(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】スクリューレス電動傘
(51)【国際特許分類】
A45B 19/04 20060101AFI20221215BHJP
A45B 9/02 20060101ALI20221215BHJP
A45B 25/16 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
A45B19/04
A45B9/02 B
A45B25/16 A
(21)【出願番号】P 2021195769
(22)【出願日】2021-12-01
【審査請求日】2021-12-01
(31)【優先権主張番号】202011387677.7
(32)【優先日】2020-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521526616
【氏名又は名称】福建舒雨傘業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】蔡 栄湍
(72)【発明者】
【氏名】呉 金全
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0029378(US,A1)
【文献】実開平02-088522(JP,U)
【文献】特開2011-183139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45B 19/04
A45B 9/02
A45B 25/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手元内受け座と、前記手元内受け座内に設けられた駆動装置と、前記駆動装置と連結する巻取装置とを備え、前記手元内受け座に内受け座用プーリー装置が取り付けられる電動手元と、
内管と、前記内管の上端に設けられた内管用上プーリー装置と、前記内管の下端に設けられた内管用下プーリー装置とを備え、前記内管の底端が前記手元内受け座と連結する内管組立体と、
中管と、前記中管の上端に設けられた中管用プーリー装置と、前記中管の下端を嵌め込む中管キャップとを備え、前記中管は前記中管キャップを介して前記内管を外嵌する中管組立体と、
外管と、前記外管の上端に設けられた外管用プーリー装置と、前記外管の下端を嵌め込む外管キャップと、前記外管の頂端に設けられた上ロクロと、前記外管上を摺動自在に嵌め込む下ロクロとを備え、前記外管は前記外管キャップを介して前記中管を外嵌する外管組立体と、
前記上ロクロ、前記下ロクロと連結して協働する親骨と、
第1引き紐と、第2引き紐と、第3引き紐と、第4引き紐とを備えた引き紐と、
を備えた含むスクリューレス電動傘であって、
前記第1引き紐の一端は、前記巻取装置と固結し、前記第1引き紐の他端が前記内受け座用プーリー装置及び前記内管用下プーリー装置を順次回り、前記内管を通し、また前記内管用上プーリー装置を回って、前記中管を通し、最後に前記中管キャップに固定され;
前記第2引き紐の一端は、前記巻取装置と固結し、前記第2引き紐の他端が前記内受け座用プーリー装置、前記内管用下プーリー装置を順次回り、前記内管及び前記内管用上プーリー装置を通し、最後に前記中管用プーリー装置に固定され;
前記第3引き紐の一端は、前記内管用上プーリー装置に固結され、前記第3引き紐の他端が前記中管を通して、前記中管用プーリー装置を回り、前記中管から突き通り、最後に前記外管キャップに固定され;
前記第4引き紐の一端は、中管プーリーホルダーと固結し、前記第4引き紐の他端が前記外管を通して、外管プーリーホルダーを回って、前記外管から突き通り、最後に前記下ロクロに固定される、
ことを特徴とする、スクリューレス電動傘。
【請求項2】
前記内受け座用プーリー装置は、前記手元内受け座内に設けられた内受け座上プーリーと、内受け座下プーリーとを備えることを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項3】
前記内管用上プーリー装置は、前記内管の上端に設けられた内管上プーリーホルダーと、前記内管上プーリーホルダー内に取り付けられた内管上プーリーとを備え、前記内管用下プーリー装置は前記内管の下端に設けられた内管下プーリーホルダー及び前記内管上プーリーホルダー内に取り付けられた内管下プーリーとを備えることを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項4】
前記中管用プーリー装置は、前記中管の上端に設けられた中管プーリーホルダーと、前記中管プーリーホルダー内に取り付けられた中管プーリーとを備えることを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項5】
前記外管用プーリー装置は、前記外管の上端に設けられた外管プーリーホルダーと、前記外管プーリーホルダー内に取り付けられた外管プーリーとを備えることを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項6】
前記巻取装置は、巻取リールと、前記巻取リールに設けられた複数の巻取リムとを備えることを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項7】
前記巻取リム内にねじ部が設けられていることを特徴とする、請求項6に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項8】
前記外管キャップは、第1外管キャップと、前記第1外管キャップを外嵌する第2外管キャップとを備え、前記第1外管キャップの外側壁に凹溝が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項9】
前記中管キャップは、第1中管キャップと、前記第1中管キャップを外嵌する第2中管キャップとを備え、前記第1中管キャップの外側壁に凹溝が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項10】
前記駆動装置は、回路基板と、正逆回転モータと、電池とを備え、前記正逆回転モータ、前記電池はいずれも前記回路基板と接続し、前記巻取装置が前記回路基板と接続し、前記電動手元の外壁に正逆回転ボタン、充電ポート、放電ポートが設けられ、前記正逆回転ボタン、前記充電ポート、前記放電ポートはいずれも前記回路基板と接続することを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項11】
前記手元内受け座にワイヤレス送受信機が設けられ、前記回路基板はワイヤレス送受信機の無線通信を介してモバイル端末に接続されることを特徴とする、請求項10に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項12】
前記親骨は、閉傘ばねを有することを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【請求項13】
前記手元内受け座の外に手元シェルが設けられることを特徴とする、請求項1に記載のスクリューレス電動傘。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、傘の技術分野に関し、特に、スクリューレス電動傘に関する。
【背景技術】
【0002】
最も一般的に使用される日用品とする傘は、防風、防雨、紫外線遮蔽等の機能を備えている。折りたたみ傘は、軽くコンパクトで、収納も便利なことにより人気がある。ただし初期の雨傘は、手で親骨を一定の位置にまで押し上げることで雨傘を開くことができ、突然雨が降ると傘を開くるのに遅れて濡れてしまうことがあった。これにより、ハンドルにボタンが付いた傘をデザインし、このボタンを押すと自動的に雨傘が開かせることができるが、自動閉傘機能を備えておらず、乗車しようとした時に両手で雨傘を閉じることで車内に立ち入ることができるが、この短い時間で雨に濡れられてしまっていた。
【0003】
また、従来の自動傘の引き紐は、1本しかないため、この引き紐が開傘、閉傘の引張力に耐え、容易に引張で切れられ、かつ開いた後、傘の中棒が揺れて不安定になり、傘の強度及び寿命に影響を与えていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の他の特徴及び利点は、以下の明細書で説明され、明細書から部分的に明らかになるか、又は本出願を実施することによって理解される。本出願の目的及び他の利点は、明細書、特許請求の範囲、及び明細書の他の図面で特別に指摘された構造を通じて実現及び取得することができる。
【0005】
本出願は、上述の問題点の克服を意図しており、自動傘内の引き紐にかかる引張応力の負担が小さく、引張で切れにくく、かつ開傘した後、中棒も安定していて揺れにくいスクリューレス電動傘を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本出願の技術的手段として、スクリューレス電動傘であって、電動手元と、内管組立体と、中管組立体と、外管組立体と、親骨と、引き紐とを備える。前記電動手元は、手元内受け座と、前記手元内受け座内に設けられた駆動装置と、前記駆動装置と連結する巻取装置とを備え、前記手元内受け座に内受け座用プーリー装置が取り付けられ;前記内管組立体は、内管と、前記内管の上端に設けられた内管用上プーリー装置と、前記内管の下端に設けられた内管用下プーリー装置とを備え、前記内管の底端が前記手元内受け座と連結し;前記中管組立体は、中管と、前記中管の上端に設けられた中管用プーリー装置と、前記中管の下端を嵌め込む中管キャップとを備え、前記中管は前記中管キャップを介して前記内管を外嵌し;前記外管組立体は、外管と、前記外管の上端に設けられた外管用プーリー装置と、前記外管の下端を嵌め込む外管キャップと、前記外管の頂端に設けられた上ロクロと、前記外管上を摺動自在に嵌め込む下ロクロとを備え、前記外管は前記外管キャップを介して前記中管を外嵌し;前記親骨は、前記上ロクロ、前記下ロクロと連結して協働し;前記引き紐は、第1引き紐と、第2引き紐と、第3引き紐と、第4引き紐とを備え;前記第1引き紐の一端は、前記巻取装置と固結し、前記第1引き紐の他端が前記内受け座用プーリー装置及び前記内管用下プーリー装置を順次回り、前記内管を通し、また前記内管用上プーリー装置を回って、前記中管を通し、最後に前記中管キャップに固定され;前記第2引き紐の一端は、前記巻取装置と固結し、前記第2引き紐の他端が前記内受け座用プーリー装置、前記内管用下プーリー装置を順次回り、前記内管及び前記内管用上プーリー装置を通し、最後に前記中管用プーリー装置に固定され;前記第3引き紐の一端は、前記内管用上プーリー装置に固結され、前記第3引き紐の他端が前記中管を通して、前記中管用プーリー装置を回り、前記中管から突き通り、最後に前記外管キャップに固定され;前記第4引き紐の一端は、中管プーリーホルダーと固結し、前記第4引き紐の他端が前記外管を通して、外管プーリーホルダーを回って、前記外管から突き通り、最後に前記下ロクロに固定される。
【0007】
いくつかの実施形態において、前記内受け座用プーリー装置は、前記手元内受け座内に設けられた内受け座上プーリーと、内受け座下プーリーとを備える。
【0008】
いくつかの実施形態において、前記内管用上プーリー装置は、前記内管の上端に設けられた内管上プーリーホルダーと、前記内管上プーリーホルダー内に取り付けられた内管上プーリーとを備え、前記内管用下プーリー装置は前記内管の下端に設けられた内管下プーリーホルダー及び前記内管上プーリーホルダー内に取り付けられた内管下プーリーとを備える。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記中管用プーリー装置は、前記中管の上端に設けられた中管プーリーホルダーと、前記中管プーリーホルダー内に取り付けられた中管プーリーとを備える。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記外管用プーリー装置は、前記外管の上端に設けられた外管プーリーホルダーと、前記外管プーリーホルダー内に取り付けられた外管プーリーとを備える。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記巻取装置は、巻取リールと、巻取リールに設けられた複数の巻取リムとを備える。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記巻取リム内にねじ部が設けられている。巻取リム内に設けられたねじ部を介して、引き紐をねじ部に沿って巻き付けさせることで、引き紐が重なって引き紐の絡み合い等の問題が発生するのを防止できる。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記外管キャップは、第1外管キャップと、前記第1外管キャップを外嵌する第2外管キャップとを備え、前記第1外管キャップの外側壁に凹溝が設けられている。外管キャップを互いに入れ子にする第1外管キャップと第2外管キャップとして設け、かつ第2外管キャップ内にある第1外管キャップの外側壁に凹溝を設けることにより、引き紐が正常に動作することを確保すると同時に、引き紐が凹溝空間内(すなわち、第1外管キャップと第2外管キャップとの間に構成する凹溝空間)に拘束されることで、引き紐を凹溝内に隠させ、体裁がよくなるだけでなく、引き紐同士の絡み合いの可能性を減らし、引き紐の動作の円滑性を大幅に向上する。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記中管キャップは、第1中管キャップと、前記第1中管キャップを外嵌する第2中管キャップとを備え、前記第1中管キャップの外側壁に凹溝が設けられている。中管キャップを互いに入れ子にする第1中管キャップと第2中管キャップとして設け、かつ第2中管キャップ内にある第1中管キャップの外側壁に凹溝を設けることにより、引き紐が正常に動作することを確保すると同時に、引き紐が凹溝空間内(すなわち、第1中管キャップと第2中管キャップとの間に構成する凹溝空間)に拘束されることで、引き紐を凹溝内に隠させ、体裁がよくなるだけでなく、引き紐同士の絡み合いの可能性を減らし、引き紐の動作の円滑性を大幅に向上する。
【0015】
いくつかの実施形態において、前記駆動装置は、回路基板と、正逆回転モータと、電池とを備え、前記正逆回転モータ、前記電池はいずれも前記回路基板と接続し、前記巻取装置が前記回路基板と接続し、前記電動手元の外壁に正逆回転ボタン、充電ポート、放電ポートが設けられ、前記正逆回転ボタン、前記充電ポート、前記放電ポートはいずれも前記回路基板と接続し、前記正逆回転ボタンが開傘ボタンと、閉傘ボタンとを備える。
【0016】
いくつかの実施形態において、前記手元内受け座にワイヤレス送受信機が設けられ、前記回路基板はワイヤレス送受信機の無線通信を介してモバイル端末に接続される。
【0017】
いくつかの実施形態において、前記親骨は、閉傘ばねを有する。
【0018】
いくつかの実施形態において、前記手元内受け座の外に手元シェルが設けられる。
【0019】
本出願の実施形態の技術的手段において、モータの正逆回転を介して巻取リールを正逆回転させることで、傘の自動開閉機能を実現する。具体的には、次の通りである。
【0020】
電動手元上の正逆回転ボタンの開傘ボタンを押すと、モータが正転して巻取リールを正転させ、巻取リールが正転すると、巻取リールの第2巻取リム(すなわち、第1引き紐)が巻き出すと共に巻取リールの第1巻取リム(すなわち、第2引き紐)が巻き取り始め、第2引き紐が中管を引き上げ;中管が上に移動されると、内管プーリーホルダーと中管プーリーホルダーとの距離が大きくなり、第3引き紐の作用において、外管が上に移動され;外管が上に移動されると、中管プーリーホルダーと外管プーリーホルダーとの距離が大きくなり、第4引き紐の作用において、下ロクロが上に移動され;下ロクロが上に移動すると、親骨が開かれる。
【0021】
これとは対照的に、電動手元上の正逆回転ボタンの閉傘ボタンを押すと、モータが逆転し、モータの逆転により巻取リールを逆転させ、巻取リールが逆転すると、巻取リールの第1巻取リム(すなわち、第2引き紐)が巻き取ると共に第2巻取リム(すなわち、第1引き紐)が巻き出し始め、第1引き紐が中管を引き下げ;中管が下に移動されると、内管プーリーホルダーと中管プーリーホルダーとの距離が小さくなり、第3引き紐の作用において、外管が下に移動されることができ;外管が下に移動されると、中管プーリーホルダーと外管プーリーホルダーとの距離が小さくなり、親骨上の閉傘ばねの作用において、下ロクロが下に移動され、同時に外管が下に移動するように動力を供給し;下ロクロは下に移動されると、親骨が閉じられる。
【発明の効果】
【0022】
上記の技術的手段を講じることにより、本出願の有利な効果として、本出願は、スクリューを必要とせずに正逆回転モータの正逆回転により巻取リールを正逆回転させ、部品を大幅に減らし、傘全体の体積も縮小し、引き紐の巻き取りと巻き出しを促進し、引き紐及び閉傘ばねの作用において、傘内の内管上プーリーホルダー、中管プーリーホルダー、外管プーリーホルダーの三者間の距離を調整することから傘の自動開閉機能を実現している。本出願は、数本の引き紐を設け、引き紐の受ける力を分散させ、引き紐にかかる引張応力の負担を減らすことで、引き紐が引張で切れにくく、かつ開傘した後、中棒が安定していて揺れにくく、寿命も長い。
【0023】
上記の一般的な説明及び後記の詳細な説明は、例示的かつ解釈的なものであって、本開示を限定することはできないことを理解されたい。
【0024】
疑いなく、本出願のこのような目的及び他の目的は、以下に様々な図面で描写される好ましい実施例の詳細な説明を通じた後により明らかになるであろう。
【0025】
本出願の上記目的及び他の目的、特徴及び利点をより明白かつ理解しやすくするために、以下に1つ又は複数の好ましい実施例を挙げて添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0026】
添付の図面は、本出願のさらなる理解を助けることを意図し、明細書の一部を構成し、本出願の実施形態とともに本出願を解釈するために用いられ、本出願を如何とも限定することは意図しない。
【0027】
添付の図面において、同様の部材に同一符号が付されている。また、図面間の尺度は、説明の都合上、実際のものとは異なっている場合もあるので留意されたい。
【0028】
以下、本出願の実施例又は従来技術内の技術的手段を明確に説明するため、実施例又は従来技術の描写に使用する必要がある添付図面を簡単に説明する。以下に描写する添付図面は、本出願のいくつかの実施例というのみであり、当業者にとって創造性の活動をしない前提で、これら添付属図面に基づいてその他の添付属図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘の開傘を示す概略構成図である。
【
図2】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘の閉傘を示す概略構成図である。
【
図3】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘の構造分解図である。
【
図4】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における電動手元の断面図である。
【
図5】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における巻取装置の概略構成図である。
【
図6】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘にける内管の断面図である。
【
図7】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における中管の断面図である。
【
図8】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における中管キャップの概略構成図である。
【
図9】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における外管の断面図である。
【
図10】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における外管キャップの概略構成図である。
【
図11】本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における引き紐の仕組み図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本出願の技術的手段の実施形態を添付の図面を参照して下記に説明する。以下の実施形態は本出願の技術的手段の明確な説明の助けを意図するため、例としてのみ使用され、本出願の保護範囲を如何とも限定することは意図しない。
【0031】
異なって定義されない限り、技術的用語又は科学的用語を含み、ここに用いられるすべての用語は、当該技術分野において通常の知識を有する者によって理解されるものと同一の意味を有する。本明細書で使用される用語は、具体的実施形態を描写するためのものであり、本出願を限定することを意図しない。本出願の明細書及び特許請求の範囲及び上述の図面説明内の用語「備える」、「有する」及びこれらの他のいかなる変形形態は、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。
【0032】
なお、本出願の実施形態の説明において用語「第1」、「第2」は単に異なる対象を区別するために使われており、比較的な重要性を指示又は示唆する、或いは示された技術的特徴の数、特定の順番或いは主従関係をそれとなく明示すると理解してはならないものとする。本出願の実施形態の説明において、特に説明される場合を除き、「複数」とは、2つ以上のことを意味する。
【0033】
本明細書で言及される「実施形態」は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が、本出願の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。したがって本明細書全体の様々な場所で示される句は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではなく、他の実施形態と相互に排他的な独立した又は代替の実施形態でもない。当業者は、本明細書に記載の実施形態が他の実施形態と組み合わせることができることを明示的かつ暗黙的に理解しているものとする。
【0034】
本出願の実施形態の説明において、用語「及び/又は」は、単に関連する対象の関連関係を説明するだけで、例えばA及び/又はBの3種関係があり得ることを示し、これは、Aが単独で存在し、AとBが同時に存在し、Bが単独で存在するという3種類の状況を示すことができる。なお、本明細書において記号「/」は、通常、前後の関連対象が「又は」の関係にあることを示している。
【0035】
本出願の実施形態の説明において、用語「複数」は、2つ以上を意味し、同様に、「複数セット」は2セット以上を意味し、「複数枚」が2枚以上を意味する。
【0036】
本出願の実施形態の説明において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」などが示した方位又は位置関係は、単に本出願の実施形態を簡単に説明しやすくするためであり、示された装置又は部材が必ず特定の方位を有し、又は特定の方位で構成され操作することと指示又は示唆するものではないので、本出願の実施形態に対する限定と理解してはいけない。
【0037】
本出願の実施形態の説明に明記及び指定されていない限り、用語「取り付けられた」、「結合された」、「接合された」、「固定された」等は、広義に解釈すべきであり、例えば、固結であってもよく、取り外し可能な接続又は一体になり;機械的接続であり得、電気的接続であってもよく;直接的接続であり得、中間要素を介して間接的に結合してもよく、2つの要素内部の連通或いは2つの要素の相互作用関係であり得、特に明確な限定がある場合を除く。当業者にとって、具体的状況に応じて本出願の実施形態における上記用語の具体的意味を理解することができる。
【0038】
図1~
図3を参照すると、
図1は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘の開傘を示す概略構成図、
図2は本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘の閉傘を示す概略構成図、
図3は本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘の構造分解図である。
【0039】
本出願のいくつかの実施形態によれば、本出願は、電動手元1と、内管組立体2と、中管組立体3と、外管組立体4と、親骨5と、引き紐6とを備えたスクリューレス電動傘を提供する。
【0040】
図4を参照すると、
図4は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における電動手元1の断面図である。
【0041】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記電動手元1は、手元内受け座11と、前記手元内受け座11内に設けられた駆動装置12と、前記駆動装置12と連結する巻取装置13とを備え、前記手元内受け座11に内受け座用プーリー装置14が取り付けられ、前記内受け座用プーリー装置14が前記手元内受け座11内に設けられた内受け座上プーリー141と、内受け座下プーリー142とを備える。
【0042】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記駆動装置12は、回路基板121と、正逆回転モータ122と、電池123とを備え、前記正逆回転モータ122、前記電池123はいずれも前記回路基板121と接続し、前記巻取装置13が前記回路基板121と接続する。
【0043】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記電動手元1の外壁に正逆回転ボタン124、充電ポート(図示せず)、放電ポート(図示せず)が設けられ、前記正逆回転ボタン124、前記充電ポート、前記放電ポート(図示せず)はいずれも前記回路基板121と接続し、前記正逆回転ボタン124が開傘ボタンと、閉傘ボタンとを備える。
【0044】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記手元内受け座11にワイヤレス送受信機(図示せず)が設けられ、前記回路基板121はワイヤレス送受信機(図示せず)の無線通信を介してモバイル端末に接続され、前記モバイル端末が携帯電話、時計、ブレスレット等であり得る。
【0045】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記手元内受け座11の外に手元シェル15が設けられる。
【0046】
図5を参照すると、
図5は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における巻取装置13の概略構成図である。
【0047】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記巻取装置13は、巻取リール131と、巻取リール131に設けられた第1巻取リム132及び第2巻取リム133とを備える。
【0048】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記第1巻取リム132及び第2巻取リム133内にねじ部が設けられている。巻取リム内に設けられたねじ部を介して、引き紐をねじ部に沿って巻き付けさせることで、引き紐が重なって引き紐の絡み合い等の問題が発生するのを防止できる。
【0049】
図6を参照すると、
図6は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における内管21の断面図である。
【0050】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記内管組立体2は、内管21と、前記内管21の上端に設けられた内管用上プーリー装置22と、前記内管21の下端に設けられた内管用下プーリー装置23とを備え、前記内管用上プーリー装置22は前記内管21の上端に設けられた内管上プーリーホルダー221と、前記内管上プーリーホルダー221内に取り付けられた内管上プーリー222とを備え、前記内管用下プーリー装置23は前記内管21の下端に設けられた内管下プーリーホルダー231及び前記内管上プーリーホルダー231内に取り付けられた内管下プーリー232とを備え、前記内管21の底端が前記手元内受け座11と連結する。
【0051】
図7を参照すると、
図7は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における中管31の断面図である。
【0052】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記中管組立体3は、中管31と、前記中管31の上端に設けられた中管用プーリー装置32と、前記中管31の下端を嵌め込む中管キャップ33とを備え、前記中管用プーリー装置32は前記中管31の上端に設けられた中管プーリーホルダー321と、前記中管プーリーホルダー321内に取り付けられた中管プーリー322とを備え、前記中管31は前記中管キャップ33を介して前記内管21を外嵌する。
【0053】
図9を参照すると、
図9は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘中における中管キャップ31の構造模式図である。
【0054】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記中管キャップ31は、第1中管キャップ311と、前記第1中管キャップ311を外嵌する第2中管キャップ312とを備え、前記第1中管キャップ311の外側壁に凹溝7が設けられている。中管キャップ31を互いに入れ子にする第1中管キャップ311と第2中管キャップ312として設け、かつ第2中管キャップ312内にある第1中管キャップ311の外側壁に凹溝7を設けることにより、引き紐が正常に動作することを確保すると同時に、引き紐が凹溝7空間内(すなわち、第1中管キャップ311と第2中管キャップ312との間に構成する凹溝7空間)に拘束されることで、引き紐を凹溝7内に隠させ、体裁がよくなるだけでなく、引き紐同士の絡み合いの可能性を減らし、引き紐の動作の円滑性を大幅に向上する。
【0055】
図10を参照すると、
図10は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における外管41の断面図である。
【0056】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記外管組立体4は、外管41と、前記外管41の上端に設けられた外管用プーリー装置42と、前記外管41の下端を嵌め込む外管キャップ43と、前記外管41の頂端に設けられた上ロクロ44と、前記外管41上を摺動自在に嵌め込む下ロクロ45とを備え、前記外管用プーリー装置42は前記外管41の上端に設けられた外管プーリーホルダー421と、前記外管プーリーホルダー421内に取り付けられた外管プーリー422とを備え、前記外管41は前記外管キャップ43を介して前記中管31を外嵌する。
【0057】
図10を参照すると、
図10は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における外管キャップ43の概略構成図である。
【0058】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記外管キャップ43は、第1外管キャップ431と、前記第1外管キャップ431を外嵌する第2外管キャップ432とを備え、前記第1外管キャップ431の外側壁に凹溝7が設けられている。外管キャップ43を互いに入れ子にする第1外管キャップ431と第2外管キャップ432として設け、かつ第2外管キャップ432内にある第1外管キャップ431の外側壁に凹溝7を設けることにより、引き紐が正常に動作することを確保すると同時に、引き紐が凹溝7空間内(すなわち、第1外管キャップ431と第2外管キャップ432との間に構成する凹溝7空間)に拘束されることで、引き紐を凹溝7内に隠させ、体裁がよくなるだけでなく、引き紐同士の絡み合いの可能性を減らし、引き紐の動作の円滑性を大幅に向上する。
【0059】
再度
図1を参照すると、
図1は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘の開傘を示す概略構成図である。
【0060】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記親骨5は、前記上ロクロ44、前記下ロクロ45と連結して協働し、かつ前記親骨が閉傘ばね51を有する。
【0061】
図11を参照すると、
図11は、本出願のいくつかの実施形態に係るスクリューレス電動傘における引き紐の仕組み図である。
【0062】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記引き紐6は、第1引き紐61と、第2引き紐62と、第3引き紐63と、第4引き紐64とを備える。
【0063】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記第1引き紐61の一端は、前記巻取リール131と固結し、前記第1引き紐61の他端が前記内受け座下プーリー142、前記内受け座上プーリー141及び前記内管下プーリー232を順次回り、前記内管21を通し、また前記内管上プーリー222を回って、前記中管31を通し、最後に前記中管キャップ31に固定される。
【0064】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記第2引き紐62の一端は、前記巻取リール131と固結し、前記第2引き紐62の他端が前記内受け座上プーリー141、前記内管下プーリー232を順次回り、前記内管21及び前記内管上プーリーホルダー231を通し、最後に前記中管プーリーホルダー321に固定される。
【0065】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記第3引き紐63の一端は、前記内管上プーリーホルダー221に固結され、前記第3引き紐63の他端が前記中管31を通して、前記中管プーリー322を回り、前記中管31から突き通り、最後に前記外管キャップ43に固定される。
【0066】
本出願のいくつかの実施形態によれば、任意選択で、前記第4引き紐64の一端は、前記中管プーリーホルダー321と固結し、前記第4引き紐64の他端が前記外管41を通して、前記外管プーリーホルダー421を回って、前記外管41から突き通り、最後に前記下ロクロ45に固定される。
【0067】
本出願の実施形態の技術的手段において、正逆回転モータ122の正逆回転を介して巻取リール131を正逆回転させることで、傘の自動開閉機能を実現する。具体的には、次の通りである。
【0068】
再度
図1を参照すると、
図1は、本出願のスクリューレス電動傘の開傘を示す概略構成図である。
【0069】
電動手元1上の正逆回転ボタン124の開傘ボタンを押すと、正逆回転モータ122が正転して巻取リールを正転させ、巻取リール131が正転すると、巻取リール131の第2巻取リム133(すなわち、第1引き紐61)が巻き出すと共に巻取リール131の第1巻取リム132(すなわち、第2引き紐62)が巻き取り始め、第2引き紐62が中管31を引き上げ;中管31が上に移動されると、内管プーリーホルダー221と中管プーリーホルダー321との距離が大きくなり、第3引き紐63の作用において、外管41が上に移動され;外管41が上に移動されると、中管プーリーホルダー321と外管プーリーホルダー421との距離が大きくなり、第4引き紐64の作用において、下ロクロ45が上に移動され;下ロクロ45が上に移動すると、親骨5が開かれる。
【0070】
再度
図2を参照すると、
図2は、本出願のスクリューレス電動傘の閉傘を示す概略構成図である。
【0071】
これとは対照的に、電動手元1上の正逆回転ボタン124の閉傘ボタンを押すと、正逆回転モータ122が逆転し、正逆回転モータ122の逆転により巻取リール131を逆転させ、巻取リール131が逆転すると、巻取リール131の第1巻取リム132(すなわち、第2引き紐62)が巻き取ると共に第2巻取リム133(すなわち、第1引き紐61)が巻き出し始め、第1引き紐61が中管31を引き下げ;中管31が下に移動されると、内管プーリーホルダー221と中管プーリーホルダー321との距離が小さくなり、第3引き紐63の作用において、外管41が下に移動されることができ;外管41が下に移動されると、中管プーリーホルダー321と外管プーリーホルダー421との距離が小さくなり、親骨5上の閉傘ばね51の作用において、下ロクロ45が下に移動され、同時に外管41が下に移動するように動力を供給し;下ロクロ45は下に移動されると、親骨5が閉じられる。
【0072】
本出願に開示される実施形態は、本明細書に開示される特定の処理ステップ又は材料に限定されず、関連技術分野の一般的な技術者が理解するこのような特徴の均等な置換まで拡張されるべきであることを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ使用され、限定することを意味するものではないことも理解されたい。
【0073】
本明細書で言及される「実施形態」は、実施形態に関連して説明される特定の特徴又は特性が、本出願の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。 したがって、本明細書全体の様々な場所に現れる句又は「実施形態」は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すとは限らない。
【0074】
なお、上記の発明の詳細な説明では、本出願を完全に理解するために多くの具体的な詳細を記述しているが、本出願は、ここで説明する方法とは異なる方法で実施することもできる。よって本出願の保護範囲は、上記に開示された具体的実施形態に限定されない。
【符号の説明】
【0075】
1 電動手元
11 手元内受け座
12 駆動装置
121 回路基板
122 正逆回転モータ
123 電池
124 正逆回転ボタン
13 巻取装置
131 巻取リール
132 第1巻取リム
133 第2巻取リム
14 内受け座用プーリー装置
141 内受け座上プーリー
142 内受け座下プーリー
15 手元シェル
2 内管組立体
21 内管
22 内管用上プーリー装置
221 内管上プーリーホルダー
222 内管上プーリー
23 内管用下プーリー装置
231 内管下プーリーホルダー
232 内管下プーリー
3 中管組立体
31 中管
32 中管用プーリー装置
321 中管プーリーホルダー
33 中管キャップ
331 第1中管キャップ
332 第2中管キャップ
4 外管組立体
41 外管
42 外管用プーリー装置
421 外管プーリーホルダー
422 外管プーリー
43 外管キャップ
431 第1外管キャップ
432 第2外管キャップ
44 上ロクロ
45 下ロクロ
5 親骨
51 閉傘ばね
6 引き紐
61 第1引き紐
62 第2引き紐
63 第3引き紐
64 第4引き紐
7 凹溝