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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】薬確認アセンブリライン
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/248 20060101AFI20221214BHJP
【FI】
B65G47/248 E
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021529308
(86)(22)【出願日】2020-09-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-06
(86)【国際出願番号】 CN2020114929
(87)【国際公開番号】W WO2021120725
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2021-05-24
(31)【優先権主張番号】201911298165.0
(32)【優先日】2019-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】505072650
【氏名又は名称】浙江大学
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG UNIVERSITY
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】呉聖潔
(72)【発明者】
【氏名】方紅梅
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108969359(CN,A)
【文献】中国実用新案第201768696(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/248
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬確認アセンブリラインであって、
順次に接続される、伝送装置と、反転装置と、分離装置と、薬ボトル回収装置と、薬袋積
重ね装置と、および薬筐積重ね装置と、を含み、伝送装置によって薬溶解者と薬確認者の
間で薬筐を伝送するように構成され、反転装置によって薬筐を反転させるように構成され
、分離装置によって薬筐、薬ボトルおよび薬袋を相互分離させるように構成され、薬ボト
ル回収装置によって使用済みの薬ボトルを回収するように構成され、薬袋積重ね装置によ
って薬袋の積重ね収集を行うように構成され、薬筐積重ね装置によって薬筐の積重ね回収
を行うように構成され、
伝送装置は、伝送フレームと、第1伝送ベルトと、および第1伝送ベルトの動作を駆動す
る第1駆動装置と、を含み、伝送フレームの両端に伝送回転軸が設置され、第1伝送ベル
トは、伝送回転軸に敷設され、薬筐を伝送するように構成され、
反転装置は少なくとも1つの反転機構を含み、反転機構は、反転板と、止め板と、案内板
と、および少なくとも1つの案内軌道と、を含み、反転装置は、反転板の回転を駆動する
ための第2駆動装置が接続され、第2駆動装置の回転軸が反転板の中部に接続され、反転
装置は薬筐を反転させるために用いられ、止め板によって薬筐に当接して阻止するように
構成され、案内板の一端に案内軌道に嵌合するプーリが設置され、プーリは案内軌道中で
移動するように構成され、反転板と止め板とが固定接続され、案内板と止め板とが回転自
在に接続され、第2駆動装置が反転板を回転駆動すると、案内板が動作し、案内軌道は、
反転段と、投下段と、復帰段と、を含み、案内板が反転段まで移動すると、案内板によっ
薬筐の位置を限定し、案内板が投下段まで移動すると、案内板が分離装置に向けて傾斜
する斜面を形成し、傾斜する斜面に沿って薬筐が分離装置まで滑り降りる、
ことを特徴とする薬確認アセンブリライン。
【請求項2】
反転板に複数個の伝送ローラが設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の薬確認ア
センブリライン。
【請求項3】
案内板は、回転端と、自由端と、を含み、第2駆動装置の円心をO点とし、反転段の始点
をA点とし、反転段の終点をB点とすると、反転段が円弧状を呈し、反転段の円心がO点
に重合し、反転段の半径が案内板が水平状態を呈する時における自由端とO点との距離に
等しく、自由端がA点に位置する時は、案内板が水平状態を呈し、自由端が反転段におい
て移動する時は、案内板と反転板とが平行状態を保持し、B点とO点とが同一高さに位置
する、ことを特徴とする請求項1に記載の薬確認アセンブリライン。
【請求項4】
投下段の終点をC点とすると、投下段と反転段とが正接し、自由端がC点まで移動すると
、案内板が分離装置に向けて傾斜する、ことを特徴とする請求項1に記載の薬確認アセン
ブリライン。
【請求項5】
止め板と反転板とのなす角が度であり、自由端がC点まで移動すると、案内板と止め板と
が直線を成す、ことを特徴とする請求項3に記載の薬確認アセンブリライン。
【請求項6】
復帰段は、復帰第1段と復帰第2段とを含み、復帰第1段と復帰第2段との接続点をD点
とすると、復帰第1段が円弧状を呈し、復帰第1段と投下段とが正接し、復帰第2段がそ
れぞれ復帰第1段、反転段に正接する、ことを特徴とする請求項1に記載の薬確認アセン
ブリライン。
【請求項7】
分離装置3は、両本の薬筐伝送ベルトと、および薬筐伝送ベルト間に設けられる少なくと
も2本の薬袋伝送ベルトと、を含み、薬筐伝送ベルト間の隙間の距離が薬袋の長度より大
きく、薬袋伝送ベルトは薬袋担持伝送ベルトと薬袋投下伝送ベルトとを含み、薬袋担持伝
送ベルトと薬筐伝送ベルトとが同一平面に位置しており、薬袋投下伝送ベルトが薬袋積重
ね装置に傾斜しており、薬筐伝送ベルトの起始端に薬ボトル回収装置が設置され、薬筐
送ベルトの終止端に薬筐積重ね装置が設置されている、ことを特徴とする請求項1に記載
の薬確認アセンブリライン。
【請求項8】
薬筐積重ね装置は、枠体と、および枠体内部に設けられる止めブロックと、を含み、枠体
と止めブロックとの間に弾性部品が設置され、薬筐が枠体内に入って止めブロック上に設
けられ、
薬袋積重ね装置は、枠体と、および枠体内部に設けられる積重ね台と、を含み、積重ね台
枠体との間に弾性部品が設置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の薬確認アセンブリライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療器材の技術分野に属し、具体的に、薬確認アセンブリラインに関する。
【背景技術】
【0002】
薬溶解と薬確認は患者に静脈注射をする前の必須の手続きです。薬溶解とは、薬剤を人工
的に溶媒に加える総称のことです。溶媒は通常生理食塩水またはグルコース溶液である。
粉状の薬剤には、まず注入部分で溶媒を溶かし、溶解液全体を溶媒袋に注入します。液状
の薬剤では、溶媒袋に直接注入して希釈することができます。対薬は、薬剤名と薬剤量を
確認することによって、薬溶解が正しいかどうかを検査するステップです。これによって
薬の正確さを確保し、人為的な要因による誤配・誤配がないようにする。
【0003】
通常の操作では、薬溶解の操作が必要な溶媒と薬剤をあらかじめ薬箱に入れて、化剤担当
者に届ける。薬剤を溶かした人は、薬と薬剤を溶かしてから、薬剤が溶けた溶媒と使用し
た薬剤瓶を薬箱に戻す必要があります。薬の使用者に対して、枠の中の溶媒と薬剤瓶を検
査し、誤った薬品使用を防止する。
【0004】
薬溶解と薬確認は往々にして違う人によって完成されます。病院では、医療関係者が不足
していますので、薬溶解担当者は通常、対薬担当者より多いです。薬の作業に負荷がかか
っています。また、現在は薬の廃棄については、人工的に回収されることが多く、大量の
労働が必要であり、回収の過程で傷などが発生しやすいです。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、従来技術に存在する上記の問題に対して、自動化の程度が高く、経済的
に実用的な薬確認アセンブリラインを提供することである。
本発明の目的は、以下の技術方案により実現される。
【0006】
薬確認アセンブリラインは、順次に接続される、伝送装置1と、反転装置2と、分離装置
3と、薬ボトル回収装置4と、薬袋積重ね装置5と、および薬莢積重ね装置6と、を含み
、伝送装置1によって薬溶解者と薬確認者の間で薬莢を伝送するように構成され、反転装
置2によって薬莢を反転させるように構成され、分離装置3によって薬莢、薬ボトルおよ
び薬袋を相互分離させるように構成され、薬ボトル回収装置4によって使用済みの薬ボト
ルを回収するように構成され、薬袋積重ね装置5によって薬袋の積重ね収集を行うように
構成され、薬莢積重ね装置6によって薬莢の積重ね回収を行うように構成される。
【0007】
本発明の動作原理:伝送装置が、薬溶解者と薬確認者との間に設置されている。薬溶解者
によって薬の溶解を完成してから、薬莢を伝送装置上に置いてその伝送を行う。薬莢内に
さらに溶解が成した溶媒袋も置いてある。薬莢を薬確認者の位置に伝送して、薬確認者に
よって誤りがないと確認した場合は、続いて薬莢を反転装置に進行させる。反転装置によ
って薬莢を反転させてから、分離装置に伝送する。分離装置において薬莢が進行する過程
では、薬莢、薬ボトルおよび薬袋の相互分離を実現する。最後に、積重ね装置によって薬
莢と薬袋の収集を実現する。本発明によれば、伝送装置によって薬溶解者と薬確認者とを
繋ぐ構成においては、薬溶解者によって薬の溶解を完成してから、伝送装置上に置けばよ
い。そして、薬確認者によって溶解した薬確認を行う。薬は間違いがない場合は、続いて
該薬を伝送する。容疑がある場合は、アセンブリラインから該薬莢を取り外して、もっと
具体的なチェックを行う。チェックの間違いのない薬を反転装置に伝送する。反転装置に
よって薬莢を完全に反転させて、そして分離装置まで進行させて、分離装置によって薬莢
、薬ボトルおよび薬袋の相互分離を実現する。使用後の薬ボトルは、処分回収されるとな
る。薬莢は、積重ね装置において収集され、以降の薬の溶解および確認に供するとする。
薬袋は、積重ね装置において収集され、患者に伝送され、その使用に供するとする。本発
明によって、薬溶解者と薬確認者との間の輸送の手間を減少できるとともに、薬莢、薬ボ
トルおよび薬袋の相互の自動的分離を実現することができるので、自動性が向上する。
【0008】
伝送装置1は、伝送フレームと、第1伝送ベルト8と、および第1伝送ベルト8の動作を
駆動する第1駆動装置9と、を含み、伝送フレームの両端に伝送回転軸10が設置され、
第1伝送ベルト8は、伝送回転軸10に敷設され、薬莢を伝送するように構成される。
【0009】
反転装置2は少なくとも1つの反転機構11を含み、反転機構11は、反転板12と、止
め板13と、案内板14と、および少なくとも1つの案内軌道15と、を含み、反転装置
2は、反転板12の回転を駆動するための第2駆動装置16が接続され、第2駆動装置1
6の回転軸が反転板12の中部に接続され、反転装置2は薬莢を反転させるために用いら
れ、止め板13によって薬莢を当接し阻止するように構成され、案内板14の一端に案内
軌道15に嵌合するプーリ17が設置され、プーリ17は案内軌道15中で移動するよう
に構成され、反転板12と止め板13とが固定接続され、案内板14と止め板13とが回
転自在に接続され、第2駆動装置16が反転板12を回転駆動すると、案内板14が動作
し、案内軌道15は、反転段18と、投下段19と、復帰段20と、を含み、案内板14
が反転段18まで移動すると、案内板14によって薬莢の位置を限定し、案内板14が投
下段19まで移動すると、案内板14が分離装置3に向けて傾斜する斜面を形成し、傾斜
する斜面に沿って薬莢が分離装置3まで滑り降りる。
【0010】
反転板12に複数個の伝送ローラ21が設置され、案内板14は回転端と自由端とを含む
【0011】
第2駆動装置16の円心をO点とし、反転段18の始点をA点とし、反転段18の終点を
B点とすると、反転段18が円弧状を呈し、反転段18の円心がO点に重合し、反転段1
8の半径が等于案内板14が水平状態を呈する時における自由端とO点との距離に等しく
、自由端がA点に位置する時は、案内板14が水平状態を呈し、自由端が反転段18にお
いて移動する時は、案内板14と反転板12とが平行状態を保持し、B点とO点とが同一
高さに位置する。
【0012】
投下段19の終点をC点とすると、投下段19と反転段18とが正接し、自由端がC点ま
で移動すると、案内板14が分離装置3に向けて傾斜する。
【0013】
止め板13と反転板12とのなす角が45度であり、自由端がC点まで移動すると、案内
板14と止め板13とが直線を成す。
【0014】
復帰段20は、復帰第1段22と復帰第2段23とを含み、復帰第1段22と復帰第2段
23との接続点をD点とすると、復帰第1段22が円弧状を呈し、復帰第1段22と投下
段19とが正接し、復帰第2段23がそれぞれ復帰第1段22、反転段18に正接する。
【0015】
分離装置3は、両本の薬莢伝送ベルト24と、および薬莢伝送ベルト24間に設けられる
少なくとも2本の薬袋伝送ベルト25と、を含み、薬莢伝送ベルト24間の隙間の距離が
薬袋の長度より大きく、薬袋伝送ベルト25は薬袋担持伝送ベルト26と薬袋投下伝送ベ
ルト27とを含み、薬袋担持伝送ベルト26と薬莢伝送ベルト24とが同一平面に位置し
ており、薬袋投下伝送ベルト27が薬袋積重ね装置5に傾斜しており、薬莢伝送ベルト2
4の起始端に薬ボトル回収装置4が設置され、薬莢伝送ベルト24の終止端に薬莢積重ね
装置6が設置されている。
【0016】
薬莢積重ね装置6は、枠体28と、および枠体28内部に設けられる止めブロック29と
、を含み、枠体28と止めブロック29との間に弾性部品30が設置され、薬莢が枠体2
8内に入って止めブロック29上に設けられ、薬袋積重ね装置5は、枠体28と、および
枠体28内部に設けられる積重ね台31と、を含み、積重ね台31と止めブロック29と
の間に弾性部品30が設置されている。
【0017】
本発明は、従来技術に比べて、自動化の程度が高く、経済的でかつ実用的であるという利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の構成図である。
図2】本発明の反転装置の反転角度0度の場合の断面構成図である。
図3】本発明の反転装置の反転回転角度22.5度の場合の断面構成図である。
図4】本発明の反転装置の反転回転角度45度の場合の断面構成図である。
図5】本発明の反転装置の反転角度67.5度の場合の断面構成図である。
図6】本発明の反転装置の反転角度90度の場合の断面構成図である。
図7】本発明の反転装置の反転角度112.5度の場合の断面構成図である。
図8】本発明の反転装置の反転角度135度の場合の断面構成図である。
図9】本発明の反転装置の反転角度157.5度の場合の断面構成図である。
図10】本発明の反転装置の反転角度168.75度の場合の断面構成図である。
図11】本発明の薬莢積重ね装置の構成図である。
図12】本発明の薬袋積重ね装置の構成図である。
図13】本発明の平面方向の構成図である。
【0019】
[符号の説明]
伝送装置 1
反転装置 2
分離装置 3
薬ボトル回収装置 4
薬袋積重ね装置 5
薬莢積重ね装置 6
第1伝送ベルト 8
第1駆動装置 9
伝送回転軸 10
反転機構 11
反転板 12
止め板 13
案内板 14
案内軌道 15
第2駆動装置 16
プーリ 17
反転段 18
投下段 19
復帰段 20
伝送ローラ 21
復帰第1段 22
復帰第2段 23
薬莢伝送ベルト 24
薬袋伝送ベルト 25
薬袋担持伝送ベルト 26
薬袋投下伝送ベルト 27
枠体 28
止めブロック 29
弾性部品 30
積重ね台 31
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1~13に示すように、薬確認アセンブリラインは、順次に接続される、伝送装置1と
、反転装置2と、分離装置3と、薬ボトル回収装置4と、薬袋積重ね装置5と、および薬
莢積重ね装置6とを含む。伝送装置1によって薬溶解者と薬確認者の間で薬莢を伝送する
ように構成される。反転装置2によって薬莢を反転させるように構成される。分離装置3
によって薬莢、薬ボトルおよび薬袋を相互分離させるように構成される。薬ボトル回収装
置4によって使用済みの薬ボトルを回収するように構成される。薬袋積重ね装置5によっ
て薬袋の積重ね収集を行うように構成される。薬莢積重ね装置6によって薬莢の積重ね回
収を行うように構成されている。
【0021】
伝送装置1は、伝送フレームと、第1伝送ベルト8と、および第1伝送ベルト8の動作を
駆動する第1駆動装置9とを含む。伝送フレームの両端に伝送回転軸10が設置されてい
る。第1伝送ベルト8は、伝送回転軸10に敷設され、薬莢を伝送するように構成されて
いる。伝送装置1によって、薬溶解者の薬溶解実行のために薬莢をまず薬溶解者に伝送し
、さらに薬溶解者によって溶かした薬を伝送装置1上に置いて、薬莢を伝送装置1によっ
て薬確認者に伝送し、薬確認者によって薬品が正確であるか否かを確認し、薬品が正確で
ある場合、薬莢を伝送装置1に置き戻し、続いて伝送装置1によって薬莢を反転装置2に
伝送するように構成されている。
【0022】
反転装置2は、少なくとも1つの反転機構11を含む。反転機構11は反転板12と、止
め板13と、案内板14と、および少なくとも1つの案内軌道15とを含む。反転装置2
は、反転板12の回転を駆動するための第2駆動装置16が接続されている。第2駆動装
置16の回転軸が反転板12の中部に接続されている。反転装置2は薬莢を反転させるた
めに用いられる。止め板13によって薬莢を当接し阻止するように構成される。案内板1
4の一端に案内軌道15に嵌合するプーリ17が設置されている。プーリ17は案内軌道
15中で移動するように構成される。反転板12と止め板13とが固定接続されている。
案内板14と止め板13とが回転自在に接続されている。第2駆動装置16が反転板12
を回転駆動すると、案内板14が動作する。案内軌道15は、反転段18と、投下段19
と、復帰段20とを含む。案内板14が反転段18まで移動すると、案内板14によって
薬莢を位置限定する。案内板14が投下段19まで移動すると、案内板14が分離装置3
に向けて傾斜する斜面を形成する。傾斜する斜面に沿って薬莢が分離装置3まで滑り降す
ことができる。反転板12に複数個の伝送ローラ21が設置されている。案内板14は、
回転端と自由端とを含む。第2駆動装置16の円心を零点とし、反転段18の始点をA点
とし、反転段18の終点をB点とすると、反転段18が円弧状を呈し、反転段18の円心
がO点に重合し、反転段18の半径が等于案内板14が水平状態を呈する時における自由
端とO点との距離に等しい。自由端がA点に位置する時は、案内板14が水平状態を呈し
、自由端が反転段18において移動する時は、案内板14と反転板12とが平行状態を保
持し、B点とO点とが同一レベルに位置する。投下段19の終点をC点とすると、投下段
19と反転段18とが正接する。自由端がC点まで移動すると、案内板14が分離装置3
にむけて傾斜し、止め板13と反転板12とのなす角が45度である。自由端がC点まで
移動すると、復帰段20は、復帰第1段22と復帰第2段23とを含む。復帰第1段22
と復帰第2段23との接続点をD点とすると、復帰第1段22が円弧状を呈し、復帰第1
段22と投下段19とが正接し、復帰第2段23がそれぞれ復帰第1段22、反転段18
に正接する。
【0023】
薬莢をまず反転板12上に伝送し、止め板13によって止める。この時は、案内板14と
反転板12とが平行しているとともに、案内板14と反転板12との間の距離が薬莢の高
度より等しくまたは大きい。薬莢の底面、側面、頂面がそれぞれ反転板12、止め板13
、案内板14によって位置限定されている。案内板14の自由端が、反転段18の動作中
で、案内板14の位置が反転板12に対して不動である。これによって、薬莢が反転板1
2とともに反転する。薬莢の頂部が案内板14に覆われるので、薬莢中における薬ボトル
および薬袋が反転中で落ちることがない。案内板14の自由端が反転段18の終点B点に
移動すると、薬莢がほぼ反転し上がり、且つこの時は案内板14によって薬莢を担持して
おり、薬ボトル、薬袋、案内板14の自由端が投下段19中で移動し始まり、この時に、
案内板14が分離装置3に向けて傾斜し始まり、ひいては、案内板14の自由端が投下段
19の終点C点まで移動し、案内板14の自由端が分離装置3に当接する。薬莢、薬ボト
ル、薬袋が案内板14に沿って分離装置3上に滑り落ちて、反転板12が続いて回転する
ことによって、案内板14が移動することで、案内板14の自由端がA点まで移動すると
、案内板14の位置が反転板12に平行するように復帰する。これによって、次の薬莢反
転動作が可能になる。このように構成されると、薬莢の反転がさらに安定的であり、薬袋
、薬ボトルが反転中で落ちることがなく、薬ボトルの反転時における破り崩しも防止でき
、安全上のリスクをなくす。加えて、薬莢が反転された後、快速に薬莢、薬ボトル、薬袋
を分離装置3に投下することができるので、工作効率を向上する。
【0024】
反転機構11の数は2個とする。両セットの反転機構11は均一に反転装置2上に配布さ
れている。このように構成されると、1セットの反転機構11の反転投下の中、他セット
の反転機構11が起始状態に復帰する。これによって、時間を節約し、工作効率を向上す
る。
【0025】
分離装置3は、両本の薬莢伝送ベルト24と、および薬莢伝送ベルト24間に設けられる
少なくとも2本の薬袋伝送ベルト25とを含む。薬莢伝送ベルト24間の隙間の距離が薬
袋の長度より大きい。薬袋伝送ベルト25は薬袋担持伝送ベルト26と薬袋投下伝送ベル
ト27とを含む。薬袋担持伝送ベルト26と薬莢伝送ベルト24とが同一平面に位置して
いる。薬袋投下伝送ベルト27が薬袋積重ね装置5に傾斜している。薬莢伝送ベルト24
の起始端に薬ボトル回収装置4が設置されている。薬莢伝送ベルト24の終止端に薬莢積
重ね装置6が設置されている。薬莢が案内板14から滑り落ちると、薬莢の両側が薬莢伝
送ベルト24上に掛かり、薬袋が薬袋担持伝送ベルト26上に掛かってくる。薬ボトルが
薬莢伝送ベルト24と薬袋伝送ベルト25との間の隙間から薬ボトル回収装置4に落ちる
。それぞれ薬莢が薬莢伝送ベルト24に沿って、薬袋が薬袋伝送ベルト25に沿って、反
転装置2から離れる側に伝送される。薬莢が薬莢伝送ベルト24の末端で薬莢積重ね装置
6中に落ちる。薬袋が薬袋担持伝送ベルト26から薬袋投下伝送ベルト27に伝送すると
ともに、薬袋と一緒に伝送ベルト27に投下され、斜め下方に伝送され、ひいては、薬袋
投下伝送ベルト27の末端が薬袋積重ね装置5に落ちる。このように構成されると、薬莢
、薬袋、薬ボトルが快速に分離可能になり、薬莢の回収や薬袋の配送、薬ボトルの処分が
容易に行われる。
【0026】
薬莢積重ね装置6は、枠体28と、および枠体28内部に設けられる止めブロック29と
を含む。枠体28と止めブロック29との間に弾性部品30が設置されている。薬莢が枠
体28内に入って止めブロック29上に被る。1番目の枠体28に入った薬莢が弾性部品
30に被って、薬莢の重力の下で、弾性部品30を下に押す。次の薬莢のためにスペース
を残し、次の薬莢の投下が可能である。このように構成されると、枠体28に先に入った
薬莢も後に入った薬莢も安定的に入ることができ、薬莢の損害を防止できる。
【0027】
薬袋積重ね装置5は、枠体28と、および枠体28内部に設けられる積重ね台31とを含
む。積重ね台31と止めブロック29との間に弾性部品30が設置されている。薬袋が積
重ね台31上に積み重ねると、薬袋の重量によって弾性部品30が下に押される。このよ
うに構成されると、薬袋が安定的に積重ね台31上に落ちることができ、薬袋の投下高度
によって薬袋が損害してしまうことを防止できる。
【0028】
本明細書で説明される具体的な実施形態は、本発明の精神を例示するだけである。本発明
の属する技術分野の技術者は、記載された具体的な実施形態に対して様々な修正または補
足または同様の方法で代替することができ、これらは、本発明の精神から逸脱することは
なく、または特許請求の範囲によって定義された範囲を超えることはない。
【0029】
本明細書では多くの用語が使用されているが、他の用語が使用される可能性は除外されな
い。これらの用語を使用するのは、本発明の本質をより簡単に説明し説明するためだけで
ある。これらを任意の付加的な制限と解釈するのは、本発明の精神に反するものである。
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