(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】筒状収容具
(51)【国際特許分類】
A45C 11/34 20060101AFI20221214BHJP
【FI】
A45C11/34 102Z
A45C11/34 A
(21)【出願番号】P 2019002960
(22)【出願日】2019-01-10
【審査請求日】2021-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000129437
【氏名又は名称】株式会社キングジム
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【氏名又は名称】樺澤 襄
(72)【発明者】
【氏名】谷本 康一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 荘太郎
(72)【発明者】
【氏名】原 真依子
【審査官】程塚 悠
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録実用新案第20-0442091(KR,Y1)
【文献】実開平02-036488(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2015/0053812(US,A1)
【文献】特開2013-031983(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 11/34
B43K 23/00
A47G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部および底部を有し被収容物を収容可能な筒状の収容部と、この収容部の前記開口部を閉塞可能な蓋部とを具備する筒状収容具において、
前記収容部の底部には、載置対象物に載置される載置部が設けられ、
前記載置部は、前記載置対象物に載置された状態を保持する保持部材と、前記収容部の底部に接続された接続部と、この接続部に接続され可撓性を有する可撓部と、前記接続部に対して前記可撓部を介して相対的に変位可能に接続され前記保持部材が取り付けられた基部とを有し、
前記接続部は、前記基部に対して変位可能に接続された中板部と、この中板部に一体に設けられ前記収容部の底部に固定して取り付けられた取付部とを有し、
前記中板部は、嵌合孔を有し、
前記基部は、前記嵌合孔内に移動可能に嵌挿された柱部を有し、その柱部が前記嵌合孔内に嵌挿された状態にて前記中板部との間で可撓部を保持するように形成された
ことを特徴とする筒状収容具。
【請求項2】
保持部材は、載置対象物に対して離脱可能に接着する
ことを特徴とする請求項1記載の筒状収容具。
【請求項3】
基部は
、可撓部を保持するための可撓部保持
部を有する
ことを特徴とする請求項1記載の筒状収容具。
【請求項4】
載置部は、可撓部保持部と中板部との間の距離を調整する位置調整部を有する
ことを特徴とする請求項3記載の筒状収容具。
【請求項5】
保持部材は、自己吸着性を有する
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の筒状収容具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被収容物を収容した状態で載置可能な筒状収容具に関する。
【背景技術】
【0002】
被収容物としての筆記具を収容する例えばペンケース等の収容具において、筆記具を収容して持ち運ぶのに好適なサイズでありながら、その収容具を机等に起立するように載置可能であるとともに、その載置した状態において収容物である筆記具を立たせるペンスタンドとしての機能を奏するものが知られている。
【0003】
一般的にこのような収容具では、机等に起立させて載置した起立状態において、その机等に接する面である底部の面積に対して、その底部の接触面と直交する側部の面積が遥かに大きく、換言すると、起立状態での収容具の高さに対して底部の接触面の面積が著しく小さく設計されている。そのため、起立状態の収容具から筆記具を取り出す際には、筆記具を取り出す振動や衝撃等によって収容具が倒れやすかった。
【0004】
この種の収容具としては、例えば、特許文献1には、本体部と蓋部とを構成するように2つの円筒状部材にて構成されるペンシルケースであって、本体部の底部を構成する面に対向する端部およびその近傍が、蓋部の一端部にある開口部内に嵌合することで、内部空間が閉塞される円筒キャップ式のペンシルケースが記載されている。
【0005】
特許文献2には、本体部の底部を構成する面に対向する端部と、蓋部の一端部とに線ファスナが縫いつけられ、本体部側の線ファスナ部材と、蓋部側の線ファスナ部材とを係合することで、内部空間が閉塞されるペンケースが記載されている。また、特許文献2には、そのペンケースを机等に起立させて載置する際に、持ち運び状態等と比べて底部の面積が広い状態となるように変形可能な構成が記載されている。
【0006】
特許文献3には、収容部およびカバー部の2つの円筒状物を備えるペンケースであって、収容部には開口部およびその近傍に螺旋状の隆起線で構成された螺合部が設けられ、カバー部には一端部に螺合部と螺合可能な螺旋状の隆起線で構成された被螺合部が設けられている。そして、これら螺合部と被螺合部とが螺子(スクリュー)構造であるため、それぞれの隆起線が接した状態で、円筒状の収容部とカバー部とを相対的に回転させることにより、徐々に両者が締め付けられて螺合されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】実開昭48-36928号公報
【文献】特開2018-118139号公報
【文献】登録実用新案第3212243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の特許文献1および特許文献3に記載のペンケースは、いずれも、底部の面積に対して側面の面積が遥かに大きいが、筆記具を収容して机等に起立させて載置した状態において転倒を防止する構造が設けられていない。また、特許文献2に記載のペンケースの底部の構造は、載置状態の安定性を向上できる可能性はあるが、載置状態での転倒を効果的に防止できるものではない。
【0009】
一方、載置状態での転倒を防止するために、底部の面積を側面の面積に近い程度の大きさにすることが考えられるが、側部は収容対象物である筆記具の長さに対応した高さ(一端部である底部から他端部までの距離)を要するため、底部の面積と側部の面積とが近い構成にするには、底部の面積を大きくしなくてはならない。したがって、収容された筆記具が起立状態で載置されたペンケース内で倒れやすくなり、ペンケースに筆記具を立てておくことが難しくなるとともに、ペンケースの大きさが大きくなり、持ち運びに不便である。
【0010】
つまり、筆記具を収容して持ち運ぶのに好適なサイズでありながら、机等に起立させた載置状態で、収容された筆記具を立たせるペンスタンドとして機能させることを考慮すると、例えば、底部の面積に対して側部の面積が遥かに大きい構成において、載置状態で転倒しにくい構成のものが求められていた。
【0011】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、載置状態で転倒しにくい筒状収容具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載された筒状収容具は、開口部および底部を有し被収容物を収容可能な筒状の収容部と、この収容部の前記開口部を閉塞可能な蓋部とを具備する筒状収容具において、前記収容部の底部には、載置対象物に載置される載置部が設けられ、前記載置部は、前記載置対象物に載置された状態を保持する保持部材と、前記収容部の底部に接続された接続部と、この接続部に接続され可撓性を有する可撓部と、前記接続部に対して前記可撓部を介して相対的に変位可能に接続され前記保持部材が取り付けられた基部とを有し、前記接続部は、前記基部に対して変位可能に接続された中板部と、この中板部に一体に設けられ前記収容部の底部に固定して取り付けられた取付部とを有し、前記中板部は、嵌合孔を有し、前記基部は、前記嵌合孔内に移動可能に嵌挿された柱部を有し、その柱部が前記嵌合孔内に嵌挿された状態にて前記中板部との間で可撓部を保持するように形成されたものである。
【0013】
請求項2に記載された筒状収容具は、請求項1記載の筒状収容具において、保持部材は、載置対象物に対して離脱可能に接着するものである。
【0014】
請求項3に記載された筒状収容具は、請求項1記載の筒状収容具において、基部は、可撓部を保持するための可撓部保持部を有するものである。
【0015】
請求項4に記載された筒状収容具は、請求項3記載の筒状収容具において、載置部は、可撓部保持部と中板部との間の距離を調整する位置調整部を有するものである。
【0016】
請求項5に記載された筒状収容具は、請求項1ないし4いずれか一記載の筒状収容具において、保持部材は、自己吸着性を有するものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、載置部が、載置対象物に載置された状態を保持する保持部材を有するため、載置状態で転倒しにくくできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る筒状収容具の構成を示す側面図である。
【
図2】同上筒状収容具の持ち運び状態を示す側面図である。
【
図3】同上筒状収容具における載置部の構成を示す断面図である。
【
図4】同上筒状収容具の載置部において基部に対して接続部が変位し傾斜した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施の形態の構成について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
図1において、1はペンケースとして利用できる筒状収容具であり、この筒状収容具1は、例えば筆記具等の被収容物2を収容可能な筒状の収容部3と、この収容部3に着脱可能に取り付けられる蓋部4とを備えている。
【0021】
収容部3は、軸方向の一端部に位置する開口部5と、軸方向の他端部に位置する底部6とを有する有底円筒状の収容部本体7を有し、この収容部本体7の底部6側には、載置部8が設けられている。
【0022】
そして、筒状収容具1は、載置部8を例えば机等の載置対象物に載置することで、
図1に示すような起立するように載置された載置状態となり、この載置状態にて蓋部4を収容部3から取り外すことで、例えばペンスタンドとして利用できる。
【0023】
また、筒状収容具1は、
図2に示すように、蓋部4を収容部3に取り付けて開口部5を閉塞することで、例えば鞄等に収納して持ち運び可能な持ち運び状態となる。
【0024】
収容部本体7は、開口部5側である軸方向の一端部の外周面に設けられ蓋部4が着脱可能に装着される装着部11を有している。
【0025】
この装着部11は、レール状の係合部12と、その係合部12の奥側に設けられた係止部13とを有している。
【0026】
図3に示すように、載置部8は、収容部本体7の底部6に接続された接続部14と、この接続部14に接続された基部15と、基部15に取り付けられた保持部材16とを有している。
【0027】
接続部14は、基部15に対して変位可能に接続された中板部17と、この中板部17の外側縁部から一体に立設された取付部18とを有している。
【0028】
中板部17は、中心に嵌合孔21が設けられた円板状部材であり、載置部8が収容部本体7に取り付けられた状態において、底部6の下端面から離間して配置されている。
【0029】
取付部18は、内径が収容部本体7の底部6の外径と略同一であり、底部6の外側に嵌合可能である。すなわち、取付部18が底部6に嵌合されることで、接続部14が収容部本体7の底部6に固定して取り付けられる。
【0030】
基部15は、保持部材16が固定して取り付けられた基板部22と、この基板部22における保持部材16とは反対側の中心部から立設された柱部23と、この柱部23の先端部に設けられ側方へ突出するフランジ状の可撓部保持部24とを有している。
【0031】
そして、基部15の柱部23が取付部18の嵌合孔21に摺動可能に嵌挿されることで、取付部18と基部15とが互いに変位可能に接続される。
【0032】
また、このように基部15と取付部18とが接続された状態において、可撓部保持部24と中板部17との間に位置するように柱部23の周囲に、例えばコイルばね等の可撓性を有する弾性部材である可撓部25が取り付けられている。すなわち、載置部8は、基部15が接続部14に対して可撓部25を介して相対的に変位可能に接続されている。より具体的には、可撓部25は通常時には可撓部保持部24と中板部17とが離間する方向へ付勢しており、筒状収容具1に例えば軸方向の交差方向である横方向への外力が加わることで、可撓部25が当該横方向に対応する方向に撓んで、可撓部保持部24に中板部17の一部が接近して両者の位置関係が変化し、基部15に対して接続部14が変位する。また、このような基部15に対する接続部14の変位に伴って、
図4に示すように、接続部14に固定して接続された収容部本体7が基部15に対して揺動するように傾斜する。
【0033】
基部15に取り付けられた保持部材16は、載置部8が載置対象物に載置された状態において載置対象物に接触する載置面となり、載置対象物に離脱可能に接着して載置状態を保持する。
【0034】
このような保持部材16は、例えばポリウレタンエラストマー等のように、自己吸着性を有する合成樹脂等にて形成されることが好ましい。なお、保持部材16は、載置部8の載置状態を保持できる構成を実現できるのであれば、例えば吸盤や載置対象物に対する摩擦力が高い材料により形成されてもよく、また、載置対象物が金属であることを前提とするなら、磁石により形成されてもよい。
【0035】
載置部8には、接続部14に対して回動可能に接続されたカバー部26が設けられている。このカバー部26は、ヒンジ部27を介して接続部14に回動可能に取り付けられている。そして、カバー部26は、ヒンジ部27を中心に回動することで、基部15における載置面を選択的に被覆可能である。すなわち、カバー部26がヒンジ部27を中心にして、一方向である基部15へ接近する方向へ回動することで基部15における載置面である保持部材16が被覆され、他方向である基部15から離間する方向へ回動することでカバー部26による被覆が解除され、保持部材16が露出した状態となる。
【0036】
ヒンジ部27は、載置部8の接続部14に回転可能に軸支された第1のシャフト28と、カバー部26に回転可能に軸支された第2のシャフト29とを有している。すなわち、カバー部26は、第1のシャフト28および第2のシャフト29のそれぞれを起点として、載置部8に対し2段階に回動可能である。
【0037】
また、カバー部26における保持部材16を被覆する面とは反対側の面の縁部には、蓋部4を係合可能な図示しない係合部が設けられている。そして、
図1に示す載置状態において、カバー部26上に蓋部4を積み重ねるようにして、カバー部26の係合部に蓋部4の縁部を係合可能である。
【0038】
蓋部4は、軸方向の一端側が開口され、軸方向の他端側の天井部が閉塞された有頭円筒状の蓋部本体31を有し、この蓋部本体31における天井部の上側には副蓋部32が回動可能に取り付けられている。
【0039】
蓋部本体31は、開口された軸方向の一端部の内周面に、収容部本体7の装着部11における係合部12に係合可能な突起状の図示しない被係合部が設けられている。
【0040】
そして、収容部本体7の装着部11を蓋部4内に挿入するようにして、蓋部4の被係合部が、収容部本体7の係合部12と係合し、係止部13によって係止されることで、蓋部4によって収容部3の開口部5を閉塞された状態が維持される。
【0041】
また、蓋部本体31の天井部は、天面部33の縁部から上方に周壁34が立設されており、これら天面部33の上側面と周壁34とで囲まれた空間によって、例えば付箋紙や消しゴムのような比較的小型の文房具等を収容可能な副収容部35が構成される。
【0042】
さらに、天井部に回動可能に設けられた副蓋部32によって、副収容部35が開閉される。
【0043】
次に、上記一実施の形態の作用および効果を説明する。
【0044】
筒状収容具1は、
図2に示すように収容部3に蓋部4を取り付けた状態で持ち運び可能である。
【0045】
このような持ち運び状態から、机等の載置対象物上でペンスタンドとして使用する際には、収容部3に対して蓋部4を回動させることで収容部本体7の係止部13と蓋部本体31の被係合部の係止を解除し、係止を解除した状態で軸方向に互いに離間させるように引っ張ることで収容部本体7の係合部12と蓋部本体31の被係合部との係合を解除して、収容部3から蓋部4を取り外す。
【0046】
また、載置部8におけるカバー部26を回動させて保持部材16を露出させ、その保持部材16を載置対象物に接着させて載置する。
【0047】
この載置状態にて蓋部4を収容部3から取り外すことでペンスタンドとして利用できる起立状態となり、このような起立状態では、載置対象物表面に保持部材16が接着することで、筒状収容具1が起立するように載置された載置状態が保持される。さらに、カバー部26の係合部に蓋部4を係合させるとともに、蓋部4の副蓋部32を蓋部本体31に対して回動させて副収容部35を開放することで、
図1に示すようにペンスタンドと副収容部35とを近接させて利用することができる。
【0048】
そのため、例えば収容部3に収容された被収容物2を取り出す際や被収容物2を収容部3に収容する際等に、使用者の手指等が収容部本体7に接触して収容部3に横方向の力が作用しても、載置状態の筒状収容具1が保持部材16の保持作用によって転倒しにくくなる。したがって、例えば、収容部本体7の開口部5の直径が被収容物の全長より短く、底面の面積に対して側面の面積が遥かに大きい細長形状の筒状収容具1であっても、載置状態において転倒しにくくできる。
【0049】
特に、保持部材16が載置対象物に対して離脱可能に接着する構成であると、起立状態の安定性を向上できるとともに、必要に応じて載置状態を解除して持ち運び状態にしやすい。
【0050】
載置部8は、基部15が接続部14に対して可撓部25を介して相対的に変位可能であることにより、例えば、使用者の手指等が接触する等して、通常であれば収容部本体7が所定角度よりも傾斜して保持部材16が載置対象物から離脱される場合であっても、その所定の傾斜角度に至る前に、接続部14が基部15(保持部材16)に対して相対的に変位する。そのため、筒状収容具1が載置部8を中心に揺動するように傾斜するだけで、載置状態が解除されにくく、筒状収容具1の転倒をより効果的に防止できる。
【0051】
保持部材16は、自己吸着性を有することにより、より安定して載置状態を保持できる。また、例えば保持部材16が吸盤で構成された場合には、載置対象物の表面に凹凸がある場合に適切に吸着できない可能性があるが、ポリウレタンエラストマーのような自己吸着性を有する合成樹脂で保持部材16が構成されることで、載置対象物の表面に凹凸があっても効果的に吸着して載置状態を保持できる。
【0052】
載置部8は、選択的に保持部材16を被覆可能なカバー部26を有することにより、載置対象物に載置しない場合に保持部材16をカバー部26で被覆でき、保持部材16に埃等が付着することによる保持力の低下を防止できる。
【0053】
ヒンジ部27が第1のシャフト28および第2のシャフト29を有し、カバー部26が2段階で回動可能であることにより、載置状態において、載置対象物にカバー部26が干渉して保持部材16の保持力が低下することを防止できる。
【0054】
また、カバー部26が副収容部35を有することにより、例えば付箋や消しゴム等のように、収容部3に収容された被収容物2とともに使用される比較的小型の文房具等を収容でき、使い勝手を向上できる。
【0055】
なお、上記一実施の形態では、ペンケースとして利用できる筒状収容具1に載置部8を適用した構成としたが、このような構成には限定されず、他の筒状収容具に適用してもよい。
【0056】
載置部8は、基部15が接続部14に対して可撓部25を介して相対的に変位可能な構成としたが、このような構成には限定されず、保持部材16によって載置状態を保持できる構成であればその構成を適宜変更できる。
【0057】
また、基部15が接続部14に対して可撓部25を介して相対的に変位可能な構成の場合には、可撓部25のトルク(例えば、変位に対する強度や変位の幅等)を調整するトルク調整部が設けられた構成にしてもよい。
【0058】
さらに、基部15は、中板部17と柱部23と可撓部保持部24とが一体に形成された構成としたがこのような構成には限定されず、例えば中板部17と可撓部保持部24とが接離可能で、例えば螺子等を用いその螺着量等によって中板部17と可撓部保持部24との距離を調整可能な位置調整部を有する構成にしてもよい。この構成によれば、中板部17と可撓部保持部24との距離をより短く調整することで、可撓部25が収縮されて横方向へ変形しにくくいわゆる動きが硬い状態となり、中板部17と可撓部保持部24との距離をより長く調整することで横方向へ変形しやすくいわゆる動きが柔らかい状態となる。
【0059】
なお、可撓部25は、コイルばねによって形成された構成としたが、このような構成には限定されず、可撓性を有していれば合成樹脂等によって適宜形成でき、その形状も適宜設計できる。
【符号の説明】
【0060】
1 筒状収容具
2 被収容物
3 収容部
4 蓋部
5 開口部
6 底部
8 載置部
14 接続部
15 基部
16 保持部材
17 中板部
18 取付部
21 嵌合孔
23 柱部
24 可撓部保持部
25 可撓部