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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】基地局及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20221214BHJP
【FI】
H04W52/02
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019179307
(22)【出願日】2019-09-30
(65)【公開番号】P2021057758
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-05-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500112146
【氏名又は名称】サイレックス・テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】香川 忠與
(72)【発明者】
【氏名】平尾 英典
(72)【発明者】
【氏名】下地 龍二
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-511600(JP,A)
【文献】特開2006-067244(JP,A)
【文献】特開2007-329696(JP,A)
【文献】特開2004-260380(JP,A)
【文献】特開2012-095032(JP,A)
【文献】特開2007-288728(JP,A)
【文献】特開2010-130096(JP,A)
【文献】特開2007-295149(JP,A)
【文献】国際公開第2007/145035(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/111377(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の省電力端末を含む複数の端末と通信する基地局であって、
送信用データを取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記送信用データのブロードキャスト送信を行う送信部と、を備え、
前記送信部は、前記取得部により取得された送信用データを前記複数の端末にブロードキャスト送信すると共に、前記1以上の省電力端末が、データの受信が可能となるタイミングで、前記取得部により取得された前記送信用データの再送信を行う
基地局。
【請求項2】
さらに、定期的にビーコンを送信するビーコン送信部を備え、
前記1以上の省電力端末は、前記ビーコン送信部から前記ビーコンが送信されるタイミングで、データの受信が可能となり、
前記送信部は、前記ビーコン送信部が前記ビーコンを送信するタイミングで、前記再送信を行う
請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
さらに、前記1以上の省電力端末のそれぞれから送信される、データの受信が可能となるタイミングを示す通知信号を受信する受信部を備え、
前記送信部は、前記受信部により受信された前記通知信号により示される、データの受信が可能となるタイミングで、前記再送信を行う
請求項1に記載の基地局。
【請求項4】
前記送信部は、前記再送信を、ブロードキャスト送信により行う
請求項2又は3に記載の基地局。
【請求項5】
前記送信部は、前記再送信における前記送信用データに付与する送信シーケンス番号を、前記再送信に先立って行うブロードキャスト送信における前記送信用データに付与する送信シーケンス番号と同じにする
請求項4に記載の基地局。
【請求項6】
前記送信部は、前記再送信を、ユニキャスト送信により行う
請求項2又は3に記載の基地局。
【請求項7】
前記1以上の省電力端末は、複数の省電力端末であり、
前記送信部は、前記ユニキャスト送信による前記再送信を、前記複数の省電力端末に対して、予め定められたシーケンスに従うポーリング方式により行う
請求項6に記載の基地局。
【請求項8】
前記基地局と前記複数の端末とは、IEEE802.11規格に準拠する通信を行い、
前記1以上の省電力端末は、IEEE802.11規格における省電力モードになる端末であり、
前記ビーコン送信部は、IEEE802.11規格におけるDTIM間隔で定期的に前記ビーコンを送信する
請求項2に記載の基地局。
【請求項9】
1以上の省電力端末を含む複数の端末と通信する基地局が行う通信方法であって、
送信用データを取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された前記送信用データをブロードキャスト送信する送信ステップと、
前記1以上の省電力端末が、データの受信が可能となるタイミングで、前記取得ステップにより取得された前記送信用データの再送信を行う再送信ステップとを含む
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
通信を行う基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の端末に対して、送信用データのブロードキャスト送信を行う基地局が知られている(例えば、特許文献1参照)。なお、「ブロードキャスト送信」の語は、狭義のブロードキャスト送信と狭義のマルチキャスト送信との両方の概念を含む、広義の語である。また、単に「ブロードキャスト送信」という場合、広義のブロードキャストを指す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-049834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、送信用データのブロードキャスト送信を行う基地局に、所定の期間に限ってデータの受信が可能となる省電力端末が接続されると、その基地局は、その省電力端末が、データの受信が可能となるタイミング(すなわち、データの受信が可能となる時間帯)に合わせてブロードキャスト送信を行う。このため、その基地局に接続される、省電力端末以外の端末は、基地局に省電力端末が接続されていない場合に比べて、ブロードキャスト送信により送信される送信用データの受信タイミングが遅れてしまうことがある。
【0005】
そこで、本発明は、基地局に省電力端末が接続される場合であっても、省電力端末以外の端末に、ブロードキャスト送信により送信する送信用データを、基地局に省電力端末が接続されていない場合に比べて遅れることなく受信させると共に、省電力端末にもその送信用データを受信させることができる基地局等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る基地局は、1以上の省電力端末を含む複数の端末と通信する基地局であって、送信用データを取得する取得部と、前記取得部により取得された前記送信用データのブロードキャスト送信を行う送信部と、を備え、前記送信部は、前記取得部により取得された送信用データを速やかに前記複数の端末にブロードキャスト送信すると共に、前記1以上の省電力端末が、データの受信が可能となるタイミングで、前記取得部により取得された前記送信用データの再送信を行う。
【0007】
上記基地局は、省電力端末が受信可能となるタイミングとは無関係に、送信用データのブロードキャスト送信を行うことができる。これにより、上記基地局によると、基地局に省電力端末が接続される場合であっても、省電力端末以外の端末に、ブロードキャスト送信により送信する送信用データを、基地局に省電力端末が接続されていない場合に比べて遅れることなく受信させることができる。一方で、上記基地局は、省電力端末が、データの受信が可能となるタイミングで送信用データの再送信を行う。これにより、上記基地局によると、省電力端末にも送信用データを受信させることができる。このように、上記基地局によると、基地局に省電力端末が接続される場合であっても、省電力端末以外の端末に、ブロードキャスト送信により送信する送信用データを、基地局に省電力端末が接続されていない場合に比べて遅れることなく受信させると共に、省電力端末にもその送信用データを受信させることができる。
【0008】
また、さらに、定期的にビーコンを送信するビーコン送信部を備え、前記1以上の省電力端末は、前記ビーコン送信部から前記ビーコンが送信されるタイミングで、データの受信が可能となり、前記送信部は、前記ビーコン送信部が前記ビーコンを送信するタイミングで、前記再送信を行うとしてもよい。
【0009】
これにより、上記基地局は、ビーコンを利用して、省電力端末に送信用データを受信させることができる。
【0010】
また、さらに、前記1以上の省電力端末のそれぞれから送信される、データの受信が可能となるタイミングを示す通知信号を受信する受信部を備え、前記送信部は、前記受信部により受信された前記通知信号により示される、データの受信が可能となるタイミングで、前記再送信を行うとしてもよい。
【0011】
これにより、上記基地局は、通知信号を利用して、省電力端末に送信用データを受信させることができる。
【0012】
また、前記送信部は、前記再送信を、ブロードキャスト送信により行うとしてもよい。
【0013】
これにより、上記基地局は、ブロードキャスト送信を利用して、省電力端末に送信用データを受信させることができる。
【0014】
また、前記送信部は、前記再送信における前記送信用データに付与する送信シーケンス番号を、前記再送信に先立って行うブロードキャスト送信における前記送信用データに付与する送信シーケンス番号と同じにするとしてもよい。
【0015】
これにより、端末は、送信用データを重複して受信したことを比較的容易に判定することができる。
【0016】
また、前記送信部は、前記再送信を、ユニキャスト送信により行うとしてもよい。
【0017】
これにより、上記基地局は、ユニキャスト送信を利用して、省電力端末に送信用データを受信させることができる。
【0018】
また、前記1以上の省電力端末は、複数の省電力端末であり、前記送信部は、前記ユニキャスト送信による前記再送信を、前記複数の省電力端末に対して、予め定められたシーケンスに従うポーリング方式により行うとしてもよい。
【0019】
これにより、上記基地局は、複数の省電力端末に送信用データを受信させることができる。
【0020】
また、前記基地局と前記複数の端末とは、IEEE802.11規格に準拠する通信を行い、前記1以上の省電力端末は、IEEE802.11規格における省電力モードになる端末であり、前記ビーコン送信部は、IEEE802.11規格におけるDTIM間隔で定期的に前記ビーコンを送信するとしてもよい。
【0021】
これにより、IEEE802.11規格に準拠するシステムに上記基地局を利用することができる。
【0022】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る通信方法は、1以上の省電力端末を含む複数の端末と通信する基地局が行う通信方法であって、送信用データを取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された前記送信用データを速やかにブロードキャスト送信する送信ステップと、前記1以上の省電力端末が、データの受信が可能となるタイミングで、前記取得部により取得された前記送信用データの再送信ステップとを含む。
【0023】
上記通信方法は、省電力端末が受信可能となるタイミングとは無関係に、送信用データのブロードキャスト送信を行うことができる。これにより、上記通信方法によると、基地局に省電力端末が接続される場合であっても、省電力端末以外の端末に、ブロードキャスト送信により送信する送信用データを、基地局に省電力端末が接続されていない場合に比べて遅れることなく受信させることができる。一方で、上記通信方法は、省電力端末が、データの受信が可能となるタイミングで送信用データの再送信を行う。これにより、上記通信方法によると、省電力端末にも送信用データを受信させることができる。このように、上記通信方法によると、基地局に省電力端末が接続される場合であっても、省電力端末以外の端末に、ブロードキャスト送信により送信する送信用データを、基地局に省電力端末が接続されていない場合に比べて遅れることなく受信させると共に、省電力端末にもその送信用データを受信させることができる。
【0024】
なお、本発明は、装置として実現できるだけでなく、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体として実現したり、そのプログラムを示す情報、データ又は信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データ及び信号は、インターネット等の通信ネットワークを介して配信してもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る基地局等によれば、基地局に省電力端末が接続される場合であっても、省電力端末以外の端末に、ブロードキャスト送信により送信する送信用データを、基地局に省電力端末が接続されていない場合に比べて遅れることなく受信させると共に、省電力端末にもその送信用データを受信させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、実施の形態1に係る通信システムの構成図である。
図2図2は、実施の形態1に係る基地局の構成図である。
図3図3は、第1送信処理のフローチャートである。
図4図4は、受信処理のフローチャートである。
図5図5は、実施の形態1に係る基地局と端末とが行う通信の様子の一具体例を示すタイミングチャートである。
図6図6は、実施の形態2に係る基地局の構成図である。
図7図7は、第2送信処理のフローチャートである。
図8図8は、実施の形態2に係る基地局と端末とが行う通信の様子の一具体例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0028】
以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。
【0029】
(実施の形態1)
以下、基地局がサーバからデータを取得し、取得したデータを複数の端末に対してブロードキャスト送信する通信システムについて説明する。
【0030】
図1は、実施の形態1に係る通信システム1の構成図である。
【0031】
図1に示すように、通信システム1は、基地局10と、非省電力端末21a~非省電力端末21cと、省電力端末22aと、サーバ30と、ネットワーク40とを含んで構成される。以下では、非省電力端末21a~非省電力端末21cのことを、各個体を区別して説明する必要がない場合には、単に非省電力端末21と称することもある。また、非省電力端末21a~非省電力端末21c及び省電力端末22のことを、各個体を区別して説明する必要がない場合には、単に端末20と称することもある。また、省電力端末22aのことを、単に省電力端末22と称することもある。
【0032】
端末20は、基地局10との間で無線通信を行う。基地局10と端末20との間で行う無線通信には、基地局10によるブロードキャスト送信と、基地局10によるユニキャスト送信とが含まれる。基地局10と端末20との間で行う無線通信は、例えば、IEEE802.11規格に準拠する通信であってもよい。但し、これは、一例であって、基地局10と端末20との間で行う無線通信は、IEEE802.11規格に準拠する通信に限定されない。
【0033】
端末20には、1以上の省電力端末22と、1以上の非省電力端末21とが含まれる。
【0034】
省電力端末22は、自身の消費電力を低減するため、自身の動作モードを、外部機器と無線通信を行うことができない省電力モードと、外部機器と無線通信を行うことができる非省電力モードとを切り替えて動作する。但し、省電力端末22は、省電力モードであるときであっても、基地局10から送信されるビーコン(後述)を受信することができる。省電力端末22は、省電力モードである場合において、基地局10から送信されるビーコンを受信すると、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替える。そして、所定条件が満たされると、再び、自身の動作モードを省電力モードへと切り替える。ここで、所定条件とは、例えば、ビーコンを受信してから所定時間が経過するという条件であってもよいし、所定の処理(例えば、基地局10からのブロードキャスト送信又はユニキャスト送信を受信する処理)が完了するという条件であってもよい。
【0035】
また、省電力端末22は、省電力モードである場合において、例えば、内蔵するタイマによる通知を受けて、又は、ユーザによる操作を受けて、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替えることができる。このように、基地局10から送信されるビーコンに同期することなく、自発的に、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替える場合には、省電力端末22は、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替えることにより無線通信が可能となるタイミングを示す通知信号(すなわち、データの受信が可能となるタイミングを示す通知信号)を、基地局10に送信する。省電力端末22は、例えば、IEEE802.11規格における省電力モードとなる端末であってもよい。但し、これは、一例であって、省電力端末22は、IEEE802.11規格における省電力モードとなる端末に限定されない。
【0036】
非省電力端末21は、常に非省電力モードで動作する端末である。すなわち、非省電力端末21は、省電力モードで動作することがない端末である。
【0037】
ネットワーク40は、複数の機器間を通信可能に接続する。複数の機器には、サーバ30と基地局10とが含まれる。図1では、ネットワーク40は、あたかも複数の機器間を有線により通信可能に接続する有線ネットワークであるかのように図示しているが、ネットワーク40は、必ずしも有線ネットワークである例に限定されず、例えば、無線ネットワークであっても構わない。
【0038】
サーバ30は、基地局10が端末20に送信するデータを記憶する。サーバ30が記憶するデータは、例えば、音声放送番組における音声データであってもよい。
【0039】
基地局10は、端末20との間で無線通信を行う。
【0040】
図2は、基地局10の構成図である。
【0041】
図2に示すように、基地局10は、取得部11と、送信部12と、ビーコン送信部13と、受信部14とを備える。
【0042】
取得部11は、サーバ30から、ネットワーク40を介して、端末20に送信する送信用データを取得する。そして、取得した送信用データを一時的に記憶する。
【0043】
送信部12は、取得部11により取得された送信用データのブロードキャスト送信を行う。送信部12は、さらに、省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングで、取得部11により取得された送信用データの再送信を行う。このとき、送信部12は、送信用データの再送信を、ブロードキャスト送信により行う。送信部12により再送信される送信用データは、取得部11により取得されて一時的に記憶されている送信用データである。取得部11は、例えば、送信部12により送信用データの再送信が行われると、一時的に記憶している送信用データを破棄してもよい。
【0044】
上述したように、省電力端末22は、基地局10から送信されるビーコンを受信すると、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替える。このため、送信部12は、後述するビーコン送信部13がビーコンを送信するタイミングで、送信用データの再送信を行うことで、省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングでの送信用データの再送信を行う。また一方、上述したように、省電力端末22は、基地局10から送信されるビーコンに同期することなく、自発的に自身の動作モードを省電力モードから非省電力モードへと切り替える場合には、通知信号を送信する。この場合は、送信部12は、省電力端末22からの通知信号により示される、データの受信が可能となるタイミングで送信用データの再送信を行うことで、省電力端末22はデータの受信が可能となるタイミングで送信用データを受信できる。
【0045】
送信部12は、送信用データの再送信を行う際に、送信用データに付与する送信シーケンス番号を、再送信に先立って行うブロードキャスト送信における送信用データに付与するシーケンス番号と同じにする。先に受信済みの端末20における重複受信を避けるためであり、詳細は後述する。
【0046】
ビーコン送信部13は、定期的に、無線通信に必要な情報を含むビーコンを送信する。ビーコン送信部13は、例えば、IEEE802.11規格におけるDTIM(Delivery Traffic Indication Message)間隔で定期的にビーコンを送信してもよい。但し、これは、一例であって、ビーコン送信部13は、必ずしも、IEEE802.11規格におけるDTIM間隔で定期的にビーコンを送信する必要はない。
【0047】
受信部14は、省電力端末22から送信される通知信号を受信する。
【0048】
以下、上記構成の通信システム1が行う動作について説明する。
【0049】
通信システム1において、基地局10は、送信用データを送信する第1送信処理を行い、非省電力端末21及び非省電力モードの省電力端末22(以下、これらの端末のことを、「非省電力モードで動作する端末20」とも称する)は、送信用データを受信する受信処理を行う。以下、これら第1送信処理と受信処理とについて、図面を参照しながら順に説明する。
【0050】
図3は、第1送信処理のフローチャートである。
【0051】
第1送信処理は、例えば、サーバ30を利用するユーザの指示により、サーバ30から、基地局10に、ネットワーク40を介して送信用データが送信されることで開始される。
【0052】
サーバ30から送信用データが送信されると、取得部11は、その送信用データを取得する(ステップS100)。
【0053】
送信用データが取得されると、送信部12は、速やかに、その送信用データのブロードキャスト送信を行う(ステップS110)。
【0054】
送信用データのブロードキャスト送信が行われると、送信部12は、省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングになるまで待つ(ステップS120:Noを繰り返す)。より具体的には、送信部12は、ビーコン送信部13がビーコンを送信するタイミングと、受信部14が省電力端末22から送信される通知信号を受信するタイミングとのうちの速い方のタイミングになるまで待つ。
【0055】
省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングになると(ステップS120:Yes)、送信部12は、送信用データに付与する送信シーケンス番号を、再送信に先立って行うブロードキャスト送信における送信用データに付与するシーケンス番号と同じにして(ステップS130)、ブロードキャスト送信により、送信用データの再送信を行う(ステップS140)。
【0056】
ステップS140の処理が終了すると、基地局10は、その第1送信処理を終了する。
【0057】
図4は、端末のデータ受信処理のフローチャートである。
【0058】
受信処理は、基地局10から、ブロードキャスト送信によりデータが送信されることで開始される。
【0059】
基地局10から、ブロードキャスト送信によりデータが送信されると、非省電力モードで動作する端末20は、そのデータを受信する(ステップS200)。
【0060】
データを受信すると、非省電力モードで動作する端末20は、受信したデータに付与されたシーケンス番号を取得する(ステップS210)。
【0061】
シーケンス番号を取得すると、非省電力モードで動作する端末20は、過去に、ブロードキャスト送信により送信された同じシーケンス番号が付与されたデータを受信したか否かを調べる(ステップS220)。
【0062】
ステップS220の処理において、過去に、ブロードキャスト送信により送信された同じシーケンス番号が付与されたデータを受信していた場合に(ステップS220:Yes)、非省電力モードで動作する端末20は、その受信したデータを破棄する(ステップS230)。
【0063】
ステップS230の処理が終了した場合、及び、ステップS220の処理において、過去に、ブロードキャスト送信により送信された同じシーケンス番号が付与されたデータを受信していなかった場合に(ステップS220:No)、非省電力モードで動作する端末20は、その受信処理を終了する。
【0064】
以下、通信システム1において、基地局10と端末20とが行う通信の具体例について説明する。
【0065】
図5は、基地局10と端末20とが行う通信の様子の一具体例を示すタイミングチャートである。
【0066】
この具体例において、基地局10は、時刻t0に1度目の送信用データを取得し、その後、時刻t1及び時刻t3にビーコンを送信する。そして、基地局10は、その後、時刻t4に2度目の送信用データを取得する。一方で、省電力端末22は、時刻t0及び時刻t4において省電力モードであり、時刻t4の後の時刻t5に、自発的に自身の動作モードを省電力モードから非省電力モードへと切り替える。
【0067】
時刻t0に、基地局10において、取得部11が1度目の送信用データを取得すると、送信部12は、速やかに、取得部11により取得された送信用データのブロードキャスト送信を行う。すると、非省電力端末21は、その送信用データを受信する。このように、非省電力端末21は、取得部11が送信用データを取得すると、速やかに、その送信用データを受信することができる。一方で、省電力端末22は時刻t0には省電力状態であるため、その送信用データを受信しない。
【0068】
時刻t1に、基地局10において、ビーコン送信部13が省電力モードにある端末20を非省電力モードに切り替える旨の指示を含むビーコンを送信すると、送信部12は、時刻t2に、ブロードキャスト送信による送信用データの再送信を行う。この際、送信部12は、時刻t0における送信の際に送信用データに付与したシーケンス番号と同じシーケンス番号を今回送信する送信用データにも付与して再送信を行う。すると、非省電力端末21は、その送信用データを受信する。非省電力端末21は、受信した送信用データに付与されたシーケンス番号が、過去に受信したデータに付与されたシーケンス番号と同じであるため、その受信した送信用データを破棄する。このように、非省電力端末21は、送信用データを重複して受信しても、その重複して受信した送信用データを破棄することができる。一方で、省電力端末22は、時刻t1に送信されたビーコンを受信して、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替える。そして、省電力端末22は、時刻t2に、送信された送信用データを受信する。このように、省電力端末22は、非省電力端末21よりも受信のタイミングは遅くなるものの、送信用データを受信することができる。基地局10において、送信部12が送信用データの再送信を行うと、取得部11は、一時的に記憶している送信用データを破棄する。
【0069】
時刻t3に、基地局10において、ビーコン送信部13がビーコンを送信する。この際、送信部12は、取得部11に一時的に記憶されている送信データがないため、ブロードキャスト送信を行わない。
【0070】
時刻t4に、基地局10において、取得部11が2度目の送信用データを取得すると、送信部12は、速やかに、取得部11により取得された送信用データのブロードキャスト送信を行う。すると、非省電力端末21は、その送信用データを受信する。このように、非省電力端末21は、取得部11が送信用データを取得すると、速やかに、その送信用データを受信することができる。一方で、省電力端末22は省電力状態であるため、その送信用データを受信しない。
【0071】
時刻t5に、省電力端末22は、自発的に自身の動作モードを省電力モードから非省電力モードへと切り替えると、通知信号を送信する。すると、受信部14は、その通知信号を受信し、送信部12は、時刻t6に、ブロードキャスト送信による送信用データの再送信を行う。この際、送信部12は、時刻t4における送信の際に送信用データに付与したシーケンス番号と同じシーケンス番号を今回送信する送信用データにも付与して再送信を行う。すると、非省電力端末21は、その送信用データを受信する。非省電力端末21は、受信した送信用データに付与されたシーケンス番号が、過去に受信したデータに付与されたシーケンス番号と同じであるため、その受信した送信用データを破棄する。このように、非省電力端末21は、送信用データを重複して受信しても、その重複して受信した送信用データを破棄することができる。一方で、省電力端末22は、時刻t6に、送信された送信用データを受信する。このように、省電力端末22は、非省電力端末21よりも受信のタイミングは遅くなるものの、送信用データを受信することができる。基地局10において、送信部12が送信用データの再送信を行うと、取得部11は、一時的に記憶している送信用データを破棄する。
【0072】
以上説明したように、基地局10によると、基地局10に非省電力端末21と省電力端末22が混在して接続される場合であっても、省電力端末22以外の端末20(すなわち、非省電力端末21)に、ブロードキャスト送信により送信する送信用データを、基地局10に省電力端末22が接続されていない場合に比べて遅れることなく受信させると共に、省電力端末22にもその送信用データを受信させることができる。
【0073】
これに対して、省電力端末22が接続されると、その省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングに合わせてブロードキャスト送信を行うタイプの、第1の比較例に係る基地局(以下、「第1の比較用基地局」とも称する)について考察する。第1の比較用基地局は、非省電力端末21が接続される場合において、図5における時刻t0に送信用データを取得すると、図5における時刻t2になって初めて、その送信用データのブロードキャスト送信を行う。このため、第1の比較用基地局によると、第1の比較用基地局に接続される非省電力端末21は、第1の比較用基地局に省電力端末22が接続されていない場合に比べて、ブロードキャスト送信により送信される送信用データの受信タイミングが遅れてしまう。ブロードキャスト送信により送信される送信用データの受信タイミングが遅れてしまうと、例えば、送信用データが、非省電力端末21において放送される音声放送番組における音声データである場合には、その音声放送番組における音声が遅延してしまうこととなる。また、ブロードキャスト送信により送信される送信用データの受信タイミングが遅れてしまうと、例えば、送信用データが、第1の比較用基地局の時刻と非省電力端末21の時刻とを同期させるための同期信号である場合には、第1の比較用基地局の時刻と非省電力端末21の時刻とを正しく同期させることができなくなる。
【0074】
次に、省電力端末22が接続されたとしても、その省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングとは無関係に、送信用データのブロードキャスト送信を行う一方で、その省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングに合わせて、その送信用データの再送信を行わないタイプの、第2の比較例に係る基地局(以下、「第2の比較用基地局」とも称する)について考察する。第2の比較用基地局は、図5における時刻t0に送信用データを取得すると、速やかに、その送信用データのブロードキャスト送信を行うことができる。しかしながら、第2の比較用基地局は、図5における時刻t2になっても、すなわち、省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングになっても、その送信用データの再送信を行わない。このため、第2の比較用基地局によると、第2の比較用基地局に接続される省電力端末22は、省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミング以外のタイミングで送信された送信用データを受信することができない。
【0075】
(実施の形態2)
以下、実施の形態1に係る通信システム1の一部が変更されて構成される実施の形態2に係る通信システムについて説明する。以下では、実施の形態2に係る通信システムについて、通信システム1と同様の構成要素については、既に説明済みであるとして同じ符号を振ってその詳細な説明を省略し、通信システム1との相違点を中心に説明する。
【0076】
実施の形態2に係る通信システムは、通信システム1から、基地局10が実施の形態2に係る基地局に変更されて構成される。
【0077】
図6は、実施の形態2に係る基地局10aの構成図である。
【0078】
図6に示すように、基地局10aは、実施の形態1に係る基地局10から、送信部12が送信部12aに変更されて構成される。
【0079】
送信部12aは、取得部11により取得された送信用データのブロードキャスト送信を行う。送信部12aは、さらに、省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングで、省電力端末22を対象として、取得部11により取得された送信用データの再送信を行う。このとき、送信部12は、送信用データの再送信を、ブロードキャスト送信ではなく、ユニキャスト送信により行う。送信部12aにより再送信される送信用データは、取得部11により取得されて一時的に記憶されている送信用データである。
【0080】
送信部12aは、ビーコン送信部13がビーコンを送信するタイミングで、送信用データの再送信を行うことで、省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングでの送信用データの再送信を行う。また、送信部12aが、省電力端末22からの通知信号により示される、データの受信が可能となるタイミングで送信用データの再送信を行うことで、省電力端末22はデータの受信が可能となるタイミングで送信用データを受信できる。
【0081】
送信部12aは、基地局10aに接続される省電力端末22が複数である場合には、ユニキャスト送信による送信用データの再送信を、予め定められたシーケンスに従うポーリング方式により行う。また、送信部12aは、基地局10aに接続される省電力端末22が1つである場合には、ユニキャスト送信による送信用データの再送信を、ポーリング方式によらずに行う。
【0082】
以下、上記構成の実施の形態2に係る通信システムが行う動作について説明する。
【0083】
実施の形態2に係る通信システムにおいて、基地局10aは、送信用データを送信する第2送信処理を行う。
【0084】
図7は、第2送信処理のフローチャートである。
【0085】
第2送信処理は、ネットワーク40を介して、サーバ30から、基地局10aに、送信用データが送信されることで開始される。
【0086】
第2送信処理において、ステップS300の処理~ステップS320の処理は、それぞれ、実施の形態1に係る第2送信処理(図3等参照)の処理における、ステップS100の処理~ステップS120の処理に対して、送信部12を送信部12aに読み替えた処理と同様の処理である。このため、ここでは、ステップS300の処理からステップS320の処理は既に説明済みであるとしてその詳細な説明を省略し、ステップS330の処理~ステップS350の処理を中心に説明する。また、実施の形態2における送信用データの再送信のタイミングは、基地局10aからのビーコン送信の周期をもとに行われることで説明する。
【0087】
省電力端末22が、データの受信が可能となるタイミングになると(ステップS320:Yes)、送信部12は、基地局10aに接続される省電力端末22が複数であるか否かを調べる(ステップS330)。
【0088】
ステップS330の処理において、基地局10aに接続される省電力端末22が複数である場合に(ステップS330:Yes)、送信部12は、予め定められたシーケンスに従うポーリング方式によるユニキャスト方式により、送信用データの再送信を行う(ステップS340)。
【0089】
ステップS330の処理において、基地局10aに接続される省電力端末22が複数でない場合に(ステップS330:No)、送信部12は、ポーリング方式によらないユニキャスト方式により、送信用データの再送信を行う(ステップS350)。
【0090】
ステップS340の処理が終了した場合、及び、ステップS350の処理が終了した場合に、基地局10aは、その第2送信処理を終了する。
【0091】
以下、実施の形態2に係る通信システムにおいて、基地局10aと端末20とが行う通信の具体例について説明する。
【0092】
図8は、基地局10aと端末20とが行う通信の様子の一具体例を示すタイミングチャートである。
【0093】
この具体例において、基地局10aは、時刻t0に1度目の送信用データを取得し、その後、時刻t1及び時刻t3にビーコンを送信する。そして、基地局10aは、その後、時刻t4に2度目の送信用データを取得する。一方で、省電力端末22は、時刻t0及び時刻t4において省電力モードであり、時刻t4の後の時刻t5に、自発的に自身の動作モードを省電力モードから非省電力モードへと切り替える。
【0094】
時刻t0に、基地局10aにおいて、取得部11が1度目の送信用データを取得すると、送信部12aは、速やかに、取得部11により取得された送信用データのブロードキャスト送信を行う。すると、非省電力端末21は、その送信用データを受信する。このように、非省電力端末21は、取得部11が送信用データを取得すると、速やかに、その送信用データを受信することができる。一方で、省電力端末22は省電力状態であるため、その送信用データを受信しない。
【0095】
時刻t1に、基地局10aにおいて、ビーコン送信部13がビーコンを送信すると、送信部12aは、時刻t2に、省電力端末22を対象として、ユニキャスト送信による送信用データの再送信を行う。この再送信は、省電力端末22を対象とするユニキャスト送信であるため、非省電力端末21は、再送信された送信用データを受信しない。一方で、省電力端末22は、時刻t1に送信されたビーコンを受信して、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替える。そして、省電力端末22は、時刻t2に、送信された送信用データを受信する。このように、省電力端末22は、非省電力端末21よりも受信のタイミングは遅くなるものの、送信用データを受信することができる。基地局10aにおいて、送信部12aが送信用データの再送信を行うと、取得部11は、一時的に記憶している送信用データを破棄する。
【0096】
時刻t3に、基地局10aにおいて、ビーコン送信部13がビーコンを送信する。この際、送信部12aは、取得部11に一時的に記憶されている送信データがないため、ブロードキャスト送信を行わない。
【0097】
時刻t4に、基地局10aにおいて、取得部11が2度目の送信用データを取得すると、送信部12aは、速やかに、取得部11により取得された送信用データのブロードキャスト送信を行う。すると、非省電力端末21は、その送信用データを受信する。このように、非省電力端末21は、取得部11が送信用データを取得すると、速やかに、その送信用データを受信することができる。一方で、省電力端末22は省電力状態であるため、その送信用データを受信しない。
【0098】
時刻t5に、省電力端末22は、自発的に自身の動作モードを省電力モードから非省電力モードへと切り替えると、通知信号を送信する。すると、受信部14は、その通知信号を受信し、送信部12aは、時刻t6に、省電力端末22を対象として、ユニキャスト送信による送信用データの再送信を行う。この再送信は、省電力端末22を対象とするユニキャスト送信であるため、非省電力端末21は、再送信された送信用データを受信しない。一方で、省電力端末22は、時刻t6に、送信された送信用データを受信する。このように、省電力端末22は、非省電力端末21よりも受信のタイミングは遅くなるものの、送信用データを受信することができる。基地局10aにおいて、送信部12aが送信用データの再送信を行うと、取得部11は、一時的に記憶している送信用データを破棄する。
【0099】
以上説明したように、基地局10aによると、基地局10aに省電力端末22が接続される場合であっても、省電力端末22以外の端末20(すなわち、非省電力端末21)に、ブロードキャスト送信により送信する送信用データを、基地局10に省電力端末22が接続されていない場合に比べて遅れることなく受信させると共に、省電力端末22にもその送信用データを受信させることができる。
【0100】
(その他の実施の形態)
以上、本発明に係る基地局について、実施の形態1及び実施の形態2に基づいて説明したが、本発明は、これら実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、及び異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0101】
(1)実施の形態1及び実施の形態2において、省電力端末22は、省電力モードである場合において、基地局10から送信されるビーコンを受信すると、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替えるとして説明した。しかしながら、省電力端末22は、基地局10によるビーコンの送信と同期して自身の動作モードを省電力モードから非省電力モードへと切り替えることができれば、他の方法により、基地局10によるビーコンの送信と同期して、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替えるとしてもよい。例えば、基地局10から送信されるビーコンに、基地局10がビーコンを送信するタイミングを示す情報(例えば、周期的に送信されるビーコンの送信周期を示す情報等)が含まれており、省電力端末22は、一旦、基地局10から送信されるビーコンを受信すると、その受信したビーコンに含まれる情報に基づいて、それ以降、基地局10によるビーコンの送信と同期して、自身の動作モードを、省電力モードから非省電力モードへと切り替えるとしてもよい。
【0102】
(2)実施の形態1及び実施の形態2における、第1送信処理、受信処理、及び、第2送信処理における各ステップは、コンピュータ(コンピュータシステム)によって実行されてもよい。そして、本発明は、第1送信処理、受信処理、及び、第2送信処理における各ステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現できる。さらに、本発明は、そのプログラムを記録したCD-ROM等である非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。
【0103】
例えば、本発明が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリおよび入出力回路等のハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリまたは入出力回路等から取得して演算したり、演算結果をメモリまたは入出力回路等に出力したりすることによって、各ステップが実行される。
【0104】
(3)実施の形態1及び実施の形態2における、基地局10及び基地局10aに含まれる複数の構成要素は、それぞれ、専用または汎用の回路として実現されてもよい。これらの構成要素は、1つの回路として実現されてもよいし、複数の回路として実現されてもよい。
【0105】
また、基地局10及び基地局10aに含まれる複数の構成要素は、集積回路(IC:Integrated Circuit)であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらの構成要素は、個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。LSIは、集積度の違いにより、システムLSI、スーパーLSIまたはウルトラLSIと呼称される場合がある。
【0106】
また、集積回路はLSIに限られず、専用回路または汎用プロセッサで実現されてもよい。上述したように、プログラム可能なFPGA、または、LSI内部の回路セルの接続および設定が再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサが、利用されてもよい。
【0107】
さらに、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて、中継装置に含まれる各構成要素の集積回路化が行われてもよい。
【0108】
(4)その他、実施の形態1及び実施の形態2に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、通信を行う基地局等に広く利用可能である。
【符号の説明】
【0110】
1 情報提供システム
10、10a 基地局
11 取得部
12、12a 送信部
13 ビーコン送信部
14 受信部
20 端末
21、21a、21b、21c 非省電力端末
22、22a 省電力端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8