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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】圧力感知表示モジュール及びパネル
(51)【国際特許分類】
   G01L 5/00 20060101AFI20221214BHJP
   H01H 13/00 20060101ALI20221214BHJP
   G01L 1/20 20060101ALN20221214BHJP
【FI】
G01L5/00 Z
H01H13/00 C
G01L1/20 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021064940
(22)【出願日】2021-04-06
(65)【公開番号】P2021170001
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2021-04-07
(31)【優先権主張番号】202010294462.4
(32)【優先日】2020-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518382946
【氏名又は名称】業成科技(成都)有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】518426930
【氏名又は名称】業成光電(深セン)有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】518382968
【氏名又は名称】英特盛科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】趙 天行
(72)【発明者】
【氏名】蔡 漢龍
(72)【発明者】
【氏名】管 益章
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】特開昭54-164269(JP,A)
【文献】特開2010-181303(JP,A)
【文献】仏国特許出願公開第02963839(FR,A1)
【文献】国際公開第2005/059935(WO,A2)
【文献】独国特許出願公開第102011105595(DE,A1)
【文献】国際公開第2012/085360(WO,A1)
【文献】特開2017-117460(JP,A)
【文献】特開2011-076172(JP,A)
【文献】国際公開第2010/032614(WO,A1)
【文献】特開2010-071914(JP,A)
【文献】特開2016-008882(JP,A)
【文献】特開2018-067323(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0203953(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0025954(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/20,5/00-5/28,
H01H 13/00,
G06F 3/02,3/041,3/045
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力感知表示モジュールであって、配線領域とウィンドウ領域とを備え、前記配線領域は前記ウィンドウ領域の周辺に設けられ、前記圧力感知表示モジュールは、
前記配線領域に設けられる力覚抵抗器と、
前記ウィンドウ領域に対応して設けられる表示ユニットであって、前記表示ユニットにより発生される情報が前記ウィンドウ領域に表示される表示ユニットと、を含み、
第1の基板と第2の基板とをさらに含み、前記力覚抵抗器は前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、前記表示ユニットにより発生される情報が前記第2の基板及び前記第1の基板を順に透過して前記ウィンドウ領域に表示され、
間隔層をさらに含み、前記間隔層は前記第1の基板と前記第2の基板との間に位置し、前記間隔層は前記ウィンドウ領域に対応する中空領域を含み、前記力覚抵抗器は第2の基板で前記第1の基板に近い側に位置し、前記間隔層の厚さが前記力覚抵抗器の厚さより大きく、
前記第1の基板で第2の基板側に近い側には、遮蔽インク層がさらに設けられており、前記遮蔽インク層は、前記力覚抵抗器の位置に対応する位置にあり、前記力覚抵抗器の回線構造を遮蔽し、前記力覚抵抗器と前記遮蔽インク層との厚さの和が前記間隔層の厚さより小さく、前記力覚抵抗器と前記遮蔽インク層との間に隙間があり、前記隙間は前記第1の基板が押圧力を受けて下方へ撓む退避空間を提供し、
前記力覚抵抗器により前記圧力感知表示モジュールが押圧されると検知された時に、前記表示ユニットは始動して前記情報を表示する、
ことを特徴とする圧力感知表示モジュール。
【請求項2】
前記表示ユニットは前記第1の基板と前記第2の基板の下方に設置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力感知表示モジュール。
【請求項3】
前記表示ユニットは、前記第2の基板の内部に設置され、または、前記表示ユニットは、前記第2の基板で前記第1の基板に近い側に設置される
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力感知表示モジュール。
【請求項4】
前記第1の基板は可撓性基板であり、圧力を前記第1の基板から前記力覚抵抗器に伝達する
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力感知表示モジュール。
【請求項5】
前記第1の基板で第2の基板に近い側に設けられた飾り層をさらに含み、前記飾り層は前記表示ユニットに対応する位置に飾りパターンが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力感知表示モジュール。
【請求項6】
前記第1の基板の内部に設けられた飾り層をさらに含み、前記飾り層は前記表示ユニットに対応する位置に飾りパターンが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力感知表示モジュール。
【請求項7】
複数の前記力覚抵抗器は環状に間隔を空けて前記配線領域に分布している
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力感知表示モジュール。
【請求項8】
前記力覚抵抗器は第1の抵抗と第2の抵抗を含み、前記第1の抵抗は前記ウィンドウ領域を周回し、前記第2の抵抗は前記第1の抵抗で前記ウィンドウ領域から離れる外側に環状に分布する
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力感知表示モジュール。
【請求項9】
前記第1の基板で前記第2の基板に近い側には、さらに遮蔽インク層が設けられ、前記遮蔽インク層は前記第1の抵抗に対応する第1のインク層と前記第2の抵抗に対応する第2のインク層を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の圧力感知表示モジュール。
【請求項10】
ボタンを含み、前記ボタンは圧力感知表示モジュールを含み、前記圧力感知表示モジュールは、配線領域とウィンドウ領域とを備え、前記配線領域は前記ウィンドウ領域の周辺に設けられ、
前記圧力感知表示モジュールは、
前記配線領域に設けられる力覚抵抗器と、
前記ウィンドウ領域に対応して設けられる表示ユニットであって、前記表示ユニットにより発生される情報が前記ウィンドウ領域に表示される表示ユニットと、を含み、
第1の基板と第2の基板とをさらに含み、前記力覚抵抗器は前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、前記表示ユニットにより発生される情報が前記第2の基板及び前記第1の基板を順に透過して前記ウィンドウ領域に表示され、
間隔層をさらに含み、前記間隔層は前記第1の基板と前記第2の基板との間に位置し、前記間隔層は前記ウィンドウ領域に対応する中空領域を含み、前記力覚抵抗器は第2の基板で前記第1の基板に近い側に位置し、前記間隔層の厚さが前記力覚抵抗器の厚さより大きく、
前記第1の基板で第2の基板側に近い側には、遮蔽インク層がさらに設けられており、前記遮蔽インク層は、前記力覚抵抗器の位置に対応する位置にあり、前記力覚抵抗器の回線構造を遮蔽し、前記力覚抵抗器と前記遮蔽インク層との厚さの和が前記間隔層の厚さより小さく、前記力覚抵抗器と前記遮蔽インク層との間に隙間があり、前記隙間は前記第1の基板が押圧力を受けて下方へ撓む退避空間を提供し、
前記力覚抵抗器は前記圧力感知表示モジュールが押圧されると感知された時に、前記ボタンを始動する
ことを特徴とする圧力感知表示パネル。
【請求項11】
前記配線領域と前記ウィンドウ領域は、いずれも前記パネルの非縁部領域に位置する、
ことを特徴とする請求項10に記載のパネル。
【請求項12】
前記力覚抵抗器は第1の抵抗と第2の抵抗を含み、前記第1の抵抗は前記ウィンドウ領域を周回し、前記第2の抵抗は前記第1の抵抗で前記ウィンドウ領域から離れる外側に環状に分布する
ことを特徴とする請求項10に記載のパネル。
【請求項13】
前記第1の抵抗の抵抗値変化率が前記第2の抵抗の抵抗値変化率よりも大きく、前記第1の抵抗の抵抗値変化率が閾値Kよりも大きい場合には、前記ボタンをオンにする
ことを特徴とする請求項12に記載のパネル。
【請求項14】
前記第1の抵抗の抵抗値変化率が前記第2の抵抗の抵抗値変化率より小さい場合には、前記ボタンをオフまたは不起動とする
ことを特徴とする請求項12に記載のパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年04月15日に中国国家知識産権局に提出して出願番号が第2020102944624で発明名称が「圧力感知表示モジュール及びパネル」である中国特許出願に基づいて優先権を主張し、その内容が援引により本願に取り込まれている。
【0002】
本発明は圧力感知装置の技術分野に関し、特に圧力感知表示モジュール及びパネルに関する。
【背景技術】
【0003】
車両電子設備は、電子ボタンに力覚抵抗が設置されることにより、誤接触の作動を防止する。力覚抵抗は機械的力を電気信号に転換可能な特殊素子であり、半導体素材の圧抵抗効果として抵抗値が外部から加わった力の大きさに応じて変わることを利用して製造されるものである。力覚抵抗は、主に様々な圧力センサに使われている一方、製品パッケージ或いは食品包装、装置のハウジング、着用可能型電子設備、パーソナル電子装置、ディスプレイ、探知器或いはセンサ、車両内部、アンテナ、ラベル、車両電子設備、家具などの電子ボタンを備える構造設計にも適用されることができる。しかし、内部に力覚抵抗が設けられた従来の圧力センサでは、力覚抵抗の回線が圧力センサの圧力感知領域の全域に配置されるため、圧力センサが圧力検知機能と表示機能を同時に備えることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
各実施例により、圧力感知表示モジュール及びパネルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
圧力感知表示モジュールであって、配線領域とウィンドウ領域とを備え、前記配線領域は前記ウィンドウ領域の周辺に設けられ、前記圧力感知表示モジュールは、前記配線領域に設けられる力覚感知ユニットと、前記ウィンドウ領域に対応して設けられる表示ユニットであって、前記表示ユニットにより発生される情報が前記ウィンドウ領域に表示される表示ユニットと、を含む。
【0006】
パネルであって、1つ以上のボタンを含み、前記ボタンは上記いずれか一つの圧力感知表示モジュールを含み、前記圧力感知表示モジュールが押圧されると検知された時に、前記ボタンをオンにする。
【0007】
上記圧力感知表示モジュール及びパネルによれば、圧力感知表示モジュールの構造を合理的に設置し、力覚感知ユニットを配線領域に設置し、表示ユニットをウィンドウ領域に対応して設置し、表示ユニットにより発生される情報がウィンドウ領域に表示されるように構成されることによって、力覚感知ユニットが表示ユニットの表示に影響しないので、上記圧力感知表示モジュール及びパネルは圧力検知機能及び表示機能を同時に備える。
【0008】
本願の1つまたは複数の実施例の詳細を、図面と共に以下に説明する。本願の他の特徴、目的および利点は、明細書、図面および請求項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施例による圧力感知表示モジュールが押圧されたときの正面図である。
図2図1に示す圧力感知表示モジュールの断面図である。
図3】他の実施例による圧力感知表示モジュールの正面図である。
図4】他の実施例による圧力感知表示モジュールの断面図である。
図5】他の実施例による圧力感知表示モジュールの断面図である。
図6】他の実施例による圧力感知表示モジュールの断面図である。
図7】他の実施例による圧力感知表示モジュールの正面図である。
図8図7に示す圧力感知表示モジュールが正常に押圧されたときの正面図である。
図9図7に示す圧力感知表示モジュールが非正常に押圧されたときの正面図である。
図10】一実施例によるパネルの正面図である。
図11】他の実施例による圧力感知表示モジュールの断面図である。
図12】他の実施例による圧力感知表示モジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の上記目的、特徴及び利点がより明確で理解されやすいように、次に、添付図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態を詳しく説明する。本発明を充分に理解してもらうために、下記記載において数多くの詳細な構成を多く記述するが、本発明はここでの記載と異なる数多くの他形態でも実施可能であるので、当業者が本発明の趣旨に違反することなく類似の改良をすることができる。よって、本発明は下記に開示される具体的な実施例に制限されるものではない。
【0011】
本発明の記載において、「中心」、「縦」、「横」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語で指す方位や位置関係は、添付の図面に示す方位又は位置関係に基づくものだけで、本発明の記載の利便化と簡素化のために用いる用語である。対象装置又は素子が特定の方位を有しなければならないこと、特定の方位に基づく構成や操作でなければならないことを明示或いは黙示するものではないことが理解されている。
【0012】
また、「第1の」、「第2の」という用語は記載のために過ぎず、相対的な重要度を明示或いは黙示したり、対象技術的特徴の数を暗黙的に表したりするものと理解すべきではない。従って、「第1の」、「第2の」で特定される特徴について、当該特徴が少なくとも一つ含まれることを明示或いは暗黙的に表すことができる。本発明の記載において「複数の」とは、特段に具体的な限定がない限り、2つ以上であることで、例えば、2つ、3つなどを意味する。
【0013】
本発明において、明確に定義や特定されない限り、「取付け」、「繋がり」、「接続」、「固定」などの用語は広義に理解されるべきである。例えば、別途明確に特定されない限り、固定接続であってもよく、取外し可能な接続であってもよく、一体であってもよい。また、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよい。また、直接的な接続であってもよく、中間媒体を介した間接的な接続であってもよく、2つの素子内部の連通或いは2つの素子の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語が本発明での具体的意味を理解できるであろう。
【0014】
本発明において、別途明確に定義や特定されない限り、一特徴が他特徴「上」或いは「下」にあるとは、該一特徴が他特徴と直接に接触する構成であってもよく、一特徴と他特徴とが中間媒体を介して間接に接触する構成であってもよい。そして、一特徴が他特徴「より上」、「上方」、「の上」にあるとは、該一特徴が他特徴の真上或いは斜め上にある構成であってもよく、単に一特徴の水平高さが他特徴より高い構成であってもよい。一特徴が他特徴「より下」、「下方」、「の下」にあるとは、該一特徴が他特徴の真下或いは斜め下にある構成であってもよく、単に一特徴の水平高さが他特徴より低い構成であってもよい。
【0015】
素子が他素子に「固定される」或いは「設けられる」と記載される場合、該素子は直接に他素子上にあってもよく、仲介の素子があってもよい。一素子が他素子に「接続される」とされる場合、該素子が他素子に直接に接続されてもよく、仲介の素子があってもよい。本明細書に使われる「垂直の」、「水平の」、「上」、「下」、「左」、「右」及びこれらに似た表現は、説明のためのものに過ぎず、唯一の実施形態である意味ではない。
【0016】
上記のように、従来の圧力センサでは、力覚抵抗の回線が圧力センサの圧力感知領域の全域に配置されるため、圧力センサが圧力検知機能と表示機能を同時に備えることができない。
【0017】
上記課題を解決するために、圧力感知表示モジュールを提案する。一実施例において、図1に示すように、圧力感知表示モジュールは、配線領域310及びウィンドウ領域320を備える。ウィンドウ領域320は中間に位置し、配線領域310はウィンドウ領域320の周辺に設けられている。圧力感知表示モジュールは、力覚感知ユニット100及び表示ユニット200を含み、力覚感知ユニット100は配線領域310に環状に分布している。表示ユニット200はウィンドウ領域320と対応して設けられる。表示ユニット200により発生される情報はウィンドウ領域320に表示される。これにより、ユーザはウィンドウ領域320から表示ユニット200により発生される情報を観察することができる。一実施例において、力覚感知ユニット100は力覚抵抗である。
【0018】
図2に示すように、圧力感知表示モジュールは、第1の基板400及び第2の基板500を更に含む。力覚感知ユニット100は第1の基板400と第2の基板500との間に設けられている。第1の基板400と第2の基板500とは、いずれも透明基板である。第1の基板400で第2の基板500から離れる面は圧力感知表示モジュールの操作面となり、ユーザによって操作および押圧されることができる。表示ユニット200は第1の基板400及び第2の基板500の下方に配置され、表示ユニット200により発生される情報は第2の基板500及び第1の基板400を順次に透過してウィンドウ領域320に表示される。
【0019】
一実施例において、力覚感知ユニット100は表示ユニット200と電気的に接続されている。力覚感知ユニット100により圧力感知表示モジュールが押圧されると検知された時に、表示ユニット200は始動して情報を表示する。表示ユニット200により表示される情報は、表示ユニット200の具体的なタイプに依存する。一実施例において、表示ユニット200はLEDランプ、PCBバックボードまたは表示機能付きの任意のモジュールである。
【0020】
なお、第1の基板400は、内部に飾り層410が設置されている。飾り層410は、表示ユニット200に対応する位置に飾りパターン411が設置されている。飾りパターン411は押圧位置を示す、或いは圧力感知表示モジュールの機能を示すものである。例えば、一実施例において、図1に示すように、飾りパターン411は円形パターンで押圧位置を示す。図3に示すように、飾りパターン411は電話アイコンである。圧力感知表示モジュールが押圧されると、表示ユニット200が始動して発光する。表示ユニット200からの光は、第2の基板500及び第1の基板400を順次に透過して電話アイコンを点灯させることで、ボタンがオンになって他の通話設備と繋がっていることを示して次の操作をユーザに促す。他の実施例において、プログラムによって表示ユニット200の表示画像や動画をコントロールする。他の実施例において、圧力感知表示モジュールは、初めて押圧又は再度押圧された後に押圧信号をメインコントローラー(未図示)に送信する。メインコントローラーは押圧信号に応じて表示ユニット200の表示情報をスタートし或いは切り替える。
【0021】
一実施例において、図2に示すように、圧力感知表示モジュールは中空の間隔層600をさらに含む。間隔層600は第1の基板400と第2の基板500との間に位置し、間隔層600の中空領域610は圧力感知表示モジュールのウィンドウ領域320に対応している。力覚感知ユニット100は第2の基板500で第1の基板400に近い面に位置する。間隔層600の厚さH3は力覚感知ユニット100の厚さH1よりも大きい。第1の基板400で第2の基板500に近い面には、遮蔽インク層420がさらに設けられている。遮蔽インク層420は形状、寸法及び位置で力覚感知ユニット100に対応して力覚感知ユニット100の回線構造を遮蔽する。一実施例において、力覚感知ユニット100はウィンドウ領域320に隣接している。力覚感知ユニット100の幅が遮蔽インク層420の幅以下であることにより、遮蔽インク層420で力覚感知ユニット100をより確実に遮蔽する。
【0022】
また、図2に示すように、力覚感知ユニット100の厚さH1と遮蔽インク層420の厚さH2との和(H1+H2)は、間隔層600の厚さH3よりも小さい。力覚感知ユニット100と遮蔽インク層420との間に隙間430がある。該隙間430の存在により、圧力感知表示モジュールに圧力閾値が存在する。押圧力が該圧力閾値よりも大きい場合には、第1の基板400が変形して遮蔽インク層420と力覚感知ユニット100との間の隙間430がなくなり、押圧力が力覚感知ユニット100に伝達される。これにより、ユーザの誤操作が有効的に防止される。また、隙間430は、第1の基板400が押圧力を受けて下方へ撓む退避空間も提供する。
【0023】
一実施例において、第1の基板400に加わった押圧力をより確実に力覚感知ユニット100に伝達するために、第1の基板400を可撓性素材で作製する。これにより、押圧力をより確実に力覚感知ユニット100に伝達する。一実施例において、第2の基板500は硬い素材から作製されて表示ユニット200が押圧されないので、表示ユニット200と他の電子部品との間の接続安定性を確保するとともに、表示ユニット200のタイプの多様化を可能とする。これにより、表示機能付きの任意の表示ユニット200が本発明の圧力感知表示モジュールに適用可能とする。
【0024】
他の実施例において、図4に示すように、飾り層410は第1の基板400で第2の基板500に近い面に設けられ、遮蔽インク層420は飾り層410で第1の基板400から離れる側に位置する。
【0025】
他の実施例において、図5から図7に示すように、力覚感知ユニット100は第1の抵抗110及び第2の抵抗120を含む。第1の抵抗110は略環状でウィンドウ領域320を周回する。第2の抵抗120は第1の抵抗110でウィンドウ領域320から離れる外側に略環状に分布している。遮蔽インク層420は第1のインク層421及び第2のインク層422を含み、第1のインク層421は、形状、寸法及び位置で第1の抵抗110に対応して第1の抵抗110を遮蔽する。第2のインク層422は、形状、寸法及び位置で第2の抵抗120に対応して第2の抵抗120を遮蔽する。図5に示す実施例において、飾り層410は第1の基板400内に挟まれて設置され、第1のインク層421及び第2のインク層422はいずれも第1の基板400で第2の基板500に近い側に設けられている。図6に示す実施例において、飾り層410は第1の基板400で第2の基板500に近い面に設けられる。第1のインク層421及び第2のインク層422はいずれも飾り層410で第2の基板500に近い側に設けられている。
【0026】
力覚感知ユニット100の数は限定されていない。他の実施例において2つ以上であってもよいことが理解されている。なお、力覚感知ユニット100の形状も限定されない。図1及び図6に示す実施例において、力覚感知ユニット100はいずれも円環形状となっているが、他の実施例において四角環状、楕円環状など他の環状構造であってもよいことが理解されている。
【0027】
図10に示すように、一実施例において、パネル700は、複数のボタン800を含む。ボタン800は、上述のような圧力感知表示モジュールを含む。圧力感知表示モジュールが押されたと感知されると、ボタン800を始動する。
【0028】
一実施例において、図7に示すように、圧力感知表示モジュールが押圧されていないときに、第1の抵抗110の抵抗値変化率ΔR1/R1、及び第2の抵抗120の抵抗値変化率ΔR2/R2はいずれも0である。ここで、R1は圧力感知表示モジュールが押圧されていないときの第1の抵抗の抵抗値であり、ΔR1は圧力感知表示モジュールが押圧されたときの第1の抵抗の抵抗値変化量である。R2は圧力感知表示モジュールが押圧されていないときの第2の抵抗の抵抗値であり、ΔR2は圧力感知表示モジュールが押圧されたときの第2の抵抗の抵抗値変化量である。図8に示すように、圧力感知表示モジュールが正常に押圧され、すなわちウィンドウ領域320で押圧されたときに、第1の抵抗110が第2の抵抗120よりも押圧領域に近いので、第1の抵抗110で受けた押圧力が第2の抵抗120で受けた押圧力よりも大きく、第1の抵抗110の抵抗値変化率ΔR1/R1は第2の抵抗120の抵抗値変化率ΔR2/R2よりも大きい。そして、ユーザの誤操作を防止するために、ここに閾値Kが設けられる。第1の抵抗110の抵抗値変化率ΔR1/R1が第2の抵抗12の抵抗値変化率ΔR2/R2よりも大きく、第1の抵抗110の抵抗値変化率ΔR1/R1が閾値Kよりも大きい場合のみ、圧力感知表示モジュールはボタン800をオンにする。
【0029】
また、図10に示すように、パネル700に4つのボタン800が設けられ、各ボタン800は一つの圧力感知表示モジュールを含む。各圧力感知表示モジュールには、第1の抵抗110及び第2の抵抗120が設けられ、各圧力感知表示モジュールの配線領域310及びウィンドウ領域320はいずれもパネル700の非縁部領域に位置する。圧力感知表示モジュールが非正常に押圧された場合に、即ち配線領域310とウィンドウ領域320以外の領域で押圧された場合に、第1の抵抗110で受ける押圧力が第2の抵抗120で受ける押圧力よりも小さく、第1の抵抗110の抵抗値変化率ΔR1/R1が第2の抵抗120の抵抗値変化率ΔR2/R2より小さい。この時、ボタンをオフまたは不起動とする。他の実施例において、2つ以上の力覚感知ユニット100が設けられてもよいことは理解されている。圧力感知表示モジュールの配線領域310に2つ以上の力覚感知ユニット100が設けられることで、圧力感知表示モジュール及びパネルは、押圧の箇所を判断して誤操作をさらに有効的に防止することができる。ここの誤操作は、押圧力が小さいとする押圧だけではなく、配線領域310及びウィンドウ領域320以外の非正常押圧も含む。
【0030】
また、図2図4から図6に示す実施例おいて、表示ユニット200は第1の基板400及び第2の基板500の下方に設けられ、表示ユニット200により発生される情報は第2の基板500及び第1の基板400を順次に透過してウィンドウ領域320に表示される。他の実施例において、表示ユニット200は他の位置に設けられてもよいことが理解されている。例えば、一実施例において、図11に示すように、第2の基板500に取付け孔510が開けられ、表示ユニット200が取付け孔510内に嵌められることで、表示ユニット200により発生される情報は第1の基板400を透過してウィンドウ領域320に表示される。他の実施例において、図12に示すように、表示ユニット200が直接に第2の基板500で第1の基板400に近い面に設けられてもよい。即ち、表示ユニット200と力覚感知ユニット100とは同じ層に設けられる構成であってもよい。表示ユニット200により発生される情報は第1の基板400を透過してウィンドウ領域320に表示される。図11及び図12に示す実施例において、表示ユニット200が第2の基板500内に嵌められ、或いは第2の基板500で第1の基板400に近い面に設けられることで、圧力感知表示モジュールの厚さが小さくなる。
【0031】
上記圧力感知表示モジュール及びパネルは、圧力感知表示モジュールの構造を合理的に設置し、力覚感知ユニット100を配線領域310及びウィンドウ領域320を含む構造とし、配線領域をウィンドウ領域の周辺に設置し、力覚感知ユニット100を配線領域310に設置し、表示ユニット200をウィンドウ領域320に対応して設置し、表示ユニット200の表示情報がウィンドウ領域320に表示されるように構成されることによって、力覚感知ユニット100が表示ユニット200の表示に影響しないので、本発明による圧力感知表示モジュール及びパネルは圧力検知機能及び表示機能を同時に備える。
【0032】
上記実施例の各技術的特徴は任意に組合わせ可能であるが、説明の簡素化のため、上記実施例における各技術的特徴の可能な組合せを全て説明してはいない。しかし、これら技術的特徴の組合せは、矛盾がない限り、いずれも本明細書に記載の範囲内のものであると理解すべきである。
【0033】
上記実施例は本発明のいくつかの実施形態を示すものに過ぎず、その記載を具体的で詳細に説明したが、特許の範囲を制限するものと理解すべきではない。なお、当業者にとって、本発明の発想から逸脱しない前提で複数の変形や改良を行うことも可能であり、これらも本発明の保護範囲内である。本発明の特許保護の範囲は請求項を基準とする。
【符号の説明】
【0034】
100 力覚感知ユニット
110 第1の抵抗
120 第2の抵抗
200 表示ユニット
310 配線領域
320 ウィンドウ領域
400 第1の基板
410 飾り層
411 飾りパターン
420 遮蔽インク層
430 隙間
500 第2の基板
600 間隔層
700 パネル
800 ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12