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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】警報システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/10 20060101AFI20221214BHJP
   H04M 11/04 20060101ALI20221214BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20221214BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20221214BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
G08B25/10 A
H04M11/04
G08B25/04 H
H04Q9/00 301D
H04M11/00 301
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2018229348
(22)【出願日】2018-12-06
(65)【公開番号】P2020091744
(43)【公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-06-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000221834
【氏名又は名称】東邦瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】後藤 侑祐
【審査官】田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-326360(JP,A)
【文献】特開2017-158022(JP,A)
【文献】特開2002-109203(JP,A)
【文献】特開2005-341080(JP,A)
【文献】特開2015-081725(JP,A)
【文献】特開2001-275171(JP,A)
【文献】特開2002-374584(JP,A)
【文献】特開2018-174885(JP,A)
【文献】特開2005-018735(JP,A)
【文献】特開2018-128964(JP,A)
【文献】特開2018-195895(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00
H04M 1/72-1/72516
H04M 11/00-11/10
G08B 17/00-17/12
G08B 19/00-31/00
H04L 12/28
H04L 12/44-12/46
H03J 9/00- 9/06
H04Q 9/00- 9/16
F24F 11/00-11/89
F24C 3/00- 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅内で発生した異状をワイドエリアネットワークを介して通信端末装置に通知する警報システムにおいて、
前記通信端末装置は、前記ワイドエリアネットワークに接続し、第1通信方法を用いて通信を行うこと、
前記住宅に設置される警報器と、
前記住宅に設けられ、第1通信方法と異なる第2通信方法を用いて通信を行う複数のデバイスと、を有し、
前記警報器は、
制御部と、
前記異状を検知する異状検知部と、
警報を発生する警報発生部と、
前記第1通信方法を用いて前記ワイドエリアネットワークに通信可能に接続する第1通信部と、
前記第2通信方法を用いて前記複数のデバイスと通信可能に接続する第2通信部と、
を有すること、
前記制御部は、
前記第2通信部を用いて、デバイスを識別するデバイス識別情報を前記複数のデバイスから取得し、ローカルエリアネットワークを構築するLAN構築処理と、
前記第1通信部を用いてデータ通信を行う場合、データの通信方法を前記第1通信方法と前記第2通信方法との間で変換する通信制御処理と、
を行うこと、
前記ワイドエリアネットワークには、前記警報器が複数接続していると共に、前記通信端末装置が複数接続し、更に、サーバが接続していること、
前記警報器と前記通信端末装置は前記サーバを介して通信を行うこと、
前記制御部は、
前記異状検知部を用いて前記異状を検知した場合、前記異状に関する情報である異状情報を前記第1通信部を用いて前記サーバに送信する異状情報送信処理を行うこと、
前記サーバは、
警報器と通信端末装置を関連付ける機器管理データベースを有し、
前記警報器から前記異状情報を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて前記異状情報を送信した前記警報器に関連付けられた前記通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記異状を通知すること、
前記通信端末装置は、前記デバイスを遠隔操作するデバイス遠隔操作指示を受け付けた場合、前記デバイス遠隔操作指示を前記ワイドエリアネットワークを介して前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記デバイス遠隔操作指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記デバイス遠隔操作指示を前記サーバに送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記デバイス遠隔操作指示をワイドエリアネットワークを介して送信すること、
前記制御部は、前記通信制御処理にて、
前記第1通信部を用いて前記デバイス遠隔操作指示を受信した場合、前記デバイス遠隔操作指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記第2通信部を用いて操作対象となるデバイスに前記デバイス遠隔操作指示を送信すること、
前記複数のデバイスがガスコンロを含むこと、
前記デバイス遠隔操作指示は、前記ガスコンロの使用を禁止する使用禁止指示であること、
前記サーバは、前記使用禁止指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記使用禁止指示を前記サーバに送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記使用禁止指示を送信すること、
前記制御部は、前記通信制御処理にて、
前記第1通信部を用いて前記使用禁止指示を受信した場合、前記使用禁止指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記第2通信部を用いて前記ガスコンロに前記使用禁止指示を送信し、前記ガスコンロを使用不可能にさせること、
を特徴とする警報システム。
【請求項2】
住宅内で発生した異状をワイドエリアネットワークを介して通信端末装置に通知する警報システムにおいて、
前記通信端末装置は、前記ワイドエリアネットワークに接続し、第1通信方法を用いて通信を行うこと、
前記住宅に設置される警報器と、
前記住宅に設けられ、第1通信方法と異なる第2通信方法を用いて通信を行う複数のデバイスと、を有し、
前記警報器は、
制御部と、
前記異状を検知する異状検知部と、
警報を発生する警報発生部と、
前記第1通信方法を用いて前記ワイドエリアネットワークに通信可能に接続する第1通信部と、
前記第2通信方法を用いて前記複数のデバイスと通信可能に接続する第2通信部と、
を有すること、
前記制御部は、
前記第2通信部を用いて、デバイスを識別するデバイス識別情報を前記複数のデバイスから取得し、ローカルエリアネットワークを構築するLAN構築処理と、
前記第1通信部を用いてデータ通信を行う場合、データの通信方法を前記第1通信方法と前記第2通信方法との間で変換する通信制御処理と、
を行うこと、
前記ワイドエリアネットワークには、前記警報器が複数接続していると共に、前記通信端末装置が複数接続し、更に、サーバが接続していること、
前記警報器と前記通信端末装置は前記サーバを介して通信を行うこと、
前記制御部は、
前記異状検知部を用いて前記異状を検知した場合、前記異状に関する情報である異状情報を前記第1通信部を用いて前記サーバに送信する異状情報送信処理を行うこと、
前記サーバは、
警報器と通信端末装置を関連付ける機器管理データベースを有し、
前記警報器から前記異状情報を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて前記異状情報を送信した前記警報器に関連付けられた前記通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記異状を通知すること、
前記警報器は、ガス警報器であり、
前記通信端末装置は、前記ガス警報器に警報を強制的に発生させる鳴動指示を受け付けた場合、前記鳴動指示を前記ワイドエリアネットワークを介して前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記鳴動指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記鳴動指示を送信した通信端末装置に関連付けられたガス警報器を特定し、その特定したガス警報器に前記鳴動指示をワイドエリアネットワークを介して送信すること、
前記制御部は、前記第1通信部を用いて前記鳴動指示を受信した場合、前記異状検知部が異状を検知していなくても、前記ガス警報器の前記警報発生部に警報を発生させることにより、前記ガス警報器を防犯ベルとして活用すること、
を特徴とする警報システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載する警報システムにおいて、
前記デバイスと前記通信端末装置が前記警報器と前記サーバを介して通信を行う場合、前記サーバが、前記機器管理データベースに基づいて前記通信端末装置と前記警報器とを一対一で関連付け、通信経路を決定すること、
を特徴とする警報システム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記制御部は、更に、
前記第2通信部を用いて、前記LAN構築処理にて前記デバイス識別情報を取得したデバイスから、デバイスの動作に関する動作情報を取得する動作情報取得処理を行い、
前記通信制御処理にて、前記動作情報の通信方法を前記第2通信方法から前記第1通信方法に変換し、前記第1通信方法を用いて前記動作情報を前記サーバに送信すること、
前記サーバは、
前記警報器から受信した前記動作情報に基づいて前記通信端末装置に通知する通知情報を生成し、前記機器管理データベースに基づいて、前記動作情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記通知情報を送信すること、
を特徴とする警報システム。
【請求項5】
請求項4に記載する警報システムにおいて、
前記複数のデバイスがガスコンロを含むこと、
前記動作情報は、前記ガスコンロの動作状態を示すコンロ動作情報であること、
前記サーバは、前記警報器から受信した前記コンロ動作情報に基づいて前記ガスコンロが点火されていると判断した場合、前記ガスコンロの点火状態を示す前記通知情報を生成し、前記機器管理データベースに基づいて、前記コンロ動作情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記通知情報を送信すること、
前記通知情報を受信した通信端末装置は、前記ガスコンロが点火されていることを表示すること、
を特徴とする警報システム。
【請求項6】
請求項4に記載する警報システムにおいて、
前記複数のデバイスが室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境センサを含むこと、
前記動作情報は、前記環境センサが取得した環境情報であること、
前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、前記熱中症の危険度を含む前記通知情報を生成し、前記機器管理データベースに基づいて、前記環境情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記通知情報を送信すること、
前記通知情報を受信した通信端末装置は、前記熱中症の危険度を表示すること、
を特徴とする警報システム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記警報器が、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境情報取得部を有すること、
前記制御部は、更に、
前記環境情報取得部が取得した前記環境情報を前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、前記熱中症の危険度を含む通知情報を生成し、前記機器管理データベースに基づいて、前記環境情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記通知情報を送信すること、
前記通知情報を受信した通信端末装置は、前記熱中症の危険度を表示すること、
を特徴とする警報システム。
【請求項8】
請求項6又は請求項7に記載する警報システムにおいて、
前記サーバによって演算された前記熱中症の危険度が高い場合、前記熱中症の危険度と共に、予め登録された連絡先を、前記通信端末装置に表示させること、
を特徴とする警報システム。
【請求項9】
請求項2乃至請求項8の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記通信端末装置は、前記デバイスを遠隔操作するデバイス遠隔操作指示を受け付けた場合、前記デバイス遠隔操作指示を前記ワイドエリアネットワークを介して前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記デバイス遠隔操作指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記デバイス遠隔操作指示を前記サーバに送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記デバイス遠隔操作指示をワイドエリアネットワークを介して送信すること、
前記制御部は、前記通信制御処理にて、
前記第1通信部を用いて前記デバイス遠隔操作指示を受信した場合、前記デバイス遠隔操作指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記第2通信部を用いて操作対象となるデバイスに前記デバイス遠隔操作指示を送信すること、
を特徴とする警報システム。
【請求項10】
請求項1又は請求項9に記載する警報システムにおいて、
前記複数のデバイスがガスコンロを含むこと、
前記デバイス遠隔操作指示は、前記ガスコンロを消火する消火指示であること、
前記サーバは、前記消火指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記消火指示を前記サーバに送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記消火指示を送信すること、
前記制御部は、前記通信制御処理にて、
前記第1通信部を用いて前記消火指示を受信した場合、前記消火指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記第2通信部を用いて前記ガスコンロに前記消火指示を送信し、前記ガスコンロを消火させること、
を特徴とする警報システム。
【請求項11】
請求項1又は請求項9に記載する警報システムにおいて、
前記複数のデバイスが、エアコンと、前記エアコンを操作するリモコンを含むこと、
前記デバイス遠隔操作指示は、前記エアコンを操作するエアコン遠隔操作指示であること、
前記サーバは、前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記エアコン遠隔操作指示を前記サーバに送信した前記通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記エアコン遠隔操作指示を送信すること、
前記制御部は、前記通信制御処理にて、
前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記エアコン遠隔操作指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記エアコン又は前記リモコンに前記エアコン遠隔操作指示を送信し、前記エアコンを稼動させること、
を特徴とする警報システム。
【請求項12】
請求項1乃至請求項8の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記複数のデバイスが、エアコンを含むこと、
前記警報器が、前記エアコンを操作するリモコンを有していること、
前記通信端末装置は、前記エアコンを操作するエアコン遠隔操作指示を受け付けた場合、前記エアコン遠隔操作指示を前記ワイドエリアネットワークを介して前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記エアコン遠隔操作指示を前記サーバに送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記エアコン遠隔操作指示をワイドエリアネットワークを介して送信すること、
前記制御部は、前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記リモコンを用いて前記エアコンを稼動させること、
を特徴とする警報システム。
【請求項13】
請求項1乃至請求項12の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記複数のデバイスが、エアコンを含むこと、
前記警報器が、前記エアコンを操作するリモコンと、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、を有していること、
前記警報器は、前記環境情報取得部が取得した環境情報を前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、演算した前記熱中症の危険度が高い場合、前記エアコンに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示を、当該熱中症の危険度を演算する際に使用した前記環境情報を送信した警報器に送信すること、
前記警報器の前記制御部は、前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記リモコンを用いて前記エアコンに冷房動作を行わせること、
を特徴とする警報システム。
【請求項14】
請求項1乃至請求項12の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記複数のデバイスが、エアコンと、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境センサと、を含むこと、
前記警報器が、前記エアコンを操作するリモコンを有していること、
前記警報器の前記制御部は、前記第2通信部を用いて前記環境センサが取得した環境情報を受信した場合、前記通信制御処理にて、前記環境情報の通信方法を前記第2通信方法から前記第1通信方法に変換し、第1通信部を用いて前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、演算した前記熱中症の危険度が高い場合、前記エアコンに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示を、当該熱中症の危険度を演算する際に使用した前記環境情報を送信した警報器に送信すること、
前記警報器の前記制御部は、前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記リモコンを用いて前記エアコンに冷房動作を行わせること、
を特徴とする警報システム。
【請求項15】
請求項1乃至請求項12の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記複数のデバイスが、エアコンと、前記エアコンを操作するリモコンと、を含むこと、
前記警報器が、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境情報取得部を有していること、
前記警報器の前記制御部は、前記環境情報取得部が取得した環境情報を前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、演算した前記熱中症の危険度が高い場合、前記エアコンに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示を、当該熱中症の危険度を演算する際に使用した前記環境情報を送信した警報器に送信すること、
前記警報器の前記制御部は、前記通信制御処理にて、
前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記エアコン遠隔操作指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記エアコン又は前記リモコンに前記エアコン遠隔操作指示を送信し、前記エアコンに冷房動作を行わせること、
を特徴とする警報システム。
【請求項16】
請求項1乃至請求項12の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記複数のデバイスが、エアコンと、前記エアコンを操作するリモコンと、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境センサと含むこと、
前記警報器の前記制御部は、前記環境センサが取得した環境情報を前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、演算した前記熱中症の危険度が高い場合、前記エアコンに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示を、当該熱中症の危険度を演算する際に使用した前記環境情報を送信した警報器に送信すること、
前記警報器の前記制御部は、前記通信制御処理にて、
前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記エアコン遠隔操作指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記エアコン又は前記リモコンに前記エアコン遠隔操作指示を送信し、前記エアコンに冷房動作を行わせること、
を特徴とする警報システム。
【請求項17】
請求項1に記載する警報システムにおいて、
前記通信端末装置は、前記警報器に警報を発生させる鳴動指示を受け付けた場合、前記鳴動指示を前記ワイドエリアネットワークを介して前記サーバに送信すること、
前記サーバは、前記鳴動指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記鳴動指示を送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記鳴動指示をワイドエリアネットワークを介して送信すること、
前記制御部は、
前記第1通信部を用いて前記鳴動指示を受信した場合、前記警報発生部に警報を発生させること、
を特徴とする警報システム。
【請求項18】
請求項1乃至請求項17の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記サーバに直接通信可能に接続する管理装置を有すること、
前記管理装置は、前記警報システムを使用するユーザの住所を、ユーザの住宅に設置された警報器に関連付けて記憶する顧客管理データベースを有すること、
前記サーバは、前記警報器から受信したデータに基づいて、前記データを送信した警報器が設置された住宅に出動する必要があると判断した場合、前記データを送信した警報器を特定する情報を前記管理装置に通知すること、
前記管理装置は、前記サーバから、前記データを送信した警報器を特定する情報を受信した場合、前記顧客管理データベースに基づいて、前記データを送信した警報器に関連付けられた住所を特定し、特定した住所を出動先に設定した出動命令を出力すること、
を特徴とする警報システム。
【請求項19】
請求項1乃至請求項18の何れか1つに記載する警報システムにおいて、
前記サーバは、
前記デバイスの使用履歴を記憶する履歴データベースを有し、
前記機器管理データベースにて、更に、前記デバイスを前記警報器に関連付けて記憶しており、
前記警報器から受信した前記デバイスの使用状態を前記履歴データベースに蓄積して記憶していること、
前記通信端末装置は、
表示部と、
前記デバイスに関する情報を前記表示部に表示させる動作を制御するアプリケーションプログラムと、
を有すること、
前記サーバは、
前記アプリケーションプログラムが起動された場合、前記機器管理データベースに基づいて前記通信端末装置に関連付けられた前記デバイスを特定し、
特定したデバイスの使用履歴を前記履歴データベースから読み出して、前記アプリケーションプログラムを起動した前記通信端末装置に送信すること、
前記アプリケーションプログラムを起動した前記通信端末装置は、前記サーバから受信した前記使用履歴を表示する初期画面を前記表示部に表示すること、
を特徴とする警報システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警報システム及び警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、センサや装置などのデバイスをインターネットに接続し、各種サービスを提供するIoT(Internet of Things)技術が注目されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、住宅等の警報システムに設けた住警器等の警報器が火災等の異状を検知すると、警報器自身で火災警報を出力すると共に他の警報器に火災連動信号を送信して火災警報を出力させ、更に、家電機器の消費電力等を管理する機器管理システムに設けたゲートウェイから例えばインターネットなどの外部ネットワークを経由してサーバに火災連携連動信号が送信されて処理され、サーバから利用者端末である例えば携帯電話に火災情報が伝送されて表示される機器管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-238189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術には以下のような問題があった。すなわち、特許文献1に記載されるシステムでは、警報器や家電機器を外部ネットワークに接続する場合、機器管理システムのようなインターネット環境を予め整えておく必要があり、システムの構築に手間がかかっていた。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、住宅に設置されたデバイスをワイドエリアネットワークに簡単に接続することができる警報システム及び警報器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、次のような構成を有している。(1)住宅内で発生した異状をワイドエリアネットワークを介して通信端末装置に通知する警報システムにおいて、前記通信端末装置は、前記ワイドエリアネットワークに接続し、第1通信方法を用いて通信を行うこと、前記住宅に設置される警報器と、前記住宅に設けられ、第1通信方法と異なる第2通信方法を用いて通信を行う複数のデバイスと、を有し、前記警報器は、制御部と、前記異状を検知する異状検知部と、警報を発生する警報発生部と、前記第1通信方法を用いて前記ワイドエリアネットワークに通信可能に接続する第1通信部と、前記第2通信方法を用いて前記複数のデバイスと通信可能に接続する第2通信部と、を有すること、前記制御部は、前記第2通信部を用いて、デバイスを識別するデバイス識別情報を前記複数のデバイスから取得し、ローカルエリアネットワークを構築するLAN構築処理と、前記第1通信部を用いてデータ通信を行う場合、データの通信方法を前記第1通信方法と前記第2通信方法との間で変換する通信制御処理と、を行うこと、を特徴とする。
【0008】
上記構成の警報システムは、例えば、ルータが設置されず、デバイスをワイドエリアネットワークに接続できない住宅に、警報器を設置すると、当該警報器が住宅に設けられた複数のデバイスと第2通信方法を用いて接続し、ローカルエリアネットワークを構築する。警報器は、第1通信部を用いてワイドエリアネットワークに接続し、データの通信方法を第1通信方法と第2通信方法との間で変換することにより、ローカルエリアネットワーク上のデバイスとワイドエリアネットワーク上の通信端末装置とを双方向通信できるようにする。よって、上記構成の警報システムによれば、インターネット環境を備えない住宅に警報器を設置するだけで、住宅に設置されたデバイスをワイドエリアネットワークに簡単に接続することができる。
【0009】
(2)(1)に記載する警報システムにおいて、前記ワイドエリアネットワークには、前記警報器が複数接続していると共に、前記通信端末装置が複数接続し、更に、サーバが接続していること、前記警報器と前記通信端末装置は前記サーバを介して通信を行うこと、前記制御部は、前記異状検知部を用いて前記異状を検知した場合、前記異状に関する情報である異状情報を前記第1通信部を用いて前記サーバに送信する異状情報送信処理を行うこと、前記サーバは、警報器と通信端末装置を関連付ける機器管理データベースを有し、前記警報器から前記異状情報を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて前記異状情報を送信した前記警報器に関連付けられた前記通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記異状を通知すること、が好ましい。
【0010】
上記構成の警報システムは、複数の警報器と複数の通信端末装置がワイドエリアネットワークに接続しているが、複数の警報器の中の1つである警報器が異状を検知すると、サーバが、異状を検知した警報器に関連付けられた通信端末装置を特定し、異状を通知する。よって、警報システムは、異状の通知先を演算する負荷を警報器にかけずに、特定の警報器と特定の通信端末装置を連携させて住宅内の異状を監視することができる。
【0011】
(3)(2)に記載する警報システムにおいて、前記デバイスと前記通信端末装置が前記警報器と前記サーバを介して通信を行う場合、前記サーバが、前記機器管理データベースに基づいて前記通信端末装置と前記警報器とを一対一で関連付け、通信経路を決定すること、が好ましい。
【0012】
上記構成の警報システムは、通信経路を演算する負荷を警報器や通信端末装置にかけずに、特定の警報器と特定の通信端末装置と特定のデバイスとを連携させることができる。
【0013】
(4)(2)又は(3)に記載する警報システムにおいて、前記制御部は、更に、前記第2通信部を用いて、前記LAN構築処理にて前記デバイス識別情報を取得したデバイスから、デバイスの動作に関する動作情報を取得する動作情報取得処理を行い、前記通信制御処理にて、前記動作情報の通信方法を前記第2通信方法から前記第1通信方法に変換し、前記第1通信方法を用いて前記動作情報を前記サーバに送信すること、前記サーバは、前記警報器から受信した前記動作情報に基づいて前記通信端末装置に通知する通知情報を生成し、前記機器管理データベースに基づいて、前記動作情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記通知情報を送信すること、が好ましい。
【0014】
上記構成の警報システムは、サーバがデバイスから警報器を介して受信した動作情報に基づいて通知情報を作成し、動作情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置にデバイスの動作を通知するので、動作情報の通知先を演算する負荷を警報器にかけずに、デバイスの動作を通信端末装置に通知することができ、警報器のハード開発コストを安価にすることができる。
【0015】
(5)(4)に記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスがガスコンロを含むこと、前記動作情報は、前記ガスコンロの動作状態を示すコンロ動作情報であること、前記サーバは、前記警報器から受信した前記コンロ動作情報に基づいて前記ガスコンロが点火されていると判断した場合、前記ガスコンロの点火状態を示す前記通知情報を生成し、前記機器管理データベースに基づいて、前記コンロ動作情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記通知情報を送信すること、前記通知情報を受信した通信端末装置は、前記ガスコンロが点火されていることを表示すること、が好ましい。
【0016】
上記構成の警報システムは、例えば、サーバが警報器から受信したコンロ動作情報に基づいてガスコンロの点火状態を示す通知情報を生成し、機器管理データベースに基づいてコンロ動作情報を送信した警報器に関連付けられている通信端末装置に通知するので、通知情報の送信先を演算する負荷を警報器にかけずに、ガスコンロの点火状態を監視でき、警報器のハード開発コストを安価にすることができる。
【0017】
(6)(4)に記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスが室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境センサを含むこと、前記動作情報は、前記環境センサが取得した環境情報であること、前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、前記熱中症の危険度を含む前記通知情報を生成し、前記機器管理データベースに基づいて、前記環境情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記通知情報を送信すること、前記通知情報を受信した通信端末装置は、前記熱中症の危険度を表示すること、が好ましい。
【0018】
上記構成の警報システムにおいて、サーバは、環境センサからガス警報器を介して受信した環境情報に基づいて熱中症の危険度を演算し、演算した熱中症の危険度を、熱中症の危険度を演算する際に使用した環境情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置に通知する。よって、警報システムによれば、警報器を設置するだけで、住宅の外にいるユーザに在宅者が熱中症になる危険を知らせることができる。
【0019】
(7)(2)又は(3)に記載する警報システムにおいて、前記警報器が、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境情報取得部を有すること、前記制御部は、更に、前記環境情報取得部が取得した前記環境情報を前記サーバに送信すること、前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、前記熱中症の危険度を含む通知情報を生成し、前記機器管理データベースに基づいて、前記環境情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置を特定し、その特定した通信端末装置に前記通知情報を送信すること、前記通知情報を受信した通信端末装置は、前記熱中症の危険度を表示すること、が好ましい。
【0020】
上記構成の警報システムにおいて、サーバは、ガス警報器から受信した環境情報に基づいて熱中症の危険度を演算し、演算した熱中症の危険度を、熱中症の危険度を演算する際に使用した環境情報を送信した警報器に関連付けられた通信端末装置に通知する。よって、警報システムによれば、第2通信方式に対応した環境センサを警報器と別個に設置しなくても、上記警報器を設置するだけで、住宅の外にいるユーザに在宅者が熱中症になる危険を知らせることができる。
【0021】
(8)(6)又は(7)に記載する警報システムにおいて、前記サーバによって演算された前記熱中症の危険度が高い場合、前記熱中症の危険度と共に、予め登録された連絡先を、前記通信端末装置に表示させること、が好ましい。
【0022】
上記構成の警報システムによれば、通信端末装置を介して熱中症の危険度が高いことを知ると直ぐに、予め登録された連絡先に連絡することができるので、熱中症対策を行う際に連絡先を探す手間を軽減できる。
【0023】
(9)(2)乃至(8)の何れか1つに記載する警報システムにおいて、前記通信端末装置は、前記デバイスを遠隔操作するデバイス遠隔操作指示を受け付けた場合、前記デバイス遠隔操作指示を前記ワイドエリアネットワークを介して前記サーバに送信すること、前記サーバは、前記デバイス遠隔操作指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記デバイス遠隔操作指示を前記サーバに送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記デバイス遠隔操作指示をワイドエリアネットワークを介して送信すること、前記制御部は、前記通信制御処理にて、前記第1通信部を用いて前記デバイス遠隔操作指示を受信した場合、前記デバイス遠隔操作指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記第2通信部を用いて操作対象となるデバイスに前記デバイス遠隔操作指示を送信すること、が好ましい。
【0024】
上記構成の警報システムにおいて、ワイドエリアネットワーク上の通信端末装置は、サーバと警報器を介してローカルエリアネットワーク上のデバイスに遠隔操作指示を送信し、遠隔操作によってデバイスに所定の動作を行わせる。よって、上記構成の警報システムによれば、警報器を設置するだけで、デバイスと通信端末装置とを連携させてデバイスを遠隔操作することができる。
【0025】
(10)(9)に記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスがガスコンロを含むこと、前記デバイス遠隔操作指示は、前記ガスコンロを消火する消火指示であること、前記サーバは、前記消火指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記消火指示を前記サーバに送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記消火指示を送信すること、前記制御部は、前記通信制御処理にて、前記第1通信部を用いて前記消火指示を受信した場合、前記消火指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記第2通信部を用いて前記ガスコンロに前記消火指示を送信し、前記ガスコンロを消火させること、が好ましい。
【0026】
上記構成の警報システムは、例えば、ユーザの外出中にガスコンロが点火された場合に、ユーザが通信端末装置を操作して住宅内のガスコンロを消火させることができるので、火事を未然に防止することができる。
【0027】
(11)(9)又は(10)に記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスがガスコンロを含むこと、前記デバイス遠隔操作指示は、前記ガスコンロの使用を禁止する使用禁止指示であること、前記サーバは、前記使用禁止指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記使用禁止指示を前記サーバに送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記使用禁止指示を送信すること、前記制御部は、前記通信制御処理にて、前記第1通信部を用いて前記使用禁止指示を受信した場合、前記使用禁止指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記第2通信部を用いて前記ガスコンロに前記使用禁止指示を送信し、前記ガスコンロを使用不可能にさせること、が好ましい。
【0028】
上記構成の警報システムは、外出中のユーザが通信端末装置を操作して住宅内のガスコンロの使用を禁止することができるので、火事を未然に防止することができる。
【0029】
(12)(9)に記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスが、エアコンと、前記エアコンを操作するリモコンを含むこと、前記デバイス遠隔操作指示は、前記エアコンを操作するエアコン遠隔操作指示であること、前記サーバは、前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記エアコン遠隔操作指示を前記サーバに送信した前記通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記エアコン遠隔操作指示を送信すること、前記制御部は、前記通信制御処理にて、前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記エアコン遠隔操作指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記エアコン又は前記リモコンに前記エアコン遠隔操作指示を送信し、前記エアコンを稼動させること、が好ましい。
【0030】
上記構成の警報システムは、外出中のユーザが通信端末装置を操作してエアコンに冷房動作を行わせることができるので、在宅者が熱中症になったり、熱中症を重症化させたりすることを予防することができる。
【0031】
(13)(2)乃至(8)の何れか1つに記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスが、エアコンを含むこと、前記警報器が、前記エアコンを操作するリモコンを有していること、前記通信端末装置は、前記エアコンを操作するエアコン遠隔操作指示を受け付けた場合、前記エアコン遠隔操作指示を前記ワイドエリアネットワークを介して前記サーバに送信すること、前記サーバは、前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記エアコン遠隔操作指示を前記サーバに送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記エアコン遠隔操作指示をワイドエリアネットワークを介して送信すること、前記制御部は、前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記リモコンを用いて前記エアコンを稼動させること、が好ましい。
【0032】
上記構成の警報システムは、第2通信方式に対応するリモコンがない住宅でも、外出中のユーザが通信端末装置を操作してエアコンに冷房動作を行わせることができるので、警報器を設置するだけで、在宅者が熱中症になったり、熱中症を重症化させたりすることを予防することができる。
【0033】
(14)(2)乃至(13)の何れか1つに記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスが、エアコンを含むこと、前記警報器が、前記エアコンを操作するリモコンと、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境情報取得部と、を有していること、前記警報器は、前記環境情報取得部が取得した環境情報を前記サーバに送信すること、前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、演算した前記熱中症の危険度が高い場合、前記エアコンに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示を、当該熱中症の危険度を演算する際に使用した前記環境情報を送信した警報器に送信すること、前記警報器の前記制御部は、前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記リモコンを用いて前記エアコンに冷房動作を行わせること、が好ましい。
【0034】
上記構成の警報システムは、第2通信方式に対応する環境センサやリモコンが設置されていない住宅でも、サーバは、熱中症の危険度が高いと判断した住宅に設置されているエアコンに冷房動作を自動的に行わせるので、ユーザがエアコンを遠隔操作することを待たずに、熱中症の危険度が高い部屋を冷房することができる。よって、上記構成の警報システムによれば、警報器を設置するだけで、在宅者が熱中症になったり、熱中症を重症化させたりすることを予防することができる。
【0035】
(15)(2)乃至(13)の何れか1つに記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスが、エアコンと、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境センサと、を含むこと、前記警報器が、前記エアコンを操作するリモコンを有していること、前記警報器の前記制御部は、前記第2通信部を用いて前記環境センサが取得した環境情報を受信した場合、前記通信制御処理にて、前記環境情報の通信方法を前記第2通信方法から前記第1通信方法に変換し、第1通信部を用いて前記サーバに送信すること、前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、演算した前記熱中症の危険度が高い場合、前記エアコンに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示を、当該熱中症の危険度を演算する際に使用した前記環境情報を送信した警報器に送信すること、前記警報器の前記制御部は、前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記リモコンを用いて前記エアコンに冷房動作を行わせること、が好ましい。
【0036】
上記構成の警報システムは、第2通信方式に対応するリモコンが設置されていない住宅でも、サーバは、熱中症の危険度が高いと判断した住宅に設置されているエアコンに冷房動作を自動的に行わせるので、ユーザがエアコンを遠隔操作することを待たずに、熱中症の危険度が高い部屋を冷房することができる。よって、上記構成の警報システムによれば、在宅者が熱中症になったり、熱中症を重症化させたりすることを予防することができる。また、上記警報システムは、環境センサを用いて部屋毎に熱中症の危険度を監視し、熱中症の危険度が高い部屋に設置されたエアコンを操作対象とすることができる。
【0037】
(16)(2)乃至(13)の何れか1つに記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスが、エアコンと、前記エアコンを操作するリモコンと、を含むこと、前記警報器が、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境情報取得部を有していること、前記警報器の前記制御部は、前記環境情報取得部が取得した環境情報を前記サーバに送信すること、前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、演算した前記熱中症の危険度が高い場合、前記エアコンに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示を、当該熱中症の危険度を演算する際に使用した前記環境情報を送信した警報器に送信すること、前記警報器の前記制御部は、前記通信制御処理にて、前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記エアコン遠隔操作指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記エアコン又は前記リモコンに前記エアコン遠隔操作指示を送信し、前記エアコンに冷房動作を行わせること、が好ましい。
【0038】
上記構成の警報システムは、第2通信方式に対応する環境センサが設置されていない住宅でも、サーバは、熱中症の危険度が高いと判断した住宅に設置されているエアコンに冷房動作を自動的に行わせるので、ユーザがエアコンを遠隔操作することを待たずに、熱中症の危険度が高い部屋を冷房することができる。よって、上記構成の警報システムによれば、在宅者が熱中症になったり、熱中症を重症化させたりすることを予防することができる。また、上記警報システムは、警報器が環境センサと通信を行う回数を減らし、警報器にかかる通信負荷を軽減できる。
【0039】
(17)(2)乃至(13)の何れか1つに記載する警報システムにおいて、前記複数のデバイスが、エアコンと、前記エアコンを操作するリモコンと、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境センサと含むこと、前記警報器の前記制御部は、前記環境センサが取得した環境情報を前記サーバに送信すること、前記サーバは、前記警報器から受信した前記環境情報に基づいて熱中症になる危険度を演算し、演算した前記熱中症の危険度が高い場合、前記エアコンに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示を、当該熱中症の危険度を演算する際に使用した前記環境情報を送信した警報器に送信すること、前記警報器の前記制御部は、前記通信制御処理にて、前記第1通信部を用いて前記エアコン遠隔操作指示を受信した場合、前記エアコン遠隔操作指示の通信方法を前記第1通信方法から前記第2通信方法に変換し、前記エアコン又は前記リモコンに前記エアコン遠隔操作指示を送信し、前記エアコンに冷房動作を行わせること、が好ましい。
【0040】
上記構成の警報システムにおいて、サーバは、熱中症の危険度が高いと判断した住宅に設置されているエアコンに冷房動作を自動的に行わせるので、ユーザがエアコンを遠隔操作することを待たずに、熱中症の危険度が高い部屋を冷房することができる。よって、上記構成の警報システムによれば、在宅者が熱中症になったり、熱中症を重症化させたりすることを予防することができる。
【0041】
(18)(2)乃至(17)の何れか1つに記載する警報システムにおいて、前記通信端末装置は、前記警報器に警報を発生させる鳴動指示を受け付けた場合、前記鳴動指示を前記ワイドエリアネットワークを介して前記サーバに送信すること、前記サーバは、前記鳴動指示を受信した場合、前記機器管理データベースに基づいて、前記鳴動指示を送信した通信端末装置に関連付けられた警報器を特定し、その特定した警報器に前記鳴動指示をワイドエリアネットワークを介して送信すること、前記制御部は、前記第1通信部を用いて前記鳴動指示を受信した場合、前記警報発生部に警報を発生させること、が好ましい。
【0042】
上記構成の警報システムによれば、警報器が異状を検知しない場合でも、通信端末装置からの鳴動指示に応じて警報を発生するので、住宅の防犯性を高めることができる。
【0043】
(19)(2)乃至(18)の何れか1つに記載する警報システムにおいて、前記サーバに直接通信可能に接続する管理装置を有すること、前記管理装置は、前記警報システムを使用するユーザの住所を、ユーザの住宅に設置された警報器に関連付けて記憶する顧客管理データベースを有すること、前記サーバは、前記警報器から受信したデータに基づいて、前記データを送信した警報器が設置された住宅に出動する必要があると判断した場合、前記データを送信した警報器を特定する情報を前記管理装置に通知すること、前記管理装置は、前記サーバから、前記データを送信した警報器を特定する情報を受信した場合、前記顧客管理データベースに基づいて、前記データを送信した警報器に関連付けられた住所を特定し、特定した住所を出動先に設定した出動命令を出力すること、が好ましい。
【0044】
上記構成の警報システムによれば、異状発生時に、管理装置が、異状を検知した警報器が設置されている住宅の住所を特定し、出動命令を出力するので、素早く異状に対応することができる。また、警報システムは、サーバと別の管理装置にユーザの住所を保管しているので、ユーザの住所が漏洩するリスクが分散され、個人情報の安全性を担保することができる。
【0045】
(20)(2)乃至(19)の何れか1つに記載する警報システムにおいて、前記サーバは、前記デバイスの使用履歴を記憶する履歴データベースを有し、前記機器管理データベースにて、更に、前記デバイスを前記警報器に関連付けて記憶しており、前記警報器から受信した前記デバイスの使用状態を前記履歴データベースに蓄積して記憶していること、前記通信端末装置は、表示部と、前記デバイスに関する情報を前記表示部に表示させる動作を制御するアプリケーションプログラムと、を有すること、前記サーバは、前記アプリケーションプログラムが起動された場合、前記機器管理データベースに基づいて前記通信端末装置に関連付けられた前記デバイスを特定し、特定したデバイスの使用履歴を前記履歴データベースから読み出して、前記アプリケーションプログラムを起動した前記通信端末装置に送信すること、前記アプリケーションプログラムを起動した前記通信端末装置は、前記サーバから受信した前記使用履歴を表示する初期画面を前記表示部に表示すること、が好ましい。
【0046】
上記構成の警報システムによれば、通信端末装置がアプリケーションを起動すると、当該通信端末装置に関連付けられた警報器が設置された住宅にあるデバイスに関する情報が、通信端末装置の表示部にまとめて表示されるので、ユーザが個々にデバイスを指定してデバイスの使用状態を確認する必要がなく、使い勝手が良い。
【0047】
更に、本発明の別態様は、(21)住宅に設置される警報器において、制御部と、異状を検知する異状検知部と、前記異状検知部が異状を検知した場合に警報を発生する警報発生部と、第1通信方法を用いてワイドエリアネットワークに通信可能に接続する第1通信部と、前記第1通信方法と異なる第2通信方法を用いて、前記住宅にあるデバイスに通信可能に接続する第2通信部と、を有すること、前記制御部は、前記第2通信部を用いて、デバイスを識別するデバイス識別情報を前記デバイスから取得し、ローカルエリアネットワークを構築するLAN構築処理と、前記第1通信部を用いてデータ通信を行う場合、データの通信方法を前記第1通信方法と前記第2通信方法との間で変換する通信制御処理と、を行うこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0048】
本発明によれば、住宅に設置されたデバイスをワイドエリアネットワークに簡単に接続することができる警報システム及び警報器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本発明の実施形態に係る警報システムの概略構成図である。
図2】警報器の構成を説明するブロック図である。
図3】警報器情報テーブルの構成を説明する図である。
図4】機器管理データベースの構成を説明する図である。
図5】警報システムの通常動作の一例を説明するシーケンス図である。
図6】初期画面の一例を示す図である。
図7】異状通知動作を説明するシーケンス図である。
図8】ガス漏れ通知画面の一例を示す図である。
図9】コンロ使用監視動作を説明するシーケンス図である。
図10】点火通知画面の一例を示す図である。
図11】熱中症監視動作の一例を説明するシーケンス図である。
図12】エアコン操作画面の一例を示す図である。
図13】エアコン遠隔操作を説明するシーケンス図である。
図14】エアコン遠隔操作の変形例を説明するシーケンス図である。
図15】熱中症監視動作の変形例を説明するシーケンス図である。
図16】警報器の変形例である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下に、本発明の警報システム及び警報器の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0051】
(警報システムの概略構成)
図1は、本発明の実施形態に係る警報システム1の概略構成図である。警報システム1は、住宅毎に設置されたガス警報器2A,火災警報器2B,一酸化炭素警報器2C…と、ユーザが使用するスマートフォン(SP)8A、タブレット8B…と、サーバ10がワイドエリアネットワーク(WAN)13に接続されている。以下、特に区別する必要がない場合には、ガス警報器2A、火災警報器2B、一酸化炭素警報器2C…などの異状を検知して警報を行う警報器を、「警報器2」と総称し、SP8Aやタブレット8BなどのWAN13に接続して通信を行うことができる通信端末装置を「通信端末装置8」と総称する。
【0052】
サーバ10は、第1通信方法を用いて警報器2と通信端末装置8と双方向に通信できるように、WAN13に接続されている。本形態において、第1通信方法は、WAN13に対応する通信方法であり、例えば、LTEのような携帯電話用の通信回線規格などである。サーバ10には、管理装置9が接続されている。
【0053】
また、警報システム1は、例えば、住宅12に設置された第1環境センサ3A、第1エアコン4A、第1赤外線リモコン7A、ガスコンロ5、第2環境センサ3B、第2エアコン4B、火災報知器6、第2赤外線リモコン7Bが、ガス警報器2Aに対して、第1通信方法と異なる第2通信方法を用いて双方向に通信できるように接続され、ローカルエリアネットワーク(LAN)11を構築している。尚、第2通信方法は、例えば、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)や小電力セキュリティシステムなど無線通信方法であっても良いし、有線通信方法であっても良いし、有線と無線を混合したものであっても良い。
【0054】
他の火災警報器2Bや一酸化炭素警報器2Cは、住宅12と別の住宅にそれぞれ設置されている。火災警報器2Bと一酸化炭素警報器2Cは、ガス警報器2Aと同様、第1通信方法と異なる第2通信方法を用いて設置先にあるデバイスに通信可能に接続されてLANを構築している。尚、以下の説明において特に区別する必要がない場合、住宅に設置された第1環境センサ3A、第1エアコン4A、第1赤外線リモコン7A、ガスコンロ5、第2環境センサ3B、第2エアコン4B、火災報知器6、第2赤外線リモコン7Bなどのように、警報器2に従属する製品を、「デバイスD」と総称する。
【0055】
警報器2は、異状を検知して警報を発生する機能する。
【0056】
また、警報器2は、自装置が設置される住宅内にあるデバイスDを相手に情報交換して、LAN11を構築するルータとしての機能を有する。
【0057】
また、警報器2は、第1通信方法と第2通信方法とを変換するゲートウェイとしての機能を有する。
【0058】
また、警報器2は、住宅内で発生した異状や、デバイスDの動作状況など、LAN11内で発生したデータを、サーバ10に送信する機能を有する。
【0059】
更に、警報器2は、通信端末装置8がデバイスDを遠隔操作する遠隔操作指示などWAN13を経由して受信したデータをデバイスDに転送する機能を有する。
【0060】
警報器2の構成を、図2を参照してより具体的に説明する。図2は、警報器の構成を説明するブロック図である。警報器2は、CPU21と、メモリ22と、第1通信インターフェース(第1通信IF)23と、第2通信インターフェース(第2通信IF)24と、異状検知部25と、スピーカ26と、変換部27と、LAN構築部28とを有する。メモリ22には、警報器情報テーブル221が記憶されている。CPU21は、「制御部」の一例である。第1通信IF23は「第1通信部」の一例である。第2通信IF24は「第2通信部」の一例である。スピーカ26は「警報発生部」の一例である。
【0061】
第1通信IF23は、WAN13に接続され、第1通信方法を用いてデータ通信を制御するものである。第2通信IF24は、LAN11に接続され、第2通信方法を用いてデータ通信を制御するものである。
【0062】
異状検知部25は、異状を検知するものである。例えば、ガス警報器2Aの異状検知部25は、ガス漏れを検知する。また例えば、火災警報器2Bの異状検知部25は、熱や煙などに基づいて火災を検知する。また例えば、一酸化炭素警報器2Cの異状検知部25は、一酸化炭素を検知する。
【0063】
スピーカ26は、音声を出力するものである。
【0064】
CPU21は、警報器2の動作を制御するものである。CPU21は、例えば、異状検知部25が異状を検知した場合にスピーカ26を用いて警報や警告メッセージを発生する。メモリ22は、データを記憶するものである。
【0065】
変換部27は、データの通信方法を第1通信方法と第2通信方法との間で変換するものである。例えば、変換部27は、第1通信IF23が受信したデータをデバイスDに送信する場合に、当該データの通信方法を第1通信方法から第2通信方法に変換する機能を有する。また、変換部27は、第2通信IF24が受信したデータをWAN13に出力する場合に、当該データの通信方法を第2通信方法から第1通信方法に変換する機能を有する。
【0066】
LAN構築部28は、デバイスDを特定するためのデバイス識別情報を取得し、LAN11を構築するものである。LAN構築部28が実行する処理は、「LAN構築処理」の一例である。LAN構築部28は、第2通信IF24を用いてデバイスDにそれぞれ接続し、第2通信方法を用いて各デバイスDからデバイス識別情報を取得する。LAN構築部28は、取得したデバイス識別情報をメモリ22の警報器情報テーブル221に記憶する。LAN構築部28は、定期的に、住宅に設置されている全てのデバイスDからデバイス識別情報を一斉に取得し、メモリ22に記憶されているデバイス識別情報を更新しても良いし、ユーザの指示に応じて特定のデバイスDを相手にデバイス識別情報を取得し、デバイス識別情報を個々に追加又は更新しても良い。
【0067】
図3は、警報器情報テーブル221の構成を説明する図である。警報器情報テーブル221は、サーバを特定するサーバ識別情報を記憶する第1記憶領域222と、警報器識別情報を記憶する第2記憶領域223と、デバイス識別情報を記憶する第3記憶領域224とを備えている。第1記憶領域222には、例えば、サーバ10に付与されたIPアドレスが、警報器2の出荷時に記憶されている。また、第2記憶領域223には、出荷時又は製造時に、自装置に付与された警報器識別情報が記憶されている。第3記憶領域224には、LAN構築部28が取得したデバイス識別情報が記憶されている。
【0068】
図1に戻り、第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bは、部屋の室温と湿度を測定する機能を有する。また、第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bは、人の有無を検知する機能を有する。第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bは、熱中症の危険度を判定する基準になるものを測定対象としていれば良い。そのため、第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bは、室温と湿度の少なくとも一方を測定し、人の有無を検知しないものでも良い。また、第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bは、室温と湿度の他、加速度や照度などを測定できるものであってもよい。第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bの電源は、電池でも、100V電源でも良い。
【0069】
第1エアコン4Aと第2エアコン4Bは、部屋の室温や湿度を調整する空調設備である。第1エアコン4Aと第2エアコン4Bは、それぞれ、第1赤外線リモコン7Aと第2赤外線リモコン7Bを用いて、電源投入や室温設定などの操作が行われる。
【0070】
ガスコンロ5は、ガスを燃料に点火する調理用器具である。火災報知器6は、熱や煙などにより火災を検知して警報を発生する装置である。
【0071】
第1環境センサ3Aと、第2環境センサ3Bと、ガスコンロ5と、火災報知器6と、第1赤外線リモコン7Aと、第2赤外線リモコン7Bは、それぞれ、LAN11に対応する第2通信方法を用いて通信を行う機能を有する。
【0072】
SP8Aやタブレット8BなどのWAN13に接続可能な通信端末装置8は、警報システム1を利用するためのアプリケーションプログラム(アプリ)41が、ダウンロードされている。
【0073】
サーバ10は、デバイスDと警報器2と通信端末装置8を仲介し、警報システム1の動作を司るものである。サーバ10は、演算処理部30と、機器管理データベース(機器管理DB)31と、履歴データベース(履歴DB)32を備える。
【0074】
演算処理部30は、データを演算処理するものである。例えば、演算処理部30は、警報器2から受信したデータに基づいて通信端末装置8に通知する通知情報を作成する機能を有する。また例えば、演算処理部30は、警報器2から受信したデータを利用して通信端末装置8に表示する画面を作成する機能を有する。また例えば、演算処理部30は、警報器2から受信したデータに基づいて熱中症になる危険度を演算する機能を有する。
【0075】
履歴DB32は、デバイスDや警報器2や通信端末装置8の使用履歴を蓄積して記憶するものである。履歴DB32に記憶される情報には、例えば、警報器2が検知した異状の発生履歴や、センサが検知したセンサ情報の履歴や、デバイスDの動作状態の履歴や、通信端末装置8がアプリ41を起動した履歴や、サーバ10が通信端末装置8に通知を行った履歴などが含まれる。
【0076】
機器管理DB31は、デバイスDと通信端末装置8を、警報器2を介して関連付けて記憶するものである。
【0077】
図4は、機器管理DB31の構成を説明する図である。機器管理DB31は、例えば、通信端末識別情報記憶領域311と、警報器識別情報記憶領域312と、デバイス識別情報記憶領域313とを備える。
【0078】
警報器識別情報記憶領域312には、警報器2を特定するための警報器識別情報が記憶されている。警報器識別情報は、例えば、携帯電話の電話番号や、MACアドレスや、製造番号である。警報器識別情報は、例えば、警報器2の出荷時にサーバ10の機器管理DB31に登録されている。
【0079】
デバイス識別情報記憶領域313には、住宅に設置されたデバイスDを特定するデバイス識別情報が記憶されている。デバイス識別情報記憶領域313には、サーバ10が警報器2から受信した警報器情報テーブル221に含まれるデバイス識別情報が記憶される。
【0080】
例えば、ガス警報器2Aは、LAN構築部28を用いてLAN11を構築した後、警報器情報テーブル221の第1記憶領域222に記憶されたサーバ識別情報(IPアドレス)にアクセスし、WAN13を介してサーバ10に接続する。ガス警報器2Aは、第1通信IF23を用いてサーバ10に警報器情報テーブル221を送信する。サーバ10は、受信した警報器情報テーブル221の第2記憶領域223に記憶されている警報器識別情報「090-XXX-XX01」が警報器識別情報記憶領域312に記憶されているレコードを、機器管理DB31から抽出する。そして、サーバ10は、受信した警報器情報テーブル221の第3記憶領域224に記憶されている第1環境センサ3Aや第2環境センサ3B等のデバイス識別情報を、抽出したレコードのデバイス識別情報記憶領域313に記憶する。これにより、機器管理DB31において、第1環境センサ3Aと、第2環境センサ3Bと、ガスコンロ5と、第1赤外線リモコン7Aと、第2赤外線リモコン7Bと、火災報知器6が、ガス警報器2Aに関連付けられる。尚、サーバ10は、ガス警報器2Aが初期設定された後、定期的に警報器情報テーブル221をガス警報器2Aから受信し、ガス警報器2Aに関連付けられるデバイスDを書き換えても良い。
【0081】
通信端末識別情報記憶領域311には、通信端末装置8を特定するための通信端末識別情報が記憶されている。通信端末識別情報は、例えば、電話番号、IPアドレス、製造番号などである。例えば、ガス警報器2Aを住宅12に設置したユーザは、SP8Aにダウンロードしたアプリ41を最初に立ち上げたときに、ユーザ登録情報をサーバ10に送信する。ユーザ登録情報は、例えば、氏名、住所、メールアドレス、顧客整理番号、SP8Aの電話番号、ガス警報器2Aの警報器識別情報である。サーバ10は、SP8Aからユーザ登録情報を受信すると、ユーザ登録情報に含まれている警報器識別情報「090-XXX-XX01」が警報器識別情報記憶領域312に記憶されているレコードを、機器管理DB31から抽出する。そして、サーバ10は、抽出したレコードの通信端末識別情報記憶領域311に、ユーザ情報に含まれているSP8Aの電話番号「AAA」を記憶する。これにより、SP8Aは、機器管理DB31においてガス警報器2Aに関連付けられる。
【0082】
図1に戻り、管理装置9は、サーバ10に直接接続し、警報システム1を管理する管理者により使用されるPCである。管理装置9とサーバ10は、例えば、専用線やプライベート回線を設けて接続されている。管理装置9は、顧客管理データベース(顧客管理DB)51を備えている。例えば、サーバ10は、SP8Aから受信したユーザ登録情報のうち、氏名、住所、顧客整理番号、電話番号等の個人情報を自装置に記憶せず、ガス警報器2Aの警報器識別情報を個人情報に付加して管理装置9に送信する。管理装置9は、サーバ10から受信した個人情報を警報器識別情報に関連付けて顧客管理DB51に記憶する。このように、個人情報は、WAN13から切り離された管理装置9に記憶されるので、外部に漏洩しにくい。
【0083】
(警報システム1の通常動作)
続いて、警報システム1の通常動作を説明する。図5は、警報システム1の通常動作の一例を説明するシーケンス図である。図6は、初期画面150の一例を示す図である。警報システム1は、警報器2が異状を検知しない通常時、警報器2がLAN11に設置されているデバイスDの動作状態を取得し、サーバ10に送信する。サーバ10は、警報器2から受信したデバイスDの動作状態を蓄積して記憶し、通信端末装置8がアプリ41を起動した際に、当該通信端末装置8に紐付けされた警報器2が取得したデバイスDの動作状態を、通信端末装置8に表示させる。更に、警報システム1は、通信端末装置8が、アプリ41を用いて、デバイスDを遠隔操作する。図5では、ガスコンロ5とガス警報器2Aとサーバ10とSP8Aが通信する場合を例に挙げて、警報システム1の通常動作を説明する。
【0084】
すなわち、図5に示すように、ガスコンロ5は、例えば、オート調理機能に応じて点火し、調理を行う(S101)。ガスコンロ5は、第2通信方法を用いて、点火状態を示す情報を含むコンロ動作情報をガス警報器2Aに送信する(S102)。
【0085】
ガス警報器2Aは、第2通信IF24を用いてコンロ動作情報を受信すると、変換部27を用いてコンロ動作情報の通信方法を第2通信方法から第1通信方法に変換する(S103)。
【0086】
そして、ガス警報器2Aは、第1通信IF23を用いてサーバ10にコンロ動作情報を送信する(S111)。コンロ動作情報は、S103にて通信方法が第1通信方法に変換されているので、ガス警報器2Aは、LAN11内のガスコンロ5から取得したコンロ動作情報を、WAN13を介してサーバ10に送信できる。
【0087】
サーバ10は、コンロ動作情報を受信すると、履歴DB32に記憶する(S112)。このようにして、サーバ10は、ガスコンロ5などのデバイスDの動作情報を履歴DB32に蓄積して記憶する。
【0088】
SP8Aは、例えば、アプリ41の起動アイコンをタップされると、アプリ41を起動する(S120)。SP8Aは、アプリ41が起動されると、初期画面を生成することをサーバ10に要求する(S121)。サーバ10は、初期画面生成要求をSP8Aから受信すると、演算処理部30を用いて、初期画面情報を演算し(S122)、演算した初期画面情報をSP8Aに送信する(S123)。SP8Aは、初期画面情報を受信すると、アプリ41を用いて、例えば図6に示す初期画面150を操作表示部93に表示する(S124)。
【0089】
初期画面の演算方法を具体的に説明すると、例えば、演算処理部30は、機器管理DB31に基づいて、SP8Aに関連付けられた第1環境センサ3A、第2環境センサ3B、ガスコンロ5、第1赤外線リモコン7A、第2赤外線リモコン7B、火災報知器6を特定し、特定した機器の使用履歴を履歴DB32から読み出す。また、演算処理部30は、第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bが測定した室温と湿度に基づいて、熱中症の危険度を示す熱中症指数を演算する。演算処理部30は、履歴DB32から読み出した使用履歴と、演算した熱中症指数を通信端末装置8に表示させるための初期画面情報を生成する。サーバ10は、演算処理部30が生成した初期画面情報を、初期画面生成要求をサーバ10に送信したSP8Aに送信する。
【0090】
SP8Aは、初期画面情報をサーバ10から受信すると、アプリ41を用いて、図6に示す初期画面150を操作表示部93に表示する。
【0091】
すなわち、初期画面150には、例えば図6に示すように、環境情報表示部151と、コンロ動作状態表示部152と、コンロ禁止指示入力部153と、警報器動作表示部154と、防犯ベル鳴動指示入力部155と、エアコン操作部156と、設定部157を含んでいる。
【0092】
環境情報表示部151には、例えば、機器管理DB31において、SP8Aに関連付けられた第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bが測定した環境情報が表示される。環境情報の表示項目には、例えば、「室温」、「湿度」、熱中症の危険度を示す情報である「熱中症指数」、部屋に人がいるかいないかを示す情報である「在/不在」がある。例えば、リビングの欄には、第1環境センサ3Aが測定した室温、湿度や、第1環境センサ3Aが測定した室温と湿度に基づいて演算した熱中症の危険度を示す熱中症指標、第1環境センサ3Aが測定した人の在/不在が表示される。
【0093】
コンロ動作状態表示部152には、例えば、機器管理DB31において、SP8Aに関連付けられたガスコンロ5の動作状態を示すコンロ動作情報が、表示される。コンロ動作情報には、例えば、ガスコンロ5が点火していることを示す点火状態、又は、ガスコンロ5が消火していることを示す消火状態の何れかが表示される。
【0094】
コンロ禁止指示入力部153は、時間を設定してガスコンロ5の点火を禁止する指示を入力するものである。時間を任意に設定できるので、例えば、ユーザは、子供や老人のみが在宅する時間に合わせてガスコンロ5の使用を禁止でき、使い勝手が良い。
【0095】
警報器動作表示部154には、例えば、機器管理DB31において、SP8Aに関連付けられたガス警報器2Aの動作状態が、表示される。例えば、警報器動作表示部154には、ガス警報器2Aがガス漏れを検知していない場合には「正常」、ガス警報器2Aがガス漏れを検知している場合には「異状」と表示される。
【0096】
防犯ベル鳴動指示入力部155は、機器管理DB31においてSP8Aに紐付けされたガス警報器2Aを、強制的に鳴動させる指示を入力するものである。これによれば、例えば、住宅12に誰もいないはずなのに、環境情報表示部151の「在/不在」の欄に「在」が表示された場合に、防犯ベル鳴動指示入力部155をタップしてガス警報器2Aを鳴動させることができる。よって、ガス警報器2Aを防犯ベルとしても活用でき、ガス警報器2Aの使い勝手を良くすることができる。
【0097】
エアコン操作部156は、エアコンを操作する指示を入力するものである。エアコン操作部156がタップされると、初期画面150が、エアコンを遠隔操する指示を入力するエアコン操作画面500(図12参照)に切り替えられる。例えば、環境情報表示部151においてリビングの「熱中症指標」の欄に、熱中症の危険度が高いことを示す「高」が表示されている場合、ユーザは、エアコン操作部156をタップして、第1エアコン4Aを遠隔操作により稼動させることができる。
【0098】
設定部157は、初期画面150を、警報システム1を利用する利用条件を設定する利用条件設定画面に切り替えるものである。利用条件設定画面には、例えば、第1環境センサ3Aや第2環境センサ3Bや第1エアコン4Aや第2エアコン4BなどのデバイスDの設置場所や、異状が発生した場合の連絡先、熱中症の危険度が高い場合にエアコンを自動的にONするか否かの設定、センサ類の追加などの設定項目が表示される。
【0099】
図5に戻り、SP8Aは、例えば、初期画面150に表示されるコンロ禁止指示入力部153がタップされると、ガスコンロ5の使用を禁止するコンロ禁止指示を受け付け、WAN13を介してサーバ10に送信する(S131)。
【0100】
サーバ10は、コンロ禁止指示を受信すると、機器管理DB31に基づいて、ガスコンロ禁止指示をサーバ10に送信したSP8Aに紐付けされたガス警報器2Aを特定し、WAN13を介してガス警報器2Aにコンロ禁止指示を転送する(S132)。尚、サーバ10は、SP8Aに紐付けされた警報器2を特定できない場合、遠隔操作指示の送信に失敗したことをSP8Aに通知する。
【0101】
ガス警報器2Aは、第1通信IF23を用いて、コンロ禁止指示をWAN13を介してサーバ10から受信すると、変換部27を用いてコンロ禁止指示の通信方法を、第1通信方法から第2通信方法に変換する(S141)。そして、ガス警報器2Aは、警報器情報テーブル221に基づいて操作対象となるガスコンロ5のデバイス識別情報を読み出し、第2通信IF24を用いてガスコンロ5に接続し、コンロ禁止指示をガスコンロ5に送信する(S142)。
【0102】
ガスコンロ5は、ガス警報器2Aからコンロ禁止指示を受信すると(S143)、消火処理を実行する(S144)。
【0103】
以上説明したように、警報システム1は、住宅12内で発生した異状をWAN13を介して通信端末装置8に通知する警報システム1において、通信端末装置8は、WAN13に接続し、第1通信方法を用いて通信を行うこと、住宅12に設置されるガス警報器2Aと、住宅12に設けられ、第1通信方法と異なる第2通信方法を用いて通信を行う複数のデバイスDと、を有し、ガス警報器2Aは、CPU21と、ガス漏れを検知する異状検知部25と、警報を発生するスピーカ26と、第1通信方法を用いてWAN13に通信可能に接続する第1通信IF23と、第2通信方法を用いて複数のデバイスDと通信可能に接続する第2通信IF24と、を有する。例えば、ガス警報器2AのCPU21は、第2通信IF24を用いて、デバイスDを識別するデバイス識別情報を複数のデバイスDから取得し、LAN11を構築するLAN構築処理を行う。また、CPU21は、第1通信IF23を用いてデータ通信を行う場合、データの通信方法を第1通信方法と第2通信方法との間で変換する通信制御処理を行う。
【0104】
このような警報システム1は、例えば、ルータが設置されず、デバイスDをWAN13に接続できない住宅12に、ガス警報器2Aを設置すると、当該ガス警報器2Aが住宅12に設けられた複数のデバイスDと第2通信方法を用いて接続し、LAN11を構築する。ガス警報器2Aは、第1通信IF23を用いてWAN13に接続し、データの通信方法を第1通信方法と第2通信方法との間で変換することにより、例えば、LAN11上のガスコンロ5とWAN13上のSP8Aとを双方向通信できるようにする。よって、本形態の警報システム1によれば、インターネット環境を備えない住宅12にガス警報器2Aを設置するだけで、例えば、住宅に設置されたガスコンロ5をWAN13に簡単に接続することができる。
【0105】
また、警報システム1において、デバイスDと通信端末装置8は、例えば、ガスコンロ5とSP8Aがガス警報器2Aとサーバ10を介して通信を行う場合、サーバ10が、機器管理DB31に基づいてSP8Aとガス警報器2Aとを一対一で関連付け、通信経路を決定する。
【0106】
このような警報システム1は、ガスコンロ5がガス警報器2Aを介してサーバ10にコンロ動作情報を送信し、サーバ10が機器管理DB31に基づいてガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aを特定し、ガスコンロ5の動作状態をSP8Aに送信する(S101~S123)。そして、警報システム1は、例えば、SP8Aがガスコンロ5を遠隔操作する場合、サーバ10が機器管理DB31に基づいてSP8Aに関連付けられたガス警報器2Aを特定し、その特定したガス警報器2Aを中継して通信が行われる(S131~S144)。よって、警報システム1は、例えば、ガスコンロ5とSP8Aがガス警報器2Aを介してデータ通信する際に、サーバ10が機器管理DB31に基づいて通信経路を決定するので、通信経路を演算する負荷をガス警報器2AやSP8Aにかけずに、ガス警報器2AとSP8Aとガスコンロ5とを連携させることができる。
【0107】
また、警報システム1において、CPU21は、更に、第2通信IF24を用いて、LAN構築処理にてデバイス識別情報を取得したデバイスDから、デバイスの動作に関する動作情報を取得する動作情報取得処理を行い(S102)、通信制御処理にて、動作情報の通信方法を第2通信方法から第1通信方法に変換し(S103)、第1通信方法を用いて動作情報をサーバ10に送信し(S111)、サーバ10は、警報器2から受信した動作情報に基づいて通信端末装置8に通知する通知情報を生成し(S122)、機器管理DB31に基づいて動作情報を送信した警報器2に関連付けられた通信端末装置8を特定し、その特定した通信端末装置8に通知情報を送信する(S123)。
【0108】
具体的には、警報システム1は、複数のデバイスDがガスコンロ5を含み、動作情報は、ガスコンロ5の動作状態を示すコンロ動作情報であり(S102)、サーバ10は、ガス警報器2Aから受信したコンロ動作情報に基づいてガスコンロが点火されていると判断した場合、ガスコンロ5の点火状態を示す点火情報を含む初期画面情報(通知情報の一例)を生成し(S122)、機器管理DB31に基づいて、コンロ動作情報を送信したガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aを特定し、その特定したSP8Aに初期画面情報を送信し(S123)、初期画面情報を受信したSP8Aは、ガスコンロ5が点火されていることを示す初期画面150を操作表示部93に表示する。
【0109】
このような警報システム1は、例えば、サーバ10がガスコンロ5からガス警報器2Aを介して受信したコンロ動作情報に基づいて初期画面情報を作成し、コンロ動作情報を送信したガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aにガスコンロ5の動作状況を通知するので、コンロ動作情報の通知先を演算する負荷をガス警報器2Aにかけずに、ガスコンロ5の動作を監視することができ、ガス警報器2Aのハード開発コストを安価にすることができる。そして、ユーザは、ガス警報器2Aを設置するだけで、例えば、子供や老人が留守番しているときに、ガスコンロ5の点火状態を外出先から監視することができる。
【0110】
また、警報システム1において、通信端末装置8は、デバイスDを遠隔操作するデバイス遠隔操作指示を受け付けた場合、デバイス遠隔操作指示をWAN13を介してサーバ10に送信し(S131)、サーバ10は、デバイス遠隔操作指示を受信した場合、機器管理DB31に基づいて、デバイス遠隔操作指示をサーバ10に送信した通信端末装置8に関連付けられた警報器2を特定し、その特定した警報器2にデバイス遠隔操作指示をWAN13を介して送信し(S132)、CPU21は、通信制御処理にて、第1通信IF23を用いてデバイス遠隔操作指示を受信した場合、デバイス遠隔操作指示の通信方法を第1通信方法から第2通信方法に変換し(S141)、第2通信IF24を用いて操作対象となるデバイスDにデバイス遠隔操作指示を送信する(S142)。
【0111】
具体的には、警報システム1において、複数のデバイスDがガスコンロ5を含み、デバイス遠隔操作指示は、ガスコンロ5の使用を禁止する使用禁止指示であり、サーバは、使用禁止指示を受信した場合、機器管理DB31に基づいて、使用禁止指示をサーバ10に送信したSP8Aに関連付けられたガス警報器2Aを特定し、その特定したガス警報器2Aに使用禁止指示を送信し(S132)、CPU21は、通信制御処理にて、第1通信IF23を用いて使用禁止指示を受信した場合、使用禁止指示の通信方法を第1通信方法から第2通信方法に変換し(S141)、第2通信IF24を用いてガスコンロ5に使用禁止指示を送信し、ガスコンロ5を使用不可能にさせる(S142,S143、S144)。
【0112】
このような警報システム1において、例えば、WAN13上のSP8Aは、サーバ10とガス警報器2Aを介してLAN11上のガスコンロ5にコンロ禁止指示を送信し、遠隔操作によってガスコンロ5の使用を禁止する。よって、本形態の警報システム1によれば、ガス警報器2Aを設置するだけで、ガスコンロ5とSP8Aとを連携させてガスコンロ5を遠隔操作することができる。また、警報システム1は、外出中のユーザがSP8Aを操作して住宅12内のガスコンロ5の使用を禁止することができるので、火事を未然に防止することができる。つまり、例えば、子供や老人のみが在宅する場合に、外出先からガスコンロ5の使用を禁止し、火災を未然に防止できる。
【0113】
また、警報システム1において、SP8Aは、警報器2に警報を発生させる鳴動指示を受け付けた場合、鳴動指示をWAN13を介してサーバ10に送信し、サーバ10は、鳴動指示を受信した場合、機器管理DB31に基づいて、鳴動指示を送信した通信端末装置8に関連付けられた警報器2を特定し、その特定した警報器2に鳴動指示をWAN13を介して送信し、CPU21は、第1通信IF23を用いて鳴動指示を受信した場合、スピーカ26に警報を発生させる。
【0114】
このような警報システム1は、例えば、ユーザがアプリ41を起動し、SP8Aに表示される初期画面150の防犯ベル鳴動指示入力部155をタップすると、サーバ10が鳴動指示を受信し、機器管理DB31にてSP8Aに関連付けられたガス警報器2Aに鳴動指示を転送し、ガス警報器2Aに警報を発生させる。よって、警報システム1は、ガス警報器2Aがガス漏れを検知しない場合でも、SP8Aからの鳴動指示に応じて警報を発生するので、住宅12の防犯性を高めることができる。
【0115】
また、警報システム1において、サーバ10は、デバイスDの使用履歴を記憶する履歴DB32を有し、機器管理DB31にて、更に、デバイスDを警報器2に関連付けて記憶している。サーバ10は、例えば、ガス警報器2Aから受信したデバイスDの使用状態を履歴DB32に蓄積して記憶している。SP8Aは、操作表示部93と、デバイスDに関する情報を操作表示部93に表示させる動作を制御するアプリ41と、を有する。サーバ10は、アプリ41が起動された場合、機器管理DB31に基づいてSP8Aに関連付けられたデバイスDを特定し、特定したデバイスDの使用履歴を履歴DB32から読み出して、アプリ41を起動したSP8Aに送信する(S122,S123)。アプリ41を起動したSP8Aは、サーバ10から受信した使用履歴を表示する初期画面150を操作表示部93に表示する(S124)。
【0116】
このような警報システム1によれば、例えば、SP8Aがアプリ41を起動すると、当該SP8Aに関連付けられたガス警報器2Aが設置された住宅12にあるデバイスDに関する情報が、SP8Aの操作表示部93にまとめて表示されるので、ユーザが個々にデバイスDを指定してデバイスDの使用状態を確認する必要がなく、使い勝手が良い。
【0117】
(警報システムの異状通知動作)
続いて、警報システム1が実行する異状通知動作について説明する。図7は、異状通知動作を説明するシーケンス図である。図8は、ガス漏れ通知画面200の一例を示す図である。ここでは、ガス警報器2Aがガス漏れを検知した場合を例に挙げて説明する。
【0118】
図7に示すように、ガス警報器2Aは、異状検知部25を用いてガス漏れの有無を常時監視している(S201)。
【0119】
ガス警報器2Aは、異状検知部25を用いてガス漏れを検知すると、第1通信IF23を用いてガス漏れ検知情報をWAN13を介してサーバ10に送信する(S211)。
【0120】
サーバ10は、ガス漏れ検知情報を受信すると、ガス漏れの履歴を履歴DB32に記憶する(S212)。そして、サーバ10は、機器管理DB31に基づいて、ガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aを特定する。そして、サーバ10は、演算処理部30を用いて、SP8Aを宛先とし、ガス漏れを通知する異状通知情報を生成し、WAN13を介してSP8Aに送信する(S213)。
【0121】
SP8Aは、サーバ10から異状通知情報を受信すると、例えば図8に示すガス漏れ通知画面200を操作表示部93に表示し、ガス漏れが発生したことをユーザに通知する(S214)。例えば、ガス漏れ通知画面200には、「警報器が作動しました!」とのメッセージ201が表示される。例えば、ユーザがメッセージ201をタップすると、図7に示すように、SP8Aはアプリ41を起動し(S221)、アプリ起動履歴をサーバ10に送信する(S222)。尚、アプリ41は、ユーザがアプリ41のアイコンをタップして起動させても良い。
【0122】
サーバ10は、アプリ起動履歴を受信すると、任意の時間、起動履歴があったか否かを判断する。任意の時間、起動履歴がない場合、サーバ10はガス漏れ検知情報を送信したガス漏れ警報器2Aを特定する情報を管理装置9に送信する(S223)。
【0123】
管理装置9は、ガス漏れ警報器2Aを特定する情報をサーバ10から受信すると、受信した情報を顧客管理DB51に照合し、ガス漏れ警報器2Aに関連付けられた住所を抽出する。そして、管理装置9は、例えば、「●●市●●町●●××丁目××番××号△△様宅でガス漏れが発生しました。至急、出動して下さい。」のように、抽出した住所を出動先に設定した出動命令を出力する(S224)。出動命令の出力は、管理装置9の画面に表示し、管理者から作業者に連絡するようにしても良いし、管理装置9から作業者が所持する端末に自動通知するようにしても良い。
【0124】
その後、SP8Aは任意の操作を受け付ける(S231)。例えば、図8に示すガス漏れ検知画面には、予め連絡先としてアプリ41に登録した登録者の電話番号202と、警報システム1を管理するガス会社の電話番号203と、ガス会社が出勤したことを知らせるメッセージ204が表示されている。例えば、ユーザは、電話番号202、203を操作することにより所定の場所に電話し、ガス漏れ対策を講じることができる。
【0125】
以上説明したように、警報システム1において、WAN13には、警報器2が複数接続していると共に、通信端末装置8が複数接続し、更に、サーバ10が接続しており、警報器2と通信端末装置8はサーバ10を介して通信を行う。CPU21は、異状検知部25を用いてガス漏れ(異状の一例)を検知した場合、ガス漏れに関する情報であるガス漏れ検知情報(異状情報の一例)を第1通信IF23を用いてサーバ10に送信する異状情報送信処理を行う(S211)。サーバ10は、警報器2と通信端末装置8を関連付ける機器管理DB31を有し、例えば、ガス警報器2Aからガス漏れ検知情報を受信した場合、機器管理DB31に基づいてガス漏れ検知情報を送信したガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aを特定し、その特定したSP8Aにガス漏れを通知する(S213)。
【0126】
このような警報システム1は、複数の警報器2…と複数の通信端末装置8がWAN13に接続しているが、複数の警報器2…の中の1つであるガス警報器2Aがガス漏れを検知すると、サーバ10が、ガス漏れを検知したガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aを特定し、ガス漏れを通知する。よって、警報システム1は、異状の通知先を演算する負荷をガス警報器2Aにかけずに、ガス警報器2AとSP8Aを連携させて住宅12内のガス漏れを監視することができる。
【0127】
また、上述したように、警報システム1は、サーバ10に直接通信可能に接続する管理装置9を有し、管理装置9は、例えば、警報システム1を使用するユーザの住所を、ユーザの住宅12に設置されたガス警報器2Aに関連付けて記憶する顧客管理DB51を有する。サーバ10は、ガス警報器2Aから受信したガス漏れ検知情報に基づいて、ガス漏れ検知情報を送信したガス警報器2Aが設置された住宅12に出動する必要があると判断した場合、ガス漏れ検知情報を送信したガス警報器2Aを特定する情報(警報器識別情報)を管理装置9に通知する。管理装置9は、サーバ10から、ガス漏れ検知情報を送信したガス警報器2Aを特定する警報器識別情報を受信した場合、顧客管理DB51に基づいて、ガス漏れ検知情報を送信したガス警報器2Aに関連付けられた住所を特定し、特定した住所を出動先に設定した出動命令を出力する。
【0128】
このような警報システム1は、異状発生時に、管理装置9が、異状を検知した警報器2が設置されている住宅12の住所を特定し、出動命令を出力するので、素早く異状に対応することができる。また、警報システム1は、サーバ10と別の管理装置9にユーザの住所を保管しているので、ユーザの住所が漏洩するリスクが分散され、個人情報の安全性を担保することができる。
【0129】
(コンロ使用通知動作及び消火動作)
次に、警報システム1のコンロ使用通知動作及び消火動作について説明する。図9は、コンロ使用監視動作を説明するシーケンス図である。図10は、点火通知画面300の一例を示す図である。ここでは、ガスコンロ5の動作状態をSP8Aに通知し、SP8Aがガスコンロ5を遠隔操作により消火させる場合を例に挙げて説明する。
【0130】
例えば、ユーザは、SP8Aを用いてアプリ41を起動し、図6に示す初期画面150のコンロ禁止指示入力部153をタップすることにより、ガスコンロ5の使用を禁止するコンロ禁止指示をSP8Aからサーバ10とガス警報器2Aを介してガスコンロ5に送信することができる。ガスコンロ5は、ガスコンロ禁止指示を受信すると、例えば、ガスコンロ5の点火操作部を自動的に無効化したり、電源を自動的にオフしたり、元栓を自動的に閉めたりすることによって、使用不可能な状態になる。
【0131】
また、ユーザは、ガスコンロ5の使用を禁止した状態で、コンロ禁止指示入力部153をタップすると、ガスコンロ5にコンロ禁止指示を解除させるコンロ禁止解除指示をサーバ10とガス警報器2Aを介して送信することができる。ガスコンロ5は、コンロ禁止解除指示を受信すると、使用可能な状態になる。尚、ガスコンロ5は、自装置の操作部を用いて、上記ガスコンロの使用を不能にしたり、可能にしたりする操作を直接行うことができる。
【0132】
図9に示すように、ガスコンロ5は、コンロ禁止指示がない状態で(S301)、点火されると(S311)、第2通信方法を用いて点火情報をガス警報器2Aに送信する(S312)。
【0133】
ガス警報器2Aは、第2通信IF24を用いてガスコンロ5から点火情報を受信すると、変換部27を用いて点火情報の通信方法を第2通信方法から第1通信方法に変換する(S313)。そして、ガス警報器2Aは、第1通信IF23を用いて、S313にて通信方法を変換した点火情報をサーバ10に送信する(S320)。
【0134】
尚、ガスコンロ5とガス警報器2Aは、点火情報を繰り返しサーバ10に送信することを防ぐため、点火情報を送信した後、任意時間、点火情報の送信がそれぞれ禁止される(S315、S316)。
【0135】
サーバ10は、ガス警報器2AからWAN13を介して点火情報を受信すると、履歴DB32に、ガスコンロ5が点火された日時(点火履歴)を記録する(S321)。そして、サーバ10は、機器管理DB31に基づいて、点火情報を送信したガス警報器2Aに紐付けされたSP8Aを特定し、ガスコンロ5が点火されたことを通知する点火通知情報を生成してSP8Aに送信する(S322)。
【0136】
SP8Aは、点火通知情報を受信すると、例えば図10に示すように、点火通知画面300を操作表示部93に表示することにより、コンロ状態をユーザに通知する(S323)。点火通知画面300には、例えば、「コンロが点火されました!」など、コンロが点火されたことを通知するメッセージ301と、ユーザが登録した連絡先の電話番号302と、強制消火の指示を受け付ける強制消火指示受付部303が表示される。
【0137】
SP8Aは、例えば、強制消火指示受付部303がタップされると、図9に示すように、アプリ41が起動され(S331)、アプリ起動履歴をWAN13を介してサーバ10に送信する(S332)。
【0138】
サーバ10は、アプリ起動履歴を受信すると、履歴DB32に記録する(S333)。これにより、例えば、管理者は、管理装置9から履歴DB32にアクセスして記録内容を参照すれば、ユーザがガスコンロ5の点火を認識していることを、確認できる。
【0139】
SP8Aは、図10に示す強制消火指示受付部303がタップされることにより、強制消火指示を受け付けると、図9に示すように、WAN13を介してサーバ10に消火指示を送信する(S341)。サーバ10は、機器管理DB31に基づいてSP8Aに紐付けされたガス警報器2Aを特定し、さらに、特定したガス警報器2Aに紐付けされたガスコンロ5を特定し、ガスコンロ5を宛先に設定した消火指示をWAN13を介してガス警報器2Aに送信する(S342)。
【0140】
ガス警報器2Aは、第1通信IF23を用いて消火指示を受信すると、変換部27を用いて消火指示の通信方法を第1通信方法から第2通信方法に変換する(S351)。そして、ガス警報器2Aは、消火指示の宛先に設定されたガスコンロ5のデバイス識別情報を警報器情報テーブル221から読み出して、第2通信IF24を用いてガスコンロ5に接続し、ガスコンロ5に消火指示を第2通信方法を用いて送信する(S352)。
【0141】
ガスコンロ5は、ガス警報器2Aから消火指示を受信すると、消火処理を行い、消火したことを音声により報知する(S353)。消火処理は、例えば、消火ボタンを自動操作したり、電源を強制的にオフしたりして行う。ガスコンロ5は、点火した者の意図に反して消火されるので、消火したことを音声により報知することにより、第三者がガスコンロ5の故障を誤認識することを回避できる。
【0142】
以上説明したように、警報システム1は、複数のデバイスDがガスコンロ5を含み、ガス警報器2Aがガスコンロ5から取得してサーバ10に送信する動作情報は、ガスコンロ5の点火状態を示す点火情報(コンロ動作情報の一例)である。サーバ10は、ガス警報器2Aから受信した点火情報に基づいてガスコンロ5が点火されていると判断した場合、ガスコンロ5の点火状態を示す点火通知情報(通知情報の一例)を生成し、機器管理DB31に基づいて、点火情報を送信したガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aを特定し、その特定したSP8Aに点火通知情報を送信する(S322)。点火通知情報を受信したSP8Aは、ガスコンロ5が点火されていること示す点火通知画面300を操作表示部93に表示する(S323)。
【0143】
このような警報システム1は、例えば、サーバ10がガスコンロ5からガス警報器2Aを介して受信した点火情報に基づいてガスコンロ5の点火状態を示す点火通知情報を作成し、機器管理DB31にて点火情報を送信したガス警報器に関連付けられているSP8Aに通知するので、点火通知情報の通知先を演算する負荷をガス警報器2Aにかけずに、ガスコンロ5の点火状態を監視することができ、ガス警報器2Aのハード開発コストを安価にすることができる。
【0144】
また、上述したように、警報システム1は、複数のデバイスDがガスコンロ5を含み、デバイス遠隔操作指示は、ガスコンロ5を消火する消火指示である。サーバ10は、消火指示を受信した場合(S341)、機器管理DB31に基づいて、消火指示をサーバ10に送信したSP8Aに関連付けられたガス警報器2Aを特定し、その特定したガス警報器2Aに消火指示を送信する(S342)。CPU21は、通信制御処理にて、第1通信IF23を用いて消火指示を受信した場合、消火指示の通信方法を第1通信方法から第2通信方法に変換し(S351)、第2通信IF24を用いてガスコンロ5に消火指示を送信し、前記ガスコンロ5を消火させる(S352、S353)。
【0145】
このような警報システム1は、例えば、ユーザの外出中にガスコンロ5が点火された場合に、ユーザがSP8Aを操作して住宅12内のガスコンロ5を消火させることができるので、火事を未然に防止することができる。
【0146】
(熱中症監視動作)
続いて、警報システム1の熱中症監視動作につて説明する。図11は、熱中症監視動作の一例を説明するシーケンス図である。ここでは、住宅12のリビングを例に挙げて説明する。
【0147】
第1環境センサ3Aは、リビングの室温や湿度や人の有無などを検知し、監視している(S401)。第1環境センサ3Aは、任意の周期(例えば5分間隔)で、第2通信方法を用いて、室温と湿度を含むセンサデータをガス警報器2Aに送信する(S411)。
【0148】
ガス警報器2Aは、第2通信IFを用いてセンサデータを受信すると、変換部27を用いて、センサデータの通信方法を第2通信方法から第1通信方法に変換する(S412)。そして、ガス警報器2Aは、第1通信IF23を用いてサーバ10にセンサデータを送信する(S421)。
【0149】
サーバ10は、WAN13を介してガス警報器2Aからセンサデータを受信すると、履歴DB32に記憶する(S422)。そして、サーバ10は、演算処理部30を用いて、受信したセンサデータに基づいて熱中症の危険度を示す熱中症指標を演算する。熱中症指標は、例えば、熱中症になる危険度が高い「高」、熱中症になる危険がある「中」、熱中症になる危険が低い「低」の三段階で演算される。
【0150】
サーバ10は、演算処理部30が演算した熱中症指標を、ガス警報器2Aと第1環境センサ3Aに関連付けて履歴DB32に記録する(S424)。そして、サーバ10は、機器管理DB31に基づいて、第1環境センサ3Aの環境情報を送信したガス警報器2Aに紐付けされたSP8Aを特定し、熱中症指標に基づいて生成した熱中症危険レベル通知をWAN13を介してSP8Aに送信する(S425)。
【0151】
SP8Aは、熱中症危険レベル通知を受信すると、操作表示部93に熱中症危険レベルを表示する。SP8Aはアプリ41が起動されると(S431)、アプリ起動履歴をサーバ10に送信する(S432)。サーバ10は、任意の時間、アプリ起動履歴がない場合、熱中症指標を演算する際に使用したセンサデータを送信したガス警報器2Aを特定する情報を管理装置9に送信する(S433)。
【0152】
管理装置9は、ガス漏れ警報器2Aを特定する警報器識別情報をサーバ10から受信すると、受信した警報器識別情報を顧客管理DB51に照合し、ガス漏れ警報器2Aに関連付けられた住所を抽出する。そして、管理装置9は、例えば、「●●市●●町●●××丁目××番××号△△様宅のリビングにおいて、熱中症の危険度が高くなっています。至急、出動して下さい。」のように、抽出した住所を出動先に設定した出動命令を出力する(S434)。
【0153】
図11では記載を省略しているが、サーバ10は、アプリ41が起動されると、演算処理部30が作成した初期画面150をSP8Aに送信する。SP8Aは、例えば図6に示すように、サーバ10から受信した初期画面150を操作表示部93に表示させる。このとき、初期画面150には、サーバ10がガス警報器2Aから受信した第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bのセンサデータが、環境情報表示部151の表示内容に反映されている。
【0154】
例えば、初期画面150に表示される環境情報表示部151のリビングの欄には、第1環境センサ3Aが測定したセンサデータに基づいて、室温の項目に「36℃」、湿度の項目に「28%」、熱中症指標の項目に「高」、在/不在の項目に「在」が表示される。これにより、ユーザは、住宅12の外にいても、住宅12のリビングにいる人が熱中症になる危険が高いことを知ることができる。そこで、ユーザは、初期画面150のエアコン操作部156をタップして表示画面を切り替えたり、自宅に電話したりするなど、SP8Aを任意に操作する(S441)。これにより、リビングにいる人が熱中症になること、あるいは、熱中症を重症化させることを回避できる。
【0155】
以上説明したように、警報システム1は、複数のデバイスDが室温と湿度を測定可能な第1環境センサ3Aを含み、第1環境センサ3Aからガス警報器2Aを介してサーバ10に送信される動作情報は、第1環境センサ3Aが測定した室温と湿度を含むセンサデータ(環境情報の一例)である。サーバ10は、ガス警報器2Aから受信したセンサデータに基づいて熱中症になる危険度を演算し、熱中症の危険度を含む熱中症危険レベル(通知情報の一例)を生成し(S423)、機器管理DB31に基づいて、センサデータを送信したガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aを特定し、その特定したSP8Aに熱中症危険レベルを送信する(S425)。熱中症危険レベルを受信したSP8Aは、熱中症の危険度を表示する(S426)。
【0156】
このような警報システム1において、サーバ10は、第1環境センサ3Aからガス警報器2Aを介して受信したセンサデータに基づいて熱中症の危険度を演算し、演算した熱中症の危険度を、熱中症の危険度を演算する際に使用したセンサデータを送信したガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aに通知する。よって、警報システム1によれば、ガス警報器2Aを設置するだけで、住宅12の外にいるユーザに在宅者が熱中症になる危険を知らせることができる。
【0157】
尚、例えば、SP8Aが、熱中症の危険度が高い場合の連絡先、例えば、自宅の電話番号をアプリ41に登録しておき、熱中症の危険度が高いことを示す熱中症危険レベル通知を受信した場合に、熱中症の危険度と共にアプリ41に登録した連絡先を表示するようにしても良い。この場合、連絡先にタップすると自動的に当該連絡先に連絡するようにすれば、熱中症対策を行う際に連絡先を探す手間を軽減できる。連絡先は、アプリ41でなく、例えば、管理装置9に予め登録し、SP8Aからの要求に応じてサーバ10が管理装置9から読み出してSP8Aに表示させるようにしても良い。
【0158】
(エアコン遠隔操作動作)
次に、警報システム1のエアコン遠隔操作動作について説明する。図12は、エアコン操作画面500の一例を示す図である。図13は、エアコン遠隔操作を説明するシーケンス図である。ここでは、熱中症になる危険度が高いリビングを、第1エアコン4Aによって冷房する場合を例に挙げて説明する。
【0159】
例えば図13に示すように、ユーザが、熱中症危険レベルの表示を見て(S501)、アプリ41を起動すると(S511)、アプリ起動履歴がSP8Aからサーバ10に送信される。尚、アプリ41は、熱中症危険レベル通知に関係なく、アプリ41のアイコンをタップして起動させても良い。
【0160】
SP8Aは、図13に図示していないが、アプリ41の起動後、図6に示す初期画面150を操作表示部93に表示させる。例えば、ユーザが、初期画面150において、熱中症指標が「高」であるリビングに人がいることを確認し、エアコン操作部156をタップすると、SP8Aは、操作表示部93に表示される初期画面150を図12に示すエアコン操作画面500に切り替える。
【0161】
図12に示すエアコン操作画面500には、室温と湿度と熱中症指標を表示する表示欄501と、エアコンのON/OFFを設定するオンオフ設定欄502と、運転を冷房と除湿の間で切り替える操作を受け付ける運転切替受付欄503と、設定室温を設定する室温設定欄504と、設定風量を設定する風量設定欄505、エアコンを選択する選択欄506が表示される。選択欄506には、例えば、ユーザが初期画面150の設定部157を介して登録したエアコンが表示され、登録したエアコンが複数ある場合、エアコンが選択可能に表示される。
【0162】
例えば、ユーザが運転切替受付欄503に「冷房」、室温設定欄504に「25℃」、風量設定欄505に「強」、選択欄506に「リビングエアコン」をそれぞれ入力し、オンオフ設定欄502の「ON」をタップする。すると、SP8Aは、図13に示すように、第1エアコン4Aを起動させるエアコン遠隔操作指示を受け付け、第1エアコン4Aを操作対象とするエアコン遠隔操作指示をサーバ10にWAN13を介して送信する(S521)。
【0163】
サーバ10は、エアコン遠隔操作指示を受信すると、履歴DB32に記録する(S522)。そして、サーバ10は、機器管理DB31に基づいて、エアコン遠隔操作指示を転送したSP8Aに紐付けされたガス警報器2Aを特定し、SP8Aから受信したエアコン遠隔操作指示をガス警報器2Aに転送する(S523)。
【0164】
ガス警報器2Aは、第1通信IF23を用いてエアコン遠隔操作指示を受信すると、変換部27を用いて、エアコン遠隔操作指示の通信方法を第1通信方法から第2通信方法に変換する(S531)。そして、ガス警報器2Aは、警報器情報テーブル221に基づいて操作対象となる第1エアコン4Aに対応する第1赤外線リモコン7Aのデバイス識別情報を読み出し、第2通信IF24を用いて第1赤外線リモコン7Aに接続し、エアコン遠隔操作指示を第1赤外線リモコン7Aに送信する(S532)。
【0165】
第1赤外線リモコン7Aは、ガス警報器2Aからエアコン遠隔操作指示を受信すると、エアコン遠隔操作指示の内容に従ってエアコンをONする赤外線信号を第1エアコン4Aに送信する(S533)。これにより、第1エアコン4Aは、エアコン遠隔操作指示の設定内容に従って稼動し、リビングの室温を下げる。
【0166】
以上説明したように、警報システム1は、複数のデバイスDが、第1エアコン4Aと、第1エアコン4Aを操作する第1赤外線リモコン7Aを含み、デバイス遠隔操作指示は、第1エアコン4Aに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示である。サーバ10は、エアコン遠隔操作指示を受信した場合(S521)、機器管理DB31に基づいて、エアコン遠隔操作指示をサーバ10に送信したSP8Aに関連付けられたガス警報器2Aを特定し、その特定したガス警報器2Aにエアコン遠隔操作指示を送信する(S523)。CPU21は、通信制御処理にて、第1通信IF23を用いてエアコン遠隔操作指示を受信した場合、エアコン遠隔操作指示の通信方法を第1通信方法から第2通信方法に変換し(S531)、第1赤外線リモコン7Aにエアコン遠隔操作指示を送信し、第1エアコン4Aに冷房動作を行わせる(S532、S533)。
【0167】
このような警報システム1は、例えば、リビングにいる在宅者が熱中症になる危険が高い場合に、外出中のユーザがSP8Aを操作して第1エアコン4Aに冷房動作を行わせることができるので、在宅者が熱中症になったり、熱中症を重症化させたりすることを予防することができる。
【0168】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
【0169】
例えば、第1エアコン4Aが第2通信方法を用いてガス警報器2Aと直接通信することが可能であれば、図14に示すように、ガス警報器2Aから第1エアコン4Aにエアコン遠隔操作指示を直接送信し(S551)、第1エアコン4Aをオンさせても良い(S552)。但し、上記形態のように、ガス警報器2Aが第1赤外線リモコン7Aを用いて第1エアコン4Aを稼動させる場合(図13参照)、第1エアコン4Aに通信機能を持たせるなど、第1エアコン4Aの構成を変える必要がないので、ガス警報器2Aを設置するだけで、エアコンの遠隔操作に必要な通信経路を簡単に確保できる。
【0170】
例えば図14に示すように、第1エアコン4Aの動作状態をガス警報器2Aを介してサーバ10に送信するようにしても良い。すなわち、第1エアコン4AがOFFされた場合(S561)、第1エアコン4Aは、自装置がオフ状態であることを示すオフ情報をガス警報器2Aに送信する(S562)。ガス警報器2Aは、第2通信IF24を用いてオフ情報を受信すると、変換部27を用いてオフ情報の通信方法を第2通信方法から第1通信方法に変換し(S563)、オフ情報をサーバ10に送信する(S564)。サーバ10は、WAN13を介してオフ情報を受信すると、履歴DB32に記録する(S565)。これにより、第1エアコン4Aがユーザの意図に反してオフされたことを、ユーザが認識することができる。
【0171】
例えば図15に示すように、第1環境センサ3Aとガス警報器2Aとサーバ10との間で熱中症シーケンス(S581)を、図11のS411~S412、S421~S424と同様に行い、熱中症の危険が高い場合、サーバ10がガス警報器2Aを介して第1エアコン4A又は第1赤外線リモコン7Aにエアコン遠隔操作指示を送信するようにしても良い。例えば、サーバ10は、熱中症シーケンス(S581)において、第1環境センサ3Aが測定した室温や湿度に基づいて住宅12のリビングにおける熱中症の危険が高いと判断した場合、第1エアコン4Aの自動制御をONに設定し、第1エアコン4AをON状態にすることを指示する(S591)。つまり、第1エアコン4Aに冷房を行わせるエアコン遠隔操作指示を生成する。そして、サーバ10は、第1エアコン4AがON状態であることを履歴DB32に記憶する(S592)。そして、サーバ10は、S581にて熱中症の危険度を演算する際に使用した環境情報を送信したガス警報器2Aに、第1エアコン4Aを稼動させるエアコン遠隔操作指示を送信する(S593)。ガス警報器2Aは、エアコン遠隔操作指示の通信方法を変換し(S601)、エアコン操作指示を第1エアコン4A又は第1赤外線リモコン7Aに送信する(S602)。第1エアコン4Aは、ガス警報器2Aから受信したエアコン遠隔操作指示、又は、第1赤外線リモコン7Aがエアコン遠隔操作指示に従って送信する赤外線信号に従って、エアコン操作シーケンスを実行し、リビングを冷房する(S603)。これによれば、サーバ10が、通信端末装置8の操作を待たずに、第1エアコン4Aを運転するので、熱中症対策を速やかに講じることができる。
【0172】
例えば、熱中症の危険度は監視しなくても良い。但し、熱中症の危険度を監視する処理を行うことにより、例えば、離れた場所に住む年老いた親などが熱中症になって重症化することを抑制できる。
【0173】
例えば、熱中症が発生する危険がある場合に、SP8からエアコンを遠隔操作により起動する処理は、行わなくてもよい。ただし、このような処理を行うことにより、ユーザが離れた場所にいる人に対して素早く熱中症対策を行い、熱中症の重症化を抑制することができる。
【0174】
例えば、ガスコンロ5の使用は監視しなくても良い。但し、ガスコンロ5の使用を監視することにより、火災を未然に防ぐことができる。
【0175】
例えば、住宅の外からガスコンロ5の点火の有無をモニタリングし、ガスコンロ5が点火された場合に、SP8から遠隔操作によりガスコンロ5を消火したり、ガスコンロ5の使用を禁止したりする処理は、行わなくてもよい。ただし、このような処理を行うことにより、例えば、ガスコンロ5の使用が好ましくない人がガスコンロ5に点火したことを、SP8を用いて住宅の外から把握し、消火することができるので、火災を未然に防ぐことができる。
【0176】
例えば、管理装置9は、ユーザの住所を警報器2に関連付けて記憶し、異状発生時や熱中症の危険度が高い場合などに出動命令を出力するようにしなくても良い。ただし、このようにすることにより、異状や熱中症に対する対策を速やかに講じることができる。
【0177】
例えば、上記形態では、顧客管理DB51を管理装置9に設けたが、サーバ10に顧客管理DB51を設けてもよい。但し、管理装置9側に顧客管理DB51を設けることにより、個人データを保護するセキュリティを高めることができる。
【0178】
例えば、アプリ41が、サーバ10からデバイスDの使用履歴を取得して、初期画面150を生成し、通信端末装置8に表示するようにしても良い。
【0179】
例えば、人の有無の検知は、第1環境センサ3Aや第2環境センサ3Bと別に設けた人感センサにより検知しても良い。
【0180】
例えば、異状検知部25は、例えば、ガス漏れと一酸化炭素、ガス漏れと火災、ガス漏れと火災と一酸化炭素など、複数の異状を検知しても良い。
【0181】
例えば、図16に示すように、エアコンを操作するリモコン94と、室温と湿度の少なくとも一方を含む環境情報を取得する環境情報取得部95をガス警報器2Aに設けても良い。この場合、警報システム1は、ガス警報器2Aが環境情報取得部95によって取得した環境情報をサーバ10に送信する。サーバ10は、受信した環境情報に基づいて熱中症の危険度が高いと判断した場合、機器管理DB31にてガス警報器2Aに関連付けられたSP8Aに、熱中症の危険度が高いことを知らせる通知情報を送信する。よって、警報システム1は、第2通信方法に対応する第1環境センサ3Aや第2環境センサ3Bが住宅12に設置されていなくても、ガス警報器2Aの環境情報取得部95を用いて、住宅12における熱中症の危険度を監視することができる。また、ガス警報器2Aは、第1エアコン4Aに冷房動作を行わせるエアコン遠隔操作指示をSP8Aからサーバ10を介して受信すると、リモコン94を用いて、第1エアコン4Aに冷房動作を行わせる。よって、警報システム1は、第2通信方法に対応する第1赤外線リモコン7Aや第2赤外線リモコン7Bがない住宅12でも、ガス警報器2Aを設置するだけで、第1エアコン4Aや第2エアコン4Bに冷房動作を行わせ、在宅者が熱中症になったり、熱中症を重症化させたりすることを予防することができる。また、サーバ10が熱中症の危険度が高いと判断し、通信端末装置8による操作を待たずに、ガス警報器2Aにエアコン操作指示を送信した場合も、同様である。尚、リモコン94と環境情報取得部95の何れか一方のみを警報器2に設けても良い。リモコン94を警報器2に設けた場合、第2通信方式に対応する第1赤外線リモコン7Aや第2赤外線リモコン7Bを備えなくても、第2通信方式に対応する第1環境センサ3Aと第2環境センサ3Bを設置した部屋毎に熱中症の危険度を監視し、熱中症の危険度が高い部屋に設置されたエアコンを操作対象とすることができる。また、環境情報取得部95をガス警報器2Aに設けた場合、ガス警報器2Aが第2通信方式を用いて第1環境センサ3Aや第2環境センサ3Bと通信を行う回数を減らし、警報器2にかかる通信負荷を軽減することができる。
【符号の説明】
【0182】
1 警報システム
2A ガス警報器
8A スマートフォン
11 LAN
13 WAN
23 第1通信IF
24 第2通信IF
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