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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
H02M3/155 H
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019005506
(22)【出願日】2019-01-16
(65)【公開番号】P2020114152
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2021-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111257
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 栄二
(74)【代理人】
【識別番号】100110504
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智裕
(72)【発明者】
【氏名】大前 徳之
【審査官】佐藤 匡
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-033946(JP,A)
【文献】特開平08-263149(JP,A)
【文献】特開2005-160745(JP,A)
【文献】特開2003-164141(JP,A)
【文献】特開2007-228743(JP,A)
【文献】特開2005-348560(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1定格電圧で作動する第1負荷と、第1定格電圧より高い第2定格電圧で作動する第2負荷とが交換可能に接続され、これらの負荷に駆動電圧を印加する電源装置であって、
商用電源から供給される入力電圧を昇圧する昇圧回路と、
昇圧回路の作動を制御する昇圧制御部と、
昇圧制御部に電圧制御信号を出力する制御部と、を備え、
制御部は、負荷への駆動電圧の印加を開始するとき、昇圧回路を作動させることなく第1定格電圧を印加し、第1定格電圧を印加したときに接続された負荷の駆動電圧に対する所定の特性が電圧不足を示す場合、昇圧回路を作動させて第2定格電圧を印加するように昇圧制御部に電圧制御信号を出力する電源装置。
【請求項2】
請求項に記載の電源装置は、さらに、
負荷への駆動電圧の印加情報を記憶する記憶部を備え、
制御部は、負荷への駆動電圧の印加を開始するとき、記憶部に第2定格電圧の印加情報が記憶されていない場合、第1定格電圧を印加し、記憶部に第2定格電圧の印加情報が記憶されている場合、第1定格電圧を印加することなく、昇圧回路を作動させて第2定格電圧を印加するように昇圧制御部に電圧制御信号を出力する電源装置。
【請求項3】
請求項に記載の電源装置において、
制御部への電源供給がオフされると、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報がリセットされる電源装置。
【請求項4】
請求項またはに記載の電源装置は、さらに、
電源装置と負荷との接続を判定する接続判定回路を備え、
接続判定回路から電源装置と負荷との接続の解除が出力されると、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報がリセットされる電源装置。
【請求項5】
請求項1~のいずれか1項に記載の電源装置において、
第1負荷及び第2負荷はそれぞれ、印加される駆動電圧で回転駆動するポンプを有し、
ポンプは、ポンプの回転数を検出する回転数検出部を有する電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関する。特に、本発明は、交換可能に接続される定格電圧が異なる負荷に対して適切な駆動電圧を印加する電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポンプなどのモータを駆動源とする負荷が接続され、負荷を駆動するために商用電源から所定の駆動電圧を生成する電源装置が提供されている。例えば、即湯ユニットなどに用いられるポンプの電源装置では、商用電源から入力される交流の入力電圧をダイオードブリッジからなる整流回路及び平滑コンデンサからなる平滑回路で整流・平滑して得た直流電圧が駆動電圧として出力される。
【0003】
一般に、上記のような電源装置は、AC100V前後あるいはAC200V前後の商用電源と接続される。そのため、電源装置に接続される負荷も、所定の特性が得られるように入力電圧に応じた定格電圧で作動するものが用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-17729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、性能やコスト、入手容易性などの観点から、定格電圧の異なる同種の負荷を交換して使用したいという要望がある。そのため、商用電源から低入力電圧が供給される電源装置に異なる定格電圧で作動する負荷を交換して接続し、使用する場合、最も高い高定格電圧の負荷に応じた駆動電圧が得られるように、電源装置に昇圧回路を設けることが考えられる。
【0006】
しかしながら、昇圧回路を設けて出力電圧を高くすると、定格電圧を超える駆動電圧が低定格電圧の負荷に印加されてしまい、低定格電圧の負荷が損傷する虞がある。一方、商用電源から高入力電圧が供給される電源装置で低定格電圧の負荷に応じた出力電圧が得られるように降圧回路を設けた場合、高定格電圧の負荷を接続すると、負荷の動作が不安定となったり、誤動作したりする。従って、いずれの場合でも負荷に適切な駆動電圧を印加できないという問題がある。上記のような変圧回路を設けるとともに、負荷を交換するときに変圧回路の作動をオン・オフする交換用スイッチを設けることも考えられるが、操作ミスや操作忘れによって同様の問題が生じる。
【0007】
本発明は上記課題を解決するものであり、本発明は、定格電圧の異なる負荷が交換して接続される場合でも、いずれの負荷にも適切な駆動電圧を印加することができる電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、
第1定格電圧で作動する第1負荷と、第1定格電圧より高い第2定格電圧で作動する第2負荷とが交換可能に接続され、これらの負荷に駆動電圧を印加する電源装置であって、
商用電源から供給される入力電圧を昇圧する昇圧回路と、
昇圧回路の作動を制御する昇圧制御部と、
昇圧制御部に電圧制御信号を出力する制御部と、を備え、
制御部は、負荷への駆動電圧の印加を開始するとき、昇圧回路を作動させることなく第1定格電圧を印加し、第1定格電圧を印加したときに接続された負荷の駆動電圧に対する所定の特性が電圧不足を示す場合、昇圧回路を作動させて第2定格電圧を印加するように昇圧制御部に電圧制御信号を出力する電源装置が提供される。
【0012】
商用電源から低入力電圧が電源装置に供給されている場合、昇圧回路を設けることにより、高定格電圧の第2負荷に高い駆動電圧を印加することができる一方、低定格電圧の第1負荷に過電圧が印加される。
【0013】
しかしながら、上記電源装置によれば、負荷への駆動電圧の印加を開始するとき、昇圧回路を作動させずに第1定格電圧を印加するから、低定格電圧の第1負荷が接続されている場合でも、第1負荷に定格電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。
【0014】
また、上記電源装置によれば、第1定格電圧を印加したときに接続された負荷の駆動電圧に対する所定の特性が電圧不足を示すかどうかを判定するから、低定格電圧の第1負荷が接続されているか、高定格電圧の第2負荷が接続されているかを判定することができる。そして、上記電源装置によれば、第1定格電圧を印加したときに上記特性が電圧不足を示す場合、昇圧回路を作動させるから、第1定格電圧よりも高い第2定格電圧を第2負荷に印加することができる。
【0015】
好ましくは、上記電源装置において、
負荷への駆動電圧の印加情報を記憶する記憶部を備え、
制御部は、負荷への駆動電圧の印加を開始するとき、記憶部に第2定格電圧の印加情報が記憶されていない場合、第1定格電圧を印加し、記憶部に第2定格電圧の印加情報が記憶されている場合、第1定格電圧を印加することなく、昇圧回路を作動させて第2定格電圧を印加するように昇圧制御部に電圧制御信号を出力する。
【0016】
電源装置に接続された負荷が高定格電圧の第2負荷である場合、負荷に駆動電圧の印加を開始するごとに第1定格電圧を印加すると、第2負荷の駆動電圧に対する特性が電圧不足と判定されるまで、第2定格電圧が印加されない。そのため、作動ごとに第2負荷が所期の性能を発揮するまで一定の遅延時間が発生する。
【0017】
しかしながら、上記電源装置によれば、記憶部には負荷への駆動電圧の印加情報が記憶され、記憶部に第2定格電圧の印加情報が記憶されていれば、第1定格電圧を印加することなく、昇圧回路を作動させて第2定格電圧を印加するから、電圧不足の判定を待つことなく第2定格電圧を第2負荷に印加させることができる。これにより、早期に所期の性能を発揮させることができる。また、上記電源装置によれば、負荷への駆動電圧の印加を開始するとき、記憶部に第2定格電圧の印加情報が記憶されていなければ、第1定格電圧を印加するから、電源装置に第1負荷が接続されている場合でも、第1負荷に定格電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。
【0018】
好ましくは、上記電源装置において、
制御部への電源供給がオフされると、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報がリセットされる。
【0019】
負荷への駆動電圧を制御する制御部への電源供給がオフされる場合、電源装置と負荷との接続が解除され、負荷が交換されて、定格電圧の異なる負荷が電源装置に接続されている可能性がある。そのため、記憶部に記憶された印加情報に基づき駆動電圧が負荷に印加されると、交換された負荷に適切な駆動電圧が印加されない虞がある。
【0020】
しかしながら、上記電源装置によれば、制御部への電源供給がオフされると、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報がリセットされるから、印加情報がリセットされた後、負荷に駆動電圧の印加を開始するとき、既述した第1定格電圧が印加される。従って、第2負荷から第1負荷へ交換された場合でも、第1負荷に定格電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。また、第1定格電圧を印加したときに上記特性が電圧不足を示す場合、第1定格電圧よりも高い第2定格電圧を印加するから、第1負荷から第2負荷に交換された場合でも、高い駆動電圧を第2負荷に印加することができる。
【0021】
好ましくは、上記電源装置は、さらに、
電源装置と負荷との接続を判定する接続判定回路を備え、
接続判定回路から電源装置と負荷との接続の解除が出力されると、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報がリセットされる。
【0022】
上記電源装置によれば、接続判定回路により、電源装置と負荷との接続の解除を確実に判定することができる。そして、接続判定回路から電源装置と負荷との接続の解除が出力される場合、負荷が交換されて、定格電圧の異なる負荷が電源装置に接続されている可能性がある。そのため、記憶部に記憶された印加情報に基づき駆動電圧が負荷に印加されると、交換された負荷に適切な駆動電圧が印加されない虞がある。
【0023】
しかしながら、上記電源装置によれば、接続判定回路から電源装置と負荷との接続の解除が出力されると、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報がリセットされるから、印加情報がリセットされた後、負荷に駆動電圧の印加を開始するとき、既述した第1定格電圧が印加される。従って、第2負荷から第1負荷へ交換された場合でも、第1負荷に定格電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。また、第1定格電圧を印加したときに上記特性が電圧不足を示す場合、第1定格電圧よりも高い第2定格電圧を印加するから、第1負荷から第2負荷に交換された場合でも、高い駆動電圧を第2負荷に印加することができる。
【0024】
好ましくは、上記電源装置において、
第1負荷及び第2負荷はそれぞれ、印加される駆動電圧で回転駆動するポンプを有し、
ポンプは、ポンプの回転数を検出する回転数検出部を有する。
【0025】
負荷としてポンプが使用されている場合、駆動電圧に対するポンプの特性は回転数に現れる。従って、ポンプの回転数を印加されている駆動電圧に対する負荷の特性として利用することにより、ポンプに適切な駆動電圧が印加されているかどうか確実に判定することができる。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、本発明によれば、定格電圧の異なる負荷が交換して接続される電源装置において、第1負荷が接続されている場合の過電圧の印加を防止することができるとともに、第2負荷が接続されている場合の電圧不足を回避することができる。従って、いずれの負荷が接続されている場合でも、適切な駆動電圧を負荷に印加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、本発明の実施の形態1に係る電源装置が用いられる即湯ユニットを示す模式図である。
図2図2は、本発明の実施の形態1に係る電源装置の一例を示す回路図である。
図3図3は、本発明の実施の形態1に係る電源装置の制御動作の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、本発明の実施の形態2に係る電源装置の一例を示す回路図である。
図5図5は、本発明の実施の形態2に係る電源装置に用いられる接続判定回路の一例を示す回路図である。
図6図6は、本発明の実施の形態2に係る電源装置の制御動作の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、本発明の実施の形態2に係る電源装置の制御動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る電源装置が用いられる即湯ユニットの模式図である。図1に示すように、即湯ユニットは、給湯器100と給湯栓101とを結ぶ給湯管102と、給湯管102の上流側接続部104及び下流側接続部105に接続された戻り管103とを備えており、給湯管102と戻り管103とで湯水を循環させる循環管路が構成されている。戻り管103には、ポンプPと、電気ヒータ107と、温度センサ108とが配設されている。この即湯ユニットでは、温度センサ108で検出される温度が所定の即湯設定温度未満に低下すると、循環管路内の湯水が即湯設定温度となるように、ポンプPを作動させて循環管路内に湯水を循環させるとともに、電気ヒータ107を作動させる即湯運転が間欠的に行われる。
【0029】
図2は、即湯ユニットの電源装置の一部を示す回路図である。以下では、交換接続される定格電圧の異なる負荷としてポンプPを例に挙げて説明するが、他の交換接続される定格電圧の異なる負荷でも同様である。
【0030】
電源装置は、ポンプ用の第1整流回路11と、制御回路用の第2整流回路81と、昇圧回路20と、ポンプ用の第1コンデンサ30と、制御回路用の第2コンデンサ82と、昇圧制御部40と、ポンプPが接続される負荷接続部60と、スイッチング電源部83と、制御回路用電源生成部84と、これらの動作を制御する制御部90とを備える。電源装置は、商用電源10と接続され、交流の入力電圧Vin(例えば、AC100V)を所定の出力電圧に変換して負荷であるポンプPや制御回路に出力する。
【0031】
第1整流回路11及び第2整流回路81はそれぞれ、ダイオードブリッジを有し、入力される交流電圧である入力電圧Vinを整流した整流電圧Vrを出力する。
【0032】
昇圧回路20は、インダクタ21と、ダイオード22と、スイッチング素子23とを備える力率改善回路(PFC回路)からなる。インダクタ21の一端は、第1整流回路11の一方の出力端に接続され、他端は、ダイオード22のアノードに接続されている。スイッチング素子23は、電界効果トランジスタからなる。スイッチング素子23のドレインはインダクタ21とダイオード22との接続点に接続され、ソースは第1整流回路11の他方の出力端に接続され、ゲートは昇圧制御部40と接続されている。
【0033】
昇圧制御部40は、力率改善回路のスイッチング素子23のオン・オフを制御する回路であって、従来公知のPFC制御動作を行い得る集積回路などにより構成される。昇圧制御部40は、制御部90と電気配線により接続され、制御部90からの電圧制御信号である昇圧オン・オフ信号VCSに基づき、スイッチング素子23のゲートに所定のデューティ比を有するPWM信号を出力する。
【0034】
第1コンデンサ30は、昇圧回路20から出力される電圧を平滑化する平滑コンデンサからなり、直流電圧HVAを出力する。上記のように、第1整流回路11及び昇圧回路20を設けた場合、ダイオードブリッジ、インダクタ21、及びダイオード22の順で電流が流れるため、出力電圧は入力電圧よりも高くなる。そのため、昇圧回路20を作動させない場合、第1コンデンサ30から一定の低い直流電圧HVA(例えば、DC140V)が出力される。また、昇圧回路20を作動させると、第1コンデンサ30から一定の高い直流電圧HVA(例えば、DC310V)が出力される。
【0035】
負荷接続部60は、出力電圧が出力される出力端子を備え、出力端子には、ポンプPが接続される。また、負荷接続部60は、制御部90と電気配線により接続されている。後述する制御部90から出力される回転数制御信号RCS及び回転数センサ50で検出されポンプPから出力される回転数フィードバック信号FBSはそれぞれ、負荷接続部60を介してポンプP及び制御部90に送出される。
【0036】
図示しないが、スイッチング電源部83及び制御回路用電源生成部84は、従来公知の構成を有し、交流の入力電圧Vinを第2整流回路81で整流・平滑して得られる直流電圧HVから半導体スイッチ素子を用いてパルス電圧を生成し、そのパルス電圧からスイッチングトランス、コンデンサ、DC-DCコンバータなどを介して制御部用の直流電圧Vcc(例えば、DC5V)や昇圧制御部40などの制御回路用の直流電圧HVP(例えば、DC15V)を生成する。
【0037】
制御部90は、図示しないCPU、ROM、RAM、インターフェース回路を備えたマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という)などを有する。マイコンは、ROMに保持された即湯ユニットの制御用プログラムをCPUで実行することによって、即湯ユニットの動作を制御する。また、制御部90は、機能的構成手段として、ポンプPの作動をオン・オフする動作スイッチ部、ポンプPを駆動電圧に応じた所定の回転数で制御するための回転数制御信号RCSを出力する回転数指示部、指示した回転数と後述する回転数センサ50で検出された回転数フィードバック信号FBSに基づく検出回転数とを対比し、駆動電圧が正常かどうかを判定する特性判定部、昇圧制御部40に昇圧オン・オフ信号VCSを出力する昇圧指示部、ポンプPに印加する駆動電圧の印加情報を記憶部に記憶する印加情報書き込み部、マイコンの記憶部に駆動電圧の印加情報が記憶されているかを判定するとともに、印加情報が記憶されている場合、記憶されている印加情報が第2定格電圧であるかを判定する印加情報判定部、制御部90への制御電圧の低下を判定する電圧情報監視ポート等を備える。また、ROMには、第1定格電圧または第2定格電圧とポンプの回転数とが相関づけられたデータテーブルが格納されている。
【0038】
ポンプPは、電源装置から出力される直流電圧HVAを駆動電圧とし、負荷接続部60を介して制御部90から出力される回転数制御信号RCSにより回転駆動する直流モータ(図示せず)と、ホールICなどのポンプPの回転数を検出する回転数センサ(回転数検出部)50とを備える。既述したように、回転数センサ50で検出された回転数フィードバック信号FBSは、負荷接続部60を介して制御部90に出力される。なお、駆動電圧に対するポンプPの特性を検出する特性検出手段として、所定の回転数でポンプPを回転させたときの電流を検出する電流検出部を設けてもよい。
【0039】
本実施の形態では、ポンプPとして、第1定格電圧(例えば、DC140V)で作動する第1ポンプP1と、第2定格電圧(例えば、DC310V)で作動する第2ポンプP2とが使用され、これらは負荷接続部60に任意に交換接続される(以下、各ポンプを区別する場合、「第1ポンプP1」、「第2ポンプP2」といい、これらを総称する場合、単に「ポンプP」という)。なお、本実施の形態では、第1ポンプP1及び第2ポンプP2はそれぞれ、即湯運転において所定の固定回転数で回転駆動するように設定されているが、駆動電圧と回転数との相関を利用することによりポンプPの回転数をフィードバック制御できるため、任意の回転数でポンプPを回転駆動させてもよい。
【0040】
次に、本実施の形態の電源装置の動作について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。なお、即湯ユニットの元電源がオフされない限り、制御部90には常時、電源供給されている。
【0041】
制御部90は、温度センサ108で検出される湯水の温度が即湯設定温度未満になると、ポンプPの動作スイッチをオンして、即湯運転を開始する(ステップS1)。すると、ポンプPによる循環管路内における湯水の循環が開始される。このとき、記憶部に第2定格電圧を印加した印加情報「10」が記憶されているかどうかが判定される(ステップS2)。
【0042】
記憶部に第2定格電圧の印加情報「10」が記憶されていなければ(ステップS2で、No)、初めての即湯運転であるか、前回の即湯運転で第1定格電圧がポンプPに印加されている。従って、商用電源10から供給されている入力電圧Vinは、第1整流回路11及び第1コンデンサ30で整流・平滑化され、昇圧回路20で昇圧されることなく、第1定格電圧である直流電圧HVAがポンプPに印加される(ステップS3)。
【0043】
電源装置からポンプPに直流電圧HVAが印加されると、制御部90は第1定格電圧とポンプPの回転数との相関に基づき、ポンプPが所定の回転数で回転するように回転数制御信号RCSを出力する(ステップS4)。そして、指示した回転数と、回転数センサ50で検出される検出回転数とが一致しているかどうかを判定する(ステップS5)。このとき、指示した回転数と検出回転数との差が所定の許容誤差範囲内である場合(ステップS5で、Yes)、ポンプPは正常に回転駆動されていると判定され、記憶部に第1定格電圧が印加された印加情報「01」が記憶される(ステップS6)。従って、低定格電圧の第1ポンプP1を使用する場合、昇圧回路作動分の損失が生じないため、高効率の電源回路を構成することができ、消費電力を低減することができる。
【0044】
一方、第1定格電圧を印加したとき、検出回転数が指示した回転数よりも所定の許容誤差範囲外であり、検出回転数が指示した回転数よりも低い場合(ステップS5で、No、ステップS9で、Yes)、電圧不足と判定され、制御部90は昇圧制御部40に昇圧オン信号VCSを出力し、昇圧回路20を作動させる(ステップS12)。すると、昇圧制御部40から既述した所定のデューティ比のPWM信号がスイッチング素子23に出力されて、整流電圧Vrが昇圧され、第2定格電圧である直流電圧HVAがポンプPに印加される。
【0045】
電源装置からポンプPに直流電圧HVAが印加されると、上記と同様に、制御部90は第2定格電圧とポンプPの回転数との相関に基づき、ポンプPが所定の回転数で回転するように回転数制御信号RCSを出力する(ステップS13)。そして、指示した回転数と、回転数センサ50で検出される検出回転数とが一致しているかどうかを判定する(ステップS14)。このとき、指示した回転数と検出回転数との差が所定の許容誤差範囲内である場合(ステップS14で、Yes)、ポンプPは正常に回転駆動されていると判定され、記憶部に第2定格電圧が印加された印加情報「10」が記憶される(ステップS15)。
【0046】
なお、即湯運転を開始させたときに、記憶部に第2定格電圧の印加情報「10」が記憶されていれば(ステップS2で、Yes)、前回、ポンプPに第2定格電圧が印加されているから、第1定格電圧を印加することなく、制御部90は昇圧制御部40に昇圧オン信号VCSを出力し、昇圧回路20を作動させる(ステップS12)。これにより、第2定格電圧である直流電圧HVAがポンプPに印加される。
【0047】
また、昇圧回路20を作動させずに第1定格電圧の直流電圧HVAをポンプPに印加したとき、検出回転数が所定の許容誤差範囲外であり、検出回転数が指示した回転数よりも高い場合(ステップS5及びS9で、No)、または昇圧回路20を作動させて第2定格電圧の直流電圧HVAをポンプPに印加したとき、検出回転数が所定の許容誤差範囲外である場合(ステップS14で、No)、ポンプPが故障している可能性が高い。このため、制御部90は動作スイッチをオフして、図示しない報知手段等からポンプPの異常を報知させる(ステップS10~S11)。
【0048】
ポンプPに適切な駆動電圧が印加され、温度センサ108で検出される湯水の温度が所定の即湯設定温度以上に上昇すると、制御部90は動作スイッチをオフして、ポンプPへの駆動電圧の印加を停止し、ポンプPの回転駆動を停止させる(ステップS7~S8及びS16~S17)。また、第2定格電圧の直流電圧HVAが印加されていた場合、ポンプPへの駆動電圧の印加を停止した後、昇圧制御部40に昇圧オフ信号VCSを出力して、昇圧回路20の作動を停止させる(ステップS18)。これにより、間欠的にポンプPを作動させる場合の待機時間における電力消費が削減される。
【0049】
再度、温度センサ108で検出される湯水の温度が即湯設定温度未満になると、上記した即湯運転が再開されるが、このとき即湯ユニットの元電源のオフ等により制御部90への電源供給がオフされていなければ、記憶部に記憶されている駆動電圧の印加情報に基づき、第1定格電圧または第2定格電圧の直流電圧HVAがポンプPに印加される。なお、図示しないが、制御部90への電源供給がオフされ、制御部90への制御電圧が低下すると、マイコンは電源断状態となり、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報がリセットされ、初期の印加情報「00」に戻される。これにより、ポンプPの交換に即湯ユニットの元電源をオフする必要がある場合などでも、ポンプPの交換後、ポンプPに初めて駆動電圧の印加を開始するとき、低定格電圧である第1定格電圧の直流電圧HVAがポンプPに印加される。
【0050】
以上のように、本実施の形態の電源装置によれば、ポンプPへの駆動電圧の印加を開始させるとき、昇圧回路20を作動させずに低定格電圧の第1定格電圧を印加するから、第1定格電圧で作動する第1ポンプP1が接続されている場合でも、第1ポンプP1に定格電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。これにより、第1ポンプP1の損傷を防止することができる。
【0051】
また、駆動電圧に対するポンプPの特性の変化は回転数に現れるから、ポンプPの回転数を印加されている駆動電圧に対する負荷の特性として利用することにより、ポンプPに適切な駆動電圧が印加されているかどうか確実に判定することができる。従って、昇圧回路20を作動させずに第1定格電圧を印加したときに指示した回転数よりも検出回転数が低ければ、駆動電圧が不足しており、高定格電圧の第2ポンプP2が接続されていると判定することができる。そして、上記のように電圧不足が生じている場合、昇圧オン信号VCSを出力して昇圧回路20を作動させるから、第1定格電圧よりも高い第2定格電圧を第2負荷に印加することができる。
【0052】
また、上記電源装置によれば、記憶部にポンプPへの駆動電圧の印加情報が記憶され、記憶部に第2定格電圧の印加情報が記憶されていれば、第1定格電圧を印加することなく、昇圧回路20を作動させて第2定格電圧を印加するから、間欠的に作動させるポンプPが接続されている場合でも、電圧不足の判定を待つことなく第2定格電圧を第2ポンプP2に印加させることができる。これにより、早期に所期の性能を発揮させることができる。また、上記電源装置によれば、ポンプPへの駆動電圧の印加を開始するとき、記憶部に第2定格電圧の印加情報が記憶されていなければ、第1定格電圧を印加するから、電源装置に第1ポンプP1が接続されている場合やポンプPを交換するために制御部90への電源供給がオフされた場合でも、第1ポンプP1に定格電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。
【0053】
従って、本実施の形態によれば、定格電圧の異なる負荷が交換して接続される電源装置において、第1負荷が接続されている場合の定格電圧を超える過電圧の印加を防止することができるとともに、第2負荷が接続されている場合の電圧不足を回避することができる。これにより、定格電圧の異なる負荷に応じた専用の電源装置とすることなく、いずれの負荷が接続されている場合でも、適切な駆動電圧を負荷に印加することができる汎用性の高い電源装置を低コストで提供することができる。
【0054】
(実施の形態2)
本実施の形態の電源装置は、ポンプPが負荷接続部60に接続されているかどうかを判定する接続判定回路を有する以外は、実施の形態1と同様の構成を有する。従って、同一の構成については説明を省略し、異なる構成のみを説明する。
【0055】
図4は、本実施の形態の電源装置の一例を示す回路図であり、図5は、接続判定回路70の一例を示す回路図である。図4に示すように、接続判定回路70は、負荷接続部60と制御部90との間に設けられる。
【0056】
図5に示すように、接続判定回路70は、負荷接続部側に設けられたコンパレータ71と、制御部側への伝達手段であるフォトダイオード74と、制御部側に設けられたフォトトランジスタ75とを備える。接続判定回路70には、制御回路用電源生成部84で生成された直流電圧HVPが印加されている。コンパレータ71の+端子は、負荷接続部60と接続され、抵抗R5によって所定の電圧が入力される。また、コンパレータ71の-端子は、直流電圧HVPを分圧する分圧抵抗R3,R4と接続されており、分圧された電圧が入力される。また、コンパレータ71の出力側には、抵抗R2が接続されている。なお、この接続判定回路70では、負荷接続部60にポンプPが接続されている場合、+端子に入力される電圧が-端子に比べて小さくなるように設計されている。
【0057】
接続判定回路70の動作について概略すると、負荷接続部60にポンプPが接続されている場合、コンパレータ71の-端子の電圧が+端子のそれよりも高くなり、コンパレータ71からの出力はローレベル(L)となる。その結果、PC1のフォトダイオード74に電流が流れないため発光せず、PC1のフォトトランジスタ75もオフ状態となる。そのため、制御回路用の直流電圧Vccの供給がオフされ、マイコンの認識がローレベル(L)となり、ポンプ接続と判定される。一方、負荷接続部60にポンプPが接続されていない場合、負荷接続部側に電流が流れず、抵抗R2側に流れて、コンパレータ71の-端子の電圧が+端子のそれよりも低くなり、コンパレータ71からの出力はハイレベル(H)となる。その結果、PC1のフォトダイオード74に電流が流れて発光し、PC1のフォトトランジスタ75がオンされる。そのため、制御回路用の直流電圧Vccが供給されて、マイコンの認識がハイレベル(H)となり、ポンプ非接続と判定される。
【0058】
次に、本実施の形態の電源装置の動作について、図6及び図7のフローチャートを参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一のステップについては、説明を省略し、異なる部分を主として説明する。
【0059】
図6に示すように、即湯運転が実行される場合、実施の形態1と同様に、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報及び第1定格電圧を負荷に印加したときのポンプPの回転数に基づき、昇圧回路20を作動させずまたは作動させてポンプPに第1定格電圧または第2定格電圧が印加される(ステップS31~S48)。
【0060】
即湯運転が終了すると、制御部90は、接続判定プログラムを起動させ、図7に示すように、既述した接続判定回路70からの出力に基づきポンプPの接続が解除されたかどうかが判定される。具体的には、まず、記憶部に第2定格電圧を印加した印加情報「10」が記憶されているかどうかが判定される(ステップS61)。このとき、記憶部に第2定格電圧の印加情報「10」が記憶されていなければ(ステップS61で、No)、上記と同様に、次回、ポンプPへ駆動電圧の印加を開始させるとき、第1定格電圧が印加されるから、昇圧回路20はオフ状態で維持される。従って、前回、第2定格電圧が印加された後、元電源のオフなどにより制御部90への電源供給がオフされた場合、次回の即湯運転でポンプPへ駆動電圧の印加を開始するとき、確実に第1定格電圧が印加される。
【0061】
記憶部に第2定格電圧の印加情報「10」が記憶されていれば(ステップS61で、Yes)、一定時間(例えば、100msec)ごとに接続判定を実行し、既述した接続判定回路70からの出力により負荷接続部60にポンプPが接続されているかどうかを判定する(ステップS62~S63)。このとき、ポンプPの接続が解除されている場合(ステップS63で、No)、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報がリセットされ、初期の印加情報「00」に戻される(ステップS64)。
【0062】
即湯運転が再開されると、実施の形態1と同様に、記憶部の印加情報に基づいてポンプPに第1定格電圧または第2定格電圧が印加される。
【0063】
以上のように、本実施の形態の電源装置によれば、実施の形態1と同様に、ポンプPへの駆動電圧の印加を開始させるとき、昇圧回路20を作動させずに低定格電圧の第1定格電圧を印加するから、第1定格電圧で作動する第1ポンプP1が接続されている場合でも、第1ポンプP1に定格電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。これにより、第1ポンプP1の損傷を防止することができる。また、ポンプPの回転数を利用することにより、ポンプPに適切な駆動電圧が印加されているかどうか確実に判定することができる。また、第1定格電圧を印加したときに電圧不足が生じている場合、昇圧回路20を作動させるから、第1定格電圧よりも高い第2定格電圧を第2ポンプP2に印加することができる。また、記憶部に第2定格電圧の印加情報が記憶されていれば、第1定格電圧を印加することなく、昇圧回路20を作動させて第2定格電圧を印加するから、間欠的に作動させるポンプPが接続されている場合でも、電圧不足の判定を待つことなく第2定格電圧を第2ポンプP2に印加させることができる。
【0064】
さらに、本実施の形態の電源装置によれば、接続判定回路70が設けられているから、電源装置とポンプPとの接続の解除を確実に判定することができる。そして、接続判定回路70から電源装置とポンプPとの接続の解除が出力されると、記憶部に記憶された駆動電圧の印加情報がリセットされるから、ポンプPへの駆動電圧の印加を開始させるとき、第1定格電圧が印加される。従って、第2ポンプP2から第1ポンプP1へ交換された場合でも、第1ポンプP1に定格電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。また、第1定格電圧を印加したときにポンプPの回転数が電圧不足を示す場合、第1定格電圧よりも高い第2定格電圧を印加するから、第1ポンプP1から第2ポンプP2に交換された場合でも、高い駆動電圧を第2ポンプP2に印加することができる。
【0065】
従って、本実施の形態によれば、定格電圧の異なる負荷が交換して接続される場合でも、第1負荷が接続されている場合の定格電圧を超える過電圧の印加を防止することができるとともに、第2負荷が接続されている場合の電圧不足を防止することができる。これにより、定格電圧の異なる負荷に応じた専用の電源装置とすることなく、いずれの負荷が接続されている場合でも、適切な駆動電圧を負荷に印加することができる汎用性の高い電源装置を低コストで提供することができる。
【0066】
(その他の実施の形態)
(1)上記実施の形態では、商用電源から低入力電圧(例えば、AC100V)が供給される電源装置が説明された。しかしながら、本発明は、商用電源から高入力電圧(例えば、AC200V)が供給される電源装置にも適用することができる。この場合、第1定格電圧で作動する第1負荷に過電圧が印加されるのを防止するため、昇圧回路及び昇圧制御部の代わりに降圧回路及び降圧制御部が設けられる。従って、負荷に駆動電圧の印加を開始するとき、制御部は降圧回路を作動させる降圧オン信号を降圧制御部に出力して第1定格電圧を印加し、第1定格電圧を印加したときに電圧不足が生じると、降圧オフ信号を出力して降圧回路を作動させることなく第2定格電圧を印加する。
(2)上記実施の形態では、給湯器を有する即湯ユニットにおいて、交換接続される定格電圧の異なるポンプに電源供給するための電源装置が説明された。しかしながら、本発明は、給湯器の代わりにヒートポンプなどの他の熱源機を有する器具のポンプに電源供給するための電源装置にも用いることができる。また、電源装置に交換接続される負荷は、定格電圧が異なれば、ポンプに限定されず、ファンなどの他の負荷を用いることができる。
(3)上記実施の形態では、定格電圧の異なる2つの負荷が交換接続されて使用されている。しかしながら、本発明では、定格電圧の異なる3つ以上の負荷が交換接続されて使用されてもよい。この場合、最も低い定格電圧が第1定格電圧に設定され、定格電圧の低い順に、駆動電圧に対する負荷の特性が電圧不足を示すかどうかが判定される。
(4)上記実施の形態では、記憶部に記憶されている駆動電圧の印加情報をリセットする場合、記憶部に印加情報「00」が書き込まれる。しかしながら、記憶されている印加情報を消去することにより印加情報がリセットされてもよい。
(5)上記実施の形態では、マイコンに電圧情報監視ポートを設け、制御部への電源供給がオフされた場合、マイコンの記憶部に記憶された印加情報がリセットされる。しかしながら、記憶部にEEPROMなどの不揮発性メモリを使用し、制御部への電源供給がオフされた場合、再度、制御部への電源供給が開始されたときに記憶部に記憶された印加情報がリセットされてもよい。
(6)上記実施の形態では、記憶部に駆動電圧の印加情報が記憶されている。しかしながら、記憶部に駆動電圧の印加情報を記憶させることなく、負荷に駆動電圧の印加を開始するとき、毎回、第1定格電圧を印加させてもよい。これにより、確実に第1負荷に第1定格電圧を超える過電圧が印加されるのを防止することができる。
(7)上記実施の形態では、負荷として直流ポンプが使用されているが、交流ポンプを使用してもよい。この場合、商用電源からの交流電圧を変圧するトランスなどの昇圧部と、リレーなどの昇圧判断部とを設け、上記と同様に、所定の交流電圧を交流ポンプに印加させたときの駆動電圧と回転数との相関に基づく回転数や流量センサによって交流ポンプの能力を判断すれば、定格電圧に応じた駆動電圧が印加されるように電圧制御することができる。
【符号の説明】
【0067】
20 昇圧回路
40 昇圧制御部
50 回転数センサ
60 負荷接続部
70 接続判定回路
90 制御部
P ポンプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7