバ)SV2に対して、判定手段204で判定した途絶理由を送信する(ステップS16)。
【0027】
(車載器(デジタルタコグラフ)の構成例)
図3および
図4を参照して、車載器(デジタルタコグラフ)DT1の構成例について説明する。
図3は、車両情報管理システム100に適用される車載器としてのデジタルタコグラフDT1の構成例を示すブロック図、
図4は、デジタルタコグラフDT1の概略構成を示す正面図である。
【0028】
図3に示す車載器としてのデジタルタコグラフDT1は、例えばトラックなどの業務用車両に搭載され、エンジン回転数オーバ、急発進、急加速、急減速等の運転状態を表す運転データを含む運行データを時刻毎に記録するものである。
【0029】
デジタルタコグラフDT1は、CPU11、速度/エンジン回転数I/F12、外部入力I/F13、センサ入力I/F14、GPS受信部15、CAN_I/F16、情報記録手段としての記録部17、カードI/F18、音声I/F19、スピーカ204、RTC(時計IC)21、出庫/入庫ボタンSW入力部22、表示コントローラ23、送信手段としての通信部24、電源部25、メモリ26、LED表示部27及び陸送ON/OFFボタンSW入力部31を有している。
【0030】
CPU11は、マイクロコンピュータにより構成される制御部であり、プログラムに従ってデジタルタコグラフDT1の全体を制御する。CPU11が実行するプログラムや制御に必要な定数等のデータはメモリ26上に保持されている。メモリ26は不揮発性であり、データの読み出しおよび書き込みが可能である。
記録部17は、データの読み出しおよび書き込みが可能な不揮発性のメモリであり、運行データの記録および保持のために利用される。
【0031】
カードI/F(インタフェース)18は、所定の規格に適合するメモリカードをCPU11に接続するためのインタフェースであり、メモリカードを着脱自在に保持するカードスロットを備えている。このカードI/F18には、業務用車両を運転する各乗務員が所持している所定のメモリカード55が装着される。このメモリカード55は、不揮発性のメモリを内蔵しており、各乗務員を特定するための番号などが登録された状態で使用される。
【0032】
音声I/F19は、疑似音声信号を合成して出力するためのインタフェースであり、CPU11の制御により様々なメッセージに対応する音声信号を出力することができる。音声I/F19の出力にはスピーカ504が接続されている。
【0033】
RTC(リアルタイムクロック)21は、所定のクロックパルスを常時計数することにより、現在時刻の情報を把握している。また、RTC21はタイマ機能も有している。CPU11は、RTC21を制御することにより、現在時刻の情報を取得したり、タイマを利用することができる。
【0034】
出庫/入庫ボタンSW入力部22には、出庫/入庫ボタンのON/OFF信号が入力される。したがって、CPU11は、出庫/入庫ボタンSW入力部22を介して出庫/入庫ボタンのON/OFF状態を監視し、自車両が出庫/入庫のいずれの状態であるかを把握できる。
【0035】
表示コントローラ23は、表示器505の表示内容を制御する。表示器505は、例えば、液晶表示装置や有機EL表示装置等で構成され、設問内容等の種々の情報をグラフィック表示を混じえて表示することができる。CPU11は、表示コントローラ23を介して表示器505に、通信の途絶状況等を表示するように制御できる。
【0036】
LED表示部503は、複数のLED(発光ダイオード)を内蔵し、CPU11の制御により各LEDを点灯、消灯、または点滅し、通信や動作の状態を表示することができる。
陸送ON/OFFボタンSW入力部31は、乗務員または作業者等により操作され、手動操作による陸送モードのオンオフ切り替えに使用される。
【0037】
速度/エンジン回転I/F12には、車速センサやエンジン回転数センサからそれぞれ速度パルスや回転パルスが入力される。速度/エンジン回転数I/F12は、入力された信号をCPU11の処理に適した信号に変換する。
【0038】
外部入力I/F13は、外部装置をCPU11に接続するためのインタフェースである。 センサ入力I/F14は、様々なセンサをCPU11に接続するためのインタフェースである。センサ入力I/F14の入力には、エンジン温度を検知する温度センサ、燃料量を検知する燃料センサ、車両に加わる衝撃(G値)を感知するGセンサ、ウィンカSW等の信号が入力される。
【0039】
GPS受信部15は、複数のGPS(Global Positioning System)衛星からの電波をGPSアンテナ15aで受信し、所定の計算処理を行って受信信号から車両の現在位置を表す緯度、経度の情報を取得する。
【0040】
CAN_I/F16は、CAN(Controller Area Network)規格の通信ネットワークと接続するためのインタフェースである。CPU11は、車両上の通信ネットワークに接続されている様々な機器との間でCAN_I/F16を介して通信できる。実際には、速度、エンジン回転数、燃料量等の各種データの通信が行われる。
【0041】
通信部24は、所定の無線通信インタフェースを内蔵しており、車両の外部との間で無線通信回線を利用して位置情報および走行状態に関する情報等のデータ通信を行うことができる。
【0042】
電源部25は、車両のバッテリーなどから供給される電力に基づき、CPU11等が動作するために必要な安定した電圧(例えば+5[V])を生成し、イグニッションスイッチがオンの時にデジタルタコグラフDT1の各回路に電力を供給するようになっている。
【0043】
図3において、符号501は、メインスイッチである。また、表示器505の下方には、各種機能の操作を選択するボタンスイッチB1~B4が設けられている。
表示器505内には、例えば、「ベンダーサーバへの通信が途絶中です。」等の各種メッセージ等が表示される。
【0044】
(通信途絶理由判定処理について)
次に、
図5のフローチャートを参照して、本実施の形態に係る車両情報管理システム100で実行される通信途絶理由判定処理の処理手順の例について説明する。
【0045】
この処理が開始されると、ステップS101で、検知手段203によって通信途絶車両が有るか否かが判定され、「No」の場合には同様の処理を繰り返し、「Yes」の場合にはステップS102に移行する。
ステップS102では、最終通信データの位置情報を取得してステップS103に移行する。
ステップS103では、位置情報と予め格納した各エリアデータとを比較して、通信の途絶理由を判定する。
【0046】
ステップS104で、車両Vの所有者の事務所エリア内であると判定された場合には、ステップS105で、途絶理由に「休車中」である旨をベンダーサーバ(第1サーバ)SV1のデータ格納手段202に保存して処理を終了する。
【0047】
ステップS106で、修理工場エリア内であると判定された場合には、ステップS107で、途絶理由に「修理中」である旨をベンダーサーバ(第1サーバ)SV1のデータ格納手段202に保存して処理を終了する。
【0048】
ステップS108で、国境エリア内であると判定された場合には、ステップS109で、途絶理由に「国外輸送中(国外へのクロスボーダ輸送)」である旨をベンダーサーバ(第1サーバ)SV1のデータ格納手段202に保存して処理を終了する。
【0049】
ステップS110で、その他のエリアであると判定された場合には、ステップS1111で、途絶理由に「車両所有者等とコンタクト中(確認中)」である旨をベンダーサーバ(第1サーバ)SV1のデータ格納手段202に保存して処理を終了する。
このようにして、通信途絶理由判定処理により、車両Vで通信途絶が発生した際に、途絶理由を自動的に判定することができる。
【0050】
そして、例えば
図2に示すように、監督サーバ(第2サーバ)SV2から途絶理由についての問い合わせが有った場合には、ベンダーサーバ(第1サーバ)SV1は監督サーバ(第2サーバ)SV2に対して、判定手段204で判定した途絶理由を送信することができる。
【0051】
これにより、監督官庁が管轄する監督サーバ(第2サーバ)SV2へ途絶理由の報告ができず、結果的に車両Vの所有者またはベンダーが監督官庁から罰金刑等の懲罰を受ける事態を回避することができる。
【0052】
以上、本発明の車両情報管理システムを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【符号の説明】
【0053】
11…送信設定手段(CPU)
17…情報記録手段(記録部)
24…送信手段(通信部)
100…車両情報管理システム
203…検知手段
204…判定手段
400…外部装置
DT1…車載器(デジタルタコグラフ)
SV1…第1サーバ(ベンダーサーバ)
SV2…第2サーバ(監督サーバ)
V…車両