IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ TOTO株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-照明装置 図1
  • 特許-照明装置 図2
  • 特許-照明装置 図3
  • 特許-照明装置 図4
  • 特許-照明装置 図5
  • 特許-照明装置 図6
  • 特許-照明装置 図7
  • 特許-照明装置 図8
  • 特許-照明装置 図9
  • 特許-照明装置 図10
  • 特許-照明装置 図11
  • 特許-照明装置 図12
  • 特許-照明装置 図13
  • 特許-照明装置 図14
  • 特許-照明装置 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/155 20200101AFI20221215BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20221215BHJP
   H05B 47/17 20200101ALI20221215BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20221215BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20221215BHJP
   A47K 3/28 20060101ALI20221215BHJP
   A47K 4/00 20060101ALI20221215BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221215BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20221215BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20221215BHJP
【FI】
H05B47/155
H05B47/165
H05B47/17
F21V33/00 200
F21V23/00 140
A47K3/28
A47K4/00
F21Y115:10
F21Y115:30
F21Y101:00 100
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022029052
(22)【出願日】2022-02-28
【審査請求日】2022-03-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157901
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(74)【代理人】
【識別番号】100197538
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 功
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】村上 香織
(72)【発明者】
【氏名】阿部 智之
(72)【発明者】
【氏名】中田 龍
【審査官】坂口 達紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-053191(JP,A)
【文献】特開2019-120066(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00-9/90
F21S 2/00-2/00,390
2/00,500-45/70
H05B 39/00-39/10
45/00-45/58
47/00-47/29
F21V 23/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽を有する浴室に用いられる照明装置であって、
第1照明部と、
第2照明部と、
前記第1照明部及び前記第2照明部のそれぞれの点灯状態を制御する制御部と、
を備え、
前記第1照明部及び前記第2照明部は、前記浴槽の上面よりも上方に配置されるものであり
前記制御部は、光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけたゆらぎパターンの光を前記第1照明部から照射し、前記第1照明部の前記ゆらぎパターンの光よりも光束値及び色温度の前記少なくとも一方の変化小さいパターンの光を前記第2照明部から照射するか、光束値及び色温度が一定の光を前記第2照明部から照射するか、又は前記第2照明部を消灯させるゆらぎ照明モードを実行可能であることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記ゆらぎパターンは、前記第1照明部から照射される光の周波数成分を横軸、前記第1照明部から照射される光の照度を縦軸とするエネルギー分布の回帰直線の傾きが、-1±0.5の範囲に設定された1/fゆらぎパターンであることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1照明部及び前記第2照明部は、前記ゆらぎ照明モードにおいて、前記浴室内の照度の平均値を450ルクス以上1000ルクス以下とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1照明部及び前記第2照明部は、前記ゆらぎ照明モードにおいて、3500K以上6500K以下の光を照射することを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記ゆらぎパターンの光を前記第2照明部から照射し、前記一定パターンの光を前記第1照明部から照射するか又は前記第1照明部を消灯させる別のゆらぎ照明モードをさらに実行可能であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項6】
前記浴室は、天井部と壁部との間の前記天井部側に入隅部を有し、
前記第1照明部は、前記入隅部に配置されるものであることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項7】
前記浴室は、シャワー装置を有し、
前記第1照明部は、前記シャワー装置に配置されるものであることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項8】
前記第1照明部は、前記入隅部を形成する前記壁部に向けて斜め下方に光を照射するものであることを特徴とする請求項6記載の照明装置。
【請求項9】
前記浴室は、洗い場床をさらに有し、前記洗い場床の上方に前記シャワー装置を配置し、
前記第1照明部は、前記洗い場床に向けて下方に光を照射するものであることを特徴とする請求項7記載の照明装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
浴室に用いられる照明装置において、白く明るい光を照射することにより、入浴者に対してリフレッシュ効果を提供することが提案されている。こうした照明装置において、入浴者に対し、より高いリフレッシュ効果を提供できるようにすることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-130161号公報
【文献】特許5828445号公報
【文献】特許6877086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、入浴者に対し、より高いリフレッシュ効果を提供できる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明は、浴槽を有する浴室に用いられる照明装置であって、第1照明部と、第2照明部と、前記第1照明部及び前記第2照明部のそれぞれの点灯状態を制御する制御部と、を備え、前記第1照明部及び前記第2照明部は、前記浴槽の上面よりも上方に設けられ、前記制御部は、光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけたゆらぎパターンの光を前記第1照明部から照射し、前記ゆらぎパターンの光よりも光束値及び色温度の変化の小さい一定パターンの光を前記第2照明部から照射するか又は前記第2照明部を消灯させるゆらぎ照明モードを実行可能であることを特徴とする照明装置である。
【0006】
この照明装置によれば、入浴者の目線よりも高くなるように、浴槽の上面よりも上方に設けられた第1照明部からゆらぎパターンの光を照射することにより、木漏れ日のような光を再現することが可能となる。木漏れ日光には、ストレス軽減効果があり、入浴者へのリフレッシュ効果を増強することができる。また、第2照明部から一定パターンの光を照射した場合には、浴室内の空間の照度をより高め、入浴者のリフレッシュ効果をより高めることができる。従って、入浴者に対し、より高いリフレッシュ効果を提供できる照明装置を提供することができる。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、前記ゆらぎパターンは、1/fゆらぎの特性に基づく1/fゆらぎパターンであることを特徴とする照明装置である。
【0008】
この照明装置によれば、ゆらぎパターンを1/fゆらぎパターンとすることにより、より自然の木漏れ日光に近い光を提供することができる。これにより、ストレス軽減効果をより高め、入浴者のリフレッシュ効果をより高めることができる。
【0009】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記第1照明部及び前記第2照明部は、前記ゆらぎ照明モードにおいて、前記浴室内の照度の平均値を450ルクス以上1000ルクス以下とすることを特徴とする照明装置である。
【0010】
この照明装置によれば、浴室内の照度の平均値を450ルクス以上とすることにより、浴室内を適切な明るさとし、入浴者に対して高いリフレッシュ効果を提供することができる。そして、浴室内の照度の平均値を1000ルクス以下とすることにより、入浴者に対して眩しさを与えてしまうことを抑制することができる。従って、入浴者に対して眩しさを与えることを抑制しつつ、高いリフレッシュ効果を提供することができる。
【0011】
第4の発明は、第1~第3のいずれか1つの発明において、前記第1照明部及び前記第2照明部は、前記ゆらぎ照明モードにおいて、3500K以上6500K以下の光を照射することを特徴とする照明装置である。
【0012】
この照明装置によれば、ゆらぎ照明モードにおいて第1照明部及び第2照明部から照射される光の色温度を3500K以上とすることにより、明るい光を演出することができる。そして、ゆらぎ照明モードにおいて第1照明部及び第2照明部から照射される光の色温度を6500K以下とすることにより、強い青色光によって入浴者の目に眩しさや疲労感を与えてしまうことを抑制することができる。また、3500K以上6500K以下の範囲は、日の出後から日中にかけての太陽光の色温度の範囲に近く、実際の木漏れ日光により近い環境を再現することができる。
【0013】
第5の発明は、第1~第4のいずれか1つの発明において、前記制御部は、前記ゆらぎパターンの光を前記第2照明部から照射し、前記一定パターンの光を前記第1照明部から照射するか又は前記第1照明部を消灯させる別のゆらぎ照明モードをさらに実行可能であることを特徴とする照明装置である。
【0014】
この照明装置によれば、浴槽入浴やシャワー入浴など、入浴者の入浴状況などに合わせて、ゆらぎ照明モードを変更することが可能となる。これにより、入浴状況の異なる種々の入浴者などに対し、より適切にリフレッシュ効果を提供することができる。
【0015】
第6の発明は、第1~第5のいずれか1つの発明において、前記浴室は、天井部と壁部との間の前記天井部側に入隅部を有し、前記第1照明部は、前記入隅部に設けられることを特徴とする照明装置である。
【0016】
この照明装置によれば、浴槽入浴者に対して木漏れ日に近い光を提供し、リフレッシュ効果を提供することができる。ゆったりとした入浴を楽しみつつ、目覚め効果を誘発することもできる。
【0017】
第7の発明は、第1~第5のいずれか1つの発明において、前記浴室は、シャワー装置を有し、前記第1照明部は、前記シャワー装置に設けられることを特徴とする照明装置である。
【0018】
この照明装置によれば、シャワー入浴を行う入浴者に対して木漏れ日光を模した光を浴びさせ、シャワー入浴による短時間入浴でも効果的にリフレッシュ効果を提供することができる。浴槽入浴をしなくとも短時間でリフレッシュ効果を体感させることができる。
【0019】
第8の発明は、第6の発明において、前記第1照明部は、前記入隅部を形成する前記壁部に向けて斜め下方に光を照射することを特徴とする照明装置である。
【0020】
この照明装置によれば、壁部に向けて斜め下方に光を照射することで、第1照明部から照射された光が入浴者の目に直接的に入射してしまうことを抑制し、入浴者に対して眩しさを与えてしまうことを抑制することができる。
【0021】
第9の発明は、第7の発明において、前記浴室は、洗い場床をさらに有し、前記洗い場床の上方に前記シャワー装置を配置し、前記第1照明部は、前記洗い場床に向けて下方に光を照射することを特徴とする照明装置である。
【0022】
この照明装置によれば、洗い場床に向けて下方に光を照射することにより、シャワー入浴を行う入浴者に対し、木漏れ日光を模した光をより体感させることができ、より効果的にリフレッシュ効果を提供することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の態様によれば、入浴者に対し、より高いリフレッシュ効果を提供できる照明装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置を模式的に表す斜視図である。
図2】第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置を模式的に表す正面図である。
図3】第1の実施形態に係る照明装置の電気的構成を模式的に表すブロック図である。
図4】制御部の動作の一例を模式的に表す表である。
図5】制御信号の一例を模式的に表す説明図である。
図6】制御信号の一例を模式的に表す説明図である。
図7】制御部の動作の一例を模式的に表すグラフである。
図8】第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置の変形例を模式的に表す正面図である。
図9】第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置の変形例を模式的に表す正面図である。
図10】第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置の変形例を模式的に表す斜視図である。
図11】第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置の変形例を模式的に表す斜視図である。
図12】第1の実施形態に係る照明装置の変形例を模式的に表すブロック図である。
図13】第2の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置を模式的に表す斜視図である。
図14】第2の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置を模式的に表す正面図である。
図15】第2の実施形態に係る浴室ユニットの一部を模式的に表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置を模式的に表す斜視図である。
図2は、第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置を模式的に表す正面図である。
図1及び図2に表したように、浴室ユニット2は、照明装置10を備える。照明装置10は、第1照明部21と、第2照明部22と、第3照明部23と、第4照明部24と、制御部30と、を備える。
【0026】
第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24は、照明光を照射する。制御部30は、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれの点灯状態を制御する。換言すれば、制御部30は、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれからの照明光の照射を制御する。
【0027】
浴室ユニット2は、例えば、第1カウンター11と、第2カウンター12と、シャワー装置14と、浴槽40と、洗い場床42と、壁部44と、天井部46と、鏡48と、をさらに備える。
【0028】
洗い場床42は、浴槽40に隣接して設けられる。浴室ユニット2は、例えば、複数の壁部44を有する。各壁部44は、浴槽40及び洗い場床42を囲むように設けられる。天井部46は、各壁部44の上に設けられ、各壁部44で囲まれた空間の上部を塞ぐ。浴室ユニット2は、複数枚の天井部46を有してもよい。浴室ユニット2は、1枚の天井部46で各壁部44の上部を塞いでもよいし、複数枚の天井部46で各壁部44の上部を塞いでもよい。壁部44は、換言すれば、壁パネルである。天井部46は、換言すれば、天井パネルである。
【0029】
浴室ユニット2は、例えば、浴槽40、洗い場床42、周囲の各壁部44、及び天井部46などをユニット化した、いわゆるユニットバスやシステムバスなどである。浴室ユニット2は、建築躯体の内部に設置され、建築躯体の内部に浴室BRを形成する。洗い場床42は、浴室BRの床面42aを形成する。各壁部44は、浴室BRの浴室壁44aを形成する。
【0030】
照明装置10は、浴室ユニット2に設けられ、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される照明光により、浴室BR内の照明を行う。換言すれば、照明装置10は、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される照明光により、浴室BR内を明るくする。
【0031】
浴室ユニット2は、例えば、浴室BR内に出入りするためのドア部材などをさらに備えてもよい。また、浴室ユニット2において、第1カウンター11、第2カウンター12、浴槽40、洗い場床42、各壁部44、天井部46、及び鏡48などは、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0032】
洗い場床42は、床面42aに流れた湯水を外部に排出するための排水口部42bを有する。排水口部42bは、例えば、浴槽40と隣接して設けられる。排水口部42bは、例えば、浴室BRの中心付近に設けられる。
【0033】
第1カウンター11及び第2カウンター12は、壁部44の浴室壁44aに取り付けて使用される。第1カウンター11及び第2カウンター12は、例えば、洗い場床42の床面42aと連続する浴室壁44aに取り付けられる。
【0034】
この例において、第1カウンター11及び第2カウンター12は、浴槽40と洗い場床42とが並ぶ方向に延びる浴室壁44aに取り付けられている。第2カウンター12は、洗い場床42の上方に位置するように浴室壁44aに取り付けられている。第1カウンター11は、浴槽40及び洗い場床42の上方に位置にするように浴室壁44aに取り付けられている。換言すれば、第1カウンター11は、浴槽40及び洗い場床42に跨るように浴室壁44aに取り付けられている。
【0035】
第1カウンター11は、必ずしも浴槽40側まで延びていなくてもよい。第1カウンター11は、少なくも洗い場床42の上方に配置されていればよい。第1カウンター11及び第2カウンター12を取り付ける浴室壁44aは、上記に限ることなく、浴室BRの任意の浴室壁44aでよい。
【0036】
第1照明部21は、天井部46に設けられている。第1照明部21は、例えば、天井部46から下方に向かって照明光を照射することにより、浴室BR内を照明する。第1照明部21は、いわゆるダウンライトである。浴室ユニット2は、例えば、複数の第1照明部21を有する。この例において、浴室ユニット2は、矩形状の天井部46の四隅付近に配置された4つの第1照明部21を有する。第1照明部21の数は、複数に限ることなく、1つでもよい。また、第1照明部21は、ダウンライトに限ることなく、例えば、壁部44に取り付けて使用される照明器具などでもよい。第1照明部21は、浴室BR内を明るくすることができる任意の照明器具でよい。
【0037】
第1カウンター11は、第1照明部21よりも下方に配置される。第1カウンター11は、カウンター本体60と、吐水部61と、を有する。カウンター本体60は、シャンプーボトルなどの物品を上部に載置できるように棚形状に形成された上面60aを有する。吐水部61は、カウンター本体60の下部に設けられ、湯水を吐水する吐水口61aを有する。吐水部61は、換言すれば、スパウトである。このように、第1カウンター11は、物品を載置可能なカウンターとして機能するとともに、湯水を吐出する水栓としても機能する。第1カウンター11は、換言すれば、水栓カウンターである。但し、第1カウンター11は、必ずしも水栓の機能を有していなくてもよい。
【0038】
シャワー装置14は、複数の吐水孔を有し、複数の吐水孔のそれぞれから液滴状又は流水状の水を吐水することにより、幅広く吐水を行う。シャワー装置14は、例えば、可撓性を有するホースを介して水栓機能を有する第1カウンター11に接続される。第1カウンター11は、吐水部61からの吐水とシャワー装置14からの吐水とを切り替える切替機能を有する。シャワー装置14は、第1カウンター11からの給水に応じて吐水を行う。シャワー装置14は、例えば、浴室壁44aに設けられたシャワーバーに保持されることにより、第1カウンター11の前方の洗い場床42に向けて吐水を行う。これにより、浴室ユニット2では、第1カウンター11の前方にいる入浴者が、シャワー装置14によってシャワー入浴を行うことができる。
【0039】
但し、シャワー装置14は、必ずしも第1カウンター11に接続されるものでなくてもよい。シャワー装置14は、第1カウンター11とは別に給水管や給湯管と接続されるものなどでもよい。シャワー装置14の構成は、入浴者が適切にシャワーを浴びることが可能な任意の構成でよい。
【0040】
第2照明部22は、第1カウンター11の下方に向かって照明光を照射する。第2カウンター12は、第1カウンター11及び第2照明部22の下方に配置される。第2照明部22は、例えば、第2カウンター12の上面80aに向かって照明光を照射する。これにより、第1カウンター11の下方の空間を明るくすることができる。例えば、第1カウンター11から吐水された吐水流や第2カウンター12の上面80aなどを明るくすることができる。
【0041】
第2照明部22は、例えば、第1カウンター11の内部に設けられ、第1カウンター11の内部から第1カウンター11の下方に向かって照明光を照射する。但し、第2照明部22の配置は、これに限定されるものではない。第2照明部22は、例えば、第1カウンター11の下方において浴室壁44aに取り付けてもよい。
【0042】
第2カウンター12は、例えば、第1カウンター11の下方において、浴槽40と壁部44との間に設けられる。第2カウンター12は、例えば、洗い場床42に置かれた風呂椅子などに腰掛けた状態の使用者に対し、載置した洗面器などが使用し易い高さに設けられる。
【0043】
第2カウンター12は、棚部80と、支持部81と、を有する。棚部80は、洗面器などの物品を載置可能な上面80aを有する。支持部81は、棚部80と浴室壁44aとを接続し、棚部80を浴室壁44aに支持する。
【0044】
このように、第2カウンター12は、第1カウンター11の下方に洗面器を載置可能とすることにより、第1カウンター11から吐水された湯水を洗面器で受けられるようにする。第2カウンター12は、換言すれば、洗面カウンターである。第2カウンター12は、例えば、浴室利用者が腰かけられるようにするベンチとしての機能を有してもよい。シャワー装置14は、例えば、シャワーバーに保持されることにより、第2カウンター12に腰かけた入浴者に対して吐水を行う。第2カウンター12の構成は、棚部80及び支持部81を有する構成に限ることなく、少なくとも洗面器を載置可能な任意の構成でよい。
【0045】
鏡48は、例えば、第1カウンター11よりも上方に設けられ、洗い場床42に置かれた風呂椅子などに腰掛けた状態の使用者が、自身の顔などを確認できるようにする。
【0046】
第3照明部23は、第2カウンター12の下方に向かって照明光を照射する。より詳しくは、第3照明部23は、第2カウンター12の下方の床面42aに向かって照明光を照射する。第3照明部23は、第2カウンター12の下方の洗い場床42に向かって直接光を照射する。これにより、第2カウンター12の下方の空間及び床面42aなどを明るくすることができる。
【0047】
第3照明部23は、例えば、第2カウンター12の内部に設けられ、第2カウンター12の内部から第2カウンター12の下方に向かって照明光を照射する。但し、第3照明部23の配置は、これに限定されるものではない。第3照明部23は、例えば、第2カウンター12の下方において浴室壁44aに取り付けてもよい。
【0048】
図2に表したように、第1照明部21及び第2照明部22は、浴槽40の上面40aよりも上方に位置する。一方、第3照明部23は、浴槽40の上面40aよりも下方に位置する。第3照明部23からの直接光は、浴槽40の上面40aよりも下方に照射される。換言すれば、第3照明部23は、浴槽40の上面40aよりも下方に位置し、浴槽40の上面40aよりも下方に直接光を照射する。
【0049】
浴槽40の上面40aは、換言すれば、浴槽40のリム面である。上面40aが湾曲している場合などにおいては、第1照明部21及び第2照明部22は、例えば、浴槽40の上面40aの上端(最も高い位置)よりも上方に位置する。第3照明部23は、例えば、浴槽40の上面40aの下端(最も低い位置)よりも下方に位置する。
【0050】
浴槽40は、例えば、浴槽40内に湯水を吐出する吐水装置(図示は省略)を有する。吐水装置は、例えば、吐水口から背もたれ面に背中を当接させた入浴者の首や肩に向けて湯水を吐出する。これにより、例えば、入浴者の首や肩をより温めたり、入浴者の首や肩にマッサージ効果を付与したりすることができ、入浴時のリラクゼーション効果をより高めることができる。
【0051】
第4照明部24は、浴槽40に設けられる。第4照明部24は、例えば、浴槽40の上縁部に設けられる。第4照明部24は、例えば、浴槽40や吐水装置から浴槽40内に吐出される湯水などを照らす。これにより、浴槽40の外観を向上させることができる。また、例えば、浴槽40の背もたれ面に背中を当接させた入浴者の後方側から照明光を照射することで、入浴者の目に直接光が入射することを抑制しつつ入浴者の周囲を明るくすることができ、入浴者のリラックス効果をより高めることができる。
【0052】
図3は、第1の実施形態に係る照明装置の電気的構成を模式的に表すブロック図である。
図3に表したように、照明装置10において、制御部30は、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、第4照明部24のそれぞれと電気的に接続されている。
【0053】
制御部30は、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれの点灯及び消灯を制御するとともに、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値及び色温度の少なくとも一方を制御する。
【0054】
第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24は、例えば、色温度の異なる複数の光源を有する。第1照明部21は、例えば、色温度の異なる第1光源21a及び第2光源21bの2つの光源を有する。同様に、第2照明部22は、例えば、色温度の異なる第1光源22a及び第2光源22bの2つの光源を有する。第3照明部23は、例えば、色温度の異なる第1光源23a及び第2光源23bの2つの光源を有する。第4照明部24は、例えば、色温度の異なる第1光源24a及び第2光源24bの2つの光源を有する。制御部30は、例えば、各光源21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bに流れる電流の大きさを制御することにより、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値及び色温度の少なくとも一方を制御する。
【0055】
第1光源21a、22a、23a、24aは、例えば、2000Kの光を照射する光源である。第2光源21b、22b、23b、24bは、例えば、6500Kの光を照射する光源である。第2光源21b、22b、23b、24bは、例えば、第1光源21a、22a、23a、24aよりも高い色温度の光源である。これにより、各光源21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bに流れる電流の大きさを制御することで、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を2000K~6500K程度の範囲で変化させることができる。
【0056】
各光源21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bは、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。但し、各光源21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bは、LEDに限ることなく、レーザダイオードなどの他の発光素子でもよいし、電球などでもよい。各光源21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bは、所定の色温度の光を照射可能な任意の光源でよい。
【0057】
第1照明部21は、例えば、複数の第1光源21aと、複数の第2光源21bと、を有する。但し、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれに設けられる光源の数は、任意の数でよい。第1照明部21は、1つの第1光源21aと、1つの第2光源21bと、を有する構成でもよい。第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24は、例えば、色温度の異なる3つ以上の光源を有してもよい。換言すれば、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24は、3色以上の光源を有してもよい。また、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24は、1つの光源のみを有するものでもよい。
【0058】
制御部30は、例えば、天井部46の上に設けられる(図1図2参照)。換言すれば、制御部30は、天井部46と建築躯体との間の空間に設けられる。制御部30の位置は、上記に限ることなく、各照明部の点灯及び消灯を制御可能な任意の位置でよい。
【0059】
図4は、制御部の動作の一例を模式的に表す表である。
図4に表したように、制御部30は、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれの点灯状態を変化させた複数の照明モードを有する。制御部30は、例えば、第1リフレッシュモードと、第2リフレッシュモードと、第3リフレッシュモードと、明モードと、中モードと、暗モードと、瞑想モードと、超瞑想モードと、リラックスモードと、消灯モードと、を有する。
【0060】
明モードは、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれを点灯させる照明モードである。
【0061】
制御部30は、明モードにおいて、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を4700K程度(例えば4500K以上5000K以下)に設定する。換言すれば、制御部30は、明モードにおいて、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を昼白色に設定する。
【0062】
図4では、1つの照明モード内において、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値の最も大きいものを「1」、次に大きいものを「2」、次に大きいものを「3」、最も小さいものを「4」、消灯させるものを「消灯」として表している。
【0063】
制御部30は、明モードにおいては、第1照明部21から照射される光の光束値を第2照明部22から照射される光の光束値よりも大きくし、第2照明部22から照射される光の光束値を第3照明部23から照射される光の光束値よりも大きくし、第3照明部23から照射される光の光束値を第4照明部24から照射される光の光束値よりも大きくする。
【0064】
このように、明モードでは、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を4700K程度に設定するとともに、設置高さの高い第1照明部21から照射される光の光束値を最も大きくする。これにより、明モードでは、例えば、日中の太陽高度と明るさを模擬し、入浴者のリフレッシュ効果を高めることができる。
【0065】
中モードは、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれを点灯させ、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を、明モードにおいて第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度よりも低くした照明モードである。
【0066】
制御部30は、中モードにおいて、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を3500K程度(例えば3000K以上4000K以下)に設定する。換言すれば、制御部30は、中モードにおいて、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を温白色に設定する。
【0067】
制御部30は、中モードにおいては、第1照明部21から照射される光の光束値を第2照明部22から照射される光の光束値よりも大きくし、第2照明部22から照射される光の光束値を第3照明部23から照射される光の光束値よりも大きくし、第3照明部23から照射される光の光束値を第4照明部24から照射される光の光束値よりも大きくする。
【0068】
また、制御部30は、中モードにおいては、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値を、明モードにおいて第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値よりも小さくする。制御部30は、中モードにおいては、例えば、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値を、明モードにおいて第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値よりも50%以上小さくする。
【0069】
このように、中モードでは、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を3500K程度に設定するとともに、各照明部21~24から照射される光の光束値を明モードよりも小さくする。これにより、中モードでは、例えば、夕日の太陽高度と明るさを模擬し、入浴者のリラックス効果を高めることができる。
【0070】
暗モードは、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれを点灯させ、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を、中モードにおいて第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度よりも低くした照明モードである。
【0071】
制御部30は、暗モードにおいて、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を2700K程度(例えば2500K以上3000K以下)に設定する。換言すれば、制御部30は、暗モードにおいて、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を電球色に設定する。
【0072】
制御部30は、暗モードにおいては、第1照明部21から照射される光の光束値を第2照明部22から照射される光の光束値よりも大きくし、第2照明部22から照射される光の光束値を第3照明部23から照射される光の光束値よりも大きくし、第3照明部23から照射される光の光束値を第4照明部24から照射される光の光束値よりも大きくする。
【0073】
また、制御部30は、暗モードにおいては、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値を、中モードにおいて第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値よりも小さくする。制御部30は、暗モードにおいては、例えば、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値を、中モードにおいて第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値よりも50%以上小さくする。
【0074】
このように、暗モードでは、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を2700K程度に設定するとともに、各照明部21~24から照射される光の光束値を中モードよりも小さくする。これにより、暗モードでは、例えば、夕暮れの太陽高度と明るさを模擬し、入浴者のリラックス効果をより高めることができる。
【0075】
瞑想モードは、第1照明部21を消灯させ、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれを点灯させる照明モードである。
【0076】
制御部30は、瞑想モードにおいて、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を2400K程度(例えば2200K以上2500K以下)に設定する。換言すれば、制御部30は、瞑想モードにおいて、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を朝日や夕日の色に近い色に設定する。
【0077】
制御部30は、瞑想モードにおいては、第2照明部22から照射される光の光束値を第3照明部23から照射される光の光束値よりも大きくし、第3照明部23から照射される光の光束値を第4照明部24から照射される光の光束値よりも大きくする。
【0078】
また、制御部30は、瞑想モードにおいては、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値を、暗モードにおいて第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値よりも小さくする。制御部30は、瞑想モードにおいては、例えば、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値を、暗モードにおいて第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値よりも50%以上小さくする。
【0079】
制御部30は、明モードにおいて第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を、瞑想モードにおいて第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度よりも高くする。
【0080】
このように、瞑想モードでは、第1照明部21を消灯させ、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を2400K程度に設定するとともに、各照明部22~24から照射される光の光束値を暗モードよりも小さくする。これにより、瞑想モードでは、例えば、日没の太陽高度と明るさを模擬し、入浴者のリラックス効果をより高めることができる。
【0081】
超瞑想モードは、第1照明部21を消灯させ、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24を点灯させ、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を、瞑想モードにおいて第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度よりも低くした照明モードである。
【0082】
制御部30は、超瞑想モードにおいて、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を2000K程度(例えば1800K以上2300K以下)に設定する。換言すれば、制御部30は、超瞑想モードにおいて、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度をろうそくなどの炎の色に近い色に設定する。
【0083】
制御部30は、超瞑想モードにおいては、第2照明部22から照射される光の光束値を第3照明部23から照射される光の光束値よりも大きくし、第3照明部23から照射される光の光束値を第4照明部24から照射される光の光束値よりも大きくする。
【0084】
また、制御部30は、超瞑想モードにおいては、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値を、瞑想モードにおいて第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値よりも小さくする。制御部30は、超瞑想モードにおいては、例えば、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値を、瞑想モードにおいて第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値よりも50%以上小さくする。
【0085】
このように、超瞑想モードでは、第1照明部21を消灯させ、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を2000K程度に設定するとともに、各照明部22~24から照射される光の光束値を瞑想モードよりも小さくする。これにより、超瞑想モードでは、例えば、日の入りや日の出の太陽高度と明るさを模擬し、入浴者のリラックス効果をより高めることができる。
【0086】
リラックスモードは、第3照明部23を点灯させ、第1照明部21、第2照明部22、及び第4照明部24を消灯させるとともに、第3照明部23から照射される照明光の光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけたゆらぎパターンの照明モードである。
【0087】
制御部30は、リラックスモードにおいて、第3照明部23から照射される光の色温度を1800K以上2300K以下に設定する。換言すれば、制御部30は、リラックスモードにおいて、第3照明部23から照射される光の色温度を1800K以上2300K以下の範囲で変動させる。これにより、リラックスモードでは、例えば、ろうそくなどの炎のゆらぎを模擬することができる。
【0088】
また、第3照明部23は、洗い場床42に向かって直接光を照射可能である。このため、リラックスモードにおいて、第3照明部23から照射されたゆらぎパターンの光は、洗い場床42に反射され、浴室BR内の演出を行う。これにより、入浴者に対してより高いリラックス効果を提供することができる。
【0089】
制御部30は、リラックスモードにおいて第3照明部23から照射される光の光束値の変動の範囲を基準値に対して0.5倍以上1.5倍以下の範囲に設定する。基準値は、例えば、超瞑想モードにおいて第3照明部23から照射される光の光束値と実質的に同じである。
【0090】
なお、リラックスモードにおいては、第1照明部21、第2照明部22、及び第4照明部24を必ずしも消灯させなくてもよい。リラックスモードは、第3照明部23を点灯させ、第1照明部21、第2照明部22、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の光束値を第3照明部23から照射される光の光束値よりも小さくするとともに、第3照明部23から照射される光の光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけたゆらぎパターンの照明モードとしてもよい。また、リラックスモードにおいて第3照明部23から照射する光は、必ずしもゆらぎパターンの光でなくてもよい。リラックスモードにおいて第3照明部23から照射する光は、光束値及び色温度を実質的に一定とした一定パターンの光としてもよい。
【0091】
消灯モードは、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれを消灯させた照明モードである。
【0092】
このように、制御部30は、明モード、中モード、暗モード、瞑想モード、超瞑想モード、及びリラックスモードの複数の照明モードにより、浴室BR内の鉛直方向における光の重心を変化させる。換言すれば、制御部30は、複数の照明モードにより、浴室BR内において、最も光束値の高い部分の鉛直方向の位置を変化させる。
【0093】
人間は、太陽からの自然光のリズムに同調し、太陽高度の高い日中に活発に活動し、太陽高度の低い夕暮れ時から日が沈むまでの間に活動を沈静化させ、夜には活動を休止してリラックスしたりするといった、光の位置が人間の心理に作用を及ぼすことが知られている。室内照明においても同様であり、例えば、リラックスしたいときは、室内の天井の照明を暗くして低い位置にある照明を点灯させることで、ゆったりとしたくつろぎの空間とすることができる。反対に、活動的な時間帯や緊張感が必要な状況では、高い位置の照明で上から下へ点灯させることで、気持ちをリフレッシュさせる空間とすることができる。
【0094】
照明装置10では、制御部30が、複数の照明モードにより、浴室BR内の鉛直方向における光の重心を変化させる。これにより、入浴者が求めるリラックス効果やリフレッシュ効果などの入浴環境を実現することができる。従って、入浴者のリフレッシュ効果及びリラックス効果をより向上させることができる。
【0095】
また、照明装置10では、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24が、色温度の異なる複数の光源を有し、制御部30が、複数の照明モードに応じて、第1照明部21、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから照射される光の色温度を変化させる。これにより、例えば、実際の太陽高度の高い日中(高照度・高色温度)、太陽高度の低い夕暮れ時(低照度・低色温度)、及び両者の中間などの色温度の変化を再現性高く模擬することが可能となる。このため、例えば、入浴者の好みなどに応じて、より深いリフレッシュ効果とリラックス効果とを得る空間を実現することができる。
【0096】
第1リフレッシュモードは、第1照明部21及び第2照明部22を点灯させ、第3照明部23及び第4照明部24を消灯させるとともに、光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけたゆらぎパターンの光を第1照明部21から照射し、ゆらぎパターンの光よりも光束値及び色温度の変化の小さい一定パターンの光を第2照明部22から照射するゆらぎ照明モードである。第2照明部22から照射する光は、光束値及び色温度を実質的に一定とした光でもよいし、第1照明部21から照射する光よりも光束値及び色温度の変化の小さい変化の光でもよい。
【0097】
第1照明部21及び第2照明部22は、第1リフレッシュモードにおいて、浴室BR内の照度の平均値を450ルクス以上1000ルクス以下とする。照度の平均値は、例えば、浴室BR内の平均的な照度である。照度の平均値は、例えば、浴室BR内の複数の箇所の照度を照度計によって測定した際の照度の平均値である。照度の平均値は、例えば、浴槽40の上面40aと同じ高さにおける複数の個所の照度の平均値である。これにより、例えば、浴槽40に入浴する入浴者の目線に近い位置での照度の平均値とすることができる。但し、照度の測定位置は、上記に限ることなく、任意の位置でよい。
【0098】
制御部30は、第1リフレッシュモードにおいて第1照明部21から照射される光の光束値の変動の範囲を平均値に対して0.5倍以上1.5倍以下の範囲に設定する。平均値は、例えば、明モードにおいて第1照明部21から照射される光の光束値と実質的に同じである。
【0099】
制御部30は、第1リフレッシュモードにおいては、例えば、第1照明部21から照射される光の光束値を第2照明部22から照射される光の光束値よりも大きくする。但し、第1リフレッシュモードにおいて第2照明部22から照射される光の光束値は、第1照明部21から照射される光の光束値以上でもよい。
【0100】
第1リフレッシュモードにおいて第1照明部21から照射される光の光束値、及び第1リフレッシュモードにおいて第2照明部22から照射される光の光束値は、浴室BR内の照度の平均値を450ルクス以上1000ルクス以下とすることが可能な任意の光束値でよい。
【0101】
また、第1照明部21及び第2照明部22は、第1リフレッシュモードにおいて、3500K以上6500K以下の光を照射する。制御部30は、第1リフレッシュモードにおいて、第1照明部21から照射される光の色温度を3500K以上6500K以下の範囲で変動させる。これにより、第1リフレッシュモードでは、例えば、日中の木漏れ日光を模擬することができる。
【0102】
なお、第1リフレッシュモードにおいては、第3照明部23及び第4照明部24を必ずしも消灯させなくてもよい。第1リフレッシュモードは、例えば、第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射させるとともに、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24のそれぞれから一定パターンの光を照射させる照明モードとしてもよい。
【0103】
第2リフレッシュモードは、第1照明部21及び第2照明部22を点灯させ、第3照明部23及び第4照明部24を消灯させるとともに、光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけたゆらぎパターンの光を第2照明部22から照射し、ゆらぎパターンの光よりも光束値及び色温度の変化の小さい一定パターンの光を第1照明部21から照射する別のゆらぎ照明モードである。
【0104】
このように、制御部30は、第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射するゆらぎ照明モード(第1リフレッシュモード)と、第2照明部22からゆらぎパターンの光を照射する別のゆらぎ照明モード(第2リフレッシュモード)と、を実行可能である。
【0105】
第1照明部21及び第2照明部22は、第2リフレッシュモードにおいて、浴室BR内の照度の平均値を450ルクス以上1000ルクス以下とする。また、第1照明部21及び第2照明部22は、第2リフレッシュモードにおいて、3500K以上6500K以下の光を照射する。第2リフレッシュモードは、第2照明部22からゆらぎパターンの光を照射する点を除いて、第1リフレッシュモードと同様とすることができる。従って、第2リフレッシュモードの詳細な説明は省略する。
【0106】
第3リフレッシュモードは、光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけたゆらぎパターンの光を第1照明部21から照射し、第2照明部22、第3照明部23、及び第4照明部24を消灯させるゆらぎ照明モードである。
【0107】
第1照明部21は、第3リフレッシュモードにおいて、浴室BR内の照度の平均値を450ルクス以上1000ルクス以下とする。また、第1照明部21は、第3リフレッシュモードにおいて、3500K以上6500K以下の光を照射する。第3リフレッシュモードは、第2照明部22を消灯させる点を除いて、第1リフレッシュモードと同様とすることができる。従って、第3リフレッシュモードの詳細な説明は省略する。
【0108】
このように、第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射するゆらぎ照明モードにおいては、必ずしも第2照明部22を点灯させなくてもよい。同様に、第2照明部22からゆらぎパターンの光を照射する別のゆらぎ照明モードにおいては、必ずしも第1照明部21を点灯させなくてもよい。
【0109】
第1リフレッシュモードにおいては、天井部46に設けられた第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射し、第1カウンター11に設けられた第2照明部22から一定パターンの光を照射することにより、例えば、浴室壁44a側を向いて浴室壁44aの前に立ち、シャワー装置14によってシャワー入浴を行う入浴者に対し、木漏れ日光を模した光を効果的に鑑賞させることができる。これにより、第1リフレッシュモードでは、例えば、浴室壁44aの前に立った状態でシャワー入浴を行う入浴者に対し、より効果的にリフレッシュ効果を提供することができる。第1リフレッシュモードは、例えば、浴室壁44aの前に立った状態でシャワー入浴を行う入浴者に適したゆらぎ照明モードである。
【0110】
第2リフレッシュモードにおいては、浴槽40内に入って浴槽入浴を行う入浴者の視界に入り易い第1カウンター11に設けられた第2照明部22からゆらぎパターンの光を照射し、天井部46に設けられた第1照明部21から一定パターンの光を照射することにより、例えば、浴槽入浴を行う入浴者に対し、木漏れ日光を模した光を効果的に鑑賞させることができる。これにより、第2リフレッシュモードでは、例えば、浴槽入浴を行う入浴者に対し、より効果的にリフレッシュ効果を提供することができる。第2リフレッシュモードは、例えば、浴槽入浴を行う入浴者に適したゆらぎ照明モードである。
【0111】
第3リフレッシュモードにおいては、天井部46に設けられた第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射し、第1カウンター11に設けられた第2照明部22を消灯させることにより、例えば、第2カウンター12に腰かけた状態でシャワー装置14によってシャワー入浴を行う入浴者の周囲が明るくなり過ぎてしまうことを抑制し、第2カウンター12に腰かけた状態でシャワー入浴を行う入浴者に対し、木漏れ日光を模した光を効果的に鑑賞させることができる。これにより、第3リフレッシュモードでは、例えば、第2カウンター12に腰かけた状態でシャワー入浴を行う入浴者に対し、より効果的にリフレッシュ効果を提供することができる。第3リフレッシュモードは、例えば、第2カウンター12に腰かけた状態の入浴者(浴室利用者)に適したゆらぎ照明モードである。
【0112】
このように、複数のゆらぎ照明モードを設けることで、浴槽入浴やシャワー入浴など、入浴者の入浴状況などに合わせて、ゆらぎ照明モードを変更することが可能となる。これにより、入浴状況の異なる種々の入浴者、あるいは入浴を行わない浴室利用者などに対し、より適切にリフレッシュ効果を提供することができる。
【0113】
なお、照明装置10は、第3照明部23及び第4照明部24を有しなくてもよい。照明装置10は、ゆらぎ照明モードを実行するための第1照明部21及び第2照明部22を少なくとも有していればよい。第3照明部23及び第4照明部24は、例えば、照明装置10とは別に浴室ユニット2に設けられた照明器具としてもよい。
【0114】
図3に表したように、照明装置10は、例えば、スイッチ32と、照明スイッチ34と、記憶部36と、をさらに備える。スイッチ32は、制御部30と電気的に接続されている。スイッチ32は、例えば、浴室BRの外側の壁面(例えば脱衣室の壁面)、又は浴室BR内の浴室壁44aに取り付けられる。スイッチ32は、各照明部21~24の点灯及び消灯の切り替えを制御部30に指示する。制御部30は、スイッチ32からの点灯の指示応じて各照明部21~24のそれぞれを点灯させる。制御部30は、例えば、スイッチ32からの点灯の指示応じて、明モードで各照明部21~24のそれぞれを点灯させる。また、制御部30は、スイッチ32からの消灯の指示応じて各照明部21~24のそれぞれを消灯させる。
【0115】
照明スイッチ34は、制御部30と電気的に接続されている。照明スイッチ34は、例えば、浴室BR内の浴室壁44a又は浴槽40の内壁に取り付けられる。照明スイッチ34は、複数の照明モードを切り替えるためのスイッチである。
【0116】
制御部30は、照明スイッチ34の操作に応じて、光束値及び色温度の少なくとも一方の高い側から順に、又は光束値及び色温度の少なくとも一方の低い側から順に、複数の照明モードを順次切り替える。
【0117】
照明スイッチ34は、暗い方向への切り替えを指示するための第1操作部と、明るい方向への切り替えを指示するための第2操作部と、調光制御の停止を指示するための第3操作部と、を有する。
【0118】
制御部30は、例えば、照明スイッチ34の第1操作部の操作に応じて、第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、第3リフレッシュモード、明モード、中モード、暗モード、瞑想モード、超瞑想モード、リラックスモード、消灯モードの順に、複数の照明モードを順次切り替える。
【0119】
制御部30は、例えば、照明スイッチ34の第2操作部の操作に応じて、上記と反対に、消灯モード、ゆらぎ照明モード、超瞑想モード、瞑想モード、暗モード、中モード、明モード、第3リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、第1リフレッシュモードの順に、複数の照明モードを順次切り替える。
【0120】
制御部30は、例えば、照明スイッチ34の第3操作部が操作された場合には、複数の照明モードのどの照明モードに設定されていたとしても、現在の照明モードから明モードに切り替える。これにより、例えば、リラックスモードなどに設定した状態から浴室BRからの退室などで部屋を明るくしたい場合に、第2操作部を何度も操作しなければならないという手間を抑制することができる。
【0121】
記憶部36には、例えば、各照明部21~24毎、及び各照明モード毎に設定された複数の制御信号が記憶されている。制御部30は、例えば、照明スイッチ34の操作に応じて記憶部36を参照し、設定された照明モードに対応する各照明部21~24の制御信号を記憶部36から読み出し、読み出した制御信号に基づいて各照明部21~24からの照明光の照射を制御する。これにより、設定された照明モードに応じて、各照明部21~24のそれぞれの点灯及び消灯を制御するとともに、各照明部21~24のそれぞれから照射される光の光束値及び色温度の少なくとも一方を制御することができる。
【0122】
記憶部36は、例えば、光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけたゆらぎパターンの光を照射するための制御信号S1~S3を記憶している。制御信号S1、S2は、リラックスモードを実行するための制御信号である。制御部30は、記憶部36から制御信号S1、S2を読み取り、制御信号S1、S2に基づいて第3照明部23からの照明光の照射を制御することにより、リラックスモードを実行する。制御信号S3は、第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、及び第3リフレッシュモードを実行するための制御信号である。制御部30は、記憶部36から制御信号S3を読み取り、制御信号S3に基づいて第1照明部21及び第2照明部22からの照明光の照射を制御することにより、第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、及び第3リフレッシュモードを実行する。また、図示してはいないが、第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、及び第3リフレッシュモードにおいても、リラックスモードと同様に、記憶部36は、第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、及び第3リフレッシュモードを実行するための2つ以上の制御信号を記憶し、制御部30は、記憶部36から第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、及び第3リフレッシュモードを実行するための2つ以上の制御信号を読み取り、2つ以上の制御信号に基づいて第1照明部21及び第2照明部22からの照明光の照射を制御することにより、第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、及び第3リフレッシュモードを実行することも可能である。
【0123】
図5は、制御信号の一例を模式的に表す説明図である。
図5は、リラックスモードを実行する場合の制御信号S1、S2の一例を模式的に表している。図5に表したように、リラックスモードを実行するための制御信号S1、S2は、所定の時間分の照明光における光束値及び色温度の少なくとも一方を表現した信号である。
【0124】
制御信号S1、S2は、複数の周波数成分を含み、ゆらぎパターンを表現した信号である。制御信号S1、S2は、換言すれば、互いに周波数が異なる複数の波を合成した合成波によって、ゆらぎパターンを表現した信号である。
【0125】
制御部30は、リラックスモードを実行する場合、記憶部36から制御信号S1、S2を読み出し、制御信号S1に基づいて第3照明部23の第1光源23aからの光の照射を制御するとともに、制御信号S2に基づいて第3照明部23の第2光源23bからの光の照射を制御する。
【0126】
制御部30は、例えば、制御信号S1に応じた大きさの電流を第1光源23aに供給することにより、制御信号S1に応じた光を第1光源23aに照射させるとともに、制御信号S2に応じた大きさの電流を第2光源23bに供給することにより、制御信号S2に応じた光を第2光源23bに照射させる。これにより、第3照明部23からゆらぎパターンの光を照射させることができる。
【0127】
制御部30は、リラックスモードにおいては、制御信号S1、S2に基づく第3照明部23からの光の照射の制御を繰り返し実行する。この場合、制御信号S1、S2は、例えば、終了時における照明光の光束値及び色温度の少なくとも一方を、開始時における照明光の光束値及び色温度の少なくとも一方に近い値とする。これにより、制御信号S1、S2を繰り返し実行する場合にも、制御信号S1、S2に基づく制御が終了し、次の制御信号S1、S2に基づく制御を開始するタイミングで、照明光の光束値及び色温度の少なくとも一方が急激に変化してしまうことを抑制することができる。換言すれば、次の制御信号S1、S2に基づく制御を開始するタイミングでの照明光のチラツキを抑制することができる。
【0128】
また、図5に表したように、制御部30は、制御信号S1、S2を基に、色温度の低い第1光源23aから照射される光の照度が大きくなるタイミングにおいて、色温度の高い第2光源23bから照射される光の照度も大きくなるように、第1光源23a及び第2光源23bからの光の照射を制御する。制御部30は、例えば、色温度の低い第1光源23aから照射される光の照度が所定値以上の時にだけ、色温度の高い第2光源23bに光を照射させる。これにより、例えば、単一の光源のみを用いてゆらぎパターンの光を照射する場合(例えば、第1光源23aのみを用いる場合)と比べて、炎が大きくなる(明るくなる)瞬間をよりリアルに再現し、ろうそくなどの炎のゆらぎをよりリアルに模擬することができる。
【0129】
但し、リラックスモードにおける第3照明部23からのゆらぎパターンの光の照射方法は、上記に限定されるものではない。例えば、1つの光源のみからゆらぎパターンの光を照射させてもよい。
【0130】
図6は、制御信号の一例を模式的に表す説明図である。
図6は、第1リフレッシュモードを実行する場合の制御信号S3の一例を模式的に表している。図6に表したように、第1リフレッシュモードを実行するための制御信号S3は、所定の時間分の照明光における光束値及び色温度の少なくとも一方を表現した信号である。
【0131】
制御信号S3は、複数の周波数成分を含み、ゆらぎパターンを表現した信号である。制御信号S3は、換言すれば、互いに周波数が異なる複数の波を合成した合成波によって、ゆらぎパターンを表現した信号である。
【0132】
制御部30は、第1リフレッシュモードを実行する場合、記憶部36から制御信号S3を読み出し、制御信号S3に基づいて第1照明部21の第2光源21bからの光の照射を制御するとともに、一定パターンの光を照射させるように第1照明部21の第1光源21aからの光の照射を制御する。
【0133】
制御部30は、例えば、実質的に一定の所定の大きさの電流を第1光源21aに供給することにより、一定パターンの光を第1光源21aに照射させるとともに、制御信号S3に応じた大きさの電流を第2光源21bに供給することにより、制御信号S3に応じた光を第2光源21bに照射させる。これにより、第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射させることができる。
【0134】
このように、制御部30は、第1リフレッシュモードにおいては、例えば、色温度の高い第2光源21bからゆらぎパターンの光を照射するとともに、色温度の低い第1光源21aから一定パターンの光を照射する。これにより、浴室BR内の照度を適切に確保しつつ光をゆらがせ、日中の木漏れ日光をより模擬し易くすることができる。
【0135】
制御部30は、第1リフレッシュモードにおいては、制御信号S3に基づく第1照明部21からの光の照射の制御を繰り返し実行する。この場合、制御信号S3は、例えば、終了時における照明光の光束値及び色温度の少なくとも一方を、開始時における照明光の光束値及び色温度の少なくとも一方に近い値とする。
【0136】
第3リフレッシュモードを実行する場合には、上記と同様の制御を行うことにより、第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射させることができる。また、第2リフレッシュモードを実行する場合には、記憶部36から制御信号S3を読み出し、制御信号S3に基づいて第2照明部22の第2光源22bからの光の照射を制御するとともに、一定パターンの光を照射させるように第2照明部22の第1光源22aからの光の照射を制御する。これにより、第2照明部22からゆらぎパターンの光を照射させることができる。
【0137】
但し、第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、及び第3リフレッシュモードにおけるゆらぎパターンの光の照射方法は、上記に限定されるものではない。例えば、第1光源21a及び第2光源21bのそれぞれからゆらぎパターンの光を照射させてもよい。この場合、第1光源21a及び第2光源21bのそれぞれの光の照射の制御を同じ制御信号S3で行ってもよいし、第1光源21a及び第2光源21bのそれぞれの光の照射の制御をそれぞれ異なる制御信号を用いて行ってもよい。
【0138】
また、リラックスモード、第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、及び第3リフレッシュモードのそれぞれにおいて、ゆらぎパターンは、例えば、1/fゆらぎの特性に基づく1/fゆらぎパターンである。制御部30は、例えば、ゆらぎパターンを、1/fゆらぎの特性に基づく1/fゆらぎパターンに設定する。1/fゆらぎパターンとは、例えば、照射される光の光量が時間的に不規則に変化し、かつ高い周波数成分ほどエネルギーが小さい(1/f傾きを持つ)ゆらぎである。
【0139】
図7は、制御部の動作の一例を模式的に表すグラフである。
図7に表したように、制御部30は、例えば、第1照射部21、第2照射部22、あるいは第3照明部23から照射される光の周波数成分fを横軸、照射される光の照度(エネルギー)Pを縦軸とするエネルギー分布(スペクトル密度)の回帰直線の傾きがP=1/fの関係を満たすようにする。制御部30は、例えば、エネルギー分布の回帰直線の傾きを-1±0.5に設定する。これにより、ゆらぎパターンを、1/fゆらぎの特性に基づく1/fゆらぎパターンに設定することができる。換言すれば、1/fゆらぎパターンとは、エネルギー分布の回帰直線の傾きが、-1±0.5の範囲に設定されている状態である。
【0140】
制御信号S1、S2、S3は、例えば、乱数によってランダムな波形を生成した後、高周波成分ほどエネルギー(照度)を減衰させるように波形処理を行うことにより、上記の1/fゆらぎの特性を有する波形に生成される。制御部30は、上記のように生成された制御信号S1、S2、S3の波形に基づいて第1照射部21、第2照射部22、あるいは第3照明部23からの光の照射を制御する。これにより、制御部30は、第1照射部21、第2照射部22、第3照明部23から照射される光の光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけた1/fゆらぎパターンの照明モードを実現する。
【0141】
なお、制御部30に設定される複数の照明モードは、必ずしも上記に限定されるものではない。複数の照明モードは、各照明部21~24のそれぞれの点灯状態を変化させたより多くの照明モードを有してもよい。制御部30は、少なくとも第1リフレッシュモード(ゆらぎ照明モード)を実行可能であればよい。
【0142】
以上、説明したように、本実施形態に係る浴室ユニット2及び照明装置10では、第1リフレッシュモード(ゆらぎ照明モード)において、入浴者の目線よりも高くなるように、浴槽40の上面40aよりも上方に設けられた第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射することにより、木漏れ日のような光を再現することが可能となる。木漏れ日光には、ストレス軽減効果があり、入浴者へのリフレッシュ効果を増強することができる。また、第2照明部22から一定パターンの光を照射した場合には、浴室BR内の空間の照度をより高め、入浴者のリフレッシュ効果をより高めることができる。従って、入浴者に対し、より高いリフレッシュ効果を提供できる照明装置10を提供することができる。
【0143】
また、照明装置10では、ゆらぎパターンを1/fゆらぎパターンとすることにより、より自然の木漏れ日光に近い光を提供することができる。これにより、ストレス軽減効果をより高め、入浴者のリフレッシュ効果をより高めることができる。
【0144】
また、照明装置10では、第1照明部21及び第2照明部22が、第1リフレッシュモード(ゆらぎ照明モード)において、浴室BR内の照度の平均値を450ルクス以上1000ルクス以下とする。これにより、浴室BR内を適切な明るさとし、入浴者に対して高いリフレッシュ効果を提供することができる。そして、浴室BR内の照度の平均値を1000ルクス以下とすることにより、入浴者に対して眩しさを与えてしまうことを抑制することができる。
【0145】
例えば、人に対してリフレッシュ(覚醒)を提供するために、空間内の照度の平均値を1000ルクスよりも高くする場合がある。この場合には、人にリフレッシュ感を提供できる反面、眩しさを与え、不快に感じさせてしまう可能性もある。これに対して、照明装置10では、木漏れ日を模したゆらぎパターンの光を照射することにより、浴室BR内の照度の平均値を450ルクス以上1000ルクス以下とした際にも、入浴者に対して高いリフレッシュ効果を提供することができる。従って、入浴者に対して眩しさを与えることを抑制しつつ、高いリフレッシュ効果を提供することができる。
【0146】
また、照明装置10では、第1リフレッシュモード(ゆらぎ照明モード)において第1照明部21及び第2照明部22から照射される光の色温度を3500K以上とすることにより、明るい光を演出することができる。そして、第1リフレッシュモードにおいて第1照明部21及び第2照明部22から照射される光の色温度を6500K以下とすることにより、強い青色光によって入浴者の目に眩しさや疲労感を与えてしまうことを抑制することができる。また、3500K以上6500K以下の範囲は、日の出後から日中にかけての太陽光の色温度の範囲に近く、実際の木漏れ日光により近い環境を再現することができる。
【0147】
さらに、照明装置10では、制御部30が、第2リフレッシュモード(別のゆらぎ照明モード)をさらに実行可能である。これにより、浴槽入浴やシャワー入浴など、入浴者の入浴状況などに合わせて、ゆらぎ照明モードを変更することが可能となる。これにより、入浴状況の異なる種々の入浴者などに対し、より適切にリフレッシュ効果を提供することができる。
【0148】
図8は、第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置の変形例を模式的に表す正面図である。
図8に表したように、浴室ユニット2a及び照明装置10aでは、第3照明部23が、浴槽40の洗い場床42側を向く側面40bに設けられている。なお、上記実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0149】
浴槽40の洗い場床42側を向く側面40bは、換言すれば、浴槽40のバスエプロンの洗い場床42側を向く面である。第3照明部23は、浴槽40の側面40bの下端よりも高い位置に設けられる。第3照明部23は、例えば、浴槽40の側面40bの上下方向の中央付近に設けられる。
【0150】
浴槽40の側面40bの第3照明部23よりも下方の部分は、浴槽40の側面40bの第3照明部23よりも上方の部分よりも浴槽40側に奥まっている。換言すれば、浴槽40の側面40bは、二段階の段差状に形成されている。第3照明部23は、側面40bの段差状の部分に設けられ、下方に向かって光を照射する。第3照明部23は、例えば、洗い場床42に向かって直接光を照射する。これにより、例えば、前述のように、リラックスモードにおいて、第3照明部23から照射されたゆらぎパターンの光を洗い場床42で反射させ、浴室BR内の演出を行うことが可能となる。
【0151】
なお、浴槽40の側面40bは、必ずしも段差状に形成されるものでなくてもよい。例えば、浴槽40の側面40bを下方に向かうに従って浴槽40側に向かう傾斜面状又は曲面状に形成することにより、上下方向の中間付近に設けられた第3照明部23から下方に向かって光を照射できるようにしてもよい。
【0152】
また、第3照明部23は、下方に向かって光を照射するものに限ることなく、側方に向かって光を照射するものなどでもよい。この場合、浴槽40の側面40bは、例えば、平面状などでもよい。第3照明部23の表面(光を照射する面)は、浴槽40の側面40bと実質的に面一に構成してもよい。
【0153】
図9は、第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置の変形例を模式的に表す正面図である。
図9に表したように、浴室ユニット2b及び照明装置10bでは、第3照明部23が、浴槽40の洗い場床42側を向く側面40bの下端に設けられている。換言すれば、この例では、第3照明部23が、浴槽40の側面40bと洗い場床42との間の浴槽40の側面40b側の入隅部に設けられている。第3照明部23は、例えば、側方斜め下方に向かって光を照射することにより、洗い場床42に向かって直接光を照射する。
【0154】
図10は、第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置の変形例を模式的に表す斜視図である。
図10に表したように、浴室ユニット2c及び照明装置10cでは、第3照明部23が、壁部44の下端に設けられている。第3照明部23は、例えば、洗い場床42と壁部44との間に設けられる。換言すれば、この例では、第3照明部23が、洗い場床42と壁部44との間の壁部44側の入隅部に設けられている。第3照明部23は、例えば、側方斜め下方に向かって光を照射することにより、洗い場床42に向かって直接光を照射する。
【0155】
照明装置10cは、洗い場床42の端部に接続される3つの壁部44のそれぞれの下端に設けられた3つの第3照明部23を有している。壁部44の下端に設けられる第3照明部23の数は、上記に限ることなく、1つでもよいし、2つでもよい。壁部44の下端に第3照明部23を設ける場合、第3照明部23を設置する壁部44は、洗い場床42の端部に接続される任意の壁部44でよい。
【0156】
図11は、第1の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置の変形例を模式的に表す斜視図である。
図11に表したように、浴室ユニット2d及び照明装置10dでは、第3照明部23が、浴槽40内に設けられている。この例において、第3照明部23は、浴槽40内に溜められた湯水に向けて光を照射する。第3照明部23は、換言すれば、水中照明である。
【0157】
このように、リラックスモードにおいてゆらぎパターンの光を照射する第3照明部23は、第2カウンター12の下方に向かって光を照射するものに限ることなく、浴槽40の側面40b(バスエプロン)の下方に光を照射するもの、浴槽40の側面40bの下端から光を照射するもの、壁部44の下端から光を照射するもの、あるいは浴槽40内に光を照射するものなどでもよい。例えば、浴槽40の上縁部に設けられた第4照明部24を第3照明部23として用いてもよい。換言すれば、第3照明部23は、浴槽40の上縁部に設けてもよい。
【0158】
第3照明部23を配置する位置は、上記に限ることなく、例えば、第1照明部21及び第2照明部22よりも下方の任意の位置でよい。第3照明部23を配置する位置は、例えば、浴槽40の上面40aよりも下方の任意の位置でよい。第3照明部23を配置する位置は、例えば、浴槽40内に入った入浴者の視界に光が直接入射することを抑制しつつ、間接的な光で浴室BR内の空間を全体的に演出することにより、入浴者に対してリラックス効果を提供することが可能な任意の位置でよい。
【0159】
図12は、第1の実施形態に係る照明装置の変形例を模式的に表すブロック図である。
図12に表したように、照明装置10eは、人体検知センサ50をさらに備える。人体検知センサ50は、浴室BR内に入室した人を検知する。換言すれば、人体検知センサ50は、浴室BR内の人の有無を検知する。また、人体検知センサ50は、浴室BR内の人の位置を検知する。人体検知センサ50は、例えば、人が浴槽40内にいるか、シャワー装置14の前にいるか、第2カウンター12に座っているかを検知する。換言すれば、人体検知センサ50は、浴室BR内に入室した人が、浴槽入浴を行っているか、シャワー入浴を行っているか、第2カウンター12をベンチとして利用しているかを検知する。
【0160】
人体検知センサ50には、例えば、人の動きを検知可能なマイクロ波センサが用いられる。これにより、上記のように、浴室BR内の人の位置を検知することができる。但し、人体検知センサ50は、マイクロ波センサに限ることなく、例えば、赤外線センサなどでもよい。人体検知センサ50は、浴室BR内に入室した人を検知可能な任意のセンサでよい。人体検知センサ50は、例えば、複数のセンサで構成してもよい。人体検知センサ50は、例えば、浴槽入浴を行っている人を検知するセンサと、シャワー入浴を行っている人を検知するセンサと、第2カウンター12をベンチとして利用している人を検知するセンサと、を有してもよい。人体検知センサ50は、必ずしも浴室BR内の人の位置を検知しなくてもよい。人体検知センサ50の構成は、少なくとも浴室BR内に入室した人を検知可能な任意の構成でよい。
【0161】
人体検知センサ50は、制御部30と通信可能に構成されている。人体検知センサ50と制御部30との間の通信は、有線でもよいし、無線でもよい。人体検知センサ50は、浴室BR内に入室した人の検知結果を制御部30に入力する。人体検知センサ50は、浴室BR内の人の位置を検知する場合、浴室BR内の人の位置の検知結果を制御部30に入力する。
【0162】
制御部30は、人体検知センサ50の検知結果を基に、複数の照明モードの切り替えを行う。制御部30は、例えば、人体検知センサ50による入室の検知のタイミングから計時を開始し、入室の検知のタイミングから所定時間の経過に応じて明モード、中モード、暗モード、瞑想モード、超瞑想モード、リラックスモードの順に複数の照明モードを順次切り替える。すなわち、制御部30は、浴室BRの利用者(入浴者)の入室からの時間に応じて徐々に浴室BR内を暗くするように複数の照明モードを順次切り替える。これにより、例えば、浴室BRの利用時間が長くなるに従って、利用者を徐々に深いリラックス状態に向かわせることなどが可能となる。また、例えば、照明スイッチ34を操作する手間を抑制し、浴室ユニット及び照明装置の利便性をより高めることができる。
【0163】
上記のように、人体検知センサ50の検知結果に基づいて複数の照明モードを切り替える場合、制御部30は、スイッチ32の操作に基づいて明モードで各照明部21~24のそれぞれを点灯させてもよいし、人体検知センサ50による入室の検知に応じて自動的に消灯モードから明モードに切り替えてもよい。
【0164】
また、人体検知センサ50が、浴室BR内の人の位置を検知する場合、制御部30は、浴室BR内の人の位置の検知結果に基づいて、第1リフレッシュモード、第2リフレッシュモード、及び第3リフレッシュモードを自動的に切り替えるようにしてもよい。
【0165】
制御部30は、例えば、シャワー装置14の前に利用者がいることを人体検知センサ50が検知した際に、自動的に第1リフレッシュモードを実行し、浴槽40内に利用者がいることを人体検知センサ50が検知した際に、自動的に第1リフレッシュモードを実行し、第2カウンター12に利用者が座っていることを人体検知センサ50が検知した際に、自動的に第3リフレッシュモードを実行する。
【0166】
これにより、浴槽入浴やシャワー入浴など、入浴者の入浴状況などに合わせて、複数のゆらぎ照明モードを自動的に変更することができる。例えば、浴室BRの種々の利用者に対して、より適切にリフレッシュ効果を提供することができる。また、例えば、照明スイッチ34を操作する手間を抑制し、浴室ユニット及び照明装置の利便性をより高めることもできる。
【0167】
なお、人体検知センサ50の検知結果に基づいて複数の照明モードを自動的に切り替えるか、照明スイッチ34の操作に基づいて複数の照明モードを手動で切り替えるかは、例えば、照明スイッチ34の操作などに基づいて任意に変更できるようにしてもよい。
【0168】
(第2の実施形態)
図13は、第2の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置を模式的に表す斜視図である。
図14は、第2の実施形態に係る浴室ユニット及び照明装置を模式的に表す正面図である。
図13及び図14に表したように、浴室ユニット100は、入隅部102と、シャワー装置104と、照明装置110と、を備える。
【0169】
入隅部102は、天井部46と壁部44との間の天井部46側に設けられる。入隅部102は、換言すれば、壁部44と接する天井部46の端部において、天井部46の天井面よりも上方に凹んだ部分である。入隅部102は、例えば、浴槽40と洗い場床42とが並ぶ方向に延びる壁部44と天井部46との間に設けられる。入隅部102は、換言すれば、第1カウンター11及び第2カウンター12の取り付けられた壁部44と天井部46との間に設けられる。但し、入隅部102を設ける位置は、これに限定されるものではない。入隅部102を設ける位置は、任意の壁部44と天井部46との間でよい。また、浴室ユニット100は、例えば、複数の壁部44のそれぞれと天井部46との間に設けられた複数の入隅部102を有してもよい。
【0170】
シャワー装置104は、例えば、壁部44に沿って上下方向に延びる柱状部104aと、柱状部104aの上端から天井部46に沿って側方に延びる吐水部104bと、を有する。浴室ユニット100は、洗い場床42の上方に吐水部104bを配置する。シャワー装置104は、吐水部104bから洗い場床42に向かって湯水を吐出する。これにより、シャワー装置104は、いわゆるオーバーヘッドシャワーとして機能する。但し、シャワー装置104の構成は、上記に限ることなく、少なくとも一部が洗い場床42の上方に配置され、洗い場床42に向かって下方に湯水を吐出可能な任意の構成でよい。
【0171】
浴室ユニット100の照明装置110では、第1照明部21が、入隅部102に設けられ、第2照明部22が、シャワー装置104の吐水部104bに設けられている。第2照明部22は、洗い場床42に向けて下方に光を照射する。また、第2照明部22は、例えば、シャワー装置104の吐水部104bから吐出される湯水を照らす。これにより、例えば、シャワー装置104の吐水部104bから吐出される湯水を光によって演出することができる。
【0172】
図15は、第2の実施形態に係る浴室ユニットの一部を模式的に表す断面図である。
図15は、図14のA1-A2線断面を模式的に表す。
図15に表したように、第1照明部21は、入隅部102を形成する壁部44に向けて斜め下方に光を照射する。第1照明部21は、壁部44の壁面を照らす、いわゆるコーニス照明である。第1照明部21は、例えば、天井部46の一辺に沿って延びるライン状の照明である。これにより、壁部44の壁面をより適切に照らすことができる。
【0173】
このように、本実施形態に係る浴室ユニット100及び照明装置110では、第1照明部21が、入隅部102に設けられる。これにより、例えば、第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射する第1リフレッシュモードにおいて、浴槽入浴者に対して木漏れ日に近い光を提供し、リフレッシュ効果を提供することができる。ゆったりとした入浴を楽しみつつ、目覚め効果を誘発することもできる。
【0174】
また、本実施形態に係る浴室ユニット100及び照明装置110では、第2照明部22が、シャワー装置104に設けられている。これにより、例えば、第2照明部22からゆらぎパターンの光を照射する第2リフレッシュモードにおいて、シャワー入浴を行う入浴者に対して木漏れ日光を模した光を浴びさせ、シャワー入浴による短時間入浴でも効果的にリフレッシュ効果を提供することができる。浴槽入浴をしなくとも短時間でリフレッシュ効果を体感させることができる。
【0175】
また、本実施形態に係る浴室ユニット100及び照明装置110では、第1照明部21が、入隅部102を形成する壁部44に向けて斜め下方に光を照射する。このように、壁部44に向けて斜め下方に光を照射することで、第1照明部21から照射された光が入浴者の目に直接的に入射してしまうことを抑制し、入浴者に対して眩しさを与えてしまうことを抑制することができる。
【0176】
さらに、本実施形態に係る浴室ユニット100及び照明装置110では、第2照明部22が、洗い場床42に向けて下方に光を照射する。これにより、例えば、第2リフレッシュモードにおいて、シャワー入浴を行う入浴者に対し、木漏れ日光を模した光をより体感させることができ、より効果的にリフレッシュ効果を提供することができる。
【0177】
このように、第1照明部21は、天井部46に設けられるものに限定されるものではない。第2照明部22は、第1カウンター11の下方に向かって照明光を照射するものに限定されるものではない。例えば、上記と反対に、第1照明部21をシャワー装置104に設け、第2照明部22を入隅部102に設けてもよい。第1照明部21をシャワー装置104に設けた場合には、例えば、第1照明部21からゆらぎパターンの光を照射する第1リフレッシュモードにおいて、シャワー入浴を行う入浴者に対して木漏れ日光を模した光を浴びさせ、シャワー入浴による短時間入浴でも効果的にリフレッシュ効果を提供することができる。浴槽入浴をしなくとも短時間でリフレッシュ効果を体感させることができる。
【0178】
第1照明部21及び第2照明部22は、例えば、壁部44などから天井に向かって光を照射するコーブ照明などでもよい。第1照明部21及び第2照明部22は、例えば、壁部44同士の入隅などに設けてもよい。第1照明部21及び第2照明部22は、例えば、壁部44に取り付けられた棚などに設けてもよい。第1照明部21及び第2照明部22は、上記に限ることなく、浴槽40の上面40aよりも上方に設けられた任意の照明でよい。
【0179】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、浴室ユニット2及び照明装置10などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0180】
2、2a~2d、100 浴室ユニット、10、10a~10e、110 照明装置、11 第1カウンター、12 第2カウンター、14 シャワー装置、21 第1照明部、22 第2照明部、23 第3照明部、24 第4照明部、30 制御部、32 スイッチ、34 照明スイッチ、36 記憶部、40 浴槽、42 洗い場床、44 壁部、46 天井部、48 鏡、50 人体検知センサ、60 カウンター本体、61 吐水部、80 棚部、81 支持部、102 入隅部、104 シャワー装置、104a 柱状部、104b 吐水部
【要約】
【課題】入浴者に対し、より高いリフレッシュ効果を提供できる照明装置を提供する。
【解決手段】浴槽を有する浴室に用いられる照明装置であって、第1照明部と、第2照明部と、前記第1照明部及び前記第2照明部のそれぞれの点灯状態を制御する制御部と、を備え、前記第1照明部及び前記第2照明部は、前記浴槽の上面よりも上方に設けられ、前記制御部は、光束値及び色温度の少なくとも一方に強弱をつけたゆらぎパターンの光を前記第1照明部から照射し、前記ゆらぎパターンの光よりも光束値及び色温度の変化の小さい一定パターンの光を前記第2照明部から照射するか又は前記第2照明部を消灯させるゆらぎ照明モードを実行可能であることを特徴とする照明装置である。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15