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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】データ送信方法及び関連する装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/02 20090101AFI20221213BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20221213BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20221213BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20221213BHJP
【FI】
H04W28/02
H04W88/06
H04W84/10
H04W84/12
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021500544
(86)(22)【出願日】2019-04-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 CN2019081551
(87)【国際公開番号】W WO2020010880
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2021-02-17
(31)【優先権主張番号】201810758519.4
(32)【優先日】2018-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】于 健
(72)【発明者】
【氏名】李 云波
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0310692(US,A1)
【文献】特開平10-150386(JP,A)
【文献】特開2001-237830(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチバンド送信をサポートする通信装置による、無線ローカルエリアネットワークにおけるデータ送信方法であって、前記マルチバンドは、少なくとも第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とを含み、前記第2の周波数帯域は、前記第1の周波数帯域より周波数が高く、前記方法は、
前記通信装置によって、フレームを取得するステップと、
前記通信装置によって、前記第2の周波数帯域で前記フレームを送信するステップと、
を含み、前記第2の周波数帯域で送信される前記フレームは、少なくとも以下の条件、即ち、前記フレームがデータフレームであり、かつ前記フレームの送信レートが事前設定された送信レート分類閾値より大きいこと、に対応する、
データ送信方法。
【請求項2】
前記第2の周波数帯域は、6GHz周波数帯域である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の周波数帯域は、2.4GHz周波数帯域、又は5GHz周波数帯域である、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記事前設定された送信レート分類閾値は、空間ストリームのために設定される、
請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記事前設定された送信レート分類閾値が示される、
請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記フレームパケットフォーマットは、高効率(HE)データパケットである、
請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の周波数帯域は、2.4GHz周波数帯域であり、前記第2の周波数帯域は、5GHz周波数帯域である、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
マルチバンド送信をサポートする無線ローカルエリアネットワークに適用されるデータ送信装置であって、前記マルチバンドは、少なくとも第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とを含み、前記第2の周波数帯域は、前記第1の周波数帯域より周波数が高く、前記装置は、
フレームを取得するように構成された処理モジュールと、
前記第2の周波数帯域で前記フレームを送信するように構成されたトランシーバモジュールと、
を含み、
前記第2の周波数帯域で送信される前記フレームは、少なくとも以下の条件、即ち、前記フレームがデータフレームであり、かつ前記フレームの送信レートが事前設定された送信レート分類閾値より大きいこと、に対応する、
データ送信装置。
【請求項9】
前記第2の周波数帯域は、6GHz周波数帯域である、
請求項8に記載のデータ送信装置。
【請求項10】
前記第1の周波数帯域は、2.4GHz周波数帯域、又は5GHz周波数帯域である、
請求項8又は9に記載のデータ送信装置。
【請求項11】
前記事前設定された送信レート分類閾値は、空間ストリームに基づいて設定される、
請求項8~10のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
【請求項12】
前記事前設定された送信レート分類閾値が示される、
請求項8~10のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
【請求項13】
前記フレームパケットフォーマットは、高効率(HE)データパケットである、
請求項8~12のいずれか1項に記載のデータ送信装置。
【請求項14】
前記第1の周波数帯域は、2.4GHz周波数帯域であり、前記第2の周波数帯域は、5GHz周波数帯域である、
請求項8に記載のデータ送信装置。
【請求項15】
プログラムが記録されているコンピュータ可読記録媒体であって、前記プログラムは、実行されたとき、コンピュータに、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、データ送信方法、及び関連する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術の迅速な開発及びモバイル端末の大衆化とともに、無線通信に基づく様々な情報探索及び情報交換の方式が日常生活でますます広く利用されている。
【0003】
無線通信の分野では、通信デバイスは、ノードと呼ばれることがある。データが無線方式で、ノード間で送信されるとき、ノードはいくつかの無線送信リソースを利用する必要がある。例えば、第1のノードは、第2のノードにデータを送信し、第1のノードは、第1のノードが第2のノードと取り決める周波数帯域中の無線送信リソースを利用することによって第2のノードにデータを送信し得る。
【0004】
現在、ノード間でのデータ送信の処理では、周波数帯域のスループットレートは比較的低く、周波数帯域の全体的なレイテンシレベルは比較的高い。従って、上位レイヤサービス要件の満足度は低い。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、サービス要件の満足度を改善するためのデータ送信方法及び関連する装置を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、本出願の実施形態は、データ送信方法を提供する。方法は、
第1のノードによって、送信されるべきフレームを取得するステップと、
第1のノードによって、第1の周波数帯域を利用することによって、その分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを、第2のノードに送信するステップであって、第1の周波数帯域は、第1のノードと第2のノードとの間の少なくとも2つの周波数帯域のうちの1つであり、送信されるべきフレームの分類属性値は、次の情報、即ち、フレームタイプ、送信レート、サービス品質、サービス品質アクセスカテゴリ、空間ストリーム、送信持続時間、データパケットフォーマット、又はデータパケット帯域幅のうちの少なくとも1つを含む、ステップと、
を含む。
【0007】
第1のノードは、第1の周波数帯域を利用することによって、その分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを第2のノードに送信する。送信されるべきフレームを送信するために利用される周波数帯域は、送信されるべきフレームのフレームタイプ、送信レート、サービス品質、空間ストリーム、送信持続時間、データパケットフォーマット、又はデータパケット帯域幅などの分類属性値のうちの少なくとも1つに基づいて第1のノード及び第2のノードにおいて決定される。この場合、比較的低い送信レートと比較的低いサービス品質とをもつフレームなどの周波数帯域スループットレートと平均レイテンシとに影響を及ぼすフレームは、送信のために1つの周波数帯域に集中され得るし、比較的高い送信レートと比較的高いサービス品質とをもつフレームは、送信のために他の周波数帯域に集中されることができる。このようにして、周波数帯域のスループットレートが増加されることができるか、又は周波数帯域の全体的なレイテンシレベルが低減されることができ、それによって、上位レイヤサービス要件の満足度を改善する。
【0008】
第1の態様に関して、第1の態様の第1の可能な実装では、第1の周波数帯域分類範囲は、次の条件、即ち、
フレームタイプがデータフレームであり、かつ、送信レートが、予め設定されたレート分類閾値以下である、ことと、
フレームタイプがデータフレームであり、かつ、サービス品質が、予め設定された品質分類閾値以下である、ことと
のうちの1つ又は任意の組み合わせを含む。
【0009】
第1の態様又は第1の態様の第1の可能な実装に関して、第1の態様の第2の実装では、第1の周波数帯域分類範囲は、
フレームタイプが第1タイプフレームである、ことと、
第1タイプフレームが、プローブ要求フレームと、プローブ応答フレームと、関連付け要求フレームと、関連付け応答フレームと、認証フレームと、第1のサービスをセットアップ又はティアダウンするために利用される管理フレームと、のうちの少なくとも1つを含み、第1のサービスは、トラフィックストリームと、沈黙時間期間と、ターゲットウェイクアップ時間と、トンネル化されたダイレクトリンクセットアップと、ブロック肯定応答フレームと、のうちの少なくとも1つを含む、ことと
を含む。
【0010】
第1の態様又は第1の態様の第1から第2の可能な実装のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第3の可能な実装では、第1の周波数帯域分類範囲は、フレームタイプが、第3タイプフレームであり、第3タイプフレームは、予め設定されたターゲット時間に第2の周波数帯域で、第2のノードによって利用される指示情報と、ダイアログトークンとを搬送する、ことを含み、
方法は、
第1のノードによって、少なくとも2つの周波数帯域のうちの第2の周波数帯域を利用することによって、その分類属性値が第2の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを送信するステップをさらに含み、
第2の周波数帯域分類範囲は、フレームタイプが短い同期フレームであり、かつ、短い同期フレームが、第3タイプフレームに対応するダイアログトークンを搬送する、ことと、ダイアログトークンは、第2の周波数帯域において利用され、かつ第3タイプフレームにおいて搬送され、かつ短い同期フレームに対応する指示情報を、ターゲット時間に第2の周波数帯域で短い同期フレームを受信したときに読み取るように第2のノードに指示するために利用される、ことと
を含む。
【0011】
第1の態様の第3の可能な実装に関して、第1の態様の第4の可能な実装では、第3タイプフレームは、
第1のビーコンフレームであって、第1のビーコンフレームは、ターゲット時間に第2の周波数帯域において利用されるビーコン情報を搬送する、第1のビーコンフレームと、
第1のスケジューリングフレームであって、第1のスケジューリングフレームは、ターゲット時間に第2の周波数帯域において利用されるスケジューリング情報を搬送する、第1のスケジューリングフレームと
を含む。
【0012】
第1の態様又は第1の態様の第1から第2の可能な実装のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第5の可能な実装では、方法は、
第1のノードによって、少なくとも2つの周波数帯域のうちの第2の周波数帯域を利用することによって、その分類属性値が第2の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを送信するステップであって、
第2の周波数帯域は、第1のノードと第2のノードとの間の少なくとも2つの周波数帯域のうちの他の1つである、ステップ
をさらに含む。
【0013】
第1の態様の第5の可能な実装に関して、第1の態様の第6の可能な実装では、第2の周波数帯域分類範囲は、フレームタイプが、第2タイプフレームであり、かつ、第2タイプフレームが、第2の周波数帯域における同期機能を実装するために利用される同期タイプフレームを含む、ことを含む。
【0014】
第1の態様の第6の可能な実装に関して、第1の態様の第7の可能な実装では、同期タイプフレームは、次のもの、即ち、
第2の周波数帯域において送信されるために利用されるビーコンフレームと、
第2の周波数帯域のスケジューリング情報を搬送するスケジューリングフレームと
のうちの少なくとも1つを含む。
【0015】
第1の態様の第3から第7の可能な実装のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第7の可能な実装では、第1の周波数帯域分類範囲は、次の条件、即ち、
送信レートが、予め設定された送信レート分類閾値以下である、ことと、
サービス品質が、予め設定されたサービス品質分類閾値以下である、ことと
のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせを含む。
【0016】
第1の態様又は第1の態様の第1から第7の可能な実装のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第8の可能な実装では、第1の周波数帯域分類範囲は、次の条件、即ち、
送信持続時間が、予め設定された持続時間分類閾値以上である、ことと、
サービス品質アクセスカテゴリが、予め設定された分類アクセスカテゴリに属する、ことと、
パケットフォーマットが、予め設定された分類パケットフォーマットに属する、ことと
のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせを含む。
【0017】
第1の態様又は第1の態様の第1から第2の可能な実装のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第9の可能な実装では、方法は、
第1のノードによって、少なくとも2つの周波数帯域のうちの任意の1つを利用することによって、その分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属さない送信されるべきフレームを第2のノードに送信するステップ
をさらに含む。
【0018】
第1の態様又は第1の態様の第1から第9の可能な実装のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第10の可能な実装では、第1のノードによって第1の周波数帯域を利用することによって、その分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを第2のノードに送信するステップの前に、方法は、
第1のノードによって、第1の周波数帯域において第2のノードにマルチバンド有効化要求を送信し、そして、第1の周波数帯域において第2のノードによって送信されたマルチバンド有効化応答を受信するステップ、又は
第1のノードによって、第1の周波数帯域において第2のノードによって送信されたマルチバンド有効化要求を受信し、そして、第1の周波数帯域において第2のノードにマルチバンド有効化応答を送信するステップ
をさらに含む。
【0019】
第2の態様によれば、本出願の実施形態は、データ送信装置を提供する。装置は、処理モジュールとトランシーバモジュールとを含む。処理ユニットは、第1の態様又は第1の態様の可能な設計のうちの任意の1つにおける方法を実行するように装置を制御するために命令を実行する。
【0020】
可能な実装では、装置は、ストレージモジュールをさらに含み得る。
【0021】
可能な実装では、装置は、第1のノードであり得るか、又は第1のノード中のチップであり得る。
【0022】
装置が第1のノードであるとき、処理モジュールは、プロセッサであり得るし、トランシーバモジュールは、トランシーバであり得る。ストレージモジュールがさらに含まれる場合、ストレージモジュールは、メモリであり得る。
【0023】
装置が第1のノード中のチップであるとき、処理モジュールは、プロセッサであり得るし、トランシーバモジュールは、入出力インターフェース、ピン、回路などであり得る。ストレージモジュールがさらに含まれる場合、ストレージモジュールは、チップ内のストレージモジュール(例えば、レジスタ又はキャッシュ)であり得るし、又はチップ外のストレージモジュール(例えば、読取り専用メモリ又はランダムアクセスメモリ)であり得る。
【0024】
上記の任意の場所で言及されたプロセッサは、汎用中央処理ユニット(Central Processing Unit、略してCPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit、略してASIC)、又は上記の態様における空間多重化方法のプログラム実行を制御するように構成された1つ又は複数の統合回路であり得る。
【0025】
第3の態様によれば、本出願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶し、ここで、命令は、処理回路中の1つ又は複数のプロセッサによって実行され得る。命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちの任意の1つにおける方法を実行することを可能にされる。
【0026】
第4の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、第1の態様又は第1の態様の可能な実装のうちの任意の1つによる方法を実行することを可能にされる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本出願又は従来技術における技術的な解決法をより明確に説明するために、以下は、実施形態又は従来技術を説明するために添付の図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における添付の図面は、本出願のいくつかの実施形態を示し、当業者は、依然として、創造的な取り組みなしにこれらの添付の図面から他の図面を導出し得る。
【0028】
図1】ネットワークアーキテクチャの概略図である。
図2】本出願による、データ送信方法の概略フローチャート1である。
図3】本出願による、データ送信方法のフローチャート2である。
図4】本出願による、データ送信方法の概略フローチャート1である。
図5】本出願による、データ送信方法の対話フローチャート1である。
図6】本出願による、関連付け方式の概略フローチャートである。
図7】トリガフレームを利用することによって、アップリンクデータを送信するようにSTAをトリガすることの概略フローチャートである。
図8】本出願による、データ送信方法の概略フローチャート2である。
図9】RTS/CTSを利用することによってデータ送信を実行することの概略フローチャートである。
図10】本出願による、データ送信方法の概略フローチャート3である。
図11】本出願による、データ送信方法の概略フローチャート4である。
図12】ノードの概略構造図である。
図13】本出願の実施形態による、ノード装置1300の概略ブロック図である。
図14】本出願の実施形態による、ノード側の他の通信装置1400の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本出願の実装において利用される用語は、本出願の特定の実施形態について説明するためにのみ利用され、本出願を限定するものではない。
【0030】
本出願で提供されるデータ送信方法は、無線通信技術の複数の分野、例えば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の分野において利用され得る。本出願では、ノードは、マルチバンド無線通信をサポートするネットワークデバイス、例えば、端末、基地局、及びサーバであり得る。無線通信技術の分野において解決される必要がある問題は、連続的に発展するサービスの要件を満たすためにスループットレートを改善し、ノード間のエアインターフェースを介したデータ送信中のレイテンシを低減することである。
【0031】
以下は、本出願で提供されるデータ送信方法の適用シナリオについて手短に説明する。
【0032】
実際のエアインターフェース送信シナリオでは、例えば、街中において、送信レートが1Mbps(Mega-bit Per Second、メガビット毎秒)及び2Mbpsであるデータパケットが全てのデータパケットの75%を占める。これらの低レートのデータパケットは、通常、管理フレーム及び制御フレームである。管理フレームと制御フレームとは、周波数帯域管理、データ受信及び送信の制御、消音設定などの制御情報を搬送するために利用され得る。これらの管理フレームと制御フレームとは、通常、比較的信頼できる方式で送信される。従って、送信レートは比較的低くなり得るか、又はエアインターフェース占有時間は比較的長くなる。例えば、管理フレームと制御フレームとは、
BSS(Basic Service Set、セルに相当する基本サービスセット)全体の局(Station、STA)にセルの対応する情報をブロードキャストするためにアクセスポイント(AP、Access Point)によって利用されるビーコン(Beacon)フレームであって、セルの対応する情報は、BSS識別情報、能力情報、動作情報、タイムスタンプなどを含む、ビーコンフレームと、
データフレームを肯定応答するために利用される肯定応答(Acknowledge、ACK)フレーム/ブロック肯定応答(Block Acknowledge、BA)フレームと、
送信端と受信端との間でのデータ送信を保証するために送信機会(Transmit Opportunity、TXOP)を予約するために利用される送信要求(Request to Send、RTS)フレーム/送信可(Clear to Send、CTS)フレームと
を含み得る。
【0033】
これらの低レートのデータパケットはエアインターフェースを介して送信時間の大部分を占有して、BSS全体のスループットを大幅に低減し、データ送信レイテンシを増加させる。例えば、802.11ax標準において定義されている最大サポートデータレートは、9.6Gbps(Giga-bit Per Second、ギガビット毎秒)である。即ち、高速データ送信が同じ時間期間中にこのレートで実行されるとき、非常に大きいスループットレートが、取得されることができ、レイテンシが低減されることができる。
【0034】
現在、極めて高いスループットレートと極めて低いレイテンシとを必要とするこれらのサービス、例えば、8Kビデオ、VR(Virtual Reality、バーチャルリアリティ)、又はAR(Augmented Reality、拡張現実)をサポートするためにスループットレートを改善し、レイテンシを低減する緊急の必要がある。
【0035】
本出願で提供されるデータ送信方法では、マルチバンド送信が第1のノードと第2のノードとの間で実行され得る。例えば、送信されるべきデータは、MACレイヤのMACフレームである。第1のノードは、MACレイヤのMACフレームを生成又は取得し得るし、次いで、物理レイヤ(PHY)の少なくとも2つの周波数帯域を利用することによって第2のノードにMACフレーム中に含まれたデータを送信する。
【0036】
本出願では、マルチバンド送信に基づいて、MACフレームを送信するとき、データを送信する必要がある第1のノードは、送信されるべきフレームのフレームタイプ、送信レート、サービス品質、空間ストリーム、送信持続時間、データパケットフォーマット、又はデータパケット帯域幅などの少なくとも1つの分類属性値に基づいて第1のノード及び第2のノード中の送信されるべきフレームを送信するために利用される周波数帯域を決定し得る。周波数帯域スループットレートと平均レイテンシとに影響を及ぼす比較的低い送信レートと比較的低いサービス品質とをもつMACフレームは、送信のために1つ周波数帯域中に集中され、従って、比較的高い送信レートと比較的高いサービス品質とをもつMACフレームは、集中方式で他の周波数帯域中で送信されることができる。このようにして、他の周波数帯域のスループットレートとノード間のスループットレートとが改善されることができ、ノード間の平均レイテンシが低減され、それによって、サービス要件の満足度を改善することができる。
【0037】
以下は、本出願で提供されるデータ送信方法のネットワーク構造について手短に説明する。
【0038】
図1は、ネットワークアーキテクチャの概略図である。例えば、複数の基本サービスセット(BSS)を含むWLANシナリオでは、ネットワークのシステム構造は、複数のノードを含み得る。ノードは、ネットワーク側のデバイスであることも、端末側のデバイスであることもある。ネットワーク側のデバイスは、例えば、アクセスポイント(Access Point、AP)であり得るし、端末側のデバイスは、例えば、局(Station、STA)であり得る。各APとAPに関連するSTAとは、BSSを形成する。ネットワークでは、複数のノードが互いに通信し得る。例えば、複数のAPが複数のAPと通信し得るし、複数のSTAが複数のSTAと通信し得るし、複数のAPが複数のSTAと通信することもある。
【0039】
本出願で提供されるデータ送信方法は、複数のノードが複数のノードとの送信を実行する、例えば、複数のAPが、複数のAPとの送信を実行し、複数のSTAが、複数のSTAとの送信を実行し、複数のAPが、複数のSTAとの送信を実行するエアインターフェース送信シナリオにおいて利用され得る。
【0040】
以下に、本出願で提供されるデータ送信方法について詳細に説明する。
【0041】
実施形態1
図2は、本出願による、データ送信方法の概略フローチャート1である。本出願のこの実施形態は、第1のノードによって実行され得る。図2に示されるように、本出願のこの実施形態は、以下のステップを含み得る。
【0042】
S201.第1のノードは、送信されるべきフレームを取得する。
【0043】
S202.第1のノードは、第1の周波数帯域を利用することによって、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを、第2のノードに送信する。
【0044】
第1の周波数帯域は、第1のノードと第2のノードとの間の少なくとも2つの周波数帯域のうちの1つであり、送信されるべきフレームの分類属性値は、フレームタイプ、送信レート、サービス品質、サービス品質アクセスカテゴリ、空間ストリーム、送信持続時間、データパケットフォーマット、又はデータパケット帯域幅の情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0045】
S203.第1のノードは、少なくとも2つの周波数帯域のうちの任意の1つを利用することによって分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属さない送信されるべきフレームを送信する。
【0046】
本出願では、第1のノードは、AP又はSTAであり得るし、第2のノードは、AP又はSTAであり得る。言い換えれば、本出願で提供されるデータ送信方法は、AP間のデータ送信において利用され得るか、又はSTA間のデータ送信において利用され得るか、又はさらにAPとSTAとの間のデータ送信において利用され得る。本出願の他の実施形態では、第1のノードと第2のノードとは、代替として、通信サーバ、ルータ、スイッチ、ブリッジ、コンピュータ、モバイルフォンなどであり得る。
【0047】
本出願では、第1のノードは、送信されるべきデータに基づいて送信されるべきフレームを取得又は生成し得る。送信されるべきデータは、例えば、サービスデータ又はシグナリングデータであり得る。例えば、送信されるべきフレームは、MACフレームであり得るし、送信されるべきデータは、MACレイヤの上位レイヤから取得されたパケットデータ又はMACレイヤの管理又はサービス制御要件に基づいて生成された管理データ及び制御データであり得る。送信されるべきフレームが取得された後、送信されるべきフレームは、PHYレイヤを利用することによって周波数帯域中で第2のノードに送信される必要がある。
【0048】
本出願では、第1のノードは、分類基準を予め設定し得るし、分類基準は、少なくとも2つの周波数帯域のうちの少なくとも1つに対応する周波数帯域分類範囲を含み得る。分類基準は、分類基準中の各周波数帯域に対応する周波数帯域分類範囲に基づいて少なくとも2つの周波数帯域中でそれぞれの送信されるべきフレームを送信するためのターゲット周波数帯域を決定するために第1のノードによって利用され得る。例えば、第1のノードは、送信されるべきフレームのフレームタイプと送信レートとに基づいて送信されるべきフレームのためのターゲット周波数帯域を決定し得る。送信されるべきフレームがデータフレームであり、送信レートが予め設定されたレート分類閾値以下である場合、第1のノードは、送信されるべきフレームのターゲット周波数帯域として第1の周波数帯域を決定する。
【0049】
本出願では、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属さない送信されるべきフレームは、少なくとも2つの周波数帯域中の第2の周波数帯域又は第1の周波数帯域を利用することによって送信され得る。例えば、第1の周波数帯域分類範囲を満たさない複数の送信されるべきフレームがある場合、第1の周波数帯域分類範囲を満たさない複数の送信されるべきフレームは全て第2の周波数帯域を利用して送信され得るか、又は全ての複数の送信されるべきフレームは、第1の周波数帯域を利用することによって送信されるか、又は複数の送信されるべきフレームの一部は、第2の周波数帯域を利用することによって送信され得るし、一部は、第1の周波数帯域を利用することによって送信される。
【0050】
例えば、少なくとも2つの周波数帯域は、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とを含む。表1-1は、分類基準の概略図である。
【0051】
【表1】
【0052】
第1の周波数帯域分類範囲は、第1の周波数帯域に対応する周波数帯域分類範囲である。
【0053】
表1-2は、分類基準の他の概略図である。
【0054】
【表2】
【0055】
代替として、表1-2に示された分類基準によれば、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属さない送信されるべきフレームが第2の周波数帯域を利用することによって第1のノードに送信されると決定され得る。
【0056】
本出願は、第1の周波数帯域分類範囲の複数の実装を提供する。
【0057】
例では、第1の周波数帯域分類範囲は、次の条件、即ち、
フレームタイプはデータフレームであり、送信レートは、予め設定された送信レート分類閾値以下である、ことと、
フレームタイプはデータフレームであり、サービス品質は、予め設定されたサービス品質分類閾値以下である、ことと
のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせを含み得る。
【0058】
上記の複数の条件の組み合わせは、複数の条件の共通部分セット又は和集合セットであり得ることに留意されたい。
【0059】
本出願のこの実施形態では、送信されるべきフレームのサービス品質は、事前に分割されたいくつかのサービス品質クラスのうちの1つであり得るし、サービス品質分類閾値は、いくつかのサービス品質クラスのうちの1つであり得る。例えば、いくつかのサービス品質クラスは、昇順で分類され得るし、サービス品質分類閾値は、中位にランク付けされたサービス品質クラスであり得る。
【0060】
本出願中において提供される実装では、第1のノードが、第1の周波数帯域を利用することによって、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを、第2のノードに送信することは、
送信されるべきフレームがデータフレームであり、送信レートが予め設定された送信レート分類閾値以下である場合、第1のノードは、第1の周波数帯域中で送信されるべきフレームを送信することと、
送信されるべきフレームがデータフレームであり、サービス品質が予め設定されたサービス品質分類閾値以下である場合、第1のノードは、第1の周波数帯域中で送信されるべきフレームを送信することと
を含み得る。
【0061】
表1-3は、第1の周波数帯域分類範囲の概略図である。
【0062】
【表3】
【0063】
「分類なし」は、フレームタイプが管理フレーム又は制御フレームであるときに、管理フレーム又は制御フレームが第1の周波数帯域に対応するとき、第1の周波数帯域が送信のために利用されるか、又は管理フレーム又は制御フレームが第2の周波数帯域に対応するとき、第2の周波数帯域が送信のために利用されることを意味することに留意されたい。
【0064】
第1の周波数帯域分類範囲を設定する方式は、高速道路上で、低速トラックが低速レーンのみで走行することが許可され、高速車が高速レーン上で走行することを許可されるか、又は車が高速レーンと低速レーンとの両方の上で走行することを許可されることと同様であり、従って、トラフィック効率が改善されることができる。
【0065】
表1-4は、第1の周波数帯域分類範囲の概略図である。
【0066】
【表4】
【0067】
他の例では、第1の周波数帯域分類範囲は、
フレームタイプが第1タイプフレームであることと、
第1タイプフレームが、プローブ要求フレームと、プローブ応答フレームと、関連付け要求フレームと、関連付け応答フレームと、認証フレームと、第1のサービスをセットアップ又はティアダウンするために利用される管理フレームとのうちの少なくとも1つを含み得ることであって、第1のサービスは、トラフィックストリーム(Traffic Stream)と、沈黙時間期間(Quiet Time Period)と、ターゲットウェイクアップ時間(Target Wakeup Time)と、トンネル化されたダイレクトリンクセットアップ(Tunnelled Direct-Link Setup、TDLS)と、ブロック肯定応答フレーム(Block ACK、BA)とのうちの少なくとも1つを含み得る、ことと
を含み得る。
【0068】
表1-5は、第1の周波数帯域分類範囲の概略図である。
【0069】
【表5】
【0070】
例えば、第1のノードは、第2の周波数帯域中の対応するサービスをセットアップするように要求するために第1の周波数帯域中で上記の対応するサービスのセットアップ/ティアダウン要求フレームを送り得る。第2のノードは、第1の周波数帯域中で対応する応答フレームをフィードバックし、対応するセットアップ/ティアダウン要求に同意すべきかどうかを返答する。対応するサービスが正常にセットアップされた後、第1のノードと第2のノードとは、第1の周波数帯域中に確立された同意に従って第2の周波数帯域中の対応するサービス対話を実行し得る。
【0071】
第1の周波数帯域が、比較的大量の局とより多くの干渉とをもつ2.4GHzであり、第2の周波数帯域が、より少ない干渉をもつ5GHz又は6GHzであるとき、2.4GHzの周波数帯域は、より良い対干渉パフォーマンスを有し、管理フレームを送信するのにより好適である。従って、現在のネットワーク中に複数のステーションがあり得る場合、第1の周波数帯域を利用することによって第1タイプフレームを送信する上記の方式は、重要な管理フレームと制御フレームとを送信する信頼できる方式であることができる。
【0072】
さらに他の例では、第1の周波数帯域分類範囲は、次の条件、即ち、
送信持続時間が、予め設定された持続時間分類閾値以上である、ことと、
サービス品質アクセスカテゴリが、予め設定された分類アクセスカテゴリに属する、ことと、
パケットフォーマットが、予め設定された分類パケットフォーマットに属する、ことと
のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせを含み得る。
【0073】
第1のノードが第1の周波数帯域を利用することによって、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを第2のノードに送信することは、
送信されるべきフレームの送信持続時間が予め設定された持続時間分類閾値以上である場合、第1のノードが、第1の周波数帯域中で送信されるべきフレームを送信することと、
送信されるべきフレームのサービス品質アクセスカテゴリが予め設定された分類アクセスカテゴリに属する場合、第1のノードが、第1の周波数帯域中で送信されるべきフレームを送信することと、
送信されるべきフレームのパケットフォーマットが予め設定された分類パケットカテゴリに属する場合、第1のノードが、第1の周波数帯域中で送信されるべきフレームを送信することと
を含み得る。
【0074】
表1-6は、第1の周波数帯域分類範囲の概略図である。
【0075】
【表6】
【0076】
第1のノードが第1の周波数帯域を利用することによって、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを第2のノードに送信することは、送信されるべきフレームが第1タイプフレームである場合、第1のノードが、第1の周波数帯域中で送信されるべきフレームを送信することを含み得る。
【0077】
第1の周波数帯域分類範囲は、本出願で提供される第1の周波数帯域分類範囲の実装のうちの任意の1つ又はそれらの組み合わせであり得ることに留意されたい。
【0078】
本出願の他の実施形態では、送信レート分類閾値と、サービス品質分類閾値と、持続時間分類閾値と、分類アクセスカテゴリと、分類パケットフォーマットとについてさらに詳細に説明される。
【0079】
表1-7は、第1の周波数帯域分類範囲の概略図である。
【0080】
【表7】
【0081】
表1-7は、本出願のこの実施形態による、第1の周波数帯域分類範囲の上記のいくつかの実装の組み合わせの概略図である。
【0082】
本出願では、第1タイプフレーム以外の管理フレーム及び制御フレームも、データフレームのものと同じである送信レート分類閾値、サービス品質閾値などに基づいて分類され得る。
【0083】
本出願では、ステップS202はステップS203の前に実行され得るし、ステップS203は、ステップS202の前に実行され得ることに留意されたい。
【0084】
本出願で提供される技術的解決策では、送信されるべきフレームのフレームタイプ、送信レート、サービス品質、空間ストリーム、送信持続時間、データパケットフォーマット、又はデータパケット帯域幅などの少なくとも1つの分類属性値と分類属性値に基づいて設定される第1の周波数帯域分類範囲とに基づいて、送信されるべきフレームを送信するために利用される周波数帯域は、第1のノードと第2のノードとの少なくとも2つの周波数帯域中で決定される。周波数帯域スループットレートと平均レイテンシとに影響を及ぼす比較的低い送信レートと比較的低いサービス品質とをもつMACフレームは、送信のために1つ周波数帯域中に集中され得るし、従って、比較的高い送信レートと比較的高いサービス品質とをもつフレームは、集中方式で他の周波数帯域中で送信されることができる。このようにして、他の周波数帯域のスループットレートとノード間のスループットレートとが改善されることができ、ノード間の平均レイテンシが低減され、それによって、サービス要件の満足度を改善することができる。
【0085】
さらに、本出願では、第1の周波数帯域は、低周波数帯域であり得るし、第2の周波数帯域は高周波数帯域であり得る。低周波数帯域は、高周波数帯域と比較したものである。
【0086】
WLANの分野では、いくつかの無認可スペクトルが、通常は、WLANの動作帯域として利用され、WLANの動作帯域は、主に、1GHz、2.4GHz、5GHz、60GHzなどの下に分布されることに留意されたい。主流のWLAN標準は、802.11a/b/g/n/ac/axを含む。これらの主流のWLAN標準は、通常、2.4GHzの周波数帯域又は5GHzの周波数帯域を利用し、ここで、5GHzの周波数帯域は、4.9GHz及び5GHzを指すことがある。最近、802.11ax標準も、無認可スペクトルとして、その後、802.11ax標準の動作スペクトルとして利用され得る6GHzのスペクトルを利用する。
【0087】
エアインターフェース送信では、異なる周波数帯域は、データ送信のための異なる特性を有する。低周波数帯域は、通常、比較的遅い信号減衰と比較的良好な壁浸透効果とによって特徴づけられる。しかし、低周波数帯域のスペクトルは、通常、比較的限定されるので、レートは、スペクトルのサイズによって時々限定される。例えば、2.4GHzの周波数帯域では、802.11b/g/n/ax標準でのデータパケットの帯域幅は20MHzであり、最大40MHzがサポートされる。チャネルは部分的に重複し、これは、複数のチャネルの連続利用に影響を及ぼす。上記の理由のために、802.11a/acはそれの動作スペクトルとして2.4GHzを利用しないことが決定される。高周波数帯域におけるスペクトルリソースは、通常、低周波数帯域におけるものよりもリッチである。例えば、比較的混雑した2.4GHzと比較して、5GHzの周波数帯域と6GHzの周波数帯域との中のスペクトルリソースはよりリッチである。従って、高周波数帯域は、概して、低周波数帯域よりも広帯域幅及び高レートのデータ送信により好適である。例えば、802.11ac及び802.11axは、最大160MHzでのデータ送信をサポートする。高周波数帯域と低周波数帯域とは相対概念であることに留意されたい。例えば、1GHz未満の周波数帯域と2.4GHzの周波数帯域との比較では、2.4GHzの周波数帯域が高周波数帯域として利用され得る。他の例では、2.4GHzの周波数帯域と5GHzの周波数帯域との比較では、2.4GHzの周波数帯域が低周波数帯域として利用され得る。
【0088】
従って、第1の周波数帯域の周波数帯域が、第2の周波数帯域の周波数帯域よりも低く、第1の周波数帯域の周波数帯域帯域幅が、第2の周波数帯域の周波数帯域帯域幅よりも低い場合、スループットレートとレイテンシとに影響を及ぼすMACフレームが送信のために第1の周波数帯域中に集中される方式が利用され、従って、比較的広い帯域幅をもつ第2の周波数帯域は、高速データ送信に焦点を当てることができ、それによって、マルチバンド送信中のノード間のスループットレートを改善する。
【0089】
実施形態2
本出願は、データ送信方法をさらに提供する。本出願のこの実施形態では、第2の周波数帯域中で送信される必要がある低レートフレーム又は低サービス品質フレームなどの比較的低い送信効率をもついくつかのフレームについて、フレームを分類し、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とを利用することによってフレームを送信する方式が設計され、即ち、低レートフレーム又は低サービス品質フレーム中で搬送される情報は、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域との間の協働を通して送信され、従って、低レートフレーム又は低サービス品質フレームの基本機能を保証しながらノード間のスループットレートができる限り改善されることができる。
【0090】
図3は、本出願による、データ送信方法のフローチャート2である。図3に示されるように、本出願のこの実施形態は、以下のステップを含み得る。
【0091】
S301.第1のノードは、送信されるべきフレームを取得する。
【0092】
S302.第1のノードは、少なくとも2つの周波数帯域中の第2の周波数帯域を利用することによって、第2のノードに、分類属性値が第2の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを送信する。
【0093】
S303.第1のノードは、第1の周波数帯域を利用することによって、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを、第2のノードに送信する。
【0094】
S304.第1のノードは、少なくとも2つの周波数帯域のうちの任意の1つを利用することによって、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲にも第2の周波数帯域分類範囲にも属さない送信されるべきフレームを、第2のノードに送信する。
【0095】
ステップS303はS202と同様であり、S202の説明への参照が行われ得る。ステップS304はS203と同様であり、S203の説明への参照が行われ得る。
【0096】
第2の周波数帯域は、第1のノードと第2のノードとの間の少なくとも2つの周波数帯域中の他の周波数帯域であることに留意されたい。第2の周波数帯域分類範囲と第1の周波数帯域分類範囲との間で共通部分がある場合、ステップS302が最初に実行され得るし、次いで、ステップS303が実行される。例えば、送信されるべきフレームの分類属性値が第2の周波数帯域分類範囲に属するのかどうかが最初に決定される。送信されるべきフレームの分類属性値が第2の周波数帯域分類範囲に属する場合、送信されるべきフレームは、第2の周波数帯域を利用することによって送信される。送信されるべきフレームの分類属性値が第2の周波数帯域分類範囲に属さない場合、送信されるべきフレームの分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属するのかどうかがさらに決定される。送信されるべきフレームの分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する場合、送信されるべきフレームは、第1の周波数帯域を利用することによって送信される。送信されるべきフレームの分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲にも第2の周波数帯域分類範囲にも属さない場合、送信されるべきフレームは、2つの周波数帯域のいずれかを利用することによって送信され得る。第2の周波数帯域分類範囲と第1の周波数帯域分類範囲との間で共通部分がない場合、ステップS302がステップ303の前に実行され得るか、又はステップS303がステップS302の前に実行され得る。
【0097】
図2に示された実施形態における第1の周波数帯域分類範囲の任意の実装が、第1の周波数帯域分類範囲として利用され得ることに留意されたい。さらに、本出願で提供される第1の周波数帯域分類範囲の様々な実装は、組み合わせて利用されてもよい。
【0098】
表2-1は、分類基準の概略図であり、本出願のこの実施形態において提供される分類基準は、表2-1に示され得る。
【0099】
【表8】
【0100】
本出願では、第2の周波数帯域分類範囲は、第2の周波数帯域に対応する周波数帯域分類範囲であり得る。
【0101】
本出願で提供される第2の周波数帯域分類範囲の一実装では、第2の周波数帯域分類範囲は、第2の周波数帯域中で送信される必要がある何らかの制御情報、管理情報、又は他の指示情報を搬送する制御フレーム又は管理フレームを含み得る。例えば、第2の周波数帯域中で送信される必要がある制御情報と管理情報とは、同期のために利用される同期情報であり得る。
【0102】
本出願のこの実施形態において提供される実装では、第2の周波数帯域分類範囲は、フレームタイプが第2タイプフレームであることを含み得る。
【0103】
例えば、第2タイプフレームは、第2の周波数帯域中に同期機能を実装するために利用される同期タイプフレームを含み得る。同期タイプフレームは、例えば、次のもの、即ち、
第2の周波数帯域中で送信されるために利用されるビーコンフレームと、
第2の周波数帯域のスケジューリング情報を搬送するスケジューリングフレームと
のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0104】
例えば、スケジューリングフレームは、トリガフレームであり得る。
【0105】
表2-2は、第2の周波数帯域分類範囲の概略図である。
【0106】
【表9】
【0107】
第2の周波数帯域を利用することによって第2タイプフレームを送信する方式は、同期情報を搬送する同期タイプフレームが第2の周波数帯域中で送信されることになっていると決定することに相当する。
【0108】
本出願のこの実施形態において提供される第2の周波数帯域分類範囲の他の実装では、第2の周波数帯域分類範囲は、
フレームタイプは、短い同期フレームであって、短い同期フレームが、第3タイプフレームに対応するダイアログトークンを搬送する、短い同期フレームであること
を含み得る。
【0109】
第1の周波数帯域分類範囲は、
フレームタイプは、第3タイプフレームであることであって、第3タイプフレームは、予め設定されたターゲット時間に第2の周波数帯域中で第2のノードによって利用される指示情報とダイアログトークンとを搬送する、第3タイプフレームであることと、
ターゲット時間に第2の周波数帯域中で短い同期フレームを受信するとき、ダイアログトークンは、第2の周波数帯域中で利用され、第3タイプフレーム中で搬送され、短い同期フレームに対応する指示情報を読み取るように第2のノードに指示するために利用されることと
を含み得る。
【0110】
表2-3は、分類基準の概略図である。
【0111】
【表10】
【0112】
例えば、第3タイプフレームは、次のもの、即ち、
第1のビーコンフレームであって、第1のビーコンフレームは、ターゲット時間に第2の周波数帯域において利用されるビーコン情報を搬送する、第1のビーコンフレームと、
第1のスケジューリングフレームであって、第1のスケジューリングフレームは、ターゲット時間に第2の周波数帯域において利用されるスケジューリング情報を搬送する、第1のスケジューリングフレームと
のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0113】
一実装では、第1のビーコンフレームに対応する短い同期フレームは、短いビーコンフレームと呼ばれることがあり、第1のスケジューリングフレームに対応する短い同期フレームは、短いスケジューリングフレームと呼ばれることがある。
【0114】
例えば、上記のステップS302及びS303は、第1の周波数帯域を利用することによって第3タイプフレームを送信することと、ターゲット時間が近づいているとき、第2の周波数帯域を利用することによって短い同期フレームを送信することとを含み得る。次いで、第2のノードは、短い同期フレーム中のダイアログトークンに基づいて、第1の周波数帯域中で受信された対応する第3タイプフレームを探索し、第3タイプフレームから指示情報を抽出し、指示情報の表示に基づいて、ターゲット時間に第2の周波数帯域中で送信されるMACフレームを制御し得る。
【0115】
本出願の他の実施形態では、第1のビーコンフレーム、第1のスケジューリングフレーム、並びに、第1のビーコンフレームに対応する短い同期フレーム及び第1のスケジューリングフレームに対応する短い同期フレームについて詳細に説明される。詳細については、本出願の他の実施形態における説明を参照されたい。
【0116】
第2の周波数帯域において利用される指示情報を搬送する第3タイプフレームと短い同期フレームとは、協働して利用される。短い同期フレームが、第3タイプフレームに関連付けられるために利用されるダイアログトークンを搬送し得るので、短い同期フレームは、特定の指示情報を搬送する必要がないことがある。従って、短い同期フレームの長さは、比較的短くなり得るし、従って、第2の周波数帯域中で送信される必要があるデータの量は低減されることができる。
【0117】
以下に、第1のノードがAPであり、第2のノードがSTAであり、第1の周波数帯域が帯域1であり、第2の周波数帯域が帯域2である例について説明する。
【0118】
図4は、本出願による、データ送信方法の概略フローチャート1である。
【0119】
図4に示されるように、本出願で提供されるデータ送信方法を利用するマルチバンド協調送信手順は、以下のステップを含み得る。
【0120】
S401.APは、帯域1中で第1のビーコンフレームを送信する。
【0121】
第1のビーコンフレームは、APの能力情報、タイムスタンプ情報、ビーコンフレームトークン(Token)、帯域2の数、及び帯域2の1次チャネルのロケーションなどの情報を含み得る。第1のビーコンフレームは、帯域1の能力情報及び動作情報と帯域2の能力情報及び動作情報との両方を搬送し得ることに留意されたい。
【0122】
S402.APは、帯域2中で短いビーコンフレームを送信する。
【0123】
短いビーコンフレーム(Short-Beacon、Sビーコン)は、帯域2中での時間同期などのために利用される。例えば、短いビーコンフレームの期間は、第1のビーコンフレームの期間の整数倍であり得る。一実装では、第2のビーコンフレームの長さは、第1のビーコンフレームの長さよりも短くなり得る。
【0124】
S403.APは、帯域1及び/又は帯域2中でデータを送信する。
【0125】
送信レートが予め設定された送信レート分類閾値以下であるデータは帯域1中でのみ送信され得るし、送信レートが送信レート分類閾値よりも大きいデータは帯域2中でのみ送信され得るか、又は送信レートが送信レート分類閾値よりも大きいデータは帯域1と帯域2との両方の中で送信され得る。
【0126】
S404.APは、ターゲット時間に帯域2中でデータ送信を実行するようにSTAに指示するために帯域1中でスケジューリング情報を搬送するスケジューリングフレームを送信する。
【0127】
例えば、スケジューリング情報は、第1のターゲット時間に利用されるスケジューリング情報1と第2のターゲット時間に利用されるスケジューリング情報2とを含み得るし、ここで、スケジューリング情報1は、トークン1(Token 1)を搬送し、スケジューリング情報2は、トークン2(Token 2)を搬送する。
【0128】
S405.APは、アップリンクデータを送信するようにSTAをトリガするためにターゲット時間に短い同期フレームを送信する。
【0129】
例えば、APは、第1のターゲット時間に短い同期フレーム1を送り得るし、ここで、短い同期フレーム1は、トークン1(Token 1)を搬送する。短い同期フレームは、トークン情報を搬送し得ることに留意されたい。従って、短い同期フレームのオーバーヘッドは、比較的小さくなり得る。
【0130】
S406.STAは、短い同期フレームに対応するスケジューリング情報に基づいてアップリンクデータを送信する。
【0131】
STAは、短い同期フレーム中のトークン1に基づいて対応するスケジューリング情報1を探索し、スケジューリング情報1に基づいてアップリンクデータ(UL Data)を送り得る。
【0132】
本出願における概略フローチャートの水平軸が時間軸であることに留意されたい。
【0133】
本出願では、送信されるべきフレームを送信するために利用されるターゲット周波数帯域を第1のノードが決定する前に、送信されるべきフレームの分類属性値と予め設定された分類基準とに従って少なくとも2つの周波数帯域中で、第1のノードは、第1の周波数帯域において利用される指示情報を取得し、指示情報に基づいて第3タイプフレームと短い同期フレームとを生成し得る。
【0134】
本出願では、第2の周波数帯域分類範囲と第1の周波数帯域範囲との間に共通部分がある場合、第2の周波数帯域を利用することによって第2の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを送信するステップが最初に実行され得るし、第1の周波数帯域を利用することによって第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを送信するステップが後で実行される。
【0135】
本出願では、1つの周波数帯域は複数のチャネルを含む。動作周波数帯域が低周波数帯域である標準では、周波数帯域中のチャネルは部分的に重複する。同じAPにアップリンクデータを送信するとき、複数のSTAは、同じ周波数帯域中で異なるチャネル又はリソースユニットを利用するか、又は、他の周波数区分、時分割、又は空間多重化方式を利用し得る。本出願で提供される技術的解決策は、上記の多重化方式とともに利用され得るか、又は別々に利用され得る。
【0136】
いくつかのシナリオでは、送信ノードにおいて、送信されるべきMACフレームは、最初に、データを送信するためのチャネルリソースを求めて競合する必要がある。MACフレームを送信するための競合機構は、ノード上に設定され得るし、高いサービス品質をもつMACフレームは、競合を通して低いサービス品質をもつMACフレームよりもチャネルを取得する可能性が高い。従って、サービス品質に基づいて送信されるべきフレームを分類する方式は、競合を通して低いサービス品質をもつMACフレームによってチャネルを取得する成功率を改善することができる。このようにして、低いサービス品質をもつMACフレームを送信するための待機時間が短縮され、それによって、低いサービス品質をもつフレームのレイテンシを低減する。
【0137】
本出願のこの実施形態における他の技術的解決策の詳細及び技術的効果については、本出願の他の実施形態における説明を参照されたい。
【0138】
実施形態3
上記の実施形態のうちの任意の1つに基づいて、本出願は、データ送信方法をさらに提供する。第1のノードが第1の周波数帯域を利用することによって、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを第2のノードに送信する前に、第1のノードは、マルチバンドを有効化するように第2のノードと取り決め得る。
【0139】
図5は、本出願による、データ送信方法の対話フローチャート1である。図5に示されるように、第1のノードがマルチバンドを有効化するように要求するイニシエータである場合、本出願のこの実施形態は以下のステップを含み得る。
【0140】
S501.第1のノードは、第1の周波数帯域中で第2のノードにマルチバンド有効化要求を送信する。
【0141】
S502.第2のノードは、第1の周波数帯域中で第1のノードにマルチバンド有効化応答を送信する。
【0142】
本出願では、例えば、マルチバンド有効化要求は、関連付け要求(Association Request)フレームであり得るし、マルチバンド有効化応答は、関連付け応答(Association Response)フレームであり得る。
【0143】
本出願の他の実装では、第1のノードは、マルチバンドを有効化する受信機であってもよく、第1のノードが第1の周波数帯域を利用することによって、分類属性値が第1の周波数帯域分類範囲に属する送信されるべきフレームを第2のノードに送信する前に、本出願のこの実施形態におけるステップは、第1のノードが、第1の周波数帯域中で第2のノードの周波数帯域によって送信されたマルチバンド有効化要求を受信することと、第1のノードが、第1の周波数帯域中で第2のノードにマルチバンド有効化応答を送信することとを含み得ることに留意されたい。
【0144】
本出願では、マルチバンドは、アクティブ関連付けとパッシブ関連付けとの2つの方式で有効化され得る。
【0145】
以下に、第1のノードがAPであり、第2のノードがSTAであり、第1の周波数帯域が帯域1であり、第2の周波数帯域が帯域2である例について説明する。
【0146】
図6は、本出願による、関連付け方式の概略フローチャートである。図6に示されるように、STAは、マルチバンドを有効化するイニシエータであり得るし、APとSTAとの間の関連付け方式におけるマルチバンドを有効化する対話処理は、以下のステップを含み得る。
【0147】
S601.APは、帯域1中で第1のビーコンフレームを送信する。
【0148】
ビーコンフレームは、能力情報、動作情報、タイムスタンプ情報、APのビーコンフレームトークン(Token)、帯域2の数、及び帯域2の1次チャネルのロケーションなどの情報を含み得る。例えば、APは、ビーコンフレームを周期的に送り得る。第1のビーコンフレームは、帯域1の能力情報及び動作情報と帯域2の能力情報及び動作情報との両方を搬送し得ることに留意されたい。
【0149】
S602.APは、帯域2中で短いビーコンフレームを送信する。
【0150】
短いビーコンフレームは、帯域2中での時間同期などのために利用される。例えば、短いビーコンフレームの期間は、第1のビーコンフレームの期間の整数倍であり得る。
【0151】
S603.STAは、帯域1中でプローブ要求フレームを送信する。
【0152】
プローブ要求(Probe Request)フレームは、STAが関連付け動作を実行することを予想することを示す。プローブ要求フレームは、STAの能力情報を含み得るし、ここで、能力情報は、STAがマルチバンド動作をサポートすることを示し、能力情報はまた、帯域1中のSTAの能力情報と帯域2中のSTAの能力情報とを示す。
【0153】
S604.帯域1中で、STAによって送信されたプローブ要求フレームを受信した後、APは、STAにプローブ応答フレームを送信する。
【0154】
プローブ応答フレームは、APの能力情報、動作情報などを示し、プローブ応答フレームは、APがマルチバンド動作をサポートすることと、帯域1中のAPの能力情報と、帯域2中のAPの能力情報とをさらに示し得る。
【0155】
S605.STAは、帯域1中で関連付け要求フレームを送信する。
【0156】
関連付け要求フレームは、関連付けを有効化するようにAPに要求するために利用される。関連付け要求フレームは、STAの能力情報を含み得るし、ここで、能力情報は、STAがマルチバンド動作をサポートすることを示し、関連付け要求フレームは、帯域1中のSTAの能力情報と帯域2中のSTAの能力情報とを示し得る。
【0157】
S606.APは、帯域1中で関連付け応答フレームを送信する。
【0158】
関連付け応答フレームは、関連付け要求フレームに応答するために利用される。関連付け要求フレームは、APの能力情報を含み、ここで、能力情報は、APがマルチバンド動作をサポートすることを示し、帯域1中のAPの能力情報と帯域2中のAPの能力情報とを示す。
【0159】
関連付けが成功した後、APとSTAとの両方は、帯域1と帯域2との中でデータ送信を実行し得るし、帯域2中で関連付け動作を実行する必要がないことに留意されたい。STAは、帯域2中で短いビーコンフレームを利用することによって時間を較正することができる。さらに、STAは、BSSの関連情報を取得するために帯域1中の第1のビーコンフレームをさらに読み取り得る。
【0160】
上記のステップS603及びS604は、関連付け動作を実行するための必須のステップでないことにさらに留意されたい。パッシブ関連付けモードの場合、ステップS601において、STAが帯域1中で第1のビーコンフレームを受信した後、STAは、関連付け動作を実行するためにステップS605及びS606を直接実行し得る。
【0161】
本出願では、関連付け動作を実行する前に、STAは、帯域2の一部又は全部のリンクを無効化し得る。本出願におけるリンクは、無線周波数又はアンテナを指すことがある。このようにして、帯域2が有効化される必要があるとき、帯域2は、帯域1に関連付けられることを可能にされ、それによって、エネルギーを節約する。本出願の一実装では、APとSTAとがマルチバンド協調送信を実行するとき、APは、帯域1中で、帯域2中の一部又は全部のリンクを無効化するようにSTAに指示し得る。このようにして、帯域2は、電気エネルギーを節約するように柔軟に制御されることができる。
【0162】
本出願の実施形態における他の技術的解決策の詳細及び技術的効果については、本出願の他の実施形態における説明を参照されたい。
【0163】
実施形態4
以下に、上記の実施形態で説明した様々な分類属性値に基づいて分類閾値を設定する設定方式について詳細に説明する。
【0164】
本出願で提供される一実装では、ノード間の分類基準、即ち、第1の周波数帯域分類範囲、第2の周波数帯域分類範囲などは、マルチバンド協調が有効化されたときに示され得る。例えば、表示は、第1のビーコンフレーム又はプローブ応答フレーム中で行われ得る。例えば、表示は、第1のビーコンフレーム又はプローブ応答フレーム中でAPによって行われ得る。
【0165】
本出願で提供される一実装では、超高スループット(Extremely High Throughput、EHT)動作要素(Operation Element)は、各周波数帯域に対応する周波数帯域分類範囲を示すために利用され得る。例えば、EHT動作要素は、第1のビーコンフレーム又はプローブ応答フレーム中で搬送され得る。
【0166】
本出願で提供される他の実装では、異なる第1の周波数帯域分類範囲は、異なる空間ストリーム(Spatial Streams、SS)のためにさらに設定され得る。例えば、異なる送信レート分類閾値が異なる空間ストリームのために設定され得る。
【0167】
次世代のEHT標準の場合、合計16個の空間ストリームがあり得るし、閾値は、空間ストリームごとに設計され得る。表4-1は、異なる空間ストリームのための閾値を設定することの概略図である。
【0168】
【表11】
【0169】
例えば、1SSのための閾値は、識別子が1である空間ストリームのために設定される閾値を表し得る。
【0170】
本出願で提供されるさらに他の実装では、送信レート分類閾値を示すために統一レート識別子が利用され得る。
【0171】
例では、00は、121.9Mbpsを示すために利用され得るし、01は、248.3Mbpsを示すために利用され得るなどである。
【0172】
他の例では、レート識別子は、変調及びコーディングスキーム(modulation and coding scheme)であり得る。異なるMCSが異なるレートに対応し得ることに留意されたい。例えば、802.11ax標準は、現在、MCS0からMCS11などの12個の異なるMCSをサポートする。例えば、1/2.../16のSS表示のための閾値を設定するために2ビットが利用され得る。表示精度を改善するために、最大16個のMCSの分類閾値を示すために4ビットが利用されることもある。
【0173】
表4-2は、2ビットを利用することによって示されるMCSの概略図である。
【0174】
【表12】
【0175】
表4-2に示されるように、レート識別子は、各周波数帯域の分類閾値が示されるときに送信され得る。例えば、「00」は、第1の周波数帯域分類範囲が送信レート分類閾値を含むことを示すために送信され得るし、送信レート分類閾値は、MCS1によって表される送信レートである。
【0176】
本出願で提供されるさらに他の実装では、各周波数帯域に対応する周波数帯域分類閾値は、送信されるべきフレームのサービス品質アクセスカテゴリに基づいて設定され得る。
【0177】
例えば、アクセスカテゴリは、ボイス(Voice、VO)、ビデオ(ビデオ、VI)、バックグラウンド(Background、BK)、及びベストエフォート(Best Effort、BE)の4つのタイプを含み得る。VO及びVIの優先度は、BK及びBEの優先度よりも高い。
【0178】
例では、第1の周波数帯域分類範囲は、BK及び/又はBEのアクセスカテゴリを含み得る。
【0179】
表4-3は、第1の周波数帯域分類範囲の概略図である。
【0180】
【表13】
【0181】
例えば、アクセスカテゴリBKのデータフレームは、第1の周波数帯域中で送信され得るし、アクセスカテゴリBEのデータフレームは、第1の周波数帯域中で送信され得るし、アクセスカテゴリVO又はVIのデータフレームは、第2の周波数帯域中で送信され得るか、又は第2の周波数帯域と第1の周波数帯域との中で送信され得る。
【0182】
本出願で提供されるさらに他の実装では、各周波数帯域に対応する周波数帯域分類閾値は、送信されるべきフレームの送信持続時間に基づいて設定され得る。
【0183】
送信されるべきフレームの送信持続時間は、事前指定され得るか、又は送信される必要があるデータの量及び送信レートなどのパラメータに基づいて計算され得る。例えば、事前指定された送信持続時間は、例えば、送信されるべきフレームの予想される送信持続時間であり得る。例えば、低レートフレームと高レートフレームとによって占有される送信持続時間は、フレームの長さに正比例しないことがある。計算される送信持続時間は、例えば、それが送信される必要があるデータの量、帯域幅、MCS、及び空間ストリームの量に基づいて計算され得る。
【0184】
持続時間分類閾値は、分類される必要がある送信されるべきフレームの量に基づいて柔軟に設定され得る。例えば、予め設定された時間期間内に、送信持続時間中で、比較的長い送信時間をもつ送信されるべきフレームの40%が、第1の周波数帯域を利用することによって第2のノードに送信されることができる。送信持続時間は、持続時間分類閾値として設定され得る。
【0185】
比較的長い送信持続時間をもつフレームは、送信中に多くのエアインターフェース時間を占有し、比較的長い送信持続時間をもつフレームの送信が完了した後にのみ、比較的短い送信持続時間をもつフレームは、競合を通して、データを送信するためのチャネルを取得することができることにさらに留意されたい。送信持続時間。結果として、比較的短い送信持続時間をもつフレームは、比較的長い時間待機する必要がある。送信されるべきフレームは、送信持続時間に基づいて分類され、従って、比較的短い送信持続時間をもつフレームを送信するのに必要な待機時間が短縮され、それによって、比較的短い送信持続時間をもつフレームのレイテンシを短縮することができる。
【0186】
本出願で提供されるさらに他の実装では、各周波数帯域に対応する周波数帯域分類閾値は、送信されるべきフレームのデータパケットフォーマットに基づいて設定され得る。
【0187】
例えば、様々なタイプのパケットフォーマットが、様々な世代のWLAN標準、例えば、
802.11a/b/gにおいて定義されている非高スループット(Non-High Throughput、非HT)データパケット、
802.11nにおいて定義されている高スループット(High Throughput、HT)データパケット、
802.11acにおいて定義されている超高スループット(VHT)データパケット、
802.11axにおいて定義されている高効率(HE)データパケット、及び
次世代のWLAN標準において定義される超高スループット(Extremely High Throughput、EHT)データパケット
において定義されている。
【0188】
VHTデータパケットは、VHTシングルユーザデータパケットとVHTマルチユーザデータパケットとをさらに含み得る。HEデータパケットは、HEシングルユーザデータパケットと、HE延長距離シングルユーザデータパケットと、HEマルチユーザデータパケットと、HEトリガベースデータパケットとを含み得る。
【0189】
例えば、第1の周波数帯域分類範囲に対応するパケットフォーマットは、最小送信レートをもつ上記のパケットフォーマットのうちの1つ又は複数であり得る。
【0190】
例では、第1の周波数帯域分類範囲に対応するパケット分類フォーマットが非HTを含むことが設定され得る。このようにして、非HTフォーマットのデータパケットは、第1の周波数帯域中で送信され得るし、HT、VHT、HE、又はEHTフォーマットなどの他のフォーマットのデータパケットは、第2の周波数帯域中で送信され得るか、又は第2の周波数帯域と第1の周波数帯域との中で送信され得る。
【0191】
表4-4は、第1の周波数帯域分類範囲の概略図である。
【0192】
【表14】
【0193】
他の例では、第1の周波数帯域分類範囲に対応するパケット分類フォーマットが非HTとHTとを含むことが設定され得る。このようにして、非HTフォーマット及びHTフォーマットのデータパケットは、第1の周波数帯域中で送信され得るし、VHT、HE、及びEHTフォーマットなどの他のフォーマットのデータパケットは、第2の周波数帯域中で送信され得るか、又は第2の周波数帯域と第1の周波数帯域との中で送信され得る。
【0194】
パケットフォーマットは、送信されるべきフレームがPHYレイヤで送信されるときに利用されるフォーマットであることに留意されたい。
【0195】
本出願で提供されるさらに他の実装では、各周波数帯域に対応する周波数帯域分類閾値は、送信されるべきフレームのデータパケット帯域幅に基づいて設定され得る。
【0196】
例えば、送信されるべきフレームのデータパケット帯域幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、80+80MHz、320MHz、及び160MHz+160MHzなどの異なる帯域幅モードを含み得る。概して、広域帯域幅は、より高いピークレートに対応し得る。
【0197】
第1の周波数帯域分類範囲に対応する帯域幅分類閾値は、最小帯域幅をもつ上記のグループ化フォーマットのうちの1つ又は複数であり得る。
【0198】
例では、第1の周波数帯域分類範囲に対応する帯域幅分類閾値は、20MHz又は40MHzを含み得る。このようにして、20MHz又は40MHzの帯域幅に対応する送信されるべきフレームは、第1の周波数帯域中で送信され得るし、80MHz以上の帯域幅に対応する送信されるべきフレームは、第2の周波数帯域中で送信され得るか、又は第2の周波数帯域と第1の周波数帯域との中で送信され得る。
【0199】
表4-5は、第1の周波数帯域分類範囲の概略図である。
【0200】
【表15】
【0201】
パケット帯域幅は、送信されるべきフレームを送信するPHYの実際の帯域幅であることに留意されたい。
【0202】
本出願で提供されるさらに他の実装では、組み合わせは、上記の実施形態のうちの任意の1つで説明した分類属性値に対応する周波数帯域分類範囲に基づいてさらに実行され得る。
【0203】
例えば、各周波数帯域に対応する周波数帯域分類閾値は、パケット帯域幅と送信されるべきフレームのデータパケットフォーマットとの両方に基づいて設定され得る。
【0204】
例では、第1の周波数帯域分類範囲は、
帯域幅は、40MHz以下であり、パケットフォーマットは、非HT又はHTであること
を含み得る。このようにして、40MHz以下の帯域幅と非HT又はHTのフォーマットとに対応する送信されるべきフレームは、第1の周波数帯域中で送信され得るし、80MHz以上の帯域幅又はVHT、HE、又はEHTのパケットフォーマットに対応する送信されるべきフレームは、第2の周波数帯域中で送信され得るか、又は第2の周波数帯域と第1の周波数帯域との中で送信され得る。
【0205】
他の例では、第1の周波数帯域分類範囲は、
帯域幅は、40MHz以下であるか、又はパケットフォーマットは、非HT又はHTであること、を含み得る。このようにして、80MHz以上の帯域幅に対応し、フォーマットに対応するか、又はVHT、HE及びEHTのパケットフォーマットに対応する送信されるべきフレームは、第2の周波数帯域中で送信され得るか、又は第2の周波数帯域と第1の周波数帯域との中で送信され得る。他の送信されるべきフレームは、第1の周波数帯域中で送信され得る。
【0206】
本出願で提供されるさらに他の実装では、2つ以上の周波数帯域が第1のノードと第2のノードとの間にある場合、全ての周波数帯域は1つのセットの分類基準を共有し得る。
【0207】
本出願で提供されるさらに他の実装では、4つ以上の周波数帯域が第1のノードと第2のノードとの間にある場合、少なくとも4つの周波数帯域は2つのグループに分割され得るし、各グループは1つのセットの分類基準を利用する。例えば、各周波数帯域グループは、少なくとも2つの周波数帯域を含み得るし、各周波数帯域グループ中の少なくとも2つの周波数帯域は、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とに分割され、第1の周波数帯域分類範囲又は第2の周波数帯域分類範囲は、周波数帯域グループごとに設定される。例えば、2.4GHz及び1GHzの下の周波数帯域が1つの周波数帯域グループとして利用され、第1の分類基準が利用され、5GHz及び6GHzが1つの周波数帯域グループとして利用され、第2の分類基準が利用される。
【0208】
上記の方式では、スループットレートとレイテンシとに影響を及ぼすいくつかのルールについて、第2の周波数帯域のスペクトルが高スループットレート及び低レイテンシをもつデータを送信するために十分に利用されることをできることを保証するために追越し車線又は低速車線にチャネル又は周波数帯域を分類することに相当する。
【0209】
実施形態5
以下に、管理情報を搬送する管理フレームと制御情報を搬送する制御フレームとを分類する方式について詳細に説明する。
【0210】
本出願で提供される一実装では、管理フレームと制御フレームとは、送信レート、サービス品質、及び送信持続時間などの分類属性値に基づいて分類されないことがある。即ち、分類は、送信レート、サービス品質、及び送信持続時間などの分類属性値に基づいてデータフレームに対してのみ実行され得る。このようにして、全ての管理フレームと制御フレームとの機能は影響を及ぼされない。
【0211】
本出願で提供される他の実装では、各周波数帯域のものであり、データフレームのために設定される分類閾値が、管理フレームのために利用されることもあり、制御フレームは、任意の周波数帯域中で送信され得る。
【0212】
本出願で提供されるさらに他の実装では、いくつかの制御フレームのみが、代替として、特殊な仕様に従って分類され得る。特殊な仕様は、第2の周波数帯域を制御するために利用される制御フレームが第1の周波数帯域中で送信されること、即ち、制御フレームは、制御フレームのタイプに基づいて分類されることを意味する。例では、トリガフレーム、RTSフレーム、CTSフレーム、CTS-to-Self(CTS-to-Self)フレーム、ACKフレーム、及びBAフレームの一部又は全部の制御フレームが、第1の周波数帯域を利用することによって送信されることが設定され得る。
【0213】
以下に、重要な制御フレームを送信する処理の例について説明する。
【0214】
例では、トリガフレームは、アップリンクデータを送信するようにSTAをトリガするために利用され得る。
【0215】
図7は、トリガフレームを利用することによって、アップリンクデータを送信するようにSTAをトリガすることの概略フローチャートである。
【0216】
図7に示されるように、APとSTA1とSTA2との間の対話処理は、以下のステップを含み得る。
【0217】
S701.APは、トリガフレームを送信する。
【0218】
S702.STA1は、アップリンクデータを送信する。
【0219】
S703.STA2は、アップリンクデータを送信する。
【0220】
S704.APは、肯定応答情報を送信する。
【0221】
802.11ax標準では、APは、アップリンクデータを送信するように1つ又は複数のSTAをトリガするためにトリガフレームを送信することに留意されたい。図7に示されるように、APは、トリガフレームを送り、ここで、トリガフレームは、スケジューリング情報を搬送し、時間、周波数、又は電力を較正し、調整する方式をSTAに与える。
【0222】
トリガフレーム中のスケジューリング情報又は他の同様の情報が帯域1中で送信されることが予想され、STAが、帯域2中でアップリンクデータ送信を実行するようにスケジュールされている場合、同期機能は、トリガフレームを利用することによって実装されないことがある。
【0223】
この問題を解決するために、本出願は、以下の実装を提供する。
【0224】
図8は、本出願による、データ送信方法の概略フローチャート2である。
【0225】
図8に示されるように、APとSTAとの間の対話の処理は、以下のステップを含み得る。
【0226】
S801.APは、帯域1中でSTAにスケジューリング情報を搬送するスケジューリングフレームを送信する。
【0227】
スケジューリングフレームは、ターゲット時間内に帯域2中でデータを送信するようにSTAに指示するために利用される。スケジューリングフレームは、Tokenトークンを搬送する。
【0228】
S802.STAは、帯域1中でスケジューリングフレームを受信し、スケジューリング情報を記憶する。
【0229】
S803.ターゲット時間に、APは、アップリンクデータを送信するようにSTAをトリガするために帯域2中でSTAに短い同期フレームを送り、ここで、短い同期フレームは、帯域1中で送信されるスケジューリングフレームに対応するTokenトークンを搬送する。
【0230】
S804.STAは短い同期フレームを受信し、短い同期フレーム中のトークントークンに基づいて前に記憶されたスケジューリング情報を読み取る。
【0231】
S805.STAは、読み取られたスケジューリング情報に基づいてアップリンクデータフレームを送信する。
【0232】
この方式では、スケジューリング情報は、帯域1中で送信され、帯域2では、同期を実装するためにアップリンク送信が短い同期フレームを利用することによってトリガされる。短い同期フレームは、帯域2のオーバーヘッドを低減し、帯域2のスループットを増加させ、帯域2のレイテンシを低減することができる。
【0233】
他の例では、RTS/CTSフレームは、アップリンクデータを送信するようにSTAをトリガするために利用され得る。
【0234】
図9は、RTS/CTSを利用することによってデータ送信を実行することの概略フローチャートである。
【0235】
図9に示されるように、APとSTA1とSTA2との間の対話処理は、以下のステップを含み得る。
【0236】
S901.APは、RTSフレームを送信する。
【0237】
S902.STAは、CTSフレームを送信する。
【0238】
S903.APは、データを送信する。
【0239】
S904.STAは、BAを送信する。
【0240】
RTS/CTS対話がデータ送信のための時間期間を予約することであることに留意されたい。RTS及びCTSを受信するAPとSTAとは、RTS及びCTS中の対応する持続時間情報に基づいてサイレント状態を維持し、従って、RTS/CTSの受信当事者と送信当事者とによって実行されるデータ送信は干渉されない。しかし、RTS/CTSが帯域1中で送信され、データが帯域2中で送信される場合、周囲のSTAは、APとSTAとが予約したいと望む送信機会(Transmit Opportunity、TXOP)を通知することができず、従って、APとSTAとの間のデータ送信が保護されることができない。
【0241】
この問題を解決するために、本出願は、デュアルバンドTXOP保護のための以下の実装を提供する。
【0242】
図10は、本出願による、データ送信方法の概略フローチャート3である。
【0243】
図10に示されるように、APとSTAとの間の対話の処理は、以下のステップを含み得る。
【0244】
S1001.APは、帯域1中でe-RTSを送信する。
【0245】
S1002.STAは、帯域1中でe-CTSを送信する。
【0246】
S1003.APは、帯域1中でデータを送信する。
【0247】
S1004.STAは、帯域1中でBAを送信する。
【0248】
S1005.APは、帯域2中でデータを送信する。
【0249】
S1006.STAは、帯域2中でBAを送信する。
【0250】
本出願では、e-RTS/e-CTS中の「e-」は、拡張(Enhanced)を表し、拡張バージョンのRTS/CTSを表すために利用される。
【0251】
表5-1は、e-RTS/e-CTSフレームフォーマットの概略図である。
【0252】
【表16】
【0253】
e-RTSとe-CTSとの間の対話では、「(帯域1の)持続時間情報」は、RTS中のものと同じであり、帯域1のTXOP、例えば、TXOP1を予約するために利用され、e-RTS/e-CTS中の「帯域2の持続時間情報」は、帯域2のTXOP、例えば、TXOP2を予約するために利用される。「帯域2のTXOP開始時間」は、帯域1中で帯域2のTXOPを事前に予約するために利用され得る。しかし、帯域1中でe-RTSとe-CTSとを受信するAPとSTAとについて、AP又はSTAが、「サイトID/サイトグループID」によって識別されるAP又はSTAである場合、データ送信は、e-RTS又はe-CTS中で示される対応するTXOP中で実行され、AP又はSTAが、「サイトID/サイトグループID」によって識別されるAP又はSTAでない場合、AP又はSTAは、e-RTS又はe-CTS中で示される対応するTXOP時間中にサイレント状態を維持する。対応するTXOP時間は、「帯域2の持続時間情報」フィールドと「帯域2のTXOP開始時間」フィールドとから取得され得る。
【0254】
この方式では、本出願は、デュアルバンド送信を実行するためのTXOP保護機構を提供する。帯域1及び/又は帯域2のTXOPは、e-RTS又はe-CTS中で示され、従って、低レートのe-RTS又はe-CTSは、帯域1中で送信されることができる。さらに、帯域1及び/又は帯域2のTXOPでのデータ送信が保護されることができる。
【0255】
さらに他の例では、本出願は、肯定応答フレームに関係する分類方式を提供する。肯定応答フレームは、重要な管理フレームである。肯定応答フレームは、受信端がデータを正常に受信したのかどうかを確認するために利用される。本出願では、データが帯域2中で送信されるとき、データ送信側は、肯定応答フレームが受信されることが予想される周波数帯域を示すために受信端に表示を送り得る。
【0256】
図11は、本出願による、データ送信方法の概略フローチャート4である。
【0257】
図11に示されるように、データの送信側は第1のノードであり得るし、データの受信端は、第2のノードであり得る。肯定応答フレームの交換処理に関係するステップは、以下のステップを含み得る。
【0258】
S1101.第1のノードは、帯域2中でデータを送信する。
【0259】
S1102.第1のノードは、帯域1中でBARを送信する。
【0260】
S1103.第2のノードは、帯域1中でBAを送信する。
【0261】
第1のノードによって送信されたデータが帯域2中で送信されるとき、第2のノードは、第1のノードが帯域1を利用することによって肯定応答フレームを受信することを予想することを示され得る。例えば、ステップS1101において送信されるデータは、BAが受信されることが予想される周波数帯域を示し得る。
【0262】
ステップS1102が必須のステップでないことに留意されたい。
【0263】
例えば、受信端として働く第2のノードは、BAに返答するために帯域1中でチャネルを求めて競合し得る。
【0264】
他の例では、第2のノードは、第1のノードがブロック肯定応答要求(BA Request、BAR)フレームを送った後に帯域1中でBAに返答するのを待機し得る。本出願で提供される他の実装では、BARは、代替として、代替方式としてマルチユーザブロック肯定応答要求フレーム(Multi-user Block Acknowledgment Request Frame、MU-BAR)を利用し得る。BARとMU-BARとの両方は、データの受信端に肯定応答フレームを要求するために利用され得る。
【0265】
本出願のこの実施形態では、受信端に送信端によって表示を送信するための方法は、送信されたデータフレーム又は管理フレームのフレームヘッダ中の高スループット制御(High Throughput Control、HTC)フィールド中で、肯定応答フレームが戻されることが予想される帯域の帯域IDを示すことを含み得る。本出願のこの実施形態は、第2のノードに第1の周波数帯域分類範囲を送信することであって、第1の周波数帯域分類範囲は、フレームタイプが肯定応答フレームであるフレームを含み得るし、肯定応答フレームは、第2の周波数帯域中でのデータ送信を肯定応答するために利用される、ことを行うために利用され得る方式を提供する。
【0266】
表5-2は、HTCフィールド中に示される帯域IDの概略図である。
【0267】
【表17】
【0268】
データを送信するときに肯定応答のために周波数帯域1を利用するように送信側が指示するこの方式では、システムリソース割振りを最適化し、システム効率を最大化するために周波数帯域2中のリソースは高レートデータ送信のために利用され得る。
【0269】
本発明の解決策では、比較的長いエアインターフェース占有時間をもつ管理フレーム及び肯定応答フレーム、比較的低いレート及び比較的低いサービス品質優先度をもつデータは、第1の周波数帯域中で送信され、比較的高レート及び比較的高いサービス品質優先度をもつデータは、第2の周波数帯域中で送信され、従って、高レートデータ送信を実行し、システムスループットレートを最適化するために第2の周波数帯域が十分に利用され、それによって、システムレイテンシを低減する。
【0270】
さらに、802.11ad標準は、低周波のMACレイヤと高周波のMACレイヤとにおけるインターフェースを定義し、インターフェースは、STA中で異なるレイヤでMACフレームのコンテンツを転送するために利用される。この機構は、高速セッション転送(Fast Session Transfer、FST)と呼ばれる。それぞれのMACインターフェースを利用することによって、2つのノード(例えば、STA1及びSTA2)は、低周波のMAC(及び低周波のPHY)レイヤを利用することによって高周波のMACフレームを送り得る。この機構は、オンチャネルトンネリング(On-Channel Tunneling、OCT)機構とも呼ばれる。
【0271】
図12は、ノードの概略構造図である。図12に示されるように、STA1の高周波のMACデータは、高周波のMACフレームを取得するために内部MACインターフェースを利用することによってSTA1の低周波のMACレイヤに転送され、次いで、物理(Physical、PHY)レイヤにおいて低周波のデータパケットにカプセル化され、STA2の低周波受信機に送信される。このデータ送信方式では、単一の帯域送信がマルチバンド送信と置き換えられ得るし、即ち、この方式は、複数の周波数帯域を利用することによって他のノードにノードのMACにフレームを送信する方法を提供する。ただし、周波数帯域ごとに、高レートフレームと低レートフレームとが混合された方式で送信され得る。従って、周波数帯域の全体的なスループットは低く、周波数帯域の全体的なレイテンシは大きく、これは、送信レート又は送信品質のサービスの要件を満たすことができない。
【0272】
本出願で提供されるデータ送信方式では、送信されるべきフレームは、分類属性値に基づいて分類され、従って、ノード間の全体的なスループットレートが改善されることができ、それによって、ノード間の平均レイテンシを低減する。
【0273】
実施形態6
図13は、本出願の実施形態による、ノード装置1300の概略ブロック図である。
【0274】
実施形態では、図13に示された装置1300は、上記の方法実施形態における第1のノード側上の装置に対応し得るし、方法における第1のノードの任意の機能を有し得る。任意選択で、本出願のこの実施形態における装置1300は、第1のノードであり得るか、又は第1のノード中のチップであり得る。装置1300は、処理モジュール1310とトランシーバモジュール1320とを含み得る。任意選択で、装置1300は、ストレージモジュール1330をさらに含み得る。
【0275】
処理モジュール1310は、上記の方法実施形態におけるステップS201を実行するように構成され得るか、又はステップS301を実行するように構成され得る。本出願で提供される一実装では、処理モジュール1310は、送信されるべきフレームの分類属性値と第1の周波数帯域分類範囲とに基づいて、送信されるべきフレームを送信するために利用されるターゲット周波数帯域を決定するようにさらに構成され得る。
【0276】
トランシーバモジュール1320は、ステップS202及びS203を実行するように構成され得るか、又は
ステップS302、S303、及びS304を実行するように構成され得るか、又は
ステップS501又はS502を実行するように構成され得る。
【0277】
本出願のこの実施形態では、装置1300は、上記の方法における第2のノードの任意の機能を有することもある。例えば、トランシーバモジュール1320は、ステップS502を実行するように構成され得る。
【0278】
本出願のこの実施形態では、第1のノードは、APであり得るか、又はSTAであり得る。第1のノードは、上記の方法における様々な送信されるべきフレームの送信側として利用されるAP又はSTAによって実行されるステップを実行し得る。さらに、第1のノードは、上記の方法における送信されるべきフレームの受信端又は第2のノードとして利用されるAP又はSTAによって実行されるステップを実行し得る。
【0279】
本出願のこの実施形態では、トランシーバモジュール1320は、ステップS605を実行するか、又は、ステップS603及びS605を実行するか、又は、ステップS606を実行するか、又は、ステップS601、S602及びS606を実行するか、又は、ステップS601、S602、S604及びS606を実行するか、或いは、
ステップS801を実行するか、又はステップS802、S803、及びS804を実行するか、或いは、
ステップS1001、S1003及びS1005を実行するか、又は、ステップS1002、S1004及びS1006を実行するか、或いは、
ステップS1101及びS1102を実行するか、又は、ステップS1003を実行する
ように構成され得る。
【0280】
本出願のこの実施形態では、第2のノードは、AP又はSTAであり得る。
【0281】
本出願のこの実施形態における装置1300は、上記の実施形態における方法における第1のノードに対応し得ることを理解されたい。装置1300中のモジュールが有する上記の管理動作及び/又は機能、並びに、モジュールが有する他の管理動作及び/又は機能は、上記の方法の対応するステップを実装するために利用される。簡潔のために、本明細書では、詳細を再び説明しない。
【0282】
代替として、装置1300は、例えば、チップと一般に呼ばれるユニバーサル処理システムとして構成され得る。処理モジュール1310は、処理機能を与える1つ又は複数のプロセッサを含み得る。トランシーバモジュール1320は、例えば、入出力インターフェース、ピン、又は回路であり得る。入出力インターフェースは、チップシステムと外側との間での情報対話を担当するように構成され得る。例えば、入出力インターフェースは、処理のためにチップの外に他のモジュールによって入力されたスケジューリング要求メッセージを出力し得る。処理モジュールは、上記の方法実施形態における第1のノードの機能を実装するためにストレージモジュール中に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し得る。例では、装置1300中に任意選択で含まれるストレージモジュール1330は、チップの内のストレージユニット、例えば、レジスタ又はキャッシュであり得るか、又はストレージモジュール1330は、チップの外のストレージユニット、例えば、読取り専用メモリ(Read-Only Memory、略してROM)、静的情報と命令とを記憶することができる他のタイプの静的ストレージデバイス、又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、略してRAM)であり得る。
【0283】
他の例では、図14は、本出願の実施形態による、ノード側の他の通信装置1400の概略ブロック図である。本出願のこの実施形態における装置1400は、上記の方法実施形態における第1のノードであり得るし、装置1400は、上記の方法実施形態における第1のノードの機能の一部又は全部を実装するように構成され得る。装置1400は、プロセッサ1410と、ベースバンド回路1414と、無線周波数回路1440と、アンテナ1450とを含み得る。任意選択で、装置1400は、メモリ1420をさらに含み得る。装置1400の全ての構成要素は、バス1460を利用することによって互いに結合される。バスシステム1460は、データバスを含み、電力バスと、制御バスと、ステータス信号バスとをさらに含む。しかし、明確な説明のために、バスは全て、図ではバスシステム1460としてマークされている。
【0284】
プロセッサ1410は、第1のノードを制御するように構成され得るし、上記の実施形態における第1のノードによって実行される処理を実行するように構成される。プロセッサ1410は、上記の方法実施形態における第1のノードに関係するプロセシング処理及び/又は本出願において説明された技術の他の処理を実行し得るし、オペレーティングシステムをさらに動作し得る。プロセッサ1410は、バスを管理することを担当し、メモリ中に記憶されたプログラム又は命令を実行し得る。
【0285】
ベースバンド回路1414と、無線周波数回路1440と、アンテナ1450とは、第1のノードと他のノードとの間の無線通信をサポートするために上記の実施形態における第1のノードと第2のノードとの間での情報の受信及び送信をサポートするように構成され得る。第2のノードは、AP又はSTAであり得る。
【0286】
例では、第2のノードによって送信され、PHYレイヤによってカプセル化される送信されるべきフレームは、アンテナ1450を利用することによって受信される。送信されるべきフレームに対してフィルタ処理、増幅、ダウンコンバージョン、及びデジタル化などの処理が無線周波数回路1440によって実行され、復号及びプロトコルベースのデータカプセル化解除などのベースバンド処理がベースバンド回路1414によって実行された後、プロセッサ1410は、第2のノードによって送信された送信されるべきフレーム中で搬送されるサービスデータとシグナリング情報とを回復するために処理を実行する。さらに他の例では、第1のノードによって送信され、サービスデータとシグナリング情報とを搬送する送信されるべきフレームは、プロセッサ1410によって処理され得るし、次いで、送信されるべきフレームに対してプロトコルベースのカプセル化及びコーディングなどのベースバンド処理が、ベースバンド回路1414によって実行され、アナログ変換、フィルタ処理、増幅、及びアップコンバージョンなどの無線周波数処理が、無線周波数回路1440によって実行された後、送信されるべきフレームは、アンテナ1450を利用することによって第2のノードに送信される。
【0287】
メモリ1420は、第1のノードのプログラムコードとデータとを記憶するように構成され得るし、メモリ1420は、図13中のストレージモジュール1330であり得る。ベースバンド回路1414と、無線周波数回路1440と、アンテナ1450とは、第2のアクセスポイントと他のネットワークエンティティとの間の通信、例えば、第2のアクセスポイントとコアネットワーク側のネットワーク要素との間の通信をサポートするようにさらに構成され得ることが理解され得る。図14に示されるように、メモリ1420は、プロセッサ1410から分離されている。しかし、メモリ1420又はメモリ1420の任意の部分が装置1400の外側に位置し得ることを当業者は非常に容易に理解する。例えば、メモリ1420は、無線ノードから分離された伝送線路及び/又はコンピュータ製品を含み得る。これらの媒体は、バスインターフェース1460を利用することによってプロセッサ1410によってアクセスされることができる。代替として、メモリ1420又はメモリ1420の任意の部分は、プロセッサ1410に統合され得るし、例えば、キャッシュ及び/又は汎用レジスタであり得る。
【0288】
図14が第1のノードの簡略化された設計のみを示すことが理解され得る。例えば、実際の適用例では、第1のノードは、任意の量の送信機、受信機、プロセッサ、メモリなどを含み得るし、本発明を実装することができる全ての第1のノードが本発明の保護範囲内に入る。
【0289】
装置1400が受信端として利用されるとき、装置1400は、上記の方法実施形態における第2のノードの一部又は全部の機能を実行するようにさらに構成され得ることに留意されたい。さらに、装置1400は、上記の方法実施形態におけるAP又はSTAの一部又は全部の機能を実行するようにさらに構成され得る。
【0290】
本出願の実施形態は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶し、ここで、命令は、処理回路中の1つ又は複数のプロセッサによって実行され得る。命令がコンピュータ上で動作されるとき、コンピュータは、上記の態様における方法を実行することが可能になる。
【0291】
本出願の実施形態は、チップシステムをさらに提供する。例えば、チップシステムは、第1のノード又は第2のノードが上記の実施形態における機能を実装する、例えば、上記の方法におけるデータ及び/又は情報を生成又は処理するのをサポートするように構成されたプロセッサを含む。
【0292】
可能な設計では、チップシステムはメモリをさらに含み得る。メモリは、第1のノード又は第2のノードのために必要であるプログラム命令とデータとを記憶するように構成される。チップシステムは、チップを含み得るか、又はチップと他の個別デバイスとを含み得る。
【0293】
本出願の実施形態は、メモリに結合されるように構成されたプロセッサをさらに提供する。プロセッサは、上記の実施形態のうちの任意の1つにおける第1のノードの方法及び機能を実行するように構成される。
【0294】
本出願の実施形態は、メモリに結合されるように構成されたプロセッサをさらに提供する。プロセッサは、上記の実施形態のうちの任意の1つにおける第2のノードの方法及び機能を実行するように構成される。
【0295】
本出願の実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作するとき、コンピュータは、上記の実施形態のうちの任意の1つにおける第1のノードに関係する方法及び機能を実行することが可能になる。
【0296】
本出願の実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作するとき、コンピュータは、上記の実施形態のうちの任意の1つにおける第2のノードに関係する方法及び機能を実行することが可能になる。
【0297】
本出願の実施形態は、無線通信システムをさらに提供する。システムは、上記の実施形態における第1のノードと少なくとも1つの第2のノードとを含む。
【0298】
上記の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせによって実装され得る。ソフトウェアが実施形態を実装するために利用されるとき、実施形態は、コンピュータプログラム製品の形態で完全に又は部分的に実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上にロードされ、その上で実行されるとき、本出願による手順又は機能が全て又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラマブル装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体中に記憶され得るか、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体に送信され得る。例えば、コンピュータ命令は、ワイヤード(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はデジタル加入者回線)又は無線(例えば、赤外線、無線、又はマイクロ波)の方式でウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターに送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体又は1つ又は複数の利用可能な媒体を統合するサーバ又はデータセンターなどのデータストレージデバイスであり得る。利用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ)などであり得る。
図1
図2
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図10
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