(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20221214BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
A63F7/02 315Z
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2016012834
(22)【出願日】2016-01-26
【審査請求日】2018-10-16
【審判番号】
【審判請求日】2021-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100131303
【氏名又は名称】吉村 徳人
(74)【代理人】
【識別番号】100070183
【氏名又は名称】吉村 公一
(72)【発明者】
【氏名】星野 秀明
【合議体】
【審判長】藤田 年彦
【審判官】▲吉▼川 康史
【審判官】▲高▼橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-229678(JP,A)
【文献】特開2010-178806(JP,A)
【文献】特開2011-183215(JP,A)
【文献】特開2012-55488(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域を遊技球が通過することに基づいて第1遊技情報を取得し、第2領域を遊技球が通過することに基づいて第2遊技情報を取得する遊技情報取得手段と、
前記第1遊技情報に基づく遊技判定の結果の報知に係る第1遊技と、前記第2遊技情報に基づく遊技判定の結果の報知に係る第2遊技と、を実行する遊技制御手段と、
前記第2領域を遊技球が通過することが容易となる時短遊技状態を生起させる遊技状態制御手段と、を備え、
前記時短遊技状態の終了条件として、前記時短遊技状態中に実行された前記第1遊技及び前記第2遊技の合計回数に基づく第1終了条件と、前記時短遊技状態中に実行された前記第2遊技の回数に基づく第2終了条件と、前記時短遊技状態中に実行された遊技判定により小当りが判定されたことに基づく第3終了条件と、
が含まれ、
前記第3終了条件が成立した場合、前記小当りに対応する態様に基づく識別情報の停止表示の終了に応じて、前記時短遊技状態が終了されることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球による所定領域の通過を契機として、当落抽選を実行する遊技機に関し、特に、所定条件の成立に応じて、遊技球による所定領域の通過の可能性が向上する特典制御を開始する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定条件の成立に応じて、遊技球による所定領域の通過の可能性が向上する特典制御を開始する遊技機が知られている(特許文献1参照)。
この遊技機では、第1始動口又は第2始動口(所定領域)への遊技球の入球を契機として、大当たり抽選(当落抽選)が実行される。そして、大当たり抽選に当選した場合には、大当たり遊技状態が生起される。
また、この遊技機では、大当たり遊技状態の終了後に、時短遊技状態が生起(特典制御が開始)される。この際、時短遊技状態の生起中、かつ、高確率遊技状態の生起中に実行された大当たり抽選に当選した場合には、時短遊技状態の終了条件として、第1の時短終了条件が設定される。一方、時短遊技状態の生起中、かつ、低確率遊技状態の生起中に実行された大当たり抽選に当選した場合には、時短遊技状態の終了条件として、第2の時短終了条件が設定される。
そして、第1の時短終了条件は、時短遊技状態の生起中に実行された大当たり抽選の回数が30[回]に達した場合に成立し、第2の時短終了条件は、時短遊技状態の生起中に実行された大当たり抽選の回数が100[回]に達した場合に成立する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機では、遊技の興趣が低下する恐れがある。
すなわち、従来の遊技機では、時短遊技状態の終了条件として、第1始動口への遊技球の入球を契機として実行された大当たり抽選の回数と、第2始動口への遊技球の入球を契機として実行された大当たり抽選の回数と、を加算した回数(いわゆる、「時短回数」)に基づく条件のみが設定されている。したがって、時短遊技状態の終了契機が単調となり、遊技の興趣が低下する恐れがある。
本発明の課題は、遊技の興趣を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第一の発明に係る遊技機は、第1領域を遊技球が通過することに基づいて第1遊技情報を取得し、第2領域を遊技球が通過することに基づいて第2遊技情報を取得する遊技情報取得手段と、前記第1遊技情報に基づく遊技判定の結果の報知に係る第1遊技と、前記第2遊技情報に基づく遊技判定の結果の報知に係る第2遊技と、を実行する遊技制御手段と、前記第2領域を遊技球が通過することが容易となる時短遊技状態を生起させる遊技状態制御手段と、を備え、前記時短遊技状態の終了条件として、前記時短遊技状態中に実行された前記第1遊技及び前記第2遊技の合計回数に基づく第1終了条件と、前記時短遊技状態中に実行された前記第2遊技の回数に基づく第2終了条件と、前記時短遊技状態中に実行された遊技判定により小当りが判定されたことに基づく第3終了条件と、が含まれ、前記第3終了条件が成立した場合、前記小当りに対応する態様に基づく識別情報の停止表示の終了に応じて、前記時短遊技状態が終了されることを特徴とする。
【0006】
第一の発明に係る遊技機では、所定条件の成立に応じて開始された特定遊技状態が、第1終了条件、第2終了条件及び第3終了条件を含む複数の終了条件のうち、いずれかの終了条件の成立に応じて終了される。そして、第1終了条件として、特定遊技状態中に実行された第1遊技及び第2遊技の合計回数に基づく条件が設定され、第2終了条件として、特定遊技状態中に実行された第2遊技の回数に基づく条件が設定され、第3終了条件として、特定遊技状態中に実行された遊技判定により小当りが判定されたことに基づく条件が設定されている。
これによって、第一の発明に係る遊技機では、所定条件の成立に応じて開始された特定遊技状態の終了条件として、互いに異なる内容の複数の終了条件が設定される。
したがって、第一の発明に係る遊技機によれば、特定遊技状態の終了契機を多様化することができ、遊技の興趣を向上することが可能となる。
ここで、第1遊技情報に基づく遊技判定としては、後述する第1特別図柄抽選が該当する。第2遊技情報に基づく遊技判定としては、後述する第2特別図柄抽選が該当する。遊技情報取得手段としては、後述する主制御回路200(ステップS44)が該当する。第1遊技としては、後述する第1特別図柄の変動表示及び停止表示が該当する。第2遊技としては、後述する第2特別図柄の変動表示及び停止表示が該当する。遊技制御手段としては、後述する主制御回路200(ステップS46,S47)が該当する。特定遊技状態としては、後述する時短制御の実行中の状態が該当する。遊技状態制御手段としては、後述する主制御回路200(ステップS133,S201)が該当する。所定条件としては、後述する時短制御の停止中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて当選した「大当たり2」の終了が該当する。第1終了条件としては、後述する第1時短終了条件が該当する。第2終了条件としては、後述する第2時短終了条件が該当する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、遊技の興趣を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
【
図4】普通図柄抽選の当選確率及び当選種別を示す図である。
【
図5】特別図柄抽選の当選確率及び大当たり種別を示す図である。
【
図7】主制御回路が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
【
図8】主制御回路が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
【
図9】主制御回路が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図10】特図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
【
図11】特図変動待ち処理を示すフローチャートである。
【
図12】特図変動中処理を示すフローチャートである。
【
図13】特図停止中処理を示すフローチャートである。
【
図14】時短制御管理処理を示すフローチャートである。
【
図15】小当たり遊技処理を示すフローチャートである。
【
図16】小当たり遊技中処理を示すフローチャートである。
【
図17】エンディング期間中処理を示すフローチャートである。
【
図18】大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
【
図19】ラウンド遊技中処理を示すフローチャートである。
【
図20】普図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
【
図21】普図変動待ち処理を示すフローチャートである。
【
図22】普図変動中処理を示すフローチャートである。
【
図23】普図停止中処理を示すフローチャートである。
【
図24】普図当たり遊技処理を示すフローチャートである。
【
図25】演出制御回路が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
【
図26】演出制御回路が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
【
図27】演出制御回路が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図28】変動演出設定処理を示すフローチャートである。
【
図29】停止演出設定処理を示すフローチャートである。
【
図30】大当たり演出設定処理を示すフローチャートである。
【
図31】演出図柄の変動表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、パチンコ機1に適用している。
【0011】
(パチンコ機1の全体構成)
まず、パチンコ機1の全体構成を説明する。
図1は、パチンコ機の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すパチンコ機1は、矩形状の外枠2と、外枠2の前側に配設された内枠3と、内枠3の前側に配設された扉ユニット4と、を備えている。
内枠3は、矩形状に形成され、外枠2に対して開閉することが可能となるように配設されている。内枠3の内側には、遊技盤10(
図2参照)が取り付けられている。
扉ユニット4は、略方形の扉状に形成され、外枠2に対して開閉することが可能となるように配設されている。これによって、扉ユニット4は、内枠3に取り付けられた遊技盤10の正面側を開閉することが可能となっている。扉ユニット4は、略中央部に配設された透明板4aと、透明板4aの周囲に配設された装飾部4bと、透明板4aの下側に配設された受皿ユニット5と、受皿ユニット5の側方に配設された発射ハンドル6と、を備えている。
透明板4aは、樹脂、ガラス等の透明な材料により平板状に形成され、内枠3に取り付けられた遊技盤10の正面側に配設される。これによって、遊技者は、透明板4aを介して、遊技盤10を視認することが可能となっている。装飾部4bは、前方に向かって膨出した形状を有している。装飾部4bの上側の各角部には、音抜部4cが設けられている。各音抜部4cの内部には、音発生装置(スピーカ)22(
図3参照)が配設されている。そして、各音抜部4cには、音発生装置22が出力する音声を通過させる複数の音抜孔が設けられている。
また、装飾部4bには、複数のランプ21(
図3参照)が配設されている。
【0012】
受皿ユニット5は、遊技球(貸球及び賞球)を受ける受皿5aと、受皿5aの前側に配設された演出ボタン5b及び回転型セレクター5cと、を有している。
演出ボタン5bは、略円柱状に形成され、受皿ユニット5から上方に向かって突出するように配設されている。演出ボタン5bは、遊技者による押下操作(下方に向かって押し込む操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、演出ボタン5bの押下操作を検出する第1操作検出スイッチ24(
図3参照)が配設されている。第1操作検出スイッチ24は、演出ボタン5bが押下操作されるごとに、第1操作信号を演出制御回路300(
図3参照)に対して出力する。
回転型セレクター5c(いわゆる「ジョグダイヤル」)は、略円筒状に形成され、演出ボタン5cの周囲を囲むように配設されている。回転型セレクター5cは、遊技者による回転操作(円筒軸を中心に回転させる操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、回転型セレクター5cの回転操作を検出する第2操作検出スイッチ25(
図3参照)が配設されている。第2操作検出スイッチ25は、回転型セレクター5cが所定角度(例えば、60[°])回転操作されるごとに、第2操作信号を演出制御回路300に対して出力する。
【0013】
また、受皿ユニット5の上面には、貸出操作部7が配設されている。貸出操作部7は、球貸ボタン7aと、返却ボタン7bと、度数表示装置7cと、を有している。ここで、パチンコ機1は、プリペイドカードに記録されている情報の読出し及び更新を行うことが可能なCRユニット500(
図3参照)と通信可能に接続されている。そして、プリペイドカード(図示せず)がCRユニット500に挿入されると、CRユニット500に挿入されたプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。そして、プリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で球貸ボタン7aが操作されると、所定数の遊技球が受皿5aに払い出される。この際、払い出された遊技球の数に応じてプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が更新されて、更新された有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。また、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードがCRユニット500に挿入されている状態で返却ボタン7bが操作されると、CRユニット500からプリペイドカードが返却される。
ここで、プリペイドカートとしては、例えば、磁気記憶媒体、記憶IC内蔵媒体等が該当する。
発射ハンドル6は、遊技者による回転操作が可能となっている。そして、発射ハンドル6は、回転操作されたことに応じて、この回転操作量に応じた信号を払出制御回路400(
図3参照)に対して出力する。
【0014】
(遊技盤10の構成)
次に、遊技盤10の構成を説明する。
図2は、遊技盤の正面図である。
遊技盤10は、セット板(図示せず)の正面側に配設されている。
図2に示すように、遊技盤10の正面には、発射ハンドル6が操作されることに応じて打ち出された遊技球が流下する遊技領域30が形成されている。また、遊技領域30の略中央部には、メイン画像表示装置31が配設されている。そして、遊技領域30は、遊技球が流下する流路として、メイン画像表示装置31の左側に形成された左側流路と、メイン画像表示装置31の右側に形成された右側流路と、を有している。
【0015】
メイン画像表示装置31は、セット板の背面側に配設されている。メイン画像表示装置31は、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。そして、メイン画像表示装置31の表示画面31aには、演出図柄z1(
図31参照)が表示される3つの演出図柄表示領域a1~a3(
図31参照)と、演出図柄z2(
図31参照)が表示される演出図柄表示領域a4(
図31参照)と、を構成することが可能となっている。また、メイン画像表示装置31の表示画面31aには、保留図柄h(
図31参照)が表示される保留図柄表示領域b1,b2(
図31参照)を構成することが可能となっている。
各演出図柄表示領域a1~a3では、演出図柄z1の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。各演出図柄表示領域a1~a3で表示される演出図柄z1は、数字、文字、記号、キャラクター等の識別情報(図柄)を含んで構成されている。本実施形態では、演出図柄z1として、数字(「1」~「8」のうちいずれか一つ)を含んで構成された「数字図柄」を有している。
演出図柄表示領域a4では、演出図柄z2の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。本実施形態では、演出図柄表示領域a4で表示される演出図柄z2は、カラーバーから構成されている。
【0016】
演出図柄z1,z2の変動表示とは、各演出図柄表示領域a1~a3において、演出図柄z1がスクロールされ(抽選結果表示位置に表示される演出図柄z1の種類が、順次、変更され)、演出図柄表示領域a4において、演出図柄z2の種類(カラーバーが表す色)が、順次、変更される表示をいう。
演出図柄z1,z2の停止表示とは、各演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置において、一の種類の演出図柄z1が停止され、かつ、演出図柄表示領域a4において、一の種類の演出図柄z2が停止される(カラーバーが所定の色を表す)表示をいう。
そして、演出図柄表示領域a1~a4では、4つの領域a1~a4において停止表示された演出図柄z1,z2の組み合わせによって、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が表示される。
保留図柄表示領域b1には、報知表示(特別図柄の変動表示及び停止表示)中の始動情報に対応する保留図柄hが表示される。一方、保留図柄表示領域b2には、報知表示が保留されている始動情報に対応する保留図柄hが表示される。
【0017】
図2に示すように、メイン画像表示装置31の正面側の位置には、サブ画像表示装置32が配設されている。
サブ画像表示装置32は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。サブ画像表示装置32は、演出画像を表示することが可能な表示画面32aを有している。
サブ画像表示装置32は、メイン画像表示装置31の表示画面31aの上側に配設されている。そして、サブ画像表示装置32は、第1位置(
図2参照)と、第1位置より下方の第2位置(図示せず)と、を含む複数の位置に変位させることが可能に構成されている。サブ画像表示装置32は、第1位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31aの上側に配置され、表示画面31aを被覆しない。一方、サブ画像表示装置32は、第2位置に配置されている際には、正面側から見て、表示画面31a内に配置され、表示画面31aの所定領域を被覆する。サブ画像表示装置32は、表示装置モータ26(
図3参照)によって変位される。
【0018】
メイン画像表示装置31(表示画面31a)の下方には、第1始動口51が設けられている。第1始動口51は、上向きに開口した入球口(いわゆる「ヘソ」)であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。第1始動口51内には、特
図1始動球検知センサ101(
図3参照)が配設されている。特
図1始動球検知センサ101は、第1始動口51への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、特
図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力に応じて、第1特別図柄抽選を実行する。第1始動口51は、左側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている(右側流路を流下する遊技球の入球が不可能となっている)。
メイン画像表示装置31(表示画面31a)の右方には、始動ゲート41が設けられている。始動ゲート41は、常時、遊技球による通過が可能となるように形成されている。始動ゲート41には、普図始動球検知センサ104(
図3参照)が配設されている。普図始動球検知センサ104は、遊技球による始動ゲート41の通過の検出に応じて、検出信号を主制御回路200(
図3参照)に対して出力する。主制御回路200は、普図始動球検知センサ104からの検出信号の入力に応じて、普通図柄抽選を実行する。始動ゲート41は、右側流路を流下する遊技球による通過が可能となっている(左側流路を流下する遊技球による通過が不可能となっている)。
【0019】
始動ゲート41の下方には、役物装置54が設けられている。役物装置54には、役物装置54内への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と、役物装置54内への遊技球の入球を可能にする開放状態と、に変位することが可能な役物開閉部材54a(いわゆる「羽根」)が設けられている。
役物開閉部材54aは、役物ソレノイド66(
図3参照)によって開閉される。役物装置54は、通常時は、役物開閉部材54aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、後述する小当たり遊技において、役物開閉部材54aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。
役物装置54内(役物装置54の入口)には、役物入賞球検知センサ106(
図3参照)が配設されている。役物入賞球検知センサ106は、役物装置54内に入球した全ての遊技球を検出する。そして、役物入賞球検知センサ106は、役物装置54への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、役物入賞球検知センサ104からの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440(
図3参照)に賞球の払い出し動作を実行させる。
また、役物装置54内には、遊技球による通過が可能なV領域(図示せず)と、遊技球による通過が可能な排出領域(図示せず)と、が設けられている。また、V領域には、V入賞球検知センサ105(
図3参照)が配設されている。V入賞球検知センサ105は、V領域を通過した遊技球を検出する。そして、V入賞球検知センサ105は、遊技球によるV領域の通過の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、V入賞球検知センサ105からの検出信号の入力に応じて、後述するV入賞フラグの設定を行う。
役物装置54は、右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている(左側流路を流下する遊技球の入球が不可能となっている)。そして、役物装置54内に入球した遊技球は、役物入賞球検知センサ104により検出された後に、V領域及び排出領域のうち一方を通過して、遊技盤10の背面側に排出される。
本実施形態では、役物装置54内に入球した遊技球は、流下(自重による転動)により、V領域及び排出領域のうち一方を通過する構成となっている。しかしながら、役物装置54内において、遊技球をV領域及び排出領域のうち一方に振り分ける振分部材を設ける構成としても構わない。かかる構成とした場合には、振分部材について、遊技球によるV領域の通過が可能(遊技球による排出領域の通過が不可能)となる第1状態と、遊技球による排出領域の通過が可能(遊技球によるV領域の通過が不可能)となる第2状態と、に変位することが可能となる構成とする。また、振分部材を、モータ、ソレノイド等の駆動手段により駆動する。そして、振分部材が、所定周期で、第1状態への変位と第2状態への変位とを繰り返すことによって、遊技球をV領域及び排出領域のうち一方に振り分ける。
【0020】
役物装置54の下方には、大入賞装置53(いわゆる「アタッカー」)が設けられている。大入賞装置53には、大入賞装置53内への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と、大入賞装置53内への遊技球の入球を可能にする開放状態と、に変位することが可能な大入賞口開閉部材53aが設けられている。
大入賞口開閉部材53aは、大入賞口ソレノイド65(
図3参照)によって開閉される。大入賞装置53は、通常時は、大入賞口開閉部材53aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、後述するラウンド遊技において、大入賞口開閉部材53aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。
大入賞装置53内には、大入賞球検知センサ103(
図3参照)が配設されている。大入賞球検知センサ103は、大入賞装置53内に入球した全ての遊技球を検出する。そして、大入賞球検知センサ103は、大入賞装置53への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、大入賞球検知センサ103からの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
大入賞装置53は、右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている(左側流路を流下する遊技球の入球が不可能となっている)。
【0021】
大入賞装置53の下方には、第2始動口52が設けられている。第2始動口52には、第2始動口52への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と、第2始動口52への遊技球の入球を可能にする開放状態と、に変位することが可能な始動口開閉部材52a(いわゆる「電動チューリップ」)が設けられている。
始動口開閉部材52aは、始動口ソレノイド64(
図3参照)によって開閉される。第2始動口52は、通常時は、始動口開閉部材52aが閉止状態とされて、遊技球の入球が不可能となっているが、後述する普通当たり遊技において、始動口開閉部材52aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。
第2始動口52内には、特
図2始動球検知センサ102(
図3参照)が配設されている。特
図2始動球検知センサ102は、第2始動口52への遊技球の入球の検出に応じて、検出信号を主制御回路200に対して出力する。主制御回路200は、特
図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力に応じて、第2特別図柄抽選を実行する。第2始動口52は、右側流路を流下する遊技球の入球が可能となっている(左側流路を流下する遊技球の入球が不可能となっている)。
【0022】
遊技領域30における第1始動口51の下方には、いずれの入球口51,52,53,54にも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口55が設けられている。なお、遊技領域30には、各入球口51,52,53,54やゲート41に遊技球を導くように複数の釘(図示せず)が配置されている。
第2始動口52の下方には、状態表示装置63が設けられている。状態表示装置63は、LED等によって構成されている。状態表示装置63には、第1特別図柄抽選の結果の表示が保留されている回数(いわゆる「保留数」)、普通図柄抽選の結果の表示が保留されている回数、小当たり遊技状態の種別、大当たり遊技状態の種別(ラウンド遊技の実行回数)等が表示される。
【0023】
状態表示装置63の下方には、普図表示装置60、特
図1表示装置61及び特
図2表示装置62が設けられている。各表示装置60,61,62は、7セグメントLED、ドットマトリクスLED等によって構成されている。
普図表示装置60は、数字や図柄等からなる普通図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、普図表示装置60では、停止表示された普通図柄によって、普通図柄抽選の結果が表示される。ここで、普図表示装置60に停止表示された普通図柄が特定の図柄となった場合には、遊技者に有利な遊技である普図当たり遊技が実行される。
特
図1表示装置61は、数字や図柄等からなる第1特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図1表示装置61では、停止表示された第1特別図柄によって、第1特別図柄抽選の結果が表示される。
特
図2表示装置62は、数字や図柄等からなる第2特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特
図2表示装置62では、停止表示された第2特別図柄によって、第2特別図柄抽選の結果が表示される。
ここで、特図表示装置61,62における特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の表示と、演出図柄表示領域a1~a4における演出図柄z1,z2の表示とは、変動表示が開始される時期、停止表示が開始される時期、及び、停止表示された図柄が示す特別図柄抽選の結果のそれぞれについて一致している。
そして、特
図1表示装置61に停止表示された第1特別図柄が「小当たり図柄」となった場合、又は、特
図2表示装置62において停止表示された第2特別図柄が「小当たり図柄」となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である小当たり遊技状態が生起される。
また、特
図1表示装置61に停止表示された第1特別図柄が「大当たり図柄」となった場合、特
図2表示装置62において停止表示された第2特別図柄が「大当たり図柄」となった場合、又は、小当たり遊技中に遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、遊技者に有利な遊技状態である大当たり遊技状態が生起される。
【0024】
(制御系の構成)
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図3は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、パチンコ機1は、主制御回路200と、演出制御回路300と、払出制御回路400と、各制御回路200,300,400等に電源(電力)を供給する電源回路600と、を備えている。
各制御回路200,300,400は、CPU(Central Processing Unit)と、遊技の進行に係るプログラム及び遊技の進行に必要なデータを格納するROM(Read Only Memory)と、CPUがROMに格納されているプログラムに基づく処理を進行するために使用される一時記憶領域となるRAM(Random Access Memory)と、を備えるマイクロコンピュータである。
主制御回路200、演出制御回路300及び払出制御回路400は、それぞれ別々の基板に実装されている。
【0025】
主制御回路200は、CPU210と、ROM220と、RAM230と、入力ポート240と、第1出力ポート251と、第2出力ポート252と、第3出力ポート253と、周波数発生回路260と、ハード乱数発生回路270と、を備える。
入力ポート240は、各検知センサ101~106から入力された検出信号、及び、払出制御回路400から入力された制御コマンドのそれぞれを、CPU210に対して出力する。
第1出力ポート251は、各表示装置60~63及び各ソレノイド64~66のそれぞれに対して制御信号を送信するとともに、パチンコ機1の賞球の払い出しに関する情報やエラー信号をホールコンピュータ(図示せず)に対して送信する。第2出力ポート252は、演出制御回路300に対して制御コマンドを送信する。第3出力ポート253は、払出制御回路400に対して制御コマンドを送信するとともに、払出制御回路400に対して外部信号を送信する。
【0026】
第2出力ポート252及び第3出力ポート253のそれぞれは、送信用データレジスタ(図示せず)と、FIFO(First In First Out)バッファ(図示せず)と、送信用シフトレジスタ(図示せず)と、を有している。
送信用データレジスタは、後述する制御コマンド送信処理(ステップS23)に基づいて入力された制御コマンドを、FIFOバッファに対して出力する。
FIFOバッファは、複数のレジスタから構成され、複数の制御コマンドを記憶することが可能となっている。そして、FIFOバッファは、送信用データレジスタから入力された制御コマンドを記憶するとともに、記憶している制御コマンドを入力された順番で送信用シフトレジスタに対して出力する。
送信用シフトレジスタは、FIFOバッファから入力された制御コマンドについて、パラレル-シリアル変換を行い、シリアルデータとして、演出制御回路300又は払出制御回路400に対して送信する。
【0027】
ROM220には、遊技の進行に係るプログラム及び遊技の進行に必要なデータが格納されている。特に、ROM220には、遊技の進行に必要なデータとして、各種抽選を実行するための判定テーブル、演出制御回路300を制御するために必要な各種制御コマンドが格納されている。
RAM230には、主制御回路200における入出力データ、演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタ等の各種カウンタ、抽選結果や遊技状態を管理するフラグ等が一時的に記憶される。
特に、RAM230には、特
図1始動球検知センサ101、特
図2始動球検知センサ102及び普図始動球検知センサ104のそれぞれからの検出信号の入力を契機として取得される始動情報を記憶する領域が設けられている。ここで、始動情報とは、各検出信号の入力を契機として取得された各種乱数値等の情報をいう。
本実施形態では、始動情報記憶領域として、特
図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力を契機として取得された始動情報(以下、「特
図1始動情報」とする)を記憶することが可能な特
図1始動情報記憶領域と、特
図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力を契機として取得された始動情報(以下、「特
図2始動情報」とする)を記憶することが可能な特
図2始動情報記憶領域と、を有している。
特
図1始動情報記憶領域には、所定数(本実施形態では、4つ)を上限として、特
図1始動情報を記憶することが可能となっている。一方、特
図2始動情報記憶領域には、所定数(本実施形態では、1つ)を上限として、特
図2始動情報を記憶することが可能となっている。
【0028】
周波数発生回路260は、所定のクロック周波数(本実施形態では、12[MHz])でクロック(同期信号)を発生させて、このクロックをCPU210及びハード乱数発生回路270のそれぞれに対して出力する。ハード乱数発生回路270は、普通図柄抽選の当たり乱数、第1特別図柄抽選の当たり乱数及び第2特別図柄抽選の当たり乱数のそれぞれを発生させる。ハード乱数発生回路270は、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(例えば、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、当たり乱数を発生させる。本実施形態では、ハード乱数発生回路270のループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。なお、ループカウンタは、普通図柄抽選、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
【0029】
演出制御回路300は、主制御回路200から受信した制御コマンドに基づいて、各画像表示装置31,32における演出画像の表示、ランプ21の点灯、音発生装置22による演出音の出力、モータ26の駆動等を制御する。
演出制御回路300は、CPU(図示せず)と、ROM(図示せず)と、RAM(図示せず)と、を備える。演出制御回路300のROMには、演出の進行に係るプログラム、演出の進行に必要なデータ等が格納されている。演出制御回路300のRAMには、主制御回路200から受信した制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。
演出制御回路300のCPUは、主制御回路200から受信した制御コマンドに基づいて、実行する演出の内容を決定する。そして、決定した演出の内容に対応する演出制御テーブル(演出プログラム)にしたがって、表示制御データ、ランプ制御データ及び音制御データを読み出して、読み出した各制御データに基づく制御信号を、各画像表示装置31,32、ランプ21及び音発生装置22のそれぞれに対して出力する。また、決定した演出内容対応する演出制御テーブルにしたがって、モータ制御データを読み出して、読み出した制御データにしたがって、モータ26を駆動する。
【0030】
払出制御回路400は、発射ハンドル6が備える発射ボリューム(図示せず)から入力された信号に基づいて、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。
具体的には、払出制御回路400には、発射ボリューム及び遊技球発射装置423が接続されている。発射ボリュームは、発射ハンドル6が回転操作されると、この回転操作量に応じた信号を払出制御回路400に対して出力する。そして、払出制御回路400は、発射ボリュームから入力された信号に応じた強さで遊技球を遊技領域30に発射するように、遊技球発射装置423による遊技球の発射動作を制御する。
また、払出制御回路400は、主制御回路200から受信した制御コマンド及びCRユニット500から受信した球貸指示信号のそれぞれに基づいて、遊技球払出装置440による遊技球払出動作を制御する。
具体的には、払出制御回路400には、接続基板410が接続され、その接続基板410には、球貸ボタン7a、返却ボタン7b、度数表示装置7c及びCRユニット500のそれぞれが接続されている。
球貸ボタン7aは、押下操作されたことに応じて、球貸操作信号を、接続基板410を介してCRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、球貸操作信号を受信すると、挿入されているプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数から所定数の貸球を払い出すために必要な度数を減算して、プリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新するとともに、所定数の遊技球の払い出しを指示する球貸指示信号を、接続基板410を介して払出制御回路400に送信する。さらに、払出制御回路400は、球貸指示信号を受信すると、所定数の遊技球を払い出すように、遊技球払出装置440による遊技球の払出動作を制御する。
CRユニット500は、プリペイドカートが挿入されたとき、及び、プリペイドカードにおける有価媒体の残存度数の記録を更新したときのそれぞれにおいて、有価媒体の残存度数を示す度数信号を、接続基板410を介して度数表示装置7cに対して送信する。そして、度数表示装置7cは、度数信号を受信すると、この度数信号が示す有価媒体の残存度数を表示する。
返却ボタン7bは、押下操作されたことに応じて、返却操作信号を、接続基板410を介してCRユニット500に対して送信する。そして、CRユニット500は、返却操作信号を受信すると、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードを返却(排出)する。
【0031】
さらに、払出制御回路400は、主制御回路200から受信した外部信号を、外部端子基板430に対して送信する。そして、外部端子基板430は、払出制御回路400から受信した外部信号を、ホールコンピュータ700に対して送信する。
本実施形態では、主制御回路200から出力(送信)された外部信号は、払出制御回路400及び外部端子基板430を経由して、そのまま、ホールコンピュータ700に対して入力される。
【0032】
(各種抽選について)
次に、パチンコ機1で実行される各種抽選について説明する。
図4は、普通図柄抽選の当選確率及び当選種別を示す図である。
図5は、特別図柄抽選の当選確率及び大当たり種別を示す図である。
図6は、小当たり種別を示す図である。
パチンコ機1では、遊技球による始動ゲート41の通過を契機として、普通図柄抽選が実行される。本実施形態では、普通図柄抽選(普通当たり判定)の結果として、「当たり(当選)」と、「はずれ(落選)」と、が設定されている。
普通図柄抽選に当選した場合には、普図当たり遊技が実行される。そして、普図当たり遊技では、始動口開閉部材52aが閉止状態から開放状態に変位されて、第2始動口52への遊技球の入球が可能な状態となる。
また、パチンコ機1では、補助制御として、時短制御が設定されている。時短制御の実行中(時短制御中)には、時短制御の停止中(非時短制御中)と比較して、特別図柄の変動表示を実行する時間(以下、「変動時間」とする)が短縮される。
特に、時短制御の実行中には、時短制御の停止中と比較して、普通図柄抽選の当選確率が向上するとともに、普通図柄の変動表示を実行する時間が短縮される。また、時短制御の実行中には、時短制御の停止中と比較して、普図当たり遊技において、始動口開閉部材52aの開放回数が増加するとともに、各回の開放時間が延長される。
これによって、時短制御の実行中には、第2始動口52への遊技球の入球が容易となり(第2始動口52への遊技球の入球の確率が高くなり)、時短制御の停止中には、第2始動口52への遊技球の入球が困難となる(第2始動口52への遊技球の入球の確率が低くなる)。
【0033】
図4(a)に示すように、非時短制御中に実行される普通図柄抽選では、1/99の確率で「当たり」と判定され、98/99の確率で「はずれ」と判定される。一方、時短制御中に実行される普通図柄抽選では、1/1の確率で「当たり」と判定され、0/1の確率で「はずれ」と判定される。
また、
図4(b)に示すように、本実施形態では、普通図柄抽選に当選した場合に生起される普図当たり遊技の種別(当選種別)として、「普図当たり」の1種類が設定されている。これによって、普通図柄抽選に当選した場合には、100[%]の確率で「普図当たり」に当選する。
「普図当たり」に当選した場合には、普図表示装置60において、普通図柄の変動表示が実行された後に、「普図当たり図柄」が停止表示される。
一方、普通図柄抽選に落選した場合には、普図表示装置60において、普通図柄の変動表示が実行された後に、「はずれ図柄」が停止表示される。
非時短制御中に実行された普通図柄抽選に当選した場合には、普図当たり遊技において、始動口開閉部材52aの開放回数として、1[回]が設定され、各回の開放時間として、0.5[s]が設定される。
一方、時短制御中に実行された普通図柄抽選に当選した場合には、普図当たり遊技において、始動口開閉部材52aの開放回数として、3[回]が設定され、各回の開放時間として、2.0[s]が設定される。
【0034】
また、パチンコ機1では、第1始動口51への遊技球の入球を契機として、第1特別図柄抽選が実行され、第2始動口52への遊技球の入球を契機として、第2特別図柄抽選が実行される。本実施形態では、特別図柄抽選(当落判定)の結果として、「大当たり」と、「小当たり」と、「はずれ(落選)」と、が設定されている。
「大当たり」に当選した場合には、大当たり遊技状態が生起される。大当たり遊技状態では、大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位されるラウンド遊技が実行されて、大入賞装置53への遊技球の入球が可能な状態となる。ここで、各回のラウンド遊技は、当該ラウンド遊技中における大入賞装置53への遊技球の入球数が所定入賞上限数(本実施形態では、9[球])に達したこと、及び、当該ラウンド遊技中における大入賞口開閉部材53aの開放時間が所定最長開放時間(本実施形態では、29.0[s])に達したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。
「小当たり」に当選した場合には、小当たり遊技状態が生起される。小当たり遊技状態では、役物開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される小当たり遊技が実行されて、役物装置54への遊技球の入球が可能な状態となる。ここで、各回の小当たり遊技は、当該小当たり遊技中における役物装置54への遊技球の入球数が所定入賞上限数(本実施形態では、9[球])に達したこと、及び、当該小当たり遊技中における役物開閉部材54aの開放時間が所定最長開放時間(本実施形態では、1.0[s])に達したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。また、小当たり遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、当該小当たり遊技状態の終了後に、大当たり遊技状態が生起される。
【0035】
図5(a)に示すように、第1特別図柄抽選では、1/199の確率で「大当たり」と判定され、0/199の確率で「小当たり」と判定され、198/199の確率で「はずれ」と判定される。すなわち、第1特別図柄抽選では、「小当たり」に当選することがない。
一方、第2特別図柄抽選では、1/199の確率で「大当たり」と判定され、198/199の確率で「小当たり」と判定され、0/199の確率で「はずれ」と判定される。すなわち、第2特別図柄抽選では、「はずれ」がない。
【0036】
また、
図5(b)に示すように、第1特別図柄抽選により「大当たり」に当選した場合に生起される大当たり遊技状態の種別(大当たり種別)として、「大当たり1」~「大当たり4」の4種類が設定されている。そして、第1特別図柄抽選により「大当たり」に当選した場合には、40[%]の確率で「大当たり1」に当選し、10[%]の確率で「大当たり2」に当選し、20[%]の確率で「大当たり3」に当選し、30[%]の確率で「大当たり4」に当選する。
「大当たり1」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当たり1図柄」が停止表示される。
「大当たり2」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当たり2図柄」が停止表示される。
「大当たり3」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当たり3図柄」が停止表示される。
「大当たり4」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当たり4図柄」が停止表示される。
【0037】
一方、
図5(c)に示すように、第2特別図柄抽選により「大当たり」に当選した場合に生起される大当たり遊技状態の種別(大当たり種別)として、「大当たり5」及び「大当たり6」の2種類が設定されている。そして、第2特別図柄抽選により「大当たり」に当選した場合には、70[%]の確率で「大当たり5」に当選し、30[%]の確率で「大当たり6」に当選する。
「大当たり5」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当たり5図柄」が停止表示される。
「大当たり6」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「大当たり6図柄」が停止表示される。
【0038】
また、
図6(a)に示すように、特別図柄抽選により「小当たり」に当選した場合に生起される小当たり遊技状態の種別(小当たり種別)として「小当たり1」及び「小当たり2」の2種類が設定されている。そして、特別図柄抽選により「小当たり」に当選した場合には、70[%]の確率で「小当たり1」に当選し、30[%]の確率で「小当たり2」に当選する。
「小当たり1」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「小当たり1図柄」が停止表示される。
「小当たり2」に当選した場合には、特
図1表示装置61において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「小当たり2図柄」が停止表示される。
一方、特別図柄抽選に落選した場合には、特図表示装置61,62において、特別図柄の変動表示が実行された後に、「はずれ図柄」が停止表示される。
【0039】
パチンコ機1では、時短制御の終了条件(以下、「時短終了条件」とする)として、一つ以上の時短終了条件が適用される。そして、時短制御は、適用された時短終了条件のうち、一つの時短終了条件の成立に応じて終了される。
本実施形態では、時短終了条件の種類として、「時短終了条件1」と、「時短終了条件2」と、「時短終了条件3」と、が規定されている。
「時短終了条件1」は、当該時短制御の実行中における総報知表示回数に基づく条件となっている。ここで、「総報知表示回数」とは、当該時短制御中に実行された第1特別図柄抽選の結果を報知する報知表示の回数(以下、「第1報知表示回数」とする)と、当該時短制御中に実行された第2特別図柄抽選の結果を報知する報知表示の回数(以下、「第2報知表示回数」とする)と、を加算した回数となっている。本実施形態では、「時短終了条件1」として、第1時短回数が設定される。そして、総報知表示回数が、設定された第1時短回数に達した場合に、「時短終了条件1」が成立したものと判定される。
「時短終了条件2」は、当該時短制御の実行中における第2報知表示回数に基づく条件となっている。本実施形態では、「時短終了条件2」として、所定の第2時短回数が設定される。そして、第2報知表示回数が、設定された第2時短回数に達した場合に、「時短終了条件2」が成立したものと判定される。
「時短終了条件3」は、当該時短制御中に実行された特別図柄抽選に当選(「大当たり」又は「小当たり」に当選)したことに基づく条件となっている。本実施形態では、特別図柄抽選に当選した場合に、「時短終了条件3」が成立したものと判定される。
【0040】
「大当たり1」に当選した場合には、大当たり遊技状態において、ラウンド遊技の回数として、4[回]が設定される。また、「大当たり1」に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。
「大当たり1」に当選した場合には、時短終了条件として、「時短終了条件1」及び「時短終了条件3」が適用される。
具体的には、時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり1」に当選した場合には、第1時短回数(「時短終了条件1」)として、100[回]が設定される。一方、非時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり1」に当選した場合には、第1時短回数(「時短終了条件1」)として、100[回]が設定される。
これによって、「大当たり1」の終了に応じて開始された時短制御は、当該時短制御中に実行された総報知表示回数が100[回]に達したこと(「時短終了条件1」)、及び、特別図柄抽選に当選したこと(「時短終了条件3」)のうち、一の条件の成立に応じて終了される。
【0041】
「大当たり2」に当選した場合には、大当たり遊技状態において、ラウンド遊技の回数として、2[回]が設定される。また、「大当たり2」に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。
非時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり2」に当選した場合には、時短終了条件として、「時短終了条件1」、「時短終了条件2」及び「時短終了条件3」が適用される。
具体的には、非時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり2」に当選した場合には、第1時短回数(「時短終了条件1」)として、30[回]が設定されるとともに、第2時短回数(「時短終了条件2」)として、1[回]が設定される。
これによって、非時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づく「大当たり2」の終了に応じて開始された時短制御は、当該時短制御中に実行された総報知表示回数が30[回]に達したこと(「時短終了条件1」)、当該時短制御中に実行された第2報知表示回数が1[回]に達したこと(「時短終了条件2」)、及び、特別図柄抽選に当選したこと(「時短終了条件3」)のうち、一の条件の成立に応じて終了される。
一方、時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり2」に当選した場合には、時短終了条件として、「時短終了条件1」及び「時短終了条件3」が適用される。
具体的には、時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり2」に当選した場合には、第1時短回数(「時短終了条件1」)として、100[回]が設定される。
これによって、時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づく「大当たり2」の終了に応じて開始された時短制御は、当該時短制御中に実行された総報知表示回数が100[回]に達したこと(「時短終了条件1」)、及び、特別図柄抽選に当選したこと(「時短終了条件3」)のうち、一の条件の成立に応じて終了される。
【0042】
「大当たり3」に当選した場合には、大当たり遊技状態において、ラウンド遊技の回数として、4[回]が設定される。
非時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり3」に当選した場合には、時短制御が開始されない。
一方、時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり3」に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。
時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり3」に当選した場合には、時短終了条件として、「時短終了条件1」及び「時短終了条件3」が適用される。
具体的には、時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり3」に当選した場合には、第1時短回数(「時短終了条件1」)として、100[回]が設定される。
これによって、時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づく「大当たり3」の終了に応じて開始された時短制御は、当該時短制御中に実行された総報知表示回数が100[回]に達したこと(「時短終了条件1」)、及び、特別図柄抽選に当選したこと(「時短終了条件3」)のうち、一の条件の成立に応じて終了される。
【0043】
「大当たり4」に当選した場合には、大当たり遊技状態において、ラウンド遊技の回数として、4[回]が設定される。また、「大当たり4」に当選した場合には、時短制御が開始されない。
【0044】
「大当たり5」に当選した場合には、大当たり遊技状態において、ラウンド遊技の回数として、15[回]が設定される。また、「大当たり5」に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。
「大当たり5」に当選した場合には、時短終了条件として、「時短終了条件1」及び「時短終了条件3」が適用される。
具体的には、時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり5」に当選した場合には、第1時短回数(「時短終了条件1」)として、100[回]が設定される。一方、非時短制御中に実行された特別図柄抽選に基づいて「大当たり5」に当選した場合には、第1時短回数(「時短終了条件1」)として、100[回]が設定される。
これによって、「大当たり5」の終了に応じて開始された時短制御は、当該時短制御中に実行された総報知表示回数が100[回]に達したこと(「時短終了条件1」)、及び、特別図柄抽選に当選したこと(「時短終了条件3」)のうち、一の条件の成立に応じて終了される。
【0045】
「大当たり6」に当選した場合には、大当たり遊技状態において、ラウンド遊技の回数として、4[回]が設定される。また、「大当たり6」に当選した場合には、時短制御が開始されない。
【0046】
「小当たり1」に当選した場合には、小当たり遊技状態において、小当たり遊技の回数として、1[回]が設定される。また、「小当たり1」の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出された場合(V入賞球検知センサ105からの検出信号の入力があった場合)には、当該小当たり遊技状態の終了後に、大当たり遊技状態(大当たり5)が生起される。
「小当たり2」に当選した場合には、小当たり遊技状態において、小当たり遊技の回数として、1[回]が設定される。また、「小当たり2」の生起中に、遊技球によるV領域の通過が検出された場合(V入賞球検知センサ105からの検出信号の入力があった場合)には、当該小当たり遊技状態の終了後に、大当たり遊技状態(大当たり6)が生起される。
【0047】
(制御コマンドについて)
次に、主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される制御コマンド、及び、主制御回路200と払出制御回路400との間で送受信される制御コマンドについて説明する。
主制御回路200と演出制御回路300とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御回路200と演出制御回路300との間における情報の送信は、主制御回路200から演出制御回路300への一方向のみで行われ、演出制御回路300から主制御回路200への情報の送信は行われない。
主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される各制御コマンドは、制御コマンドの種類を示す1バイトの先行データと、制御コマンドの内容を示す1バイトの後続データと、から構成されている。
そして、主制御回路200は、シリアル通信によって、先行データ及び後続データから構成される制御コマンドを演出制御回路300に対して送信する。演出制御回路300では、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。
【0048】
パチンコ機1では、主制御回路200から演出制御回路300に対して送信される制御コマンドとして、図柄種別指定コマンド、第1変動パターン指定コマンド、第2変動パターン指定コマンド、停止指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留数指定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド開始指定コマンド、ラウンド終了指定コマンド、エンディング指定コマンド、V領域通過指定コマンド等が設定されている。
図柄種別指定コマンドは、特別図柄(演出図柄)の停止図柄の種別を指定するコマンドである。図柄種別指定コマンドは、停止図柄として、「はずれ図柄」、「大当たりp図柄」(「大当たり1図柄」~「大当たり6図柄」のうちいずれか)、又は、「小当たりq図柄」(「小当たり1図柄」又は「小当たり2図柄」)を指定する。図柄種別指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。本実施形態では、図柄種別指定コマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選のそれぞれに対応するものが設定されている。
第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、特別図柄(演出図柄)の変動表示の変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定するコマンドである。第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、変動パターン番号を指定することによって、当該変動パターン番号に対応付けられている変動時間(変動パターンの種別)を指定する。第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドは、それぞれ、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。
【0049】
第1変動パターン指定コマンドは、演出図柄の変動表示のうち前半期間の変動パターン(以下、「第1変動パターン」とする)を指定する。
本実施形態では、第1変動パターンとして、互いに異なる内容の報知演出が対応付けられた、m(複数)種類の変動パターン(変動時間)が設定されている。そして、第1変動パターン指定コマンドは、m種類の第1変動パターンのうち一のものを指定する。
第2変動パターン指定コマンドは、演出図柄の変動表示のうち後半期間の変動パターン(以下、「第2変動パターン」とする)を指定する。
本実施形態では、第2変動パターンとして、互いに異なる内容の報知演出が対応付けられた、n(複数)種類の変動パターン(変動時間)が設定されている。そして、第2変動パターン指定コマンドは、n種類の第2変動パターンのうち一のものを指定する。
【0050】
停止指定コマンドは、特別図柄(演出図柄z1,z2)の停止表示を指定するコマンドである。停止指定コマンドは、特別図柄の停止表示の開始時に送信される。
遊技状態指定コマンドは、遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定するコマンドである。
「遊技状態オフセット値」とは、遊技状態を指定する情報となっている。本実施形態では、遊技状態オフセット値として、時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、の組み合わせのそれぞれに対応する数値が設定されている。そして、遊技状態指定コマンドは、所定の数値(遊技状態オフセット値)を指定する。遊技状態指定コマンドは、電源投入時、特図遊技フェーズの変更時等に送信される。
「特図遊技フェーズ」とは、特別図柄抽選に基づいて実行される遊技の局面(段階)をいう。本実施形態では、特図遊技フェーズとして、「特図変動待ち状態」と、「特
図1変動中状態」と、「特
図1停止図柄表示状態」と、「特
図2変動中状態」と、「特
図2停止図柄表示状態」と、「大入賞口開放前状態」と、「大入賞口開放制御状態」と、「大入賞口閉鎖有効状態」と、「大入賞口開放終了ウェイト状態」と、「羽根開放前状態」と、「羽根開放制御状態」と、「羽根閉鎖有効状態」と、「羽根開放終了ウェイト状態」と、が設定されている。
「特図変動待ち状態」は、大当たり遊技状態又は小当たり遊技状態の終了後から特別図柄の変動表示の開始前までの局面となっている。「特
図1変動中状態」は、第1特別図柄の変動表示中の局面となっている。「特
図1停止図柄表示状態」は、第1特別図柄の停止表示中の局面となっている。「特
図2変動中状態」は、第2特別図柄の変動表示中の局面となっている。「特
図2停止図柄表示状態」は、第2特別図柄の停止表示中の局面となっている。「大入賞口開放前状態」は、大当たり遊技状態におけるオープニング期間中の局面となっている。「大入賞口開放制御状態」は、大当たり遊技状態におけるラウンド遊技中の局面となっている。「大入賞口閉鎖有効状態」は、大当たり遊技状態におけるインターバル期間中の局面となっている。「大入賞口開放終了ウェイト状態」は、大当たり遊技状態におけるエンディング期間中の局面となっている。「羽根開放前状態」は、小当たり遊技状態におけるオープニング期間中の局面となっている。「羽根開放制御状態」は、小当たり遊技状態における小当たり遊技中の局面となっている。「羽根閉鎖有効状態」は、小当たり遊技状態におけるインターバル期間中の局面となっている。「羽根開放終了ウェイト状態」は、小当たり遊技状態におけるエンディング期間中の局面となっている。
【0051】
保留数指定コマンドは、特
図1保留数を指定するコマンドである。本実施形態では、保留数指定コマンドは、特
図1保留数が「1」増加したこと、特
図1保留数が「1」減少したこと、特
図1保留数等を指定する。
「特
図1保留数」とは、特
図1表示装置61における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。
保留数指定コマンドは、電源投入時、特
図1始動情報の記憶時、第1特別図柄の変動表示の開始時等に送信される。本実施形態では、特
図2保留数が設定されていない。このため、保留数指定コマンドとして、第1特別図柄抽選に対応するものが設定されており、第2特別図柄抽選に対応するものが設定されていない。
【0052】
オープニング指定コマンドは、オープニング期間の開始(大当たり遊技状態又は小当たり遊技状態の開始)を指定するコマンドである。オープニング指定コマンドは、開始する大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」~「大当たり6」のうちいずれか)又は開始する小当たり遊技状態の種別(「小当たり1」又は「小当たり2」)を指定する。オープニング指定コマンドは、オープニング期間の開始時(大当たり遊技状態又は小当たり遊技状態の開始時)に送信される。
ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド遊技又は小当たり遊技の開始を指定するコマンドである。ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド遊技又は小当たり遊技の開始時に送信される。
ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド遊技又は小当たり遊技の終了を指定するコマンドである。ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド遊技又は小当たり遊技の終了時に送信される。
エンディング指定コマンドは、エンディング期間(大当たり遊技状態のエンディング期間又は小当たり遊技状態のエンディング期間)の開始を指定するコマンドである。エンディング指定コマンドは、エンディング期間(大当たり遊技状態のエンディング期間又は小当たり遊技状態のエンディング期間)の開始時に送信される。
V入賞指定コマンドは、遊技球によるV領域の通過が検出されたこと指定するコマンドである。V入賞指定コマンドは、遊技球によるV領域の通過の検出時に送信される。
【0053】
主制御回路200と払出制御回路400とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御回路200と払出制御回路400との間における通信は、双方向に行われる。主制御回路200と払出制御回路400との間において送受信される各制御コマンドは、1バイトのデータから構成されている。
そして、主制御回路200は、シリアル通信によって、制御コマンドを払出制御回路400に対して送信する。払出制御回路400では、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。また、払出制御回路400は、シリアル通信によって、制御コマンドを主制御回路200に対して送信する。主制御回路200では、払出制御回路400から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAM230の所定領域に記憶する。
パチンコ機1では、主制御回路200から払出制御回路400に対して送信される制御コマンドとして、賞球数指定コマンド等が設定されている。賞球数指定コマンドは、払い出しを行う賞球数を指定するコマンドである。本実施形態では、賞球数指定コマンドは、n個(n=1~15)の賞球の払い出しを指定する。賞球数指定コマンドは、遊技球払出制御回路400による賞球の払い出しに係る遊技球払出動作の実行時に送信される。
また、パチンコ機1では、払出制御回路400から主制御回路200に対して送信される制御コマンドとして、払出中エラーの発生・解除、満タンエラーの発生・解除、球詰まりエラーの発生・解除等のそれぞれを指定するコマンドが設定されている。各制御コマンドは、各種エラーの発生・解除の検出時に送信される。
【0054】
(主制御回路200で実行される処理)
次に、主制御回路200で実行される処理を説明する。
まず、主制御回路200に構成されているハードウェアの機能について説明する。
パチンコ機1に電源が投入されると、ハード乱数発生回路270は、周波数発生回路260から1クロックが入力されるごと(本実施形態では、0.083[μs]ごと)に、ループカウンタの値を所定の範囲内(例えば、0~65535の範囲内)において1ずつ更新するハード乱数更新処理を実行する。そして、ハード乱数更新処理によって、普通図柄抽選の当たり乱数、第1特別図柄抽選の当落乱数、第2特別図柄抽選の当落乱数等が更新される。なお、ハード乱数更新処理は、ハード乱数発生回路270(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
また、パチンコ機1に電源が投入されると、第2出力ポート252の送信用シフトレジスタは、FIFOバッファに記憶されている制御コマンドを演出制御回路300に対して送信する制御コマンド送信処理を開始する。さらに、第3出力ポート253の送信用シフトレジスタは、FIFOバッファに記憶されている制御コマンドを払出制御回路400に対して送信する制御コマンド送信処理を開始する。なお、各制御コマンド送信処理は、出力ポート252,253(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
【0055】
次に、主制御回路200のCPU210がROM220に記憶されている遊技の進行に係るプログラム(ソフトウェア)に基づいて実行する遊技制御処理について説明する。
まず、CPU210が実行するメインループ処理について説明する。
図7は、主制御回路が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
CPU210は、パチンコ機1に電源が投入されると、所定の初期化処理を実行した後に、
図7に示すメインループ処理を開始する。
メインループ処理が開始されると、まず、ステップS20に移行する。
ステップS20では、割込み禁止処理を実行して、ステップS21に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS21では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS22に移行する。初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。初期値乱数とは、プログラム上で発生する乱数であるソフト乱数(図柄乱数、変動パターン乱数等)の初期値及び終了値を更新(変更)するための乱数である。
すなわち、ソフト乱数を発生させるループカウンタは、予め設定された初期値から終了値までの範囲内において更新される。そして、ループカウンタの初期値及び終了値は、ループカウンタの乱数値が終了値に達するごとに変更される。この際、ループカウンタに設定される初期値及び終了値は、初期値乱数に基づいて決定される。
【0056】
ステップS22では、制御コマンド解析処理を実行し、ステップS23に移行する。制御コマンド解析処理では、払出制御回路400から受信した制御コマンドの解析を行う。
ステップS23では、制御コマンド送信処理を実行し、ステップS24に移行する。制御コマンド送信処理では、RAM230のポート出力要求バッファに記憶されている制御コマンドを、第2出力ポート252の送信用データレジスタ又は第3出力ポート253の送信用データレジスタに対して出力する。
これによって、送信用データレジスタに入力された制御コマンドは、FIFOバッファに記憶(格納)される。そして、FIFOバッファに記憶された制御コマンドは、送信用シフトレジスタによって、所定の順番で、演出制御回路300又は払出制御回路400に対して送信される。
ステップS24では、割込み許可処理を実行し、ステップS25に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS24に係る処理が実行されてからステップS20に係る処理が実行されるまでの期間中が、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の実行が許可された割込み許可期間となる。
ステップS25では、その他乱数更新処理を実行し、ステップS20に移行する。その他乱数更新処理では、ソフト乱数のうち図柄乱数を除いたもの(変動パターン乱数等)の更新を行う。
【0057】
次に、CPU210が実行するシリアル通信受信割込み処理を説明する。
図8は、主制御回路が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
CPU210は、払出制御回路400から制御コマンドを受信すると、メインループ処理の割込み許可期間中又はタイマ割込み処理の割込み許可期間中において、
図8に示すシリアル通信受信割込み処理を開始する。
シリアル通信受信割込み処理が開始されると、まず、ステップS30に移行する。
ステップS30では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS31に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理又はタイマ割込み処理の実行中に使用していたレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させる。
【0058】
ステップS31では、入力ポート240の受信バッファにデータ(制御コマンド)が存在するか否かを判定し、受信バッファにデータが存在すると判定した場合(Yes)には、ステップS32に移行し、受信バッファにデータが存在しないと判定した場合(No)には、ステップS33に移行する。
ステップS32では、受信データ格納処理を実行し、ステップS33に移行する。受信データ格納処理では、受信バッファに存在するデータ(制御コマンド)をRAM230の所定領域に格納する。
ステップS33では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS30で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理又はタイマ割込み処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0059】
次に、CPUが実行するタイマ割込み処理を説明する。
図9は、主制御回路が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
周波数発生回路260は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。そして、CPU210は、割込み要求信号の発生に応じて、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図9に示すタイマ割込み処理を開始する。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、ステップS40に移行する。
ステップS40では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS41に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させ、割込みを許可する。
ステップS41では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS42に移行する。ステップS41の初期値乱数更新処理は、ステップS21の初期値乱数更新処理と同一の処理となっている。
【0060】
ステップS42では、ソフト乱数更新処理を実行し、ステップS43に移行する。ソフト乱数更新処理では、ソフト乱数のうち図柄乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS43では、スイッチチェック処理を実行し、ステップS44に移行する。スイッチチェック処理では、入力ポート240における各検知センサ101~106からの検出信号の入力の有無をチェックする。そして、いずれかの検知センサ101~106からの検出信号の入力を検出した場合には、当該検出を示す情報をRAM230の所定領域に記憶する。
ステップS44では、特図乱数記憶処理を実行し、ステップS45に移行する。特図乱数記憶処理については、後述する。
ステップS45では、特図変動待ち処理を実行し、ステップS46に移行する。特図変動待ち処理については、後述する。
ステップS46では、特図変動中処理を実行し、ステップS47に移行する。特図変動中処理については、後述する。
ステップS47では、特図停止中処理を実行し、ステップS48に移行する。特図停止中処理については、後述する。
ステップS48では、小当たり遊技処理を実行し、ステップS49に移行する。小当たり遊技処理については、後述する。
ステップS49では、大当たり遊技処理を実行し、ステップS50に移行する。大当たり遊技処理については、後述する。
【0061】
ステップS50では、普図乱数記憶処理を実行し、ステップS51に移行する。普図乱数記憶処理については、後述する。
ステップS51では、普図変動待ち処理を実行し、ステップS52に移行する。普図変動待ち処理については、後述する。
ステップS52では、普図変動中処理を実行し、ステップS53に移行する。普図変動中処理については、後述する。
ステップS53では、普図停止中処理を実行し、ステップS54に移行する。普図停止中処理については、後述する。
ステップS54では、普図当たり遊技処理を実行し、ステップS55に移行する。普図当たり遊技処理については、後述する。
ステップS55では、賞球払出処理を実行し、ステップS56に移行する。賞球払出処理では、賞球の払い出し動作を実行する。
具体的には、賞球払出処理では、ステップS43の処理結果に基づいて、各検知センサ101,102,103,106からの検出信号の入力の有無を判定する。そして、各検知センサ101,102,103,106からの検出信号の入力があった場合には、賞球数指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、賞球数指定コマンドが、払出制御回路400に対して送信される。
本実施形態では、特
図1始動球検知センサ101から検出信号の入力があった場合には、3[球]の賞球数を指定する賞球数指定コマンド、特
図2始動球検知センサ102から検出信号の入力があった場合には、1[球]の賞球数を指定する賞球数指定コマンド、大入賞球検知センサ103又は役物入賞球検知センサ106から検出信号の入力があった場合には、5[球]の賞球数を指定する賞球数指定コマンドを払出制御回路400に対して送信する。
【0062】
ステップS56では、外部信号設定処理を実行し、ステップS57に移行する。外部信号設定処理では、ホールコンピュータ700に対して出力する外部信号(外部出力信号)を設定する。
「外部信号」とは、パチンコ機1における遊技の進行状況を示す情報(パチンコ機1の動作状況を示す情報)を出力するための信号をいう。
ステップS57では、外部信号出力処理を実行し、ステップS58に移行する。外部信号出力処理では、ステップS56で設定した各種外部信号が、ホールコンピュータ700に対して出力される。
ステップS58では、ポート出力処理を実行し、ステップS59に移行する。ポート出力処理では、各種制御信号が、普図表示装置60、特
図1表示装置61、特
図2表示装置62、状態表示装置63、始動口ソレノイド64、大入賞口ソレノイド65、役物ソレノイド66等に対して出力される。
ステップS59では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS40で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0063】
次に、ステップS44の特図乱数記憶処理を説明する。
図10は、特図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
特図乱数記憶処理は、ステップS44において実行されると、
図10に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、ステップS43の処理結果に基づいて、特
図1始動球検知センサ101からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS101に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、ステップS103に移行する。
ステップS101では、特
図1保留数(特
図1保留数カウンタの値)が上限数に達しているか否かを判定し、上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS102に移行し、上限数に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS103に移行する。
ここで、「特
図1保留数」とは、特
図1表示装置61における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数(いわゆる、「保留数」)をいう。特
図1保留数は、特
図1保留数カウンタにより計数される。本実施形態では、特
図1保留数の上限数は、「4」に設定されている。なお、本実施形態では、第2特別図柄については、保留数が設定されていない。
ステップS102では、特
図1乱数記憶処理を実行し、ステップS103に移行する。特
図1乱数記憶処理では、第1特別図柄抽選の当落乱数、図柄乱数、変動パターン乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した各種乱数(乱数値)を、特
図1始動情報として、RAM230の特
図1始動情報記憶領域に記憶する。
また、現在の特
図1保留数カウンタの値に「1」を加算した値を、新たに特
図1保留数カウンタの値として設定する。
さらに、特
図1乱数記憶処理では、特
図1保留数が「1」増加したことを指定する保留数指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、保留数指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0064】
ステップS103では、ステップS43の処理結果に基づいて、特
図2始動球検知センサ102からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS104に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS45)に移行する。
ステップS104では、第2特別図柄の変動表示を実行中であるか否かを判定し、第2特別図柄の変動表示を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS105に移行し、第2特別図柄の変動表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS45)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として第「特
図2変動中状態」に対応する値が設定されている場合には、第2特別図柄の変動表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、第2特別図柄の変動表示を実行中でないと判定する。
【0065】
ステップS105では、第2特別図柄の停止表示を実行中であるか否かを判定し、第2特別図柄の停止表示を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS106に移行し、第2特別図柄の停止表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS45)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図2停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、第2特別図柄の停止表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、第2特別図柄の停止表示を実行中でないと判定する。
ステップS106では、特
図2乱数記憶処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS45)に移行する。特
図2乱数記憶処理では、第2特別図柄抽選の当落乱数、図柄乱数、変動パターン乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した各種乱数(乱数値)を、特
図2始動情報として、RAM230の特
図2始動情報記憶領域に記憶する。
【0066】
次に、ステップS45の特図変動待ち処理を説明する。
図11は、特図変動待ち処理を示すフローチャートである。
特図変動待ち処理は、ステップS45において実行されると、
図11に示すように、まず、ステップS110に移行する。
ステップS110では、大当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、大当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、ステップS111に移行し、大当たり遊技状態中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、いずれかの大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「1」が設定されている場合には、大当たり遊技状態の生起中であると判定し、全ての大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「0」が設定されている場合には、大当たり遊技状態の生起中でないと判定する。
ステップS111では、小当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、小当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、ステップS112に移行し、小当たり遊技状態中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、いずれかの小当たり遊技状態の種別に対応する小当たり遊技状態フラグの値として「1」が設定されている場合には、小当たり遊技状態の生起中であると判定し、全ての小当たり遊技状態の種別に対応する小当たり遊技状態フラグの値として「0」が設定されている場合には、小当たり遊技状態の生起中でないと判定する。
【0067】
ステップS112では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を実行中であるか否かを判定し、特別図柄の変動表示を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS113に移行し、特別図柄の変動表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図1変動中状態」に対応する値又は「特
図2変動中状態」に対応する値が設定されている場合には、特別図柄の変動表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、特別図柄の変動表示を実行中でないと判定する。
ステップS113では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を実行中であるか否かを判定し、特別図柄の停止表示を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS114に移行し、特別図柄の停止表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図1停止図柄表示状態」に対応する値又は「特
図2停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、特別図柄の停止表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、特別図柄の停止表示を実行中でないと判定する。
【0068】
ステップS114では、始動情報記憶領域(特
図1始動情報記憶領域及び特
図2始動情報記憶領域)において始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)が記憶されているか否かを判定し、始動情報記憶領域において始動情報が記憶されていると判定した場合(Yes)には、ステップS115に移行し、始動情報記憶領域において始動情報が記憶されていないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。
ステップS115では、当落判定処理を実行し、ステップS116に移行する。当落判定処理では、特別図柄抽選の結果を判定する。
当落判定処理では、まず、始動情報記憶領域(特
図1始動情報記憶領域及び特
図2始動情報記憶領域)に記憶されている始動情報(特
図1始動情報及び特
図2始動情報)のうち一の始動情報を、判定始動情報として選択する。
本実施形態では、特
図2始動情報記憶領域に記憶されている特
図2始動情報について、特
図1始動情報記憶領域に記憶されている特
図1始動情報に対して優先して、始動判定(当落判定、停止図柄判定、変動パターン判定等)が実行される。
したがって、特
図2始動情報記憶領域において特
図2始動情報が記憶されている場合には、当該特
図2始動情報が判定始動情報として選択される。一方、特
図2始動情報記憶領域において特
図2始動情報が記憶されていない場合には、特
図1始動情報記憶領域に記憶されている特
図1始動情報のうち、最も先に取得(記憶)された特
図1始動情報が、判定始動情報として選択される。
当落判定処理では、次に、当落判定を実行する。
当落判定では、まず、特別図柄抽選の結果が「大当たり」であるか否かを判定(大当たり判定)する。
ROM220には、特別図柄抽選に係る大当たり値が登録された大当たり抽選テーブルが格納されている。また、大当たり抽選テーブルとして、第1特別図柄抽選に対応する大当たり抽選テーブルと、第2特別図柄抽選に対応する大当たり抽選テーブルと、が格納されている。
そして、大当たり判定では、判定始動情報が特
図1始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる当落乱数の値と、第1特別図柄抽選に対応する大当たり抽選テーブルと、に基づいて、判定始動情報に含まれる当落乱数の値が大当たり値と一致しているか否かを判定する。一方、判定始動情報が特
図2始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる当落乱数の値と、第2特別図柄抽選に対応する大当たり抽選テーブルと、に基づいて、判定始動情報に含まれる当落乱数の値が大当たり値と一致しているか否かを判定する。そして、判定始動情報に含まれる当落乱数の値が大当たり値と一致していると判定した場合には、特別図柄抽選の結果を「大当たり」と判定する。
一方、大当たり判定の結果、判定始動情報に含まれる当落乱数の値が大当たり値と一致していないと判定した場合には、次に、特別図柄抽選の結果が「小当たり」であるか否かを判定(大小たり判定)する。
ROM220には、特別図柄抽選に係る小当たり値が登録された小当たり抽選テーブルが格納されている。また、小当たり抽選テーブルとして、第1特別図柄抽選に対応する小当たり抽選テーブルと、第2特別図柄抽選に対応する小当たり抽選テーブルと、が格納されている。
そして、小当たり判定では、判定始動情報が特
図1始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる当落乱数の値と、第1特別図柄抽選に対応する小当たり抽選テーブルと、に基づいて、判定始動情報に含まれる当落乱数の値が小当たり値と一致しているか否かを判定する。一方、判定始動情報が特
図2始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる当落乱数の値と、第2特別図柄抽選に対応する小当たり抽選テーブルと、に基づいて、判定始動情報に含まれる当落乱数の値が小当たり値と一致しているか否かを判定する。そして、判定始動情報に含まれる当落乱数の値が小当たり値と一致していると判定した場合には、特別図柄抽選の結果を「小当たり」と判定する。
一方、小当たり判定の結果、判定始動情報に含まれる当落乱数の値が小当たり値と一致していないと判定した場合には、特別図柄抽選の結果を「はずれ」と判定する。
【0069】
ステップS116では、停止図柄設定処理を実行し、ステップS117に移行する。停止図柄設定処理では、ステップS115の処理結果に基づいて、停止表示させる特別図柄(停止図柄)の種別を判定(停止図柄判定)する。
具体的には、停止図柄設定処理では、当落判定により特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が「大当たり」であると判定された場合には、大当たり図柄の種別(大当たり遊技状態の種別)を判定(大当たり図柄判定)する。
ROM220には、図柄乱数の値と、大当たり図柄の種別(「大当たり1図柄」~「大当たり6図柄」)と、の対応が登録された大当たり図柄抽選テーブルが格納されている。また、大当たり図柄抽選テーブルとして、第1特別図柄抽選に対応する大当たり図柄抽選テーブルと、第2特別図柄抽選に対応する大当たり図柄抽選テーブルと、が格納されている。そして、第1特別図柄抽選に対応する大当たり図柄抽選テーブルには、「大当たり1図柄」~「大当たり4図柄」が登録されている。一方、第2特別図柄抽選に対応する大当たり図柄抽選テーブルには、「大当たり5図柄」及び「大当たり6図柄」が登録されている。
そして、大当たり図柄判定では、判定始動情報が特
図1始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる図柄乱数と、第1特別図柄抽選に対応する大当たり図柄抽選テーブルと、に基づいて、大当たり図柄の種別(「大当たり1図柄」~「大当たり4図柄」)を判定する。
一方、判定始動情報が特
図2始動情報である場合には、当該判定始動情報に含まれる図柄乱数と、第2特別図柄抽選に対応する大当たり図柄抽選テーブルと、に基づいて、大当たり図柄の種別(「大当たり5図柄」又は「大当たり6図柄」)を判定する。
【0070】
一方、停止図柄設定処理では、当落判定により特別図柄抽選(第2特別図柄抽選)の結果が「小当たり」であると判定された場合には、小当たり図柄の種別(小当たり遊技状態の種別)を判定(小当たり図柄判定)する。
ROM220には、図柄乱数の値と、大当たり図柄の種別(「小当たり1図柄」又は「小当たり2図柄」)と、の対応が登録された小当たり図柄抽選テーブルが格納されている。
そして、小当たり図柄判定では、判定始動情報に含まれる図柄乱数と、小当たり図柄抽選テーブルと、に基づいて、小当たり図柄の種別(「小当たり1図柄」又は「小当たり2図柄」)を判定する。
一方、停止図柄設定処理では、当落判定により特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が「はずれ」であると判定された場合には、停止図柄の種別として、「はずれ図柄」が判定される。
【0071】
停止図柄設定処理では、次に、特別図柄の停止図柄として、決定した種別に係る停止図柄を設定する。また、決定した停止図柄の種別を指定する図柄種別指定コマンド(「大当たりp図柄」、「小当たりq図柄」又は「はずれ図柄」)を、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、図柄種別指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0072】
ステップS117では、変動時間設定処理を実行し、ステップS118に移行する。変動時間設定処理では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動パターン(変動時間)を判定(変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と、第2変動パターンの種別(変動パターン番号)と、の対応が登録された第2変動パターン抽選テーブルが格納されている。そして、第2変動パターン抽選テーブルとして、「大当たり」に対応する第2変動パターン抽選テーブルと、「小当たり」に対応する第2変動パターン抽選テーブルと、「はずれ」に対応する第2変動パターン抽選テーブルと、が格納されている。
また、「はずれ」に対応する第2変動パターン抽選テーブルとして、時短制御の実行状況(実行中又は停止中)と、保留数と、の組み合わせのそれぞれに対応する第2変動パターン抽選テーブルが格納されている。そして、時短制御の実行中に対応する第2変動パターン抽選テーブルでは、時短制御の停止中に対応する第2変動パターン抽選テーブルと比較して、短い変動時間(例えば、0.5[s])に係る第2変動パターンの種別が登録されている。また、保留数が多いほど短い変動時間に係る第2変動パターンの種別が決定されるように、各保留数に対応する第2変動パターン抽選テーブルの内容が設定されている。
また、ROM220には、変動パターン乱数と、第1変動パターンの種別(変動パターン番号)と、の対応が登録された第1変動パターン抽選テーブルが格納されている。そして、第1変動パターン抽選テーブルとして、第2変動パターンの各種別に対応する第1変動パターン抽選テーブルが格納されている。
【0073】
変動時間設定処理では、まず、判定始動情報に含まれる変動パターン乱数と、ステップS115で実行された当落判定の結果、時短制御の実行状況、保留数等に対応する第2変動パターン抽選テーブルと、に基づいて、第2変動パターンの種別を判定する。
次に、判定始動情報に含まれる変動パターン乱数と、判定された第2変動パターンの種別に対応する第1変動パターン抽選テーブルと、に基づいて、第1変動パターンの種別を判定する。
そして、決定した変動パターンの種別(変動パターン番号)に対応する特別図柄の変動時間を、特図変動時間タイマに設定する。ここで、特別図柄の変動時間とは、決定した第1変動パターンの種別(変動パターン番号)に対応する変動時間と、決定した第2変動パターンの種別(変動パターン番号)に対応する変動時間と、を合計した時間をいう。
さらに、判定した第1変動パターンの種別を指定する第1変動パターン指定コマンド(変動パターンm指定)及び判定した第2変動パターンの種別を指定する第2変動パターン指定コマンド(変動パターンn指定)を、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0074】
ステップS118では、変動表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS46)に移行する。変動表示開始処理では、特別図柄の変動表示を開始する。
具体的には、変動表示開始処理では、特
図1表示装置61又は特
図2表示装置62において、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を開始するとともに、ステップS117で特図変動時間タイマに設定した特別図柄の変動時間の計測を開始する。
また、RAM230の始動情報記憶領域(特
図1始動情報記憶領域又は特
図2始動情報記憶領域)に記憶されている判定始動情報を消去して、当該判定始動情報を、RAM230の変動中始動情報記憶領域に記憶する。
また、第1特別図柄の変動表示を開始した場合には、現在の特
図1保留数カウンタの値から「1」を減算した値を、新たに特
図1保留数カウンタの値として設定する。さらに、特
図1保留数が「1」減少したことを指定する保留数指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、保留数指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
また、現在の大当たり後回転数カウンタの値に「1」を加算した値を、新たに大当たり後回転数カウンタの値として設定する。
さらに、第1特別図柄の変動表示を開始した場合には、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図1変動中状態」に対応する値を設定する。一方、第2特別図柄の変動表示を開始した場合には、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図2変動中状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「特図変動待ち状態」から「特
図1変動中状態」又は「特
図2変動中状態」に更新される。
また、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0075】
次に、ステップS46の特図変動中処理を説明する。
図12は、特図変動中処理を示すフローチャートである。
特図変動中処理は、ステップS46において実行されると、
図12に示すように、まず、ステップS120に移行する。
ステップS120では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示を実行中であるか否かを判定し、特別図柄の変動表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS121に移行し、特別図柄の変動表示を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS47)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図1変動中状態」に対応する値又は「特
図2変動中状態」に対応する値が設定されている場合には、特別図柄の変動表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、特別図柄の変動表示を実行中でないと判定する。
ステップS121では、特図変動時間タイマに設定した特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、特図変動時間タイマに設定した特別図柄の変動時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS122に移行し、特図変動時間タイマに設定した特別図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS47)に移行する。
【0076】
ステップS122では、停止時間設定処理を実行し、ステップS123に移行する。停止時間設定処理では、所定の停止時間(本実施形態では、500[ms])を、特図停止時間タイマに設定する。
ステップS123では、停止表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS47)に移行する。
具体的には、停止表示開始処理では、まず、特
図1表示装置61又は特
図2表示装置62において、特別図柄の変動表示を終了する。そして、ステップS116で設定された停止図柄による特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を開始するとともに、ステップS122で特図停止時間タイマに設定した停止時間の計測を開始する。
また、停止指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、停止指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
また、第1特別図柄の停止表示を開始した場合には、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図1停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。一方、第2特別図柄の停止表示を開始した場合には、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図2停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「特図変動中状態」から「特
図1停止図柄表示状態」又は「特
図2停止図柄表示状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0077】
次に、ステップS47の特図停止中処理を説明する。
図13は、特図停止中処理を示すフローチャートである。
特図停止中処理は、ステップS47において実行されると、
図13に示すように、まず、ステップS130に移行する。
ステップS130では、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を実行中であるか否かを判定し、特別図柄の停止表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS131に移行し、特別図柄の停止表示を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS48)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図1停止図柄表示状態」に対応する値又は「特
図2停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、特別図柄の停止表示を実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、特別図柄の停止表示を実行中でないと判定する。
ステップS131では、特図停止時間タイマに設定した特別図柄の停止時間が経過したか否かを判定し、特図停止時間タイマに設定した特別図柄の停止時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS132に移行し、特図停止時間タイマに設定した特別図柄の停止時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS48)に移行する。
【0078】
ステップS132では、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定されているか否か(時短制御を実行中であるか否か)を判定し、時短制御フラグの値として「1」が設定されている(時短制御の実行中である)と判定した場合(Yes)には、ステップS133に移行し、時短制御フラグの値として「0」が設定されている(時短制御の停止中である)と判定した場合(No)には、ステップS134に移行する。
ステップS133では、時短制御管理処理を実行し、ステップS134に移行する。時短制御管理処理については、後述する。
ステップS134では、停止図柄が「大当たり図柄」(「大当たり1図柄」~「大当たり6図柄」)であるか否かを判定し、停止図柄が「大当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS135に移行し、停止図柄が「大当たり図柄」でない(停止図柄が「小当たり図柄」又は「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS136に移行する。
【0079】
ステップS135では、大当たり遊技状態開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS48)に移行する。大当たり遊技状態開始処理では、大当たり遊技状態を開始する。
具体的には、大当たり遊技状態開始処理では、まず、特
図1表示装置61又は特
図2表示装置62において、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を終了する。
次に、停止図柄の種別(大当たり図柄の種別)に基づいて、生起させる大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」~「大当たり6」のうちいずれか)を確認する。そして、RAM230の所定領域において、確認した大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「1」を設定する。
また、所定のオープニング時間をオープニング期間タイマに設定して、当該オープニング期間タイマに設定したオープニング時間の計測を開始する。
また、確認した大当たり遊技状態の種別を指定するオープニング指定コマンドを、RAM230の所定領域に格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、オープニング指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「特
図1停止図柄表示状態」又は「特
図2停止図柄表示状態」から「大入賞口開放前状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0080】
ステップS136では、停止図柄が「小当たり図柄」(「小当たり1図柄」又は「小当たり2図柄」)であるか否かを判定し、停止図柄が「小当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS137に移行し、停止図柄が「小当たり図柄」でない(停止図柄が「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS138に移行する。
ステップS137では、小当たり遊技状態開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS48)に移行する。小当たり遊技状態開始処理では、小当たり遊技状態を開始する。
具体的には、小当たり遊技状態開始処理では、まず、特
図1表示装置61又は特
図2表示装置62において、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を終了する。
次に、停止図柄の種別(小当たり図柄の種別)に基づいて、生起させる小当たり遊技状態の種別(「小当たり1」又は「小当たり2」のうちいずれか)を確認する。そして、RAM230の所定領域において、確認した小当たり遊技状態の種別に対応する小当たり遊技状態フラグの値として「1」を設定する。
また、所定のオープニング時間をオープニング期間タイマに設定して、当該オープニング期間タイマに設定したオープニング時間の計測を開始する。
また、確認した小当たり遊技状態の種別を指定するオープニング指定コマンドを、RAM230の所定領域に格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、オープニング指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「羽根開放前状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「特
図1停止図柄表示状態」又は「特
図2停止図柄表示状態」から「羽根開放前状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0081】
ステップS138では、特図遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS48)に移行する。特図遊技フェーズ更新処理では、特図遊技フェーズを更新する。
特図遊技フェーズ更新処理では、まず、まず、特
図1表示装置61又は特
図2表示装置62において、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の停止表示を終了する。
次に、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「特
図1停止図柄表示状態」又は「特
図2停止図柄表示状態」から「特図変動待ち状態」に更新される。
また、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0082】
次に、ステップS133の時短制御管理処理を説明する。
図14は、時短制御管理処理を示すフローチャートである。
時短制御管理処理は、ステップS133において実行されると、
図14に示すように、まず、ステップS140に移行する。
ステップS140では、停止図柄が「大当たり図柄」(「大当たり1図柄」~「大当たり6図柄」)又は「小当たり図柄」(「小当たり1図柄」又は「小当たり2図柄」)であるか否かを判定し、停止図柄が「大当たり図柄」又は「小当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS141に移行し、停止図柄が「大当たり図柄」又は「小当たり図柄」でない(停止図柄が「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS142に移行する。
ステップS141では、時短制御停止処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS134)に移行する。時短制御停止処理では、時短制御を停止する。
具体的には、時短制御停止処理では、まず、RAM230の所定領域において、時短時当選フラグの値として「1」を設定する。
次に、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「0」を設定して、時短制御を停止する。また、RAM230の所定領域において、付加条件フラグの値として「0」を設定する。
【0083】
ステップS142では、RAM230の所定領域において、付加条件フラグの値として「1」が設定されているか否かを判定し、付加条件フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合(Yes)には、ステップS143に移行し、付加条件フラグの値として「1」が設定されていない(付加条件フラグの値として「0」が設定されている)と判定した場合(No)には、ステップS147に移行する。
ステップS143では、終了される停止表示が第2特別図柄の停止表示であるか否かを判定し、終了される停止表示が第2特別図柄の停止表示であると判定した場合(Yes)には、ステップS144に移行し、終了される停止表示が第2特別図柄の停止表示でない(終了される停止表示が第1特別図柄の停止表示である)と判定した場合(No)には、ステップS147に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図2停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、終了される停止表示が第2特別図柄の停止表示であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として「特
図1停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、終了される停止表示が第2特別図柄の停止表示でないと判定する。
【0084】
ステップS144では、第2時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS145に移行する。第2時短カウンタ更新処理では、現在の第2時短カウンタの値から「1」を減算した値を、新たに第2時短カウンタの値として設定する。ここで、第2時短カウンタは、第2報知表示回数を計数する。
ステップS145では、第2時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、第2時短カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS146に移行し、第2時短カウンタの値が「0」でない(「1」以上である)と判定した場合(No)には、ステップS147に移行する。
ステップS146では、時短制御停止処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS134)に移行する。時短制御停止処理では、時短制御を停止する。
具体的には、時短制御停止処理では、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「0」を設定して、時短制御を停止する。また、RAM230の所定領域において、付加条件フラグの値として「0」を設定する。
【0085】
ステップS147では、第1時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS148に移行する。第1時短カウンタ更新処理では、現在の第1時短カウンタの値から「1」を減算した値を、新たに第1時短カウンタの値として設定する。ここで、第1時短カウンタは、総報知表示回数を計数する。
ステップS148では、第1時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、第1時短カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS149に移行し、第1時短カウンタの値が「0」でない(「1」以上である)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS134)に移行する。
ステップS149では、時短制御停止処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS134)に移行する。時短制御停止処理では、時短制御を停止する。
具体的には、時短制御停止処理では、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「0」を設定して、時短制御を停止する。また、RAM230の所定領域において、付加条件フラグの値として「0」を設定する。
【0086】
次に、ステップS48の小当たり遊技処理を説明する。
図15は、小当たり遊技処理を示すフローチャートである。
小当たり遊技処理は、ステップS48において実行されると、
図15に示すように、まず、ステップS150に移行する。
ステップS150では、小当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、小当たり遊技状態の生起中であると判定した場合(Yes)には、ステップS151に移行し、小当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、いずれかの小当たり遊技状態の種別に対応する小当たり遊技状態フラグの値として「1」が設定されている場合には、小当たり遊技状態の生起中であると判定し、全ての小当たり遊技状態の種別に対応する小当たり遊技状態フラグの値として「0」が設定されている場合には、小当たり遊技状態の生起中でないと判定する。
ステップS151では、V入賞球検知センサ105から検出信号が入力されたか否かを判定し、V入賞球検知センサ105から検出信号が入力されたと判定した場合(Yes)には、ステップS152に移行し、V入賞球検知センサ105から検出信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS153に移行する。
ステップS152では、V入賞設定処理を実行し、ステップS153に移行する。V入賞設定処理では、RAM230の所定領域において、V入賞フラグの値として「1」を設定する。
また、V入賞設定処理では、V入賞指定コマンドを、ポート出力要求バッファに格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、V入賞指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0087】
ステップS153では、オープニング期間中であるか否かを判定し、オープニング期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS154に移行し、オープニング期間中でないと判定した場合(No)には、ステップS156に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「羽根開放前状態」に対応する値が設定されている場合には、オープニング期間中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、オープニング期間中でないと判定する。
ステップS154では、オープニング期間タイマに設定したオープニング時間が経過したか否かを判定し、オープニング期間タイマに設定したオープニング時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS155に移行し、オープニング期間タイマに設定したオープニング時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
【0088】
ステップS155では、小当たり遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の所為(ステップS49)に移行する。小当たり遊技開始処理では、小当たり遊技を開始する。
具体的には、小当たり遊技開始処理では、まず、RAM230の所定領域に設定されている小当たり遊技状態フラグに基づいて、現在の小当たり遊技状態の種別(「小当たり1」又は「小当たり2」)を確認する。
次に、確認した小当たり遊技状態の種別に対応する小当たり遊技の回数を小当たり遊技カウンタに設定する。本実施形態では、「小当たり1」に当選した場合には、小当たり遊技の回数として、1[回]が設定され、「小当たり2」に当選した場合には、小当たり遊技の回数として、1[回]が設定される。
また、所定の最長開放時間(本実施形態では、1.0[s])を、羽根開放タイマに設定する。そして、役物開閉部材54aを閉鎖状態から開放状態に変位させる制御を開始するとともに、羽根開放タイマに設定した最長開放時間の計測を開始する。また、役物装置入球数カウンタによる役物装置54への遊技球の入球数のカウントを開始する。
また、ラウンド開始指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「羽根開放制御状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「羽根開放前状態」から「羽根開放制御状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0089】
ステップS156では、インターバル期間中であるか否かを判定し、インターバル期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS157に移行し、インターバル期間中でないと判定した場合(No)には、ステップS159に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「羽根閉鎖有効状態」に対応する値が設定されている場合には、インターバル期間中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、インターバル期間中でないと判定する。
ステップS157では、インターバル期間タイマに設定したインターバル時間が経過したか否かを判定し、インターバル期間タイマに設定したインターバル時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS158に移行し、インターバル期間タイマに設定したインターバル時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
【0090】
ステップS158では、小当たり遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の所為(ステップS49)に移行する。小当たり遊技開始処理では、小当たり遊技を開始する。
具体的には、小当たり遊技開始処理では、まず、所定の最長開放時間(本実施形態では、1.0[s])を、羽根開放タイマに設定する。そして、役物開閉部材54aを閉鎖状態から開放状態に変位させる制御を開始するとともに、羽根開放タイマに設定した最長開放時間の計測を開始する。また、役物装置入球数カウンタによる役物装置54への遊技球の入球数のカウントを開始する。
また、ラウンド開始指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「羽根開放制御状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「羽根閉鎖有効状態」から「羽根開放制御状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0091】
ステップS159では、小当たり遊技を実行中であるか否かを判定し、小当たり遊技を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS160に移行し、小当たり遊技を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS161に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「羽根開放制御状態」に対応する値が設定されている場合には、小当たり遊技の実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、小当たり遊技の実行中でないと判定する。
ステップS160では、小当たり遊技中処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。小当たり遊技中処理については、後述する。
【0092】
ステップS161では、エンディング期間中であるか否かを判定し、エンディング期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS162に移行し、エンディング期間中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「羽根開放終了ウェイト状態」に対応する値が設定されている場合には、エンディング期間中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、エンディング期間中でないと判定する。
ステップS162では、エンディング期間中処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。エンディング期間中処理については、後述する。
【0093】
次に、ステップS160の小当たり遊技中処理を説明する。
図16は、小当たり遊技中処理を示すフローチャートである。
小当たり遊技中処理は、ステップS160において実行されると、
図16に示すように、まず、ステップS170に移行する。
ステップS170では、小当たり遊技終了条件を満たすか否かを判定し、小当たり遊技終了条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS171に移行し、小当たり遊技終了条件を満たさないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
ここで、羽根開放タイマに設定した最長開放時間が経過したこと、及び、役物装置入球数カウンタによりカウントされた役物装置54への遊技球の入球数が所定入賞上限数(本実施形態では、9[球])に達したこと、のうち一方の条件が成立した場合に、小当たり遊技終了条件を満たすと判定する。
ステップS171では、小当たり遊技終了処理を実行し、ステップS172に移行する。小当たり遊技終了処理では、小当たり遊技を終了する。
具体的には、小当たり遊技終了処理では、役物開閉部材54aを開放状態から閉鎖状態に変位させる。
また、役物装置入球数カウンタの値をリセットする。また、現在の小当たり遊技カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに小当たり遊技カウンタに設定する。
また、ラウンド終了指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
【0094】
ステップS172では、最終回の小当たり遊技が終了したか否かを判定し、最終回の小当たり遊技が終了していないと判定した場合(No)には、ステップS173に移行し、最終回の小当たり遊技が終了したと判定した場合(Yes)には、ステップS174に移行する。
ここで、小当たり遊技カウンタに設定されている値が「1」以上である場合には、最終回の小当たり遊技が終了していないと判定し、小当たり遊技カウンタに設定されている値が「0」である場合には、最終回の小当たり遊技が終了したと判定する。
【0095】
ステップS173では、インターバル期間開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。インターバル期間開始処理では、インターバル期間を開始する。
具体的には、インターバル期間開始処理では、所定のインターバル時間をインターバル期間タイマに設定して、当該インターバル期間タイマに設定したインターバル時間の計測を開始する。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「羽根閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「羽根開放制御状態」から「羽根閉鎖有効状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0096】
ステップS174では、エンディング期間開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。エンディング期間開始処理では、エンディング期間を開始する。
具体的には、エンディング期間開始処理では、所定のエンディング時間をエンディング期間タイマに設定して、当該エンディング期間タイマに設定したエンディング時間の計測を開始する。
また、エンディング指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、エンディング指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「羽根開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「羽根開放制御状態」から「羽根開放終了ウェイト状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0097】
次に、ステップS162のエンディング期間中処理を説明する。
図17は、エンディング期間中処理を示すフローチャートである。
エンディング期間中処理は、ステップS162において実行されると、
図17に示すように、まず、ステップS180に移行する。
ステップS180では、エンディング期間タイマに設定したエンディング時間が経過したか否かを判定し、エンディング期間タイマに設定したエンディング時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS181に移行し、エンディング期間タイマに設定したエンディング時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。
ステップS181では、RAM230の所定領域において、V入賞フラグの値として「1」が設定されているか否かを判定し、V入賞フラグの値として「1」が設定されていないと判定した場合(No)には、ステップS182に移行し、V入賞フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合(Yes)には、ステップS183に移行する。
【0098】
ステップS182では、特図遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。特図遊技フェーズ更新処理では、特図遊技フェーズを更新する。
具体的には、特図遊技フェーズ更新処理では、RAM230の所定領域において、終了する小当たり遊技状態の種別に対応する小当たり遊技状態フラグの値として「0」を設定する。また、RAM230の所定領域において、時短時当選フラグの値として「0」を設定する。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「羽根開放終了ウェイト状態」から「特図変動待ち状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0099】
ステップS183では、大当たり遊技状態開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS49)に移行する。大当たり遊技状態開始処理では、大当たり遊技状態を開始する。
具体的には、大当たり遊技状態開始処理では、まず、RAM230の所定領域に設定されている小当たり遊技状態フラグに基づいて、終了する小当たり遊技状態の種別を確認する。また、確認した小当たり遊技状態の種別に基づいて、生起させる大当たり遊技状態の種別を決定する。本実施形態では、終了する小当たり遊技状態の種別が「小当たり1」である場合には、生起させる大当たり遊技状態の種別として、「大当たり5」が決定される。一方、終了する小当たり遊技状態の種別が「小当たり2」である場合には、生起させる大当たり遊技状態の種別として、「大当たり6」が決定される。そして、RAM230の所定領域において、決定した大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「1」を設定する。
次に、RAM230の所定領域において、終了する小当たり遊技状態の種別に対応する小当たり遊技状態フラグの値として「0」を設定する。また、RAM230の所定領域において、V入賞フラグの値として「0」を設定する。
また、所定のオープニング時間をオープニング期間タイマに設定して、当該オープニング期間タイマに設定したオープニング時間の計測を開始する。
また、確認した大当たり遊技状態の種別を指定するオープニング指定コマンドを、RAM230の所定領域に格納する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、オープニング指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「羽根開放終了ウェイト状態」から「大入賞口開放前状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0100】
次に、ステップS49の大当たり遊技処理を説明する。
図18は、大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
大当たり遊技処理は、ステップS49において実行されると、
図18に示すように、まず、ステップS190に移行する。
ステップS190では、大当たり遊技状態の生起中であるか否かを判定し、大当たり遊技状態の生起中であると判定した場合(Yes)には、ステップS191に移行し、大当たり遊技状態の生起中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、いずれかの大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「1」が設定されている場合には、大当たり遊技状態の生起中であると判定し、全ての大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「0」が設定されている場合には、大当たり遊技状態の生起中でないと判定する。
ステップS191では、オープニング期間中であるか否かを判定し、オープニング期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS192に移行し、オープニング期間中でないと判定した場合(No)には、ステップS194に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放前状態」に対応する値が設定されている場合には、オープニング期間中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、オープニング期間中でないと判定する。
ステップS192では、オープニング期間タイマに設定したオープニング時間が経過したか否かを判定し、オープニング期間タイマに設定したオープニング時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS193に移行し、オープニング期間タイマに設定したオープニング時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。
【0101】
ステップS193では、ラウンド遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の所為(ステップS50)に移行する。ラウンド遊技開始処理では、ラウンド遊技を開始する。
具体的には、ラウンド遊技開始処理では、まず、RAM230の所定領域に設定されている大当たり遊技状態フラグに基づいて、現在の大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」~「大当たり6」)を確認する。
次に、確認した大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技の回数をラウンド遊技カウンタに設定する。本実施形態では、「大当たり1」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数として、4[回]が設定され、「大当たり2」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数として、2[回]が設定され、「大当たり3」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数として、4[回]が設定され、「大当たり4」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数として、4[回]が設定され、「大当たり5」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数として、15[回]が設定され、「大当たり6」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数として、4[回]が設定される。
また、所定の最長開放時間(本実施形態では、29.0[s])を、大入賞口開放タイマに設定する。そして、大入賞口開閉部材53aを閉鎖状態から開放状態に変位させる制御を開始するとともに、大入賞口開放タイマに設定した最長開放時間の計測を開始する。また、大入賞装置入球数カウンタによる大入賞装置53への遊技球の入球数のカウントを開始する。
また、ラウンド開始指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口開放前状態」から「大入賞口開放制御状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0102】
ステップS194では、インターバル期間中であるか否かを判定し、インターバル期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS195に移行し、インターバル期間中でないと判定した場合(No)には、ステップS197に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値が設定されている場合には、インターバル期間中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、インターバル期間中でないと判定する。
ステップS195では、インターバル期間タイマに設定したインターバル時間が経過したか否かを判定し、インターバル期間タイマに設定したインターバル時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS196に移行し、インターバル期間タイマに設定したインターバル時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。
【0103】
ステップS196では、ラウンド遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の所為(ステップS50)に移行する。ラウンド遊技開始処理では、ラウンド遊技を開始する。
具体的には、ラウンド遊技開始処理では、まず、所定の最長開放時間(本実施形態では、29.0[s])を、大入賞口開放タイマに設定する。そして、大入賞口開閉部材53aを閉鎖状態から開放状態に変位させる制御を開始するとともに、大入賞口開放タイマに設定した最長開放時間の計測を開始する。また、大入賞装置入球数カウンタによる大入賞装置53への遊技球の入球数のカウントを開始する。
また、ラウンド開始指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口閉鎖有効状態」から「大入賞口開放制御状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0104】
ステップS197では、ラウンド遊技を実行中であるか否かを判定し、ラウンド遊技を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS198に移行し、ラウンド遊技を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS199に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放制御状態」に対応する値が設定されている場合には、ラウンド遊技の実行中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、ラウンド遊技の実行中でないと判定する。
ステップS198では、ラウンド遊技中処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。ラウンド遊技中処理については、後述する。
【0105】
ステップS199では、エンディング期間中であるか否かを判定し、エンディング期間中であると判定した場合(Yes)には、ステップS200に移行し、エンディング期間中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値が設定されている場合には、エンディング期間中であると判定し、特図遊技フェーズフラグの値として他の特図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、エンディング期間中でないと判定する。
ステップS200では、エンディング期間タイマに設定したエンディング時間が経過したか否かを判定し、エンディング期間タイマに設定したエンディング時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS201に移行し、エンディング期間タイマに設定したエンディング時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。
【0106】
ステップS201では、遊技状態設定処理を実行し、ステップS202に移行する。遊技状態設定処理では、大当たり遊技状態の終了後の遊技状態を設定する。
具体的には、遊技状態設定処理では、まず、RAM230の所定領域に設定されている大当たり遊技状態フラグに基づいて、現在の大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」~「大当たり6」)を確認する。そして、RAM230の所定領域において、前回大当たり図柄フラグ(数値データ)の値として確認した大当たり遊技状態の種別に対応する値を設定する。
また、RAM230の所定領域において設定されている時短時当選フラグの値を確認する。そして、確認した大当たり遊技状態の種別及び時短時当選フラグの値に基づいて、時短終了条件を設定する。
【0107】
本実施形態では、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり1」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「0」が設定されていると判定した場合には、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として、「100」(第1時短回数)が設定される。そして、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定される。これによって、時短制御が開始される。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり1」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合には、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。そして、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定される。これによって、時短制御が開始される。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり2」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「0」が設定されていると判定した場合には、「時短終了条件1」及び「時短終了条件2」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定されるとともに、第2時短カウンタの値として「1」(第2時短回数)が設定される。また、RAM230の所定領域において、付加条件フラグの値として「1」が設定される。そして、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定される。これによって、時短制御が開始される。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり2」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合には、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。そして、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定される。これによって、時短制御が開始される。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり3」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「0」が設定されていると判定した場合には、時短制御が開始されない。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり3」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合には、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。そして、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定される。これによって、時短制御が開始される。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり4」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「0」が設定されていると判定した場合には、時短制御が開始されない。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり4」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合には、時短制御が開始されない。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり5」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「0」が設定されていると判定した場合には、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。そして、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定される。これによって、時短制御が開始される。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり5」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合には、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。そして、RAM230の所定領域において、時短制御フラグの値として「1」が設定される。これによって、時短制御が開始される。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり6」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「0」が設定されていると判定した場合には、時短制御が開始されない。
一方、確認した大当たり遊技状態の種別が「大当たり6」であり、かつ、時短時当選フラグの値として「1」が設定されていると判定した場合には、時短制御が開始されない。
【0108】
ステップS202では、特図遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。特図遊技フェーズ更新処理では、特図遊技フェーズを更新する。
具体的には、特図遊技フェーズ更新処理では、RAM230の所定領域において、終了する大当たり遊技状態の種別に対応する大当たり遊技状態フラグの値として「0」を設定する。また、RAM230の所定領域において、時短時当選フラグの値として「0」を設定する。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口開放終了ウェイト状態」から「特図変動待ち状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0109】
次に、ステップS198のラウンド遊技中処理を説明する。
図19は、ラウンド遊技中処理を示すフローチャートである。
ラウンド遊技中処理は、ステップS198において実行されると、
図19に示すように、まず、ステップS210に移行する。
ステップS210では、ラウンド遊技終了条件を満たすか否かを判定し、ラウンド遊技終了条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS211に移行し、ラウンド遊技終了条件を満たさないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。
ここで、大入賞口開放タイマに設定した最長開放時間が経過したこと、及び、大入賞装置入球数カウンタによりカウントされた大入賞装置53への遊技球の入球数が所定入賞上限数(本実施形態では、9[球])に達したこと、のうち一方の条件が成立した場合に、ラウンド遊技終了条件を満たすと判定する。
ステップS211では、ラウンド遊技終了処理を実行し、ステップS212に移行する。ラウンド遊技終了処理では、ラウンド遊技を終了する。
具体的には、ラウンド遊技終了処理では、大入賞口開閉部材53aを開放状態から閉鎖状態に変位させる。
また、大入賞装置入球数カウンタの値をリセットする。また、現在のラウンド遊技カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たにラウンド遊技カウンタに設定する。
また、ラウンド終了指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
【0110】
ステップS212では、最終回のラウンド遊技が終了したか否かを判定し、最終回のラウンド遊技が終了していないと判定した場合(No)には、ステップS213に移行し、最終回のラウンド遊技が終了したと判定した場合(Yes)には、ステップS214に移行する。
ここで、ラウンド遊技カウンタに設定されている値が「1」以上である場合には、最終回のラウンド遊技が終了していないと判定し、ラウンド遊技カウンタに設定されている値が「0」である場合には、最終回のラウンド遊技が終了したと判定する。
【0111】
ステップS213では、インターバル期間開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。インターバル期間開始処理では、インターバル期間を開始する。
具体的には、インターバル期間開始処理では、所定のインターバル時間をインターバル期間タイマに設定して、当該インターバル期間タイマに設定したインターバル時間の計測を開始する。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口開放制御状態」から「大入賞口閉鎖有効状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0112】
ステップS214では、エンディング期間開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS50)に移行する。エンディング期間開始処理では、エンディング期間を開始する。
具体的には、エンディング期間開始処理では、所定のエンディング時間をエンディング期間タイマに設定して、当該エンディング期間タイマに設定したエンディング時間の計測を開始する。
また、エンディング指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、エンディング指定コマンドが、演出制御回路300に対して送信される。
また、RAM230の所定領域において、特図遊技フェーズフラグの値として「大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。これによって、特図遊技フェーズが、「大入賞口開放制御状態」から「大入賞口開放終了ウェイト状態」に更新される。
さらに、現在の遊技状態に基づいて、遊技状態オフセット値を演算する。これには、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値と、前回大当たり図柄フラグの値と、大当たり後回転数カウンタの値と、に基づいて、これらの値の組み合わせに対応する遊技状態オフセット値を演算する。そして、演算した遊技状態オフセット値を指定する遊技状態指定コマンドを、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これにより、ステップS23の制御コマンド送信処理を経て、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300に対して送信される。
【0113】
次に、ステップS50の普図乱数記憶処理を説明する。
図20は、普図乱数記憶処理を示すフローチャートである。
普図乱数記憶処理は、ステップS50において実行されると、
図20に示すように、まず、ステップS250に移行する。
ステップS250では、ステップS43の処理結果に基づいて、普図始動球検知センサ104からの検出信号の入力を検出したか否かを判定し、入力を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS251に移行し、入力を検出しないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS51)に移行する。
ステップS251では、普図保留数が上限数に達しているか否かを判定し、普図保留数が上限数に達していないと判定した場合(No)には、ステップS252に移行し、普図保留数が上限数に達していると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS51)に移行する。
ここで、普図保留数とは、普図表示装置60における普通図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。本実施形態では、普図保留数の上限数は、「4」に設定されている。
ステップS252では、普図乱数記憶処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS51)に移行する。普図乱数記憶処理では、普通図柄抽選の普図当たり乱数等を対応のループカウンタから取得して、取得した乱数(乱数値)を、普図始動情報として、RAM230の普図始動情報記憶領域に記憶する。
【0114】
次に、ステップS51の普図変動待ち処理を説明する。
図21は、普図変動待ち処理を示すフローチャートである。
普図変動待ち処理は、ステップS51において実行されると、
図21に示すように、まず、ステップS260に移行する。
ステップS260では、普図当たり遊技を実行中であるか否かを判定し、普図当たり遊技を実行中でないと判定した場合(No)には、ステップS261に移行し、普図当たり遊技を実行中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS52)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図当たり遊技状態」に対応する値が設定されている場合には、普図当たり遊技の実行中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普図当たり遊技の実行中でないと判定する。
【0115】
ステップS261では、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、普通図柄の変動表示中でないと判定した場合(No)には、ステップS262に移行し、普通図柄の変動表示中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS52)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動中状態」に対応する値が設定されている場合には、普通図柄の変動表示中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普通図柄の変動表示中でないと判定する。
ステップS262では、普通図柄の停止表示中であるか否かを判定し、普通図柄の停止表示中でないと判定した場合(No)には、ステップS263に移行し、普通図柄の停止表示中であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS52)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、普通図柄の停止表示中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普通図柄の停止表示中でないと判定する。
【0116】
ステップS263では、普図保留数が「0」であるか否かを判定し、普図保留数が「0」でない(普図保留数が「1」以上である)と判定した場合(No)には、ステップS264に移行し、普図保留数が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS52)に移行する。
ステップS264では、普図当たり判定処理を実行し、ステップS265に移行する。普図当たり判定処理では、普通図柄抽選の結果を判定する。
具体的には、普図当たり判定処理では、RAM230の普図始動情報記憶領域に記憶されている普図始動情報に含まれる普図当たり乱数を読み出して、この普図当たり乱数の値が普通図柄抽選に係る当たり値と一致しているか否かを判定(普図当たり判定)する。
そして、読み出した普図当たり乱数の値が普通図柄抽選に係る当たり値と一致している場合には、普通図柄抽選の結果を「当たり」(「当選」)と判定し、読み出した普図当たり乱数の値が普通図柄抽選に係る当たり値と一致していない場合には、普通図柄抽選の結果を「はずれ」(「落選」)と判定する。
ROM220には、普通図柄抽選に係る当たり値が登録された普通図柄抽選テーブルが格納されている。また、普通図柄抽選テーブルとして、時短制御の停止中に対応する普通図柄抽選テーブルと、時短制御の実行中に対応する普通図柄抽選テーブルと、が格納されている。時短制御の停止中に対応する普通図柄抽選テーブルには、当選確率が第1の確率(本実施形態では、1/99)となるように、普通図柄抽選に係る当たり値が登録されている。一方、時短制御の実行中に対応する普通図柄抽選テーブルには、当選確率が第1の確率より高い第2の確率(本実施形態では、1/1)となるように、普通図柄抽選に係る当たり値が登録されている。
そして、普図当たり判定処理では、普図始動情報に含まれる普図当たり乱数の値と、現在の時短制御の実行状況に対応する普通図柄抽選テーブルと、に基づいて、普図当たり判定を行う。これにより、普通図柄抽選の結果(「当選」又は「落選」)が判定される。
なお、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値に基づいて判定する。
【0117】
ステップS265では、停止図柄設定処理を実行し、ステップS266に移行する。停止図柄設定処理では、ステップS264の処理結果に基づいて、停止表示させる普通図柄(停止図柄)の種別を判定する。
具体的には、停止図柄設定処理では、普図当たり判定により普通図柄抽選の結果が「当たり」であると判定された場合には、停止図柄の種別として「普図当たり図柄」を判定する。一方、普図当たり判定により普通図柄抽選の結果が「はずれ」であると判定された場合には、停止図柄の種別として「はずれ図柄」を判定する。
そして、停止図柄設定処理では、停止図柄として、決定した種別に係る停止図柄を設定する。
ステップS266では、変動時間設定処理を実行し、ステップS267に移行する。変動時間設定処理では、普通図柄の変動パターン(変動時間)を判定する。
具体的には、変動時間設定処理では、まず、時短制御を実行中であるか否かを判定する。ここで、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値に基づいて判定する。
そして、時短制御の停止中であると判定した場合には、普通図柄の変動時間として、第1の時間(本実施形態では、2.0[s])を、普図変動時間タイマに設定する。
一方、時短制御の実行中であると判定した場合には、普通図柄の変動時間として、第1の時間より短い第2の時間(本実施形態では、0.5[s])を、普図変動時間タイマに設定する。
【0118】
ステップS267では、変動表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS52)に移行する。変動表示開始処理では、普通図柄の変動表示を開始する。
具体的には、変動表示開始処理では、普図表示装置60において、普通図柄の変動表示を開始するとともに、ステップ266で普図変動時間タイマに設定した変動時間の計測を開始する。
また、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動中状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図変動待ち状態」から「普図変動中状態」に更新される。
【0119】
次に、ステップS52の普図変動中処理を説明する。
図22は、普図変動中処理を示すフローチャートである。
普図変動中処理は、ステップS52において実行されると、
図22に示すように、まず、ステップS270に移行する。
ステップS270では、普通図柄の変動表示を実行中であるか否かを判定し、普通図柄の変動表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS271に移行し、普通図柄の変動表示を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS53)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動中状態」に対応する値が設定されている場合には、普通図柄の変動表示を実行中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普通図柄の変動表示を実行中でないと判定する。
ステップS271では、普図変動時間タイマに設定した普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、普図変動時間タイマに設定した普通図柄の変動時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS272に移行し、普図変動時間タイマに設定した普通図柄の変動時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS53)に移行する。
【0120】
ステップS272では、停止時間設定処理を実行し、ステップS273に移行する。停止時間設定処理では、所定の停止時間(本実施形態では、500[ms])を、普図停止時間タイマに設定する。
ステップS273では、停止表示開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS53)に移行する。停止表示開始処理では、普通図柄の停止表示を開始する。
具体的には、停止表示開始処理では、普図表示装置60において、普通図柄の変動表示を終了する。そして、ステップS265で設定された停止図柄による普通図柄の停止表示を開始するとともに、ステップS272で普図停止時間タイマに設定した停止時間の計測を開始する。
また、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図変動中状態」から「普図停止図柄表示状態」に更新される。
【0121】
次に、ステップS53の普図停止中処理を説明する。
図23は、普図停止中処理を示すフローチャートである。
普図停止中処理は、ステップS53において実行されると、
図23に示すように、まず、ステップS280に移行する。
ステップS280では、普通図柄の停止表示を実行中であるか否かを判定し、普通図柄の停止表示を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS281に移行し、普通図柄の停止表示を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS54)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図停止図柄表示状態」に対応する値が設定されている場合には、普通図柄の停止表示を実行中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普通図柄の停止表示を実行中でないと判定する。
ステップS281では、普図停止時間タイマに設定した普通図柄の停止時間が経過したか否かを判定し、普図停止時間タイマに設定した普通図柄の停止時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS282に移行し、普図停止時間タイマに設定した普通図柄の停止時間が経過していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS54)に移行する。
【0122】
ステップS282では、停止図柄が「普図当たり図柄」であるか否かを判定し、停止図柄が「普図当たり図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS283に移行し、停止図柄が「普図当たり図柄」でない(停止図柄が「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS284に移行する。
ステップS283では、普図当たり遊技開始処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS54)に移行する。普図当たり遊技開始処理では、普図当たり遊技を開始する。
具体的には、普図当たり遊技開始処理では、まず、時短制御を実行中であるか否かを判定する。ここで、時短制御の実行状況は、RAM230の所定領域に設定されている時短制御フラグの値に基づいて判定する。
そして、時短制御の停止中であると判定した場合には、始動口開閉部材52aの開閉パターンとして、第1開閉パターン(0.5[s]×1[回])を設定する。
一方、時短制御の実行中であると判定した場合には、始動口開閉部材52aの開閉パターンとして、第2開閉パターン(2.0[s]×3[回])を設定する。
ここで、「開閉パターン」には、始動口開閉部材52aを開放する回数、各回の開放に係る開放時間等を指定する情報が含まれている。
さらに、設定した開閉パターンに基づいて、始動口開閉部材52aを閉鎖状態から開放状態に変位させる制御を開始する。
また、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図当たり遊技状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図停止図柄表示状態」から「普図当たり遊技状態」に更新される。
ステップS284では、普図遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS54)に移行する。普図遊技フェーズ更新処理では、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図停止図柄表示状態」から「普図変動待ち状態」に更新される。
【0123】
次に、ステップS54の普図当たり遊技処理を説明する。
図24は、普図当たり遊技処理を示すフローチャートである。
普図当たり遊技処理は、ステップS54において実行されると、
図24に示すように、まず、ステップS290に移行する。
ステップS290では、普図当たり遊技を実行中であるか否かを判定し、普図当たり遊技を実行中であると判定した場合(Yes)には、ステップS291に移行し、普図当たり遊技を実行中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS55)に移行する。
ここで、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図当たり遊技状態」に対応する値が設定されている場合には、普図当たり遊技を実行中であると判定し、普図遊技フェーズフラグの値として他の普図遊技フェーズに対応する値が設定されている場合には、普図当たり遊技を実行中でないと判定する。
ステップS291では、普図当たり遊技の終了条件を満たすか否かを判定し、普図当たり遊技の終了条件を満たすと判定した場合(Yes)には、ステップS292に移行し、普図当たり遊技の終了条件を満たさない(No)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS55)に移行する。
ここで、ステップS283で設定された開閉パターンに基づいて、最終回の始動口開閉部材52aの開放に係る開放時間が経過した場合には、普図当たり遊技の終了条件を満たすと判定し、最終回の始動口開閉部材52aの開放に係る開放時間が経過していない場合には、普図当たり遊技の終了条件を満たさないと判定する。
ステップS292では、普図当たり遊技終了処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS55)に移行する。普図当たり遊技終了処理では、普図当たり遊技を終了する。
具体的には、普図当たり遊技終了処理では、始動口開閉部材52aを開放状態から閉鎖状態に変位させる。
また、RAM230の所定領域において、普図遊技フェーズフラグの値として「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。これによって、普図遊技フェーズが、「普図当たり遊技状態」から「普図変動待ち状態」に更新される。
【0124】
(演出制御回路300で実行される処理)
次に、演出制御回路300のCPU310がROM320に記憶されているプログラム(ソフトウェア)に基づいて実行する演出制御処理について説明する。
図25は、演出制御回路が実行するメインループ処理を示すフローチャートである。
図26は、演出制御回路が実行するシリアル通信受信割込み処理を示すフローチャートである。
図27は、演出制御回路が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
まず、演出制御回路300のCPUが実行するメインループ処理を説明する。
演出制御回路300のCPUは、パチンコ機1に対して電源が投入されると、初期化処理を実行した後に、
図25に示すメインループ処理を開始する。メインループ処理が開始されると、ステップS300に移行する。
ステップS300では、割込み禁止処理を実行し、ステップS301に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の割込みが禁止される。
ステップS301では、制御コマンド解析処理を実行し、ステップS302に移行する。制御コマンド解析処理では、主制御回路200から受信した制御コマンドの解析を行う。
【0125】
ステップS302では、割込み許可処理を実行し、ステップS303に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS302の割込み許可処理終了後からステップS300の割込み禁止処理が開始される前までの期間が割込み許可期間となり、当該割込み許可期間中において、シリアル通信受信割込み処理、タイマ割込み処理等の割込みが許可される。
ステップS303では、演出用乱数更新処理を実行し、ステップS300に移行する。演出用乱数更新処理では、演出内容の抽選に用いる各種乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
【0126】
次に、演出制御回路300のCPUが実行するシリアル通信受信割込み処理を説明する。
演出制御回路300のCPUは、主制御回路200から制御コマンドを受信すると、メインループ処理の割込み許可期間中又はタイマ割込み処理の割込み許可期間中において、
図26に示すシリアル通信受信割込み処理を開始する。シリアル通信受信割込み処理が開始されると、ステップS400に移行する。
ステップS400では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS401に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理又はタイマ割込み処理の実行中に使用していたレジスタの値をRAMの退避領域に退避させる。
ステップS401では、入力ポート(図示せず)の受信バッファ(図示せず)に制御コマンド(データ)が記憶されているか否かを判定し、受信バッファに制御コマンドが記憶されていると判定した場合(Yes)には、ステップS402に移行し、受信バッファに制御コマンドが記憶されていないと判定した場合(No)には、ステップS403に移行する。
ステップS402では、受信データ格納処理を実行し、ステップS403に移行する。受信データ格納処理では、受信バッファに記憶されている制御コマンドをRAMのコマンドバッファ領域に記憶する。
ステップS403では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS400で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理又はタイマ割込み処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0127】
次に、CPU310が実行するタイマ割込み処理を説明する。
演出制御回路300の周波数発生回路(図示せず)は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。そして、演出制御回路300のCPUは、割込み要求信号の発生に応じて、メインループ処理の割込み許可期間中において、
図27に示すタイマ割込み処理を開始する。タイマ割込み処理が開始されると、ステップS500に移行する。
ステップS500では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS501に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAMの退避領域に退避させ、割込みを許可する。
ステップS501では、演出フラグ設定処理を実行し、ステップS502に移行する。演出フラグ設定処理では、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し、遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合には、各種演出フラグの設定を行う。
ここで、遊技状態指定コマンドを受信したか否かは、遊技状態指定コマンドが演出制御回路300のRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
具体的には、演出制御回路300のRAMの所定領域において、演出制御フラグ(数値データ)の値として、遊技状態指定コマンドが指定する遊技状態オフセット値を設定する。
【0128】
ステップS502では、変動演出設定処理を実行し、ステップS503に移行する。変動演出設定処理については、後述する。
ステップS503では、停止演出設定処理を実行し、ステップS504に移行する。停止演出設定処理については、後述する。
ステップS504では、大当たり演出設定処理を実行し、ステップS505に移行する。大当たり演出設定処理については、後述する。
ステップS505では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS500で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0129】
次に、ステップS502の変動演出設定処理を説明する。
図28は、変動演出設定処理を示すフローチャートである。
変動演出設定処理は、ステップS502において実行されると、
図28に示すように、まず、ステップS510に移行する。
ステップS510では、所定の制御コマンドを受信したか否かを判定し、所定の制御コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS511に移行し、所定の制御コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS503)に移行する。
ここで、所定の制御コマンドとは、図柄種別指定コマンド、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドをいう。
所定の制御コマンドを受信したか否かは、図柄種別指定コマンド、第1変動パターン指定コマンド及び第2変動パターン指定コマンドが、演出制御回路300のRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS511では、停止図柄決定処理を実行し、ステップS512に移行する。停止図柄決定処理では、停止表示させる演出図柄z1,z2(停止図柄)の態様を決定する。
具体的には、停止図柄決定処理では、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種類(「大当たりp図柄」、「小当たりq図柄」又は「はずれ図柄」)に基づいて、演出図柄z1,z2に係る停止図柄の態様(停止演出番号)を決定する。
演出制御回路300のROMには、停止図柄抽選乱数の値と、停止図柄の態様(停止演出番号)と、の対応が登録された停止図柄抽選テーブルが格納されている。また、停止図柄抽選テーブルとして、図柄種別指定コマンドにより指定され得る停止図柄の種別(「大当たりp図柄」、「小当たりq図柄」又は「はずれ図柄」)と、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)と、の組み合わせのそれぞれに対応する停止図柄抽選テーブルを有している。
本実施形態では、停止図柄の態様として、遊技状態オフセット値のそれぞれに対応する態様が設定されている。
そして、各停止図柄抽選テーブルには、当該停止図柄抽選テーブルに対応する遊技状態オフセット値に対応する停止図柄の態様が登録されている。
また、「はずれ図柄」に対応する各停止図柄抽選テーブルには、停止図柄の態様として、複数種類の「はずれ図柄」が登録されている。本実施形態では、各種類の「はずれ図柄」は、3つの演出図柄表示領域a1~a3のうち少なくとも一の領域に停止表示される「数字図柄」が示す数字が、他の領域に停止表示される「数字図柄」が示す数字と異なる組み合わせとなるとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示される演出図柄z2が白色を示す態様となっている。
「大当たり図柄」に対応する各停止図柄抽選テーブルには、停止図柄の態様として、複数種類の「ボーナス図柄」が登録されている。本実施形態では、各種類の「ボーナス図柄」は、演出図柄表示領域a1~a3に停止表示される演出図柄z1が、「7、7、7」等、同一の奇数の数字を示す演出図柄z1で揃うとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示される演出図柄z2が所定色を示す態様となっている。
「小当たり図柄」に対応する各停止図柄抽選テーブルには、停止図柄の態様として、複数種類の「チャンス図柄」が登録されている。本実施形態では、各種類の「チャンス図柄」は、演出図柄表示領域a1~a3に停止表示される演出図柄z1が、「2、2、2」等、同一の偶数の数字を示す演出図柄z1で揃うとともに、演出図柄表示領域a4に停止表示される演出図柄z2が所定色を示す態様となっている。
【0130】
停止図柄決定処理では、まず、所定の乱数カウンタから停止図柄抽選乱数を取得する。また、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種別と、RAMに設定されている演出制御フラグの値と、を確認して、この確認結果に対応する停止図柄抽選テーブルを読み出す。そして、取得した停止図柄抽選乱数と、停止図柄抽選テーブルとに基づいて、停止図柄の態様を決定する。
また、決定した停止図柄の態様(停止演出番号)を、演出制御回路300のRAMの所定領域に保存する。
【0131】
ステップS512では、変動演出決定処理を実行し、ステップS513に移行する。変動演出決定処理では、演出図柄z1,z2の変動表示の演出態様を決定する。
変動演出決定処理では、まず、第1変動パターンの演出態様(変動演出番号)を決定する。
演出制御回路300のROMには、第1変動パターン抽選乱数の値と、第1変動パターンの演出態様(変動演出番号)と、の対応が登録された第1変動パターン抽選テーブルが格納されている。また、第1変動パターン抽選テーブルとして、第1変動パターンの種別と、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)と、の組み合わせのそれぞれに対応する第1変動パターン抽選テーブルが格納されている。
本実施形態では、第1変動パターンの演出態様として、遊技状態オフセット値のそれぞれに対応する演出態様が設定されている。
そして、各第1変動パターン抽選テーブルには、当該第1変動パターン抽選テーブルに対応する遊技状態オフセット値に対応する第1変動パターンの演出態様が登録されている。
また、各第1変動パターン抽選テーブルには、当該第1変動パターン抽選テーブルに対応する第1変動パターンの種別(変動時間)に係る第1変動パターンの演出態様が登録されている。
第1変動パターンの演出態様を決定する処理では、まず、所定の乱数カウンタから第1変動パターン抽選乱数を取得する。また、第1変動パターン指定コマンドが指定する第1変動パターンの種別と、RAMに設定されている演出制御フラグの値と、を確認して、この確認結果に対応する第1変動パターン抽選テーブルを読み出す。そして、取得した第1変動パターン抽選乱数の値及び第1変動パターン抽選テーブルに基づいて、第1変動パターンの演出態様(変動演出番号)を決定する。
【0132】
変動演出決定処理では、次に、第2変動パターンの演出態様(変動演出番号)を決定する。
演出制御回路300のROMには、第2変動パターン抽選乱数の値と、第2変動パターンの演出態様(変動演出番号)と、の対応が登録された第2変動パターン抽選テーブルが格納されている。また、第2変動パターン抽選テーブルとして、第2変動パターンの種別と、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)と、の組み合わせのそれぞれに対応する第2変動パターン抽選テーブルが格納されている。
本実施形態では、第2変動パターンの演出態様として、遊技状態オフセット値のそれぞれに対応する演出態様が設定されている。
そして、各第2変動パターン抽選テーブルには、当該第2変動パターン抽選テーブルに対応する遊技状態オフセット値に対応する第2変動パターンの演出態様が登録されている。
また、各第2変動パターン抽選テーブルには、当該第2変動パターン抽選テーブルに対応する第2変動パターンの種別(変動時間)に係る第2変動パターンの演出態様が登録されている。
第2変動パターンの演出態様を決定する処理では、まず、所定の乱数カウンタから第2変動パターン抽選乱数を取得する。また、第2変動パターン指定コマンドが指定する第2変動パターンの種別と、RAMに設定されている演出制御フラグの値と、を確認して、この確認結果に対応する第2変動パターン抽選テーブルを読み出す。そして、取得した第2変動パターン抽選乱数の値及び第2変動パターン抽選テーブルに基づいて、第2変動パターンの演出態様(変動演出番号)を決定する。
【0133】
ステップS513では、予告演出決定処理を実行し、ステップS514に移行する。予告演出決定処理では、予告演出を実行するか否かを決定するとともに、予告演出を実行することが決定された場合には、予告演出の態様を決定する。
「予告演出」とは、演出図柄z1,z2の変動表示中に実行される演出であって、当該変動表示に係る特別図柄抽選の結果「大当たり」、「小当たり」又は「はずれ」)を示唆(予告)する演出となっている。
演出制御回路300のROMには、予告演出抽選に係る当たり値が登録された予告演出抽選テーブルが格納されている。また、予告演出抽選テーブルとして、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種別(「大当たりp図柄」、「小当たりq図柄」又は「はずれ図柄」)と、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)と、の組み合わせのそれぞれに対応する予告演出抽選テーブルが格納されている。
そして、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種類が「大当たり図柄」又は「小当たり図柄」である場合に対応する予告演出抽選テーブルでは、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種類が「はずれ図柄」である場合に対応する予告演出抽選テーブルと比較して、予告演出抽選の当選確率が高くなるように、予告演出抽選に係る当たり値が登録されている。
さらに、演出制御回路300のROMには、予告演出抽選乱数の値と、予告演出の演出態様(予告演出番号)と、の対応が登録された予告演出態様抽選テーブルが格納されている。また、予告演出態様抽選テーブルとして、演出制御フラグの値(遊技状態オフセット値)に対応する予告演出態様抽選テーブルが格納されている。
本実施形態では、予告演出の演出態様として、遊技状態オフセット値のそれぞれに対応する演出態様が設定されている。
そして、各予告演出態様抽選テーブルには、当該予告演出態様抽選テーブルに対応する遊技状態オフセット値に対応する予告演出の演出態様が登録されている。
【0134】
予告演出決定処理では、所定の乱数カウンタから予告演出抽選乱数を取得する。また、図柄種別指定コマンドが指定する停止図柄の種別と、RAMに設定されている演出制御フラグの値と、を確認して、この確認結果に対応する予告演出抽選テーブルを読み出す。そして、取得した予告演出抽選乱数の値及び予告演出抽選テーブルに基づいて、予告演出を実行するか否かを決定する。
さらに、予告演出を実行することが決定された場合には、RAMに設定されている演出制御フラグの値に対応する予告演出態様抽選テーブルを読出す。そして、既に取得している予告演出抽選乱数の値及び予告演出態様抽選テーブルに基づいて、予告演出の演出態様(予告演出番号)を決定する。
【0135】
ステップS514では、変動演出データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS503)に移行する。変動演出データ設定処理では、変動演出に係る演出制御テーブルを設定する。
演出制御回路300のROMには、第1変動パターンの各演出態様(各変動演出番号)に対応する演出制御テーブルと、第2変動パターンの各演出態様(各変動演出番号)に対応する演出制御テーブルと、予告演出の各演出態様(予告演出番号)に対応する演出制御テーブルと、が格納されている。
「演出制御テーブル」は、演出(表示演出、音演出、ランプ演出及び役物演出)の進行を規定する情報(演出プログラム)となっている。
【0136】
変動演出データ設定処理では、ステップS512で決定された第1変動パターンの演出態様(変動演出番号)に対応する演出制御テーブルを読み出すとともに、ステップS512で決定された第2変動パターンの演出態様(変動演出番号)に対応する演出制御テーブルを読み出す。
また、ステップS513で予告演出を実行することが決定された場合には、決定された予告演出の演出態様(予告演出番号)に対応する演出制御テーブルを読み出す。
そして、第1変動パターンに係る演出制御テーブルと、第2変動パターンに係る演出制御テーブルとを合成して、変動演出に係る演出制御テーブルを生成する。この際、ステップS513で予告演出を実行することが決定された場合には、第1変動パターンに係る演出制御テーブルと、第2変動パターンに係る演出制御テーブルと、予告演出に係る演出制御テーブルとを合成して、変動演出に係る演出制御テーブルを生成する。
そして、生成した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。
これによって、設定した演出制御テーブルに基づく演出制御処理(図示せず)が開始される。
【0137】
次に、ステップS503の停止演出設定処理を説明する。
図29は、停止演出設定処理を示すフローチャートである。
停止演出設定処理は、ステップS503において実行されると、
図29に示すように、まず、ステップS520に移行する。
ステップS520では、停止指定コマンドを受信したか否かを判定し、停止指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS521に移行し、停止指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS504)に移行する。
停止指定コマンドを受信したか否かは、停止指定コマンドが、演出制御回路300のRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS521では、停止演出データ設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS504)に移行する。停止演出データ設定処理では、停止演出に係る演出制御テーブルを設定する。
演出制御回路300のROMには、停止図柄の各態様(各停止演出番号)に対応する演出制御テーブルが格納されている。
変動演出データ設定処理では、ステップS511で決定された停止図柄の態様(停止演出番号)に対応する演出制御テーブルを読み出す。そして、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。
これによって、設定した演出制御テーブルに基づく演出制御処理(図示せず)が開始される。
【0138】
次に、ステップS504の大当たり演出設定処理を説明する。
図30は、大当たり演出設定処理を示すフローチャートである。
大当たり演出設定処理は、ステップS504において実行されると、
図30に示すように、まず、ステップS600に移行する。
ステップS600では、オープニング指定コマンドを受信したか否かを判定し、オープニング指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS601に移行し、オープニング指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS602に移行する。
オープニング指定コマンドを受信したか否かは、オープニング指定コマンドが、演出制御回路300のRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS601では、オープニング演出設定処理を実行し、ステップS602に移行する。オープニング演出設定処理では、オープニング演出に係る演出制御テーブルを設定する。
演出制御回路300のROMには、オープニング演出に係る演出制御テーブルとして、大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」~「大当たり6」のうちいずれか)及び小当たり遊技状態の種別(「小当たり1」及び「小当たり2」)のそれぞれに対応する演出制御テーブルが格納されている。
オープニング演出設定処理では、オープニング指定コマンドが指定する種別(大当たり遊技状態の種別又は小当たり遊技状態の種別)に対応するオープニング演出に係る演出制御テーブルを読み出す。そして、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。
これによって、設定した演出制御テーブルに基づく演出制御処理(図示せず)が開始される。
また、オープニング演出設定処理では、演出制御回路300のRAMの所定領域において、オープニング指定コマンドが指定する遊技状態の種別(大当たり遊技状態の種別又は小当たり遊技状態の種別)に対応する当選種別フラグの値として「1」を設定する。
【0139】
ステップS602では、ラウンド開始指定コマンドを受信したか否かを判定し、ラウンド開始指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS603に移行し、ラウンド開始指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS604に移行する。
ラウンド開始指定コマンドを受信したか否かは、ラウンド開始指定コマンドが、演出制御回路300のRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS603では、ラウンド演出設定処理を実行し、ステップS604に移行する。ラウンド演出設定処理では、ラウンド演出に係る演出制御テーブルを設定する。
演出制御回路300のROMには、ラウンド演出に係る演出制御テーブルとして、大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」~「大当たり6」のうちいずれか)及び小当たり遊技状態の種別(「小当たり1」及び「小当たり2」)のそれぞれに対応する演出制御テーブルが格納されている。
ラウンド演出設定処理では、まず、演出制御回路300のRAMの所定領域において設定されている当選種別フラグの値に基づいて、生起されている遊技状態の種別(大当たり遊技状態の種別又は小当たり遊技状態の種別)を確認する。
そして、確認した遊技状態の種別に対応するラウンド演出に係る演出制御テーブルを読み出す。そして、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。
これによって、設定した演出制御テーブルに基づく演出制御処理(図示せず)が開始される。
【0140】
ステップS604では、ラウンド終了指定コマンドを受信したか否かを判定し、ラウンド終了指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS605に移行し、ラウンド終了指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS606に移行する。
ラウンド終了指定コマンドを受信したか否かは、ラウンド終了指定コマンドが、演出制御回路300のRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS605では、インターバル演出設定処理を実行し、ステップS606に移行する。インターバル演出設定処理では、インターバル演出に係る演出制御テーブルを設定する。
演出制御回路300のROMには、インターバル演出に係る演出制御テーブルとして、大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」~「大当たり6」のうちいずれか)及び小当たり遊技状態の種別(「小当たり1」及び「小当たり2」)のそれぞれに対応する演出制御テーブルが格納されている。
インターバル演出設定処理では、まず、演出制御回路300のRAMの所定領域において設定されている当選種別フラグの値に基づいて、生起されている遊技状態の種別(大当たり遊技状態の種別又は小当たり遊技状態の種別)を確認する。
そして、確認した遊技状態の種別に対応するインターバル演出に係る演出制御テーブルを読み出す。そして、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。
これによって、設定した演出制御テーブルに基づく演出制御処理(図示せず)が開始される。
【0141】
ステップS606では、V入賞指定コマンドを受信したか否かを判定し、V入賞指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS607に移行し、V入賞指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、ステップS608に移行する。
V入賞指定コマンドを受信したか否かは、V入賞指定コマンドが、演出制御回路300のRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS607では、V入賞演出設定処理を実行し、ステップS608に移行する。V入賞演出設定処理では、V入賞演出に係る演出制御テーブルを設定する。
演出制御回路300のROMには、V入賞演出に係る演出制御テーブルが格納されている。
V入賞演出設定処理では、V入賞演出に係る演出制御テーブルを読み出す。そして、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。
これによって、設定した演出制御テーブルに基づく演出制御処理(図示せず)が開始される。
【0142】
ステップS608では、エンディング指定コマンドを受信したか否かを判定し、エンディング指定コマンドを受信したと判定した場合(Yes)には、ステップS609に移行し、エンディング指定コマンドを受信していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS505)に移行する。
エンディング指定コマンドを受信したか否かは、エンディング指定コマンドが、演出制御回路300のRAMのコマンドバッファ領域に保存されているか否かに基づいて判定する。
ステップS609では、エンディング演出設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS505)に移行する。エンディング演出設定処理では、エンディング演出に係る演出制御テーブルを設定する。
演出制御回路300のROMには、エンディング演出に係る演出制御テーブルとして、大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」~「大当たり6」のうちいずれか)及び小当たり遊技状態の種別(「小当たり1」及び「小当たり2」)のそれぞれに対応する演出制御テーブルが格納されている。
エンディング演出設定処理では、まず、演出制御回路300のRAMの所定領域において設定されている当選種別フラグの値に基づいて、生起されている遊技状態の種別(大当たり遊技状態の種別又は小当たり遊技状態の種別)を確認する。
そして、確認した遊技状態の種別に対応するエンディング演出に係る演出制御テーブルを読み出す。そして、読み出した演出制御テーブルを、演出制御回路300のRAMの所定領域に設定する。
これによって、設定した演出制御テーブルに基づく演出制御処理(図示せず)が開始される。
また、演出制御回路300のRAMの所定領域において、終了される遊技状態の種別(大当たり遊技状態の種別又は小当たり遊技状態の種別)に対応する当選種別フラグの値として「0」を設定する。
【0143】
(パチンコ機1の動作)
次に、パチンコ機1の動作を説明する。
図31は、演出図柄の変動表示の一例を示す図である。
主制御回路200では、始動口51,52への遊技球の入球があると、当落乱数、図柄乱数、変動パターン乱数等の各種乱数が取得されて、取得した各種乱数が、始動情報(特
図1始動情報又は特
図2始動情報)として、RAM230の始動情報記憶領域(特
図1始動情報記憶領域又は特
図2始動情報記憶領域)に記憶される。
主制御回路200では、始動情報記憶領域に記憶されている始動情報について、所定の順序で、抽選結果(「大当たり」、「小当たり」又は「はずれ」)を判定する当落判定と、停止図柄を判定する停止図柄判定と、当該当落判定の結果を報知する変動表示に係る変動パターンの種別を判定する変動パターン判定と、を含む始動判定が実行される。
そして、当落判定により「大当たり」又は「小当たり」に当選したと判定された場合には、停止図柄判定により、当選種別(大当たり遊技状態の種別又は小当たり遊技状態の種別)が判定される。
【0144】
そして、始動判定が実行されると、表示装置61,62において、変動パターン判定により決定された変動パターン(変動時間)に基づいて、特別図柄の変動表示が行われた後に、当落判定の結果(特別図柄抽選の結果)に応じた態様による特別図柄の停止表示が行われる。
また、始動判定が実行されると、演出制御回路300は、変動パターン判定により決定された変動パターンに基づいて、演出図柄z1,z2の変動表示に係る演出態様(第1変動パターンの演出態様及び第2変動パターンの演出態様)を決定する。
そして、
図31に示すように、特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)に同期して、演出図柄表示領域a1~a4において、決定された演出態様に基づいて、演出図柄z1,z2の変動表示が行われた後に、演出図柄z1,z2の停止表示が行われる。
【0145】
また、当落判定により特別図柄抽選の結果が「小当たり」であると判定された場合には、特別図柄(演出図柄z1,z2)の停止表示が行われた後に、停止図柄判定により判定された種別に係る小当たり遊技状態が生起される。
小当たり遊技状態では、役物開閉部材54aが閉止状態から開放状態に変位される小当たり遊技が実行されて、役物装置54への遊技球の入球が可能となる。
小当たり遊技状態の生起中に、役物装置54内に配設されているV領域の通過が検出された場合には、当該小当たり遊技状態の終了後に、大当たり遊技状態が生起される。具体的には、「小当たり1」の生起中に遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、当該「小当たり1」の終了後に、「大当たり5」が生起される。一方、「小当たり2」の生起中に遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、当該「小当たり2」の終了後に、「大当たり6」が生起される。
また、当落判定により特別図柄抽選の結果が「大当たり」であると判定された場合には、特別図柄(演出図柄z1,z2)の停止表示が行われた後に、停止図柄判定により判定された種別に係る大当たり遊技状態が生起される。
そして、大当たり遊技状態では、大入賞口開閉部材53aが閉止状態から開放状態に変位されるラウンド遊技が実行されて、大入賞装置53への遊技球の入球が可能となる。
【0146】
特に、パチンコ機1では、時短制御の停止中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり1」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。この際、時短終了条件として、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。これによって、当該時短制御は、当該時短制御の実行中における総報知表示回数が100[回]に達したこと、及び、特別図柄抽選に当選(「大当たり」又は「小当たり」に当選)したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。
一方、時短制御の実行中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり1」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。この際、時短終了条件として、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。これによって、当該時短制御は、当該時短制御の実行中における総報知表示回数が100[回]に達したこと、及び、特別図柄抽選に当選(「大当たり」又は「小当たり」に当選)したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。
一方、時短制御の停止中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり2」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。この際、時短終了条件として、「時短終了条件1」及び「時短終了条件2」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定されるとともに、第2時短カウンタの値として「1」(第2時短回数)が設定される。これによって、当該時短制御は、当該時短制御の実行中における総報知表示回数が100[回]に達したこと、当該時短制御の実行中における第2報知表示回数が1[回]に達したこと、及び、特別図柄抽選に当選(「大当たり」又は「小当たり」に当選)したこと、のうち一の条件の成立に応じて終了される。
一方、時短制御の実行中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり2」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。この際、時短終了条件として、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。これによって、当該時短制御は、当該時短制御の実行中における総報知表示回数が100[回]に達したこと、及び、特別図柄抽選に当選(「大当たり」又は「小当たり」に当選)したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。
【0147】
一方、時短制御の停止中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり3」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて時短制御が開始されることがない。
一方、時短制御の実行中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり3」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。この際、時短終了条件として、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。これによって、当該時短制御は、当該時短制御の実行中における総報知表示回数が100[回]に達したこと、及び、特別図柄抽選に当選(「大当たり」又は「小当たり」に当選)したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。
一方、時短制御の停止中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり4」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて時短制御が開始されることがない。
一方、時短制御の実行中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり4」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて時短制御が開始されることがない。
一方、時短制御の停止中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「大当たり5」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。この際、時短終了条件として、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。これによって、当該時短制御は、当該時短制御の実行中における総報知表示回数が100[回]に達したこと、及び、特別図柄抽選に当選(「大当たり」又は「小当たり」に当選)したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。
一方、時短制御の実行中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「大当たり5」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御が開始される。この際、時短終了条件として、「時短終了条件1」が設定される。すなわち、第1時短カウンタの値として「100」(第1時短回数)が設定される。これによって、当該時短制御は、当該時短制御の実行中における総報知表示回数が100[回]に達したこと、及び、特別図柄抽選に当選(「大当たり」又は「小当たり」に当選)したこと、のうち一方の条件の成立に応じて終了される。
一方、時短制御の停止中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「大当たり6」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて時短制御が開始されることがない。
一方、時短制御の実行中に実行された第2特別図柄抽選に基づいて「大当たり6」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて時短制御が開始されることがない。
【0148】
以上により、時短制御の停止中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり2」に当選した場合には、当該大当たり遊技状態の終了に応じて、時短制御(以下、「特定時短制御」とする)が開始される。そして、特定時短制御は、当該時短制御の実行中における総報知表示回数が100[回]に達したこと、当該時短制御の実行中における第2報知表示回数が1[回]に達したこと、及び、特別図柄抽選に当選(「大当たり」又は「小当たり」に当選)したこと、のうち一の条件の成立に応じて終了される。
これによって、特定時短制御の実行中には、第2特別図柄抽選が1[回]実行されると当該時短制御が終了されるため、遊技者は、第2始動口52への遊技球の入球を回避するために、左側流路に対して(第1始動口51への入球を狙って)遊技球を打ち出すことになる。すなわち、特定時短制御の実行中には、第1特別図柄抽選に基づいて、遊技が進行される。
よって、特定時短制御の実行中には、遊技者は、時短制御の効果(第2始動口52への遊技球の入球が容易となり、第2始動口52への入球に基づく賞球の獲得により、遊技球を減らすことなく遊技を進行できる効果)を享受することができない。
【0149】
ここで、
図5に示すように、時短制御の停止中に実行される第1特別図柄抽選では、「大当たり1」又は「大当たり2」に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了後に時短制御が実行(付加)され、「大当たり3」又は「大当たり4」に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了後に時短制御が実行(付加)されない。
一方、時短制御の実行中に実行される第1特別図柄抽選では、「大当たり1」~「大当たり3」に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了後に時短制御が実行(付加)され、「大当たり4」に当選した場合には、大当たり遊技状態の終了後に時短制御が実行(付加)されない。
すなわち、時短制御の実行中に実行される第1特別図柄抽選では、時短制御の停止中に実行される第1特別図柄抽選と比較して、「大当たり」に当選した場合に、時短制御が付加される大当たり遊技状態の種別に当選する確率が高くなっている。
具体的には、時短制御の停止中に実行される第1特別図柄抽選により「大当たり」に当選した場合には、50[%]の確率で、時短制御が付加される大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」又は「大当たり2」)に当選する。一方、時短制御の実行中に実行される第1特別図柄抽選により「大当たり」に当選した場合には、70[%]の確率で、時短制御が付加される大当たり遊技状態の種別(「大当たり1」~「大当たり3」)に当選する。
【0150】
してみると、特定時短制御の実行中は、時短制御の効果を享受することができないが、時短制御が付加される大当たり遊技状態の種別に当選する確率が高い期間となる。
したがって、遊技者は、特定時短制御の実行中には、時短制御が付加される大当たり遊技状態の種別への当選を目的として遊技を進行し、他の時短制御(「時短終了条件2」が設定されていない時短制御)の実行中には、時短制御の効果の享受を目的として遊技を進行する。
【0151】
(パチンコ機1の作用)
次に、パチンコ機1の作用について説明する。
パチンコ機1では、時短制御の停止中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり2」に当選した場合に、当該「大当たり2」の終了に応じて、時短制御(特定時短制御)が開始される。そして、特定時短制御が、「第1時短終了条件」及び「第2時短終了条件」を含む複数の時短終了条件のうち一の時短終了条件の成立に応じて終了される。そして、「第1時短終了条件」として、総報知表示回数に基づく条件が設定され、「第2時短終了条件」として、第2報知表示回数に基づく条件が設定されている。
これによって、特定時短制御に係る時短終了条件として、互いに異なる内容の複数の時短終了条件が設定される。したがって、特定時短制御の終了契機を多様化することができ、遊技の興趣を向上することが可能となる。
特に、パチンコ機1では、特定時短制御が、総報知表示回数に基づく第1時短終了条件と、第2報知表示回数に基づく第2時短終了条件と、を含む複数の時短終了条件のうち一の時短終了条件が成立に応じて終了される。一方、他の時短制御(例えば、時短制御の実行中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「大当たり2」に当選した場合に、当該「大当たり2」の終了に応じて開始される時短制御)は、所定の時短終了条件のうち一の時短終了条件の成立に応じて終了される。そして、所定の時短終了条件には、総報知表示回数に基づく「第1時短終了条件」が含まれ、第2報知表示回数に基づく「第2時短終了条件」が含まれていない。
これによって、特定時短制御と、他の時短制御とで、互いに異なる内容の時短終了条件が設定される。したがって、遊技の興趣を更に向上することが可能となる。
【0152】
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、時短終了条件として、「時短終了条件1」と、「時短終了条件2」と、「時短終了条件3」と、が規定されている。
しかしながら、時短終了条件として、更に、「時短終了条件4」が設定されていても構わない。そして、所定の大当たりの種別に当選した場合に設定される時短終了条件に、「時短終了条件4」を含ませる。
ここで、「時短終了条件4」は、当該時短制御の実行中における第1報知表示回数に基づく条件となっている。具体的には、「時短終了条件4」として、所定の第1時短回数(例えば、100[回])を設定する。そして、第1報知表示回数が、設定された第1時短回数に達した場合に、「時短終了条件4」が成立したものと判定する。
【符号の説明】
【0153】
1 パチンコ機
10 遊技盤
41 始動ゲート
51 第1始動口
52 第2始動口
52a 始動口開閉部材
53 大入賞装置
53a 大入賞口開閉部材
54 役物装置
54a 役物開閉部材
200 主制御回路
300 演出制御回路