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特許7193528コンポーネントパスの同じコンポーネントを使用したマルチキャリアのためのキャリア切替え
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】コンポーネントパスの同じコンポーネントを使用したマルチキャリアのためのキャリア切替え
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20221213BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221213BHJP
【FI】
H04L27/26 100
H04W72/04 132
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020505817
(86)(22)【出願日】2018-08-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-10-22
(86)【国際出願番号】 US2018045972
(87)【国際公開番号】W WO2019032807
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2021-07-21
(31)【優先権主張番号】62/544,568
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/058,693
(32)【優先日】2018-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】アルベルト・リコ・アルバリーノ
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・ガール
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-516869(JP,A)
【文献】特表2017-517193(JP,A)
【文献】特開2014-078807(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 72/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンポーネントキャリア(CC)を切り替える方法であって、
2つ以上のCCがコンポーネントパスを共有するかどうかを判断するステップであって、 前記2つ以上のCCが、
前記2つ以上のCCが同じタイミングアドバンスグループを共有する場合、
前記2つ以上のCCが同じバンドを共有する場合、または
前記2つ以上のCCが同じサイクリックプレフィックスを有する場合に、コンポーネントパスを共有すると判断される、ステップと、
前記2つ以上のCCがコンポーネントパスを共有すると判断する場合、前記2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別するステップと
前記切替えグループの前記CCのうちの1つまたは複数のCCを代替の1つまたは複数のCCに切り替えるか、それとも前記切替えグループの前記CCのうちの前記1つまたは複数のCCを前記1つまたは複数の代替のCCに切り替えないかを決定するステップであって、前記決定するステップが、
前記切替えグループの別のCCを介した送信が、前記切替えグループの前記代替の1つまたは複数のCCを介した送信に優先する場合、あるいは
前記切替えグループの別のCCを介した送信と前記切替えグループの前記代替のCCの間の衝突が予想される場合、
前記切替えグループの前記CCのうちの前記1つまたは複数のCCを切り替えないと決定するステップを含む、ステップと、
前記決定に基づいて、前記切替えグループの第1のCCの少なくとも1つを介して、または前記第1のCCの代替のCCを介して送信するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記決定が少なくとも、
前記送信中に前記切替えグループの前記CCのうちの前記1つまたは複数のCCで送信されるデータタイプに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記代替のCCを介して前記送信するステップが、サウンディング基準信号を送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記2つ以上のCCが、
バンド内連続キャリアアグリゲーションでアグリゲートされる、または
バンド内キャリアアグリゲーションでアグリゲートされる
のうちの少なくとも1つであるとき、前記2つ以上のCCが切替えグループに属する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記決定が、前記切替えグループの前記1つまたは複数のCCを前記1つまたは複数の代替のCCに切り替えることを決定し、前記方法が、
少なくとも前記決定に基づいて、前記送信に先立って、前記切替えグループの前記2つ以上のCCによって共有されるコンポーネントパスの少なくとも1つのコンポーネントを調整するステップであって、前記送信が前記第1のCCの前記1つまたは複数の代替のCCを介して送信する、調整するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送信後、前記少なくとも1つのコンポーネントをそれのデフォルト設定に戻すステップ
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記決定が、前記切替えグループの前記1つまたは複数のCCを前記1つまたは複数の代替のCCに切り替えないことを決定し、前記送信が、前記第1のCCを介して送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記決定が、前記切替えグループの前記1つまたは複数のCCのうちの1つのCCを前記1つまたは複数の代替のCCの代替物に切り替えることを決定し、前記送信が、前記第1のCCの前記1つの代替物で送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
コンポーネントキャリア(CC)を切り替えるシステムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、送信機とを備え、前記1つまたは複数のプロセッサが、
2つ以上のCCがコンポーネントパスを共有するかどうかを判断することであって、
前記2つ以上のCCが、
前記2つ以上のCCが同じタイミングアドバンスグループを共有する場合、
前記2つ以上のCCが同じバンドを共有する場合、または
前記2つ以上のCCが同じサイクリックプレフィックスを有する場合に、コンポーネントパスを共有すると判断される、ことと、
前記2つ以上のCCがコンポーネントパスを共有すると判断する場合、前記2つ以上のCCが切替えグループに属すると識別することと、
前記切替えグループの前記CCのうちの1つまたは複数のCCを1つまたは複数の代替のCCに切り替えるか、それとも前記切替えグループの前記CCのうちの1つまたは複数のCCを前記1つまたは複数の代替のCCに切り替えないかを決定することとを行い、前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記切替えグループの別のCCを介した送信が、前記切替えグループの前記代替の1つまたは複数のCCを介した送信に優先する場合、あるいは
前記切替えグループの別のCCを介した送信と前記切替えグループの前記代替のCCの間の衝突が予想される場合、
前記切替えグループの前記CCのうちの前記1つまたは複数のCCを切り替えないと決定し、
前記送信機が、前記1つまたは複数のプロセッサの決定に基づいて、前記切替えグループの第1のCCの少なくとも1つを介して、または前記第1のCCの代替のCCを介して送信する、システム。
【請求項10】
システムに1つまたは複数のコンポーネントキャリア(CC)を切り替えさせる、プログラムコードを記録したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムコードが、請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行するためのコードを備える、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行するための手段を備える、コンポーネントキャリア(CC)を切り替えるための装置。
【請求項12】
1つまたは複数のコンポーネントキャリア(CC)を受信する方法であって、
2つ以上のCCがコンポーネントパスを共有するかどうかを判断するステップであって、 前記2つ以上のCCが、
前記2つ以上のCCが同じタイミングアドバンスグループを共有する場合、
前記2つ以上のCCが同じバンドを共有する場合、または
前記2つ以上のCCが同じサイクリックプレフィックスを有する場合に、コンポーネントパスを共有すると判断される、ステップと、
前記2つ以上のCCがコンポーネントパスを共有すると判断する場合、前記2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別するステップと、
前記切替えグループの第1のCC、または前記第1のCCの代替のCCのうちの少なくとも1つを受信するステップであって、
前記切替えグループの別のCCを介した送信が、前記切替えグループの前記代替の1つまたは複数のCCを介した送信に優先する場合、あるいは
前記切替えグループの別のCCを介した送信と前記切替えグループの前記代替のCCの間の衝突が予想される場合、前記切替えグループの前記第1のCC上で受信するステップを含む、ステップと、
前記受信した少なくとも1つのCCが、前記第1のCCであるか、それとも前記第1のCCの前記代替のCCであるかを決定するステップと、
少なくとも前記決定に基づいて、前記受信した少なくとも1つのCCを復号するステップと
を含む、方法。
【請求項13】
システムに1つまたは複数のコンポーネントキャリア(CC)を受信させる、プログラムコードを記録したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムコードが、請求項12に記載の方法を実行するためのコードを含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
1つまたは複数のコンポーネントキャリア(CC)を受信するための装置であって、請求項12に記載の方法を実行するための手段を備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年8月11日に出願された「carrier SWITCHING FOR multiple CARRIERS USING THE SAME components of a component path」という名称の米国仮特許出願第62/544,568号(175803P1)、および2018年8月8日に出願された「CARRIER SWITCHING FOR MULTIPLE CARRIERS USING THE SAME COMPONENTS OF A COMPONENT PATH」という名称の米国非仮特許出願第16/058,693号の利益を主張し、両方の開示が、以下に完全に記載されるかのように、かつすべての適用可能な目的のために、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の態様は、一般にワイヤレス通信システムに関し、より詳細には、コンポーネントキャリア切替えに関する。いくつかの実施形態は、コンポーネントパスを共有するキャリアに基づいてワイヤレスキャリアをグループ化し、キャリアグループ内のキャリアが、キャリアグループの1つまたは複数のキャリアのスループットを増加させるために切り替えられる技法を可能にする。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなどの様々な通信サービスを提供するために広く展開されている。これらのワイヤレスネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによって複数のユーザをサポートすることが可能な多元接続ネットワークである場合がある。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークは、複数のユーザ機器(UE)のための通信をサポートすることができる、複数の基地局またはノードBを含み得る。UEは、ダウンリンクおよびアップリンクを介して基地局と通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)は基地局からUEへの通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)はUEから基地局への通信リンクを指す。
【0005】
基地局は、ダウンリンク上でUEにデータおよび制御情報を送信してもよく、かつ/またはアップリンク上でUEからデータおよび制御情報を受信してもよい。ダウンリンク上で、基地局からの送信は、ネイバー基地局からの、または他のワイヤレス無線周波数(RF)送信機からの送信に起因する干渉を受ける場合がある。アップリンク上で、UEからの送信は、ネイバー基地局と通信する他のUEのアップリンク送信からの、または他のワイヤレスRF送信機からの干渉を受ける場合がある。干渉は、ダウンリンクとアップリンクの両方に関する性能を低下させる場合がある。
【0006】
モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増加し続けるにつれて、より多くのUEが長距離ワイヤレス通信ネットワークにアクセスし、より多くの短距離ワイヤレスシステムがコミュニティにおいて展開されて、干渉および輻輳ネットワークの可能性が高まっている。研究および開発は、モバイルブロードバンドアクセスに対する増大する需要を満たすためだけではなく、モバイル通信のユーザエクスペリエンスを進化および向上させるために、ワイヤレス通信技術を進化させ続けている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下では、説明する技術の基本的理解を与えるために本開示のいくつかの態様を要約する。本概要は、本開示のすべての企図される特徴の広範な概要ではなく、本開示のすべての態様の主要または重要な要素を識別するものでもなく、本開示のいずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の前置きとして、本開示の1つまたは複数の態様のいくつかの概念を要約の形態で提示することである。
【0008】
本開示の一態様では、コンポーネントキャリア(CC)を切り替えるための方法が提供される。たとえば、方法は、2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別するステップと、切替えグループのCCのうちの1つまたは複数のCCを代替の1つまたは複数のCCに切り替えるか、それとも切替えグループのCCうちの1つまたは複数のCCを1つまたは複数の代替のCCに切り替えないかを決定するステップと、決定に基づいて、切替えグループの第1のCCの少なくとも1つを介して、または第1のCCの代替のCCを介して送信するステップとを含むことができる。
【0009】
本開示の追加の態様では、コンポーネントキャリア(CC)を切り替えるために構成にされた装置が提供される。たとえば、装置は、2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別し、切替えグループのCCのうちの1つまたは複数のCCを1つまたは複数の代替のCCに切り替えるか、それとも切替えグループのうちの1つまたは複数のCCを1つまたは複数の代替のCCに切り替えないかを決定する、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサの決定に基づいて、切替えグループの第1のCCの少なくとも1つを介して、または第1のCCの代替のCCを介して送信する送信機とを含むことができる。
【0010】
本開示の追加の態様では、コンポーネントキャリア(CC)を切り替えるために構成された装置が提供される。たとえば、装置は、2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別するための手段と、切替えグループのCCのうちの1つまたは複数のCCを1つまたは複数の代替のCCに切り替えるか、それとも切替えグループのCCのうちの1つまたは複数のCCを1つまたは複数の代替のCCに切り替えないかを決定するための手段と、決定に基づいて、切替えグループの第1のCCの少なくとも1つを介して、または第1のCCの代替のCCを介して送信するための手段とを含むことができる。
【0011】
本開示の追加の態様では、プログラムコードを記録した非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。プログラムコードは、2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別するためのコードと、切替えグループのCCのうちの1つまたは複数のCCを代替のCCに切り替えるか、それとも切替えグループのCCのうちの1つまたは複数のCCを代替のCCに切り替えないかを決定するためのコードと、決定に基づいて、切替えグループの第1のCCの少なくとも1つを介して、または第1のCCの代替のCCを介して送信するためのコードとを含むことができる。
【0012】
本開示の一態様では、コンポーネントキャリア(CC)を切り替えるための方法が提供される。たとえば、方法は、2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別するステップと、切替えグループの第1のCCまたは第1のCCの代替のCCのうちの少なくとも1つを受信するステップと、受信した少なくとも1つのCCが第1のCCであるか、それとも第1のCCの代替のCCであるかを決定するステップと、少なくとも決定に基づいて受信した少なくとも1つのCCを復号するステップとを含むことができる。
【0013】
本開示の追加の態様では、コンポーネントキャリア(CC)を切り替えるために構成にされた装置が提供される。たとえば、装置は、2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別する1つまたは複数のプロセッサと、切替えグループの第1のCCまたは第1のCCの代替のCCのうちの少なくとも1つを受信する1つまたは複数の受信機とを含むことができ、1つまたは複数のプロセッサはさらに、受信した少なくとも1つのCCが第1のCCであるか、それとも第1のCCの代替のCCであるかを決定し、少なくとも決定に基づいて受信した少なくとも1つのCCを復号する。
【0014】
本開示の追加の態様では、コンポーネントキャリア(CC)を切り替えるために構成された装置が提供される。たとえば、装置は、2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別するための手段と、切替えグループの第1のCCまたは第1のCCの代替のCCのうちの少なくとも1つを受信するための手段と、受信した少なくとも1つのCCが第1のCCであるか、それとも第1のCCの代替のCCであるかを決定するための手段と、少なくとも決定に基づいて受信した少なくとも1つのCCを復号するための手段とを含むことができる。
【0015】
本開示の追加の態様では、プログラムコードを記録した非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。プログラムコードは、2つ以上のCCを切替えグループに属すると識別するためのコードと、切替えグループの第1のCCまたは第1のCCの代替のCCのうちの少なくとも1つを受信するためのコードと、受信した少なくとも1つのCCが第1のCCであるか、それとも第1のCCの代替のCCであるかを決定するためのコードと、少なくとも決定に基づいて受信した少なくとも1つのCCを復号するためのコードとを含むことができる。
【0016】
本発明の他の態様、特徴、および実施形態は、添付の図とともに本発明の特定の例示的な実施形態の以下の説明を検討すれば、当業者に明らかとなろう。本発明の特徴について、以下のいくつかの実施形態および図に関して説明する場合があるが、本発明のすべての実施形態は、本明細書で説明する有利な特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。言い換えれば、1つまたは複数の実施形態について、いくつかの有利な特徴を有するものとして説明する場合があるが、そのような特徴のうちの1つまたは複数は、本明細書で説明する本発明の様々な実施形態に従って使用される場合もある。同様に、例示的な実施形態が、デバイス実施形態、システム実施形態、または方法実施形態として以下で説明されることがあるが、そのような例示的な実施形態が、様々なデバイス、システム、および方法において実装され得ることを理解されたい。
【0017】
本開示の本質および利点のさらなる理解は、以下の図面を参照することによって実現することができる。添付の図面では、同様の構成要素または特徴は、同じ参照ラベルを有することがある。さらに、同じタイプの様々な構成要素が、参照ラベルにダッシュと同様の構成要素の間で区別する第2のラベルとを続けることによって区別される場合がある。第1の参照ラベルのみが本明細書において使用される場合、説明は、第2の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のうちのいずれにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示のいくつかの実施形態による、ワイヤレス通信システムの詳細を示すブロック図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態に従って構成された基地局/gNBおよびUEの設計を概念的に示すブロック図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態による共有コンポーネントパスの例示的な設計を示すブロック図である。
図4】本開示のいくつかの態様による例示的なプロセスを示す図である。
図5】本開示のいくつかの態様による例示的なプロセスを示す図である。
図6】本開示のいくつかの態様による例示的なプロセスを示す図である。
図7】本開示のいくつかの態様による例示的なプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の図面に関して以下に記載する発明を実施するための形態は、様々な可能な構成を説明するものであり、本開示の範囲を限定するものではない。むしろ、詳細な説明は、本発明の主題の完全な理解を与えるための具体的な詳細を含む。これらの具体的な詳細がすべての場合に必要であるとは限らないこと、および、いくつかの事例では、提示を明確にするために、よく知られている構造および構成要素がブロック図の形態で示されることは当業者に明らかであろう。
【0020】
本開示は、一般に、ワイヤレス通信ネットワークとも呼ばれる、1つまたは複数のワイヤレス通信システムにおける2つ以上のワイヤレスデバイスの間の通信を提供すること、またはそれに関与することに関する。様々な実施形態では、技法および装置は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))ネットワーク、ならびに他の通信ネットワークなどのワイヤレス通信ネットワークに使用され得る。本明細書で説明する「ネットワーク」および「システム」という用語は、特定の文脈に従って互換的に使用され得る。
【0021】
たとえば、CDMAネットワークは、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、広帯域CDMA(W-CDMA)および低チップレート(LCR)を含む。CDMA2000は、IS-2000、IS-95およびIS-856規格をカバーする。
【0022】
TDMAネットワークは、たとえば、GSM(登録商標)のような無線技術を実装し得る。3GPPは、GERANとしても示される、GSM EDGE(GSM進化型高速データレート)無線アクセスネットワーク(RAN)のための規格を定義する。GERANは、基地局(たとえば、AterインターフェースおよびAbisインターフェース)と基地局コントローラ(Aインターフェースなど)とを結合するネットワークとともに、GSM/EDGEの無線構成要素である。無線アクセスネットワークは、GSM(登録商標)ネットワークの構成要素を表し、それを通して電話呼およびパケットデータが、公衆交換電話網(PSTN)との間で、およびインターネットが、ユーザ端末またはユーザ機器(UE)としても知られる加入者ハンドセットとの間でルーティングされる。モバイルフォン事業者のネットワークは、1つまたは複数のGERANを含むことがあり、そのようなGERANは、UMTS/GSMネットワークの場合にUTRANと結合されることがある。事業者ネットワークはまた、1つもしくは複数のLTEネットワーク、および/または1つもしくは複数の他のネットワークを含み得る。様々な異なるネットワークタイプは、異なる無線アクセス技術(RAT)および無線アクセスネットワーク(RAN)を使用し得る。
【0023】
OFDMAネットワークは、たとえば、発展型UTRA(E-UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、フラッシュOFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRA、E-UTRA、およびGSMは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。詳細には、LTEは、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、GSM、UMTSおよびLTEは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織から提供された文書に記載されており、cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術および規格は、知られているか、または開発中である。たとえば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、世界的に適用可能な第3世代(3G)モバイルフォン仕様を定義することを目的とする電気通信協会のグループ間の共同作業である。3GPPロングタームエボリューション(LTE)は、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)モバイルフォン規格を改善することを目的とする3GPPプロジェクトである。3GPPは、次世代のモバイルネットワーク、モバイルシステム、およびモバイルデバイスのための仕様を定義し得る。
【0024】
明快にするために、装置および技法のいくつかの態様について、例示的なLTE実装形態を参照して、またはLTEを中心として以下で説明する場合があり、以下の説明の部分においてLTE用語が説明のための例として使用される場合があるが、説明はLTE適用例に限定されるものではない。実際には、本開示は、様々な無線アクセス技術または無線エアインターフェースを使用するネットワーク間のワイヤレススペクトルへの共有アクセスに関係する。
【0025】
さらに、動作時、本明細書の概念に従って適合されたワイヤレス通信ネットワークは、負荷および利用可能度に応じてライセンスまたはアンライセンススペクトルの任意の組合せで動作する場合があることを理解されたい。したがって、本明細書で説明するシステム、装置、および方法が、示される特定の例以外の他の通信システムおよび適用例に適用され得ることが、当業者には明らかであろう。
【0026】
図1は、いくつかの実施形態による通信のためのワイヤレスネットワーク100を示す。本開示の技術の説明は、(図1に示す)LTE-Aネットワークに関連して行われるが、これは例示のためである。開示される技術の原理は、第5世代(5G)ネットワークを含む、他のネットワーク展開において使用されてよい。当業者に諒解されるように、図1に表示する構成要素は、他のネットワーク構成、たとえば、セルラー型ネットワーク構成および非セルラー型ネットワーク構成(たとえば、デバイスツーデバイスまたはピアツーピアまたはアドホックネットワーク構成など)を含む関係する対応部分を有する可能性がある。
【0027】
図1に戻ると、ワイヤレスネットワーク100は、いくつかの基地局を含み、たとえば、発展型ノードB(eNB)またはGノードB(gNB)を含む場合がある。これらは、gNB105と呼ばれることがある。gNBは、UEと通信する局であってよく、基地局、ノードB、アクセスポイントなどと呼ばれることもある。各gNB105は、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供することがある。3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、カバレージエリアにサービスするgNBおよび/またはgNBサブシステムのこの特定の地理的カバレージエリアを指すことがある。本明細書におけるワイヤレスネットワーク100の実装形態では、gNB105は、同じ事業者または異なる事業者に関連している場合があり(たとえば、ワイヤレスネットワーク100は、複数の事業者のワイヤレスネットワークを含む場合がある)、隣接セルと、同じ周波数の1つまたは複数(たとえば、ライセンススペクトル、アンライセンススペクトル、またはそれらの組合せの1つまたは複数の同じ周波数帯)を使用してワイヤレス通信を提供する場合がある。
【0028】
gNBは、マクロセル、またはピコセルもしくはフェムトセルなどのスモールセル、および/または他のタイプのセルに通信カバレージを提供してもよい。マクロセルは一般に、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。ピコセルなどのスモールセルは、一般に、比較的小さい地理的エリアをカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にすることができる。フェムトセルなどのスモールセルも、一般に、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることになり、無制限アクセスに加えて、フェムトセルとの関連付けを有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスも提供する場合がある。マクロセルのためのgNBは、マクロgNBと呼ばれることがある。スモールセルのためのgNBは、スモールセルgNB、ピコgNB、フェムトgNB、またはホームgNBと呼ばれることがある。図1に示す例では、gNB105a、105b、および105cは、それぞれ、マクロセル110a、110b、および110cのためのマクロgNBである。gNB105x、105y、および105zは、それぞれ、スモールセル110x、110y、および110zにサービスを提供するピコgNBまたはフェムトgNBを含んでもよい、スモールセルgNBである。gNBは、1つまたは複数の(たとえば、2つ、3つ、4つなどの)セルをサポートしてもよい。
【0029】
ワイヤレスネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、gNBは、同様のフレームタイミングを有することができ、異なるgNBからの送信は、時間的にほぼ整合し得る。非同期動作の場合、gNBは、異なるフレームタイミングを有することがあり、異なるgNBからの送信は、時間的に整合していないことがある。いくつかのシナリオでは、ネットワークが、同期または非同期動作間で動的切替えを処理することを可能にされる、またはそのように構成されることがある。
【0030】
UE115はワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散され、各UEは固定またはモバイルである場合がある。モバイル装置は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表された規格および仕様では、一般にユーザ機器(UE)と呼ばれるが、そのような装置は、当業者によって、移動局(MS)、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末(AT)、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、端末、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の適切な用語で呼ばれることもあることを諒解されたい。本文書内では、「モバイル」装置またはUEは、必ずしも移動する能力を有する必要があるとは限らず、固定であってもよい。UE115のうちの1つまたは複数の実施形態を含み得るようなモバイル装置のいくつかの非限定的な例には、モバイル、セルラー(セル)フォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、ラップトップ、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートブック、ネットブック、スマートブック、タブレット、および携帯情報端末(PDA)が含まれる。モバイル装置は、加えて、自動車もしくは他の輸送車両、衛星無線、全地球測位システム(GPS)デバイス、物流コントローラ、ドローン、マルチコプター、クアッドコプター、スマートエネルギーもしくはセキュリティデバイス、ソーラーパネルもしくはソーラーアレイ、都市照明、用水、または他のインフラストラクチャなどの「モノのインターネット」(IoT)デバイス、工業オートメーションおよびエンタープライズデバイス、アイウェア、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、ヘルスまたはフィットネストラッカー、哺乳類埋込み可能デバイス、ジェスチャー追跡デバイス、医療デバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲームコンソールなどのコンシューマおよびウェアラブルデバイス、ならびに、ホームオーディオ、ビデオおよびマルチメディアデバイス、アプライアンス、センサー、自動販売機、インテリジェント照明、ホームセキュリティシステム、スマートメーターなどのデジタルホームまたはスマートホームデバイスであり得る。UE115などのモバイル装置は、マクロgNB、ピコgNB、フェムトgNB、リレーなどと通信することが可能であり得る。図1では、稲妻(たとえば、通信リンク125)は、UEとサービングgNBとの間のワイヤレス送信、またはgNB間の所望の送信を示し、サービングgNBは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でUEにサービスするように指定されたgNBである。バックホール通信134は、gNB間で発生し得るワイヤードバックホール通信として示されているが、バックホール通信が追加または代替としてワイヤレス通信によって実現されてもよいことを諒解されたい。
【0031】
図2は、基地局/gNB105およびUE115の設計のブロック図を示す。これらは、図1の基地局/gNBのうちの1つおよびUEのうちの1つとすることができる。(上述のように)制限付き関連付けシナリオの場合、gNB105は図1のスモールセルgNB105zであってもよく、UE115はUE115zであってもよく、UE115zは、スモールセルgNB105zにアクセスするために、スモールセルgNB105zに対するアクセス可能UEのリストに含まれることになろう。gNB105はまた、何らかの他のタイプの基地局であり得る。gNB105は、アンテナ234a~234tを備えてもよく、UE115は、アンテナ252a~252rを備えてもよい。
【0032】
gNB105において、送信プロセッサ220は、データソース212からデータを受信し、コントローラ/プロセッサ240から制御情報を受信することができる。制御情報は、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)などに関するものであってもよい。データは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)などに関するものであってもよい。送信プロセッサ220は、データおよび制御情報を処理(たとえば、符号化およびシンボルマッピング)して、それぞれ、データシンボルおよび制御シンボルを取得してもよい。送信プロセッサ220はまた、たとえば、1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)、およびセル固有基準信号(CRS)のための基準シンボルを生成してもよい。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ230は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を行ってよく、出力シンボルストリームを変調器(MOD)232a~232tへ供給してよい。各変調器232は、(たとえば、OFDM用などに)それぞれの出力シンボルストリームを処理して出力サンプルストリームを取得し得る。各変調器232は、追加または代替として、出力サンプルストリームを処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得し得る。変調器232a~232tからのダウンリンク信号は、それぞれ、アンテナ234a~234tを介して送信され得る。
【0033】
UE115において、アンテナ252a~252rは、gNB105からダウンリンク信号を受信することができ、受信信号を、それぞれ復調器(DEMOD)254a~254rに供給することができる。各復調器254は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得することができる。各復調器254は、(たとえば、OFDM用などに)入力サンプルをさらに処理して受信シンボルを取得し得る。MIMO検出器256は、すべての復調器254a~254rから受信シンボルを取得し、該当する場合は受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを供給してもよい。受信プロセッサ258は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)し、UE115のための復号されたデータをデータシンク260に供給し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ280に供給することができる。
【0034】
アップリンク上で、UE115において、送信プロセッサ264は、データソース262から(たとえば、PUSCH用の)データを受信および処理し、コントローラ/プロセッサ280から(たとえば、PUCCH用の)制御情報を受信および処理することができる。送信プロセッサ264はまた、基準信号のための基準シンボルを生成することができる。送信プロセッサ264からのシンボルは、該当する場合はTX MIMOプロセッサ266によってプリコーディングされ、(たとえば、SC-FDMなどのために)変調器254a~254rによってさらに処理され、gNB105に送信され得る。gNB105において、UE115からのアップリンク信号は、アンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、該当する場合はMIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によってさらに処理されて、UE115によって送られた復号されたデータおよび制御情報を取得することができる。プロセッサ238は、復号されたデータをデータシンク239に供給し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ240に供給してもよい。
【0035】
コントローラ/プロセッサ240および280は、それぞれ、gNB105およびUE115における動作を指示することができる。gNB105におけるコントローラ/プロセッサ240および/もしくは他のプロセッサおよびモジュールならびに/またはUE115におけるコントローラ/プロセッサ280および/もしくは他のプロセッサおよびモジュールは、図4図7に示す実行および/または本明細書で説明する技法のための他のプロセスを行う、または指示するためなどに、本明細書で説明する技法のための様々なプロセスの実行を行う、または指示することができる。メモリ242および282は、それぞれ、gNB105およびUE115のためのデータおよびプログラムコードを記憶してもよい。スケジューラ244は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジュールしてもよい。
【0036】
UE115は、ULで1つまたは複数のサウンディング基準信号(SRS)を送ってもよく、これは、基地局105が、たとえば帯域幅チャネル品質を推定すること、アップリンクタイミングを推定すること、その他を行うのを助ける。時分割複信(TDD)の場合は、SRS送信は、ダウンリンク伝搬チャネルを推定するためにeNBによって使用されてもよい。実施形態において、UE115は、割り当てられたコンポーネントキャリア(たとえば、CC1または第1のコンポーネントキャリア)でSRSまたは任意のアップリンクチャネルを送るように構成されてもよい。割り当てられたCC1は、デフォルトコンポーネントキャリアと考えられ得る1次コンポーネントキャリアであってもよい。CC1を割り当てるとき使用される、任意の数の方法があってもよい。たとえば、UE115のCC1を割り当てることは、部分的に、チャネル品質インジケータ(CQI)、トラフィックタイプ、ネットワーク競争可能性(network contestability)、ネットワーク所有権(Network Proprietary Ownership)(たとえば、FFA、AT&T、Verizonなどがいくつかのコンポーネントキャリアを所有する場合がある)などに基づいてもよい。要するに、UE115は、デフォルトコンポーネントキャリア、CC1でSRSを送るように構成されてもよい。しかしながら、時々、1つまたは複数のSRS送信に対して、UE115が代替のコンポーネントキャリア(たとえば、CC1xまたはCCx)に一時的に切り替えることが有利であり得る状況が発生する場合がある。実施形態において、時間がいくらか経過した後に、所与の利点が消失すると、運用上の要望で、または理由なく、UE115はデフォルトのCC1に戻ってもよい。
【0037】
UE115がデフォルトのCC1から代替のCC1xに切り替えるとき、SRS通信は、送信のCC1xのコンポーネントパス内の位相ロックループ(PLL)を再同調することから恩恵を受ける場合がある。さらに、UE115がデフォルトのCC1からCC1xに切り替えるとき、通信は、送信のCC1xのコンポーネントパス内の電力増幅器(PA)を再構成することから恩恵を受ける場合がある。コンポーネントパス内のPLL、PA、および他のコンポーネントが単にCC1にサービスする場合、CC1とCC1xとの間の切替え、ならびにPLL、PAなどの調整および再調整は、他のCCにはほとんど重要ではないことがある。
【0038】
UEは、ますます小さく、薄く、モバイルになっているが、同時にユーザは、UEがさらに多くのサービスをより速く提供することを要求する。より多くのサービスは、一般に、増加したデータトラフィックおよび計算を処理するためのより多くのソフトウェア/ハードウェアコンポーネントに匹敵する。しかしながら、UEの小さいサイズは、構成要素の追加を極めて難しくする。要するに、UE内の実装面積が、ますます不足している。さらに、ハードウェア/ソフトウェアコンポーネントは熱を発生するが、UE内の限られたスペースにより、ヒートシンクおよび/または熱を放散する他の手段の数およびサイズが削減される。熱問題の悪化には、マイクロ波からミリメートル波への産業界の移行が含まれ、これはデータレートを増加させ、さらにミリメートル波の減少した電波伝搬に応じたビームフォーミングの頻度に起因する熱発生の増加を引き起こす。
【0039】
実装面積および熱問題を縮小しようと努力して、多くのUEは、送信に同じコンポーネントパス(たとえば、PLL、PA、他のRFコンポーネント、スイッチなど)を使用して、または送信に同じコンポーネントパスの一部分を使用して、複数の異なる通信およびCCにサービスするよう設計される。要するに、パスの同じコンポーネントが、異なるタイプの通信をサービスするために共有される。コンポーネントを共有すると、UE内のコンポーネント数が減り、上述の実装面積問題および熱問題を緩和するのに役立つ。場合によっては、送信にいくつかのコンポーネントを共有することは、別個のコンポーネントでは対処することができない厳しいRF要件(たとえば、バンド内キャリアアグリゲーションのエミッション要件)に基づいてもよい。
【0040】
共有コンポーネントパスおよび/またはコンポーネントパスの共有部分の解決策は、新しい予期しない問題につながる。たとえば、UEが、複数のCCにサービスするために同じコンポーネントパス(またはそれの一部分)を使用するとき、CCの1つにサービスするためにコンポーネントパスの一部または全部のコンポーネントを調整すると、同じコンポーネントパス(またはそれの一部分)を使用する他のCCに対して問題を引き起こす場合がある。例示的なUEでは、UEの多くのハードウェア/ソフトウェアコンポーネントが、連続してつながれ、それによって、コンポーネントパスのコンポーネントの調整、変更、再同調、再構成などが、コンポーネントパスの一部または全部を通って経路設定される他の通信をもたらす。
【0041】
詳細には、UE115のSRSを送るために使用される割り当てられたCC(たとえば、CC1)は、UE115の他の情報を送るために使用されるCC(たとえば、CC2)と同じ帯域幅および/または他のコンポーネントを共有してもよい。図3は、例示的なUE115を示し、CC1およびCC2は、同じRF301およびPA302を共有する。実施形態において、CC1およびCC2は、同じベースバンド、RF、および/またはPAを共有する場合がある。当然、CC1およびCC2は、上記の任意の組合せを共有する場合があり、追加のハードウェア/ソフトウェアコンポーネントを共有する場合がある。たとえば、CC1およびCC2は同じPAを共有する場合があるが、同じRFを共有しない場合があり、CC1およびCC2は同じRFを共有する場合があるが、同じPAを共有しない場合があり、CC1およびCC2は、UEの特定のアーキテクチャによって設計されるように、UEの任意のコンポーネントを共有するおよび/または共有しない場合がある。
【0042】
説明のために、本明細書はCC1およびCC2に照らして例を示す。しかしながら、任意の数のCCが、UEの1つまたは複数のハードウェア/ソフトウェアコンポーネントを共有し得る。したがって、CC1およびCC2について説明するとき、CCのグループは任意の数のCC(たとえば、CC1からCC1+n)を含む場合があり、本明細書で開示する方法およびシステムはそれらに適用可能であることを理解されたい。さらに、説明のために、本開示は、共有されるベースバンド、RF、および/またはPAを含む、共有コンポーネントパスの例を示す。しかしながら、所与のCCに対して1つまたは複数の構成要素を調整すると、別のCCの送信を中断させ得るような方法で、UEの任意の数のハードウェア/ソフトウェアコンポーネントが共有される場合があり、本明細書で開示する方法およびシステムは、それに適用可能である。さらに、本明細書のシステムおよび方法は、少なくともマイクロ波およびミリメートル波送信に適用可能であることを理解されたい。
【0043】
上記で説明したように、時々、UE115が一時的に代替のCCを使用してSRS情報を送信することが有利であり得る状況が発生する場合がある。たとえば、UE115は一時的に、1つまたは複数のSRS送信に対して、デフォルトのCC1から異なるコンポーネントキャリア(たとえば、CC1x)に切り替えてもよい。実施形態において、所与の送信が発生すると、UE115は、デフォルトのCC1に戻ってもよい。UEの共有コンポーネントパスにより、CC1がCC1xに切り替えるとき、切替えは、他の通信(たとえば、CC2)に有害な影響を与える場合がある。たとえば、共有コンポーネントパスの1つまたは複数の共有コンポーネントは、CC1のCC1xへの切替えに基づいて、調整、変更、再同調、再構成などを行われる場合がある。CC1からCC1xへの切替えを助けるために共有コンポーネントパスの1つまたは複数のコンポーネントを調整すると、CC2のスループットを低下させるおよび/または切替え中の通信を妨げる場合があるので、予期しない問題が生じる。したがって、共有コンポーネントパス問題の解決策が望まれる。
【0044】
実施形態において、システムおよび方法は、1つまたは複数のCCがコンポーネントパスの一部または全部のコンポーネントを共有するかどうかを決定することから恩恵を受け得る。図4は、この決定を行う例示的な方法を示す。1つまたは複数のCCがコンポーネントパスを共有するかどうかの決定は、暗黙的情報、明示的情報、および/または暗黙的情報と明示的情報の組合せに基づいてもよい。暗黙的情報に基づく一例では、1つまたは複数のプロセッサが、CC1およびCC2がバンド内連続であるかどうかを決定してもよい(ステップ401)。CC1およびCC2がバンド内連続である場合、1つまたは複数のプロセッサは、CC1およびCC2が同じコンポーネントパスの一部または全部を共有すると判断してもよい(ステップ404)。さらに、暗黙的情報に関して、1つまたは複数のプロセッサが、CC1およびCC2がバンド内であるかどうかを決定してもよい(ステップ402)。CC1およびCC2がバンド内である場合、1つまたは複数のプロセッサは、CC1およびCC2が同じコンポーネントパスの一部または全部を共有すると判断してもよい(ステップ404)。CC1およびCC2がバンド内連続でない、かつ/またはバンド内でない場合、1つまたは複数のプロセッサは、CC1およびCC2がコンポーネントパスを共有しないと決定してもよい(ステップ405)。1つまたは複数のプロセッサは、1つもしくは複数のUEプロセッサおよび/または1つもしくは複数のネットワークプロセッサ(たとえば、基地局)であってもよい。場合によっては、CC1およびCC2は、それらが同じタイミングアドバンスグループに属する、かつ/または同じサイクリックプレフィックスを有する、かつ/または同じバンドにある場合、同じコンポーネントパスの一部または全部を共有するよう決定されてもよい。
【0045】
いくつかのシナリオでは、1つまたは複数のCCがコンポーネントパスを共有するかどうかの決定は、明示的情報に基づいて行われてもよい。たとえば、UEが基地局に、どのCCが同じコンポーネントパスの一部または全部を共有するかをシグナリングしてもよい。たとえば、UE115が基地局105に、CC1およびCC2がコンポーネントパスの一部または全部のコンポーネントを共有することをシグナリングしてもよい。どのCCが同じコンポーネントパスの一部または全部を使用するかというUEの決定は、暗黙的情報および/または明示的情報に基づいてもよい。たとえば、UEは、上述のように情報を暗黙的に決定してもよい(ステップ401および/またはステップ402)。さらに、UEは、どのCCがコンポーネントパスを共有するかを示す値を用いて構成されてもよい(ステップ403)。CC1およびCC2がコンポーネントパスを共有することを示す値を用いてUEが構成される場合、1つまたは複数のプロセッサは、CC1およびCC2が同じコンポーネントパスの一部または全部を共有すると判断してもよい(ステップ404)。そうでない場合、UEは、CC1およびCC2がコンポーネントパスを共有しないと判断してもよい(ステップ405)。CC1およびCC2がコンポーネントパスを共有するかどうかに関する情報は、基地局によって決定されてもよく、または基地局に明示的に伝達されてもよい。どのCCがコンポーネントパスを共有するかについてのUEの知識は、以下で詳細に説明するように、CCの切替え技法を決定するために使用されてもよい。さらに、どのCCがコンポーネントパスを共有するかについての基地局の知識は、UEがCCに対して使用し得る切替え技法を予想するために使用されてもよく、これは基地局がCCを介して送信された情報を受信し、復号するのを助け得る。
【0046】
説明したように、2つ以上のCC(たとえば、CC1、CC2など)が、コンポーネントパスの一部または全部を共有するとき、CC1からCC1xへの切替えを助けるために共有コンポーネントパスの1つまたは複数のコンポーネントを調整すると、CC2のスループットを下げる場合がある。実施形態において、CC1がCC1xに切り替えられるとき、UE115は、共有コンポーネントパスのコンポーネントが、それらの調整された状態(たとえば、非デフォルト状態)である間、CC2を介して情報を送信することを控えてもよい。さらに、共有コンポーネントパスのコンポーネントがそれらのデフォルト状態に戻った後、UE115はCC2を介して情報を送ってもよい。
【0047】
調整された状態の間、UE115は、CC2に向けられた情報が送信されるべきかどうかを決定してもよい。UE115が、CC2に向けられた情報はコンポーネントパスのコンポーネントがデフォルト状態に戻るまで待つことから恩恵を受けると決定する場合、UE115は、共有コンポーネントのデフォルト設定が復元されるまで、CC2に向けられた情報の送信を遅らせてもよい。CC2に向けられた情報を遅らせるかどうかの決定は、少なくとも送信される情報のタイプ、情報に関係するサービス要件、エラー検出率問題、情報が肯定応答/否定応答(ACK/NACK)情報であるかどうかなどに基づいてもよい。実施形態において、CC2に向けられた情報を遅らせるかどうかの決定は、CC2へのコンポーネント調整の影響に基づいてもよい。コンポーネント調整がCC2に有益であると決定される場合、UE115は、コンポーネントパスがそれの調整された状態にありながら、CC2を介して送信してもよい。さらに、UE115が、CC2への推定される妨害(disturbance)がしきい値妨害率/値を下回ると決定する場合、UE115は、コンポーネントパスの構成要素がそれの調整された状態にありながら、CC2を介して情報を送信することを選択してもよい。しかしながら、UE115が、CC2への推定される妨害がしきい値妨害率/値を上回ると決定する場合、UE115は、コンポーネントパスの構成要素がそれらのデフォルト状態に復元されるまで、CC2を介した送信を遅らせることを選択してもよい。さらにまたUE115は、コンポーネントがCC2に与え得る影響にかかわらず、コンポーネントパスのコンポーネントがそれらのデフォルト状態に復元されるまで、CC2を介した送信を遅らせるように構成されてもよい。
【0048】
状況において、UE115は、CC2に向けられた情報を遅らせないことに決めてもよいが、同時に、共有コンポーネントパスの調整されたコンポーネントは、CC2を介した送信に対して導電性がなく、かつ/またはUE115は、共有コンポーネントパスのコンポーネントが調整された状態であるとき、CC2で送信しないように構成される。実施形態において、CC1がCC1xに切り替えられるとき、UE115がCC2を代替のCC(たとえば、CC2x)に切り替えて、CC1xをサポートするために共有コンポーネントに行われる調整が、CC2xでの情報(またはSRSなど、情報もしくは信号の代替のセット)の送信もサポートするようにすることが望ましい場合がある。たとえば、共有コンポーネントの調整に基づいて、UE115は、CC2を、共有コンポーネントの調整された設定でうまく動作するCC2xに切り替えてもよい。UE115は、どのCCが調整された設定に基づいてうまく動作するかを決定してもよい。さらに、UE115は、CC1がCC1xに切り替えられるとき、CC2をCC2xに切り替えるように構成されてもよい。
【0049】
図5は、UE115がCCを切り替える例示的な実施形態を示す。ステップ501において、UE115の1つまたは複数のプロセッサが、SRSを送信するようにスケジュールされる、またはさもなければSRSを送信することに決める(ステップ501)。UE115は、SRSをデフォルトのCC1で送信することが有利であるか、それともCC1xに切り替えることが有利であるかを決定する、またはさもなければその時にCC1xに切り替えるように構成される。決定は、SRSがCC1を介してより効果的に伝えられるか、それともCC1xを介してより効率的に伝えられるかを決定するために、衝突および/または優先順位付けを考慮に入れるルールに基づいてもよい。UEが、(たとえば、少なくともしきい値、送信される情報のタイプ、サービス品質要件などに基づいて)SRSはCC1を介して十分に伝えられると決定する場合、UEは、CC1を介してSRSを伝えることに決めてもよい(ステップ503)。一例では、HARQ-ACKがCC1上で送信されている場合、UEは、CC1xに切り替えなくてもよい。CC1はSRSのデフォルトコンポーネントキャリアであるので、CC1のコンポーネントパスのコンポーネントは、CC1での送信時に、それらのデフォルト設定のままであってもよい。そのような状況において、UE115は、コンポーネントパスに対するそれのデフォルト設定を使用して、CC1を介してSRSを送信する。
【0050】
しかしながら、UE115が、(たとえば、少なくともしきい値、送信される情報のタイプ、サービス品質要件などに基づいて)SRSはCC1を介して十分に伝えられない場合があると決定する場合、UE115は、CC1xに切り替え、CC1xを介してSRSを伝える。決定は、衝突処理および/または優先順位付けルールに基づいてもよい。追加/代替として、UEがSRSはCC1と比較する(たとえば、比較値)と、CC1xを介してより効率的に伝えられると決定する場合、UE115は、CC1からCC1xに切り替えてもよい。UE115がSRSを伝えるためにCC1からCC1xに切り替えるとき、UE115は、CC1xで伝えられるSRSを有利にもたらすような方法でコンポーネントパスのコンポーネントを調整する(ステップ504)。たとえば、UE115は、CC1xの通信のコンポーネントパス内のRFおよび/またはPAを調整してもよい。ステップ505において、SRSがCC1xを介して送信される。その後、UE115は、それのSRSデフォルトコンポーネントキャリア(たとえば、CC1)に切り替えて戻り、コンポーネントパスのCC1のコンポーネント(たとえば、RF、PAなど)をそれらのデフォルト設定に戻す(ステップ506)。
【0051】
実施形態において、1つまたは複数のプロセッサが、CC1およびCC2を切替えグループとして切り替えるように決めるかつ/または構成される場合がある。切替えグループとして切り替えることは、CC1をCC1xに切り替えると同時に、CC2をCC2xに切り替えることを含んでもよい。当然、任意の数のCCが、切替えグループとして切り替えるように構成されてもよい(たとえば、CC1、CC2……CC1+nがCC1x、CC2x……CC1+nxに切り替える)。切替えペアおよび/または切替えグループは、1つまたは複数のCCがコンポーネントパスの一部または全部のコンポーネントを共有するとき、形成され得る。1つまたは複数のCCが、コンポーネントパスの一部または全部のコンポーネントを共有し、したがって切替えグループにグループ化されるべきかどうかの決定の一例については、上記の図4において説明している。切替えペアおよび/またはグループが確立される実施形態では、切替えペア/グループの1つのCCが切り替えられるとき、CCペア/グループのCCの一部または全部が切り替えられてもよい。たとえば、1つまたは複数のプロセッサが、SRSを送るためにCC1からCC1xに切り替えることが有利であると決定する場合、1つまたは複数のプロセッサは、切替えグループの一部または全部のCC(たとえば、CC1x、CC2x、CCn+1xなど)もまた切り替えてもよい。さらに、1つまたは複数のプロセッサが、CC2で送信されるように意図された情報がCC2xで送信されることが有利であると決定する場合、1つまたは複数のプロセッサは、CC2および切替えグループの一部または全部のCC(たとえば、CC1x、CC2x、CCn+1xなど)もまた切り替えてもよい。
【0052】
図6は、情報の送信のために切替えグループのCCを切り替える一例を示す。ステップ601において、1つまたは複数のプロセッサは、CC1およびCC2がコンポーネントパスのコンポーネントを共有すると決定する。決定に基づいて、ステップ602において、1つまたは複数のプロセッサは、CC1およびCC2を切替えグループにグループ化することを決める。ステップ603において、1つまたは複数のプロセッサは、第1の情報がCC1を介して送信されること、および第2の情報がCC2を通じて送信されることを決定する。
【0053】
ステップ604において、1つまたは複数のプロセッサは、少なくとも第1の情報および第2の情報に基づいて、CC1がCC1xに切り替えられるべきかどうかを決定する。実施形態において、1つまたは複数のプロセッサは、切替えグループの1つまたは複数のCCを切り替えるかどうかを決定するとき、切替えグループの1つまたは複数のCCへの影響を考慮してもよい。CC1からCC1xに切り替えるかどうかの決定は、少なくとも、CCのうちの1つまたは複数のCCで送信される情報に割り当てられた優先レベルに基づいてもよい。たとえば、1つまたは複数のプロセッサは、SRSに優先する、かつ/またはSRSと衝突する可能性がある、CC2において送信される情報があると決定する場合がある。優先順位は、送信される情報のタイプ、サービス品質要件などに基づいてもよい。この例では、1つまたは複数のプロセッサは、第1の情報または第2の情報が、CC1xにおいてのSRS送信よりも優先順位が高い場合、CC1をCC1xに切り替えないことを決定してもよい。ステップ604において、決定は、CC1xおよび/またはCC2xへの切替えがCC2に向けられた送信に与える可能性がある起こり得る影響もまた考慮に入れてもよい。たとえば、1つまたは複数のプロセッサは、切替えがCC2での送信(たとえば、現在送信中の送信)を妨げることになる場合、CC1をCC1xに切り替えないことを決定してもよい。別の例では、1つまたは複数のプロセッサは、CC1xでのSRSの送信が、CC2で送信されるようにスケジュールされた情報(たとえば、HARQ-ACK)と衝突を引き起こすことになると決定してもよい。この決定された潜在的な衝突に基づいて、1つまたは複数のプロセッサは、切替えグループの1つまたは複数のCCを(たとえば、CC1をCC1xに)切り替えないことを決めてもよい。
【0054】
ステップ604において、1つまたは複数のプロセッサが、CC1からCC1xに切り替えないと決定する場合、ステップ605において、共有コンポーネントパスのコンポーネントは、それらのデフォルト設定のままにされる。ステップ606において、1つまたは複数のプロセッサは、CC1で第1の情報を、CC2で第2の情報を、かつ/またはCCn+1で任意の他の情報を送信してもよい。情報がCC1、CC2、および/またはCCn+1を介して送信されるとき、共有コンポーネントパスのコンポーネントは、それらのデフォルト設定のままである。
【0055】
ステップ604において、1つまたは複数のプロセッサが、CC1はCC1xに切り替えられるべきと判断する場合、ステップ607において、CC1はCC1xに切り替えられる。実施形態において、1つまたは複数のプロセッサが、CC1をCC1xに切り替えることを決め、1つまたは複数のプロセッサが、CC2に送信するための情報があると決定する場合、UEは、CC2の情報を送信することを部分的または全体的に控えてもよい。さらに、1つまたは複数のプロセッサが、CC1をCC1xに切り替えることを決め、1つまたは複数のプロセッサが、CC2に送信するための情報があると決定する場合、1つまたは複数のプロセッサは、CC2のためにある情報が送信を終えるまで待ってもよい。ステップ607において切替えが行われるとき、プロセッサはまた、CC1およびCC2が切替えグループに入っているので、CC2をCC2xに切り替えてもよい。ステップ608において、1つまたは複数のプロセッサは、CC1xおよび/またはCC2xで情報を送信するのに適切であるように、共有コンポーネントパスのコンポーネントを調整する。ステップ609において、1つまたは複数のプロセッサは、CC1xを介して情報を送信する。情報がCC2xを介して送信されるように利用可能である場合、ステップ609において情報は、CC2xを介して送信されてもよい。1つまたは複数のプロセッサが、デフォルトに切り替えて戻ることがスケジュールされる、または有利であると決定するとき、1つまたは複数のプロセッサは、CC1/CC2に切り替えて戻り、コンポーネントパスをデフォルト設定に切り替えて戻す(ステップ610)。場合によっては、CC1およびCC2は、少なくともCC1およびCC2がバンド内である、かつ/またはCC1xおよびCC2xがバンド内連続であるので、切替えグループに入っていると識別されてもよい。
【0056】
図7は、情報を受信する一例を示し、切替えグループのCCが切り替えられている。ステップ701において、1つまたは複数のプロセッサは、CC1およびCC2がコンポーネントパスのコンポーネントを共有すると決定する。決定に基づいて、ステップ702において、1つまたは複数のプロセッサは、CC1およびCC2が切替えグループに入っていると判断する。ステップ703において、1つまたは複数のプロセッサは、情報が切替えグループの1つまたは複数のCCから受信されると決定する。ステップ704において、1つまたは複数のプロセッサは、CC1および/またはCC2がCC1xおよび/またはCC2xに切り替えられたと決定する。ステップ705において、CC1xおよび/またはCC2xを介して情報が受信され、受信された情報は復号される。
【0057】
切替えグループを含む実施形態によれば、切替えグループのそれぞれのCC(たとえば、CC1およびCC2)の性能/サービス要件および/またはその上で送信される情報は、異なる場合がある。したがって、切替えグループの1つのCCに適用可能なルールが、切替えグループの別のCCに適用可能なルールとは異なることが望ましい場合がある。たとえば、1つまたは複数のプロセッサは、CC2に適用されるルールとは異なるルールをCC1に適用してもよい。たとえば、切替えグループの切替えをトリガするCC1の条件の一部または全部は、切替えグループの切替えをトリガするCC2の条件と比較して異なるパラメータに基づいてもよい。別の例では、ルールの一部または全部は、異なるように重み付けされてもよい(たとえば、CC1に対してより厳しい、またはCC1に対してより緩い)。たとえば、CC1の優先順位付けおよび/または衝突回避ルールが、CC2の衝突回避および/または優先順位付けルールと比較して2倍の、または半分の重要性であると考えられてもよい。別の例では、切替えルールが1つまたは複数のベースラインルールに基づくとき、他のルールがベースラインルールを無効にしてもよい。たとえば、サービス優先順位ルール、サービス品質ルール、ネットワーク優先順位ルール、エラー訂正ルール、ACK/NACKルールなどによって無効にされる場合があるベースラインルールは、衝突の可能性に関して条件付けられてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態によれば、変化するルールは、切替えペアの異なるCCが異なる時間に切り替えることを可能にし得る。たとえば、CC1は、CC2と比べて比較的より厳しいスループットルールを有する場合がある。例では、CC1の条件は、CC2の条件が満たされないときに満たされてもよい。そのような例では、1つまたは複数のプロセッサは、CC1からCC1xに切り替え、CC2のスループットルールはCC2が共有コンポーネントパスの調整されたコンポーネントで送信されるのを許容することができるので、CC2からCC2xに切り替えるのを控えてもよい。基地局は、CC2がCC2xに切り替えられなかったことを明示的に伝えられてもよく、かつ/または、CC2の低下したかつ/または空の波形に基づいて、CC2がCC2xに切り替えられなかったことを検出することができてもよい。
【0059】
情報および信号が様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表される場合があることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって参照される場合があるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光粒子、またはそれらの任意の組合せによって表される場合がある。
【0060】
図2および図3の機能ブロックおよびモジュールは、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェアデバイス、電子構成要素、論理回路、メモリ、ソフトウェアコード、ファームウェアコードなど、またはそれらの任意の組合せを備え得る。図4図7のブロックは、必要に応じて任意の順序で、並行して、および/または順次に行われてもよい。さらに、図4図7のブロックのいくつかは、必要に応じて省略されてもよい。さらにまた、図4図7の全ブロックのいくつかは、UEおよび/またはネットワークデバイスにある1つまたは複数のプロセッサによって行われてもよい。
【0061】
さらに、本明細書で本開示に関連して説明した様々な例示的論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを当業者は理解されよう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性について明確に例示するために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記で概してそれらの機能性に関して説明した。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定の用途およびシステム全体に課される設計の制約によって決まる。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方式によって実装してもよいが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。当業者はまた、本明細書で説明する構成要素、方法、または相互作用の順序または組合せは例にすぎないことと、本開示の様々な態様の構成要素、方法、または相互作用は本明細書で図示し説明する方法以外の方法で組み合わされるかまたは実行される場合があることとを容易に認識されよう。
【0062】
本明細書の開示に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、本明細書で説明する機能を実行するように設計された、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せを用いて、実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPおよびマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成、として実装されてもよい。
【0063】
本明細書の開示に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体の中に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体化してよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICの中に存在し得る。ASICは、ユーザ端末の中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、個別の構成要素としてユーザ端末の中に存在し得る。
【0064】
1つまたは複数の例示的設計では、記載した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合わせで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶され得るか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの移転を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送または記憶するために使用することができ、汎用もしくは専用コンピュータ、または汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むことができる。また、接続が、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる場合もある。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、またはデジタル加入者回線(DSL)を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、またはDSLは、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、ハードディスク(disk)、ソリッドステートディスク(disk)、およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0065】
特許請求の範囲を含めて本明細書で使用する場合、「および/または」という用語は、2つ以上の項目のリストにおいて使用されるとき、列挙される項目のうちのいずれか1つを単独で利用できること、または列挙される項目のうちの2つ以上からなる任意の組合せを利用できることを意味する。たとえば、組成物が、構成要素A、B、および/またはCを含むものとして説明される場合、その組成物は、A単体、B単体、C単体、AおよびBを組み合わせて、AおよびCを組み合わせて、BおよびCを組み合わせて、またはA、B、およびCを組み合わせてを含むことができる。また、特許請求の範囲内を含む本明細書で使用する「のうちの少なくとも1つ」で終わる項目のリストにおいて使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」というリストが、AまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)、あるいはそれらの任意の組合せにおけるこれらのいずれかを意味するような、選言的なリストを示す。
【0066】
本開示の以上の説明は、いかなる当業者も本開示を作成または使用することが可能となるように提供される。本開示の様々な変更が当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用されてもよい。したがって、本開示は、本明細書で説明した例および設計に限定されるものでなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【符号の説明】
【0067】
100 ワイヤレスネットワーク
105 基地局/gNB
110 マクロセル/スモールセル
115 UE
125 通信リンク
134 バックホール通信
212 データソース
220 送信プロセッサ
230 送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ
232 変調器(MOD)
234 アンテナ
236 MIMO検出器
238 受信プロセッサ
239 データシンク
240 コントローラ/プロセッサ
242 メモリ
244 スケジューラ
252 アンテナ
254 復調器(DEMOD)
256 MIMO検出器
258 受信プロセッサ
260 データシンク
262 データソース
264 送信プロセッサ
266 TX MIMOプロセッサ
280 コントローラ/プロセッサ
282 メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7