(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/909 20190101AFI20221213BHJP
G06F 16/29 20190101ALI20221213BHJP
【FI】
G06F16/909
G06F16/29
(21)【出願番号】P 2021508482
(86)(22)【出願日】2019-03-26
(86)【国際出願番号】 JP2019012914
(87)【国際公開番号】W WO2020194520
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100198845
【氏名又は名称】井上 善喬
(72)【発明者】
【氏名】芹田 和俊
(72)【発明者】
【氏名】千住 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】板橋 将人
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-047299(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの喫煙エリアの位置情報と、前記喫煙エリアの少なくとも一つの利用条件とを関連付けて記録する記録部と、
ユーザ端末の位置情報を含む喫煙エリアの検索要求を受け付ける受付部と、
前記ユーザ端末から前記検索要求を受け付ける場合、前記検索要求を受け付けた時刻、前記ユーザ端末の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具の使用態様の少なくとも一つを特定する特定部と、
前記喫煙エリアの位置情報と、特定された、前記時刻、前記環境状況、又は、前記使用態様の少なくとも一つとに基づいて、前記現在位置から所定範囲内にある喫煙エリアであって、前記利用条件に適合する喫煙エリアを検索する検索部と、
検索された前記喫煙エリアの位置情報を前記ユーザ端末に通知する通知部と、
少なくとも一つのユーザ端末の位置情報と、当該ユーザ端末の位置における環境状況に関する情報、前記香味吸引具の識別情報、又は、前記香味吸引具の機能に関する情報の少なくとも一つとをログとして収集する収集部と、
当該ログに基づいて前記利用条件を生成する利用条件生成部と、
を備え
、
前記利用条件生成部は、前記香味吸引具を用いる少なくとも一つのユーザが、所定範囲内に所定時間以上滞在した場合に、当該所定範囲を喫煙エリアと推定する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記利用条件は、前記喫煙エリアに滞在可能な時間帯を含み、
前記検索部は、前記検索要求を受け付ける場合、前記時刻に基づいて前記利用条件に適合する喫煙エリアを検索する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記利用条件生成部は、前記香味吸引具を用いる少なくとも一つのユーザが、所定範囲内に所定時間以上滞在した回数が所定数以上である場合に、当該所定範囲を喫煙エリアと推定する、
請求項
1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
少なくとも一つの喫煙エリアの位置情報と、前記喫煙エリアの少なくとも一つの利用条件とを関連付けて記録するステップと、
ユーザ端末の位置情報を含む喫煙エリアの検索要求を受け付けるステップと、
前記ユーザ端末から前記検索要求を受け付ける場合、前記検索要求を受け付けた時刻、前記ユーザ端末の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具の使用態様の少なくとも一つを特定するステップと、
前記喫煙エリアの位置情報と、特定された、前記時刻、前記環境状況、又は、前記使用態様の少なくとも一つとに基づいて、前記現在位置から所定範囲内にある喫煙エリアであって、前記利用条件に適合する喫煙エリアを検索するステップと、
検索された前記喫煙エリアの位置情報を前記ユーザ端末に通知するステップと、
少なくとも一つのユーザ端末の位置情報と、当該ユーザ端末の位置における環境状況に関する情報、前記香味吸引具の識別情報、又は、前記香味吸引具の機能に関する情報の少なくとも一つとをログとして収集するステップと、
当該ログに基づいて前記利用条件を生成するステップと、
を含
み、
前記利用条件を生成するステップにおいて、前記香味吸引具を用いる少なくとも一つのユーザが、所定範囲内に所定時間以上滞在した場合に、当該所定範囲を喫煙エリアと推定する、
情報処理方法。
【請求項5】
前記利用条件は、前記喫煙エリアに滞在可能な時間帯を含み、
前記喫煙エリアを検索するステップにおいて、前記検索要求を受け付ける場合、前記時刻に基づいて前記利用条件に適合する喫煙エリアを検索する、
請求項
4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記利用条件を生成するステップにおいて、前記香味吸引具を用いる少なくとも一つのユーザが、所定範囲内に所定時間以上滞在した回数が所定数以上である場合に、当該所定範囲を喫煙エリアと推定する、
請求項
4又は5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
少なくとも一つの喫煙エリアの位置情報と、前記喫煙エリアの少なくとも一つの利用条件とを関連付けて記録する記録部と、
ユーザ端末の位置情報を含む喫煙エリアの検索要求を受け付ける受付部と、
前記ユーザ端末から前記検索要求を受け付ける場合、前記検索要求を受け付けた時刻、前記ユーザ端末の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具の使用態様の少なくとも一つを特定する特定部と、
前記喫煙エリアの位置情報と、特定された、前記時刻、前記環境状況、又は、前記使用態様の少なくとも一つとに基づいて、前記現在位置から所定範囲内にある喫煙エリアであって、前記利用条件に適合する喫煙エリアを検索する検索部と、
検索された前記喫煙エリアの位置情報を前記ユーザ端末に通知する通知部と、
少なくとも一つのユーザ端末の位置情報と、当該ユーザ端末の位置における環境状況に関する情報、前記香味吸引具の識別情報、又は、前記香味吸引具の機能に関する情報の少なくとも一つとをログとして収集する収集部と、
当該ログに基づいて前記利用条件を生成する利用条件生成部と、
を実現させ
、
前記利用条件生成部は、前記香味吸引具を用いる少なくとも一つのユーザが、所定範囲内に所定時間以上滞在した場合に、当該所定範囲を喫煙エリアと推定する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザに対して、喫煙場所に関する情報を提供する技術が開発されている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、サーバが、ユーザ端末装置からサーバにアクセスがあったことに基づいて、ユーザの現在位置から一定距離範囲にある喫煙許場所を検索し、ユーザの端末装置に喫煙許場所を示す情報を提供する技術が開示されている。また、特許文献2には、ユーザに喫煙場所を特定するための所定の条件を入力させ、当該条件に合う喫煙場所をユーザに提示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-59382号公報
【文献】国際公開第2017/055800号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているような従来技術においては、上記したとおり、ユーザの現在位置から一定範囲内にある喫煙場所をユーザ端末装置に提示することができる。しかしながら、単に、ユーザの現在位置の近くにある喫煙場所というだけでユーザに対して喫煙場所に関する情報が提示されてしまうと、ユーザが実際には所望しない喫煙場所に関する情報が提供されてしまうおそれがある。また、特許文献2に記載されているような従来技術においては、ユーザは、ユーザ端末装置を操作することにより、喫煙場所を特定するための所定の条件を入力する必要があるため、ユーザにとっては手間がかかり面倒である。
【0006】
そこで、本発明のいくつかの態様はかかる事情に鑑みてなされたものであり、ユーザが所望する喫煙エリアに関する情報を的確に、且つ、労力を要さずに取得することを可能にする情報処理技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、少なくとも一つの喫煙エリアの位置情報と、喫煙エリアの少なくとも一つの利用条件とを関連付けて記録する記録部と、ユーザ端末の位置情報を含む喫煙エリアの検索要求を受け付ける受付部と、ユーザ端末から検索要求を受け付ける場合、検索要求を受け付けた時刻、ユーザ端末の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具の使用態様の少なくとも一つを特定する特定部と、喫煙エリアの位置情報と、特定された、時刻、環境状況、又は、使用態様の少なくとも一つとに基づいて、現在位置から所定範囲内にある喫煙エリアであって、利用条件に適合する喫煙エリアを検索する検索部と、検索された喫煙エリアの位置情報をユーザ端末に通知する通知部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する情報処理方法であって、少なくとも一つの喫煙エリアの位置情報と、喫煙エリアの少なくとも一つの利用条件とを関連付けて記録するステップと、ユーザ端末の位置情報を含む喫煙エリアの検索要求を受け付けるステップと、ユーザ端末から検索要求を受け付ける場合、検索要求を受け付けた時刻、ユーザ端末の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具の使用態様の少なくとも一つを特定するステップと、喫煙エリアの位置情報と、特定された、時刻、環境状況、又は、使用態様の少なくとも一つとに基づいて、現在位置から所定範囲内にある喫煙エリアであって、利用条件に適合する喫煙エリアを検索するステップと、検索された喫煙エリアの位置情報をユーザ端末に通知するステップと、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、少なくとも一つの喫煙エリアの位置情報と、喫煙エリアの少なくとも一つの利用条件とを関連付けて記録する記録部と、ユーザ端末の位置情報を含む喫煙エリアの検索要求を受け付ける受付部と、ユーザ端末から検索要求を受け付ける場合、検索要求を受け付けた時刻、ユーザ端末の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具の使用態様の少なくとも一つを特定する特定部と、喫煙エリアの位置情報と、特定された、時刻、環境状況、又は、使用態様の少なくとも一つとに基づいて、現在位置から所定範囲内にある喫煙エリアであって、利用条件に適合する喫煙エリアを検索する検索部と、検索された喫煙エリアの位置情報をユーザ端末に通知する通知部と、を実現させる。
【0010】
これらの態様によれば、喫煙エリアの位置情報と、特定された、検索要求を受け付けた時刻、ユーザ端末の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具の使用態様の少なくとも一つとに基づいて、ユーザ端末の現在位置から所定範囲内にある喫煙エリアであって、利用条件に適合する喫煙エリアを検索し、検索された喫煙エリアの位置情報をユーザ端末に通知する。よって、ユーザが所望する喫煙エリアを正確に検索することができ、また、ユーザが、喫煙エリアを特定するための所定の条件を、わざわざ入力する必要もない。したがって、ユーザが所望する喫煙エリアに関する情報を的確に、且つ、労力を要さずに取得することが可能である。
【0011】
なお、本発明において、「部」、「装置」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」、「装置」が有する機能をソフトウエアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」、「装置」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」、「装置」の機能が1つの物理的手段や装置により実現されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザが所望する喫煙エリアに関する情報を的確に、且つ、労力を要さずに取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係る喫煙エリア位置通知システムの概略構成図である。
【
図2A】本発明の実施形態に係る香味吸引具の概略構成のブロック図である。
【
図2B】本発明の実施形態に係る香味吸引具の概略的な外観の一例を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る香味吸引具の概略構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る香味吸引具の他の概略構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る香味吸引具の概略的な外観の他の一例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る、エアロゾル生成基材を保持した状態の香味吸引具の概略的な外観の他の一例である。
【
図7】本発明の実施形態に係るユーザ端末の概略構成のブロック図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る情報処理サーバの機能的構成の一例を示す概略構成図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るログ情報の一例を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る利用条件情報の一例を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る喫煙エリア位置通知処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の実施形態に係るユーザ端末で出力される画面の一例を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態に係るコンピュータのハードウエア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。さらに、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、本発明の本実施形態に係る喫煙エリアの位置を通知する喫煙エリア位置通知システムの概略構成図(システム構成図)である。
図1に示すように、喫煙エリア位置通知システム100は、例示的に、n台(nは、1以上の任意の整数値)の香味吸引具1と、n台(nは、1以上の任意の整数値)のユーザ端末2と、ユーザ端末2とネットワークNを介して通信可能に構成される情報処理サーバ3(情報処理装置)と、を備えて構成される。
【0016】
「香味吸引具1」は、香味を吸引するための器具のことであり、限定するわけではないが、例えば、電子たばこや加熱式たばこ、従来のたばこを意図したものである。また、香味吸引具1は、生成されたエアロゾルを吸引するためのエアロゾル生成装置を含み、エアロゾル生成装置は、例えば電子たばこや加熱式たばこ、医療用のネブライザーを意図したものである。より具体的には、エアロゾル生成装置は、例えば、電力を用いてリキッド(エアロゾル源)を霧化し、エアロゾルを生成する装置である。エアロゾルは、エアロゾル源を霧化したものであり、気体中を浮遊する程度に微小な粒子である。エアロゾル生成装置が発生させるエアロゾルは香味を伴うものであってよい。エアロゾル生成装置の例としては、加熱式たばこ(T-vaporやInfused)および電子たばこ(E-vapor)などが挙げられる。また、エアロゾル生成装置は、たばこを直接加熱する(直接加熱)タイプや、たばこを間接的に加熱する(間接加熱)タイプ、液体(リキッド)を加熱するタイプを含む。また、エアロゾル生成装置は、櫛形電極対を有する圧電素子基板を用いてSAW(Surface Acoustic Wave)を発生させることによって液体を霧化するものであってもよい。なお、図中には、n台の香味吸引具として、香味吸引具1a及び香味吸引具1nを図示している。ただし、以下の説明において、これらn台の香味吸引具を区別することなく説明する場合には、符号を一部省略して、単に「香味吸引具1」と呼ぶ。
【0017】
「喫煙エリア」は、喫煙することが可能なエリアをいう。喫煙エリアは、例えば、香味吸引具1を使用することによりユーザが喫煙できるエリアを含む。喫煙エリアは、屋外に配置されてもよいし、室内に配置されてもよい。室内にある喫煙エリアは、例えば、空気調節装置や換気装置等が設定された、部屋又は所定の間仕切り等で区切られたスペースを含んでもよい。
【0018】
喫煙エリア位置通知システム100は、いわゆるクライアント・サーバシステムである。喫煙エリア位置通知100は、クライアントであるn台のユーザ端末2と、情報処理サーバ3とがネットワークNを介して相互に通信を行うことにより実現される。なお、ネットワークNは、例えば、インターネット、携帯電話網といったネットワーク、LAN(Local Area Network)、あるいはこれらを組み合わせたネットワークにより実現される。
【0019】
情報処理サーバ3は、例えば、1つ又は複数(少なくとも一つ)のサーバ装置により実現される。また、ユーザ端末2は、例えば、スマートフォンや、ゲーム機や、パーソナルコンピュータにより実現される。なお、図中には、n台のユーザ端末2として、ユーザ端末2a及びユーザ端末2nを図示している。ただし、以下の説明において、これらn台のユーザ端末2を区別することなく説明する場合には、符号を一部省略して、単に「ユーザ端末2」と呼ぶ。
【0020】
香味吸引具等1及びユーザ端末2とは、互いに関連づけられており、例えばBluetooth[登録商標]やBLE(Bluetooth Low Energy)通信等の近距離無線通信を実行することで双方でのデータの送受信が可能となる。なお、香味吸引具等1とユーザ端末2の間のデータの送受信は、BLE通信に限られず、例えば、Wi-Fi[登録商標]やLPWAN(Low Power Wide Area Network)、NFC(Near Field Communication)など、どのような通信で実行されてもよい。また、香味吸引具等1とユーザ端末2の間のデータの送受信は、必ずしも無線通信に限られず、USB(Universal Serial Bus)やMini USB、Micro USB、Lightningなどの有線通信であってもよい。
【0021】
図2Aは、本発明の実施形態に係る香味吸引具の概略構成のブロック図である。
図2Aは、香味吸引具1が備える各コンポーネントを概略的且つ概念的に示すものであり、各コンポーネント及び香味吸引具1の厳密な配置、形状、寸法、位置関係等を示すものではないことに留意されたい。また、香味吸引具1は、
図2Aには図示しないコンポーネント、例えば、たばこカプセルやリキッドのカートリッジ等を含み得ることにも留意されたい。
【0022】
センサ11は、例えば、ユーザの吸引する動作を検知するためのセンサを示している。センサ11は、流量センサや流速センサ、圧力センサ等の、ユーザの吸引する動作を検知するための任意の種類のセンサであってよい。センサ11は、ユーザが吸引する動作を行うために押下するボタンであってもよい。センサ11は、例えば吸引センサであってもよく、香味吸引具1に対するユーザの吸引を検知してもよい。センサ11は、気流センサであってもよく、ユーザの吸引によって生じた気流を検知してもよい。センサ11は、香味吸引具1の位置を測定するGPSセンサであってもよいし、香味吸引具1の角度や姿勢等を検知するためのジャイロセンサ等であってもよい。
【0023】
変化部12は、外部観測可能な所定の変化が生じるブロックである。変化部12は、所定の色に発光するLED(Light Emitting Diode)、例えば青色LEDであってよく、所定の変化は、所定の色例えば青色の発光であってよい。なお、所定の色は、青色に限られず、どのような色であってもよい。また、所定の変化は、センサ11によって感知される、吸引の強さに応じた発光の色の変化や発光の強度の変化であってもよい。また、変化部12は、LEDに限られず、所定の色に発光する別の構成の光源であってもよい。
【0024】
図2Bは、本発明の実施形態に係る香味吸引具の概略的な外観の一例を示す図である。変化部12の配置について、
図2Bを参照して説明する。
図2Bに表されているように、香味吸引具1は、限定するわけではないが、2つの端161及び162を含むスティック形状であることがある。ここで、ユーザは、その一方の端161を吸引するために咥えることになる。なお、ユーザは、その一方の端161に装着可能な、紙巻きたばこ用のマウスピースなどを介して、当該端161を吸引するために咥えてもよい。香味吸引具1が
図2Bに表されるような形状をしている場合、変化部12は、上記2つの端のうちの他方の端162に設けられることが好ましい。なお、変化部12は、香味吸引具1の外面の少なくとも一部分であり、例えば、
図2Bに表されているように略長方形状や、香味吸引具1の外周に沿った環状(図示せず)など、どのような形状であってもよい。
【0025】
図2Aに戻り、制御部13は、少なくとも、センサ11からの信号に基づき、変化部12に所定の変化を生じさせるブロックである。制御部13は、例えば、センサ11からの信号の大きさ又は当該信号に基づき決定される吸引の強さが所定の閾値以上であるときに、変化部12において所定の色の発光を生じさせてよい。また、制御部13は、例えば、センサ11からの信号の大きさ又は当該信号に基づき決定される吸引の強さに応じて、変化部12における発光の色や発光の強度を変化させてよい。制御部13は、例えば、吸引が強い場合に発光の強度を強くし、吸引が弱い場合に発光の強度を弱くしてもよい。また、制御部13は、例えば、吸引の強さを複数の段階に分け、当該複数の段階ごとに所定の色を設定し、吸引の強さに対応する所定の色を発光させてもよい。なお、制御部13は、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータとして構成された電子回路モジュールであってよい。
【0026】
通信部14は、ユーザ端末や他のコンピュータと通信する。通信部14は、少なくともハードウエア資源としてのネットワーク・インターフェイス等を用いて実現されてよい。制御部13は、通信部14を介して、センサ11によって検知された各種の情報を、ユーザ端末や他のコンピュータに送信可能である。制御部13が、通信部14を介して、ユーザ端末や他のコンピュータに送信する各種の情報は、例えば、喫煙情報である。なお、喫煙情報については、後述する。また、通信部14は、ユーザ端末や他のコンピュータから送信された各種の情報を受信可能である。
【0027】
なお、本発明の一実施形態に係る香味吸引具1は、従来のたばこを含む。従来のたばこは、センサ11、制御部13及び通信部14を含まないが、その燃焼部は、変化部12に相当する。というのは、従来のたばこの燃焼部には、ユーザの吸引する動作に基づき、色や温度の所定の変化が生じるからである。
【0028】
また、香味吸引具等1が従来のたばこ(例えば、紙巻きたばこ)の場合、当該たばこの一端に装着されるマウスピース(例えば、紙巻きたばこ用のマウスピース)が、
図2Aにおけるセンサ11、制御部13及び通信部14の機能の全部又は一部を含んでいてもよい。この構成によれば、マウスピースが、センサによって検知された喫煙情報などの各種の情報を、ユーザ端末や他のコンピュータに送信可能である。
【0029】
図3は、本発明の実施形態に係る香味吸引具の概略構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、香味吸引具1Aは、第1の部材102及び第2の部材104を備える。図示されるように、一例として、第1の部材102は、制御部106、通信部108、バッテリー110、センサ112及びメモリ114を含んでもよい。なお、
図2Aの制御部13は
図3の制御部106に対応し、
図2Aのセンサ11は
図3のセンサ112に対応し、
図2Aの通信部14は
図3の通信部108に対応する。
【0030】
一例として、第2の部材104は、リザーバ116、霧化部118、空気取込流路120、エアロゾル流路121及び吸口部122を含んでもよい。第1の部材102内に含まれるコンポーネントの一部が第2の部材104内に含まれてもよい。第2の部材104内に含まれるコンポーネントの一部が第1の部材102内に含まれてもよい。第2の部材104は、第1の部材102に対して着脱可能に構成されてもよい。あるいは、第1の部材102及び第2の部材104内に含まれるすべてのコンポーネントが、第1の部材102及び第2の部材104に代えて、同一の筐体内に含まれてもよい。
【0031】
リザーバ116は、エアロゾル源を保持する。例えば、リザーバ116は、繊維状又は多孔質性の素材から構成され、繊維間の隙間や多孔質材料の細孔に液体としてのエアロゾル源を保持する。前述した繊維状又は多孔質性の素材には、例えばコットンやガラス繊維、またはたばこ原料などを用いることができる。リザーバ116は、液体を収容するタンクとして構成されてもよい。エアロゾル源は、例えば、グリセリンやプロピレングリコールといった多価アルコール、水などの液体である。香味吸引具1Aがネブライザー等の医療用吸入器である場合、エアロゾル源はまた、患者が吸入するための薬剤を含んでもよい。別の例として、エアロゾル源は、加熱することによって香喫味成分を放出するたばこ原料やたばこ原料由来の抽出物を含んでいてもよい。リザーバ116は、消費されたエアロゾル源を補充することができる構成を有してもよい。あるいは、リザーバ116は、エアロゾル源が消費された際にリザーバ116自体を交換することができるように構成されてもよい。また、エアロゾル源は液体に限られるものではなく、固体でも良い。エアロゾル源が固体の場合のリザーバ116は、例えば繊維状又は多孔質性の素材を用いない空洞の容器であっても良い。
【0032】
霧化部118は、エアロゾル源を霧化してエアロゾルを生成するように構成される。センサ112によって吸引動作が検知されると、霧化部118はエアロゾルを生成する。例えば、ウィック(図示せず)が、リザーバ116と霧化部118とを連結するように設けられてもよい。この場合、ウィックの一部はリザーバ116の内部に通じ、エアロゾル源と接触する。ウィックの他の一部は霧化部118へ延びる。エアロゾル源は、ウィックの毛細管効果によってリザーバ116から霧化部118へと運ばれる。一例として、霧化部118は、バッテリー110に電気的に接続されたヒータを備える。ヒータは、ウィックと接触又は近接するように配置される。吸引動作が検知されると、制御部106は、霧化部118のヒータを制御し、ウィックを通じて運ばれたエアロゾル源を加熱することによって当該エアロゾル源を霧化する。霧化部118の別の例は、エアロゾル源を超音波振動によって霧化する超音波式霧化器であってもよい。霧化部118には空気取込流路120が接続され、空気取込流路120は香味吸引具1Aの外部へ通じている。霧化部118において生成されたエアロゾルは、空気取込流路120を介して取り込まれた空気と混合される。エアロゾルと空気の混合流体は、矢印124で示されるように、エアロゾル流路121へと送り出される。エアロゾル流路121は、霧化部118において生成されたエアロゾルと空気との混合流体を吸口部122まで輸送するための管状構造を有する。
【0033】
吸口部122は、エアロゾル流路121の終端に位置し、エアロゾル流路121を香味吸引具1Aの外部に対して開放するように構成される。ユーザは、吸口部122を咥えて吸引することにより、エアロゾルを含んだ空気を口腔内へ取り込む。
【0034】
通信部108は、ユーザ端末や他のコンピュータと通信する。通信部108は、少なくともハードウエア資源としてのネットワーク・インターフェイス等を用いて実現されてよい。
【0035】
バッテリー110は、通信部108、センサ112、メモリ114、霧化部118などの香味吸引具1Aの各コンポーネントに電力を供給する。バッテリー110は、香味吸引具1Aの所定のポート(図示せず)を介して外部電源に接続することにより充電することができてもよい。バッテリー110のみを第1の部材102又は香味吸引具1Aから取り外すことができてもよく、新しいバッテリー110と交換することができてもよい。また、第1の部材102全体を新しい第1の部材102と交換することによってバッテリー110を新しいバッテリー110と交換することができてもよい。
【0036】
センサ112は、空気取込流路120及び/又はエアロゾル流路121内の圧力の変動を検知する圧力センサ又は流量を検知する流量センサを含んでもよい。センサ112はまた、リザーバ116等のコンポーネントの重量を検知する重量センサを含んでもよい。センサ112はまた、香味吸引具1Aを用いたユーザによるパフの回数を計数するように構成されてもよい。センサ112はまた、霧化部118への通電時間を積算するように構成されてもよい。センサ112はまた、リザーバ116内の液面の高さを検知するように構成されてもよい。センサ112はまた、バッテリー110のSOC(State of Charge、充電状態)、電流積算値、電圧などを検知するように構成されてもよい。電流積算値は、電流積算法やSOC-OCV(Open Circuit Voltage、開回路電圧)法等によって求められてもよい。センサ112はまた、ユーザが操作可能な操作ボタンなどであってもよい。
【0037】
制御部106は、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータとして構成された電子回路モジュールであってもよい。制御部106は、メモリ114に格納されたコンピュータ実行可能命令に従って香味吸引具1Aの動作を制御するように構成されてもよい。メモリ114は、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの記憶媒体である。メモリ114には、上記のようなコンピュータ実行可能命令のほか、香味吸引具1Aの制御に必要な設定データ等が格納されてもよい。例えば、メモリ114は、通信部108の制御方法(発光、発声、振動等の態様等)、センサ112により検知された値、霧化部118の加熱履歴等の様々なデータを格納してもよい。制御部106は、必要に応じてメモリ114からデータを読み出して香味吸引具1Aの制御に利用し、必要に応じてデータをメモリ114に格納する。
【0038】
図4は、本発明の実施形態に係る香味吸引具の他の概略構成を示すブロック図である。図示されるように、香味吸引具1Bは、
図3の香味吸引具1Aが備える構成に加えて、第3の部材126を備える。第3の部材126は、香味源128を含んでもよい。一例として、香味吸引具1Bが電子たばこである場合、香味源128は、たばこに含まれる香喫味成分を含んでもよい。図示されるように、エアロゾル流路121は、第2の部材104及び第3の部材126にわたって延在する。吸口部122は、第3の部材126に備えられる。
【0039】
香味源128は、エアロゾルに香味を付与するためのコンポーネントである。香味源128は、エアロゾル流路121の途中に配置される。霧化部118によって生成されたエアロゾルと空気との混合流体(以下、混合流体を単にエアロゾルと呼称する場合もあることに留意されたい)は、エアロゾル流路121を通って吸口部122まで流れる。このように、香味源128は、エアロゾルの流れに関して霧化部118よりも下流に設けられている。換言すれば、霧化部118よりも香味源128の方が、エアロゾル流路121の中で吸口部122に近い側に位置する。したがって、霧化部118によって生成されたエアロゾルは、香味源128を通過してから吸口部122へ達する。エアロゾルが香味源128を通過する際、香味源128に含まれる香喫味成分がエアロゾルに付与される。一例として、香味吸引具1Bが電子たばこである場合、香味源128は、刻みたばこ、又はたばこ原料を粒状、シート状もしくは粉末状に成形した加工物などの、たばこ由来のものであってもよい。香味源128はまた、たばこ以外の植物(例えばミントやハーブ等)から作られた非たばこ由来のものであってもよい。一例として、香味源128は、たばこ成分を含む。香味源128は、メントールなどの香料成分を含有してもよい。香味源128に加えて、リザーバ116も香喫味成分を含んだ物質を有してもよい。例えば、香味吸引具1Bは、香味源128にたばこ由来の香味物質を保持し、リザーバ116には非たばこ由来の香味物質を含むように構成されてもよい。
【0040】
ユーザは、吸口部122を咥えて吸引することにより、香味が付与されたエアロゾルを含んだ空気を口腔内へ取り込むことができる。
【0041】
制御部106は、本開示の実施形態に係る香味吸引具1A及び1B(以下、まとめて「香味吸引具1」と呼ぶことがある)を様々な方法で制御するように構成される。
【0042】
図5は、本発明の実施形態に係る香味吸引具の概略的な外観の他の一例を示す図である。
図6は、本発明の実施形態に係る、エアロゾル生成基材を保持した状態の香味吸引具の概略的な外観の他の一例である。本実施形態において、香味吸引具1は、例えば、エアロゾル源及び香味源を含む充填物などの香味発生基材を有する、喫煙物品などのエアロゾル生成基材を加熱することによって、香味を含むエアロゾルを生成するように構成される。なお、喫煙物品140がエアロゾル生成基材として用いられてもよい。
【0043】
当業者に理解されるように、喫煙物品140はエアロゾル生成基材の一例にすぎない。エアロゾル生成基材に含まれるエアロゾル源は固体であってもよいし、液体であってもよい。エアロゾル源は、例えば、グリセリン、プロピレングリコールといった多価アルコールや、水などの液体であってもよい。エアロゾル源は、加熱することによって香喫味成分を放出するたばこ原料やたばこ原料由来の抽出物を含んでいてもよい。香味吸引具1がネブライザーなどの医療用吸入器である場合、エアロゾル源は、患者が吸入するための薬剤を含んでもよい。用途によっては、エアロゾル生成基材は香味源を含まなくてもよい。
【0044】
図5及び
図6に示すように、香味吸引具1は、トップハウジング131Aと、ボトムハウジング131Bと、カバー132と、スイッチ133と、蓋部134とを有する。トップハウジング131A及びボトムハウジング131Bは、互いに接続されることで、香味吸引具1の最外のハウジング131を構成する。ハウジング131は、使用者の手に収まるようなサイズであってもよい。この場合、使用者が香味吸引具1を使用するときに、使用者は香味吸引具1を手で保持して、エアロゾルを吸引することができる。
【0045】
トップハウジング131Aは、開口(図示せず)を有し、カバー132は当該開口を閉じるようにトップハウジング131Aに結合される。
図6に示すように、カバー132は、喫煙物品140を挿入可能な開口132Bを有する。蓋部134は、カバー132の開口132Bを開閉するように構成される。具体的には、蓋部134は、カバー132に取り付けられ、開口132Bを閉じる第1位置と開口132Bを開放する第2位置との間を、カバー132の表面に沿って移動可能に構成される。
【0046】
スイッチ133は、香味吸引具1の作動のオンとオフを切り替えるために使用される。例えば、使用者は、
図6に示すように喫煙物品140を開口132Bに挿入した状態でスイッチ133を操作することにより、バッテリ(図示せず)から加熱部(図示せず)に電力を供給し、喫煙物品140を燃焼させずに加熱することができる。喫煙物品140が加熱されると、喫煙物品140に含まれるエアロゾル源からエアロゾルが発生し、香味源の香味が当該エアロゾルに取り込まれる。使用者は、香味吸引具1から突出した喫煙物品140の部分(
図6において図示された部分)を吸引することにより、香味を含むエアロゾルを吸引することができる。なお、本明細書において、喫煙物品140などのエアロゾル生成基材が開口132Bに挿入される方向を、香味吸引具1の長手方向と呼ぶ。
【0047】
図5及び
図6に示される香味吸引具1の構成は、本開示に係る香味吸引具の構成の一例にすぎない。本開示に係る香味吸引具は、エアロゾル源を含むエアロゾル生成基材を加熱することによってエアロゾルを生成することができ、生成されたエアロゾル
を使用者が吸引することができるような、様々な形態で構成することができる。
【0048】
図7は、本発明の実施形態に係るユーザ端末の概略構成のブロック図である。
図7は、ユーザ端末2が備える各コンポーネントを概略的且つ概念的に示すものであり、各コンポーネント及びユーザ端末2の厳密な配置、形状、寸法、位置関係等を示すものではないことに留意されたい。また、ユーザ端末2は、図示しないコンポーネントを含み得ることに留意されたい。なお、ユーザ端末2の例は、スマートフォンやタブレット、パーソナルコンピュータ等の1つのコンピュータであるが、これに限定されるわけではない。例えば、後述する検知部21は、コンピュータに外部接続されたデジタル・カメラによって実現されてもよい。
【0049】
検知部21は、香味吸引具1の少なくとも一部例えば変化部12に生じる外部観測可能な所定の変化を検知する。検知部21は、少なくともハードウエア資源としてのデジタル・カメラや温度センサ等を用いて実現されてよい。
【0050】
出力部22は、
図1に示す制御サーバ5から送信される出力情報に基づいてメッセージ出力処理を実行する。また、出力部22は、上記所定の変化を検知していることを示す情報を表示する。出力部22は、少なくともハードウエア資源としてのディスプレイ(例えばタッチパネル・ディスプレイを含む)等を用いて実現されてよい。
【0051】
入力部23は、ユーザからの入力を受ける。入力部23は、少なくともハードウエア資源としてのキーボードやマウス、タッチパネル・ディスプレイ等を用いて実現されてよい。
【0052】
記録部24は、プログラムやデータ等を記憶する。記録部24は、少なくともハードウエア資源としてのHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、メモリ等を用いて実現されてよい。
【0053】
通信部25は、他のコンピュータと通信する。通信部25は、少なくともハードウエア資源としてのネットワーク・インターフェイス等を用いて実現されてよい。
【0054】
制御部26は、各種制御を行なう。制御部26は、少なくともハードウエア資源としてのプロセッサ等を用いて実現されてよい。制御部26は、ユーザの吸い方に係る判定を行うように構成されていてよい。なお、出力部22は、判定の結果を更に表示することができる。また、制御部26は、入力部23を介して、複数の吸い方のうちの1つをユーザが選択することを可能にするように構成されていてよい。なお、出力部22は、選択された吸い方に基づく情報を更に表示することができる。更に、制御部26は、通信部25を介して、データを送受信するように構成されていてよい。なお、出力部22は、受信したデータに基づく情報を更に出力することができる。
【0055】
なお、ユーザ端末2の各種機能は、当該ユーザ端末上で稼働するアプリケーションを用いて実現されてもよい。ユーザ端末2は、アプリケーションをダウンロードし、当該ダウンロードしたアプリケーションによって各種機能を実現してもよい。また、ユーザ端末2は、当該ユーザ端末2の各種機能を実現するためのプログラムをダウンロードし、当該ダウンロードしたプログラムを実行することによって各種機能を実現してもよい。
【0056】
図8は、本発明の実施形態に係る情報処理サーバの機能的構成の一例を示す概略構成図である。
図8に示すように、情報処理サーバ3は、機能的に、喫煙エリアの位置を通知する喫煙エリア通知処理を実行するための情報処理部31と、喫煙エリア通知処理を実行するための情報及び喫煙エリア通知処理の実行結果等を記録する記録部33と、を備える。なお、情報処理部31は、例えば、記録部33に格納されているプログラムをCPU等が実行したりすることにより実現することができる。また、情報処理部31は、当該情報処理部31での処理に用いられるプログラムをダウンロードし、当該ダウンロードしたプログラムを実行することによって、実現してもよい。
【0057】
情報処理部31は、機能的に、
図1に示す1又は複数(少なくとも一つ)のユーザ端末2の位置情報と、当該ユーザ端末2の位置における環境状況を示す情報、香味吸引具の製品ID(識別情報)、又は、香味吸引具の機能ID(機能に関する情報)の少なくとも一つとをログ情報(ログ)として収集するログ収集部311(収集部)を備える。
【0058】
「環境状況」は、天気、天候や気温等の気候に関する状況を含み、例えば、晴天、曇り、雨天、若しくは大雪等の状況、又は、乾燥、強風、若しくは暴風等の状況を含んでもよい。環境状況は、季節に関するものを含み、例えば、真冬(とても寒い)又は真夏(とても暑い)に関する状況を含む。環境状況は、ユーザ端末2に備えられた所定のセンサによって取得される情報(例えば、温度センサによって取得される温度等)に基づいて特定されてもよい。例えば、ユーザ端末から送信されるユーザ(又はユーザ端末)の位置情報に基づいて、ユーザ(又はユーザ端末)の現在位置における環境状況(天気、天候や気温等の気候)を、公共団体やその他の機関が提供する環境情報(例えば天気予報等)に基づいて特定し収集してもよい。
【0059】
ログ収集部311は、例えば、ログの収集を定期的に(例えば、数秒間、数十秒間、又は、数分間の間隔で)行ってもよい。また、ログ収集部311は、ログの収集を任意のタイミングで繰り返し行ってもよい。ログ収集部311は、収集したログを記録部33におけるログ情報LIとして格納する。
【0060】
「香味吸引具の機能」は、香味吸引具が、たばこ原料を燃料させる製品である従来の紙巻きたばこであることを示す情報を含んでいてもよい。また、香味吸引具の機能は、香味吸引具がT-Vapor、又は、E-Vaporであることを示す情報を含んでいてもよい。また、香味吸引具の機能は、香味吸引具にたばこ原料を含む製品のうち、たばこを加熱する加熱型の製品、又は、たばこを加熱しない非加熱型の製品を示す情報をさらに含んでもよい。さらにまた、香味吸引具の機能は、たばこを加熱する加熱型の製品のうち、加熱源が電気を用いる製品であるか、又は、加熱源が電気を用いない製品であるかを示す情報をさらに含んでもよい。また、香味吸引具の機能は、櫛形電極対を有する圧電素子基板を用いてSAWを発生させることによって液体を霧化する製品であることを示す情報をさらに含んでいてもよい。また、香味吸引具の機能は、IH(inductionheating)を用いてたばこを加熱する製品であることを示す情報をさらに含んでいてもよい。なお、香味吸引具の機能は、香味吸引具の属性や性質に関する情報であればどのような情報であってもよく、これらの例に限定されない。
【0061】
記録部33は、ログ収集部311が収集したログ情報LIと、喫煙エリアの1又は複数(少なくとも一つ)の利用条件を示す利用条件情報TIと、1又は複数(少なくとも一つ)の喫煙エリアの喫煙エリア位置情報PI(位置情報)と、ユーザ情報UIと、を記録する。記録部33は、少なくとも、喫煙エリア位置情報PIと、利用条件情報TIとを関連付けて記録する。ユーザ情報UIは、ユーザの氏名等の識別情報の他、ユーザが用いるユーザ端末2の識別情報、当該ユーザ端末2に関連づけられた香味吸引具1の識別情報等を含む。なお、記録部33は、ユーザごとに、ログ情報LIと、利用条件情報TIと、喫煙エリア位置情報PIとを互いに関連づけて記録してもよい。
【0062】
図9は、本発明の実施形態に係るログ情報の一例を示す図である。
図9に示すように、ログ情報として、
図8に示す記録部33は、1又は複数のユーザ端末2が滞在した場所(位置)、ログの収集時刻、収集時刻から推定される滞在時間、1又は複数のユーザ端末2の位置における天候等、香味吸引具の製品ID、及び、香味吸引具の機能IDを記録する。ユーザ端末2が滞在した場所を示す情報は、緯度経度を示す情報であってもよいし、特定場所(例えば、喫茶店等)の住所であってもよい。ログ情報は、1又は複数のユーザ端末2から繰り返し収集されるものであり、そのログ数は膨大であり、特に制限はないが、例えば数千~数万という数であってもよい。なお、ログ収集部311は、例えば、所定期間以上(例えば、5分以上)、特定位置に滞在したと判定された場合のログのみを確定したログとして記録部33に格納してもよい。
【0063】
図8に戻り、情報処理部31は、機能的に、ログ情報LIに基づいて喫煙エリアの1又は複数の利用条件を生成する利用条件生成部312を備える。
【0064】
図10は、本発明の実施形態に係る利用条件情報の一例を示す図である。
図10に示すように、利用条件生成部312は、喫煙エリア(「場所」)ごとに、例えば、深夜帯に利用可能であるか否か、強風でも利用可能であるか否か(喫煙エリアが室内又は室外にあるか)、雨天でも利用可能であるか否か、真夏/真冬でも利用可能であるか否か(喫煙エリアに空気調節装置が設置されているか)及び、喫煙エリアにおける香味吸引具の使用態様が対応付けられた利用条件を生成する。なお、
図10の例では、利用可能である場合は「〇」、利用不可能である場合は「×」を付している。また、利用条件は、上記各項目(深夜帯に利用可能であるか否か等)に限られず、他の項目、例えば、収容人数が多い(サイズが大きい)か否か等を利用条件として含んでもよい。
【0065】
利用条件生成部312は、例えば、ログ情報として、場所Aにおいて深夜帯に1又は複数(少なくとも一つ)のユーザ端末2が滞在したことを示すログが所定数(例えば10ログ)以上ある場合、
図10に示すように、場所Aについて、項目「深夜」は「〇」と設定する。また、同様に、ログ情報として、場所Aにおいて雨天時に1又は複数のユーザ端末2が滞在したことを示すログが所定数(例えば10ログ)以上ある場合、
図10に示すように、場所Aについて、項目「雨天」は「〇」と設定する。これは、場所Aは、室外に配置されながらも屋根付きの喫煙エリア、又は、室内に配置された喫煙エリアであることを示している。
【0066】
喫煙エリアにおける香味吸引具の使用態様に関して、
図9に示すログ情報のうちの香味吸引具1の製品IDが香味吸引具1の機能(使用態様)と予め対応づけられており、当該対応づけに基づいて、当該使用態様が判定されてもよい。また、喫煙エリアにおける香味吸引具の使用態様は、ログ情報のうち、香味吸引具1の機能に対応する機能IDに基づいて、喫煙エリアにおける香味吸引具の使用態様が判定されてもよい。
【0067】
利用条件生成部312は、例えば、
図9に示すログ情報を参照して、
図1に示す香味吸引具1を用いる1又は複数(少なくとも一つ)のユーザ(又はユーザ端末2)が、所定範囲内に所定時間(例えば5分間)以上滞在した場合に、当該所定範囲を喫煙エリアと推定する。
【0068】
この構成によれば、ログ情報として収集される1又は複数(少なくとも一つ)のユーザ端末2が滞在した場所を示す位置情報は、実際には喫煙エリア以外のエリアを示す位置情報を含む可能性があるが、あるユーザが所定エリアに所定時間以上滞在した場合には、そのユーザは喫煙を行ったと判定することにより、当該エリアを喫煙エリアとして推定する。よって、複数の喫煙エリア候補がある場合でも、正確に喫煙エリアを推定することができる。
【0069】
利用条件生成部312は、香味吸引具1を用いる1又は複数のユーザ(又はユーザ端末2)が、所定範囲内に所定時間(例えば5分間)以上滞在した回数が所定数(例えば10回)以上である場合に、当該所定範囲を喫煙エリアと推定する。
【0070】
この構成によれば、所定エリア内に滞在した期間だけではなく、滞在した回数についてもさらに考慮することにより、複数の喫煙エリア候補がある場合でも、より正確に喫煙エリアを推定することができる。
【0071】
利用条件生成部312は、例えば、所定期間以上(例えば、5分以上)、特定位置に滞在したと判定された場合のログのみを利用条件の生成のために参酌してもよい。例えば、利用条件生成部312は、
図9に示すログ情報のうちログ6については、滞在時間が5分未満であるため、ログ6については、利用条件を生成する際には参酌しないように構成する。
【0072】
この構成によれば、ログのノイズ、例えば、喫煙をしないにも関わらず、喫煙エリア付近に短時間待機する等のユーザのユーザ端末の位置情報を含む情報を、利用条件を生成する際に参酌してしまうのを防ぐことができる。
【0073】
図8に戻り、情報処理部31は、機能的に、ユーザ端末の位置情報を含む喫煙エリアの検索要求を受け付ける検索要求受付部313(受付部)と、ユーザ端末から検索要求を受け付ける場合、検索要求を受け付けた時刻、ユーザ端末の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具の使用態様の少なくとも一つを特定する特定部314と、喫煙エリアの位置情報と、特定された、時刻、環境状況、又は、使用態様の少なくとも一つとに基づいて、現在位置から所定範囲内にある喫煙エリアであって、利用条件に適合する喫煙エリアを検索する喫煙エリア検索部315(検索部)と、検索された喫煙エリアの位置情報をユーザ端末に通知する通知部316と、を備える。なお、上記各部については、喫煙エリア位置通知処理を説明する際に、詳述する。
【0074】
[喫煙エリア位置通知処理]
図11及び
図12を参照して本発明の実施形態に係る喫煙エリア位置通知処理の一例を説明する。
図11は、本発明の実施形態に係る喫煙エリア位置通知処理の一例を示すフローチャートである。
【0075】
(ステップS1)
図8に示す情報処理サーバ3の記録部33は、喫煙エリア位置情報PIと、利用条件情報TIとを関連付けて記録する。利用条件情報TIは、
図8に示す利用条件生成部312が生成した利用条件であってもよい。また、利用条件情報TIは、例えば、ユーザがユーザ端末2を操作することにより、ユーザ端末2から入力されてもよい。
【0076】
(ステップS3)
ユーザ端末2は、ユーザ端末2の位置情報を含む喫煙エリアの検索要求を情報処理サーバ3に対して送信する。なお、ユーザ端末2は、ユーザ端末2の位置情報を検索要求とは異なる情報として送信してもよいし、ユーザ端末2の位置情報を検索要求とは異なるタイミングで送信してもよい。
【0077】
(ステップS5)
図8に示す情報処理サーバ3の検索要求受付部313は、ユーザ端末2から、ユーザ端末2の位置情報を含む喫煙エリアの検索要求を受け付ける。なお、検索要求受付部313は、ユーザ端末2に関連付けられた、
図1に示す香味吸引具1から検索要求を受け付けてもよい。
【0078】
(ステップS7)
図8に示す情報処理サーバ3の特定部314は、ユーザ端末2から検索要求を受け付ける場合、検索要求を受け付けた時刻、ユーザ端末2の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具1の使用態様の少なくとも一つを特定する。
【0079】
例えば、特定部314は、検索要求受付部313が検索要求を受け付けたことに基づいて、検索要求を受け付けた時刻を特定する。特定部314は、検索要求に含まれるユーザ端末2の位置情報に基づいて、ユーザ端末2の現在位置を特定し、ユーザ端末2の現在位置における環境状況を、公共団体やその他の機関が提供する環境情報(例えば天気予報等)に基づいて特定してもよい。また、特定部314は、検索要求に含まれて、又は、検索要求とは別個に送信されてくる、ユーザ端末2に備えられた所定のセンサによって取得される情報(例えば、温度センサによって取得される温度等)に基づいて環境状況を特定してもよい。また、ユーザ端末2は、ユーザ端末2が搭載するGPS機能によって現在位置を取得し、取得した現在位置情報を情報処理サーバ3に送信し、特定部314は、当該現在位置情報に基づいて、ユーザ端末2の現在位置を特定してもよい。また、記録部33に、特定の位置情報と特定の店舗の識別情報とが予め記録されている場合、ユーザ端末2が現在滞在している店舗の識別情報を情報処理サーバ3に提供することで、特定部314は、店舗の位置、つまり、ユーザが現在滞在している位置を特定してもよい。
【0080】
特定部314は、ユーザ端末2からの検索要求に含まれて、又は、検索要求とは別個に送信されるユーザ端末2の識別情報に基づいて、香味吸引具1の使用態様を特定する。例えば、特定部314は、記録部33において、予め、ユーザ端末2ごとに香味吸引具1の機能(使用態様)が関連づけて記録されている場合、ユーザ端末2からのユーザ端末2の識別情報に基づいて、記録部33の記録情報を参照することで、香味吸引具1の使用態様を特定する。
【0081】
(ステップS9)
図8に示す情報処理サーバ3の喫煙エリア検索部315は、喫煙エリアの位置情報と、特定された、検索要求を受け付けた時刻、ユーザ端末2の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具1の使用態様の少なくとも一つとに基づいて、現在位置から所定範囲(例えば、1km)内にある喫煙エリアであって、利用条件に適合する喫煙エリアを検索する。なお、所定範囲は、特定に制限はなく、ユーザにとって利便性が高い喫煙エリアの位置を提供できればよいので、ユーザの現在位置からある程度近い距離内であればよい。
【0082】
喫煙エリア検索部315は、例えば、ユーザ端末2の現在位置の近くに配置された1又は複数(少なくとも一つ)の喫煙エリアのうち、
図10に示す利用条件に適合する喫煙エリアを検索する。より具体的には、喫煙エリア検索部315は、ユーザ端末2からの検索要求が(1)深夜、且つ、(2)雨天時に送信された場合、
図10の利用条件を参酌すると、(1)深夜、且つ、(2)雨天時という二つの条件に適合するのは、喫煙エリアAとCであり、当該喫煙エリアAとCを検索処理で抽出する。
【0083】
喫煙エリア検索部315は、利用条件に対する適合度を判定してもよい。例えば、ユーザ端末2からの検索要求が(1)1月20日の(2)深夜の(3)雨天時に送信された場合、
図10の利用条件を参酌すると、(1)1月20日の(2)深夜の(3)雨天時という三つの条件に適合するのは、喫煙エリアCであり、(1)の条件には適合しないものの、(2)深夜の(3)雨天時という二つの条件に適合するのは、喫煙エリアAである。よって、喫煙エリア検索部315は、上記三つの条件により適合する喫煙エリアCは、適合度が高く、喫煙エリアAは喫煙エリアCよりも適合度は低いと判定してもよい。なお、喫煙エリア検索部315は、上記三つの条件のいずれにも適合しない喫煙エリアB及びDは、利用条件に適合しない喫煙エリアである、又は、適合度を判定できない喫煙エリアであると判定してもよい。
【0084】
(ステップS11)
図8に示す情報処理サーバ3の通知部316は、喫煙エリア検索部315により検索された1又は複数(少なくとも一つ)の喫煙エリアの位置情報をユーザ端末2に通知する。通知部316は、例えば、検索された1又は複数の喫煙エリアの位置情報とともに、喫煙エリア検索部315が判定した適合度に関する情報を通知してもよい。
【0085】
(ステップS13)
ユーザ端末2は、例えば、情報処理サーバ3の通知部316から通知された喫煙エリアの位置情報を含む表示情報に基づいて、喫煙エリアを含む地図画像を表示する。
【0086】
図12は、本発明の実施形態に係るユーザ端末で出力される画面の一例を示す図である。
図12に示すように、ユーザ端末2の画面上において地図画像Mが表示され、地図画像Mは、ユーザ(又はユーザ端末)の現在位置CPを中心とした例えば所定の範囲A(例えば、1km)内に配置される喫煙エリアのうち、利用条件に適合した複数の喫煙エリアSA1~SA6を含む。なお、喫煙エリアSA1~SA6は、星マークの代わりに、文字や他の記号、図形、キャラクター等で示されてもよい。また、例えば、塗りつぶされた星マークで示す喫煙エリアSA3及びSA5は、より適合度が高い喫煙エリアを表しており、塗りつぶされていない星マークを示す喫煙エリアSA1、SA2、SA4、及びSA6は適合度が低い喫煙エリアを表している。なお、より適合度が高い喫煙エリアSA3及びSA5は、塗りつぶされた星マークの代わりに、例えば星マークが点滅するなど、他の態様により適合度が高いことを示してもよい。一方、より適合度が低い喫煙エリアSA1、SA2、SA4、及びSA6は、塗りつぶされていない星マークの代わりに、例えば星マークが半透明であるなど、他の態様により適合度が低いことを示ししてもよい。このように、ユーザ端末2において表示される画像においては、利用条件に対して適合度が高い喫煙エリアと適合度が低い喫煙エリアとを異なる表示形態で表してもよい。
【0087】
また、ユーザ端末2は、地図画像Mによって喫煙エリアを表示する代わりに、又は、喫煙エリアを表示するとともに、テキスト情報や音声情報、動画情報、モールス信号などによって、ユーザに対して喫煙エリアを提示してもよい。なお、ユーザ端末が喫煙エリアを提示する手段・方法は、これらの例に限られず、ユーザが喫煙エリアの場所を認識できれば、どのような手段・方法で喫煙エリアを提示してもよい。
【0088】
この構成によれば、ユーザのニーズにより適合する喫煙エリアをよりユーザが視認しやすい表示形態で通知することができる。
【0089】
なお、ユーザ端末2は、専用の又は汎用のアプリケーションによって、情報処理サーバ3の通知部316から通知された喫煙エリアの位置情報を含む表示情報を表示してもよい。ユーザ端末2は、専用の又は汎用のアプリケーションをダウンロードし、当該ダウンロードしたアプリケーションによって、情報処理サーバ3の通知部316から通知された喫煙エリアの位置情報を含む表示情報を表示してもよい。また、ユーザ端末2は、情報処理サーバ3の通知部316から通知された喫煙エリアの位置情報を含む表示情報を表示させるためのプログラムをダウンロードし、当該ダウンロードしたプログラムを実行することによって、当該表示情報を表示してもよい。また、ユーザ端末2は、情報処理サーバ3の通知部316から通知された喫煙エリアの位置情報を含む表示情報の表示を、専用又は汎用ウェブブラウザーの機能を用いて実現してもよい。
【0090】
また、情報処理サーバ3の喫煙エリア検索部315は、所定の周期で、利用条件に適合する喫煙エリアを再検索してもよい。所定の周期は、例えば、1分や5分、10分など、どのような時間間隔であってもよい。この場合において、特定部314は、ユーザ端末2に対して、当該ユーザ端末2の位置情報を送信するように要求し、要求に応じてユーザ端末2から送信された位置情報に基づいて、ユーザ端末2の現在位置を再特定してもよい。また、特定部314は、ユーザ端末2の現在位置における環境状況を、環境情報(例えば天気予報等)に基づいて再特定してもよい。また、特定部314は、ユーザ端末2に対して、当該ユーザ端末2に備えられた所定のセンサによって取得される情報を送信するように要求し、要求に応じてユーザ端末2から送信された情報に基づいて、環境情報を再特定してもよい。喫煙エリア検索部315は、これらの情報を用いて、喫煙エリアの位置情報と、特定された、検索要求を受け付けた時刻、ユーザ端末2の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具1の使用態様の少なくとも一つとに基づいて、現在位置から所定範囲(例えば、1km)内にある喫煙エリアであって、利用条件に適合する喫煙エリアを再検索してもよい。
【0091】
情報処理サーバ3の通知部316は、喫煙エリア検索部315により再検索された1又は複数の喫煙エリアの位置情報をユーザ端末2に通知してもよい。ユーザ端末2は、情報処理サーバ3の通知部316から再通知された喫煙エリアの位置情報を含む表示情報に基づいて、喫煙エリアの含む地図画像に表示された喫煙エリアや、喫煙エリアの適合度を更新してもよい。
【0092】
この構成によれば、より新しい環境情報等に基づいて、ユーザのニーズにより適合する喫煙エリアをよりユーザが視認しやすい表示形態で通知することができる。
【0093】
また、情報処理サーバ3の喫煙エリア検索部315は、機械学習(machine learning)やニューラルネットワーク、深層学習(deep learning)などによって、一つ又は複数の喫煙エリアを検索してもよい。なお、ニューラルネットワークは、例えば、階層型ニューラルネットワークや、ディープニューラルネットワークなどがある。ニューラルネットワークは、階層的な構造になったネットワークである。ニューラルネットワークは、例えば入力層、中間層および出力層からなり、各層は複数のノードを有している。そして、ニューラルネットワークは、入力層と中間層とのノード間および中間層と出力層とのノード間に任意の重みを設定することにより、ノード間の結合状態を調整することで分類問題を解くことができる。また、ニューラルネットワークは、相互結合型のニューラルネットワークなどであってもよい。また、ニューラルネットワークは、例えば、単純パーセプトロンやバックプロパゲーション、サポートベクターマシン、ホップフィールドモデル、自己組織化マップなどであってもよい。
【0094】
喫煙エリア検索部315は、記録部33にユーザごとに記録された、ログ情報LIと、利用条件情報TIと、喫煙エリア位置情報PIなどに基づいて、複数の教師データを作成し、入力情報(例えば、ユーザ端末2からの検索要求に含まれる各種情報)と出力情報(検索された喫煙エリア)とのセットを学習する。喫煙エリア検索部315は、複数の教師データに基づいて、機械学習やニューラルネットワーク、深層学習を用いて、ユーザ端末2から検索要求を受け付けて、出力情報として利用条件に適合する喫煙エリアを検索することができる。なお、喫煙エリア検索部315は、教師データなしの機械学習等により、喫煙エリアを検索してもよい。また、複数の教師データの作成には、複数のユーザについてのログ情報LIと、利用条件情報TIと、喫煙エリア位置情報PIを用いてもよい。また、教師データは、所定のタイミングで、更新されてもよい。所定のタイミングは、例えば、ユーザ端末2から検索要求があった場合や、喫煙エリアの検索を予め定められた回数実行した場合など、どのような場合であってもよい。
【0095】
この構成によれば、機械学習等を用いて、ユーザごとの検索結果、あるいは、複数のユーザの検索結果に基づいて喫煙エリアを検索するため、ユーザのニーズにより適合する喫煙エリアを検索することができる。
【0096】
以上、本発明の実施形態によれば、喫煙エリアの位置情報と、特定された、検索要求を受け付けた時刻、ユーザ端末2の現在位置における環境状況、又は、香味吸引具1の使用態様の少なくとも一つとに基づいて、ユーザ端末2の現在位置から所定範囲内にある喫煙エリアであって、利用条件に適合する喫煙エリアを検索し、検索された喫煙エリアの位置情報をユーザ端末2に通知する。よって、ユーザが所望する喫煙エリアを正確に検索することができ、また、ユーザが、喫煙エリアを特定するための所定の条件を、わざわざ入力する必要もない。したがって、ユーザが所望する喫煙エリアに関する情報を的確に、且つ、労力を要さずに取得することが可能である。
【0097】
図13は、本発明の実施形態に係るコンピュータのハードウエア構成の一例を示す図である。
図13を参照して、
図1に示すユーザ端末2又は情報処理サーバ3として、又は、ユーザ端末2又は情報処理サーバ3を構成するのに用いることができるコンピュータのハードウエア構成の一例について説明する。
【0098】
図13に示すように、コンピュータ40は、ハードウエア資源として、主に、プロセッサ41と、主記録装置42と、補助記録装置43と、入出力インターフェイス44と、通信インターフェイス45とを備えており、これらはアドレスバス、データバス、コントロールバス等を含むバスライン46を介して相互に接続されている。なお、バスライン46と各ハードウエア資源との間には適宜インターフェイス回路(図示せず)が介在している場合もある。
【0099】
プロセッサ41は、コンピュータ全体の制御を行う。主記憶装置42は、プロセッサ41に対して作業領域を提供し、SRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリである。補助記憶装置43は、ソフトウエアであるプログラム等やデータ等を格納する、HDDやSSD、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。当該プログラムやデータ等は、任意の時点で補助記録装置43からバスライン46を介して主記録装置42へとロードされる。
【0100】
入出力インターフェイス44は、情報を提示すること及び情報の入力を受けることの一方又は双方を行うものであり、デジタル・カメラ、キーボード、マウス、ディスプレイ、タッチパネル・ディスプレイ、マイク、スピーカ、温度センサ等である。通信インターフェイス45は、ネットワークNと接続されるものであり、ネットワークNを介してデータを送受する。通信インターフェイス45とネットワークNとは、有線又は無線で接続されうる。通信インターフェイス45は、ネットワークに係る情報、例えば、Wi-Fiのアクセスポイントに係る情報、通信キャリアの基地局に関する情報等も取得することがある。
【0101】
上に例示したハードウエア資源とソフトウエアとの協働により、コンピュータ40は、所望の手段として機能し、所望のステップを実行し、所望の機能を実現させることできることは、当業者には明らかである。
【0102】
上記各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0103】
1…香味吸引具等、1A,1B…香味吸引具、2…ユーザ端末、3…情報処理サーバ、5…制御サーバ、11…センサ、12…変化部、13…制御部、14…通信部、21…検知部、22…出力部、23…入力部、24…記録部、25…通信部、26…制御部、31…情報処理部、33…記録部、100…喫煙エリア位置通知システム、102…第1の部材、104…第2の部材、106…制御部、108…通信部、110…バッテリ、112…センサ、114…メモリ、116…リザーバ、118…霧化部、120…空気取込流路、121…エアロゾル流路、122…吸口部、126…第3の部材、128…香味源、131…ハウジング、131A…トップハウジング、131B…ボトムハウジング、132…カバー、132B…開口、133…スイッチ、134…蓋部、140…喫煙物品、161,162…端、311…ログ収集部、312…利用条件生成部、313…検索要求受付部、314…特定部、315…喫煙エリア検索部、316…通知部