(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-12
(45)【発行日】2022-12-20
(54)【発明の名称】超伝導伝送線ドライバシステム
(51)【国際特許分類】
H03K 19/195 20060101AFI20221213BHJP
H01L 39/22 20060101ALI20221213BHJP
H03F 19/00 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
H03K19/195
H01L39/22 K
H01L39/22 A
H03F19/00
(21)【出願番号】P 2021546186
(86)(22)【出願日】2019-10-07
(86)【国際出願番号】 US2019054968
(87)【国際公開番号】W WO2020101820
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-04-21
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520128820
【氏名又は名称】ノースロップ グラマン システムズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ハー、アナ ワイ.
(72)【発明者】
【氏名】バーネット、ランドール エム.
(72)【発明者】
【氏名】イーガン、ジョナサン ディ.
【審査官】志津木 康
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-079663(JP,A)
【文献】特開昭64-035283(JP,A)
【文献】特開平09-298323(JP,A)
【文献】特開平06-034729(JP,A)
【文献】特開2013-058998(JP,A)
【文献】国際公開第2018/093545(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L27/18
H01L39/00
H01L39/06-12
H01L39/18
H01L39/22-24
H03K19/00
H03K19/01-19/082
H03K19/094-19/096
H03K19/098-19/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超伝導伝送線ドライバシステムであって、
入力パルスを受信するように構成された入力段と、
ACバイアス電流を供給するように構成されたACバイアス電流源と、
前記入力段に結合され、かつ前記ACバイアス電流
の周期の正の部分に応答して前記入力パルスに基づいて
コモンモードにおいて繰り返しトリガされて複数の連続単一磁束量子(SFQ)パルスを生成する
複数のジョセフソン接合を含む超伝導量子干渉デバイス(SQUID)と、
前記複数のジョセフソン接合は、前記ACバイアス電流の周期の負の部分の間にリセットされ、
前記複数の連続SFQパルスをフィルタリングして、
複数の連続SFQパルスを集めて、伝送線に出力される増幅出力パルスを生成するように構成されたローパスフィルタと、を備えるシステム。
【請求項2】
前記SQUIDは、前記ACバイアス電流の期間の負の部分の間に複数の負の連続SFQパルスを繰り返し生成するようにさらに構成され、前記ローパスフィルタは
、前記複数の負の連続SFQパルスをフィルタリングして、
前記複数の負の連続SFQパルスを集めて、前記伝送線に出力される負の増幅出力パルスを生成するようにさらに構成される、請求項
1に記載のシステム。
【請求項3】
前記入力段は、
前記入力パルスに応答して前記複数の連続SFQパルスを開始するために前記入力パルスによりトリガされる入力ジョセフソン接合と、
前記SQUIDに結合され、かつ前記入力ジョセフソン接合に対して分路して、前記SQUIDに関連付けられた一対のジョセフソン接合の
トリガを
コモンモード方式で提供するように構成された抵抗と、をさらに含む、請求項
1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ACバイアス電流源と前記SQUIDとを相互接続する分路ジョセフソン接合をさらに備え、前記分路ジョセフソン接合は、前記SQUIDのスプリアスの活性化を軽減するために、前記ACバイアス電流の振幅のクランプを行う、請求項
1に記載のシステム。
【請求項5】
前記SQUIDは、前記ACバイアス電流の正の部分に基づいて複数の正の連続SFQパルスを生成し、前記ACバイアス電流の負の部分に基づいて複数の負の連続SFQパルスを生成するように構成され、前記ローパスフィルタは
、前記複数の正の連続SFQパルスをフィルタリングして、
前記複数の正の連続SFQパルスを集めて、前記伝送線に出力される正の増幅出力パルスを生成し
、前記複数の負の連続SFQパルスをフィルタリングして、
前記複数の負の連続SFQパルスを集めて、前記伝送線に出力される負の増幅出力パルスを生成するように構成される、請求項
1に記載のシステム。
【請求項6】
前記SQUIDは、第1のSQUIDであり、前記第1のSQUIDは、前記ACバイアス電流の正の部分に基づいて複数の正の連続SFQパルスを生成するように構成され、システムは、前記ACバイアス電流源と前記第1のSQUIDとを相互接続する第2のSQUIDをさらに備え、前記第2のSQUIDは、前記ACバイアス電流の負の部分に基づいて複数の連続SFQパルスを生成して、前記第1のSQUIDをリセットし、かつ前記第1のSQUIDを介した負の連続SFQパルスの生成を抑制するように構成される、請求項
1に記載のシステム。
【請求項7】
前記入力パルスは、レシプロカル量子論理(RQL)パルスとして供給され、
前記ACバイアス電流源は、変圧器を含み、前記変圧器は、
RQLクロック信号を伝導するように構成された一次巻線と、
RQLクロック信号に応答して前記ACバイアス電流を誘導的に供給するように構成された2次巻線と、を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
増幅出力パルスを伝送線に供給するための方法であって、
レシプロカル量子論理(RQL)クロック信号を変圧器に供給して、ACバイアス電流を誘導的に供給するステップと、
入力段に入力
RQLパルスを供給して、前記入力
RQLパルスおよび前記ACバイアス電流により
超伝導量子干渉デバイス(SQUID
)に関連付けられた少なくとも1つの非分路ジョセフソン接合をトリガするステップと、を備え、前記少なくとも1つの非分路ジョセフソン接合は、トリガされたことに応答して複数の連続単一磁束量子(SFQ)パルスを生成するように構成され、複数の連続SFQパルスは
、ローパスフィルタによりフィルタリングされて、
前記複数の連続SFQパルスが集められて、前記ローパスフィルタを介して前記伝送線上に供給される前記増幅出力パルスが生成される、方法。
【請求項9】
前記入力段は、前記SQUIDに結合された抵抗を含み、前記少なくとも1つの非分路ジョセフソン接合は、ACバイアス信号の正の部分でトリガされたことに応答してコモンモードで複数の連続SFQパルスを繰り返し生成し、前記ACバイアス信号の負の部分でリセットされるように構成された複数のジョセフソン接合として配置される、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記入力段は、前記SQUIDに結合された抵抗を含み、前記少なくとも1つの非分路ジョセフソン接合は、ACバイアス信号の負の部分でリセットされることに応答して、コモンモードで複数の負の連続SFQパルスを繰り返し生成するようにさらに構成される、請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
前記
RQLクロック信号を供給することは、分路ジョセフソン接合を介して前記SQUIDに前記ACバイアス電流を供給することを含み、前記分路ジョセフソン接合は、前記SQUIDのスプリアス活性化を軽減するために、前記ACバイアス電流の振幅のクランプを行う、請求項
8に記載の方法。
【請求項12】
前記SQUIDが第1のSQUIDであり、方法は、DCバイアス電流を変圧器に供給して、前記第1のSQUIDに結合された第2のSQUIDにDCバイアス電流を誘導するステップをさらに含み、前記第2のSQUIDは、前記DCバイアス電流と前記ACバイアス電流の負の部分とに応答して活性化されて、前記第1のSQUIDをリセットし、かつ前記第1のSQUIDを介した負の連続SFQパルスの生成を抑制する複数のジョセフソン接合を含む、請求項
8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、古典的および量子コンピューティングシステム、より詳細には、超伝導伝送線ドライバシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
超伝導デジタル技術は、前例のない高速、低消費電力、および低動作温度の点で利点のあるコンピューティングおよび/または通信リソースを提供してきた。量子コンピュータシステムは、典型的には、データを通信するために、単一磁束量子(SFQ:single flux quantum)パルスまたはレシプロカル量子論理(RQL:reciprocal quantum logic)パルスなどの非常に低い振幅の電圧パルスを実現する。そのような非常に低い振幅の電圧パルスは、実質的に全ての論理機能および/または異なる論理ゲート間および/または所与の量子コンピュータシステムの異なる一部間のデータの通信のために用いられる。一例として、量子コンピュータシステムは、冷空間(例えば、超伝導が発生する空間)と古典的な計算機能が実行される非冷空間との間でコンピュータシステムの一部を結合するインタフェースを含むことができる。加えて、相互接続は長い伝送線に沿って延在し得るため、信号の減衰が非常に低い振幅の電圧パルスに関して問題になり得る。
【発明の概要】
【0003】
一例は、超伝導伝送線ドライバシステムを含む。システムは、入力パルスを受信するように構成された入力段と、ACバイアス電流を供給するように構成されたACバイアス電流源とを含む。また、システムは、入力段に結合され、かつACバイアス電流に応答して入力パルスに基づいて複数の連続単一磁束量子(SFQ)パルスを生成するように構成された増幅器を含む。システムは、複数の連続SFQパルスをフィルタリングして、伝送線に出力される増幅出力パルスを生成するように構成されたローパスフィルタをさらに含む。
【0004】
別の例は、増幅出力パルスを伝送線に供給するための方法を含む。方法は、AC電流を変圧器に供給して、ACバイアス電流を誘導的に供給するステップを含む。方法は、入力段に入力パルスを供給して、入力パルスおよびACバイアス電流によりSQUIDに関連付けられた少なくとも1つの非分路(unshunted)ジョセフソン接合をトリガするステップをも含む。少なくとも1つの非分路ジョセフソン接合は、トリガされることに応答して複数の連続SFQパルスを生成するように構成することができる。複数の連続SFQパルスは、ローパスフィルタによりフィルタリングされて、ローパスフィルタを介して伝送線上に供給される増幅出力パルスが生成される。
【0005】
別の例は、超伝導伝送線ドライバシステムを含む。システムは、レシプロカル量子論理(RQL)パルスを受信するように構成された入力段と、RQLクロック信号に基づいてACバイアス電流を誘導的に供給するように構成されたACバイアス電流源とを含む。また、システムは、入力段に結合され、かつACバイアス電流の正の部分において入力パルスに応答して複数の正の連続SFQパルスを生成し、ACバイアス電流の負の部分において複数の負の磁束量子パルスを生成するように構成されたSQUIDを含む。システムは、複数の正の連続SFQパルスをフィルタリングして、伝送線に出力される正の増幅出力パルスを生成し、複数の負の連続SFQパルスをフィルタリングして、伝送線に出力される負の増幅出力パルスを生成するように構成されたローパスフィルタをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一例の超伝導伝送線ドライバシステムを示す図。
【
図4】さらに別例の超伝導伝送線ドライバ回路を示す図。
【
図5】一例の増幅出力パルスを伝送線に供給する方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、概して、古典的および量子コンピューティングシステム、より詳細には、超伝導伝送線ドライバシステムに関する。超伝導伝送線ドライバシステムは、超伝導伝送線ドライバシステムの活性化を開始するために、単一磁束量子(SFQ)パルスまたはレシプロカル量子論理(RQL)パルスなどのトリガパルスを受信するように構成された入力段を含むことができる。一例として、トリガパルスは、受信デバイスに対して信号減衰を軽減するようにデータパルスを伝搬するように構成された伝送線(例えば、約25オームの伝送線)にわたって通信されることを意図したデータパルスに対応することができる。超伝導伝送線ドライバシステムは、ACバイアス電流を生成するように構成されたACバイアス電流源をも含むことができる。一例として、ACバイアス電流源は、RQLクロック信号などのAC信号を一次巻線に伝搬して、二次巻線を介してACバイアス電流を誘導的に供給するように構成された変圧器として構成することができる。
【0008】
超伝導伝送線ドライバシステムは、入力段に結合され、かつトリガパルスに基づいて複数の連続磁束パルスを生成するように構成された増幅器をも含む。一例として、増幅器は、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)として構成することができる。SQUIDは、ACバイアス電流およびトリガパルスに応答して活性化されて、複数の連続SFQパルスを生成するように構成された少なくとも1つのジョセフソン接合を含む。例えば、ジョセフソン接合(単数または複数)は非分路されて、非常に高い周波数(例えば、約250GHz)で実質的に繰り返されるトリガを提供することができる。一例として、入力段は、ジョセフソン接合のコモンモードトリガを提供するために、増幅器に(例えば、SQUIDの一対の非分路ジョセフソン接合の各々に)結合された抵抗を含むことができる。超伝導伝送線ドライバシステムは、増幅器に結合されたローパスフィルタを含むこともでき、連続SFQパルスをフィルタリングして、伝送線上に供給される単一の増幅出力パルスを生成することができるようになっている。超伝導伝送線ドライバシステムはACバイアス電流を用いるため、ACバイアス電流の負の部分を用いて、例えば、SQUIDの非分路ジョセフソン接合(単数または複数)をリセットして、ローパスフィルタを介して伝送線上に負の増幅出力パルスを供給することができる。
【0009】
図1は、一例の超伝導伝送線ドライバシステム10を示す。超伝導伝送線ドライバシステム10は、伝送線を介してデータを提供するために、様々な量子コンピューティングの用途のうちの任意の用途で実施することができる。結果として、量子データパルス(例えば、SFQパルスまたはRQLパルス)は、受信器デバイスにおいて使用不可能な振幅に減衰することなく、長い伝送線にわたって供給することができる。
【0010】
超伝導伝送線ドライバシステム10は、
図1の例において信号PLS
INとして示されているトリガパルスを受信するように構成された入力段12を含む。一例として、トリガパルスPLS
INは、量子コンピューティング環境においてデータを搬送する単一磁束量子(SFQ)パルスまたはレシプロカル量子論理(RQL)パルスとして供給することができる。一例として、入力段12は、一連の他のJTLなどからのトリガパルスPLS
INを伝搬するためのジョセフソン伝送線(JTL)を含むことができる。さらに、入力段12は、トリガパルスPLS
INに応答してトリガするように構成されたジョセフソン接合を含むことができる。超伝導伝送線ドライバシステム10は、ACバイアス電流を生成するように構成されたACバイアス電流源14をも含む。一例として、ACバイアス電流源14は、
図1の例において信号ACとして示されるAC信号を一次巻線において伝搬して、二次巻線を介してACバイアス電流を誘導的に供給するように構成された変圧器として構成することができる。例えば、信号ACは、RQLクロック信号(例えば、同相成分、直交位相成分、またはそれらの組み合わせ)に対応することができる。
【0011】
超伝導伝送線ドライバシステム10は、入力段12に結合され、かつトリガパルスPLSINを複数の連続磁束パルスを供給するなどの方法で増幅するように構成された増幅器16をも含む。一例として、増幅器16は、ACバイアス電流およびトリガパルスPLSINに応答して活性化されて複数の連続SFQパルスを生成するように構成された少なくとも1つのジョセフソン接合を含む超伝導量子干渉デバイス(SQUID)として構成することができる。例えば、ジョセフソン接合(単数または複数)は、非常に高い周波数(例えば、60GHz)で実質的に繰り返されるトリガを提供するために非分路とすることができる。一例として、入力段12は、ジョセフソン接合のコモンモードトリガを提供するために、増幅器16(SQUIDの一対の非分路ジョセフソン接合の各々など)に結合された抵抗を含むことができる。
【0012】
超伝導伝送線ドライバシステム10は、増幅器16に結合されたローパスフィルタ(LPF)18をも含む。LPF18は、例えば、増幅器16と伝送線とを相互接続するLCフィルタとして配置することができる。LPF18は、増幅器16によって生成された連続SFQパルスをフィルタリングして、
図1の例においてPLS
OUTとして示されている単一の増幅出力パルスを生成するように構成されている。例えば、LPF18は、連続磁束パルスを集めて(aggregate)、単一の増幅出力パルスPLS
OUTを生成するように構成されている。従って、増幅出力パルスは、出力において伝送線上に供給することができる。例えば、伝送線は、十分な信号振幅を維持するために、増幅出力パルスPLS
OUTを長さに沿って伝搬する25オームの伝送線とすることができる。従って、増幅出力パルスPLS
OUTの完全性は、受信器デバイスで受信されるべく、伝送線のかなりの長さにわたって維持することができる。
【0013】
一例として、超伝導伝送線ドライバシステム10は、RQL量子コンピュータシステムで動作するように構成することができる。例えば、RQLパルスとして供給されるトリガパルスPLSINに応答して、RQLトリガパルスPLSINの正のフラクソンは、ACバイアス電流の正の部分とともに増幅器16を活性化することができる。従って、ACバイアス電流の正の部分の間、増幅器16は、正の増幅出力パルスを供給するためにLPF18によりフィルタリングされる正の磁束パルスとして連続磁束パルスを供給することができる。ACバイアス電流の負の部分の間、増幅器16は、増幅器16に対応するSQUIDの非分路ジョセフソン接合をリセットすること(例えば、ゼロエネルギー状態への復帰)に対応するなどして、負の連続磁束パルスを生成することができる。従って、負の磁束パルスは、負の増幅出力パルスを生成するために、LPF18によってフィルタリングされる。従って、超伝導伝送線ドライバシステム10は、伝送線にわたってRQLパルスを伝搬することができる。
【0014】
図2は、超伝導伝送線ドライバ回路50の例を示す。超伝導伝送線ドライバ回路50は、
図1の例における超伝導伝送線ドライバシステム10に対応することができる。従って、以下の
図2の例では、
図1の例が参照される。
【0015】
超伝導伝送線ドライバ回路50は、
図2の例において信号PLS
INとして示されるトリガパルスを受信するように構成された入力段52を含む。一例として、トリガパルスPLS
INは、量子コンピューティング環境においてデータを搬送するSFQパルスまたはRQLパルスとして供給することができる。
図2の例では、入力段52は、一連の他のJTLなどからのトリガパルスPLS
INを伝搬するためのJTL53を含む。さらに、入力段52は、トリガパルスPLS
INに応答してトリガするように構成されたジョセフソン接合J
1を含む。一例として、ジョセフソン接合J
1は、非分路ジョセフソン接合として配置することができる。入力段52は、ノード54およびノード56に結合された抵抗R
1をさらに含む。例えば、抵抗R
1は、ジョセフソン接合J
1に対して分路(shunting)を提供するように構成することができる。
【0016】
超伝導伝送線ドライバ回路50は、入力段52に結合されたSQUID58をも含む。SQUID58は、ノード54および56にそれぞれ結合された第1のジョセフソン接合J
2および第2のジョセフソン接合J
3を含み、ノード54および56はSQUID58の一部を形成するようになっている。
図2の例では、ジョセフソン接合J
2およびJ
3は、非分路ジョセフソン接合として構成することができる。SQUID58は、ジョセフソン接合J
2およびJ
3にそれぞれ結合され、かつノード60によって分離された一対のインダクタL
1およびL
2をも含む。インダクタL
1およびL
2は一対のインダクタとして示されているが、インダクタL
1およびL
2は、本明細書でより詳細に説明するように、ノード60の代わりに略中央に接続部を有する単一のインダクタとして配置することができることを理解されたい。
【0017】
超伝導伝送線ドライバ回路50は、
図2の例において変圧器T
1として示されているACバイアス電流源62をも含む。変圧器T
1は、AC信号ACが供給される一次巻線L
3を含み、かつ二次巻線L
4を含む。一例として、AC信号ACは、RQLクロック信号の同相成分、直交位相成分、またはそれらの組み合わせとすることができる。従って、変圧器T
1は、二次巻線L
4を介してACバイアス電流I
BIASを誘導的に供給することができる。ACバイアス電流I
BIASは、SQUID58のジョセフソン接合J
2およびJ
3をバイアスするためにノード60に供給される。従って、トリガパルスPLS
INに応答して、ジョセフソン接合J
1がトリガすることができ、これにより、ジョセフソン接合J
2およびJ
3が活性化して、ACバイアス電流I
BIASの正の部分に応答して(例えば、ACバイアス電流I
BIASの正の部分の間に)、同様にトリガすることができる。
【0018】
一例として、ジョセフソン接合J2およびJ3のトリガにより、ジョセフソン接合J2およびJ3が電圧状態で活性化する。その結果、ジョセフソン接合J2およびJ3は、連続的にかつ繰り返しトリガして超伝導相を増加させることができる。抵抗R1は、ジョセフソン接合J2およびJ3に結合されるように配置されているため、ジョセフソン接合J2およびJ3の繰り返しトリガは、ジョセフソン接合J2およびJ3が実質的に同時に繰り返しトリガするように、コモンモード方式で行うことができる。ジョセフソン接合J2およびJ3の繰り返しトリガは、非常に高い周波数(例えば、約60GHz)で行うことができ、従って、非常に高い周波数で個々の連続磁束パルスを生成することができる。このようにして、連続磁束パルスがノード60に供給される。
【0019】
超伝導伝送線ドライバ回路50は、ノード60を介してSQUID58に結合されたLPF64を含む。
図2の例では、LPF64は、ノード60と伝送線66(例えば、約25オームの伝送線)とを相互接続するインダクタL
5を含み、かつインダクタL
5と低電圧レール(例えば、グランド)とを相互接続するコンデンサC
1を含むLCフィルタとして示されている。LPF64は、SQUID58によって生成され、かつノード60に供給される連続SFQパルスをフィルタリングして、
図2の例においてPLS
OUTとして示される単一の増幅出力パルスを生成するように構成されている。例えば、LPF64は、連続磁束パルスを集めて、単一の増幅出力パルスPLS
OUTを生成するように構成されている。従って、増幅出力パルスは、増幅出力パルスPLS
OUTを長さに沿って伝搬して、十分な信号振幅を維持するように伝送線66上に供給することができる。従って、増幅出力パルスPLS
OUTの完全性は、受信器デバイスで受信されるべく、伝送線66のかなりの長さにわたって維持することができる。
【0020】
ACバイアス電流IBIASの負の部分の間、ジョセフソン接合J2およびJ3はリセットされる。例えば、ジョセフソン接合J2およびJ3は非分路であるため、ジョセフソン接合J2およびJ3は自身をリセットしない。従って、ACバイアス電流IBIASの負の振幅は、非分路ジョセフソン接合J2およびJ3のトリガ解除を開始させて、ジョセフソン接合J2およびJ3がゼロの超伝導相状態に戻るようにすることができる。ジョセフソン接合J2およびJ3のトリガが解除されるたびに、ジョセフソン接合J2およびJ3は負のフラクソンを生成する。従って、ACバイアス電流IBIASの負の部分の間に、ジョセフソン接合J2およびJ3は、ノード60に供給される複数の負の連続パルスを生成する。結果として、ACバイアス電流IBIASの正の部分に関して前述したのと同様に、LPF64は、負の連続磁束パルスをフィルタリングして、単一の負の増幅出力パルスとして出力パルスPLSOUTを生成することができる。従って、負の増幅出力パルスPLSOUTは、同様に伝送線66上に供給される。このように、リセットされるジョセフソン接合J2およびJ3は、次のサイクル(例えば、ACバイアス電流IBIASの次の正の部分)で活性化が可能となるように初期化される。従って、ジョセフソン接合J2およびJ3をリセットすることに加えて、ACバイアス電流IBIASの負の部分は、RQLコンピューティング環境などにおいて、負の増幅出力パルスPLSOUTを供給することができる。
【0021】
図3は、一例の超伝導伝送線ドライバ回路100を示す。超伝導伝送線ドライバ回路100は、
図1の例における超伝導伝送線ドライバシステム10に対応することができる。従って、以下の
図3の例では、
図1の例が参照される。
【0022】
超伝導伝送線ドライバ回路100は、
図2の例における超伝導伝送線ドライバ回路50と同様に構成されている。
図3の例では、超伝導伝送線ドライバ回路100は、SFQパルスまたはRQLとして供給することができるトリガパルスPLS
INを受信するように構成された入力段102を含む。入力段102は、一連の他のJTLなどからのトリガパルスPLS
INを伝搬するためのJTL103と、トリガパルスPLS
INに応答してトリガするように構成されたジョセフソン接合J
1とを含む。一例として、ジョセフソン接合J
1は、非分路ジョセフソン接合として配置することができる。入力段102は、ノード104およびノード106に結合され、かつジョセフソン接合J
1に対して分路を提供することができる抵抗R
1をさらに含む。
【0023】
超伝導伝送線ドライバ回路100は、入力段102に結合されたSQUID108をも含む。SQUID108は、ノード104および106にそれぞれ結合された第1のジョセフソン接合J
2および第2のジョセフソン接合J
3を含み、ノード104および106はSQUID108の一部を形成するようになっている。
図3の例では、ジョセフソン接合J
2およびJ
3は、非分路ジョセフソン接合として構成することができる。SQUID108は、ジョセフソン接合J
2およびJ
3にそれぞれ結合され、かつノード110によって分離された一対のインダクタL
1およびL
2をも含み、インダクタL
1およびL
2は、代替的に、ノード110の代わりに略中央に接続部を有する単一のインダクタとして配置することができる。
【0024】
超伝導伝送線ドライバ回路100は、
図3の例において変圧器T
1として示されているACバイアス電流源112をも含む。変圧器T
1は、RQLクロック信号に対応することができるAC信号ACが供給される一次巻線L
3を含み、かつ二次巻線L
4を含む。さらに、超伝導伝送線ドライバ回路100は、ACバイアス電流源112とSQUID108とを相互接続する抵抗R
2を介して分路されるジョセフソン接合J
4を含む。従って、変圧器T
1は、二次巻線L
4からジョセフソン接合J
4を介してACバイアス電流I
BIASを誘導的に供給することができる。ACバイアス電流I
BIASは、SQUID108のジョセフソン接合J
2およびJ
3をバイアスするためにノード110に供給される。従って、トリガパルスPLS
INに応答して、ジョセフソン接合J
1がトリガすることができ、これにより、ジョセフソン接合J
2およびJ
3が活性化して、ACバイアス電流I
BIASの正の部分に応答して(例えば、ACバイアス電流I
BIASの正の部分の間に)、同様にトリガすることができる。
【0025】
超伝導伝送線ドライバ回路100は、ノード110を介してSQUID108に結合されたLPF114をも含む。
図3の例では、LPF114は、ノード110と伝送線116(例えば、約25オームの伝送線)とを相互接続するインダクタL
5を含み、かつインダクタL
5と低電圧レール(例えば、グランド)とを相互接続するコンデンサC
1を含むLCフィルタとして示されている。LPF114は、
図2の例に関して以前に説明したのと同様に、SQUID108によって生成され、かつノード110に供給される連続SFQパルスをフィルタリングして、
図3の例においてPLS
OUTとして示される単一の増幅出力パルスを生成するように構成される。出力パルスPLS
OUTは、
図2の例において以前に説明したのと同様に、ACバイアス電流I
BIASの個々の正の部分および負の部分で正パルスまたは負パルスとなることができる。
【0026】
図3の例では、ジョセフソン接合J
4は、ACバイアス電流I
BIASの電流クランプを行うように構成することができる。例えば、ジョセフソン接合J
2およびJ
3は、ACバイアス電流I
BIASの実質的なピーク振幅において、トリガパルスPLSに応答して(例えば、ジョセフソン接合J
1のトリガに応答して)トリガするように調整された臨界電流を有するように作成することができる。しかしながら、様々な要因がACバイアス電流I
BIASの振幅の変動をもたらす可能性があり、その結果、ACバイアス電流I
BIASが、ジョセフソン接合J
2およびJ
3の一方または両方の活性化を誤って引き起こす可能性がある。その結果、ジョセフソン接合J
2およびJ
3は、電圧状態で不所望にラッチして、LPF114を介して増幅出力パルスPLS
OUTを伝送線116にわたって供給する可能性がある。しかしながら、ジョセフソン接合J
4は、ジョセフソン接合J
2およびJ
3の臨界電流よりも小さい臨界電流により調整することができる。結果として、ジョセフソン接合J
4は、ACバイアス電流I
BIASの所定の振幅に応答してトリガすることができ、従って、ACバイアス電流I
BIASの振幅を、ジョセフソン接合J
4のトリガをもたらす所定の振幅にクランプすることができる。結果として、トリガパルスPLS
INがない場合などに、ジョセフソン接合J
2およびJ
3のスプリアストリガが発生するのを軽減するようにACバイアス電流I
BIASが所定の振幅に制限される。
【0027】
図4は、一例の超伝導伝送線ドライバ回路150を示す。超伝導伝送線ドライバ回路150は、
図1の例における超伝導伝送線ドライバシステム10に対応することができる。従って、以下の
図4の例では、
図1の例が参照される。
【0028】
超伝導伝送線ドライバ回路150は、
図2の例における超伝導伝送線ドライバ回路50と同様に構成されている。
図4の例では、超伝導伝送線ドライバ回路150は、SFQパルスまたはRQLとして供給することができるトリガパルスPLS
INを受信するように構成された入力段152を含む。入力段152は、一連の他のJTLなどからのトリガパルスPLS
INを伝搬するためのJTL153と、トリガパルスPLS
INに応答してトリガするように構成されたジョセフソン接合J
1とを含む。一例として、ジョセフソン接合J
1は、非分路ジョセフソン接合として配置することができる。入力段152は、ノード154およびノード156に結合され、かつジョセフソン接合J
1に対して分路を提供することができる抵抗R
1をさらに含む。
【0029】
超伝導伝送線ドライバ回路150は、入力段152に結合された第1のSQUID158をも含む。第1のSQUID158は、ノード154および156にそれぞれ結合された第1のジョセフソン接合J
2および第2のジョセフソン接合J
3を含み、ノード154および156は第1のSQUID158の一部を形成するようになっている。
図4の例では、ジョセフソン接合J
2およびJ
3は、非分路ジョセフソン接合として構成することができる。第1のSQUID158には、ジョセフソン接合J
2およびJ
3にそれぞれ結合され、かつノード160によって分離された一対のインダクタL
1およびL
2をも含み、インダクタL1およびL2は、代替的に、ノード160の代わりに略中央に接続部を有する単一のインダクタとして配置することができる。
【0030】
超伝導伝送線ドライバ回路150は、
図4の例において変圧器T
1として示されているACバイアス電流源162をも含む。変圧器T
1は、RQLクロック信号に対応することができるAC信号ACが供給される一次巻線L
3を含み、かつ二次巻線L
4を含む。さらに、超伝導伝送線ドライバ回路150は、ACバイアス電流源162と第1のSQUID158とを相互接続する第2のSQUID164を含む。第2のSQUID164は、ノード160にそれぞれ結合された第1のジョセフソン接合J
5および第2のジョセフソン接合J
6を含む。
図4の例では、ジョセフソン接合J
5およびJ
6は、非分路ジョセフソン接合として構成することができる。第2のSQUID164は、一次巻線L
8およびL
9に対してそれぞれ二次巻線として配置された一対のインダクタL
6およびL
7をも含む。
図4の例において信号「DC」としてラベル付けされたDC電流は、一次巻線L
8およびL
9を介して第2のSQUID164内にDCバイアス電流I
DCを供給して、本明細書でより詳細に説明するように、第2のSQUID164の非対称動作を可能にするために供給される。
【0031】
従って、変圧器T1は、二次巻線L4を介してACバイアス電流IBIASを誘導的に供給することができる。ACバイアス電流IBIASは、ACバイアス電流IBIASの正の部分において第1のSQUID158のジョセフソン接合J2およびJ3にバイアスするためにノード160に供給される。従って、トリガパルスPLSINに応答して、ジョセフソン接合J1がトリガすることができ、これにより、ジョセフソン接合J2およびJ3が活性化して、ACバイアス電流IBIASの正の部分に応答して(例えば、ACバイアス電流IBIASの正の部分の間に)、同様にトリガすることができる。
【0032】
超伝導伝送線ドライバ回路150は、ノード160を介して第1のSQUID158に結合されるLPF166をも含む。
図4の例では、LPF166は、ノード160と伝送線168(例えば、約25オームの伝送線)とを相互接続するインダクタL
5を含み、かつインダクタL
5と低電圧レール(例えば、グランド)とを相互接続するコンデンサC
1を含むLCフィルタとして示されている。LPF166は、
図2の例に関して以前に説明したのと同様に、第1のSQUID158によって生成され、かつノード160に供給される連続SFQパルスをフィルタリングして、
図4の例においてPLS
OUTとして示される単一の増幅出力パルスを生成するように構成される。
【0033】
図4の例では、ACバイアス電流源162の二次巻線L
4は、非常に高いインダクタンスを有する可能性がある。さらに、以前に説明したように、第2のSQUID164は非対称に動作することができ、第2のSQUID164は、ACバイアス電流I
BIASの一方の方向に応答してトリガし、ACバイアス電流I
BIASの他の方向に応答してトリガしないように構成することができるようになっている。例えば、第2のSQUID164は、トリガすることなく、ACバイアス電流I
BIASの正の部分を第1のSQUID158に伝導するように構成することができ、かつACバイアス電流I
BIASの負の部分に応答してジョセフソン接合J
5およびJ
6をトリガするように構成することができる。従って、ACバイアス電流I
BIASの負の部分の間、ジョセフソン接合J
5およびJ
6は、電圧状態で繰り返しトリガすることができる。ジョセフソン接合J
5およびJ
6の繰り返しトリガに応答して、ジョセフソン接合J
2およびJ
3は、LPF166に繰り返し負の磁束パルスを供給することなく、ゼロの超伝導相状態に戻ってリセットすることができる。ACバイアス電流源162の二次巻線L
4の高いインダクタンスのために、電圧状態のジョセフソン接合J
5およびJ
6によって生成される連続磁束パルスがACバイアス電流I
BIAS上に供給されることから実質的にブロックされ、代わりに、インダクタL
8およびL
9への誘導結合によりグランドに誘導される。従って、第2のSQUID164は、負の磁束パルスがLPF166に供給されるのをブロックすることができるので、超伝導伝送線ドライバ回路150は、正の出力パルスPLS
OUTのみを伝送線168に供給するように構成することができる。
【0034】
上記した構造的および機能的特徴を考慮して、本発明の様々な態様による方法は、
図5を参照してよりよく理解されるであろう。説明を簡単にするために、
図5の方法は、連続して実行するものとして示され、かつ説明されているが、本発明によれば、いくつかの態様が、本明細書に示され、かつ説明されているものとは異なる順序で、かつ/または他の態様と同時に発生する可能性があるため、本発明は図示された順序に限定されないことが理解され、かつ認識されるべきである。さらに、本発明の態様による方法を実施するために、例示されている全ての特徴が必要とされるとは限らない。
【0035】
図5は、増幅出力パルス(例えば、出力パルスPLS
OUT)を伝送線(例えば、伝送線66)に供給する一例の方法200を示す。202において、AC電流(例えば、AC電流AC)が変圧器(例えば、ACバイアス電流源62)に供給されて、ACバイアス電流(例えば、ACバイアス電流I
BIAS)を誘導的に供給する。204において、入力パルス(例えば、トリガパルスPLS
IN)が入力段(例えば、入力段12)に供給されて、入力パルスおよびACバイアス電流によりSQUID(例えば、SQUID58)に関連付けられた少なくとも1つの非分路ジョセフソン接合(例えば、ジョセフソン接合J
2およびJ
3)をトリガする。少なくとも1つの非分路ジョセフソン接合は、トリガされることに応答して複数の連続SFQパルスを生成するように構成することができる。複数の連続SFQパルスは、ローパスフィルタ(例えば、LPF18)によりフィルタリングされて、ローパスフィルタを介して伝送線上に供給される増幅出力パルスが生成される。
【0036】
上記した説明は、本開示の例である。当然ながら、本開示を説明する目的で考えられるすべての構成要素または方法の組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者は、本開示の多くのさらなる組み合わせおよび置換が可能であることを認識するであろう。従って、本開示は、添付の特許請求の範囲を含む本出願の範囲内にあるそのようなすべての変更、修正、および変形を包含することを意図している。
以下に、上記実施形態から把握できる技術思想を付記として記載する。
[付記1]
超伝導伝送線ドライバシステムであって、
レシプロカル量子論理(RQL)パルスを受信するように構成された入力段と、
RQLクロック信号に基づいてACバイアス電流を誘導的に供給するように構成されたACバイアス電流源と、
前記入力段に結合され、かつ前記ACバイアス電流の正の部分において入力パルスに応答して複数の正の連続単一磁束量子(SFQ)パルスを生成し、前記ACバイアス電流の負の部分において複数の負の磁束量子パルスを生成するように構成されたSQUIDと、
複数の正の連続SFQパルスを集めることによって前記複数の正のSFQパルスをフィルタリングして、伝送線に出力される正の増幅出力パルスを生成し、かつ複数の負の連続SFQパルスを集めることによって前記複数の負の連続SFQパルスをフィルタリングして、前記伝送線に出力される負の増幅出力パルスを生成するように構成されたローパスフィルタと、を備えるシステム。
[付記2]
前記SQUIDは、前記複数の正の連続SFQパルスおよび前記複数の負の連続SFQパルスを生成するための複数の非分路ジョセフソン接合を含む、付記1に記載のシステム。
[付記3]
前記入力段は、
RQLパルスにより複数の連続SFQパルスを開始するために前記入力パルスによりトリガされる入力ジョセフソン接合と、
前記SQUIDに結合され、かつ前記入力ジョセフソン接合に対して分路して、前記SQUIDに関連付けられた一対のジョセフソン接合のコモンモード発振を提供するように構成された抵抗と、をさらに含む、付記1に記載のシステム。
[付記4]
前記ACバイアス電流源と前記SQUIDとを相互接続する分路ジョセフソン接合をさらに備え、前記分路ジョセフソン接合は、前記SQUIDのスプリアス活性化を軽減するために、AC電流の振幅のクランプを行う、付記1に記載のシステム。