(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報提示デバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0485 20220101AFI20221215BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20221215BHJP
【FI】
G06F3/0485
G06F3/0488
(21)【出願番号】P 2019032394
(22)【出願日】2019-02-26
【審査請求日】2021-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(73)【特許権者】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】高嶋 和毅
(72)【発明者】
【氏名】藤田 和之
(72)【発明者】
【氏名】北村 喜文
(72)【発明者】
【氏名】真鍋 宏幸
(72)【発明者】
【氏名】山田 渉
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-045875(JP,A)
【文献】特表2010-531158(JP,A)
【文献】特開2016-101286(JP,A)
【文献】特開2006-202191(JP,A)
【文献】特開平11-153441(JP,A)
【文献】登録実用新案第3195752(JP,U)
【文献】特開2010-152777(JP,A)
【文献】特開2007-304757(JP,A)
【文献】特表2008-532115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/03-3/047
G06F 3/048-3/04895
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
H04M 1/00
H04M 1/24-1/82
H04M 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者により使用される情報提示デバイスであって、
タッチパネルディスプレイを搭載した本体部と、
前記本体部に対して移動可能に取り付けられ、前記操作者が前記本体部に対する相対位置を変化させる操作を行った際に、前記操作者に対して反力を提示する反力提示機構と、
前記反力提示機構と前記本体部との相対位置の変化を検出する指動作検出機構と、
前記指動作検出機構の検出結果に基づいて、前記タッチパネルディスプレイの表示画面のスクロールの方向と速度を決定し、前記表示画面のスクロールを行うスクロール制御機構と、
を有し、
前記スクロール制御機構は、前記指動作検出機構が検出した前記反力提示機構と前記本体部との相対的な位置関係の変化に基づいて、前記タッチパネルディスプレイにおける表示画面のスクロールを継続
し、
前記反力提示機構は、前記本体部の前記タッチパネルディスプレイ及びその外側の上に重ねられると共に、前記タッチパネルディスプレイの主面に沿って前記本体部に対して相対位置を変化することが可能な透明板を含む、
情報提示デバイス。
【請求項2】
前記指動作検出機構は、前記本体部に対する前記反力提示機構の相対移動を、前記本体部に設けられたカメラ、磁界センサ、または、圧力センサを用いて検出する、
請求項1に記載の情報提示デバイス。
【請求項3】
前記反力提示機構は、初期状態において前記タッチパネルディスプレイと接触可能な導体を有し、
前記指動作検出機構は、前記導体と前記タッチパネルディスプレイとの接触位置の変化に基づいて、前記反力提示機構と前記本体部との相対位置の変化を検出する、
請求項1に記載の情報提示デバイス。
【請求項4】
前記スクロール制御機構は,前記指動作検出機構が検出する前記反力提示機構と前記本体部との相対位置の変化が所定の範囲内にある場合には、
前記相対位置の変化に応じた、前記タッチパネルディスプレイの表示画面のスクロールを行い、前記指動作検出機構が検出する前記反力提示機構と前記本体部との相対位置の変化が所定の範囲を超えた場合には、継続的にスクロールを行う、請求項1~
3のいずれか一項に記載の情報提示デバイス。
【請求項5】
前記指動作検出機構、前記反力提示機構、または、前記スクロール制御機構は、前記本体部から取り外し可能である、請求項1~
4のいずれか一項に記載の情報提示デバイス。
【請求項6】
前記スクロール制御機構は、前記タッチパネルディスプレイに表示しているコンテンツ、操作者があらかじめ設定したプロファイル、前記本体部に設けられたボタンの押下状況、または、前記タッチパネルディスプレイへの前記操作者による第2の操作に基づいて
、前記タッチパネルディスプレイにおける表示画面のスクロールの速度を変化させる、請求項1~
5のいずれか一項に記載の情報提示デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提示デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやスマートウォッチなどのタッチパネルディスプレイを備えた情報端末では、ディスプレイ上に多くの情報を表示することができる。しかしながら、ディスプレイサイズは限られていて、情報の全てを一度に表示することはできない場合がある。これに対して画面をスクロールさせることにより、全ての情報を提示させることが一般的に行われる。
【0003】
画面スクロールは、一般的に、フリック操作、スクロールボタンの押下、スクロールバーによる操作などによって行われている。フリック操作による画面スクロールによれば、スクロールの速度や方向を指定できるが、スクロールを繰り返すためには何度もフリック操作を行う必要があり、ユーザへの負担が大きい。また、スクロールボタン押下による画面スクロールでは、スクロールの速度が指定できない。また、スクロールバーによる画面スクロールでは、一般的にスクロール速度が速くなりすぎてしまい、適切な位置でスクロールを停止させることが難しい。
【0004】
これらの課題に対して、これまで様々な方法が考案されてきた.例えば,スクロールを制御するために、端末の側面に設置されたダイヤルもしくはボタンを用いる方法(特許文献1参照)、圧力をスクロール速度に変換することで,スクロール操作による身体的な負担を軽減させる方法(特許文献2参照)、指とタッチパネルの接触解除前に行われる指のジェスチャによってスクロールを制御する方法(特許文献3参照)等が検討されている。また、第1番目のタッチに加え、第2番目のタッチを行うことによりスクロール速度の変更を行う方法もある(特許文献4参照)。さらに、タッチパネルディスプレイ及びその枠体で構成されたスマートフォンにおいて、タッチパネルディスプレイが枠体に対してスライド移動し、そのスライド移動を検知するスイッチを利用してスクロールを行うことも検討されている(特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2001-51770号公報
【文献】特開2000-200147号公報
【文献】特開2009-230328号公報
【文献】特開2011-80851号公報
【文献】特開2013-187587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
情報提示デバイスでは、画面スクロールを用いることによって多くの情報をユーザに対して提示することができる。しかし、大量の情報がある場合には、所望の情報が提示されるまでに繰り返しの操作や複雑な操作が必要となる場合がある。一方、画面スクロールを簡単な操作で行う場合には、スクロール操作自体は簡単に行うことができるが所望の情報を見落としてしまう可能性がある。上記の特許文献5で開示されている技術では、タッチパネルディスプレイを枠体に対して移動させるという簡単な操作で画面スクロールを実行しているものの、スクロール量の調整等に関して詳細な検討はされていない。
【0007】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、簡単な操作で継続的な画面スクロールを行うことが可能な情報提示デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報提示デバイスは、操作者により使用される情報提示デバイスであって、タッチパネルディスプレイを搭載した本体部と、前記本体部に対して移動可能に取り付けられ、前記操作者が前記本体部に対する相対位置を変化させる操作を行った際に、前記操作者に対して反力を提示する反力提示機構と、前記反力提示機構と前記本体部との相対位置の変化を検出する指動作検出機構と、前記指動作検出機構の検出結果に基づいて、前記タッチパネルディスプレイの表示画面のスクロールの方向と速度を決定し、前記表示画面のスクロールを行うスクロール制御機構と、を有し、前記スクロール制御機構は、前記指動作検出機構が検出した前記反力提示機構と前記本体部との相対的な位置関係の変化に基づいて、前記タッチパネルディスプレイにおける表示画面のスクロールを継続する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡単な操作で継続的な画面スクロールを行うことが可能な情報提示デバイスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、情報提示デバイスの原理を説明する図である。
【
図2】
図2は、情報提示デバイスの機能ブロックを説明する図である。
【
図3】
図3は、反力提示機構の構成例を説明する図である。
【
図4】
図4は、反力提示機構の構成例を説明する図である。
【
図5】
図5は、反力提示機構の構成例を説明する図である。
【
図6】
図6は、反力提示機構の構成例を説明する図である。
【
図7】
図7は、指動作検出機構の構成例を説明する図である。
【
図8】
図8は、指動作検出機構の構成例を説明する図である。
【
図9】
図9は、指動作検出機構の構成例を説明する図である。
【
図10】
図10は、指動作検出機構の構成例を説明する図である。
【
図11】
図11は、情報提示デバイスのハードウェア構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0012】
図1を用いて本発明の一形態に係る情報提示デバイスの原理を説明する。
図1には、情報提示デバイス1が示されている。情報提示デバイス1は、タッチパネルディスプレイ14を含む本体部10を備えている。タッチパネルディスプレイ14の外側にはベゼル11が設けられている。ベゼル11にはタッチパネルディスプレイ14が配置されていないため、画像等が表示されない。情報提示デバイス1は一般的なスマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末等に対応する装置である。情報提示デバイス1は、操作者による操作に基づいて、情報の提示等を含む所定の処理を実施する装置である。
【0013】
図1には、情報提示デバイス1を操作する操作者の指F1及び指F2が図示されている。
図1では、指F1,F2のいずれもその先端で情報提示デバイス1の本体部10表面に触れている状態を示している。なお、本実施形態では、指F1,F2のいずれも情報提示デバイス1に触れていない状態、指F1,F2のいずれか一方のみが情報提示デバイス1の本体部10(タッチパネルディスプレイ14またはその周囲)に触れている状態を想定している。
図1の指F1のように、指F1がタッチパネルディスプレイ14の領域内で情報提示デバイスに触れている場合、操作者は一般的な方法で画面スクロールを行うことができる。一般的な画面スクロールの手法とは、例えば、タッチパネルディスプレイ14に操作者の指が触れた後、指が触れた状態を維持ししながら指を動かすことで、指の動きに応じて画面をスクロールさせる方法である。また、スワイプもしくはフリックなどと呼ばれる、タッチパネルディスプレイに指が触れた後、指が触れた状態を維持ししながら素早く指を動かし、指を動かしている途中でタッチパネルディスプレイから指を離す操作に基づいて、指が離れた後も一定時間持続する画面スクロールを行う方法も一般的な情報提示デバイスで用いられる方法である。
【0014】
ここで、指F2のように、タッチパネルディスプレイ14とは異なる領域で情報提示デバイス1を触れたとする。このような場合、一般的な情報提示デバイスでは、操作者の指はタッチパネルディスプレイを何も操作していない、または、何の入力もなされていないと判断される。これに対して、本実施形態で説明する情報提示デバイス1では、タッチパネルディスプレイ領域外、具体的にはベゼル11への指の接触も検出する構成を備える。ベゼル11に対する指の接触を検出した場合、情報提示デバイス1では、継続的な画面スクロールを行う。この画面スクロールは、指がベゼル11に触れている間は継続して行われ、指がベゼル11から離れると終了する。
【0015】
情報提示デバイス1では、継続的な画面スクロールを行う場合のスクロールの方向は、指が触れたベゼル11の位置(タッチパネルディスプレイ14に対してどちら側のベゼル11か)によって決定される。例えば、タッチパネルディスプレイ14の上方のベゼル11に指が触れている場合には、画面は下方向にスクロールする構成とすることができる。また、タッチパネルディスプレイ14の四隅の右上にあるベゼル11に指が触れている場合には、画面は左下方向にスクロールする構成とすることができる。このような指が触れているベゼル11の位置と画面のスクロールの方向の対応関係は変更することができる。上記のように指が触れるベゼル11の位置(タッチパネルディスプレイ14に対するベゼル11の位置)と、画面スクロールの方向とを逆にすることに限定されず、その逆向きに設定することもできる。また、上記したような8方向への画面スクロールではなく上下左右の4方向のみに画面スクロール可能な構成とすることもできる。
【0016】
本実施形態で説明する情報提示デバイス1では、継続的な画面スクロールの速度も、指が触れたベゼル11の位置によって決定することができる。例えば、ベゼル11の領域内でもタッチパネルディスプレイ14に近い領域を指が触れている場合には画面のスクロール速度を遅くし、タッチパネルディスプレイ14から遠い領域を指が触れている場合には画面のスクロール速度を速くする構成とすることができる。なお、指がベゼル11に触れている場合には、指が触れた位置によらずスクロール速度を一定とすることもできる。
【0017】
また、操作者の指の動きに応じて画面スクロールの制御を変更する構成としてもよい。具体的には、操作者の指がタッチパネルディスプレイ14の領域内で情報提示デバイス1に触れた後、指を接触させながらタッチパネルディスプレイ14領域内で指を移動させる通常の画面スクロールを行っている際に、情報提示デバイス1から離すことなく指をベゼル11に移動させたとする。この場合、情報提示デバイス1は、操作者の指がベゼル11に移動したことを契機として、継続的な画面スクロールを行う構成としてもよい。また、継続的な画面スクロールを開始した後に、操作者が指を情報提示デバイス1から離すことなく、ベゼル11からタッチパネルディスプレイ14に指が移動した場合には、情報提示デバイス1は継続的な画面スクロールを終了し、通常の指の移動に応じたスクロールに移行することもできる。さらに、操作者の指がまずベゼル11に触れることで、継続的な画面スクロールを開始させた後、ベゼル11からタッチパネルディスプレイ14に指が移動した場合には、情報提示デバイス1は継続的な画面スクロールを終了し、通常の指の移動に応じたスクロールに移行することもできる。このように、情報提示デバイス1は、指の移動に対応させてスクロール動作を偏光する構成としてもよい。なお、通常のスクロールと継続的な画面スクロールを切り替えるタイミングは、例えば指が触れている位置がベゼル11からタッチパネルディスプレイ14に移動した、または、その逆のタイミングとしてもよいし、上記の動作が発生した後に一定の遅延を挿入してもよい。また、指の動きに応じて遅延量を調整してもよい。このように、通常のスクロールと継続的な画面スクロールを円滑に切り替える構成を採用した場合、操作者は所望の情報を素早く発見することができる。
【0018】
図1では、ベゼル11に操作者の指が触れた場合について説明したが、従来から知られているタッチパネルディスプレイ14に対する操作とは異なる操作を情報提示デバイス1に対して行った際にも上記の制御を拡張することもできる。
【0019】
上記の制御を実現するために、本実施形態に係る情報提示デバイス1は、ベゼル11に対する指の接触を検知する機構として、反力提示機構20及び指動作検出機構30を有する。反力提示機構20は、主に操作者の指がベゼル11に触れるかまたはそれに類する動作をした際に、操作者の指に対して反力を提示する機構である。指動作検出機構30は、反力提示機構20が反力を提示した契機となる指の動作を検出し、タッチパネルディスプレイ14における画面スクロールに係る制御と対応付ける機構である。以下、これらを含む情報提示デバイス1について説明する。
【0020】
図2を用いて、情報提示デバイス1の各部の構成について説明する。
図2は、情報提示デバイス1を構成する各部の機能ブロックを説明する図である。
【0021】
図2に示すように、本実施形態に係る情報提示デバイス1は、本体部10と反力提示機構20と、指動作検出機構30と、を有する。
【0022】
本体部10とは、情報提示デバイス1の基本的な動作を行う部分であり、スクロール制御機構12と、タッチパネルディスプレイ14と、を含む。また、物理的には、本体部10は、
図1に示すように、タッチパネルディスプレイ14及びベゼル11を含む。
【0023】
反力提示機構20とは、操作者の指が所定の領域に所定の力で触れた場合に、指に対して反力を提示する機能を有する。反力の提示とは、操作者の指が、情報提示デバイス1に対して画面スクロールに係る所定の動作の実行を指示していることを操作者に対して通知するものである。操作者は、所定の領域を指で触れた際に、指が反力を受けることで、指が何らかの動作を指示したことを認識することができる。したがって、反力提示機構20は、当該領域に操作者の指が触れたときに所定の動作を実行することになる領域に設けられる。反力提示機構20が設けられる位置等については後述する。
【0024】
指動作検出機構30は、指が触れたことに対して反力提示機構20が何らかの反力を提示した際に、操作者の指の動作が行われたことを反力の提示から検知する機能を有する。指動作検出機構30が操作者の指の動作を検出したことを契機に、タッチパネルディスプレイ14における画面表示の変更(画面のスクロール)が行われる。
【0025】
本体部10のスクロール制御機構12は、指動作検出機構30による操作者の指の動作の検出を契機に、タッチパネルディスプレイ14における画面のスクロールを制御する機能を有する。タッチパネルディスプレイ14は、スクロール制御機構12の制御によって、スクロール表示を行う。スクロール制御機構12は、指動作検出機構30が検出した反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化に基づいて、タッチパネルディスプレイ14の表示をどのようにスクロールするのかを決定する。その具体的なコンセプトの一例は
図1を参照して説明した通りである。
【0026】
なお、反力提示機構20及び指動作検出機構30は、本体部10に対して取り外し可能とすることができる。また、
図2では、本体部10にスクロール制御機構12が含まれている場合を示しているが、スクロール制御機構12についても、本体部10に対して取り外し可能とすることもできる。これらの各機構が本体部10に対して取り外し可能とすることで、操作者がこれらの機構による制御を必要とする場合のみこれらを取り付けることができる等、操作者による操作の自由度を高めることができる。
【0027】
次に、情報提示デバイス1の本体部10に取り付けられる反力提示機構20について説明する。
図3~
図6を参照しながら、反力提示機構20に係る4つの構成例について説明する。
【0028】
図3では、一例に係る反力提示機構20Aが搭載された情報提示デバイス1を示している。反力提示機構20Aは、情報提示デバイス1の本体部10のベゼル11に弾性体の枠201として設置されている。すなわち、枠201は、タッチパネルディスプレイ14の外縁またはそれよりも外側に設けられるといえる。枠201としては、例えば、ウレタン樹脂等の弾性を有する材料を用いることができる。反力提示機構20Aを構成する弾性体は、ベゼル11に対して接着されていてもよい.この場合、操作者の指が情報提示デバイス1の本体部10に触れながら移動し、タッチパネルディスプレイ14上から超えて反力提示機構20Aとしての枠201に到達すると、指は枠201から反力を受ける。また、枠201に触れている指をさらに枠201へ向かう方向へ移動させようとした場合、指を動かすことはできるが反力が強くなる。枠201の大きさは、ベゼル11に対応していてもよいし、
図3に示すように、ベゼル11よりも小さくしてもよい。枠201を大きくすることで、ベゼル11を触れる操作者の指と枠201との接触可能性を高めることができる。
【0029】
図1を参照しながら説明したように、指がタッチパネルディスプレイ14から遠ざかるほど、画面のスクロール速度が増す構成とした場合、上記の枠201からの反力の大きさは画面のスクロール速度に対応することになる。したがって、操作者は、どの程度の速度で画面のスクロールが行われるのかを目視で確認することなく、指の反力の大きさにより知ることができる。
【0030】
なお、枠201は、変形が可能な弾性体ではなく、弾性を有しない非弾性体で構成することもできる。この場合、枠201として用いる非弾性体は、接着剤等により本体部10のベゼル11に対して接着することができる。枠201とベゼル11との間に接着剤等により形成される接着層は弾性を有していてもよい。このような構成とすることで、操作者が枠201に対して力を加えると、枠201とベゼル11との間にある接着層が変形することで、枠201と本体部10との相対位置が変化する。この場合、操作者が指を離せば、接着層は初期の形状に戻るため、枠201と本体部10との相対位置も初期の位置に戻ることになる。すなわち、操作者が指で枠201を押すことで、本体部10に対する枠201の位置を変化させることができると共に、指に反力をかけることができる。なお、枠201と本体部10とを直接接着するのではなく、バネ等を介して接続してもよい。
【0031】
上述したように、反力提示機構20A(ここでは枠201)と本体部10との相対位置の変化とは、反力提示機構全体の相対位置の変化ではなく、その一部の相対位置の変化を指している。また、枠201のように、指の接触によって反力提示機構の一部が変形した場合についても、変形している部分は本体部10との相対位置が変化しているということができるので、反力提示機構と本体部10との相対位置が変化した状態に含まれる。
【0032】
図4に示す反力提示機構20Bは、反力提示機構20Aと比較して枠201の形状を変化させたものである。反力提示機構20Bは、本体部10に設けられたベゼル11の四辺それぞれについて、それぞれ直線状の枠201を取り付けたものである。このように、反力提示機構20Bは、複数の個別の物体で枠201を構成してもよい。操作者の指が4つの枠201のうちのいずれかに接触した場合、指が触れた枠201のみが本体部10に対して移動して、両者の相対位置が変化することになる。
【0033】
なお、反力提示機構20A,20Bに用いられた枠201は、ゴムのように長手方向に伸縮する素材で構成することもできる。伸縮する素材を用いて反力提示機構を構成した例を
図5に示す。
図5に示す反力提示機構20Cは、伸縮性を有するゴム21と、タッチパネルディスプレイ14の四隅にそれぞれ設置された4つの支柱22とを含んで構成されている。ゴム21は、4つの支柱22に引っかけられた状態で、ベゼル11に沿った形状で保持されている。
図5に示す例では、ゴム21は支柱22によってタッチパネルディスプレイ14よりも外側でタッチパネルディスプレイ14を囲むように設けられているが、支柱22の形状を変形させると、ゴム21をタッチパネルディスプレイ14の周縁に近接配置することもできる。
【0034】
操作者が本体部10のベゼル11に触れると、ベゼル11上で保持されたゴム21にも触れることになり、その結果、ゴム21により反力が発生する。指が受ける反力は、ゴム21が伸びるほど、すなわち、タッチパネルディスプレイ14からゴム21を離間させると大きくなる。すなわち、ゴム21のタッチパネルディスプレイ14に対する距離に応じて、指が受ける反力が変化する。このような構成とした場合も、操作者は円滑に画面スクロールを行うことができる。
【0035】
図6では、反力提示機構20Dがタッチパネルディスプレイ14上に設けられた透明板を含んで構成される例を示す。
図6に示す反力提示機構20Dは、透明板23と、透明板23を移動可能に支持する透明板保持具24とを含んで構成される。なお、
図6及び以降の図では、透明板23を灰色にして示している。透明板23は、操作者の指によるタッチパネルディスプレイ14の操作に影響を与えない材質及び厚さの材料により構成される。具体的には、透明板23は、例えば、ポリエステル系の材料から構成することができ、厚さを0.3mm~1mm程度とすることができる。ただし、材料及び厚さは上記に限定されるものではない。透明板23は、タッチパネルディスプレイ14と重なって、タッチパネルディスプレイ14を覆うように配置されていて、その端縁はタッチパネルディスプレイ14よりも外方に突出する構成とすることができる。透明板23の四辺には、それぞれゴムやバネ等で構成されている透明板保持具24が取り付けられている。また、透明板保持具24は、それぞれ、本体部10(例えばベゼル11)に対して取り付けられる。透明板23は、タッチパネルディスプレイ14を覆っているが、上記の条件を満たすことで、操作者が透明板23上に指を置けば、その下にあるタッチパネルディスプレイ14が指の接触を検出することができる。つまり、
図6に示す情報提示デバイス1においても、透明板23を介していても、タッチパネルディスプレイ14を用いた通常の操作を行うことができる。
【0036】
透明板23は弾性を有する透明板保持具24によって保持されているため、操作者が透明板23に触れていない場合には、透明板23と本体部10との相対位置は初期位置で固定される。透明板保持具24により透明板23には常に力がかかっているため、透明板23の移動は規制されている。したがって、操作者が透明板23に触れ、且つ、触れたまま指を動かした場合でも、透明板保持具24の変形が可能な程度に指を強く押し付けなければ透明板23の位置は変化しない。透明板23の位置が変化しない場合、指だけが透明板23上を動くことになる。つまり、透明板23が本体部10に対して移動しないように透明板23上で操作者が操作を行うことも可能であり、この場合、操作者はタッチパネルディスプレイ14を用いた通常の操作を行うことができる。逆に、透明板23に対して指を強く押し付けたり、透明板23に指をひっかけたりすることで、指を移動させると、指の動きに合わせて透明板23は本体部10に対して、タッチパネルディスプレイ14の主面に沿って移動する。この場合、透明板23と本体部10との相対位置が変化するので、操作者の指には反力が係ると共に、透明板23と本体部10との相対位置の変化を契機に画面がスクロールする。
【0037】
上記の透明板23の場合、透明板23を動かすために指が触れる位置はタッチパネルディスプレイ14の外縁または外側に限定されず、例えば、タッチパネルディスプレイ14上に指を置いた場合でも透明板23を動かすことができる。ただし、この場合、タッチパネルディスプレイ14に対するタッチ動作を同時に行う可能性がある。
【0038】
図3~
図6では、反力提示機構20に係る構成を説明した。反力提示機構20が操作者の指に対して反力を提示している場合、上述のように反力提示機構20は本体部10に対して何らかの移動または変形をしていることになる。これに対して、反力提示機構20の移動または変形を検出するのが指動作検出機構30である。
【0039】
指動作検出機構30の代表的な動作例は、以下の通りである。操作者の指が反力提示機構20に力を加えると、反力提示機構20と本体部10との間で相対位置が変化する。例えば、反力提示機構20Aで示したように反力提示機構20が弾性体の枠201から構成される場合には、枠の変形が本体部10との相対位置に変化に該当する。指が本体部10に対してどのように触れているかによって、枠201(反力提示機構20)の相対位置の変化方向及び変化量も変わる。したがって、枠201に対する操作者の指の接触位置を検出すると、反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化を知ることができる。この構成は
図1を参照しながら説明した通りであり、反力提示機構20のどの位置に指が接触したかをセンサ等によって検出することにより、反力提示機構20において相対位置が変化した場所を特定することが可能となる。センサに対応する機構として指動作検出機構30が設けられる。また、その変形の度合いをセンサ等で検出することが可能となると、どの程度の指の力を弾性体の枠201が受けているかを指動作検出機構30によって検出できることになる。これらの情報に基づいて指動作検出機構30は、指の動作を検出する構成としてもよい。
【0040】
なお上記の指動作検出機構30の構成例は、一例である。
図7~
図10を参照しながら、指動作検出機構30の他の構成例について説明する。
【0041】
図7に示す指動作検出機構30Aは、ポインティングデバイスを用いた例である。ポインティングデバイス301は、例えば、本体部10に対して取り付けられたポインティングデバイスを利用することができる。ポインティングデバイス301としては、例えば、ポインティングスティックやトラックボールを用いることができる。また、
図7では、情報提示デバイス1に透明板23を含む反力提示機構20Dが適用されている場合を示している。反力提示機構20Dの場合、透明板23はポインティングデバイス301の上面にも設けられる。そのため、透明板23とポインティングデバイス301とを接続することができる。
【0042】
ここで、操作者の指が透明板23に触れ、透明板23が本体部10に対して移動した場合、透明板23の移動に応じてポインティングデバイス301に対して力を与えることになる。ポインティングデバイス301がポインティングスティックである場合、ポインティングスティックは透明板23が与える力を直接検出することができる。また、ポインティングデバイス301がトラックボールである場合には、透明板23からの力を受けてトラックボールが回転することで、透明板23が与える力を検出することができる。いずれの場合であっても、透明板23が本体部10に対してどの方向にどの程度移動したのか、または、どの方向にどの程度の力がかかったのかを、ポインティングデバイス301により検出することができる。指動作検出機構30Aとしてのポインティングデバイス301が検出した透明板23の移動の向きと大きさ(または透明板23が受けた力の向きと大きさ)は、スクロール制御機構12に対して伝達される。そして、スクロール制御機構12において、画面スクロールの向き及び速度を決定することができる。
【0043】
なお、ポインティングデバイス301がポインティングスティックである場合には、ポインティングスティックを通常の使用方法としても使用することが可能な構成とすることができる。通常の使用方法とは、ポインティングスティックに指を置き、その状態でポインティングスティックを倒すように力をかけて、ポインティングスティックによる所定の指示を行うことである。すなわち、ポインティングスティックは、通常の使用方法と、指動作検出機構30Aとしての使用方法と、を両立することとしてもよい。この場合、ポインティングスティックを通常の使用方法で用いているのか、または、指動作検出機構30Aとして用いているのかを、例えば、操作者の指が触れている位置に応じて判別する構成としてもよい。具体的には、操作者の指がタッチパネルディスプレイ14に触れている場合にはポインティングスティックが指動作検出機構30Aとして用いられていると判断し、操作者の指がタッチパネルディスプレイ14に触れていない場合には、ポインティングスティックが通常の使用方法で用いられていると判断し、その結果に基づいて、ポインティングスティックの動作を所望の処理に利用する構成としてもよい。
【0044】
なお、
図7では、情報提示デバイス1において反力提示機構20Dを用いる場合、すなわち、透明板23を用いた場合について説明したが、反力提示機構として例えば、
図3等で説明した枠201を用いた場合であっても指動作検出機構30Aを用いることができる。具体的には、ポインティングデバイス301と枠201とが接触する状態を実現しておき、枠201の移動または変形、すなわち、本体部10に対する相対位置の移動をポインティングデバイス301が検知可能な構成としておくことで、指動作検出機構30Aにより操作者の指の動作を検出することが可能となる。
【0045】
図8に示す指動作検出機構30Bは、磁石を用いた例である。
図8に示す情報提示デバイス1では、指動作検出機構30Bとして磁石31及び磁界センサ32が用いられている。磁石31は、反力提示機構20Dの透明板23に対して取り付けられていて、磁界センサ32は、本体部10に対して取り付けられている。透明板23と本体部10との相対位置が変化していなときには、磁石31と磁界センサ32との位置関係も変化しないため、磁界センサ32による計測値は変化しない。一方、透明板23と本体部10との相対位置が変化した場合には、磁石31と磁界センサ32との位置関係が変化するため、磁界センサ32による計測値が変化する。このように、指動作検出機構30Bによれば、透明板23と本体部10との相対位置の変化を磁界の変化として検出することができる。
【0046】
なお、指動作検出機構30Bによれば、磁界センサ32の計測値から透明板23と本体部10と相対位置の変化の向きと大きさを推定することも可能となる。したがって、指動作検出機構30Bの磁界センサ32の計測値を利用して、透明板23と本体部10と相対位置の変化の向きと大きさを推定し、その結果に基づいて、スクロール制御機構12が画面のスクロールを制御する構成とすることもできる。なお、磁界センサ32の計測値は、地磁気や周囲の磁性体の影響によっても影響を受ける可能性がある。これに対して、より強力な磁石を用いること、または、磁石31の設置位置を磁界センサ32に接近させることなどにより、その影響を相対的に低減させることができる。
【0047】
図9に示す指動作検出機構30Cは、カメラを用いた例である。
図9に示す情報提示デバイス1では、指動作検出機構30Cとしてリング33及びカメラ34が用いられている。
【0048】
リング33は、例えば黒色とすることができ、透明板23に対して取り付けられる。透明板23に対して取り付けられたリング33は、情報提示デバイス1の本体部10に設けられたカメラ34の直上に配置することができる。カメラ34は所謂インカメラであり、タッチパネルディスプレイ14と同一面であって、ベゼル11に設けられたカメラである。リング33の径はカメラ34のレンズ径よりも大きくすることができる。また、透明板23が指等によって操作されていない場合の初期位置では、リング33の中央にカメラ34が位置するように設けられる。この場合、カメラ34を用いて通常の画角で撮像をした場合には、カメラ34はリング33が視野に入らず、通常の撮像を行うことができる。
【0049】
一方、操作者が透明板23に触れることで、透明板23と本体部10との位置関係に変化が生じた場合は、リング33はその動きに連動して移動するため、カメラ34に対する相対位置を変化させる。その結果、カメラ34の画角内にリング33が入り込むことになる。この状態でカメラ34により撮像を行うと、撮像した画像からリング33がどの方向からどの程度カメラ34の画角内に入り込んだのかを求めることができる。カメラ34に対するリング33の移動は、本体部10に対する透明板23の移動に対応するので、リング33の入り込みの方向及び大きさを計算することで、透明板23と本体部10との相対的な位置を算出することができる。
【0050】
なお、カメラ34についても、上述のポインティングデバイス301のように、通常の使用方法で用いられる場合がある。一方で、指動作検出機構30Cとして用いる場合には、操作者からのカメラ34の使用に係る操作指示がない状態でカメラ34を動作させる必要がある。そのため、例えば、操作者の指が透明板23を介してタッチパネルディスプレイ14に触れた場合には、カメラ34を指動作検出機構30Cとして動作させ、透明板23が初期位置に戻るかまたは動作者の指がタッチパネルディスプレイ14から離れた場合には、カメラ34の指動作検出機構30Cとしての動作を停止する構成としてもよい。タッチパネルディスプレイ14において、全情報を提示するためには画面のスクロールが必要な情報を提示している場合には、カメラ34を指動作検出機構30Cとして動作させる構成としてもよい。
【0051】
図10に示す指動作検出機構30Dは、導電部とタッチパネルディスプレイ14本来の機能とを組み合わせて用いた例である。
図10に示す情報提示デバイス1では、指動作検出機構30Dとして導電部35及び導電ワイヤ36が用いられている。さらに、タッチパネルディスプレイ14は、所謂静電容量方式を採用するとする。すなわち、タッチパネルディスプレイ14は、静電容量の変化を計測する機能を有しているとする。
【0052】
導電部35は、透明板23の一対の主面のうち、タッチパネルディスプレイ14と対向する面と接する面(すなわち、指が触れない側の面)の四隅にそれぞれ1つずつ取り付けられている。導電部35は、初期状態(透明板23が移動していない状態)では、タッチパネルディスプレイ14に対して接触している状態とされている。また、導電部35は、導電ワイヤ36に電流が流れた場合、当該電流をタッチパネルディスプレイ14に対して伝達する機能を有する。
【0053】
導電部35は、それぞれ導電ワイヤ36と接続されている。導電ワイヤ36は本体部10の背面(タッチパネルディスプレイ14が設けられている側とは逆側の面)まで延びている。操作者が本体部10を把持すると、操作者の手と導電ワイヤ36とが電気的に接続されるように、導電ワイヤ36が本体部10に対して取り付けられている。すなわち、操作者が本体部10を把持すると、導電ワイヤ36を介して微弱電流が導電部35に流れる。したがって、タッチパネルディスプレイ14は導電部35の位置に指が接触したと検出する。つまり、操作者が透明板23に触れていない状態であっても、操作者が本体部10を把持することによって、タッチパネルディスプレイ14は四隅の4点に指が触れていると判定する。
【0054】
この状態で、操作者の指が透明板23に触れて、透明板23と本体部10との相対位置が変化したとする。この場合、透明板23と連動して4つの導電部35も移動するので、4つの導電部35がタッチパネルディスプレイ14と接触する位置も変化する。例えば、透明板23が本体部10に対して上方に移動した場合、導電部35も連動して上方に移動する。そのため、本体部10のタッチパネルディスプレイ14が検出する導電部35の位置も上方に移動する。この導電部35の検出位置の変化を元にすることで、透明板23と本体部10との相対位置の変化を把握することができる。
【0055】
上記のように指動作検出機構30についても種々の構成を採用することができる。
【0056】
上記で説明した指動作検出機構30A~30Dは、それぞれ情報提示デバイス1の本体部10に従来備わっていることが多い各種のセンサを用いた例を示した。一般的なスマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末には、種々のセンサが設けられている。これらのセンサを利用して指動作検出機構30を実現することで、新たなセンサ等を追加する場合と比較して、情報提示デバイス1としての構成を実現するためのコストを低減することができる。ただし、本来の本体部10(一般的なスマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末)には設けられていない新たなセンサを用いて指動作検出機構30を実現してもよい。指動作検出機構30として利用可能なセンサとしては、圧力センサ、フォトリフレクタ、ポテンショメータ等が挙げられる。また、これらのセンサを、本体部10を収容するためのケースに実装する構成としてもよい。新たなセンサを追加して情報提示デバイスを構成する場合、設計の自由度が向上するため、操作者等のニーズに応じた種々の変更を行うことができる。
【0057】
なお、上記の指動作検出機構30の構成例では、反力提示機構20Dを用いて説明したため、透明板23と本体部10との相対位置の変化を検出する方法について説明したが、反力提示機構20Dとは異なる機構、例えば枠201を用いた機構についても、上記で説明した指動作検出機構30(30A~30D)を適用することができる。当然ながら、反力提示機構20の形状・構成及び配置に応じて、指動作検出機構30の形状・構成及び配置も変更される。例えば、反力提示機構20Bのように、複数の枠201がベゼル11に取り付けられた状態の反力提示機構20Bの場合、各枠201それぞれにおける反力の提示に係る動作(すなわち操作者の指の動作)を検出可能なように、指動作検出機構30を設ける構成としてもよい。
【0058】
以上、反力提示機構20及び指動作検出機構30の構成例について説明したが、スクロール制御機構12についても種々の変更をすることができる。
【0059】
上述の通り、スクロール制御機構12は、指動作検出機構30が検出した反力提示機構20と本体部10との相対的な位置関係の変化をもとに、タッチパネルディスプレイ14の画面表示をどのようにスクロールするのかを決定する。
【0060】
スクロール制御機構12は、より詳細な条件を組み合わせて、タッチパネルディスプレイ14における画面表示のスクロールを変化させる制御を行ってもよい。例えば、指動作検出機構30が検出する反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化が所定の範囲内(例えば、1mm以下など)である場合には、通常の方法でタッチパネルディスプレイ14の表示画面のスクロールを行い、指動作検出機構30が検出する反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化が所定の範囲を超えた場合には、継続的にスクロールを行うこととしてもよい。このような構成とすると、通常の表示画面のスクロールと、継続的なスクロールと、を区別した動作が可能となる。また、操作者が継続的なスクロールを行いたい場合には、反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化が十分に大きくなるように、反力提示機構20を移動する等、操作者がその意図を明確に情報提示デバイス1に対して提示することができるため、操作者にとっても操作性を高めることができる。
【0061】
また、反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化をスクロールにどのように反映させるのか、タッチパネルディスプレイ14において表示しているコンテンツまたは操作者の特性に応じてスクロールをどのように変化させるのか、また、本体部10に予め設けられているボタンに対する操作や、操作者の第2の操作(例えば、2つめの指によるタッチ)等を契機として、スクロールを変化させる制御を行ってもよい。どのような動作に対して画面表示のスクロールをどのように変化させるのか(あるいは、変化させないのか)は、適宜変更することができる。
【0062】
一例としては、本体部10に予め設けられたボタンが操作者により押されている間は、画面表示のスクロールの速度を2倍に向上させる制御が挙げられる。また、タッチパネルディスプレイ14に表示されているコンテンツに文字が多く、多数の文字が表示されている場合にはスクロール速度を低下させるが、文字情報の少ない地図が表示されている場合にはスクロール速度を増大させる制御が考えられる。また、操作者に応じて、これらの調整を変更する構成としてもよい。操作者に応じて制御を変更する場合には、情報提示デバイス1は操作者毎に区別して認識するための機能を別途有している必要がある。情報提示デバイス1は操作者毎に区別して認識するための機能を別途有している場合には、操作者のプロファイル等に基づいて、上記のスクロール制御機構12による制御を変化させる構成としてもよい。
【0063】
なお、スクロール制御機構12は、指動作検出機構30が検出した反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化に基づいて、タッチパネルディスプレイの表示をスクロールすることとは別の制御として、表示内容の拡大と縮小に係る制御を行ってもよい。例えば、本体部10のボタンが押されていないときには、反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化に基づいてタッチパネルディスプレイ14における表示画面をスクロールする一方、ボタンが押下されているときには表示内容の拡大と縮小を行う構成とすることができる。また,指動作検出機構30が検出した反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化が、例えば上下方向に変化したときにはタッチパネルディスプレイ14における表示内容をスクロールし、左右方向に変化したときには表示内容の拡大と縮小を行ってもよい。このように、反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化を指動作検出機構30が検出した場合のスクロール制御機構12による制御として、状況に応じてスクロール以外の制御も行う構成としてもよい。
【0064】
以上のように、本実施形態に係る情報提示デバイス1は、操作者により使用される情報提示デバイスであって、タッチパネルディスプレイ14を搭載した本体部10と、本体部10に対して移動可能に取り付けられ、操作者が本体部に対する相対位置を変化させる操作を行った際に、操作者に対して反力を提示する反力提示機構20と、反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化を検出する指動作検出機構30と、指動作検出機構30の検出結果に基づいて、タッチパネルディスプレイ14の表示画面のスクロールの方向と速度を決定し、表示画面のスクロールを行うスクロール制御機構12と、を有する。そして、スクロール制御機構12は、指動作検出機構30が検出した反力提示機構20と本体部10との相対的な位置関係の変化に基づいて、タッチパネルディスプレイ14における表示画面のスクロールを継続する。
【0065】
上記の構成とすることで、反力提示機構20が本体部10との相対位置を変化させた場合に、スクロール制御機構12によってタッチパネルディスプレイ14による表示画面のスクロールを継続することができる。したがって、上記の情報提示デバイス1によれば、簡単な操作で継続的な画面スクロールを行うことが可能となる。
【0066】
また、反力提示機構20は、タッチパネルディスプレイ14の外縁またはその外側に設けられる態様とすることができる。タッチパネルディスプレイ14外縁またはその外側に反力提示機構20を設けることで、タッチパネルディスプレイの外縁またはその外側での操作者による操作を利用してタッチパネルディスプレイ14の表示画面のスクロールの継続に係る制御を行うことができるため、操作者は通常のタッチパネルディスプレイ14の操作とスクロールの継続に係る操作とを区別して操作することが可能となり、操作性が向上する。
【0067】
反力提示機構20は、本体部10のタッチパネルディスプレイ14の外縁または外側に設置されると共に本体部10に対して相対位置を変化することが可能な枠201を含む態様とすることができる。上記のような枠201を用いて反力提示機構20を構成することで、タッチパネルディスプレイ14の外縁または外側に対する操作者の操作を検知する構成を簡単に実現することができる。
【0068】
反力提示機構20は、本体部10のタッチパネルディスプレイ14及びその外側の上に重ねられると共に、タッチパネルディスプレイ14の主面に沿って本体部10に対して相対位置を変化することが可能な透明板23を含む態様とすることができる。このような構成とした場合でも、透明板23を移動させると操作者に対して反力を提示することが可能となると共に、この透明板23の移動を利用してスクロール制御機構12によりタッチパネルディスプレイ14の画面表示のスクロールを制御することが可能となる。また、情報提示デバイス1に対して透明板23を重ねるだけで反力提示機構20を実現できるため、デバイスとしての厚みを増すことなく情報提示デバイスを構成することができる。
【0069】
指動作検出機構30は、本体部10に対する反力提示機構20の相対移動を、本体部10に設けられたカメラ、磁界センサ、または、圧力センサを用いて検出する態様とすることができる。本体部10に設けられたこれらのセンサを利用して検出する構成とすることで、新たなセンサ等を追加する場合と比較して、情報提示デバイス1としての構成を実現するためのコストを低減することができる。
【0070】
反力提示機構20は、初期状態においてタッチパネルディスプレイ14と接触可能な導体としての導電部35を有し、指動作検出機構30は、導体とタッチパネルディスプレイと14の接触位置の変化に基づいて、反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化を検出する態様とすることができる。このような構成とした場合、導体を追加するのみにより情報提示デバイス1としての構成を実現することができるため、新たなセンサ等を追加する場合と比較して、情報提示デバイス1としての構成を実現するためのコストを低減することができる。
【0071】
スクロール制御機構12は,指動作検出機構30が検出する反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化が所定の範囲内にある場合には、通常の方法でタッチパネルディスプレイ14の表示画面のスクロールを行い、指動作検出機構30が検出する反力提示機構20と本体部10との相対位置の変化が所定の範囲を超えた場合には、継続的にスクロールを行う態様とすることができる。このような構成とすることで、通常の方法でタッチパネルディスプレイ14の表示画面のスクロールと、継続的にスクロールと、を区別して動作させることができる。また、操作者にとっても、継続的にスクロールを行いたい場合にはこれを明確に指示することができるため、操作性を高めることができる。
【0072】
指動作検出機構30、反力提示機構20、または、スクロール制御機構12は、本体部10から取り外し可能である態様とすることができる。このような構成とすると、操作者は必要に応じてこれらの機構を無効化させることも可能となる。また、不要な場合にはこれらの機構を取り外すことができると、情報提示デバイス1の軽量小型化も可能となる。
【0073】
スクロール制御機構12は、タッチパネルディスプレイ14に表示しているコンテンツ、操作者があらかじめ設定したプロファイル、本体部10に設けられたボタンの押下状況、または、タッチパネルディスプレイへの操作者による第2の操作に基づいて、タッチパネルディスプレイ14における表示画面のスクロールを継続する契機となる操作者による操作、または、タッチパネルディスプレイ14における表示画面のスクロールの速度を変化させる態様とすることができる。このような構成とすることで、操作者による取り扱い性をより高めることができる。
【0074】
なお、上記実施形態で説明した情報提示デバイス1は上記の構成に限定されず、種々の変更を加えることができる。
【0075】
例えば、情報提示デバイス1の構成及び形状、本体部10の形状等は上記で説明したものに限定されない。また、タッチパネルディスプレイ14の形状も適宜変更することができる。本体部10のタッチパネルディスプレイ14の配置及びベゼル11等の形状に応じて、反力提示機構20及び指動作検出機構30の形状等も適宜変更することができる。
【0076】
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0077】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0078】
例えば、本発明の一実施の形態における情報提示デバイス1は、本実施形態の情報提示デバイス1の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図11は、本実施形態に係る情報提示デバイス1のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の情報提示デバイス1は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0079】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。情報提示デバイス1のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0080】
情報提示デバイス1における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0081】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、情報提示デバイス1の各機能は、プロセッサ1001で実現されてもよい。
【0082】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、情報提示デバイス1の各機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0083】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0084】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0085】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、情報提示デバイス1の各機能は、通信装置1004で実現されてもよい。
【0086】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0087】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0088】
また、情報提示デバイス1は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0089】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0090】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0091】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0092】
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0093】
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0094】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0095】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0096】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0097】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0098】
(用語の意味、解釈)
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0099】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0100】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0101】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0102】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0103】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0104】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0105】
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0106】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0107】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0108】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
【0109】
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局が有する機能をユーザ端末が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。
【0110】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0111】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0112】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0113】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0114】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0115】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0116】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0117】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0118】
1…情報提示デバイス、10…本体部、11…ベゼル、12…スクロール制御機構、14…タッチパネルディスプレイ、20,20A~20D…反力提示機構、21…ゴム、22…支柱、23…透明板、24…透明板保持具、30,30A~30D…指動作検出機構、31…磁石、32…磁界センサ、33…リング、34…カメラ、35…導電部、36…導電ワイヤ、201…枠、301…ポインティングデバイス、30C…指動作検出機構。