(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-13
(45)【発行日】2022-12-21
(54)【発明の名称】電力供給用電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/267 20210101AFI20221214BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20221214BHJP
H01M 50/238 20210101ALI20221214BHJP
H01M 50/202 20210101ALI20221214BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
H01M50/267
H01M50/284
H01M50/238
H01M50/202 501C
H01M10/48 Z
H01M10/48 P
(21)【出願番号】P 2021507830
(86)(22)【出願日】2018-08-16
(86)【国際出願番号】 EP2018072245
(87)【国際公開番号】W WO2020035144
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2021-04-23
(73)【特許権者】
【識別番号】513121384
【氏名又は名称】ベステル エレクトロニク サナイー ベ ティカレト エー.エス.
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユルディズ カディル
(72)【発明者】
【氏名】アクデミル オヌール
【審査官】井原 純
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0129069(US,A1)
【文献】特公昭58-000661(JP,B2)
【文献】中国実用新案第201270364(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池電圧で電力を供給するための電池であって、
第1端と第2端を有する本体と、
前記第1端にある第1極性の第1端子と、
前記第2端にある第2極性の第2端子と、
回路と、
当該電池の長さの測定値を前記回路に提供するように構成されるセンサと、を備え、
前記本体は、当該電池の長さを変化させるため
に前記第1端子及び前記第2端子を互いに離間させたり互いに接近させたり
して、その長さに沿ってそれぞれ拡張可能かつ折り畳み可能であり、
前記回路は、
測定された当該電池の長さに応じて前記電池電圧を設定するように構成される、ことを特徴とする電池。
【請求項2】
請求項
1に記載の電池であって、前記センサは近接センサである、ことを特徴とする電池。
【請求項3】
請求項2に記載の電池であって、前記センサは、前記本体の上側及び下側の内壁の間の距離の前記測定値を提供するために、前記本体の内部に配置される、請求項2に記載の電池。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の電池であって、前記回路は、当該電池の長さ
が30mmより長い場合、前記電池電圧
を1.5Vに設定し、当該電池の長さ
が30mmより短い場合、前記電池電圧
を12Vに設定するように構成される、ことを特徴とする電池。
【請求項5】
請求項1から
3のいずれか一項に記載の電池であって、当該電池
の前記本体に力がかかっていない静止状態にあるとき、当該電池の長さが最大になるように構成される、ことを特徴とする電池。
【請求項6】
請求項1から
3のいずれか一項に記載の電池であって、前記本体はその幅にわたって拡張可能かつ折り畳み可能である、ことを特徴とする電池。
【請求項7】
請求項1から
3のいずれか一項に記載の電池であって、前記本体はその幅にわたって拡張可能又は折り畳み可能でない、ことを特徴とする電池。
【請求項8】
組み合わされる、キャリアと請求項1から
3のいずれか一項に記載の電池であって、当該キャリアは当該キャリアの幅を規定する外壁を有し、当該電池を受け入れ可能な中空内部を有する、ことを特徴とするキャリアと電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力供給用電池に関する。
【背景技術】
【0002】
電池は多くの標準型で製造及び供給されている。一般に、標準型が異なれば形状やサイズが異なり、いずれかの特定の電圧で電力を供給する。特定の装置又は機器にはある特定の型の電池が1つ以上必要であり、異なる型の電池を収容できない場合がしばしばある。したがって、異なる装置用の多くの異なる型の電池を購入し、また通常はストックしておかねばならず、消費者にとって不都合である。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に開示される一態様によれば、電池電圧で電力を供給するための電池であって、
第1端と第2端を有する本体と、
前記第1端にある第1極性の第1端子と、
前記第2端にある第2極性の第2端子と、
回路と、を備え、
前記本体は、当該電池の長さを変化させるため、前記第1端子及び前記第2端子を互いに離間させたり互いに接近させたりするため、その長さに沿ってそれぞれ拡張可能かつ折り畳み可能であり、
前記回路は、当該電池の長さに応じて前記電池電圧を設定するように構成される、ことを特徴とする電池が提供される。
【0004】
これにより、使用の際に電池が搭載され得る電池ホルダやレセプタクル等の大きさに応じて長さを調整できる、構成可能な電池が提供される。使用者が手で電池の長さを調整できるように、本体は手動で拡張可能かつ折り畳み可能であってもよい。電池によって供給される電圧は、電池の長さに応じて自動的に調整可能である。これに関するいくつかの具体例は後ほど説明される。
【0005】
一例において、当該電池は、当該電池の長さの測定値を前記回路に提供するように構成されるセンサを備え、前記回路は当該電池の前記測定された長さに応じて前記電池電圧を設定するように構成される。
【0006】
一例において、前記センサは近接センサである。
【0007】
一例において、前記回路は、当該電池の長さが約30mmより長い場合、前記電池電圧を約1.5Vに設定し、当該電池の長さが約30mmより短い場合、前記電池電圧を約12Vに設定するように構成される。
【0008】
一例において、当該電池の長さを変化させて、選択的に型AAAA、AAA、AA、A、C、D、A23、及び、A27の電池の長さと同じにするために、前記本体は拡張可能かつ折り畳み可能である。AAAA、AAA、AA、A、C、及び、D電池は全て1.5Vの電圧を供給するのに対し、A23及びA27電池は12Vの電圧を供給する。
【0009】
一例において、当該電池は、当該電池が静止状態にあるとき、当該電池の長さが最大になるように構成される。すなわち、電池に力がかかっていない場合、特に、本体に力がかかっていない場合、電池の長さが最大になる。
【0010】
一例において、前記本体はその幅にわたって拡張可能かつ折り畳み可能である。
【0011】
別の例において、前記本体はその幅にわたって拡張可能又は折り畳み可能でない。
【0012】
また、キャリアと前述したような電池であって、当該キャリアは当該キャリアの幅を規定する外壁を有し、当該電池を受け入れ可能な中空内部を有する、ことを特徴とするキャリアと電池が組み合わせて提供される。
【0013】
本例において、拡張可能/折り畳み可能な電池は、拡張可能/折り畳み可能な電池によって「模倣」又は実現される電池の型のうち最も狭い幅を有してもよい。電池の幅より広い幅を電池が有する必要がある電池ホルダやレセプタクルに拡張可能/折り畳み可能な電池が受け入れられる場合、電池はキャリアに挿入されることにより、スペースを埋めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示の理解を促し、かつ、実施形態がどのように実施されうるかを示すために、例として、以下の添付図面が参照される。
【0015】
【
図1】第1の構成における本開示に係る電池の一例を概略的に示す。
【
図2】第2の構成における
図1の電池を概略的に示す。
【
図5】本開示に係る電池及びキャリアの一例を概略的に示す。
【
図6】本開示に係る電池の一例を、電池に使用される回路の一例と共に概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上記の通り、また、周知のように、電池は多くの標準型で製造及び供給されている。このことは使用者にとって不都合である。
【0017】
本明細書に記載される例では、電池の長さが調整可能で、電池によって供給される電圧が電池の長さに応じて設定される電池が提供される。これにより、「模倣された」又は実現された電池の型に合うように電池電圧を設定できる、調整可能な電池が使用者に提供される。
【0018】
図1及び2を参照し、同図は第1の拡張構成及び第2の折り畳み構成における、本開示に係る電池1の例をそれぞれ示す。電池1は、通常筒状であり、長さl及び幅wを有する。本例において電池1の断面形状は円形であり、本例において「幅」は電池1の直径である。
【0019】
電池1は本体2を有する。本体2は、電池1の長さに沿って拡張可能かつ折り畳み可能である。本例における本体2は、使用者が手で電池1を拡張及び折り畳めるように、手動で拡張可能及び折り畳み可能である。拡張及び折り畳みを可能にする本体2に関する構成の例は以下で説明される。
【0020】
電池1は本体2内に電気化学セル3を含む。電気化学セル3は、それ自体周知の方法で電力を生成する。電気化学セル3は、電池1が「一次」ないし「ディスポーザブル」電池の場合、使い捨て型でもよく、電池1が「二次」ないし充電式電池の場合、充電式でもよい。電池1は一端に第1端子4を有し、他端に第2端子5を有する。第1端子4は「突起」型でもよく、通常は正極である。第2端子5は平坦な円盤型でもよく、通常は負極である。第1及び第2端子4、5は、電気化学セル3と電気的に連通している。電気化学セル3と第1及び第2端子4、5との間の接続は、例えば、電池1が拡張ないし折り畳まれる際に電気的接続を維持するフレキシブル接続ワイヤ(図示されず)によって実現されてもよい。
【0021】
本例の電池1はさらに、後ほど説明される回路7と連通している、電池1の長さの測定値を得るためのセンサ6を有する。センサ6は、例えば、セル3の頂部に配置されてもよく、セル3の頂部と電池1の本体2の頂部(すなわち、正極4付近)の内壁8との間の距離を測定することができる。このことは、本体2の上部のみが拡張可能かつ折り畳み可能な場合に適していると思われる。あるいは、センサ6は、例えば、セル3の底部に配置されてもよく、セル3の底部と電池1の本体2の底部(すなわち、負極5付近)の内壁9との間の距離を測定することができる。このことは、本体2の下部のみが拡張可能かつ折り畳み可能な場合に適していると思われる。図示例において、センサ6は本体2内に位置し、本体2の上側及び下側の内壁8、9間の距離の測定値を与える。このことは、本体2が頂部及び底部において、又は、より一般的にはその長さに沿ったいずれかの位置において拡張可能な場合に、特に適している。別の例では、セルから本体2の頂部及び底部までの距離を測定するための各センサ6がセル3の頂部及び底部それぞれにあってもよい。
【0022】
センサ6は、例えば、近接センサでもよい。近接センサ6は、例えば、光電子近接センサ等の光学センサ、容量近接センサ、誘導近接センサ等でもよい。近接センサ6は、通常、電池1の長さの測定値を高精度で与えることができる。近接センサを使用する代わりとして、センサ6はスライドポテンショメータ又は他のタイプのセンサでもよい。
【0023】
回路7は、電池1の本体2内に含まれる。好適な回路7の具体例は、後ほど説明される。回路7は、センサ6から電池1の長さの測定値を受信する。回路7は、使用時に適宜電池1によって供給される出力電圧を電池1の長さに基づき設定することができる。
【0024】
電池1によって「模倣」又は有効に実現可能な電池の異なる型の例が、表1にまとめられるとともに、
図3に図示される。
図3において、表1にあるように、各寸法はミリメートルで示される。また、表示された電圧は電池1によって供給される公称電圧であり、例えば、電気化学セルが使用により枯渇することにより、電池によって供給される実際の電圧は時間と共に変化し得ることが分かる。
【0025】
【0026】
回路7は、電池1が型AAAA、AAA、AA、A、C、又はDの電池を模倣している場合、電池1が1.5Vの(公称)電圧を供給するように構成されている。一方で、電池1が型A23又はA27の電池を模倣している場合、回路7は電池1が12Vの(公称)電圧を供給するように動作する。このことは、電池1によって異なる電池サイズが得られるだけでなく、電池1が必要に応じて電池1によって供給される電圧を調整するので、使用者にとって特に都合が良い。
【0027】
回路7は、電池1の長さが例えば30mmより長い場合、電池1が1.5Vの電圧を供給し、一方で、長さが例えば30mm未満の場合、電池1が12Vの電圧を供給するように構成されてもよい。閾値長さは異なってもよい。例えば、閾値長さが、例えば35mm程度であれば、電池1の長さの測定値における許容誤差をより大きくすることができる。約40mmまでの閾値長さであれば他の例で使用されてもよい。
【0028】
電池1を拡張可能かつ折り畳み可能にする多くの異なる構成が考えられる。
【0029】
例えば、電池1の本体2は1つ以上の「コンサーティーナ状」(もしくはジグザグ、又は、蛇腹状、又は、「Z字」)部を有し、当該部を拡張又は縮小可能にする多数のひだを有してもよい。この一例が
図4に概略的に示される。
図4の例において、電池10は2つのコンサーティーナ状部12、13を有する本体11を有する。第1コンサーティーナ状部12は、電池セル14/回路15と上側の正極16との間で、本体11の上部に向かって設けられる。第2コンサーティーナ状部13は、電池セル14/回路15と下側の負極17との間で、本体11の下部に向かって設けられる。コンサーティーナ状部12、13により、使用者は、必要に応じて、電池1をその長さに沿って手動で拡張及び折り畳むことができる。
【0030】
別の例(図示されず)では、電池は、部分的又は全体的に粘弾性ポリウレタンフォームといった「メモリフォーム」で形成された本体を有してもよい。これによっても、必要に応じて、電池がその長さに沿って手動で拡張可能かつ折り畳み可能となる。
【0031】
いくつかの例において、電池は静止状態にあるときにその長さが最大になるように構成される。すなわち、電池に力がかかっていない場合、特に、本体に力がかかっていない場合、電池の長さが最大になる。このような場合、長さがより短い電池を得る際に使用者は本体を折り畳み、すなわち、縮小さえすればよく、電池を最大長さに緩めれば、必要とされる電池の最長長さが得られる。
【0032】
いくつかの例では、電池はその長さに沿って拡張可能かつ折り畳み可能であり、また、その幅にわたっても拡張可能かつ折り畳み可能である。これにより、電池自体を「標準の」電池サイズの範囲により近づけて適合することができる。
【0033】
他の例において、電池はその長さに沿ってのみ拡張可能かつ折り畳み可能であって、その幅にわたっては拡張可能又は折り畳み可能でない。すなわち、本例では、使用者が通常手動で本体をその幅にわたって折り畳んだり拡張したりすることができないほど、本体が十分に硬い。これには、電池自体が、その幅にわたって拡張可能かつ折り畳み可能な電池よりも製造しやすくなり得るという利点がある。
【0034】
これらの例のいずれかにおいて、電池はキャリアと協働で使用されてもよい。この一例が
図5に概略的に示される。
図5において、その長さに沿って拡張可能かつ折り畳み可能であるが、その幅にわたっては(必ずしも)拡張可能かつ折り畳み可能でない電池20の立面図が左側に示される。
図5の右側には、電池20を受け入れるキャリア30の斜視図が示される。キャリア30は一般的にはスリーブ状であり、筒状で中空内部32を有する。キャリア30の対向端34、36の少なくとも一方は、また、いくつかの例においてキャリア30の対向端34、36の両方は、電池20をキャリア30の中空内部32に対し挿入及び取り外しできるように開放されている。キャリア30により、電池20の有効幅を広げることができる。
【0035】
電池20がその幅にわたって拡張可能又は折り畳み可能でない場合、電池20は、拡張可能/折り畳み可能な電池によって模倣又は実現される電池の型のうち最も狭い幅を有するように形成されてもよい。表1を参照し、具体例において、電池の幅は約8mmであり、AAAA又はA27型の電池に対応する。そして、電池20はキャリア30に挿入することができ、より大きな有効幅を得る。
【0036】
このようなキャリア30により、電池20の本体の幅を大きく変化させる必要なく、より様々な電池幅が有効に実現可能かつ適合可能となるので、電池20がその幅にわたって拡張可能かつ折り畳み可能であっても有用であり得る。キャリア30の中空内部32は、静止状態において電池20の幅より若干狭い幅(あるいは直径)を有してもよい。このような場合、使用者は電池20をその幅にわたって圧縮し、電池20をキャリア30に嵌入することができる。そして、電池20が緩まると、キャリア30内でしっかり保持されるようにその幅を広げることできる。
【0037】
キャリア30は、実質的に硬くてもよく、特に、使用者による垂直力の作用時に縮まない程度に硬くてもよい。他の例では、キャリア30自体が、特にその幅にわたって拡張可能かつ折り畳み可能であってもよい。これにより、電池20及びキャリア30の組み合わせで有効に実現され得るサイズの範囲、特に幅の範囲がさらに広がる。
【0038】
図6を参照し、同図は、電池10において使用される回路
21の例と共に、本開示に係る電池10の一例を概略的に示す。本例の電池10は、概して前述の各例に類似かつ準じてもよく、ここでは様々な類似する構成要素の記載は詳細には繰り返されない。
【0039】
簡潔にかつ前述の各例と同様に、電池10は、電池10の長さに沿って拡張可能かつ折り畳み可能な本体11を有する。電池10は、本体11内に電気化学セル3を含む。電池10は、一端に第1端子16(正極)を有し、他端に第2端子17(負極)を有する。本例の電池10は、例えば近接センサであってもよい、電池10の長さの測定値を得るためのセンサ6を有する。
【0040】
回路21は電池10の本体11内に含まれる。本例の回路21は、制御部22と、電力変換ブロック24と、スイッチ回路ブロック26とを備える。制御部22は、例えば、プログラム可能なシステム・オン・チップすなわちSOCといったプロセッサであっても、又は、当該プロセッサを備えてもよい。プログラム可能なSOCは非常に小さくなり得、電池10の本体11内部に配置するのに適している。
【0041】
前述のように、センサ
6は電池10の長さの測定結果を得る。
図6に示される例において、近接センサ
6は電池10の一端に向かって(すなわち、本例における負極
17付近に)配置され、電池10の他端(すなわち、本例における正極
16付近)までの距離を測定する。電池10の製造生産ないしキャリブレーション段階において、センサ
6は、拡張可能/折り畳み可能な電池によって「模倣」される全ての型の電池に関し、電池10の長さを測定することができる。測定結果は制御部22のソフトウェアに恒久的に保存可能である。同様に、これらの長さに対応する電圧値も制御部22のソフトウェアに恒久的に保存可能である。
【0042】
使用時、センサ6は電池10の長さを測定し、測定データを制御部22に送る。そして制御部22は測定された長さの値を保存されている電圧-長さ値と比較し、電池の型と所望の電圧レベルを決定する。そして制御部22は、電池10の電力変換ブロック24が正確で対応する電圧を出力するように、スイッチ回路ブロック26を制御することができる。
【0043】
一例において、電力変換ブロック24は、電力変換集積回路、すなわち、ICを備える。電力変換ブロック24のICによって出力された電圧は、スイッチ回路ブロック26によって制御されるフィードバックピンによって制御可能である。
【0044】
このため、本例のスイッチ回路ブロック26は2つのトランジスタ28、29を有し、これらはトランジスタ28、29のベースに制御信号(電圧)を送る制御部22の制御の下でスイッチとして動作する。第1レジスタR1は電力変換ブロック24のフィードバック回路に設けられる。第2及び第3のレジスタのR2、R3はそれぞれ、トランジスタ28、29のコレクタとフィードバック回路との間に設けられ、トランジスタ28、29のエミッタはアース(例えば、電池10の本体11)に接続される。センサ6と協働で制御部22によって電池10の長さから決定された電池の型に応じて、電力変換ブロック24から所望の出力電圧が実現されるように、レジスタR1、R2、及びR3の値は設定される。
【0045】
なお、本明細書において言及されるプロセッサ、又は、処理システム、又は、回路は、実際のところ、1つのチップ又は集積回路、もしくは、複数のチップ又は集積回路によって実現されてもよく、任意でチップセットや、特定用途向け集積回路(ASIC)や、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)や、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)や、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)等として実現されてもよい。チップ又は複数のチップは、上記例示的な実施形態に従って動作するように構成可能な、データプロセッサ又は複数のデータプロセッサと、デジタル信号プロセッサ又は複数のデジタル信号プロセッサと、ベースバンド回路と、無線周波数回路のうち1つ以上を具現化するための回路(ファームウェアでも可)を備えてもよい。これに関し、各例示的な実施形態は、少なくとも一部が、(非一時的な)メモリに保存され、プロセッサによって、又は、ハードウェアによって、又は、実体的に保存されたソフトウェアとハードウェア(及び実体的に保存されたファームウェア)の組み合わせによって実行可能なコンピュータソフトウェアによって実現されてもよい。
【0046】
本明細書に記載される例は、本発明の実施形態の説明を目的とした例として理解されるものである。さらなる実施形態及び例が想定される。いずれか1つの例又は実施形態に関連して記載される特徴事項は、単独で使用されてもよいし、他の特徴事項と組み合わせて使用されてもよい。また、いずれかの例又は実施形態に関連して記載される特徴事項は、他の例又は実施形態の1つ以上の特徴事項と組み合わせて用いられてもよく、又、他の例又は実施形態と組み合わせて用いられてもよい。さらにまた、本明細書で記載されない均等物及び変形例もまた、特許請求の範囲で規定される本発明の範囲内で採用されてもよい。