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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】電磁干渉制御方法および関連する製品
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/10 20060101AFI20221213BHJP
   H04M 1/72 20210101ALI20221213BHJP
【FI】
H04B1/10 N
H04M1/72
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021533290
(86)(22)【出願日】2019-10-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-02
(86)【国際出願番号】 CN2019109998
(87)【国際公開番号】W WO2020119230
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-08-10
(31)【優先権主張番号】201811509981.7
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100203105
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 能弘
(72)【発明者】
【氏名】ワン シュンフェン
(72)【発明者】
【氏名】タン チェンペン
(72)【発明者】
【氏名】タン カイ
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03276926(EP,A1)
【文献】特開2005-328425(JP,A)
【文献】国際公開第2006/090744(WO,A1)
【文献】特開2010-183300(JP,A)
【文献】特表2009-500930(JP,A)
【文献】特開2004-179861(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/10
H04M 1/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスのための電磁干渉制御方法であって、前記電子デバイスは、アンテナおよびカメラを備え、前記電磁干渉制御方法は、
前記カメラのビデオ機能が作動していることに応答して、前記カメラの第一の動作周波数と前記アンテナの第二の動作周波数とを取得するステップ(101)と、
前記第一の動作周波数に基づいて、前記第二の動作周波数が干渉されていることを決定するステップ(102、203)と、
前記第二の動作周波数が干渉されることに応答して、目標フレームレート範囲を取得するステップ(103)と、
前記カメラの動作周波数と前記カメラのフレームレートとの間の事前設定されたマッピング関係に基づいて、前記目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応する前記カメラの動作周波数を決定するステップ(104)と、前記目標フレームレート範囲内の全てのフレームレートに対応する前記カメラの前記動作周波数を含む動作周波数リストを取得するステップ(104)と、
前記動作周波数リストから少なくとも1つの第三の動作周波数を決定するステップ(105、207)であって、前記少なくとも1つの第三の動作周波数のそれぞれによって引き起こされる前記第二の動作周波数への干渉が、前記第一の動作周波数によって引き起こされる前記第二の動作周波数への干渉よりも小さい、ステップと、
前記少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択するステップ(106、208)と、前記第一の目標動作周波数に基づいて、第一の目標フレームレートを決定するステップ(106、208)と、前記第一の目標動作周波数で前記カメラを動作させるステップ(106、208)と、前記第一の目標フレームレートに基づいて、前記ビデオ機能を実行するステップ(106、208)と、
を含み、
前記目標フレームレート範囲を取得するステップ(103)は、
目標環境輝度を取得するステップ(204)と、
環境輝度と前記カメラのフレームレート範囲との間の事前設定されたマッピング関係に基づいて、前記目標環境輝度に対応する前記目標フレームレート範囲を決定するステップ(205)と、
を含むことを特徴とする、電磁干渉制御方法。
【請求項2】
前記第一の動作周波数に基づいて、前記第二の動作周波数が干渉されていることを決定するステップ(102、203)は、
前記アンテナの動作周波数と前記カメラの干渉周波数リストとの間の事前設定された対応に基づいて、前記第二の動作周波数に対応する目標干渉周波数リストを決定するステップと、
前記第一の動作周波数が前記目標干渉周波数リストの中にあることに応答して、前記第二の動作周波数が前記第一の動作周波数によって干渉されていることを決定するステップと、
を含む、請求項1に記載の電磁干渉制御方法。
【請求項3】
前記目標環境輝度を取得するステップ(204)は、
前記カメラでマルチフレームビデオ画像を取得するステップと、
前記マルチフレームビデオ画像の各フレームの平均グレイ値に基づいて、複数の平均グレイ値を取得するステップと、
前記複数の平均グレイ値に対応する目標平均グレイ値を決定するステップと、
前記平均グレイ値と前記環境輝度との間の事前設定されたマッピング関係に基づいて、前記目標平均グレイ値に対応する前記目標環境輝度を決定するステップと、
を含む、請求項に記載の電磁干渉制御方法。
【請求項4】
前記複数の平均グレイ値に対応する前記目標平均グレイ値を決定するステップは、
前記複数の平均グレイ値の平均値に基づいて、前記目標平均グレイ値を取得するステップ
を含む、請求項に記載の電磁干渉制御方法。
【請求項5】
前記目標環境輝度を取得するステップ(204)は、
前記電子デバイス内に配置された環境光センサを介して、前記目標環境輝度を検出するステップ
を含む、請求項に記載の電磁干渉制御方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第三の動作周波数から前記1つの第三の動作周波数を前記第一の目標動作周波数として選択するステップ(106、208)は、
前記アンテナの前記動作周波数と前記カメラの干渉周波数リストとの間で事前設定された対応に基づいて、前記少なくとも1つの第三の動作周波数における各動作周波数に対応する基準干渉周波数リストを決定することによって、複数の基準干渉周波数リストを取得するステップと、
前記複数の基準干渉周波数リストの中に、前記第二の動作周波数を含まない基準干渉周波数リストに対応する前記1つの第三の動作周波数を、前記第一の目標動作周波数として決定するステップと、
を含む、請求項1に記載の電磁干渉制御方法。
【請求項7】
前記第二の動作周波数が変化したことに応答して、前記第一の目標動作周波数が、変化した前記第二の動作周波数と干渉するかどうかを検出するステップと、
前記第一の目標動作周波数が、変化した前記第二の動作周波数と干渉することに応答して、前記少なくとも1つの第三の動作周波数から別の第三の動作周波数を、第二の目標動作周波数として選択するステップであって、前記第二の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した前記第二の動作周波数への干渉は、前記第一の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した前記第二の動作周波数への干渉よりも小さい、ステップと、前記第二の目標動作周波数に基づいて、前記カメラの第二の目標フレームレートを決定するステップと、前記第二の目標動作周波数で前記カメラを動作させるステップと、前記第二の目標フレームレートに基づいて、前記ビデオ機能を実行するステップと、
前記第一の目標動作周波数が、変化した前記第二の動作周波数と干渉しないことに応答して、前記第一の目標動作周波数で前記カメラの動作を実行し(106、208)、前記第一の目標フレームレートに基づいて、前記ビデオ機能を実行するステップ(106、208)と、
を含む、請求項1に記載の電磁干渉制御方法。
【請求項8】
事前設定された持続時間内に前記アンテナの信号強度の信号強度変化値を取得するステップ(201)であって、前記事前設定された持続時間の開始時間は、前記ビデオ機能が作動するのに応答する時間である、ステップと、
前記信号強度変化値が事前設定された範囲内にあることに応答して、前記カメラの前記第一の動作周波数を取得することを実行するステップ(202)と、
を含む、請求項1に記載の電磁干渉制御方法。
【請求項9】
電子デバイスに適用される電磁干渉制御装置であって、前記電子デバイスは、アンテナおよびカメラを備え、前記電磁干渉制御装置は、
前記カメラのビデオ機能が作動していることに応答して、前記カメラの第一の動作周波数と前記アンテナの第二の動作周波数とを取得するように構成された取得ユニット(401)と、
前記第一の動作周波数に基づいて、前記第二の動作周波数が干渉されていることを決定するように構成された決定ユニット(402)と、
を備え、
前記取得ユニット(401)は、前記第二の動作周波数が干渉されることに応答して、目標フレームレート範囲を取得するようにさらに構成され、
前記決定ユニット(402)は、前記カメラの動作周波数と前記カメラのフレームレートとの間の事前設定されたマッピング関係に基づいて、前記目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応する前記カメラの動作周波数を決定し、全てのフレームレートに対応する前記カメラの前記動作周波数を含む動作周波数リストを取得し、前記動作周波数リストから少なくとも1つの第三の動作周波数を決定するように、さらに構成され、前記少なくとも1つの第三の動作周波数のそれぞれによって引き起こされる前記第二の動作周波数への干渉が、前記第一の動作周波数によって引き起こされる前記第二の動作周波数への干渉よりも小さく、
前記電磁干渉制御装置は、
前記少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択し、前記第一の目標動作周波数に基づいて、第一の目標フレームレートを決定し、前記第一の目標動作周波数で前記カメラを動作させ、前記第一の目標フレームレートに基づいて、前記ビデオ機能を実行するように構成された制御ユニット(403)をさらに備え
前記目標フレームレート範囲を取得することは、
目標環境輝度を取得することと、
環境輝度と前記カメラのフレームレート範囲との間の事前設定されたマッピング関係に基づいて、前記目標環境輝度に対応する前記目標フレームレート範囲を決定することと、
を含む、
電磁干渉制御装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの第三の動作周波数から前記1つの第三の動作周波数を前記第一の目標動作周波数として選択するにあたって、前記制御ユニット(403)は、具体的には、
前記アンテナの前記動作周波数と前記カメラの干渉周波数リストとの間で事前設定された対応に基づいて、前記少なくとも1つの第三の動作周波数における各動作周波数に対応する基準干渉周波数リストを決定することによって、複数の基準干渉周波数リストを取得し、
前記複数の基準干渉周波数リストの中に、前記第二の動作周波数を含まない基準干渉周波数リストに対応する前記1つの第三の動作周波数を、前記第一の目標動作周波数として決定するように、
構成される、請求項に記載の電磁干渉制御装置。
【請求項11】
検出ユニット(404)であって、
前記第二の動作周波数が変化したことに応答して、前記第一の目標動作周波数が、変化した前記第二の動作周波数と干渉するかどうかを検出することと、
前記第一の目標動作周波数が、変化した前記第二の動作周波数と干渉することに応答して、前記少なくとも1つの第三の動作周波数から別の第三の動作周波数を、第二の目標動作周波数として選択することであって、前記第二の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した前記第二の動作周波数への干渉は、前記第一の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した前記第二の動作周波数への干渉よりも小さい、ことと、前記第二の目標動作周波数に基づいて、前記カメラの第二の目標フレームレートを決定することと、前記第二の目標動作周波数で前記カメラを動作させることと、前記第二の目標フレームレートに基づいて、前記ビデオ機能を実行することと、
前記第一の目標動作周波数が、変化した前記第二の動作周波数と干渉しないことに応答して、第三の目標動作周波数で前記カメラの動作を実行し、前記目標フレームレートに基づいて、前記ビデオ機能を実行することと、
を行うように構成される、検出ユニットをさらに備える、請求項に記載の電磁干渉制御装置。
【請求項12】
アンテナ、カメラ、プロセッサ、メモリ、通信インターフェース、および1つまたは複数のプログラムと、を備える電子デバイスであって、
前記1つまたは複数のプログラムは、前記メモリに記憶され、前記プロセッサによって実行されるように構成され、前記1つまたは複数のプログラムは、請求項1~のいずれか一項に記載の方法の動作を実行するように構成された命令を備える、電子デバイス。
【請求項13】
電子データの交換のためのコンピュータプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータに請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
コンピュータプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータに請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行させるように動作可能である、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子技術の分野に関し、特に、電磁干渉制御方法および関連する製品に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル通信技術の発展に伴い、ユーザは、携帯電話などの電子デバイスとの通信に対する需要が高まっている。市販されている電子デバイスは、一般に、携帯電話のモバイルネットワーク通信やWi-Fi通信等を介してデータを送信する。フルスクリーン携帯電話は、無線周波数干渉問題に直面している。例えば、電子デバイスがビデオ撮影またはビデオチャットである場合には、カメラフレームレートを高くする必要があるので、アンテナの高周波信号に干渉を与えるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在、ハードウェアのアップグレイドは、各モジュールに対する干渉を改善することができるが、限られた改善効果でコストを増加させることになる。このため、アンテナの無線周波信号に干渉を引き起こすカメラフレームレートの低減という問題について、緊急に解決されることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、ビデオ撮影またはビデオチャットの際に、カメラのフレームレートがアンテナの無線周波数信号に干渉するような電磁干渉を制御する方法および関連する製品を提供する。
【0005】
第一の態様では、本開示の実施形態は、電子デバイスのための電磁干渉制御方法を提供し、前記電子デバイスは、アンテナおよびカメラを備え、前記電磁干渉制御方法は、
前記カメラのビデオ機能が作動していることに応答して、前記カメラの第一の動作周波数と前記アンテナの第二の動作周波数とを取得するステップと、
前記第一の動作周波数に基づいて、前記第二の動作周波数が干渉されていることを決定するステップと、
前記第二の動作周波数が干渉されることに応答して、目標フレームレート範囲を取得するステップと、
前記カメラの動作周波数と前記カメラのフレームレートとの間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、前記目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応する前記カメラの動作周波数を決定するステップと、前記目標フレームレート範囲内の全てのフレームレートに対応する前記カメラの前記動作周波数を含む動作周波数リストを取得するステップと、
前記動作周波数リストから少なくとも1つの第三の動作周波数を決定するステップであって、前記少なくとも1つの第三の動作周波数のそれぞれによって引き起こされる第二の動作周波数への干渉が、前記第一の動作周波数によって引き起こされる前記第二の動作周波数への干渉よりも小さい、ステップと、
前記少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択するステップと、前記第一の目標動作周波数に基づいて、第一の目標フレームレートを決定するステップと、前記第一の目標動作周波数で前記カメラを動作させるステップと、前記第一の目標フレームレートに基づいて、前記ビデオ機能を実行するステップと、
を含む。
【0006】
第二の態様では、本開示の実施形態は、電子デバイスに適用される電磁干渉制御装置を提供し、前記電子デバイスは、アンテナおよびカメラを含み、前記電磁干渉制御装置は、
前記カメラのビデオ機能が作動していることに応答して、前記カメラの第一の動作周波数と前記アンテナの第二の動作周波数とを取得するように構成された取得ユニットと、
前記第一の動作周波数に基づいて、前記第二の動作周波数が干渉されていることを決定するように構成された決定ユニットと、
を含み、
前記取得ユニットは、前記第二の動作周波数が干渉されることに応答して、目標フレームレート範囲を取得するようにさらに構成され、
前記決定ユニットは、前記カメラの動作周波数と前記カメラのフレームレートとの間の事前設定されたマッピング関係に基づいて、前記目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応する前記カメラの動作周波数を決定し、全てのフレームレートに対応する前記カメラの前記動作周波数を含む動作周波数リストを取得し、前記動作周波数リストから少なくとも1つの第三の動作周波数を決定するように、さらに構成され、前記少なくとも1つの第三の動作周波数のそれぞれによって引き起こされる前記第二の動作周波数への干渉が、前記第一の動作周波数によって引き起こされる前記第二の動作周波数への干渉よりも小さく、
前記電磁干渉制御装置は、
前記少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択し、前記第一の目標動作周波数に基づいて、第一の目標フレームレートを決定し、前記第一の目標動作周波数で前記カメラを動作させ、前記第一の目標フレームレートに基づいて、前記ビデオ機能を実行するように構成された制御ユニットをさらに含む。
【0007】
第三の態様では、本開示の実施形態は、アンテナ、カメラ、プロセッサ、メモリ、通信インターフェース、および1つまたは複数のプログラムを含む電子デバイスを提供し、1つまたは複数のプログラムは、メモリに記憶され、プロセッサによって実行されるように構成され、1つまたは複数のプログラムは、本開示の実施形態の第一の態様の動作を実行するように構成された命令を備える。
【0008】
第四の態様では、本開示の実施形態は、電子データを交換するためのコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムは、コンピュータに本開示の実施形態の第一の態様の動作の一部または全てを実行させる。
【0009】
第五の態様では、本開示の実施形態は、コンピュータプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラムは、コンピュータに本開示の実施形態の第一の態様の動作の一部または全てを実行させるように動作可能である。コンピュータプログラム製品は、ソフトウェアインストールパッケージであってもよい。
【0010】
本開示の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態の説明において必要とされる図面を簡単に紹介する。以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施形態に過ぎないことは明らかである。当業者であれば、これらの図面に基づいて、創造的な仕事をすることなく、他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】本開示の一実施形態による電子デバイスの構造概略図である。
図1B】本開示の一実施形態による電磁干渉制御方法のフローチャートである。
図2】本発明の他の実施形態による電磁干渉制御方法のフローチャートである。
図3】本発明の他の実施形態による電子デバイスの構造概略図である。
図4A】本開示の一実施形態による電磁干渉制御装置の構造概略図である。
図4B】本開示の他の実施形態による電磁干渉制御装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
当業者が本開示の解決策をより良く理解することを可能にするために、本開示の実施形態における技術的解決策は、本開示の実施形態における添付の図面と併せて明確かつ完全に説明される。明らかに、記載された実施形態は、本開示のいくつかであるが、全ての実施形態ではない。本開示の実施形態に基づいて、創造的な仕事なしに当業者によって得られる全ての他の実施形態は、本開示の範囲内にあるものとする。
【0013】
本開示の明細書および特許請求の範囲、ならびに上記図面における「第一の」、「第二の」などの用語は、特定の順序を説明するためではなく、異なる対象物を区別するためのものである。さらに、「含む」および「有する」という用語、ならびにそれらの任意の変化形は、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスは、列挙されたステップまたはユニットに限定されず、任意選択で、列挙されていないステップまたはユニットを含み、あるいは任意選択で、プロセス、方法、製品、またはデバイスに固有の他のステップまたはユニットも含む。
【0014】
本明細書における「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。本明細書の様々な場所における語句の出現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではなく、他の実施形態と相互に排他的な独立または代替の実施形態でもない。当業者であれば、本明細書に記載された実施形態を他の実施形態と組み合わせることができることを明確に暗黙的に理解するであろう。
【0015】
本開示の実施形態に含まれる電子デバイスは、様々なハンドヘルドデバイス、車載デバイス、無線ヘッドセット、無線通信機能を有する計算デバイス、または無線モデムに接続された他の処理デバイス、ならびに様々な形態のユーザ機器(UE)、移動局(MS)、端末デバイスなどを含むことができる。電子デバイスは、例えば、スマートフォン、タブレッコンピュータ、ヘッドセットボックスなどである。説明を容易にするために、上述のデバイスは、集合的に電子デバイスと呼ばれる。
【0016】
図1Aを参照すると、図1Aは、本開示の一実施形態による電子デバイスの構造概略図である。電子デバイスは、制御回路と、制御回路に接続された入出力回路とを含む。
【0017】
制御回路は、記憶処理回路を含んでもよい。記憶処理回路内の記憶回路は、ハードディスクドライブメモリなどのメモリ、不揮発性メモリ(フラッシュメモリまたはソリッドステートドライブを形成するように構成された他の電子プログラマブル読み出し専用のメモリなど)、および揮発性メモリ(スタティックまたはダイナミックランダムアクセスメモリなど)などとすることができるが、これらは本開示の実施形態に限定されない。記憶処理回路内の処理回路は、電子デバイスの動作を制御するように構成されてもよい。処理回路は、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、ベースバンドプロセッサ、電力管理ユニット、オーディオコーデックチップ、特定用途向け集積回路、ディスプレイドライバ集積回路などに基づいて実装され得る。
【0018】
記憶処理回路は、電子デバイスにおいてソフトウェアを実行するように構成されてもよい。ソフトウェアは、着信通知呼出音を再生するアプリケーション、ショートメッセージ促進音を再生するアプリケーション、アラームクロック促進音を再生するアプリケーション、メディアファイルを再生するアプリケーション、およびボイス オーバー インターネット プロトコル(VoIP)電話呼出、オペレーティングシステム機能などであり得る。このソフトウェアは、着信通知呼出音の再生、ショートメッセージ促進音の再生、アラームクロック促進音の再生、メディアファイルの再生、音声電話の発信、および電子デバイスにおける他の機能などの何らかの制御動作を実行するように構成されてもよいが、これらの制御動作に限定されない。
【0019】
入出力回路は、電子デバイスがデータを入出力することを可能にするように、すなわち、電子デバイスが外部デバイスからデータを受信し、電子デバイスがデータを電子デバイスから外部デバイスに出力することを可能にするように構成され得る。
【0020】
入出力回路は、さらに、センサを含んでもよい。センサは、環境光センサ、光および静電容量に基づく赤外線近接センサ、超音波センサ、タッチセンサ(例えば、光ベースのタッチセンサおよび/または静電容量タッチセンサ)を含んでもよい。タッチセンサは、タッチスクリーンの一部であってもよく、あるいはタッチセンサ構造として独立して構成されてもよい)、加速度センサ、重力センサ、および他のセンサを含んでもよい。入出力回路は、電子デバイスのためのオーディオ入出力機能を提供するように構成され得るオーディオアセンブリをさらに含み得る。また、オーディオアセンブリは、音を生成および検出するためのトーン発生器および他のアセンブリを含んでもよい。
【0021】
入出力回路は、また、1つまたは複数の表示画面を含んでもよい。表示画面は、液晶表示画面、有機発光ダイオード表示画面、電子インク表示画面、プラズマ表示画面、および他の表示技術を用いた表示画面のうちの1つまたは組合せを含んでもよい。表示画面は、タッチセンサアレイを含んでもよい(すなわち、表示画面は、タッチ表示画面であってもよい)。タッチセンサは、透明なタッチセンサ電極(インジウムスズ酸化物(ITO)電極など)のアレイによって形成された容量性タッチセンサであってもよく、あるいはソニックタッチ、感圧タッチ、抵抗タッチ、光学タッチなどの他のタッチ技術によって形成されたタッチセンサであってもよいが、本明細書では、これらに限定されない。
【0022】
入出力回路は、さらに、電子デバイスに外部デバイスと通信する能力を提供するように構成され得る通信回路を含んでもよい。通信回路は、アナログおよびデジタル入出力インターフェース回路と、無線周波数信号および/または光信号に基づく無線通信回路とを含んでもよい。通信回路における無線通信回路は、無線周波数トランシーバ回路、電力増幅器回路、低雑音増幅器、スイッチ、フィルタ、およびアンテナを含んでもよい。例えば、通信回路における無線通信回路は、近接場結合電磁信号を送受信することにより近接場通信(NFC)をサポートするための回路を含んでもよい。例えば、通信回路は、近距離通信アンテナおよび近距離通信トランシーバを含んでもよい。通信回路は、また、携帯電話トランシーバおよびアンテナ、無線ローカルエリアネットワークトランシーバ回路およびアンテナなどを含んでもよい。
【0023】
入出力回路は、他の入出力ユニットをさらに含んでもよい。入出力ユニットは、ボタン、ジョイスティック、クリックホイール、スクロールホイール、タッチパッド、キーパッド、キーボード、カメラ、発光ダイオード、および他のステータスインジケータを含んでもよい。
【0024】
電子デバイスは、さらに、電子デバイスに電気エネルギーを供給するように構成された電池(図示せず)を含んでもよい。
【0025】
本開示の実施形態は、以下で詳細に説明する。
【0026】
図1Bを参照すると、図1Bは、本開示の一実施形態による電磁干渉制御方法のフローチャートである。電磁干渉制御方法は、図1Aに記載した電子デバイスに適用することができる。電子デバイスは、アンテナおよびカメラを含む。電磁干渉制御方法は、ブロック101~106における以下の動作を含んでもよい。
【0027】
ブロック101において、カメラのビデオ機能が作動していることに応答して、カメラの第一の動作周波数を取得し、アンテナの第二の動作周波数を取得する。
【0028】
本開示の実施形態において、上記ビデオ機能は、ビデオチャット機能(WeChat video、QQ videoなど)、ビデオ撮影機能などのいずれか一つを含むことができるが、本明細書では、これらに限定されない。電子デバイスのアンテナはカメラに近いため、カメラのビデオ機能が作動した後は、アンテナとカメラの動作周波数が同時に作動する際に干渉する。このため、カメラの第一の動作周波数とアンテナの第二の動作周波数が得られる。具体的な実施において、電子デバイスは、事前設定された持続時間に従って、カメラの第一の動作周波数およびアンテナの第二の動作周波数を得ることができる。事前設定された持続時間は、ユーザからの設定に基づいて設定してもよく、あるいはシステムによってデフォルト設定してもよい。
【0029】
ブロック102において、第二の動作周波数が干渉されていることを、第一の動作周波数に基づいて決定する。
【0030】
本開示の実施形態では、電子デバイスがカメラの第一の動作周波数およびアンテナの第二の動作周波数を取得した後、電子デバイスは、アンテナの第二の動作周波数が、第一の動作周波数および第二の動作周波数に従って、またはそれらに基づいて干渉されているかどうかを決定することができる。具体的には、第一の動作周波数が第二の動作周波数と同じである場合、または動作周波数の一方が他方の整数倍である場合、2つの動作周波数は、互いに干渉していると決定する。
【0031】
いくつかの実施形態では、動作102において、第一の動作周波数に基づいて第二の動作周波数が干渉されているかどうかの決定は、以下のような動作を含んでもよい。
【0032】
21において、第二の動作周波数に対応する目標干渉周波数リストを、アンテナの動作周波数とカメラの干渉周波数リストとの間で事前設定された対応に基づいて決定する。目標干渉周波数リストは、少なくとも1つの動作周波数を含む。
【0033】
22において、第一の動作周波数が目標干渉周波数リストの中にあるとき、第二の動作周波数は、第一の動作周波数によって干渉されると決定する。
【0034】
アンテナの動作周波数カメラの干渉周波数リストとの間で事前設定された対応は、電子デバイスに予め記憶され、ユーザからの構成に基づいて設定されてもよいし、あるいはシステムによってデフォルト設定されてもよい。電子デバイスは、カメラの複数の動作周波数の下で、アンテナの動作周波数に関する複数の干渉周波数リストを事前に取得することができる。例えば、干渉周波数リスト1から干渉周波数リストnを取得することができ、ここで、nは1より大きい整数である。アンテナの各動作周波数は、カメラの動作周波数の干渉周波数リストに対応する。各干渉周波数リストには、カメラの複数の干渉周波数を含めることができる。これにより、アンテナの動作周波数とカメラの干渉周波数リストとの対応が形成される。このようにして、アンテナの第二の動作周波数を取得した後に、アンテナの第二の動作周波数に対応するカメラの目標干渉周波数リストを決定してもよい。第一の動作周波数が目標干渉周波数リストの中にあるとき、第二の動作周波数は、第一の動作周波数によって干渉されると決定される。第一の動作周波数が目標干渉周波数リストの中にないとき、第二の動作周波数は、第一の動作周波数によって干渉されないと決定する。
【0035】
ブロック103において、第二の動作周波数が干渉されていることに応答して、目標フレームレート範囲を取得する。
【0036】
本開示の実施形態では、目標フレームレート範囲を、ユーザからの構成に基づいて設定してもよく、あるいはシステムによってデフォルト設定してもよく、または目標フレームレート範囲を、電子デバイスのメモリに事前に記憶させてもよい。目標フレームレート範囲は、1つまたは複数のフレームレートを含むことができる。第二の動作周波数が干渉されると、電子デバイスは、目標フレームレート範囲を取得することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、目標フレームレート範囲を取得する前述の動作103は、以下の動作を含むことができる。
【0038】
31において、目標環境輝度を取得する。
【0039】
32において、目標環境輝度に対応する目標フレームレート範囲を、環境輝度とカメラのフレームレート範囲との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて決定しる。
【0040】
本開示の実施形態では、電子デバイスは、環境光センサを備えて配置されてもよい。電子デバイスは、環境光センサを通して目標環境輝度を取得することができる。特定の実装では、カメラの作業環境の輝度の変化がカメラのフレームレートに干渉することがある。光が暗く、環境輝度が低い場合、カメラのフレームレートが低下し、カメラのビデオ機能に影響する。第二の動作周波数が干渉されると、電子デバイスの現在の環境輝度を取得することができる
【0041】
加えて、本開示の実施形態では、環境輝度は、カメラのフレームレートに干渉し得る。カメラのフレームレートは、カメラの動作周波数に関連する。カメラの動作周波数は、アンテナの動作周波数に干渉することがある。目標環境輝度は、現在の環境輝度である場合がある。電子デバイスは、環境輝度とカメラのフレームレート範囲との間で事前設定されたマッピング関係を事前に記憶することができる。このようにして、目標環境輝度に対応する目標フレームレート範囲を、マッピング関係に基づいて決定することができる。目標フレームレート範囲は、少なくとも1つのフレームレートを含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、目標環境輝度を取得する前述の動作31は、以下の動作を含むことができる。
【0043】
A1において、マルチフレームビデオ画像を、カメラを通して取得する。
【0044】
A2において、複数の平均グレイ値を、マルチフレームビデオ画像の各フレームの平均グレイ値に基づいて、取得する。
【0045】
A3において、複数の平均グレイ値に対応する目標平均グレイ値を決定する。
【0046】
A4において、目標平均グレイ値に対応する目標環境輝度を、平均グレイ値と環境輝度との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、決定する。
【0047】
電子デバイスは、カメラを介してマルチフレームビデオ画像を取得し、マルチフレームビデオ画像の各フレームの平均グレイ値を決定して、複数の平均グレイ値を取得することができる。電子デバイスは、複数の平均グレイ値の目標平均グレイ値、すなわち、複数の平均グレイ値の平均値を計算することができる。また、電子デバイスは、平均グレイ値と環境輝度との間で事前設定されたマッピング関係を予め記憶し、マッピング関係に基づいて、目標グレイ平均値に対応する目標環境輝度を決定することができる。このようにして、環境輝度を、画像スクリーンと環境の明るさとの間の相関関係に基づいて、決定する。
【0048】
ブロック104において、カメラの動作周波数とカメラのフレームレートとの間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応するカメラの動作周波数を決定する。目標フレームレート範囲内の全てのフレームレートに対応するカメラの動作周波数を含む動作周波数リストを形成する。
【0049】
電子デバイスは、カメラの動作周波数とカメラのフレームレートとの間で事前設定されたマッピング関係を予め記憶することができる。さらに、目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応するカメラの動作周波数をマッピング関係に基づいて決定し、少なくとも1つの動作周波数を取得してもよい。カメラの動作周波数リストを、その少なくとも1つの動作周波数から取得する。
【0050】
ブロック105において、少なくとも1つの第三の動作周波数を動作周波数リストから決定する。少なくとも1つの第三の動作周波数のそれぞれによって引き起こされる第二の動作周波数への干渉は、第一の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉よりも小さい。
【0051】
電子デバイスは、動作周波数リストから少なくとも1つの第三の動作周波数を決定することができる。少なくとも1つの第三の動作周波数のそれぞれによって引き起こされる第二の動作周波数への干渉は、第一の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉よりも小さい。具体的には、第三の動作周波数は、第二の動作周波数と同じではなく、第二の動作周波数と乗算関係を示さない。
【0052】
ブロック106において、少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択する。第一の目標フレームレートを第一の目標動作周波数に基づいて決定し、カメラを第一の目標動作周波数で動作し、ビデオ機能を第一の目標フレームレートに基づいて実行する。
【0053】
電子デバイスは、少なくとも1つの第三の動作周波数から任意の第三の動作周波数を選択し、カメラの動作周波数とカメラのフレームレートとの間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、任意の第三の動作周波数に対応するターゲットフレームレートを決定することができる。電子デバイスは、第一の目標フレームレートに基づいてビデオ機能を実現し、カメラを任意の第三の動作周波数で動作させることができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、前述の動作106の後に、以下の動作をさらに含めることができる。
【0055】
B1において、第二の動作周波数が変化すると、第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉するかどうかを検出する。
【0056】
B2において、第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉することに応答して、少なくとも1つの第三の動作周波数から別の第三の動作周波数を、第二の目標動作周波数として選択する。第二の目標動作周波数によって引き起こされる変化した第二の動作周波数への干渉は、第一の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した第二の動作周波数への干渉よりも小さい。第二の目標動作周波数に基づいて、カメラの第二の目標フレームレートを決定し、カメラを第二の目標動作周波数で動作させ、第二の目標フレームレートに基づいて、ビデオ機能を実現する。
【0057】
B3において、第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数に干渉しないことに応答して、第一の目標動作周波数でカメラを動作させる動作を実行し、第一の目標フレームレートに基づいて、ビデオ機能を実現する。
【0058】
特定の実装では、第二の動作周波数が変化するとき、電子デバイスは、第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉するかどうかを検出することができ、具体的には、第一の目標動作周波数が第二の動作周波数と同じであるかどうか、あるいは乗算関係を示すかどうかを検出することができる。第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉する場合、少なくとも1つの第三の動作周波数から別の第三の動作周波数を、第二の目標動作周波数として選択し、ここで、第二の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した第二の動作周波数への干渉は、第一の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した第二の動作周波数への干渉よりも小さい。第二の目標動作周波数に基づいて、カメラの第二の目標フレームレートを決定する。カメラを第二の目標動作周波数で動作させ、第二の目標フレームレートに基づいて、ビデオ機能を実現する。第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉しない場合、動作106を引き続き実行する。
【0059】
いくつかの実施形態において、本開示の実施形態では、カメラのビデオ機能を作動すると、カメラの第一の動作周波数を取得する前に、この方法は、さらに以下の動作を含んでもよい。
【0060】
C1において、事前設定された持続時間内にアンテナの信号強度の信号強度変化値を取得する。事前設定された持続時間の開始時間は、ビデオ機能を作動する時間である。
【0061】
C2において、信号強度変化値が事前設定された範囲内にある場合、カメラの第一の動作周波数を取得する動作を実行する。
【0062】
本開示の実施形態では、事前設定された範囲および事前設定された持続時間を、ユーザからの構成に基づいて設定してもよく、あるいはシステムによってデフォルト設定してもよい。事前設定された範囲は、アンテナの信号強度の範囲を指すことができる。事前設定された範囲は、ユーザからの構成に基づいて設定してもよく、あるいはシステムによってデフォルト設定してもよい。例えば、事前設定された強度の範囲は、[-100dB、-60dB]に設定することができる。電子デバイスのアンテナが干渉を受けると、アンテナの信号強度は、それに応じて弱くなる。電子デバイスがビデオ機能を作動させると、電子デバイスは、事前設定された持続時間内にアンテナの信号強度の信号変化値を得ることができる。電子デバイスは、電子デバイスのアンテナが受信した信号強度値をリアルタイムで、または定期的に検出することができる。検出された信号強度変化値が事前設定された範囲内にあるとき、電子デバイスは、アンテナが干渉を受けたと決定することができ、カメラの第一の動作周波数を取得することを実行する。カメラの第一の動作周波数を取得することができ、事前設定された持続時間および事前設定された範囲は、電子デバイスに予め記憶することができ、事前設定された持続時間は、電子デバイスがビデオ機能を作動した時点からの期間を指すことができる。
【0063】
本開示の実施形態に記載の電磁干渉制御方法では、カメラのビデオ機能を作動するとき、カメラの第一の動作周波数を取得し、アンテナの第二の動作周波数を取得する。第二の動作周波数が干渉されているかどうかを、第一の動作周波数に基づいて決定する。第二の動作周波数が干渉されていることに応答して、目標フレームレート範囲を取得する。目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応するカメラの動作周波数を、カメラの動作周波数とカメラのフレームレートとの間で事前設定されたマッピング関係に基づいて決定する。全てのフレームレートに対応するカメラの動作周波数を含む動作周波数リストを形成する。少なくとも1つの第三の動作周波数を、動作周波数リストから決定する。少なくとも1つの第三の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉は、第一の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉よりも小さい。少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択する。第一の目標動作周波数に基づいて、目標フレームレートを決定する。カメラを第一の目標動作周波数で動作させ、ビデオ機能を第一の目標フレームレートに基づいて実行する。このように、ビデオ撮影またはビデオチャットを行うとき、アンテナの無線周波数信号に対するカメラフレームレートの干渉を少なくできるので、ビデオ通話の品質が保証され、ビデオ画面に赤い画面もスプラッシュスクリーンも表示されなくなる。
【0064】
以上と一致するように、図2は、本開示の別の実施形態による電磁干渉制御方法のフローチャートであり、図1Aに示すような電子デバイスに適用される。電子デバイスは、アンテナおよびカメラを含む。電磁干渉制御方法は、ブロック201~208における以下の動作を含み得る。
【0065】
ブロック201において、カメラのビデオ機能が作動していることに応答して、事前設定された持続時間内のアンテナの信号強度の信号強度変化値を取得する。事前設定された持続時間の開始時間は、ビデオ機能を作動する瞬間である。
【0066】
ブロック202において、信号強度変化値が事前設定された範囲内にあることに応答して、カメラの第一の動作周波数を取得し、アンテナの第二の動作周波数を取得する。
【0067】
ブロック203において、第二の動作周波数が干渉されているかことを、第一の動作周波数に基づいて決定する。
【0068】
ブロック204において、第二の動作周波数が干渉されていることに応答して、目標環境輝度を取得する。
【0069】
ブロック205において、環境輝度とカメラのフレームレート範囲との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、目標環境輝度に対応する目標フレームレート範囲を決定する。
【0070】
ブロック206において、目標フレームレート範囲に対応するカメラの動作周波数リストを、カメラの動作周波数とカメラのフレームレート範囲との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、決定する。
【0071】
ブロック207において、少なくとも1つの第三の動作周波数を動作周波数リストから決定する。少なくとも1つの第三の動作周波数のそれぞれによって引き起こされる第二の動作周波数への干渉は、第一の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉よりも小さい。
【0072】
ブロック208において、少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択する。第一の目標フレームレートを第一の目標動作周波数に基づいて決定する。カメラを第一の目標動作周波数で動作させ、ビデオ機能を第一の目標フレームレートに基づいて実行する。
【0073】
上記動作201~208の詳細な説明については、図1Bに記載された電磁干渉制御方法の対応する説明を参照することができるので、ここでは繰り返さない。
【0074】
本開示の実施形態に記載の電磁干渉制御方法では、電子デバイスのカメラのビデオ機能を作動するとき、カメラの第一の動作周波数を取得し、アンテナの第二の動作周波数を取得する。事前設定された持続時間内のアンテナの信号強度の信号強度変化値を取得する。事前設定された持続時間の開始時間は、ビデオ機能を作動する瞬間である。信号強度変化値が事前設定された範囲内にあるとき、第二の動作周波数が干渉されているかどうかを、第一の動作周波数に基づいて決定する。第二の動作周波数が干渉されていることに応答して、目標環境輝度を取得する。環境輝度とカメラのフレームレート範囲との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、目標環境輝度に対応する目標フレームレート範囲を決定する。目標フレームレート範囲に対応するカメラの動作周波数リストを、カメラの動作周波数とカメラのフレームレート範囲との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、決定する。少なくとも1つの第三の動作周波数を、動作周波数リストから決定する。少なくとも1つの第三の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉は、第一の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉よりも小さい。少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択する。第一の目標動作周波数に基づいて、目標フレームレートを決定する。カメラを第一の目標動作周波数で動作させ、ビデオ機能を第一の目標フレームレートに基づいて実行する。このようにして、ビデオ撮影またはビデオチャットを行うとき、アンテナの無線周波数信号に対するカメラフレームレートの干渉を少なくすることができる。
【0075】
図3を参照すると、図3は、本開示の別の実施形態による電子デバイスの構造概略図である。電子デバイスは、プロセッサと、メモリと、通信インターフェースと、アンテナと、カメラと、1つまたは複数のプログラムとを含む。1つまたは複数のプログラムは、メモリに記憶され、プロセッサによって実行されるように構成される。1つまたは複数のプログラムは、以下の動作を実行するための命令を含む。
【0076】
カメラのビデオ機能が作動していることに応答して、カメラの第一の動作周波数を取得し、アンテナの第二の動作周波数を取得する。
【0077】
第二の動作周波数が干渉されているかどうかを、第一の動作周波数に基づいて決定する。
【0078】
第二の動作周波数が干渉されていることに応答して、目標フレームレート範囲を取得する。
【0079】
カメラの動作周波数とカメラのフレームレートとの間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応するカメラの動作周波数を決定する。全てのフレームレートに対応するカメラの動作周波数を含む動作周波数リストを形成する。
【0080】
少なくとも1つの第三の動作周波数を動作周波数リストから決定する。少なくとも1つの第三の動作周波数のそれぞれによって引き起こされる第二の動作周波数への干渉は、第一の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉よりも小さい。
【0081】
少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択する。第一の目標フレームレートを第一の目標動作周波数に基づいて決定する。カメラを第一の目標動作周波数で動作させ、ビデオ機能を第一の目標フレームレートに基づいて実行する。
【0082】
いくつかの実施形態では、第二の動作周波数が、第一の動作周波数に基づいて干渉されているかどうかを決定する態様において、上記プログラムは、以下の動作を実行するための命令を含む。
【0083】
第二の動作周波数に対応する目標干渉周波数リストを、アンテナの動作周波数とカメラの干渉周波数リストとの間で事前設定された対応に基づいて決定する。目標干渉周波数リストは、少なくとも1つの動作周波数を含む。
【0084】
第一の動作周波数が目標干渉周波数リストの中にあることに応答して、第二の動作周波数は、第一の動作周波数によって干渉されると決定する。
【0085】
いくつかの実施形態では、目標フレームレート範囲を取得する態様において、上記プログラムは、以下の動作を実行するための命令を含む。
【0086】
目標環境輝度を取得する。
【0087】
目標環境輝度に対応する目標フレームレート範囲を、環境輝度とカメラのフレームレート範囲との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、決定する。
【0088】
いくつかの実施形態では、目標フレームレート範囲を取得する態様において、上記プログラムは、以下の動作を実行するための命令を含む。
【0089】
複数の平均グレイ値を、マルチフレームビデオ画像の各フレームの平均グレイ値に基づいて取得する。
【0090】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択する態様において、上記プログラムは、以下の動作を実行するための命令を含む。
【0091】
複数の基準干渉周波数リストを、アンテナの動作周波数とカメラの干渉周波数リストとの間で事前設定された対応に基づいて、少なくとも1つの第三の動作周波数における各動作周波数に対応する基準干渉周波数リストを決定することによって取得する。
【0092】
第二の動作周波数を含まない基準干渉周波数リストに対応する第三の動作周波数を、第一の目標動作周波数として、複数の基準干渉周波数リスト内で決定する。
【0093】
いくつかの実施形態では、上記プログラムは、以下の動作を実行するための命令も含む。
【0094】
マルチフレームビデオ画像を、カメラを通して取得する。
【0095】
複数の平均グレイ値を、マルチフレームビデオ画像の各フレームの平均グレイ値に基づいて、取得する。
【0096】
複数の平均グレイ値に対応する目標平均グレイ値を決定する。
【0097】
目標平均グレイ値に対応する目標環境輝度を、平均グレイ値と環境輝度との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて、決定する。
【0098】
いくつかの実施形態では、上記プログラムは、以下の動作を実行するための命令も含む。
【0099】
第二の動作周波数が変化したことに応答して、第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉するかどうかを検出する。
【0100】
第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉することに応答して、少なくとも1つの第三の動作周波数から別の第三の動作周波数を、第二の目標動作周波数として選択する。第二の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した第二の動作周波数への干渉は、第一の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した第二の動作周波数への干渉よりも小さい。第二の目標動作周波数に基づいて、カメラの第二の目標フレームレートを決定するステップと、第二の目標動作周波数で前記カメラを動作させ、第二の目標フレームレートに基づいて、ビデオ機能を実行する。
【0101】
第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉しないことに応答して、第一の目標動作周波数でカメラの動作を実行し、第一の目標フレームレートに基づいて、ビデオ機能を実行する。
【0102】
いくつかの実施形態では、カメラの第一の動作周波数を取得する前に、上記プログラムは、以下の動作を実行するための命令を含む。
【0103】
事前設定された持続時間内にアンテナの信号強度の信号強度変化値を取得する。事前設定された持続時間の開始時間は、ビデオ機能を作動するのに応答する時間である。
【0104】
信号強度変化値が事前設定された範囲内にあることに応答して、カメラの第一の動作周波数を取得する動作を実行する。
【0105】
以上は、主に、方法側の実行処理の観点から、本開示の実施形態の解決策を紹介したものである。上記の機能を実現するために、電子デバイスは、各機能に対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことが理解できる。当業者は、本明細書で提供される実施形態で説明される例のユニットおよびアルゴリズムステップと組み合わせて、そのことを容易に理解すべきである。本開示は、ハードウェアの形態でも、あるいはハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組合せの形態で実施することができる。機能がハードウェアによって実行されるか、コンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかは、技術的解決策の特定用途と設計上の制約に依存する。当業者は、説明された機能を実装するために、各特定用途に対して異なる方法を使用することができるが、そのような実装は、本開示の範囲を超えて考慮されるべきではない。
【0106】
本開示の実施形態は、前述の方法例に従って、電子デバイスを機能ユニットに分割することができる。例えば、各機能ユニットは、各機能に対応して分割されていてもよいし、あるいは2つ以上の機能が1つの処理ユニットに統合されていてもよい。上述の統合ユニットは、ハードウェアまたはソフトウェア機能ユニットの形成で実現することができる。なお、本開示の実施の形態における各ユニットの分割は例示であり、論理的な機能分割に過ぎず、実際には他の分割方法があってもよい。
【0107】
図4Aを参照すると、図4Aは、本開示の一実施形態による電磁干渉制御装置の構造概略図であり、図1Aに示される電子デバイスに適用される。電子デバイスは、アンテナおよびカメラを含む。この電磁干渉制御装置は、取得ユニット401と、決定ユニット402と、制御ユニット403とを含む。
【0108】
取得ユニット401は、作動されているカメラのビデオ機能に応じて、カメラの第一の動作周波数およびアンテナの第二の動作周波数を取得するように構成される。
【0109】
決定ユニット402は、第二の動作周波数が、第一の動作周波数に基づいて、干渉されていることを決定するように構成される。
【0110】
取得ユニット401は、さらに、干渉されている第二の動作周波数に応答して、目標フレームレート範囲を取得するように構成される。
【0111】
決定ユニット402は、カメラの動作周波数とカメラのフレームレートとの間の事前設定されたマッピング関係に基づいて、目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応するカメラの動作周波数を決定し、全てのフレームレートに対応するカメラの動作周波数を含む動作周波数リストを取得し、動作周波数リストから少なくとも1つの第三の動作周波数を決定するように、さらに構成される。少なくとも1つの第三の動作周波数のそれぞれによって引き起こされる第二の動作周波数への干渉が、第一の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉よりも小さい。
【0112】
制御ユニット403は、少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択し、第一の目標動作周波数に基づいて、第一の目標フレームレートを決定し、第一の目標動作周波数でカメラを動作させ、第一の目標フレームレートに基づいて、ビデオ機能を実行するように構成される。
【0113】
いくつかの実施形態では、第二の動作周波数が、第一の動作周波数に基づいて干渉されているかどうかを決定する態様において、決定ユニット402は、具体的には、以下の動作を実行するための命令を含む。
【0114】
第二の動作周波数に対応する目標干渉周波数リストを、アンテナの動作周波数とカメラの干渉周波数リストとの間で事前設定された対応に基づいて決定する。目標干渉周波数リストは、少なくとも1つの動作周波数を含む。
【0115】
第一の動作周波数が目標干渉周波数リストの中にあることに応答して、第二の動作周波数は、第一の動作周波数によって干渉されると決定する。
【0116】
いくつかの実施形態では、目標フレームレート範囲を取得する態様において、取得ユニット401は、具体的には、以下の動作を実行するように構成される。
【0117】
目標環境輝度を取得する。
【0118】
目標環境輝度に対応する目標フレームレート範囲を、環境輝度とカメラのフレームレート範囲との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて決定する。
【0119】
いくつかの実施形態では、目標環境輝度を取得する態様において、取得ユニット401は、具体的には、以下の動作を実行するように構成される。
【0120】
マルチフレームビデオ画像を、カメラを通して取得する。
【0121】
複数の平均グレイ値を、マルチフレームビデオ画像の各フレームの平均グレイ値に基づいて取得する。
【0122】
複数の平均グレイ値に対応する目標平均グレイ値を決定する。
【0123】
目標平均グレイ値に対応する目標環境輝度を、平均グレイ値と環境輝度との間で事前設定されたマッピング関係に基づいて決定する。
【0124】
いくつかの実施形態では、複数の平均グレイ値に対応する目標平均グレイ値を決定する態様では、取得ユニット401は、具体的には、以下の動作を実行するように構成される。
【0125】
複数の平均グレイ値の平均値を決定し、目標平均グレイ値を取得する。
【0126】
少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択する態様において、制御ユニット403は、具体的には、以下の動作を行うように構成される。
【0127】
複数の基準干渉周波数リストを、アンテナの動作周波数とカメラの干渉周波数リストとの間で事前設定された対応に基づいて、少なくとも1つの第三の動作周波数における各動作周波数に対応する基準干渉周波数リストを決定することによって取得する。
【0128】
第二の動作周波数を含まない基準干渉周波数リストに対応する第三の動作周波数を、第一の目標動作周波数として、複数の基準干渉周波数リスト内で決定する。
【0129】
いくつかの実施形態では、図4Bに示されるように、図4Bは、本開示の他の実施形態による電磁干渉制御装置の構造概略図である。図4Aと比較して、電磁干渉制御装置は、検出ユニット404をさらに含んでもよい。
【0130】
検出ユニット404は、第二の動作周波数が変化したことに応答して、第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉するかどうかを検出するように構成される。
【0131】
制御ユニット403は、さらに具体的に、変化した第二の動作周波数と干渉する第一の目標動作周波数に応答して、少なくとも1つの第三の動作周波数から別の第三の動作周波数を、第二の目標動作周波数として選択することであって、第二の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した第二の動作周波数への干渉は、第一の目標動作周波数によって引き起こされる、変化した第二の動作周波数への干渉よりも小さい、ことと、第二の目標動作周波数に基づいて、カメラの第二の目標フレームレートを決定することと、第二の目標動作周波数でカメラを動作させることと、第二の目標フレームレートに基づいて、ビデオ機能を実行することと、を行うように構成される。
【0132】
制御ユニット403は、さらに具体的に、第一の目標動作周波数が、変化した第二の動作周波数と干渉しないことに応答して、第一の目標動作周波数でカメラの動作を実行し、第一の目標フレームレートに基づいて、ビデオ機能を実行するように構成されている。
【0133】
いくつかの実施形態では、取得ユニット401は、事前設定された持続時間内にアンテナの信号強度の信号強度変化値を取得するように構成され、事前設定された持続時間の開始時間は、ビデオ機能が作動するのに応答する時間である。
【0134】
取得ユニット401は、さらに具体的に、信号強度変化値が事前設定された範囲内にあることに応答して、カメラの第一の動作周波数を取得する動作を実行するように構成される。
【0135】
本開示の実施形態で説明した電磁干渉制御装置では、カメラのビデオ機能を作動するとき、カメラの第一の動作周波数を取得し、アンテナの第二の動作周波数を取得する。第二の動作周波数が干渉されているかどうかを、第一の動作周波数に基づいて決定する。第二の動作周波数が干渉されていることに応答して、目標フレームレート範囲を取得する。目標フレームレート範囲内の各フレームレートに対応するカメラの動作周波数を、カメラの動作周波数とカメラのフレームレートとの間で事前設定されたマッピング関係に基づいて決定する。全てのフレームレートに対応するカメラの動作周波数を含む動作周波数リストを形成する。少なくとも1つの第三の動作周波数を、動作周波数リストから決定する。少なくとも1つの第三の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉は、第一の動作周波数によって引き起こされる第二の動作周波数への干渉よりも小さい。少なくとも1つの第三の動作周波数から1つの第三の動作周波数を第一の目標動作周波数として選択する。第一の目標動作周波数に基づいて、目標フレームレートを決定する。カメラを第一の目標動作周波数で動作させ、ビデオ機能を第一の目標フレームレートに基づいて実行する。このようにして、ビデオ撮影またはビデオチャットを行うとき、アンテナの無線周波数信号に対するカメラフレームレートの干渉を少なくできる。
【0136】
なお、本開示の実施形態で説明した電子デバイスは、機能ユニットの形態で提示されている。本明細書で言う「ユニット」という用語は、可能な限り広い意味として理解されるべきである。各「ユニット」によって記述される機能を実現する対象物は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、単一回路、プロセッサ(共有、専用、またはチップセット)、および1つまたは複数のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行するように構成されたメモリ、組合せ論理回路、および/または上記の機能を提供する他の適切な構成要素とすることができる。
【0137】
取得ユニット401、決定ユニット402、制御ユニット403、および検出ユニット404は、制御回路またはプロセッサであってもよい。
【0138】
本開示の実施形態は、またコンピュータ記憶媒体も提供する。コンピュータ記憶媒体は、電子データ交換のためのコンピュータプログラムを記憶する。このコンピュータプログラムにより、コンピュータは、上述した方法の実施形態で説明した電磁干渉制御方法の動作の一部または全部を実行することができる。
【0139】
本開示の実施形態は、また、コンピュータプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラムは、上述した方法の実施形態で説明した電磁干渉制御方法の動作の一部または全部をコンピュータに実行させるように動作可能である。
【0140】
説明を容易にするために、前述の方法の実施形態は全て、一連のアクションの組合せとして表現されるが、本開示が、説明されたアクションのシーケンスによって限定されないことを当業者は理解すべきであることに留意されたい。本開示によれば、いくつかの動作は、他の順序で、または同時に実行することができる。当業者はまた、本明細書に記載された実施形態が全て好ましい実施形態であり、関与しているアクションおよびモジュールが本開示によって必ずしも必要とされないことを理解すべきである。
【0141】
上述の実施形態では、各実施形態の説明は、それ自体の焦点を有する。実施形態において詳細に説明されていない部分については、他の実施形態の関連する説明を参照することができる。
【0142】
本開示で提供されるいくつかの実施形態では、開示される装置は、他の方法で実施されてもよいことを理解されたい。例えば、上述の装置の実施形態は、単に例示的なものである。例えば、ユニットの分割は、論理的な機能分割のみであり、実際の実装においては他の分割があってもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素が組み合わされてもよく、または別のシステムに統合されてもよく、あるいはいくつかの特徴が無視されてもよく、または実装されなくてもよい。さらに、表示または議論された相互結合、もしくは直接結合、または通信接続は、いくつかのインターフェース、装置、またはユニットを介した間接結合もしくは通信接続であってもよく、電気的または他の形態であってもよい。
【0143】
別個の構成要素として記載されたユニットは、物理的に分離されていても、いなくてもよく、ユニットとして表示された構成要素は、物理的なユニットであっても、なくてもよく、すなわち、これらのユニットは、1つの場所に配置されてもよく、あるいは複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部または全部は、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の必要性に従って選択されてもよい。
【0144】
さらに、本開示の様々な実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、あるいは各ユニットは物理的に単独で存在してもよく、あるいは2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。上述の統合ユニットは、ハードウェアまたはソフトウェアプログラムモジュールの形成で実現することができる。
【0145】
統合ユニットがソフトウェアプログラムモジュールの形態で実装され、独立した製品として販売または使用される場合、それはコンピュータ可読メモリに記憶され得る。この理解に基づいて、本開示の技術的解決策は、本質的に、もしくは既存の技術に寄与する部分、または技術的解決策の全部または一部は、ソフトウェア製品の形態で具現化され得、コンピュータソフトウェア製品は、メモリに記憶される。いくつかの命令は、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなどであり得る)が、本開示の各実施形態で説明される方法のステップの全部または一部を実行することを可能にするために含まれる。上述のメモリには、Uディスク、読取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、モバイルハードディスク、磁気ディスク、または光ディスク、およびプログラムコードを記憶可能なその他の媒体が含まれる。
【0146】
なお、当業者であれば、上述した実施形態の種々の方法における動作の全部または一部を、関連するハードウェアに指示するプログラムによって完了させることが可能であることを理解することができる。プログラムは、コンピュータ可読メモリに記憶することができ、メモリは、フラッシュディスク、ROM、RAM、磁気ディスクまたはCDなどを含むことができる。
【0147】
本開示の実施形態は、上記で詳細に説明されており、具体例は、本開示の原理および実施を例示するために、本明細書で使用されている。上記の実施形態の説明は、本開示の方法およびコア概念を理解するのを助けるためだけのものである。当業者は、本開示の概念に基づいて、特定の実装および適用範囲を変更することができる。要約すると、本明細書の内容は、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B