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特許7194591マルチメディアシステムにおけるデータパケットを送受信する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】マルチメディアシステムにおけるデータパケットを送受信する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/438 20110101AFI20221215BHJP
   H04H 20/20 20080101ALI20221215BHJP
【FI】
H04N21/438
H04H20/20
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018543625
(86)(22)【出願日】2017-02-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-04-18
(86)【国際出願番号】 KR2017001805
(87)【国際公開番号】W WO2017142365
(87)【国際公開日】2017-08-24
【審査請求日】2020-02-10
【審判番号】
【審判請求日】2022-03-29
(31)【優先権主張番号】10-2016-0018791
(32)【優先日】2016-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン-ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ヒョン-ク
(72)【発明者】
【氏名】ペ,ジェ-ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】パク,キョン-モ
(72)【発明者】
【氏名】ソ,ヨン-ワン
【合議体】
【審判長】畑中 高行
【審判官】樫本 剛
【審判官】川崎 優
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/021153(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
H04H 20/00 - 60/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアシステムにおける受信装置がデータパケットを受信する方法であって、
ペイロードヘッダとペイロードを含むデータパケットを受信するステップと、前記ペイロードは、データユニットから分割されたフラグメントまたは完全なデータユニットを含み、
前記ペイロードヘッダからフラグメントインジケータとフラグメントカウンタを獲得するステップと、前記フラグメントインジケータは、前記ペイロードが前記完全なデータユニットを含むことを示す第1の値、前記ペイロードが前記データユニットの最初のフラグメントを含むことを示す第2の値、前記ペイロードが前記データユニットの最後のフラグメントを含むことを示す第3の値及び、前記ペイロードが前記最初のフラグメントでもなく前記最後のフラグメントでもない中間フラグメントを含むことを示す第4の値のうちの1つを含み、
前記フラグメントカウンタは、前記ペイロードに続く少なくとも一つのペイロードの数を示し、前記少なくとも一つのペイロードは、前記データユニットの少なくとも一つのフラグメントを含み、
前記フラグメントインジケータが前記第4の値を含み、前記フラグメントカウンタが「0」を示す場合、少なくとも1つの後続のデータパケットに含まれる前記少なくとも1つのペイロードの数をカウントするために前記フラグメントカウンタが延長されて再使用されることを認知するステップと、を含み、
前記データユニットの全体フラグメント数は、前記フラグメントカウンタで示すことができる最大数より大きく、前記フラグメントカウンタは、前記少なくとも1つのペイロードの各々に対して前記最大数から0まで順次に1ずつ減少し、
前記フラグメントカウンタは、8ビットのサイズを有し、0から255までの数を示すことができ、前記データユニットが(512+c)個のペイロードに分割される場合、前記フラグメントカウンタは512個のペイロードに対して255から0まで順次に1ずつ減少する形態に2回変更された後、c個のペイロードに対してc-1から0まで順次に1ずつ減少する形態に変更され、cは256より小さいかあるいは等しい整数を示すことを特徴とするデータパケット受信方法。
【請求項2】
前記データユニットのタイプは、メディアフラグメントユニット(MFU)を含むことを特徴とする請求項1に記載のデータパケット受信方法。
【請求項3】
前記認知の結果に基づいて前記少なくとも一つのフラグメントの数をカウントするステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のデータパケット受信方法。
【請求項4】
マルチメディアシステムにおける送信装置がデータパケットを送信する方法であって、
ペイロードヘッダとペイロードを生成するステップと、
前記ペイロードヘッダと前記ペイロードを含むデータパケットを送信するステップと、を含み、
前記ペイロードは、データユニットから分割されたフラグメントまたは完全なデータユニットを含み、前記ペイロードヘッダは、フラグメントインジケータとフラグメントカウンタを含み、
前記フラグメントインジケータは、前記ペイロードが前記完全なデータユニットを含むことを示す第1の値、前記ペイロードが前記データユニットの最初のフラグメントを含むことを示す第2の値、前記ペイロードが前記データユニットの最後のフラグメントを含むことを示す第3の値及び、前記ペイロードが前記最初のフラグメントでもなく前記最後のフラグメントでもない中間フラグメントを含むことを示す第4の値のうちの1つを含み、
前記フラグメントカウンタは、前記ペイロードに続く少なくとも一つのペイロードの数を示し、前記少なくとも一つのペイロードは、前記データユニットの少なくとも一つのフラグメントを含み、
前記データユニットの全体フラグメント数は、前記フラグメントカウンタで示すことができる最大数より大きく、前記フラグメントカウンタは、前記少なくとも1つのペイロードの各々に対して前記最大数から0まで順次に1ずつ減少し、
前記フラグメントインジケータが前記第4の値を含み、前記フラグメントカウンタが「0」を示す場合、少なくとも1つの後続のデータパケットに含まれる前記少なくとも1つのペイロードの数をカウントするために前記フラグメントカウンタが延長されて再使用されることが認知され、
前記フラグメントカウンタは、8ビットのサイズを有し、0から255までの数を示すことができ、前記データユニットが(512+c)個のペイロードに分割される場合、前記フラグメントカウンタは512個のペイロードに対して255から0まで順次に1ずつ減少する形態に2回変更された後、c個のペイロードに対してc-1から0まで順次に1ずつ減少する形態に変更され、cは256より小さいかあるいは等しい整数を示すことを特徴とするデータパケット送信方法。
【請求項5】
前記データユニットのタイプは、メディアフラグメントユニット(MFU)を含むことを特徴とする請求項に記載のデータパケット送信方法。
【請求項6】
前記認知の結果に基づいて前記少なくとも一つのフラグメントの数がカウントされることを特徴とする請求項に記載のデータパケット送信方法。
【請求項7】
マルチメディアシステムにおける受信装置であって、
ペイロードヘッダとペイロードを含むデータパケットを受信する受信部と、前記ペイロードは、データユニットから分割されたフラグメントまたは完全なデータユニットを含み、
前記ペイロードヘッダからフラグメントインジケータとフラグメントカウンタを獲得し、前記フラグメントカウンタは、前記ペイロードに続く少なくとも一つのペイロードの数を示し、前記少なくとも一つのペイロードは、前記データユニットの少なくとも一つのフラグメントを含み、
前記フラグメントインジケータは、前記ペイロードが前記完全なデータユニットを含むことを示す第1の値、前記ペイロードが前記データユニットの最初のフラグメントを含むことを示す第2の値、前記ペイロードが前記データユニットの最後のフラグメントを含むことを示す第3の値及び、前記ペイロードが前記最初のフラグメントでもなく前記最後のフラグメントでもない中間フラグメントを含むことを示す第4の値のうちの1つを含み、
前記フラグメントインジケータが前記第4の値を含み、前記フラグメントカウンタが「0」を示す場合、少なくとも1つの後続のデータパケットに含まれる前記少なくとも1つのペイロードの数をカウントするために前記フラグメントカウンタが延長されて再使用されることを認知する制御部と、を含み、
前記データユニットの全体フラグメント数は、前記フラグメントカウンタで示すことができる最大数より大きく、前記フラグメントカウンタは、前記少なくとも1つのペイロードの各々に対して前記最大数から0まで順次に1ずつ減少し、
前記フラグメントカウンタは、8ビットのサイズを有し、0から255までの数を示すことができ、前記データユニットが(512+c)個のペイロードに分割される場合、前記フラグメントカウンタは512個のペイロードに対して255から0まで順次に1ずつ減少する形態に2回変更された後、c個のペイロードに対してc-1から0まで順次に1ずつ減少する形態に変更され、cは256より小さいかあるいは等しい整数を示すことを特徴とする受信装置。
【請求項8】
前記データユニットのタイプは、メディアフラグメントユニット(MFU)を含むことを特徴とする請求項に記載の受信装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記認知の結果に基づいて前記少なくとも一つのフラグメントの数をカウントすることを特徴とする請求項に記載の受信装置。
【請求項10】
マルチメディアシステムにおける送信装置であって、
ペイロードヘッダとペイロードを生成する制御部と、
前記ペイロードヘッダと前記ペイロードを含むデータパケットを送信する送信部と、を含み、
前記ペイロードは、データユニットから分割されたフラグメントまたは完全なデータユニットを含み、前記ペイロードヘッダはフラグメントインジケータとフラグメントカウンタを含み、
前記フラグメントインジケータは、前記ペイロードが前記完全なデータユニットを含むことを示す第1の値、前記ペイロードが前記データユニットの最初のフラグメントを含むことを示す第2の値、前記ペイロードが前記データユニットの最後のフラグメントを含むことを示す第3の値及び、前記ペイロードが前記最初のフラグメントでもなく前記最後のフラグメントでもない中間フラグメントを含むことを示す第4の値のうちの1つを含み、
前記フラグメントカウンタは、前記ペイロードに続く少なくとも一つのペイロードの数を示し、前記少なくとも一つのペイロードは、前記データユニットの少なくとも一つのフラグメントを含み、
前記データユニットの全体フラグメント数は、前記フラグメントカウンタで示すことができる最大数より大きく、前記フラグメントカウンタは、前記少なくとも1つのペイロードの各々に対して前記最大数から0まで順次に1ずつ減少し、
前記フラグメントインジケータが前記第4の値を含み、前記フラグメントカウンタが「0」を示す場合、少なくとも1つの後続のデータパケットに含まれる前記少なくとも1つのペイロードの数をカウントするために前記フラグメントカウンタが延長されて再使用されることが認知され、
前記フラグメントカウンタは、8ビットのサイズを有し、0から255までの数を示すことができ、前記データユニットが(512+c)個のペイロードに分割される場合、前記フラグメントカウンタは512個のペイロードに対して255から0まで順次に1ずつ減少する形態に2回変更された後、c個のペイロードに対してc-1から0まで順次に1ずつ減少する形態に変更され、cは256より小さいかあるいは等しい整数を示すことを特徴とする送信装置。
【請求項11】
前記データユニットのタイプはメディアフラグメントユニット(MFU)を含むことを特徴とする請求項10に記載の送信装置。
【請求項12】
前記認知の結果に基づいて前記少なくとも一つのフラグメントの数がカウントされることを特徴とする請求項10に記載の送信装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチメディアシステムにおけるデータパケットを送受信する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、マルチメディアシステムでは、放送ネットワーク、通信ネットワーク、その他のネットワークを含み、放送ネットワークと通信ネットワークを同時に接続するハイブリッドネットワークを介して、ビデオ、オーディオ、アプリケーション、Webページ、メタデータのような多様なタイプのデータファイルを含むマルチメディアデータを伝送することによって、マルチメディアサービスをユーザーに提供することを目的とするMPEGメディアトランスポート(MMT)技術が考慮されている。
【0003】
このようなマルチメディアデータは、ユーザーに伝送されるマルチメディアサービスの構成要素に対応し、該当マルチメディアサービスの構成要素の特性に従って、様々な単位のデータユニットに分割され、あるいは融合されてユーザーに配信される。例えば、送信端ではデータのタイプによる伝送方法の特性及び該当データを伝送するネットワークの特性を考慮して、マルチメディアデータをデータパケットで構成して伝送することができる。送信端から伝送されるデータパケットは、受信端で受信されてマルチメディアデータに再構成されることによって、該当ユーザーに提供される。
【0004】
マルチメディアデータを構成するデータユニットは、送信端から伝送されるネットワークの特性により一つのデータユニットを複数のフラグメントに分割して、受信端に伝送できる。一つのデータユニットが複数のフラグメントに分割され、分割されたフラグメントによりデータパケットが構成される一般的なマルチメディアシステムでは、送信端は、データパケットに含まれるフラグメントの位置情報を、例えばデータユニットの最初のフラグメント、中間フラグメント、及び最後のフラグメントとして示し、位置情報と対応するデータパケットの数とを、データユニットの分割情報として受信端に伝送する。それによって、受信端では分割情報を確認することによって、該当データユニットを構成するフラグメントを含むデータパケットがすべて受信されたか否かを確認できる。
【0005】
しかしながら、従来の技術では、一つのデータユニットのサイズとデータユニットを分割したフラグメントの各々のサイズを考慮せずに、一つのデータユニットを複数のデータパケットで構成して送信することによって、該当データユニットの分割情報を正確に構成するのが難しかった。したがって、マルチメディアデータのデータユニットの分割情報をより正確に構成するための改善方案が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した従来技術の問題点を解決するために、本発明の目的は、送信端でマルチメディアデータを構成するデータユニットを複数のフラグメントに分割する場合に、分割に関する情報を構成して受信側に伝送する方法及び装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、送信端から伝送されたマルチメディアデータに関する分割情報を受信端で受信し、受信した分割情報に基づいて受信されたデータパケットから獲得したデータユニットのフラグメントをマルチメディアデータに再構成する方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、マルチメディアシステムにおける受信装置がデータパケットを受信する方法が提供される。その方法は、データパケットを受信するステップと、前記データパケットのペイロードヘッダからフラグメントインジケータとフラグメントカウンタを獲得するステップと、前記フラグメントインジケータは、前記データパケットのペイロード内のデータユニットの分割(fragmentation)に関する情報を含み、前記フラグメントカウンタは、前記データユニットの少なくとも一つのフラグメントを含み前記ペイロードに続く少なくとも一つのペイロードの数を示し、前記フラグメントインジケータが前記データパケットのペイロードが前記データユニットの最初又は最後のフラグメントでないフラグメントを含むことを示す値を含み、前記フラグメントカウンタが前記少なくとも一つのペイロードが無いことを指示する数を示す場合、前記フラグメントカウンタにより示すことができる少なくとも一つの数が再使用されると判定するステップと、を含み、前記データユニットの全体フラグメント数は、前記フラグメントカウンタで示すことができる最大数より大きい。
【0009】
本発明の他の態様によれば、マルチメディアシステムにおける送信装置がデータパケットを送信する方法が提供される。その方法は、ペイロードヘッダとペイロードを生成するステップと、前記ペイロードヘッダと前記ペイロードを含むデータパケットを送信するステップと、を含み、前記ペイロードヘッダは、フラグメントインジケータとフラグメントカウンタを含み、前記フラグメントインジケータは、前記ペイロード内のデータユニットの分割(fragmentation)に関する情報を含み、前記フラグメントカウンタは、前記データユニットの少なくとも一つのフラグメントを含み前記ペイロードに続く少なくとも一つのペイロードの数を示し、前記データユニットの全体フラグメント数が前記フラグメントカウンタで示すことができる最大数より大きい場合、前記フラグメントカウンタにより示すことができる数は再使用され、前記フラグメントインジケータに含まれた値が前記データパケットのペイロードが前記データユニットの最初又は最後のフラグメントでないフラグメントを含むことを示し、前記フラグメントカウンタが前記少なくとも一つのペイロードが無いことを指示する数を示す場合、前記フラグメントカウンタにより示すことができる数が再使用されることが指示される。
【0010】
また、本発明の他の態様によれば、マルチメディアシステムにおける受信装置が提供される。その受信装置は、データパケットを受信する受信部と、前記データパケットのペイロードヘッダからフラグメントインジケータとフラグメントカウンタを獲得し、前記フラグメントインジケータは、前記データパケットのペイロード内のデータユニットの分割(fragmentation)に関する情報を含み、前記フラグメントカウンタは、前記データユニットの少なくとも一つのフラグメントを含み前記ペイロードに続く少なくとも一つのペイロードの数を示し、前記フラグメントインジケータが前記データパケットのペイロードが前記データユニットの最初又は最後のフラグメントでないフラグメントを含むことを示す値を含み、前記フラグメントカウンタが前記少なくとも一つのペイロードが無いことを指示する数を示す場合、前記フラグメントカウンタにより示すことができる少なくとも一つの数が再使用されると判定する制御部と、を含み、前記データユニットの全体フラグメント数は、前記フラグメントカウンタで示すことができる最大数より大きい。
【0011】
さらに、本発明の他の態様によれば、マルチメディアシステムにおける送信装置が提供される。その送信装置は、ペイロードヘッダとペイロードを生成する制御部と、前記ペイロードヘッダと前記ペイロードを含むデータパケットを送信する送信部と、を含み、前記ペイロードヘッダはフラグメントインジケータとフラグメントカウンタを含み、前記フラグメントインジケータは、前記ペイロード内のデータユニットの分割(fragmentation)に関する情報を含み、前記フラグメントカウンタは、前記データユニットの少なくとも一つのフラグメントを含み前記ペイロードに続く少なくとも一つのペイロードの数を示し、前記データユニットの全体フラグメント数が前記フラグメントカウンタで示すことができる最大数より大きい場合、前記フラグメントカウンタにより示すことができる数は再使用され、前記フラグメントインジケータに含まれた値が前記データパケットのペイロードが前記データユニットの最初又は最後のフラグメントでないフラグメントを含むことを示し、前記フラグメントカウンタが前記少なくとも一つのペイロードが無いことを指示する数を示す場合、前記フラグメントカウンタにより示すことができる数が再使用されることが指示される。
【0012】
本発明の他の様態、利得、及び顕著な特徴は、添付された図面と共に処理され、後述する詳細な説明を参照してより容易に理解できることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。
【0013】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書の全般で使われる特定用語及び語句を定義する。「~含む(include)」、「~からなる(comprise)」だけでなく、それらの派生語は限定のない包含を意味する。「または(or)」は及び/または(and/or)を含み、「~に関連する(associated with)」、「それに関連する(associated therewith)」及びそれらの派生語句は、包含する(include)、含まれる(be included within)、受容される(be contained within)、連結する(connect to or with)、接続する(couple to or with)、通信する(be communication with)、協力する(cooperate with)、相互配置する(interleave)、並置する(juxtapose)、近接する(be approximate to)、結合する(be bound to or with)、所有する(have)、性質の所有をする(have a property of)、または類以(the like)を意味し、「制御器(controller)」は少なくとも一つの動作を制御する装置、システム、またはその部分を意味し、そのような装置は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらのうちの少なくとも二つの組み合わせで実現することができる。特定の制御器に関連する機能は、集中しているか、あるいは近距離、または遠距離に分散されることもある。特定の用語及び語句が本明細書の全体で使用されるが、当業者は多くの場合に上述したような定義が過去だけでなく未来の使用にも適用されることを理解しなければならない。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、一個のデータユニットが複数のフラグメントに分割される場合、分割されたフラグメントの個数を正確に計算し、それに基づいて構成される分割情報を受信端に伝送することによって、受信端が分割情報に基づいて受信したデータパケットを効率的にマルチメディアデータに再構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態によるMMTパケットペイロードヘッダ部の構成の一例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態によるペイロードの個数を数える方法の一例を説明する図である。
図3】本発明の一実施形態によるペイロードの個数を数える方法の他の例を説明する図である。
図4】本発明の一実施形態によるペイロードの個数を数える方法の他の例を説明する図である。
図5】本発明の一実施形態により、フラグメントカウンタを再使用する場合に、フラグメントタイプ及びフラグメントカウンタを使用する方法の一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態によりフラグメントカウンタを再使用する他の方法の一例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態により、フラグメントカウンタを再使用する場合に、フラグメントタイプ及びフラグメントカウンタを使用する方法の他の例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態により、フラグメントカウンタを再使用する場合に、フラグメントタイプ及びフラグメントカウンタを使用する方法のもう一つの例を示す図である。
図9】本発明の一実施形態により、アグリゲーションフラグ(又はアグリゲーションフラグ(又はアグリゲーションインジケータ))を用いてフラグメントカウンタを再使用する一例を示す図である。
図10】本発明の一実施形態により、アグリゲーションフラグ(又はアグリゲーションインジケータ)を用いてフラグメントカウンタを再使用する他の例を示す図である。
図11】本発明の一実施形態により、アグリゲーションフラグ(又はアグリゲーションインジケータ)を用いてフラグメントカウンタを再使用する他の例を示す図である。
図12】本発明の一実施形態による送信端の装置構成の一例を示す図である。
図13】本発明の一実施形態による受信端の装置構成の一例を示す図である。
図14】本発明の一実施形態による受信端の動作の一例を示すフローチャートである。
図15】本発明の一実施形態による受信端の動作の他の例を示すフローチャートである。
図16】本発明の一実施形態による受信端の動作の他の例を示すフローチャートである。
図17】本発明の一実施形態による受信端の動作の他の例を示すフローチャートである。
図18】本発明の一実施形態による受信端の動作の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
同一の構成要素が異なる図面に記載されていたとしても、当該同一の構成要素は、できるだけ同一の参照符号及び参照番号を付して参照することとする。下記の説明で、本発明に関連した公知の機能又は構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断された場合には、その詳細な説明を省略する。また、後述する用語は、本発明の機能を考慮して定義されたものであって、ユーザー、オペレータの意図、又は慣例によって変化しうる。したがって、上記用語は、本明細書の全体内容に基づいて定義されなければならない。
【0018】
本発明は多様な変更が可能であり、多様な実施形態を有することができる。本発明の特定実施形態について図面を参照して例示し、詳細に説明する。しかしながら、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、及び/又は均等なもの又は代替を含むことが理解されなければならない。
【0019】
本願明細書に記載の各要素は、文脈中に特に明示しない限り、複数形を含むことが当業者には理解されよう。したがって、例えば、「コンポーネント表面(a component surface)」との記載は、1つ又は複数の表面を含む。
【0020】
「第1」、「第2」のように序数を含む用語が多様な構成要素を説明するために使用されるが、構成要素は、上記用語により限定されない。これらの用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1の構成要素は第2の構成要素と称され、同様に第2の構成要素も第1の構成要素と称され得る。「及び/又は」との用語は、複数の関連した記載項目の組合せ又は複数の関連した記載項目のうちいずれの項目を含む。
【0021】
文脈中に特記して明示されない限り、単数形が複数形を含むことは、当業者には容易に分かることであろう。また、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、若しくはこれらの組合せが存在するあるいは付加される可能性を予め排除しないことが理解されなければならない。
【0022】
本発明は、マルチメディアシステムにおいて送信端がマルチメディアデータを分割し、マルチメディアに関する分割情報を構成して分割されたデータと共に受信端に伝送する方法及び装置に関するものである。受信端は、分割された情報と分割されたデータを含むデータパケットを受信し、分割情報に基づいて、データパケットから獲得した分割されたデータをマルチメディアデータに再構成する方法及び装置に関する。説明の便宜上、マルチメディアシステムの一例として、MMTシステムについて説明するが、本発明の実施形態はMMTシステム以外の他の通信システムにも適用可能である。
【0023】
具体的に、本発明の実施形態では、MMTシステムにおいてマルチメディアデータごとに特性に従ってマルチメディアデータを複数のデータユニットに分割し、分割されたデータユニットをネットワーク環境に従ってMMTデータパケットで構成して伝送する方法及び装置を提案する。
【0024】
また、本発明の実施形態では、送信端から伝送されるMMTデータパケットと、MMTデータパケットの分割情報を受信し、受信した分割情報に基づいてMMTデータパケットから獲得した分割されたデータをMMTデータユニットに再構成する方法及び装置を提案する。
【0025】
以下、本発明の実施形態によるMMTデータパケットの構成及びこれを構成する方法は、次に説明する(A)、(B)のようになる。
【0026】
(A)MMTデータパケットの構成
本発明の実施形態によるMMTデータパケットは、データを含むパケットペイロード部、パケットペイロード部に関する情報を含むパケットペイロードヘッダ部、及びMMTデータパケットに関する情報を含むパケットヘッダ部を含んで構成される。
【0027】
本発明の実施形態によるMMTデータパケットの構成は、一例として図1のようになる。
【0028】
本発明の実施形態によるMMTシステムにおいて、マルチメディアデータは、その特性に応じて複数のデータユニットに分割され、一つのデータユニットは、ネットワーク状況に従って一つ又は複数のデータパケットで構成されて伝送される。ここで、マルチメディアデータの特性は、下記で説明するMFU(Media Fragment Unit)タイプに対応する。
【0029】
本発明の実施形態により、一つのデータユニットを分割して複数のデータパケットを構成する場合を仮定する。この場合、データユニットの分割情報は、同一のタイプのメディアサービスを構成するデータユニットが分割されて複数のパケットに構成されたか否かを示す情報と、分割されたパケットの対応する数と共に構成され、パケットペイロードヘッダ部に含めることができる。具体的に、本発明の実施形態により、パケットペイロードヘッダ部に含まれる情報は、例えば、フラグメントタイプ、フラグメントインジケータ、フラグメントカウンタ、及びアグリゲーションフラグなどを含むことができる。本発明の実施形態によるパケットペイロードヘッダ部に含まれる情報は、各々次のように定義される。
【0030】
-フラグメントタイプ(FT):該当パケットのペイロードに含まれるデータユニットに対応するMFUのタイプを示す。ここで、MFUとは、MMTシステムにおいて独立して消費可能な最小単位であるメディアプロセッシングユニット(以後、「MPU」と呼ぶ)を、データ転送効率を考慮して分割することにより得られる単位をいう。MFUタイプの例として、MPU metadata、Movie fragment metadata、MFUなどがある。ここで、MFUのタイプが「MFU」であることは、MPU内のすべてのメタデータを除いたマルチメディアデータのみを意味する。
【0031】
-フラグメントインジケータ(f_i):対応するパケットのペイロードに含まれるデータユニットが分割されていなければ、「全体(whole)」を示し、ペイロードが分割されたデータユニットのフラグメントを含んでいれば、フラグメントの位置情報を示すことができる。具体的に、データユニットがMFUである場合、フラグメントインジケータが「全体(whole)」であることは、パケットのペイロードが分割されていない完全なMFUを含むことを示す。フラグメントインジケータが位置情報を示す場合、フラグメントインジケータは、MFUから分割された複数のフラグメントのうちどのフラグメントがペイロードに含まれているかを示し、位置情報は、ペイロードに含まれた一つのフラグメントがMFUから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメント、最後のフラグメント、最初のフラグメント及び最後のフラグメントでない中間フラグメントであることを示すことができる。
【0032】
-フラグメントカウンタ(frag_counter):同一のデータユニット、すなわちMFUが複数のフラグメントに分割される場合、分割されたフラグメントを含むペイロードの個数を示す。言い換えれば、フラグメントカウンタは、現ペイロードが分割されたフラグメントのうちのいずれか一つを含む場合、現ペイロード以後の、複数の分割されたフラグメントのうちの現ペイロードに含まれるフラグメントの後に続くフラグメントを含むペイロードの数を示す。
【0033】
-アグリゲーションフラグ(A):現ペイロードに一つ以上のデータユニットが含まれる場合を示す。
【0034】
例えば、一つのデータユニット、すなわちMFUを10個のフラグメントに分割し、分割されたフラグメントをパケットで構成して伝送する場合を仮定する。すると、10個のフラグメントの各々を含む10個のペイロードの各々のフラグメントタイプはすべて‘MFU’であり、アグリゲーションフラグの値は‘0’であり、10個のフラグメントのうち最初のフラグメントを含む最初のペイロードのフラグメントインジケータは、ペイロードにMFUの分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントが含まれることを示し、10個のフラグメントのうち2~9番目のフラグメントの各々を含むペイロードのフラグメントインジケータは、ペイロードにMFUの分割されたフラグメントのうち最初のフラグメント及び最後のフラグメントを除いた残りのフラグメント、すなわち中間フラグメントが含まれることを示し、10個のフラグメントのうち10番目のフラグメントを含む10番目のペイロードのフラグメントインジケータは、ペイロードにMFUの分割されたフラグメントのうち最後のフラグメントが含まれることを示す。また、最初のペイロードのフラグメントカウンタは 「9」と設定され、最初のペイロード以後に、MFUの分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントを除いた残りのフラグメントを含む9個のペイロードが続くことを示し、後に続くペイロードのフラグメントカウンタは1ずつ順次に減少し、後続のペイロードが存在しない最後のペイロードのフラグメントカウンタは「0」に設定される。
【0035】
(B)MMTデータパケットを構成する方法
一般的なMMTデータパケットは、MMTシステムにおけるマルチメディアデータユニットが有するデータのサイズと、ネットワークの環境に従ってデータパケットに含まれるデータのサイズを考慮しない。そのため、データパケットのサイズの制限に基づいて様々なサイズにマルチメディアデータユニットを分割する場合、データユニットから分割されたフラグメントを含むペイロードの個数を計数する方法が必要である。例えば、MMTシステムにおいて、マルチメディアデータのサイズが、例えば、Full HD(high definition)、4K、又は8Kにますます増加するに従って、該当マルチメディアデータを構成するデータユニットのサイズもますます増加するようになる。これに対して、ネットワークを介して伝送されるパケットのサイズは制限される。したがって、ペイロードヘッダに含まれるフラグメントカウンタフィールドのサイズも制限される。図1に示すように、フラグメントカウンタが8ビットのサイズのフィールドである場合を仮定する。この場合、フラグメントカウンタは、0から255までの数を用いて表現できる。したがって、一つのデータユニットが256個以下のフラグメントに分割され各フラグメントを一つのペイロードに含めて複数のデータパケットで構成するのではなく、一つのデータユニットが257個以上のフラグメントに分割され各フラグメントを一つのペイロードに含めて複数のデータパケットで構成する場合に、データユニットから分割されたフラグメントを含むペイロードで構成されるデータパケットの個数を、フラグメントカウンタを用いて表現する方法が要求される。
【0036】
以下、本発明の実施形態では、データユニットから分割されたフラグメントを含むペイロードで構成されるデータパケットの数に従って、分割されたフラグメントを含むペイロードで構成されるデータパケットの個数をフラグメントカウンタを用いて表現する2つの方法を提案する。具体的に、第1の方法は、分割されたフラグメントを含むペイロードに対応するデータパケットの個数を所定の単位で計数する方法であり、第2の方法は、データユニットが所定の単位個数以上のフラグメントに分割されたことを示し、分割されたフラグメントを含むペイロードに対応するデータパケットの個数を所定の単位で計数する方法である。一つのデータパケットは、一つのペイロードで構成されるので、以下、本明細書では説明の便宜上、データパケットの数とペイロードの数を同一の意味で混用して使用する。
【0037】
1.本発明の第1の実施形態:データパケットが分割されたフラグメントを含むペイロードに対応するデータパケットの個数を所定の単位で計数する方法(第1の方法)。
【0038】
実施形態1-1)では、まず、一つのデータユニットがパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現可能な「最大値」より少ない個数のフラグメントに分割される場合を仮定する。この場合、一つのデータユニットが分割されたフラグメントの各々が含まれるペイロードの数は、最大値より小さい。この場合、本発明の実施形態により、該当パケットペイロードのヘッダに含まれるフラグメントカウンタの値は、現ペイロードを基準として、同一のデータユニットから分割された複数のフラグメントのうち現ペイロードに含まれる基準フラグメント以後に残りのフラグメントの各々を含むペイロードの個数を示す。それによって、最後のペイロードのフラグメントインジケータは、最後のペイロードが含むフラグメントが同一のデータユニットが分割された複数のフラグメントのうち最後のフラグメントであり、ペイロードは、同一のデータユニットに対して構成されるデータパケットのうち最後のデータパケットのペイロードであることを示す。
【0039】
実施形態1-2)では、一つのデータユニットがパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現できる「最大値」より大きい個数のフラグメントに分割される場合を仮定する。この場合、一つのデータユニットが分割されたフラグメントの各々を含むペイロードの数は、最大値で表現可能な数より大きい。それによって、本発明の実施形態によるフラグメントカウンタの値は、最大値の単位で反復して使用できる。言い換えれば、ペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドの最大値が「X」であり、一つのデータユニットから分割されたX+b個のフラグメントが各々ペイロードに含まれる場合(但し、bはXより小さいかあるいは等しい数)を仮定する。この場合、ペイロードヘッダのフラグメントカウンタの最大値がXである場合、X+b個の連続するペイロードのうち最初のX個のペイロードの各々に対するフラグメントカウンタの値は、X-1から順次に1だけ小さい値にカウントして0まで示すことができる。以後b個のペイロードの各々に対するフラグメントカウンタの値もb-1から順次に1だけ小さい値にカウントして0まで示すことができる。したがって、この場合、フラグメントカウンタは、同一のデータユニットが分割されたフラグメントに対してX個の単位ごとに現在のペイロード以後に続く残りのフラグメントを含むペイロードの個数を知らせることができる。
【0040】
図2乃至図4は、本発明の実施形態による1-1)及び1-2)の方法に対する例を示し、具体的な例として、ペイロードヘッダに含まれるフラグメントカウンタフィールドが8ビットであり、それによって合計で256個の値を表すことができると仮定する。ここで、図2は、一つのデータユニットが256個以下のフラグメントに分割され、分割された各フラグメントが一つのペイロードに含まれることによって、一つのデータユニットが256個以下のペイロードにフラグメント化される場合における、該当ペイロードのフラグメントカウンタ値の変化を示す。
【0041】
図3は、一つのデータユニットが257個以上512個以下のフラグメントに分割され、分割された各フラグメントが一つのペイロードに含まれて一つのデータユニットが257個以上512個以下のペイロードにフラグメント化される場合における、該当ペイロードのフラグメントカウンタ値の変化を示す。図4は、一つのデータユニットが513個以上768個以下のフラグメントに分割され、分割された各フラグメントが一つのペイロードに含まれて一つのデータユニットが513個以上768個以下のペイロードにフラグメント化される場合における、該当ペイロードのフラグメントカウンタ値の変化を示す。
【0042】
図2乃至図4を参照すると、frag_counterは、フラグメントカウンタを意味する。f_iは、フラグメントインジケータとして一つの完全な(complete)データユニットを指示する場合には「00」の値を有し、一つのデータユニットから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメント(開始部分)を示す場合には、「01」、一つのデータユニットから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントと最後のフラグメントを除いた中間フラグメントを示す場合には「10」、データユニットから分割されたフラグメントのうち最後のフラグメントであることを示す場合には、「11」の値を有する。
【0043】
上記した1-2)の方法の実施形態では、フラグメントインジケータがデータユニットの中間フラグメントであることを示す値である「10」である場合、フラグメントカウンタは、同一のデータユニットから分割されたフラグメントのうち他のフラグメントを含むペイロードが存在することを意味する。それによって、フラグメントカウンタは0より大きい数を有するはずである。しかしながら、本発明の実施形態では、フラグメントカウンタ値が「0」であることは、フラグメントカウンタが延長され再使用(Roll over)されることを示す。図3を参照すると、データユニットの256番目のフラグメントを含むペイロードのフラグメントインジケータが「10」である一方で、フラグメントカウンタは「0」を示す。本発明の実施形態において、フラグメントカウンタが「0」であることは、フラグメントカウンタの再使用を意味するので、すなわち、データユニットの256番目のフラグメント以後のフラグメントを含むペイロード(フラグメントカウンタb-1~0に対応するペイロード)が続くことを示すことができる。同様に、図4を参照すると、データユニットの256番目のフラグメントを含むペイロード及び512番目のフラグメントを含むペイロードの各々に対応するフラグメントインジケータが「10」である一方で、フラグメントカウンタは「0」を示し、以後データパケットを含むペイロードが続くことを示す。
【0044】
実施形態1-3)では、上記した1-2)の実施形態に対応してフラグメントカウンタを指定することにおいて、本発明の実施形態によって、送信端は、X+b個の連続するデータユニットのフラグメントを含むペイロードのうち、最初のb個のペイロードに対応するフラグメントカウンタの値としてb-1から始まり0で終わる値を使用し、その後のX個のペイロードについては、X-1から始まり0で終わる値を使用することができる。
【0045】
以下、本発明の実施形態による第2の方法は、一つのデータユニットがパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタの最大値以上の個数のフラグメントに分割され、分割された各フラグメントが一つのデータパケットのペイロードに含まれる場合に、フラグメントカウンタが再使用されることを示す情報をさらに設定できる。
【0046】
2.本発明の第2の実施形態では、一つのデータユニットが所定の単位個数以上のフラグメントに分割されることを示し、分割された各フラグメントを含むペイロードを所定の単位で計数する方法(第2の方法)。
【0047】
具体的に、一つのデータユニットが複数のフラグメントに分割され、分割された各フラグメントが一つのペイロードに含まれることにより、データユニットに対して分割されたフラグメントの数に対応するデータパケットが生成される場合を仮定する。すなわち、分割されたフラグメントに対応するペイロードの個数がパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタの最大値より大きい場合、別のパケットペイロードヘッダの構成要素として、カウンタ再使用可否のインジケータ(Roll-over Indicator)を用いてペイロードの個数がフラグメントカウンタの最大値より大きいことを示すことができる。同時に、フラグメントカウンタが延長され再使用されることによって、フラグメントカウンタの最大値の単位中に含まれる現ペイロードに続くペイロードの個数を表現できる。本発明の実施形態によるカウンタ再使用の可否のインジケータは、例えば、フラグメントタイプとアグリゲーションフラグを使用できる。実施形態2-1)により、フラグメントタイプを使用してフラグメントカウンタが再使用されることを別に示す方法を提案する。ここで、説明の便宜上、既存のフラグメントタイプがMFU(FT値が2)である場合を仮定する。実施形態2-1-1)では、一つのデータユニットがパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現できる「最大値」より少ない個数のフラグメントに分割される場合を仮定する。この場合、一つのデータユニットから分割されたフラグメントの各々が一つのペイロードに含まれることによって、データユニットのフラグメントを含むペイロードの数は最大値より小さい数を有する。これによって、本発明の実施形態によるフラグメントタイプは、MFUを示し、ペイロードのヘッダのフラグメントカウンタの値は、同一のデータユニットから分割された複数のフラグメントのうち一つを含む現ペイロードに含まれる基準フラグメント以後に続く残りのフラグメントを含むペイロードの個数を示し、最後のペイロードのフラグメントインジケータは、最後のペイロードに含まれたフラグメントが同一のデータユニットから分割された複数のフラグメントのうちの最後のフラグメントであることを示し、そのペイロードが同一のデータユニットのデータパケットのうちの最後のデータパケットのペイロードであることを示す。
【0048】
実施形態2-1-2)では、一つのデータユニットがパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現できる「最大値」より大きい個数のフラグメントに分割される場合を仮定する。この場合、一つのデータユニットから分割されたフラグメントの各々を含むペイロードの数は、最大値で表現可能な数より大きい。従って、本発明の実施形態では、フラグメントタイプの新しい値を指定して、現ペイロードに含まれるフラグメントが、現ペイロードヘッダのフラグメントカウンタのフィールドのサイズで表現できる「最大値」より大きい個数のフラグメントに分割されるデータユニットから分割されたフラグメントであることを示すことができる。上記した実施形態1-1)、1-2)、及び1-3)では、フラグメントインジケータがデータユニットの中間を示し、かつフラグメントカウンタが0である場合、同一のデータユニットから分割された複数のフラグメントのうち、現ペイロードに含まれた基準フラグメント以後の残りのフラグメントの各々を含むペイロードが、現ペイロードの後に続くことを予想できる。しかしながら、本発明の実施形態2-1-2)では、最初のペイロードが受信されれば、フラグメントタイプの新しい値を通じてフラグメントカウンタが再使用されるか否かを予想できるため、動作に対する決定を予めできるとの効果がある。例えば、既存のペイロードのフラグメントタイプがMFUであり、フラグメントカウンタの最大値がX個である状況で、一つのデータユニットから分割されるX+b個のフラグメントの各々が各ペイロードに含まれる場合(但し、bはXより小さいかあるいは等しい数)、下記の実施形態により該当ペイロードを係数できる。
【0049】
実施形態2-1-2-1)では、各ペイロードのフラグメントタイプを新しい値、例えば 「Big MFU」を用いて表し、フラグメントカウンタを、実施形態1-2)と同様に、X+b個の連続するペイロードのうち最初のX個のペイロードについては、X-1から順次に1ずつ減少して0までの値にて示すことができる。以後、b個のペイロードの各々に対するフラグメントカウンタも、b-1から順次に1ずつ減少して0までの値にて示すことができる。したがって、この場合、フラグメントカウンタは、同一のデータユニットから分割されたフラグメントのX個の単位ごとに、現ペイロードの後に続く、残りのフラグメントを含むペイロードの個数を知らせることができる。
【0050】
実施形態2-1-2-2)により、X+b個の連続するペイロードのうち最初のX個のペイロードについては、フラグメントタイプを新しいタイプである「Big MFU」とし、フラグメントカウンタを、X-1から順次に1ずつ減少して0までの値にて示すことができる。以後、b個のペイロードに対して、フラグメントタイプは、既存のタイプである「MFU」で示し、フラグメントカウンタを、b-1から順次に1ずつ減少して0までの値にて示すことができる。
【0051】
図5乃至図6は、実施形態2-1-2-1)及び2-1-2-2)の各々に対する具体的な例を示し、ペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドが8ビットであり、それによって合計で256個の値を表すことができると仮定する。ここで、図5は、本発明の実施形態により、一つのデータユニットが257個以上512個以下のフラグメントに分割され、分割された各フラグメントが一つのペイロードに含まれて一つのデータユニットが257個以上512個以下のペイロードにフラグメント化される場合、ペイロードの全体を新たなフラグメントタイプであるBig MFU(FT値が3)として指定する方法を示す。
【0052】
図6及び図7は、本発明の実施形態により、フラグメントカウンタを延長して再使用する場合に、フラグメントカウンタが最後に再使用されるペイロードのみに対しては既存のフラグメントタイプであるMFU(FT値が2)を指定し、残りは新たなフラグメントタイプであるBig MFU(FT値が3)を指定する方法の例を示す。ここで、フラグメントタイプの名称として使用するBig MFUは、一例として使用するもので、Big MFUは、他の用語に置き換えて定義し、一つのデータユニットがフラグメントカウンタが表現できる最大値より大きい数のフラグメントに分割される場合と、そうでない場合とを区別して識別できる値として定義する。言い換えれば、本発明の実施形態によるBig MFUは、限定されたサイズを有するフラグメントカウンタが延長されて1回以上再使用される場合を示す。したがって、FTの値が、例えばMFUである場合に2、Big MFUである場合に3に設定される例を説明しただけで、FT値がこれに限定されるものではなく、2つの異なるタイプを区別できる数である場合には、他の値に設定可能である。
【0053】
実施形態2-1-2-3)では、上記した実施形態2-1-2-1及び2-1-2-2)に対応してフラグメントカウンタを指定する場合において、本発明の他の実施形態によりX+b個の連続するペイロードのうち最初のb個のペイロードに対するフラグメントカウンタをb-1から順次に1ずつ減少して0までの値にて示すことができる。以後、X個のペイロードについては、X-1から順次に1ずつ減少して0までの値を使用することができる。
【0054】
実施形態2-1-3)による第2の方法において、フラグメントタイプにおいて現ペイロードに含まれるデータユニットが現ペイロードヘッダのフラグメントカウンタのフィールドのサイズで表現可能な最大値より大きい個数のフラグメントに分割され、分割された各フラグメントが一つのペイロードに含まれるために、データユニットが最大値より大きい数のペイロードにフラグメント化されていることを示す方法の他の実施形態として、現ペイロードのフラグメントタイプがMFUであり、フラグメントカウンタにより計数できる最大値がX個であるとの仮定のもとで、一つのデータユニットがn*X+c個のフラグメントに分割されたと仮定する(但し、nは自然数であり、cはXより小さいかあるいは等しい数)。この場合、上記した実施形態2-1-2-1)及び2-1-2-2)と同様に、データユニットから分割されたn*X+c個のフラグメントのうち最初のX個のペイロードに対しては、フラグメントカウンタをX-1から順次に1ずつ減少して0までの値にて示し、以後のペイロードに対してはX個のペイロードごとにフラグメントカウンタをX-1から順次に1ずつ減少して0までの値を再使用可能にする。フラグメントタイプについては、実施形態2-1-2-2)と同様に、フラグメントカウンタが再使用される度に、フラグメントタイプの新たな値を付与し、最後に再使用される場合に対応するc個のペイロードのみに対して既存のフラグメントタイプであるMFUを指定可能にする。図8は、実施形態2-1-3)に関する例として、ペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドが8ビットであり、それによって合計256個の値を表すことができるとの仮定で、一つのデータユニットが513個以上768個以下のフラグメントに分割され、各フラグメントが一つのペイロードに含まれることによって、データユニットから分割されたフラグメントの各々に対応するペイロードにフラグメント化される場合に、各々のフラグメントカウンタ値とフラグメントタイプの変化を例として示す。既存のフラグメントタイプがMFU(FT値2)である場合、フラグメントカウンタを最初に使用した256個のペイロードをRoll2 MFU(FT値4)との新しいフラグメントタイプにて示し、フラグメントカウンタを2番目に再使用した256個のペイロードをRoll1 MFU(FT値3)との新しいフラグメントタイプにて示し、残りのペイロードに対しては既存のフラグメントタイプであるMFU(FT値2)を示す。このように、新たなフラグメントタイプの値を、既存のフラグメントタイプの値にnを加えた数から、フラグメントカウンタが再使用される度に1ずつ減少するように指定する場合、フラグメントインジケータの値がデータユニットの中間である‘10’を示し、フラグメントカウンタの値が0である場合、フラグメントタイプ値から、今後フラグメントカウンタが何回さらに再使用されるかを逆算することができる。図8を参照すると、ペイロードの総個数が2*256+c個である場合、フラグメントタイプ値を4(=2+2)、3、2の順に使用すれば、フラグメントインジケータが10であり、フラグメントカウンタが0である度に、受信端は、今後フラグメントカウンタを何回再使用するかを知ることができ、フラグメントカウンタが再使用される場合には最大256個のペイロードがさらに残っていることが予めわかる。この場合でも、フラグメントタイプの名称又は値は、フラグメントカウンタが再使用されるときを区別できる他の名称又は値に置き換えることができる。実施形態2-2)の他の実施形態により、上記した2-1-3)の方法のフラグメントカウンタを指定する場合において、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初にc個のフラグメントカウンタについてはc-1から順次に1ずつ減少して0までの値にて示すことができる。以後、n*X個のペイロードは、X-1から0まで繰り返し使用することができる。
【0055】
実施形態2-2-1)の他の実施形態として、アグリゲーションフラグを用いて個別にフラグメントカウンタが再使用されることを示す方法を提案する。ここで、既存のアグリゲーションフラグは、一つのペイロードに複数のデータユニットが含まれる場合を示す。一方、一つのデータユニットがパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現可能な最大値より少ない個数のフラグメントに分割され、各フラグメントが一つのペイロードに含まれ、データユニットのフラグメントに対応するペイロードにフラグメント化される場合を仮定する。この場合、本発明の実施形態によるアグリゲーションフラグは、一つのデータユニットを含んでいることを指示(A値が0)し、ペイロードヘッダのフラグメントカウンタの値は、同一のデータユニットから分割されたフラグメントのうち現ペイロードの以後に続く残りのフラグメントを含むペイロードの個数を示し、ペイロードのうち最後のペイロードのフラグメントインジケータは、同一のデータユニットの最後のデータパケットに対応する最後のフラグメントであることを示す。
【0056】
実施形態2-2-2)として、一つのデータユニットがパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現できる最大値より大きい個数のフラグメントに分割され、各フラグメントが一つのペイロードに含まれ、分割されたフラグメントに対応するペイロードにフラグメント化される場合、アグリゲーションフラグの値を「1」に指定することによって、現在ペイロードに含まれたデータユニットが、現在のペイロードヘッダのフラグメントカウンタのフィールドのサイズで表現可能な最大値より大きい数のフラグメントに分割され、分割されたフラグメントに対応するペイロードにフラグメント化されることを示す値として使用できる。実施形態2-2-2)では、フラグメントインジケータが00でなく、異なる値、すなわち10を有していれば、一つのデータユニットのフラグメントを含むペイロードのすべてがまだ受信されていないことを意味する。従って、アグリゲーションフラグの値は0であるはずだが、例外的にアグリゲーションフラグの値が1に設定されることによって、フラグメントカウンタが再使用されると予想できる。これは、上記した実施形態2-1)と同様に、方法1-1)、1-2)、及び1-3)において、フラグメントインジケータがデータユニットの中間を示し、フラグメントカウンタが0である場合が発生すると、データユニットのフラグメントのうち現ペイロード以後の残りのフラグメントを含むペイロードが、受信したペイロードの数がフラグメントカウンタの最大値に到達するまで続いて受信されると予想できる。一方、実施形態2-2-2)では、アグリゲーションフラグを通じて、データユニットから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントを含むペイロードを受信すれば、フラグメントカウンタが再使用されるか否かを予想できるため、動作に対する決定を予めできるとの効果がある。例えば、フラグメントカウンタが計数できる最大値がX個であるとの仮定のもとで、一つのデータユニットがX+b個のフラグメントに分割され、各フラグメントが一つのペイロードに含まれることで、合計X+b個のフラグメントに対応するペイロードにフラグメント化される場合に(但し、bはXより小さいかあるいは等しい数)、次の実施形態によりペイロードの数が計数される。まず、実施形態2-2-2-1)により、各ペイロードのアグリゲーションフラグを「1」に指定し、フラグメントカウンタを、方法1-2)と同様に、X+b個の連続するペイロードのうち最初のX個のペイロードについては、X-1から順次に1ずつ減少して0までの値にて示し、その後、以後のb個のペイロードについては、b-1から順次に1ずつ減少して0までの値にて示すことができる。したがって、この場合、実施形態によるフラグメントカウンタは、同一のデータユニットから分割されたフラグメントを含むペイロードについてのX個の単位ごとに、現ペイロードを基準として、現ペイロードに含まれるフラグメントの後に受信される残りのフラグメントを含むペイロードの数を示すことができる。
【0057】
実施形態2-2-2-2)の他の実施形態により、同一のデータユニットから分割されたX+b個のフラグメントを含む連続するペイロードのうち最初のX個のペイロードに対してアグリゲーションフラグを1に指定し、X個のペイロードのフラグメントカウンタの値として、X-1から順次に1ずつ減少して0までの値を使用できる。以後、b個のペイロードのフラグメントカウンタの値に対してはアグリゲーションフラグを0に指定し、フラグメントカウンタの値としてb-1から順次に1ずつ減少して0までの値を使用できる。
【0058】
図9乃至図11は、上記した実施形態2-2-1)乃至2-2-2-2)の各々に対する例を示す。ここで、説明の便宜上、ペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドが8ビットであり、合計256個の値を表すことができる状況を仮定する。この場合、図9は、本発明の実施形態により、一つのデータユニットが256個以下のフラグメントに分割され、各フラグメントが一つのペイロードに含まれて分割されたフラグメントに対応するペイロードにフラグメント化される場合の一例を示す。図10は、本発明の実施形態により、一つのデータユニットが257個以上512個以下のフラグメントに分割され、各フラグメントが一つのペイロードに含まれて分割されたフラグメントに対応するペイロードにフラグメント化される場合に、ペイロード全体のアグリゲーションフラグの値を1に指定する方法の一例を示す。図11は、本発明の実施形態により、フラグメントカウンタを延長して再使用する場合、フラグメントカウンタが最後に再使用されるペイロードのみに対してアグリゲーションフラグを0に指定し、残りは1に指定する方法に対する例を示す。
【0059】
図12は、本発明の一実施形態による送信端の装置構成の一例を示す。
【0060】
図12を参照すると、MMTデータパケット送信装置1200は、一例として上記した(A)、(B)の実施形態により、MMTデータパケットの構成に対応するMMTデータパケットを生成するMMTデータパケット生成部1204、マルチメディアデータの特性とネットワーク環境の特性を考慮してMMTデータパケット生成部1204のMMTデータパケットの生成動作及びMMTデータパケット送受信部1206のMMTデータパケットの伝送動作を制御する制御部1202、及び生成したMMTデータパケットを送信するMMTデータパケット送受信部1206を含む。制御部1202は、データユニットが複数のフラグメントに分割され各フラグメントがMMTデータパケットのペイロードに含まれる場合に、MMTデータパケットにて送信しようとするデータユニットに関する分割情報を、パケットペイロードヘッダに含めるように構成できる。分割情報についてはすでに述べたので、ここではその詳細な説明を省略する。
【0061】
本発明の実施形態による制御部1202は、一つのデータユニットをパケットペイロードヘッダに含まれるフラグメントカウンタフィールドの最大値より少ない数に分割したか否かに基づいて、上記したような実施形態により、該当ペイロードのフラグメントカウンタ値を設定し、設定したフラグメントカウンタの値と、フラグメントカウンタの値を設定する方法を示す情報を含む分割情報をパケットペイロードヘッダに含めてMMTデータパケットを構成し、送信側に伝送するようにMMTデータパケット送受信部1206を制御することができる。
【0062】
図13は、本発明の実施形態による受信端の装置構成の一例を示す。
【0063】
図13を参照すると、本発明の実施形態によるMMTデータパケット受信装置1300は、例えば上記した(B)のMMTデータパケットの構成方法に対応して構成されたMMTデータパケットを受信するMMTデータパケット送受信部1304、マルチメディアデータの特性とネットワーク環境の特性を考慮してMMTデータユニット再構成部1306のMMTデータユニットに対する再構成動作及びMMTデータパケット送受信部1304の受信動作を制御する制御部1302、及び受信したMMTデータパケットのペイロードから獲得したフラグメントに基づいて、同一のMMTデータユニットを再構成するMMTデータユニット再構成部1306を含んで構成できる。
【0064】
具体的に、本発明の実施形態によるMMTデータパケット送信装置1200の動作及びそれに対応するMMTデータパケット受信装置1300の動作を説明する。
【0065】
本発明の実施形態の一例は、フラグメントカウンタの値が再使用されるか否かを指示しない第1のスキームに関する。この場合、一つのデータユニットがいくつかのフラグメントに分割され、分割された各フラグメントを一つのペイロードに含めて複数のデータパケットにて構成する場合を仮定する。このとき、一つのデータユニットが、パケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現できる最大値、例えばXより少ない個数であるa個のフラグメントに分割され、a個のフラグメントの各々に対応するペイロードにフラグメント化される場合、各ペイロードのフラグメントカウンタの値は、a-1から0まで1ずつ減少するように設定できる。他の例として、一つのデータユニットが分割された最大値Xより大きい数であるn*X+cのフラグメントに対応するペイロードにフラグメント化される場合(但し、cはXより小さいかあるいは等しい正の整数)、各ペイロードのフラグメントカウンタの値は、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のX個の連続するペイロードに対するフラグメントカウンタの値をX-1から0まで1ずつ減少して(n-1)回再使用し、最後的にc個のペイロードのフラグメントカウンタの値をc-1から0まで1ずつ減少するように設定できる。このとき、各ペイロードのフラグメントインジケータは、該当ペイロードがデータユニットの最初のフラグメントを含む場合に「01」と示され、該当ペイロードがデータユニットのフラグメントのうち最初のフラグメント及び最後のフラグメントを除いた中間フラグメントを含む場合に「10」と示され、該当ペイロードがデータユニットの最後のフラグメントを含む場合に「11」と示される。
【0066】
図14は、本発明の一実施形態による受信端の動作の一例を示すフローチャートである。ここで、本発明の実施形態により、フラグメントカウンタを再使用するか否かについてのインジケータを個別に設定しない場合を仮定する。
【0067】
図14を参照すると、ステップ1400において、MMTデータパケット受信装置1300は、送信端から伝送されたMMTデータパケットを受信する。MMTデータパケット受信装置1300は、MMTデータパケットを構成するパケットペイロードヘッダから分割情報を、パケットペイロードからデータパケットを獲得する。ステップ1402において、MMTデータパケット受信装置1300は、分割情報からフラグメントインジケータを獲得し、獲得したフラグメントインジケータの値に基づいてペイロードが一つのデータユニットから分割されたフラグメントを含むか否かを確認する。上記したように、フラグメントインジケータが「00」を示す場合、ペイロードが完全なデータユニットを含むことを意味し、フラグメントインジケータが「00」以外の値を示す場合には、ペイロードがデータユニットから分割されたフラグメントを含むことを意味する。
【0068】
上記確認の結果、ペイロードに完全なデータユニットが含まれる場合、MMTデータパケット受信装置1300は動作を終了する。
【0069】
上記確認の結果、ペイロードにデータユニットから分割されたフラグメントが含まれる場合、ステップ1404に進行する。ステップ1404において、MMTデータパケット受信装置1300は、分割情報に含まれたフラグメントインジケータを通じてペイロードに含まれたデータユニットのフラグメントの位置を確認する。
【0070】
上記確認の結果、ステップ1406において、上記結果がデータユニットから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントを示す場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1400に戻り、次のデータユニットのフラグメントの受信のために待機する。
【0071】
上記確認の結果、ステップ1408において、確認の結果がデータユニットから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1412に進行する。ステップ1412において、MMTデータパケット受信装置1300は、フラグメントカウンタの値が「0」であるか否かを確認する。その結果、フラグメントカウンタの値が「0」に設定されている場合、MMTデータパケット受信装置1300は、本発明の実施形態のステップ1414において、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知できる。すなわち、本発明の実施形態によるMMTデータパケット受信装置1300は、受信したパケットペイロードヘッダ内にフラグメントカウンタの値が再使用されるか否かが個別の情報に設定されなくても、フラグメントインジケータが、ペイロードに含まれるフラグメントの位置がデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもないことを示し、かつ、フラグメントカウンタの値が「0」である場合に、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知できる。
【0072】
上記確認の結果、フラグメントカウンタの値が「0」でない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1418に進行し、データユニットが分割されたフラグメントを含むすべてのデータパケットが受信されたか否かを確認する。上記確認の結果、すべてのデータパケットが受信された場合に動作を終了する。上記確認の結果、すべてのデータパケットをまだ受信していない場合、ステップ1400に戻り、データユニットの次のフラグメントを含むデータパケットの受信のために待機する。
【0073】
ステップ1404の確認の結果、ステップ1410において、データユニットの最後のフラグメントである場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1416に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されないことを認知する。
【0074】
図14の実施形態では、説明の便宜上、MMTデータパケット受信装置1300は、フラグメントインジケータを通じてペイロードに含まれたフラグメントの位置を確認し、その後フラグメントカウンタを確認しているが、動作のフローの順番は、MMTデータパケット受信装置1300がフラグメントカウンタの再使用をするか否かを判定する動作に影響しない。したがって、他の実施形態により、動作は他の順序でも実行できる。すなわち、図14の実施形態では、MMTデータパケット受信装置1300が、受信したペイロードに含まれるフラグメントがデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもなく、フラグメントカウンタが「0」を示す2つの条件を同時に満たす場合、フラグメントカウンタが再使用されることを認知する実施形態を説明するための一例として理解することができる。
【0075】
本発明の実施形態では、一つのデータユニットが複数のフラグメントに分割される場合、分割されたフラグメントの数がパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現可能な最大値、例えばXより少ない個数であるa個であり、各フラグメントが一つのペイロードに含まれる場合を仮定する。この場合、各ペイロードのフラグメントカウンタの値は、a-1から0まで順次に1ずつ減少する。この場合、各ペイロードのフラグメントタイプはMFUを示す。一つのデータユニットが最大値より大きい数、すなわちn*X+c個のフラグメントに分割され、各フラグメントが一つのペイロードに含まれる場合(但し、cはXより小さいかあるいは等しい正の整数)、各ペイロードのフラグメントカウンタは、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のX個の連続するペイロードに対してフラグメントカウンタの値をX-1から0まで1ずつ順次に減少して合計(n-1)回再使用され、最後のc個のペイロードのフラグメントカウンタの値をc-1から0まで順次に1ずつ減少する。このとき、本発明の他の実施形態により、各ペイロードのフラグメントカウンタを再使用するか否かに関するインジケータを「再使用」に設定できる。各ペイロードのフラグメントインジケータは、該当ペイロードが同一のデータユニットの最初のフラグメントを含む場合には「01」に設定され、同一のデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもないフラグメント、すなわち中間フラグメントを含む場合には「10」に設定され、同一のデータユニットの最後のフラグメントを含む場合には「11」に設定される。一実施形態により、フラグメントカウンタの再使用の可否に対するインジケータは、フラグメントカウンタの特定の値に対して設定されて、フラグメントカウンタを再使用するか否かを示すことができる。
【0076】
図15は、本発明の一実施形態による受信端の動作の他の例を示すフローチャートである。ここで、本発明の実施形態により、フラグメントカウンタの再使用の可否に対するインジケータをフラグメントカウンタの特定の値に対して設定して、フラグメントカウンタを再使用するか否かを示す場合を仮定する。
【0077】
図15を参照すると、ステップ1500乃至ステップ1504において、MMTデータパケット受信装置1300は、図14のステップ1400乃至ステップ1404と同様に動作するので、その重複説明を省略する。
【0078】
ステップ1506において、確認の結果、獲得したペイロードがデータユニットの最初のフラグメントを含む場合、MMTデータパケット受信装置1300は、本発明の実施形態によるステップ1512で、フラグメントカウンタの値がカウンタ再使用の可否を示す特定の値に設定されるか否かを確認する。その結果、特定の値に設定されていない場合、ステップ1518に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されないことを認知する。確認の結果、特定の値に設定されている場合、ステップ1516に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知する。
【0079】
ステップ1508において、確認の結果、獲得したペイロードにデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもないフラグメントが含まれる場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1514に進行する。ステップ1514において、MMTデータパケット受信装置1300は、フラグメントカウンタの値が「0」であるか否かを確認する。上記確認の結果、「0」に設定される場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1516において、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知できる。この場合、本発明の実施形態によるMMTデータパケット受信装置1300は、フラグメントカウンタの値が再使用されるか否かについての個別の設定をしなくても、フラグメントインジケータの位置がデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもないフラグメントであることを示すと同時に、フラグメントカウンタの値が「0」である場合に、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知できる。
【0080】
ステップ1514の確認の結果、フラグメントカウンタの値が「0」でない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1520に進行し、データユニットから分割されるすべてのフラグメントが受信されたか否かを確認し、確認の結果、すべてのフラグメントが受信された場合に動作を終了する。上記確認の結果、すべてのフラグメントをまだ受信していない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1500に戻り、データユニットの次のフラグメントの受信のために待機する。
【0081】
ステップ1510において、確認の結果、獲得したペイロードにデータユニットの最後のフラグメントが含まれる場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1518に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されないことを認知し、ステップ1520に進行する。
【0082】
本発明の他の実施形態において、一つのデータユニットが複数のフラグメントに分割され、分割されたフラグメントの数が、パケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現可能な最大値の一例としてのXより小さい数であるa個であり、各フラグメントが一つのペイロードに含まれる場合、各ペイロードのフラグメントカウンタの値はa-1から0まで順次に1ずつ減少する。各ペイロードのフラグメントタイプは、MFUを示す。他の例として、一つのデータユニットが最大値であるXより大きい数、すなわちn*X+c個のフラグメントに分割され、各フラグメントが一つのペイロードに含まれる場合(但し、cはXより小さいかあるいは等しい正の整数)、各ペイロードのフラグメントカウンタは、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のX個の連続するペイロードに対してフラグメントカウンタの値をX-1から0まで1ずつ順次に減少して合計(n-1)回再使用され、最後のc個のペイロードのフラグメントカウンタの値をc-1から0まで順次に1ずつ減少する。ここで、本発明の他の実施形態により、各ペイロードのアグリゲーションフラグ(又は、アグリゲーションインジケータ)がフラグメントカウンタの再使用の可否を示すように設定する。具体的に、各ペイロードのアグリゲーションフラグは、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のn*X個の連続するペイロードに対してカウンタ再使用の可否に対するインジケータを「再使用」に設定し、最後のc個のペイロードのカウンタ再使用の可否に対するインジケータを「再使用しない」に設定する。各ペイロードのフラグメントインジケータは、該当ペイロードがデータユニットから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントを含む場合には「01」に設定され、データユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでないフラグメント、すなわち中間フラグメントを含む場合には「10」に設定され、データユニットの最後のフラグメントを含む場合には「11」の値に設定される。
【0083】
本発明の他の実施形態において、一つのデータユニットが複数のフラグメントに分割され、複数のフラグメントの数がパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現可能な最大値の一例であるXより小さい数であるa個である場合、各ペイロードのフラグメントカウンタは、a-1から0まで順次に1ずつ減少する。各ペイロードのフラグメントタイプは、MFUを示す。他の実施形態により、一つのデータユニットが最大値であるXより大きい数であるn*X+c個のフラグメントに分割される場合(但し、cはXより小さいかあるいは等しい正の整数)、分割されたフラグメントの各々が一つのペイロードに含まれ、各ペイロードのフラグメントカウンタは、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のX個の連続するペイロードに対してフラグメントカウンタの値をX-1から0まで順次に1ずつ減少して合計(n-1)回再使用され、最後のc個のペイロードのフラグメントカウンタの値をc-1から0まで順次に1ずつ減少する。本発明の実施形態では、フラグメントカウンタを再使用するか否かを示すために、フラグメントタイプを使用できる。具体的な例として、各ペイロードのフラグメントタイプをBig MFUとして示し、フラグメントカウンタを再使用するか否かを示すことができる。この場合にも、各ペイロードのフラグメントインジケータは、該当ペイロードがデータユニットの最初のフラグメントを含む場合に「01」で示され、ペイロードがデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもないフラグメントを含む場合に「10」で示され、ペイロードがデータユニットの最後のフラグメントを含む場合に「11」で示される。
【0084】
本発明の他の実施形態において、一つのデータユニットが複数のフラグメントに分割され、複数のフラグメントの数がパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現できる最大値の一例としてのXより少ない個数であるa個である場合を仮定する。このとき、分割されたフラグメントの各々は、一つのペイロードに含まれ、各ペイロードのフラグメントカウンタは、a-1から0まで順次に1ずつ減少する。各ペイロードのフラグメントタイプは、MFUを示す。他の実施形態により、一つのデータユニットが最大値であるXより多いn*X+c個のフラグメントに分割され(但し、cはXより小さいかあるいは等しい正の整数)、分割された各フラグメントが一つのペイロードに含まれる場合、各ペイロードのフラグメントカウンタの値は、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のX個の連続するペイロードに対してフラグメントカウンタの値をX-1から0まで順次に1ずつ減少して合計(n-1)回再使用され、最後のc個のペイロードのフラグメントカウンタの値をc-1から0まで1ずつ順次に減少する。各ペイロードのフラグメントタイプは、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のn*X個の連続するペイロードに対してフラグメントタイプを「Big MFU」とし、最後のc個のペイロードのフラグメントタイプをMFUとする。各ペイロードのフラグメントインジケータは、該当ペイロードがデータユニットから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントを含む場合 「01」で示され、ペイロードが最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもない中間フラグメントを含む場合 「10」で示され、ペイロードがデータユニットの最後のフラグメントを含む場合「11」で示される。
【0085】
図16は、本発明の一実施形態による受信端の動作の他の例を示すフローチャートである。図16の実施形態では、フラグメントカウンタの再使用の可否をフラグメントタイプの値を用いて示す場合を仮定する。例えば、フラグメントタイプが「Big MFU」に設定される場合に、フラグメントカウンタの再使用を示すと仮定する。
【0086】
図16を参照すると、ステップ1600乃至ステップ1604で、MMTデータパケット受信装置1300は、図14のステップ1400乃至ステップ1404の動作と同様に動作するので、その重複説明を省略する。
【0087】
ステップ1604での確認の結果、ステップ1606において、確認の結果がペイロードにデータユニットから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントを含む場合を示すと、ステップ1612で、MMTデータパケット受信装置1300は、ペイロードに対するフラグメントタイプの値がフラグメントカウンタの再使用の可否を示す特定値の一例として、「Big MFU」に設定されるか否かを確認する。その確認の結果、「Big MFU」と設定されていない場合、ステップ1618に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されないことを認知する。上記確認の結果、特定値に設定されている場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1616に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知する。
【0088】
ステップ1608において、確認の結果、ペイロードに含まれたフラグメントがデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1614に進行する。ステップ1614において、MMTデータパケット受信装置1300は、ペイロードに対するフラグメントカウンタの値が「0」であるか否かを確認する。確認の結果、「0」に設定されている場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1616において、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知できる。この場合、本発明の実施形態によるMMTデータパケット受信装置1300は、個別にフラグメントカウンタの値が再使用されるか否かが設定されなくても、フラグメントインジケータがペイロードにデータユニットの最初のフラグメントでもなく、最後のフラグメントでもないフラグメントを含むことを示すと同時に、フラグメントカウンタの値が「0」である場合に、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知できる。
【0089】
上記確認の結果、「0」でない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1620に進行し、データユニットから分割されたすべてのフラグメントが受信されたか否かを確認し、すべてのフラグメントが受信された場合に動作を終了する。上記確認の結果、すべてのフラグメントがまだ受信されていない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1600に戻り、データユニットの次のフラグメントを含むペイロードで構成されるデータパケットの受信のために待機する。
【0090】
ステップ1610において、確認の結果、ペイロードにデータユニットの最後のフラグメントが含まれる場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1618に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されないことを認知し、ステップ1620に進行する。
【0091】
本発明の他の実施形態において、一つのデータユニットが複数のフラグメントに分割され、複数のフラグメントの数がパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現できる最大値の一例としてXより少ない個数であるa個である場合を仮定する。このとき、各フラグメントは、一つのペイロードに含まれ、各ペイロードのフラグメントカウンタの値はa-1から0まで1ずつ順次に減少する。このとき、各ペイロードのフラグメントタイプは「MFU」を示す。他の例として、一つのデータユニットが最大値であるXより大きいn*X+c個のフラグメントに分割され、各フラグメントが一つのペイロードに含まれる場合(但し、cはXより小さいかあるいは等しい正の整数)、各ペイロードのフラグメントカウンタの値は、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のX個の連続するペイロードに対してフラグメントカウンタの値をX-1から0まで順次に1ずつ減少して合計(n-1)回再使用され、最後のc個のペイロードのフラグメントカウンタの値はc-1から0まで順次に1ずつ減少する。各ペイロードのフラグメントタイプは、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のX個の連続するペイロードに対してフラグメントタイプの値をn+FTに設定し、以後、X個の単位でフラグメントタイプの値を1ずつ順次に減少して1+FTまで使用した後、最後のc個のペイロードのフラグメントタイプの値はFTで示される。同様に、各ペイロードのフラグメントインジケータは、該当ペイロードがデータユニットが分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントを含む場合に「01」で示され、ペイロードが含むフラグメントがデータユニットの最初のフラグメントでもなく、最後のフラグメントでもない場合には「10」で示され、ペイロードが最後のフラグメントを含む場合には「11」の値で示される。
【0092】
図17は、本発明の実施形態による受信端の動作の他の例を示すフローチャートである。図17の実施形態では、フラグメントカウンタを再使用するか否かを、例えば「round1 MFU」、「round2 MFU」とフラグメントカウンタの再利用回数を用いてフラグメントタイプの値を記すことにより示すと仮定する。
【0093】
図17を参照すると、ステップ1700乃至ステップ1704でMMTデータパケット受信装置1300は、図14のステップ1400乃至ステップ1404の動作と同様に動作するので、その重複説明を省略する。
【0094】
ステップ1704での確認の結果、ステップ1706において、獲得したペイロードにデータユニットから分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントを含む場合、MMTデータパケット受信装置1300は、フラグメントタイプの値がカウンタ再使用の可否を示す特定値に設定されているか否かを確認する。その確認の結果、「MFU」として設定されている場合、ステップ1718に進行してフラグメントカウンタの値が再使用されないことを認知する。確認の結果、特定値、すなわちround1 MFUまたはround2 MFUのように設定されている場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1716に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知する。
【0095】
上記確認の結果、ステップ1708において、ペイロードに含まれたフラグメントがデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1714に進行する。ステップ1714において、MMTデータパケット受信装置1300は、フラグメントカウンタの値が「0」であるか否かを確認する。その確認の結果、「0」に設定されている場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1716において、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知できる。この場合、本発明の実施形態によるMMTデータパケット受信装置1300は、個別にフラグメントカウンタの値が再使用されるか否かが設定されなくても、フラグメントインジケータが、ペイロードに含まれたフラグメントがデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもないことを示し、同時に、フラグメントカウンタの値が「0」である場合に、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知できる。
【0096】
上記確認の結果、「0」でない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1720に進行してデータユニットから分割されるすべてのフラグメントが受信されたか否かを確認し、すべてのデータパケットが受信された場合に動作を終了する。確認の結果、すべてのフラグメントがまだ受信されていない場合、ステップ1700に戻り、次のフラグメントを含むペイロードで構成されるデータパケットの受信のために待機する。
【0097】
ステップ1710で、ペイロードに含まれたフラグメントがデータユニットの最後のフラグメントである場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1718に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されないと認知し、ステップ1720に進行する。
【0098】
本発明の他の実施形態において、一つのデータユニットが複数のフラグメントに分割され、複数のフラグメントの数がパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現できる最大値、例えば、Xより少ない個数であるa個である場合、各フラグメントが一つのペイロードに含まれ、各ペイロードのフラグメントカウンタの値は、a-1から0まで1ずつ順次に減少する。このとき、各ペイロードのフラグメントタイプがMFUを示すように設定される。他の例として、一つのデータユニットが分割されたフラグメントの数が最大値であるXより大きいn*X+c個である場合(但し、cはXより小さかいかあるいは等しい正の整数)、分割された各フラグメントが一つのペイロードに含まれ、各ペイロードのフラグメントカウンタの値は、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のX個の連続するペイロードに対してフラグメントカウンタをX-1から0まで1ずつ順次に減少して合計(n-1)回再使用し、最後のc個のペイロードは、c-1から0まで順次に1ずつ減少させる。本発明の実施形態により、各ペイロードのアグリゲーションフラグ(又は、アグリゲーションインジケータ)が、フラグメントカウンタの再使用を示す特定値の一例として「1」に設定されてもよい。ここで、各ペイロードのフラグメントインジケータは、該当ペイロードがデータユニットの分割されたフラグメントのうち最初のフラグメントを含む場合に「01」と示され、ペイロードに含まれたフラグメントがデータユニットの最初のフラグメントでもなく、最後のフラグメントでもない場合に「10」と示され、ペイロードに含まれたデータユニットの最後のフラグメントが含まれた場合に「11」と示される。
【0099】
本発明の他の実施形態において、一つのデータユニットが複数のフラグメントに分割され、複数のフラグメントの数がパケットペイロードヘッダのフラグメントカウンタフィールドのサイズで表現できる最大値の一例であるXより少ない個数であるa個である場合を仮定する。このとき、各フラグメントは一つのペイロードに含まれ、各ペイロードのフラグメントカウンタの値はa-1から0まで1ずつ順次に減少する。各ペイロードのフラグメントタイプはMFUを示す。他の例により、一つのデータユニットが分割されたフラグメントの数が最大値であるXより大きいn*X+c個である場合(但し、cはXより小さいかあるいは等しい正の整数)を仮定する。この場合、分割された各フラグメントは、一つのペイロードに含まれ、各ペイロードのフラグメントカウンタは、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のX個の連続するペイロードに対してフラグメントカウンタの値をX-1から0まで1ずつ順次に減少して合計(n-1)回再使用され、最後のc個のペイロードのフラグメントカウンタの値をc-1から0まで順次に1ずつ減少する。本発明の実施形態により、各ペイロードのアグリゲーションフラグ(又はアグリゲーションインジケータ)は、n*X+c個の連続するペイロードのうち最初のn*X個の連続するペイロードに対してアグリゲーションフラグ(又は、アグリゲーションインジケータ)を「1」に設定され、フラグメントカウンタの再使用を示し、最後のc個のペイロードのアグリゲーションフラグ(又は、アグリゲーションインジケータ)は「0」に設定される。ここで、各ペイロードのフラグメントインジケータは、該当ペイロードがデータユニットの最初のフラグメントを含む場合に「01」と示され、ペイロードに含まれるフラグメントがデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもない場合に「10」と示され、ペイロードを含むフラグメントがデータユニットの最後のフラグメントである場合に「11」と示される。図18は、本発明の一実施形態による受信端の動作の他の例を示すフローチャートである。図18の実施形態では、フラグメントカウンタを再使用するか否かをアグリゲーションフラグ(又はアグリゲーションインジケータ)の特定値、例えば「1」に設定して指示する場合を仮定する。
【0100】
図18を参照すると、ステップ1800乃至ステップ1804において、MMTデータパケット受信装置1300は、図14のステップ1400乃至ステップ1404の動作と同様に動作するので、その重複説明を省略する。
【0101】
ステップ1806において、確認の結果、獲得したペイロードにデータユニットの最初のフラグメントが含まれる場合、MMTデータパケット受信装置1300は、アグリゲーションフラグ(又は、アグリゲーションインジケータ)の値がカウンタ再使用の可否を示す特定値の一例として、「1」に設定されているか否かを確認する。確認の結果、「1」に設定されていない場合、ステップ1818に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されないことを認知する。上記確認の結果、「1」に設定される場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1816に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知する。
【0102】
ステップ1808において、上記確認の結果、獲得したペイロードに含まれるフラグメントがデータユニットの最初のフラグメントでもなく最後のフラグメントでもない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1814に進行する。ステップ1814において、MMTデータパケット受信装置1300は、フラグメントカウンタの値が「0」であるか否かを確認する。上記確認の結果、「0」に設定されている場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1816で、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知できる。この場合、本発明の実施形態によるMMTデータパケット受信装置1300は、個別にフラグメントカウンタの値が再使用されるか否かが設定されなくても、フラグメントインジケータがペイロードが含むフラグメントがデータユニットの最初のフラグメントでもなく、最後のフラグメントでもないが、フラグメントカウンタの値が「0」である場合、フラグメントカウンタの値が再使用されることを認知することができる。
【0103】
上記確認の結果、「0」でない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1820に進行し、データユニットから分割されたすべてのフラグメントが受信されたか否かを確認し、すべてのフラグメントが受信された場合に動作を終了する。上記確認結果、すべてのフラグメントがまだ受信されていない場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1800に戻り、次のデータパケットの受信のために待機する。
【0104】
ステップ1804の確認の結果、ステップ1810において、確認された位置がデータユニットの最後である場合、MMTデータパケット受信装置1300は、ステップ1818に進行し、フラグメントカウンタの値が再使用されないことを認知し、ステップ1820に進行する。
【0105】
1つのデータユニットが複数のフラグメントに分割される本開示の実施形態によると、分割されたフラグメントの数を正確に計算でき、それに基づいて設定された分割情報を受信端に伝送できる。受信端は、分割情報に基づいて、効率よく、受信したデータパケットをマルチメディアデータに再構成できる。
【0106】
本発明の多様な実施形態は、特定の側面では、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたコンピュータ読み取り可能なコードとして実施することができる。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取り可能なデータを格納するデータストレージデバイスとなり得る。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ格納装置、及び搬送波(インターネットを経由するデータ伝送など)を含む。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ネットワーク接続されたコンピュータシステムにわたって分散されることによって、コンピュータ読み取り可能なコードは分散されて格納及び実行される。また、本発明を達成するための機能プログラム、コード、及びコードセグメントは、当該技術分野における熟練されたプログラマにとっては容易に理解できる。
【0107】
本発明の実施形態による装置及び方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせで実現可能であることがわかる。このようなソフトウェアは、例えば、削除可能又は再書き込み可能の有無に関係なく、ROMなどの格納装置のような揮発性又は不揮発性格納装置 、あるいは例えばRAM、メモリチップ、及びデバイス又は集積回路(IC)のようなメモリ、又は例えば、CD、DVD、磁気ディスク、及び磁気テープのような光学的又は磁気的に記録可能な機械(例えば、コンピュータ)読み取り可能な格納媒体に格納することができる。本発明の一実施形態による方法は、制御部及びメモリを含むコンピュータ又は移動端末により実現できる。このメモリは、本発明の実施形態を実現するための命令を含むプログラムを格納するのに適合した機械読み取り可能な格納媒体であり得る。
【0108】
したがって、本発明は、本請求項により定められた装置及び方法を実現するための符号を含むプログラム、及びこのようなプログラムを格納する機械(例えば、コンピュータ)読み取り可能な格納媒体を含む。このプログラムは、有線/無線接続を通じて伝送される通信信号のような媒体を介して電気的に伝送でき、これに均等なものと共に本発明に含まれる。
【0109】
本発明の多様な実施形態による装置は、有線又は無線で接続されるプログラム提供装置からプログラムを受信して格納することができる。プログラム提供装置は、プログラム処理装置により本発明の実施形態による方法を実行するようにする指示を含むプログラム、上記方法に必要な情報などを格納するためのメモリと、プログラム提供装置との有線又は無線通信を実行するための通信部と、プログラム提供装置の要請又は自動で該当プログラムを送受信装置に伝送する制御部を含むことができる。
【0110】
以上、本発明の詳細な説明においては具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲を逸脱しない限り、様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。したがって、本発明の範囲は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
図1
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図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図16
図17
図18