(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】物品供給装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/80 20060101AFI20221214BHJP
【FI】
B65G47/80 A
(21)【出願番号】P 2021197633
(22)【出願日】2021-12-06
(62)【分割の表示】P 2018012313の分割
【原出願日】2018-01-29
【審査請求日】2021-12-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000158781
【氏名又は名称】紀伊産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167900
【氏名又は名称】福井 仁
(72)【発明者】
【氏名】小松 昭太
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 直之
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-314737(JP,A)
【文献】特開2003-026321(JP,A)
【文献】特開昭57-023516(JP,A)
【文献】特開平04-243721(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/80
B65G 47/00-47/20
B65G 47/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送路に載置された対象物を搬送するメインコンベアを備え、前記メインコンベアの搬送路を所定の搬送方向に沿って移動させることによって、前記対象物を供給する物品供給装置であって、
搬送路に載置された対象物を前記メインコンベアの搬送方向に沿って搬送するとともに、前記メインコンベアと隣り合うように配設されたサブコンベアと、
前記サブコンベアの搬送路に載置された対象物を前記メインコンベアの搬送路に移載する移載手段と、
前記メインコンベアの搬送路に載置された対象物の搬送量を検知する検知手段と、
前記物品供給装置を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記検知手段にて検知された対象物の搬送量が所定の搬送量よりも少ない場合に前記移載手段にて移載すると判定する移載判定部と、
前記移載判定部にて移載すると判定した場合に、前記移載手段にて前記サブコンベアの搬送路に載置された対象物を前記メインコンベアの搬送路に移載させる移載実行部とを備え
、
前記移載実行部は、前記移載判定部にて移載しないと判定した場合に、前記サブコンベアの搬送速度を前記メインコンベアの搬送速度よりも遅くすることを特徴とする物品供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンパクト等の対象物を供給する物品供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンパクト等の容器に内容物を自動的に装填し、最終製品を製造する装填装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された自動組立装置は、コンパクトの蓋を自動的に開蓋する容器開蓋装置や、化粧料を充填した中皿をコンパクトに組み込む中皿組込装置や、中皿に充填された化粧料の上にフィルムを載置するフィルム載置装置や、コンパクトを梱包するカートニング装置などを備えている。そして、これらの装置に対してコンパクトを搬送することによって、最終製品を製造している。
ところで、このような装填装置では、コンベアの搬送路に手作業にて容器(対象物)を載置し、このコンベアの搬送路を所定の搬送方向に沿って移動させることによって、容器を供給している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コンベアの搬送路は、所定の搬送方向に沿って移動しているので、作業者は、十分な量の容器を搬送路に載置してある場合には、手が空いてしまい、十分な量の容器を搬送路に載置していない場合には、容器を搬送路に載置し続けなければならなくなる。そして、例えば、容器の補充など何らかの事情によって容器を搬送路に載置できなくなれば、装填装置は、容器を供給することはできなくなるので、停止しなければならなくなってしまうという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、作業者の負担を軽減することができ、対象物を安定して供給することができる物品供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の物品供給装置は、搬送路に載置された対象物を搬送するメインコンベアを備え、メインコンベアの搬送路を所定の搬送方向に沿って移動させることによって、対象物を供給する物品供給装置であって、搬送路に載置された対象物をメインコンベアの搬送方向に沿って搬送するとともに、メインコンベアと隣り合うように配設されたサブコンベアと、サブコンベアの搬送路に載置された対象物をメインコンベアの搬送路に移載する移載手段と、メインコンベアの搬送路に載置された対象物の搬送量を検知する検知手段と、物品供給装置を制御する制御手段とを備え、制御手段は、検知手段にて検知された対象物の搬送量が所定の搬送量よりも少ない場合に移載手段にて移載すると判定する移載判定部と、移載判定部にて移載すると判定した場合に、移載手段にてサブコンベアの搬送路に載置された対象物をメインコンベアの搬送路に移載させる移載実行部とを備え、移載実行部は、移載判定部にて移載しないと判定した場合に、サブコンベアの搬送速度をメインコンベアの搬送速度よりも遅くすることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、物品供給装置は、メインコンベアと、サブコンベアと、移載手段と、検知手段と、制御手段とを備えている。そして、制御手段は、検知手段にて検知された対象物の搬送量が所定の搬送量よりも少ない場合に移載手段にて移載すると判定する移載判定部と、移載判定部にて移載すると判定した場合に、移載手段にてサブコンベアの搬送路に載置された対象物をメインコンベアの搬送路に移載させる移載実行部とを備えている。したがって、作業者は、十分な量の対象物をメインコンベアの搬送路に載置してある場合には、対象物をサブコンベアの搬送路に載置しておくことができる。そして、物品供給装置は、検知手段にて検知された対象物の搬送量が所定の搬送量よりも少ない場合に、移載手段にてサブコンベアの搬送路に載置された対象物をメインコンベアの搬送路に移載させるので、作業者の負担を軽減することができ、対象物を安定して供給することができる。
また、移載実行部は、移載判定部にて移載しないと判定した場合に、サブコンベアの搬送速度をメインコンベアの搬送速度よりも遅くするので、作業者は、対象物をサブコンベアの搬送路に載置しやすくなる。したがって、物品供給装置は、作業者の負担を更に軽減することができ、対象物を更に安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】閉蓋状態としたコンパクトを示す上面図および側面図
【
図2】開蓋状態としたコンパクトを示す上面図および側面図
【
図8】容器供給装置の制御方法を示すフローチャート
【
図9】十分な量の容器を搬送路に載置してある状態の容器供給装置の上面図
【
図10】十分な量の容器を搬送路に載置してある状態の容器供給装置の要部断面図
【
図11】十分な量の容器を搬送路に載置していない状態の容器供給装置の上面図
【
図12】サブコンベアの搬送路を上昇させた状態の容器供給装置の上面図
【
図13】サブコンベアの搬送路を上昇させた状態の容器供給装置の要部断面図
【
図14】サブコンベアの搬送路を下降させた後の容器供給装置の上面図
【
図15】容器をラベル貼付装置に供給している状態の容器供給装置の上面図
【
図16】容器をラベル貼付装置に供給している状態の送出機構の断面を示す図
【
図17】容器をガイドレールにてサブコンベアの搬送路に戻している状態の容器供給装置の上面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態のコンパクトの装填装置は、化粧料を充填した中皿と、ブラシとを容器に装填することによって、最終製品としてのコンパクトを製造する装置である。まず、このコンパクトについて説明する。
【0020】
図1は、閉蓋状態としたコンパクトを示す上面図および側面図である。
図2は、開蓋状態としたコンパクトを示す上面図および側面図である。具体的には、
図1(A)および
図2(A)は、コンパクトの上面図であり、
図1(B)および
図2(B)は、コンパクトの側面図である。
コンパクト100は、
図1および
図2に示すように、容器20と、この容器20に装填された中皿DおよびブラシBとを備えている(
図2(A)参照)。
【0021】
容器20は、容器本体201と、容器本体201を蓋する蓋部材202とを備えている。
容器本体201は、化粧料C1を充填した中皿Dを収容する収容部201Aと、ブラシBを収容する収容部201Bとを備えている。
蓋部材202は、矩形板状のミラーMと、このミラーMを収容する収容部202Aとを備えている。
【0022】
また、容器20は、容器本体201の一端および蓋部材202の一端を回動自在に接続するヒンジ部203と、容器本体201の他端および蓋部材202の他端を開閉自在に係合するフック部204とを有している。この容器20は、ヒンジ部203を回動させてフック部204を係合して閉蓋状態とすることによって、全体略直方体状となる。
【0023】
図3は、コンパクトの装填装置を示す上面図である。具体的には、
図3は、コンパクトの装填装置1を鉛直上方側から見た模式図である。なお、
図3では、鉛直上方向を+Z軸方向とし、このZ軸と直交する2軸をX,Y軸として説明する。以下の図面においても同様である。
コンパクトの装填装置1は、
図3に示すように、複数の容器20を収容したパレット2を所定方向(X軸方向)に沿って搬送することによって、複数の容器20を搬送するコンベアVを備えている。
【0024】
また、コンパクトの装填装置1は、容器供給装置3と、ラベル貼付装置4と、容器移載装置5と、容器開蓋装置6と、中皿清掃装置7と、中皿装填装置8と、ブラシ装填装置9と、パレット調整装置10と、容器排出装置11とを備え、これらの装置3~11は、コンベアVの上流側から下流側に向かって配設されている。
なお、コンベアVおよび装置3~11は、ガラス板を嵌め込まれたフレームにて密閉された領域の内部に収納されている(図示略)。作業者は、コンベアVおよび装置3~11の近傍にそれぞれ配設された扉を開くことによって、コンベアVおよび装置3~11のメンテナンス等を実施できる。
【0025】
コンベアVは、6個の容器20を供給したパレット2を所定方向(X軸方向)に沿って搬送することによって、容器20を搬送する。
コンベアVは、パレット2を+X軸方向に搬送することによって、容器20を搬送する往路用コンベアV1と、往路用コンベアV1と平行に配設されるとともに、パレット2を-X軸方向に搬送することによって、パレット2を往路用コンベアV1の上流側に搬送する復路用コンベアV2とを備えている。
【0026】
また、コンベアVは、復路用コンベアV2にて往路用コンベアV1の上流側に搬送されてきたパレット2を往路用コンベアV1に送り出す往路用送出機構(図示略)と、往路用コンベアV1にて復路用コンベアV2の上流側に搬送されてきたパレット2を復路用コンベアV2に送り出す復路用送出機構(図示略)とを備えている。
【0027】
したがって、コンベアVは、パレット2を往路用コンベアV1にて+X軸方向に搬送した後、復路用送出機構にて復路用コンベアV2に送り出し、復路用コンベアV2にて-X軸方向に搬送した後、往路用送出機構にて往路用コンベアV1に再び送り出すので、パレット2をZ軸まわりに回転させるように巡回させて搬送する。
【0028】
容器供給装置3は、作業者によってメインコンベア33に載置された容器20をラベル貼付装置4に搬送する。ここで、作業者は、閉蓋状態の容器本体201を鉛直上方側とし、蓋部材202を鉛直下方側とし、表裏反転させた容器20を容器供給装置3に載置する。この容器供給装置3については後に詳細に説明する。
【0029】
ラベル貼付装置4は、-Y軸方向に向かって容器20を搬送する搬送路41と、搬送路41にて搬送されている容器20に対して鉛直上方側からラベルを貼り付ける貼付機構42とを備えている。ここで、容器20は、表裏反転しているので、ラベル貼付装置4は、容器本体201にラベルを貼り付けている。
容器移載装置5は、搬送路41を介して+X軸方向に向かって搬送されている容器20をパレット2に移載する。具体的には、容器移載装置5は、6個の容器20をパレット2に移載する。
なお、容器20は、ラベル貼付装置4にてラベルを貼り付けられた後、容器移載装置5にてパレット2に移載される前、換言すれば搬送路41を介して+X軸方向に向かって搬送されているときに、閉蓋状態の容器本体201を鉛直下方側とし、蓋部材202を鉛直上方側とするように反転させている。
【0030】
容器開蓋装置6は、パレット2に供給された容器20のフック部204の係合を解除した後、ヒンジ部203を回動させることによって、容器20を開蓋する。
中皿清掃装置7は、中皿Dを鉛直上方側から把持するインデックス71と、中皿Dを鉛直下方側から把持するインデックス72とを備え、インデックス71およびインデックス72に把持された中皿Dの底面、各側面、および上面の周縁部の6面を清掃する。
【0031】
中皿装填装置8は、中皿清掃装置7にて清掃された中皿Dを容器開蓋装置6にて開蓋状態とした容器20のそれぞれに装填する。具体的には、中皿装填装置8は、容器20の収容部201Aにホットメルト接着剤を塗布した後、化粧料C1を充填した中皿Dを装填する。
ブラシ装填装置9は、ブラシBを載置する載置台91と、載置台91に載置されたブラシBを容器20に装填する装填機構92を備えている。この装填機構92は、中皿装填装置8にて中皿Dを装填した容器20のそれぞれにブラシBを装填する。具体的には、ブラシ装填装置9は、容器20の収容部201BにブラシBを装填する。
【0032】
パレット調整装置10は、容器20の大きさに合わせてパレット2の調整を実施する。ここで、パレット2は、6個の容器20を収容できるとともに、その収容幅を調整できるようになっている。パレット調整装置10は、このパレット2の収容幅の調整を実施する。
容器排出装置11は、容器20を排出する排出路111と、容器20をパレット2から排出路111に移載する移載機構112とを備え、この移載機構112にて容器20をパレット2から排出路111に移載して排出する。
【0033】
<容器供給装置>
図4は、容器供給装置の外観を示す斜視図である。
容器供給装置3は、
図4に示すように、有底円筒状に形成された基台31と、基台31を支持する4本の支柱32と、基台31の内部に取り付けられるとともに、中空円盤状の搬送路331に載置された容器20を搬送するメインコンベア33と、メインコンベア33の内部に取り付けられるとともに、円盤状の搬送路341に載置された容器20を搬送するサブコンベア34とを備えている。
【0034】
また、容器供給装置3は、基台31の-Y軸方向側に取り付けられた送出機構35と、送出機構35に取り付けられたガイドレール36と、サブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331に対して昇降させる昇降機構37(
図6参照)とを備えている。
このように、容器供給装置3は、メインコンベア33の搬送路331を所定の搬送方向に沿って移動させることによって、対象物としての容器20を供給する物品供給装置である。
なお、本実施形態では、物品供給装置は、容器供給装置3とし、対象物は、容器20として例示して説明する。これに対して、対象物は、容器20とは異なる物品であってもよい。
【0035】
図5は、容器供給装置の上面図である。
図6は、容器供給装置の要部断面図である。
図5および
図6は、容器供給装置3の要部を隠れ線(破線)または想像線(二点鎖線)にて示す図であり、容器20の図示を説明のために省略している。
基台31は、
図4~
図6に示すように、外周面の3箇所にそれぞれ取り付けられた検知手段としての容器検知センサ311を備えている。各容器検知センサ311は、メインコンベア33の搬送路331に載置された容器20の有無を検知する光学センサである。したがって、各容器検知センサ311は、メインコンベア33の搬送路331に載置された容器20の搬送量を検知する検知手段として機能している。
【0036】
なお、本実施形態では、各容器検知センサ311は、メインコンベア33の搬送路331に載置された容器20の有無を検知することによって、メインコンベア33の搬送路331に載置された容器20の搬送量を検知しているが、例えば、メインコンベア33の搬送路331に載置された容器20の重量を検知することによって、メインコンベア33の搬送路331に載置された容器20の搬送量を検知してもよく、その他の情報を検知することによって、メインコンベア33の搬送路331に載置された容器20の搬送量を検知してもよい。要するに、検知手段は、メインコンベアの搬送路に載置された対象物の搬送量を検知することができればよい。
【0037】
また、基台31は、
図6に示すように、メインコンベア33の搬送路331を支持する中空円盤状のメイン底面部312と、サブコンベア34の搬送路341を支持する円盤状のサブ底面部313とを備えている。
サブ底面部313は、断面L字状の鍔部313Aを備え、この鍔部313Aをメイン底面部312の上面に載置することによって、メイン底面部312に支持されている。
【0038】
メインコンベア33は、
図5および
図6に示すように、メインコンベア33の搬送路331を所定の搬送方向に沿って移動させることによって、ラベル貼付装置4に容器20を供給する。
具体的には、メインコンベア33は、中空円盤状に形成されるとともに、中心軸まわりに回転することによって、所定の搬送方向に沿って移動する搬送路331と、搬送路331を支持する3個のローラ332と、各ローラ332のうち-Y軸方向側のローラ332Dを駆動するモータ333と、搬送路331を位置決めする3個のサブローラ334とを備えている。
【0039】
搬送路331は、容器20を載置するとともに、フェルト生地を貼り付けられた載置面を含む本体部331Aと、本体部331Aの周縁に沿って-Z軸方向側に突出する突出部331Bを備えている。
各ローラ332は、搬送路331の径方向に沿って回転軸を有し、この回転軸まわりに回転自在となるように支持板332Aを介して基台31の底面に支持されている。
なお、
図5では、各ローラ332の支持板332Aの図示は省略されている。
【0040】
モータ333の出力軸は、ローラ332Dの回転軸に接続されている。したがって、メインコンベア33は、モータ333を駆動することによって、ローラ332Dを介して搬送路331を中心軸まわりに回転させることができる。
各サブローラ334は、鉛直軸方向に沿って回転軸を有し、この回転軸まわりに回転自在となるように基台31の底面に支持されている。また、各サブローラ334は、その外周面を搬送路331の突出部331Bの内周面に当接させるように配置されている。これによって、各サブローラ334は、搬送路331を位置決めしている。
【0041】
サブコンベア34の搬送路341は、メインコンベア33の搬送路331の中心に同心状となるように配置されている。換言すれば、サブコンベア34は、メインコンベア33と隣り合うように配設されている。このサブコンベア34は、サブコンベア34の搬送路341を所定の搬送方向に沿って移動させることによって、搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送方向に沿って搬送する。
具体的には、サブコンベア34は、円盤状に形成されるとともに、中心軸まわりに回転することによって、所定の搬送方向に沿って移動する搬送路341と、搬送路341を支持する3個のローラ342と、各ローラ342のうち+Y軸方向側のローラ342Dを駆動するモータ343と、搬送路341を位置決めする3個のサブローラ344とを備えている。
【0042】
搬送路341は、容器20を載置するとともに、フェルト生地を貼り付けられた載置面を含む断面台形状の本体部341Aと、本体部341Aの中心位置に形成されるとともに、-Z軸方向側に突出する円柱状の軸部341Bを備えている。ここで、本体部341Aは、断面台形状となっているので、その載置面は、外周側(メインコンベア33側)に向かうにしたがって下降するように傾斜している。
各ローラ342は、搬送路341の径方向に沿って回転軸を有し、この回転軸まわりに回転自在となるように支持板342Aを介して基台31の底面に支持されている。
なお、
図5では、各ローラ342の支持板342Aの図示は省略されている。
【0043】
モータ343の出力軸は、ローラ342Dの回転軸に接続されている。したがって、サブコンベア34は、モータ343を駆動することによって、ローラ342Dを介して搬送路341を中心軸まわりに回転させることができる。
各サブローラ344は、鉛直軸方向に沿って回転軸を有し、この回転軸まわりに回転自在となるように基台31の底面に支持されている。また、各サブローラ344は、その外周面を搬送路331の軸部341Bの外周面に当接させるように配置されている。これによって、各サブローラ344は、搬送路341を位置決めしている。
【0044】
このように、本実施形態では、メインコンベア33は、中空円盤状に形成されるとともに、中心軸まわりに回転することによって、所定の搬送方向に沿って移動する搬送路331を有し、サブコンベア34は、円盤状に形成されるとともに、中心軸まわりに回転することによって、メインコンベア33の搬送方向に沿って移動する搬送路341を有し、サブコンベア34の搬送路341は、メインコンベア33の搬送路331の中心に同心状となるように配置されていた。
これに対して、例えば、メインコンベアおよびサブコンベアは、直線状の搬送路を有し、対象物を同一の搬送方向に沿って搬送するとともに、隣り合うように配設されていてもよい。要するに、サブコンベアは、搬送路に載置された対象物をメインコンベアの搬送方向に沿って搬送するとともに、メインコンベアと隣り合うように配設されていればよい。
【0045】
送出機構35は、
図6に示すように、直方体状のケース351と、X軸まわりに回転自在となるようにケース351の上方に取り付けられたローラ352と、X軸まわりに回転自在となるようにケース351の下方に取り付けられた2個のローラ353と、各ローラ352,353に三角形状に掛け回されたベルト354と、ローラ352の回転軸に接続されたモータ355と、メインコンベア33の搬送路331に載置された容器20を静止させるストッパ356とを備えている。
【0046】
ベルト354は、その外周面に所定の間隔で形成された矩形板状の複数の板状部354Aを備えている。また、ベルト354は、この板状部354Aと、メインコンベア33の搬送路331との間に僅かな隙間を有するようにケース351に取り付けられている。
したがって、送出機構35は、モータ355にて各ローラ352,353を介してベルト354を回転させることによって、ストッパ356にて静止させた容器20を板状部354Aにて押し出すようにしてラベル貼付装置4に送出することができる。なお、モータ355は、容器20を所定の間隔でラベル貼付装置4に送出するように間欠的にベルト354を回転させる。
【0047】
ガイドレール36は、
図5に示すように、メインコンベア33の搬送路331に設けられた本体部361と、本体部361を送出機構35のケース351に固定する固定部362とを備えている。
本体部361は、メインコンベア33の搬送路331からサブコンベア34の搬送路341に向かってメインコンベア33の搬送方向(メインコンベア33の回転軸を中心とする円の接線方向)と交差するように掛け渡されている。
【0048】
昇降機構37は、
図6に示すように、基台31のサブ底面部313を昇降させるシリンダ371を備えている。
シリンダ371は、4本の支柱32に掛け渡された支持板32Aの上面に設けられている。このシリンダ371は、基台31のサブ底面部313を上昇させることによって、サブ底面部313の鍔部313Aをメイン底面部312から離間させてサブコンベア34の搬送路341と、メインコンベア33の搬送路331とを面一にすることができる。
したがって、本実施形態では、昇降機構37は、メインコンベア33の搬送路331およびサブコンベア34の搬送路341を相対的に昇降させる昇降手段として機能している。
【0049】
なお、本実施形態では、基台31のサブ底面部313を上昇させることによって、メインコンベア33の搬送路331およびサブコンベア34の搬送路341を相対的に昇降させているが、例えば、基台31のサブ底面部313を下降させることによって、メインコンベア33の搬送路331およびサブコンベア34の搬送路341を相対的に昇降させてもよい。
【0050】
図7は、容器供給装置の概略構成を示すブロック図である。
容器供給装置3は、前述したように、基台31、メインコンベア33、サブコンベア34、送出機構35、および昇降機構37を備えている他、
図7に示すように、容器供給装置3の全体を制御する制御手段38を備えている。
制御手段38は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリなどによって構成され、このメモリに記憶された所定のプログラムに従って情報処理を実行する。この制御手段38は、移載判定部381と、移載実行部382とを備えている。
【0051】
移載判定部381は、各容器検知センサ311にて検知された容器20の搬送量が所定の搬送量よりも少ない場合に容器20を移載すると判定し、所定の搬送量よりも多い場合に容器20を移載しないと判定する。
具体的には、移載判定部381は、3個の容器検知センサ311のうち、2個以上の容器検知センサ311にて容器20を検出しなかった場合に容器20を移載すると判定し、2個以上の容器検知センサ311にて容器20を検出した場合に容器20を移載しないと判定する。
【0052】
移載実行部382は、移載判定部381にて移載すると判定した場合に、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載させる。
具体的には、移載実行部382は、移載判定部381にて移載すると判定した場合に、昇降機構37にてサブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331と面一となるように上昇させ、移載判定部381にて移載しないと判定した場合に、昇降機構37にてサブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331よりも下降させる。
【0053】
また、移載実行部382は、移載判定部381にて移載すると判定した場合に、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも速くし、移載判定部381にて移載しないと判定した場合に、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも遅くする。
このように、容器供給装置3は、サブコンベア34の搬送路341の回転に基づく遠心力によって、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載する。
したがって、本実施形態では、サブコンベア34および昇降機構37は、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載する移載手段として機能している。
【0054】
なお、本実施形態では、移載手段は、サブコンベア34の搬送路341の回転に基づく遠心力によって、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載していたが、例えば、シリンダなどの機械要素によって、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載してもよい。要するに、移載手段は、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載することができればよい。
【0055】
図8は、容器供給装置の制御方法を示すフローチャートである。
容器供給装置3にて容器20をラベル貼付装置4に供給する場合には、制御手段38は、メモリに記憶された所定のプログラムに従って、
図8に示すように、ステップST1~ST6を実行する。
以下、ステップST1~ST6の詳細について、図面を参照して説明する。
【0056】
図9は、十分な量の容器を搬送路に載置してある状態の容器供給装置の上面図である。
図10は、十分な量の容器を搬送路に載置してある状態の容器供給装置の要部断面図である。
容器供給装置3にて容器20の供給を開始した場合には、制御手段38は、
図9および
図10に示すように、モータ333およびモータ343を駆動することによって、メインコンベア33の搬送路331およびサブコンベア34の搬送路341を所定の搬送方向に沿って移動させる(図中矢印参照)。
作業者は、閉蓋状態の容器本体201を鉛直上方側とし、蓋部材202を鉛直下方側とし、表裏反転させた容器20をメインコンベア33の搬送路331に載置する。そして、作業者は、十分な量の容器20をメインコンベア33の搬送路331に載置してある場合には、閉蓋状態の容器本体201を鉛直上方側とし、蓋部材202を鉛直下方側とし、表裏反転させた容器20をサブコンベア34の搬送路341に載置することができる。
【0057】
また、移載判定部381は、容器20を移載するか否かを判定する(ステップST1)。具体的には、移載判定部381は、各容器検知センサ311にて検知された容器20の搬送量が所定の搬送量よりも少ない場合に容器20を移載すると判定し、所定の搬送量よりも多い場合に容器20を移載しないと判定する。その後、移載判定部381は、ステップST1を再び実行する。
【0058】
ここで、
図9に示すように、十分な量の容器20をメインコンベア33の搬送路331に載置してある場合、本実施形態では2個以上の容器検知センサ311にて容器20を検出した場合には、移載判定部381は、容器20を移載しないと判定するので、移載実行部382は、昇降機構37にてサブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331よりも下降させる。したがって、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20は、メインコンベア33の内周面に当接し、メインコンベア33の搬送路331に流入しないようになっている。換言すれば、容器供給装置3は、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との境界をメインコンベア33の内周面にて仕切ることができる。
【0059】
なお、本実施形態では、移載実行部382は、昇降機構37にてサブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331よりも下降させることによって、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との境界をメインコンベア33の内周面にて仕切っているが、例えば、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との間に仕切り板を突出させることによって、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との境界を仕切り板にて仕切ってもよい。
【0060】
また、この場合には、移載実行部382は、
図9の矢印にて示すように、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも遅くする。したがって、作業者は、メインコンベア33の搬送路331に容器20を載置するよりも余裕をもってサブコンベア34の搬送路341に容器20を載置することができる。
なお、本実施形態では、移載実行部382は、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも遅くしているが、サブコンベア34の搬送速度を変更しなくてもよい。
【0061】
図11は、十分な量の容器を搬送路に載置していない状態の容器供給装置の上面図である。
これに対して、
図11に示すように、十分な量の容器20をメインコンベア33の搬送路331に載置していない場合、本実施形態では2個以上の容器検知センサ311にて容器20を検出しなかった場合には、移載判定部381は、容器20を移載すると判定するので、移載実行部382は、昇降機構37にてサブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331と面一となるように上昇させる(ステップST2)。
【0062】
図12は、サブコンベアの搬送路を上昇させた状態の容器供給装置の上面図である。
図13は、サブコンベアの搬送路を上昇させた状態の容器供給装置の要部断面図である。
サブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331と面一となるように上昇させることによって、容器供給装置3は、
図12および
図13に示すように、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との境界をなくすことができる。したがって、容器供給装置3は、サブコンベア34の搬送路341の回転に基づく遠心力によって、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載することができる。
【0063】
なお、本実施形態では、移載実行部382は、昇降機構37にてサブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331と面一となるように上昇させることによって、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との境界をなくしていたが、例えば、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との間に突出していた仕切り板を没入させることによって、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との境界をなくしてもよい。
【0064】
また、この場合には、移載実行部382は、
図12の矢印にて示すように、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも速くする(ステップST3)。したがって、容器供給装置3は、サブコンベア34の搬送路341の回転に基づく遠心力を強くして容器20を移載しやすくすることができる。
ここで、移載実行部382は、サブコンベア34の搬送速度のみを変更することによって、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも速くしている。換言すれば、本実施形態では、メインコンベア33の搬送速度は、常に一定となっている。
なお、本実施形態では、移載実行部382は、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも速くしているが、サブコンベア34の搬送速度を変更しなくてもよい。
【0065】
その後、移載判定部381は、容器20の移載を完了したか否かを判定する(ステップST4)。具体的には、本実施形態では2個以上の容器検知センサ311にて容器20を検出した場合には、移載判定部381は、容器20を移載しないと判定する。なお、移載判定部381は、容器20を移載すると判定した場合には、ステップST4を再び実行する。
【0066】
ステップST4にて容器20の移載を完了したと判定された場合には、移載実行部382は、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも遅くする(ステップST5)。
また、この場合には、移載実行部382は、昇降機構37にてサブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331よりも下降させる(ステップST6)。その後、制御手段38は、再びステップST1を実行する。
以下、その後の容器20の搬送状況について、図面を参照して説明する。
【0067】
図14は、サブコンベアの搬送路を下降させた後の容器供給装置の上面図である。
サブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331よりも下降させることによって、容器供給装置3は、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との境界をメインコンベア33の内周面にて仕切ることができる。
メインコンベア33の搬送路331に移載された容器20は、
図14に示すように、メインコンベア33の搬送路331の回転に基づく遠心力によって、基台31の内周面に当接し、メインコンベア33の搬送方向に沿って搬送されることになる。
【0068】
これに対して、メインコンベア33の搬送路331に移載されなかった容器20は、サブコンベア34の搬送路341の下降に伴って、サブコンベア34の搬送路341に戻されることになる。
しかしながら、
図14に示した容器20Aのように、メインコンベア33の搬送路331に容器20Aの容器本体201の一部を載置した状態となった場合には、容器20Aは、基台31の内周面に当接することなく、サブコンベア34の搬送路341に戻されることもなく、そのままメインコンベア33の搬送方向に沿って搬送されることになる。なお、これらの容器20Aの搬送状況については後に詳細に説明する。
【0069】
図15は、容器をラベル貼付装置に供給している状態の容器供給装置の上面図である。
図16は、容器をラベル貼付装置に供給している状態の送出機構の断面を示す図である。具体的には、
図16(A)は、送出機構35にて容器20を送出する前の状態を示す図であり、
図16(B)は、送出機構35にて容器20を送出した後の状態を示す図である。
メインコンベア33の搬送路331に移載された容器20は、
図15および
図16(A)に示すように、ストッパ356にて静止した状態となる。
その後、送出機構35は、モータ355にて各ローラ352,353を介してベルト354を回転させることによって、
図16(B)に示すように、ストッパ356にて静止させた容器20を板状部354Aにて押し出すようにしてラベル貼付装置4に送出する。
【0070】
図17は、容器をガイドレールにてサブコンベアの搬送路に戻している状態の容器供給装置の上面図である。
容器20Aは、前述したように、基台31の内周面に当接することなく、サブコンベア34の搬送路341に戻されることもなく、そのままメインコンベア33の搬送方向に沿って搬送されることになる。
【0071】
ここで、メインコンベア33の搬送方向の上流側に位置するガイドレール36の本体部361の一端と、メインコンベア33の搬送路331の外周側の一端(基台31の内周面)との間隔(ガイドレール36の通過幅)は、容器20の最大幅よりも僅かに大きく設定されている。
具体的には、本実施形態では、容器20の最大幅(対角寸法)は、約70mmであり、メインコンベア33の搬送路331の幅は、100mmであり、ガイドレール36の通過幅は、25mmとなっている。
【0072】
したがって、メインコンベア33の搬送路331に移載された(基台31の内周面に当接した)容器20は、例えば、
図15に示すように、ガイドレール36を通過して送出機構35に搬送されることになる。また、メインコンベア33の搬送路331に移載されなかった容器20Aは、
図17に示すように、ガイドレール36にてサブコンベア34の搬送路341に戻されることになる。
【0073】
なお、ガイドレール36の本体部361をメインコンベア33の搬送路331に掛け渡す角度は、本体部361を送出機構35のケース351に固定する角度を変更することによって調整することができる。したがって、容器20の最大幅に応じてガイドレール36の通過幅を調整することによって、異なる形状を有する容器20に対しても容器供給装置3を好適に利用することができる。
【0074】
このような本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏することができる。
(1)容器供給装置3は、メインコンベア33と、サブコンベア34と、移載手段と、各容器検知センサ311と、制御手段38とを備えている。そして、制御手段38は、各容器検知センサ311にて検知された容器20の搬送量が所定の搬送量よりも少ない場合に移載手段にて移載すると判定する移載判定部381と、移載判定部381にて移載すると判定した場合に、移載手段にてサブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載させる移載実行部382とを備えている。したがって、作業者は、十分な量の容器20をメインコンベア33の搬送路331に載置してある場合には、容器20をサブコンベア34の搬送路341に載置しておくことができる。そして、容器供給装置3は、各容器検知センサ311にて検知された容器20の搬送量が所定の搬送量よりも少ない場合に、移載手段にてサブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載させるので、作業者の負担を軽減することができ、容器20を安定して供給することができる。
【0075】
(2)円盤状に形成されたサブコンベア34の搬送路341は、中空円盤状に形成されたメインコンベア33の搬送路331の中心に同心状となるように配置されるので、例えば、メインコンベアおよびサブコンベアを直線状に形成して並設する場合と比較して容器供給装置3を設置するスペースを小さくすることができる。
(3)移載手段は、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載するために、シリンダなどの機械要素を必要としないので、容器供給装置3の構造を簡素にすることができる。また、移載手段は、容器20に接触することなく、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に移載するので、容器20を傷つけることなく移載することができる。
【0076】
(4)移載実行部382は、移載判定部381にて移載すると判定した場合に、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも速くするので、サブコンベア34の搬送路341の回転に基づく遠心力を強くして容器20を移載しやすくすることができる。また、移載実行部382は、移載判定部381にて移載しないと判定した場合に、サブコンベア34の搬送速度をメインコンベア33の搬送速度よりも遅くするので、作業者は、容器20をサブコンベア34の搬送路341に載置しやすくなる。したがって、容器供給装置3は、作業者の負担を更に軽減することができ、容器20を更に安定して供給することができる。
【0077】
(5)移載実行部382は、移載判定部381にて移載しないと判定した場合に、昇降機構37にてサブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331よりも下降させるので、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との境界をメインコンベア33の内周面にて仕切ることができる。したがって、メインコンベア33は、サブコンベア34の搬送路341に載置された容器20に阻害されることなく、搬送路331に載置された容器20を確実に搬送することができる。また、移載実行部382は、移載判定部381にて移載すると判定した場合に、昇降機構37にてサブコンベア34の搬送路341をメインコンベア33の搬送路331と面一となるように上昇させるので、メインコンベア33の搬送路331と、サブコンベア34の搬送路341との境界をなくすことができ、移載手段にてサブコンベア34の搬送路341に載置された容器20をメインコンベア33の搬送路331に容易に移載させることができる。
【0078】
(6)メインコンベア33の搬送方向の上流側に位置するガイドレール36の一端と、メインコンベア33の搬送路331の外周側の一端との間隔は、容器20の最大幅よりも僅かに大きく設定されているので、移載手段にてメインコンベア33の搬送路331に移載できた容器20は、そのままガイドレール36の他端側に向かってメインコンベア33の搬送路331にて搬送することができる。また、移載手段にてメインコンベア33の搬送路331に移載できなかった容器20は、ガイドレール36に沿ってガイドレール36の他端側に向かってメインコンベア33の搬送路331からサブコンベア34の搬送路341に戻されていくことになる。したがって、容器供給装置3は、容器20を更に安定して供給することができる。
【0079】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、コンパクトの装填装置1に容器供給装置3を採用していたが、これ以外の装置に本発明の容器開蓋装置を採用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0080】
以上のように、本発明は、コンパクト等の対象物を供給する物品供給装置に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0081】
1 コンパクトの装填装置
2 パレット
3 容器供給装置(物品供給装置)
20,20A 容器(対象物)
33 メインコンベア
34 サブコンベア(移載手段)
35 送出機構
36 ガイドレール
37 昇降機構(移載手段)
38 制御手段
311 容器検知センサ(検知手段)
331 搬送路
341 搬送路
381 移載判定部
382 移載実行部