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特許7193993電源装置の制御回路、電源装置及び電源装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】電源装置の制御回路、電源装置及び電源装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20221214BHJP
【FI】
H02M3/28 H
H02M3/28 Q
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018222482
(22)【出願日】2018-11-28
(65)【公開番号】P2020089132
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-11-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000002037
【氏名又は名称】新電元工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002697
【氏名又は名称】めぶき国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100104709
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 誠剛
(72)【発明者】
【氏名】指田 和之
(72)【発明者】
【氏名】岩尾 健一
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 亘
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健一
【審査官】栗栖 正和
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-103717(JP,A)
【文献】特開2016-131411(JP,A)
【文献】特開2001-343402(JP,A)
【文献】国際公開第2012/053307(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0152111(US,A1)
【文献】特開平11-069802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力側の一次コイルと、出力側の二次コイルとを有するトランスと、
前記二次コイルの少なくとも一部に並列に接続された第1及び第2の出力端子と、
を備えた電源装置を制御する電源装置の制御回路であって、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間に設けられ、前記二次コイル・前記第1の出力端子間の接続をオン/オフするスイッチング手段と、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間を流れる電流を検出する電流検出コイルを有する電流検出手段と、
前記電流検出手段により検出された検出電流のピークタイミングに基づき前記スイッチング手段のオン/オフタイミング信号を出力するオン/オフタイミング制御手段と、
を備えたことを特徴とする電源装置の制御回路。
【請求項2】
請求項1に記載の電源装置の制御回路において、
前記オン/オフタイミング制御手段は、前記ピークタイミングに基づき前記検出電流の交流波形の周期を検出する周期検出手段を更に有し、前記周期検出手段により検出された周期及び前記ピークタイミングに基づき前記オン/オフタイミング信号を出力することを特徴とする電源装置の制御回路。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電源装置の制御回路において、
前記電流検出コイルはロゴスキーコイルであることを特徴する電源装置の制御回路。
【請求項4】
請求項3に記載の電源装置の制御回路において、
前記ロゴスキーコイルはチップ状に形成されていることを特徴する電源装置の制御回路。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の電源装置の制御回路において、
前記電流検出コイルはカレントトランスであることを特徴する電源装置の制御回路。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の電源装置の制御回路において、
更に、前記スイッチング手段に並列接続された、ダイオード及び前記ダイオードに直列接続されたダイオード用スイッチを備え、
前記オン/オフタイミング制御手段は、前記スイッチング手段をオフし、前記ダイオード用スイッチをオンして、前記検出電流の前記ピークタイミングを割り出し、
前記割り出されたピークタイミングに基づき、前記ダイオード用スイッチをオフし、前記スイッチング手段をオンするオン/オフタイミング信号を出力する
ことを特徴とする電源装置の制御回路。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の電源装置の制御回路において、
前記オン/オフタイミング制御手段は、
補正前の前記オン/オフタイミング信号オン/オフタイミングを、前記補正前のオン/オフタイミングとゼロクロスタイミングとの間になるように補正したオン/オフタイミング信号を出力する
ことを特徴とする電源装置の制御回路。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の電源装置の制御回路において、
前記スイッチング手段は窒化ガリウム半導体チップで構成され、前記電流検出手段及び前記オン/オフタイミング制御手段と一体的に構成されている
ことを特徴とする電源装置の制御回路。
【請求項9】
入力側の一次コイルと、出力側の二次コイルとを有するトランスと、
前記二次コイルの少なくとも一部に並列に接続された第1及び第2の出力端子と、
を備えた電源装置であって、
前記電源装置は、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間に設けられ、前記二次コイル・前記第1の出力端子間の接続をオン/オフするスイッチング手段と、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間を流れる電流を検出する電流検出コイルを有する電流検出手段と、
前記電流検出手段により検出された検出電流のピークタイミングに基づき前記スイッチング手段のオン/オフタイミング信号を出力するオン/オフタイミング制御手段と、を有する制御回路を備えたことを特徴とする電源装置。
【請求項10】
入力側の一次コイルと、出力側の二次コイルとを有するトランスと、
前記二次コイルの少なくとも一部に並列に接続された第1及び第2の出力端子と、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間に設けられたスイッチング手段と、
を有する電源装置、の制御方法であって、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間を流れる電流を電流検出コイルにより検出する電流検出ステップと、
検出された検出電流のピークタイミングに基づきオン/オフタイミング信号を出力し、前記スイッチング手段をオン/オフするオン/オフタイミング制御ステップと、
を含むことを特徴とする電源装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電源装置の制御回路、電源装置及び電源装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、直流を交流にしてトランスの一次コイルに入力し、電磁誘導により生ずる二次コイルの交流を整流して、二次コイルの誘起電圧中の正電圧だけ取り出し、出力コンデンサに蓄え、出力とする電源(DC-DCコンバータ等)が知られており、広く利用されている。
【0003】
このような電源が普及するのに伴い、より電力損失の小さな電源が求められている。二次側(出力側)、特に二次側の整流での電力損失を小さくすることにより、電源全体の電力損失を小さくできる電源が求められている。
【0004】
ここで、二次側のコイルに直列にダイオードを入れ、ダイオードへの印加電圧が順方向の場合に電流が流れ、逆方向の場合には電流が流れないようにする方法がある(特開平11-69802号公報参照)。この方法は、回路が簡単である点で優れている。
【0005】
図15(同公報図1に対応)を用いて同公報の発明を説明する(同公報0022~0024段落参照)。
図15に示されるように、制御回路P-CONTは、出力電圧P-Voutを検出して駆動信号P-P1によってメインスイッチP-SW1のオン/オフを制御する。このメインスイッチP-SW1がオンとなると、入力電圧P-Vinにより、トランスP-Tの一次巻線(コイル)P-N1に電流P-In1が流れる。そして、メインスイッチP-SW1をオフとすると、トランスP-Tの二次巻線(コイル)P-N2に誘起した電圧により、ダイオードP-D2を介して電流P-Id2が流れて、平滑用コンデンサP-C2の充電及び負荷へ供給される。この電流を電流検出器P-CDTにより検出する。
【0006】
電流P-Id2が設定値を超えると、検出信号P-dtは“1”となり、それによって、同期整流スイッチP-SW2をオンとする。従って、トランスP-Tの二次巻線P-N2に流れる電流P-In2は同期整流スイッチP-SW2を介して流れる電流P-Isw2となり、ダイオードP-D2を流れる電流P-Id2は零となるから、ダイオードP-D2の順方向電圧による損失は零となる。そして、トランスP-Tに蓄積された励磁エネルギーによる電流P-Id2が次第に減少して、設定値以下となると、検出信号P-dtは“0”となり、同期整流スイッチP-SW2はオフとなる。
なお、P-C1は入力側コンデンサである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開平11-69802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1に記載されるように(図15参照)、二次側のダイオードP-D2と同期整流スイッチP-SW2とを並列に並べ、ダイオードP-D2に流れる電流が設定値を超えている時に同期整流スイッチP-SW2をオンさせ整流すると、ダイオードP-D2には各周期毎、設定値に達するまで電流が流れ、電力損失が生ずる。
【0009】
そこで、本発明は、上記した問題を解決するためになされたものであり、整流する際の電力損失が小さい電源装置の制御回路等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[1]本発明の電源装置の制御回路は、
入力側の一次コイルと、出力側の二次コイルとを有するトランスと、
前記二次コイルの少なくとも一部に並列に接続された第1及び第2の出力端子と、
を備えた電源装置を制御する電源装置の制御回路であって、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間に設けられ、前記二次コイル・前記第1の出力端子間の接続をオン/オフするスイッチング手段と、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間を流れる電流を検出する電流検出コイルを有する電流検出手段と、
前記電流検出手段により検出された検出電流のピークタイミングに基づき前記スイッチング手段のオン/オフタイミング信号を出力するオン/オフタイミング制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
[2]本発明の電源装置の制御回路においては、
前記オン/オフタイミング制御手段は、前記ピークタイミングに基づき前記検出電流の交流波形の周期を検出する周期検出手段を更に有し、前記周期検出手段により検出された周期及び前記ピークタイミングに基づき前記オン/オフタイミング信号を出力することが好ましい。
【0012】
[3]本発明の電源装置の制御回路においては、
前記電流検出コイルはロゴスキーコイルであることが好ましい。
【0013】
[4]本発明の電源装置の制御回路においては、
前記ロゴスキーコイルはチップ状に形成されていることが好ましい。
【0014】
[5]本発明の電源装置の制御回路においては、
前記電流検出コイルはカレントトランスであることが好ましい。
【0015】
[6]本発明の電源装置の制御回路においては、
更に、前記スイッチング手段に並列接続された、ダイオード及び前記ダイオードに直列接続されたダイオード用スイッチを備え、
前記オン/オフタイミング制御手段は、前記スイッチング手段をオフし、前記ダイオード用スイッチをオンして、前記検出電流の前記ピークタイミングを割り出し、
前記割り出されたピークタイミングに基づき、前記ダイオード用スイッチをオフし、前記スイッチング手段をオンするオン/オフタイミング信号を出力する
ことが好ましい。
【0016】
[7]本発明の電源装置の制御回路においては、
前記オン/オフタイミング制御手段は、
補正前のオン/オフタイミング信号オン/オフタイミングを、前記補正前のオン/オフタイミングとゼロクロスタイミングとの間になるように補正したオン/オフタイミング信号を出力する
ことが好ましい。
【0017】
[8]本発明の電源装置の制御回路においては、
前記スイッチング手段は窒化ガリウム半導体チップで構成され、前記電流検出手段及び前記オン/オフタイミング制御手段と一体的に構成されている
ことが好ましい。
【0018】
[9]本発明の電源装置は、
入力側の一次コイルと、出力側の二次コイルとを有するトランスと、
前記二次コイルの少なくとも一部に並列に接続された第1及び第2の出力端子と、
を備えた電源装置であって、
前記電源装置は、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間に設けられ、前記二次コイル・前記第1の出力端子間の接続をオン/オフするスイッチング手段と、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間を流れる電流を検出する電流検出コイルを有する電流検出手段と、
前記電流検出手段により検出された検出電流のピークタイミングに基づき前記スイッチング手段のオン/オフタイミング信号を出力するオン/オフタイミング制御手段と、を有する制御回路を備えたことを特徴とする。
【0019】
[10]本発明の電源装置の制御方法は、
入力側の一次コイルと、出力側の二次コイルとを有するトランスと、
前記二次コイルの少なくとも一部に並列に接続された第1及び第2の出力端子と、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間に設けられたスイッチング手段と、
を有する電源装置、の制御方法であって、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間を流れる電流を電流検出コイルにより検出する電流検出ステップと、
検出された検出電流のピークタイミングに基づきオン/オフタイミング信号を出力し、前記スイッチング手段をオン/オフするオン/オフタイミング制御ステップと、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の電源装置の制御回路によれば、
二次コイル・第1の出力端子間に設けられ、二次コイル・第1の出力端子間の接続をオン/オフするスイッチング手段と、
二次コイル・第1の出力端子間を流れる電流を検出する電流検出コイルを有する電流検出手段と、を備え、
電流検出手段により検出された電流のピークタイミングに基づきスイッチング手段からオン/オフタイミング信号を出力するように構成したため、スイッチング手段を精度よくオン/オフすることができ、電力損失を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)を説明するための図である。
図2】実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に使用するロゴスキーコイルを説明するための図である。
図3】実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)のタイミングチャートである。
図4】実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)の他のタイミングチャートである。
図5】実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に用いるオン/オフタイミング制御手段を説明するための図である。
図6】実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に用いるオン/オフタイミング制御手段のハードウエア構成図である。
図7】実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)でタイミングを補正する処理フローを例示する図である。
図8】実施形態2に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に使用するカレントトランスを説明するための図である。
図9】実施形態4に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に用いる他のオン/オフタイミング制御手段を説明するための図である。
図10】実施形態4に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)でタイミングを補正する他の処理フローを例示する図である。
図11】実施形態5に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)でゼロクロスタイミングの割り出しについて説明するための図である。
図12】実施形態6に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)を説明するための図である。
図13】実施形態6に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)のタイミングチャートを説明するための図である。
図14】実施形態8に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)でのオン/オフタイミングを説明するための図である。
図15】従来例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の電源装置の制御回路等について、図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、各図面は模式図であり、必ずしも実際の構造や回路、波形等を厳密に反映したものではない。
【0023】
[実施形態1]
電源装置の制御回路(及び電源装置)の概要
実施形態1の制御回路は、
入力側の一次コイルと、出力側の二次コイルとを有するトランスと、
前記二次コイルの少なくとも一部に並列に接続された第1及び第2の出力端子と、
を備えた電源装置、の制御回路であって、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間に設けられ、前記二次コイル・前記第1の出力端子間の接続をオン/オフするスイッチング手段と、
前記二次コイル・前記第1の出力端子間を流れる電流を検出する電流検出コイルを有する電流検出手段と、
前記電流検出手段により検出された電流のピークタイミングに基づき前記スイッチング手段のオン/オフタイミング信号を出力するオン/オフタイミング制御手段と、
を備える。
【0024】
ここで、「基づき」とは、土台として、則って 、 即してといった意味である。ピークタイミングを土台とするのであるが、必ずしもピークタイミングだけを土台とする意味ではない。例えば、ピークタイミングと、ピークタイミングから割り出された周期のようなものを含んでもよい。
【0025】
図1は、実施形態1に係る電源装置の制御回路1(及び電源装置PW1)を説明するための図である。
図1は電源装置PW1全体を図示している。トランスTは、一次コイルCL1と、二次コイルCL2を有する。一次コイルCL1側が電源装置PW1の入力側で、二次コイルCL2側が出力側である。
【0026】
電源装置PW1の入力側には直流電圧VIが入力される。
入力側(トランスTの一次コイルCL1側)には、4つの入力側トランジスタQ11~Q14が設けられている。入力側トランジスタQ11~Q14は、コレクタ電極C、エミッタ電極E及びゲート電極Gを有する絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、IGBT)とした。なお、コレクタ電極C・エミッタ電極E間には、アノードをエミッタ電極E側に、カソードをコレクタ電極C側に接続(所謂、逆並列接続)したダイオードFDを設けた。入力側トランジスタQ11~Q14に逆電圧が印加された場合に還流ダイオード(フリーホイールダイオードともいう)としての役割を果たし、入力側トランジスタQ11~Q14の破壊を防止しようとするためである。
4つの入力側トランジスタQ11~Q14は、ゲート電極Gに入力される入力側タイミング信号P11、P12でオン/オフされ(コレクタ電極C・エミッタ電極間がオン/オフされ)、交流(矩形波)となって、直列接続された一次側コイルCL11及び一次側コンデンサC11を経由して、トランスTの一次コイルCL1に入力される。
【0027】
トランスTの二次コイルCL2に誘起された電圧は、出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2を経由して、第1の出力端子TVO-1、第2の出力端子TVO-2間に、出力電圧VOとして出力される。
出力側トランジスタQ1、Q2は、nチャネルMOSFET(nチャネル Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)で構成した。スイッチとして使用される。
出力側トランジスタQ1、Q2は、窒化ガリウム半導体で構成した。
第1の出力端子TVO-1・第2の出力端子TVO-2間には、電圧を平滑化するため、出力コンデンサCOが設けられている。
第1、第2の出力端子TVO-1、TVO-2は、負荷ROに接続される。
【0028】
入力側の構成について、より詳しく説明する。
入力端子間には入力コンデンサC1が設けられている。
入力側トランジスタQ11のコレクタ電極C・入力側トランジスタQ13のコレクタ電極C、が接続され、入力側トランジスタQ12のエミッタ電極E・入力側トランジスタQ14のエミッタ電極E、が接続されている。
入力側トランジスタQ11のエミッタ電極E・入力側トランジスタQ12のコレクタ電極Cは接続されると共に、一次側コイルCL11の一方の端部に接続されている。一次側コイルCL11の他方の端部は、一次側コイルCL11に直列接続された一次側コンデンサC11の一方の電極に接続されている。一次側コンデンサC11の他方の電極はトランスTの一次側コイルCL1の一方の端部に接続されている。
入力側トランジスタQ13のエミッタ電極E・入力側トランジスタQ14のコレクタ電極Cは接続されると共に、一次側コイルCL1の他方の端部に接続されている。
【0029】
出力側の構成について、より詳しく説明する。
トランスTの二次コイルCL2は、二次コイルの一部であるCL2-1とCL2-2で構成されている。CL2-1とCL2-2の巻き数は同じである。
二次コイルCL2には交流の正弦波(電圧)が誘起される。
【0030】
二次コイルのCL2-1とCL2-2とは直列接続されている。
両者の接続部は、第2の出力端子TVO-2に接続されている。
二次コイルの一部CL2―1の、CL2-1・CL2-2接続側と反対側端部は、出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1のソース電極Sに接続されている。
二次コイルの一部CL2―2の、CL2-1・CL2-2接続側と反対側端部は、出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q2のソース電極Sに接続されている。
出力側トランジスタQ1のドレイン電極D、出力側トランジスタQ2のドレイン電極D間は接続され、第1の出力端子TVO-1に接続されている。
【0031】
二次コイルCL2-1の、CL2-1・CL2-2接続側と反対側端部と、トランジスタQ1のソース電極S間の電路の電流を検出する電流検出コイル21を有する電流検出手段22が設けられている。検出された電流ID(検出電流波形)は、オン/オフタイミング制御手段31に入力される。電流検出手段22の詳細については後述する。
【0032】
オン/オフタイミング制御手段31は、電流検出手段22により検出された電流IDのピークタイミングを割り出し、ピークタイミングに基づきスイッチング手段(出力側トランジスタQ1、Q2)のゲート電極Gにオン/オフタイミング信号P1、P2を出力する。
ピークタイミングに基づくとしたのは、ノイズの影響を受けにくく、精度の高いタイミング検出や制御が可能となり、電力損失を低減できるからである。
スイッチング手段(出力側トランジスタQ1、Q2)は、オン/オフタイミング信号P1、P2に従って、ソース電極S・ドレイン電極D間のオン/オフ(スイッチングオン/オフ)を行う。
【0033】
電流検出手段
電流検出手段22は、二次コイル(CL2-1)・第1の出力端子(TVO-1)間を流れる電流を検出する。電流検出手段22は、電流検出コイル21を有する。電流検出コイル21を使用することにより、精度よく電流を検出できる。また、一般的に小型化できる。
電流検出コイル21としては、例えばロゴスキーコイルやカレントトランスがあるが、実施形態1ではロゴスキーコイルを用いた。
【0034】
ロゴスキーコイル(電流検出コイル21)
「ロゴスキーコイル」とは、一次導体周辺に設置した空芯のコイルを言い、磁界の検出にコアを使用することなく電流を検出するセンサである。交流一次電流に対応した電圧がコイルの両端に誘起するが、この電圧は一次電流の微分波形になっているため、積分器を通すことで一次側の電流波形を再現できる。
【0035】
図2は、実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に使用するロゴスキーコイルを説明するための図である。
【0036】
ロゴスキーコイルCL21は電流IDが通る電路WIの周りをループで囲んで構成されている。ロゴスキーコイルCL21は細いプラスチックチューブに巻かれ絶縁体で取り囲まれている。ロゴスキーコイルCL21の両端は積分回路INTに接続されている。積分回路INTはオペアンプOPEC(オペアンプを積分器として使用、オペアンプ:オペレーショナル・アンプリファイアー、演算増幅器)、抵抗ROP、コンデンサCOPで構成されている。コイルの一端はオペアンプOPECのプラス側入力部に、他端は抵抗ROPを介してマイナス側入力部に図2のように接続されている。オペアンプOPECのマイナス側入力部と出力部は、コンデンサCOPを介して接続されている。
【0037】
電路WIに図のような電流(横軸が時間、縦軸が電流の強さ)IDが流れると、ロゴスキーコイルCL21に誘起電力Eが発生する。これが積分回路INTで積分され電流IDに比例した電圧VOPを発生させる。
これにより、電流IDを測定できる。
ロゴスキーコイルを用いることにより電路に影響を与えることなく高い精度で電流を測定できる。
また、測定回路が小さくでき、制御回路乃至電源装置を小型化できる。
【0038】
タイミングチャート
まず、入力側から説明する(図1参照)。
入力側タイミング信号P11は、入力側トランジスタQ11及びQ14のゲート電極Gに入力され、入力側トランジスタQ11及びQ14の(コレクタ電極C・エミッタ電極E間の)オン/オフのタイミングを制御する。
入力側タイミング信号P12は、入力側トランジスタQ12及びQ13のゲート電極Gに入力され、入力側トランジスタQ12及びQ13の(コレクタ電極C・エミッタ電極E間の)オン/オフのタイミングを制御する。
入力側タイミング信号P11とP12は、逆相の矩形波である。
【0039】
ゲート電極Gに印加されるオン信号は、ゲート電圧(ゲート電極G・エミッタ電極E間の電圧)が閾値電圧以上の電圧である。
ゲート電極Gに印加されるオフ信号は、ゲート電圧(ゲート電極G・エミッタ電極E間の電圧)が閾値電圧未満の電圧である。
なお、トランジスタQ11~Q14を、ソース電極S、ドレイン電極D及びゲート電極Gを有し、ゲート電極Gに印加する電圧でソース電極S・ドレイン電極D間のオン/オフを制御するMOSFETで構成する場合、オン信号は、ゲート電極Gに印加されるゲート閾値電圧以上の電圧であり、トランジスタをオンさせる(スイッチをオンさせる)。
オフ信号は、ゲート電極Gに印加されるゲート閾値電圧未満の電圧であり、トランジスタをオフさせる(スイッチをオフさせる)。
入力側トランジスタQ11~Q14、出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2で同様である。
【0040】
図3図4は、実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)のタイミングチャートを示す。
図3に示される入力側タイミング信号P11がオン信号であるとき、入力側トランジスタQ11及びQ14はオンする。そのとき、入力側タイミング信号P12はオフ信号であり、入力側トランジスタQ12及びQ13はオフする。
入力側タイミング信号P11がオフ信号であるとき、入力側トランジスタQ11及びQ14はオフする。そのとき、入力側タイミング信号P12はオン信号であり、入力側トランジスタQ12及びQ13はオンする。
【0041】
このようにして、直流の入力電圧VIは、交流となる。一次側コイルCL11及び一次側コンデンサC11を介し、トランスTの一次コイルCL1に入力され、電磁誘導により、二次コイルCL2から正弦波が出力される。一次コイルCL1と二次コイルCL2(CL2-1、CL2-2)との巻線比で電圧比が決まる。
【0042】
出力側について説明する。
二次コイルCL2は中点で第1の二次コイルCL2-1と第2の二次コイルCL2-2に分割されている。これにより、第1の二次コイルCL2-1に電流ID(正弦波)の上に凸波形がでるときは、第2の二次コイルCL2-2は下に凸波形が出て、第1の二次コイルCL2-1に正弦波の下に凸波形がでるときは、第2の二次コイルCL2-2に上に凸波形が出る。
二次コイルCL2の1周期中の1/2の周期でコイルCL2-1が正弦波の上に凸波形場合、コイルCL2-2は正弦波の下に凸波形、残りの1/2の周期でコイルCL2-1で正弦波の下に凸波形の正弦波が出る場合、コイルCL2-2では正弦波の上に凸波形となる。
これらを合成して全波整流が可能となる。
【0043】
図4のタイミングチャートは、電源装置の出力側(トランスTの二次コイルCL2側)の信号等のタイミングを示す。
図4のID-0(破線)は、オン/オフタイミング制御手段31で出力側トランジスタQ1のオン/オフが理想的に行われた場合に電流検出手段22で検出される第1の二次コイルCL2-1の電流を示す。換言すると、電力損失ゼロの場合に第1の二次コイルCL2-1を流れる電流である。
タイミングt01、t02、t03、t04、t05、t06、t07、t08は、理想状態で、これらのタイミングを境に電流ID-0がオン/オフとなるタイミングであり、所謂ゼロクロスタイミングである。ゼロクロス点とも言う。
【0044】
t1、t3、t5、t7は、電流ID-0(破線)がピークとなるタイミング(ピークタイミング)である。
【0045】
まず、オン/オフタイミング制御手段31から、ゼロクロスタイミングt01から後のタイミングt31でオンとし、ゼロクロスタイミングt02より前のタイミングt32でオフとし、ゼロクロスタイミングt03から後のタイミングt41でオンとし、ゼロクロスタイミングt04より前のタイミングt42にオフとするオン/オフタイミング信号P1を出力側トランジスタQ1のゲート電極Gに出す。
このタイミングは、入力側トランジスタQ11~Q14の入力側タイミング信号P11、P12を基に作成できる。
【0046】
「前」、「後」、とするのは、前と後のタイミングが逆になり、ゼロクロスタイミングt01、t03より前にオンし、t02、t04より後でオフすると、出力電流の逆流等が生じてしまうからである。
また、入力側タイミング信号P11、P12を基にゼロクロスタイミングt01、t02、t03、t04に近接したタイミングを正確に見つけるのは困難である。一次側コイルCL11、一次側コンデンサC11、トランスT等でタイミングがずれるからである。
【0047】
オン/オフタイミング信号P1により、出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1がt11でオン、t12でオフ、t21でオン、t22でオフすると、電流IDは図4に示すように、オン期間t11~t12、t21~t22で正弦波となる。
【0048】
オン/オフタイミング制御手段31は、電流波形IDの、ある値の電流値IDTのタイミングt31、t32、t41、t42を検出する。
タイミングt31~t32は期間T01が2つで形成されているから、この期間内の電流波形IDのピークタイミングt1が検出できる。
同様に、タイミングt41~t42は期間T01が2つで形成されているから、この期間内の電流波形IDのピークタイミングt3が検出できる。
タイミング期間t31~t41が1周期Tである。
【0049】
以上の情報を基に、オン/オフタイミング制御手段31は、ゼロクロスタイミングt5以降、補正したオン/オフタイミング信号P1、P2を出力する。
【0050】
ピークタイミングt3から(3/4)・T後のゼロクロスタイミングt05でオン/オフタイミングP1をオン信号とする。
その後、(1/4)・T後にオフ信号、(1/4)・T後にオン信号のように、オン/オフ信号を繰り返す。
オン/オフタイミング制御手段31は、タイミングt05前が補正前、t05以降が補正後のオン/オフタイミング信号P1、P2を出力する。
【0051】
出力電圧VOは、補正前にはゼロクロスタイミングとずれたタイミングt11、t12、t21、t22でオン/オフ切替をしていたが、補正後は、ゼロクロスタイミングt05、t06、t07、t08でオン/オフ切替をすることとなり、電力損失が低減される。
【0052】
以上の説明は、第1の二次コイルCL2-1側で説明したが、第2の二次コイルCL2-2側でも同様の制御を行う。
オン/オフタイミング制御手段31は、第1の二次コイルCL2-1で電流ID波形検出から得られた電流波形ピークタイミングから、出力側トランジスタQ2を制御するオン/オフタイミング信号P2を生成する。
オン/オフタイミング信号P2を、t05~t06をオフ、t06~t07をオン、t07~t08をオフとする信号とし、出力側トランジスタQ2をオン/オフさせる。
【0053】
出力電圧VOは図4のようになる。
正弦波の実線は、第1の二次コイルCL2-1側で得られる出力電圧、破線は第2の二次コイルCL2-2側で得られる出力電圧であり、これらを合わせた電圧が出力電圧となる。また、これらの出力電圧は出力コンデンサCOで平滑化される。説明を分かりやすくするため、図4では実際の電圧波形を誇張して描いている。
【0054】
オン/オフタイミング制御手段
図5は、実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に用いるオン/オフタイミング制御手段を説明するための図である。所謂機能ブロック図である、
【0055】
図5に示すオン/オフタイミング制御手段31は、ピークタイミング検出手段311、周期検出手段312、(オン/オフ)タイミング発生手段313を有する。
【0056】
電流検出コイル21を有する電流検出手段22から検出電流IDの波形情報が、オン/オフタイミング制御手段31に入力される。ピークタイミング検出手段311は電流IDのピークタイミングを検出する。周期検出手段312は電流IDの周期Tを検出する。検出されたピークタイミング情報及び周期T情報に基づき、(オン/オフ)タイミング発生手段313は、補正したオン/オフタイミング信号P1、P2を発生させ、出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2のゲート電極Gに印加することにより、出力側トランジスタQ1、Q2をゼロクロスタイミングに沿ってオン/オフさせる。
【0057】
図6は、実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に用いるオン/オフタイミング制御手段のハードウエア構成図である。
【0058】
オン/オフタイミング制御手段31は、CPU(Central Prosessing Unit、演算処理装置)、ROM(Read Only Memory)、及び
RAM(Random Access Memory)を有する。CPU、ROM、RAMと、電流検出手段22とはBUSで接続されている。
【0059】
CPUは、CPUに対する命令(処理)を記述したコンピュータプログラム(ソフトウエアということもある。以後、単に「プログラム」と称することもある)を読み込んで実行する。
プログラムは、予めROMやRAMに格納されている。あるいは、BUSに接続されたキーボード(図示せず)やマウス(図示せず)でソフトウエアのインストールを指令することにより、ソフトウエアを格納している外部記憶装置からBUSを介してソフトウエアがROMやRAMにインストールされる。
【0060】
「オン/オフタイミング制御手段」31とは、プログラムを読み込み、オン/オフタイミングを制御する機能を実行するCPUをいう。
「ピークタイミング検出手段」311とは、プログラムを読み込み、電流ID波形のピークタイミングを検出する機能を実行するCPUをいう。
「周期検出手段」312とは、プログラムを読み込み、電流ID波形の周期を検出する機能を実行するCPUをいう。
「(オン/オフ)タイミング発生手段」313とは、プログラムを読み込み、出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2をオン/オフするオン/オフタイミング信号P1、P2を発生させる機能を実行するCPUをいう。
【0061】
図7は、実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)でタイミングを補正する処理フローを例示する図である。
【0062】
オン/オフタイミング制御手段31は、電流ID波形が一定レベル(IDT)となるタイミング(t31、t32、t41、t42)を計測してピークタイミング(ピーク位置、t1、t3)を割り出す(ステップS11)。
ロゴスキーコイルにより検出された出力(電流ID)におけるゼロクロス開始時刻(タイミング、t11、t21)、ゼロクロス終了時刻(タイミング、t12、t22)を計測する(ステップS12)。
本来のゼロクロス開始時刻(タイミング、t01、t03)、ゼロクロス終了時刻(タイミング、t02、t04)を割り出す(ステップS13)。
割り出したゼロクロス開始時刻(タイミング、t05、t07)、ゼロクロス終了時刻(タイミング、t06、t08)に沿ってオン/オフタイミング信号P1、P2を補正する。
【0063】
制御回路の構造
制御回路全体を銅板上に搭載して一体化した。制御回路が搭載する側の面には絶縁層を形成し、制御回路を搭載した。
出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2は、窒化ガリウム半導体チップ、オン/オフタイミング制御手段31はシリコン半導体チップ、電流検出手段22に使用するロゴスキーコイルはチップにして、全体を銅板上に搭載した。電流検出手段22のロゴスキーコイル以外の回路もオン/オフタイミング制御手段と同じシリコン半導体チップ内に形成した。
このようにすると、制御回路1の実装を小型化できる。
【0064】
ロゴスキーコイルをチップ状に形成し、二次コイルCL2-1と出力側トランジスタQ1との間の電路の横に配置した。ロゴスキーコイルは、絶縁体のポリイミド平板の表面と裏面に、複数の銅配線を平行に形成し、銅メッキしたスルーホールで電気的に接続することにより、螺旋状のロゴスキーコイルとし、全体をチップ化した。
【0065】
出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2は、窒化ガリウム半導体チップで構成した。
シリコン基体(基板)Siの上にバッファ層を設け、その上に窒化ガリウム層を形成した。その上に窒化アルミニウムガリウム層(Aluminium Gallium Nitride)層を形成した。その上にソース電極S、ドレイン電極D、ゲート電極Gを形成した。これらの電極間には絶縁層を形成した。
なお、窒化ガリウム層の上部には二次元電子ガスが分布されている。窒化ガリウム半導体チップは全体として窒化ガリウム(GaN)系半導体基体となっている。
ドレイン電極D、ソース電極S、ゲート電極Gで半導体スイッチを構成する。
【0066】
窒化ガリウム半導体チップを用いると、高絶縁耐圧や低導通抵抗特性、高速スイッチング性等を容易に付与することができる。大電流や高電圧のスイッチングを行う半導体制御用、パワー用としても適する。
【0067】
オン/オフタイミング制御手段等は、主として、CPU、ROM及びRAMを形成したシリコン半導体チップで構成した。シリコン半導体チップは、シリコンウエハを用いた半導体チップである。
シリコン半導体チップは開発されて長い年月を経ており、技術的に安定しており、集積化も容易であるため、高電圧が印加されなかったり、大電流が流れない回路には特に適する。
【0068】
[実施形態2]
実施形態2では、実施形態1のロゴスキーコイルの代わりに、電流検出手段はカレントトランスを有し、カレントコイルを用いて電流検出を行った。
【0069】
カレントトランス(電流検出コイル)
「カレントトランス」とは、計器用変流器であり、カレントトランスフォーマー(Current Transformer)、電流変成器ともいう。電流計測用の特殊変圧器で、変流比(一次電流と二次電流の比)が正確になるよう構成されている。電流は巻数比に逆比例する。
【0070】
図8は、実施形態2に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に使用するカレントトランスを説明するための図である。リングコアに巻かれたn巻きの二次巻線と電流IDが流れる貫通電路WIの間がn:1の変流比をなしている。出力電流を負荷抵抗RLに流し電圧EOを測定することで電流値を測定する。
電路をリングコアの中心に置くことにより電流を高い精度で測定できる。
また、測定回路が小さくでき、制御回路乃至電源装置を小型化できる。
【0071】
[実施形態3]
実施形態1では、補正前の電流IDのピークタイミング(t01~t04)に基づき、補正後(t05以降)のオン/オフタイミング信号のタイミングを決めたが、実施形態3では、補正後のピークタイミングのタイミングを、補正前の電流IDのピークタイミングに基づいて決めた。
図4で、ゼロクロスタイミングt05、t06は、実施形態1と同様に、ピークタイミングt1、t3に基づいて決めた。
しかし、タイミングt07、t08は、ピークタイミングt3、t5に基づいて決めた。
以降、タイミングt09、t10(図示せず)は、ピークタイミングt5、t7に基づいて決める。オン/オフタイミング信号のオン/オフ切替タイミングを、ピークタイミング割り出し対象とする検出電流IDの波形を切替タイミングに近い波形にして行った。
このようにすると、ピークタイミングのずれが蓄積されるリスクを低減でき、電力損失を低減できる。
【0072】
[実施形態4]
実施形態4が実施形態1と異なる点は、オン/オフタイミング制御手段が、ピークタイミング検出手段と、ゼロクロスタイミング検出手段と、(オン/オフ)タイミング発生手段と、を有する構成とした。
【0073】
図9は、実施形態4に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)に用いるオン/オフタイミング制御手段を説明するための図である。
図10は、タイミングを補正する処理フローを例示する図である。
【0074】
図9に示すオン/オフタイミング制御手段31は、ピークタイミング検出手段311、ゼロクロスタイミング検出手段314、(オン/オフ)タイミング発生手段315を有する。
【0075】
電流検出コイル21を有する電流検出手段22から検出電流IDの波形情報が、オン/オフタイミング制御手段31に入力される。ピークタイミング検出手段311は電流IDのピークタイミングと周期を検出する。ゼロクロスタイミング検出手段314は電流IDのゼロクロスタイミングを検出する。検出されたゼロクロスタイミング情報に基づき、(オン/オフ)タイミング発生手段313は、補正したオン/オフタイミング信号P1、P2を発生させ、出力側トランジスタQ1、Q2のゲート電極Gに印加することにより、出力側トランジスタQ1、Q2をゼロクロスタイミングに沿ってオン/オフさせる。
【0076】
図10を使用して説明すると、オン/オフタイミング制御手段31は、電流ID波形の一定レベル(IDT)でのタイミング(t31、t32、t41、t42)を計測してピークタイミング(ピーク位置、t1、t3)と、周期Tとを割り出す(ステップS21)。
ピークタイミング(ピーク位置、t1、t3)と周期Tから、ゼロクロス開始時刻(タイミング、t01、t03)、ゼロクロス終了時刻(タイミング、t02、t04)を割り出す(ステップS22)。
割り出したゼロクロス開始時刻(タイミング、t05、t07)、ゼロクロス終了時刻(タイミング、t06、t08)に沿ってオン/オフタイミング信号P1、P2を補正する。
ここで、「割り出す」とは、演繹する、推理する、推定する、推論する、推定する、推断する、推論で結論づける、計算する、算出する、弾き出す、測り知る、推しはかる といった意味である。
[実施形態5]
【0077】
図11は、実施形態5に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)でゼロクロスタイミングの割り出しについて説明するための図である。
【0078】
ロゴスキーコイルやカレントトランスのような電流検出コイルを用いた電流検出手段では、そのままでは検出された電流IDの基準となるレベルが分からないため、ゼロクロスタイミングがどこであるか検出できない。
しかし、図11に示すように、電流IDは、1周期期間で、基準とするレベル(破線)の上側の面積(斜線部分)と下側の面積(斜線部分)とは等しい。
この性質を用いることで、検出電流IDの波形からゼロクロスタイミングを割り出すことができる。
【0079】
この場合、オン/オフタイミング制御手段31は、検出電流IDの波形から、1周期における上側の面積と下側の面積が等しくなるレベルを計算し、そのレベルと検出電流IDとの交点をゼロクロスタイミング(t11、t12、t21、t22)として割り出す。
そして、ピークタイミングt1、t2、及び周期Tを割り出し、タイミングt05以降は、本来のゼロクロスタイミング(t05、t06、t07、t08)でオン/オフ切替をするよう補正したオン/オフタイミング信号P1.P2を出力する。
【0080】
[実施形態6]
実施形態6では、電源装置の制御回路が、更に、スイッチング手段に並列接続されたダイオードを有し、
オン/オフタイミング制御手段は、スイッチング手段がオフで、ダイオードの電路がオンの場合に、電流検出手段により検出された検出電流の交流波形のピークタイミングに基づき、ダイオードの電路をオフにしてスイッチング手段のオン/オフタイミング信号を出力するように構成した。
【0081】
図12は、実施形態6に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)を説明するための図である。図13は、そのタイミングチャートを説明するための図である。
図1に示す実施形態1に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)及び図4のタイミングチャート等と共通する点は省略して説明する。
図12中、PW2は電源装置で、2は制御回路である。
【0082】
図12の制御回路2では、出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1とダイオードD1が並列接続されている。出力側トランジスタQ1には電路スイッチSW13が直列に接続され、ダイオードD1にはダイオード用スイッチSW11が直列接続されている。
【0083】
出力側トランジスタQ2にはダイオードD2が並列接続されている。出力側トランジスタQ2には電路スイッチSW14が直列に接続され、ダイオードD2にはダイオード用スイッチSW12が直列接続されている。
【0084】
なお、ダイオード用スイッチSW11、SW12、及び、電路スイッチSW13、SW14は、出力側トランジスタQ1、Q2と同じトランジスタで構成した。説明を分かりやすくするため、スイッチの記号で表している。
また、電路スイッチSW13、SW14は、出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2と重なるため、本来的には不要である。
【0085】
ダイオード用スイッチSW11と電路スイッチSW13は、オン/オフタイミング制御手段31からのダイオード用スイッチオン/オフ信号PSW1でオン/オフ制御される。ダイオード用スイッチSW11と電路スイッチSW13のオン/オフは、互いに逆の関係にあり、ダイオード用スイッチSW11がオンの場合には電路スイッチSW13はオフ、ダイオード用スイッチSW11がオフの場合には電路スイッチSW13はオンとなる。
【0086】
同様に、ダイオード用スイッチSW12と電路スイッチSW14は、オン/オフタイミング制御手段31からのダイオード用スイッチオン/オフ信号PSW1でオン/オフ制御される。ダイオード用スイッチSW12と電路スイッチSW14のオン/オフは、互いに逆の関係にあり、ダイオード用スイッチSW12がオンの場合には電路スイッチSW14はオフ、ダイオード用スイッチSW12がオフの場合には電路スイッチSW14はオンとなる。
【0087】
ダイオード用スイッチオン/オフ信号PSW1がダイオード用スイッチSW11オン、電路スイッチSW13オフ信号の場合、ダイオードD1の電路が導通し、出力側トランジスタQ1の電路は遮断される。(また、ダイオードD2の電路が導通し、出力側トランジスタQ1の2の電路が遮断される。)
ここでは、第1の二次コイルCL2-1側について説明する。第2の二次コイルCL2-2側も同様であり説明を省略する。
【0088】
電源装置PW2をパワーオンした最初の状態で、オン/オフタイミング制御手段31から出るダイオード用スイッチオン/オフ信号PSW1は、ダイオード用スイッチSW11オン、電路スイッチSW13オフ(ダイオード用スイッチSW12オン、電路スイッチSW14オフ)の信号である。するとダイオードD1の電路(及びダイオードD2の電路)が導通し、出力側トランジスタQ1の電路(及び出力側トランジスタQ2の電路)は遮断される。この状態では、ダイオードD1(及びD2)による整流が行われる。電力損失はあってもダイオードD1(及びD2)により自動的に整流される。
【0089】
図13に示すように、ダイオードD1により、検出電流は、ゼロクロスタイミングt01~t02の区間で、ダイオードD1の順方向電圧降下分遅れたタイミングt11でゼロから立ち上がり、t12でゼロに降下する。ゼロクロスタイミングt02~t03区間では、ダイオードD1は逆方向に印加されるから電流IDはゼロとなる。
【0090】
ゼロクロスタイミングt03~t04の区間で、ダイオードD1の順方向電圧降下分遅れたタイミングt21でゼロから立ち上がり、t22でゼロに降下する。ゼロクロスタイミングt04~t05区間では、ダイオードD1は逆方向に印加されるから電流IDはゼロとなる。
【0091】
図5で説明したと同様に、オン/オフタイミング制御手段31は、電流波形IDの、ある値の電流値IDTのタイミングt31、t32、t41、t42を検出する。
【0092】
タイミングt31~t32は期間T01が2つで形成されているから、この期間内の電流波形IDのピークタイミングt1が検出できる。
同様に、タイミングt41~t42は期間T01が2つで形成されているから、この期間内の電流波形IDのピークタイミングt3が検出できる。
タイミング期間t31~t41は1周期Tである。
【0093】
ピークタイミングt3から(3/4)・T後のゼロクロスタイミングt05で、オン/オフタイミング制御手段31は、ダイオード用スイッチオン/オフ信号PSW1を、それまでと逆にし、ダイオード用スイッチSW11オフ、電路スイッチSW13オン(及びダイオード用スイッチSW12オフ、電路スイッチSW14オン)に切り替える。
【0094】
すると、ダイオードD1の電路が遮断され、出力側トランジスタQ1の電路が導通する。(また、ダイオードD2の電路が遮断され、出力側トランジスタQ2の電路が導通する。)
同時に、タイミングt05でオン/オフタイミング信号P1をオンとし、t05~(1/4)・T期間、即ちt05~t06までオンにする。すると、第1の二次コイルCL2-1側から、ゼロクロスタイミングt05、t06に沿った出力が出る。
【0095】
ゼロクロスタイミングt06~t07のタイミングでは、第2の二次コイルCL2-2側から、同様に、ゼロクロスタイミングt06、t07に沿った出力が出る。
以後、(1/4)・T毎に、オン/オフタイミング信号P1のオン/オフ出力を切り替えることにより、ゼロクロスタイミングに沿った出力が出る。
【0096】
このようにすると、ゼロクロスタイミングに補正する前にダイオードによる電力の損失があっても自動的に整流することができる。
[実施形態7]
【0097】
実施形態7は、実施形態3と6とを合わせた実施形態である(図4、12、13参照)。
ゼロクロスタイミングt05、t06は、実施形態1と同様に、ピークタイミングt1、t3に基づいて決めた。
しかし、タイミングt07、t08は、ピークタイミングt3、t5に基づいて決めた。
以降、タイミングt09、t10(図示せず)は、ピークタイミングt5、t7に基づいて決める。オン/オフタイミング信号のオン/オフ切替タイミングを、ピークタイミング割り出し対象とする検出電流IDの波形を切替タイミングに近い波形にして行った。
このようにすると、ピークタイミングのずれが蓄積されるリスクを低減でき、電力損失を低減できる。
【0098】
[実施形態8]
実施形態8の記載の電源装置の制御回路では、オン/オフタイミング制御手段を、補正前のオン/オフタイミング信号のオン/オフタイミングを、前記補正前のオン/オフタイミングとゼロクロスタイミングとの間になるように補正したオン/オフタイミング信号を出力する構成とした。
【0099】
図14は、実施形態8に係る電源装置の制御回路(及び電源装置)でのオン/オフタイミングを説明するための図である。
第1の二次コイルCL2-1側で説明する。
【0100】
図4で説明したように、図14において、検出電流ID-0(破線)は、オン/オフタイミング制御手段31で出力側トランジスタQ1のオン/オフが理想的に行われた場合に電流検出手段22で検出される第1の二次コイルCL2-1の電流を示すタイミングt01、t02、・・t05、t06は、ゼロクロスタイミングである。
【0101】
補正前のタイミングを補正後もそのまま同じタイミングにすると、オン/オフタイミング制御手段31から出力されるオン/オフタイミング信号P1のオン/オフ切替タイミングは、ゼロクロスタイミングt05に対しt51であるが、これをゼロクロスタイミングt05と補正前のt51との間のタイミングt51Yとした。また、補正前のタイミングt06に対し、t52とt06との間のタイミングt52Yとした。
オン/オフ切替タイミングをこのようにすると、オン/オフ切替タイミングがゼロクロスタイミングであると、補正前に比べて電力損失を低減でき、また、万一、逆相の出力が生じる可能性を低くすることができる。
【0102】
[実施形態9]
実施形態1では出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2を窒化ガリウム半導体チップで構成したが、実施形態9ではその代わりにシリコンカーバイド半導体チップを用いた。
シリコンカーバイド半導体チップは、半導体の材料としてシリコンカーバイド(SiC)を使用した半導体チップである。シリコンカーバイドはシリコン(Si)と炭素(C)を用いて構成される。
【0103】
絶縁破壊電界強度がシリコン(Si)の約10倍、バンドギャップがシリコンの約3倍と優れている。また、p型、n型の制御が広い範囲で可能である。また、シリコンの限界とされる200℃を超える高温での動作も可能である。
【0104】
[実施形態10]
実施形態1では出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2を窒化ガリウム半導体チップで構成したが、実施形態10ではその代わりに所謂シリコン基板上に縦型構造で半導体スイッチを構成した半導体チップを用いた。
ソース電極とドレイン電極がシリコン基板の厚さ方向の両面上に形成されたチップである。
主原料がシリコン基板であるため入手しやすく、また耐圧性に優れる。
【0105】
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
【0106】
(1)出力側トランジスタ(スイッチング手段)Q1、Q2の双方に電流検出コイル21を配置した電流検出手段22を設ける。
(2)入力側トランジスタ、Q11、Q12、Q13、Q14としてMOSトランジスタを用いる。
【符号の説明】
【0107】
Q1、Q2…出力側トランジスタ(スイッチング手段)、S…ソース電極、D…ドレイン電極、G…ゲート電極、Q11、Q12、Q13、Q14…入力側トランジスタ、P1、P2…オン/オフタイミング信号、E…エミッタ電極、C…コレクタ電極、G…ゲート電極、FD…ダイオード、VI…入力電圧、C1…入力コンデンサ、P11、P12…入力側タイミング信号、CL11…一次側コイル、C11…一次側コンデンサ、T…トランス、CL1…一次コイル、CL2…二次コイル、CL2-1…二次コイルの一部、CL2-2…二次コイルの一部、TVO-1…第1の出力端子、TVO-2…第2の出力端子、PW1、PW2…電源装置、21…電流検出コイル、22…電流検出手段、1、2…制御回路、31…オン/オフタイミング制御手段、ID…電流(検出電流、検出対象の電流)、IDI…電流検出指令信号、CO…出力コンデンサ、VO…出力電圧、RO…負荷、CL22…コイル、RL…抵抗、EO…電圧、VOP、E…電圧、t1、t2、t3、t4、t5、t6、t7…ピークタイミング、t01、t02、t03、t04、t05、t06、t07、t08…ゼロクロスタイミング、t11、t12、t21、t22…抵抗、ID-0…損失ゼロの場合に一次コイルCL2-1を流れる電流、ID…一次コイルCL2-1を流れる電流、IDT…一次コイルCL2-1を流れる電流(一定値)、t31、t32、t41、t42…電流値がIDTのタイミング、T…周期、T01…t31~t1、t1~t32、t41~t3、t3~T42の時間、311…ピークタイミング検出手段、312…周期検出手段、313…(オン/オフ)タイミング発生手段、314…ゼロクロスタイミング検出手段、315…(オン/オフ)タイミング発生手段、SW11、SW12…ダイオード用スイッチ、SW13、SW14…電路スイッチ、PSW1、PSW2…ダイオード用スイッチオン/オフ信号、TX…ゼロクロスタイミングt01~VO立ち上がりタイミング(CL2-1側、平滑前)又はVO立下りタイミング(CL2-1側、平滑前)~ゼロクロスタイミングt12の時間間隔、TX…ゼロクロスタイミングt01~VO立ち上がりタイミング(CL2-1側、平滑前)間の時間又はVO立下りタイミング(CL2-1側、平滑前)・ゼロクロスタイミングt12間の時間間隔、P-CONT…制御回路、P-Vout…出力電圧、P-P1…駆動信号、P-SW1…メインスイッチ、P-Vin…入力電圧、P-T…トランス、P-N1…一次巻線(コイル)、P-In1…電流、P-N2…二次巻線(コイル)、P-D2…ダイオード、P-Id2…電流、P-C2…平滑用コンデンサ、P-CDT…電流検出器、dt…検出信号、P-SW2…同期整流スイッチ、P-In2…電流、P-SW2…同期整流スイッチ、P-Isw2…電流、P-Id2…電流、P-C1…入力側コンデンサ
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