(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】パネル装置
(51)【国際特許分類】
E04B 2/74 20060101AFI20221214BHJP
【FI】
E04B2/74 501A
E04B2/74 561H
(21)【出願番号】P 2019034048
(22)【出願日】2019-02-27
【審査請求日】2020-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000140007
【氏名又は名称】株式会社稲葉製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 健太
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-282606(JP,A)
【文献】特開2015-143438(JP,A)
【文献】特開2015-086644(JP,A)
【文献】米国特許第04625483(US,A)
【文献】特開2006-125104(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床上に設置されるパネル装置であって、
両側に平らな主面を有するパネル本体と、
前記パネル本体の外辺に沿って延在し、外方に向けて開口した第1凹溝
及び前記第1凹溝の両側に各々外方に向けて先細りになるべく傾斜した傾斜部を有する直線状の外辺フレームと、
前記第1凹溝に嵌合し、前記外辺フレームと同方向に延在して外方に向けて開口した溝入口部を有する第2凹溝を有する直線状の外縁レールと、
前記外縁レールに係止されるべく前記第2凹溝に嵌合し、前記外縁レールの長手方向に延在して他部品の取り付けのための頭部付きピンを含む主部及び前記主部の、
前記外縁レールの長手方向に沿う方向における一方の端部から前記外辺フレームの前記第1凹溝の底部側に向けて延出して、前記外辺フレームの端部に固定される固定片部を有する取付用ベース部材
と、
前記パネル本体の上部において前記外辺フレームの前記第1凹溝に正対して前記取付用ベース部材の前記主部に固定される中央片、前記中央片の各側縁に接続されて各傾斜部に正対する矩形の傾斜側片及び少なくとも一方の前記傾斜側片から略直角に起立した起立片を含む取付部材と、
前記起立片に固定された基端部を含み、前記基端部から斜め上方に延在する傾斜天井パネルとを有するパネル装置。
【請求項2】
前記主面から面一に外方に延出した仮想平面と前記傾斜部の外面とがなす角度が45度である請求項
1に記載のパネル装置。
【請求項3】
前記外縁レールは、前記第2凹溝の前記溝入口部の両側縁部から各々溝内側に張り出した突部を含んでおり、
前記取付用ベース部材の前記主部は、前記外縁レールの長手方向の端部から前記第2凹溝に挿入可能であり、前記突部によって前記外縁レールに係止されている請求項1
又は2に記載のパネル装置。
【請求項4】
前記パネル本体の下部において、前記取付用ベース部材の前記主部に固定される脚部材を更に有する請求項1~
3の何れか一項に記載のパネル装置。
【請求項5】
前記パネル本体の前記主面を覆い、前記外辺フレームと前記外縁レールとに挟まれて前記外辺フレームに固定された外縁を含む表皮を更に有する請求項1~
4の何れか一項に記載のパネル装置。
【請求項6】
外方に向けて開口した凹溝を有し、前記パネル本体の各角部に設けられて互いに隣り合う前記外辺フレームに接続された円弧状のコーナフレームと、
前記コーナフレームの前記凹溝に嵌合して前記コーナフレームに固定された円弧状のコーナキャップとを更に有し、
前記表皮の前記外縁は、前記コーナフレームとコーナキャップとに挟まれて前記コーナフレームに固定される部分を含む請求項
5に記載のパネル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネル装置及びパネル装置群に関し、更に詳細には、屋内空間の仕切りに用いられるパネル装置及び複数のパネル装置によるパネル装置群に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィス等の屋内空間の仕切りに用いられるパネル装置(パーティションパネル)として、パネル基材と、パネル基材の外周部に設けられ、外方に向けて開口した凹溝を有するフレームと、凹溝に配置されてフレームに固定され、外部から什器連結ブラケットをボルトによって取り付けられるオプション取付部材とを有するものが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の如き従来のパネル装置は、什器等のオプション部材毎に設計された連結ブラケット自体をオプション取付部材に直接固定するものであるから、オプション部材毎に専用の連結ブラケットが必要であり、多種多様な連結ブラケットを準備する必要が生じ、コスト高になる。
【0005】
また、上述の如き従来のパネル装置では、複数のパネル装置同士を連結するためには、専用部品による連結構造を採用する必要が生じ、コスト高になる。
【0006】
連結ブラケットがオプション取付部材に対して高い取付強度をもって取り付けられ、且つ連結ブラケットに対してオプション部材が高い取付強度をもって取り付けられる構造であるほど、また、パネル装置同士が高い連結強度を連結される構造であるほど、連結ブラケット等が重厚化し、連結ブラケット等が高価なものになる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、パネル装置及び複数のパネル装置によるパネル装置群において、各種のオプション部材の取付構造や複数のパネル装置同士の連結構造を一部共通化して部品点数の削減し、コストの低減を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの実施形態によるパネル装置は、床上に設置されるパネル装置(10)であって、両側に平らな主面(20)を有するパネル本体(18)と、前記パネル本体(18)の外辺に沿って延在し、外方に向けて開口した第1凹溝(24)を有する直線状の外辺フレーム(22)と、前記外辺フレーム(22)と同方向に延在して他部品の取り付けのために前記第1凹溝(24)から溝外方に向けて露出する部分を含む主部(72)及び前記主部(72)の一方の端部から前記外辺フレーム(22)の前記第1凹溝(24)の内方に向けて延出して前記外辺フレーム(22)の端部に固定される固定片部(74)を有する取付用ベース部材(70)とを具備する。
【0009】
この構成によれば、取付用ベース部材(70)が第1凹溝(24)から溝外方に向けて露出する部分を含む主部(72)を有していることにより、取付用ベース部材(70)を共通部品として主部(72)に各種の他部品を取り付けて各種のオプション部材の取り付けや複数のパネル装置(10)同士の連結を行うことができる。
【0010】
上記パネル装置(10)において、好ましくは、前記外辺フレーム(22)は、前記第1凹溝(24)の両側に各々外方に向けて先細りになるべく傾斜した傾斜部(36)を含む。
【0011】
この構成によれば、傾斜部(36)を利用してオプション部材を容易に傾斜配置できる。
【0012】
上記パネル装置(10)において、好ましくは、前記主面(20)から面一に外方に延出した仮想平面(A)と前記傾斜部(36)の外面とがなす角度(θ)が45度である。
【0013】
この構成によれば、平面視でL字形やT字形や十字形のパネル配置において、互いに隣接する2個のパネル装置(10)同士を90度の挟み角をもって配置する場合に、隣り合うパネル装置(10)間に大きい隙間が生じることを回避できる。
【0014】
上記パネル装置(10)において、好ましくは、前記パネル本体(18)の上部において前記外辺フレーム(22)の前記第1凹溝(24)に正対して前記取付用ベース部材(70)の前記主部(72)に固定される中央片(150A)、前記中央片(150A)の各側縁に接続されて各傾斜部(36)に正対する傾斜側片(150B)及び少なくとも一方の前記傾斜側片(150B)から略直角に起立した起立片(150D)を含む取付部材(150)と、前記起立片(150D)に固定された基端部(160A)を含み、前記基端部(160A)から斜め上方に延在する傾斜天井パネル(160)とを更に有する。
【0015】
この構成によれば、取付用ベース部材(70)及び取付部材(150)の使用のもとに、傾斜部(36)を利用して傾斜天井パネル(160)をパネル本体(18)に対して容易に傾斜配置することができる。
【0016】
上記パネル装置(10)において、好ましくは、前記パネル本体(18)の下部において、前記取付用ベース部材(70)の前記主部(72)に固定される脚部材(142)を更に有する。
【0017】
この構成によれば、取付用ベース部材(70)の使用のもとに、パネル本体(18)に対して脚部材(142)を簡便に取り付けることができる。
【0018】
上記パネル装置(10)において、好ましくは、前記外辺フレーム(22)に嵌合し、前記外辺フレーム(22)と同方向に延在して外方に向けて開口した第2凹溝(40)を有する直線状の外縁レール(38)を更に有し、前記取付用ベース部材(70)の前記主部(72)は前記第2凹溝(40)と同方向に延在して当該第2凹溝(40)に嵌合して前記外縁レール(38)に係止されている。
【0019】
この構成によれば、取付用ベース部材(70)の主部(72)の取付強度が向上し、主部(72)を用いたオプション部材の取付強度や複数のパネル装置(10)同士の連結強度が向上する。
【0020】
上記パネル装置(10)において、好ましくは、前記外縁レール(38)は、前記第2凹溝(40)のスリット状の溝入口部(38A)及び前記溝入口部(38A)の両側部から各々溝内側に張り出した突部(38C)を含んでおり、前記取付用ベース部材(70)の前記主部(72)は、前記突部(38C)との係合によって前記外縁レール(38)に係止され、前記溝入口部(38A)から溝外方に向けて露出する部分を含む。
【0021】
この構成によれば、外縁レール(38)に対する取付用ベース部材(70)の主部(72)の取付強度が確実に向上し、取付用ベース部材(70)を用いたオプション部材の取付強度や複数のパネル装置(10)同士の連結強度が確実に向上する。
【0022】
上記パネル装置(10)において、好ましくは、前記パネル本体(18)の前記主面(20)を覆い、前記外辺フレーム(22)と前記外縁レール(38)とに挟まれて前記外辺フレーム(22)に固定された外縁(42A)を含む表皮(42)を更に有する。
【0023】
この構成によれば、外縁レール(38)を利用してパネル本体(18)に対する表皮(42)の貼り付けが簡便且つ確実に行われる。
【0024】
上記パネル装置(10)において、好ましくは、外方に向けて開口した第3凹溝(52)を有し、前記パネル本体(18)の各角部に設けられて互いに隣り合う前記外辺フレーム(22)に接続された円弧状のコーナフレーム(46)と、前記コーナフレーム(46)の前記第3凹溝(52)に嵌合して前記コーナフレーム(46)に固定された円弧状のコーナキャップ(54)とを更に有し、前記表皮(42)の前記外縁(42A)は、前記コーナフレーム(46)とコーナキャップ(54)とに挟まれて前記コーナフレーム(46)に固定される部分を含む。
【0025】
この構成によれば、コーナキャップ(54)によってパネル本体(18)に対するコーナ部の表皮(42)の貼り付けが簡便且つ確実に行われる。
【0026】
本発明の一つの実施形態によるパネル装置群は、上述の実施形態のパネル装置(10)を2個有するパネル装置群であって、一方の前記パネル装置(10)に固定された前記取付用ベース部材(70)の前記主部(72)には頭部付きピンが取り付けられ、他方の前記パネル装置に固定された前記取付用ベース部材(70)の前記主部(72)には前記頭部付きピンが係合する係合孔が設けられ、前記頭部付きピンと前記係合孔との係合により、前記2個のパネル装置(10)が互いに直線状に接続されている。
【0027】
この構成によれば、取付用ベース部材(70)の使用のもとに、2個のパネル装置(10)の直線状の接続が多くの専用部品を必要とすることなく簡便且つ確実に行われる。
【0028】
本発明の一つの実施形態によるパネル装置群は、上述の実施形態のパネル装置(10)を2個有するパネル装置群であって、前記取付用ベース部材(70)とは異なった位置において各パネル装置(10)の前記外縁レール(38)の前記第2凹溝(40)との嵌合によって対応する前記外縁レール(38)に係止された2個の嵌合部(92A、92B)を互い一体に有する係止部(92)及び前記係止部(92)の一方の端部から相反する外方に向けて延出し各パネル装置(10)の前記外辺フレーム(22)の端部に固定される2個の固定片部(94、96)を含むパネル連結部材(90)を有する。
【0029】
この構成によれば、パネル連結部材(90)によって2個のパネル装置(10)の直線状の接続が多くの専用部品を必要とすることなく簡便且つ確実に行われる。
【0030】
本発明の一つの実施形態によるパネル装置群は、上述の実施形態のパネル装置(10)を2個有するパネル装置群であって、各パネル装置(10)の前記取付用ベース部材(70)の前記主部(72)に頭部付きピン(78)が取り付けられ、互いに90度の挟み角度を有する2面(110A、110B)の各々に前記頭部付きピンが係合する係合孔(110C、110D)を含む2面連結部材(110)を更に有し、各頭部付きピン(78)と対応する前記係合孔(110C、110D)との係合により前記2個のパネル装置(10)が平面視でL字状に接続されている。
【0031】
この構成によれば、取付用ベース部材(70)の使用のもとに、2個のパネル装置(10)のL字状の接続が多くの専用部品を必要とすることなく簡便且つ確実に行われる。
【0032】
本発明の一つの実施形態によるパネル装置群は、上述の実施形態のパネル装置(10)を3個有するパネル装置群であって、各パネル装置(10)の前記取付用ベース部材(70)の前記主部(72)に頭部付きピン(78)が取り付けられ、隣り合うもの同士で互いに90度の挟み角度を有する3面(120A、120B、120C)の各々に前記頭部付きピン(78)が係合する係合孔(120D、120E、120F)を含む3面連結部材(120)を更に有し、各頭部付きピン(78)と対応する前記係合孔(120D、120E、120F)との係合により前記3個のパネル装置(10)が平面視でT字状に接続されている。
【0033】
この構成によれば、取付用ベース部材(70)の使用のもとに、3個のパネル装置(10)のT字状の接続が多くの専用部品を必要とすることなく簡便且つ確実に行われる。
【0034】
本発明の一つの実施形態によるパネル装置群は、上述の実施形態のパネル装置(10)を4個有するパネル装置群であって、各パネル装置(10)の前記取付用ベース部材(70)の前記主部(72)に頭部付きピン(78)が取り付けられ、隣り合うもの同士で互いに90度の挟み角度を有する4面(130A、130B、130C、130D)の各々に前記頭部付きピン(78)が係合する係合孔(130E、130F、130G、130H)を含む4面連結部材(130)を更に有し、各頭部付きピン(78)と対応する前記係合孔(130E、130F、130G、130H)との係合により前記4個のパネル装置(10)が平面視で十字状に接続されている。
【0035】
この構成によれば、取付用ベース部材(70)の使用のもとに、4個のパネル装置(10)の十字状の接続が多くの専用部品を必要とすることなく簡便且つ確実に行われる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によるパネル装置及びパネル装置群によれば、各種のオプション部材の取付構造や複数のパネル装置同士の連結構造が一部共通化され、部品点数の削減のもとにコストが低減する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明によるパネル装置の一つの実施形態を示す斜視図
【
図4】本実施形態によるパネル装置の上部コーナ部分の拡大正面図
【
図6】本実施形態によるパネル装置の上部コーナ部分の分解斜視図
【
図7】本実施形態によるパネル装置の下部コーナ部分の拡大正面図
【
図8】本実施形態によるパネル装置の下部コーナ部分の分解斜視図
【
図10】本実施形態によるパネル装置に用いられる第1取付用ベース部材の拡大斜視図
【
図11】本実施形態による直列配置のパネル装置群の下側の接続部を示す部分断面図
【
図13】本実施形態によるパネル装置に用いられる第2取付用ベース部材の拡大斜視図
【
図14】本実施形態による直列配置のパネル装置群の上側の接続部を示す側面図
【
図16】本実施形態によるパネル装置に用いられるパネル連結部材の拡大斜視図
【
図17】本実施形態によるL字形配置のパネル装置群の側面図
【
図18】
図17の線XVIII-XVIIIに沿った拡大断面図
【
図20】本実施形態によるT字形配置のパネル装置群の要部の拡大断面図
【
図21】本実施形態による十字形配置のパネル装置群の要部の拡大断面図
【
図22】本実施形態によるパネル装置に用いられる脚部材の取付構造を示す側面図
【
図23】本発明によるパネル装置の他の実施形態を示す斜視図
【
図24】他の実施形態によるパネル装置の要部の断面図
【
図25】他の実施形態によるパネル装置の要部の拡大断面図
【
図26】他の実施形態によるパネル装置の要部の断面図
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下に、本発明によるパネル装置及びパネル装置群の一つの実施形態を、
図1~
図9を参照して説明する。
【0039】
図1に示されているように、本実施形態によるパネル装置10は、上下左右に1/4円弧によるコーナ部を有する略矩形をしており、下部に設けられた脚部材12によって床面F上に略垂直の起立姿勢で設置される。
【0040】
パネル装置10は、
図2に示されているように、紙製等のハニカム構造の芯板14及び芯板14の表裏両面に各々重ね合わされたウレタン樹脂等による2枚の外側板16を含む矩形のパネル本体18を有する。パネル本体18は表裏両面に矩形の平らな主面20を有する。パネル本体18の表裏には各々主面20を覆うように織布等による表皮42が張られている。
【0041】
パネル本体18の各外片には外辺フレーム22が取り付けられている。外辺フレーム22は、アルミニウム押出材等による直線状のものであり、
図3に示されているように、外方に向けて開口した第1凹溝24を画定する凹溝構成部26A及び凹溝構成部26Aと協働して凹溝構成部26Aの外側に箱形断面形状を画定する外壁部26Bを互いに一体に有するフレーム本体部26と、フレーム本体部26の外壁部26Bによる底部26C(第1凹溝24の開口側とは反対の側)からパネル本体18の表裏方向(以降、パネル本体18の幅方向と云う)に互いに隔置されて各々外方に延出した2個のパネル取付片28とを互いに一体に有する。2個のパネル取付片28は連結片30によって互いに連結されている。これにより、2個のパネル取付片28は連結片30及びフレーム本体部26の底部26Cと協働して箱形断面形状を構成する。これにより、外辺フレーム22は、複数の箱形断面形状の部分を含んで高い曲げ剛性を有する。
【0042】
2個のパネル取付片28間には2個のパネル取付片28によって両面を挟まれるようにして芯板14の外縁が嵌合している。各パネル取付片28の外側には各外側板16の外縁が接着剤等によって貼着されている。
【0043】
フレーム本体部26は、凹溝構成部26Aの底部に、後述するセルフタップねじ76等よって雌ねじを形成されるC字形断面形状による雌ねじ形成部34を有する。雌ねじ形成部34は、両側を凹溝構成部26Aに接続され、且つ底部をリブ26Dによってフレーム本体部26の底部26Cに接続されている。これにより、雌ねじ形成部34は凹溝構成部26A及び外壁部26Bに対して高い取付強度を有する。
【0044】
フレーム本体部26は第1凹溝24の両側に各々外方に向けて先細りになるべく傾斜した傾斜部36を含む。各傾斜部36は主面20から面一に外方に延出した仮想平面Aと傾斜部36の外面36Aとがなす角度θが45度をなしている。
【0045】
外辺フレーム22には樹脂成形品による直線状の外縁レール38が装着されている。外縁レール38は、略U字形の断面形状を有し、外辺フレーム22と同方向に延在するスリット状の溝入口部38Aによって外方に向けて開口した第2凹溝40を画定しており、スリット状の溝入口部38Aの両側の外面に形成された係合溝38Bが対応する側の傾斜部36の先端部(遊端部)36Bに嵌合することによって外縁レール38に固定されている。外縁レール38は、溝入口部38Aの両側の内面から各々溝内側に張り出して第2凹溝40に沿って延在する一対の突条(突部)38Cを含んでいる。
【0046】
外縁レール38の溝入口部38Aには、
図3に仮想線によって示されているように、意匠(化粧)用のレール状キャップ39が装着されていてよい。
【0047】
各表皮42は、傾斜部36の外面に沿って延在する部分を含んで外辺フレーム22の両側を被覆する部分を有し、傾斜部36の先端部36Bと外縁レール38の係合溝38Bに挟まれて外辺フレーム22に固定された外縁42Aを含む。これにより、外縁レール38を利用してパネル本体18に対する表皮42の貼り付けが簡便且つ確実に行われる。
【0048】
各表皮42の外縁42Aには帯状のゴム44が縫い付けられている。ゴム44は、各表皮42の外周の延在するループをなし、表皮42の外縁42Aを外辺フレーム22に係止する表皮42の仮止めを行う。これにより、各表皮42の取付作業性が向上する。尚、ゴム44に代えて締め付けて結ぶことができる紐が用いられてもよい。
【0049】
パネル本体18の上側の各角部には、
図4に示されているように、互いに隣り合う外辺フレーム22の端部に接続された1/4円弧状の上部コーナフレーム46が取り付けられている。上部コーナフレーム46は、
図5及び
図6に示されているように、2個の半体46Aをねじ48によって互い連結されたものであり、外辺フレーム22の端部から凹溝構成部26A及び外壁部26Bにより画定された空間に挿入される挿入片46B及びパネル取付片28等による箱形断面形状部に挿入されてねじ50によって外辺フレーム22に固定される挿入片46Cを両端に有し、両端に隣接する各第1凹溝24に連続して外方に向けて開口した円弧状の第3凹溝52を画定している。
【0050】
上部コーナフレーム46は、外辺フレーム22と同様に、第3凹溝52の開口側の両側に各々パネル本体18の主面20に対して先細りになるべく外壁部46Dの両側部から各々45度傾斜して外方に延出した表裏一対の傾斜部47を含む。傾斜部47は外辺フレーム22の傾斜部36に連続する傾斜面になる。
【0051】
上部コーナフレーム46には第3凹溝52に嵌合して上部コーナフレーム46に固定された樹脂製の円弧状のコーナキャップ54が取り付けられている。
【0052】
表皮42の外縁42Aは上部コーナフレーム46とコーナキャップ54とに挟まれて上部コーナフレーム46に固定される部分を含む。これにより、パネル本体18に対するコーナ部分の表皮42の貼り付けが簡便且つ確実に行われる。
【0053】
パネル本体18の下側の各角部には、
図7及び
図8に示されているように、互いに隣り合う外辺フレーム22の端部に接続された/4円弧状の下部コーナフレーム56が取り付けられている。下部コーナフレーム56は、2個の半体56Aをねじ58によって互い連結されたものであり、外辺フレーム22の端部から凹溝構成部26A及び外壁部26Bにより画定された空間に挿入される挿入片56B及びパネル取付片28等による箱形断面形状部に挿入されてねじ60によって外辺フレーム22に固定される挿入片56Cを両端に有し、両端に隣接する各第1凹溝24に連続して外方に向けて開口した円弧状の第4凹溝62を画定している。
【0054】
下部コーナフレーム56は、外辺フレーム22と同様に、第4凹溝62の開口側の両側に各々パネル本体18の主面20に対して先細りになるべく外壁部56Dの両側部から各々45度傾斜して外方に延出した表裏一対の傾斜部57を含む。傾斜部57は外辺フレーム22の傾斜部36に連続する傾斜面になる。
【0055】
下部コーナフレーム56の内部には複数のナット64が取り付けられている。下部コーナフレーム56には第4凹溝62に配置された脚取付ブロック66が各ナット64に螺合するボルト68によって取り付けられている。脚取付ブロック66には脚取付ブロック66から下方に延出するロッド状の脚部材12が取り付けられている。
【0056】
このようにして、脚部材12が脚取付ブロック66によって下部コーナフレーム56に簡便且つ確実に取り付けられる。
【0057】
外辺フレーム22及び外縁レール38の端部には、
図9に示されているように、第1取付用ベース部材70が取り付けられる。第1取付用ベース部材70は、アルミニウムの鋳造品であり、
図10及び
図11に示されているように、外辺フレーム22及び外縁レール38と同方向に延在する帯状の主部72及び主部72の一方の端部から外辺フレーム22の第1凹溝24の内方(底部側)に向けて延出した固定片部74を有する。
【0058】
主部72は、両側部から各々外方に張り出した突条部72Aを有し、外縁レール38の端部から第2凹溝40に挿入されることにより、突条部72Aと外縁レール38の突条部38Cとが係合する。主部72はこの係合によって外縁レール38に係止される。主部72は他部品の取り付けのために第1凹溝24及び第2凹溝40から溝外方に向けて露出する外面72Bを含む。換言すると、主部72は溝入口部38Aから外方に露出する外面72Bを含む。外面72Bには長手方向の複数箇所に他部品の取り付けためのねじ孔72Cが形成されている。
【0059】
このように、取付用ベース部材70が第1凹溝24から溝外方に向けて露出する部分を含む主部72を有していることにより、第1取付用ベース部材70を共通部品として主部72に各種のオプション部材を取り付けることや複数のパネル装置10同士の連結を行うことが可能になる。
【0060】
主部72は突条部72Aと外縁レール38の突条部38Cとの係合により、外縁レール38に対する取付強度が向上する。これにより第1取付用ベース部材70の主部72を用いたオプション部材の取付強度や複数のパネル装置10同士の連結強度が向上する。
【0061】
固定片部74は、ボルト通し孔74Aを貫通するセルフタップねじ76が外辺フレーム22の雌ねじ形成部34に回転されながら挿入されることにより、セルフタップのもとに外辺フレーム22の端部に固定される。
【0062】
図11及び
図12に示されているように、2個のパネル装置10が互いに直線状に接続されるパネルレイアウト(直列配置)では、一つのねじ孔72Cに螺合して主部72に頭部付きピン78が取り付けられた第1取付用ベース部材70が一方のパネル装置10の上下方向に延在する外辺フレーム22の下端部に取り付けられ、他方のパネル装置10の上下方向に延在する外辺フレーム22の下端部に第2取付用ベース部材80が取り付けられる。
【0063】
第2取付用ベース部材80は、アルミニウムの鋳造品であり、
図11及び
図13に示されているように、外辺フレーム22及び外縁レール38と同方向に延在する帯状の主部82及び主部82の一方の端部から外辺フレーム22の第1凹溝24の内方(底部側)に向けて延出した固定片部84を有する。
【0064】
主部82は両側部から各々外方に張り出した突条部82Aを有し、外縁レール38の端部から第2凹溝40に挿入されることにより、突条部82Aと外縁レール38の突条部38Cとが係合する。主部82はこの係合によって外縁レール38に係止される。主部82は他部品の取り付けのために第1凹溝24及び第2凹溝40から溝外方に向けて露出する外面82Bを含む。換言すると、主部82は溝入口部38Aから外方に露出する外面82Bを含む。外面82Bには頭部付きピン78が係合可能なリップ付溝形断面形状の凹部82Cが形成されている。
【0065】
固定片部84は、ボルト通し孔84Aを貫通するセルフタップねじ86が外辺フレーム22の雌ねじ形成部34に回転されながら挿入されることにより、セルフタップのもとに外辺フレーム22の端部に固定される。
【0066】
図11及び
図12に示されているように、2個のパネル装置10が互いに隣接して直線状に並べられた状態で、第1取付用ベース部材70の頭部付きピン78が第2取付用ベース部材80の凹部82Cに落とし込みによって係合することにより、2個のパネル装置10が互いに直線状に接続される。
【0067】
このように、2個のパネル装置10が第1取付用ベース部材70及び第2取付用ベース部材80によって、多くの専用部品を必要とすることなく簡便且つ確実に、互いに直線状に接続される。
【0068】
この2個のパネル装置10は、
図14及び
図15に示されているように、互いの上端部をパネル連結部材90によって互いに直線状に接続(連結)されている。パネル連結部材90は、
図14及び
図16に示されているように、外辺フレーム22及び外縁レール38と同方向に延在する帯状の係止部92及び係止部92の一方の端部から相反する外方に向けて延出して各パネル装置10の外辺フレーム22の端部に固定される2個の固定片部94、96を有する。
【0069】
係止部92は隣り合う各パネル装置10の外縁レール38の第2凹溝40に挿入される2個の嵌合部92A及び92Bを互い一体に有する。嵌合部92A及び92Bは両側部から各々外方に張り出した突部92C、92Dを有し、各外縁レール38の端部から第2凹溝40に挿入されることにより、突部92C、92Dと対応する外縁レール38の突条部38Cとが係合する。係止部92はこの係合によって外縁レール38に係止される。
【0070】
固定片部94、96は、ボルト通し孔94A、96Aを貫通するセルフタップねじ98、100が対応する外辺フレーム22の雌ねじ形成部34に回転されながら挿入されることにより、セルフタップのもとに各外辺フレーム22の端部に固定される。
【0071】
図17~
図19に示されているように、2個のパネル装置10が平面視でL字状に接続されるパネルレイアウト(L字形配置)では、2個のパネル装置10の接続に、各パネル装置10の上端部及び下端部の各々に取り付けられた頭部付きピン78付きの第1取付用ベース部材70及び2面連結部材110が用いられる。
【0072】
第1取付用ベース部材70は、各パネル装置10の上下方向に延在する外辺フレーム22の上端部及び下端部に取り付けられる。各第1取付用ベース部材70のパネル装置10に対する取り付けは前述の直線状の接続の場合と同様であるので、その説明は省略する。
【0073】
2面連結部材110は、パネル装置10の上下方向に延在する一つの外辺フレーム22に沿って上下方向に延在するポスト状のものであり、略台形の断面形状を有し、互いに90度の挟み角度を有する2個の外面110A、110Bの各々に、各外面110A、110Bの上端及び下端に開口した切り欠きによる係合孔110C、110Dを有する。
【0074】
上下方向に延在する―つの外辺フレーム22が90度の挟み角をもって突き合わされるように、2個のパネル装置10が配置され、各第1取付用ベース部材70の頭部付きピン78が対応する係合孔110C、110Dに係合するように、各第1取付用ベース部材70が対応するパネル装置10に取り付けられる。これにより、2個のパネル装置10が平面視でL字形に接続される。
【0075】
このように、4個のパネル装置10が2個の第1取付用ベース部材70及び1個の2面連結部材110によって、多くの専用部品を必要とすることなく簡便且つ確実に、平面視でL字形に接続される。
【0076】
2面連結部材110の各外面110A、110Bの上端近傍及び下端近傍には樹脂製の係止部材112が取り付けられている。係止部材112は、対応するパネル装置10の外縁レール38の第2凹溝40に係合するクリップ112Aを含む。
【0077】
各パネル装置10の外縁は表裏両面を傾斜部36によって45度の面取り形状になっているから、
図18に示されているように、上下方向に延在する―つの外辺フレーム22が90度の挟み角をもって突き合わされるパネル配置において、2個のパネル装置10の挟み角側(突き合わせ部の内側)の傾斜部36同士が互いに平行になり、互いに隣接する2個のパネル装置10間に大きい隙間が生じることがない。2面連結部材110はこの隙間を塞ぐように配置されるから、L字形配置の2個のパネル装置10間から光が漏れることがない密閉性が得られる。
【0078】
このL字形配置の2個のパネル装置10の突き合わせ部の外側は、各パネル装置10の外側の傾斜部36が面一状に延在し、しかも、2面連結部材110の外側の面110Eが外側の傾斜部36が面一状に延在する面になっていることにより、見栄えのよい仕切りが行われる。
【0079】
図20に示されているように、4個のパネル装置10が平面視でT字状に接続されるパネルレイアウトでは、3個のパネル装置10の接続に、各パネル装置10の上端部材及び下端部の各々に取り付けられた頭部付きピン78付きの第1取付用ベース部材70及び3面連結部材120が用いられる。
【0080】
第1取付用ベース部材70は、各パネル装置10の上下方向に延在する外辺フレーム22の上端部及び下端部に取り付けられる。各第1取付用ベース部材70のパネル装置10に対する取り付けは前述の直線状の接続の場合と同様であるので、その説明は省略する。
【0081】
3面連結部材120は、パネル装置10の上下方向に延在する一つの外辺フレーム22に沿って上下方向に延在するポスト状のものであり、略八角形の断面形状を有し、隣り合うもの同士で互いに90度の挟み角度を有する3個の外面120A、120B、120Cの各々に、各外面120A、120B、120Cの上端及び下端に開口した切り欠きによる係合孔120D、120E、120Fを有する。
【0082】
上下方向に延在する―つの外辺フレーム22が90度の挟み角をもって突き合わされるように、3個のパネル装置10が配置され、各第1取付用ベース部材70の頭部付きピン78が対応する係合孔120D、120E、120Fに係合するように、各第1取付用ベース部材70が対応するパネル装置10に取り付けられる。これにより、3個のパネル装置10が平面視でT字形に接続される。
【0083】
尚、この実施形態でも、係止部材112、114と同様の係止部材(不図示)が用いられ、各パネル装置10に対する3面連結部材120の上下方向の位置が決められる。
【0084】
各パネル装置10の外縁は表裏両面を傾斜部36によって45度の面取り形状になっているから、
図20に示されているように、上下方向に延在する―つの外辺フレーム22が90度の挟み角をもって突き合わされるパネル配置において、隣接する2個のパネル装置10の挟み角側(突き合わせ部の内側)の傾斜部36同士が互いに平行になり、互いに隣接する2個のパネル装置10間に大きい隙間が生じることがない。3面連結部材120はこの隙間を塞ぐように配置されるから、T字形配置の3個のパネル装置10間から光が漏れることがない密閉性が得られる。
【0085】
このように、3個のパネル装置10が6個の第1取付用ベース部材70及び1個の3面連結部材120によって、多くの専用部品を必要とすることなく簡便且つ確実に、平面視でT字形に接続される。
【0086】
図21に示されているように、4個のパネル装置10が平面視で十字状に接続されるパネルレイアウトでは、4個のパネル装置10の接続に、各パネル装置10の上端部材及び下端部の各々に取り付けられた頭部付きピン78付きの第1取付用ベース部材70及び4面連結部材130が用いられる。
【0087】
第1取付用ベース部材70は、各パネル装置10の上下方向に延在する外辺フレーム22の上端部及び下端部に取り付けられる。各第1取付用ベース部材70のパネル装置10に対する取り付けは前述の直線状の接続の場合と同様であるので、その説明は省略する。
【0088】
4面連結部材130は、パネル装置10の上下方向に延在する一つの外辺フレーム22に沿って上下方向に延在するポスト状のものであり、略正八角形の断面形状を有し、隣り合うもの同士で互いに90度の挟み角度を有する4個の外面130A、130B、130C、130Dの各々に、各外面130A、130B、130C、130Dの上端及び下端に開口した切り欠きによる係合孔130E、130F、130G、130Hを有する。
【0089】
上下方向に延在する―つの外辺フレーム22が90度の挟み角をもって突き合わされるように、4個のパネル装置10が配置され、各第1取付用ベース部材70の頭部付きピン78が対応する係合孔130E、130F、130G、130Hに係合するように、各第1取付用ベース部材70が対応するパネル装置10に取り付けられる。これにより、4個のパネル装置10が平面視で十字形に接続される。
【0090】
このように、4個のパネル装置10が4個の第1取付用ベース部材70及び1個の4面連結部材130によって、多くの専用部品を必要とすることなく簡便且つ確実に、平面視で十字形に接続される。
【0091】
各パネル装置10の外縁は表裏両面を傾斜部36によって45度の面取り形状になっているから、
図21に示されているように、上下方向に延在する―つの外辺フレーム22が90度の挟み角をもって突き合わされるパネル配置において、隣接する2個のパネル装置10の挟み角側(突き合わせ部の内側)の傾斜部36同士が互いに平行になり、互いに隣接する2個のパネル装置10間に大きい隙間が生じることがない。4面連結部材130はこの隙間を塞ぐように配置されるから、十字形配置の4個のパネル装置10間から光が漏れることがない密閉性が得られる。
【0092】
他の実施形態として、
図22に示されているように、脚部材12に代えて、上下方向に外辺フレーム22の下端部に取り付けられた第1取付用ベース部材70に複数のボルト140によって固定された脚部材142が用いられてもよい。
【0093】
脚部材142は、上下方向に延在し、第1取付用ベース部材70の主部72にボルト140によって固定される取付主部142A及び取付主部142Aの下端からパネル装置10の表裏方向に各々延出した延出脚片142B、142Cを有し、延出脚片142B、142Cの遊端に取り付けられたPP樹脂製の脚部材144、146によって床面F上に設置される。
【0094】
このようにして脚部材144、146は第1取付用ベース部材70によって外辺フレーム22に簡便且つ確実に取り付けられる。
【0095】
【0096】
水平方向に延在する上側の外辺フレーム22の両端に第1取付用ベース部材70の固定片部74がセルフタップねじ76によって固定されている。各第1取付用ベース部材70の主部72の外面72Bは外辺フレーム22の第1凹溝24及び外縁レール38の第2凹溝40の上向きの開口から外方に露出している。
【0097】
各第1取付用ベース部材70の主部72には取付部材150が取り付けられている。各取付部材150は、金属板のプレス成形品であり、パネル本体18の上部において外縁レール38の第2凹溝40に正対して対応する第1取付用ベース部材70の主部72にねじ152によって固定される中央片150A、中央片10Aの各側縁に接続されて各傾斜部36に正対する矩形の傾斜側片150B、150C及び傾斜側片150B、150Cの各々から略直角に起立した起立片150D、150Eを含む。
【0098】
各起立片150D、150Eにはボルト154、156によって傾斜天井パネル158、160の基端部158A、160Aが固定されている。傾斜天井パネル158、160は、対応する起立片150D、150Eに固定された基端部158A、160Aを含み、基端部158A、160Aから斜め上方に延在している。
【0099】
このように、傾斜天井パネル158、160は、第1取付用ベース部材70及び取付部材150により、傾斜部36を利用して外辺フレーム22に対して容易に且つ確実に傾斜配置される。
【0100】
尚、傾斜天井パネル158、160は、傾斜配置により上方へ拡散する音波を反射し、話し声等の拡散を抑制する作用を生じる。
【0101】
図26に示されているように、パネル本体18の片側にのみ傾斜天井パネル158が設けられていてもよい。この場合には起立片150Eが省略された取付部材150が用いられる。
【0102】
上述したように、第1取付用ベース部材70は、パネル装置10同士の接続、脚部材142や傾斜天井パネル158、160等の各種のオプション部材の取り付けに共用される。これにより、各種のオプション部材の取付構造や複数のパネル装置同士の連結構造が一部共通化され、多くの専用部品を必要としないことによる部品点数の削減のもとにコストが低減する。
【0103】
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、傾斜部36の角度θは45度以下の角度であってもよい。雌ねじ形成部34は、C字形の断面形状に限られることはなく、円筒状形状であってもよい。脚部材142には脚部材144、146に代えてキャスタ等が取り付けられていてもよい。
【0104】
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
【符号の説明】
【0105】
10 :パネル装置
12 :脚部材
14 :芯板
16 :外側板
18 :パネル本体
20 :主面
22 :外辺フレーム
24 :第1凹溝
26 :フレーム本体部
26A :凹溝構成部
26B :外壁部
26C :底部
26D :リブ
28 :パネル取付片
30 :連結片
34 :雌ねじ形成部
36 :傾斜部
36A :外面
36B :先端部
38 :外縁レール
38A :溝入口部
38B :係合溝
38C :突条部
39 :レール状キャップ
40 :第2凹溝
42 :表皮
42A :外縁
44 :ゴム
46 :上部コーナフレーム
46A :半体
46B :挿入片
46C :挿入片
46D :外壁部
47 :傾斜部
48 :ねじ
50 :ねじ
52 :第3凹溝
54 :コーナキャップ
56 :下部コーナフレーム
56A :半体
56B :挿入片
56C :挿入片
56D :外壁部
57 :傾斜部
58 :ねじ
60 :ねじ
62 :第4凹溝
64 :ナット
66 :脚取付ブロック
68 :ボルト
70 :第1取付用ベース部材
72 :主部
72A :突条部
72B :外面
72C :ねじ孔
74 :固定片部
74A :ボルト通し孔
76 :セルフタップねじ
78 :頭部付きピン
80 :第2取付用ベース部材
82 :主部
82A :突条部
82B :外面
82C :凹部
84 :固定片部
84A :ボルト通し孔
86 :セルフタップねじ
90 :パネル連結部材
92 :係止部
92A :嵌合部
92B :嵌合部
92C :突部
92D :突部
94 :固定片部
94A :ボルト通し孔
96 :固定片部
96A :ボルト通し孔
98 :セルフタップねじ
100 :セルフタップねじ
110 :2面連結部材
110A :外面
110B :外面
110C :係合孔
110D :係合孔
110E :面
112 :係止部材
112A :クリップ
120 :3面連結部材
120A :外面
120B :外面
120C :外面
120D :係合孔
120E :係合孔
120F :係合孔
130 :4面連結部材
130A :外面
130B :外面
130C :外面
130D :外面
130E :係合孔
130F :係合孔
130G :係合孔
130H :係合孔
140 :ボルト
142 :脚部材
142A :取付主部
142B :延出脚片
142C :延出脚片
144 :脚部材
146 :脚部材
150 :取付部材
150A :中央片
150B :傾斜側片
150C :傾斜側片
150D :起立片
150E :起立片
152 :ねじ
154 :ボルト
156 :ボルト
158 :傾斜天井パネル
158A :基端部
160 :傾斜天井パネル
160A :基端部