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特許7194214ミニアプリのためのデータ処理方法および装置、電子機器、記憶媒体並びにコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】ミニアプリのためのデータ処理方法および装置、電子機器、記憶媒体並びにコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/20 20180101AFI20221214BHJP
【FI】
G06F8/20
【請求項の数】 21
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021038792
(22)【出願日】2021-03-10
(65)【公開番号】P2022021295
(43)【公開日】2022-02-02
【審査請求日】2021-11-19
(31)【優先権主張番号】202010707464.1
(32)【優先日】2020-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ジュ
(72)【発明者】
【氏名】ドン,ルイ
(72)【発明者】
【氏名】リュウ,ジウェイ
【審査官】武田 広太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-034290(JP,A)
【文献】特表2021-519981(JP,A)
【文献】特開2010ー282409(JP,A)
【文献】特開2018ー097878(JP,A)
【文献】特許第6838182(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミニアプリの、技術スタックから送信された要求メッセージをインターセプトし、前記要求メッセージを対象サーバに送信することと、
前記要求メッセージに対する前記対象サーバからの、クッキーコンテンツ、前記クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報と、前記要求メッセージに対応するデータセットとが含まれる返信データを取得することと、
前記フィールド情報に基づいて、前記クッキーコンテンツを前記ミニアプリのクッキー記憶データベースに記憶し、前記要求メッセージを送信した技術スタックに前記返信データを返送することとを含むミニアプリのためのデータ処理方法。
【請求項2】
新たにインターセプトされた前記ミニアプリの新たな要求メッセージに対して、前記クッキー記憶データベースにクッキーコンテンツが記憶されている場合、現在記憶されているクッキーコンテンツを前記新たな要求メッセージに追加し、追加後の新たな要求メッセージを前記対象サーバに送信することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記クッキーコンテンツの記憶を示すための前記フィールド情報は、予め提供されたクッキー記憶インターフェースによって定義されたフィールド情報である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記の、現在記憶されているクッキーコンテンツを前記新たな要求メッセージに追加することは、
予め提供されたクッキー取得インターフェースを介して、前記現在記憶されているクッキーコンテンツを前記新たな要求メッセージに追加することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記の、ミニアプリの要求メッセージをインターセプトすることは、
前記ミニアプリのホストクライアントのネットワークインターフェイスを介して前記ミニアプリの要求メッセージをインターセプトすることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記要求メッセージを対象サーバに送信する前に、前記方法は、
前記要求メッセージ内のURLのドメイン名が、登録されたドメイン名であるか否かを検査することと、
登録されたドメイン名である場合、前記要求メッセージを対象サーバに送信する動作を実行することとをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記クッキー記憶データベースが、前記ミニアプリのIDに基づいて予め作成されたものである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記の、前記フィールド情報に基づいて前記クッキーコンテンツを前記ミニアプリのクッキー記憶データベースに記憶することは、
前記要求メッセージにおけるURLのドメイン名を確定することと、
前記フィールド情報に基づいて、前記クッキーコンテンツを前記ミニアプリのクッキー記憶データベースにおける前記URLのドメイン名の下に記憶することとを含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ミニアプリの要求メッセージをインターセプトする前に、前記方法は、
前記ミニアプリの開発キット内のコンフィグファイルを解析し、ミニアプリのローカルクッキー記憶設定を有効にするか否かを説明するためのクッキー構成アイテムを取得することと、
前記クッキー構成アイテムに基づいて、ミニアプリのローカルクッキー記憶設定を有効にすることを確認した場合、前記ミニアプリの要求メッセージをインターセプトする動作を実行することとをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記技術スタックが、前記ミニアプリのロジック層、レンダリング層及びクライアント機能側の少なくとも1つを含む請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記ミニアプリに少なくとも支払い機能が含まれる請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
ミニアプリの、技術スタックから送信された要求メッセージをインターセプトし、前記要求メッセージを対象サーバに送信するように構成される、インターセプトモジュールと、
前記要求メッセージに対する前記対象サーバからの返信データを取得するように構成される取得モジュールであって、前記返信データにクッキーコンテンツ、前記クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報、及び前記要求メッセージに対応するデータセットが含まれる、取得モジュールと、
前記フィールド情報に基づいて、前記クッキーコンテンツを前記ミニアプリのクッキー記憶データベースに記憶し、前記要求メッセージを送信した技術スタックに前記返信データを返送するための記憶モジュールとを含むミニアプリのためのデータ処理装置。
【請求項13】
新たにインターセプトされた前記ミニアプリの新たな要求メッセージに対して、前記クッキー記憶データベースにクッキーコンテンツが記憶されている場合、現在記憶されているクッキーコンテンツを前記新たな要求メッセージに追加し、追加後の新たな要求メッセージを前記対象サーバに送信するための追加モジュールをさらに含む請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報は、予め提供されたクッキー記憶インターフェースによって定義されたフィールド情報である請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記追加モジュールは、
予め提供されたクッキー取得インターフェースを介して、前記現在記憶されているクッキーコンテンツを前記新たな要求メッセージに追加するように構成される請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記インターセプトモジュールは、
前記ミニアプリのホストクライアントのネットワークインターフェイスを介して前記ミニアプリの要求メッセージをインターセプトするように構成される請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記インターセプトモジュールが前記要求メッセージを対象サーバに送信する前に、前記要求メッセージにおけるURLのドメイン名が登録されたドメイン名であるか否かを検査するように構成される検査モジュールをさらに含み、
登録されたドメイン名である場合、前記インターセプトモジュールが、前記要求メッセージを対象サーバに送信する動作を実行する請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記クッキー記憶データベースは、前記ミニアプリのIDに基づいて予め作成されたものである請求項12に記載の装置。
【請求項19】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリとを備える電子機器であって、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な指令が記憶されており、前記指令が前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1~11のいずれか1項に記載のミニアプリのためのデータ処理方法を実行させる、電子機器。
【請求項20】
コンピュータ指令が記憶されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ指令が、前記コンピュータに請求項1~11のいずれか1項に記載のミニアプリのためのデータ処理方法を実行させるように構成される非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
プロセッサにより実行されると、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、インターネット分野に関し、特にミニアプリ技術に関し、具体的には、ミニアプリのためのデータ処理方法および装置、電子機器、記憶媒体並びにコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ミニアプリ(Mini app)は、レンダリング層及びロジック層により物理的に分離された、純粋なオフライン作業が可能なランタイムエコロジーである。標準のJS(JavaScript)に基づいて拡張されたDSL(ドメイン固有言語、Domain Specific Language)構文に基づき、NA(Native)機能に依存したミニアプリは、H5に近い開発効率と、NAに無限に近いユーザ体験を有するため、開発者に好まれている。
【0003】
ミニアプリのエコロジカル構築モードにより、ミニアプリの技術スタックは、JS仮想マシン(ロジック層)、WebView(レンダリング層)及びクライアント機能側(即ち、クライアント機能及びNAコンポーネントを含むNA機能である)の3つの部分からなる。しかしながら、現在、ロジック層シナリオの場合のみに、開発者のセルフメンテナンス方式によりクッキー(cookie)の取得および記憶を実現でき、他のWebView及びNA機能のシナリオの場合では、ミニアプリのクッキーによるセッションの管理ができないため、それらのシナリオにおけるミニアプリビジネス(例えば、画像、映像などのリソースの支払いなどの機能)の実現に技術的な障害となっている。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、ミニアプリのためのデータ処理方法および装置、電子機器、記憶媒体並びにコンピュータプログラムを提供することで、ミニアプリ形式でクッキーによるセッション管理を実現する。
【0005】
第1の態様において、本出願は、ミニアプリの要求メッセージをインターセプトし、前記要求メッセージを対象サーバに送信し、前記要求メッセージが技術スタックから送信されたものであることと、前記要求メッセージに対する対象サーバからの返信データを取得し、前記返信データには、クッキーコンテンツ、前記クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報、及び前記要求メッセージに対応するデータセットが含まれることと、前記フィールド情報に基づいて前記クッキーコンテンツを前記ミニアプリのクッキー記憶データベースに記憶し、前記要求メッセージを送信した技術スタックに前記返信データを返送することとを含むミニアプリのためのデータ処理方法を提供する。
【0006】
第2の態様において、本出願は、ミニアプリの要求メッセージをインターセプトし、前記要求メッセージを対象サーバに送信するように構成され、前記要求メッセージが技術スタックから送信されるインターセプトモジュールと、前記要求メッセージに対する前記対象サーバからの返信データを取得するように構成され、前記返信データにクッキーコンテンツ、前記クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報、及び前記要求メッセージに対応するデータセットが含まれる取得モジュールと、前記フィールド情報に基づいて前記クッキーコンテンツを前記ミニアプリのクッキー記憶データベースに記憶し、前記要求メッセージを送信した技術スタックに前記返信データを返送するための記憶モジュールとを含むミニアプリのためのデータ処理装置をさらに提供する。
【0007】
第3の態様において、本出願は、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリとを備える電子機器であって、前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な指令が記憶されており、前記指令が前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに本出願の任意の実施例に記載のミニアプリのためのデータ処理方法を実行させる、電子機器をさらに提供する。
【0008】
第4の態様において、本出願は、コンピュータ指令が記憶されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ指令が、前記コンピュータに本出願の任意の実施例に記載のミニアプリのためのデータ処理方法を実行させるように構成される非一時的コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【0009】
第5の態様において、本出願は、コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、本出願の任意の実施例に記載のミニアプリのためのデータ処理方法を実現する、コンピュータプログラムを提供する。
【0010】
本出願の技術案によれば、ミニアプリ内の異なる技術スタックのクッキーの記憶およびキャリア動作を統合することにより、開発者に一貫性のあるクッキー機構を提供し、ミニアプリ形式でクッキーによるセッション管理を実現する。
【0011】
この部分に記載された内容は、本出願のキーポイントまたは重要な特徴を限定することを意図したものではなく、本出願の範囲を制限するものでもないことを理解すべきである。本出願の他の特徴は、以下の明細書により容易に理解される。以下、上述したオプション的な方式の他の効果を具体的な実施例により説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本出願をよりよく理解するためのものであり、本出願を限定するものではない。
図1】本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理方法のフローチャートである。
図2】本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理方法のフローチャートである。
図3】本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理方法のフローチャートである。
図4】本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理装置の構造を示す概略図である。
図5】本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら本出願の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするために、本出願の実施例の様々な詳細が含まれているが、これらは例示的なものに過ぎないことを理解すべきである。従って、当業者であれば、ここに記載された実施例に対して、本出願の範囲及び趣旨を逸脱することなく様々に変更し、修正することができることを理解すべきである。同様に、明確かつ簡潔にするために、以下の記載で公知の機能及び構造の説明を省略した。
【0014】
図1は、本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理方法のフローチャートである。本実施例は、ミニアプリ形式でクッキーの取得および記憶を実現する場合に適用される。該方法は、ミニアプリのためのデータ処理装置により実行でき、該装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアによって実現でき、好ましくは、モバイルスマートデバイスまたはコンピュータデバイスなどの電子機器に配置される。図1に示すように、該方法は、具体的には以下を含む。
【0015】
S101:ミニアプリの要求メッセージをインターセプトし、要求メッセージを対象サーバに送信する。ここで、前記要求メッセージはいずれかの技術スタックから送信される。
【0016】
具体的には、いずれの技術スタックも要求メッセージを送信でき、技術スタックは、ミニアプリのロジック層、レンダリング層及びクライアント機能側の少なくとも1つを含む。ここで、ロジック層の要求は、主に基本的なビジネスロジックを実現することであり、レンダリング層の要求は、主に画像の読み込みやレンダリングなどを実現することであり、クライアント機能側の範囲は比較的広く、クライアントネイティブ機能及びNAコンポーネントを含み、クライアントネイティブ機能は、クライアントを介してミニアプリに付与された機能を含み、NAコンポーネントは、例えば、映像コンポーネント、オーディオコンポーネント及び画像プレビューコンポーネントなどを含み、クライアント機能側の要求は、主にクライアントネイティブ機能及びNAコンポーネントに基づいて送信された要求である。また、他の技術スタックからの要求も本出願に適用され得、本出願では、技術スタックを特に限定しない。
【0017】
本出願の実施例において、いずれかの技術スタックの要求メッセージを統合的にインターセプトして送信する。具体的には、要求メッセージには少なくともURLアドレスが含まれており、要求メッセージ内のURLアドレスを取得して、URLアドレスに基づいて要求メッセージをミニアプリのバックエンドサーバなどの対象サーバに送信できる。
【0018】
一実施形態において、ミニアプリのホストクライアントのネットワークインターフェイスを介してミニアプリの要求メッセージをインターセプトすることができる。ここで、ロジック層からの要求(swan.request)はクライアントネットワークライブラリを介して送信され、レンダリング層からの要求webviewはネットワークを介して送信され、クライアント機能側の要求は、クライアントコンポーネントがクライアントインターフェイスを呼び出してネットワークを介して送信される。従って、3つの技術スタックの要求は、クライアントのネットワークインターフェイスを介して直接インターセプトできる。もちろん、要求メッセージをインターセプトする方法に関しては、様々な実現方法があり、従来のいかなる技術によっても実現することができ、ここでは、限定しない。
【0019】
S102:要求メッセージに対する対象サーバからの返信データを取得する。返信データには、クッキーコンテンツ、クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報、及び要求メッセージに対応するデータセットが含まれる。
【0020】
対象サーバは、要求メッセージを受信した後、対応するクッキーコンテンツを返信データに追加し、データセットとともに端末のミニアプリに返送する。ここで、対象サーバは、要求メッセージで運ばれるユーザ情報に基づいて対応するクッキーコンテンツを取得できる。データセットは、要求メッセージにより要求されたビジネスに関連するデータである。
【0021】
また、返信データには、クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報がさらに含まれる。目的は、ミニアプリのホストクライアントが返信データを受信した後、該フィールド情報に基づいてクッキーコンテンツを記憶することにある。
【0022】
S103:フィールド情報に基づいてクッキーコンテンツをミニアプリのクッキー記憶データベースに記憶し、要求メッセージを送信した技術スタックに返信データを返送する。
【0023】
ここで、クッキー記憶データベースはミニアプリのIDに基づいて予め作成される。例えば、ミニアプリを起動する場合、ミニアプリのホストクライアントは、ミニアプリ開発キットを解析することでミニアプリのIDを取得した後、異なるミニアプリのIDに基づいて、対応するクッキー記憶データベースをそれぞれ作成し、ミニアプリのユニークIDに基づいてストレージパスを分けることにより、異なるミニアプリ間のクッキーデータが相互に干渉せず、独立したサンドボックス内に記憶される。
【0024】
さらに、同じURLアクセスアドレスにも複数の異なるドメイン名が含まれているため、クッキー記憶データベースでは、ドメイン名に従ってストレージパスをさらに分けることもでき、要求メッセージ内のURLのドメイン名を確定した後、クッキーコンテンツをドメイン名に従ってクッキー記憶データベースに記憶し、相互に干渉しない。
【0025】
なお、従来の技術においては、開発者のセルフメンテナンス方式のみによりロジック層要求(swan.request)のみに対してクッキーの取得および書き込みを実現できる。C-S(クライアント-サーバ)要求におけるミニアプリのロジック層、レンダリング層、クライアント機能側の3つの部分のクッキーの記憶およびキャリア動作が統合されず、ミニアプリサーバがミニアプリのクッキーを介してセッションを管理できないため、ミニアプリビジネス(例えば、画像、映像などのリソースの支払いなどの機能)の実現の障害となる。本出願では、ミニアプリ内のロジック層、レンダリング層、及びクライアント機能側の3つの部分のクッキーの記憶およびキャリア動作を統合し、いずれかの技術スタックから送信された要求メッセージを統合的にインターセプト、処理し、サーバの返信データに基づいてクッキーコンテンツを統合的に記憶することで、記憶されたクッキーコンテンツによる後続のセッション管理を便利にし、異なる技術スタック間でクッキーを有効にする機能を開発者に提供し、これにより、クッキーセッション機能を使用してミニアプリ形式下にミニアプリサービスを実現できないという従来の問題点を解決した。例えば、ミニアプリ内での画像、オーディオ/映像などのリソースの支払いなどの機能は、本出願の実施例でクッキーセッションにより実現できる。どの技術スタックから送信された要求かに関係なく、いずれもクッキーを取得でき、クッキーセッション内で従来の技術では実現できない支払いなどの機能を実現できる。
【0026】
本出願の実施例の技術案によれば、ミニアプリ内の異なる技術スタックのクッキーの記憶およびキャリア動作を統合することにより、開発者に一貫性のあるクッキー機構を提供し、ミニアプリ形式でクッキーによるセッション管理を実現する。また、クッキーの記憶について、ミニアプリ間のクッキーデータのセキュリティを確保するために、ミニアプリのIDに従ってストレージパスを分け、ミニアプリ間のクッキーの記憶サンドボックスを提供することで、異なるミニアプリ間のクッキーデータのセキュリティを確保し、データの改ざんを防止できる。
【0027】
図2は、本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理方法のフローチャートである。本実施例は、上記実施例に基づいてさらに最適化される。図2に示すように、該方法は、具体的には以下を含む。
【0028】
S201:ミニアプリの要求メッセージをインターセプトし、要求メッセージを対象サーバに送信する。要求メッセージはいずれかの技術スタックから送信される。
【0029】
ここで、前記技術スタックは、前記ミニアプリのロジック層、レンダリング層及びクライアント機能側の少なくとも1つを含む。
【0030】
S202:要求メッセージに対する対象サーバからの返信データを取得する。返信データには、クッキーコンテンツ、クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報、及び要求メッセージに対応するデータセットが含まれる。
【0031】
ここで、クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報とは、予め提供されたクッキー記憶インターフェースによって定義されたフィールド情報を指す。
【0032】
S203:フィールド情報に基づいてクッキーコンテンツをミニアプリのクッキー記憶データベースに記憶し、要求メッセージを送信した技術スタックに返信データを返送する。
【0033】
S204:新たにインターセプトされたミニアプリの新たな要求メッセージに対して、クッキー記憶データベースにクッキーコンテンツが記憶されている場合、現在記憶されているクッキーコンテンツを新たな要求メッセージに追加し、追加後の新たな要求メッセージを対象サーバに送信する。
【0034】
ここで、現在記憶されているクッキーコンテンツを新たな要求メッセージに追加することは、予め提供されたクッキー取得インターフェースを介して、現在記憶されているクッキーコンテンツを新たな要求メッセージに追加することを含んでもよい。
【0035】
具体的には、前記クッキー記憶インターフェース及びクッキー取得インターフェースは、ミニアプリのホストクライアントに予め提供されたインターフェースであり、クッキーの記憶および取得にそれぞれ用いられる。例えば、クッキー記憶インターフェースはsetクッキー動作であり、クッキー取得インターフェースはgetクッキー動作である。setクッキー動作を実行することにより、クッキーコンテンツをミニアプリのクッキー記憶データベース内のURLのドメイン名の下に記憶でき、getクッキー動作を実行することにより、現在記憶されているクッキーコンテンツを新たな要求メッセージに追加でき、例えば、要求メッセージの要求ヘッダHeaderに追加できる。
【0036】
S204において、ミニアプリの新たな要求メッセージをインターセプトした場合、記憶されたクッキーコンテンツを新たな要求メッセージに追加でき、具体的には、要求メッセージ内のURLのドメイン名の下に記憶されたクッキーコンテンツを追加して、対象サーバに送信することで、クッキーによるセッション管理を実現する。サーバは、要求を受信した後、要求に運ばれたクッキーコンテンツに基づいて、該要求に対応する返信データを生成してクライアントに返送する。
【0037】
本出願の実施例の技術案によれば、ミニアプリ内の異なる技術スタックのクッキーの記憶およびキャリア動作を統合することにより、開発者に一貫性のあるクッキー機構を提供し、ミニアプリ形式でクッキーによるセッション管理を実現する。
【0038】
図3は、本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理方法のフローチャートである。本実施例は、上記実施例に基づいてさらに最適化される。図3に示すように、該方法は、具体的には以下を含む。
【0039】
S301:ミニアプリの開発キット内のコンフィグファイルを解析し、クッキー構成アイテムを取得し、クッキー構成アイテムによって、ミニアプリのローカルクッキー記憶設定を有効にするか否かを判断し、有効にする場合は、S303を実行し、有効にしない場合は、S302を実行する。
【0040】
具体的には、開発者がミニアプリを開発する際に、ミニアプリの開発キットのapp.jsonにクッキー構成アイテムを追加でき、該構成アイテムは、ミニアプリのローカルクッキー記憶設定を有効にするか否かを説明するように構成される。従って、ミニアプリのホストクライアントは、ミニアプリの開発キット内のapp.jsonを解析した後、クッキー構成アイテムにより、現在、統合クッキー機構を有効にするか否かを識別できる。もちろん、開発者が統合クッキー機構を使用したくない場合は、該構成アイテムを追加する必要はない。従って、構成アイテムの設定により、開発者の表現形式が増加し、統合クッキー機構をサポートしながら、既存の方法もサポートできるため、開発者の柔軟性が向上する。
【0041】
S302:従来技術の既存の方法で実行する。
【0042】
S303:ミニアプリの要求メッセージをインターセプトする。要求メッセージはいずれかの技術スタックから送信される。
【0043】
前記技術スタックは、前記ミニアプリのロジック層、レンダリング層及びクライアント機能側の少なくとも1つを含む。
【0044】
S304:要求メッセージにおけるURLのドメイン名が、登録されたドメイン名であるか否かを検査し、登録されたドメイン名である場合、S305を実行する。
【0045】
S305:要求メッセージにおけるURLに基づいて要求メッセージを対象サーバに送信する。
【0046】
セキュリティ上の配慮から、本実施例において、開発者に提供されるクッキーインターフェースの使用を制限するべきである。即ち、ミニアプリは、所望のセキュリティニーズを満たすために、開発者が開発者プラットフォームに登録したサービスドメイン名を要求する場合のみ、setクッキー動作を実行することでクッキーコンテンツを記憶できる。従って、要求メッセージをインターセプトした後、それを対象サーバに送信する前に、要求メッセージで運ばれるドメイン名情報に従って検査を行い、プラットフォームに登録されたサービスドメイン名でない場合、送信しない。
【0047】
S306:要求メッセージに対する対象サーバからの返信データを取得する。返信データには、クッキーコンテンツ、クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報、及び要求メッセージに対応するデータセットが含まれる。
【0048】
S307:フィールド情報に基づいて、クッキーコンテンツをミニアプリのクッキー記憶データベース内のURLのドメイン名の下に記憶し、要求メッセージを送信した技術スタックに返信データを返送する。
【0049】
本出願の実施例において、いずれかの技術スタックにより送信された要求を統合的にインターセプトして処理する必要があり、要求ヘッダHeader内に現在の要求ドメイン名の下のクッキーコンテンツ(内容はgetクッキー方式により取得する)を統合的に追加してサーバに送信し、サーバから戻されたデータを受信した後、返信データに「set-クッキー」がある場合、クッキーコンテンツを取得して、対応するドメイン名の下に記憶することで、クッキーの取得や記憶を実現し、クッキーによるセッションの管理を実現する。開発者にとっては、ミニアプリ自体のロジックのみに着目すればよいため、プログラム開発の複雑さが軽減される。
【0050】
本出願の実施例の技術案によれば、ミニアプリ内のロジック層、レンダリング層、及びクライアント機能側の3つの部分のクッキーの記憶およびキャリア動作を統合し、開発者に一貫性のあるクッキー機構を提供できる。これにより、クッキーセッション機能を使用してミニアプリ形式下にミニアプリサービスを実現できないという従来の問題点が解決される。同時に、クッキーの統合を前提として、開発者の表現形式が増加し、既存の方法との共存をサポートでき、柔軟性が向上する。また、登録されたサービスドメイン名に基づいて検査を行うことで、特定のセキュリティニーズを満たすことができる。
【0051】
図4は、本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理装置の構造を示す概略図である。本実施例は、ミニアプリ形式でクッキーの取得および記憶を実現する場合に適用される。該装置は、本出願の任意の実施例に記載のミニアプリのためのデータ処理方法を実現できる。図4に示すように、該装置400は、具体的には以下を含む。
【0052】
インターセプトモジュール401は、ミニアプリの要求メッセージをインターセプトし、前記要求メッセージを対象サーバに送信するように構成される。前記要求メッセージはいずれかの技術スタックから送信される。
【0053】
取得モジュール402は、前記要求メッセージに対する前記対象サーバからの返信データを取得するように構成される。前記返信データには、クッキーコンテンツ、前記クッキーコンテンツの記憶を示すためのフィールド情報、及び前記要求メッセージに対応するデータセットが含まれる。
【0054】
記憶モジュール403は、前記フィールド情報に基づいて前記クッキーコンテンツを前記ミニアプリのクッキー記憶データベースに記憶し、前記要求メッセージを送信した技術スタックに前記返信データを返送するように構成される。
【0055】
オプションとして、前記装置は、さらに以下を含む。
【0056】
追加モジュールは、新たにインターセプトされた前記ミニアプリの新たな要求メッセージに対して、前記クッキー記憶データベースにクッキーコンテンツが記憶されている場合、現在記憶されているクッキーコンテンツを前記新たな要求メッセージに追加し、追加後の新たな要求メッセージを前記対象サーバに送信するように構成される。
【0057】
オプションとして、前記クッキーコンテンツの記憶を示すための前記フィールド情報とは、予め提供されたクッキー記憶インターフェースによって定義されたフィールド情報を指す。
【0058】
オプションとして、前記追加モジュールは、具体的には以下に用いられる。
【0059】
予め提供されたクッキー取得インターフェースを介して、前記現在記憶されているクッキーコンテンツを前記新たな要求メッセージに追加する。
【0060】
オプションとして、前記インターセプトモジュールは、具体的には以下に用いられる。
【0061】
前記ミニアプリのホストクライアントのネットワークインターフェイスを介して前記ミニアプリの要求メッセージをインターセプトする。
【0062】
オプションとして、前記装置は、具体的に、
前記インターセプトモジュールが前記要求メッセージを対象サーバに送信する前に、前記要求メッセージ内のURLのドメイン名が、登録されたドメイン名であるか否かを検査し、
登録されたドメイン名である場合、前記インターセプトモジュールが、前記の前記要求メッセージを対象サーバに送信する動作を実行するように構成される検査モジュールをさらに含む。
【0063】
オプションとして、前記クッキー記憶データベースは、前記ミニアプリのIDに基づいて予め作成される。
【0064】
オプションとして、前記記憶モジュールは、
前記要求メッセージ内のURLのドメイン名を確定し、
前記フィールド情報に基づいて、前記クッキーコンテンツを前記ミニアプリのクッキー記憶データベース内の前記URLのドメイン名の下に記憶するように構成される。
【0065】
オプションとして、前記装置は、具体的に、
前記インターセプトモジュールがミニアプリの要求メッセージをインターセプトする前に、前記ミニアプリの開発キット内のコンフィグファイルを解析し、クッキー構成アイテムを取得し、前記クッキー構成アイテムは、ミニアプリのローカルクッキー記憶設定を有効にするか否かを説明し、
前記クッキー構成アイテムに基づいて、ミニアプリのローカルクッキー記憶設定を有効にすることを確認した場合、前記インターセプトモジュールが、前記のミニアプリの要求メッセージをインターセプトする動作を実行するように構成される解析モジュールをさらに含む。
【0066】
オプションとして、前記技術スタックは、前記ミニアプリのロジック層、レンダリング層及びクライアント機能側の少なくとも1つを含む。
【0067】
オプションとして、前記ミニアプリには少なくとも支払い機能が含まれる。
【0068】
本出願の実施例によって提供されるミニアプリのためのデータ処理装置400は、本出願の任意の実施例によって提供されるミニアプリのためのデータ処理方法を実行することができ、方法を実行するための機能モジュールや有益な効果を有する。本実施例に詳細に記載されていない内容については、本出願の任意の方法の実施例の記載を参照されたい。
【0069】
本出願の実施例によれば、本出願は、電子機器及び可読記憶媒体をさらに提供する。
【0070】
図5は、本出願の実施例によるミニアプリのためのデータ処理方法の電子機器のブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、及びその他の適切なコンピュータなどの様々な形式のデジタルコンピュータを表すことを目的としている。電子機器は、携帯情報端末、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス及び他の類似のコンピューティングデバイスなどの様々な形式のモバイルデバイスを表すこともできる。ここに示されているコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能はただ例示的なものであり、ここで説明された及び/又は要求された本出願の実現を制限するためのものではない。
【0071】
図5に示すように、該電子機器は、1つまたは複数のプロセッサ501、メモリ502、並びに高速インターフェース及び低速インターフェースを含む各コンポーネントを接続するためのインターフェースを備える。各コンポーネントは、異なるバスを介して互に接続されており、共通のマザーボードにインストールされてもよく、必要に応じて他の方式でインストールされてもよい。プロセッサは、外部入力/出力装置(インターフェースに結合された表示装置など)にGUIの図形情報を表示するようにメモリ内またはメモリ上に記憶された指令を含む、電子機器内で実行される指令を処理することができる。他の実現方式において、必要に応じて、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを複数のメモリとともに使用することができる。同様に、複数の電子機器に接続することができ、各機器は一部の必要な動作(例えば、サーバアレイ、ブレードサーバのグループ、又はマルチプロセッサシステムとして)を提供する。図5では、1つのプロセッサ501を例とする。
【0072】
メモリ502は、本出願により提供される非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。メモリには、少なくとも1つのプロセッサが本出願により提供されるミニアプリのためのデータ処理方法を実行するように、少なくとも1つのプロセッサで実行可能な指令が記憶されている。本出願の非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータに本出願により提供されるミニアプリのためのデータ処理方法を実行させるように構成されるコンピュータ指令を記憶する。
【0073】
メモリ502は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体として、本出願の実施例におけるミニアプリのためのデータ処理方法に対応するプログラム指令/モジュール(例えば、図4に示されるインターセプトモジュール401、取得モジュール402及び記憶モジュール403)などの非一時的ソフトウェアプログラム、非一時的コンピュータ実行可能なプログラム及びモジュールを記憶するように構成されることができる。プロセッサ501は、メモリ502に記憶された非一時的ソフトウェアプログラム、指令及びモジュールを動作させることによって、サーバの様々な機能的アプリケーション及びデータ処理を実行し、前記方法の実施例におけるミニアプリのためのデータ処理方法を実現する。
【0074】
メモリ502は、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含むことができる。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要となるアプリケーションプログラムを記憶することができ、データ記憶領域は、本出願の実施例のミニアプリのためのデータ処理方法を実現する電子機器の使用に従って作成されたデータなどを記憶することができる。また、メモリ502は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置、またはその他の非一時的固体メモリなどの非一時的メモリを含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ502は、プロセッサ501に対して遠隔的に設定されたメモリを含むことができ、これらのリモートメモリは、ネットワークを介して本出願の実施例のミニアプリのためのデータ処理方法を実現する電子機器に接続されることができる。前記ネットワークの例には、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク及びそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0075】
本出願の実施例のミニアプリのためのデータ処理方法を実現する電子機器は、入力装置503及び出力装置504をさらに備えることができる。プロセッサ501、メモリ502、入力装置503及び出力装置504は、バスまたは他の方式で接続することができ、図5では、バスによる接続を例とした。
【0076】
入力装置503は、入力されたデジタルまたは文字情報を受信し、本出願の実施例のミニアプリのためのデータ処理方法を実現する電子機器のユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号の入力を生成することができる。例えば、タッチパネル、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインティングスティック、1つ以上のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置である。出力装置504は、表示装置、補助照明装置(例えば、LED)及び触覚フィードバック装置(例えば、振動モータ)などを含むことができる。該表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ及びプラズマディスプレイを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施方式において、表示装置はタッチパネルであってもよい。
【0077】
ここで説明したシステム及び技術の様々な実施方式は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにより実現することができる。これらの様々な実施方式は、以下のことを含むことができる。1つ以上のコンピュータプログラムに実施され、該1つ以上のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラム可能なシステム上で実行及び/又は解釈されることができ、該プログラマブルプロセッサは、専用または汎用のプログラマブルプロセッサであってもよく、メモリシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び指令を受信し、データ及び指令を該メモリシステム、該少なくとも1つの入力装置、及び該少なくとも1つの出力装置に送信することができる。
【0078】
これらのコンピュータプログラムは、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーションまたはコードとも呼ばれ、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、且つ高度プロセスおよび/またはオブジェクト指向のプログラミング言語、および/またはアセンブリ言語/機械語により実装され得る。ここで、「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに供給するための任意のコンピュータプログラム、機器、および/または装置(たとえば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を意味し、機械可読信号である機械命令を受信する機械可読媒体を含む。「機械可読信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに供給するための任意の信号を意味する。
【0079】
ユーザとのやりとりを行うために、ここで記述するシステムと技術は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、陰極線管(Cathode Ray Tube,CRT)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボードおよびポインティングデバイス(例えば、マウスまたはトラックボール)とを備えるコンピュータ上で実装することができ、ユーザが該キーボードおよび該ポインティングデバイスを介してコンピュータに入力を提供できる。他の種類の装置もユーザとのやりとりを行うことに用いることができる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであるいかなる形態のセンシングフィードバックであってもよく、且つ音入力、音声入力若しくは触覚入力を含むいかなる形態でユーザからの入力を受信してもよい。
【0080】
ここで説明したシステム及び技術を、バックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインターフェース又はウェブブラウザを有するクライアントコンピュータであり、ユーザは、該グラフィカルユーザインターフェース又は該クライアントコンピュータを介して、ここで説明したシステム及び技術の実施方式とやりとりを行っていてもよい)、又はこれらのバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、又はフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムに実施することができる。任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを相互接続することができる。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット及びブロックチェーンネットワークが挙げられる。
【0081】
コンピュータシステムは、クライアント及びサーバを含むことができる。クライアントとサーバは、一般に互いから離れており、通常は通信ネットワークを介してやりとりを行う。クライアントとサーバとの関係は、それぞれのコンピュータ上で動作し、互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって成り立つ。サーバは、クラウドコンピューティングサーバまたはクラウドホストとも呼ばれるクラウドサーバであってもよく、クラウドコンピューティングサービスシステムのホスト製品である。これにより、従来の物理ホスト及びVPSサービスにおいて、管理が困難で、ビジネス拡張性が弱いという欠陥が解決される。
【0082】
本出願の実施例の技術案によれば、ミニアプリ内の異なる技術スタックのクッキーの記憶およびキャリア動作を統合することにより、開発者に一貫性のあるクッキー機構を提供し、ミニアプリ形式でクッキーによるセッション管理を実現する。また、クッキーの記憶について、ミニアプリ間のクッキーデータのセキュリティを確保するために、ミニアプリのIDに基づいてストレージパスを分け、ミニアプリ間のクッキー記憶サンドボックスを提供することで、異なるミニアプリ間のクッキーデータのセキュリティを確保し、データの改ざんを防止できる。同時に、クッキーの統合を前提として、開発者の表現形式が増加し、既存の方法との共存をサポートでき、柔軟性が向上する。また、登録されたサービスドメイン名に基づいて検査を行うことで、特定のセキュリティニーズを満たすことができる。
【0083】
なお、上述した様々な形態のフローを用いて、ステップを改めて並び替え、追加または削除を行うことができる。例えば、本出願に記載された各ステップは、本出願に開示された技術案の所望の結果が達成できる限り、並行して実行されてもよいし、順に実行されてもよいし、異なる順番で実行されてもよい。本明細書はここで制限しない。
【0084】
上記具体的な実施形態は、本出願の保護範囲を限定するものではない。設計要件および他の要因に従って、様々な修正、組み合わせ、副次的な組み合わせ、および置換を行うことができることを当業者は理解すべきである。本出願の趣旨および原理を逸脱せずに行われたあらゆる修正、均等置換および改善などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。

図1
図2
図3
図4
図5