IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】デュアルアブソリュートエンコーダ
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/245 20060101AFI20221213BHJP
【FI】
G01D5/245 110W
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021532137
(86)(22)【出願日】2018-12-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(86)【国際出願番号】 US2018064182
(87)【国際公開番号】W WO2020117237
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】390040051
【氏名又は名称】株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コイン, ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】加藤 雄貴
【審査官】吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-225678(JP,A)
【文献】国際公開第2018/078855(WO,A1)
【文献】特開2004-294362(JP,A)
【文献】特表2014-512012(JP,A)
【文献】特表2009-540277(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/00-5/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンコーダアセンブリであって、
2つ以上の位置センサを有する基板であって、各位置センサがマシンのシャフト又は他の回転要素の回転位置を検出するように構成される、基板と、
第1のコードディスク及び前記2つ以上の位置センサのうちの少なくとも1つの第1の位置センサを含む第1のエンコーダであって、前記少なくとも1つの第1の位置センサが前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素との軸外アライメントのために前記基板に配置される、少なくとも1つの第1のエンコーダと、
第2のコードディスク及び前記2つ以上の位置センサのうちの第2の位置センサを含む第2のエンコーダであって、前記第2の位置センサが前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素との軸上又は軸外アライメントのために前記基板に配置される、第2のエンコーダと、を備え、
各位置センサは異なる又は共通の信号タイプを検出するように構成され、前記第2の位置センサの信号タイプは光信号を除く、エンコーダアセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第1の位置センサ及び前記第2の位置センサは前記第1のコードディスク及び前記第2のコードディスクの軸方向表面とそれぞれ平行であるように前記基板に配置され、
前記第1のコードディスク及び前記少なくとも1つの第1の位置センサ並びに前記第2のコードディスク及び前記第2の位置センサはデュアルマルチターンアブソリュートエンコーダを形成する、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項3】
前記基板は、前記第1のコードディスク及び前記第2のコードディスクの少なくとも1つの軸方向表面と平行に構成された第1の部分と、前記第1のコードディスク及び前記第2のコードディスクの少なくとも1つの半径方向表面と平行に構成された第2の部分とを含み、
前記少なくとも1つの第1の位置センサは前記基板の前記第2の部分に配置され、前記第2の位置センサは前記基板の前記第1の部分に配置される、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項4】
前記第2のコードディスクは前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の中空容積内に配置されるように構成され、前記第1のコードディスクは前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の表面に取り付けられるように構成され、
前記少なくとも1つの第1の位置センサが前記第のコードディスクからの信号を検出するために前記基板に配置され、前記第2の位置センサが前記第のコードディスクからの信号を検出するために、前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素との軸上アライメントために前記基板に配置され、
前記少なくとも1つの第1の位置センサが前記第のコードディスクの軸方向又は半径方向の表面からの信号を検出するように構成された、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項5】
前記第2のコードディスクは前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の中空容積内に配置されるように構成され、前記第1のコードディスクは前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の表面に取り付けられるように構成され、
前記基板は、前記第のコードディスクの軸方向表面と平行に構成された第1の部分と、前記第のコードディスクの半径方向表面と平行に構成された第2の部分とを含み、
前記少なくとも1つの第1の位置センサは前記第のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記基板の前記第2の部分に配置され、前記第2の位置センサは前記第のコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するために前記基板の前記第1の部分に配置される、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項6】
前記第1のコードディスク及び前記第2のコードディスクは前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の表面に取り付けるように構成され、
前記基板は、前記第1のコードディスクの半径方向表面と平行になるように構成された第1の部分と、前記第2のコードディスクの半径方向表面と平行になるように構成された第2の部分とを含み、
前記少なくとも1つの第1の位置センサは前記第1のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記基板の前記第1の部分に配置され、前記第2の位置センサは前記第2のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記基板の前記第2の部分に配置され、回路は前記基板の前記第1の部分及び前記第2の部分の少なくとも1つに取り付けられ、
前記基板の前記第1及び第2の部分は、前記シャフトの軸と平行である、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第1の位置センサ及び前記第2の位置センサは、前記基板の層内に埋め込まれる、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項8】
前記2つ以上の位置センサは共通バス又は別個のデータラインに接続され、前記共通バス及び前記別個のデータラインは位置データ及び/又はクロック信号及び/又は他のデータを通信するように構成される、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項9】
前記第1のエンコーダは磁気式エンコーダ、容量性エンコーダ、誘導性エンコーダ、又は光学式エンコーダであり、前記第2のエンコーダは、前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素との軸上又は軸外アライメントのために前記基板に配置され、磁気式エンコーダ、容量性エンコーダ、又は誘導性エンコーダである、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項10】
コントローラと組み合わせて接続され、
前記コントローラは、前記2つ以上の位置センサにより検出された回転位置に基づいて故障を検出するように構成され、
前記コントローラは、前記2つ以上の位置センサによって検出された前記回転位置を比較し、前記比較された回転位置が所定の許容範囲外である場合に故障信号を生成するように構成される、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項11】
前記基板は、前記第1及び第2のエンコーダに接続された電源回路であって、前記電源回路が少なくとも電力サージに対する回路保護を提供するように構成される、電源回路を含む、請求項1に記載のエンコーダアセンブリ。
【請求項12】
アクチュエータアセンブリであって、
モータシャフト及び前記モータシャフトと同軸の出力シャフトを有するモータと、
エンコーダアセンブリであって、
第1のコードディスクを含み、前記モータシャフトと軸外アライメント状態で構成された第1のエンコーダと、
第2のコードディスクを含み、前記モータシャフトと軸上又は軸外アライメント状態で構成された第2のエンコーダと、
前記第1のエンコーダ及び前記第2のエンコーダの位置センサが取り付けられる共通の基板と、を含み、前記共通の基板は前記位置センサからの位置データを通信するように構成される、エンコーダアセンブリと、を備え、
各位置センサは異なる又は共通の信号タイプを検出するように構成され、前記第2のエンコーダの信号タイプは光信号を除く、アクチュエータアセンブリ。
【請求項13】
前記第2のコードディスクは、前記モータシャフトと軸上アライメント状態にある場合、前記出力シャフトの中空容積内に配置され、前記第1のコードディスクは、前記モータシャフトの表面に取り付けられる、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項14】
前記第2のエンコーダは、前記モータシャフトと軸外アライメント状態にある場合、前記第のコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するように構成された第2の位置センサを含む、請求項13に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項15】
前記共通の基板は、前記第のコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するために、前記第2のエンコーダの第2の位置センサが取り付けられた第1の部分と、前記第のコードディスクの半径方向表面からの信号を検出するために、前記第1のエンコーダの第1の位置センサが取り付けられた第2の部分とを含み、前記共通基板の前記第2の部分は、前記共通の基板の前記第1の部分に垂直である、請求項13に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項16】
前記エンコーダアセンブリは、前記位置センサにより検出された前記位置データに基づいて、前記アクチュエータアセンブリの動作を制御するように構成されたコントローラを含み、前記コントローラは、前記共通の基板に取り付けられる、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項17】
前記コントローラは、前記第2のエンコーダにより検出された前記モータシャフトの回転位置及び前記第1のエンコーダにより検出された前記出力シャフトの回転位置に基づいて故障を検出するように構成され、前記コントローラは、前記モータシャフト及び前記出力シャフトの前記回転位置を比較し、前記比較された回転位置が所定の許容範囲外である場合に故障信号を生成するように構成される、請求項16に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項18】
前記第1のエンコーダは磁気式エンコーダ、容量性エンコーダ、誘導性エンコーダ、又は光学式エンコーダであり、前記モータシャフトと軸上又は軸外アライメント状態にある前記第2のエンコーダは、磁気式エンコーダ、容量性エンコーダ、又は誘導性エンコーダである、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項19】
前記第1のエンコーダ及び前記第2のエンコーダは、アブソリュートエンコーダである、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項20】
各位置センサはそれぞれのコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するために、前記共通の基板に配置される、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項21】
前記第1のエンコーダは、前記共通の基板に配置され、前記第1のコードディスクの半径方向表面からの信号を検出する第1の位置センサを含み、
前記第2のエンコーダは、前記第2のコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するために、前記共通の基板に配置された第2の位置センサを含み、
前記基板は、前記第2のコードディスクの前記軸方向表面からの信号を検出するために前記第2の位置センサが取り付けられた第1の部分と、前記第1のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記第1の位置センサが取り付けられた第2の部分とを含む、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項22】
前記第1のエンコーダは、前記共通の基板に配置され、前記第1のコードディスクの半径方向表面からの信号を検出する第1の位置センサを含み、
前記第2のエンコーダは、前記共通の基板に配置され、前記第2のコードディスクの半径方向表面からの信号を検出する第2の位置センサを含み、
前記共通の基板は、前記第1のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記第1の位置センサが取り付けられた第1の部分と、前記第2のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記第2の位置センサが取り付けられた第2の部分とを含み、エンコーダ回路が前記基板の第1の部分及び前記第2の部分の少なくとも1つに取り付けられ、前記基板の前記第1及び第2の部分は前記モータシャフトの軸と平行である、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項23】
前記位置センサは、共通バス又は別個のデータラインに接続され、前記共通バス及び別個のデータラインは位置データ及び/又はクロック信号及び/又は他のデータを通信するように構成される、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項24】
ントローラと組み合わせて接続され、前記コントローラは、2つ以上の位置センサにより検出された回転位置に基づいて故障を検出するように構成され、前記コントローラは、前記2つ以上の位置センサにより検出された前記回転位置を比較し、前記比較された回転位置が所定の許容範囲外であるときに故障信号を生成するように構成される、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【請求項25】
前記共通の基板は前記複数のエンコーダに接続された電源回路を含み、前記電源回路は、回路保護を提供するように構成される、請求項12に記載のアクチュエータアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にアブソリュートエンコーダに関し、特にデュアル磁気式アブソリュートエンコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
エンコーダには、モータの速度及び/又は位置制御を必要とする製品において幅広い用途がある。エンコーダは、線形又は角度のメカニカルな運動を電気信号に変換する一種のトランスデューサである。リニアエンコーダは、可動部材の位置を測定し、示すのに使用され得る。ロータリエンコーダは、デバイス又はシステムの回転部材の角度位置を測定するために使用される。ロボットシステムでは、例えば、ロータリエンコーダを使用して、回転シャフトの位置を検出することができ、これを接続して、ロボットアームを動かすことができる。アブソリュートエンコーダは、実際の位置又は絶対位置を決定する性能があるため、これらの種類のシステムで人気がある。アブソリュートエンコーダは、常に、取り付けられている構成要素のモータシャフトの真の位置の確実な指示を提供する。
【0003】
アブソリュートエンコーダは、コードディスク上にバイナリ形式で記憶された位置コードのシーケンスと、位置コードを読み取る単一又は複数のセンサとを使用する。リニアエンコーダは、長手方向にパラレルコードトラックを有する細長い構成要素を使用する。ロータリエンコーダは、1つ以上の同心コードトラックを有するコードディスクを使用する。センサは、コードを読み取るために使用される。センサは、コードを読み取る方法として、光学的な、磁気的な、誘導性の、容量性の又は直接的な接触のいずれかを使用可能である。使用されるセンサのタイプは、システムが動作するアプリケーション及び/又は環境に依存することができる。
【発明の概要】
【0004】
本開示の例示的な実施形態は、エンコーダアセンブリであって、 2つ以上の位置センサを有する基板であって、各位置センサがマシンのシャフト又は他の回転要素の回転位置を検出するように構成される、基板と、前記2つ以上の位置センサのうちの少なくとも1つの第1の位置センサを含む第1のエンコーダであって、前記少なくとも1つの第1の位置センサが前記シャフト又は前記マシンの他の回転要素との軸外アライメントのために前記基板に配置される、少なくとも1つの第1の位置センサと、前記2つ以上の位置センサのうちの第2の位置センサを含む第2のエンコーダであって、前記第2の位置センサが前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素との軸上又は軸外アライメントのために前記基板に配置される、第2のエンコーダと、を備え、各位置センサは異なる又は共通の信号タイプを検出するように構成され、前記第2の位置センサの信号タイプは光信号を除く、エンコーダアセンブリ、に向けられる。
【0005】
前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素に取り付けるように構成されたコードディスクを備え、前記少なくとも1つの第1の位置センサ及び前記第2の位置センサは前記コードディスクの軸方向表面と平面であるように前記基板に配置され、前記コードディスク、前記少なくとも1つの第1の位置センサ及び前記第2の位置センサはデュアルマルチターンアブソリュートエンコーダを形成する、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0006】
前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素に取り付けるように構成されたコードディスクを備え、前記基板は、前記コードディスクの軸方向表面と平行に構成された第1の部分と、前記コードディスクの半径方向表面と平行に構成された第2の部分とを含み、前記少なくとも1つの第1の位置センサは前記基板の前記第2の部分に配置され、前記第2の位置センサは前記基板の前記第1の部分に配置される、、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0007】
前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の中空容積内に配置されるように構成された第1のコードディスクと、前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の表面に取り付けられるように構成された第2のコードディスクとを含むコードディスクを備え、前記少なくとも1つの第1の位置センサが前記第2のコードディスクからの信号を検出するために前記基板に配置され、前記第2の位置センサが前記第1のコードディスクからの信号を検出するために、前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素との軸上アライメントために前記基板に配置され、前記少なくとも1つの第1の位置センサが前記第2のコードディスクの軸方向又は半径方向の表面からの信号を検出するように構成された、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0008】
前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の中空容積内に配置されるように構成された第1のコードディスクと、前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の表面に取り付けられるように構成された第2のコードディスクとを含むコードディスクを備え、前記基板は、前記第1のコードディスクの軸方向表面と平行に構成された第1の部分と、前記第2のコードディスクの半径方向表面と平行に構成された第2の部分とを含み、前記少なくとも1つの第1の位置センサは前記第2のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記基板の前記第2の部分に配置され、前記第2の位置センサは前記第1のコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するために前記基板の前記第1の部分に配置される、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0009】
前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素の表面に取り付けるように構成された第1のコードディスク及び第2のコードディスクを含むコードディスクを備え、前記基板は、前記第1のコードディスクの半径方向表面と平行になるように構成された第1の部分と、前記第2のコードディスクの半径方向表面と平行になるように構成された第2の部分と、前記第1及び第2の部分との間に延在する第3の部分とを含み、前記少なくとも1つの第1の位置センサは前記第1のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記基板の前記第1の部分に配置され、前記第2の位置センサは前記第2のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記基板の前記第2の部分に配置され、回路は前記基板の前記第3の部分に取り付けられ、前記基板の前記第1及び第2の部分は、前記シャフト軸と平行であり、前記第3の部分に直交する、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0010】
前記少なくとも1つの第1の位置センサ及び前記第2の位置センサは、前記基板の層内に埋め込まれる、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0011】
前記2つ以上の位置センサは共通バス又は別個のデータラインに接続され、前記共通バス及び前記別個のデータラインは位置データ及び/又はクロック信号及び/又は他のデータを通信するように構成される、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0012】
前記第1のエンコーダは磁気式エンコーダ、容量性エンコーダ、誘導性エンコーダ、又は光学式エンコーダであり、前記第2のエンコーダは、前記マシンの前記シャフト又は他の回転要素との軸上又は軸外アライメントのために前記基板に配置され、磁気式エンコーダ、容量性エンコーダ、又は誘導性エンコーダである、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0013】
コントローラと組み合わせて接続され、前記コントローラは、前記2つ以上の位置センサにより検出された回転位置に基づいて故障を検出するように構成され、前記コントローラは、前記2つ以上の位置センサによって検出された前記回転位置を比較し、前記比較された回転位置が所定の許容範囲外である場合に故障信号を生成するように構成される、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0014】
前記基板は、前記第1及び第2のエンコーダに接続された電源回路であって、前記電源回路が少なくとも電力サージに対する回路保護を提供するように構成される、電源回路を含む、例示的なエンコーダアセンブリ。
【0015】
本開示の別の例示的な実施形態は、アクチュエータアセンブリであって、 モータシャフト及び前記モータシャフトと同軸の出力シャフトを有するモータと、エンコーダアセンブリであって、前記モータシャフトと軸外アライメント状態で構成された第1のエンコーダと、前記モータシャフトと軸上又は軸外アライメント状態で構成された第2のエンコーダと、前記第1のエンコーダ及び前記第2のエンコーダの位置センサが取り付けられる共通の基板と、を含み、前記共通の基板は前記位置センサからの位置データを通信するように構成される、エンコーダアセンブリと、を備え、各位置センサは異なる又は共通の信号タイプを検出するように構成され、前記第2のエンコーダの信号タイプは光信号を除く、アクチュエータアセンブリ、に向けられる。
【0016】
前記第2のエンコーダは、前記モータシャフトと軸上アライメント状態にある場合、前記出力シャフトの中空容積内に配置された第1のコードディスクを含み、前記第1のエンコーダは、前記モータシャフトの表面に取り付けられた第2のコードディスクを含む、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0017】
前記第2のエンコーダは、前記モータシャフトと軸外アライメント状態にある場合、前記第1のコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するように構成された第2の位置センサを含む、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0018】
前記共通の基板は、前記第1のコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するために、前記第2のエンコーダの第2の位置センサが取り付けられた第1の部分と、前記第2のコードディスクの半径方向表面からの信号を検出するために、前記第1のエンコーダの第1の位置センサが取り付けられた第2の部分とを含み、前記共通基板の前記第2の部分は、前記共通の基板の前記第1の部分に垂直である、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0019】
前記エンコーダアセンブリは、前記位置センサにより検出された前記位置データに基づいて、前記アクチュエータアセンブリの前記動作を制御するように構成されたコントローラを含み、前記コントローラは、前記共通の基板に取り付けられる、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0020】
前記コントローラは、前記第2のエンコーダにより検出された前記モータシャフトの回転位置及び前記第1のエンコーダにより検出された前記出力シャフトの回転位置に基づいて故障を検出するように構成され、前記コントローラは、前記モータシャフト及び前記出力シャフトの前記回転位置を比較し、前記比較された回転位置が所定の許容範囲外である場合に故障信号を生成するように構成されるる、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0021】
前記第1のエンコーダは磁気式エンコーダ、容量性エンコーダ、誘導性エンコーダ、又は光学式エンコーダであり、前記モータシャフトと軸上又は軸外アライメント状態にある前記第2のエンコーダは、磁気式エンコーダ、容量性エンコーダ、又は誘導性エンコーダである、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0022】
前記第1のエンコーダ及び前記第2のエンコーダは、アブソリュートエンコーダである、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0023】
各位置センサはそれぞれのコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するために、前記共通の基板に配置される、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0024】
前記第1のエンコーダは、前記共通の基板に配置され、第1のコードディスクの半径方向表面からの信号を検出する第1の位置センサを含み、前記第2のエンコーダは、第2のコードディスクの軸方向表面からの信号を検出するために、前記共通の基板に配置された第2の位置センサを含み、前記基板は、前記第2のコードディスクの前記軸方向表面からの信号を検出するために前記第2の位置センサが取り付けられた第1の部分と、前記第1のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記第1の位置センサが取り付けられた第2の部分とを含む、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0025】
前記第1のエンコーダは、前記共通の基板に配置され、第1のコードディスクの半径方向表面からの信号を検出する第1の位置センサを含み、前記第2のエンコーダは、第2のコードディスクの半径方向表面からの信号を検出するために、前記共通の基板に配置された第2の位置センサを含み、前記共通の基板は、前記第1のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記第1の位置センサが取り付けられた第1の部分と、前記第2のコードディスクの前記半径方向表面からの信号を検出するために前記第2の位置センサが取り付けられた第2の部分と、エンコーダ回路が取り付けられた前記第1及び第2の部分の間に延びる第3の部分とを含み、前記基板の前記第1及びび第2の部分は前記モータシャフト軸と平行であり、前記第3の部分と直交する、、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0026】
前記位置センサは、共通バス又は別個のデータラインに接続され、前記共通バス及び別個のデータラインは位置データ及び/又はクロック信号及び/又は他のデータを通信するように構成される、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0027】
前記コントローラと組み合わせて接続され、前記コントローラは、2つ以上の位置センサにより検出された回転位置に基づいて故障を検出するように構成され、前記コントローラは、前記2つ以上の位置センサにより検出された前記回転位置を比較し、前記比較された回転位置が所定の許容範囲外であるときに故障信号を生成するように構成される、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【0028】
前記共通の基板は前記複数のエンコーダに接続された電源回路を含み、前記電源回路は、回路保護を提供するように構成される、例示的なアクチュエータアセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示の範囲は添付の図面と併せて読まれるとき、例示的な実施形態の以下の詳細な説明から最も良く理解される。
【0030】
図1】本開示の実施形態に従うアクチュエータアセンブリを示す図である。
【0031】
図2a】本開示の実施形態に従う、例示的な光学式又は容量性エンコーダアセンブリを示す図である。
図2b】本開示の実施形態に従う、例示的な光学式又は容量性エンコーダアセンブリを示す図である。
【0032】
図3a】本開示の実施形態に従う、例示的エンコーダアセンブリを示す図である。
図3b】本開示の実施形態に従う、例示的エンコーダアセンブリを示す図である。
図3c】本開示の実施形態に従う、例示的エンコーダアセンブリを示す図である。
【0033】
図4a】本開示の実施形態に従う、例示的コントローラ回路を示す図である。
図4b】本開示の実施形態に従う、例示的コントローラ回路を示す図である。
【0034】
図4c】実施形態に従う位置センサ及び基板アセンブリの配線スキームを示す図である。
図4d】実施形態に従う位置センサ及び基板アセンブリの配線スキームを示す図である。
【0035】
図5a】本開示の実施形態に従うエンコーダアセンブリのための磁石のタイプを示す。
図5b】本開示の実施形態に従うエンコーダアセンブリのための磁石のタイプを示す。
図5c】本開示の実施形態に従うエンコーダアセンブリのための磁石のタイプを示す。
【0036】
図6a】本開示の実施形態に従う、位置検出センサの様々な取り付け構成を示す。
図6b】本開示の実施形態に従う、位置検出センサの様々な取り付け構成を示す。
図6c】本開示の実施形態に従う、位置検出センサの様々な取り付け構成を示す。
図6d】本開示の実施形態に従う、位置検出センサの様々な取り付け構成を示す。
図6e】本開示の実施形態に従う、位置検出センサの様々な取り付け構成を示す。
図6f】本開示の実施形態に従う、位置検出センサの様々な取り付け構成を示す。
図6g】本開示の実施形態に従う、位置検出センサの様々な取り付け構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
例示的なデュアルアブソリュートエンコーダは、各々が共通の基板に配置されたロータリ位置センサを有する2つのエンコーダを含むように構成することができる。1つのエンコーダは、基板がモータに取り付けられたときに、モータシャフトに対して中心又は軸上となるように基板に構成された(例えば、配置、位置付け、取り付けられた)位置センサを含み得る。2つ目のエンコーダは、モータシャフトの軸に対して中心を外れているか又は軸から外れているように基板上に配置された位置センサを含み得る。デュアルエンコーダ構成は、向上された分解能を提供することができ、モータシャフトの位置又は回転を決定するときに冗長性を提供することができる。
【0038】
図1は、本開示の実施形態に従うアクチュエータアセンブリを示す図である。アクチュエータアセンブリ100は、アクチュエータ出力フランジ104が内部で回転するシール106を有するアクチュエータハウジング102を含むことができる。このアクチュエータ出力フランジ104はアクチュエータアセンブリ100の出力を外部負荷(図示せず)に取り付けるための特徴(例えば、穴)108を含む。中空のモータシャフト110は、アクチュエータ出力シャフト112と同軸である。中空のモータシャフト110は前端114を有し、後端116は、ハウジング102の中心軸(x)に沿って延びている。前端114はハウジング102とモータアセンブリとを接続する2つの内歯スプライン(図示せず)の間に減速を作り出すギア入力118(例えば、楕円波発生器の内径)に結合される。アクチュエータ出力フランジ104は、ベアリング120によって支持される。また、アクチュエータアセンブリ100は、ハウジング102の内面に固定され、モータシャフト110を取り囲むギャップ124を介してモータシャフト110から離間されたステータ122を含む。
【0039】
エンコーダアセンブリ126は、アクチュエータ出力シャフト112の端部と同軸であるモータシャフト110の後端116における位置及び回転を検出するために構成される。エンコーダアセンブリ126は、取り付けブラケット又はスペーサ128を介してアクチュエータアセンブリ100のステータ122及び/又はハウジング102に少なくとも部分的に取り付けられ又は装着されたアブソリュートロータリエンコーダとして構成され得る。取り付けブラケット128は、ねじ又はボルト130、又は必要に応じて他の適切な保持機構を介して、アクチュエータアセンブリ100にしっかりと取り付けることができる。
【0040】
図1に示すように、エンコーダアセンブリ126は、モータシャフト110に関連する位置信号を生成するためのコードディスク132Aと、ギア入力118がモータシャフト110に取り付けられたギアの出力を含むことができるアクチュエータ出力シャフト112に関連する位置信号を生成するためのコードディスク132Bとを含む。また、モータシャフト110及びアクチュエータ出力シャフト112の位置を監視するための少なくとも回路を含む基板134も含まれる。基板134は、配線部分及び構成要素及び回路レイアウトが特定の性能電力、及び熱特性を満たす多層構造を有することができる。基板134は、配線部分及び構成要素及び回路レイアウトが所定の性能電力、及び熱特性を満たす多層構造を有することができる。基板134は、同軸シャフト又は他の回転要素の回転位置を検出するための複数の位置検出センサ136A、136Bを含むことができ、コントローラとデータを通信するための共通バスに接続される。位置検出センサ136A、136Bは、必要に応じて、基板134の表面に取り付けられ及び/又は内部層内に埋め込むことができる。位置検出センサ136A、136Bは、導電性トラック、パッド、ビア、及び基板に所望の電気的接続を確立する他の既知の手段を使用することによって、互いに、及び/又は基板上の他の構成要素及び回路に電気的に接続され得る。位置検出センサ136Aは、コードディスク132Aからの信号を検出するように基板134上に配置されており、位置検出センサ136Aとコードディスク132Aとを組み合わせでエンコーダを形成する。位置検出センサ136Bは、コードディスク132Bからの信号を検出するために、基板134に配置される。位置検出センサ136Bとコードディスク132Bとの組み合わせもまたエンコーダを形成する。
【0041】
位置検出センサ136A、136Bは非接触であり、図1に示すように、関連するコードディスクから放出される磁気又は誘導性信号を通じてモータシャフト110及び/又はアクチュエータ出力シャフト112の位置を検出するように構成することができる。ここで開示される他の実施形態によると、位置検出センサは、光学的又は容量性信号手段又は両方の混在を使用するように構成することができる。これらの代替実施形態は、図2a及び図2bに関連してさらに詳細に開示される。
【0042】
本開示の例示的な実施形態によると、コードディスク132Aは、モータシャフト110の軸に対して軸方向(図1)又は半径方向(図3a)の表面に設けられた複数の交番磁極(N、S)を構成する。位置検出センサ136A、136Bは、それぞれ、コードディスク132A、132Bを介して回転シャフトの位置を磁気的に検出するためのホール素子として実装することができる。コードディスク132A、132Bと組み合わせた位置検出センサ136A、136Bは、起動時における指定位置から360°の範囲にわたるシャフトの変位又は回転を測定するシングルターンアブソリュートエンコーダとして構成することができる。この構成では、位置検出センサ136A、136Bの出力は、モータ軸110の1回転又は回転周期ごとに繰り返される。この構成におけるアブソリュートエンコーダの使用は、一般にモータの動作を制御する上で、より具体的にはモータシャフト110の位置を決定する上で、向上された安全性のための冗長性を提供する。本開示の別の実施形態に従うと、エンコーダアセンブリ126の1つ以上のエンコーダは、マルチプルターン(又はマルチターン)アブソリュートエンコーダとして構成することができる。マルチターンアブソリュートエンコーダ構成では、エンコーダアセンブリ126は、複数のコードディスクと、バッテリ(図示せず)及び/又は電源遮断時に位置情報を維持するためのカウンタ(図示せず)とを含むことができる。すでに議論したように、アクチュエータ出力シャフト112は、ギアリング118を含むことができる。結果として、モータシャフト110は、ギア比に応じて多数の回転を回転させて、アクチュエータ出力シャフト112の1回転を蓄積することができる。起動時に各センサの絶対開始位置を決定できるため、アクチュエータ出力シャフト112の1回転内に絶対位置データを記憶するためのバッテリバックアップは不要である。
【0043】
図2a及び2bは、本開示の実施形態による、例示的な光学式又は容量性エンコーダアセンブリを示している。図2a及び2bに示すように、位置検出センサ236A、236Bは光学式又は容量性光電センサとして実装することができ、それぞれ、コードディスク232A、232Bと組み合わせて使用される。コードディスク232A、232Bは、その表面を光が通過するように構成された複数の不透明又は透明領域を有することができる。光源(図示せず)は、コードディスク232A、232Bを照射するために、それぞれのコードディスク232A、232Bに隣接し、かつ位置検出センサ236A、236Bと反対側に配置することができる。コードディスク232A、232Bが回転すると、位置検出センサ236A、236Bは、それが透明及び/又は不透明領域を通過するときに、変調光を検出する。コントローラは、検出された変調信号に関連するシャフトの所定位置又は回転を決定するためにメモリにアクセスするように構成される。図2aに示されるような例示的なエンコーダアセンブリ226は、また、位置検出センサ236A、236B上に光を集光するための任意の数の光学要素を含むことができる。光学要素は、必要に応じて、光コリメート発光ダイオード、ミラー、プリズム、レンズ、光ファイバ、レーザダイオード、光学スリット、回折格子、又は任意の他の適切な光指向要素又は機構を含むことができる。図2aに示すように、必要に応じて、光学式又は容量性エンコーダアセンブリは、各センサが基板の後端116に対向する面又は前端114に対向する面のいずれかの上に、リングとして形成される単一の基板234に取り付けられるように構成することができる。図2bは、単一の基板234に取り付けられた単一の位置検出センサ236Aが、各コードディスク232Aを通過する光を検出するために使用される光センサである実施形態を示す。
【0044】
本開示の別の実施形態によると、位置検出センサ236A、236Bは、それぞれの表面上にエッチングされた所定の正弦波パターンを有するように構成されたコードディスク232A、232Bと組み合わせて使用することができる。この実施形態によれば、エンコーダアセンブリ226は、モータシャフト110へのインジェクションのための高周波信号を生成する送信機(図示せず)を含む。コードディスク232A、232Bがモータシャフト110と共に回転すると、正弦波パターンが送信機の高周波信号を変調する。位置検出センサ236A、236Bは容量性センサとして構成することができ、これは、コードディスク232A、232Bからの変調信号を検出し、その信号をドライバ/コントローラに提供する。ドライバ/コントローラは位置検出センサ236A、236Bから受け取った変調信号を回転運動に変換し、その回転運動値を使用してモータシャフトの位置を決定する。図2bに示すように、エンコーダアセンブリ226は、軸上位置にある磁気式位置検出センサ236Bを備えた、モータシャフト110に対する軸外位置にある光学式又は容量性位置検出センサ236Aの組み合わせを含むことができる。
【0045】
図3a~3cは、本開示の実施形態によるエンコーダアセンブリを示す。図3aに示すように、エンコーダアセンブリ326は、コードディスク332A、332Bとして機能する2つの結合したリング状基板を有するように構成することができる。コードディスク332Bは、動作中にモータシャフト110と同期して回転できるように、モータシャフト110に取り付けられ得る。コードディスク332Aは、アクチュエータアセンブリ100のアクチュエータ出力シャフト112に取り付けられている。コードディスク332Bは、位置検出センサ336Bと、例えば、その内部層構造内に埋め込まれた電力回路(図示せず)を含む他の構成要素とを含むように構成される。モータアセンブリの動作中、コードディスク332Bは、モータシャフト110と共に回転し、位置検出センサ336Bは、コードディスク332Bがモータシャフト110と共に回転するときに生成される誘導結合の変化を検出する。位置検出センサ336Bによって検出された磁気信号を所定の磁気信号測定値と比較し、モータシャフト110の位置を決定する。図3aに示すように、基板334は、第1の部分334A及び第2の部分334Bを含むことができる。位置検出センサ336Aは、出力シャフト112に取り付けられたコードディスク332Aからの信号を検出するために、モータシャフト110と軸外アライメントするように第1の基板部分334Aに取り付けることができる。位置検出センサ336Bは、モータシャフト110に取り付けられたコードディスク332Bからの信号を検出するために、モータシャフト110と軸外アライメントするように第2の基板部分334Bに取り付けることができる。位置検出センサ336Bは、コードディスク332Bの半径方向表面からの信号を検出するように配置される。図3bに示されるように、この同じデザインはアクチュエータ出力シャフト112及びそのリング状基板334に対して実装することができ、ここで、位置検出センサ336Bは、冗長性を有する位置検出センサ336Aから基板334の反対側に取り付けられる。図3cは、冗長性のない図3bのエンコーダアセンブリを示す。実施形態によると、図3b及び3cのエンコーダアセンブリ326は、磁気的又は誘導性位置検出を使用するように構成することができる。
【0046】
本開示の実施形態によると、エンコーダアセンブリ326は、ここで開示されるように、磁気式、光学式、誘導性、及び/又は容量性エンコーダの任意の組み合わせを含むように構成され得る。例えば、エンコーダアセンブリ326は、モータシャフト110の後端116に対向する側で中空容積内に配置された磁気コードディスク332Bを有するエンコーダを含むことができる。別の例示的なエンコーダは、アクチュエータ出力シャフト112に取り付けられた光コードディスク332Aを、アクチュエータアセンブリの動作中にそれが回転するように、構成することができる。位置検出センサ336A、336Bは、モータシャフト110の軸(X)に対して基板334上の軸外位置に位置合わせさせることができる。位置検出センサ336Aは光コードディスク332Aから反射光を検出するように構成されており、位置検出センサ336Bは磁気コードディスク332Bから放出された信号を検出するように構成されている。
【0047】
図4a~4cは、本開示の実施形態に従う、例示的コントローラ回路を示す。コントローラ450は、プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向け集積回路(ASIC)などのハードウェアデバイスを含むサーボドライブとして構成することができる。これらのデバイスの各々は、アクチュエータアセンブリ100を駆動及び/又は制御すること、及び/又は、位置検出センサ436A、436B及び/又はアクチュエータアセンブリ100の他の構成要素又は回路によって検出されたデータ、を処理、分析、及び/又は操作するための動作を実行するために、ソフトウェア又はプログラミングコードで特別にプログラムされ得る。コントローラ450は、アクチュエータ出力シャフト112及びモータシャフト110の回転をそれぞれ検出する位置センサ436A、436Bとともに、基板434上に直接集積することができる構成要素及び回路を含むことができる。回路は例えば、電源回路402、故障検出回路404、及びドライバ/コントローラ450を特に含むことができる。図4aに示すように、回路は、基板の1つ又は複数の側又は表面に取り付けることができる。例えば、電力回路402、故障検出回路404、及びドライバ/コントローラ450は基板434のサイドAに取り付けることができ、位置検出センサ436A、436Bは基板434のサイドBに取り付けることができる。位置検出センサ436A、436Bは、電源回路402からの電源信号出力を共有するように構成される。図4bは、位置検出センサ436A、436Bが基板434内に埋め込まれた実施形態を示す。他の構成要素及び/又は回路のいずれも、位置検出センサ436A、436Bと組み合わせて、又はその代わりに、基板内に埋め込むことができることを理解されたい。実施形態によると、コントローラ450は、様々な構成要素及び回路が基板の任意のサイドA又はBに取り付けられるか、又は所望により任意の組み合わせで基板内に埋め込まれることができるように、基板434上に任意の適切な構成で取り付けることができる。
【0048】
代替の実施形態では、コントローラ450は、モータアセンブリ内の別個の基板上に、又はアクチュエータアセンブリのハウジング102の外部に取り付けることができる。コントローラ450は、複数の位置検出センサ436A、436Bのうちの少なくとも2つにより検出されるシャフトの回転位置に基づいて、故障であるか否かを決定するように構成することができる。例えば、コントローラ450は、少なくとも2つの位置検出器436A、436Bによって検出されたシャフトの回転位置を比較し、比較された回転位置が所定の許容範囲外であると判定されたときに、故障信号を生成するように構成することができる。例えば、15ビット(1回転あたり32768カウント)の位置検出器がモータシャフト110の位置を監視しており、14ビット(1回転あたり16384カウント)の位置検出器が100:1の減速比でアクチュエータ出力シャフト112の位置を監視しており、モータが50.75回転した場合、モータシャフト位置検出器は、1回転の0.75位置を24756カウントとして出力し、一方、アクチュエータ出力は50回転及びその100:1の減速が8192+123又は8315カウントである0.75回転をカウントする。164アクチュエータ位置検出器カウントに等しい1モータシャフト回転又は32768カウントの変換は、モータシャフトからアクチュエータ出力位置検出がこの例では200であるので、1000カウント以内のモータ位置が集積された位置検出器の精度及び再現性に依存する5カウント以内のアクチュエータ位置に相関しない場合、故障を設定するためにコントローラによって使用されるのであろう。
【0049】
図4c及び4dは、実施形態に従う位置センサ及び基板アセンブリの配線スキームを示す図である。一実施形態によると、エンコーダアセンブリは、各位置センサが別個のデータ及びクロックライン又は信号を含む複数の位置センサを構成することができる。例えば、位置検出センサ436A、436B、436Cは、データライン408と、ドライバ/コントローラ450に接続されたクロックライン410と、電源回路402からの共有電源及びグラウンド412とを有するように構成することができる。図4cに示される実施形態は、センサが共通データバスを共有するように、デイジーチェーン構成で位置検出センサ436A、436B、436Cを接続するための例示的な図を提供するため、先の実施形態とは異なり、利点を提供する。この構成の結果として、エンコーダアセンブリの位置検出センサ436A、436B、436Cを配線するために必要なラインの総数を大幅に削減することができ、例えば、本開示の例示的な技術は、8つの冗長データ通信配線(2つのセンサのためのデータ+、データ-、クロック+、クロック)をなくす。本開示の例示的なエンコーダアセンブリ126は、位置データ又は他のモータアセンブリデータを、マルチビットワードとして共通データバス414上に必要に応じて提供するように構成される。エンコーダアセンブリは、パラレル又はシリアルインターフェースを介してデータを通信するように構成することができる。シリアルデータは、同期シリアルインターフェース(SSI:synchronous serial interface)プロトコル又は双方向同期シリアル(BiSS:Bidirectional/serial/synchronous)インタフェースプロトコルに従って出力されることができる。図4dに示されるように、位置検出センサ位置センサ436A及び436Bは、差動ライン送信機及び受信機に従って接続される。各センサ436A及び436Bについて、2つのラインが差動データ受信(SLO+及びSLO-)のためのものである。2つのラインは、差動クロック及びデータ送信信号(MA+及びMA-)のためのものである。位置センサは、マスタ(MA)/スレーブ(SLO)構成で接続される。この構成は、必要に応じて任意の数のセンサを含むようにスケールされ得る。
【0050】
図5a~5cは、本開示の例示的な実施形態によるエンコーダアセンブリのための磁石のタイプを示す。
【0051】
図5aに示すように、コードディスク532は、適用可能な場合、図1及び図3a~図3cに関連して述べたコードディスク132A、332A、及び332Bを表す。コードディスク532は、回転が検出される1つ又は複数のモータシャフト110又は他の回転要素に同軸で固定することができる多極磁石として構成することができる。位置検出センサ136Aと組み合わせたコードディスク532は、図1に示すように、アクチュエータ出力シャフト又はモータシャフト110に対する軸外回転検出を提供する。コードディスク532は、リング又は円周形状を有することができ、複数の交互のN及びS極対525を含むように構成することができる。磁極対N及びSは、モータシャフト110の軸線に対してコードディスク532の軸方向表面515上に構成されることができる。本開示の実施形態によれば、コードディスク532は、16、32、及び64の磁極対のいずれか、又は所望に応じて任意の他の適切な数の磁極を有することができる。コードディスク532の軸方向表面515は1つ又は複数のトラック520を含むことができ、各トラック520は、円周に沿って交互のパターンで配置された複数のN及びS磁極525を含む。各トラック520について、複数のN及びS極525は、コードディスク532の円周の周りの等距離又は等角度の位置に配置することができる。図5aは、2つのトラック520A、520Bを備え、18ビット(すなわち、262144カウント)までの分解能を有するコードディスク532を示す。光学式エンコーダアセンブリの場合、透明又は不透明領域は、磁気コードディスクのN及びS極対の代わりに使用される。しかしながら、コードディスク532は、検出されるべき位置の所望の分解能に従って、任意の数の適切なトラックを有し得ることが理解されるべきである。
【0052】
図5bに示すように、コードディスク532は、N及びS極対が半径方向表面510又は外縁に形成されるように構成されることができる。
【0053】
図5cに示すように、エンコーダアセンブリ126は、回転が検出されるアクチュエータ出力シャフト112の中空容積に取り付けられるか、又はその中に配置されるように構成された2極磁石535を含むことができる。別の実施形態によると、2つの磁極磁石535は、後端116に最も近いモータシャフト110の中空の内容積の内側に配置することができる。位置検出センサ536と組み合わせた磁石535は、アクチュエータ出力シャフト112に対する軸上検出を提供する。
【0054】
図6a~6gは、本開示の実施形態に従う、位置検出センサの様々な取り付け構成を示す。
【0055】
図6aに示されるように、エンコーダアセンブリ126は基板634がアクチュエータアセンブリ上に取り付けられたときに、位置検出センサ636Bがモータシャフト110の中空の内容積内に取り付けられたコードディスク632B又は位置が検出されるべき他の回転要素に対して軸上の位置にあるように、基板634上に配置された位置検出センサ636Bを含むことができる。軸上位置では、位置検出センサ636Bが図1に示すように、後端116に最も近いモータシャフト110の中空容積内、又はアクチュエータ出力シャフト112の後端に取り付けられたコードディスク632Bの極を感知するように配置される。コードディスク632Aはモータシャフト110に取り付けることができ、位置検出センサ636Aはコードディスク632Aからの信号を検出するために、モータシャフト110に対する軸外位置で基板634に取り付けることができる。位置検出センサのこの構成及び向きは、既知のエンコーダアセンブリデザインよりも冗長性及び向上された精度を提供する。
【0056】
図6bに示すように、エンコーダアセンブリ126は図6aのようにモータシャフト110に対して基板634上の軸上位置に配置された位置検出センサ636Bを含むことができ、また、モータシャフト110に対して軸外位置に配置された1つ又は複数の位置検出センサ636Aを基板634上に含むことができる。すでに議論したように、軸外位置において、位置検出センサ636Aは、コードディスク632AのN極及びS極525を感知するように配置される。少なくとも2つの位置検出センサ636Aが使用される構成では、センサ636Aが90°、180°の角度、又は必要に応じて任意の他の適切な角度だけオフセットされた位置に配置され得る。位置検出センサ636A、636Bは同一基板表面上に位置し、したがって、位置検出センサ636Bが中心上にあるのと同一軸方向位置に取り付けられる。
【0057】
図6cに示すように、エンコーダアセンブリ126は、モータシャフト110に対して基板634上のそれぞれの軸外位置に配置された1つ又は複数の位置検出センサ636Aを含むことができる。位置検出センサ636Aの数を増やすことは、冗長性又はより良い精度につながる。本実施形態によると、モータシャフト110の位置を検出するのに軸上位置検出センサ636Bは使用されない。
【0058】
図6dに示されるように、エンコーダアセンブリ126は、モータシャフト110に対して半径方向に配置され、第1の基板の部分634Aに垂直な平面内に延在する基板634の第1の部分634A及び基板634の第2の部分634B上に取り付けられる1つ又は複数の位置検出センサ636Bを含むことができる。第1の基板部分634Aはコードディスク632Bの軸方向表面に隣接するように配置され、第2の基板部分634Bはコードディスク632Bの半径方向表面に隣接するように配置される。位置検出センサ636Cは、垂直な第2の基板の部分634Bの表面に取り付けることができる。位置検出センサ636Cは、半径方向表面610又は外縁上に配置された一対のN及びS極525を有するコードディスク632Cと位置合わせされる。第1の基板の部分634Aはステータアセンブリ122(図1)に取り付けることができ、したがって、動作中は静止する。コードディスク632Bは、アクチュエータ出力シャフト112に取り付けられている。
【0059】
図6e及び図6fは、図1に示すように基板634をステータアセンブリ122に取り付けることができる例示的なエンコーダアセンブリを示す。単一基板634は、アクチュエータ出力シャフト112の完全な通過を可能にする中央穴又は開口635を有するように形成される。基板634は、その上に取り付けられた1つ又は複数の位置検出センサ636A、636Bを有する。図6eに示されるように、位置検出センサ636A、636Bは、基板634の前端114に対向する面又は後端116に対向する面のうちの1つに取り付けられ得る。位置検出センサ636A、636Bに基づいて、モータシャフト110及びアクチュエータシャフト112に取り付けられたコードディスク632A、632Bの回転に基づいて、モータシャフトの位置を検出することができる。図6fに示されるように、位置検出センサ636A、636Bは単一基板の両側に取り付けることができ、その結果、コードディスク632A、632Bの回転に基づいて、モータ位置を検出する際の精度及び冗長性が向上する。
【0060】
図6gは、本開示の実施形態に従う、半径方向軸外エンコーダと軸上エンコーダとを有する単一の基板を有する例示的なエンコーダアセンブリを示す。図6gに示すように、エンコーダアセンブリ126は、第1の部分634Aと、第1の部分634Aに垂直な方向に延在する第2の部分634Bとを有する基板634を含むことができる。位置検出センサ636Bは、アクチュエータ出力シャフト112の中空容積内に取り付けられたコードディスク632Bと軸上アライメントするように第1の基板部分634Aに取り付けることができる。位置検出センサ636Cは、モータシャフト110の外面に取り付けられたコードディスク632Cと軸外アライメントするように、第2の基板部分634Bに取り付けることができる。位置検出センサ636Cは、コードディスク632Cの半径方向表面610又は外縁上に配置されたN及びS極対525からの信号を検出するために位置合わせされる。
【0061】
本開示の例示的なロータリエンコーダアセンブリは単一の基板上に取り付けられており、これにより、公知の実装よりもはるかに小さなスペース要求を可能にする。結果として、本明細書に記載されるエンコーダアセンブリは、モータ/アクチュエータにより近い位置に取り付けることが許容され、その結果、長さが縮小され、トルク密度が向上する。結果として、単一の基板上にデュアルエンコーダの組み合わせを使用するエンコーダアセンブリが、統合されたサーボドライブ上に直接集積される場合、エンコーダ配線を完全になくすことができる。さらに、位置検出器はデイジーチェーン構成で接続することができ、これは、空間及び熱効率、ならびにサーボドライブ又はコントローラに接続されるワイヤの数の減少につながる。両面基板の両面に実装された構成要素及び回路を有するエンコーダアセンブリは、省スペースだけでなく、コストの節約ももたらす。エンコーダアセンブリの性能をさらに向上させるために、モータ/アクチュエータシャフトをアルミニウムで形成して、磁気干渉からのクロストーク及びノイズの量を減らし、トルク密度を改善し、慣性を減らし、又はシャフトの振れをなくすことができる。磁石に関する他の公知の取り付け技術及び材料の使用は、エンコーダアセンブリの公差、電気的振れ、及び全体的な性能を向上するために使用することができる。
【0062】
したがって、本発明は、その精神又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施することができることが当業者には理解されよう。したがって、本開示の実施形態はすべての点で例示的であり、限定されるものではないと考えられる。本発明の範囲は前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、その意味及び範囲内に入るすべての変更及び同等物はその中に包含されることが意図される。
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図4d
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図6g