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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】提供装置、提供方法及び提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/955 20190101AFI20221214BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20221214BHJP
【FI】
G06F16/955
G06Q30/02
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020050259
(22)【出願日】2020-03-19
(65)【公開番号】P2021149695
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2021-08-19
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大町 一輝
(72)【発明者】
【氏名】村上 悠子
【審査官】原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-196063(JP,A)
【文献】特開2014-048998(JP,A)
【文献】特開2008-299396(JP,A)
【文献】特開2012-073795(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0132906(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に対して提示するコンテンツであって、第1ドメインから所定の第2ドメインに遷移する利用者に対して当該第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に、当該第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための識別情報を付与する付与部と、
前記識別情報が付与された所在情報を提供する提供部と
を有し、
前記付与部は、
前記所在情報に、利用者が前記第1ドメインで入力した検索クエリを示す前記識別情報を付与する
ことを特徴とする提供装置。
【請求項2】
前記付与部は、
利用者端末から取得される情報を示す前記識別情報を所在情報に付与する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項3】
前記付与部は、
利用者端末のブラウザから取得される情報を示す前記識別情報を所在情報に付与する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提供装置。
【請求項4】
前記付与部は、
前記所在情報に、利用者の前記第1ドメインにおける行動を示す前記識別情報を付与する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項5】
前記付与部は、
前記所在情報に、前記第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツを示す前記識別情報を付与する
ことを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項6】
前記付与部は、
前記所在情報に、前記第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツであって、利用者が前記第2ドメインに遷移する際の遷移元であるコンテンツを示す前記識別情報を付与する
ことを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項7】
前記付与部は、
前記所在情報に、利用者の前記第1ドメインにおける行動と、各行動を行った日時とを示す前記識別情報を付与する
ことを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項8】
前記付与部は、
利用者に対して提示するコンテンツの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)に、前記識別情報を付与する
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項9】
前記付与部は、
前記所在情報の末尾に前記識別情報を付与する
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項10】
前記付与部は、
暗号化された前記識別情報を前記所在情報に付与する
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項11】
前記提供部は、
各コンテンツを示すとともに、各コンテンツの所在情報として、前記識別情報が付与された所在情報を含む検索結果コンテンツを利用者端末に提供する
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項12】
利用者からコンテンツの選択を受け付ける受付部
をさらに有し、
前記付与部は、
利用者に提示された複数のコンテンツのうち利用者が選択したコンテンツの所在情報に前記識別情報を付与し、
前記提供部は、
前記識別情報が含まれる所在情報を、アクセス先を示す情報として出力する
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項13】
前記付与部は、
第2ドメインから第1ドメインに遷移する利用者に対して第1ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第1所在情報に付与された情報であって、第2ドメインにおいて当該利用者を識別するための情報である第1識別情報と、第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための第2識別情報とを、第1ドメインから第2ドメインに遷移する当該利用者に対して第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第2所在情報に付与する
ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する提供方法であって、
利用者に対して提示するコンテンツであって、第1ドメインから所定の第2ドメインに遷移する利用者に対して当該第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に、当該第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための識別情報を付与する付与工程と、
前記識別情報が付与された所在情報を提供する提供工程と
を含み、
前記付与工程は、
前記所在情報に、利用者が前記第1ドメインで入力した検索クエリを示す前記識別情報を付与する
ことを特徴とする提供方法。
【請求項15】
利用者に対して提示するコンテンツであって、第1ドメインから所定の第2ドメインに遷移する利用者に対して当該第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に、当該第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための識別情報を付与する付与手順と、
前記識別情報が付与された所在情報を提供する提供手順と
をコンピュータに実行させ
前記付与手順は、
前記所在情報に、利用者が前記第1ドメインで入力した検索クエリを示す前記識別情報を付与する
ことを特徴とする提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供装置、提供方法及び提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して様々な情報を利用者に提供する技術が知られている。このような技術の一例として、利用者が入力した検索キーワードに対応する広告を提供する検索連動型広告の技術が知られている。また、広告を閲覧した利用者が入力した検索キーワードのうち、入力頻度が高い検索キーワードを、検索連動型広告のキーワードとする技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5577385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、利用者に関する適切な情報を提供できない恐れがある。
【0005】
例えば、上述した従来技術では、広告主の広告を閲覧したユーザを特定し、当該ユーザが入力した検索キーワードを、検索連動型広告のキーワードの候補として広告主に提示する。しかしながら、このような従来技術では、利用者が入力した検索キーワードを広告主に提供しているに過ぎず、所定のウェブコンテンツの閲覧や、所定の取引対象の購入などといった利用者の各種の行動に関する情報を広告主に提供することはできないため、利用者に関する適切な情報を提供できない恐れがある。
【0006】
ここで、ある取引対象のウェブコンテンツを閲覧した利用者は、その取引対象を購入する可能性が高いと推定される。このため、取引対象のウェブコンテンツを閲覧した利用者に対し、取引対象の広告を提供するといった手法が考えられる。例えば、クッキー等の技術を用いて、所定の取引対象と対応する第1ドメイン内での利用者の行動を収集し、収集した行動に基づいて、利用者が第2ドメインに属するウェブコンテンツを閲覧した際に、所定の取引対象に関する広告を提供するといったリターゲティングの手法が考えられる。
【0007】
しかしながら、このようなリターゲティングの技術では、第2ドメインのサーバ装置が、第1ドメイン内での利用者の行動を収集するために、所謂サードパーティークッキーが発行されることとなる。このようなサードパーティークッキーは、プライバシーの観点から、使用を制限される傾向にあるため、第2ドメインのサーバ装置が第1ドメイン内での利用者の行動を収集することができなくなる恐れがある。
【0008】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者に関する適切な情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願に係る提供装置は、利用者に対して提示するコンテンツの所在を示す所在情報に、利用者を識別するための識別情報を付与する付与部と、前記識別情報が付与された所在情報を提供する提供部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
実施形態の一態様によれば、利用者に関する適切な情報を提供できるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1の実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。
図2図2は、第2の実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。
図3図3は、第3の実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る第1ドメインサーバの構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る行動情報データベースの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るコンテンツデータベースの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る第2アプリケーションの構成例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る提供処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、第1ドメインサーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略さ
れる。
【0013】
〔1.実施形態〕
〔1-1.第1の実施形態における提供処理の一例〕
図1を用いて、本実施形態の提供装置等により実現される第1の実施形態に係る提供処理を説明する。図1は、第1の実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。なお、図1では、本願に係る提供装置の一例である第1ドメインサーバ10によって、実施形態に係る提供処理などが実現されるものとする。
【0014】
図1に示すように、実施形態に係る提供システム1は、第1ドメインサーバ10と、端末装置100と、第2ドメインサーバ200とを含む。第1ドメインサーバ10、端末装置100及び第2ドメインサーバ200は、ネットワークN(例えば、図4参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した提供システム1には、複数台の第1ドメインサーバ10、複数台の端末装置100及び複数台の第2ドメインサーバ200が含まれていてもよい。
【0015】
図1に示す第1ドメインサーバ10は、提供処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。図1の例において、第1ドメインサーバ10は、利用者に情報検索に関するサービスを提供する第1ドメインに属する情報処理装置であり、利用者から受け付けた検索クエリに対応するコンテンツ(例えば、ウェブサイトや、ウェブページ、広告主から入稿された広告コンテンツなど)を提供する。
【0016】
図1に示す端末装置100は、利用者によって利用される情報処理装置である。端末装置100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、端末装置100は、第1ドメインサーバ10や第2ドメインサーバ200によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、端末装置100がスマートフォンである場合を示す。
【0017】
また、端末装置100は、所定の情報処理を実現する制御情報を第1ドメインサーバ10や第2ドメインサーバ200から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、第1ドメインサーバ10や第2ドメインサーバ200から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0018】
図1に示す第2ドメインサーバ200は、利用者に各種コンテンツを提供するドメインであって、第1ドメインを取得した事業者とは異なる事業者により取得されたドメインである第2ドメインに属する情報処理装置である。なお、第2ドメインサーバ200が提供するコンテンツは、例えば、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピング(電子商取引)サイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、SNS(Social Networking Service)サイト、ウェブブログなどに関するコンテンツであってもよい。また、第2ドメインサーバ200が利用者に提供するコンテンツは、例えば、端末装置100にインストールされた各種アプリケーション(以下、「アプリ」と記載する場合がある)に関するコンテンツであってもよい。具体的には、第2ドメインサーバ200が利用者に提供するコンテンツは、ポータルアプリ、ニュースアプリ、オークションサイト、天気予報アプリ、ショッピングアプリ、ファイナンス(株価)アプリ、路線検索アプリ、地図提供アプリ、旅行アプリ、飲食店紹介アプリ、SNSアプリ、ブログ閲覧アプリ等に関するコンテンツであってもよい。また、第2ドメインサーバ200が利用者に提供するコンテンツは、利用者に提供される広告に関連するコンテンツ(例えば、ランディングページ)や、各種事業者に関連するコンテンツ(例えば、ホームページ)などであってもよい。
【0019】
以下、図1を用いて、第1ドメインサーバ10が行う提供処理について説明する。なお、以下の説明では、端末装置100が利用者U1により利用される例を示す。また、以下の説明では、端末装置100を利用者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を端末装置100と読み替えることもできる。
【0020】
まず、第1ドメインサーバ10は、利用者の第1ドメインでの行動に関する第1行動情報を収集する(ステップSa1)。例えば、第1ドメインサーバ10は、第1ドメインが提供するサービスにおいて、利用者U1が入力した検索クエリや、閲覧したコンテンツなどの行動の履歴を示す行動履歴と、利用者U1が各行動を行った日時とを含む第1行動情報を収集し、第1ドメインにおける利用者U1の識別子(利用者ID「UID#11」)に紐付けて管理する。
【0021】
続いて、第1ドメインサーバ10は、利用者U1が入力した検索クエリを受け付ける(ステップSa2)。例えば、第1ドメインサーバ10は、第1ドメインが提供するサービスにおいて、利用者U1が入力した検索クエリを受け付ける。
【0022】
続いて、第1ドメインサーバ10は、受け付けた検索クエリに対応する検索結果を収集する(ステップSa3)。例えば、第1ドメインサーバ10は、検索クエリに対応するウェブサイトや、ウェブページ、広告コンテンツなどの各コンテンツの情報(例えば、URL(Uniform Resource Locator))を自装置の記憶部から収集し、収集した情報に基づき検索結果を示す検索結果コンテンツを生成する。
【0023】
続いて、第1ドメインサーバ10は、利用者U1を識別するための識別情報を暗号化する(ステップSa4)。例えば、第1ドメインサーバ10は、第1ドメインにおける利用者U1の利用者IDや、第1行動情報、検索結果コンテンツのURLなどを示す識別情報を、第2ドメインを取得した事業者以外が復号できないように暗号化する。具体的な例を挙げると、第1ドメインサーバ10は、共通鍵暗号(例えば、AES(Advanced Encryption Standard))や公開鍵暗号(例えば、RSA(Rivest-Shamir-Adleman cryptosystem))等を用いて、識別情報を可逆暗号化する。なお、第1ドメインサーバ10は、MD5(Message Digest Algorithm 5)やSHA(Secure Hash Algorithm)等を用いて、識別情報を不可逆暗号化(ハッシュ化)してもよい。
【0024】
続いて、第1ドメインサーバ10は、検索結果を示す検索結果コンテンツに含まれるURLに、暗号化した識別情報(以下、「暗号化識別情報」と記載する場合がある)を付与する(ステップSa5)。例えば、第1ドメインサーバ10は、検索結果コンテンツに含まれる各コンテンツのURLの末尾に、暗号化識別情報「0123456」を付与する。
【0025】
続いて、第1ドメインサーバ10は、検索結果コンテンツを提供する(ステップSa6)。例えば、第1ドメインサーバ10は、検索クエリに対応する各コンテンツのURLの末尾に暗号化識別情報が付与された検索結果コンテンツを端末装置100に提供し、画面に表示させる。
【0026】
続いて、端末装置100は、利用者U1が選択したコンテンツのURLに対応するドメインにアクセスする(ステップSa7)。例えば、端末装置100は、検索結果コンテンツに含まれるコンテンツのうち、利用者U1が選択したコンテンツのURLに対応する第2ドメインサーバ200に対し、当該URLを送信する。
【0027】
続いて、第2ドメインサーバ200は、コンテンツを端末装置100に提供する(ステップSa8)。例えば、第2ドメインサーバ200は、端末装置100から送信されたURLに対応するコンテンツを端末装置100に提供する。
【0028】
続いて、第2ドメインサーバ200は、第2ドメインでの行動に関する第2行動情報と、暗号化識別情報とを紐付けて管理する(ステップSa9)。例えば、第2ドメインサーバ200は、第2ドメインにおける利用者U1の利用者ID「UID#21」と、利用者U1の第2行動情報と、端末装置100から送信されたURLの末尾に付与された暗号化識別情報とを紐付けて管理する。
【0029】
以上のように、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、第1ドメインにおける利用者の識別情報を、第1ドメインとは異なる第2ドメインに提供することができる。これにより、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、サードパーティークッキーの使用が制限される場合であっても、暗号化識別情報を復号することにより、第2ドメインが第1ドメインにおける利用者の行動をトラッキングすることができる。したがって、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、例えば、第2ドメインに関連する広告コンテンツが第1ドメインにおいて配信される場合、第2ドメインのサービスを利用する利用者が第1ドメインから送客されたか否かを示す情報を、第2ドメインに提供することができる。また、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、第2ドメインが、第1ドメインから第2ドメインに遷移した利用者に対して第1ドメインにおける行動に基づくコンテンツの提供(すなわち、リターゲティング)を行うことを可能とする。すなわち、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、利用者に関する適切な情報を提供することができる。
【0030】
〔1-2.第2の実施形態における提供処理の一例〕
なお、本実施形態に係る提供装置が提供する情報は、識別情報を付加したURLに限られない。ここで、図2を用いて、本実施形態の提供装置等により実現される第2の実施形態に係る提供処理について説明する。図2は、第2の実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。なお、図2では、本実施形態に係る提供装置の一例である第1ドメインサーバ10によって、第2の実施形態に係る提供処理などが実現されるものとする。
【0031】
図2に示すように、実施形態に係る提供システム2は、第1ドメインサーバ10と、端末装置100と、第2ドメインサーバ200とを含む。第1ドメインサーバ10、端末装置100及び第2ドメインサーバ200は、ネットワークNを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWANである。なお、図2に示した提供システム2には、複数台の第1ドメインサーバ10、複数台の端末装置100及び複数台の第2ドメインサーバ200が含まれていてもよい。
【0032】
図2に示す第1ドメインサーバ10、端末装置100及び第2ドメインサーバ200は、図1に示す提供システム1と同様の構成であるため、説明を省略する。
【0033】
以下、図2を用いて、第1ドメインサーバ10が行う提供処理について説明する。なお、以下の説明では、端末装置100が利用者U1により利用される例を示す。また、以下の説明では、端末装置100を利用者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を端末装置100と読み替えることもできる。
【0034】
また、以下の説明において、第2ドメインサーバ200は、第1の実施形態と同様の手法により提供された暗号化識別情報を復号した識別情報(第1ドメインにおける利用者ID)と、当該識別情報が付与されたURLを送信した利用者の利用者IDとを紐付けて管理しているものとする。
【0035】
まず、第2ドメインサーバ200は、利用者からのコンテンツの提供要求を受け付ける(ステップSb1)。なお、図2の例において、第2ドメインサーバ200は、利用者U1からコンテンツの提供要求を受け付けたものとする。
【0036】
続いて、第2ドメインサーバ200は、利用者U1の利用者IDと紐付く識別情報を特定する(ステップSb2)。例えば、第2ドメインサーバ200は、利用者U1の第2ドメインにおける利用者ID「UID#21」と紐付く識別情報#1を特定する。
【0037】
続いて、第2ドメインサーバ200は、特定した識別情報を第1ドメインサーバ10に送信する(ステップSb3)。例えば、第2ドメインサーバ200は、識別情報#1と共に、第1ドメインにおける利用者U1の行動情報の提供要求を第1ドメインサーバ10に送信する。
【0038】
続いて、第1ドメインサーバ10は、受け付けた識別情報に対応する利用者の第1行動情報を特定する(ステップSb4)。例えば、第1ドメインサーバ10は、識別情報#1が示す利用者ID「UID#11」に紐付けられた第1行動情報を特定する。
【0039】
続いて、第1ドメインサーバ10は、特定した第1行動情報を第2ドメインサーバ200に提供する(ステップSb5)。例えば、第1ドメインサーバ10は、第1ドメインが提供するサービスにおいて、利用者U1が入力した検索クエリや、閲覧したコンテンツなどの行動を示す第1行動情報を第2ドメインサーバ200に提供する。
【0040】
続いて、第2ドメインサーバ200は、利用者U1の第1行動情報と、第2ドメインでの行動に関する第2行動情報とに基づき、コンテンツを提供する(ステップSb6)。例えば、第2ドメインが電子商取引に関するサービスを提供する場合、第2ドメインサーバ200は、第1ドメインにおいて利用者U1が入力した検索クエリや閲覧したコンテンツに対応する取引対象であって、第2ドメインにおいて利用者U1が購入していない取引対象に関する情報を含むコンテンツを提供する。
【0041】
なお、第2ドメインサーバ200は、識別情報#1と、第2ドメインにおける利用者U1の利用者ID「UID#21」や第2ドメインでの利用者U1の行動に関する第2行動情報などを示す識別情報(若しくは、暗号化した識別情報)とを、第1ドメインサーバ10に送信してもよい。この場合、第1ドメインサーバ10は、利用者ID「UID#1」と、利用者ID「UID#21」及び第2行動情報とを紐付けて管理する。
【0042】
以上のように、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、第2ドメインサーバ200から送信された識別情報に対応する利用者の第1行動情報を提供する。これにより、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、サードパーティークッキーの使用が制限される場合であっても、第1ドメインにおける利用者IDと、第2ドメインにおける利用者IDとの紐付けが行われている場合、第2ドメインサーバ200からの要求に応じて利用者の第1ドメインでの最新の行動情報を提供することができる。すなわち、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、利用者に関する適切な情報を提供することができる。
【0043】
〔1-3.第3の実施形態における提供処理の一例〕
なお、本実施形態に係る提供装置による提供処理は、第1ドメインサーバ10によって実現される場合に限られない。ここで、図3を用いて、本実施形態の提供装置等により実現される第3の実施形態に係る提供処理について説明する。図3は、第3の実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。なお、図3では、本実施形態に係る提供装置の一例である端末装置100によって、第3の実施形態に係る提供処理などが実現されるものとする。
【0044】
図3に示すように、実施形態に係る提供システム3は、第1ドメインサーバ10と、端末装置100と、第2ドメインサーバ200とを含む。第1ドメインサーバ10、端末装置100及び第2ドメインサーバ200は、ネットワークNを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWANである。なお、図3に示した提供システム3には、複数台の第1ドメインサーバ10、複数台の端末装置100及び複数台の第2ドメインサーバ200が含まれていてもよい。
【0045】
図3に示す第1ドメインサーバ10、端末装置100及び第2ドメインサーバ200は、図1に示す提供システム1と同様の構成であるため、説明を省略する。
【0046】
以下、図3を用いて、端末装置100が行う提供処理について説明する。なお、以下の説明では、端末装置100が利用者U1により利用される例を示す。また、以下の説明では、端末装置100を利用者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を端末装置100と読み替えることもできる。
【0047】
まず、第1ドメインサーバ10は、利用者の第1ドメインでの行動に関する第1行動情報を収集する(ステップSc1)。例えば、第1ドメインサーバ10は、第1ドメインが提供するサービスにおいて、利用者U1が入力した検索クエリや、閲覧したコンテンツなどの行動の履歴を示す行動履歴と、利用者U1が各行動を行った日時とを含む第1行動情報を収集し、第1ドメインにおける利用者U1の利用者ID「UID#11」に紐付けて管理する。
【0048】
続いて、第1ドメインサーバ10は、利用者U1が入力した検索クエリを受け付ける(ステップSc2)。例えば、第1ドメインサーバ10は、第1ドメインが提供するサービスにおいて、利用者U1が入力した検索クエリを受け付ける。
【0049】
続いて、第1ドメインサーバ10は、受け付けた検索クエリに対応する検索結果を収集する(ステップSc3)。例えば、第1ドメインサーバ10は、検索クエリに対応するウェブサイトや、ウェブページ、広告コンテンツなどの各コンテンツの情報を自装置の記憶部から収集し、収集した情報に基づき検索結果を示す検索結果コンテンツを生成する。
【0050】
続いて、第1ドメインサーバ10は、検索結果コンテンツを提供する(ステップSc4)。例えば、第1ドメインサーバ10は、検索クエリに対応する各コンテンツのURLを含む検索結果コンテンツと、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語で記述された制御情報とを端末装置100に提供する。
【0051】
続いて、端末装置100は、検索結果コンテンツを画面に表示する(ステップSc5)。続いて、端末装置100は、検索結果コンテンツが示すいずれかのコンテンツの選択を利用者U1から受け付ける(ステップSc6)。なお、図3の例において、利用者U1は、第2ドメインが提供するコンテンツを選択したものとする。
【0052】
続いて、端末装置100は、第1ドメインサーバ10から提供された制御情報に基づき、第1ドメインにおいて利用者を識別するための識別情報を暗号化し、選択されたコンテンツのURLに付与する(ステップSc7)。例えば、端末装置100は、第1ドメインにおける利用者IDと、第1行動情報と、検索結果コンテンツのURLとを示す識別情報を、自装置の記憶部に記憶された第1ドメインのクッキー情報(ファーストパーティークッキー)から取得する。そして、端末装置100は、取得した識別情報を、第2ドメインを取得した事業者以外が復号できないように暗号化し、利用者U1が選択したコンテンツのURLの末尾に付与する。
【0053】
なお、端末装置100は、第1ドメインサーバ10から提供される識別情報を暗号化し、利用者U1に選択されたコンテンツのURLの末尾に付与してもよい。
【0054】
続いて、端末装置100は、利用者U1が選択したコンテンツのURLに対応するドメインにアクセスする(ステップSc8)。例えば、端末装置100は、利用者U1が選択したコンテンツのURLに対応する第2ドメインサーバ200に対し、当該URLを送信する。
【0055】
続いて、第2ドメインサーバ200は、コンテンツを端末装置100に提供する(ステップSc9)。例えば、第2ドメインサーバ200は、端末装置100から送信されたURLに対応するコンテンツを端末装置100に提供する。
【0056】
続いて、第2ドメインサーバ200は、第2ドメインでの行動に関する第2行動情報と、暗号化識別情報とを紐付けて管理する(ステップSc10)。例えば、第2ドメインサーバ200は、第2ドメインにおける利用者U1の利用者ID「UID#21」と、利用者U1の第2行動情報と、端末装置100から送信されたURLの末尾に付与された暗号化識別情報とを紐付けて管理する。
【0057】
以上のように、実施形態に係る端末装置100は、第1ドメインにおける利用者の識別情報を、第1ドメインとは異なる第2ドメインに提供することができる。これにより、実施形態に係る端末装置100は、サードパーティークッキーの使用が制限される場合であっても、第2ドメインを取得した事業者が暗号化識別情報を復号することにより、第1ドメインにおける利用者の行動をトラッキングすることを可能とする。すなわち、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、利用者に関する適切な情報を提供することができる。
【0058】
〔2.第1ドメインサーバの構成〕
次に、図4を用いて、上述した提供処理を実現するための第1ドメインサーバ10の構成について説明する。図4は、実施形態に係る第1ドメインサーバの構成例を示す図である。図4に示すように、第1ドメインサーバ10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0059】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や、第2ドメインサーバ200等との間で情報の送受信を行う。
【0060】
第2ドメインサーバ200においては、第1ドメインサーバ10が提供する識別情報と、第2ドメインにおける利用者の情報とが対応付けて管理される。第2ドメインサーバ200が管理する利用者の情報は、利用者のID等、利用者を第2ドメインにおいて識別するための情報のみであってもよく、その他任意の情報が採用可能である。また、このように管理された識別情報と第2ドメインにおける利用者の情報とは、上述した処理以外にも第1ドメインおよび第2ドメインにおける利用者の同一性等に基づいて提供される任意のサービスや管理に利用可能である。
【0061】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部30は、行動情報データベース31と、コンテンツデータベース32とを有する。
【0062】
(行動情報データベース31について)
行動情報データベース31は、利用者の行動に関する各種の情報を記憶する。ここで、図5を用いて、行動情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。図5は、実施形態に係る行動情報データベースの一例を示す図である。図5の例において、行動情報データベース31は、「利用者ID」、「端末情報」、「行動情報」といった項目を有する。
【0063】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別子である。「端末情報」は、利用者が利用する端末装置100に関する情報を示し、例えば、第1ドメインサーバ10にアクセスする際に、各端末装置100のブラウザから送信されるHTTP(HyperText Transfer Protocol)リクエストに基づいて取得可能な情報を示す。具体的な例を挙げると、「端末情報」は、HTTPヘッダが示す情報であり、アクセス日時や、各端末装置100のOS(Operating System)の種類やバージョン、ブラウザの種類やバージョン、ブラウザに含まれるプラグイン、クッキー、HTTPリファラなどといった情報が含まれる。
【0064】
「行動情報」は、第1ドメインにおける利用者の行動に関する情報を示し、「行動履歴」、「日時情報」といった項目を有する。「行動履歴」は、利用者の行動の履歴を示し、例えば、利用者が入力した検索クエリや、閲覧したコンテンツ、購入した取引対象などが格納される。「テキスト」は、商品の名称や、説明テキストなどといったテキスト情報を示す。「日時情報」は、利用者が各行動を行った日時を示す。
【0065】
すなわち、図5では、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者の端末情報が「端末情報#1」、行動情報が「行動履歴#1」、「日時情報#1」である例を示す。
【0066】
(コンテンツデータベース32について)
コンテンツデータベース32は、第1ドメインが利用者に提供するコンテンツに関する情報を記憶する。ここで、図6を用いて、コンテンツデータベース32が記憶する情報の一例を説明する。図6は、実施形態に係るコンテンツデータベースの一例を示す図である。図6の例において、コンテンツデータベース32は、「コンテンツID」、「コンテンツデータ」、「URL」といった項目を有する。
【0067】
「コンテンツID」は、利用者を識別するための識別子である。「コンテンツデータ」は、コンテンツとして配信されるデータであり、例えば、HTML形式で記載されたウェブコンテンツや画像データなどを示す。「URL」は、コンテンツの所在を示す所在情報(URL)を示す。
【0068】
すなわち、図6では、コンテンツID「CID#1」により識別されるコンテンツのコンテンツデータが「コンテンツデータ#1」であり、URLが「URL#1」である例を示す。
【0069】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、第1ドメインサーバ10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図4に示すように、受付部41と、取得部42と、付与部43と、提供部44とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0070】
(受付部41について)
受付部41は、利用者からのコンテンツの提供要求を受け付ける。例えば、図1の例において、受付部41は、第1ドメインが提供するサービスにおいて、利用者U1が入力した検索クエリを受け付ける。
【0071】
また、受付部41は、第1ドメインにおける利用者の行動に関する行動情報の提供要求を受け付けてもよい。例えば、図2の例において、受付部41は、識別情報#1と共に、第1ドメインにおける利用者U1の行動情報の提供要求を第2ドメインサーバ200から受け付ける。
【0072】
ここで、第1ドメインから第2ドメインに遷移した利用者の第2ドメインにおける識別情報を取得することで、第1ドメインから第2ドメインへの送客効果を第1ドメインが把握したいといった要望が考えられる。したがって、受付部41は、所定の第2ドメインにおいて利用者を識別するための識別情報を受け付けてもよい。例えば、図2の例において、受付部41は、第1ドメインにおいて利用者U1を識別するための識別情報#1と、第2ドメインにおける利用者U1の利用者ID「UID#21」や、第2ドメインでの利用者U1の行動に関する第2行動情報などを示す識別情報(若しくは、暗号化した識別情報)とを、第2ドメインサーバ200から受け付ける。そして、受付部41は、第1ドメインにおける利用者U1利用者ID「UID#1」と、利用者ID「UID#21」及び第2行動情報とを紐付けて行動情報データベース31に格納する。
【0073】
なお、受付部41は、第2ドメインにおいて利用者を識別するための識別情報であって、当該第2ドメインから第1ドメインに遷移する当該利用者に対して第1ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に付与される識別情報を受け付けてもよい。例えば、第2ドメインサーバ200は、利用者に対して提示するコンテンツのURLに、第2ドメインにおいて利用者を識別するための識別情報を付与する。そして、第1ドメインが提供するコンテンツのURLが利用者に選択され、端末装置100が第1ドメインサーバ10に当該URLを送信した場合、受付部41は、当該URLに付与された識別情報を受け付け、当該利用者の第1ドメインにおける識別子と、受け付けた識別情報とを紐付けて行動情報データベース31に格納する。
【0074】
(取得部42について)
取得部42は、利用者からの提供要求に対応するコンテンツを取得(収集)する。例えば、図1の例において、取得部42は、受け付けた検索クエリに対応するウェブサイトや、ウェブページ、広告コンテンツなどの各コンテンツの情報をコンテンツデータベース32から収集し、収集した情報に基づき検索結果コンテンツを生成する。
【0075】
また、取得部42は、利用者の第1ドメインでの行動に関する第1行動情報を取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部42は、第1ドメインが提供するサービスにおいて、利用者U1が入力した検索クエリや、閲覧したコンテンツなどの行動の履歴を示す行動履歴と、利用者U1が各行動を行った日時とを含む第1行動情報を収集し、第1ドメインにおける利用者U1の識別子に紐付けて行動情報データベース31に格納する。
【0076】
また、取得部42は、利用者端末に関する端末情報を取得してもよい。例えば、取得部42は、端末装置100のブラウザから送信されるHTTPリクエストから端末情報を取得し、行動情報データベース31に格納する。
【0077】
(付与部43について)
付与部43は、利用者に対して提示するコンテンツの所在を示す所在情報に、利用者を識別するための識別情報を付与する。例えば、図1の例において、付与部43は、行動情報データベース31を参照し、取得部42が収集した各コンテンツの所在を示す所在情報に、第1ドメインにおいて利用者U1を識別するための識別情報(識別子)を付与する。
【0078】
また、付与部43は、利用者端末から取得される情報を示す識別情報を所在情報に付与してもよい。例えば、付与部43は、行動情報データベース31を参照し、端末装置100から取得される端末情報を示す識別情報を所在情報に付与する。
【0079】
また、付与部43は、利用者端末のブラウザから取得される情報を示す識別情報を所在情報に付与してもよい。例えば、付与部43は、端末装置100にインストールされたウェブブラウザやアプリケーションに関して保存された、第1ドメインのクッキー情報に基づく識別情報を、所在情報に付与する。
【0080】
また、付与部43は、第1ドメインから所定の第2ドメインに遷移する利用者に対して当該第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に、当該第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための識別情報を付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、検索結果コンテンツに含まれるコンテンツであって、第1ドメインを取得した事業者とは異なる事業者により取得されたドメインである第2ドメインが提供するコンテンツの所在情報に、識別情報を付与する。
【0081】
また、付与部43は、所在情報に、利用者の第1ドメインにおける行動を示す識別情報を付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、検索結果コンテンツに含まれる所在情報に、第1ドメインが提供するサービスにおける利用者U1の行動を示す識別情報を付与する。
【0082】
また、付与部43は、所在情報に、利用者が第1ドメインで入力した検索クエリを示す識別情報を付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、検索結果コンテンツに含まれる所在情報に、第1ドメインが提供するサービスにおいて利用者U1が入力した検索クエリを示す識別情報を付与する。
【0083】
また、付与部43は、所在情報に、第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツを示す識別情報を付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、検索結果コンテンツに含まれる所在情報に、第1ドメインが提供するサービスにおいて利用者U1が閲覧したコンテンツを示す識別情報を付与する。
【0084】
また、付与部43は、所在情報に、第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツであって、利用者が第2ドメインに遷移する際の遷移元であるコンテンツを示す識別情報を付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、検索結果コンテンツに含まれる各コンテンツの所在情報に、検索結果コンテンツのURLを示す識別情報を付与する。
【0085】
また、付与部43は、所在情報に、利用者の第1ドメインにおける行動と、各行動を行った日時とを示す識別情報を付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、第1ドメインが提供するサービスにおいて、利用者U1が入力した検索クエリや、閲覧したコンテンツなどの行動の履歴を示す行動履歴と、利用者U1が各行動を行った日時とを含む第1行動情報を示す識別情報を、検索結果コンテンツに含まれる所在情報に付与する。
【0086】
また、付与部43は、利用者に対して提示するコンテンツの所在を示すURLに、識別情報を付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、検索結果コンテンツに含まれるURLに、識別情報を付与する。
【0087】
また、付与部43は、所在情報の末尾に識別情報を付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、検索結果コンテンツに含まれる各コンテンツのURLの末尾に、識別情報を付与する。
【0088】
また、付与部43は、暗号化された識別情報を所在情報に付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部43は、利用者U1を識別するための識別情報を暗号化し、検索結果コンテンツに含まれる各コンテンツのURLの末尾に、暗号化した識別情報を付与する。
【0089】
また、付与部43は、第2ドメインから第1ドメインに遷移する利用者に対して第1ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第1所在情報に付与された情報であって、第2ドメインにおいて当該利用者を識別するための情報である第1識別情報と、第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための第2識別情報とを、第1ドメインから第2ドメインに遷移する当該利用者に対して第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第2所在情報に付与してもよい。例えば、受付部41は、第2ドメインにおいて利用者を識別するための識別情報であって、当該第2ドメインから第1ドメインに遷移する当該利用者に対して第1ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に付与された識別情報(第1識別情報)を端末装置100から受け付ける。そして、付与部43は、第1識別情報が示す利用者に対して提示するコンテンツであって、第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に、第1識別情報と、第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための識別情報(第2識別情報)とを付与する。
【0090】
(提供部44について)
提供部44は、識別情報が付与された所在情報を提供する。例えば、図1の例において、提供部44は、識別情報が付与されたコンテンツのURLに端末装置100に提供する。
【0091】
また、提供部44は、各コンテンツを示すとともに、各コンテンツの所在情報として、識別情報が付与された所在情報を含む検索結果コンテンツを利用者端末に提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部44は、検索クエリに対応する各コンテンツのURLの末尾に暗号化識別情報が付与された検索結果コンテンツを端末装置100に提供し、画面に表示させる。
【0092】
また、提供部44は、第2ドメインから受け付けた識別情報に基づいて、利用者の第1ドメインにおける行動に関する行動情報を提供してもよい。例えば、図2の例において、提供部44は、行動情報データベース31を参照し、第2ドメインサーバ200から受け付けた識別情報#1が示す利用者ID「UID#11」に紐付けられた第1行動情報を、第2ドメインサーバ200に提供する。
【0093】
〔3.端末装置の構成〕
次に、上述した決済処理を実現するための端末装置100について図7を用いて説明する。図7は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。図7に示すように、端末装置100は、通信部110と、記憶部120と、タッチパネル130と、制御部140とを有する。
【0094】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、第1ドメインサーバ10や、第2ドメインサーバ200等との間で情報の送受信を行う。
【0095】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。例えば、記憶部120は、ブラウザのクッキーに関するクッキー情報を、対応するドメインごとに記憶する。
【0096】
(タッチパネル130について)
タッチパネル130は、液晶ディスプレイ等により実現され、各種情報を表示し、利用者の指や専用ペンで利用者から各種操作を受け付ける入力装置である。
【0097】
(制御部140について)
制御部140は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部140は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0098】
ここで、制御部140は、複数のアプリケーションを実行することにより、端末装置100に関する各種機能を実現することとなる。例えば、図7に示す例において、制御部140は、第1アプリケーション141や第2アプリケーション142を実行している。なお、制御部140は、図7に示すアプリケーション以外にも、任意の機能を発揮するための任意の数のアプリケーションを実行してよい。
【0099】
第1アプリケーション141は、端末装置100のOSとなるアプリケーションである。第2アプリケーション142は、上述した提供処理を端末装置100に実行させる。以下、図8を用いて、第2アプリケーション142が有する機能構成の一例ついて説明する。図8は、実施形態に係る第2アプリケーションの構成例を示す図である。図8に示すように、実施形態に係る第2アプリケーション142は、表示制御部1421と、受付部1422と、付与部1423と、提供部1424とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0100】
(表示制御部1421について)
表示制御部1421は、利用者の操作に応じて利用者端末の画面の表示を制御する。例えば、表示制御部1421は、第1ドメインサーバ10や第2ドメインサーバ200などから提供されるコンテンツを端末装置100のタッチパネル130に表示させ、コンテンツを利用者に提示する。具体的な例を挙げると、図3の例において、表示制御部1421は、第1ドメインサーバ10から提供された検索結果コンテンツをタッチパネル130に表示させる。
【0101】
(受付部1422について)
受付部1422は、利用者からコンテンツの選択を受け付ける。例えば、図3の例において、受付部1422は、タッチパネル130に表示された検索結果コンテンツが示すいずれかのコンテンツの選択を、利用者U1から受け付ける。
【0102】
(付与部1423について)
付与部1423は、利用者に対して提示するコンテンツの所在を示す所在情報に、利用者を識別するための識別情報を付与する。例えば、図3の例において、付与部1423は、第1ドメインサーバ10から提供された制御情報に基づき、検索結果コンテンツに含まれる所在情報に、第1ドメインにおいて利用者U1を識別するための識別情報を付与する。具体的な例を挙げると、付与部1423は、第1ドメインサーバ10から提供される識別情報を所在情報に付与する。
【0103】
また、付与部1423は、利用者端末から取得される情報を示す識別情報を所在情報に付与してもよい。例えば、付与部1423は、記憶部120に記憶された端末情報が示す識別情報を所在情報に付与する。
【0104】
また、付与部1423は、利用者端末のブラウザから取得される情報を示す識別情報を所在情報に付与してもよい。例えば、付与部1423は、記憶部120に記憶された第1ドメインのクッキー情報が示す識別情報を所在情報に付与する。
【0105】
また、付与部1423は、第1ドメインから所定の第2ドメインに遷移する利用者に対して当該第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に、当該第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための識別情報を付与してもよい。例えば、図3の例において、付与部1423は、検索結果コンテンツに含まれるコンテンツであって、第1ドメインを取得した事業者とは異なる事業者により取得されたドメインである第2ドメインが提供するコンテンツの所在情報に、識別情報を付与する。
【0106】
また、付与部1423は、所在情報に、利用者の第1ドメインにおける行動を示す識別情報を付与してもよい。例えば、図3の例において、付与部1423は、検索結果コンテンツに含まれる所在情報に、第1ドメインが提供するサービスにおける利用者U1の行動を示す識別情報を付与する。
【0107】
また、付与部1423は、所在情報に、利用者が第1ドメインで入力した検索クエリを示す識別情報を付与してもよい。例えば、図3の例において、付与部1423は、検索結果コンテンツに含まれる所在情報に、第1ドメインが提供するサービスにおいて利用者U1が入力した検索クエリを示す識別情報を付与する。
【0108】
また、付与部1423は、所在情報に、第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツを示す識別情報を付与してもよい。例えば、図3の例において、付与部1423は、検索結果コンテンツに含まれる所在情報に、第1ドメインが提供するサービスにおいて利用者U1が閲覧したコンテンツを示す識別情報を付与する。
【0109】
また、付与部1423は、所在情報に、第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツであって、利用者が第2ドメインに遷移する際の遷移元であるコンテンツを示す識別情報を付与してもよい。例えば、図3の例において、付与部1423は、検索結果コンテンツに含まれるコンテンツの所在情報に、検索結果コンテンツのURLを示す識別情報を付与する。
【0110】
また、付与部1423は、所在情報に、利用者の第1ドメインにおける行動と、各行動を行った日時とを示す識別情報を付与してもよい。例えば、図1の例において、付与部1423は、第1ドメインが提供するサービスにおいて、利用者U1が入力した検索クエリや、閲覧したコンテンツなどの行動の履歴を示す行動履歴と、利用者U1が各行動を行った日時とを含む第1行動情報を示す識別情報を、検索結果コンテンツに含まれる所在情報に付与する。
【0111】
また、付与部1423は、利用者に対して提示するコンテンツの所在を示すURLに、識別情報を付与してもよい。例えば、図3の例において、付与部1423は、検索結果コンテンツに含まれるコンテンツのURLに、識別情報を付与する。
【0112】
また、付与部1423は、所在情報の末尾に識別情報を付与してもよい。例えば、図3の例において、付与部1423は、検索結果コンテンツに含まれるコンテンツのURLの末尾に、識別情報を付与する。
【0113】
また、付与部1423は、暗号化された識別情報を所在情報に付与してもよい。例えば、図3の例において、付与部1423は、利用者U1を識別するための識別情報を暗号化し、検索結果コンテンツに含まれるコンテンツのURLの末尾に、暗号化した識別情報を付与する。
【0114】
また、付与部1423は、利用者に提示された複数のコンテンツのうち利用者が選択したコンテンツの所在情報に識別情報を付与してもよい。例えば、図3の例において、付与部1423は、検索結果コンテンツに含まれるコンテンツのうち、利用者U1が選択したコンテンツのURLの末尾に識別情報を付与する。
【0115】
また、付与部1423は、第2ドメインから第1ドメインに遷移する利用者に対して第1ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第1所在情報に付与された情報であって、第2ドメインにおいて当該利用者を識別するための情報である第1識別情報と、第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための第2識別情報とを、第1ドメインから第2ドメインに遷移する当該利用者に対して第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第2所在情報に付与してもよい。例えば、第1ドメインサーバ10は、第2ドメインにおいて端末装置100の利用者を識別するための識別情報であって、当該第2ドメインから第1ドメインに遷移する当該利用者に対して第1ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に付与された識別情報(第1識別情報)を端末装置100に提供する。そして、付与部1423は、利用者が選択したコンテンツであって、第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に、第1識別情報と、第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための識別情報(第2識別情報)とを付与する。
【0116】
(提供部1424について)
提供部1424は、識別情報が付与された所在情報を提供する。例えば、提供部1424は、識別情報が付与された所在情報を端末装置100の利用者に提供する。
【0117】
また、提供部1424は、識別情報が含まれる所在情報を、アクセス先を示す情報として出力してもよい。例えば、図3の例において、提供部1424は、利用者U1が選択したコンテンツのURLであって、識別情報が付与されたURLを出力し、出力したURLを対応する第2ドメインサーバ200に送信する。
【0118】
〔4.提供処理のフロー〕
図9を用いて、実施形態に係る第1ドメインサーバ10の提供処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る提供処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0119】
図9に示すように、第1ドメインサーバ10は、利用者からコンテンツの提供要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。提供要求を受け付けていない場合(ステップS101;No)、第1ドメインサーバ10は、提供要求を受け付けるまで待機する。
【0120】
一方、提供要求を受け付けた場合(ステップS101;Yes)、第1ドメインサーバ10は、利用者に対して提示するコンテンツのURLに、第1ドメインにおける利用者の識別情報を付与する(ステップS102)。続いて、第1ドメインサーバ10は、所在情報を提供し(ステップS103)、処理を終了する。
【0121】
〔5.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0122】
〔5-1.ドメインについて〕
上述の実施形態において、第1ドメインが利用者に情報検索に関するサービスを提供する例を示したが、第1ドメインはこのような例に限定されず、任意のサービスを提供するドメインであってよい。
【0123】
また、上述の実施形態において、第1ドメインが提供するサービスと、第2ドメインが提供するサービスとは、同一のサービス、同種のサービス若しくは類似のサービスであってもよく、それぞれ異なるサービスであってもよい。また、第1ドメインが提供するサービスと、第2ドメインが提供するサービスとは、同一の事業者により提供されるものであってもよく、異なる事業者により提供されるものであってもよい。すなわち、本願の処理は、第1ドメインが提供するサービスと、第2ドメインが提供するサービスとがそれぞれ異なるドメインにおいて提供されるものであれば、任意のサービスに対して適用可能である。
【0124】
また、上述の実施形態において、第1ドメイン及び第2ドメイン間で、各ドメインにおける利用者の識別情報を共有する例を示したが、識別情報の共有は2以上のドメイン間で行われてもよい。言い換えると、上述した提供処理により、任意の数のドメインのそれぞれが利用者の識別情報を他のドメインに提供し、各ドメインが他のドメインから提供された識別情報を、対応する利用者に紐付けて管理してもよい。
【0125】
〔5-2.行動情報の提供について〕
上述の第2の実施形態において、第1ドメインサーバ10が、第2ドメインサーバ200から受け付けた識別情報に対応する利用者U1の第1行動情報を提供する例を示したが、第1ドメインサーバ10の機能はこのような異例に限定されない。例えば、第1ドメインサーバ10は、複数の利用者の識別情報(言い換えると、ターゲットリスト)を第2ドメインサーバ200から受け付け、各識別情報に対応する第1行動情報を提供してもよい。また、第1ドメインサーバ10は、ターゲットリストを第2ドメインサーバ200から受け付け、ターゲットリストに対応する利用者群に対し、第1ドメインのコンテンツ(例えば、第2ドメインサーバ200から入稿された広告コンテンツ)を提供してもよい。
【0126】
〔5-3.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0127】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0128】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0129】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、受付部41と、取得部42と、付与部43と、提供部44とを有する。受付部41は、利用者からのコンテンツの提供要求を受け付ける。取得部42は、利用者からの提供要求に対応するコンテンツを取得する。付与部43は、利用者に対して提示するコンテンツの所在を示す所在情報に、利用者を識別するための識別情報を付与する。提供部44は、識別情報が付与された所在情報を提供する。また、提供部44は、各コンテンツを示すとともに、各コンテンツの所在情報として、識別情報が付与された所在情報を含む検索結果コンテンツを利用者端末に提供する。
【0130】
これにより、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、サードパーティークッキーの使用が制限される場合であっても、利用者の識別情報を第2ドメインに提供することを可能とするため、利用者に関する適切な情報を提供することができる。
【0131】
また、実施形態に係る第1ドメインサーバ10において、例えば、付与部43は、利用者端末から取得される情報を示す識別情報を所在情報に付与する。また、付与部43は、利用者端末のブラウザから取得される情報を示す識別情報を所在情報に付与する。また、付与部43は、第1ドメインから所定の第2ドメインに遷移する利用者に対して当該第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に、当該第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための識別情報を付与する。また、付与部43は、所在情報に、利用者の第1ドメインにおける行動を示す識別情報を付与する。また、付与部43は、所在情報に、利用者が第1ドメインで入力した検索クエリを示す識別情報を付与する。また、付与部43は、所在情報に、第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツを示す識別情報を付与する。また、付与部43は、所在情報に、第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツであって、利用者が第2ドメインに遷移する際の遷移元であるコンテンツを示す識別情報を付与する。また、付与部43は、所在情報に、利用者の第1ドメインにおける行動と、各行動を行った日時とを示す識別情報を付与する。また、付与部43は、利用者に対して提示するコンテンツの所在を示すURLに、識別情報を付与する。また、付与部43は、所在情報の末尾に識別情報を付与する。また、付与部43は、暗号化された識別情報を所在情報に付与する。また、付与部43は、第2ドメインから第1ドメインに遷移する利用者に対して第1ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第1所在情報に付与された情報であって、第2ドメインにおいて当該利用者を識別するための情報である第1識別情報と、第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための第2識別情報とを、第1ドメインから第2ドメインに遷移する当該利用者に対して第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第2所在情報に付与する。
【0132】
これにより、実施形態に係る第1ドメインサーバ10は、サードパーティークッキーの使用が制限される場合であっても、第1ドメインにおける各種の情報を示す識別情報を第2ドメインに提供することを可能とするため、利用者に関する適切な情報を提供することができる。
【0133】
また、実施形態に係る端末装置100は、表示制御部1421と、受付部1422と、付与部1423と、提供部1424とを有する。表示制御部1421は、利用者の操作に応じて利用者端末の画面の表示を制御する。受付部1422は、利用者からコンテンツの選択を受け付ける。付与部1423は、利用者に対して提示するコンテンツの所在を示す所在情報に、利用者を識別するための識別情報を付与する。また、付与部1423は、利用者に提示された複数のコンテンツのうち利用者が選択したコンテンツの所在情報に識別情報を付与する。
【0134】
これにより、実施形態に係る端末装置100は、サードパーティークッキーの使用が制限される場合であっても、第2ドメインを取得した事業者が、第1ドメインにおける利用者の行動をトラッキングすることを可能とするため、利用者に関する適切な情報を提供することができる。
【0135】
また、実施形態に係る端末装置100において、例えば、付与部1423は、利用者端末から取得される情報を示す識別情報を所在情報に付与する。また、付与部1423は、利用者端末のブラウザから取得される情報を示す識別情報を所在情報に付与する。また、付与部1423は、第1ドメインから所定の第2ドメインに遷移する利用者に対して当該第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す所在情報に、当該第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための識別情報を付与する。また、付与部1423は、所在情報に、利用者の第1ドメインにおける行動を示す識別情報を付与する。また、付与部1423は、所在情報に、利用者が第1ドメインで入力した検索クエリを示す識別情報を付与する。また、付与部1423は、所在情報に、第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツを示す識別情報を付与する。また、付与部1423は、所在情報に、第1ドメインにおいて利用者が閲覧したコンテンツであって、利用者が第2ドメインに遷移する際の遷移元であるコンテンツを示す識別情報を付与する。また、付与部1423は、所在情報に、利用者の第1ドメインにおける行動と、各行動を行った日時とを示す識別情報を付与する。また、付与部1423は、利用者に対して提示するコンテンツの所在を示すURLに、識別情報を付与する。また、付与部1423は、所在情報の末尾に識別情報を付与する。また、付与部1423は、暗号化された識別情報を所在情報に付与する。また、付与部1423は、第2ドメインから第1ドメインに遷移する利用者に対して第1ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第1所在情報に付与された情報であって、第2ドメインにおいて当該利用者を識別するための情報である第1識別情報と、第1ドメインにおいて当該利用者を識別するための第2識別情報とを、第1ドメインから第2ドメインに遷移する当該利用者に対して第2ドメインが提供するコンテンツの所在を示す第2所在情報に付与する。
【0136】
これにより、実施形態に係る端末装置100は、サードパーティークッキーの使用が制限される場合であっても、第1ドメインにおける各種の情報を示す識別情報を第2ドメインに提供することを可能とするため、利用者に関する適切な情報を提供することができる。
【0137】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る第1ドメインサーバ10及び端末装置100は、例えば、図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、第1ドメインサーバ10を例に挙げて説明する。図10は、第1ドメインサーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0138】
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0139】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0140】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0141】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0142】
例えば、コンピュータ1000が端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、第1ドメインサーバ10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0143】
〔8.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0144】
また、上述した第1ドメインサーバ10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0145】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0146】
10 第1ドメインサーバ
20 通信部
30 記憶部
31 行動情報データベース
32 コンテンツデータベース
40 制御部
41 受付部
42 取得部
43 付与部
44 提供部
100 端末装置
110 通信部
120 記憶部
130 タッチパネル
140 制御部
141 第1アプリケーション
142 第2アプリケーション
1421 表示制御部
1422 受付部
1423 付与部
1424 提供部
200 第2ドメインサーバ
図1
図2
図3
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図10