(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20221214BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20221214BHJP
A63F 13/60 20140101ALI20221214BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20221214BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/533
A63F13/60
G06F3/0481
(21)【出願番号】P 2018209219
(22)【出願日】2018-11-06
【審査請求日】2021-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】397037890
【氏名又は名称】株式会社インテリジェントシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】重田 和紀
(72)【発明者】
【氏名】吉永 充輝
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-100435(JP,A)
【文献】特開2009-205623(JP,A)
【文献】特開2018-108179(JP,A)
【文献】特開2014-149834(JP,A)
【文献】特開2013-190877(JP,A)
【文献】特開2013-190876(JP,A)
【文献】特開2003-281439(JP,A)
【文献】特開2000-122781(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F13/00-13/98
G06F 3/01
G06F 3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
所定の順番で並べられた複数の項目を含む項目群画像の一部をスクロール可能に表示装置に表示させる項目表示手段と、
前記項目群画像のうちで前記表示装置に表示される部分を示すノブと、当該ノブが移動可能なノブ移動領域とを含むスクロールバーを前記表示装置に表示させるスクロールバー表示手段と、
前記スクロールバーに関連して、ゲームに関連するパラメータに関する条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させるマーカー表示手段として機能させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記複数の項目は、複数のカテゴリのうち1つのカテゴリに割り当てられ、
前記項目群画像においては、同じカテゴリに割り当てられる項目がまとめて並べられ、
前記マーカー表示手段は、前記条件を満たす項目に対応するカテゴリを示す位置に前記マーカーを表示させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記マーカー表示手段は、前記条件を満たす項目が存在するカテゴリの先頭に対応する位置、または、当該カテゴリに割り当てられる1以上の項目のうちで、前記所定の順番における先頭の項目に対応する位置に前記マーカーを表示させる、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記マーカー表示手段は、前記条件を満たす項目が存在するカテゴリとは異なるカテゴリを示す位置に、前記条件を満たす項目が存在するカテゴリを示す位置に表示されるマーカーとは異なる表示態様で、マーカーをさらに表示させる、請求項2または請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
ユーザの操作に基づいて所定のゲーム処理を行うゲーム処理手段と、
前記ゲーム処理手段によるゲーム処理の結果に基づいて前記パラメータを変化させるパラメータ変化手段として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記マーカー表示手段は、変化後のパラメータに関して前記条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記項目は、前記所定のゲーム処理で用いられるゲームオブジェクトを示す、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記項目は、前記所定のゲーム処理においてユーザに有利な効果を付与するゲームオブジェクトを示す、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
ユーザの操作に基づいて前記複数の項目のうちのいずれかを選択する選択手段として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記パラメータ変化手段は、前記選択手段による選択に応じて前記パラメータを変化させ、
前記マーカー表示手段は、変化後のパラメータに関して前記条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させる、請求項
5から請求項7のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
ユーザの操作に基づいて前記複数の項目のうちのいずれかを選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された項目が示すゲームオブジェクトを生成する、または、当該ゲームオブジェクトを強化する生成強化手段として前記コンピュータをさらに機能させる、請求項6または請求項7のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記パラメータが前記条件を満たすための条件値が前記複数の項目毎に設定される、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記マーカー表示手段は、前記マーカーの一部が前記ノブの少なくとも一部と重なる場合であっても当該マーカーと当該ノブとを区別可能に表示させる、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
所定の順番で並べられた複数の項目を含む項目群画像の一部をスクロール可能に表示装置に表示させる項目表示手段と、
前記項目群画像のうちで前記表示装置に表示される部分を示すノブと、当該ノブが移動可能なノブ移動領域とを含むスクロールバーを前記表示装置に表示させるスクロールバー表示手段と、
前記スクロールバーに関連して、ゲームに関連するパラメータに関する条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させるマーカー表示手段とを備える、情報処理装置。
【請求項13】
所定の順番で並べられた複数の項目を含む項目群画像の一部をスクロール可能に表示装置に表示させる項目表示手段と、
前記項目群画像のうちで前記表示装置に表示される部分を示すノブと、当該ノブが移動可能なノブ移動領域とを含むスクロールバーを前記表示装置に表示させるスクロールバー表示手段と、
前記スクロールバーに関連して、ゲームに関連するパラメータに関する条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させるマーカー表示手段とを備える、情報処理システム。
【請求項14】
情報処理システムにおいて実行されるゲーム処理方法であって、
所定の順番で並べられた複数の項目を含む項目群画像の一部をスクロール可能に表示装置に表示させる項目表示ステップと、
前記項目群画像のうちで前記表示装置に表示される部分を示すノブと、当該ノブが移動可能なノブ移動領域とを含むスクロールバーを前記表示装置に表示させるスクロールバー表示ステップと、
前記スクロールバーに関連して、ゲームに関連するパラメータに関する条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させるマーカー表示ステップとを備える、ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の項目をユーザに提示するゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツの一部をスクロール可能に表示する場合において、コンテンツ全体に対する、表示されている部分の位置を示すスクロールバーを表示する情報処理装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のスクロールバーでは、ユーザは、コンテンツ全体のうちで閲覧したい部分がどこにあるかを把握することが難しく、閲覧したい部分を容易に表示させることが難しい場合があった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、ユーザがコンテンツのうちの所望の部分を容易に表示させることができるゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)~(11)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、コンピュータを、項目表示手段と、スクロールバー表示手段と、マーカー表示手段として機能させる、ゲームプログラムである。項目表示手段は、所定の順番で並べられた複数の項目を含む項目群画像の一部をスクロール可能に表示装置に表示させる。スクロールバー表示手段は、項目群画像のうちで表示装置に表示される部分を示すノブと、当該ノブが移動可能なノブ移動領域とを含むスクロールバーを表示装置に表示させる。マーカー表示手段は、スクロールバーに関連して、ゲームに関連するパラメータに関する条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させる。
【0008】
上記(1)の構成によれば、項目群画像に含まれる各項目のうちで、ゲームに関連するパラメータに関する条件を満たす項目に応じた位置を、マーカーによってユーザに把握させることができる。これによって、ユーザは、マーカーを目印としてノブを移動させることによって、コンテンツ(すなわち、項目群画像)のうちで所望の部分を容易に表示させることができる。
【0009】
(2)
複数の項目は、複数のカテゴリのうち1つのカテゴリに割り当てられてもよい。項目群画像においては、同じカテゴリに割り当てられる項目がまとめて並べられてもよい。マーカー表示手段は、条件を満たす項目に対応するカテゴリを示す位置にマーカーを表示させてもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、項目群画像のうちで条件に合致するカテゴリの位置をマーカーによってユーザに認識させることができる。これによって、ユーザは、コンテンツのうちで所望のカテゴリに分類される項目の部分を容易に表示させることができる。
【0011】
(3)
マーカー表示手段は、条件を満たす項目が存在するカテゴリの先頭に対応する位置、または、当該カテゴリに割り当てられる1以上の項目のうちで、所定の順番における先頭の項目に対応する位置にマーカーを表示させてもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、項目群画像のうちで条件に合致するカテゴリの先頭付近の位置をマーカーによってユーザに認識させることができる。これによって、ユーザは、カテゴリの先頭から順に項目を確認することを行いやすくなるので、コンテンツに対する操作の利便性を向上することができる。
【0013】
(4)
マーカー表示手段は、条件を満たす項目が存在するカテゴリとは異なるカテゴリを示す位置に、条件を満たす項目が存在するカテゴリを示す位置に表示されるマーカーとは異なる表示態様で、マーカーをさらに表示させてもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、条件を満たす項目が存在するカテゴリとは異なるカテゴリの位置についてもユーザに認識させることができる。
【0015】
(5)
ゲームプログラムは、ゲーム処理手段と、パラメータ変化手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。ゲーム処理手段は、ユーザの操作に基づいて所定のゲーム処理を行う。パラメータ変化手段は、ゲーム処理手段によるゲーム処理の結果に基づいてパラメータを変化させる。このとき、マーカー表示手段は、変化後のパラメータに関して条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させてもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、マーカーは、ゲーム処理の結果に応じて動的に位置を変化させ得るので、ゲームの状態または状況に応じた位置にマーカーを表示させることができる。
【0017】
(6)
項目は、所定のゲーム処理で用いられるゲームオブジェクトを示してもよい。
【0018】
(7)
項目は、所定のゲーム処理においてユーザに有利な効果を付与するゲームオブジェクトを示してもよい。
【0019】
(8)
ゲームプログラムは、ユーザの操作に基づいて複数の項目のうちのいずれかを選択する選択手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。パラメータ変化手段は、選択手段による選択に応じてパラメータを変化させてもよい。マーカー表示手段は、変化後のパラメータに関して条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させてもよい。
【0020】
上記(8)の構成によれば、マーカーは、項目が選択されたことによってパラメータが変化したことに応じて動的に位置を変化させ得るので、現時点のパラメータに応じた位置にマーカーを表示させることができる。
【0021】
(9)
ゲームプログラムは、選択手段と、生成強化手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。選択手段は、ユーザの操作に基づいて複数の項目のうちのいずれかを選択する。生成強化手段は、選択手段によって選択された項目が示すゲームオブジェクトを生成する、または、当該ゲームオブジェクトを強化する。
【0022】
上記(9)の構成によれば、ゲームオブジェクトを生成または強化するために用いられる項目群画像について、ユーザが所望の部分を容易に表示させることができるユーザインターフェースを提供することができる。
【0023】
(10)
パラメータが条件を満たすための条件値が複数の項目毎に設定されてもよい。
【0024】
上記(10)の構成によれば、項目毎に条件が異なる場合であっても、条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示することによって、ユーザが所望の部分を容易に表示させることができるユーザインターフェースを提供することができる。
【0025】
(11)
マーカー表示手段は、マーカーの一部がノブの少なくとも一部と重なる場合であっても当該マーカーと当該ノブとを区別可能に表示させてもよい。
【0026】
上記(11)の構成によれば、マーカーの視認性を向上することができる。
【0027】
なお、本発明の別の一例は、上記(1)~(11)における各手段の全部または一部を備える情報処理装置、サーバ、または、情報処理システムであってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)~(11)における処理が情報処理システムにおいて実行されるゲーム処理方法であってもよい。
【発明の効果】
【0028】
上記ゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法によれば、ユーザはコンテンツのうちの所望の部分を容易に表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本実施形態における情報処理システムの構成の一例を示すブロック図
【
図4】情報処理装置に表示される選択画面の一例を示す図
【
図5】項目群画像と、スクロールバーとの関係の一例を示す図
【
図6】項目群画像と、スクロールバー上におけるマーカーとの関係の一例を示す図
【
図7】
図4に示す選択画面に対して上記の範囲変更操作が行われた後の選択画面の一例を示す図
【
図8】情報処理システムにおける情報処理に用いられる各種データの一例を示す図
【
図9】情報処理装置によって実行される情報処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図10】選択画面表示処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
【
図11】実施形態の変形例における、項目群画像とスクロールバー上におけるマーカーとの関係の一例を示す図
【
図12】実施形態の変形例における、項目群画像とスクロールバーとの関係の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0030】
[1.情報処理システムの構成]
以下、本実施形態に係る情報処理システム、情報処理装置、ゲームプログラム、および、ゲーム処理方法について説明する。まず、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成と、情報処理システムに含まれる情報処理装置およびサーバの構成とについて説明する。
図1は、本実施形態における情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、情報処理システムは、サーバ1と、情報処理装置2とを含む。これらのサーバ1および情報処理装置2は、インターネットおよび/またはモバイル通信網等のネットワーク3に無線および/または有線で接続可能である。サーバ1および情報処理装置2は、ネットワーク3を介して互いに通信可能である。
【0031】
サーバ1は、情報処理装置2において実行されるアプリケーション(具体的には、ゲームアプリケーション)に関するサービスを提供するためのサーバである。本実施形態において、サーバ1は、情報処理装置2においてゲームを実行するためのゲームサーバであり、情報処理装置2においてゲーム処理を実行するための環境を提供する。例えば、サーバ1は、ゲーム処理を実行する情報処理装置2からの要求に応じて、必要に応じてゲーム処理を実行し、要求に応じたデータを当該情報処理装置2へ送信する(
図1参照)。
【0032】
情報処理装置2は、ユーザが有する端末装置の一例であり、例えば、スマートフォン、携帯型または据置型のゲーム装置、携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、あるいは、ウェアラブル端末等である。情報処理装置2は、サーバ1がサービスを提供するゲームのためのゲームプログラム(換言すれば、ゲームアプリケーション)を実行することが可能である。
【0033】
(サーバ1の構成の具体例)
図2は、サーバ1の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示す、サーバ1が備える各構成は、1以上の情報処理装置によって実現される。ここで、本明細書では、「サーバ」とは、1つの情報処理装置(すなわち、サーバ装置)を指す他、そのサーバの機能が複数のサーバ装置によって実現される場合にはサーバ装置群(すなわち、サーバシステム)全体を指す意味である。つまり、「サーバ」とは、サーバ装置であってもよいし、サーバシステムであってもよい。なお、サーバシステムに複数の情報処理装置が含まれる場合、各情報処理装置は、同じ場所に配置されてもよいし、異なる場所に配置されてもよい。なお、本実施形態におけるサーバ1のハードウェア構成は、従来のサーバのためのハードウェア構成と同様であってもよい。
【0034】
図2に示すように、サーバ1は、処理部11および記憶部12を備える。処理部11は、サーバ1の各部12~15に電気的に接続される。処理部11は、CPU(Central Processing Unit、換言すれば、プロセッサ)およびメモリを有する。サーバ1においては、CPUがメモリを用いて、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって各種の情報処理が実行される。記憶部12は、処理部11がアクセス可能な任意の記憶装置(記憶媒体とも言う)である。記憶部12は、処理部11において実行されるプログラム、処理部11による情報処理に用いられるデータ、および、当該情報処理によって得られたデータ等を記憶する。本実施形態においては、記憶部12は、情報処理装置2において実行されるゲーム処理のためにサーバ側で実行されるゲーム処理のためのプログラムを少なくとも記憶する。
【0035】
サーバ1は、通信部13を備える。通信部13は、ネットワーク3に接続し、ネットワーク3を介して他の装置(例えば、情報処理装置2)と通信を行う機能を有する。また、サーバ1は、入出力インターフェースとして、入力部14および表示部15を備える。
【0036】
(情報処理装置2の構成の具体例)
図3は、情報処理装置2の構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、情報処理装置2は、処理部21および記憶部22を備える。処理部21は、情報処理装置2の各部22~25に電気的に接続される。処理部21は、CPU(換言すれば、プロセッサ)およびメモリを有する。情報処理装置2においては、CPUがメモリを用いて、記憶部22に記憶されたプログラム(より具体的には、ゲームプログラム)を実行することによって各種の情報処理が実行される。記憶部22は、処理部21において実行されるプログラム、処理部21による情報処理に用いられるデータ、および、当該情報処理によって得られたデータ等を記憶する。記憶部22は、情報処理装置2の本体装置(具体的には、処理部21が設けられる装置)に内蔵される記憶媒体であってもよいし、本体装置に対して着脱可能な記憶媒体(例えば、カード記憶媒体)であってもよい。
【0037】
情報処理装置2は、入力部23を備える。入力部23は、ユーザによる入力を受け付ける任意の入力装置であってよい。本実施形態において、入力部23は、後述する表示部24の画面に設けられるタッチパネルを備える。なお、入力部23は、タッチパネルに加えて(または代えて)、ボタン、および/または、慣性センサ(例えば、加速度センサやジャイロセンサ)等を含んでいてもよい。入力部23は、情報処理装置2の本体装置に設けられる入力装置であってもよいし、本体装置とは別体の入力装置(例えば、ゲームコントローラ)であってもよい。
【0038】
情報処理装置2は、表示部24を備える。表示部24は、情報処理装置2の処理部21において実行される情報処理によって生成された画像(例えば、ゲーム画像等)を表示する。表示部24は、情報処理装置2の本体装置に設けられる表示装置であってもよいし、本体装置とは別体の表示装置であってもよい。なお、情報処理装置2は、スピーカ、マイク、および/または、カメラ等を備えていてもよい。
【0039】
情報処理装置2は、通信部25を備える。本実施形態において、通信部25は、モバイル通信網(換言すれば、携帯電話通信網)に接続して通信を行う機能を有する。すなわち、情報処理装置2(具体的には、処理部21)は、通信部25を用いて(換言すれば、通信部25を介して)モバイル通信網を介してネットワーク3に接続し、他の装置(例えば、サーバ1等)と通信を行う。なお、情報処理装置2がネットワーク3を介した通信を行うための通信部の構成は任意である。例えば、通信部25は、Wi-Fiの認証を受けた通信モジュールによって無線LANに接続する機能を有していてもよいし、モバイル通信網に接続する機能と、無線LANに接続する機能との両方を有していてもよい。
【0040】
[2.情報処理システムにおける処理の概要]
以下、本実施形態における情報処理システムにおいて実行される処理の概要について説明する。本実施形態においては、情報処理システムは、ゲームマップ上において、ゲームキャラクタをユニット(換言すれば、駒)として敵ユニットと戦わせるシミュレーションゲームのためのゲーム処理を実行する。ここで、本実施形態においては、ユーザ(換言すれば、ゲームのプレイヤ)は、ゲームマップ上に設備を配置することができる。設備は、ゲームマップ上に配置されることで、例えば、味方のユニットを回復したり強化したりする機能、あるいは、敵のユニットを攻撃したり弱体化したりする機能を有する。したがって、ユーザは、設備を生成してゲームマップ上に配置することによって、ゲームを有利に進めることができるようになる。
【0041】
本実施形態においては、上記シミュレーションゲームにおいて複数の設備が用意される。ここで、各設備はそれぞれ、複数のカテゴリのいずれかに分類される。本実施形態においては、各設備はそれぞれ、攻撃設備、防衛設備、罠、および、装飾設備の4つのカテゴリのいずれかに分類される。例えば、各設備は、設備の機能に応じて上記4つのカテゴリのいずれかに分類される。ただし、各設備を複数のカテゴリのいずれかに分類する方法は任意である。他の実施形態においては、各設備は、任意の分類基準に基づいて複数のカテゴリのいずれかに分類されてよい。また、他の実施形態においては、カテゴリの数は2以上の任意の数でよい。
【0042】
なお、上記攻撃設備、防衛設備、および、罠は、ユーザにとってゲーム上における有利な機能を有するゲームオブジェクトであり、上記装飾設備は、ゲーム上における機能を有しない(つまり、ゲームマップの見た目を装飾する機能のみを有する)ゲームオブジェクトである。このように、設備は、ゲームにおいてユーザに有利な効果を付与するゲームオブジェクトであってもよいし、有利な効果を付与しないゲームオブジェクトであってもよい。
【0043】
次に、
図4~
図7を参照して、生成する設備を選択するための選択画面について説明する。
図4は、情報処理装置に表示される選択画面の一例を示す図である。本実施形態においては、情報処理装置2は、ユーザが所定の選択画面表示指示を行ったことに応じて、選択画面を表示部24に表示する。例えば、情報処理装置2は、ゲームアプリケーションにおけるメニュー画面(不図示)において選択画面表示指示を受け付ける。
【0044】
図4に示すように、選択画面は、所持数画像31を含む。所持数画像31は、設備を生成するために消費されるゲームアイテム(ここでは、宝石)についてユーザが現在所持している数を示す。
図4においては、所持数画像31は、ユーザが宝石を500個所持していることを示している。詳細は後述するが、本実施形態においては、宝石は、設備を配置可能なゲームマップを用いたゲームの結果に基づいてユーザに付与されるゲームアイテムである(後述するステップS4)。
【0045】
また、選択画面は、終了指示画像39を含む(
図4参照)。終了指示画像39は、選択画面の表示を終了する指示を行うためのボタン画像である。すなわち、終了指示画像39を指定する操作がユーザによって行われたことに応じて、情報処理装置2は、選択画面の表示を終了して、上記メニュー画面を表示部24に表示する。
【0046】
(項目群画像)
図4に示すように、選択画面は、項目群画像32を含む。項目群画像32は、用意される複数の設備をそれぞれ示す複数の項目を含む画像である。
図4に示す例においては、項目群画像32は、3つの項目35(具体的には、項目35a~35c)を含む。項目35aは攻撃砦を示し、項目35bは作戦室を示し、項目35cは投石機を示す。これらの設備は、いずれも、攻撃設備に分類される設備である。
【0047】
1つの項目35は、1つの設備に関する情報を示す。
図4に示すように、本実施形態においては、項目35は、設備の名前(例えば、「攻撃砦」または「作戦室」等)と、設備の説明(例えば、設備の機能の説明)と、設備を生成するための条件(「生成条件」と呼ぶ。)とを示す。本実施形態においては、生成条件は、設備の生成と引き換えに消費される宝石の数(例えば、
図4に示す項目35aにおける「500」)として示される。なお、項目によって示される、設備に関する情報の内容は任意である。
【0048】
なお、本実施形態においては、項目35は、新たに生成される設備を示すものとするが、設備を強化することが可能である(例えば、設備のレベルを上昇させることが可能である)場合、強化される設備を示すものであってもよい。このとき、項目35は、設備の名前と、設備の説明と、設備を強化するための条件(例えば、強化と引き換えに消費される宝石の数)とを示してもよい。なお、設備を強化するための条件は、当該設備のレベル毎に設定されてもよく、例えば、レベルが上がるにつれて消費される宝石の数が多くなるように設定されてもよい。また、項目群画像32は、生成される設備を示す項目と、強化される設備を示す項目との両方を含んでいてもよい。
【0049】
本実施形態においては、設備を生成する条件は、設備毎に設定される。つまり、ゲームに関連するパラメータ(すなわち、ユーザが所持している宝石の数)が生成条件を満たすための条件値(すなわち、設備の生成と引き換えに消費される宝石の数)は、複数の項目毎に設定される。したがって、本実施形態においては、ユーザが現在所持している宝石の数によっては、生成が可能な設備(つまり、生成引き換えに消費される宝石の数が、ユーザが所持している宝石の数以下である設備)と、生成が不可能な設備(つまり、生成引き換えに消費される宝石の数が、ユーザが所持している宝石の数よりも多い設備)とが生じる。例えば、
図4に示す例においては、ユーザが所持している宝石の数は500個であるので、生成のために500個の宝石が消費される攻撃砦、および、生成のために300個の宝石が消費される作戦室は、生成可能である。一方、生成のために700個の宝石が消費される投石機は、生成不可能である。
【0050】
本実施形態においては、情報処理装置2は、生成が可能である場合と生成が不可能である場合とで異なる表示態様(具体的には、色(明度を含む)、大きさ、形状、および/または、模様)によって項目35を表示する。具体的には、生成が不可能である項目(例えば、
図4に示す項目35c)は、背景の色が、生成が可能である項目(例えば、
図4に示す項目35aおよび35b)の背景の色とは異なる色(
図4においては斜線で示される)で表示される。これによって、情報処理装置2は、現時点で生成が可能な設備と、現時点で生成が不可能な設備とをわかりやすくユーザに提示することができる。
【0051】
なお、本実施形態においては、設備の生成に用いられるゲームアイテムは1種類(すなわち、宝石)であるとしたが、他の実施形態においては、複数種類のゲームアイテムが設備の生成に用いられてもよい。例えば、ある設備を生成するために第1の種類の宝石が用いられ、当該ある設備とは別の設備を生成するために第2の種類の宝石が用いられてもよい。このとき、第1の種類の宝石がユーザに付与される条件と、第2の種類の宝石がユーザに付与される条件とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0052】
図4に示すように、表示部24には、項目群画像32の一部が表示される。つまり、本実施形態においては、項目群画像32は、表示部24における、項目群画像32を表示するための表示領域よりも大きい。項目群画像32の全体は、
図5において示される。
図5は、項目群画像と、スクロールバーとの関係の一例を示す図である。なお、
図5においては、後述するマーカー38の図示を省略している。
【0053】
図5に示すように、項目群画像32は、所定の方向(ここでは、上下方向)について上記表示領域よりも長く、表示部24においては当該方向にスクロール可能に表示される。項目群画像32においては、設備を示す複数の項目35が上記所定の方向(換言すれば、スクロール方向)に並んで配置される。
【0054】
本実施形態においては、項目群画像32においては、同じカテゴリに割り当てられる項目がまとめて並べられる。すなわち、
図5に示すように、項目群画像32においては、攻撃設備を示す各項目35が領域41にまとめて配置され、防衛設備を示す各項目35が領域42にまとめて配置され、罠を示す各項目35が領域43にまとめて配置され、装飾設備を示す各項目35が領域44にまとめて配置される。なお、本実施形態においては、先頭から(すなわち、上から)、攻撃設備、防衛設備、罠、および、装飾設備の順に、各カテゴリが並べられる。
【0055】
なお、1つのカテゴリ内において各項目35が並べられる順序は任意である。また、項目群画像32において各カテゴリが並べられる順序も任意である。これらの順序は、固定であってもよいし、可変であってもよい。例えば、情報処理システムは、ユーザによって指定された順序となるように、各項目を並べ直す機能を有していてもよい。
【0056】
本実施形態においては、項目群画像32においては、1つのカテゴリに分類される各項目35の前に(換言すれば、上に)、当該カテゴリの名称を示す画像45~48が含まれる。すなわち、
図5に示すように、攻撃設備を示す各項目35の前に、攻撃設備を示す画像45が配置され、防衛設備を示す各項目35の前に、防衛設備を示す画像46が配置され、罠を示す各項目35の前に、罠を示す画像47が配置され、装飾設備を示す各項目35の前に、装飾設備を示す画像48が配置される。これによって、各項目35が分類されるカテゴリをユーザに認識させることができる。
【0057】
上記のように、項目群画像32は、その一部が表示部24に表示される。そのため、ユーザは、表示部24の画面上において項目群画像32をスクロールさせることによって、項目群画像32のうちの所望の部分(すなわち、見たい部分)を表示させる。本実施形態においては、ユーザは、スクロールバーを用いて項目群画像32をスクロールさせることができる。
【0058】
(スクロールバー)
図4に示すように、選択画面は、スクロールバー33を含む。スクロールバー33は、項目群画像32がスクロール可能な方向(ここでは、上下方向)に沿って延びる形状である(
図4参照)。本実施形態においては、スクロールバー33は、項目群画像32の側方(より具体的には、右側)に隣接して配置される。なお、スクロールバー33は、項目群画像32の近傍に配置されてもよく、項目群画像32に接して配置されなくてもよい。
【0059】
図4に示すように、スクロールバー33は、ノブ36と、ノブ移動領域37とを含む。ノブ36は、項目群画像32のうちで表示される部分(以下、「表示対象部分」と呼ぶ)を示す。ノブ移動領域37は、ノブ36が移動可能な領域を示す。本実施形態においては、ノブ36は、上下方向に延びるノブ移動領域37上を上下に移動可能である。ユーザは、ノブ移動領域37上においてノブ36を移動させることによって、表示対象部分を変更する(具体的には、スクロールする)ことができる。
【0060】
図5に示すように、ノブ移動領域37は、項目群画像32の全体に対応し、ノブ36は、項目群画像32のうちの表示対象部分(
図5に示す一点鎖線領域)に対応する。つまり、ノブ移動領域37上におけるノブ36の位置が項目群画像32における表示対象部分の位置に対応するように、ノブ36は配置される。換言すれば、ノブ移動領域37上におけるノブ36の位置が項目群画像32における表示対象部分の位置に対応するように、ノブ36の移動に応じて表示対象部分は変更される。
【0061】
なお、スクロール方向の長さに関して、ノブ移動領域37の長さは、項目群画像32の長さに対応し、ノブ36の長さは、表示対象部分の長さに対応する。つまり、ノブ移動領域37の長さに対するノブ36の長さの比は、項目群画像32の長さに対する表示対象部分の長さの比に等しくなるように、ノブ36の長さが設定される。ただし、他の実施形態においては、ノブ36の長さは、表示対象部分の長さに厳密に対応する必要はない。ノブ36は、ノブ移動領域37上におけるノブ36の位置が、項目群画像32における表示対象部分の位置をある程度の精度で示すものであってよい。
【0062】
本実施形態においては、ユーザは、スクロールバー33を用いて、項目群画像32における表示対象部分を変更する操作(以下、「表示変更操作」と呼ぶ)を行うことができる。具体的には、情報処理装置2は、ノブ36の位置をタッチ開始位置とするドラッグ操作に応じて、ノブ移動領域37上においてドラッグ操作中のタッチ位置にノブ36を移動させる。また、情報処理装置2は、ノブ移動領域37上の位置をタッチする操作に応じて、タッチされた位置にノブ36を移動させる。これらのノブ36の移動に応じて、情報処理装置2は、ノブ36の位置に対応する位置に表示対象部分を移動させる。これによって、項目群画像32がスクロールして表示される。
【0063】
なお、上述のように、ノブ36は表示対象部分を示すものであるが、厳密な意味でリアルタイムに表示対象部分を示す必要はない。例えば、ドラッグ操作によってノブ36が移動される場合、ドラッグ操作中においては、ノブ36が移動しても表示対象部分は移動しなくてもよい。情報処理装置2は、ドラッグ操作が終了したことに応じて、ドラッグ操作開始時における位置から、ドラッグ操作終了時におけるノブ36の位置に基づく位置へと表示対象部分を移動させるようにしてもよい。
【0064】
なお、本実施形態においては、ユーザは、スクロールバー33に対する操作の他、項目群画像32に対する操作によっても表示変更操作を行うことができる。具体的には、情報処理装置2は、項目群画像32に対して上下方向にスワイプ操作またはドラッグ操作が行われたことに応じて、表示対象部分を上下方向にスクロールさせる。このとき、ノブ36は、表示対象部分のスクロールに応じて、表示対象部分の位置に対応する位置に移動する。
【0065】
他の実施形態においては、情報処理装置2は、スクロールバー33に対する表示変更操作と、項目群画像32に対する表示変更操作とのうちいずれか一方のみを受け付けるようにしてもよい。換言すれば、スクロールバー33は、スクロールバー33に対する操作が可能な操作画像としての機能を有するものであってもよいし、項目群画像32における表示対象部分の位置を示す目印としての機能のみを有するものであってもよい。
【0066】
また、ユーザは、項目35を指定する操作によって、生成する設備を選択することができる。なお、項目35を指定する操作は、例えば、項目35上の位置に対するタッチ操作であって、タッチ開始位置とタッチ終了位置との距離が所定値以下となる操作(換言すれば、上記スワイプ操作またはドラッグ操作と判定されない操作)である。
【0067】
以上のように、ユーザは、表示変更操作によって項目群画像32のうちの表示対象部分を移動させて所望の項目を表示させ、表示された項目を指定する操作によって、生成する設備を選択することができる。
【0068】
なお、本実施形態においては、項目群画像32は、上下方向にスクロール可能であり、スクロールバー33は、ノブ36がノブ移動領域37上を上下方向に移動可能に構成された。ここで、他の実施形態においては、項目群画像32は、左右方向にスクロール可能であり、スクロールバー33は、ノブ36がノブ移動領域37上を左右方向に移動可能に構成されてもよい。
【0069】
図4に示すように、スクロールバー33は、マーカー38(具体的には、
図4に示すマーカー38a~38c)を含む。マーカー38は、スクロールバー33上における位置であって、項目群画像32に含まれる各項目のうちで所定の条件を満たす項目の位置に応じた位置に配置される。
【0070】
図6は、項目群画像と、スクロールバー上におけるマーカーとの関係の一例を示す図である(なお、
図6においては、ノブ36の図示を省略している)。本実施形態においては、上記「所定の条件」は、生成可能な設備を示す項目であることであり、上記「所定の条件を満たす項目の位置に応じた位置」とは、「生成可能な設備を示す項目を含むカテゴリの先頭の位置に対応する位置」である。すなわち、本実施形態においては、生成可能な設備を示す項目が含まれるカテゴリについては、当該カテゴリの先頭(すなわち、一番上)に配置される、当該カテゴリの名称を示す画像の位置に対応する位置(この位置は、スクロールバー上における位置である)に、マーカー38(
図6においては、3つのマーカー38a~38c)が配置される。なお、
図6に示す例においては、罠のカテゴリに分類される設備については生成可能な設備がなく、罠以外のカテゴリに分類される設備については生成可能な設備が少なくとも1つあるものとする。したがって、
図6に示す例においては、罠以外のカテゴリの名称を示す画像45,46,および48の位置に対応する位置にマーカー38a,38b,および,38cが配置される。一方、罠のカテゴリの名称を示す画像47の位置に対応する位置(
図6において点線で示される位置)には、マーカーは配置されない。
【0071】
また、本実施形態においては、情報処理装置2は、上記所定の条件を満たす項目がないカテゴリに対応するマーカーを表示しないこととしたが、他の実施形態においては、情報処理装置2は、上記所定の条件を満たす項目がないカテゴリについても、当該カテゴリに対応するマーカーを表示するようにしてもよい。このとき、情報処理装置2は、上記所定の条件を満たす項目があるカテゴリと、上記所定の条件を満たす項目がないカテゴリとで、マーカーの表示態様を異ならせるようにしてもよい。例えば、情報処理装置2は、上記所定の条件を満たす項目がないカテゴリに対応するマーカーを、上記所定の条件を満たす項目があるカテゴリに対応するマーカーに比べて暗くして表示してもよい。上記のように、情報処理装置2は、条件を満たす項目が存在するカテゴリとは異なるカテゴリを示す位置に、条件を満たす項目が存在するカテゴリを示す位置に表示されるマーカーとは異なる表示態様で、マーカーをさらに表示させてもよい。これによって、条件を満たす項目が存在するカテゴリとは異なるカテゴリの位置についてもユーザに認識させることができる。
【0072】
上記のように、情報処理装置2は、ゲームに関連するパラメータ(すなわち、宝石の数)に関する条件を満たす項目に応じた位置にマーカー38を表示する。これによって、情報処理装置2は、項目群画像のうちで、例えば、ユーザが見る可能性が高いと想定される部分にマーカー38を表示することができるので、スクロールバー33を用いた操作の利便性を向上することができる。
【0073】
また、上記マーカー38によって、ユーザは、スクロールバー上において、各カテゴリにおける先頭の位置を容易に把握することができる。したがって、ユーザは、マーカー38を目印として表示変更操作を行うことによって、項目群画像32のうちで各カテゴリの先頭付近の部分を容易に表示させることができる。
【0074】
例えば、
図4に示す選択画面が表示されている状態において、ユーザが、防衛設備のカテゴリに含まれる設備を示す項目を表示させる場合を考える。この場合、ユーザは、防衛設備のカテゴリに対応するマーカー38bの位置にノブ36を移動させる表示変更操作を行う。すなわち、ユーザは、ノブ36に対するドラッグ操作をマーカー38bの位置まで行うか、あるいは、マーカー38bの位置をタッチする操作を行う。
図7は、
図4に示す選択画面に対して上記の表示変更操作が行われた後の選択画面の一例を示す図である。
図7においては、ノブ36がマーカー38bの位置(より具体的には、ノブ36とマーカー38bとが重なる位置)に移動し、項目群画像32のうちで、カテゴリの名称を示す画像46と、防衛設備のカテゴリに含まれる項目35d,35e,および,35fとを含む部分が表示されている。このように、ユーザは、マーカー38を目印としてノブ36を移動させることによって、所望のカテゴリの先頭付近の部分を容易に表示させることができる。
【0075】
なお、本実施形態のように設備がカテゴリに分類されている場合、ユーザは、特定のカテゴリに分類される設備を生成する目的で選択画面を表示させることも想定される。本実施形態によれば、ユーザは、マーカー38を目印として用いることによって、目的のカテゴリの項目を容易に表示させることができる。
【0076】
また、本実施形態においては、カテゴリの先頭に配置される項目の付近(具体的には、当該項目の前)には、当該カテゴリの名称を示す画像45~48が配置される(
図5参照)。したがって、項目群画像32のうちで各カテゴリの先頭付近の部分が表示された場合には、当該カテゴリの名称を示す画像も表示されやすくなるので、表示対象部分が変更された後に表示される項目がどのカテゴリに分類されるものであるかをユーザに認識させやすくなる。
【0077】
また、情報処理装置2は、マーカー38の一部がノブ36の少なくとも一部と重なる場合であっても、当該マーカー38と当該ノブ36とを区別可能に表示する(
図4および
図6参照)。これによって、マーカー38の視認性を向上することができる。なお、本実施形態においては、情報処理装置2は、マーカー38の幅(すなわち、横の長さ)をノブ36の幅よりも大きくすることによって、上記の場合であっても両者を区別可能にした。ここで、他の実施形態においては、情報処理装置2は、マーカー38とノブ36との間で、色、模様、および形状の少なくとも1つを異ならせるようにすることで、両者を区別可能としてもよい。
【0078】
また、他の実施形態においては、情報処理装置2は、マーカーに対応するカテゴリに応じた表示態様で各マーカーを表示するようにしてもよい。例えば、情報処理装置2は、上記4つのカテゴリ毎に、色および/または形状等が異なるマーカーを表示するようにしてもよい。これによれば、マーカーとそれが対応するカテゴリとの関係をユーザに認識させることができる。
【0079】
また、他の実施形態においては、情報処理装置2は、カテゴリに含まれる項目のうちで条件(すなわち、生成条件)を満たす項目の数に応じた表示態様で各マーカーを表示するようにしてもよい。これによれば、カテゴリ内で条件を満たす項目の数を、マーカーによってユーザに認識させることができる。また例えば、情報処理装置2は、カテゴリに含まれる項目の数に応じた表示態様で各マーカーを表示するようにしてもよい(後述する
図11参照)。これによれば、カテゴリ内に含まれる項目の数を、マーカーによってユーザに認識させることができる。
【0080】
[3.情報処理システムにおける処理の具体例]
次に、本実施形態における情報処理システムにおいて実行される情報処理の具体例について説明する。まず、
図8を参照して、情報処理に用いられるデータについて説明する。
図8は、情報処理システムにおける情報処理に用いられる各種データの一例を示す図である。
図8に示す各種情報は、例えば情報処理装置2の処理部21のメモリおよび/または記憶部22に記憶される。
【0081】
図8に示すように、情報処理装置2は、ゲームプログラムを記憶する。ゲームプログラムは、本実施形態におけるシミュレーションゲームのゲームアプリケーションを実行するためのゲームプログラムである。なお、ゲームアプリケーションにおけるゲーム処理の一部がサーバ1において実行される場合、サーバ1は、当該サーバ1側で実行されるゲーム処理のためのゲームプログラムを記憶する。
【0082】
また、
図8に示すように、情報処理装置2は、情報処理において用いられる処理用データとして、少なくとも、所有宝石データと、所有設備データと、項目データと、マーカーデータとを記憶する。なお、情報処理装置2は、
図8に示すデータの他、ゲームアプリケーションの実行に用いられる各種のデータ(例えば、各ユニットに関するデータ、および、ゲームマップのデータ等)を記憶する。
【0083】
所有宝石データは、ユーザが所有する宝石の数を示す。所有設備データは、ユーザが所有する設備(すなわち、生成されてマップに配置可能となった設備)を示す。
【0084】
項目データは、項目が示す設備に関する情報を示す。具体的には、項目データは、用意される設備毎に、名前、カテゴリ、機能、および、生成条件(具体的には、設備の生成と引き換えに消費される宝石の数)を示すデータを含む。また、項目データは、項目群画像において配置される、各項目とカテゴリの名称を示す画像との配置順を示すデータを含む。なお、本実施形態においては、項目データは、ゲームアプリケーションにおいて予め用意されている。
【0085】
マーカーデータは、スクロールバー上においてマーカーが付される位置を示す。なお、スクロールバー上において複数のマーカーが付される場合、マーカーデータは、各マーカーの位置を示す。
【0086】
なお、
図8に示すデータの全部または一部は、情報処理装置2において記憶されることに加えて、サーバ1において記憶されてもよい。また、サーバ1に記憶されるデータについては情報処理装置2において記憶されなくてもよい。このとき、
図8に示すデータを情報処理装置2が利用する場合には、情報処理装置2は、適宜のタイミングでサーバ1から当該データを取得して利用してもよい。
【0087】
図9および
図10は、情報処理装置2によって実行される情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図9および
図10に示す一連の処理は、記憶部22に記憶されるゲームプログラムの起動後、例えば、設備を配置可能なゲームマップを用いたゲームを行うゲームモード(「設備ゲームモード」と呼ぶ)を開始する指示がユーザによって行われたことに応じて開始される。
【0088】
なお、本実施形態では、情報処理装置2の処理部21のCPU(換言すればプロセッサ)が、記憶部22に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、
図9および
図10に示す各ステップの処理を実行するものとして説明する。ただし、他の実施形態においては、上記各ステップの処理のうちの一部の処理を、CPUとは別のプロセッサ(例えば、専用回路等)が実行するようにしてもよい。また、情報処理装置2がサーバ1と通信可能である場合、
図9および
図10に示す各ステップの処理の一部は、サーバ1において実行されてもよい。また、
図9および
図10に示す各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。
【0089】
情報処理装置2の処理部21は、
図9および
図10に示す各ステップの処理を、メモリ(または記憶部22)を用いて実行する。すなわち、処理部21のCPUは、各処理ステップによって得られるデータをメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該データを用いる場合には、メモリから当該データを読み出して利用する。
【0090】
図9に示す一連の処理においては、まずステップS1において、処理部21は、上記設備ゲームモードにおけるメニュー画面を表示部24に表示させる。メニュー画面の具体的な内容は任意である。本実施形態においては、処理部21は、メニュー画面が表示される状態において、設備が配置可能なゲームマップを用いたゲームを開始する指示であるゲーム開始指示と、上記選択画面を表示する指示である選択画面表示指示とをユーザから受け付ける。例えば、処理部21は、上記ゲーム開始指示を示すボタン画像と、上記選択画面表示指示を示すボタン画像とを含むメニュー画面を表示部24に表示させる。なお、処理部21は、上記の指示以外の指示をメニュー画面において受け付けてもよい。ステップS1の次に、ステップS2の処理が実行される。
【0091】
ステップS2において、処理部21は、ユーザによってゲーム開始指示が行われたか否かを判定する。例えば、処理部21は、メニュー画面に含まれる、ゲーム開始指示を示すボタン画像を指定する操作が行われたか否かを判定する。なお、本実施形態においては、ユーザによる操作が行われたか否かを判定する場合、処理部21は、入力部23に対して行われた操作を示すデータを当該入力部23から取得し、取得したデータに基づいて、操作の有無および操作の内容を判断する。ステップS2の判定結果が肯定である場合、ステップS3の処理が実行される。一方、ステップS2の判定結果が否定である場合、後述するステップS5の処理が実行される。
【0092】
ステップS3において、処理部21は、設備ゲームモードにおけるゲームを行うためのゲーム処理を実行する。ゲーム処理の具体的な内容は任意である。例えば、処理部21は、ユーザの操作に基づいてゲームマップ上において味方のユニットを動かし、所定のアルゴリズムに従って敵のユニットを動かすゲーム処理を実行する。なお、処理部21は、ユーザが所有している設備を、ユーザの指示に従ってゲームマップ上に配置するようにしてもよい。ステップS3においてゲームが終了すると、ステップS4の処理が実行される。
【0093】
なお、上記ステップS3のゲーム処理において用いられる設備は、上記4つのカテゴリのうちの一部のカテゴリ(例えば、攻撃設備)に分類される設備であってもよい。このとき、上記ゲーム処理において用いられないカテゴリ(例えば、防衛設備)に分類される設備は、当該ゲーム処理とは異なるゲーム処理において用いられる。例えば、防衛設備に分類される設備は、他のユーザの情報処理装置において実行されるゲーム処理(より具体的には、上記ステップS3のゲーム処理に相当するゲーム処理)において用いられてもよい。すなわち、上記ステップS3のゲーム処理においては、他のユーザの防衛設備が配置されたゲームマップ上にユーザの攻撃設備を配置するゲーム(すなわち、ユーザが攻撃側となるゲーム)が行われ、他のユーザの情報処理装置における上記ステップS3のゲーム処理においては、ユーザの防衛設備が配置されたゲームマップを用いたゲーム(すなわち、ユーザが防衛側となるゲーム)が行われてもよい。なお、防衛設備が配置されたゲームマップのデータは、サーバ1に記憶されることによって、他の情報処理装置2において利用可能とされてもよい。
【0094】
ステップS4において、処理部21は、ステップS3において実行されたゲームの結果に基づいてユーザに宝石を付与する。具体的には、処理部21は、記憶部22に記憶される上記所有宝石データにより示される値を、ユーザが現在所有する宝石の数に、新たに付与される数を加算した数を示す値となるように、更新する。なお、ユーザに宝石を付与するための付与条件は任意である。上記「ゲームの結果」とは、ゲームの内容を含む他、ゲームがプレイされたことを含む意味である。すなわち、付与条件は、ゲームがプレイされたことであってもよいし、ユーザがゲームに勝利したことであってもよいし、ゲーム内においてゲーム条件(例えば、所定数の敵ユニットを倒したこと)が満たされたことであってもよい。また、上記付与条件に応じて付与される宝石の数は任意である。例えば、処理部21は、複数の付与条件を設定し、付与条件が満たされた場合に付与する宝石の数を、付与条件毎に設定してもよい。ステップS4の処理の次に、ステップS5の処理が実行される。
【0095】
上記のように、本実施形態においては、項目が示すゲームオブジェクト(すなわち、設備)を生成するために消費されるゲームアイテム(すなわち、宝石)は、ゲーム処理の結果に基づいて付与される。ここで、他の実施形態においては、上記ゲームアイテムは、課金によってユーザに付与されるゲームアイテムであってもよい。
【0096】
ステップS5において、処理部21は、ユーザによって選択画面表示指示が行われたか否かを判定する。例えば、処理部21は、メニュー画面に含まれる、選択画面表示指示を示すボタン画像を指定する操作が行われたか否かを判定する。ステップS5の判定結果が肯定である場合、ステップS6の処理が実行される。一方、ステップS5の判定結果が否定である場合、後述するステップS7の処理が実行される。
【0097】
ステップS6において、処理部21は、選択画面表示処理を実行する。選択画面表示処理は、上述の選択画面を表示部24に表示させ、設備の生成指示をユーザから受け付ける処理である。以下、
図10を参照して、選択画面表示処理の詳細な流れについて説明する。
【0098】
図10は、上記選択画面表示処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャートである。選択画面表示処理においては、まずステップS11において、処理部21は、スクロールバー33上に配置すべきマーカーの位置を特定する。具体的には、処理部21は、まず、各カテゴリに含まれる項目により示される設備のうちで、生成条件を満たす設備を特定する。そして、処理部21は、特定された設備をカテゴリが含むか否かをカテゴリ毎に判定する。上記の設備の特定およびカテゴリの判定は、記憶部22に記憶されている所有宝石データおよび項目データに基づいて行うことができる。次に、処理部21は、生成条件を満たす設備があるカテゴリの名称を示す画像の位置を特定する。なお、処理部21は、記憶部22に記憶されている項目データを参照して、当該画像の位置(より具体的には、項目群画像32上における位置)を特定する。さらに、処理部21は、マーカーを配置する位置として、特定された位置に対応する、スクロールバー33上の位置を特定する。処理部21は、上記マーカーデータとして、特定されたマーカーの位置を示すデータを記憶部22に記憶する。ステップS11の処理の次に、ステップS12の処理が実行される。
【0099】
ステップS12において、処理部21は、上述の選択画面(
図4参照)を生成して、表示部24に表示させる。すなわち、処理部21は、上記項目群画像32およびスクロールバー33を含む選択画面を生成して表示部24に表示させる。項目群画像32は、記憶部22に記憶されている項目データに基づいて生成される。なお、処理部21は、項目群画像32の全体を生成する必要はなく、項目群画像32のうちで表示対象部分内の画像を少なくとも生成すればよい。また、スクロールバー33上におけるマーカー38の位置は、記憶部22に記憶されるマーカーデータにより示される位置に従って決定される。ステップS12の処理の次に、ステップS13の処理が実行される。
【0100】
上記のように、情報処理装置2は、ユーザの操作に基づいて所定のゲーム処理を行い(ステップS3)、ゲーム処理の結果に基づいて、上記生成条件に関するパラメータ(すなわち、宝石の数)を変化させる(ステップS4)。これによれば、ユーザは、上記ゲームマップを用いたゲームをプレイすることによって新たな設備を生成することができるようになるので、当該ゲームをプレイする動機付けをユーザに与えることができる。
【0101】
なお、上記パラメータは、配置条件の判定に用いられる任意のパラメータであってよい。例えば、他の実施形態においては、上記パラメータは、プレイヤキャラクタの体力を示すパラメータであってもよい。また、上記パラメータは、設備の生成と引き換えに増加するパラメータ(例えば、設備の生成のためにプレイヤキャラクタが消費したパワーを示すパラメータ)であってもよい。このとき、上記ステップS3においては、処理部21は、パラメータが示す値を減少させるようにパラメータを変化させてもよい。
【0102】
また、本実施形態においては、上記ステップS3およびS4の処理の後で上記ステップS12の処理が実行されることによって、上記パラメータに応じてマーカー38が配置されたスクロールバー33が表示される。つまり、変化後のパラメータに関して生成条件を満たす項目に応じた位置にマーカー38が表示される。したがって、本実施形態においては、ゲームプレイに応じてゲーム状況(具体的には、生成可能な設備)が変化することに合わせて、マーカーの配置が変化する。つまり、情報処理装置2は、マーカーの配置状態をゲーム状況に応じて動的に変化させることができる。
【0103】
ステップS13において、処理部21は、ユーザによって上述の表示変更操作が開始されたか否かを判定する。ステップS13の判定結果が肯定である場合、ステップS14の処理が実行される。一方、ステップS13の判定結果が否定である場合、後述するステップS16の処理が実行される。
【0104】
ステップS14において、処理部21は、表示変更操作に応じて、項目群画像32における表示対象部分と、スクロールバー33におけるノブ36の位置とを変更する。すなわち、処理部21は、上記“(スクロールバー)”において述べた方法に従って、表示対象部分およびノブ36の位置を変更する。ステップS14の処理の次に、ステップS15の処理が実行される。
【0105】
ステップS15において、処理部21は、ステップS13で開始されたと判定された表示変更操作が終了したか否かを判定する。すなわち、処理部21は、表示変更操作のためのタッチ入力が終了したか(すなわち、タッチオフされたか)否かを判定する。ステップS15の判定結果が肯定である場合、ステップS16の処理が実行される。一方、ステップS15の判定結果が否定である場合、上記ステップS14の処理が再度実行される。つまり、表示変更操作が行われている間は、処理部21は、ステップS14およびS15の処理を繰り返し(例えば、所定時間に1回の割合で)実行する。これによって、表示変更操作であるドラッグ操作またはスワイプ操作に応じて、項目群画像32における表示対象部分およびスクロールバー33におけるノブ36が移動する。
【0106】
ステップS16において、処理部21は、項目群画像32のうちの項目を指定する指定操作が行われたか否かを判定する。すなわち、処理部21は、表示部24に表示されている項目のうちで生成条件を満たす項目を指定する操作(例えば、当該項目をタッチする操作)が行われたか否かを判定する。ステップS16の判定結果が肯定である場合、ステップS17の処理が実行される。一方、ステップS16の判定結果が否定である場合、後述するステップS21の処理が実行される。
【0107】
ステップS17において、処理部21は、項目群画像32に含まれる各項目のうちから、上記指定操作によって指定された項目を選択する。ステップS17の処理の次に、ステップS18の処理が実行される。
【0108】
ステップS18において、処理部21は、選択された項目が示す設備を生成する。すなわち、処理部21は、選択された項目が示す設備を示すデータを含むように、記憶部22に記憶されている所有設備データを更新する。なお、ステップS18において、処理部21は、生成された設備を、ユーザの指示に従ってゲームマップ上に配置する処理を実行するようにしてもよい。ステップS18の処理の次に、ステップS19の処理が実行される。
【0109】
上記のように、情報処理装置2は、ユーザの操作に基づいて複数の項目のうちのいずれかを選択し(ステップS17)、選択された項目が示す設備を生成する(ステップS18)。なお、上述のように、項目が、強化される設備を示す場合、情報処理装置2は、上記ステップS18において、選択された項目が示す設備を強化してもよい。このように、選択画面は、ゲームに登場するゲームオブジェクトを生成または強化する場合に、当該ゲームオブジェクトを選択するための画面として用いることができる。
【0110】
ステップS19において、処理部21は、ステップS18の処理における設備の生成と引き換えに、ユーザが所有する宝石を消費する。具体的には、処理部21は、ユーザが所有している宝石の数から、設備の生成と引き換えに消費される宝石の数を減算する。そして、処理部21は、記憶部22に記憶されている所有宝石データを、減算後の数を示すように更新する。ステップS19の処理の次に、ステップS20の処理が実行される。
【0111】
ステップS20において、処理部21は、表示部24に表示される選択画面を更新する。すなわち、処理部21は、ステップS19による変化後の宝石の数に基づいて、スクロールバー33上に配置すべきマーカーの位置を特定する処理(すなわち、上記ステップS11)と、選択画面を生成して表示させる処理(上記ステップS12)とを実行する。これによって、場合によっては、選択画面においてスクロールバー33上に配置されるマーカーが変化して表示される。ステップS20の処理の次に、ステップS21の処理が実行される。
【0112】
上記のように、情報処理装置2は、ユーザの操作に基づいて複数の項目のうちのいずれかを選択し(ステップS18)、選択に応じて、上記生成条件に関するパラメータ(すなわち、宝石の数)を変化させる(ステップS19)。そして、変化後のパラメータに基づいて生成される選択画面が表示される(ステップS20)。このように、本実施形態においては、ユーザが項目を選択したことに応じてパラメータが変化することに応じて、変化後のパラメータに応じた位置にマーカー38が配置されたスクロールバー33が表示される。このように、情報処理装置2は、マーカーの配置状態を項目の選択に応じて動的に変化させることができる。
【0113】
ステップS21において、処理部21は、選択画面を終了する指示が行われたか否かを判定する。すなわち、処理部21は、表示部24に表示されている上述の終了指示画像39を指定する操作が行われたか否かを判定する。ステップS21の判定結果が否定である場合、ステップS13の処理が再度実行される。以降、ステップS21において、選択画面を終了する指示が行われたと判定されるまで、ステップS13~S21の一連の処理が繰り返し実行される。一方、ステップS21の判定結果が肯定である場合、処理部21は、選択画面表示処理を終了する。選択画面表示処理の後、
図9に示すステップS7の処理が実行される。
【0114】
図9の説明に戻り、ステップS7において、処理部21は、ゲームアプリケーションを終了するか否かを判定する。例えば、処理部21は、ゲームアプリケーションを終了する旨の指示がユーザによって行われたか否かを判定する。ステップS7の判定結果が否定である場合、ステップS1の処理が再度実行される。以降、ステップS7において、ゲームアプリケーションを終了すると判定されるまで、ステップS1~S7の一連の処理が繰り返し実行される。一方、ステップS7の判定結果が肯定である場合、処理部21は、ゲームアプリケーションにおける情報処理を終了する。
【0115】
[4.本実施形態の作用効果および変形例]
以上に説明した実施形態によれば、情報処理システム(より具体的には、情報処理装置2)は次の構成を有する。
・所定の順番で並べられた複数の項目を含む項目群画像の一部をスクロール可能に表示装置に表示させる項目表示手段(ステップS12,S14,S20)
・項目群画像のうちで表示装置に表示される部分を示すノブと、当該ノブが移動可能なノブ移動領域とを含むスクロールバーを表示装置に表示させるスクロールバー表示手段(ステップS12,S14,S20)
・スクロールバーに関連して、ゲームに関連するパラメータに関する条件を満たす項目に応じた位置にマーカーを表示させるマーカー表示手段(ステップS12,S14,S20)
【0116】
上記の構成によれば、項目群画像に含まれる各項目のうちで、ゲームに関連するパラメータに関する条件を満たす項目に応じた位置を、マーカーによってユーザに把握させることができる。これによって、ユーザは、マーカーを目印としてスクロールバーを用いた操作を行うことができるので、項目群画像のうちで所望の部分(換言すれば、項目)を表示しやすくなる。
【0117】
なお、上記「表示装置」は、情報処理装置と一体であってもよいし、別体であってもよい。上記実施形態においては、上記「表示装置」は、情報処理装置2に内蔵される表示部24であったが、他の実施形態においては、情報処理装置2とは別体で、情報処理装置2と通信可能な表示装置であってもよい。
【0118】
上記「スクロールバーに関連して」とは、スクロールバー上にマーカーが表示される態様と、スクロールバーに隣接してマーカーが表示される態様と、スクロールバーの近傍にマーカーが表示される態様とを少なくとも含む意味である。
【0119】
上記「ゲームに関連するパラメータに関する条件」は、本実施形態においては、「上記生成条件を満たす設備を示す項目であること」であったが、具体的な内容は任意である。例えば、上述のように、項目が、強化される設備を示す場合、上記条件として、「強化するための条件を満たす設備を示す項目であること」という条件が用いられてもよい。また例えば、上記条件として、「ゲームマップに配置した場合に効果が大きい設備を示す項目であること」という条件が用いられてもよい。このとき、条件は、設備に関するゲームパラメータ(具体的には、設備の機能または効果を示すパラメータ)に基づいて判定される。
【0120】
また、上記「条件を満たす項目に応じた位置」とは、当該項目に応じて決められる任意の位置であってよい。上記「条件を満たす項目に応じた位置」は、上記実施形態(および、後述する
図11に示す変形例)のような「条件を満たす項目が存在するカテゴリを示す位置」、および、「条件を満たす項目を示す位置」を含む意味である。例えば、情報処理装置2は、あるカテゴリに分類される各項目のうちで3つの項目が条件を満たす場合において、情報処理装置2は、当該3つの項目の位置を示す3つのマーカーをスクロールバー上に表示してもよい。
【0121】
(マーカーに関する変形例)
図11は、上記実施形態の変形例における、項目群画像とスクロールバー上におけるマーカーとの関係の一例を示す図である。なお、
図11に示す項目群画像32は、
図6に示す項目群画像32と同じである。
【0122】
図11に示す変形例においては、スクロールバー33は、3つのマーカー50a~50cを含む。
図11に示すように、各マーカー50a~50cは、生成条件を満たす設備を示す項目が存在するカテゴリの領域に対応する、スクロールバー33上の領域を示す。具体的には、マーカー50aは、項目群画像32のうちで、攻撃設備のカテゴリの領域を示し、マーカー50bは、項目群画像32のうちで、防衛設備のカテゴリの領域を示し、マーカー50cは、項目群画像32のうちで、装飾設備のカテゴリの領域を示す。なお、「カテゴリの領域」とは、当該カテゴリに分類される各項目を少なくとも含む領域である。
図11に示す例では、カテゴリの領域には、当該カテゴリに分類される各項目と、当該カテゴリの名称を示す画像とを含む。なお、
図11においては、カテゴリの領域と、それに隣接するカテゴリの領域との境界を点線で示している。
【0123】
図11に示すように、マーカーは、項目群画像32におけるカテゴリの領域に対応する(スクロールバー33上における)領域を示すものであってもよい。これによれば、情報処理装置2は、項目群画像32内に占めるカテゴリの領域の割合を、マーカーによってユーザに把握させることができる。例えば、ユーザは、項目群画像32に含まれる複数の項目のうちでどのカテゴリに分類される項目が多いか(あるいは少ないか)を、マーカーを見ることによって把握することができる。
【0124】
なお、カテゴリの領域に対応する領域をマーカーが示す場合、あるカテゴリに対応するマーカーと、他のカテゴリに対応するマーカーとが接触して表示されることがある。例えば、
図11に示す例においては、マーカー50aとマーカー50bとが接触して表示される。したがって、上記の場合、互いに接触して表示される2つのマーカーをユーザが区別して認識することができるように、情報処理装置2は、対応するカテゴリ毎にマーカーの色、形状、および、模様のうち少なくとも1つを異ならせるようにしてもよい。
【0125】
また、
図11においては、マーカー50a~50cは、ノブ移動領域37に隣接して配置される。ただし、マーカーは、上記実施形態のようにノブ移動領域37と一部または全部が重なるように配置されてもよいし、上記変形例のように、ノブ移動領域37に隣接して配置されてもよいし、(マーカーとノブ移動領域との位置関係が把握できる程度に)ノブ移動領域37から離れて配置されてもよい。なお、マーカーは、項目群画像32から、当該項目群画像32のスクロール方向に対して実質的に垂直な方向に配置される(
図4および
図11参照)。
【0126】
上記実施形態および上記変形例のように、複数の項目が、複数のカテゴリのうち1つのカテゴリに割り当てられ、項目群画像32においては、同じカテゴリに割り当てられる項目がまとめて並べられる場合において、情報処理装置2は、条件を満たす項目に対応するカテゴリを示す位置にマーカーを表示する(
図4、
図11参照)。これによれば、情報処理装置2は、マーカーを目印として用いることによって、項目群画像32のうちで条件に合致するカテゴリの位置または領域を認識させることができる。また、上記によれば、マーカーは、条件を満たす各項目を個別に示すのではなく、条件を満たす項目が存在するカテゴリに対応するので、情報処理装置2は、スクロールバー上に配置されるマーカーの数が多くなりすぎる可能性を低減することができ、マーカーを見やすく表示することができる。
【0127】
なお、上記「カテゴリを示す位置にマーカーを表示する」とは、マーカーが、スクロールバー上において、項目群画像32のうちのカテゴリの厳密な位置または範囲を示す態様に限らない。例えば、
図11に示す変形例においては、2つのマーカーが接触して配置されることがある。また、後述する
図12のように項目が並べられる場合には、2つのマーカーが重なって配置されることがある。これらのようなマーカーの接触または重複を避けるべく、情報処理装置2は、一方のマーカーを、他方のマーカーと接触および重複しないように短くして表示してもよい。このとき、上記一方のマーカーは、それに対応するカテゴリの厳密な位置または範囲を示さなくてもよい。
【0128】
なお、上記実施形態および上記変形例においては、情報処理装置2は、条件を満たす項目が存在するカテゴリの先頭に対応する位置にマーカーを表示する。上記実施形態または上記変形例によれば、マーカーがカテゴリの先頭付近の位置を示すので、ユーザは、マーカーを目印として表示変更操作を行うことによって、項目群画像32のうちで各カテゴリの先頭付近の部分を容易に表示させることができる。このとき、ユーザは、カテゴリの先頭から順に項目を容易に確認することができる。
【0129】
なお、他の実施形態においては、情報処理装置2は、条件を満たす項目が存在するカテゴリに割り当てられる1以上の項目のうちで、項目群画像32における並び順における先頭の項目に対応する位置にマーカーを表示してもよい。これによっても上記実施形態および上記変形例と同様、ユーザは、マーカーを目印として表示変更操作を行うことによって、項目群画像32のうちで各カテゴリの先頭付近の部分を容易に表示させることができる。
【0130】
(項目群画像に関する変形例)
上記実施形態においては、項目群画像32は、複数の項目がスクロール方向に一列に並んで配置される構成であった。ここで、他の実施形態においては、項目群画像32における複数の項目の並べ方は、スクロール方向に並ぶ任意の並べ方であってよい。以下、
図12を参照して、項目群画像の変形例について説明する。
【0131】
図12は、上記実施形態の変形例における項目群画像とスクロールバーとの関係の一例を示す図である。
図12に示すように、本変形例における項目群画像51においては、複数の項目は、スクロール方向(すなわち、上下方向)に並べられるとともに、スクロール方向と垂直な方向(すなわち、左右方向)にも並べられる。具体的には、左上の位置から右方向に1行分の個数(ここでは、4つ)の項目が並べられ、右端の項目の次の項目が1つ下の行の左端に配置されるように、複数の項目が順に並べられる。
図12においては、同じカテゴリに含まれる項目を点線で囲んで示している。
【0132】
図12に示すような並べ方で各項目が並べられる場合であっても、上記マーカーを適用することができる。具体的には、情報処理装置2は、上記実施形態と同様に、条件を満たす項目が存在するカテゴリの先頭の位置に対応する位置(具体的には、スクロールバー33上の位置)にマーカー53a~53cを表示する(
図12参照)。なお、本変形例においては、カテゴリの名称を示す画像が項目群画像51に含まれず、項目群画像51における並び順における先頭の項目52a~52cの位置が、カテゴリの先頭の位置となる。したがって、本変形例においては、情報処理装置2は、条件を満たす項目が存在するカテゴリに割り当てられる1以上の項目のうちで、項目群画像51における並び順における先頭の項目52a~52cの位置に、マーカー53a~53cを表示する。なお、
図12においては、3つのカテゴリにはそれぞれ条件を満たす項目が存在するものとする。
図12に示す変形例においても、上記実施形態と同様、ユーザは、マーカー53a~53cを目印とすることによって、項目群画像のうちでカテゴリの先頭付近の部分を容易に表示させることができる。
【0133】
なお、
図12に示す項目群画像51についても、項目群画像32におけるカテゴリの領域を示すようなマーカー(
図11参照)が用いられてもよい。なお、
図12に示す例においては、あるカテゴリの最後の項目と、次のカテゴリの先頭の項目とが、スクロール方向に関して同じ位置に配置されることがある。このとき、これら2つのカテゴリに対応するマーカーは、スクロールバー上において重複して配置されてもよい。また、2つのマーカーは、互いに重複しないように配置されてもよい。例えば、
図12に示す例においては、マーカー53aは、その下端がマーカー53bの上端に接する位置まで延びるように配置されてもよい。
【0134】
(項目の変形例)
上記実施形態においては、項目群画像に含まれる項目は、ゲームマップに配置される設備を示すものであったが、項目は、任意のゲームオブジェクトを示すものであってよい。例えば、項目は、ゲームに登場するキャラクタ(例えば、プレイヤキャラクタ、あるいは、上述のユニット)を示すものであってもよいし、ゲームに登場するゲームアイテムを示すものであってもよい。項目がキャラクタを示す場合、例えば、キャラクタに設定される属性、レアリティ、または、レベルに基づいて各キャラクタがカテゴリに分類されてもよい。また、項目がゲームアイテムを示す場合、例えば、ゲームアイテムの種類または機能に基づいて各ゲームアイテムがカテゴリに分類されてもよい。
【0135】
なお、上記項目は、マーカーを表示するための条件の判定に用いられるパラメータ(上記実施形態においては、宝石の数)に影響を与える所定のゲーム処理(上記ステップS3)で用いられるゲームオブジェクトを示すものであってもよい。例えば、上記項目は、上記実施形態における施設を示す他、上記所定のゲーム処理におけるゲームに登場するユニット、または、当該ゲームにおいて用いられるゲームアイテム等を示すものであってもよい。ただし、上記項目は、上記所定のゲーム処理において用いられるゲームオブジェクトを示すものに限らず、所定のゲーム処理とは異なる他のゲーム処理において用いられるゲームオブジェクトを示すものであってもよい。
【0136】
また、上記実施形態においては、上記項目は、上記ゲーム処理においてユーザに有利な効果を付与するゲームオブジェクト(すなわち、上記攻撃設備、防衛設備、および、罠)を示すものであった。なお、ゲーム処理においてユーザに有利な効果を付与するゲームオブジェクトの例としては、ゲームマップに配置される設備の他、ゲームにおいて用いられる武器および防具等のアイテム、あるいは、ゲームに登場するキャラクタに対して設定することができるスキル等が挙げられる。また、上記項目は、ゲーム処理においてユーザに有利な効果を付与しないゲームオブジェクト(例えば、上記装飾設備)を示すものであってもよい。
【0137】
(その他の変形例)
上記実施形態においては、シミュレーションゲームのゲームアプリケーションが情報処理システムにおいて実行される態様を例として説明したが、情報処理システムにおいて実行されるゲームアプリケーションにおけるゲームのジャンルは任意である。上記マーカーを含むスクロールバーは、任意のゲームオブジェクトを示す複数の項目を含む項目群画像に対して適用することができる。また、他の実施形態においては、ゲームアプリケーション以外のアプリケーションにおいて上記スクロールバーが用いられてもよい。すなわち、上記スクロールバーは、任意の情報を示す複数の項目を含む項目群画像(例えば、項目として複数のサムネイル画像を含むウェブページ)に対して適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0138】
上記実施形態は、ユーザがコンテンツのうちの所望の部分を容易に表示させることができること等を目的として、例えば、ゲームプログラムまたはゲームシステムとして利用することが可能である。
【符号の説明】
【0139】
2 情報処理装置
21 処理部
22 記憶部
23 入力部
24 表示部
25 通信部
32 項目群画像
33 スクロールバー
35,52 項目
36 ノブ
37 ノブ移動領域
38,50,53 マーカー