(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】垂直浮遊ゲートを有するNORメモリセル
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20221214BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20221214BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20221214BHJP
H01L 27/11521 20170101ALI20221214BHJP
【FI】
H01L29/78 371
H01L27/11521
(21)【出願番号】P 2020508322
(86)(22)【出願日】2018-09-07
(86)【国際出願番号】 US2018049877
(87)【国際公開番号】W WO2019055298
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2021-09-03
(32)【優先日】2018-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520047417
【氏名又は名称】グリーンライアント アイピー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】イエ,ビン
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-057395(JP,A)
【文献】特開2003-303908(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0045940(US,A1)
【文献】特開2001-168219(JP,A)
【文献】特開2005-303294(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/11521
H01L 21/336
H01L 29/788
H01L 29/792
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルであって、
第1の基板領域、及び第1の基板領域から横方向に離れたトレンチ領域を有する半導体の基板であって、前記トレンチ領域は、底部分、及び前記半導体の基板内のトレンチに隣接する側壁部分を備える、半導体の基板と、
前記第1の基板領域と前記トレンチ領域の前記底部分との間のチャネル領域であって、
前記第1の基板領域に隣接する第1のチャネル部分、
前記第1のチャネル部分及び前記トレンチ領域に隣接する第2のチャネル部分、及び、
前記第2のチャネル部分に隣接し、前記トレンチ領域の前記側壁部分を備える第3のチャネル部分を有する、チャネル領域と、
前記第1のチャネル部分から絶縁され、
前記第2のチャネル部分及び前記第3のチャネル部分の上ではなく、前記第1のチャネル部分の上に配置された導電性の制御ゲートと、
前記トレンチ領域の前記底部分及び前記側壁部分から絶縁された導電性の浮遊ゲートであって、
前記トレンチの内側に配置された第1の浮遊ゲート部分、及び、
前記第1の浮遊ゲート部分よりも長く、前記トレンチの上に配置され、前記トレンチから離れるように延びる第2の浮遊ゲート部分を有し、
前記第2の浮遊ゲート部分は、第1の端部にて前記第1の浮遊ゲート部分に電気的に接続され、第2の端部にて先端を有
する、導電性の浮遊ゲートと、
前記制御ゲートと前記第2の浮遊ゲート部分との間の前記第2のチャネル部分の上に配置された絶縁領域と、
前記トレンチ領域に電気的に接続された導電性のソース線であって、前記基板から離れるように延び、前記浮遊ゲートとの第1の容量結合を形成する、導電性ソース線と、
前記浮遊ゲートと前記ソース線との間の誘電体層と、
前記第2の浮遊ゲート部分の前記先端から絶縁され、前記先端の上に配置された導電性の消去ゲートと、
を備える、電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項2】
前記ソース線は、
前記トレンチの内側に配置され、前記トレンチ領域の前記底部分に電気的に接続された第1のソース線部分と、
前記第1のソース線部分の上に配置された第2のソース線部分と、
を含む、請求項1に記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項3】
前記第1の浮遊ゲート部分及び前記第2の浮遊ゲート部分は、前記基板の水平面に対して垂直に向いている、請求項1
又は2のいずれかに記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項4】
前記消去ゲートは、前記浮遊ゲートとの第2の容量結合を形成し、前記第1の容量結合は前記第2の容量結合よりも大きい、請求項1~3のいずれか一項に記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項5】
前記第1の容量結合と前記第2の容量結合との比が少なくとも5対1よりも大きい、請求項
4に記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項6】
前記制御ゲートは、前記浮遊ゲートとの第3の容量結合を形成し、前記第1の容量結合は、前記第3の容量結合よりも大きい、請求項1~
5のいずれか一項に記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項7】
前記第1の容量結合と前記第3の容量結合との比が少なくとも5対1よりも大きい、請求項
6に記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項8】
前記消去ゲートと前記第2の浮遊ゲート部分の前記先端との間に配置された消去ゲート絶縁領域を更に備え、
前記消去ゲート絶縁領域は、前記第2の浮遊ゲート部分の前記先端から前記消去ゲートへの電子のトンネリングを可能にする厚さを有する、請求項1~
7のいずれか一項に記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項9】
前記消去ゲート絶縁領域の厚さは、200オングストロームよりも大きく、前記消去ゲートへの10V以下の印加によって、電子のトンネリングが可能になる、請求項
8に記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項10】
前記第2のチャネル部分と前記浮遊ゲートとの間に配置された絶縁領域を含み、前記第2のチャネル部分と前記浮遊ゲートとの間に配置された前記絶縁領域は、プログラム動作中に、前記第2のチャネル部分内を進行している電子が前記浮遊ゲートに正面注入されることを許容する横方向の厚さを有する、請求項1~
9のいずれか一項に記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項11】
前記第2のチャネル部分の上に配置された前記絶縁領域、制御ゲート電位、及びソース線電位は、電子が、プログラム動作中に、前記基板の水平面の下において前記第2のチャネル部分を前記横方向に進行することが可能なように構成されている、請求項
10に記載の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセル。
【請求項12】
メモリセルを動作させる方法であって、前記メモリセルは、半導体の基板と;制御ゲートと;前記基板内のトレンチ内に配置された第1の浮遊ゲート部分と前記基板から離れるように延
びかつ前記第1の浮遊ゲート部分よりも長い第2の浮遊ゲート部分とを有する浮遊ゲートであって、前記第2の浮遊ゲート部分は、第1の端部にて前記第1の浮遊ゲート部分に電気的に接続され、第2の端部にて先端を有する、浮遊ゲートと;前記制御ゲートと前記第2の浮遊ゲート部分との間に配置された絶縁領域と;前記浮遊ゲートに隣接し、前記浮遊ゲートから絶縁されたソース線と;前記第2の浮遊ゲート部分の前記先端から絶縁され、前記先端の上に配置された消去ゲートと;を備え、
前記方法は、
前記制御ゲート及び前記ソース線に第1のバイアス電位を印加することと、
前記消去ゲートに第2のバイアス電位を印加し、前記第2の浮遊ゲート部分の前記先端から前記消去ゲートへの電子のトンネリングを誘起させることと、により前記メモリセルを消去することを含み、前記浮遊ゲートと前記ソース線との間の容量結合により、前記浮遊ゲートと前記消去ゲートとの間の容量結合によって引き起こされる前記浮遊ゲートの電位の変化が実質的に限定され、
前記第2のバイアス電位と前記第1のバイアス電位の差は10ボルト以下である、方法。
【請求項13】
前記メモリセルを消去した後に、
前記ソース線に前記第1のバイアス電位を印加することと、
前記制御ゲートに第3のバイアス電位を印加して、前記制御ゲートの下の基板領域内に反転層を形成させることと、
前記浮遊ゲートが所定の消去状態にある場合に、前記基板のドレイン領域に第4のバイアス電位を印加して、閾値を超える電流を前記ドレイン領域から前記ソース線に流れるようにすることと、
前記ドレイン領域から前記ソース線に流れる前記電流を、存在する場合には検知することと、によって、前記メモリセルを読み出すことを更に含む、
請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記メモリセルを消去した後に、
前記消去ゲートに前記第1のバイアス電位を印加することと、
前記基板のドレイン領域に第5のバイアス電位を印加することと、
前記第5のバイアス電位よりも高い第6のバイアス電位を前記制御ゲートに印加することと、
前記第6のバイアス電位よりも高い第7のバイアス電位を前記ソース線に印加して、前記ソース線と前記浮遊ゲートとの間の容量結合に起因して、前記第7のバイアス電位に応じて前記浮遊ゲートの電圧が上昇し、それにより、前記基板のチャネル領域内の電子がエネルギーを得て前記浮遊ゲートに注入されるようにすることと、
によって前記メモリセルをプログラミングすることを更に含む、
請求項
12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記浮遊ゲートに注入された前記電子により、前記メモリセルが
10ns~100nsでプログラムされた状態に到達する、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
[0001] 本発明は全般的に、垂直浮遊ゲートを有する、NORメモリセルと呼ばれることもある電気的プログラム可能消去可能不揮発性メモリセルを含むがこれに限定されない、半導体メモリデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
[0002] 不揮発性半導体メモリセルアレイ、例えば、各メモリセルが浮遊ゲート及び制御ゲートを有するスタックゲートメモリセルをプログラミングしている間、浮遊ゲートに電子を「注入」するためには、加速されて空乏領域内を進行している電子は、基板内の不純物又は格子欠陥と衝突して、浮遊ゲートに向かう方向の運動量を得る必要がある。更に、酸化シリコン界面(すなわち、基板-ゲート酸化物界面)におけるエネルギー障壁に、浮遊ゲート酸化膜を横切る電位変化を加えたものを克服する十分な速度を浮遊ゲートの方向に有する電子のみが、浮遊ゲートに注入されることになる。その結果、空乏領域内のプログラミング電流のうちのわずかな割合(例えば、100万分の1程度)の電子のみが、浮遊ゲートに注入されるのに十分なエネルギーを有することになる。
【0003】
[0003] 加えて、プログラミング電子は、浮遊ゲートの方向にとって不利な電界を空乏領域内で受けることが多い。電界は、浮遊ゲートから離れるような様々な方向に電子を加速する。その結果、プログラミング電流のうちのわずかな割合の電子のみが、不利な電界を克服し浮遊ゲートに注入されるのに十分なエネルギーを有することになる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[0004] 従って、NORメモリセルなどの不揮発性メモリセルのプログラミング効率を改善する必要がある。そのような方法及びデバイスは任意選択的に、不揮発性メモリセルのデータをプログラム、消去、及び読み出すための従来の方法及びデバイスを補完又は置換する。そのような方法とデバイスは、垂直に向いた浮遊ゲートの第1の部分を基板内のトレンチの内側に配置し、浮遊ゲートをプログラミング中の電子電流の経路内に配置することにより、不揮発性メモリセルのプログラミング効率を改善する。浮遊ゲートの一部をプログラミング電流の経路内に配置することにより、電子が既に進行している経路の方向に加速されることが可能になり、それにより、より多くの電子(例えば、プログラミング電流中の電子の大部分)が、浮遊ゲートに注入されるのに適切な運動量の方向(本明細書では「十分なエネルギー」と呼ばれることもある)を有するようになる。
【0005】
[0005] このような方法とデバイスは、垂直に向いた浮遊ゲートの第2の部分を、トレンチの外側に、且つ絶縁層に隣接させて配置することにより、不揮発性メモリセルのプログラミング効率を更に改善し、絶縁層は、十分な幅を有して、基板の絶縁破壊なく、浮遊ゲートの方向への有利な電界を維持し、プログラミング電流中の電子を基板の表面に引き付け、それにより更に、電子を浮遊ゲートに至る軌道上に留め、更に、より多くの電子(例えば、プログラミング電流中の電子の大部分)が、浮遊ゲートに注入されるのに十分なエネルギーを有するようになる。
【0006】
[0006] いくつかの実施形態によると、NORメモリセルとも呼ばれる電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルは、第1の基板領域と、第1の基板領域から横方向に離れたトレンチ領域とを有する半導体基板を含み、トレンチ領域は底部分と、半導体基板のトレンチに隣接する側壁部分とを有する。メモリセルは、第1の基板領域とトレンチ領域の底部分との間にチャネル領域を更に含み、チャネル領域は、第1の基板領域に隣接する第1のチャネル部分と、第1のチャネル部分及びトレンチ領域に隣接する第2のチャネル部分と、第2のチャネル部分に隣接し、トレンチ領域の側壁部分を含む第3のチャネル部分と、を有する。本開示の目的のために、「チャネル領域」及び「チャネル部分」は、特定の状況において電子が流れる領域又は経路について記載するために使用される。メモリセルは、第1のチャネル部分から絶縁され、その上に配置された導電性制御ゲートと、トレンチ領域の底部分及び側壁部分から絶縁された導電性浮遊ゲートとを更に含む。浮遊ゲートは、トレンチの内側に配置された第1の浮遊ゲート部分と、第1の浮遊ゲート部分より長く、トレンチの上に配置され、トレンチから離れて延びる第2の浮遊ゲート部分とを含む。第2の浮遊ゲート部分は、第1の端部において第1の浮遊ゲート部分に電気的に接続され、第2の端部に先端を有する。先端の第1の部分は、先端の第2の部分よりも小さい断面を有する。メモリセルは、制御ゲートと第2の浮遊ゲート部分との間の第2のチャネル部分の上に配置された絶縁領域と、トレンチ領域に電気的に接続された導電性ソース線とを更に含み、ソース線は基板から離れるように(例えば、トレンチの底部から離れるように)延び、浮遊ゲートとの第1の容量結合を形成する。メモリセルは、浮遊ゲートとソース線との間の誘電体層と、第2の浮遊ゲート部分の先端から絶縁され、その先端の上に配置された導電性消去ゲートとを更に含む。
【0007】
図面の簡単な説明
[0007] 説明される様々な実施形態をよりよく理解するために、以下の図面と併せて、以下の「発明を実施するための形態」を参照すべきであり、同様の参照番号は図面全体を通して対応する部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】[0008]いくつかの実施形態による一対の電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルの断面図を表す図である。
【
図1B】[0009]いくつかの実施形態による
図1Aのメモリセルのチャネル部分の切り抜き図である
【
図1C】[0010]いくつかの実施形態による
図1Aのメモリセルの消去部分の切り抜き図である。
【
図2】[0011]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルの動作フローを表すフローチャートである。
【
図3】[0012]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのプログラミング動作を表す図である。
【
図4】[0013]いくつかの実施形態によるメモリセルアレイの平面図を表す図である。
【
図5A】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5B】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5C】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5D】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5E】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5F】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5G】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5H】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5I】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5J】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5K】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5L】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【
図5M】[0014]いくつかの実施形態による電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルのアレイを製造するプロセスを表す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態の説明
[0015] ここで、実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。以下の詳細な説明では、説明される様々な実施形態の完全な理解を提供するために数多くの具体的な詳細が記載されている。しかし、説明されている様々な実施形態は、これらの具体的な詳細がなくとも実施し得ることが当業者には明らかであろう。その他の場合、実施形態の態様を不必要に曖昧にしないように、周知の方法、手順、構成要素、回路、及びネットワークは詳細には説明されていない。
【0010】
[0016] 本明細書では、第1、第2などの用語は、場合によっては、様々な要素を説明するために使用されるが、これら要素は、これら用語によって限定されるべきではないことも理解されるであろう。これら用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、説明されている様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1のコンタクトを第2のコンタクトと称することができ、同様に、第2のコンタクトを第1のコンタクトと称することができる。第1のコンタクト及び第2のコンタクトはどちらもコンタクトであるが、文脈が別途明確に示さない限り、同じコンタクトではない。
【0011】
[0017] 本明細書で説明される様々な実施形態の説明で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することは意図していない。説明される様々な実施形態の説明及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も同様に含むことが意図される。本明細書で使用する場合、用語「and/or(及び/又は)」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上の任意の全ての可能な組み合わせを指し、且つこれを包含することも理解されたい。用語「includes(含む)」、「including(含む)」、「comprises(含む、備える)」、及び/又は「comprising(含む、備える)」は、本明細書で使用する場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を除外しないことが更に理解されるであろう。
【0012】
[0018] 本明細書で使用する場合、用語「if(の場合)」は、任意選択で、文脈に依存して「when(の時)」、「upon(の時点で)」、「in response to determining(判定したことに応答して)」、又は「in response to detecting(検出したことに応答して)」を意味するものと解釈される。同様に、語句「if it is determined(判定された場合)」又は「if [a stated condition or event] is detected([述べられた条件又はイベント]が検出された場合)」は、任意選択的に、文脈に依存して「upon determining(判定した時点で)」、「in accordance with a determination that(判定したことに従って)」、「in response to determining(判定したことに応答して)」、「upon detecting [the stated condition or event]([述べられた条件又はイベント]を検出した時点で)」、又は「in response to detecting [the stated condition or event]([述べられた条件又はイベント]を検出したことに応答して)」を意味するものと解釈される。
【0013】
[0019] ここで、いくつかの実施形態による、NORメモリセル又はスプリットゲートNORメモリセルと呼ばれることもある、電気的消去可能プログラム可能不揮発性メモリセルの実施形態に注目する。
図1Aは、一対のメモリセル100、101の断面図である。メモリセルは互いに鏡映関係にあり、メモリセルは共通ソース線150のそれぞれの側に形成され、共通ソース線150を含む。簡潔にするために、本開示の残りの部分では、1つのメモリセル、すなわちメモリセル100のみを参照する。しかし、隣り合うメモリセル101は対応する特徴を有し、同様の状況下で同様に振る舞うことが理解されている。加えて、明確化のために、
図1Aの切り抜き190及び195を、それぞれ、
図1B及び
図1Cに示す。
図1A~
図1Cと共通する特徴部には同様の番号が付されており、簡潔にするために一部については更に説明することはしない。
【0014】
[0020] いくつかの実施形態では、メモリセル100は、第1の基板領域104(ドレイン領域と呼ばれることもある)と、トレンチ領域106とを有する半導体基板102を含む。いくつかの実施形態では、第1の基板領域104はドレインとして機能するが、トランジスタのソース及びドレインは、動作中に切り替え得ることが理解されている。更に、いくつかの実施形態では、ドレインは、基板領域104、並びに基板領域105を含み、領域105は、領域104よりも浅いドープ領域(例えば、Pドープ基板中の中濃度のNドープ領域)である。基板102のトレンチ領域106は、トレンチ底部110に隣接する底部分と、トレンチ側壁108に隣接する側壁部分とを含む。メモリセル100は、第1のチャネル部分112、第2のチャネル部分114、及び第3のチャネル部分116を備えるチャネル領域を更に含む。いくつかの実施形態では、第1のチャネル部分112は、ドレイン領域104に隣接して配置される。いくつかの実施形態では、第2のチャネル部分114は、第1のチャネル部分112と、トレンチ領域106の側壁部分(トレンチ側壁108に隣接する)との間に配置される。いくつかの実施形態では、第3のチャネル部分116は、第2のチャネル部分114に隣接して配置され、トレンチ領域106の側壁部分(トレンチ側壁108に隣接する)と、トレンチ領域106の底部分の一部(トレンチ底部110の一部に隣接する)とを含む。基板102は、ドレイン領域104の上に配置され、トレンチ領域106の側壁部分に向かって横方向に延びる水平面111を更に含む。いくつかの実施形態では、表面111の少なくとも一部は、(例えば、シリコン基板と酸化物ベースの絶縁領域との間の)シリコン-酸化物界面である。本開示の目的のために、用語「トレンチ」は、基板材料が除去され、従って基板材料が存在しない領域について記載し、一方で、用語「トレンチ領域」、「底部分」、及び「側壁部分」は、トレンチに隣接する基板の領域について記載する。
【0015】
[0021] いくつかの実施形態では、メモリセル100は、第1のチャネル部分112の少なくとも一部から絶縁され、その上に配置された導電性制御ゲート120と、トレンチ領域106の(トレンチ底部110に隣接する)底部分、及び(トレンチ側壁108に隣接する)側壁部分から絶縁された導電性浮遊ゲート130と、制御ゲート120と浮遊ゲート130との間の第2のチャネル部分114の少なくとも一部の上に配置された絶縁領域140(ゲート分離絶縁領域、又は酸化物層と呼ばれることもある)と、を更に含む。
【0016】
[0022] 制御ゲート120は第1のチャネル部分112の上に配置されている一方で、制御ゲート120は、第2のチャネル部分114及び第3のチャネル部分116の上には配置されていないことに留意されたい。その結果、制御ゲート120に適切な読み出しモード制御電圧又はプログラミングモード制御電圧が印加されていることに起因して、制御ゲート120の一部の下の第1のチャネル部分112の一部に反転層が形成される場合、第2のチャネル部分114の少なくとも一部は反転層を含まない。換言すると、第1のチャネル部分112の反転層は、状況次第では又はいくつかの実施形態では、第2のチャネル部分114の中まで部分的に延びる場合があるが、その反転層は第2のチャネル部分114の他の部分の中までは延びない。いくつかの実施形態では、第2のチャネル部分114は、第1のチャネル部分112と第3のチャネル部分116との間の距離に対応する横方向寸法を有する。いくつかの実施形態では、ディープサブミクロン技術ノードにおいて実現されたデバイスでは、第1のチャネル部分112と第3のチャネル部分116との間の距離は20~100ナノメートルである。
【0017】
[0023] いくつかの実施形態では、浮遊ゲート130は、トレンチの内側に配置された第1の浮遊ゲート部分132と、トレンチの上に配置され、トレンチから離れて延びる第2の浮遊ゲート部分134とを含む。いくつかの実施形態では、第2の浮遊ゲート部分134は、第1の浮遊ゲート部分132よりも長い。しかし、他の実施形態では、第1の浮遊ゲート部分132は、第2の浮遊ゲート部分134よりも長い。いくつかの実施形態では、第2の浮遊ゲート部分134は、第2の浮遊ゲート部分134が第1の浮遊ゲート部分132に電気的に接続される第1の端部136を有する。いくつかの実施形態では、第2の浮遊ゲート部分134は、第1の先端部分138及び第2の先端部分139を有する先端を含む第2の端部137を有する(
図1Cを参照)。いくつかの実施形態では、第1の先端部分138は、第2の先端部分139よりも小さい断面を有する。本明細書では、第2の端部137は、尖った先端と呼ばれることがあり、第1の先端部分138の断面と第2の先端部分139の断面との比は、尖った先端の尖鋭さの尺度として使用されることがある。
【0018】
[0024] いくつかの実施形態では、メモリセル100は、トレンチ底部110を介してトレンチ領域106の底部分に電気的に接続された導電性ソース線150を更に含む。ソース線150は、基板から離れるように延びている。いくつかの実施形態では、ソース線150は、少なくとも部分的にトレンチの内側に配置され、トレンチ領域106の底部分に電気的に接続された第1のソース線部分152と、第1のソース線部分152の上に配置された第2のソース線部分154とを含む。いくつかの実施形態では、第2のソース線部分154の少なくとも一部は、トレンチの外側に配置されている。いくつかの実施形態では、第1のソース線部分152は比較的低濃度でドープされ(例えば、n-ポリシリコン)、第2のソース線部分154は高濃度でドープされている(例えば、n+ポリシリコン)。いくつかの実施形態では、第1のソース線部分152は、単結晶シリコンに転換された低濃度ドープポリシリコンである。
【0019】
[0025] いくつかの実施形態では、メモリセル100は、浮遊ゲート130の少なくとも一部とソース線150の少なくとも一部との間に誘電体層160を更に含む。いくつかの実施形態では、誘電体層160は、浮遊ゲート130とソース線150との間に強い容量結合を提供するように、「薄い」誘電体層である。いくつかの実施形態では、誘電体層160は、酸化物と窒化物の組み合わせ、又は他の高誘電率材料を含む。いくつかの実施形態では、誘電体層160は、6nm~10nmの合計厚さを有する。
【0020】
[0026] いくつかの実施形態では、メモリセル100は、浮遊ゲート130の少なくとも一部とトレンチ側壁108の少なくとも一部との間に絶縁層165を更に含む。いくつかの実施形態では、絶縁層165は、酸化物と窒化物の組み合わせ、又は他の高誘電率材料を含む。いくつかの実施形態では、従来の酸化シリコン層と比較して、絶縁層165は、浮遊ゲート130の中に注入されるためにホットエレクトロンが克服する界面エネルギー障壁(エネルギー障壁高さと呼ばれることもある)を低下させる。いくつかの実施形態では、絶縁層165の誘電材料によって提供される低い界面エネルギー障壁は2.5eV(電子ボルト)未満であり、いくつかの実施形態では2.0eV未満、又は1.3eV未満である。
【0021】
[0027] いくつかの実施形態では、メモリセル100は、第2の浮遊ゲート部分137の上部から絶縁され、上部の上に配置された導電性消去ゲート170を更に含む。消去ゲート170は、消去ゲートと第2の浮遊ゲート部分との間に配置された、消去ゲート絶縁領域と呼ばれることもある絶縁層180によって、第2の浮遊ゲート部分137から絶縁されている。いくつかの実施形態では、消去ゲート170は、ソース線150の少なくとも一部の上に更に配置される。いくつかの実施形態では、浮遊ゲート130と消去ゲート170との間の容量結合は、浮遊ゲート130とソース線150との間の容量結合よりもはるかに弱く、このことはメモリセルを効率的、且つ迅速に消去するのに有益である(以下により詳細に説明する)。いくつかの実施形態では、浮遊ゲートとソース線との間の容量結合は、浮遊ゲートと消去ゲートとの間の容量結合よりも、少なくとも5対1の比を有して大きく(すなわち、容量結合比は少なくとも5対1である)、いくつかの実施形態では、浮遊ゲートとソース線との間の容量結合と、浮遊ゲートと消去ゲートとの間の容量結合の容量結合比は、少なくとも10対1、又は9対1、又は2対1である。浮遊ゲートとソース線との間の強い容量結合(浮遊ゲートと消去ゲートとの間の容量結合と比較して)は、浮遊ゲートがソース線に近接していること、並びにソース線に極めて近接している浮遊ゲートの垂直面の表面積が大きいことにより生じている。
【0022】
[0028] いくつかの実施形態では、浮遊ゲート及びソース線と、浮遊ゲート及び制御ゲートとに対して同様の容量結合比が存在する。より具体的には、いくつかの実施形態では、浮遊ゲートとソース線との間の容量結合は、浮遊ゲートと制御ゲートとの間の容量結合よりも、少なくとも5対1の比を有して大きく(すなわち、容量結合比は少なくとも5対1である)、いくつかの実施形態では、浮遊ゲート-ソース線の容量結合と、浮遊ゲート-制御ゲートの容量結合との容量結合比は、少なくとも10対1、又は9対1、又は2対1である。
【0023】
[0029] いくつかの実施形態では、メモリセル100の導電性要素(例えば、制御ゲート120、浮遊ゲート130、ソース線150、及び/又は消去ゲート170)は、適切にドープされたポリシリコンで構築されている。「ポリシリコン」は、少なくとも部分的にはシリコン又は金属材料から形成され、不揮発性メモリセルの導電性要素を形成するために使用できる、任意の適切な導電性材料を指すと理解されている。加えて、いくつかの実施形態によると、メモリセル100の絶縁要素(例えば、絶縁領域140及び180)は、二酸化シリコン、窒化シリコン、及び/又は不揮発性メモリセルの絶縁要素を形成するために使用できる任意の適切な絶縁体で構築されている。
【0024】
[0030] ここで、
図1Bに示されるような、メモリセル100のチャネル部分に注目する。いくつかの実施形態では、第1及び第2のチャネル部分112及び114は、ドレイン領域104からトレンチ領域106の側壁部分まで横方向に延びる連続チャネル領域を形成する。加えて、第1及び第2のチャネル部分112及び114は、基板表面111を含むように垂直方向に延びている。いくつかの実施形態では、第1及び第2のチャネル部分112及び114は、互いに隣接するか又は互いに重なり合い、いくつかの実施形態では、第1のチャネル部分112はドレイン領域104に重なっている。いくつかの実施形態では、第3のチャネル部分116は、基板表面111からトレンチ領域106の底部分(トレンチ底部110の一部に隣接する)まで延び、トレンチ領域106の側壁部分(トレンチ側壁108に隣接する)に隣接している。いくつかの実施形態では、第3のチャネル部分116は、第2のチャネル部分114に隣接するか又は第2のチャネル部分114に重なり、ドレイン領域104からトレンチ底部110に隣接しソース線150の下にあるトレンチ領域106の一部まで連続チャネル領域を形成する(
図1Bのチャネル部分116を参照)。いくつかの実施形態では、部分112、114、及び116によって形成される連続チャネル領域は同一平面上にない。その理由は、(トレンチ側壁108に隣接する)チャネル部分116の側壁部分が、チャネル部分112及び114が延びる横方向に対して実質的に直角をなして延びており、(トレンチ底部110に隣接する)チャネル部分116の底部分が、チャネル部分116の側壁部分の方向に対して実質的に直角をなして延びているからである。いくつかの実施形態では、「実質的に直角をなす」とは、75~105度の範囲内の角度を意味する。
【0025】
[0031] ここで、いくつかの実施形態によるメモリセル100の動作について説明する。
図2は、いくつかの実施形態によるメモリセル100の動作フロー200を示すフローチャートである。動作フロー200はステップ210で始まり、そこから、メモリコントローラは、メモリセル100の消去(例えば、メモリセル100を含むメモリセルの行の消去中)(ステップ220)、以前に消去されたメモリセル100のプログラム(ステップ230)、又は以前にプログラム又は消去されたメモリセル100からの読み出し(ステップ240)、のいずれかを実施するために進む。一部の実施形態では、動作フロー200は、異なるメモリセルに対する同時の消去及びプログラム動作を含み、一部の実施形態では、動作フロー200は、異なるメモリセルに対する同時の消去及び読み出し動作を含む。
【0026】
消去動作
[0032] いくつかの実施形態に従ってメモリセル100を含むメモリセルの行を消去する(ステップ220)ために、第1のバイアス電位(例えば接地電位)が制御ゲート120とソース線150の両方に印加され、第2のバイアス電位(例えば正電位)が消去ゲート170に印加される。典型的には、第2のバイアス電位と第1のバイアス電位の差は10ボルト以下である。浮遊ゲート130はソース線150に強く容量結合されているので、浮遊ゲート電位は、本明細書では単に「接地」又は「回路接地」と呼ばれることもある接地電位の直ぐ上の電位まで引き下げられるか、又はその電位に保持される。非限定的な例として、容量比が10/1(すなわち、浮遊ゲートとソース線との容量が、浮遊ゲートと消去ゲートとの容量の10倍である)の場合、(例えば、消去動作を開始するために)消去ゲート電位が0Vから10Vに変化し、ソース線電位が0Vに維持される場合、消去ゲートの電位が10V変化すると、浮遊ゲートの電位の変化は1V未満である。
【0027】
[0033] 浮遊ゲートと消去ゲートとの間の電位差により、電子が浮遊ゲートから出る。より具体的には、浮遊ゲート130の電子は、ファウラー-ノルドハイムトンネリングメカニズム(又はそれの等価物)を通じて誘起されて、浮遊ゲートの上部134から(例えば、主に尖った先端137から)、絶縁層180を通って消去ゲート170へとトンネリングし、その結果、浮遊ゲート130は正に帯電する。浮遊ゲート130の先端137から消去ゲート170への絶縁層180を通る電子のトンネリングは、先端137の尖鋭さによって増大する。従来のメモリセルは消去に14V以上を必要としていた場合があるが、現在開示されている実施形態は、消去ゲート170への10V以下の電圧の印加を(例えば、消去ゲート170に印加される電圧は、制御ゲート120及びソース線150に印加される電圧に対して+10V以下)、いくつかの実施形態では更に小さい電圧(例えば、8V)の印加を要求する。静電容量比に加えて、浮遊ゲート130の尖った先端137も、消去電圧の低減に寄与する。具体的には、浮遊ゲート130の尖った先端137は、浮遊ゲート130と消去ゲート170との間に強く集束された電界の形成を促進し、それが次に、絶縁層180を通る電子トンネリングを促進し、それにより絶縁層180の任意の所与の厚さに対して、より低い消去電圧の使用が可能になる。例えば、尖った先端のない平面浮遊ゲートが通常は100オングストロームを超えない絶縁厚さ(層180)を必要とする場合、尖った先端137があると、絶縁厚さを200オングストロームよりも大きく最大700オングストロームにすることが可能になり、消去ゲートにわずか10Vを印加した場合でもトンネリングが可能になる。
【0028】
プログラム動作
[0034] いくつかの実施形態に従ってメモリセルをプログラミングする(ステップ230)ために、最初に、
図1Aの切り抜き190の、プログラミング動作中の別のビュー(190a)を示す
図3に注目する。
図1A~
図1Cと共通する特徴部には同様の番号が付されており、簡潔にするために一部については更に説明することはしない。
図3に示す追加の特徴部は、弱反転層107、トレンチの上に配置された浮遊ゲートの一部から発する電界線310a~310d、トレンチの内側に配置された浮遊ゲートの一部から発する電界線310e~310h、第1の空乏領域320、第2の空乏領域322、トレンチ反転層330、及び電子流340の方向、を含む。当技術分野で公知なように、電子は正電位に引き付けられ、従って、図に描かれている電界線の方向とは反対の方向に引っ張られる。
【0029】
[0035] いくつかの実施形態に従ってメモリセルをプログラムするために、第1のバイアス電位(例えば、接地電位)が消去ゲート170に印加され、第5のバイアス電位(例えば、0Vなどの低電圧、又は0V~0.5Vの電圧)がドレイン領域104/105に印加される。MOS構造の閾値電圧付近の正の電圧レベル(例えば、ドレイン領域の電位よりも0.2~0.7V程度高い電圧)が制御ゲート120に印加される。ドレイン領域104/105及び制御ゲート120に印加される電圧が、基板102のドレイン領域104/105及びチャネル部分112(
図1B)の周りに第1の空乏領域320を形成する。更に、第5のバイアス電位よりも高い第6のバイアス電位が、制御ゲート120に印加され、第6のバイアス電位よりも高い第7のバイアス電位(例えば、4V~6V程度の正の高電圧)がソース線150に印加される。
【0030】
[0036] 制御ゲート120に印加された第6のバイアス電位により、弱反転層107が基板102に形成され、弱反転層107は、ドレイン領域104/105に接続され、制御ゲート120の下に位置するピンチオフ点305を有する。反転層107は、ドレイン領域104/105の電圧に近い電圧を有する。その理由は、ドレイン領域とピンチオフ点305との間のサブスレッショルド電流が非常に少ないので、ドレイン領域とピンチオフ点305との間に非常に小さな電圧降下しか生じさせないからである。
【0031】
[0037] 第7のバイアス電位(上述のように、例えば、4V~6V程度の正の高電圧)をソース線150に印加することにより、ソース線と浮遊ゲートとの間の容量結合に起因して、浮遊ゲート130の電圧が第7のバイアス電位に従って上昇し、それにより基板のチャネル領域内の電子がエネルギーを得て浮遊ゲートに注入される。浮遊ゲート130はソース線150に強く容量結合されているので、ソース線150の、例えば0Vから4Vへの電圧遷移により、浮遊ゲート130の電圧はソース線150の電圧増加に比例して増加する。例えば、いくつかの実施形態では、浮遊ゲートの電圧は、ソース線150の電圧の変化の少なくとも80パーセントだけ増加する。(例えば、浮遊ゲート130が以前に消去されていることに加えて、ソース線150との容量結合に起因する電圧の増加に起因する)浮遊ゲート130上の正電荷は、ソース線150上の高電圧と共に、基板102のトレンチ領域106の周囲に第2の空乏領域322(本明細書では、深い空乏領域と呼ばれることもある)を形成する。深い空乏領域322は、ソース線150の電圧が比較的高いことに起因して、空乏領域320よりも大きな空乏幅を有する。より大きな空乏領域322は、ピンチオフ点305をドレイン領域104/105に向かって押し、反転層107を制御ゲート120の下でピンチオフさせる。(例えば、浮遊ゲート130が以前に消去されたことに起因する)浮遊ゲート130上の正電荷は、トレンチを取り囲む反転層330を更に形成する(
図1Bのチャネル部分116)。反転層330は、ソース線の電圧に近い電圧を有し、これは、(ドレイン領域の電圧に近い電圧を有する)反転層107の電圧よりも実質的に高い。反転層330と107との間の、この電圧差により、反転層330と反転層107との間に電圧降下が生じる。電圧降下は空乏領域322内で生じ、電圧降下に起因して生じる電界は、電界線345(
図1Bのチャネル領域114内)によって表される。
【0032】
[0038] 浮遊ゲート130の電圧は、(例えば、以前の消去動作に起因する)浮遊ゲート130の正電荷、並びに(浮遊ゲートとソース線との間の容量結合に起因する)ソース線150に印加される高電圧によって影響を受ける。それに応じて、浮遊ゲート130の電圧は、制御ゲート120の電圧よりも実質的に高く、その結果、これら2つの間には、
図3の電界線310a~310hで表される電界が生じる。いくつかの実施形態では、絶縁領域140は横方向に十分に広いので、制御ゲート120と浮遊ゲート130との間の距離により、
図3の電界線310c~310dによって表される、制御ゲート120と浮遊ゲート130との間の電界の一部が、基板表面111に向かって導かれるようになる。具体的には、浮遊ゲート130の一部(例えば、制御ゲート120よりも表面111に近い部分)にとっては、第2のチャネル部分114の電荷が浮遊ゲート130に近接していることに起因して、隣接する電界は表面111に向かって下向きに導かれる。
【0033】
[0039] プログラミング動作の開始時に、ドレイン領域104/105からの電子の流れ(プログラミング電流と呼ばれることもある)が反転層107を通って流れ、ランダムに移動するが、電子流340で表される方向に正味のドリフト速度を有する。電子は反転層107を通り抜け、ピンチオフ点305に進む。第2のチャネル部分114上に配置された絶縁領域140、制御ゲート電位、及びソース線電位は、プログラム動作中に、電子が基板の水平面(例えば、絶縁領域140を第2のチャネル部分114から分離する、基板102の水平面)の下で第2のチャネル部分114内を横方向に進行できるように構成される。
【0034】
[0040] ピンチオフ点305を離れた後、プログラミング電流中の電子は、電界線310c~310f及び345によって表される電界によって、空乏領域322(
図1Bのチャネル部分114)を通って電子流340の方向に加速される。本明細書では、加速された電子をホットエレクトロンと称する。空乏領域322を通って電子流340となって進行するホットエレクトロンは、トレンチ側壁108に対して直角をなし基板表面111の直下に位置する実質的に横方向の軌道にとって有利な電界の影響を受ける(電子流340中の電子は側壁108と正面衝突するので、本明細書では「正面」軌道(“head-on”trajectory)と呼ばれる)。別の言い方をすれば、電界線345で表される電界は、プログラミング電流中のホットエレクトロンを浮遊ゲート130に引き付け、一方で、電界線310c~310dで表される電界は、プログラミング電流中のホットエレクトロンの一部が、下向きに流れて基板102の中に入ることを防止する、又はその量を実質的に減少させ、ホットエレクトロンを表面111に近い正面軌道上に維持する。
【0035】
[0041] プログラミング電流中のホットエレクトロンが空乏領域322を経由してトレンチ側壁108に向かって進行するにつれて、十分なエネルギーを有する電子の一部は、側壁108において基板表面を突破し、浮遊ゲート130とトレンチ側壁108との間に位置する絶縁層165に入る。いくつかの実施形態では、電子は、そのエネルギーが、基板102のシリコンと絶縁層165の誘電材料との間の界面におけるエネルギー障壁高さよりも高い場合に、絶縁層165に入るのに十分なエネルギーを有する。絶縁層165に飛び込んだ後、電子は電界線310eによって表される電界によって引き付けられ、浮遊ゲート130に注入される。
【0036】
[0042] 従来技術のプログラミングメカニズムとは異なり、空乏領域320中の電子は、浮遊ゲート130の方向への運動量成分を得るのに散乱を必要としない。実際、散乱は望ましくない。その理由は、散乱によって電子流340中の電子はエネルギーを失い、方向を変化させ、それにより、電子が絶縁層165に入り浮遊ゲート130に注入されるのに十分なエネルギーを有するであろう可能性が減るからである。従って、本明細書にて開示する実施形態のプログラミングメカニズムでは、(チャネル領域112内の)反転層107を離れた電子は、(チャネル領域114内の)空乏領域320を経由して加速される。絶縁層165に入るのに十分な突破エネルギーを有する、浮遊ゲート130に向かって正面軌道で進行する電子が、最終的に浮遊ゲート130に注入される。上方(表面111に向かって)、横方向、又はわずかに下方(表面111から離れるように)に散乱される、電子流340中の電子であっても、界面エネルギー障壁を克服するのに十分なエネルギーを有する限り、浮遊ゲート130に注入されることになる。この正面注入メカニズムの結果、十分な突破エネルギーを有する電子の割合が増加し、それによりプログラミング効率が向上する。そのような改善されたプログラム効率の結果、電子流340中のほとんど全ての高エネルギー電子が浮遊ゲート130に注入される。
【0037】
[0043] 本明細書ではゲート電流と呼ばれることもある、浮遊ゲート130への電子の注入は、ソース領域150及び制御ゲート120上のプログラミング電圧が取り除かれるまで、又は、浮遊ゲート130に注入された電子によって浮遊ゲート130の電圧が低下して、電子流340中の電子が絶縁層165を通り抜けるのに十分なエネルギーをもはや持たなくなるまで継続する。別の言い方をすれば、浮遊ゲートの電圧の低下により、ホットエレクトロンの生成がもはや維持されなくなる。この時点で、浮遊ゲートについては「プログラムされた状態」に到達する。いくつかの実施形態では、プログラミング中のゲート電流は10nAから100nAの範囲にあり、いくつかの実施形態では、プログラムされた状態には10ns~100nsで到達する。
【0038】
読み出し動作
[0044] 最後に、いくつかの実施形態に従って選択されたメモリセルを読み取る(ステップ240)ために、第1のバイアス電位(例えば、接地電位)がソース線150に印加される。第4のバイアス電位(例えば、読み出し電圧(例えば、0.9~3V))がドレイン領域104に印加され、読み出し電位と呼ばれることもある第3のバイアス電位(例えば、正電圧(例えば、所与の技術ノードによってサポートされるデバイスの電源電圧に応じて、約1~3V))が、制御ゲート120に印加される。
【0039】
[0045] 浮遊ゲート130が正に帯電している場合(すなわち、例えば、メモリセル100が消去され、その後、プログラムされていないために、浮遊ゲートから電子が放電されている場合)は、反転層330の形成により第3のチャネル部分116がオンになる。制御ゲート120を読み出し電位まで上昇させた場合、制御ゲートの下の基板領域内に強い反転層107が形成されることにより、第1のチャネル部分112がオンになる。第2のチャネル部分では、2つの空乏領域は、ドレイン領域104/105から浮遊ゲート130の方を向く、基板表面111の下の電界に重なっている。その結果、チャネル部分112、114、及び116を含むチャネル領域全体が、ドレイン領域104/105の方向への電子電流に有利である。それに応じて、電子は、ソース線150から(ソース線150に隣接する、基板のトレンチ領域106を通って)、チャネル部分116内の反転層330、チャネル部分114内の空乏領域322、及びチャネル部分112内の反転層107を通ってドレイン領域104/105へと流れる。結果として生じる電流(読み出し電流と呼ばれることもある)が、図示されていないメモリデバイス内の回路を使用して検知されると、メモリセルは「1」状態、又は同様な意味で「消去」状態にあると検知される。
【0040】
[0046] 他方、浮遊ゲート130が負に帯電している場合、基板のトレンチ領域106内には反転層は形成されない。その結果、第3のチャネル部分116は弱くオンになるか、又は完全に遮断され、空乏領域322の幅は、浮遊ゲート130が(例えば消去動作の結果として)正に帯電した場合の空乏領域322の幅と比較して減少する。更に、空乏領域322の幅の減少により、空乏領域322及び320はもはや重ならなくなる。空乏領域のギャップに起因して、第2のチャネル部分114の少なくとも一部は空乏領域にない。その結果、制御ゲート120及びドレイン領域104を読み出し電位まで上昇させた場合であっても、ソース線150とドレイン領域104との間には電流(読み出し電流と呼ばれることもある)は、ほとんど流れないか又は全く流れない。この場合、読み出し電流は「1」状態の読み出し電流と比較して非常に小さいか、又は読み出し電流は全くない。このようにして、メモリセルは「0」状態、又は同様な意味で「プログラムされた」状態にあると検知される。
【0041】
[0047] いくつかの実施形態では、選択されたメモリセルのみが読み出されるように、非選択列及び行のドレイン領域104、ソース領域150、及び制御ゲート120には接地電位が印加される。
【0042】
メモリアレイの平面図
[0048] ここで、いくつかの実施形態によるメモリセルアレイ400の平面図を表す
図4に注目する。いくつかの実施形態では、ビット線410はドレイン領域412と相互接続している。(製造プロセスで除去される)制御線416及び窒化物マスク420が、ソース線、浮遊ゲート及び制御ゲートを画定し、活性領域422及び分離領域424の両方にわたって延びている。ソース線414は、対になったメモリセルの各行のソース領域に電気的に接続している。浮遊ゲートは、消去線418の下にある活性領域422内のトレンチ内に配置される。
【0043】
製造プロセス
[0049] ここで、いくつかの実施形態によるメモリセルを製造するプロセスを表す
図5A~
図5Mに注目する。いくつかの実施形態によるプロセスは
図5Aで始まり、
図5Aは、シリコン基板502、及び酸化物層504と、その上に堆積された窒化物506の断面図を示す。基板502からは、複数の分離トレンチが既に除去されており、
図5Aの右側部分は、メモリセル形成のために準備された酸化物層504を有する領域を示す。
図5Bは、ビット線方向に沿った、
図5Aの断面図と直交する別の断面図である(
図4を参照)。次に、
図5Cに示すように、窒化物層506がエッチングされ、部分508及び509を有する窒化物マスクが残っている。
【0044】
[0050] 次に、
図5Dに示すように、窒化物マスク部分508と509との間において、酸化物層及びシリコン層を通してトレンチがエッチングされる。いくつかの実施形態では、エッチングは反応性イオンエッチング(「RIE」)によって実施される。エッチング後、誘電体材料510(例えば、「HTO」と呼ばれる高温酸化物)が酸化物層の上に堆積され、HTOの上にドープポリシリコンが堆積される。2つの別個の浮遊ゲート512及び514を作製するために、ポリシリコン(本明細書では「ポリ」と呼ばれることもある)がRIEを使用してエッチングされる。次に、
図5Eに示すように、浮遊ゲートの分離、マスキング、及びエッチングの処理ステップの後、残ったポリは更に領域516及び518から等方性エッチングされる。次に、
図5Fに示すように、誘電体層が堆積され、次いでRIEを使用して異方性エッチングされ、結合誘電体領域526及び528が形成される。そのような処理ステップの後に、領域520、522、及び524の酸化物がエッチング除去される。
【0045】
[0051] 次に、
図5Gに示すように、いくつかの実施形態に従ってソース線534(
図5Hを参照)を形成するために、最初に低濃度ドープアモルファスシリコン530が堆積され、次いで固相エピタキシー(「SPE」)プロセスを使用して単結晶シリコンに変換される。次いで、N型ドーパント(例えば、ヒ素又はリン)を注入し、熱で押し込んで、トレンチ内の低濃度ドープシリコンの上に高濃度ドープN+層532を形成する。次いで、等方性ポリエッチングを実施して、
図5Hに示すようにトレンチの外側の過剰なシリコンを除去し、ソース線534の上部を形成する。他の実施形態では、
図5G及び
図5Hの処理ステップは次のように達成される。最初にエピタキシャルシリコン成長ステップを実行して、トレンチ底部にN-単結晶シリコン530を選択的に成長させることにより層530及び532が形成され、その後に高濃度ドープポリシリコン532の堆積が続く。トレンチの外側の過剰なポリシリコン532が等方性エッチングにより除去されて、ソース線534の上部が形成される。ソース線534がどのように形成されるかの説明からわかるように、ソース線534及び浮遊ゲート512は、浮遊ゲート512、514、並びに結合誘電体領域526及び528を使用してソース線534の垂直境界を画定していることに起因して、自己整合されている。
【0046】
[0052] 次に、
図5Iに示すように、浮遊ゲート512、514の先端部分538、539を覆う露出された酸化物と共に、制御された量の酸化物が窒化物マスク部分508及び509の上部及び側面からエッチングされる。次いで、浮遊ゲートの先端538、539、及びソース線シリコンの上部を保護するために、薄い酸化物層540が熱成長される。この熱酸化物層540成長ステップはまた、浮遊ゲート512、514の先端538、539を尖鋭化させる。
【0047】
[0053] 次に、
図5Jに示すように、酸化物層504(
図5Iを参照)がRIEを使用してエッチングされる。エッチング中、窒化物マスク508、509、及び別のマスク(図示せず)が、浮遊ゲートの先端538、539、及びソース線534を保護する。エッチング後、酸化物領域504a及び504bは残っている。いくつかの実施形態では、シリコン502に生じる損傷を最小限にするために、RIEエッチング条件が調整される。次に、
図5Kに示すように、酸化物層504をエッチングするためのRIEプロセスによって引き起こされたシリコン表面への損傷を修復するために、シリコン表面503の上に薄い酸化物層550を成長させる。いくつかの実施形態では、酸化はまた、浮遊ゲートの先端を更に尖鋭化させる。次に、酸化物領域504a及び504bの上部から窒化物が除去される。次に、
図5Lに示すように、トンネリング誘電体として機能させるために、メモリセル領域の上にHTO560が堆積される。いくつかの実施形態では、HTOの厚さは100~300オングストロームである。他の実施形態では、HTOの厚さは最大700オングストロームである。いくつかの実施形態では、浮遊ゲートの先端を保護するためにマスクが使用され、一方、例えば酸化物領域504a、504bの側壁に沿って、HTO560が等方性エッチングされて過剰な酸化物が除去される。いくつかの実施形態では、制御ゲートの形成のための準備のために、酸化物を異方性エッチングして領域562及び564から酸化物を除去する。次に、領域562及び564の上にゲート酸化物を成長させ、ポリを堆積させて、領域562及び564のゲート酸化物を含むメモリアレイ領域全体を覆う。次いで、
図5Mに示すように、ポリをマスクし、エッチングして、制御ゲート572、574を形成する。いくつかの実施形態では、制御ゲート572、574を形成するために使用されるものと同じマスキング及びエッチングステップが、消去ゲート570を画定するためにも使用され、一方、他の実施形態では、制御ゲート572、574を形成するために使用されるものとは別個の作製及びエッチングステップを使用して、消去ゲート570が形成される。
【0048】
[0054] 最後に、ドレイン領域を形成するために、半導体業界で周知の処理ステップを使用して、低濃度ドープドレイン領域584、586(例えば、制御ゲート572、574に隣接するドレイン領域)、及びドレイン領域580、582が形成され、ドレイン領域は、隣り合うトランジスタゲートに隣接する低濃度ドープドレイン(LDD)サブ領域と、隣り合うトランジスタゲートに隣接していない、より高濃度にドープされたドレインサブ領域とを含み、その一例は米国特許第4,994,404号に記載されており、その後に、コンタクト形成、及びそれに続くメタライゼーション及び他のステップが続いて、デバイス製造が完了する。
【0049】
[0055] 前述の説明は、説明の目的上、特定の実施形態を参照して説明されている。しかし、上記の例示的な議論は、網羅的であること、又は開示される厳密な形態に本発明を限定することを意図するものではない。上記の教示を鑑みて、多くの修正及び変形が可能である。実施形態は、本発明の原理及びその実用的応用を最もよく説明し、それによって当業者が本発明及び様々な実施形態を、企図される特定の用途に適した様々な変更と共に最もよく活用することを可能にするために、選択され記載されている。