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特許7193961売上単価取得装置、売上単価取得方法および売上単価取得プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】売上単価取得装置、売上単価取得方法および売上単価取得プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/00 20120101AFI20221214BHJP
   G06Q 20/14 20120101ALI20221214BHJP
【FI】
G06Q40/00 420
G06Q20/14
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018177131
(22)【出願日】2018-09-21
(65)【公開番号】P2020047180
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-08-11
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉川 一歩
(72)【発明者】
【氏名】植田 裕太
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-058004(JP,A)
【文献】特開2002-324178(JP,A)
【文献】特開2005-181997(JP,A)
【文献】特開2002-236796(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える売上単価取得装置であって、
前記制御部は、
複数回に亘って顧客に提供される役務の内容を識別するための役務内容識別データと前記役務を前記顧客に提供した際の一回あたりの売上単価の種類を識別するための単価種類識別データとを含む役務内容管理マスタから、指定された役務内容識別データと紐付く単価種類識別データを取得する単価種類取得手段と、
前記顧客を識別するための顧客識別データと前記単価種類識別データと前記売上単価を取得する際に基準となる回数である基準回数と前記単価種類識別データおよび前記基準回数の組合せごとに設定された前記売上単価と前記役務を前記顧客に提供した回数である提供済回数とを有するレコードであって当該レコードの順番を識別するためのレコード順を有するものを含む売上単価管理テーブルから、前記単価種類取得手段で取得した前記単価種類識別データおよび指定された顧客識別データと紐付き、かつ、前記レコード順が一番若いレコードを取得し、当該取得したレコード中の前記提供済回数が当該取得したレコード中の前記基準回数に達しているか達していないかの判定を行い、前記達していない場合は、前記判定の対象になったレコードを特定し、前記達している場合は、前記レコード順が前記一番若いレコードの次に若いレコードから順に、前記達してないレコードを特定するまで前記判定を行うレコード特定手段と、
前記レコード特定手段で特定したレコード中の前記売上単価を取得する売上単価取得手段と、
前記レコード特定手段で特定したレコード中の前記提供済回数に1を加算することにより、前記提供済回数を更新する更新手段と、
を備え、
前記レコード特定手段は、前記更新手段が更新した前記提供済回数を用いて前記判定を行い、レコードを特定すること、
を特徴とする売上単価取得装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記レコード特定手段で特定したレコード中の前記顧客識別データ、前記単価種類識別データおよび前記売上単価と、指定された前記役務を提供した日付と、を含む売上データを作成する売上データ作成手段
を更に備えること、
を特徴とする請求項に記載の売上単価取得装置。
【請求項3】
前記役務が、自動車運転の教授に関するものであり、
前記役務の提供者が、自動車教習所の運営業者であること、
を特徴とする請求項1または2に記載の売上単価取得装置。
【請求項4】
制御部を備える情報処理装置で実行される売上単価取得方法であって、
前記制御部で実行される、
複数回に亘って顧客に提供される役務の内容を識別するための役務内容識別データと前記役務を前記顧客に提供した際の一回あたりの売上単価の種類を識別するための単価種類識別データとを含む役務内容管理マスタから、指定された役務内容識別データと紐付く単価種類識別データを取得する単価種類取得ステップと、
前記顧客を識別するための顧客識別データと前記単価種類識別データと前記売上単価を取得する際に基準となる回数である基準回数と前記単価種類識別データおよび前記基準回数の組合せごとに設定された前記売上単価と前記役務を前記顧客に提供した回数である提供済回数とを有するレコードであって当該レコードの順番を識別するためのレコード順を有するものを含む売上単価管理テーブルから、前記単価種類取得ステップで取得した前記単価種類識別データおよび指定された顧客識別データと紐付き、かつ、前記レコード順が一番若いレコードを取得し、当該取得したレコード中の前記提供済回数が当該取得したレコード中の前記基準回数に達しているか達していないかの判定を行い、前記達していない場合は、前記判定の対象になったレコードを特定し、前記達している場合は、前記レコード順が前記一番若いレコードの次に若いレコードから順に、前記達してないレコードを特定するまで前記判定を行うレコード特定ステップと、
前記レコード特定ステップで特定したレコード中の前記売上単価を取得する売上単価取得ステップと、
前記レコード特定ステップで特定したレコード中の前記提供済回数に1を加算することにより、前記提供済回数を更新する更新ステップと、
を含み
前記レコード特定ステップにおいては、前記更新ステップで更新した前記提供済回数を用いて前記判定を行い、レコードを特定すること、
を特徴とする売上単価取得方法。
【請求項5】
制御部を備える情報処理装置に実行させるための売上単価取得プログラムであって、
前記制御部に実行させるための、
複数回に亘って顧客に提供される役務の内容を識別するための役務内容識別データと前記役務を前記顧客に提供した際の一回あたりの売上単価の種類を識別するための単価種類識別データとを含む役務内容管理マスタから、指定された役務内容識別データと紐付く単価種類識別データを取得する単価種類取得ステップと、
前記顧客を識別するための顧客識別データと前記単価種類識別データと前記売上単価を取得する際に基準となる回数である基準回数と前記単価種類識別データおよび前記基準回数の組合せごとに設定された前記売上単価と前記役務を前記顧客に提供した回数である提供済回数とを有するレコードであって当該レコードの順番を識別するためのレコード順を有するものを含む売上単価管理テーブルから、前記単価種類取得ステップで取得した前記単価種類識別データおよび指定された顧客識別データと紐付き、かつ、前記レコード順が一番若いレコードを取得し、当該取得したレコード中の前記提供済回数が当該取得したレコード中の前記基準回数に達しているか達していないかの判定を行い、前記達していない場合は、前記判定の対象になったレコードを特定し、前記達している場合は、前記レコード順が前記一番若いレコードの次に若いレコードから順に、前記達してないレコードを特定するまで前記判定を行うレコード特定ステップと、
前記レコード特定ステップで特定したレコード中の前記売上単価を取得する売上単価取得ステップと、
前記レコード特定ステップで特定したレコード中の前記提供済回数に1を加算することにより、前記提供済回数を更新する更新ステップと、
を含み
前記レコード特定ステップにおいては、前記更新ステップで更新した前記提供済回数を用いて前記判定を行い、レコードを特定すること、
を特徴とする売上単価取得プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上単価取得装置、売上単価取得方法および売上単価取得プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、行政機関に提出するような書式が定められた特定の書類を作成するための書類作成システムに関し、特に自動車教習所が公安委員会に提出するための書類を作成するような場合に、当該書類について登録された書式の変更が容易でかつ変更費用を低価格に実現できるシステムが開示されており(特許文献1の0001段落参照)、更に、サーバ101は、定期的にログデータベース102を参照して各教習所における公安書式の印刷回数をチェックし、その回数に応じて課金情報を作成することが開示されている(特許文献1の0015段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-203082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている課金情報の作成方法では、役務の提供回数に応じて売上単価が決定する分野(例えば、自動車運転の教授)において、役務提供時に前記売上単価を自動的に把握することはできなかった。
【0005】
例えば、自動車の技能講習という役務の提供回数が1~34回の範囲内では、1回あたりの売上単価は4,500円、35~36回の範囲内では、1回あたりの売上単価は0円、37~99回の範囲内では、1回あたりの売上単価は4,500円という料金プランが定められているとして、今回の技能講習が何回目であるということや、今回の技能講習が前述した3つの範囲のどれに属するのかということを、従来においては、技能講習の提供時に自動的に把握することはできなかった。すなわち、従来においては、技能講習の提供時に今回の売上単価を把握するために料金プランを担当者がその都度確認するという手動による方法をとるか、あるいは、技能講習がすべて終了した後に売上単価の精算を行うという事後的な方法をとるしかなかった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、役務の提供回数に応じて売上単価が決定する場合において、今回の役務の提供時に売上単価を取得することができる売上単価取得装置、売上単価取得方法および売上単価取得プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る売上単価取得装置は、制御部を備える売上単価取得装置であって、前記制御部が、複数回に亘って顧客に提供される役務の内容を識別するための役務内容識別データと前記役務を前記顧客に提供した際の一回あたりの売上単価の種類を識別するための単価種類識別データとを含む役務内容管理マスタから、指定された役務内容識別データと紐付く単価種類識別データを取得する単価種類取得手段と、前記単価種類識別データと前記売上単価を取得する際に基準となる回数である基準回数と前記単価種類識別データおよび前記基準回数の組合せごとに設定された前記売上単価と前記役務を前記顧客に提供した回数である提供済回数とを有するレコードであって当該レコードの順番を識別するためのレコード順を有するものを含む売上単価管理テーブルから、前記単価種類取得手段で取得した前記単価種類識別データと紐付き、かつ、前記レコード順が一番若いレコードを取得し、当該取得したレコード中の前記提供済回数が当該取得したレコード中の前記基準回数に達しているか達していないかの判定を行い、前記達していない場合は、前記判定の対象になったレコードを特定し、前記達している場合は、前記レコード順が前記一番若いレコードの次に若いレコードから順に、前記達してないレコードを特定するまで前記判定を行うレコード特定手段と、前記レコード特定手段で特定したレコード中の前記売上単価を取得する売上単価取得手段と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る売上単価取得装置が、前記売上単価管理テーブルが含む前記レコードは、前記顧客を識別するための顧客識別データを更に含み、前記レコード特定手段が、前記単価種類取得手段で取得した前記単価種類識別データおよび指定された顧客識別データと紐付き、かつ、前記レコード順が一番若いレコードを取得すること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る売上単価取得装置は、前記制御部が、前記レコード特定手段で特定したレコード中の前記顧客識別データ、前記単価種類識別データおよび前記売上単価と、指定された前記役務を提供した日付と、を含む売上データを作成する売上データ作成手段を更に備えること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る売上単価取得装置は、前記制御部が、前記レコード特定手段で特定したレコード中の前記提供済回数に1を加算することにより、前記提供済回数を更新する更新手段を更に備え、前記レコード特定手段は、前記更新手段が更新した前記提供済回数を用いて前記判定を行い、レコードを特定すること、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る売上単価取得装置は、前記役務が、自動車運転の教授に関するものであり、前記役務の提供者が、自動車教習所の運営業者であること、を特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る売上単価取得方法は、制御部を備える情報処理装置で実行される売上単価取得方法であって、前記制御部で実行される、複数回に亘って顧客に提供される役務の内容を識別するための役務内容識別データと前記役務を前記顧客に提供した際の一回あたりの売上単価の種類を識別するための単価種類識別データとを含む役務内容管理マスタから、指定された役務内容識別データと紐付く単価種類識別データを取得する単価種類取得ステップと、前記単価種類識別データと前記売上単価を取得する際に基準となる回数である基準回数と前記単価種類識別データおよび前記基準回数の組合せごとに設定された前記売上単価と前記役務を前記顧客に提供した回数である提供済回数とを有するレコードであって当該レコードの順番を識別するためのレコード順を有するものを含む売上単価管理テーブルから、前記単価種類取得ステップで取得した前記単価種類識別データと紐付き、かつ、前記レコード順が一番若いレコードを取得し、当該取得したレコード中の前記提供済回数が当該取得したレコード中の前記基準回数に達しているか達していないかの判定を行い、前記達していない場合は、前記判定の対象になったレコードを特定し、前記達している場合は、前記レコード順が前記一番若いレコードの次に若いレコードから順に、前記達してないレコードを特定するまで前記判定を行うレコード特定ステップと、前記レコード特定ステップで特定したレコード中の前記売上単価を取得する売上単価取得ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る売上単価取得プログラムは、制御部を備える情報処理装置に実行させるための売上単価取得プログラムであって、前記制御部に実行させるための、複数回に亘って顧客に提供される役務の内容を識別するための役務内容識別データと前記役務を前記顧客に提供した際の一回あたりの売上単価の種類を識別するための単価種類識別データとを含む役務内容管理マスタから、指定された役務内容識別データと紐付く単価種類識別データを取得する単価種類取得ステップと、前記単価種類識別データと前記売上単価を取得する際に基準となる回数である基準回数と前記単価種類識別データおよび前記基準回数の組合せごとに設定された前記売上単価と前記役務を前記顧客に提供した回数である提供済回数とを有するレコードであって当該レコードの順番を識別するためのレコード順を有するものを含む売上単価管理テーブルから、前記単価種類取得ステップで取得した前記単価種類識別データと紐付き、かつ、前記レコード順が一番若いレコードを取得し、当該取得したレコード中の前記提供済回数が当該取得したレコード中の前記基準回数に達しているか達していないかの判定を行い、前記達していない場合は、前記判定の対象になったレコードを特定し、前記達している場合は、前記レコード順が前記一番若いレコードの次に若いレコードから順に、前記達してないレコードを特定するまで前記判定を行うレコード特定ステップと、前記レコード特定ステップで特定したレコード中の前記売上単価を取得する売上単価取得ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、役務の提供回数に応じて売上単価が決定する場合において、今回の役務の提供時に売上単価を取得することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、売上単価取得装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、料金引落コントロールマスタの一例を示す図である。
図3図3は、役務提供が毎回定額である場合において、定額の売上単価を取得する例を示す図である。
図4図4は、規定回数を超えて追加2回分までは無料で、それ以降の追加分は規定回数と同料金である場合において、前記規定回数に対応する売上単価を取得する例を示す図である。
図5図5は、規定回数を超えて追加2回分までは無料で、それ以降の追加分は規定回数と同料金である場合において、前記追加2回分に対応する売上単価を取得する例を示す図である。
図6図6は、本実施形態に係る処理のフローチャートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、売上単価取得装置、売上単価取得方法および売上単価取得プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0017】
[1.概要]
自動車教習所の運営業者は、複数の料金プランで料金体系を構成し、顧客ごとのニーズに合わせて料金プランを選択させている。顧客の力量により提供回数が変動するサービスにおいては、前記複数の料金プランが存在することが多い。前記複数の料金プランの具体例としては、例えば、規定回数消化後の回数分を追加分として支払うという料金プランや、あるいは、回数に関わらず定額で支払うという料金プラン等である。
【0018】
このように、サービスの提供回数に応じて売上単価が固定されている場合において、上記複数のプランに応じた適切な売上単価を取得するためには、サービス提供時に都度、何回目のサービス提供かを担当者が確認したり、あるいは、サービス提供がすべて終了した後に、サービスの提供回数と売上単価の精算を行う必要があったため、即時性に欠け、手間もかかるという問題があった。
【0019】
そこで、本実施形態においては、例えば、費目別(売上単価の種類別)かつ売上回数別(サービスの提供回数別)に売上単価が設定されているテーブルを参照して売上データを作成することで、売上単価を今回サービス提供時にタイムリーに把握できるようにした。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0020】
[2.構成]
本実施形態に係る売上単価取得装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、売上単価取得装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
売上単価取得装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、売上単価取得装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0022】
売上単価取得装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。売上単価取得装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、売上単価取得装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、売上単価取得装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0025】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0026】
記憶部106は、例えば、役務内容管理マスタとしての料金引落コントロールマスタ106aと、売上単価管理テーブルとしての顧客費目単価テーブル106bと、売上データとしての顧客入出金履歴テーブル106cと、を備えている。
【0027】
料金引落コントロールマスタ106aは、図2に示すように、例えば、複数回に亘って顧客に提供される役務の内容を識別するための役務内容識別データ(会計処理区分)と、同一の役務内容識別データを有するレコード内での行番号(SEQ番号)と、前記役務を前記顧客に提供した際の一回あたりの売上単価の種類を識別するための単価種類識別データ(費目コードおよび補助費目コードの組合せ)と、費目名称と、等を含む。
【0028】
前記役務としては、顧客の力量や状態により提供回数が変動し、かつ、複数回に亘って顧客に提供される役務であれば如何なる役務であってもよいが、典型的には、自動車運転の教授に関する役務が挙げられる。この場合、前記役務の提供者は、自動車教習所の運営業者である。図2では、料金引落コントロールマスタ106a内に斜線のハッチングで示すように、前記役務が「配車手続き」である例を示している。前記役務としては、自動車運転の教授に関する役務以外にも、例えば、エステや英会話等が挙げられる。
【0029】
前記費目名称は、前記費目コードおよび前記補助費目コードの組合せにより決定される。例えば、図2において、費目コード「61」に対応する費目名称は「学科料」であるが、当該学科料の種類は、補助費目コードにより分かれる。具体的には、図2に示すように、補助費目コード「10」に対応する費目名称は「学科料(普通車)」であり、補助費目コード「20」に対応する費目名称は「学科料(二輪車)」であり、補助費目コード「30」に対応する費目名称は「学科料(再受講)」である。
【0030】
顧客費目単価テーブル106bは、図3図5に示すように、例えば、前記顧客を識別するための顧客識別データ(顧客番号)と、前記単価種類識別データ(前記費目CDおよび前記補助費目CDの組合せ)と、前記売上単価を取得する際に基準となる回数である基準回数(対象回数)と、前記単価種類識別データおよび前記基準回数の組合せごとに設定された前記売上単価(単価)と、前記役務を前記顧客に提供した回数である提供済回数(売上済回数)と、等を有するレコードであって当該レコードの順番を識別するためのレコード順(単価順番)を有するもの等を含む。
【0031】
顧客入出金履歴テーブル106cは、図3図5に示すように、例えば、後述するレコード特定部102bで特定したレコード中の前記顧客識別データ(顧客番号)、前記単価種類識別データ(前記費目CDおよび前記補助費目CDの組合せ)ならびに前記売上単価(売上金額)と、指定された前記役務を提供した日付(対象日付)と、等を含む。
【0032】
制御部102は、売上単価取得装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0033】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)複数回に亘って顧客に提供される役務の内容を識別するための役務内容識別データと前記役務を前記顧客に提供した際の一回あたりの売上単価の種類を識別するための単価種類識別データとを含む役務内容管理マスタから、指定された役務内容識別データと紐付く単価種類識別データを取得する単価種類取得手段としての単価種類取得部102aと、(2)前記単価種類識別データと前記売上単価を取得する際に基準となる回数である基準回数と前記単価種類識別データおよび前記基準回数の組合せごとに設定された前記売上単価と前記役務を前記顧客に提供した回数である提供済回数とを有するレコードであって当該レコードの順番を識別するためのレコード順を有するものを含む売上単価管理テーブルから、前記単価種類取得手段で取得した前記単価種類識別データと紐付き、かつ、前記レコード順が一番若いレコードを取得し、当該取得したレコード中の前記提供済回数が当該取得したレコード中の前記基準回数に達しているか達していないかの判定を行い、前記達していない場合は、前記判定の対象になったレコードを特定し、前記達している場合は、前記レコード順が前記一番若いレコードの次に若いレコードから順に、前記達してないレコードを特定するまで前記判定を行うレコード特定手段としてのレコード特定部102bと、(3)前記レコード特定手段で特定したレコード中の前記売上単価を取得する売上単価取得手段としての売上単価取得部102cと、(4)前記レコード特定手段で特定したレコード中の前記顧客識別データ、前記単価種類識別データおよび前記売上単価と、指定された前記役務を提供した日付と、を含む売上データを作成する売上データ作成手段としての売上データ作成部102dと、(5)前記レコード特定手段で特定したレコード中の前記提供済回数に1を加算することにより、前記提供済回数を更新する更新手段としての更新部102eと、を備えている。以下、各部の処理内容を、図6のフローチャートに沿って説明する。
【0034】
単価種類取得部102aは、会計処理区分と費目コードおよび補助費目コードの組合せとを含む料金引落コントロールマスタ106aから、指定された会計処理区分と紐付く費目コードおよび補助費目コードの組合せを取得する。
【0035】
レコード特定部102bは、費目コードおよび補助費目コードの組合せと対象回数と「前記組合せおよび前記対象回数」の組合せごとに設定された売上単価と売上済回数とを有するレコードであって単価順番を有するものを含む顧客費目単価テーブル106bから、単価種類取得部102aで取得した費目コードおよび補助費目コードの組合せと紐付き、かつ、単価順番が一番若いレコード(=単価順番が1番のレコード)を取得する(図6のステップS1)。
【0036】
なお、レコード特定部102bは、顧客番号も紐付き情報として用いてレコードを取得してもよい。すなわち、顧客費目単価テーブル106bから、単価種類取得部102aで取得した費目コードおよび補助費目コードの組合せと紐付き、指定された顧客番号と紐付き、かつ、単価順番が一番若いレコード(=単価順番が1番のレコード)を取得してもよい(図6のステップS1)。
【0037】
次に、レコード特定部102bは、前記取得した単価順番が1番のレコード中の前記売上済回数が前記取得した単価順番が1番のレコード中の前記対象回数に達しているか達していないかの判定を行う(図6のステップS2)。以下、達していない場合と達している場合とに分けて、説明を進める。
【0038】
(1)達していない場合
達していない場合(図6のステップS2:Yes)、レコード特定部102bは、前記判定の対象となったレコードを特定する。そして、売上単価取得部102cは、レコード特定部102bで特定したレコード中の前記売上単価を取得する(図6のステップS3)。
【0039】
売上データ作成部102dは、レコード特定部102bで特定したレコード中の顧客番号、前記費目コードおよび前記補助費目コードの組合せならびに前記売上単価と、指定された役務提供日と、を含む顧客入出金履歴テーブル106cを作成する。
【0040】
更新部102eは、レコード特定部102bで特定したレコード中の前記売上済回数に1を加算することにより、前記売上済回数を更新する(図6のステップS4)。そして、次回の役務提供時においては、図6のステップS1に戻り、レコード特定部102bは、更新部102eが更新した売上済回数を用いて前記判定を行い、レコードを特定する。
【0041】
(2)達している場合
達している場合(図6のステップS2:No)、レコード特定部102bは、単価順番が次に若いレコードから順に、達していないレコードを特定するまで前記判定を行う。具体的には、レコード特定部102bは、費目コードおよび補助費目コードの組合せと対象回数と「前記組合せおよび前記対象回数」の組合せごとに設定された売上単価と売上済回数とを有するレコードであって単価順番を有するものを含む顧客費目単価テーブル106bから、単価種類取得部102aで取得した費目コードおよび補助費目コードの組合せと紐付き、かつ、単価順番が次に若いレコード(単価順番が2番のレコード)を取得する(図6のステップS5)。
【0042】
なお、レコード特定部102bは、顧客番号も紐付き情報として用いてレコードを取得してもよい。すなわち、顧客費目単価テーブル106bから、単価種類取得部102aで取得した費目コードおよび補助費目コードの組合せと紐付き、指定された顧客番号と紐付き、かつ、単価順番が次に若いレコード(単価順番が2番のレコード)を取得してもよい(図6のステップS5)。
【0043】
次に、レコード特定部102bは、前記取得した単価順番が2番のレコード中の前記売上済回数が前記取得した単価順番が2番のレコード中の前記対象回数に達しているか達していないかの判定を行う(図6のステップS6)。達していない場合(図6のステップS6:Yes)、(1)と同様の方法で、売上単価取得部102cが売上単価を取得し(図6のステップS7)、売上データ作成部102dが顧客入出金履歴テーブル106cを作成し、更新部102eが売上済回数を更新する(図6のステップS8)。そして、次回の役務提供時においては、図6のステップS1に戻り、レコード特定部102bは、更新部102eが更新した売上済回数を用いて前記判定を行い、レコードを特定する。達している場合(図6のステップS6:No)、レコード特定部102bは、単価順番が3番のレコードを取得し(図6のステップS5)、以降は、同様の処理が繰り返される。
【0044】
[3.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例について説明する。なお、本項目[3.処理の具体例]においては、料金引落コントロールマスタ106aの内容は図2に示すとおりであるものとして説明を進める。また、本項目[3.処理の具体例]においては、自動車教習所の運営業者が、本実施形態に係る売上単価取得装置100を用いる場面を想定している。
【0045】
[3-1.役務提供が毎回定額である場合において、定額の売上単価を取得する例]
本項目では、役務提供が毎回定額であるという条件で、「配車手続き」の役務の提供を2018/07/25に行う際に、定額の売上単価を取得する例について、図2図3および図6を用いて説明する。なお、図3上部の顧客費目単価テーブル106bには、対象回数として99回が設定されているが、「配車手続き」という役務は、一般に99回を超えて提供されることはありえないため、99回というのは、実質的には定額を意味する回数である。
【0046】
(1)売上単価の取得
まず、単価種類取得部102aは、図2の料金引落コントロールマスタ106aから、指定された会計処理区分「3:配車手続き時」と紐付く費目CDおよび補助費目CDとして、「101」および「0」と組合せと、「121」および「0」と組合せと、を取得する。以下においては、説明を簡便にする都合上、費目CD「101」および補助費目CD「0」の組合せを取得した場合の処理について説明する。
【0047】
次に、レコード特定部102bは、図3上部の顧客費目単価テーブル106bから、単価種類取得部102aで取得した費目CD「101」および補助費目CD「0」の組合せと紐付き、指定された顧客番号1234567と紐付き、かつ、単価順番が1番若いレコードとして、図3上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番1のレコードを取得する(図6のステップS1)。
【0048】
次に、レコード特定部102bは、前記取得した単価順番1のレコード中の売上済回数0が、前記取得した単価順番1のレコード中の対象回数99に達していないと判定する(図6のステップS2:Yes)。Yesの場合、レコード特定部102bは、前記判定の対象となった単価順番1のレコードを特定する。
【0049】
そして、売上単価取得部102cは、レコード特定部102bで特定した単価順番1のレコード中の売上単価4,500円を取得する(図6のステップS3)。
【0050】
(2)顧客入出金履歴テーブルの作成
売上データ作成部102dは、レコード特定部102bで特定したレコード(図3上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番1のレコード)中の顧客番号1234567、費目CD101、補助費目CD0および売上単価4,500円と、[3-1]の冒頭で説明した役務提供日(対象日付)2018/07/25と、を含む顧客入出金履歴テーブル106cを作成する。作成された顧客入出金履歴テーブル106cを図3に示す。
【0051】
(3)売上済回数の更新
更新部102eは、レコード特定部102bで特定したレコード(図3上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番1のレコード)の売上済回数0に1を加算する(カウントアップする)ことにより、売上済回数を「1」に更新する(図6のステップS4)。売上済回数が1に更新された単価順番1のレコードを、図3下部の顧客費目単価テーブル106bに示す。
【0052】
(4)まとめ
以上説明してきたように、売上単価の取得、顧客入出金履歴テーブルの作成および売上済回数の更新が行われ、2018/07/25に行われた「配車手続き」についての処理が終了する。そして、2018/07/25以降に再度「配車手続き」という役務を提供する場合には、図6のステップS1に戻り、売上済回数が「1」に更新された単価順番1のレコードを用いて、(1)~(3)と同様の処理が行われる。
【0053】
[3-2.規定回数を超えて追加2回分までは無料で、それ以降の追加分は規定回数と同料金である場合において、前記規定回数に対応する売上単価を取得する例]
本項目では、規定回数を超えて追加2回分までは無料で、それ以降の追加分は規定回数と同料金であるという条件で、「配車手続き」の役務の提供を2018/07/25に行う際に、前記規定回数に対応する売上単価を取得する例について、図2図4および図6を用いて説明する。
【0054】
(1)売上単価の取得
まず、単価種類取得部102aは、[3-1]の(1)と同様の処理により、費目CD「101」および補助費目CD「0」の組合せを取得する。
【0055】
次に、レコード特定部102bは、図4上部の顧客費目単価テーブル106bから、単価種類取得部102aで取得した費目CD「101」および補助費目CD「0」の組合せと紐付き、指定された顧客番号1234567と紐付き、かつ、単価順番が1番若いレコードとして、図4上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番1のレコードを取得する(図6のステップS1)。
【0056】
次に、レコード特定部102bは、前記取得した単価順番1のレコード中の売上済回数0が、前記取得した単価順番1のレコード中の対象回数34に達していないと判定する(図6のステップS2:Yes)。Yesの場合、レコード特定部102bは、前記判定の対象となった単価順番1のレコードを特定する。
【0057】
そして、売上単価取得部102cは、レコード特定部102bで特定した単価順番1のレコード中の売上単価4,500円を取得する(図6のステップS3)。
【0058】
(2)顧客入出金履歴テーブルの作成
売上データ作成部102dは、レコード特定部102bで特定したレコード(図4上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番1のレコード)中の顧客番号1234567、費目CD101、補助費目CD0および売上単価4,500円と、[3-2]の冒頭で説明した役務提供日(対象日付)2018/07/25と、を含む顧客入出金履歴テーブル106cを作成する。作成された顧客入出金履歴テーブル106cを図4に示す。
【0059】
(3)売上済回数の更新
更新部102eは、レコード特定部102bで特定したレコード(図4上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番1のレコード)の売上済回数0に1を加算する(カウントアップする)ことにより、売上済回数を「1」に更新する(図6のステップS4)。売上済回数が1に更新された単価順番1のレコードを、図4下部の顧客費目単価テーブル106bに示す。
【0060】
(4)まとめ
以上説明してきたように、売上単価の取得、顧客入出金履歴テーブルの作成および売上済回数の更新が行われ、2018/07/25に行われた「配車手続き」についての処理が終了する。
【0061】
そして、2018/07/25以降に、更に続けて33回、「配車手続き」の役務を提供することとなり、(1)~(3)の処理が33回繰り返されることにより、図4下部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番1のレコードにおける売上済回数が、1+33=34回に更新されたとする。この状態で、更に、2018/09/25に「配車手続き」の役務を提供すると(すなわち、35回目の提供)、以下の[3-3]で説明する処理が行われる。
【0062】
[3-3.規定回数を超えて追加2回分までは無料で、それ以降の追加分は規定回数と同料金である場合において、前記追加2回分に対応する売上単価を取得する例]
本項目では、規定回数を超えて追加2回分までは無料で、それ以降の追加分は規定回数と同料金であるという条件で、「配車手続き」の役務の提供を前段落で述べたとおり2018/09/25に行う際に、前記追加2回分に対応する売上単価を取得する例について、図2図5および図6を用いて説明する。
【0063】
(1)売上単価の取得
まず、単価種類取得部102aは、[3-1]の(1)と同様の処理により、費目CD「101」および補助費目CD「0」の組合せを取得する。
【0064】
次に、レコード特定部102bは、図5上部の顧客費目単価テーブル106bから、単価種類取得部102aで取得した費目CD「101」および補助費目CD「0」の組合せと紐付き、指定された顧客番号1234567と紐付き、かつ、単価順番が1番若いレコードとして、図5上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番1のレコードを取得する(図6のステップS1)。
【0065】
次に、レコード特定部102bは、前記取得した単価順番1のレコード中の売上済回数34が、前記取得した単価順番1のレコード中の対象回数34に達していると判定する(図6のステップS2:No)。Noの場合、レコード特定部102bは、図5上部の顧客費目単価テーブル106bから、単価種類取得部102aで取得した費目CD「101」および補助費目CD「0」の組合せと紐付き、指定された顧客番号1234567と紐付き、かつ、単価順番が次に若いレコードとして、図5上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番2のレコードを取得する(図6のステップS5)。
【0066】
次に、レコード特定部102bは、前記取得した単価順番2のレコード中の売上済回数0が、前記取得した単価順番2のレコード中の対象回数2に達していないと判定する(図6のステップS6:Yes)。Yesの場合、レコード特定部102bは、前記判定の対象となった単価順番2のレコードを特定する。
【0067】
そして、売上単価取得部102cは、レコード特定部102bで特定した単価順番2のレコード中の売上単価0円を取得する(図6のステップS7)。
【0068】
なお、本例では示さないが、売上単価取得部102cは、前記売上単価として、割引額や割増額を考慮した金額を取得してもよい。例えば、顧客費目単価テーブル106b中の単価順番2のレコードにおいて、単価として4,500円を、割引額として4,500円を設定しておけば、売上単価取得部102cは、最終的な売上単価としては、単価4,500円-割引額4,500円=0円を取得することができる。
【0069】
(2)顧客入出金履歴テーブルの作成
売上データ作成部102dは、レコード特定部102bで特定したレコード(図5上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番2のレコード)中の顧客番号1234567、費目CD101、補助費目CD0および売上単価0円と、[3-3]の冒頭で説明した役務提供日(対象日付)2018/09/25と、を含む顧客入出金履歴テーブル106cを作成する。作成された顧客入出金履歴テーブル106cを図5に示す。
【0070】
(3)売上済回数の更新
更新部102eは、レコード特定部102bで特定したレコード(図5上部の顧客費目単価テーブル106b中の単価順番2のレコード)の売上済回数0に1を加算する(カウントアップする)ことにより、売上済回数を「1」に更新する(図6のステップS8)。売上済回数が1に更新された単価順番2のレコードを、図5下部の顧客費目単価テーブル106bに示す。
【0071】
(4)まとめ
以上説明してきたように、売上単価の取得、顧客入出金履歴テーブルの作成および売上済回数の更新が行われ、2018/09/25に行われた「配車手続き」についての処理が終了する。そして、2018/09/25以降に再度「配車手続き」という役務を提供する場合には、図6のステップS1に戻り、売上済回数が「1」に更新された単価順番2のレコードを用いて、(1)~(3)と同様の処理が行われる。
【0072】
[4.まとめ]
以上、本実施形態に係る売上単価取得装置100によれば、役務の提供回数に応じて売上単価が決定する場合において、今回の役務の提供時に売上単価を取得することができるという効果を奏する。
【0073】
前記効果をより具体的に説明する。従来においては、規定役務提供回数を超過したかどうかを役務提供の発生時に把握することはできなかったため、前記役務提供に関する売上単価を把握するためには、契約満了時に精算を行うか、あるいは、前記役務提供の都度、料金プランを担当者が確認し、割引や割増計算を行う必要があった。これに対して、本実施形態に係る売上単価取得装置100によれば、図3図5の顧客費目単価テーブル106bに示すように、費目別(費目CDおよび補助費目CDの組合せ別)かつ売上回数別(対象回数別)に売上単価を管理することで、例えば、契約時の規定役務提供回数を超過する顧客への割引や割増等の単価変更を、役務提供の発生時に自動判断し売上計上することが可能となった。また、当該判断に従来かかっていた事務コストを削減することもできた。
【0074】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0075】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0076】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0077】
また、売上単価取得装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0078】
例えば、売上単価取得装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて売上単価取得装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0079】
また、このコンピュータプログラムは、売上単価取得装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0080】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0081】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0082】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0083】
また、売上単価取得装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、売上単価取得装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0084】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、例えば、BtoCやBtoBを含む流通小売業界等において有用である。
【符号の説明】
【0086】
100 売上単価取得装置
102 制御部
102a 単価種類取得部
102b レコード特定部
102c 売上単価取得部
102d 売上データ作成部
102e 更新部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 料金引落コントロールマスタ
106b 顧客費目単価テーブル
106c 顧客入出金履歴テーブル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6